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JP2009027032A - フェライト焼結磁石の製造方法 - Google Patents

フェライト焼結磁石の製造方法 Download PDF

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JP2009027032A JP2007189871A JP2007189871A JP2009027032A JP 2009027032 A JP2009027032 A JP 2009027032A JP 2007189871 A JP2007189871 A JP 2007189871A JP 2007189871 A JP2007189871 A JP 2007189871A JP 2009027032 A JP2009027032 A JP 2009027032A
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JP2007189871A
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Takashi Takami
崇 高見
Hiroshi Iwasaki
洋 岩崎
Naoki Mochi
直樹 餅
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

【課題】高性能なCa−La−Co系フェライト焼結磁石を製造することができる新規な方法を提供する。
【解決手段】M型フェライト構造を有し、Ca1−xFe2n−yCo、0.3≦1−x≦0.65、0.2≦x≦0.65、0.03≦y≦0.65、及び4≦n≦7により表わされる組成を有するフェライト焼結磁石を製造するに際し、原料の混合工程において前記フェライト焼結磁石の対応組成に調整された混合物の総質量に対し、炭酸ナトリウムの換算値でNaを0.01〜0.3質量%添加するフェライト焼結磁石の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石よりも高い磁気特性を持つ新規で高性能なCa−La−Co系フェライト焼結磁石を製造する方法に関する。
マグネトプランバイト型(M型)構造のフェライト焼結磁石は、モータ、発電機等の回転機を含む種々の用途に使用されている。最近では、自動車用回転機では小型・軽量化を目的として、電気機器用回転機では高効率化を目的として、さらに高い磁気特性を有するフェライト焼結磁石が求められている。特に自動車用の回転機には、小型・軽量化の観点から、高い残留磁束密度(Br)を保持しながら薄型にしたときに発生する反磁界により減磁しない高い固有保磁力(HcJ)を有するフェライト焼結磁石が求められている。
特許文献1は、六方晶フェライトを主相とし、一般式:Ca1−x(Fe12−y19(Rは、Yを含む希土類元素及びBiから選択される少なくとも1種の元素であって、Laを必ず含み、MはCo及び/又はNiであり、x、y及びzはそれぞれ0.2≦x≦0.8、0.2≦y≦1.0、及び0.5≦z≦1.2の条件を満たす。)により表される組成を有するフェライト焼結磁石を開示している。段落[0018]及び実施例6には、特許文献1に記載のフェライト焼結磁石はSrフェライト(SrM)に比べて、約2%高い飽和磁化(4πIs)及び約10%高い異方性磁場(H)を有すると記載されている。このような高い値を有するフェライト焼結磁石は、SrMでは実現できない高いポテンシャルが得られることが予測される。つまり4.6kG(460mT)以上のBrが得られ、HcJの最大値が約10%増加する可能性がある。しかし特許文献1の実施例2に記載されているサンプルNo.2の磁気特性(O=20%焼成時)は、Br=4.4kG(440mT)及びHcJ=3.93kOe(313kA/m)であることが図2に示されており、この値は予想される値に比べて低く、改善の余地がある。
特許第3181559号
従って、本発明の目的は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石に比べて高いBr及び/又は高いHcJを持つ新規で高性能なCa−La−Co系フェライト焼結磁石を製造する方法を提供することにある。
上記目的に鑑み、鋭意研究の結果、創作された本発明の製造方法は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
