JP2009013488A - 高張力冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレス成形性に優れた高張力冷延鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C、Mn、Al、N、Bを含み、かつMn、Bを、(Mn+1300×B)≧2.0 (ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))を満足する組成を有する鋼素材を、1000℃以上に加熱し、仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、750℃以下で巻き取り熱延板とする工程と、冷間圧延工程と、冷延板を(Ac1点)〜(Ac3点+50℃)に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下まで冷却する焼鈍工程とを順次施す。これにより、体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、体積率で0.5〜5.0%の低温生成相からなる複合組織となり、55%以下の低降伏比と、16000MPa%以上の強度−延性バランスと、38000MPa%以上の強度−穴広げ率バランスを有する冷延鋼板が得られる。
【選択図】図2
【解決手段】質量%で、C、Mn、Al、N、Bを含み、かつMn、Bを、(Mn+1300×B)≧2.0 (ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))を満足する組成を有する鋼素材を、1000℃以上に加熱し、仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、750℃以下で巻き取り熱延板とする工程と、冷間圧延工程と、冷延板を(Ac1点)〜(Ac3点+50℃)に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下まで冷却する焼鈍工程とを順次施す。これにより、体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、体積率で0.5〜5.0%の低温生成相からなる複合組織となり、55%以下の低降伏比と、16000MPa%以上の強度−延性バランスと、38000MPa%以上の強度−穴広げ率バランスを有する冷延鋼板が得られる。
【選択図】図2
Description
本発明は、主として電機、建材、自動車分野での部品用として好適な、引張強さが340MPa以上概ね500MPa以下の高張力冷延鋼板およびその製造方法に係り、特に成形性に優れた複合組織型高張力鋼板およびその製造方法に関する。なお、ここでいう「鋼板」とは、鋼板、鋼帯を含むものとする。
一般に、電機分野、さらには自動車分野では、引張強さ:270MPa級の軟質鋼板が多用されている。しかし、近年、この分野においても、素材として高張力鋼板の利用が増加する傾向となっている。例えば、自動車分野では、地球環境の保全という観点から、自動車の燃費改善が強く要求されており、部材の軽量化を図るため、高張力鋼板を適用し薄肉化を図ることが有効であるとして、高張力鋼板の適用が増加している。また、さらに、車両衝突時の乗員保護という観点から、自動車車体の安全性向上が要求されており、部材の高強度化を図るため、使用材料として高張力鋼板の適用が増加している。また、最近では、家電分野でも、販売競争の激化に伴い、素材の低コスト化要求が高まると共に、さらに運送コストの低減要求があり、部材の軽量化が指向され、素材として、高張力鋼板を適用する傾向が強くなっている。また、電池缶、ドラム缶などの缶分野においても、電池容量の増加、耐圧強度の増加や軽量化等が期待され、素材として高張力鋼板を利用することが考えられている。
しかし、鋼板を素材とする部品の多くが、プレス加工により成形されるため、使用される高張力鋼板には、優れたプレス成形性を具備することが要求される。成形性に優れた鋼板としては、すでに各種の複合組織鋼板が開発されている。複合組織鋼板の代表としては、軟質のフェライトと硬質のマルテンサイトの複合組織を有する鋼板が例示できるが、とくに連続焼鈍後にガスジェット冷却で製造されたこの種の鋼板は、降伏比が低く、強度−延性バランスに優れるうえ、優れた焼付き硬化性を有する鋼板であるとされている。また、同時に降伏点伸びも低値となるため、不均一模様上の表面欠陥の発生も防止できる。また、とくに、近年の高張力鋼板適用の拡大に伴い、プレス成形性への要求が高度化し、通常求められる延性が高く、降伏比YRが低いことのみでなく、高い穴広げ性も要求される場合が多くなっている。
この種の鋼板の製造方法として、めっき鋼板ではあるが、例えば特許文献1には、C:0.005〜0.15%、Mn:0.3〜3.0%、Mo:0.05〜1.0%、あるいはさらにCr:0.05〜1.0%等を含有するめっき用母板を、Ac1変態点以上Ac3 変態点以下の温度で少なくとも1回焼鈍し、冷却後、ついでAc1変態点〜Ac3 変態点の温度範囲に加熱し、この加熱温度から少なくともめっき浴温度までの温度域を、合金元素の含有量に応じた臨界冷却速度以上で冷却し、ついで溶融亜鉛めっきを施し、めっき後300℃までの温度域を合金元素の含有量に応じた臨界冷却速度以上で冷却する、加工性に優れた溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術によれば、フェライト+マルテンサイトの複合組織が形成され、降伏比55%以下の低降伏比を有し優れた加工性が発現し、さらにめっき性、耐パウダリング性に優れた溶融亜鉛めっき高張力鋼板の製造が可能になるとしている。
このような問題に対し、特許文献2には、N:0.03〜2.0%を含有し、マルテンサイトの体積率が3〜30%である、形状凍結性に優れた低降伏比高強度鋼板が提案されている。特許文献2に記載された技術では、熱間圧延後に550〜800℃の温度域でアンモニアを2%以上含む雰囲気中で処理(焼鈍)することにより、上記したN含有量を確保できるとしている。Nはオーステナイト相の安定化に効果があり、特許文献2に記載された技術では、Mo、Mn、さらにはCr等の合金元素を多量添加することなく、鋼板組織をマルテンサイト相を含む複合組織とすることができるとしている。
また、特許文献3には、質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.2%以下、Mn:1.5〜2.5%、Cr:0.03〜0.5%、Mo:0〜0.5%で、かつMn、CrおよびMoの合計量が1.8〜2.5%、sol.Al:0.01〜0.10%とし、P,S,Nを適正範囲に調整し、あるいはさらにBを含有する組成とし、組織を複合組織としたことを特徴とする素地鋼板を用いる合金化溶融亜鉛めっき鋼板が提案されている。特許文献3に記載された技術で製造された鋼板は、比較的低いC含有量とし、Mn、CrあるいはさらにMoといった合金元素を複合含有させ、あるいはさらにBを含有して、オーステナイト相を安定化させて複合組織化を容易とした、降伏点300N/m2以下の成形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板である。
特開2000−109966号公報
