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JP2009010174A - 露光装置及びその雰囲気置換方法 - Google Patents

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JP2009010174A
JP2009010174A JP2007170282A JP2007170282A JP2009010174A JP 2009010174 A JP2009010174 A JP 2009010174A JP 2007170282 A JP2007170282 A JP 2007170282A JP 2007170282 A JP2007170282 A JP 2007170282A JP 2009010174 A JP2009010174 A JP 2009010174A
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Yuji Maehara
裕司 前原
Shinya Mochizuki
伸也 望月
Yoshinori Miwa
良則 三輪
Kohei Imoto
浩平 井本
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】真空室の給排気時にパーティクルが光学素子に付着することを低減する露光装置及びその雰囲気置換方法を提供する。
【解決手段】真空環境下でレチクルRのパターンをウエハWに露光する露光装置100において、光路Cを真空に維持するための真空室2と、真空室2内に配置されたミラー21と、ミラー21の温度を測定する温度測定装置46と、ミラー21の温度を輻射により制御可能な輻射板51と、輻射板51の温度を測定する温度測定装置46と、温度測定装置46による測定結果を取得し、輻射板51の温度を制御する制御部71とを有し、制御部71は、露光中はミラー21の温度が一定となるように、真空室2の排気時及び給気時はミラー21の温度よりも輻射板51の温度が低くなるように、輻射板51の温度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置及びその雰囲気置換方法に関する。
近年の解像度向上の要求に応えるために、紫外光よりも短波長の極紫外(Extreme Ultraviolet:EUV)光を使用するEUV露光装置が提案されている。EUV露光装置は、真空室内を真空環境に維持し、原版(マスク又はレチクル、以下「レチクル」と呼ぶ)のパターンをウエハ(基板)に露光する。また、真空環境で高強度のEUV光が入射した光学素子の熱歪や熱損傷を防止するため、ミラー、レチクル、ウエハ、これらの保持部やチャックなどの光学素子の近傍に輻射板を配置して放熱することも知られている。
露光装置の露光開始時及び露光終了時には、EUV光源の電源は切られた状態で真空室内の雰囲気を大気圧環境と真空環境との間で置換する。具体的には、露光開始時には真空室内の雰囲気は大気圧環境から真空環境に置換され(排気)、露光終了時には真空室内の雰囲気は真空環境から大気圧環境へと置換される(給気)。しかし、これら給排気時に、パーティクルが巻き上げられて、これが光学素子に付着することを低減又は防止する手段が必要となる。この点、非特許文献1は、熱泳動力(Thermophoretic Force)を利用して基板へのパーティクル付着を低減する方法を提案している。
その他の従来技術としては、特許文献1乃至3、非特許文献2がある。
特登録2886521 特開2006−173245号公報 特開2004−281653号公報 奥山喜久夫、増田弘昭、諸岡成治 共著「新体系化学工学 微粒子工学」オーム社出版、1992年5月、P106−107 服部毅 監修「新版シリコンウェーハ表面のクリーン化技術」リアライズ理工センター出版、2000年5月、P72−74
非特許文献1に開示された熱泳動力の式を満足するためには、低温に保持されて所定の寸法を有する集塵器を光学素子の近傍に配置する必要がある。しかし、EUV露光装置の真空室内は小型化のためにそのような集塵器を配置する空間を設けることができない。従って、光学素子近傍の熱泳動力を最大限に利用することができないという問題があった。
本発明は、真空室の給排気時にパーティクルが光学素子に付着することを低減する露光装置及びその雰囲気置換方法に関する。
本発明の一側面としての露光装置は、真空環境下で原版のパターンを基板に露光する露光装置において、光路を真空に維持するための真空室と、前記真空室内に配置された光学素子と、前記光学素子の温度を測定する第1の温度測定部と、前記光学素子の温度を輻射により制御可能な輻射板と、前記輻射板の温度を測定する第2の温度測定部と、前記第1及び第2の温度測定部による測定結果を取得し、前記輻射板の温度を制御する制御部とを有し、当該制御部は、露光中は前記光学素子の温度が一定となるように、前記真空室の排気時又は給気時は前記光学素子の温度よりも前記輻射板の温度が低くなるように、前記輻射板の温度を制御することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、真空室の給排気時にパーティクルが光学素子に付着することを低減する露光装置及びその雰囲気置換方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施例の露光装置100について説明する。
図1は、露光装置100の概略断面図である。露光装置100は、光源からの光を利用して真空環境下でレチクルRのパターンをウエハWに露光する投影露光装置である。本実施例では、光源からの光は波長5nm乃至20nm、例えば、13.4nmのEUV光Lである。
露光装置100は、図示しない照明装置と、真空室2と、レチクルステージ10と、投影光学系20と、ウエハステージ15と、排気装置31乃至35と、測定系40と、輻射板51乃至56と、温度調節部と、制御系70と、を有する。
図示しない照明装置は、EUV光源と、照明光学系とを有する。
EUV光源は、不図示のレーザープラズマ光源を使用する。これは真空室2外に置かれたターゲット供給装置により供給されたターゲット材に励起用パルスレーザーから発生する高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射されるEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴等が用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。なお、EUV光源は放電プラズマ光源などその種類は限定されない。
