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JP2009141155A - 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液浸法で露光を行う露光装置において、センサの計測光の光路に液体が進入することを防止する。
【解決手段】液体を介してウエハWを露光する露光装置であって、送光系51Aからプリズム69を介してウエハWの表面に検出光を照射して、受光系52Aでその検出光を受光することによりウエハWのフォーカス位置を計測するAF系と、プリズム69を退避させることによって検出光の光路に液体が侵入することを防止するZ駆動部80Aとを備え、光路に液体が存在しない場合にプリズム69を設置してフォーカス位置の計測を行い、この計測結果に基づいてウエハWの姿勢を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体を介して物体を露光する露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
従来より、半導体素子(集積回路)、液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス、マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、レチクル(又はフォトマスク等)のパターンを、投影光学系を介して、レジスト(感光剤)が塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写する露光装置が使用されている。この種の露光装置としては、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ等)、及びステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ等)等が使用されている。
露光装置を用いて露光を行う際には、投影光学系の光軸方向に関するウエハの位置(フォーカス位置)を、オートフォーカスセンサ(焦点位置検出系、以下、AF系と呼ぶ)により検出し、その検出結果に基づいて、オートフォーカス方式及びオートレベリング方式で、ウエハの露光領域(露光光が照射される領域)を投影光学系の最良結像面に合わせ込んでいる。このようなAF系としては、ウエハ上の露光領域又はこの近傍の領域の複数の計測点に斜めに計測光を照射する斜入射方式の多点のAF系が採用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、最近は、解像度及び焦点深度を向上するために、投影光学系とウエハとの間に露光光を透過する液体を供給する液浸型露光装置が注目されている(例えば特許文献3参照)。
特開平10−154659号公報 米国特許第5,825,043号明細書 国際公開第99/49504号パンフレット
しかしながら、液浸型露光装置において斜入射方式のAF系を使用する場合、AF系を構成する光学部材の表面を含む計測光の少なくとも一部の光路に液体が残存していると、ウエハのフォーカス位置の計測値に誤差が生じる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑み、液浸型露光装置において露光対象の物体の表面の位置又はその物体の姿勢に関する情報を高精度に計測できる露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による第1の露光装置は、物体(W)上の液体(Lq)を介して、その物体上に露光光を照射する露光装置であって、その物体の表面に計測光(DL)を照射することによりその物体表面の位置またはその物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置(51A,52A)と、その計測光の少なくとも一部の光路にその液体が侵入することを防止する防止装置(80A)とを備え、その液体の侵入が防止された部分を含む光路を介してその物体表面に計測光を照射することによりその計測装置によって取得された情報に応じて、その物体表面の位置またはその物体の姿勢を制御した後に、その物体上にその液体を介してその露光光を照射するものである。
また、本発明による第2の露光装置は、物体上の液体を介して、その物体上に露光光を照射する露光装置であって、その物体の表面に計測光を照射することによりその物体表面の位置またはその物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置(51A,52A)と、その計測光の少なくとも一部の光路に侵入したその液体を処理する処理装置(89A,88A1)とを備え、その侵入した液体が処理された部分を含む光路を介してその物体表面に計測光を照射することによりその計測装置によって取得された情報に応じて、その物体表面の位置またはその物体の姿勢を制御した後に、その物体上にその液体を介してその露光光を照射するものである。
また、本発明による第3の露光装置は、物体上の液体を介して、その物体上に露光光を照射する露光装置であって、その物体の表面に計測光を照射することによりその物体表面の位置またはその物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置(51A,51B)を備え、その計測光の少なくとも一部の光路にその液体が侵入したことに応じて、その計測装置で取得されるその情報を補正し、この補正された情報に応じてその物体表面の位置またはその物体の姿勢を制御した後に、その物体上にその液体を介してその露光光を照射するものである。
また、本発明による露光方法は、物体上の液体を介して、その物体上に露光光を照射する露光方法であって、その物体の表面に照射される計測光の少なくとも一部の光路に侵入する恐れのあるその液体または侵入したその液体を処理する工程と、その光路を介してその物体表面にその計測光を照射することにより、その物体表面の位置またはその物体の姿勢の情報を計測する工程と、その計測されたその物体表面の位置またはその物体の姿勢の情報に基づいて、その物体表面の位置またはその物体の姿勢を制御する工程と、その物体上にその液体を介してその露光光を照射する工程と、を有するものである。
なお、以上の本発明の所定要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
本発明の第1の露光装置又は露光方法によれば、防止装置によって計測光の少なくとも一部の光路に液体が侵入することが防止される。
また、本発明の第2の露光装置又は露光方法によれば、処理装置によって計測光の少なくとも一部の光路に侵入した液体が処理される。
また、本発明の第3の露光装置によれば、計測光の少なくとも一部の光路に液体が侵入したことに応じて、計測装置で取得される情報が補正される。
従って、その計測光を用いて、液浸型露光装置において露光対象の物体の表面の位置又はその物体の姿勢に関する情報を高精度に計測できる。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る露光装置100の全体構成を概略的に示す。露光装置100は、スキャニング・ステッパ(スキャナ)よりなる走査露光型で、かつ液浸法により露光を行う投影露光装置である。
露光装置100は、光源及び照明光学系を含み、エネルギービームとしての照明光(露光光)ILによりレチクルR(マスク)を照明する照明系10と、レチクルRを保持して移動するレチクルステージRSTと、レチクルRを介した照明光ILでウエハW(物体)を露光する投影ユニットPUと、ウエハWを保持して移動するウエハステージWSTと、装置全体の動作を制御するコンピュータよりなる主制御装置20と、各種センサ等とを備えている。投影ユニットPUは、ほぼ円筒状の鏡筒40内に投影光学系PLを収納して構成されている。以下、図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面(本実施形態ではほぼ水平面に平行)内で、走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向に直交する非走査方向(図1の紙面に平行な方向)に沿ってX軸を取り、その走査方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿ってY軸を取って説明する。
照明系10中の照明光学系は、例えば特開2001−313250号公報(対応する米国特許出願公開第2003/0025890号)などに開示されるように、オプティカルインテグレータ(回折光学素子、フライアイレンズ等)等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ系、レチクルブラインド(視野絞り)、及びコンデンサレンズ系等を含んで構成されている。照明系10は、照明光ILによって、レチクルブラインドで規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域をほぼ均一な照度分布で照明する。照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193m)が用いられている。なお、照明光ILとしては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、固体レーザ(YAGレーザ、半導体レーザ等)の高調波、又は水銀ランプの輝線等も使用できる。