特開2002−20834号公報
特開2001−303184号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、安定して複合組織を得るために、焼入れ性向上への寄与が大きい、Mo、Mn、さらにはCr等の合金元素を多量添加する必要があり、この種の鋼板の製造コストが高騰し、経済的に不利となるという問題があった。この傾向は、引張強さが440MPa以下の領域で顕著となる。このような引張強さの領域では、焼入れ性向上への寄与の大きいCr、Moを多量添加しないと、安定して複合組織鋼板が得られないためである。
また、特許文献2に記載された技術では、アンモニアを含む雰囲気中での焼鈍が高価であり、また、アンモニアを含む雰囲気中での焼鈍を行うためには、既存の焼鈍設備の大規模な改造を必要とするなど、経済性に問題を残していた。また、特許文献3に記載された技術では、Mn、Cr、あるいはさらにMoといった合金元素を複合含有した上で、さらにBを含有すると延性が低下しやすいという問題があった。加えて、複合組織型高張力鋼板の本質的な問題点として、低い降伏比、高い強度一延性バランスが得られるものの穴広げ性が若干低下するという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題点を有利に解決し、CrやMoといった高価な合金元素を積極的に添加することなく、プレス成形性に優れた340MPa級〜440MPa級高張力冷延鋼板およびその製造方法を提案することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するためには、Cr、Mo等の高価な合金元素を多量に含有させることなく、鋼板組織を軟質なフェライト相と硬質なマルテンサイト相等とからなる複合組織を安定して確保する必要があることに鑑み、このような複合組織の形成に影響する各種要因について、鋭意研究した。その結果、従来あまり積極的に利用されることがなかったBに着目し、オーステナイト相を安定化させる元素であるBおよびMnの含有量を適正範囲に調整することにより、Cr、Mo等の合金元素を添加しなくても、しかも焼鈍後の冷却速度が低く、従来複合組織が得にくかった条件下においても、上記した複合組織を安定して形成でき、55%以下の低降伏比を安定して確保でき、成形性に優れた高張力冷延鋼板とすることができることを知見した。
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
質量%で、0.02%C−0.01%Si−0.01%P−0.001%S−0.03%Al−0.004%Nを基本成分とし、これにBを0.0001〜0.0028%、Mnを1.0〜2.O%の範囲で変化させた組成の鋼を溶製し、シートバーとした。これらシートバーを、1250℃に加熱し均熱した後、仕上圧延終了温度が900℃となるように調整した3パスの熱間圧延により板厚4.Ommの熱延板とした。なお、得られた熱延板には、仕上圧延終了後、コイル巻取り処理に相当する熱処理(600℃×1h)を施した。ついで、圧下率:80%の冷間圧延を施して、板厚:0.8mmの冷延板とした。ついで、これら冷延板に、780℃まで加熱し60s間保持した後、300℃までの平均冷却速度が10℃/sとなるようにガス、あるいはさらに水等を用いて冷却を行い、ついで酸洗した。酸洗後、調質圧延を施した。調質圧延の圧下率はO.5%とした。
質量%で、0.02%C−0.01%Si−0.01%P−0.001%S−0.03%Al−0.004%Nを基本成分とし、これにBを0.0001〜0.0028%、Mnを1.0〜2.O%の範囲で変化させた組成の鋼を溶製し、シートバーとした。これらシートバーを、1250℃に加熱し均熱した後、仕上圧延終了温度が900℃となるように調整した3パスの熱間圧延により板厚4.Ommの熱延板とした。なお、得られた熱延板には、仕上圧延終了後、コイル巻取り処理に相当する熱処理(600℃×1h)を施した。ついで、圧下率:80%の冷間圧延を施して、板厚:0.8mmの冷延板とした。ついで、これら冷延板に、780℃まで加熱し60s間保持した後、300℃までの平均冷却速度が10℃/sとなるようにガス、あるいはさらに水等を用いて冷却を行い、ついで酸洗した。酸洗後、調質圧延を施した。調質圧延の圧下率はO.5%とした。
得られた鋼板から、圧延方向に直交する方向を試験片の長さ方向としてJIS 5号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を求め、降伏比YR(=(降伏強さYS/引張強さTS)×100%)を算出し、また、強度−延性バランスTS×Elを算出し、得られた結果を(Mn+1300×B)との関係で図1および図2に示す。
図1、図2から、Cr、Mo等を添加しなくても(Mn+1300×B)を2.O以上に調整することにより、焼鈍後の冷却逮度が1O℃/sと遅くても、55%以下の低降伏比と、16000MPa%以上の優れた強度−延性バランスを有する冷延鋼板とすることができることを見出した。
また、これら鋼板について穴広げ試験を実施し、穴広げ率λを測定し、強度−穴広げ率バランスTS×λを算出した結果、38000MPa%以上の優れた値を示すことを見出した。なお、穴広げ試験は、これら鋼板から試験片(大きさ:板厚0.8mm×80mm×80mm)を採取し、日本鉄鋼連盟規格JFST1001の規定に準拠して、初期穴径を10mmφ、ダイス内径を10.2mmφ、クリアランスを板厚の12.5%の条件で行い、亀裂が板厚を貫通したときの穴径をもとめ、次式で定義される穴広げ率λを求めた。
また、これら鋼板について穴広げ試験を実施し、穴広げ率λを測定し、強度−穴広げ率バランスTS×λを算出した結果、38000MPa%以上の優れた値を示すことを見出した。なお、穴広げ試験は、これら鋼板から試験片(大きさ:板厚0.8mm×80mm×80mm)を採取し、日本鉄鋼連盟規格JFST1001の規定に準拠して、初期穴径を10mmφ、ダイス内径を10.2mmφ、クリアランスを板厚の12.5%の条件で行い、亀裂が板厚を貫通したときの穴径をもとめ、次式で定義される穴広げ率λを求めた。
λ(%)=((Dr−Do)/Do)×100
(ここで、Dr:亀裂が板厚を貫通した時の穴径(mm)、Do:初期穴径(mm))
このような低い降伏比、高い強度−延性バランス、さらには、高い強度−穴広げ率バランスを有する冷延鋼板が得られる機構の詳細については、現段階では不明であるが、本発明者らは次のように考えている。
(ここで、Dr:亀裂が板厚を貫通した時の穴径(mm)、Do:初期穴径(mm))
このような低い降伏比、高い強度−延性バランス、さらには、高い強度−穴広げ率バランスを有する冷延鋼板が得られる機構の詳細については、現段階では不明であるが、本発明者らは次のように考えている。