照明光学系は、複数の多層膜又は斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ等から構成され、レチクルRを均一に所定の開口数で照明する。図1は、照明光学系の一部である偏向ミラー1のみを示している。偏向ミラー1は、EUV光Lを偏向してレチクルRに導入する。偏向ミラー1は、図示しない輻射板が近傍に配置され、輻射板は不図示のペルチェ素子や冷媒などの冷却手段により冷却される。かかる構成は、投影光学系20の各ミラーと輻射板の関係と同様である。
真空室2は、露光光であるEUV光Lの光路Cを真空に維持する真空容器である。真空室2は、EUV光Lを通過可能な開口を有する隔壁や絞り部材を備え、区画された内部空間に差圧を生じさせることが可能な構成になっている。真空室2は、真空室2a乃至2dに区画され、例えば、アルミニウムから構成される。
真空室2aは、レチクルステージ空間3aを規定する内壁面2aを有し、レチクルRを搬入及び搬出するレチクル交換窓4aが設けられている。レチクルステージ空間3aは、レチクルR、レチクルステージ10、レチクルチャック12を収納する。
真空室2bは、第1光路空間3bを規定する内壁面2bを有する。レチクルステージ空間3aと第1光路空間3bとの間には、X方向に略平行な隔壁2eと、隔壁2eからレチクルステージ空間3aに突出する隔壁2eが設けられている。
隔壁2eのウエハW側には投影光学系20の第2ミラー22が固定されている。隔壁2eは、レチクルRを照明する照明光やレチクルRから射出する露光光を通過可能な開口を有する。レチクルステージ空間3aと第1光路空間3bの間に差圧を発生させるために、本実施例は、隔壁2eとレチクルR面との間の最短距離(ガスの流入出が可能な隙間)を1mm以下に設定している。
第1光路空間3bは、照明光学系の偏向ミラー1と、投影光学系20の第1乃至第4ミラー21乃至24を収納する。第1光路空間3bには内壁面2bに接続された内壁2eと2eがX方向に略平行に延びている。内壁2eのレチクルR側には第1ミラー21が固定され、内壁2eのウエハW側には第4ミラー24が固定されている。
かかる構成により、レチクルステージ空間3aと第1光路空間3bの間に差動排気系を構成し、レチクルステージ空間3aから発生するアウトガスの第1光路空間3bへの進入量を抑えることができる。
真空室2cは、第2光路空間3cを規定する内壁面2cを有する。第1光路空間3bと第2光路空間3cとの間には、X方向に略平行な隔壁2eと絞り部材2eが設けられている。隔壁2eのレチクルR側には第3ミラー23が固定されている。絞り部材2eは、レチクルパターンを反映する光を通過可能な開口を有し、第1及び第2の光路空間3b及び3cの両方に突出している。絞り部材2eが第1光路空間3bと第2光路空間3cを接続することにより両空間の間に差圧を発生させることができる。
第2光路空間3cは、投影光学系20の第5及び第6ミラー25及び26を収納する。隔壁2eのウエハW側には第6ミラー26が固定されている。第5ミラー25は隔壁2eのレチクルR側に固定されている。隔壁2eは第2光路空間3cとウエハステージ空間3dとの間に設けられる隔壁である。
真空室2dは、ウエハステージ空間3dを規定する内壁面2dを有し、ウエハWを搬入及び搬出するウエハ交換窓4bが設けられている。ウエハステージ空間3dは、ウエハW、ウエハステージ15、ウエハチャック17を収納する。第2光路空間3cとウエハステージ空間3dとの間に露光光を通過させるための開口を有する隔壁2eが設けられている。隔壁2eはX方向に略平行に延びている。
レチクルRは反射型レチクルで、レチクルステージ10に支持及び走査方向(X方向)に駆動される。レチクルRから発せられた回折光は、投影光学系20で反射されてウエハWに投影される。レチクルRとウエハWとは光学的に共役の関係に配置される。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクルRとウエハWを同期走査することによりレチクルパターンをウエハW上に縮小投影する。
レチクルRは、レチクルステージ10上のレチクルチャック12に保持される。レチクルチャック12は、静電チャックであり、静電吸着力によってレチクルRを吸着及び保持する。レチクルRは、パターン面が図1において下側又は投影光学系20側となるようにレチクルチャック12に保持される。
レチクルステージ10は、X方向に高速移動する機構を有する。また、レチクルステージ10は、XYZ方向及び各軸の回りの回転方向に微動機構を有し、レチクルRの位置決めができるように構成されている。レチクルステージ10の位置と姿勢は不図示のレーザー干渉計の計測結果に基づいて制御される。ここで、レチクルR又はウエハW面内での走査方向をX方向、X方向及び紙面に垂直な方向をY方向、レチクルR又はウエハW面に垂直な方向をZ方向とする。
投影光学系20は、レチクルパターンをウエハに投影する。本実施例の投影光学系20は上述の第1乃至第6ミラー21乃至26を有するが、ミラー枚数はこれに限定されない。投影光学系20のミラーが本実施例では露光時の放熱対象であると共に給排気時の集塵対象である。但し、本発明の放熱及び集塵対象はこれに限定されるものではない。
以下、投影光学系20の全てのミラー21乃至26の放熱及び集塵機構を説明する代わりに、第1ミラー21の放熱及び集塵機構を代表として説明する。但し、かかる説明は、投影光学系20の他のミラーあるいは真空室2内に配置された他の光学素子にも当てはまるものである。
図2を参照するに、第1ミラー21には輻射板51がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第1ミラー21を放熱し、給排気時に集塵する。第2ミラー22には輻射板52がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第2ミラー22を放熱し、給排気時に集塵する。第3ミラー23には輻射板53がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第3ミラー23を放熱し、給排気時に集塵する。第4ミラー24には輻射板54がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第4ミラー24を放熱し、給排気時に集塵する。第5ミラー25には輻射板55がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第5ミラー25を放熱し、給排気時に集塵する。第6ミラー26には輻射板56がその周囲かつ近傍に配置され、露光時に第6ミラー26を放熱し、給排気時に集塵する。
以下、図2を参照して、第1ミラー21と輻射板51について説明する。ここで、図2は、第1ミラー21近傍の概略拡大断面図である。なお、図2に示す構造(保持部や温度センサなど)は、各ミラーと輻射板のペアに概ね共通である。
