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JP2009142998A - 蓄光性化粧材 - Google Patents

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JP2009142998A JP2007319477A JP2007319477A JP2009142998A JP 2009142998 A JP2009142998 A JP 2009142998A JP 2007319477 A JP2007319477 A JP 2007319477A JP 2007319477 A JP2007319477 A JP 2007319477A JP 2009142998 A JP2009142998 A JP 2009142998A
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健吾 伊東
Kimihiro Yamaguchi
公弘 山口
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Abstract

【課題】 明所ではあたかも単一色のように視認されるにもかかわらず、暗所においては部分的光遮断層に覆われていない部分の蓄光性塗料層からの蓄光を有効に視認することができ、発光強度が強く、残光時間が長い、意匠性に優れる化粧材を提供する。
【解決手段】 基材1/蓄光性塗料層2/部分的光遮断層3により構成された化粧材において、部分的光遮断層3は、蓄光性塗料層2に使用される蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点における波長以下の波長の光を遮断する光遮断剤を含有する層とし、蓄光性塗料層2との色差ΔEを0.1≦ΔE≦1.0とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は蓄光性化粧材に関し、特に、一般住宅やビルなどの建築物の内装材、店舗の内装材、地下街・デパート等の誘導ブロック・壁材、乗物の内装、住設機器の表面材などに好適な蓄光性化粧材や蓄光性化粧板に関するものである。
一般住宅やビルなどの内装材に使用されている化粧材は、紙やプラスチックフィルムなどの基材に種々の印刷方法により絵柄模様を印刷して得られ、この化粧材を木質板や不燃板などの上に貼り合わせて化粧板などが作製される。
絵柄模様の印刷方式としては、グラビア方式、フレキソ方式、シルクスクリーン方式、インクジェットプリント方式がありそれぞれの目的に合せて選択されている。
例えば、スクリーン印刷方式は厚盛印刷ができること、小ロット生産に適しているなどの利点があり、この利点を活かして作られている化粧材もあるが、壁紙などごく少ない分野に限られており、その意匠性は調子(濃淡や諧調など)のないベタ調の柄に限定されている。
そこで、これら印刷方式の中でも、高意匠性のデザインが得られることや生産性に優れていることなどで、大半の化粧材はグラビア印刷方式で作られている。
ところで、これらの化粧材には、単に塗料を印刷したものだけではなく、意匠性付与や誘導用として、夜間や暗闇の中で光る蓄光性塗料を用いたものもある。
蓄光性塗料や蓄光性インキ(以下、蓄光性塗料と総称する。)を用いて作製された化粧材は、暗所における視認性が高いといった特性を有するため、壁用化粧材、化粧板、宣伝媒体、ショーウインドー、表示板、安全誘導標識などに利用されている。
こうした蓄光性の化粧材として、例えば、再帰反射シートに部分的にカラー蓄光層をシルクスクリーン印刷で積層した化粧材(特許文献1参照)、蛍光層と蓄光層とを組み合わせてシルク印刷により作製した化粧材(特許文献2参照)、蓄光顔料と蛍光顔料とを組み合わせてグラビア印刷で作製した化粧材(特許文献3参照)、蓄光顔料のみをスクリーン印刷で作製した化粧材(特許文献4参照)などの、種々のものが提案されている。
