JP2009009921A - ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】
フリットガラスレスの封止部を形成する際に、比較的簡単な構造でニオブが透光性気密容器内に露出しないように改良したランプを提供する。
【解決手段】
ランプMHLは、包囲部1aおよび多結晶アルミナセラミックスを主体として形成された小径筒状部1bを備え、小径筒状部の端部に封止部SPが形成された透光性気密容器1と、少なくともニオブ部2aおよびサーメット部2bを軸方向に連接して備え、それらが封止部を気密に貫通して透光性気密容器の内部に導入された電流導入導体2と、その先端部に配設されたランプ作動部材3とを具備し、前記透光性気密容器の封止部は、小径筒部の端部の多結晶アルミナセラミックスと実質的に同質のセラミックスを主体として形成され、かつ透光性気密容器の小径筒部の端部と電流導入導体のニオブ部およびサーメット部とがセラミックスの融着より気密に結合して形成されている。
【選択図】図1
フリットガラスレスの封止部を形成する際に、比較的簡単な構造でニオブが透光性気密容器内に露出しないように改良したランプを提供する。
【解決手段】
ランプMHLは、包囲部1aおよび多結晶アルミナセラミックスを主体として形成された小径筒状部1bを備え、小径筒状部の端部に封止部SPが形成された透光性気密容器1と、少なくともニオブ部2aおよびサーメット部2bを軸方向に連接して備え、それらが封止部を気密に貫通して透光性気密容器の内部に導入された電流導入導体2と、その先端部に配設されたランプ作動部材3とを具備し、前記透光性気密容器の封止部は、小径筒部の端部の多結晶アルミナセラミックスと実質的に同質のセラミックスを主体として形成され、かつ透光性気密容器の小径筒部の端部と電流導入導体のニオブ部およびサーメット部とがセラミックスの融着より気密に結合して形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、透光性セラミックスを用いた透光性気密容器に好適な封止構造を備えたランプに関する。
従来、透光性セラミックス気密容器を備えた高圧放電ランプにおいては、電流導入導体を介して上記気密容器を封止するために、種々の態様が提案されたり、試みられたりしてきた。その中でも最も普及しているのは、ガラスフリットを用いる態様である(例えば、特許文献1参照。)。
また、ガラスフリットを用いて封止する場合に、電流導入導体の封止部を気密に貫通する部位にサーメットを用いた高圧放電ランプも知られている(特許文献2参照。)。
ところが、ガラスフリットを用いて透光性セラミックス気密容器を封止する場合、ガラスフリットの耐熱性が充分に高いとはいえないことから、ランプの寿命特性を得るためには封止部の温度を比較的低い温度に抑制しなければならず、そのために以下のように構成する必要がある。
(1)放電空間を画成する包囲部の両端から小径筒部を管軸方向に延在させる、いわゆるキャピラリー構造を形成する。
(2)管壁負荷を小さくする。
(1)放電空間を画成する包囲部の両端から小径筒部を管軸方向に延在させる、いわゆるキャピラリー構造を形成する。
(2)管壁負荷を小さくする。
上記構成の採用により以下の問題が生じる。
上記(1)の結果、ランプの全長が大きくなってしまう。これに伴って、さらに次の問題が派生する。
・キャピラリー部分が折損しやすくなる。
・封入するハロゲン化物などの放電媒体の封入量がキャピラリーを形成しない場合に比較して数倍以上、場合によっては10倍以上必要になる。その結果、コストアップ、放電媒体の安定性、放電媒体から放出される不純ガス増加に起因する始動性低下、白濁、黒化および電極損耗などの不具合が発生しやすくなる。
・キャピラリー部分が折損しやすくなる。
・封入するハロゲン化物などの放電媒体の封入量がキャピラリーを形成しない場合に比較して数倍以上、場合によっては10倍以上必要になる。その結果、コストアップ、放電媒体の安定性、放電媒体から放出される不純ガス増加に起因する始動性低下、白濁、黒化および電極損耗などの不具合が発生しやすくなる。
上記(2)の実施によって高圧放電ランプの作動温度が低下するので、ハロゲン化物の蒸発が充分に行われなくなり、蒸気圧を高めることができない。その結果、発光効率を所期の程度まで高くすることができない。また、発光特性は良好であるが反応性が高いハロゲン化物を用いることができない。
本発明者らは、先にフリットガラスを用いないで透光性セラミックス気密容器を封着する研究を行った結果、フリットガラスレスの構成を見出した。このフリットガラスレスの構成は、種々の材料および構造を用いる幾つかの態様を含んでいる。
上記フリットガラスレスの構成において、透光性セラミックス気密容器が透光性多結晶アルミナセラミックスからなる場合、電流導入導体の封止部に気密に融着する部位にニオブを用いるとセラミックスとの熱膨張係数の差が小さくなるので、融着が容易になる。
しかしながら、ニオブは、封入した金属ハロゲン化物と反応しやすいので、透光性セラミックス気密容器の内部に露出しないようにしなければならない。そこで、ニオブに代えてサーミットを用いることもできるが、セラミックスとの熱膨張率差の点でニオブより封止が難しく、クラックが生じやすい。
そこで、本発明者は、フリットガラスレスの封止部を形成しやすいニオブを用いて封止の主要部を形成するとともに、ニオブが透光性気密容器の内部に露出しないための構造について検討した結果、本発明をなすに至った。