レチクルRを保持するレチクルステージRSTは、不図示のレチクルベース上のZ軸に垂直なガイド面上に載置されて、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動部RSC(図6参照)により、Y方向に指定された走査速度で駆動されるとともに、X方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向(θZ方向)に微小駆動される。レチクルステージRSTのガイド面上の位置は、レチクルステージRSTの直交する2つの側面の反射面(又はレトロリフレクタ若しくは平面鏡等の移動鏡)に測長ビームを照射する少なくとも3軸のレーザ干渉計よりなるレチクル干渉計16によって、例えば投影ユニットPUの側面の参照鏡(不図示)を基準として0.5〜0.1nm程度の分解能で常時計測されている。レチクル干渉計16によって、レチクルステージRSTの少なくともX方向、Y方向、θZ方向の位置情報が計測され、計測結果は主制御装置20に供給されている。主制御装置20は、レチクル干渉計16の計測値に基づいて図6のレチクルステージ駆動部RSCを介してレチクルステージRSTの位置及び速度を制御する。
図1において、投影ユニットPUを構成する投影光学系PLは、例えば光軸AXに沿って配列された複数のレンズエレメント等の光学素子からなる屈折光学系である。これらの光学素子のうち、最も像面側に配置されているのがレンズ(先玉)35である。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリック光学系で所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。照明系10からの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、レチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内の回路パターンの像(レチクルRのパターンの一部の縮小像)が、ウエハWの表面の一つのショット領域上のX方向に細長い露光領域IA(図2参照)に形成される。ウエハWは、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200〜300mm程度の円板状の基材の表面に、レジスト(感光剤)を塗布したものである。なお、投影光学系PLとしては、ミラーとレンズとを含んで構成される反射屈折系(カタディオプトリック系)を用いても良い。
図1において、投影光学系PLを構成する最も像面側(ウエハW側)のレンズ35の先端部を囲むように、ほぼリング状の開口32a(図2参照)を有するノズルユニット32が不図示のフレームによって保持されている。また、ノズルユニット32内の液体供給路が供給配管33Aを介して図6の液体供給装置31Aに連結され、ノズルユニット32内の液体回収路が回収配管33Bを介して図6の液体回収装置31Bに連結されている。
図6の液体供給装置31Aは、液体タンク、加圧ポンプ、温度制御装置、及び供給配管33Aに対する液体の供給・停止を制御するためのバルブ等を含んで構成されている。液体回収装置31Bは、液体タンク、吸引ポンプ、及び回収配管33Bを介した液体の回収・停止を制御するためのバルブ等を含んで構成されている。液体供給装置31A、液体回収装置31Bの動作は主制御装置20によって制御される。液体供給装置31A、液体回収装置31B、供給配管33A、回収配管33B、及びノズルユニット32を含んで、投影光学系PLの先端のレンズ35とウエハWとの間に液体Lqを供給して回収する局所液浸方式の液体供給回収システム8が構成されている。
液体Lqとしては、一例として照明光IL(ここではArFエキシマレーザ光)が透過する超純水(以下、単に水と言う)を用いるものとする。水の照明光ILに対する屈折率nはほぼ1.44である。従って、ウエハWを露光する照明光ILの波長は、約134nm(=193nm×1/n)に短波長化され、解像度及び焦点深度が向上する。
また、ウエハWに塗布されるレジストは、一例として液体Lqをはじく撥液性のレジストであり、必要に応じてその上に保護用のトップコートが塗布されている。本実施形態では、液体Lqをはじく性質を撥液性と呼ぶ。液体Lqが水の場合には、撥液性とは撥水性を意味する。
液浸法によるウエハWの走査露光時に、液体供給装置31Aは、主制御装置20からの指示に応じ、図1の供給配管33Aに接続されたバルブを所定開度で開き、供給配管33A及びノズルユニット32の供給流路を介してレンズ35とウエハWとの間の露光領域IAを含む液浸領域36(図2参照)に液体Lqを供給する。これに応じて、液体回収装置31Bは、主制御装置20からの指示に応じ、回収配管33Bに接続されたバルブを所定開度で開き、ノズルユニット32の回収流路及び回収配管33Bを介してレンズ35とウエハWとの間の液浸領域36から液体Lqを回収する。このとき、一例として、図1の主制御装置20は、供給配管33Aから液浸領域36に供給される液体Lqの量と、回収配管33Bから回収される液体Lqの量とがほぼ等しくなるように、液体供給装置31A及び液体回収装置31Bに対して指令を与える。この場合には、レンズ35とウエハWとの間にはほぼ一定量の液体Lqが、常に入れ替わる状態で保持され、液浸領域36は所定の局所的な領域に制限される。
なお、別の例として、例えばウエハW上の一つのショット領域が走査露光される期間内には液体Lqの供給量を多くして、次のショット領域の露光位置に移動するためにウエハWをステップ移動している期間内には液体Lqの回収量を多くするような制御方法も可能である。このように本実施形態では、液浸領域36は局所的な領域に制限されているが、実際には或る程度の液体Lqが目標とする液浸領域36から外側に流出する恐れがある。さらに、走査露光時には、目標とする液浸領域36から例えば走査方向に対して上流側のウエハWの表面に液体Lqが或る程度残留する恐れがある。
このようにウエハW上で目標とする液浸領域36の外側に流出した液体LqがウエハW上に残留している場合、ウエハW上のレジストは撥液性であるため、その残留している液体Lqは或る程度の厚さで集まる可能性がある。このように或る程度の厚さでウエハW上に残留している液体Lqは、後述のセンサの光学部材の表面等に付着したり、そのセンサの検出光(計測光)の光路上に混入したりする恐れがある。このための対策として、後述のように本実施形態では、センサの光学部材に液体Lqが付着しないようにしている。
なお、本例の液体供給回収システム8はリング状のノズルユニット32を備えているが、これに限らず、例えば、国際公開第99/49504号パンフレットに開示されるように、液体を供給する複数のノズル部材と、液体を回収する複数のノズル部材とを含んで液体供給回収システムを構成することも可能である。
図1において、ウエハステージWSTは、投影ユニットPUの下方に水平に配置されたウエハベースBS上のZ軸に垂直なガイド面(XY平面)上に複数のエアベアリングを介して非接触で浮上支持されている。このウエハステージWST上に、ウエハホルダ70を介してウエハWが真空吸着(又は静電吸着)によって保持されている。
ウエハステージWSTは、ウエハベースBS上でリニアモータ又は平面モータ等の駆動系によってX方向、Y方向、及びθZ方向に駆動されるXYステージWS1と、Z・レベリングステージWS2とを備え、Z・レベリングステージWS2上にウエハホルダ44が固定されている。Z・レベリングステージWS2は、XYステージWS1上にほぼ三角形の頂点の位置に配置された3つのアクチュエータ41A,41B,41C(例えばボイスコイルモータを含んで構成される)を介して支持されている。その3つのアクチュエータ41A〜41CをZ方向に独立に駆動することによって、XYステージWS1に対するZ・レベリングステージWS2(ウエハW)のZ方向の位置(Z位置又はフォーカス位置)、並びにX軸及びY軸に平行な軸の周り(θX,θY方向)の傾斜角(レベリング角)を制御可能である。図1のXYステージWS1をXY平面内で駆動する駆動系と、アクチュエータ41A〜41Cとで構成される駆動系が、図6のウエハステージ駆動部WSCとして示されている。ウエハステージ駆動部WSCは主制御装置20によって制御される。
図1のウエハホルダ44は、板状の本体部と、該本体部の上面に固定されその中央にウエハWの直径より0.1〜1mm程度大きい直径の円形開口が形成された不図示の補助プレートとを備えている。この場合、ウエハWが真空吸着された状態では、そのウエハWの表面と補助プレートの表面との高さがほぼ同一の高さとなるように設定されている。
また、ウエハホルダ44の補助プレートには、その一部に矩形状の開口が形成され、その開口内に基準マーク板(不図示)が嵌め込まれている。この基準マーク板はその表面が、補助プレートと同一面とされている。この基準マーク板の表面には、少なくとも一対のレチクルアライメント用の第1基準マークと、これらの第1基準マークに対して既知の位置関係にある後述するウエハ用のアライメント系ASのべ一スライン計測用の第2基準マーク等とが形成されている。
さらに、ウエハホルダ44のウエハWを囲む枠状の補助プレート(不図示)の表面には撥液処理が施されており、その表面は液体Lqに対して撥液性である。その撥液処理としては、例えば撥液性を有する材料を使ったコーティング処理が挙げられる。撥液性を有する材料としては、例えばポリ四フッ化エチレン(テフロン(登録商標))等のフッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料、又はポリエチレン等の合成樹脂材料が挙げられる。また、表面処理のための薄膜は単層膜であってもよいし、複数層からなる膜であってもよい。
図1のウエハステージWSTのXY面内に関する位置情報は、Z・レベリングステージWS2に直交するように固定された2つの移動鏡17XY(又は反射面でもよい)に測長ビームを照射する例えば4軸のレーザ干渉計よりなるウエハ干渉計18XYによって、例えば投影ユニットPUの側面の参照鏡(不図示)を基準として、例えば0.5〜0.1nm程度の分解能で常時検出されている。