Ca1−xFe2n−yCo(原子比率)
[(1−x)、x、y及びnはそれぞれCa、R元素及びCoの含有量及びモル比を表し、
0.3≦1−x≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.03≦y≦0.65、及び
4≦n≦7
を満たす数値である。]により表わされる組成を有するフェライト焼結磁石を製造する方法であって、原料の混合工程、仮焼工程、粉砕工程、成形工程及び焼成工程を有し、原料の混合工程において前記フェライト焼結磁石の組成に対応する組成物に調整された混合物の総質量に対し、炭酸ナトリウムの換算値でNaを0.01〜0.3質量%添加することを特徴とする。
添加されるNa化合物として、例えば炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)等の炭酸塩、NaOH等の水酸化物又はNaCl等の塩化物が好ましい。
本発明において、前記フェライト焼結磁石が、下記一般式:
Ca1−xFe2n−yCoα(原子比率)
[(1−x)、x、y、n及びαはそれぞれCa、R元素、Coの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1−x≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.03≦y≦0.65、及び
4≦n≦7
を満たす数値である。ただし、x=yでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有する場合に、高いBr及び/又は高いHcJを持つことができる。
従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石に比べて高いBr及び/又は高いHcJを持つCa−La−Co系フェライト焼結磁石を製造することができる。
<仮焼体の組成>
本発明に係るフェライト焼結磁石の原料である仮焼体は、六方晶構造を有するフェライトを主とし、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Fe及びCoを必須元素とする酸化物磁性材料であって、下記一般式:
Ca1−xFe2n−yCo(原子比率)
[(1−x)、x、y及びnはそれぞれCa、R元素、Coの含有量及びモル比を表し、
0.3≦1−x≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.03≦y≦0.65、及び
4≦n≦7
を満たす数値である。]により表わされる基本組成を有するものが好ましい。
Ca含有量(1−x)は、0.3〜0.65であるのが好ましく、0.35〜0.55であるのがより好ましい。(1−x)が0.3未満ではM相が安定して生成せず、余剰のR元素によりオルソフェライトが生成するため磁気特性が低下する。(1−x)が0.6を超えるとCaFeO3−x等の好ましくない相が生成する。
R元素とCoのモル比x/yの値は、1≦x/y≦3であるのが好ましく、1.2≦x/y≦2であるのがさらに好ましい。x/yが1未満ではCoを多く含む異相が発生し、角形比(Hk/HcJ)が悪化する。x/yが3を超えるとオルソフェライト等の異相が発生して磁気特性が大きく低下する。
RはLa、Ce、Nd及びPr等の希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含む。高い磁気特性を付与するために、R元素中のLaの比率は50原子%以上であるのが好ましく、70原子%以上であるのがより好ましく、La単独(ただし、不可避的不純物は許容される。)であるのが特に好ましい。R元素の中でLaがM相に最も固溶し易いため、Laの比率が大きいほど磁気特性の向上効果が大きい。R含有量(x)は、0.2〜0.65であるのが好ましく、0.3〜0.6であるのがより好ましく、0.35〜0.55であるのがさらに好ましい。xが0.2未満ではM相へのCoの置換量が不十分なため、M型フェライト構造が不安定になり、CaO・Fe、CaO・2Fe等の異相を生成して磁気特性が大きく低下する。xが0.65を超えると未反応のR元素の酸化物が増加し、さらにオルソフェライト等の好ましくない相が生じる。