本発明は、フリットガラスレスの封止部を形成する際に、比較的簡単な構造でニオブが透光性気密容器内に露出しないように改良したランプを提供することを目的とする。
本発明のランプは、内部に空間が形成されている包囲部および包囲部の内部に連通し多結晶アルミナセラミックスを主体として形成された小径筒状部を備え、小径筒状部の端部に封止部が形成された透光性気密容器と;少なくともニオブ部およびサーメット部を軸方向に連接して備え、ニオブ部およびサーメット部が封止部を気密に貫通して透光性気密容器の内部に導入された電流導入導体と;電流導入導体の先端部に配設されて透光性気密容器の放電空間部に臨むランプ作動部材と;を具備し、前記透光性気密容器の封止部は、小径筒部の端部の多結晶アルミナセラミックスと実質的に同質のセラミックスを主体として形成され、かつ透光性気密容器の小径筒部の端部と電流導入導体のニオブ部およびサーメット部とがセラミックスの融着より気密に結合して形成されている;ことを特徴としている。
本発明は、以下の各態様を含む。
〔ランプについて〕 本発明において、ランプは、放電ランプおよび電球などあらゆるランプに適用することができる。例えば、放電ランプとしては高圧放電ランプおよび低圧放電ランプなどであり、また電球としてはハロゲン電球やハロゲンを封入しない白熱電球などに適用することが許容される。
〔透光性気密容器について〕 透光性気密容器は、包囲部および小径筒部を備える。本発明において、少なくとも小径筒部は、包囲部に連通するとともに、多結晶アルミナセラミックスを主体として形成されている。なお、多結晶アルミナセラミックスを主体とするとは、少なくとも封止の際に融着する部位すなわち封止予定部が多結晶アルミナセラミックスによって形成されていることを意味している。しかし、透光性気密容器は、好適には、包囲部および小径筒部がともに透光性セラミックスで形成されている。セラミックスとしては、単結晶の金属酸化物例えばサファイヤと、多結晶の金属酸化物例えば半透明の気密性アルミニウム酸化物すなわち透光性多結晶アルミナセラミックス、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)、イットリウム酸化物(YOX)と、多結晶非酸化物例えばアルミニウム窒化物(AlN)のような光透過性および耐熱性を備えたセラミック材料からなり、内部に放電空間が外部に対して気密に形成される容器である。しかし、上記材料の中でも透光性多結晶アルミナセラミックスは、工業的に量産できて比較的容易に入手できるため、透光性気密容器の構成材料として好適である。
従来では思いもよらないことであったが、本発明者は、透光性セラミックスを比較的容易に溶融できることを先に見出した。本発明は、この発見に基づいてなされた発明をさらに改良したものである。
本発明において、小径筒部の端部に形成される封止部は、小径筒部自体が主として融着して形成される態様と、小径筒部と後述する電流導入導体との間に介在するセラミックスを主体とした他の部材が主として融着して形成される態様とを含む。後者の態様においては、封止部が、殆どがセラミックスからなる第1の層と、セラミックスと電流導入導体のサーメット部におけるのより金属の含有比率が低いサーメットからなる第2の層を備えている。第1の層は、主として小径筒部の融着により形成され、第2の層は主としてセラミックススリーブやセラミックスリングなどの封着部材の付加により形成される。
上記後者の態様において、小径筒部と後述する電流導入導体のニオブ部およびサーメット部に跨った位置との間にサーメットスリーブを封止に先立って介在させ、主としてこのサーメットスリーブを加熱溶融させて小径筒部と電流導入導体とに融着させて封止部を形成する態様を採用することができる。この態様においては、サーメットスリーブが小径筒部のセラミックスと同質のセラミックス微粒子に加えて金属微粒子を含んでいるので、小径筒部より加熱しやすくなり、したがってサーメットスリーブが最初に溶融し、次に小径筒部が溶融して小径筒部のそれぞれのセラミックスが互いに融着することによって封止部を比較的容易に形成することができる。
また、上記と異なる他の態様として、透光性気密容器をその管軸が垂直になるように縦位置に支持し、上側の小径筒部の端部において、電流導入導体の周囲にサーメットリングを配置し、このサーメットリングを加熱溶融させて小径筒部と電流導入導体との間の隙間内に進入させて封止部を形成する態様を採用してもよい。この態様においてもサーメットリングを優先的に加熱しやすくなり、次に小径筒部が溶融して小径筒部のそれぞれのセラミックスが互いに融着することによって封止部を比較的容易に形成することができる。
上記の各態様において、サーメットスリーブおよびサーメットリングの金属含有比率を、電流導入導体のサーメット部の金属含有比率より低く設定するのが好ましい。金属含有比率が小さくてもセラミックスより加熱しやすくなるし、また小径筒部と電流導入導体との間にサーメットスリーブやサーメットリングの溶融領域が形成されることにより、電流導入導体と封止部との間に金属含有比率の傾斜構造が形成されて、管軸に垂直な放射方向における熱膨張係数が傾斜状に変化するので、封止部にクラックが発生するのを抑制しやすくなる。