焼鈍、冷却後に低温生成相(硬質相)であるベイニティックフェライト相やマルテンサイト相を生成させるには、鋼の焼入れ性を向上させることが有効であり、そのためには、高価なMoやCrを多量含有させる必要がある。これは、炭素鋼では、焼入れ性向上元素を含有しない場合には、(フェライト十オーステナイト)の二相域、もしくはオーステナイト域の低温領域で焼鈍したのち、冷却するに際し、オーステナイト相が分解しフェライト相と粗大な炭化物Fe3Cになり易く、ベイニティックフェライトやマルテンサイト相が生成されないためである。一方、本発明のようなB、Mnを適正量含有する組成の場合には、B、Mnともにオーステナイト相を安定化させる元素であるが、特にBの粒界に偏析する効果等によりオーステナイト相が安定化し、焼鈍後の冷却時に炭化物が生成し難く、オーステナイト相が低温域まで安定で、すなわち低温域で硬質第二相を生成し、硬質第二相が残留し易く、所定の複合組織を形成することができるものと推定される。すなわち、B、Mnを適正量、すなわち(Mn+1300×B)値が2.0以上となるように、調整して含有することにより、上記したようなオーステナイト相の安定化が効果的に図れ、所定の複合組織を容易に形成できるものと考えられる。
本発明では、オーステナイト相を安定化させる元素としてB、Mnに着目したが、BはMnに比べて少量でもオーステナイト相を安定化させる効果が大きいと考え、Mn含有量に比べB含有量の重み付けを大きくし、実験結果を検討した結果、(Mn+1300B)値を2.0以上とすることにより低降伏比、高い強度−延性バランスが得られることを見いだした。
また、B、Mnを適正量、すなわち(Mn+1300×B)値が2.0以上となるように、調整して含有する鋼板とすることにより、優れた強度−穴広げ性バランスが得られることについて、詳細な機構については不明であるが、本発明者らは、つぎのように考えている。すなわち、上記したようにBの粒界に偏析する効果により、フェライトの生成温度が低温化してフェライト相が硬質化し、フェライト相とマルテンサイト相との硬度差が減少したためであると推定される。なお、穴広げ率λは、マルテンサイト相とフェライト相との硬度差が小さいほど、高くなる傾向にある。
また、B、Mnを適正量、すなわち(Mn+1300×B)値が2.0以上となるように、調整して含有する鋼板とすることにより、優れた強度−穴広げ性バランスが得られることについて、詳細な機構については不明であるが、本発明者らは、つぎのように考えている。すなわち、上記したようにBの粒界に偏析する効果により、フェライトの生成温度が低温化してフェライト相が硬質化し、フェライト相とマルテンサイト相との硬度差が減少したためであると推定される。なお、穴広げ率λは、マルテンサイト相とフェライト相との硬度差が小さいほど、高くなる傾向にある。
本発明は、上記した知見に基づいて、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.01〜0.05%、Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:0.08%以下、S:0.005%以下、Al:0.02〜0.10%、N:0.005%以下、B:0.0006〜0.0030%を含み、かつMn、Bを次(1)式
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、組織が、体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、体積率で0.5〜5.0%の低温生成相を有する複合組織であることを特徴とする引張強さ:340MPa以上の高張力冷延鋼板。
(2)(1)において、鋼板表面にめっき層を有することを特徴とする高張力冷延鋼板。
(3)鋼素材に、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、焼鈍工程とを順次施して冷延鋼板を製造するに当たり、前記鋼素材を、質量%で、C:0.01〜0.05%、Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:0.08%以下、S:0.005%以下、Al:0.02〜0.10%、N:0.005%以下、B:0.0006〜0.0030%を含み、かつMn、Bを次(1)式
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材とし、前記熱間圧延工程が、前記鋼素材を、加熱温度:1000℃以上の温度に加熱し、粗圧延してシートバーとした後、該シートバーに仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取り温度:750℃以下で巻き取り熱延板とする工程であり、前記冷間圧延工程が、該熱延板に冷間圧延を施し冷延板とする工程であり、前記焼鈍工程が、該冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する工程であることを特徴とする引張強さが340MPa以上の高張力冷延鋼板の製造方法。
(4)(3)において、前記焼鈍工程に引続いて、鋼板表面に電気亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
(5)(3)において、前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
(6)(3)において、前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、合金化処理を施し、次いで平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
(1)質量%で、C:0.01〜0.05%、Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:0.08%以下、S:0.005%以下、Al:0.02〜0.10%、N:0.005%以下、B:0.0006〜0.0030%を含み、かつMn、Bを次(1)式
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、組織が、体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、体積率で0.5〜5.0%の低温生成相を有する複合組織であることを特徴とする引張強さ:340MPa以上の高張力冷延鋼板。
(2)(1)において、鋼板表面にめっき層を有することを特徴とする高張力冷延鋼板。
(3)鋼素材に、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、焼鈍工程とを順次施して冷延鋼板を製造するに当たり、前記鋼素材を、質量%で、C:0.01〜0.05%、Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:0.08%以下、S:0.005%以下、Al:0.02〜0.10%、N:0.005%以下、B:0.0006〜0.0030%を含み、かつMn、Bを次(1)式
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材とし、前記熱間圧延工程が、前記鋼素材を、加熱温度:1000℃以上の温度に加熱し、粗圧延してシートバーとした後、該シートバーに仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取り温度:750℃以下で巻き取り熱延板とする工程であり、前記冷間圧延工程が、該熱延板に冷間圧延を施し冷延板とする工程であり、前記焼鈍工程が、該冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する工程であることを特徴とする引張強さが340MPa以上の高張力冷延鋼板の製造方法。
