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JP2009032773A - 繊維状高分子アクチュエータおよびその製造方法ならびにこれらの多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータ - Google Patents

繊維状高分子アクチュエータおよびその製造方法ならびにこれらの多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータ Download PDF

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JP2009032773A
JP2009032773A JP2007193024A JP2007193024A JP2009032773A JP 2009032773 A JP2009032773 A JP 2009032773A JP 2007193024 A JP2007193024 A JP 2007193024A JP 2007193024 A JP2007193024 A JP 2007193024A JP 2009032773 A JP2009032773 A JP 2009032773A
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Masayoshi Yamashita
正芳 山下
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Yamaha Corp
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Abstract

【課題】変位(伸張)の方向が一次元的となるようにして、印加電圧に対して効率良く所定の一次元方向に変位(伸張)させることができるとともに、安全性にも優れた高分子アクチュエータを提供する。
【解決手段】本発明の繊維状高分子アクチュエータ10は、一対の電極11,12間に電圧を印加することによりその軸方向に伸張する繊維状高分子により形成されている。そして、繊維状高分子アクチュエータ10の一対の電極11,12は当該繊維状高分子の中心部に配置された柱状の第1電極11と該第1電極11の外周部に同軸的に配置された第2電極12とからなり、かつ、第1電極11と第2電極12との間に弾性を有する絶縁体13がこれらの両電極11,12に密着して配置されているとともに、第1電極11に高電圧が印加されるようになされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一対の電極間に高電圧を印加することによりその軸方向に伸張する繊維状高分子アクチュエータおよびその製造方法、ならびに、これらの多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータに関する。
近年、絶縁性高分子膜の両面に導電膜からなる一対の電極を形成し、これらの電極間に高電圧を印加することにより、電気エネルギーを運動エネルギーに変換することができる高分子アクチュエータが、例えば、特許文献1(特表2003−506858号公報)にて開示されるようになった。この特許文献1にて開示された高分子アクチュエータは、図5に示すように動作するようになされている。なお、図5は特許文献1にて開示された高分子アクチュエータを模式的に示す斜視図であり、図5(a)は高電圧が印加される前の状態を示す図であり、図5(b)は高電圧が印加された状態を示す図である。
即ち、図5(a)に示すように、絶縁膜となる高分子膜51の両面に導電膜からなる一対の電極52,53を配置することにより高分子アクチュエータ50が構成される。そして、これらの両電極52,53間に高電圧を印加することにより、両電極52,53間にクーロン力による吸引力が作用する。これにより、図5(b)に示すように、一対の電極52,53間に配置された絶縁膜となる高分子膜51は厚み方向(z方向)に押圧されて、長さ方向(x方向)および幅方向(y方向)に伸張することとなる。
特表2003−506858号公報
ところが、上述した特許文献1において提案された高分子アクチュエータにおいては、平板状の電極同士を対向させてこれらの一対の電極間に高電圧を印加するようにしている。そして、高電圧印加によるクーロン力により、両電極間に吸引力が作用し、この吸引力に起因して厚み方向(電極間方向)に変位(収縮)が生じることとなる。この結果、厚み方向の変位(収縮)により、この高分子アクチュエータの厚み方向以外の二次元方向(長さ方向および幅方向)に分散して高分子アクチュエータは変位(伸張)することとなる。
このように、上述した特許文献1において提案された高分子アクチュエータにおいては、変位(伸張)を取り出したい一次元方向(長さ方向あるいは幅方向)に対してはその変位量(伸張量)が少なくなる。このため、印加電圧に対して効率良く、この高分子アクチュエータを所定の一次元方向に変位(伸張)させることができないという問題を生じた。また、一対の電極間に数百kV/cmというような高電圧を印加する必要があるため、高電圧側となる電極面に対する安全性に関して問題があった。