原料の混合工程において調整された混合物の総質量に対し、炭酸ナトリウムの換算値で添加されるNaは、0.01〜0.3質量%であるのが好ましく、0.03〜0.2質量%とするのがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未満では添加による磁気特性の向上効果が得られず、添加量が0.3質量%を超えると逆に磁気特性が低下する。
Co含有量(y)は、0.03〜0.65であるのが好ましく、0.1〜0.55であるのがより好ましく、0.2〜0.4であるのが特に好ましい。yが0.03未満ではCoの添加による磁気特性の向上効果が得られない。また仮焼体に未反応のα−Feが残存するので、湿式成形時において成形型のキャビティからのスラリー漏れが顕著に発生する。yが0.65を超えるとCoを多く含む異相が生成して磁気特性が大きく低下する。
モル比nは、(Ca+R)と(Fe+Co)のモル比を反映する値で、2n=(Fe+Co)/(Ca+R)で表される。モル比nは4〜7であるのが好ましく、4〜6であるのがより好ましく、4.9〜5.6であるのが特に好ましい。nが4未満では非磁性部分の比率が多くなるとともに、仮焼体粒子の形態が過度に扁平になりHcJが大きく低下する。nが7を超えると仮焼体に未反応のα−Feが残存し、湿式成形時の成形型のキャビティからスラリー漏れが顕著になる。
原料の混合工程において、 Brを低下させない範囲でSiOやBを少量添加することは許容される。磁気特性を高めるために、Bの換算値で0.05〜0.2質量%のB又はSiOの換算値で0.05〜0.2質量%のSiを添加するのが好ましい。仮焼体におけるB又はSi含有量が0.05質量%未満では磁気特性の向上効果が得られず、0.2質量%超では逆に磁気特性が低下する。
<フェライト焼結磁石の組成>
本発明に係るフェライト焼結磁石は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
Ca1−xFe2n−yCo(原子比率)
[(1−x)、x、y及びnはそれぞれCa、R元素、Coの含有量及びモル比を表し、
0.3≦1−x≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.03≦y≦0.65、及び
4≦n≦7
を満たす数値である。]により表わされる基本組成を有する。
Ca含有量(1−x)は、0.3〜0.65であり、0.4〜0.55であるのが好ましい。(1−x)が0.3未満ではM相が不安定になり、余剰のR元素によりオルソフェライトが生成して磁気特性が低下する。(1−x)が0.65を超えるとM相を生成しなくなり、CaFeO3−x等の好ましくない相が生成する。
R元素はLa、Ce、Nd及びPr等の希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含む。高い磁気特性を付与するために、R中のLaの比率は50原子%以上であるのが好ましく、70原子%以上であるのがさらに好ましく、La単独(ただし、不可避的不純物は許容される。)が特に好ましい。R元素の含有量(x)は、0.2〜0.65であり、0.3〜0.55であるのが好ましく、0.35〜0.5であるのがより好ましい。xが0.2未満では、M相へのCoの置換量が不十分になり、M型フェライト構造が不安定になる。xが0.65を超えると未反応のR元素の酸化物が増加し、オルソフェライト等の好ましくない相が生じる。
Co含有量(y)は、0.03〜0.65であり、0.1〜0.55であるのが好ましく、0.2〜0.4であるのがより好ましい。yが0.03未満ではCoの添加による磁気特性の向上効果が得られない。yが0.65を超えるとCoを多く含む異相が生成して磁気特性が大きく低下する。
モル比nは前述の仮焼体におけるモル比nと同じ意味であり、4〜7であり、4〜6であるのが好ましく、4.5〜5.5であるのがより好ましい。nが4未満では非磁性部分の比率が多くなり、磁気特性が低下する。nが7を超えると、未反応のα−Feが増加して磁気特性が大きく低下する。
R元素とCoのモル比x/yの値は、1≦x/y≦3であるのが好ましく、1.2≦x/y≦2であるのがさらに好ましい。これらの値を満たすことにより、磁気特性が向上する。
(R元素の含有量)>(Co含有量)であるとき、すなわち、x>yであるとき、磁気特性の向上効果が大きい。