(4)(3)において、前記焼鈍工程に引続いて、鋼板表面に電気亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
(5)(3)において、前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
(6)(3)において、前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、合金化処理を施し、次いで平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、高価な合金元素を多量に添加することなく、合金元素量を微量としながら、降伏比:55%以下で、強度延性バランスTS×EI:16000MPa・%以上、強度穴広げ率バランスTS×λ:38000MPa・%以上を有し、優れたプレス成形性を有し、加工性に優れた340〜440MPa級複合組織型高張力冷延鋼板を容易に、しかも安価に製造することができ、産業上格段の効果を奏する。また、本発明になる高張力冷延鋼板は、軽度の曲げ加工やロールフォーミングによりパイプに成形されるような比較的軽加工に供されるものから、比較的厳しい絞り成形に供されるものまで、広範囲の用途に適するという効果もある。
本発明鋼板は、引張強さが340MPa以上概ね500MPa以下の340MPa級〜440MPa級高張力冷延鋼板である。
まず、本発明鋼板の組成限定理由について説明する。以下、組成における質量%は、単に%と記す。
C:0.01〜0.05%
Cは、鋼板を高強度化する強化元素であるとともに、オーステナイト相に濃化してオーステナイト相を安定化させる作用を有する元素であり、本発明では重要な元素の一つである。このような効果を得るためには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.05%を超えて含有すると、低温生成相の形成量が多くなり、強度が高くなりすぎて、所望の強度、延性が確保できなくなる。このため、Cは0.01〜0.05%の範囲に限定した。なお、好ましくは、Bによるオーステナイト相安定化の効力を最大限発揮させるという観点から、0.02〜O.05%である。
まず、本発明鋼板の組成限定理由について説明する。以下、組成における質量%は、単に%と記す。
C:0.01〜0.05%
Cは、鋼板を高強度化する強化元素であるとともに、オーステナイト相に濃化してオーステナイト相を安定化させる作用を有する元素であり、本発明では重要な元素の一つである。このような効果を得るためには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.05%を超えて含有すると、低温生成相の形成量が多くなり、強度が高くなりすぎて、所望の強度、延性が確保できなくなる。このため、Cは0.01〜0.05%の範囲に限定した。なお、好ましくは、Bによるオーステナイト相安定化の効力を最大限発揮させるという観点から、0.02〜O.05%である。
Si:0.4%以下
Siは、鋼の延性を低下させることなく、鋼板を高強度化することができる有用な強化元素であり、さらにSiは焼鈍工程において、炭化物の生成を抑制し未変態オーステナイト相の安定性を向上させる作用を有する。本発明においては、Siは積極的に添加する必要はなく、含有量は零としてもよいが、上記したような効果を得るためには、0.01%以上含有することが望ましい。一方、0.4%を超える含有は、表面性状、化成処理性等の表面美麗性に悪影響を及ぼすとともに、表面美麗性を確保するために長時間の酸洗処理を行う必要があり、製造コストの高騰を招くことになる。このようなことから、Siは0.4%以下に限定した。なお、より表面の美麗性が要求される使途には、好ましくは0.3%以下とすることが好ましい。
Siは、鋼の延性を低下させることなく、鋼板を高強度化することができる有用な強化元素であり、さらにSiは焼鈍工程において、炭化物の生成を抑制し未変態オーステナイト相の安定性を向上させる作用を有する。本発明においては、Siは積極的に添加する必要はなく、含有量は零としてもよいが、上記したような効果を得るためには、0.01%以上含有することが望ましい。一方、0.4%を超える含有は、表面性状、化成処理性等の表面美麗性に悪影響を及ぼすとともに、表面美麗性を確保するために長時間の酸洗処理を行う必要があり、製造コストの高騰を招くことになる。このようなことから、Siは0.4%以下に限定した。なお、より表面の美麗性が要求される使途には、好ましくは0.3%以下とすることが好ましい。
Mn:1.0〜2.0%
Mnは、焼入れ性を向上させる元素であり、焼入れ性を介して鋼板の強度増加に大きく寄与するとともに、オーステナイト相に濃化してオーステナイト相の安定化に寄与する効果も有する。また、Mn はSと結合し、S起因の熱間割れを防止する有効な元素であり、含有するS量に応じて含有することが好ましい。このような効果を得るためには、1.0%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、上記した効果が飽和するとともに、加工性やスポット溶接性が顕著に低下する。このため、Mn は1.0〜2.0%の範囲に限定した。なお、優れた成形性を要求される使途には、1.8%以下とすることが好ましい。
Mnは、焼入れ性を向上させる元素であり、焼入れ性を介して鋼板の強度増加に大きく寄与するとともに、オーステナイト相に濃化してオーステナイト相の安定化に寄与する効果も有する。また、Mn はSと結合し、S起因の熱間割れを防止する有効な元素であり、含有するS量に応じて含有することが好ましい。このような効果を得るためには、1.0%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、上記した効果が飽和するとともに、加工性やスポット溶接性が顕著に低下する。このため、Mn は1.0〜2.0%の範囲に限定した。なお、優れた成形性を要求される使途には、1.8%以下とすることが好ましい。
P:0.08%以下
Pは、鋼を強化する作用を有する元素であり、所望の強度に応じて0.005%以上含有させることもできるが、0.08%を超える多量の含有は、溶接性や加工後の低温靭性を低下させる。このため、Pは0.08%以下に限定した。なお、優れた溶接性や優れた靭性を要求される使途には0.05%以下とすることが好ましい。溶接性や靭性の観点から、より好ましくは0.03%以下である。
Pは、鋼を強化する作用を有する元素であり、所望の強度に応じて0.005%以上含有させることもできるが、0.08%を超える多量の含有は、溶接性や加工後の低温靭性を低下させる。このため、Pは0.08%以下に限定した。なお、優れた溶接性や優れた靭性を要求される使途には0.05%以下とすることが好ましい。溶接性や靭性の観点から、より好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下
Sは、鋼中では硫化物系介在物として存在し、鋼板の延性、成形性、とくに伸びフランジ成形性を低下させる元素であり、可及的に低減することが望ましいが、0.005%以下に低減すると伸びフランジ成形性への悪影響が許容できる程度となる。このため、Sは0.005%以下に限定した。なお、より優れた伸びフランジ成形性や、優れた溶接性を要求される使途には、0.003%以下とすることが好ましい。