実際には、ウエハステージWST(Z・レベリングステージWS2)上には、図5に示されるように、Y方向(走査方向)に直交する反射面を有する移動鏡17Yと、X方向(非走査方向)に直交する反射面を有する移動鏡17Xとが設けられている。これに対応して、移動鏡17Xに光軸AXに関してほぼ対称な2軸のX軸に平行な測長ビームLX1,LX2を照射するX軸のレーザ干渉計と、移動鏡17Yに光軸AXに関してほぼ対称な2軸のY軸に平行な測長ビームLY1,LY2を照射するレーザ干渉計とがそれぞれ設けられている。一例として、測長ビームLX1,LX2で計測されるX座標の平均値がウエハステージWSTのX方向の位置となり、測長ビームLY1,LY2で計測されるY座標の平均値がウエハステージWSTのY方向の位置となる。図1では図5の2軸の移動鏡及びウエハ干渉計が代表的に移動鏡17XY及びウエハ干渉計18XYとして図示されている。ウエハ干渉計18XYによって、ウエハステージWST(ウエハW)のX方向、Y方向の位置の他、ヨーイング量(θZ方向の回転)、ピッチング量(θX方向の回転)、ローリング量(θy方向の回転)も計測可能となっている。
また、図1において、ウエハステージWSTを構成するZ・レベリングステージWS2のZ方向に関する位置情報は、レーザ干渉計よりなるZ軸のウエハ干渉計18Zによって、例えぱ0.5〜0.1nm程度の分解能で常時検出されている。即ち、XYステージWS1の−X側端部には、反射ミラー42A,42Bがその反射面が所定角度で向かい合うようにY方向に延設されている。ウエハ干渉計18Zが、X軸に平行な2つのレーザビームを、反射ミラー42Aに向けて照射すると、反射ミラー42Aは、その2つのレーザビームを反射ミラー42Bに向けて反射し、反射ミラー42Bは、レーザビームを+Z側に反射する。反射ミラー42Bで反射した2つのレーザビームのうちの一方のレーザビーム(参照ビーム)は、例えば、鏡筒40を支持するフレーム(不図示)にX方向に水平に延設された参照鏡43Zに達し、他方のレーザビーム(測長ビーム)は、Z・レベリングステージWS2の底面に設けられた反射ミラー42Cに達するように設定されている。参照鏡43Z及び反射ミラー42Cで反射された参照ビーム及び測長ビームは、その光路を逆行して(すなわち反射ミラー42B,42Aを経て)、ウエハ干渉計18Zに戻る。したがって、ウエハ干渉計18Zにおいて、その参照光とその測長ビームとの干渉光を検出することによって、Z・レベリングステージWS2のZ方向の変位を検出することが可能となる。
実際には、Z軸のウエハ干渉計18Zは、3軸のレーザ干渉計よりなり、これによって、XYステージWS1に対して3箇所でZ・レベリングステージWS2のZ方向の変位が計測される。これによって、Z・レベリングステージWS2のZ方向の位置、及びθX,θY方向の傾斜角が計測される。
ウエハ干渉計18XY及び18Zで計測されたウエハステージWSTの位置情報は、図6の主制御装置20に送られている。主制御装置20は、ウエハステージWSTの位置情報に基づいて、ウエハステージ駆動部WSCを介してウエハステージWSTのX方向、Y方向、Z方向の位置、及びθX、θY、θZ方向の角度よりなる6自由度の位置及び速度を制御する。
《アライメント系の説明》
また、図1の投影ユニットPUの−Y方向の側面には、オフ・アクシスのFIA(Fie1d Image Alignment) 方式よりなる画像処理型のウエハ用のアライメント系ASが設置されている。
図4に示すように、ウエハ用のアライメント系ASは、例えばウエハW上のレジストを感光させない広帯域な検出光を照射して、ウエハW上のアライメントマーク又は基準マークよりなる被検マークの像を撮像する本体部AS1と、本体部AS1からの検出光を被検マークに導き、被検マークからの反射光を本体部AS1に送る三角プリズム型のミラー部材49とを備えている。本体部AS1からは被検マークの撮像信号を処理して得られる被検マークのX方向、Y方向の位置情報が主制御装置20に出力される。ミラー部材49は、底面に検出光を通す開口が形成された保持部材47に保持されて、投影光学系PLの下端近傍に配置されている。この配置によって、レチクルのパターン像の位置とアライメント系ASの検出中心との間隔(ベースライン)を短くできる。
この場合、ミラー部材49は図1の液浸領域36に近い位置に配置されるため、走査露光時に目標とする液浸領域36から外部に漏れ出した液体Lqが、ミラー部材49の底面(検出光の光路の一部)等に付着して、計測精度が低下する恐れがある。そこで、ミラー部材49の保持部材47は、不図示のフレームにZ方向にスライド可能なZ駆動部47aを介して支持されている。Z駆動部47aは図6の主制御装置20によって制御される。本実施形態では、一例として、アライメント系ASを使用する期間である、ウエハW上の所定のアライメントマークの位置を検出するアライメント時には、ミラー部材49は図4の実線で示す位置に設置しておく。なお、アライメント時には、液浸領域36に対して液体Lqは供給されない。
一方、アライメント系ASを使用しない期間で、かつ投影光学系PLとウエハWとの間に液体Lqが供給される期間であるウエハWの走査露光時には、Z駆動部47aを介してミラー部材49を2点鎖線で示す上方の退避位置B1に退避させておく。これによって、ミラー部材49に液体Lqが付着することが防止され、その後のアライメントを高精度に行うことができる。
なお、図4において、Z駆動部47aを設ける代わりに、保持部材47の底面の開口部を開閉する撥液性のシャッタ48を設け、アライメント時に駆動機構48aでシャッタ48を開き、それ以外の期間ではシャッタ48を閉じてもよい。また、Z駆動部47aを設ける代わりに、又はこれと併用して、ミラー部材49の底面に付着した液体を拭き取るためのワイパー機構等を設けてもよい。さらに、検出光の光路の一部に液体が残存して、本体部AS1において撮像信号のレベルが低下したような場合には、本体部AS1から主制御装置20にアラーム情報を供給して、アライメントを一時的に停止するようにしてもよい。
《フォーカス位置計測装置》
本実施形態では、図1の投影ユニットPU及びノズルユニット32を囲むように、ウエハWの表面の複数の計測点におけるZ方向の位置(Z位置又はフォーカス位置)の情報を計測するためのフォーカス位置計測装置50が設けられている。
図2は、フォーカス位置計測装置50の概略構成及びフォーカス位置の計測点の配置を示す。なお、図2においては、図1の投影ユニットPUによる照明光ILの露光領域IAの中心にある光軸AXを原点としてX軸及びY軸が表され、図1の投影ユニットPU(投影光学系PL)の外形が2点鎖線で表されている。図2において、ノズルユニット32、ひいてはこれによって規定される目標とする液浸領域36及び露光領域IAを囲むように、X軸に平行な細長い計測領域45A及び45Bと、Y軸に平行な細長い計測領域45C及び45Dとが設定されている。また、計測領域45A〜45D内にそれぞれ一列の複数(図2では7つ)のフォーカス位置の計測点46が設定されている。なお、計測領域45A〜45D内の計測点の個数は任意であり、計測領域45A〜45D内にそれぞれ複数列の計測点を設定してもよい。
このように、計測領域45A〜45Dは、投影光学系PLの露光領域IAに対してX方向、Y方向にシフトしているため、フォーカス位置計測装置50は、オフ・アクシスの計測装置である。なお、本発明は、フォーカス位置の計測領域が投影光学系PLの露光領域IAと重なっている場合にも適用できる。
図2において、投影ユニットPUの側面に、計測領域45Aの複数の計測点46に検出光によって所定パターンの像(例えばスリット像)を投影する送光系51Aと、計測領域45Aの複数の計測点46で反射された検出光を受光して、各計測点46のフォーカス位置に対応するフォーカス信号を出力する受光系52Aとを含む第1の斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサ(以下、AF系と言う)(51A,52A)が配置されている。即ち、AF系(51A,52A)は、計測領域45Aの複数の計測点46のフォーカス位置の情報を計測する。また、送光系51Aは、検出光を生成する本体部53と、その検出光を計測領域45Aに導く第1プリズム69(第1光学部材)とを備え、受光系52Aは、計測領域45Aで反射された検出光を受光する第2プリズム70(第1光学部材)と、その検出光を処理して検出信号を出力する本体部54と、その検出信号からフォーカス信号を生成する信号処理系(不図示)とを備えている(詳細後述)。
同様に、計測領域45B,45C,45Dの計測点46のフォーカス位置を計測するために、それぞれ送光系51B,51C,51Dと、受光系52B,52C,52Dとからなる斜入射方式の多点のAF系(51B,52B)、(51C,52C)及び(51D,52D)が配置されている。これらの4個のAF系(51A,52A)〜(51D,52D)よりオフ・アクシスのフォーカス位置計測装置50が構成されている。フォーカス位置計測装置50により計測された4箇所の計測領域45A〜45D内の複数の計測点のフォーカス位置の情報は図6の主制御装置20に供給される。
図5は、フォーカス位置計測装置50による計測領域45A〜45Dと、XY座標系、すなわちウエハステージ座標系との関係を示す。図1のウエハ干渉計18XYによって計測される図5のウエハステージWSTのX方向、Y方向の座標(ウエハステージ座標系上の座標)を(X,Y)とする。そして、フォーカス位置計測装置50により計測される、ウエハステージWSTの座標が(X,Y)である場合における計測領域45A〜45Dのフォーカス位置をh(i,j;X,Y)とする。この場合、整数の組(i,j)は、図2の計測領域45A〜45D内の複数の計測点46を識別するためのパラメータである。