本発明に係るフェライト焼結磁石は、基本組成物の総質量に対して0.1〜3質量%のCr又はAlを粉砕工程で添加し、その後成形及び焼成することにより、さらに高いHcJを持つことができる。Cr又はAlの添加量が0.1質量%未満ではHcJの向上効果が得られず、3質量%を超えるとBrが大きく低下する。
本発明に係る仮焼体及びフェライト焼結磁石は、下記一般式:
Ca1−xFe2n−yCoα(原子比率)
[(1−x)、x、y、n及びαはそれぞれCa、R元素、Coの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1−x≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.03≦y≦0.65、及び
4≦n≦7
を満たす数値である。ただし、x=yでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有することが高い磁気特性を有するために好ましい。
即ち、R元素の含有量xとCo含有量yとの関係がx=yでかつモル比n=6の時に酸素(O)のモル数αは19となる。Fe及びCoの価数、n値、R元素の種類、仮焼又は焼成雰囲気によって酸素のモル数は異なる。還元性雰囲気で焼成した場合の酸素の欠損(ベイカンシー)、M型フェライト中におけるFeの価数の変化、Coの価数の変化等により金属元素に対する酸素の比率は変化する。従って、実際の酸素のモル数αは19からずれる場合がある。
<製造方法>
本発明の製造方法について以下に詳しく説明する。
[仮焼体の製造]
仮焼体は固相反応法により製造する。粉砕に供するのは仮焼体の他、成形体又は焼結体の不良品や加工屑材等のリサイクル材を併用してもよい。仮焼体は異なる組成及び異なる製造条件のものでもよく、例えば、仮焼条件や組成の異なる2種以上の仮焼体をそれぞれ粗粉砕しブレンドして用いてもよい。例えばn=4及びn=7の組成を有する仮焼体を混合して、粉砕に供することができる。
固相反応法では、酸化物の粉末、仮焼により酸化物となる化合物(Ca化合物、R元素の化合物、Na化合物、鉄化合物、Co化合物)の粉末を原料として使用する。これらの原料粉末を所定の比率で混合し、得られた混合物を仮焼(フェライト化)することにより仮焼体(通常顆粒状又はクリンカー)を製造する。
仮焼は大気中(実質的に酸素分圧が0.05〜0.2atm程度に相当する。)で行うのが実用的であるが、酸素過剰雰囲気中(例えば酸素分圧が0.2atm超1atm以下)、特に酸素100%雰囲気中で行ってもよい。仮焼温度は1373〜1623Kが好ましく、1423〜1573Kがさらに好ましい。仮焼の時間は1秒間〜10時間が好ましく、0.1〜3時間がさらに好ましい。仮焼体は実質的にM相からなるものが好ましい。
Ca化合物としては、Caの炭酸塩、酸化物、塩化物等を使用する。
R元素の化合物としては、La等の酸化物、La(OH)の水酸化物、La(CO・8HO等の炭酸塩等を使用する。特に混合希土類(La、Nd、Pr、Ce等)の酸化物、水酸化物、炭酸塩等は安価なためコストを低減できる。
鉄化合物としては、酸化鉄、水酸化鉄、塩化鉄、ミルスケール等を使用する。
Co化合物としては、CoO、Co等の酸化物、CoOOH、Co(OH)、Co・mO(mは正の数である。)等の水酸化物、CoCO等の炭酸塩、及びmCoCO・mCo(OH)2・mO等の塩基性炭酸塩(m、m、mは正の数である。)を使用する。
[粉砕]
仮焼体の粉砕は、必要に応じてジョークラッシャ、ハンマーミル等で粗砕後、振動ミル、ローラーミル等で乾式粗粉砕を行う。後工程の湿式又は乾式微粉砕の負荷低減のため、粗粉砕粉の平均粒径は2〜5μmとするのが好ましい。平均粒径は空気透過法(測定装置:Fischer Sub−Sieve Sizer、以後、F.S.S.S.と略す。)により嵩密度65%基準で測定できる。次に、湿式微粉砕又は乾式微粉砕を行う。
湿式微粉砕により得られたスラリーを湿式成形用原料とする場合は、乾式粗粉砕粉に水を加えてアトライタ、ボールミル等の湿式微粉砕機で微粉砕を行う。湿式微粉砕により得られたスラリーの脱水特性等の工業生産性及び高い磁気特性を得る観点から、前記スラリー中に分散した仮焼体の微粉砕粉の平均粒径は0.4〜1.3μm(F.S.S.S.により嵩密度65%基準で測定。)とするのが好ましい。平均粒径で0.4μm未満まで微粉砕すると、焼成時の異常な結晶粒成長によるHcJ等の低下、湿式成形時の脱水特性の著しい悪化を招く。平均粒径が1.3μmを超えるとフェライト焼結体中の粗大結晶粒の比率が増大し、HcJが大きく低下する。微粉砕粉の平均粒径は、0.7〜1.3μmがより好ましく、0.8〜1.3μmがさらに好ましく、0.8〜1.2μmが特に好ましい。