Sは、鋼中では硫化物系介在物として存在し、鋼板の延性、成形性、とくに伸びフランジ成形性を低下させる元素であり、可及的に低減することが望ましいが、0.005%以下に低減すると伸びフランジ成形性への悪影響が許容できる程度となる。このため、Sは0.005%以下に限定した。なお、より優れた伸びフランジ成形性や、優れた溶接性を要求される使途には、0.003%以下とすることが好ましい。
Al:0.02〜0.10%
Alは、脱酸剤として作用し、鋼板の清浄度を向上させるとともに、鋼板組織の微細化に寄与する有用な元素である。このような効果を得るためには0.02%以上含有することが望ましいが、0.10%を超える多量の含有は、鋼板の表面性状を低下させる。このため、本発明ではAlは0.02〜0.10%に限定した。なお、材質の安定性という観点からはO.02〜O.08%に限定することが好ましい。
Alは、脱酸剤として作用し、鋼板の清浄度を向上させるとともに、鋼板組織の微細化に寄与する有用な元素である。このような効果を得るためには0.02%以上含有することが望ましいが、0.10%を超える多量の含有は、鋼板の表面性状を低下させる。このため、本発明ではAlは0.02〜0.10%に限定した。なお、材質の安定性という観点からはO.02〜O.08%に限定することが好ましい。
N:0.005%以下
Nは、Bと結合しBNを形成し易い元素であり、とくに0.005%を超えて多量に含有すると本発明で重要となる固溶Bを顕著に減少させ、オーステナイト相を不安定化しやすい。このため、Nは、含有量の上限を0.005%とし、できるだけ低減することが望ましい。なお、N低減に伴う精錬コストの大幅な高騰を避けるという観点から、0.001〜0.005%の範囲とすることが好ましい。
Nは、Bと結合しBNを形成し易い元素であり、とくに0.005%を超えて多量に含有すると本発明で重要となる固溶Bを顕著に減少させ、オーステナイト相を不安定化しやすい。このため、Nは、含有量の上限を0.005%とし、できるだけ低減することが望ましい。なお、N低減に伴う精錬コストの大幅な高騰を避けるという観点から、0.001〜0.005%の範囲とすることが好ましい。
B:0.0006〜0.0030%
Bは、本発明において重要な役割を担う元素である。後述するMnとB含有量の適正化とともに、Bを0.0006%以上含有させることにより、安定して、目標とする複合組織を形成することができ、優れた成形性を発現することができる。なお、0.0030%を超える含有は、その効果が飽和するとともに、スラブの表面欠陥による歩留り低下を招く。このため、Bは0.0006〜0.0030%の範囲に限定した。
Bは、本発明において重要な役割を担う元素である。後述するMnとB含有量の適正化とともに、Bを0.0006%以上含有させることにより、安定して、目標とする複合組織を形成することができ、優れた成形性を発現することができる。なお、0.0030%を超える含有は、その効果が飽和するとともに、スラブの表面欠陥による歩留り低下を招く。このため、Bは0.0006〜0.0030%の範囲に限定した。
さらに、本発明では、Mn、Bを、上記した範囲で含み、且つ次(1)式
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含む。MnとBはともに、オーステナイト相を安定化させる元素として重要であり、上記(1)式を満足するように、Mn、Bを調節して含有すれば、MoやCrなどの高価な焼入れ性向上元素を含有することなく、所望の複合組織を確保することができ、低降伏比で、強度−延性バランス、強度−穴広げ率バランスに優れた冷延鋼板とすることができる。このため、本発明では、Mn、Bを(1)式を満足するように含有することとした。
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
(ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%))
を満足するように調整して含む。MnとBはともに、オーステナイト相を安定化させる元素として重要であり、上記(1)式を満足するように、Mn、Bを調節して含有すれば、MoやCrなどの高価な焼入れ性向上元素を含有することなく、所望の複合組織を確保することができ、低降伏比で、強度−延性バランス、強度−穴広げ率バランスに優れた冷延鋼板とすることができる。このため、本発明では、Mn、Bを(1)式を満足するように含有することとした。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、Sb:0.01%以下、Sn:0.1%以下、Zn:0.01%以下、Co:0.1%以下等が許容できる。なお、Cr、Mo、Ca、REM、Zr等は、通常の鋼組成の範囲内であれば含有させても、何ら問題はない。
つぎに、本発明鋼板の組織の限定理由について説明する。
つぎに、本発明鋼板の組織の限定理由について説明する。
本発明鋼板は、主相として組織全体に対する体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、第二相として組織全体に対する体積率で0.5〜5.0%の低温生成相を有する複合組織鋼板である。主相であるフェライト相が組織全体に対する体積率で95%未満では、高い延性を確保することが困難となり、プレス成形性が低下する傾向となり、高度な加工性が要求される部材用鋼板として要求されるプレス成形性を確保することが難しくなる。一方、複合組織の利点を利用するため、主相であるフェライト相は体積率で99.5%以下とする必要がある。このようなことから、主相であるフェライト相は体積率で95.0〜99.5%の範囲に限定した。なお、更なる高い延性が要求される使途にはフェライト相は体積率で97%以上とすることが好ましい。
第二相である低温生成相が体積率で0.5%未満では、高いプレス成形性、すなわち降伏比55%以下を確保することができない。一方、5.0%を超えて低温生成相が多くなると、延性の低下が著しくなる。このようなことから、第二相である低温生成相を体積率で0.5〜5.0%の範囲に限定した。なお、更なる高いプレス成形性が要求される使途には、第二相である低温生成相は体積率で1%以上とすることが好ましい。ここでいう「低温生成相」は、硬質のマルテンサイト相および/またはベイニティックフェライト相とする。
なお、本発明においては、上記したフェライト相(主相)と低温生成相(第二相)からなる複合組織とすることが好ましいが、上記した主相、第二相以外に、不可避的に形成される若干量(体積率で2%以下、すなわち主相と第二相の合計量は体積率で98%以上)のパーライト相等のその他の相の含有が許容できる。
本発明の冷延鋼板では、鋼板の表面にめっき(表面処理)層を形成してもよい。めっき層としては、溶融亜鉛めっき層、合金化溶融亜鉛めっき層、および電機亜鉛めっき層等が例示される。
本発明の冷延鋼板では、鋼板の表面にめっき(表面処理)層を形成してもよい。めっき層としては、溶融亜鉛めっき層、合金化溶融亜鉛めっき層、および電機亜鉛めっき層等が例示される。
つぎに、本発明鋼板の好ましい製造方法について説明する。