そこで、本発明は上述したような問題点を解消するためになされものであって、変位(伸張)の方向が一次元的となるようにして、印加電圧に対して効率良く所定の一次元方向に変位(伸張)させることができるとともに、安全性にも優れた高分子アクチュエータを提供することを目的とするものである。
本発明は一対の電極間に高電圧を印加することによりその軸方向に伸張する繊維状高分子アクチュエータであって、上記目的を達成するため、一対の電極は当該繊維状高分子の中心部に配置された柱状の第1電極と該第1電極の外周部に同軸的に配置された筒状の第2電極とからなるとともに、第1電極と第2電極との間に弾性を有する絶縁体がこれらの両電極に密着して配置されており、かつ、中心部に配置された第1電極に高電圧が印加されるようになされていることを特徴とする。
このように構成される繊維状高分子アクチュエータの第1電極と第2電極との間に高電圧(例えば、50〜300V/μm)を印加すると、第1電極と第2電極との間に静電引力が作用して直径方向に収縮することとなる。そして、直径方向に収縮すると、収縮した分だけ軸方向(長さ方向)に伸張することとなって、アクチュエータとして機能する。この場合、高電圧は中心電極となる第1電極に印加されるため、高電圧部は絶縁体と第2電極とで覆われていて、繊維状高分子アクチュエータの表面に露出することはない。これにより、安全対策を簡単、容易にとることが可能となる。ここで、第1電極の外周面と第2電極の内周面との間が等距離となるように絶縁体の厚みが等しくなるように形成されていると、この種の繊維状高分子アクチュエータのどの位置でも電界強度が等しくなる。これにより、特定の部位での電界強度の歪みの発生を防止できるようになる。
この場合、第1電極は円柱状で、この第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は円筒状であるのが望ましい。また、第1電極は楕円柱状で、この第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は楕円筒状であるのが望ましい。また、第1電極は多角柱状で、この第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は多角筒状であるのが望ましい。なお、第1電極および第2電極は導電性エラストマーで形成されているとともに、絶縁体は絶縁性エラストマーで形成されているのが望ましい。また、導電性エラストマーは絶縁性エラストマーに炭素粉末や金属粉末が添加されたものであるのが望ましい。
上述のような構成となる繊維状高分子アクチュエータを作製するには、導電性エラストマーを柱状に押出成形して第1電極を形成する第1電極形成工程と、第1電極の表面に絶縁性エラストマーを塗布して第1電極の表面外周部に同軸的に絶縁体を形成する絶縁体形成工程と、絶縁体の表面に導電性エラストマーを塗布して絶縁体の表面外周部に同軸的に第2電極を形成する第2電極形成工程とを備えるようにすればよい。この場合、絶縁体形成工程における絶縁性エラストマーの塗布、および第2電極形成工程における導電性エラストマーの塗布はディピングあるいはスプレー塗布により行うようにすればよい。
さらに、本発明は上述した繊維状高分子アクチュエータの多数本を束ねて形成された高分子アクチュエータに係り、多数本の繊維状高分子アクチュエータの第1電極のみを束ねて第1外部電極が形成されているとともに、多数本の繊維状高分子アクチュエータの第2電極のみを束ねて第2外部電極が形成されていることを特徴とする。このように各電極を束ねて第1外部電極および第2外部電極が形成されていると、モジュールとして形成することが可能となる。これにより、これらのモジュールを機械的および電気的に並列に接続するようにすれば、力が必要な高分子アクチュエータを得ることができる。一方、これらのモジュールを機械的に直列に接続するとともに、電気的には並列になるように接続するようにすれば、変位量が必要な高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の繊維状高分子アクチュエータにおいては、第1電極と第2電極との間に弾性を有する絶縁体がこれらの両電極に密着して配置されているとともに、第1電極に高電圧が印加されるようになされているので、軸方向(長さ方向)に伸張することとなって変位の方向が一次元的となり、高効率に変位量を調整することが可能となる。また、高電圧は中心電極となる第1電極に印加されるため、高電圧部が露出することはなく、安全性に優れた繊維状高分子アクチュエータを簡単、容易に作製することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。なお、図1は、本発明の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す図であり、図1(a)はその全体構成を模式的に示す斜視図であり、図1(b)はその上面図である。図2は、図1に示す繊維状高分子アクチュエータの代表的な製造工程を模式的に示す断面図であり、図2(a)は第1電極の作製工程を模式的に示す断面図であり、図2(b)(c)を絶縁体の作製工程を模式的に示す断面図であり、図2(d)(e)は第2電極の作製工程を模式的に示す断面図である。