ところで、透光性多結晶アルミナセラミックスで一般的に透光性気密容器として使用されているものは、その結晶平均粒径が70μm程度であるが、少なくとも小径筒部の封着予定部に接近した位置、換言すれば封止のために溶融する以前の結晶平均粒径が30μm以下であるとクラックが生じにくくて好ましい融着を行うことができる。すなわち、上記部位の結晶平均粒径が30μm以下であると、小径筒部のセラミックスを溶融させて封止を行う際に、導入導体との馴染みが良好で、かつ溶融により小径筒部と電流導入導体とが接合した後の冷却時に、接合部やその近傍にクラックが発生しにくい。また、結晶平均粒径が1μm以下になると、接合によるクラック発生が極めて少なくなるので、より一層好適である。さらに、結晶平均粒径が0.5μm以下になると、接合によるクラック発生が全く発生しなくなる。したがって、一般的には0.1〜30μmであるのが望ましい。また、0.5〜20μmであればより一層好ましい。さらに、1〜10μmであれば最適である。
上述した透光性気密容器の少なくとも小径筒部の結晶平均粒径が30μm以下である部位は、少なくとも小径筒部の封止予定部であれば好ましいが、所望により透光性気密容器の全体としてもよい。
また、セラミックスの平均結晶粒径が小さくなると、溶融温度が下がるので、融着がその分容易になる。このため、透光性気密容器の小径筒部のみの平均結晶粒径を小さくしてもよいし、平均結晶粒径が相対的に小さいセラミックスやこのセラミックスを含むサーメットからなるスリーブを小径筒部と電流導入導体との間に介在させたり、上記セラミックスやサーメットのリングを前述のサーメットリングと同様に小径筒部の端部に配設して加熱溶融させ、小径筒部と電流導入導体との間の隙間内に進入させたりして、封止部を形成することもできる。
したがって、セラミックススリーブやセラミックスリングなどの封着部材に含有されるセラミックス微粒子を一般的には平均粒径が30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは3μm以下、最適には1μm以下にすることができる。そうすれば、小径筒部を含めて透光性気密容器を平均粒径70μm程度のセラミックスを用いて形成することができる。この種のセラミックス、特に透光性多結晶アルミナセラミックスは、溶融温度が相対的に高いので、ランプ動作温度を高く設計することができ、このため高輝度放電ランプの場合、発光効率を高く維持することができる。
なお、透光性気密容器における透光性とは、例えばランプが作動することによって発生した光を透過して外部に導出できる程度に光透過性であることをいい、透明ばかりでなく、光拡散性であってもよい。そして、少なくとも後述するランプ作動部材が収納される内部空間を包囲する部分の主要部が透光性を備えていればよく、要すれば上記主要部以外の付帯的構造を備えているときには、当該部分は遮光性であってもよい。
透光性気密容器は、内部空間を包囲するために、包囲部を備えている。包囲部の内部すなわち内部空間が適当な形状、例えば球状、楕円球状、ほぼ円柱状などの形状をなしていることを許容する。内部空間の容積は、ランプの定格ランプ電力、ランプ作動部材の空間的な広がりなどに応じてさまざまな値が選択され得る。例えば、高圧放電ランプの場合、液晶プロジェクタ用ランプの場合、0.5cc以下にすることができる。自動車前照灯用ランプの場合、0.05cc以下にすることができる。また、一般照明用ランプの場合、定格ランプ電力に応じて1cc以上および以下のいずれにすることもできる。
また、透光性気密容器は、包囲部に連通する小径筒部を備えている。小径筒部は、少なくとも後述する電流導入導体がそこに挿通した状態で電流導入導体を支持し、かつその封止予定部を加熱溶融したときに、電流導入導体と協働してセラミックスの溶着により封止部を形成することによって透光性気密容器を封止するために機能する。
小径筒部の数は、一般的な一対のランプ作動部材を封装する構成のためには2つであるが、配設する電流導入導体の数に応じて1つないし3つ以上の複数であることを許容する。一対のランプ作動部材を封装するために2つの小径筒部を配設する場合、各小径筒部は、それぞれ離間した位置に配設されるが、好適には管軸に沿って包囲部の両端に離間対向している。なお、小径筒部を構成するセラミックスは遮光性であってもよい。
本発明において、小径筒部は、その内部にキャピラリー構造を形成してもよいし、形成しなくてもよい。したがって、小径筒部の長さは本発明において特段限定されない。要するに、少なくとも小径筒部の端部が電流導入導体のニオブ部およびサーメット部と直接的なまたは間接的な融着により気密に結合して封止部を形成しやすい長さであればよい。本発明において、透光性気密容器の小径筒部の長さは、セラミックスの溶着で封止を行うので、従来のフリットガラスを用いて封止する場合の小径筒部の長さより明らかに短くすることができる。
なお、上記において、直接的な融着とは、小径筒部の端部のセラミックスが溶融して電流導入導体に溶着する態様である。また、間接的な融着とは、小径筒部の端部のセラミックスと電流導入導体との間にさらに小径筒部のセラミックスと実質的に同質のセラミックスを用いて形成されたセラミックスリーブなどのセラミックス部材が介在し、かつセラミックス部材が主として溶着する態様である。実質的に同質のセラミックスとは、例えば小径筒部のセラミックスが透光性アルミナセラミックスである場合に、セラミックスリーブなどのセラミックス部材が透光性を有しないアルミナセラミックスである程度に同質であればよいことを意味する。