本発明の冷延鋼板は、鋼素材に、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、焼鈍工程とを順次施して製造される。鋼素材の製造方法はとくに限定されないが、上記した組成の溶鋼を転炉等の通常の溶製方法で溶製したのち、連続鋳造法等の通常の方法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。なお、鋼素材(スラブ)は、造塊法、薄スラブ鋳造法によって製造してもよいことは言うまでもない。
本発明の冷延鋼板は、鋼素材に、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、焼鈍工程とを順次施して製造される。鋼素材の製造方法はとくに限定されないが、上記した組成の溶鋼を転炉等の通常の溶製方法で溶製したのち、連続鋳造法等の通常の方法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。なお、鋼素材(スラブ)は、造塊法、薄スラブ鋳造法によって製造してもよいことは言うまでもない。
製造された鋼素材(スラブ)には、ついで熱間圧延工程が施される。熱間圧延のための加熱は、鋼素材の保有熱量に応じて、一旦室温まで冷却し、その後再加熱のために加熱炉に装入する方法、あるいは室温まで冷却することなく温片のままで加熱炉に装入する方法、あるいはわずかの保熱を行ったのち直ちに圧延する直送圧延・直接圧延法などの省エネルギープロセスも問題なく適用できる。
熱間圧延工程は、鋼素材の加熱温度:1000℃以上とし、粗圧延してシートバーとした後、該シートバーに仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取り温度:750℃以下で巻き取り熱延板とする工程とすることが好ましい。
鋼素材の加熱温度:1000℃以上。
鋼素材(スラブ)の加熱温度は、熱間圧延時の圧延荷量の増加防止やミクロ組織の均質化の観点から、1000℃以上とすることが好ましい。なお、鋼素材(スラブ)の加熱温度の上限は特に規制されないが、酸化重量の増加にともなうスケールロスの増大などの観点から1280℃以下とすることが望ましい。
鋼素材の加熱温度:1000℃以上。
鋼素材(スラブ)の加熱温度は、熱間圧延時の圧延荷量の増加防止やミクロ組織の均質化の観点から、1000℃以上とすることが好ましい。なお、鋼素材(スラブ)の加熱温度の上限は特に規制されないが、酸化重量の増加にともなうスケールロスの増大などの観点から1280℃以下とすることが望ましい。
仕上圧延出側温度:800℃以上
仕上圧延出側温度を800℃以上とすることにより、均一微細な組織を有する熱延板とすることができる。仕上圧延出側温度が800℃未満では、得られる熱延板組織が不均一となり、冷延、焼鈍後にも組織の不均一が残留し、プレス成形時に種々の不具合が発生する危険性が増大する。仕上圧延出側温度が800℃未満と低温になった場合には、加工組織が残留する危険性が増大する。仕上圧延出側温度が800℃未満と低温になった場合には、加工組織の残留を回避するため高い巻取り温度を採用しても、粗大粒が発生してプレス成形時に種々の不具合が生じることになる。このようなことから、仕上圧延出側温度を800℃以上に限定した。仕上圧延出側温度の上限は、とくに限定されないが、概ね1000℃以下程度とすることが、スケール疵の発生を防止する観点から好ましい。なお、更なる特性向上の観点から仕上圧延出側温度を820℃以上とすることが好ましい。
仕上圧延出側温度を800℃以上とすることにより、均一微細な組織を有する熱延板とすることができる。仕上圧延出側温度が800℃未満では、得られる熱延板組織が不均一となり、冷延、焼鈍後にも組織の不均一が残留し、プレス成形時に種々の不具合が発生する危険性が増大する。仕上圧延出側温度が800℃未満と低温になった場合には、加工組織が残留する危険性が増大する。仕上圧延出側温度が800℃未満と低温になった場合には、加工組織の残留を回避するため高い巻取り温度を採用しても、粗大粒が発生してプレス成形時に種々の不具合が生じることになる。このようなことから、仕上圧延出側温度を800℃以上に限定した。仕上圧延出側温度の上限は、とくに限定されないが、概ね1000℃以下程度とすることが、スケール疵の発生を防止する観点から好ましい。なお、更なる特性向上の観点から仕上圧延出側温度を820℃以上とすることが好ましい。
巻取り温度:750℃以下
仕上圧延終了後、熱延板はコイル状に巻き取られるが、巻取り温度は750℃以下とすることが好ましい。巻取リ温度が750℃を超えて高温となると、スケールロスが増加する。このため、巻取り温度は750℃以下に限定することが好ましい。巻取り温度が低下するにしたがい、強度が増加するが、巻取り温度の下限は、材質上は厳しく限定はされない。しかし、巻取り温度が200℃を下回ると、鋼板の形状が顕著に乱れだし、実際の使用にあたり不具合を生ずる危険性が増大する。また、材質の均一性も低下する傾向となる。このため、巻取り温度は200℃以上に限定することが望ましい。さらに高い材質均一性が要求される使途には、巻取り温度は300℃以上とすることがより望ましい。
仕上圧延終了後、熱延板はコイル状に巻き取られるが、巻取り温度は750℃以下とすることが好ましい。巻取リ温度が750℃を超えて高温となると、スケールロスが増加する。このため、巻取り温度は750℃以下に限定することが好ましい。巻取り温度が低下するにしたがい、強度が増加するが、巻取り温度の下限は、材質上は厳しく限定はされない。しかし、巻取り温度が200℃を下回ると、鋼板の形状が顕著に乱れだし、実際の使用にあたり不具合を生ずる危険性が増大する。また、材質の均一性も低下する傾向となる。このため、巻取り温度は200℃以上に限定することが望ましい。さらに高い材質均一性が要求される使途には、巻取り温度は300℃以上とすることがより望ましい。
得られた熱延板には、ついで冷間圧延工程が施される。冷間圧延工程は、基本的には熱延板に冷間圧延を施し冷延板とする工程とする。なお、冷間圧延工程では、熱延板に酸洗を施した後冷間圧延を施すことが好ましいが、極めて薄いスケールの状態であれば酸洗を行うことなく、直接冷間冷間圧延することも可能である。酸洗は、熱延板表面のスケールを除去できる方法であればよく、常用の酸洗方法を含め、特に限定されない。また、冷間圧延は所望の寸法形状の冷延板とすることができればよく、本発明では、圧下率等の冷延条件は特に限定されない。なお、表面の平坦度や組織の均一性の観点から冷延圧下率は40%以上とすることが好ましい。
得られた冷延板には、ついで、焼鈍工程が施される。焼鈍工程では、冷延板をAc1変態点〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱したのち、平均冷却速度:5℃/s以上の冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却し、冷延焼鈍板とする。なお、冷延板の焼鈍は、連続焼鈍ライン、あるいは連続溶融亜鉛めっきラインを利用した処理とすることが好ましい。