図3は変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す図であり、図3(a)は第1変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図3(b)は第2変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図3(c)は、図3(b)の第2変形例の繊維状高分子アクチュエータを多数束ねて集合体とした高分子アクチュエータを模式的に示す上面図である。
1.繊維状高分子アクチュエータ
本発明の繊維状高分子アクチュエータ10は、図1(a)(b)に示すように、中心部に配置された円柱状第1電極11と、この円柱状第1電極11と同心円状に配置された円筒状第2電極12と、これらの第1電極と第2電極とに密着して配置された弾性を有する円筒状絶縁体13とからなる。そして、第1電極11に高電圧(HV)が印加され、第2電極12が接地されるようになされている。これにより、第1電極11と第2電極12との間に高電圧(HV)を印加することにより、軸方向(長さ方向)に伸張することとなって変位の方向が一次元的となり、高効率に変位量を調整することが可能となる。この場合、高電圧(HV)は中心電極となる第1電極11に印加されるため、高電圧部が露出することはなく、安全性に優れた高分子アクチュエータを簡単、容易に作製することが可能となる。
ここで、円筒状絶縁体13は抵抗率が1020Ωcmの絶縁性エラストマー(絶縁シリコンゴム)により形成されている。また、円柱状第1電極11および円筒状第2電極12は、導電性エラストマーにより形成されていて、円筒状絶縁体13に用いられる絶縁性エラストマー(絶縁シリコンゴム)に金属粉末や炭素粉末を均一に分散させて抵抗率が103〜106Ωcmになるように形成されている。この場合、中心電極となる円柱状第1電極11の直径は10μmで、円筒状第2電極12の厚みは5μmで、円筒状絶縁体13の厚みは5μmとなるように形成されている。
2.繊維状高分子アクチュエータの製造方法
ついで、上述のような構成となる繊維状高分子アクチュエータの製造方法を図2に基づいて以下に説明する。まず、抵抗率が1020Ωcmの絶縁性エラストマー(絶縁シリコンゴム)に金属粉末や炭素粉末を均一に分散させて抵抗率が103〜106Ωcmになるように調整された導電性エラストマーを用意する。ついで、この導電性エラストマーを押し出し成形することにより、図2(a)に示すように、中心電極となる円柱状第1電極11を形成する。この場合、円柱状第1電極11の直径が10μmになるように形成する。
ついで、図2(b)に示すように、絶縁性エラストマー(絶縁シリコンゴム)13aが充填された絶縁性エラストマー収納容器16を用意した後、得られた円柱状第1電極11を抵抗率が1020Ωcmの絶縁性エラストマー13a中に浸漬する。このとき、円柱状第1電極11の先端部(例えば、先端から5mmまでの部分)11aが絶縁性エラストマー13a中に浸漬しないようにする。この後、図2(c)に示すように、円柱状第1電極11を絶縁性エラストマー13a中から引き上げることにより、円柱状第1電極11の外周部全体に厚みが5μmとなる円筒状絶縁体13の層を形成する。
ここで、絶縁性エラストマー13aの粘度や引き上げ速度を調整することにより円筒状絶縁体13の厚みを調整することができる。
ついで、図2(d)に示すように、円筒状絶縁体13に用いられる絶縁性エラストマー(絶縁シリコンゴム)13aに金属粉末や炭素粉末を含有させて抵抗率が103〜106Ωcmになるように調整した導電性エラストマー(導電性シリコンゴム)12aが充填された導電性エラストマー収納容器17を用意する。この後、表面に円筒状絶縁体13の層が形成された円柱状第1電極11を導電性エラストマー12a中に浸漬する。このとき、円柱状第1電極11の先端部(例えば、先端から6mm(なお、5mm以上であればよい)までの部分)11aは導電性エラストマー12a中に浸漬しないようにする。
この後、図2(e)に示すように、円柱状第1電極11を導電性エラストマー12a中から引き上げることにより、表面に厚みが5μmとなる円筒状絶縁体13の層が形成された円柱状第1電極11の外周部の表面全体に厚みが5μmとなる導電性エラストマーからなる円筒状第2電極12の層を形成する。この場合も、導電性エラストマー12aの粘度や引き上げ速度を調整することにより導電性エラストマーからなる円筒状第2電極12の厚みや下端部12bの長さを調整することができる。
3.変形例