しかしながら、この蓄光性塗料を用いた印刷物は暗所になった時に発光するという特性を有するが、発光強度をできるだけ大きくし、残光時間(暗所になってから発光が消えるまでの時間)をできるだけ長くすることが必要とされるため、特に安全誘導標識などに使用する場合には、上記のような各種化粧材としては、いまだ十分な発光強度を確保することができなかった。
特開2003−287613号公報(図4) 特開2001−312235号公報(段落[0018]〜[0020]、図1) 特許第3464476号公報 特許第3684207号公報
本発明は、発光強度を強くし、残光時間を長く保持することができる、意匠性に優れる化粧材を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、蓄光性化粧材の基本構成を基材/蓄光性塗料層/部分的光遮断層とし、蓄光性塗料層に使用される蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点における波長以下の波長の光を遮断するような部分的光遮断層を採用し、この部分的光遮断層の色相を蓄光性塗料層と合わせることにより、明所ではあたかも単一色のように視認されるにもかかわらず、暗所においては部分的光遮断層に覆われていない部分の蓄光性塗料層からの蓄光を有効に視認することができるとともに、部分的光遮断層の下に位置する部分の蓄光性塗料層からの蓄光(発光)を抑制させることができるという、発光強度が強く、残光時間が長い、意匠性に優れる化粧材が得られることを見出した。
すなわち本発明は、基材/蓄光性塗料層/部分的光遮断層により構成された化粧材において、部分的光遮断層は、蓄光性塗料層に使用される蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点における波長以下の波長の光を遮断する光遮断剤を含有する層であって、蓄光性塗料層との色差ΔEが0.1≦ΔE≦1.0であることを特徴とする化粧材を提供するものである。
本発明によれば、基材上に設けた蓄光性塗料層からの発光強度を強くすることができ、残光時間を長時間保持できるとともに、蓄光性塗料層上に設けた部分的光遮断層によって濃淡や絵柄模様に諧調を与えることができるため、意匠性に優れる化粧材を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は本発明による化粧材の模式断面図であり、図2〜4は蓄光性塗料層に使用される各種の蓄光顔料の励起スペクトルと発光スペクトルを示す図である。
図1に示すように、本発明による化粧材4は、基材1上の全面に蓄光性塗料層2を設け、蓄光性塗料層2上に部分的光遮断層3を設けた構成が基本となるが、基材1と蓄光性塗料層2との間や、蓄光性塗料層2と部分的光遮断層3との間には、密着性や強度、耐久性などを向上させる目的で、必要に応じてこれら中間層を設けても構わない。
基材1の材質としては、特に制限はなく、プラスチック製の基材や紙製の基材、あるいは木質基材であっても構わない。例えば、プラスチックフィルムやプラスチックシートのようなプラスチック製の基材によって上記化粧材4を作製し、これを基板に貼り合わせて化粧板とすることも可能であり、また、この化粧材4を作製して壁などに貼り合わせて内装に使用することもできる。また、直接木質基材に蓄光性塗料層と部分的光遮断層を設けてこれを化粧板とすることも可能である。
蓄光性塗料層2に使用される蓄光性塗料は、蓄光顔料を単独又は2種類以上を併用して樹脂バインダーに混合・分散したり、蓄光顔料に蛍光顔料を混合したカラー蓄光顔料を樹脂バインダーに混合・分散して作製することができる。
蓄光顔料としては、色調や発光効率の点から、[MAl](式中、Mは、Ca、Sr、Baのいずれかであり、小文字のx、y、zは自然数を示す)で表される化合物を母結晶とし、共賦活剤(共賦活性助剤含む)としてランタノイドに属する元素(Eu、Dy、Ndなど)を含むアルミン酸系のものやケイ素系のものが好適に使用することができる。
具体的には、[SrAl;Eu、Dy]、[SrAl1425;Eu、Dy]、[CaAl;Eu、Nd(+)]などを挙げることができ、単独又は2種類以上を併用することができる。なお、「ZnS;Cu」や[(Sr、Ca)S;Bi]なども使用することができ、これらを単独又は2種類以上併用しても構わない。