湿式微粉砕時に、投入した乾式粗粉砕粉(仮焼体)の総質量に対し、SiOを0.1〜1.5質量%添加するのが好ましく、0.2〜1質量%添加するのがより好ましい。SiOの添加により、高いHcJを安定して得ることができるが、SiOの添加量が0.1質量%未満では添加効果が得られず、1.5質量%を超えると粒成長の抑制効果が過大となり、また非磁性相の比率が増加してBrが低下する。
湿式微粉砕時に、仮焼体の総質量に対し、CaCOを0.1〜2質量%添加するのが好ましく、0.2〜1.5質量%添加するのがより好ましい。CaCOを添加することにより、焼成時のM型フェライト粒子の粒成長が促進されてBrが向上する。CaCOの添加量が0.1質量%未満では添加効果が得られず、2質量%を超えると焼成時の粒成長が過度に進行してHcJが大きく低下する。換言すれば、好ましくは本発明によるフェライト焼結磁石のモル比nが4〜6、より好ましくは4.5〜5.5となるように、上記添加量の特定範囲内で、CaCOの添加量を適宜調整するのがよい。
湿式微粉砕時に、仮焼体100質量部に対し0.05〜30質量部の酸化鉄を添加することにより、磁気特性を劣化させないで本発明によるフェライト焼結磁石のモル比nを調整することができる。0.05質量部未満では添加効果が得られず、30質量部を超えて添加すると湿式成形時の成形型からのスラリー漏れが顕著になる。
湿式微粉砕後、得られたスラリーは必要に応じて濃縮し、成形を行う。濃縮は遠心分離、フィルタープレス等により行う。
上記スラリーを加熱乾燥後、アトマイザー等で解砕したものを、乾式成形用原料として用いることができる。
仮焼体粗粉を振動ミル等により乾式微粉砕し、平均粒径が0.7〜1.3μm(F.S.S.S.により嵩密度65%基準で測定。)の微粉砕粉とし、これを乾式成形用原料としてもよい。
上記スラリーを湿式磁場中圧縮成形して得られた成形体をクラッシャー等により砕いた後、平均粒径が100〜700μm程度にふるいにより分級して得られた磁場配向顆粒を、乾式磁場中成形用原料としてもよい。
[成形]
成形は、乾式又は湿式で行う。磁場を印加せずに加圧成形し、焼成した場合は等方性のフェライト焼結磁石が得られる。磁場を印加して加圧成形し、焼成した場合は高いBr及び高いHcJを有する異方性フェライト焼結磁石が得られる。成形体及び焼成体の配向度、Brを高めるために、乾式磁場中成形よりも湿式磁場中成形が好ましい。
湿式又は乾式の磁場中圧縮成形を行う場合、加圧力は4.9〜49MPa程度、印加磁場強度は398〜1194kA/m程度が好ましい。成形圧力が4.9MPa未満では脆弱な成形体となり、49MPa超では成形体の配向度が大きく低下する。印加磁場強度が、398kA/m未満では異方性の付与が困難であり、1194kA/m超では異方性(配向度)の付与効果はほぼ飽和する。
異方性フェライト焼結磁石用成形体を得るために、成形型のキャビティにおいて印加される配向磁場の方向と成形圧力の加圧方向とが事実上一致する縦磁場圧縮成形を採用するのが実用的である。加圧力及び印加磁場強度の好ましい範囲は上記と同様である。
縦磁場圧縮成形体よりも高い配向度を有する異方性フェライト焼結磁石用の成形体を得るために、成形型のキャビティにおいて印加される配向磁場の方向と成形圧力の加圧方向とが事実上直交する横磁場圧縮成形を採用することが好ましい。加圧力及び印加磁場強度の好ましい範囲は上記と同様である。
[焼成]
成形体は、大気中での自然乾燥又は加熱乾燥(373〜773K)により水分及び分散剤等を除去した後、焼成してフェライト焼結磁石が得られる。焼成は大気中(実質的に酸素分圧が0.05〜0.2atm程度)で行うのが実用的である。酸素過剰雰囲気中(例えば酸素分圧が0.2atm超1atm以下)、特に酸素100%雰囲気中で焼成してもよい。焼成は1423〜1573K、好ましくは1433〜1543Kの温度で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間行う。本発明に係るフェライト焼結磁石の密度は5.05〜5.10g/cmであるのが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1、比較例1、比較例2)
<NaCOの添加量と磁気特性との関係>