ただし、本実施形態の図2のフォーカス位置計測装置50は、オフアクシスの計測装置であり、図5に示すように、その計測領域45A〜45Dは投影光学系PLの光軸AXからX方向に±X1,Y方向に±Y1のオフセットを有する。したがって、フォーカス位置計測装置50は、ウエハステージWSTの位置が(X,Y)であるときに、座標(X+X1,Y+Y1)と(X−X1,Y+Y1)とを結ぶ線分上の計測領域45A、座標(X+X1,Y−Y1)と(X−X1,Y−Y1)とを結ぶ線分上の計測領域45B、座標(X+X1,Y+Y1)と(X+X1,Y−Y1)とを結ぶ線分上の計測領域45C、及び座標(X−X1,Y+Y1)と(X−X1,Y−Y1)とを結ぶ線分上の計測領域45D上に配置された複数の計測点でウエハWの表面のフォーカス位置h(i,j;X,Y)の情報を計測する。
また、図5において、ウエハWの表面は、露光領域IAによって相対走査されて露光される多数のショット領域SAに区分されている。そして、走査露光時には、一例として、フォーカス位置の計測領域45A〜45Dのうちで、X方向(非走査方向)の両端の計測領域45C,45Dは、露光中のショット領域SAに対してX方向に隣接するショット領域内に設定され、Y方向(走査方向)の両端の計測領域45C,45Dは、露光中のショット領域SAに対して当該ショット領域SA又はこれに対してY方向に隣接するショット領域内に設定される。さらに、フォーカス位置計測装置50は、検出光の光路中に液体Lqが存在しないことを前提としてフォーカス位置の計測を行う。
そのため、露光領域IA内の計測点のフォーカス位置を計測する従来のオートフォーカスセンサを用いる場合に対して、本実施形態のフォーカス位置計測装置50を用いる場合には、露光中のショット領域SA内で必要な複数の点におけるフォーカス位置(面位置)の情報を当該露光中に計測することは困難である。そこで、本実施形態では、一例として、例えば図1のアライメント系ASを用いてウエハW上の所定のアライメントマークの位置を検出している期間(アライメント時)等に、予めフォーカス位置計測装置50を作動させて、ウエハW上にX方向、Y方向に所定間隔で設定された複数の点におけるフォーカス位置を計測して、主制御装置20の記憶部に記憶しておく。そして、走査露光時には、フォーカス位置計測装置50を停止させて、主制御装置20は、予め計測されているウエハWのフォーカス位置の情報を用いて、ウエハステージWSTのX方向、Y方向の位置に応じて、露光領域IA内のウエハWの平均的な面が予めテストプリント等によって求められている投影ユニットPUの像面(ベストフォーカス面)に逐次合焦されるように、図1のアクチュエータ41A〜41Cを駆動してZ・レベリングステージWS2上のウエハWの面位置を制御する。これによって、ウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が高解像度で露光される。
なお、例えばアライメント時に、例えばアライメント系ASでウエハW上の所定の複数のアライメントマークの位置を検出するためにウエハWを移動するのみでは、フォーカス位置計測装置50によってウエハWの全面の必要な点でのフォーカス位置の計測が困難であるような場合があり得る。このような場合には、露光工程のスループットの低下を防止するために、ウエハWの走査露光中の一部の期間内でも、フォーカス位置計測装置50を作動させてウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。
図2のフォーカス位置計測装置50内の送光系51B,51C,51Dの構成は送光系51Aと同様であり、受光系52B,52C,52Dの構成は受光系52Aと同様であるため、以下では斜入射方式で多点のAF系(51A,52A)の構成につき説明する。
図3は、AF系(51A,52A)の構成を示し、この図3の送光系51Aにおいて、不図示のハロゲンランプ又は発光ダイオード(LED)等から射出されたウエハW上のレジストを感光させない広帯域の検出光DLは、ライトガイド60を介して射出される。射出された検出光DLは、シリンドリカルレンズ61及びコンデンサレンズ62を介して、送光スリットプリズム63の射出面63aに形成された複数のスリットを照明する。送光スリットプリズム63の光軸に対して傾斜した射出面63aから射出された検出光DLは、電動位置ハービング64、第2対物レンズ65、電動チルトハービング66、ほぼ瞳面の位置にある振動ミラー67、及び第1対物レンズ68を介して、側面の形状が平行四辺形状の第1プリズム69に入射する。ライトガイド60〜第1対物レンズ68より本体部53が構成され、本体部53及び第1プリズム69より送光系51Aが構成されている。
第1プリズム69は、ZY平面に平行な2つの面(入射面69b及び射出面69a)と、XY平面に対してY軸に平行な軸を中心として時計周りにほぼ45°で交差する角度で配置された2つの傾斜面と、XZ平面に平行な2つの面とで囲まれたプリズムである。第1プリズム69の入射面69bに入射した検出光DLは、2つの傾斜面で順次反射された後、入射時の光路よりも下方にシフトした光路に沿って射出面69aからウエハW上の計測領域45Aに照射され、計測領域45Aの複数の計測点にスリット像を形成する。この場合、対物レンズ65及び68によって、射出面63aのスリットの像が計測領域45Aに投影される。また、電動位置ハービング64及び電動チルトハービング66はそれぞれθX、θY方向の2軸の傾斜角が制御可能な平行平面板よりなり、ハービング64及び66の傾斜角を制御することによって、検出光DLの照射位置(計測点の位置)及び検出光DLのウエハ上の入射角を制御できる。さらに、開口絞りを兼ねる振動ミラー67の振動によって、計測領域45A上のスリット像が例えば長手方向に直交する方向に所定周期で振動する。ハービング64,66及び振動ミラー67の動作は、図6の主制御装置20の指示で動作する信号処理系79によって制御される。
一方、図3の受光系52Aにおいて、計測領域45Aから反射された検出光DLは、第1プリズム69と対称な形状の第2プリズム70の入射面70aに入射した後、2つの傾斜面で反射されて光路が上方にシフトした状態で射出されて本体部54に入射する。本体部54において、検出光DLは第1対物レンズ71、光路折り曲げ用のミラー72、電動チルトハービング73、第2対物レンズ74、及び電動位置ハービング75を介して受光スリットプリズム76の光軸に対して傾斜した入射面76aに入射する。入射面76aには、送光スリットプリズム63に形成された複数のスリットに対応して複数のスリット(受光スリット)が形成されている。対物レンズ71及び74は、計測領域45Aに投影された複数のスリットの像をその入射面76aの複数の受光スリット上に形成する。ハービング73及び75は、それぞれ入射面76aに入射する検出光DLの入射角及びスリット像の形成位置を調整する。
受光スリットプリズム76から射出された検出光DLは、リレーレンズ77を介して受光センサ78に入射する。受光センサ78には、送光スリットプリズム63(受光スリットプリズム76)に形成された複数のスリットと同じ個数の受光素子(フォトダイオード等)が配置されており、各受光素子上に受光スリットプリズム76の対応する受光スリットの像が形成される。第1対物レンズ71〜受光センサ78より本体部54が構成され、受光センサ78の複数の受光素子の検出信号は信号処理系79に供給される。信号処理系79は、受光センサ78の複数の受光素子の検出信号をそれぞれ振動ミラー67の駆動信号に同期した信号で同期検波してフォーカス信号を生成する。なお、AF系(51A,52A)の本体部53及び54として使用できる斜入射方式のオートフォーカスセンサの本体部のより詳細な構成は例えば特開平10−154659号公報に開示されている。
本実施形態において、第1プリズム69及び第2プリズム70を用いることによって、それぞれ本体部53及び54を上方に配置した状態で、検出光DLを計測領域45Aに対して大きい入射角で照射することが可能となる。従って、本体部53及び54の配置及び不図示のフレームに対する支持が容易になる。しかしながら、プリズム69及び70は最もウエハWの液浸領域36に近い位置に配置されるため、図1の液浸領域36の外に出てウエハW上に残留している液体Lqがプリズム69及び70に付着する恐れがある。
そこで、図3において、プリズム69及び70はそれぞれZ駆動部80A及び80Bを介してZ方向に昇降可能な状態で不図示のフレームに支持され、Z駆動部80A,80Bは図6の主制御装置20によって制御されている。Z駆動部80A,80Bは、例えば送りねじ方式、ボイスコイルモータ方式、又はエアシリンダ方式等でプリズム69,70をZ方向に駆動する。また、ウエハWのフォーカス位置を計測する際のプリズム69,70の位置(計測時の位置)を高い再現性で設定するために、Z駆動部80A,80Bにはリミットスイッチ及び/又はストッパ機構等が備えられている。そして、AF系(51A,52A)を使用しない期間では、プリズム69及び70はそれぞれZ駆動部80A,80Bによって、上方の2点鎖線で示す退避位置A3,A4に退避させておく。これによって、走査露光時に液体Lqがプリズム69及び70に付着することが防止される。
《露光動作の説明》
次に、図1の露光装置100における露光動作の一例について説明する。なお、前提として、レチクルステージRST上にレチクルRがすでにロードされ、レチクルアライメント、べースライン計測等の所定の準備作業が完了しているものとする。このような露光装置100では、まず、ウエハステージWST上に露光対象となるウエハWをロードする。このウエハWは、いわゆるベアウエハではなく、各ショット領域にすでに一層以上の回路パターンが形成されたウエハであるものとする。