この蓄光顔料の粒径としては、発光強度や残光時間の点からは5μm以上が好ましく、印刷適正や塗装における表面平滑性の点からは150μm以下のものが好ましく、特に10〜50μmの範囲のものが好ましい。
この蓄光顔料は、強い発光強度で、残光時間(光の供給を止めてから発光の明るさが0.32mcd/m まで下がる時間)の長いものは、青や緑の発光をする冷寒色に限られるが、黄色や赤などの暖色系の色を含めた広範囲な色相の発色光を得るために蛍光顔料と混合したり、有機蛍光色素(ローダミン6G、ローダミンB、キトンなど)を混合して使用しても構わない。
なお、蓄光顔料を混合・分散するとき、発光効率を高めるために光透過性粉末(ガラスビーズ、プラスチックビーズ、マイカなど)を添加したり、蓄光顔料の沈降を防止するための添加剤を併用することもできる。
樹脂バインダーに使用する樹脂としては、塗料、インキの分野で使用されている従来から公知のものが使用できる。具体的には、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系及びアクリル系樹脂が挙げられ、これらは非硬化型、常温硬化性及び熱硬化性のいずれのタイプであっても構わない。
蓄光性塗料層2の膜厚としては、発光強度や残光時間の点から10μm以上が好ましいが、極端に厚くしても発光強度や残光時間にはあまり影響しないため、コストの点を考慮すると500μm以下が好ましく、特に20〜100μmの範囲が好ましい。
蓄光性塗料層2を形成する手段としては、グラビアコーター、ロールコーター、ナイフコーター、シルクスクリーンなどの塗工方式や、カレンダーロール方式、押出方式などのフィルム成膜方式などを採用することができるが、上記したような厚塗と表面平滑性を考慮した場合には、スクリーン塗工(スクリーン印刷)が好適である。
具体的には、蓄光性塗料は、蓄光顔料(粒子径10〜50μm)と樹脂の比率を約50:50(質量%)とし、粘度を3000〜7000mPa・sとすることで、スクリーン印刷により所望の厚塗(20〜100μm)の蓄光性塗料層2を形成することができる。
基材1上の全面に形成された蓄光性塗料層2上に更に部分的光遮断層3を形成するが、この部分的光遮断層3は、蓄光性塗料層2に使用される蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点における波長以下の波長の光を遮断する光遮断剤を含有する層であり、その下に位置する蓄光性塗料層2の蓄光顔料に励起エネルギーを与えることを抑制するとともに、暗所での発光を抑制する機能をも有する。
例えば、図2から分かるように、蓄光顔料[SrAl;Eu、Dy]では、励起スペクトルのピークは約360nmであるが、比較的ブロードであるために、470nm以下の波長の光でも励起されることになる。一方、発光スペクトルのピークは約520nmであるが、スペクトル分布があるために、470nm以下の波長の光も発光することになる。そこで、部分的光遮断層3は、励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点である波長470nm以下の波長の光を遮断する光遮断剤を含有することにより、蓄光顔料の励起光を遮断し、かつ、発光をも抑制されるので、良好なコントラストを得ることができる。
また、図3から分かるように、蓄光顔料[SrAl1425;Eu、Dy]でも、励起スペクトルのピークは約360nmであるが、比較的ブロードであるために、460nm以下の波長の光でも励起されることになる。一方、発光スペクトルのピークは約490nmであるが、スペクトル分布があるために、460nm以下の波長の光も発光することになる。そこで、励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点である波長460nm以下の波長の光を遮断することにより、蓄光顔料の励起光を遮断し、かつ、発光をも抑制されるので、良好なコントラストを得ることができる。