上述した繊維状高分子アクチュエータ10においては、中心部に円柱状第1電極11が配置され、この円柱状第1電極11と同心円状に円筒状第2電極12が配置され、これらの第1電極と第2電極との間に弾性を有する円筒状絶縁体13が密着して配置されて、全体として円柱状に形成されている。ところが、この種の繊維状高分子アクチュエータは円柱状に限らず、楕円柱状や多角柱状などの各種の形状を採用することが可能である。そこで、以下では各種の形状の繊維状高分子アクチュエータを変形例として以下に説明する。
(1)第1変形例
本第1変形例の繊維状高分子アクチュエータ20は、図3(a)に示すように、中心部に楕円柱状第1電極21が配置され、この楕円柱状第1電極21と同心楕円状に楕円筒状第2電極22が配置され、これらの第1電極21と第2電極22との間に弾性を有する楕円筒状絶縁体23が密着して配置されて、全体として楕円柱状に形成されている。この場合、楕円筒状絶縁体23の厚みがどの位置でも同じ厚みになるように形成されている。
そして、楕円柱状第1電極21に高電圧が印加され、楕円筒状第2電極22が接地されるようになされている。これにより、楕円柱状第1電極21と楕円筒状第2電極22との間に高電圧を印加することにより、軸方向(長さ方向)に伸張することとなって変位の方向が一次元的となり、高効率に変位量を調整することが可能となる。
(2)第2変形例
本第2変形例の繊維状高分子アクチュエータ30は、図3(b)に示すように、中心部に六角柱状第1電極31が配置され、この六角柱状第1電極31と同心円状に六角筒状第2電極32が配置され、これらの六角柱状第1電極31と六角筒状第2電極32との間に弾性を有する六角筒状絶縁体33が密着して配置されて、全体として六角柱状に形成されている。この場合、六角筒状絶縁体33の厚みがどの位置でも同じ厚みになるように形成されている。
そして、六角柱状第1電極31に高電圧が印加され、六角筒状第2電極32が接地されるようになされている。これにより、六角柱状第1電極31と六角筒状第2電極32との間に高電圧を印加することにより、軸方向(長さ方向)に伸張することとなって変位の方向が一次元的となり、高効率に変位量を調整することが可能となる。
なお、五角形未満の多角柱状繊維状高分子アクチュエータにおいては、角部での電界集中が生じて両電極間に絶縁破壊が生じる恐れがある。このため、多角柱状の繊維状高分子アクチュエータとする場合は、五角形以上の多角柱状の繊維状高分子アクチュエータとするのが望ましい。
ここで、1本の繊維状高分子アクチュエータ10から取り出せる力Fを算出すると、以下のようになる。まず、円柱状第1電極11、円筒状第2電極12および弾性を有する絶縁体13を構成するエラストマーのヤング率を1.95MPa(N/mm2)とする。この場合、繊維状高分子アクチュエータ10の直径は30(10+5×2+5×2)μmであるので、繊維状高分子アクチュエータ10の断面積は0.000707(0.015×0.015×π)mm2となる。
そして、電界強度が50V/μmでの歪み量(変位量)を5%とすると、F=1.95×100×0.000707×0.05=0.00689g重(1Nは100g重であるので)となり、繊維状高分子アクチュエータ10の長さが10cmの場合、その変位量を5%とすると、最大で5mmだけ伸張することとなる。一方、200V/μmでの歪み量(変位量)を50%とすると、F=1.95×100×0.000707×0.5=0.0689g重となり、繊維状高分子アクチュエータ10の長さが10cmの場合、その変位量を50%とすると、最大で50mmだけ伸張することとなる。
なお、繊維状高分子アクチュエータ20,30から取り出せる力Fおよび伸張長についてもほぼ同様である。
4.多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータ
上述した繊維状高分子アクチュエータにおいては、1本の繊維状高分子を用いてアクチュエータとするため、その繊維状高分子アクチュエータから取り出せる力は非常に小さいものとなる。このため、力が小さい用途に対してはそのまま用いることができるが、大きな力が必要となる用途に対しては、多数の繊維状高分子アクチュエータを集合させる必要がある。そこで、多数の繊維状高分子アクチュエータを集合させて発生力が大きい高分子アクチュエータとする実施例について、図4に基づいて以下に説明する。
なお、図4は、図1に示す繊維状高分子アクチュエータの多数本を集合させて形成した集合高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図4(a)は、多数の繊維状高分子アクチュエータを集合させて形成した高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す高分子アクチュエータを多数束ねて形成した集合高分子アクチュエータを模式的に示す上面図である。