次の計測工程において、主制御装置20は、図4のZ駆動部47aを介してアライメント系ASのミラー部材49を実線で示す計測時の位置に設定する。さらに、図3のZ駆動部80A,80Bを介してAF系(51A,52A)のプリズム69,70を実線で示す計測時の位置に設定する。続いて、主制御装置20は、図1のウエハWを保持したウエハステージWSTを、図6のウエハステージ駆動部WSCを介してアライメント系ASの下方に移動させ、アライメント系ASによってウエハW上の所定の複数のアライメントマークの位置を検出させる。この際にウエハWがX方向、Y方向に移動する動作と並行して、主制御装置20は、図2の4つのAF系(51A,52A)〜(51D,52D)よりなるフォーカス位置計測装置50を駆動して、計測領域45A〜45D内の各計測点46においてウエハWの表面のフォーカス位置を計測する。このように多数の点でウエハWのフォーカス位置を計測することで、ウエハWの各ショット領域のフォーカス位置の分布(面位置情報)を計測できる。また、複数のアライメントマークの検出結果から、主制御装置20は例えば特開昭61−44429号公報(対応する米国特許第4,780,617号)等に開示されているEGA法によってウエハW上の全部のショット領域の配列座標を求める。
次に液浸法で露光を行うための前処理工程として、主制御装置20は、図4のZ駆動部47aを介してアライメント系ASのミラー部材49を上昇させて退避位置B1に設定する。さらに、図3のZ駆動部80A,80Bを介してAF系(51A,52A)のプリズム69,70を上昇させて退避位置A3,A4に設定する。これによって液浸法で露光を行う際に、液体Lqがミラー部材49及びプリズム69,70に付着することが防止される。なお、先の計測工程において、ウエハW上の全部の必要な点でのフォーカス位置の計測が終わっていない場合には、例えば走査露光時に残りのフォーカス位置の計測を行うために、プリズム69,70は計測位置に設定しておく。
次の位置・姿勢の制御工程において、主制御装置20は、アライメント系ASの検出結果(アライメント結果)に基づいて図1のウエハステージWSTのXYステージWS1をX方向、Y方向にステップ移動して、ウエハWの露光対象のショット領域を露光領域IAに対して所定の位置関係の走査開始位置に位置決めする。さらに、フォーカス位置計測装置50の計測結果よりこれから露光されるショット領域の面位置情報を求め、そのショット領域の平均的な面が投影ユニットPUの像面に合焦されるように、Z・レベリングステージWS2にXYステージWS1の位置に応じたフォーカス位置及び傾斜角(ウエハWの姿勢)の設定情報を供給する。
次の走査露光工程において、主制御装置20は、図1の液体供給回収システム8による液浸領域36に対する液体Lqの供給及び回収を開始し、照明光ILの照射を開始する。そして、オートフォーカス方式及びオートレベリング方式でZ・レベリングステージWS2を駆動しながら、レチクルステージRST及びXYステージWS1を同期駆動して、レチクルRとウエハWとを投影倍率を速度比としてY方向に同期走査して、ウエハWの一つのショット領域へのレチクルRのパターン像の露光を行う。その後、その位置・姿勢の制御工程とその走査露光工程とを繰り返しながら、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全部のショット領域にレチクルRのパターンの像を露光する。
この際に、図3のAF系(51A,52A)のプリズム69,70が上方に退避しているため、プリズム69,70に液体Lqが付着することが確実に防止される。また、図4のアライメント系ASのミラー部材49も上方に退避しているため、ミラー部材49に液体Lqが付着することが確実に防止される。従って、その後で別のウエハをウエハステージWST上にロードして、上記の計測工程でウエハWの位置及び面位置情報を計測する際に、アライメント系ASで高精度にマーク位置を計測でき、フォーカス位置計測装置50(AF系(51A,52A))によって高精度にウエハWのフォーカス位置を計測できる。従って、高い重ね合わせ精度が得られるとともに、レチクルRのパターンを高い解像度でウエハ上に露光できる。
なお、その前処理工程で、図3のプリズム69,70を計測位置に設定しておいた場合には、例えば上記の位置・姿勢の制御工程及び/又は走査露光工程の一部の期間において、フォーカス位置計測装置50を駆動して、ウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。この場合には、図2において例えば液浸領域36に対して非走査方向の計測領域45C,45D又は液浸領域36に対して走査方向の下流側の計測領域のフォーカス位置を計測するなどして、できるだけ図3のプリズム69,70に液体が付着しないようにすることが望ましい。
本実施形態の作用効果及び変形例は以下の通りである。
(1)図1の露光装置100は、液体Lqをを介して、ウエハW上に照明光ILを照射する露光装置であって、ウエハWの表面に検出光(計測光)を照射することによりウエハWの位置に関する情報を取得するアライメント系AS及びウエハWの姿勢に関する情報(複数のフォーカス位置の情報)を取得するAF系(51A,52A)と、検出光の少なくとも一部の光路に液体Lqが侵入することを防止するために、図4のミラー部材49を退避させるZ駆動部47a(防止装置)及び図3のプリズム69,70を退避させるZ駆動部80A,80B(防止装置)とを備えている。そして、液体Lqの侵入が防止された部分を含む光路を介してウエハWの表面に検出光を照射することによりアライメント系AS及びAF系(51A,52A)によって取得された情報に応じて、ウエハW表面の位置及び姿勢を制御した後に、ウエハW上に液体Lqを介して照明光ILを照射している。
また、図1の露光装置100による露光工程は、上記のように、計測工程、液浸露光の前処理工程、位置・姿勢の制御工程、及び走査露光工程を有している。
従って、液浸法によって高い解像度及び深い焦点深度で高精度に露光を行うことができるとともに、Z駆動部47a,80A,80Bによって検出光の少なくとも一部の光路に液体Lqが侵入することが防止される。そのため、アライメント系AS及びAF系(51A,52A)によって高精度にマーク位置及びフォーカス位置を計測できる。その結果、露光装置における重ね合わせ精度及び解像度を向上できる。なお、図3のZ駆動部80A,80Bを設けた場合に、図4のZ駆動部47aを省略してもよく、逆に図4のZ駆動部47aを設けた場合に図3のZ駆動部80A,80Bを省略してもよい。
(2)また、本実施形態において、Z駆動部47a,80A,80Bを設けてミラー部材49及びプリズム69,70を退避させる代わりに、図3のAF系(51A,52A)の信号処理系(防止装置のモニタ部)が、ウエハW表面からの検出光DLを受光して受光センサから得られる検出信号のレベル(例えば平均出力)の低下から検出光DLの少なくとも一部の光路に対する液体Lqの接近(混入を含む)を認識してもよい。同様に、図4のアライメント系ASの本体部AS1(モニタ部)が、撮像素子の検出信号のレベルの低下から検出光の照射領域に対する液体Lqの接近を認識してもよい。
このように検出光の光路に対する液体Lqの接近が認識されたときに、主制御装置20は、一例として、図6の液体回収装置31Bを駆動してウエハW上の液体Lqの回収を行うとともに、液体Lqがその検出光の少なくとも一部の光路を回避するように、ウエハステージWSTを駆動してウエハWを移動させる。具体的には、液体Lqの回収を行いながら、液浸領域36(この段階では液体Lqの供給動作は停止されている)をその検出光の光路から離れた位置に移動する。これによって、例えば走査露光時に目標とする液浸領域36の外側に液体Lqが流出したような場合に、その液体LqがAF系(51A,52A)のプリズム69,70及びアライメント系ASのミラー部材49に付着することを防止できる。
(3)また、本実施形態において、Z駆動部47a,80A,80Bを設けてミラー部材49及びプリズム69,70を退避させる代わりに、主制御装置20の制御のもとで図1のウエハステージWST(防止装置)を駆動することによって、図2の矢印A1又はA2で示すように、AF系(51A,52A)のプリズム69の射出面69a(又はプリズム70の入射面)に対して斜め方向(好ましくは45°で傾斜した方向)にウエハW(ひいては液浸領域36)を移動させてもよい。
この動作は、例えばAF系(51A,52A)によるフォーカス位置の計測を開始する直前に実行される。このように、プリズム69,70の射出面、入射面に対してウエハWを斜めに移動すると、ウエハW上に残存している液体Lqが斜めにプリズム69,70の面に接するため、液体Lqがプリズム69,70に付着しにくくなる。
(4)また、本実施形態では、図4のZ駆動部47aによってミラー部材49を退避させ、図3のZ駆動部80A及び80Bによってプリズム69,70を退避させている。しかしながら、例えばアライメント系AS及びAF系(51A,52A)による計測を開始する前に、振動素子(超音波振動子等)によってミラー部材49及び/又はプリズム69,70を振動させてもよい。これによって、ミラー部材49及び/又はプリズム69,70に付着している液体Lqを除去できるため、その後の計測を高精度に行うことができる。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態につき図7を参照して説明する。本実施形態の露光装置は図1の露光装置100とほぼ同じであるが、AF系(51A,52A)に対する液体の付着を防止するための装置が異なっている。以下、図7において図2及び図3に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図7(A)は、図2に対応させて本実施形態の斜入射方式の多点のAF系(51A,52A)の構成を示す平面図、図7(B)は図7(A)中の第1プリズム69を示す拡大斜視図である。図7(A)に示すように、第1プリズム69及び第2プリズム70の底面側は箱状部材81A及び81Bによって覆われており、箱状部材81A,81Bの前面の検出光DLの光路を開閉するように回転可能にシャッタ82A,82Bが設けられている。