また、図4から分かるように、蓄光顔料[CaAl;Eu、Nd]でも、励起スペクトルのピークは約330nmであるが、比較的ブロードであるために、410nm以下の波長の光でも励起されることになる。一方、発光スペクトルのピークは約440nmであるが、スペクトル分布があるために、410nm以下の波長の光も発光することになる。そこで、励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点である波長410nm以下の波長の光を遮断することにより、蓄光顔料の励起光を遮断し、かつ、発光をも抑制されるので、良好なコントラストを得ることができる。
勿論、これら蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点である波長は厳密に特定することが困難であるような場合には、この交点の±10nm程度を基準として、それ以下の波長の光を遮断するように部分的光遮断層を調整することでも、実用上、上述したような効果を十分に得ることができる。
光遮断剤としては、吸収により所定の光を遮断するものや反射により遮断するものがあるが、蓄光性塗料層との色相を合わせやすくするためには光吸収による光遮断剤を使用することが好ましく、数十nm以下の超微粒子の金属酸化物が特に好ましい。なお、光遮断効率としては、実用上は90〜95%の光を遮断できれば、部分的光遮断層として十分にその機能を発揮できる。
具体的には、無機系光遮断剤としては、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどを挙げることができ、表面平滑性や光遮断効率の点からは、50nm以下の粒子径のものが好ましい。
このような光遮断剤の他に、有機系紫外線吸収剤、有色顔料などを単独又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
具体的には、有機系紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、ヒドロキシフェニルトリアゾン系などが好適である。
また、有色顔料としては、縮合アゾ系、フタロシアニン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、スレン系などの有機顔料や、二酸化チタン、弁柄、鉄化イエロー、鉄黒、カーボンブラック、パール顔料、アルミニウム粉、銅粉、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの無機顔料がいずれも使用でき、特に制限はない。
なお、部分的光遮断層は、蓄光性塗料層の暗所における絵柄模様の形状や色相が明所において判別できないようにした方が意匠性が向上するため、有色顔料を色調調整のために使用することが重要となる。
部分的光遮断層の色相、彩度、明度などは、有色顔料の入ったインキを用いて蓄光性塗料層の色相、彩度、明度に近づけることで判別しにくくすることができる。この場合、部分的光遮断層と蓄光性塗料層の色差ΔEは、カラーマッチングの点からは、0.1〜1.0、好ましくは0.3〜0.5とする。
上述したような光遮断剤を樹脂バインダーに混合して部分的光遮断層を形成するが、この樹脂バインダーに使用される樹脂としては、塗料、インキの分野で使用されている従来から公知のものが使用できる。
具体的には、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系及びアクリル系樹脂を挙げることができ、これらは非硬化型、常温硬化性及び熱硬化性のいずれのタイプであってもよい。なお、有色顔料についても同様の樹脂を使用することができる。
部分的光遮断層は、上述したように、無機系光遮断剤、有機系紫外線吸収剤、有色顔料の単独又は2種以上の組合せからなる材料を含むインキ層であるので、印刷後のインキ層の乾燥皮膜の厚みが異なると光の遮断効率が異なってくるため、蓄光性塗料層の残光輝度の発光による絵柄模様や形状が経時的に変化することになる。
例えば、コンベンショナル法やヘリオ法などの製版方法で作成されたグラビア版での印刷による場合、淡い濃度の部分は皮膜が薄く、濃い濃度の部分は皮膜が厚くなるため、上記したような絵柄模様や形状に経時変化をもたらしたり、発光部分と非発光部分とのコントラストがぼけてしまうこともある。