また、間接的な封着部において、小径筒部の開口端には、後述するセラミックスリーブを所定位置に支持するために、所望により係止段部を形成することができる。係止段部は、小径筒部の内周面全体にわたり形成してもよいし、内周面の一部に突起を形成するなどにより部分的に形成してもよい。そうして、小径筒部の開口端にセラミックスリーブなどのセラミックス部材を挿入したときに、セラミックス部材の支持位置が係止段部により規制され、その結果セラミックス部材が小径筒部に対して所定位置に係止される。係止段部を形成する態様によれば、小径筒部の内部に形成するキャピラリー(わずかな隙間)と無関係にセラミックス部材の外径を設定することができる。なお、所望により形成段部に対応する部分の小径筒部の外径をその他の部分のそれより大きくすることも許容される。また、所望によりセラミックス部材に希土類金属の酸化物などの副成分を添加することができる。
さらに、小径筒部の開口端に係止段部を配設しない場合には、管軸を垂直方向にした状態で、小径筒部の開口端で後述するセラミックス部材を支持して、封止することも許容される。この態様においては、主として小径筒部とセラミックス部材とが融着し、かつセラミックス部材と電流導入導体とが融着して封止部が形成される。なお、小径筒部とセラミックス部材を一体的に形成してもよい。
〔電流導入導体について〕 電流導入導体は、後述するランプ作動部材に電圧を印加して、電流を供給するとともに、小径筒部およびセラミックスリーブと協働してセラミックス融着部を形成することで透光性気密容器を封止するために機能する導体である。そのために、本発明において、電流導入導体は、少なくともニオブ部およびサーメット部が軸方向に連接している部分を備え、かつニオブ部およびサーメット部が封止部を気密に貫通して透光性気密容器の内部に導入される。また、透光性気密容器の小径筒部の内部に挿入されている電流導入導体の先端側の部分がランプ作動部材に接続し、基端側が透光性気密容器の外部に露出している。なお、上記において、透光性気密容器の外部に露出しているとは、透光性気密容器から外部へ突出していてもよいし、また突出していなくてもよいが、外部から給電できる程度に外部に臨んでいればよいという意味である。
したがって、電流導入導体は、ニオブ部およびサーメット部が封止部のセラミックスに融着する。ニオブ部は、セラミックスとの融着による封止の主要部を担当する。サーメット部は、主としてニオブ部が透光性気密容器の内部に露出しないようにするとともに、補助的な封止を担当する。ニオブ部およびサーメット部が上記の機能分担を行うために、好ましくはニオブ部の軸方向長さが封止部の軸方向の全長に対して60〜95%を占めるのがよい。この範囲内であれば、封止部にクラックが発生しにくくなり、良好な封止部を得るのに好都合である。60%未満になると、封止部にクラックが発生する割合がやや多くなる傾向がある。これに対して、95%を超えると、封止の際のばらつきによりニオブ部の一部が透光性気密容器の内部に露出することがあり、このような場合にはニオブがハロゲン化物と反応して黒化を生じる原因になる。
また、電流導入導体は、そのニオブ部が電流導入導体の基端部に配置される。また、サーメット部は、透光性気密容器の内部の先端部側に配置される。そして、ニオブ部とサーメット部は溶接などの適当な手段により軸方向に沿って接合されて連接する。
さらに、電流導入導体は、サーメット部の先端部側にランプ作動部材を接続する。その接続の態様としてランプ作動部材を直接的に接続してもよいし、間接的に接続を行うこともできる。間接的に接続する態様としては、例えばモリブデン部をサーメット部の先端とランプ作動部材との間に介在させることができる。この場合、モリブデン部は、棒状体の態様でサーメット部の先端に接合してもよいし、棒状体の周囲に同様材質のコイルを巻装した態様であってもよい。
上記サーメット部は、セラミックスと金属の混合焼結体であり、その材料成分のセラミックスが好適には多結晶アルミナセラミックスで、金属がモリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)および白金(Pt)などから選択された一種または複数種の金属、好適にはモリブデンまたはタングステンを用いることができる。なお、サーメット中の金属含有比率は、5〜60体積%であることを許容する。
サーメット部の外周部、好ましくは表面から100μmの深さまでの表層部の上記金属成分の含有比率が40体積%以下、好ましくは35体積%以下であれば、透光性気密容器の熱膨張率に大きな差がなくなる。あるいは、表層部の平均抵抗率を残余部におけるそれの約20倍以上にしても効果的である。上記の結果、透光性気密電容器が直接モリブデンに接触した場合と比較して、ランプを作動させた際のヒートショックによる破損およびリークが生じにくい。
上記サーメットは、表層部を除く管軸に直交する断面の中心部における金属成分の含有比率が40〜80体積%であるのが好ましい。
すなわち、主としてサーメットの導電性を重視する観点からすれば、金属成分の含有比率を上記の範囲内にあるようにすれば、十分な導電性を得ることができる。そして、サーメットが上記のような構成であれば、所要の導電性を有するサーメットであっても、その直径を小さくすることができるので、本発明による封着がより一層容易になる。