図2において、第1ミラー21は上面21aと底面21bとを有する。第1ミラー21は、上面21aの反射領域でEUV光Lを受光し、底面21bの縁部付近において複数の保持部28を介してベース27に支持される。また、第1ミラー21の底面21bの中央には温度センサ(第1の温度測定部)47が固定されている。
ベース27は、例えば、矩形平板形状又はディスク形状を有して真空室2bの内壁2eに固定される。保持部28は、紙面に垂直な平面に関する断面が円、正方形、長方形、トラック形状などを有し、Z方向に延びる。保持部28の形状、位置、数は限定されない。
輻射板51は保持部57を介してベース27に支持されている。保持部57の底部51cに固定されている。保持部57は、紙面に垂直な平面に関する断面が円、正方形、長方形、トラック形状などを有し、Z方向に延びる。保持部57の形状、位置、数は限定されない。
輻射板51は、ほぼ筐体形状を有し、第1ミラー21を収納している。輻射板51は、上部51aと、一又は複数の面を有する側部51bと、底部51cとを有する。輻射板51は、直方体形状を有すれば4つの側面を有する側部51bを有し、円筒形状を有すれば一の側面を有する側部51bを有する。もっとも輻射板51の形状は限定されない。
上部51aは開口部51aを有する。EUV光Lは、開口部51aを通過して第1ミラー21に到達し、第1ミラー21で反射して開口部51aを通過して第2ミラー22に至る。即ち、開口部51aはEUV光の光路C上に配置可能である。「配置可能」としたのは、図8を参照して後述するように、開口部51aが移動する場合があるからである。
温度調節部は、輻射板冷却部と、光学素子加熱部と、真空室冷却部を含む。輻射冷却部は、輻射板51を冷却する機能を有する。図2に示す実施例では、輻射板冷却部は、配管60及び61を有する。図3に示す実施例では、輻射板冷却部は、配管62、冷却ジャケット63及びペルチェ素子64を有する。ここで、図3は、図2に示す輻射板冷却部の変形例を示す概略断面図である。
光学素子加熱部は、光学素子を加熱する機能を有し、図4に示す実施例では、第1ミラー21を加熱する光学素子加熱部65を有する。ここで、図4は、光学素子加熱部65を有する第1ミラー21の概略断面図である。真空室冷却部は、真空室2(又はその一部)の壁面を冷却する機能を有し、図5に示す実施例では、配管66及び67を有する。ここで、図5は、図1に示す露光装置100の変形例の露光装置100Aの概略断面図である。
図2においては、側部51bの外面51bには温度調節部の輻射板冷却部の一部が接続されている。上述したように、図2に示す輻射板冷却部は、配管60及び61を有する。配管60は、側部51bの外面51bに固定されて配管60内には冷媒の流路60aが形成されている。冷媒が流路60aを流れることによって配管60は輻射板51の側部51bを冷却することができる。
配管60と側部51bは一体であってもよい。配管60の大きさや本数、配管60が接続される輻射板51の位置は限定されない。配管60は、配管61に接続され、側部51bの周囲を覆う。図2において、冷媒は、例えば、後述する恒温循環水槽74から右側の配管61、配管60の流路60aを通り、左側の配管60の流路60a、配管61を経て恒温循環水槽74に帰還する。冷媒は、恒温循環水槽74によって温度制御されており、水、窒素ガス、その他当業界で周知の冷媒を使用することができる。
底部51cは複数の開口部51cと、内面51cと、外面51cとを有する。各開口部51cを各保持部28が貫通する。底部51cの内面51cの中央には温度センサ(第2の温度測定部)48が固定される。底部51cの外面51cの中央には保持部57が固定される。
排気装置31乃至35は、ターボ分子ポンプなどから構成される。排気装置31乃至35は後述する制御系70の制御部71によって排気動作、動作停止が制御される。
排気装置31は、真空室2aに固定され、独立してレチクルステージ空間3aを露光に必要な10-3Pa乃至10-7Paの真空度(露光用の真空度)まで排気すると共に大気開放する。このように、排気装置31は、レチクルステージ空間3aの雰囲気を大気環境から真空環境へ、また、真空環境から大気環境へと置換することができる。
一対の排気装置32及び33は、真空室2bに固定され、独立して第1光路空間3bを露光用の真空度まで排気すると共に大気開放する。より具体的には、排気装置32は、独立して第1光路空間3bの内壁2bのレチクルR側を露光用の真空度まで排気すると共に大気開放する。排気装置33は、独立して第1光路空間3bの内壁2bのウエハW側を露光用の真空度まで排気すると共に大気開放する。排気装置の数は2個に限定されない。このように、排気装置32及び33は、第1光路空間3bの雰囲気を大気環境から真空環境へ、また、真空環境から大気環境へと置換することができる。
排気装置34は、真空室2cに固定され、独立して第2光路空間3cを露光用の真空度まで排気すると共に大気開放する。このように、排気装置34は、第2光路空間3cの雰囲気を大気環境から真空環境へ、また、真空環境から大気環境へと置換することができる。
排気装置35は、真空室2dに固定され、独立してウエハステージ空間3dを露光用の真空度まで排気すると共に大気開放する。このように、排気装置34は、第2光路空間3cの雰囲気を大気環境から真空環境へ、また、真空環境から大気環境へと置換することができる。
測定系40は、圧力測定系と温度測定系とを有する。
圧力測定系は、圧力センサ(圧力測定部)41乃至44から構成される。圧力センサ41は、真空室2aに固定され、レチクルステージ空間3aの真空度を測定する。圧力センサ42は、真空室2bに固定され、第1光路空間3bの真空度を測定する。圧力センサ43は、真空室2cに固定され、第2光路空間3cの真空度を測定する。圧力センサ44は、真空室2dに固定され、ウエハステージ空間3dの真空度を測定する。
温度測定系は、温度測定装置46と、温度センサ47及び48とを有する。温度センサ47は、第1ミラー21の底面21bに固定されて第1ミラー21の温度を測定する。温度センサ48は、輻射板51の底部51cの内面51cに固定されて輻射板51の温度を測定する。温度センサ47及び48はXY座標が略同じ位置に配置され、Z方向の位置が異なる。温度センサ47及び48は温度測定装置46に通知される。温度測定装置46は制御部71にその結果を通知する。制御部71は温度センサ47及び48が測定した結果から、第1ミラー21と輻射板51との間の空間Sの温度勾配を知ることができる。
制御系70は、制御部71と、メモリ72と、タイマ73と、恒温循環水槽74とを有する。
制御部71は、露光装置100の各部を制御すると共に集塵制御も行うCPUやMPUである。制御部71は、圧力センサ41乃至44の測定結果、温度センサ47及び48の測定結果を温度測定装置46を介して取得する。制御部71は、時間情報をタイマ73から取得する。