これに対し、網グラビア製版方法で作成されたグラビア版での印刷によれば、乾燥皮膜の厚さは同じであって、諧調はグラビア版の間隔により調整することができるため、発光による絵柄模様や形状の経時変化がない(図5参照)。
したがって、本発明による化粧材を通常の化粧材として使用する場合には部分的光遮断層の形成方法は特に制限はないが、安全標識や誘導標識などに使用する場合には、発光による絵柄模様や形状の経時変化がないグラビア版による方法が特に好ましい。
なお、各種グラビア製版方法としては、コンベンショナル法、網コン(TH法など)法、網グラビア法などの腐食法、彫刻法などを挙げることができるが、網グラビア(網点製版方式)法で作製したグラビア版により印刷した部分的光遮断層は、諧調や色調の淡い部分から濃い部分まで乾燥皮膜の厚みを同じに形成することができ、暗所での発光模様は経時的に変化しないことから、特に好ましい。
網グラビア法で得られるグラビア版の深度は、無機系光遮断材、有機系紫外線吸収剤、有色顔料などの各配合量により決定することができるが、一般に、グラビア版の深度が浅い場合は皮膜厚さが極端に薄くなる(例えば0.1μm前後)ことから、色相を黒としても光遮断効率が低下してしまう。また、グラビア版の深度が深すぎるとインキ転移が正常に行われずに斑点状の印刷となり、いわゆるインキのモットリングが発生する。したがって、グラビア版の深度としては、5〜70μm以下が好ましく、25〜45μmの範囲が特に好ましい。
例えば、(無機系光遮断剤+有機系紫外線吸収剤):有色顔料=10:90〜90:10の範囲で設定することができるが、部分的光遮断層の構成材料が、L表示系の色相でL=91.89、a=−1.15、b=1.62のアイボリー系である場合には、網グラビアベタ版の深度は35〜40μmが適している。
以下、本発明による化粧材を実施例、比較例を示しながら説明する。
(実施例1)
<蓄光性塗料の調製>
明所では淡いアイボリーの色相(L表示系でL*=91.9、a*=−1.2、b*=1.6)で、暗所ではブルーの発光をする粒子径25μmの蓄光顔料[SrAl1425;Eu、Dy](図3参照)を用いたスクリーンインキ(セイコーアドバンス社製:スーパーシャインNブルー)を用意し、希釈溶剤により粘度7000mPa・sに調製して、蓄光性塗料を得た。
<蓄光性塗料層1の形成>
上記で得られた蓄光性塗料を、150μm厚のPET−G(リケンテクノス社製)に100メッシュのベタ版を用いてスクリーン印刷し、蓄光性塗料層形成部材1を得た。なお、蓄光性塗料層1の膜厚は、乾燥膜厚で40μmであった。
(比較例1)
<蓄光性塗料の調製>
グラビア印刷では粒径25μmの顔料を印刷するのは不可能であるため、明所では淡いアイボリーの色相(L表示系でL*=89.0、a*=−2.3、b*=0.5)で、暗所ではブルーの発光をする粒子径2μmの蓄光顔料[SrAl1425;Eu、Dy](図3参照)を用いたスクリーンインキ(イージーブライト社製:EGCB02ブルー)を用意し、希釈溶剤により粘度150mPa・sに調製して、蓄光性塗料を得た。
<蓄光性塗料層2の形成>
上記で得られた蓄光性塗料を、150μm厚のPET−G(リケンテクノス社製)に網グラビア方式で製版したセル深度50μmのベタ版を用いてグラビア印刷し、蓄光性塗料層形成部材2を得た。なお、蓄光性塗料層2の膜厚は、乾燥膜厚で4.5μmであった。
<残光輝度測定>
蓄光性塗料層形成部材1及び蓄光性塗料層形成部材2の残光輝度を、JIS Z91071998(安全標識板)に準拠して、輝度計LS−100(コニカミノルタ社製)により測定した。この結果を表1に示す。
Figure 2009142998
<残光輝度の評価>
安全標識板のJIS規格(JIS Z91071998)によれば、光遮断後5分後の輝度は110(mcd/m)、光遮断後60分後の輝度は7(mcd/m)とされている。表1から、蓄光性塗料層形成部材1では、光遮断直後から60分後までJIS規格に示される安全標識用基準を達成し、2時間経過後もはっきり確認できる程度の輝度を保持していた。一方、蓄光性塗料層形成部材2では、光遮断直後から急激な輝度の低下が確認され、5分から60分まで全ての範囲においてJIS規格に到達することはできなかった。