本発明の多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータ100は、図4(a)に示すように、例えば、繊維状高分子アクチュエータ10が100本を束ねられて、これらの100本の繊維状高分子アクチュエータ10が電気的および機械的に並列に接続されている。この場合、円柱状第1電極11の先端部11a同士は第1圧着端子(第1外部端子)101により接続され、円筒状第2電極12の下端部12b同士は第2圧着端子(第2外部端子)102により接続され、一体化されて集合繊維状高分子アクチュエータ100aとなされている。
そして、図4(b)に示すように、これらの集合繊維状高分子アクチュエータ100aが100本を束ねられて、これらの100本の集合繊維状高分子アクチュエータ100aが電気的および機械的に並列に接続されている。この場合、集合繊維状高分子アクチュエータ100aの先端部に接続された第1圧着端子101同士は第1の収束圧着端子(第1外部端子)110により接続され、集合繊維状高分子アクチュエータ100aの後端部に接続された第2圧着端子(第2外部端子)102同士は第2の収束圧着端子120により接続され、一体化されて集合高分子アクチュエータ100となされている。
このように、100本の繊維状高分子アクチュエータ10を並列に接続して集合繊維状高分子アクチュエータ100aとし、かつこれらの100本の集合繊維状高分子アクチュエータ100aを並列に接続して集合高分子アクチュエータ100とすると、得られた集合高分子アクチュエータ100の発生力は1本の繊維状高分子アクチュエータ10の10000倍の力となる。これにより、例えば、上述のように、集合高分子アクチュエータ100に200V/μmの電圧を印加した場合、歪み量(変位量)を50%とすると、F=1.95×100×0.000707×0.5×10000=68.9g重となり、大きな力を発生させることが可能となる。この場合、1本の繊維状高分子アクチュエータ10の直径を30μmとすると、3mm×3mmの大きさに収まることとなる。
なお、大きな力を発生させる必要がない場合は、複数の集合繊維状高分子アクチュエータ100aを電気的および機械的に並列に接続することに代えて、集合繊維状高分子アクチュエータ100aを電気的に並列に接続するとともに、機械的には直列に接続するようにすると、大きな変位量を取り出せるようになる。したがって、用いられる用途に応じて、機械的に並列に接続したり、あるいは機械的に直列に接続したりすればよい。この場合、電気的に直列に接続するようにすると、大電圧が印加されるようになるため、機械的にどのように接続する場合であっても、電気的には並列に接続する必要がある。
(変形例)
上述した集合高分子アクチュエータ100においては、円柱状の繊維状高分子アクチュエータ10を集合させる例について説明した。ところが、円柱状の繊維状高分子アクチュエータ10を集合させた場合、得られた集合高分子アクチュエータ100内に空間部が生じることととなる。そこで、このような空間部を生じさせない変形例を図3(c)に基づいて以下に説明する。
ここで、図3(b)に示すような全体として六角柱状に形成された繊維状高分子アクチュエータ30を用いて、図3(c)に示すように、これらの繊維状高分子アクチュエータ30の側壁が互に密着するように積層して配置して一体的にすると、その内部に空間部が生じない集合高分子アクチュエータ300を形成することができる。この場合、多数の六角柱状第1電極31の先端部(図示せず)同士を第1外部端子(図示せず)により接続し、多数の六角筒状第2電極32の下端部(図示せず)同士は第2外部端子(図示せず)により接続して一体化することにより集合高分子アクチュエータ300を構成できる。
なお、上述した実施の形態においては、絶縁性エラストマーとしてシリコーン樹脂を用いる例について説明したが、シリコーン樹脂以外の絶縁性エラストマーとしてアクリル樹脂やウレタン樹脂などを用いるようにしてもよい。また、これらの絶縁性エラストマーに金属粉を均一に分散させて導電性エラストマーとする場合、分散させる金属粉末としては、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル等を用いて、これらの金属粒子を絶縁性エラストマーに均一に分散させて導電性を持たせるようにすればよい。
本発明の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す図であり、図1(a)は斜視図であり、図1(b)はその上面図である。 図1に示す繊維状高分子アクチュエータの代表的に製造工程を模式的に示す断面図であり、図2(a)は第1電極の作製工程を模式的に示す断面図であり、図2(b)(c)を絶縁体の作製工程を模式的に示す断面図であり、図2(d)(e)は第2電極の作製工程を模式的に示す断面図である。 変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す図であり、図3(a)は第1変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図3(b)は第2変形例の繊維状高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図3(c)は、図3(b)の第2変形例の繊維状高分子アクチュエータを多数束ねて集合体とした高分子アクチュエータを模式的に示す上面図である。 