一方のシャッタ82Aは、図7(B)に示すように、箱状部材81Aの前面に突き出た折り曲げ部83Aに回転軸83Aを介して連結され、シャッタ82Aはエアシリンダ84Aによって開閉される。そして、シャッタ82Aを閉じた状態では、箱状部材81Aの前面とシャッタ82Aとの間の隙間が殆どなくなるように構成され、シャッタ82Aを開いた状態ではプリズム69から計測領域45Aに検出光DLが照射されるように構成されている。図7(A)の他方のシャッタ82Bも同様の構成で開閉される。
また、少なくとも箱状部材81A,81Bのシャッタ82A,82Bとの接触部、及びシャッタ82A,82Bの表面は液体Lqに対して撥液性である。具体的に、箱状部材81A,81B及びシャッタ82A,82Bは金属製であり、その表面に撥液性を有する材料(例えばフッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料、又はポリエチレン等の合成樹脂材料)を使ったコーティング処理が施されている。これによって、箱状部材81A,81Bとシャッタ82A,82Bとの隙間から液体Lqが進入することが防止される。なお、例えばシャッタ82A,82Bは、撥液性を有する材料そのものから形成してもよい。
本実施形態の作用効果及び変形例は以下の通りである。
(1)本実施形態では、AF系(51A,52A)を用いて計測領域45Aのフォーカス位置を計測する際にはシャッタ82A,82Bを開いておき、フォーカス位置を計測しない場合には、シャッタ82A,82Bを閉じておく。これによって、走査露光時等に液体Lqがプリズム69,70に付着することが確実に防止できるため、その後のフォーカス位置の計測を高精度に行うことができる。
また、本実施形態においても、例えば受光系52Aからの検出信号から検出光DLの光路に対する液体Lqの接近が検出されたときに、シャッタ82A,82Bを閉じるようにしてもよい。
(2)本実施形態のようにシャッタ82A,82Bを設ける代わりに、図8(A)に示すように、プリズム69,70の底面を覆うように、ただし、検出光DLの光路部分は開けておくように箱状部材81C,81Dを配置してもよい。この場合、箱状部材81Cは、図8(B)に示すように、検出光DLの光路をウエハW上に投影した経路を含みつつウエハWの表面に対してほぼ垂直な平面に対して傾斜した面であって、ウエハWの表面に対して略垂直な面(片側傾斜面)81Caを含んでいる。
なお、そのような面81Caを持つ箱状部材81Cの代わりに、図8(C)に示すように、ウエハWの表面に対して略垂直で交差する2つの面よりなる面(両側傾斜面)81Eaを含む箱状部材81Eを用いてもよい。箱状部材81C,81D,81E,及び後述の箱状部材81Gの少なくとも底面及び前端部には液浸露光で使用される液体に対して撥液性となる処理が施されている。箱状部材81C,81Eを設けた場合には、仮にウエハW上に液体が残留していても、ウエハWをX方向、Y方向に駆動する際に、ウエハW上の液体が面81Ca又は81Eaに斜めに接するため、箱状部材81C,81Eに液体が付着しにくくなり、ひいてはプリズム69,70に対しても液体が付着しにくくなる。従って、AF系(51A,52A)によって常に高精度にフォーカス位置を計測できる。
(3)また、図10(A)に示すように、AF系(51A,52A)の第1プリズム69A及び第2プリズム70A(実際にはどちらか一方でもよい)の検出光DLが通過する面69Aa,70Aaを、検出光DLの光路をウエハW上に投影した経路を含みつつウエハWの表面に対してほぼ垂直な平面に対して傾斜させ、ウエハWの表面に対して略垂直にしてもよい。
この場合、図10(B)に示すように、プリズム69Aは、図8(A)のプリズム69の前面下部に三角プリズム状の凸部69Abを付加した形状である。また、検出光DLは、面69Aaに対する法線A6に対して傾斜して射出されるため、実際には、図10(A)の送光系51A及び受光系52Aの光軸を計測領域45Aの中心を通る直線に対して傾斜させる必要がある。
図10(A)の場合には、仮にウエハW上に液体が残留していても、ウエハWをX方向、Y方向に駆動する際に、ウエハW上の液体がプリズム69A,70Aの面69Aa,70Aaに斜めに接するため、プリズム69A,70Aに液体が付着しにくくなる。従って、AF系(51A,52A)によって常に高精度にフォーカス位置を計測できる。
(4)また、図8(A)の箱状部材81Cを設けることなく、プリズム69の代わりに、図10(C)に示すように、下端部69Bbが削除されたプリズム69Bを用いてもよい。この場合には、プリズム69Bの底面69Baが図8(A)のプリズム69の底面よりも高くなるため、液体が付着しにくくなる。
(5)また、図8(A)の箱状部材81Cの代わりに、図8(D)に示すように、ウエハW側の端部の下からその端部の前側空間へ延在する面81Gaを備える箱状部材81Gを用いてもよい。この場合、その面81Gaの前端部は、検出光DLの光路を遮らない範囲で上方に持ち上げられていることが好ましい。これによって、ウエハW上の液体がプリズム69に付着しにくくなる。
(6)また、図9に示すように、プリズム69の底面側を箱状部材81Iで覆うとともに、箱状部材81Iの前面の検出光DLの光路を含む部分を検出光DLを透過するガラス板(透過部材)85で密閉してもよい。この場合、ガラス板85の表面85aには、液浸法で使用される液体に対して撥液性の被膜が形成されることが好ましい。これによって、ウエハW上の液体がプリズム69に付着することがより完全に防止できる。
(7)また、図7(A)の第1プリズム69から第2プリズム70までの検出光DLの光路の液浸領域36側の部分に、図11に示すように、ウエハW上の液体の高さを制限するための撥液処理が施された平板状部材86を配置してもよい。これによって、図11において、液浸領域36から外側にはみ出た液体Lqが検出光DLの光路に進入することが防止できる。
(8)なお、図11において、その平板状部材86の代わりに、送光系51Aから投射されてから図7(A)の受光系52Aに入射するまでの検出光DLの光路の全てを覆う断面形状が逆U字型のカバー87を配置してもよい。これによって、液浸領域36から外側にはみ出た液体Lqが検出光DLの光路に進入することがより確実に防止できる。
(9)また、図12に示すように、プリズム69,70の前面(プリズム69,70と液浸領域36との間)にコンプレッサ89A,89B(送風装置)から配管88A,88Bを介して下方に清浄な気体(ドライエアー等)を吹き出してエアーカーテンを形成してもよい。
その代わりに、プリズム69,70の底面から前方に突き出たノズル部材90A,90Bを介して吸引装置91A,91B(液体回収部)によって、プリズム69,70の近傍の液体Lqを回収してもよい。これらの機構によって、プリズム69,70に液体Lqが付着することが防止できる。
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態につき図13を参照して説明する。本実施形態の露光装置は図1の露光装置100とほぼ同じであるが、AF系(51A,52A)の光学部材に付着した液体を処理する装置が設けられている点が異なっている。以下、図13において図3及び図12に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図13は、図3及び図12に対応させて本実施形態の斜入射方式の多点のAF系(51A,52A)の構成を示す。図13において、プリズム69の射出面69a及びプリズム70の入射面70aに対して、コンプレッサ89A,89B(送風装置)から配管88A1,88B1を介して下方側に清浄な気体(ドライエアー等)を吹き付けている。
本実施形態の作用効果及び変形例は以下の通りである。
(1)本実施形態の露光装置は、液体Lqを介して、ウエハW上に照明光を照射する露光装置であって、ウエハWの表面に検出光DLを照射することによってウエハW表面のフォーカス位置(位置及び/又は姿勢に関する情報)を取得するAF系(51A,52A)と、AF系(51A,52A)のプリズム69,70の表面に付着した液体Lq(検出光DLの少なくとも一部の光路に侵入した液体)を送風によって除去して処理するコンプレッサ89A,89B(処理装置)とを備え、その侵入した液体が除去(処理)された部分を含む光路を介して検出光DLを照射することによりAF系(51A,52A)によって取得された情報に応じて、ウエハWの位置及び/又は姿勢を制御した後に、ウエハW上に液体Lqを介して照明光を照射する。
従って、コンプレッサ89A,89Bによって検出光DLの少なくとも一部の光路に侵入した液体が排除して処理されるため、それ以降のフォーカス位置の計測を高精度に行うことができる。
(2)なお、図13の本実施形態において、コンプレッサ89A,89Bを設けることなく、プリズム69,70の底面から前面に突き出たノズル部材90A1,90B1を介して吸引装置91A,91Bによって、プリズム69,70の射出面69a及び入射面70aに付着した液体Lqを回収してもよい。これらの機構によって、プリズム69,70に付着した液体Lqを排除して処理することできる。
(3)また、図13のように送風装置又は液体回収部を設ける代わりに、図14(A)に示すように、プリズム69,70の表面を駆動機構102A,102Bによって検出光DLの光路を横切るように走査して、その表面に付着した液体の除去を行う可撓性を持つワイパ101A,101B(走査部材)を設けてもよい。
(4)また、ワイパ101A,101Bの代わりに、図14(B)に示すように、吸水性部材よりなるシート状部材95(膜状部材)が巻回された回転部材94Aと、シート状部材95を第1プリズム69の表面の検出光DLの光路よりも下方の部分に架け渡す位置決め部材94B,94Cと、シート状部材95を巻き取って第1プリズム69の表面を走査する巻き取り駆動部94Dとを備えてもよい。