(実施例2)
<部分的光遮断層を形成するための塗料の調製>
以下の手順により、部分的光遮断層を形成するための塗料を調製した。
(1)460nm以下の光を遮断する光遮断剤入り塗料の調製
・バインダー:塩ビ・酢ビ共重合樹脂(平均重合度450)/MEK、酢酸エチル、酢酸ブチル
・無機系光遮断剤:WO(日本タングステン社製:粒子径13〜18μm)
・無機系光遮断剤:ZnO(堺化学工業社製NANOFINE-50-A:粒子径20nm)
・有機系紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系(長瀬産業社製:TINUVIN109)
・光遮断剤入り塗料:バインダー/WO3/ZnO/TINUVIN109=100:3:3:2(重量部)
(2)有色顔料入り塗料の調製
・バインダー:塩ビ・酢ビ共重合樹脂(平均重合度450)/MEK、酢酸エチル、酢酸ブチル
・有機透明顔料インキ:(大日本インキ化学工業社製:VD2008アカNT、VD4300トウメイキ、VD5700ゲンショクアイ)
・無機顔料インキ:(大日本インキ化学工業社製:VD8500スミ、VD7700チャNT、VD7900シロ、VD40キNT)
(3)部分的光遮断層1を形成するための塗料1の調製
前記(1)で得られた光遮断剤入り塗料と、前記(2)で得られた有色顔料入り塗料を60:40(重量部)で配合し、部分的光遮断層1を形成するための塗料を得た。なお、この塗料は、蓄光性塗料層1のベタ塗りでの色相を標準として、有色顔料入り塗料で色差ΔE=0.5となるように調整し、さらに希釈溶剤(MEK/酢酸エチル)により粘度150mPa・sに調製した。
<部分的光遮断層1の形成>
前記(3)で得られた部分的光遮断層1を形成するための塗料1を、100μm厚の片面易接着処理された透明PETフィルム(東洋紡社製A4100)の易接着面に、網グラビア方式で製版したセル深度50μmのベタ版を用いてグラビア印刷し、部分的光遮断層形成部材1を得た。なお、部分的光遮断層1の膜厚は、乾燥膜厚で4.5μmであった。
<蓄光性化粧材1の製造>
実施例1で得られた蓄光性塗料層形成部材1と部分的光遮断層形成部材1を、それぞれの印刷面がウレタン系接着剤を介して接するようにしてドライラミネート機で積層し、蓄光性化粧材1を得た。
(比較例2)
<部分的光遮断層を形成するための塗料の調製>
以下の手順により、部分的光遮断層を形成するための塗料を調製した。
(1)360nm以下の光を遮断する光遮断剤入り塗料の調製
・バインダー:塩ビ・酢ビ共重合樹脂(平均重合度450)/MEK、酢酸エチル、酢酸ブチル
・有機系紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系(長瀬産業社製:TINUVIN109)
・光遮断剤入り塗料:バインダー/TINUVIN109=100:8(重量部)
(2)有色顔料入り塗料の調製
・バインダー:塩ビ・酢ビ共重合樹脂(平均重合度450)/MEK、酢酸エチル、酢酸ブチル
・有機透明顔料インキ:(大日本インキ化学工業社製:VD2008アカNT、VD4300トウメイキ、VD5700ゲンショクアイ)
・無機顔料インキ:(大日本インキ化学工業社製:VD8500スミ、VD7700チャNT、VD7900シロ、VD40キNT)
(3)部分的光遮断層2を形成するための塗料2の調製
前記(1)で得られた光遮断剤入り塗料と、上記(2)で得られた有色顔料入り塗料を60:40(重量部)で配合し、部分的光遮断層2を形成するための塗料を得た。なお、この塗料は、蓄光性塗料層1のベタ塗りでの色相(L表示系でL*=91.9、a*=−1.2、b*=1.6のアイボリー)を標準として、有色顔料で色差ΔE=0.5となるように調整し、さらに希釈溶剤(MEK/酢酸エチル)により粘度150mPa・sに調製した。
<部分的光遮断層2の形成>