メモリ72は、制御部71による制御に必要なプログラムやデータを格納するROMやRAMである。かかるプログラムとしては、図9乃至図12に示す制御方法がある。また、かかるデータとしては、図9乃至図12に示す制御方法に使用される、10Pa、10000Pa、10秒、600秒、10K/cmなどがある。
タイマ73は、特に、集塵制御に必要な時間(後述する10秒乃至600秒)を計数する。
恒温循環水槽74は、一対の配管62に接続され、配管62に温度制御された冷媒を供給及び回収する。これにより、恒温循環水槽74は、輻射板51の温度を制御することができる。恒温循環水槽74が供給する冷媒の温度は制御部71によって制御される。
制御部71は、恒温循環水槽74を介して、温度測定装置46によって測定された第1ミラー21と輻射板51の温度に応じて輻射板51の温度が第1ミラー21の温度よりも低くなるように冷媒を温度制御する。
図3においては、底部51cの外面51cに温度調節部の輻射板冷却部の一部が接続されている。上述したように、図3に示す輻射板冷却部は、配管62と、冷却ジャケット63と、ペルチェ素子64とを有する。
配管62は、一端が図2と同様に恒温循環水槽74に接続され、他端が冷却ジャケット63に接続されている。冷却ジャケット63の上にペルチェ素子64の底面に接触し、ペルチェ素子64の上面は輻射板51の底部51cの外面51cに固定されている。
ペルチェ素子64は、供給される電力に応じて輻射板51を冷却又は加熱する機能を有する。ペルチェ素子64はペルチェ制御装置75に接続されている。このため、図3に示す制御系70Aは図2に示す制御系70にペルチェ制御装置75を更に加えている。ペルチェ制御装置75は、ペルチェ素子64に供給する電力を制御し、輻射板51温度を制御する機能を有する。ペルチェ制御装置75は制御部71に接続され、ペルチェ制御装置75が制御する電力は制御部71によって制御される。
図3において、冷媒は、例えば、恒温循環水槽74から右側の配管62、冷却ジャケット63を通り、左側の配管62から恒温循環水槽74に帰還する。冷媒は、恒温循環水槽74によって温度制御されており、水、窒素ガス、その他当業界で周知の冷媒を使用することができる。冷却ジャケット63は、ペルチェ素子64の吸熱によって発生した熱を冷却する。輻射板51を温調すると、輻射により第1ミラー2が冷却又は加熱され、第1ミラー21を温調することが可能となる。
図4においては、温度調節部の光学素子加熱部65が第1ミラー21の上面21aのEUV光の反射領域の外側に設けられている。光学素子加熱部65は、第1ミラー21に密着し、発熱により第1ミラー21を加熱する。光学素子加熱部65は、例えば、電熱線やペルチェ素子を使用することができる。光学素子加熱部65は、加熱制御装置76に接続されている。このため、図4に示す制御系70Bは図2に示す制御系70に加熱制御装置76を加えている。加熱制御装置76は加熱部65の発熱量を制御して第1ミラー21の温度を制御する。加熱制御装置76は制御部71に接続され、加熱制御装置76が制御する発熱量は制御部71によって制御される。
給排気時にはEUV光Lが照射されず、熱源がない。このため、第1ミラー21と輻射板51の間に温度差勾配を設ける為に輻射板51を冷却すると、第1ミラー21の温度が下がりすぎてしまうおそれがある。その場合に、図4に示す光学素子加熱部65が使用される。制御部71は、光学素子加熱部65の発熱量と、輻射板51からの輻射によって第1ミラー21から吸収される熱量が同等になるように制御する。これにより、第1ミラー21の温度の下がり過ぎを防ぐことができる。なお、図4では光学素子加熱部65を第1ミラー21に密着させているが、別の加熱手段としては、図1に示すEUV光Lと同じ光路Cを通過するEUV以外の光線(例えば赤外線)を照射する方法が考えられる。
図5においては、温度調節部の真空室冷却部の一部が真空室2cに設けられている。上述したように、図5に示す真空室冷却部は、配管66及び67を有する。配管66は、真空室2cの外面2cに固定されて配管66内には冷媒の流路66aが形成されている。冷媒が流路66aを流れることによって配管66は真空室2を冷却することができる。
配管66と真空室2cの壁面は一体であってもよい。配管66の大きさや本数、配管66が接続される真空室2の位置は限定されない。もっとも、本実施例では投影光学系20のミラーを集塵対象の光学素子として選択しているので配管66は真空室2b及び/又は2cのみに設けられる。
配管66は、配管67に接続され、真空室2cの周囲を覆う。図5において、冷媒は、例えば、後述する恒温循環水槽77から右側の配管67、配管66の流路66aを通り、左側の配管66の流路66a、配管67を経て恒温循環水槽77に帰還する。冷媒は、恒温循環水槽77によって温度制御されており、水、窒素ガス、その他当業界で周知の冷媒を使用することができる。
恒温循環水槽77は、一対の配管67に接続され、配管67に温調された冷媒を供給及び回収する。これにより、恒温循環水槽77は、真空室2の温度を調整することが可能となる。恒温循環水槽77が供給する冷媒の温度は制御部71によって制御される。なお、配管66から真空室2の内壁面2c及び2b、内壁2e、ベース27、保持部28を介して冷媒の効果が及ぶ可能性がある。この場合、真空室2の壁面(例えば、内壁面2b)の温度と集塵対象としての光学素子(例えば、第1ミラー21)の温度が等しくなることを防止するために、ベース27と隔壁2eとの間に断熱部材を設けてもよい。
図5においては、真空室2bの内壁面2bに温度センサ(第3の温度測定部)49が設けられる。温度センサ49は図2に示す温度測定装置46に接続される。この結果、制御部71は、温度測定装置46を介して真空室2bの、輻射板51に対向する内壁面2bの温度を知ることができる。図2に示す温度センサ48は、輻射板51の第1ミラー21に向き合う内面の温度を測定しているが、輻射板51は熱伝導性に優れており、内面とその裏側の外面の温度が略等しい。従って、温度センサ48の測定結果は輻射板51の側部51bの外面の温度と同視することができる。但し、温度センサ48の輻射板51の側部51bの外面の温度と同視できない場合には、輻射板51の側部51bの外面の温度を測定する別個の温度センサを設けてもよい。この結果、制御部71は、温度測定装置46を介して輻射板51の側部51bの外面と真空室2bの輻射板51に対向する内壁面2bの間の空間の温度勾配を計算することができる。
完全な開口としての開口部51aを有する輻射板51を使用する代わりに、図6に示すような、光学性能への影響が許容できる程度の微小な開口を複数有するメッシュ58を有する輻射板(メッシュ板)51Aを使用してもよい。ここで、図6は、図2の変形例を示す概略断面図である。メッシュ58は、輻射板51の開口部51aを塞ぐように、輻射板51Aの上部51aに設けられる。メッシュ58は輻射板51Aの上部51aと一体若しくは熱が伝わり易いように接合されていることが望ましい。メッシュ58には、金属の薄板に微小な開口を複数加工した構造や、複数本の金属線を組み合わせて網目構造としたものを採用することができる。この場合、第1ミラー21のEUV光Lが照射される領域の極近傍まで低温の物体であるメッシュ58を近づけることができるため、パーティクルの低減効果が向上する。