焼鈍温度がAc1変態点未満では焼鈍後に硬質な低温変態相が形成されない。一方、焼鈍温度が(Ac3変態点+50℃)を超えて高温になると、BやMnによるオーステナイト相の安定化が希釈されて、焼鈍後の冷却時に安定して所定量の硬質な低温変態相を得ることが困難となる。このため、焼鈍温度はAc1変態点〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に限定することが好ましい。なお、ここでAc1変態点、Ac3変態点は熱膨張測定から求めた値を使用するものとした。また、上記した焼鈍温度での保持時間は1O〜120sとすることが好ましい。保持時間が10s未満では、再結晶や粒成長が十分に進行しない場合があり成形性が著しく劣化しやすく、また、保持時聞が120sを超えて長くなると、焼鈍時間の増加に伴うコストアップが避けられない。
焼鈍後は、上記した焼鈍温度から平均冷却速度で5℃/s以上の冷却速度で、350℃以下の温度域まで冷却することが好ましい。冷却速度が5℃/s未満では、第二相を所望の低温生成相とすることができなくなる。冷却が上記した範囲から外れると、未変態オーステナイトがフェライトとセメンタイトに分解し、所望の低温生成相を確保することができなくなる。
また、本発明では、上記した焼鈍工程に続いて、電気亜鉛めっき処理、溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理を施して、鋼板の表面にめっき層を形成するめっき処理工程を施してもよい。電気亜鉛めっき処理、溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理の条件はとくに限定する必要はなく、常用の処理方法がいずれも適用できる。なお、溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理では、所定量の低温生成相を確保するため、処理後の冷却を平均で5℃/s以上の平均冷却速度で350℃以下の温度域まで行う必要がある。
また、連続溶融亜鉛めっきラインを利用して、焼鈍と溶融亜鉛めっき処理とを連続して行う焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程、あるいは焼鈍、溶融亜鉛めっき処理および合金化処理を連続して行う焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程とすることが好ましい。
焼鈍と溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理を連続して行う場合には、つぎのような工程とすることが好ましい。
焼鈍と溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理を連続して行う場合には、つぎのような工程とすることが好ましい。
焼鈍と溶融亜鉛めっき処理を連続して行う場合には、冷延板をAc1変態点〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱したのち、平均冷却速度:5℃/s以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し、ついで鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を形成する溶融亜鉛めっき処理を施したのち、平均冷却速度:5℃/s以上の冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程とすることが好ましい。
また、焼鈍、溶融亜鉛めっき処理および合金化処理を連続して行う場合には、冷延板をAc1変態点〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱したのち、平均冷却速度:5℃/s以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を形成する溶融亜鉛めっき処理を施したのち、該溶融亜鉛めっき層を合金化溶融亜鉛めっき層とする合金化処理を施し、ついで平均冷却速度:5℃/s以上の冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程とすることが好ましい。
いずれの処理の場合も、通常行われているように、加熱後溶融亜鉛めっき浴温近傍まで、具体的には500℃以下に冷却するが、この際の冷却速度を所定量の低温生成相を確保するため、平均冷却速度:5℃/s以上とし、また、溶融亜鉛めっき処理後、あるいは合金化処理を施す場合は合金化処理後、350℃以下の温度域まで平均冷却速度5℃/s以上の冷却速度で冷却する。冷却速度が上記した範囲から外れると、未変態オーステナイトがフェライトとセメンタイトに分解し所定量の低温生成相を確保できなくなる。
なお、溶融亜鉛めっき処理前の冷却停止温度は上記したように500℃以下とすることが好ましいが、より好ましくはめっき浴温+20℃以下であり、めっき浴温直上まで冷却しともよいし、めっき浴温以下まで冷却してもよい。
なお、本発明では、上記した焼鈍工程、焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程、あるいは焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程のあと、常法にしたがって、形状矯正や粗度調整などの目的で、圧下率:0.2〜1.5%程度の調質圧延を施しても良い。
なお、本発明では、上記した焼鈍工程、焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程、あるいは焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程のあと、常法にしたがって、形状矯正や粗度調整などの目的で、圧下率:0.2〜1.5%程度の調質圧延を施しても良い。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法でスラブ(鋼素材)とした。ついで、これらスラブを表2に示す条件で熱間工程を施し、板厚4.0mmの熱延鋼帯(熱延板)とした。ついで、これら熱延鋼帯(熱延板)に、酸洗、および圧下率:80%の冷間圧延を施す冷間圧延工程を施し、板厚0.8mmの冷延鋼帯(冷延板)とした。ついで、これら冷延板に、連続焼鈍ライン、溶融亜鉛めっきラインで焼鈍処理、あるいはさらに溶融亜鉛めっき処理、合金化溶融亜鉛めっき処理を施す、焼鈍工程、焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程、あるいは焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程を施した。なお、溶融亜鉛めっき処理、あるいは合金化溶融亜鉛めっき処理においては、めっき浴温:460℃、合金化処理温度:500℃とした。一部の鋼板には、連続焼鈍ラインで焼鈍工程を行ったのち、酸洗して、電気亜鉛めっきラインで電気亜鉛めっき処理を施した。
得られた鋼帯(冷延板)に、さらに圧下率:0.5%の調質圧延を施した。なお、溶融亜鉛めっき処理、合金化溶融亜鉛めっき処理においては、めっき浴温:460℃、合金化処理温度:500℃とした。
得られた鋼帯から試験片を採取して、組織観察、引張試験、穴広げ試験、めっき性試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