図1に示す繊維状高分子アクチュエータの多数本を集合させて形成した集合高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図4(a)は、多数の繊維状高分子アクチュエータを集合させて形成した高分子アクチュエータを模式的に示す上面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す高分子アクチュエータを多数束ねて形成した集合高分子アクチュエータを模式的に示す上面図である。 従来例の高分子アクチュエータを模式的に示す斜視図であり、図5(a)は高電圧が印加される前の状態を示す図であり、図5(b)は高電圧が印加された状態を示す図である。
符号の説明
10…繊維状高分子アクチュエータ、11…第1電極、11a…第1電極の先端部、12…第2電極、12a…導電性エラストマー、12b…第2電極の下端部、13…絶縁体、13a…絶縁性エラストマー、16…絶縁性エラストマー収納容器、17…導電性エラストマー収納容器、20…変形例1の繊維状高分子アクチュエータ、21…第1電極、22…第2電極、23…絶縁体、30…変形例2の繊維状高分子アクチュエータ、31…第1電極、32…第2電極、33…絶縁体、100a…集合繊維状高分子アクチュエータ、100…集合高分子アクチュエータ、101…第1圧着端子、102…第2圧着端子、110…第1の収束圧着端子、120…第2の収束圧着端子

Claims (10)

  1. 一対の電極間に高電圧を印加することによりその軸方向に伸張する繊維状高分子アクチュエータであって、
    前記一対の電極は当該繊維状高分子の中心部に配置された柱状の第1電極と該第1電極の外周部に同軸的に配置された筒状の第2電極とからなるとともに、
    前記第1電極と第2電極との間に弾性を有する絶縁体がこれらの両電極に密着して配置されており、
    かつ、前記中心部に配置された第1電極に高電圧が印加されるようになされていることを特徴とする繊維状高分子アクチュエータ。
  2. 前記第1電極の外周面と前記第2電極の内周面との間が等距離となるように前記絶縁体の厚みが等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  3. 前記第1電極は円柱状で、該第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は円筒状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  4. 前記第1電極は楕円柱状で、該第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は楕円筒状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  5. 前記第1電極は多角柱状で、該第1電極の外周部に同軸的に配置された第2電極は多角筒状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  6. 前記第1電極および第2電極は導電性エラストマーで形成されているとともに、前記絶縁体は絶縁性エラストマーで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  7. 前記導電性エラストマーは前記絶縁性エラストマーに炭素粉末や金属粉末が添加されたものであることを特徴とする請求項6に記載の繊維状高分子アクチュエータ。
  8. 一対の電極間に高電圧を印加することによりその軸方向に伸張する繊維状高分子アクチュエータの製造方法であって、
    導電性エラストマーを柱状に押出成形して第1電極を形成する第1電極形成工程と、
    前記第1電極の表面に絶縁性エラストマーを塗布して前記第1電極の表面外周部に同軸的に絶縁体を形成する絶縁体形成工程と、
    前記絶縁体の表面に導電性エラストマーを塗布して前記絶縁体の表面外周部に同軸的に第2電極を形成する第2電極形成工程とを備えたことを特徴とする繊維状高分子アクチュエータの製造方法。
  9. 前記絶縁体形成工程における絶縁性エラストマーの塗布および前記第2電極形成工程における導電性エラストマーの塗布はディピングあるいはスプレー塗布により行うようにしたことを特徴とする請求項8に記載の繊維状高分子アクチュエータの製造方法。
  10. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の多数の繊維状高分子アクチュエータの集合体からなる高分子アクチュエータであって、
    前記多数本の繊維状高分子アクチュエータの前記第1電極のみを束ねて第1外部電極が形成されているとともに、
    前記多数本の繊維状高分子アクチュエータの前記第2電極のみを束ねて第2外部電極が形成されていることを特徴とする高分子アクチュエータ。
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