この構成によれば、巻き取り駆動部94Dによってシート状部材95を巻き取ることで、第1プリズム69の表面上に付着した液体が除去される。使用済みのシート状部材95は例えば定期的に交換される。
(5)また、ワイパ101A,101Bの代わりに、図14(C)に示すように、プリズム69の底面を囲む箱状部材81Kの底面に吸水性部材96を固定してもよい。
(6)また、ワイパ101A,101Bの代わりに、図14(D)に示すように、プリズム69を超音波振動子98を介してフレーム97に支持してもよい。この場合、例えばAF系(51A,52A)の計測を開始する前に、超音波振動子98によってプリズム69を振動させることで、プリズム69に付着した液体を振るい落とすことができる。従って、その後のフォーカス位置の計測を高精度に行うことができる。
同様に、図9の検出光DLの光路をガラス板85で覆う実施形態においても、箱状部材81Iを超音波振動子93を介してフレーム92に支持してもよい。この場合にも、計測を開始する前に、超音波振動子93によってガラス板86を振動させることで、ガラス板85に付着した液体を振るい落とすことができる。
《第4の実施形態》
本発明の第4の実施形態につき図15を参照して説明する。本実施形態の露光装置は図1の露光装置100とほぼ同じであるが、AF系(51A,52A)の検出光DLの光路に液体が進入した場合に、検出信号の処理方法を変更する制御装置が設けられている点が異なっている。以下、図15(A)において図3に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図15(A)は、図3に対応させて本実施形態の斜入射方式の多点のAF系(51A,52A)の構成を示す。図15(A)において、振動ミラー67によって検出光DLが振動しているため、受光センサ78の複数の受光素子からはそれぞれ図15(B)に代表的に1番目及び4番目の受光素子からの検出信号SF1,SF4で示すように、所定周期で振動する検出信号SFi(i=1,2,…)が信号処理系79に出力される。
この場合、計測領域45Aの一部に液体99が残存していると、液体99が残存している計測点に対応する検出信号(図15ではSF4)のレベル(平均値)が一例として低下する。従って、信号処理系79では、例えば複数の検出信号SFiのうちの所定割合以下の検出信号のレベルが他の検出信号よりも低下した場合に、検出光DLの光路の一部に液体が混入したと判定して、アラーム信号ALAを主制御装置20に供給する。これに応じて、主制御装置20は、一例としてAF系(51A,52A)によるフォーカス位置の計測動作を停止した後、図6の液体回収装置31Bを作動して検出光DLの光路上の液体を回収する。
別の処理方法として、信号処理系79では、図15(C)に示すように、レベルが低下した検出信号SF4のレベルを、例えばその検出信号SF4に最も近い正常な計測点から得られる検出信号のレベルに合わせて大きくして検出信号SF4’とする。そして、この検出信号SF4’を同期検波して対応する計測点のフォーカス位置を求める。これによって、レベル補正を行わない場合に比べて、液体の混入によるフォーカス位置の計測誤差を低減できる。
(1)本実施形態の作用効果は以下の通りである。
本実施形態の露光装置は、液体を介してウエハW上に照明光を照射する露光装置であって、ウエハWの表面に検出光DLを照射することによりウエハW表面のフォーカス位置(位置又は姿勢に関する情報)を取得するAF系(51A,52A)を備え、信号処理系79は、検出光DLの少なくとも一部の光路に液体が侵入したことに応じて、受光系52Aで得られる検出信号を補正し、この補正された検出信号からフォーカス位置を求める。そして、この補正されて得られたフォーカス位置の情報に応じてウエハWの位置又は姿勢を制御した後に、ウエハW上にその液体を介して照明光が照射される。
本実施形態によれば、検出光DLの少なくとも一部の光路に液体が侵入したことに応じて、AF系(51A,52A)で取得されるフォーカス位置の情報が補正される。従って、その検出光DLを用いて、液浸型露光装置において露光対象のウエハWの表面の位置又は姿勢に関する情報を高精度に計測できるため、その後の位置合わせ又は合焦を高精度に行うことができる。
(2)なお、本実施形態においては、液体の混入によってレベルが変動したと予測されるフォーカス信号のレベルを補正しているが、その他に、レベルが変動したと予測されるフォーカス信号に対応する計測点については、フォーカス位置の計測を保留してもよい。この場合、当該計測点のフォーカス位置は、後で計測してもよく、その計測点に近い計測点のフォーカス位置の補間によって求めても良い。
なお、上記の実施形態の露光装置を用いて半導体デバイス等のマイクロデバイスを製造する場合、マイクロデバイスは、図16に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置100(投影露光装置)によりレチクルのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い換えると、このデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置を用いて基板(物体)を露光することと、その露光された基板を現像することと、を含んでいる。また、このデバイス製造方法は、上記の実施形態の露光方法を用いて基板(物体)上にデバイスパターンを露光している。
この際に、液浸法を用いることによる解像度及び焦点深度の向上に加えて、アライメント系AS及び/又はフォーカス位置計測装置50の計測精度が向上しているため、高い重ね合わせ精度及び/又は更に高い解像度で露光を行うことができる。従って、微細パターンを有するデバイスを高精度に製造できる。
なお、本発明は、上述のステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置(スキャナ)の他に、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー等)にも適用できる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置に限らず、液晶表示素子やプラズマディスプレイなどを含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセラミックスウエハ上に転写する露光装置、並びに撮像素子(CCDなど)、有機EL、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems)、及びDNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも適用することができる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置及びEUV露光装置などで使用されるマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。このように、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
第1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 図1のフォーカス位置計測装置50による計測領域45A〜45Dと液浸領域36及び露光領域IAとの関係を示す平面図である。 図2のAF系(51A,52A)の構成を示す図である。 図1のアライメント系ASの構成を示す図である。 図1のウエハステージWSTの要部の構成を示す平面図である。 図1の露光装置の制御系の主要な構成を示すブロック図である。 (A)は第2の実施形態のAF系(51A,52A)の構成を示す平面図、(B)は図7(A)のプリズム及びシャッタ機構を示す斜視図である。 (A)は第2の実施形態の変形例のAF系(51A,52A)の構成を示す図 、(B)は図8(A)のプリズム及び箱状部材を示す平面図、(C)は箱状部材の別の例を示す平面図、(D)は箱状部材のさらに別の例を示す縦断面図である。 第2の実施形態の別の変形例を示す縦断面図である。 (A)は第2の実施形態のさらに別の変形例を示す平面図、(B)は図10(A)のプリズムを示す斜視図、(C)は別のプリズムを示す側面図である。 第2の実施形態のさらに別の変形例の要部を示す図である。 第2の実施形態のさらに別の変形例のAF系(51A,52A)を示す図である。 第3の実施形態のAF系(51A,52A)の構成を示す図である。 (A)は第3の実施形態の変形例を示す図、(B)は第3の実施形態の別の変形例の要部を示す平面図、(C)は第3の実施形態のさらに別の変形例の要部を示す縦断面図、(D)は第3の実施形態のさらに別の変形例の要部を示す図である。 (A)は第4の実施形態のAF系(51A,52A)を示す図、(B)は図15(A)の受光センサから得られる検出信号の一例を示す図、(C)は補正後の検出信号の一例を示す図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
R…レチクル、W…ウエハ、WST…ウエハステージ、AS…アライメント系、20…主制御装置、32…ノズルユニット、45A〜45D…計測領域、47a…Z駆動部、49…ミラー部材、50…フォーカス位置計測装置、51A〜51D…送光系、52A〜52D…受光系、69…第1プリズム、70…第2プリズム、80A,80B…Z駆動部、82A,82B…シャッタ

Claims (28)

  1. 物体上の液体を介して、前記物体上に露光光を照射する露光装置であって、
    前記物体の表面に計測光を照射することにより前記物体表面の位置または前記物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置と、
    前記計測光の少なくとも一部の光路に前記液体が侵入することを防止する防止装置とを備え、