しかし、金属成分の含有量が80体積%を超えると、透光性気密電容器との間の熱膨張率が大きくなりすぎるので、所望の封着を得るのが困難になる。また、金属成分の含有量が40体積%未満になると、所望の導電性を得るのが困難になる。
さらに、所望により少なくとも封着予定部におけるサーメットを、主として封着性を良好に構成した第1のサーメットが外周側に位置し、主として導電性を良好にした第2のサーメットを中心側に位置する同軸的な傾斜構造とすることができる。なお、この場合、第1および第2のサーメットを段階傾斜構造または無段階傾斜構造とすることができる。
〔封止工程について〕 小径筒部の端部および電流導入導体を主としてセラミックスの溶融により融着させて透光性気密容器を封止するために行う加熱工程は、例えば以下の態様で行うことができる。
透光性気密容器を封止するために、少なくとも小径筒部の端部のセラミックスを溶融し、またはこれに加えてサーメットスリーブやサーメットスリーブまたはサーメットリングなどの封着部材を付加する場合に当該セラミックス部材をも溶融させる手段は、本発明において特段限定されない。例えば、少なくとも小径筒部のセラミックスを加熱して、その溶融温度以上に温度を上昇させれば、加熱されたセラミックスまたはこれに加えてサーメットスリーブやサーメットスリーブまたはサーメットリングなどの封着部材が溶融し、封止部の内部に貫通して配設されている電流導入導体のニオブ部およびサーメット部に融着させることができる。
そうしたら、加熱を止めて馴染んだ個所を冷却すれば、溶融したセラミックスが固化して、電流導入導体のニオブ部およびサーメット部が小径筒部のセラミックスに直接またはサーメットスリーブやサーメットスリーブまたはサーメットリングなどの封着部材の融着部を介して間接的に融着するので、その結果小径筒部の端部に封止部が形成されて透光性気密容器が封止される。小径筒部などのセラミックスを加熱する手段は、例えばレーザーや反射鏡付ハロゲン電球などの熱線投射形の局部加熱手段、誘導加熱手段および電気ヒータなどを用いることができる。なお、レーザーとしては、例えばYAGレーザー、CO2レーザーなどを用いることができる。
熱線投射形の上記局部加熱手段を用いて小径筒部の封止予定部の全周を加熱する場合、局部加熱手段を上記予定部に対して所定の離間位置、例えば予定部の側方に固定し、局部加熱手段を作動させながら透光性気密容器の小径筒部および局部加熱手段のいずれか一方または双方を回転させれば、小径筒部の全周を均一に加熱することができる。しかし、所望により、小径筒部の延在方向、例えば管軸方向からレーザーを照射したり、固定的に配置された小径筒部の周囲に複数の局部加熱手段を配置したり、局部加熱手段を小径筒部の周囲に回転させたり、あるいは小径筒部の全周を包囲する加熱手段を配設したりすれば、透光性気密容器を静止状態で加熱することもできる。
そうして、封止予定部が加熱されて主として小径筒部のセラミックスが溶融して電流導入導体のニオブ部およびサーメット部に融着することにより、封止部が形成される。この封止部は、電流導入導体の成分がセラミックスと固溶して固溶体となっていることが多い。そして、好ましい封止部は、その外表面におけるアルミナの平均結晶粒径が非封止部の外表面におけるアルミナの平均結晶粒径より大きくなっている。または、アモルファス(非結晶化)している状態もある。封止部が上記のような態様をなしている場合、融着部の全体または一部で結晶成長が行われ、その結果結晶方向がランダムとなるために、またはアモリファスであるために、耐熱性および機械的強度が高くなる。このため、ランプ点灯によるヒートショックによる破損やリークが発生にしにくくなる。
次に、透光性気密容器を透光性セラミックスにより形成する場合には、包囲部を一体的に成形して形成してもよいし、複数の構成部材を接合させたり、嵌合させたりして形成してもよい。例えば、包囲部の他に小径の筒部などの付帯的構造を備えている場合、包囲部の両端または一端に付帯的構造を最初から一体に成形することができる。しかし、例えば包囲部と、付帯的構造とを、それぞれ別に仮焼結してから所要に接合させて、全体を焼結することにより、一体の透光性セラミックス気密容器を形成することもできる。また、筒状部分と端板部分とをそれぞれ別に仮焼結してから接合して、全体を焼結することにより、一体化された包囲部を形成することもできる。
〔ランプ作動部材について〕 ランプ作動部材は、透光性気密容器の内部に配設されてランプを作動させるための手段である。例えば、放電ランプの場合、電極がそれに該当する。電球の場合には、白熱フィラメントが該当する。なお、必要に応じてサポートやアンカーなどが補助的部材として付加される。
本発明の好適な態様である高圧放電ランプの場合、電極は、後述する放電媒体の放電を透光性気密容器の内部に生起させる手段である。電極は、一般的にその一対が透光性気密容器の内部において電極間でアーク放電が生起されるように離間対向して配設される。なお、本発明においては、少なくとも1個の電極が上記電流導入導体に接続して透光性気密容器内に封装されている。
また、電極は、電流導入導体に接続して透光性気密容器内の所定位置に支持されている。例えば、電極の基端が電流導入導体の透光性気密容器の内部側に位置する先端部に接続される。