前記(3)で得られた部分的光遮断層2を形成するための塗料2を、100μm厚の片面易接着処理された透明PETフィルム(東洋紡社製A4100)の易接着面に、網グラビア方式で製版したセル深度50μmのベタ版を用いてグラビア印刷し、部分的光遮断層形成部材1を得た。なお、部分的光遮断層1の膜厚は、乾燥膜厚で4.5μmであった。
<蓄光性化粧材2の製造>
実施例1で得られた蓄光性塗料層形成部材1と部分的光遮断層形成部材2を、それぞれの印刷面がウレタン系接着剤を介して接するようにしてドライラミネート機で積層し、蓄光性化粧材2を得た。
<残光輝度測定>
蓄光性化粧材1及び蓄光性化粧材2の残光輝度を、JIS Z91071998(安全標識板)に準拠して、輝度計LS−100(コニカミノルタ社製)により測定した。この結果を表2に示す。
Figure 2009142998
<残光輝度の評価>
蓄光性化粧材1においては、部分的光遮断層の印刷部分の発光はほとんど確認されなかった。一方、蓄光性化粧材2においては、部分的光遮断層の下層の蓄光性塗料層からの発光が確認され、蓄光顔料の発光が十分に遮断されていないことがわかった。
(実施例3)
<製版>
部分的光遮断層の形状が亀甲形状であり、亀甲を形造る線の太さの中に、線の中心から端に向かって濃淡を付けたポジフィルムを用い網グラビア方式でセル深度35μmのグラビア版を得た。
<部分的光遮断層3の形成>
部分的光遮断層1を形成するための塗料1を、100μm厚の片面易接着処理された透明PETフィルム(東洋紡社製A4100)の易接着面に、前記グラビア版を用いてグラビア印刷し、部分的光遮断層形成部材3を得た。なお、部分的光遮断層3の膜厚は、乾燥膜厚で4.5μmであった。
<蓄光性化粧材3の製造>
実施例1で得られた蓄光性塗料層形成部材1と部分的光遮断層形成部材3を、それぞれの印刷面がウレタン系接着剤を介して接するようにしてドライラミネート機で積層し、蓄光性化粧材3を得た。
<部分的光遮断層4の形成>
部分的光遮断層2を形成するための塗料2を、100μm厚の片面易接着処理された透明PETフィルム(東洋紡社製A4100)の易接着面に、前記グラビア版を用いてグラビア印刷し、部分的光遮断層形成部材4を得た。なお、部分的光遮断層4の膜厚は、乾燥膜厚で4.5μmであった。
<蓄光性化粧材4の製造>
実施例1で得られた蓄光性塗料層形成部材1と部分的光遮断層形成部材4を、それぞれの印刷面がウレタン系接着剤を介して接するようにしてドライラミネート機で積層し、蓄光性化粧材4を得た。
<目視による評価>
蓄光性化粧材3では光遮断後豊富な諧調をもつ高輝度のブルー発色をする亀甲模様(図5参照)のデザインを表現でき、さらに経時的輝度は低下するがデザイン形状は変化せず8時間後も視認された。一方、蓄光性化粧材4では部分的光遮断層の下層の蓄光性塗料層からの発光により亀甲模様の境界がぼやけてしまい、諧調性のない模様となった。
本発明による化粧材の模式断面図。 蓄光性塗料層に使用される蓄光顔料の励起スペクトルと発光スペクトル。 蓄光性塗料層に使用される他の蓄光顔料の励起スペクトルと発光スペクトル。 蓄光性塗料層に使用される他の蓄光顔料の励起スペクトルと発光スペクトル。 網グラビア製版方法で作成されたグラビア版での印刷による化粧材の模式断面図と平面図。
符号の説明
1 基材
2 蓄光性塗料層
3 部分的光遮断層
4 化粧材

Claims (3)

  1. 部分的光遮断層/蓄光性塗料層/基材により構成された化粧材において、部分的光遮断層は、蓄光性塗料層に使用される蓄光顔料の励起スペクトルの長波長側と発光スペクトルの短波長側との交点における波長以下の波長の光を遮断する光遮断剤を含有する層であって、蓄光性塗料層との色差ΔEが0.1≦ΔE≦1.0であることを特徴とする化粧材。
  2. 該光遮断剤は、光吸収による光遮断剤である請求項1に記載の化粧材。
  3. 該部分的光遮断層は、網グラビア製版方法で作成されたグラビア版での印刷により形成された部分的光遮断層である請求項1又は2に記載の化粧材。
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