得られた鋼帯から組織試験片を採取して、圧延方向に直交する断面(C断面)について、研磨しナイタールで腐食して、光学顕微鏡(倍率:×400)あるいは走査型電子顕微鏡(倍率:×1000)を用いて微視組織を撮像し、画像解析装置を利用して組織の種類を同定するとともに、各相の組織分率を求めた。
(2)引張試験
得られた鋼帯から、引張方向が圧延方向と直交する方向となるようにJIS5号引張試験片を採取して、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl、降伏伸びYS−EL)を求めた。得られたYS、TSから降伏比YR(=(YS/TS)×100%)を、得られたTS、Elから強度−延性バランスTS×Elを、それぞれ算出した。
(3)穴広げ試験
得られた鋼帯から、穴拡げ試験片(大きさ80mm×80mm×板厚0.8mm)を採取して、穴広げ試験を実施した。穴広げ試験は、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001の規定に準拠して行い、初期穴径を10mmφ、ダイス内径を10.2mmφ、クリアランスを板厚の12.5%の条件で行い、亀裂が板厚を貫通したときの穴径Drをもとめ、次式で定義される穴広げ率λを求めた。
得られた鋼帯から試験片を採取して、組織観察、引張試験、穴広げ試験、めっき性試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
得られた鋼帯から組織試験片を採取して、圧延方向に直交する断面(C断面)について、研磨しナイタールで腐食して、光学顕微鏡(倍率:×400)あるいは走査型電子顕微鏡(倍率:×1000)を用いて微視組織を撮像し、画像解析装置を利用して組織の種類を同定するとともに、各相の組織分率を求めた。
(2)引張試験
得られた鋼帯から、引張方向が圧延方向と直交する方向となるようにJIS5号引張試験片を採取して、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl、降伏伸びYS−EL)を求めた。得られたYS、TSから降伏比YR(=(YS/TS)×100%)を、得られたTS、Elから強度−延性バランスTS×Elを、それぞれ算出した。
(3)穴広げ試験
得られた鋼帯から、穴拡げ試験片(大きさ80mm×80mm×板厚0.8mm)を採取して、穴広げ試験を実施した。穴広げ試験は、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001の規定に準拠して行い、初期穴径を10mmφ、ダイス内径を10.2mmφ、クリアランスを板厚の12.5%の条件で行い、亀裂が板厚を貫通したときの穴径Drをもとめ、次式で定義される穴広げ率λを求めた。
λ(%)=((Dr−Do)/Do)×l00
(ここで、Dr:亀裂が板厚を貫通したときの穴径(mm)、Do:初期の穴径(mm))
(4)めっき性試験
表面にめっき層を形成した鋼帯について、全長にわたり鋼板表面を目視で、不めっき欠陥の有無を観察し、めっき性を評価した。
(ここで、Dr:亀裂が板厚を貫通したときの穴径(mm)、Do:初期の穴径(mm))
(4)めっき性試験
表面にめっき層を形成した鋼帯について、全長にわたり鋼板表面を目視で、不めっき欠陥の有無を観察し、めっき性を評価した。
なお、各鋼帯(鋼板)の変態点は熱膨張測定により求めた。
得られた結果を表3に示す。
得られた結果を表3に示す。
本発明例はいずれも、降伏比が55%以下、強度−延性バランスTS×Elが16000MPa%以上、強度−穴広げ率バランスTS×λが38000MPa%以上と、優れた成形性を有し、引張強さTSが340MPa以上概ね500MPa以下の340MPa級〜440MPa級の高張力冷延鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例では、成形性が劣化している。
Claims (6)
- 質量%で、
C:0.01〜0.05%、 Si:0.4%以下、
Mn:1.0〜2.0%、 P:0.08%以下、
S:0.005%以下、 Al:0.02〜0.10%、
N:0.005%以下、 B:0.0006〜0.0030%
を含み、かつMn、Bを下記(1)式を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、組織が、体積率で95.0〜99.5%のフェライト相と、体積率で0.5〜5.0%の低温生成相を有する複合組織であることを特徴とする引張強さ:340MPa以上の高張力冷延鋼板。
記
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%) - 鋼板表面にめっき層を有することを特徴とする請求項1に記載の高張力冷延鋼板。
- 鋼素材に、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、焼鈍工程とを順次施して冷延鋼板を製造するに当たり、前記鋼素材を、
質量%で、
C:0.01〜0.05%、 Si:0.4%以下、
Mn:1.0〜2.0%、 P:0.08%以下、
S:0.005%以下、 Al:0.02〜0.10%、
N:0.005%以下、 B:0.0006〜0.0030%
を含み、かつMn、Bを下記(1)式を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材とし、
前記熱間圧延工程が、前記鋼素材を、加熱温度:1000℃以上の温度に加熱し、粗圧延してシートバーとした後、該シートバーに仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取り温度:750℃以下で巻き取り熱延板とする工程であり、
前記冷間圧延工程が、該熱延板に冷間圧延を施し冷延板とする工程であり、
前記焼鈍工程が、該冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する工程であることを特徴とする引張強さが340MPa以上の高張力冷延鋼板の製造方法。
記
(Mn+1300×B)≧2.0 ‥‥(1)
ここで、Mn、B:各元素の含有量(質量%) - 前記焼鈍工程に引続いて、鋼板表面に電気亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の高張力冷延鋼板の製造方法。
- 前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする請求項3に記載の高張力冷延鋼板の製造方法。
- 前記焼鈍工程に代えて、前記冷延板を(Ac1変態点)〜(Ac3変態点+50℃)の範囲の温度に加熱した後、平均冷却速度:5℃/s以上で500℃以下に冷却し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、合金化処理を施し、次いで平均冷却速度:5℃/s以上で350℃以下の温度域まで冷却する焼鈍−合金化溶融亜鉛めっき処理工程とすることを特徴とする請求項3に記載の高張力冷延鋼板の製造方法。
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-
2007
- 2007-07-09 JP JP2007179621A patent/JP2009013488A/ja active Pending
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