さらに、電極を電極主部または/および電極軸部により構成することができる。電極主部は、放電の起点となる部分で、したがって主として陰極およびまたは陽極として作用する部分であり、所望により電極軸部を介さないで直接電流導入導体に接続することができる。また、電極主部の表面積を大きくして放熱を良好にするために、必要に応じてタングステンのコイルを巻装したり、電極軸部より径大にしたりすることができる。電極が電極軸部を備えている場合、電極軸部は、電極主部と一体に、または溶接されて、電極主部の背面から後方へ突出して電極主部を支持し、かつ電流導入導体に接続する。なお、所望により電極軸部と電流導入導体の先端部を単一のタングステンにより一体化させることができる。
さらにまた、電極の材料には、タングステン、ドープドタングステン、トリエーテッドタングステン、レニウムまたはタングステン−レニウム合金などを用いることができる。
さらにまた、一対の電極を用いる場合、交流点灯形の場合にはそれらを対称構造とするが、直流点灯形の場合には、非対称構造にすることができる。
〔本発明のその他の構成について〕 本発明の必須構成要件ではないが、好適な態様である高圧放電ランプの場合、所望により以下の構成の一部または全部を具備することにより高圧放電ランプが構成されたり、高圧放電ランプの機能が付加されたり、あるいは性能が向上したりする。
1.(放電媒体について) 放電媒体は、その放電により所望の発光を得るための手段であるが、本発明においてその構成が特段限定されない。例えば、下記に列挙する態様であることを許容する。しかし、好ましくは発光金属のハロゲン化物、ランプ電圧形成媒体および希ガスにより構成される。なお、本発明は、高圧放電ランプに適用して特に好適であるが、低圧放電ランプに適用することもできる。なお、「高圧放電」とは、イオン化媒体の点灯中の圧力が大気圧以上になる放電をいい、いわゆる超高圧放電を含む概念である。
発光金属のハロゲン化物は、主として可視光を発光する発光金属のハロゲン化物であり、既知の各種金属ハロゲン化物を採用することができる。すなわち、発光金属の金属ハロゲン化物は、発光色、平均演色評価数Raおよび発光効率などについて所望の発光特性を備えた可視光の放射を得るため、さらには透光性セラミックス放電容器のサイズおよび入力電力に応じて、既知の金属ハロゲン化物の中から任意所望に選択することができる。例えば、ナトリウム(Na)、スカンジウム(Sc)、希土類金属(ジスプロシウム(Dy)、ツリウム(Tm)、ホルミウム(Ho)、プラセオジム(Pr)、ランタン(La)およびセリウム(Ce)など)、タリウム(Tl)、インジウム(In)およびリチウム(Li)からなるグループの中から選択された一種または複数種のハロゲン化物を用いることができる。
ランプ電圧形成媒体は、ランプ電圧を形成するのに効果的な媒体であり、例えば水銀または下記の金属のハロゲン化物を用いることができる。すなわち、ランプ電圧形成媒体としてのハロゲン化物は、点灯中の蒸気圧が相対的に大きくて、かつ、可視域の発光量が上記発光金属による可視域の発光量に比較して少ない金属、例えばアルミニウム(Al)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、マンガン(Mn)などのハロゲン化物が好適である。
希ガスは、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用し、キセノン(Xe)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、ネオン(Ne)などを単体でまたは混合して用いることができる。
1.発光金属のハロゲン化物+水銀+希ガス:いわゆる水銀入りのメタルハライドランプの構成である。
2.発光金属のハロゲン化物+ランプ電圧形成媒体としてのハロゲン化物+希ガス:環境負荷の大きな水銀を用いないいわゆる水銀フリーのメタルハライドランプの構成である。
3.水銀+希ガス:いわゆる高圧水銀ランプの構成である。
4.希ガス:希ガスとしてXeを用いると、いわゆるキセノンランプの構成である。
次に、発光金属のハロゲン化物は、ハロゲンとしてよう素、臭素、塩素またはフッ素のいずれか一種または複数種を用いることができる。
2.(外管について) 高圧放電ランプは、透光性気密容器が大気中に露出した状態で点灯するように構成することができる。しかし、要すれば、透光性気密電容器を外管内に収納することができる。なお、外管内は、真空、ガス入り、または大気に連通した雰囲気にすることもできる。
3.(反射鏡について) 高圧放電ランプに反射鏡を一体化して具備することができる。
4.(高圧放電ランプ点灯装置について) 高圧放電ランプを点灯する場合、点灯回路は、どのような構成であってもよい。また、交流点灯および直流点灯のいずれの点灯方式であってもよい。交流点灯の場合、例えばインバータを主体とする電子化点灯回路を構成することができる。所望により、インバータの入力端子間に接続する直流電源に昇圧チョッパまたは降圧チョッパなどの直流−直流間変換回路を付加することができる。直流点灯の場合、例えば上記直流−直流間変換回路を主体とする電子化点灯回路を構成することができる。
4.(照明装置について) 本発明において、高圧放電ランプを照明装置に適用する場合、照明装置は、照明装置本体と、照明装置本体に配設された高圧放電ランプと、高圧放電ランプを点灯する点灯回路とで構成することができる。
なお、照明装置は、高圧放電ランプを光源とする全ての装置を含む概念である。例えば、屋外用および屋内用の各種照明器具、自動車前照灯、画像または映像投射装置、標識灯、信号灯、表示灯、化学反応装置および検査装置などである。