図2に示すような、完全な開口としての開口部51aを有する輻射板51を使用する代わりに、図7に示すような、開口部51aの近傍に設けられて開口部51aを開閉することができる遮蔽板(シャッター)59を有する輻射板51Bを使用してもよい。図7は、図2の別の変形例を示す概略断面図である。遮蔽板59は、接続部材60aを介して移動部60bに接続されている。
移動部60bは、制御系70Cの制御部71によって制御され、制御部71の制御の下で輻射板51Bを移動する。より具体的には、移動部60bは、開口部51aを開口する図示しない開口位置と、開口部51aを閉口する図7に示す閉口位置との間で遮蔽板59を移動させる。遮蔽板59の移動は、紙面垂直方向の軸周りの回転、紙面上下方向の並進、紙面左右方向の並進、紙面垂直方向の並進、紙面上下方向の軸周りの回転、紙面左右方向の軸周りの回転、あるいはこれらの組み合わせでもよい。
遮蔽板59は、後述する熱泳動を利用した集塵では除去することのできない大きなパーティクルが第1ミラー21の上方より落下してきた場合に、これが第1ミラー21に付着することを防止することができる。
図8に示すように、輻射板51自体を駆動してもよい。ここで、図8は、図2の更に別の変形例を示す概略断面図である。図8では、図2に示す輻射板51の代わりに輻射板51Cを使用し、更に輻射板51Cの移動部60dを設けている。輻射板51Cは、輻射板51よりも大きな寸法を有し、接続部材60cを介して移動部60dに接続されている。移動部60dは、制御部71によって制御され、制御部71の制御の下で輻射板51Cを移動する。より具体的には、移動部60dは、図8(a)に示す開口部51aを閉口する閉口位置と、図8(b)に示す開口部51aを開口する開口位置との間で輻射板51Cを移動させる。
なお、制御部71は、移動部60dを介して輻射板51をZ方向に移動してもよい。これによって、図2に示す空間SのZ方向の距離を調節することができる。
ウエハWは、ウエハチャック17によってウエハステージ15に保持される。レチクルステージ10とウエハステージ15は、投影光学系20の縮小倍率に比例した速度比で同期して走査される。ウエハステージ15は、レチクルステージ10と同様にX方向に高速移動する機構を有する。また、ウエハステージ15は、XYZ方向及び各軸の回りの回転方向に微動機構を持ち、ウエハWを位置決めができるように構成されている。ウエハステージ15の位置と姿勢は不図示のレーザー干渉計の計測結果に基づいて制御される。
以下、図9乃至図10を参照して、露光装置100の動作について説明する。ここで、図9は、露光装置100の動作を説明するためのフローチャートである。図9を参照するに、露光装置100は、排気ステップ1000と、露光ステップ1100と、給気ステップ1200とを行う。
以下、図10を参照して、排気ステップ1000の詳細について説明する。ここで、図10は、排気ステップ1000の詳細を説明するためのフローチャートである。図示しない排気命令をユーザが入力することによって制御部71は、排気装置31乃至35に排気開始を命令する。この結果、空間3a乃至3dの排気が開始される。排気ステップ1000においては、EUV光源からのEUV光Lの照射は停止している。
まず、制御部71は、圧力センサ41乃至44の測定結果を取得し、空間3a乃至3dの内圧が、熱泳動力が効力を発揮する10000Pa以下であるかどうかを判断する(ステップ(以下、「S」で略す。)1001)。なお、本実施例の集塵対象は真空室2b及び2cに収納された投影光学系20の各ミラーであるため、制御部71は圧力センサ42及び43の測定結果のみに依拠して空間3b及び3cの内圧が10000Pa以下であるかどうかを判断してもよい。制御部71は、空間3b及び3cの内圧が10000Pa以下であると判断するまでS1001を繰り返す。
制御部71は、空間3b及び3cの内圧が10000Pa以下であると判断した場合(S1001)、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上になっているかを判断する(S1002)。このため、制御部71は、温度センサ47及び48の測定結果を温度測定装置46から取得する。
制御部71は、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上になっていないと判断した場合(S1002)、輻射板の温度を下げる(S1003)。S1003においては、制御部71は、恒温循環水槽74を制御して冷媒の温度を下げたり、ペルチェ素子制御装置76を制御してペルチェ素子の温度を下げたりする。制御部71は、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上であると判断するまでS1002及びS1003を繰り返す。
制御部71は、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上であると判断した場合(S1002)、空間3a乃至3dの内圧が、熱泳動力が効力を発揮しない10Pa未満であるかを判断する(S1004)。この場合、上述したように、制御部71は、全ての圧力センサ41乃至44の代わりに圧力センサ42及び43の測定結果のみに依拠してもよい。制御部71は、S1004でNOと判断した場合にはS1002に帰還し、YESと判断した場合にはS1005に移行する。
次に、制御部71は、空間3a乃至3dの内圧が露光を開始してもよい10−3Pa以下の圧力になっているかを判断する(S1005)。制御部71は、S1005でNOと判断した場合にはS1005を繰り返し、YESと判断した場合には排気を終了する(S1006)。
S1002とS1004の間に、輻射板と真空室との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上であるかどうかを判断するステップXを更に設けてもよい。この場合、かかるステップのYesの線がS1004に接続され、Noの線が輻射板及び/又は真空室2の温度を下げるステップに移行し、その後、ステップXに帰還すればよい。
この場合、制御部71は、恒温循環水槽74、75及び77などを制御し、輻射板51よりも更に第1ミラー21から遠い内壁面2bにパーティクルを集めることができる。制御部71は、第1ミラー21の温度T、輻射板51の温度T及び真空室の内壁面2bの温度Tが、T>T>Tの関係を満足するように、輻射板51及び/又は真空室2の温度を下げる。これにより、各ミラーから遠ざかる方向に熱泳動力を発生させることができ、光学素子の周辺に浮遊するパーティクルは、空間3a乃至3dの壁面側に引き寄せられる。