    前記液体の侵入が防止された部分を含む光路を介して前記物体表面に計測光を照射することにより前記計測装置によって取得された情報に応じて、前記物体表面の位置または前記物体の姿勢を制御した後に、前記物体上に前記液体を介して前記露光光を照射することを特徴とする露光装置。
  2. 前記防止装置は、
    前記計測装置において前記物体表面からの前記計測光を受光して得られる検出信号から前記計測光の前記少なくとも一部の光路に対する前記液体の接近を認識するモニタ部と、
    該モニタ部によって前記液体の接近が認識されたときに、前記液体が前記計測光の前記少なくとも一部の光路を回避するように、前記物体を移動させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記計測装置は、前記計測光の前記少なくとも一部の光路との間で前記計測光が通過する面を備えた光学部材を備え、
    前記防止装置は、前記物体を前記計測装置の前記光学部材の面に対して斜めに移動させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記防止装置は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方を退避または振動させる駆動部を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記防止装置は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方の前記物体側の端部を覆うカバー部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  6. 前記カバー部材は、前記端部を覆う位置と前記端部を露出する位置との間で変位するシャッタ部材であることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記シャッタ部材の少なくとも一部の表面は、前記液体に対して撥液性であることを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記カバー部材は、前記計測光の光路を前記物体上に投影した経路を含みつつ前記物体の表面に対してほぼ垂直な平面に対して傾斜した面であって、前記物体の表面に対して略垂直な前記面を含むことを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  9. 前記第1および第2光学部材の少なくとも一方の前記計測光が通過する面は、前記計測光の光路を前記物体上に投影した経路を含みつつ前記物体の表面に対してほぼ垂直な平面に対して傾斜し、前記物体の表面に対して略垂直であることを特徴とする請求項5または8に記載の露光装置。
  10. 前記カバー部材は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方の物体側の端部の下から前記端部の前側空間へ延在する面を備えることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  11. 前記カバー部材は、前記計測光の光路上に配置されて前記計測光を透過する透過部材を含み、
    前記透過部材の表面に前記液体に対して撥液性の被膜が形成されたことを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  12. 前記カバー部材は、対応する前記光学部材の近傍に配置されて、前記液体の高さを制限する部材であることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  13. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記防止装置は、前記送光系から投射されてから前記受光系へ入射するまでに前記計測光が通過する光路の全てを覆う部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  14. 前記防止装置は、前記計測装置の前記計測光の光路と前記液体との間に気体を吹き出す送風装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  15. 前記防止装置は、前記計測装置の前記計測光の光路の近傍に配置された液体回収用のノズル部材と、前記ノズル部材を介して前記液体を回収する液体回収部とを含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の露光装置。
  16. 物体上の液体を介して、前記物体上に露光光を照射する露光装置であって、
    前記物体の表面に計測光を照射することにより前記物体表面の位置または前記物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置と、
    前記計測光の少なくとも一部の光路に侵入した前記液体を処理する処理装置とを備え、
    前記侵入した液体が処理された部分を含む光路を介して前記物体表面に計測光を照射することにより前記計測装置によって取得された情報に応じて、前記物体表面の位置または前記物体の姿勢を制御した後に、前記物体上に前記液体を介して前記露光光を照射することを特徴とする露光装置。
  17. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記処理装置は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方に付着した前記液体を除去する液体除去機構であることを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  18. 前記液体除去機構は、前記計測光が通過する前記送光系および前記受光系の光学部材の表面上を走査する走査部材を備え、
    前記走査部材が前記表面上を走査することにより、前記表面上に付着した前記液体が除去されることを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  19. 前記液体除去機構は、前記光学部材に付着した前記液体を吸引する吸引装置を含むことを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  20. 前記液体除去機構は、前記光学部材に付着した前記液体に気体を吹き付ける送風装置を含むことを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  21. 前記液体除去機構は、前記光学部材に付着した前記液体を振るい落とすために前記光学部材を振動させる振動子を含むことを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  22. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記処理装置は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方の光学部材の表面に設けられた膜状部材と、該膜状部材を巻き取る巻き取り部材とを含むことを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  23. 前記計測装置は、第1光学部材を介して前記計測光を前記物体表面に投射する送光系と、前記物体表面で反射された前記計測光を第2光学部材を介して受光する受光系とを含み、
    前記処理装置は、前記第1および第2光学部材の少なくとも一方の光学部材の表面近傍に設けられた吸液性部材を含むことを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  24. 物体上の液体を介して、前記物体上に露光光を照射する露光装置であって、
    前記物体の表面に計測光を照射することにより前記物体表面の位置または前記物体の姿勢に関する情報を取得する計測装置を備え、
    前記計測光の少なくとも一部の光路に前記液体が侵入したことに応じて、前記計測装置で取得される前記情報を補正し、該補正された情報に応じて前記物体表面の位置または前記物体の姿勢を制御した後に、前記物体上に前記液体を介して前記露光光を照射することを特徴とする露光装置。
  25. 前記計測装置内で前記物体表面で反射された前記計測光を受光して得られる検出信号に基づいて、前記計測光の光路に対する前記液体の侵入の有無を判定する判定部を備えることを特徴とする請求項24に記載の露光装置。
  26. 前記計測光の光路の少なくとも一部に前記液体が浸入したことに応じて、前記検出信号から前記液体の影響を軽減する信号処理部を備えることを特徴とする請求項24または25に記載の露光装置。
  27. 物体上の液体を介して、前記物体上に露光光を照射する露光方法であって、
    前記物体の表面に照射される計測光の少なくとも一部の光路に侵入する恐れのある前記液体または侵入した前記液体を処理する工程と、
    前記光路を介して前記物体表面に前記計測光を照射することにより、前記物体表面の位置または前記物体の姿勢の情報を計測する工程と、
    前記計測された前記物体表面の位置または前記物体の姿勢の情報に基づいて、前記物体表面の位置または前記物体の姿勢を制御する工程と、
    前記物体上に前記液体を介して前記露光光を照射する工程と、
    を有することを特徴とする露光方法。
  28. 請求項1から26のいずれか一項に記載の露光装置を用いて物体を露光することと、
    前記露光された物体を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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