照明装置本体は、照明装置から高圧放電ランプおよび点灯回路を除いた残余の部分をいう。
点灯回路は、照明装置本体から離間した位置に配置されるのであってもよい。
本発明によれば、透光性気密容器の封止部が、小径筒部の端部の多結晶アルミナセラミックスと実質的に同質のセラミックスを主体として形成され、かつ透光性気密容器の小径筒部の端部と電流導入導体のニオブ部およびサーメット部とがセラミックスの融着より気密に結合して形成されていることにより、フリットガラスレスの封止部を形成する際に、比較的簡単な構造でニオブが透光性気密容器内に露出しないように改良したランプを提供することができる。
また、外面側に殆どがセラミックスからなる第1の層があり、第1の内面側にセラミックスと電流導入導体のサーメット部におけるのより金属の含有比率が低いサーメットからなる第2の層を備えていることにより、管軸方向に垂直な放射方向に熱膨張係数の傾斜構造が封止部に形成されるので、封止部におけるクラック発生をより一層効果的に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の放電ランプを実施するための第1の形態としてのメタルハライド形の高圧放電ランプおよび封止工程を示し、図1(a)は電極マウント、図1(b)は封止前の透光性気密容器および電極マウント、図1(c)は封止部を形成した状態の高圧放電ランプ、をそれぞれ示す説明図である。
本形態の高圧放電ランプMHLは、図1(c)に示すように、透光性気密容器1、電極マウントEM、放電媒体および封止部SPを具備していて、これにより構成される部分を発光管として、この発光管を図示しない外管の所定位置に封装することができる。また、電極マウントEMは、電流導入導体2およびランプ作動部材3からなる。
透光性気密容器1は、本形態において、外表面における平均結晶粒径が30μm以下の透光性多結晶アルミナセラミックスを主材料として一体成形により形成されており、包囲部1aおよび一対の小径筒部1b、1bを具備している。なお、セラミックスの平均結晶粒径は、小径筒部1bの外表面を放電子顕微鏡で拡大すれば容易に視認することができ、基準直線を透光性気密容器1の外表面の適当な部位に設定して、当該基準線と交わる多数の結晶粒子の直径の平均値とする。
包囲部1aは、肉厚がほぼ球形の形状に成形され、内部に同様形状の放電空間1cが形成されている。
一対の小径筒部1b、1bは、それぞれが包囲部1aの管軸方向の両端から一体に延長された短くて包囲部1aに比較して細い筒状部分によって形成されている。小径筒部1bの端部側の部位が封止予定部であり、そのセラミックスが溶融して封止部SPを形成している。なお、上記封止部SPを形成する封止工程については後述する。
電流導入導体2は、ニオブ部2a、サーメット部2bおよびモリブデン部2cが直列に連接さて構成されている。ニオブ部2aは、基端側となってその一部が透光性気密容器1の外部に露出する。サーメット部2bは、電流導入導体2の中間に位置して一端がニオブ部2aに溶接されて接合し、他端がモリブデン部2cに溶接されて接合している。
電流導入導体2は、そのニオブ部2aの基端部を外部に残して小径筒部1bの開口端から内部に挿入されて封止部SPが形成される。
封止部SPは、本形態においては小径筒部1bの封止予定部のセラミックスが主体的になって形成されるが、セラミックスの溶融時に表面張力により軸方向に凝縮しながら径方向に小径筒部1bの表面から外側へ膨出して楕円球状ないし涙滴状に変形する傾向があるが、加熱時間や温度などの加工要因により多様な形状となる。
ランプ作動部材3は、タングステン棒の電極からなり、その軸方向の先端部、中間部および基端部にわたり軸部の直径が同じで、かつ先端部および中間部の一部が包囲部1aの内部空間1c内に露出している。また、ランプ作動部材3は、その基端部が電流導入導体2のモリブデン部2cの先端部に溶接により接続していることによって、透光性気密容器1の管軸方向に沿って支持されている。なお、ランプ作動部材3の中間部または電流導入導体2の先端側と小径筒部1bの内面との間に管軸方向に短いわずかな隙間gすなわちキャピラリーが形成されている。しかし、このキャピラリーは、フリットガラスを用いて透光性セラミックス放電容器を封止する従来の高圧放電ランプにおけるそれに比較すると、明らかに短くすることができる。
放電媒体は、発光金属のハロゲン化物、ランプ電圧形成用媒体および希ガスからなる。ランプ電圧形成用媒体は、水銀またはランプ電圧計形容用ハロゲン化物からなる。なお、ランプ電圧形成用ハロゲン化物は、蒸気圧が高くて発光金属のハロゲン化物との共存下で可視域の発光量が発光金属の発光量に比較して少ない金属のハロゲン化物である。
次に、図1(a)〜(c)を参照して高圧放電ランプMHLの封止工程について説明する。
最初に、図1(a)において、電極マウントEMを用意する。
次に、図1(b)において、予め用意した透光性気密容器1を垂直位置に支持してから、上部に位置する小径筒部1b内に電極マウントEMを透光性気密容器1の内部へ挿入して支持して封止位置を決める。