以下、図11を参照して、露光ステップ1100の詳細について説明する。ここで、図11は、露光ステップ1100の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、制御部71は、図示しないロボットハンドを制御してレチクルRを真空室2aのレチクル交換窓4aを介して搬入して、レチクルチャック12を介してレチクルステージ10に取り付ける(S1101)。次に、制御部71は、図示しないロボットハンドを制御してウエハWを真空室2dのウエハ交換窓4bを介して搬入して、ウエハチャック17を介してウエハステージ15に取り付ける(S1102)。
次に、制御部71は、EUV光源の電源を入れてEUV光Lの照射を開始し(S1103)、ステップ・アンド・スキャン方式によりウエハWの各ショットにレチクルパターンの露光を開始する(S1104)。
次に、制御部71は、各ミラーについて温度センサ48の温度を温度測定装置46から取得して各ミラーの温度が所定の温度で一定であるかどうかを判断する(S1105)。所定の温度は、20℃から25℃の間、好ましくは22℃から24℃である。各ミラーの温度はEUV光を吸収することによって徐々に上昇する。制御部71は、各ミラーの温度が23°よりも高いと判断すると(S1105)、輻射板の温度を下げる(S1106)。S1106においては、制御部71は、恒温循環水槽74を制御して冷媒の温度を下げたり、ペルチェ素子制御装置76を制御してペルチェ素子の温度を下げたりする。
このように、輻射板の温度は、露光時には各ミラーの温度を一定に保つように制御される。これによって、露光時にはEUV光Lが照射されることによる各ミラーの発熱を抑え、熱歪による光学性能の劣化を抑制することができる。この場合、図8を参照して説明したように、制御部71は、移動部60dを介して輻射板51をミラー21に近づくようにZ方向に移動してもよい。これによって、図2に示す空間SのZ方向の距離を小さくして放熱効率を高めることができる。
制御部71は、各ミラーの温度が23°で一定であると判断すると(S1105)、ウエハW上の全ショットの露光が終了したかどうかを判断する(S1107)。制御部71は、ウエハW上の全ショットの露光が終了していないと判断すれば、ウエハステージ15をXY方向にステップさせて次の走査露光開始位置に移動する。続いて、再びレチクルステージ10及びウエハステージ15が投影光学系20の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査される。このようにして、レチクルRの縮小投影像がウエハWに結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハWの全面にレチクルパターンが転写される。
制御部71は、ウエハW上の全ショットの露光が終了したかどうかを判断すると(S1107)、露光すべき次のウエハが存在するかどうか判断する(S1108)。制御部71は、露光すべき次のウエハが存在するかどうか判断すると(S1108)、現在のウエハWをアンロードし、次のウエハWをロードする(S1109)。その後、処理はS1104に帰還する。
一方、制御部71は、露光すべき次のウエハが存在しないと判断すると(S1108)、現在のウエハWをアンロードする(S1110)。その後、制御部71は、EUV光源の電源を切り(S1111)、レチクルRをアンロードする(S1112)。
なお、制御部71は、露光に必要な圧力制御も行う。例えば、制御部71は、圧力センサ41乃至44の測定結果を取得して、第1光路空間3bの圧力が第2光路空間3cの圧力よりも高くなるように排気装置32乃至34を制御する。
以下、図12を参照して、給気ステップ1200の詳細について説明する。ここで、図12は、給気ステップ1200(給気時の制御)の詳細を説明するためのフローチャートである。図示しない給気命令をユーザが入力することによって制御部71は、排気装置31乃至35に給気開始を命令する。この結果、空間3a乃至3dの給気が開始される。給気ステップ1200においては、EUV光源からのEUV光Lの照射は停止している。
まず、制御部71は、圧力センサ41乃至44の測定結果を取得して、空間3a乃至3dの内圧が10−3Pa以下の圧力になっているかを判断する(S1201)。制御部71は、S1201でNOと判断した場合にはS1201を繰り返す。
制御部71は、空間3a乃至3dの内圧が10−3Pa以下の圧力になっていると判断すると(S1201)、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上であるかどうかを判断する(S1202)。
制御部71は、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上ではないと判断した場合(S1202)、輻射板の温度を下げる(S1203)。S1203においては、制御部71は、恒温循環水槽74を制御して冷媒の温度を下げたり、ペルチェ素子制御装置76を制御してペルチェ素子の温度を下げたりする。制御部71は、各ミラーと対応する輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]以上であると判断するまでS1202及びS1203を繰り返す。
制御部71は、温度勾配が10[K/cm]以上であると判断した場合(S1202)、圧力センサ41乃至44の測定結果を取得し、空間3a乃至3dの内圧が10000Pa以下であるかどうかを判断する(S1204)。制御部71は、空間3b及び3cの内圧が10000Pa以下ではないと判断した場合にはS1202に帰還する。
一方、制御部71は、空間3b及び3cの内圧が10000Pa以下ではあると判断した場合には、空間3a乃至3dの内圧が大気圧同じ10Pa以上であるかどうかを判断する(S1205)。制御部71は、空間3a乃至3dの内圧が10Pa以上であると判断すると(S1205)、排気処理を終了する(S1206)。
S1003、S1106、S1203に示すように、本実施例は、露光時に光学素子の放熱に使用される輻射板を、給排気時にパーティクルが光学素子に付着することを低減又は防止する集塵ユニットとして使用する。従来から露光装置100に備わっている輻射板を集塵ユニットの機能も持たせて多機能化することによって小型化が要求される真空室2に新たな集塵ユニットを設けることを防止している。
以下、図13を参照して、露光装置100が露光を行う圧力領域と、集塵を行う圧力領域と、給排気の圧力領域について説明する。ここで、図13は、圧力と温度の関係を示したグラフである。図13において、横軸は圧力で右側から左側に圧力が増大する。縦軸は温度である。露光装置100の給排気の圧力領域は(A+B)領域であり、そのうち集塵に使用する圧力領域はA領域である。A領域の圧力は10Pa乃至10000Paに対応する。露光装置100が露光を行う圧力領域はC領域であり、10−3Pa乃至10−7Paに対応する。