CaCO粉末(純度98.8%、不純物としてMgOを含む。)、La(OH)粉末(純度99.9%)、α−Fe粉末(工業用)及びCo粉末(純度99%)を、Ca0.5La0.5Fe10.3Co0.319の組成になるように配合した。この配合物100質量部に対し、0.1質量部のHBO粉末及び0〜0.4質量部のNaCO粉末を添加して湿式混合した。得られた混合物を乾燥後、1473Kで1時間、大気中で仮焼した。
この仮焼体を粗砕後、振動ミルで乾式粗粉砕し、平均粒径5μm(F.S.S.S.による)の粗粉を得た。45質量%の粗粉及び55質量%の水をボールミルに投入して、100質量部の粗粉に対し0.325質量部のSiO粉末(純度92.1%、残部はほぼ水)及び0.5質量部のCaCO粉末を焼結助剤として添加し湿式微粉砕を行い、平均粒径0.9μm(F.S.S.S.による)のフェライト微粒子を含むスラリーを得た。
微粉砕後のスラリーにより、成形圧力39.2MPaで、平行磁場中で圧縮成形(印加磁場強度796kA/m)を行い、成形体を得た。得られた成形体を大気中、1493Kの温度で1時間焼成して異方性フェライト焼結磁石を得た。磁気特性を、B−Hトレーサーにより、室温(293K)で測定した結果を表1に示す。
(従来例1)
特許文献1のサンプルNo.2のトレース実験を行った。Ca1−xLaFe2n−yCo19(x=0.500、y=0.43、n=5.1)の組成を有する配合物に、0.4質量%のSiOを添加した混合物を作製し、1473Kで3時間、大気中で仮焼した。この仮焼体を粗砕及び粗粉砕した後、粗粉に対して0.6質量%のSiO及び1.0質量%のCaCOを添加し、水を媒体としてボールミルで湿式微粉砕を行い、平均粒径0.9μmの微粉を分散したスラリーを得た(特許文献1のサンプルNo.2の微粉砕平均粒径が不明なので、実施例1の微粉砕粉の平均粒径0.9μmに合わせた。)。このスラリーにより、以降は実施例1と同様にして異方性フェライト焼結磁石を作製し、磁気特性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009027032
表1より、NaCOが未添加の比較例1に比べて、NaCOを0.01〜0.3質量%、仮焼前の混合物に添加して得られた実施例1の異方性フェライト焼結磁石の場合、Br又はBrとHcJが向上することがわかる。しかし、NaCOを0.4質量%添加した比較例2の場合は逆にBrが低下することがわかる。
また従来例1の異方性フェライト焼結磁石は、実施例1の場合に比べてBrが低いことがわかる。

Claims (2)

  1. M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
    Ca1−xFe2n−yCo(原子比率)
    [(1−x)、x、y及びnはそれぞれCa、R元素、Coの含有量及びモル比を表し、
    0.3≦1−x≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.03≦y≦0.65、及び
    4≦n≦7
    を満たす数値である。]により表わされる組成を有するフェライト焼結磁石を製造する方法であって、原料の混合工程、仮焼工程、粉砕工程、成形工程及び焼成工程を有し、原料の混合工程において前記フェライト焼結磁石の組成に対応する組成物に調整された混合物の総質量に対し、炭酸ナトリウムの換算値でNaを0.01〜0.3質量%添加することを特徴とするフェライト焼結磁石の製造方法。
  2. 請求項1に記載のフェライト焼結磁石の製造方法において、前記フェライト焼結磁石が、下記一般式:
    Ca1−xFe2n−yCoα(原子比率)
    [(1−x)、x、y、n及びαはそれぞれCa、R元素、Coの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
    0.3≦1−x≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.03≦y≦0.65、及び
    4≦n≦7
    を満たす数値である。ただし、x=yでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有することを特徴とするフェライト焼結磁石の製造方法。
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