まず、図14を参照して、集塵に使用する圧力領域をA領域に設定した理由について説明する。図14は、光学素子(ミラー)と輻射板との間の空間の温度勾配が10[K/cm]の時にフッ素微粒子に作用する熱泳動力と重力を示したグラフである。図14において、縦軸は力 [m/s]、横軸は圧力[Pa]である。熱泳動力の原理は、粒子の周囲の気体に温度勾配が存在すると、粒子は低温側の気体分子よりも大きな運動エネルギーを高温側の気体分子より与えられ、粒子は高温側の物体から低温側へ移動するというものである。熱泳動力Fxは、非特許文献1に記載された以下のTalbotの式で与えられる。熱泳動力の曲線は以下の数式1に気体温度と固体温度の温度飛躍を考慮することにより求められる。図14より、10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力で微粒子に作用する熱泳動力が最大又は最大値の98%となる範囲であるからである。
但し、数式1は、粒子が球形で流体は理想気体である、と仮定している。ここで、Dpは粒子直径、Tは気体温度、μは粘性係数、ρは気体密度、Knはクヌーセン数で2λ/Dp、λは気体の平均自由工程でη/{0.499P(8M/πRT)1/2}、Mは分子量、Rは気体定数、Kはk/kpである。また、kは平行移動のエネルギーのみによる気体の熱伝導率、kpは粒子の熱伝導率、Csは1.17、Ct=2.18、Cm=1.14、ΔT/Δxは温度勾配である。
図15は、真空室2の光学素子の近傍に浮遊する直径0.1〜1.5μmのフッ素微粒子の速度を示したグラフであり、縦軸は微粒子の速度[m/s]、横軸は真空室2内の圧力[Pa]である。速度は重力方向を正として表している。また、光学素子表面近傍に浮遊する微粒子の速度Vは実線、光学素子裏面近傍に浮遊する微粒子の速度Vは一点鎖線で示されている。表面近傍に浮遊する微粒子の速度は、次式によって表すことができる。
また、熱泳動速度は次式によって表すことができる。
ここで、熱泳動係数Kthは次式で与えられる。
νは気体の動粘度、αは比熱比であり、気体の熱伝導比/粒子の熱伝導比で与えられる。層流場における光学素子への平均沈着速度は次式で与えられる。
ここで、Dは拡散係数でCkT/(3πμD)で与えられる。Lは光学素子の直径、uは光学素子から十分離れた距離における気流の平均流速、Sはシュミット数でν/Dで与えられる。kはボルツマン係数、vは重力沈降速度=D ρgC/(18μ)、ρは微粒子の密度、gは重力加速度、Cはカニンガムの補正係数で1+K[1.25+0.4exp(−1.1/K)]で与えられる。
なお、数式2乃至4は、非特許文献2に開示されている。
本実施例は空間の温度勾配が10K/cm以上となるように輻射板の温度及び位置を制御している。制御部71は、図13のA領域において、光学素子の温度よりも輻射板の温度が低くなるように輻射板の温度を制御する。これによって、給排気時に巻き上げられるパーティクルが熱泳動により光学素子から輻射板側に引き寄せられ、光学素子にパーティクルが付着することを低減し、光学素子の光学性能を維持することができる。
なお、より具体的には、制御部71は、光学素子と輻射板との間の空間の温度勾配が10K/cm以上となるように輻射板の温度及び位置を制御する。かかる制御は、図10に示すS1002及びS1003と、図12に示すS1202及びS1203において行われる。
また、集塵工程においては、10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力を10秒以上600秒以下維持した状態で温度勾配が10K/cm以上を形成すれば足りる。「10秒以上」としたのは、10秒が存在しえるパーティクルの中で最大に近いサイズである直径1.5μmのフッ素微粒子が輻射板に移動するのに必要な最短時間であるからである。このときの条件は、光学素子と輻射板との距離が0.2cmで両者間の空間の温度勾配が10[K/cm]である。また、「600秒以下」としたのは、600秒が直径1.5μmのフッ素微粒子が輻射板に移動するのに必要な最長時間であるからである。このときの条件は、光学素子と輻射板との距離を1.0cmとして両者間の空間の温度勾配が100[K/cm]である。
制御部71は、10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力をS1001とS1004によって排気ステップ1000において確保する。また、制御部71は、10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力をS1201とS1204によって給気ステップ1000において確保する。
また、制御部71は、10K/cm以上の温度勾配を10秒以上600秒以下の期間だけ維持することをS1003及びS1203において確保する。また、その場合に制御部71は、タイマ73を使用することができる。
上述のように給排気を行うことで、給排気によって巻き上げられるパーティクルが熱泳動により光学素子から輻射板に引き寄せられるため、光学素子へパーティクルが付着することを低減して、その光学性能を維持することができる。
次に、図16及び図17を参照して、露光装置100を利用したデバイス製造方法について説明する。ここで、図16はデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。本実施形態においては、半導体チップの製造を例に説明する。
ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルRを製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコン等の材料を用いてウエハWを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルRとウエハWを用いてリソグラフィー技術によってウエハW上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハWを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図17はステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハWの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハW上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハWにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハWにレジストを塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置100によってレチクルパターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハWを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、光学素子からパーティクルが除去された状態で露光を行うことができるため、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一実施例の露光装置の概略ブロック図である。 図1に示す露光装置の投影光学系の概略部分拡大断面図である。 図2の変形例の概略断面図である。 図2の変形例の概略断面図である。 図1に示す露光装置の変形例の概略断面図である。 図2の変形例を示す概略断面図である。 図2の別の変形例を示す概略断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、図7に示す輻射板の移動の変形例を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図9に示すステップ1000の詳細を説明するためのフローチャートである。 図9に示すステップ1100の詳細を説明するためのフローチャートである。 図9に示すステップ1200の詳細を説明するためのフローチャートである。 本実施例の給排気、露光、集塵に使用される圧力領域を示すグラフである。 真空室に浮遊するフッ素微粒子に作用する熱泳動力を示したグラフである。 フッ素微粒子の移動速度と圧力の関係を示したグラフである。 図1に示す露光装置を利用するデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。 図16に示すステップ4の詳細なフローチャートである。
符号の説明
R 原版(レチクル)
W 基板(ウエハ)
2、2a−2d 真空室
21−26 光学素子(ミラー)
41−44 温度測定部(圧力センサ)
46、47 第1の温度測定部(温度センサ)
46、48 第2の温度測定部(温度センサ)
46、49 第3の温度測定部(温度センサ)
51a 開口部
51−56 輻射板
51A 輻射板(メッシュ板)
58 メッシュ
59 遮蔽板(シャッター)
60b、60d 移動部
65 光学素子加熱部
66 真空室冷却部(配管)
71 制御部
100、100A 露光装置

Claims (10)

  1. 真空環境下で原版のパターンを基板に露光する露光装置において、
    光路を真空に維持するための真空室と、
    前記真空室内に配置された光学素子と、
    前記光学素子の温度を測定する第1の温度測定部と、
    前記光学素子の温度を輻射により制御することができる輻射板と、
    前記輻射板の温度を測定する第2の温度測定部と、
    前記第1及び第2の温度測定部による測定結果を取得し、前記輻射板の温度を制御する制御部とを有し、
    当該制御部は、露光時に前記光学素子の温度が一定となるように、前記真空室の排気時又は給気時は前記光学素子の温度よりも前記輻射板の温度が低くなるように、前記輻射板の温度を制御することを特徴とする露光装置。
  2. 前記真空室の圧力を測定する圧力測定部を更に有し、
    前記制御部は、前記真空室の排気時又は給気時に、10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力において10秒以上600秒以下の期間だけ前記輻射板と前記光学素子との間の空間の温度勾配が10K/cm以上を有するように、前記輻射板の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記制御部によって制御され、前記排気時又は前記給気時に前記光学素子を加熱する光学素子加熱部を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記露光装置は、
    前記真空室内の壁面を冷却する真空室冷却部と、
    前記真空室の前記壁面の温度を測定する第3の温度測定部とを更に有し、
    前記制御部は、前記第2及び第3の温度測定部による測定結果を取得し、前記排気時又は給気時に前記真空室内の前記壁面と前記輻射板との間の空間の温度勾配が10K/cm以上を有して前記真空室内の前記壁面の温度が前記輻射板の温度よりも低くなるように前記冷却部を制御することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記光路に配置された前記輻射板の開口部を開閉することができる遮蔽板と、
    前記制御部によって制御され、前記開口部を開口する開口位置と前記開口部を閉口する閉口位置の間で前記遮蔽板を移動させる移動部とを有し、
    前記制御部は、前記遮蔽板及び前記移動部を介して前記露光時に前記輻射板の前記開口部を開口し、前記排気時又は前記給気時に前記輻射板の前記開口部を閉口することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記制御部によって制御され、前記排気時又は前記給気時に前記輻射板を前記光学素子に対して移動する移動部を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 前記輻射板は前記光路に配置可能な開口部を有し、
    前記移動部は、前記開口部を開口する開口位置と前記開口部を閉口する閉口位置の間で前記輻射板を移動し、
    前記制御部は、前記輻射板及び前記移動部を介して前記露光時に前記開口部を開口し、前記排気時又は前記給気時に前記開口部を閉口することを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記輻射板は、メッシュを有するメッシュ板であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    前記露光された基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
  10. 光源からの光を利用して真空環境下で基板を露光する露光装置の真空室の雰囲気を排気又は給気によって置換する方法において、
    10Pa以上10000Pa以下の範囲の圧力において、10秒以上600秒以下の期間だけ前記真空室に配置された輻射板と前記真空室に配置された光学素子との間の空間の温度勾配が10K/cm以上を有して前記光学素子の温度よりも前記輻射板の温度が低くなるように前記輻射板の温度を制御する工程とを有することを特徴とする雰囲気置換方法。
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