最後に、例えば図示しないレーザーを封止予定部の外側から照射して、小径筒部1bの封止予定部(開口端部近傍)および電流導入導体2のニオブ部2aおよびサーメット部2bを加熱する。その結果、小径筒部1bの封止予定部のセラミックスがやがて溶融して、小径筒部1bの封止予定部(開口端部近傍)および電流導入導体2のニオブ部2aおよびサーメット部2bの封止予定部が主としてセラミックスの融着により気密に封着して長さL封止部SPが形成され、透光性気密容器1が封止される。なお、図示を省略している下部の小径筒部が予め封止されている場合には、上部の封止部SPを形成する前に放電媒体が上部の小径筒部1bの開口端から透光性気密容器1の内部に封入され、液体窒素などの冷媒によって放電媒体を冷却しながら長さLSの封止部SPを形成することができる。
実施例1は、図1(c)に示す高圧放電ランプである。
透光性気密容器 :一体成形の透光性多結晶アルミナセラミックス製、
包囲部;管軸方向の長さ6mm、最大内径5mm、球状内面形状(直線部なし)、
肉厚0.8mm
小径筒部;外径1.7mm、内径0.7mm、長さ6mm、
電流導入導体 :ニオブ部;直径0.65mm、長さLNb10mm、
サーメット部;Mo-PCA=40:60体積%、直径0.65mm、
長さ5mm
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
電極 :W棒、直径0.65mm、電極間距離3mm
放電媒体 :DyI3-NdI3-CsI=3mg、Xe1Mpa
封止部 :長さLS4mm(ニオブ部3mm、サーメット部1mm)
包囲部;管軸方向の長さ6mm、最大内径5mm、球状内面形状(直線部なし)、
肉厚0.8mm
小径筒部;外径1.7mm、内径0.7mm、長さ6mm、
電流導入導体 :ニオブ部;直径0.65mm、長さLNb10mm、
サーメット部;Mo-PCA=40:60体積%、直径0.65mm、
長さ5mm
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
電極 :W棒、直径0.65mm、電極間距離3mm
放電媒体 :DyI3-NdI3-CsI=3mg、Xe1Mpa
封止部 :長さLS4mm(ニオブ部3mm、サーメット部1mm)
透光性気密容器の封止部はクラック発生なく良好であった。
なお、上記PCAとは多結晶アルミナセラミックスである。
電流導入導体 :ニオブ部;直径0.65mm、長さLNb10mm、
サーメット部;Mo-PCA=40:60体積%、直径0.65mm、
長さ3mm
封止部 :長さLS4mm(ニオブ部3mm、サーメット部1mm)
サーメット部;Mo-PCA=40:60体積%、直径0.65mm、
長さ3mm
封止部 :長さLS4mm(ニオブ部3mm、サーメット部1mm)
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部はクラック発生なく良好であった。
電流導入導体 :ニオブ部;直径0.65mm、長さLNb10mm、
サーメット部;直径0.65mm、長さLS5mm、
中心部Mo-PCA= 40:60体積%、
外周部100μmのMo-PCA=20:80体積%
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
サーメット部;直径0.65mm、長さLS5mm、
中心部Mo-PCA= 40:60体積%、
外周部100μmのMo-PCA=20:80体積%
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部はクラック発生なく良好であった。
電流導入導体 :ニオブ部;直径0.65mm、長さLNb10mm、
サーメット部;直径0.65mm、長さLS5mm、
中心部Mo-PCA=40:60体積%、
外周部100μmの平均抵抗率が中心部の20倍
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
サーメット部;直径0.65mm、長さLS5mm、
中心部Mo-PCA=40:60体積%、
外周部100μmの平均抵抗率が中心部の20倍
モリブデン部;Mo棒、Moコイル巻装
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部はクラック発生なく良好であった。
[比較例]
封止剤 :Al2O3−SiO2系フリットガラス
封止部 :長さ4mm(サーメット部4mm)
[比較例]
封止剤 :Al2O3−SiO2系フリットガラス
封止部 :長さ4mm(サーメット部4mm)
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部にはクラックが50%の確率で発生した。
図2は、本発明のランプを実施するための一形態において、封止部長に対するNb長比率を変化した場合のクラック発生率および反応・黒化発生率の関係を示すグラフである。図中、横軸は封止部長に対するNb長比率(%)を、縦軸は左側が封止時〜100h以内のクラック発生率(%)、右側がNb露出に起因する反応・黒化発生率(%)を、それぞれ示す。また、図中の曲線Aはクラック発生率、曲線Bは反応・黒化発生率、をそれぞれ示している。
図から理解できるように、封止部長に対するNb長比率が60%以上であれば、クラック発生率が低くなる。また、封止部長に対するNb長比率が95%を超えると、ハロゲン化物との反応や黒化が激しく発生する。
したがって、封止部長に対するNb長比率は、60〜95%の範囲内であれば問題がない。また、70〜85%の範囲内であれば特に好適である。
図3は、本発明のランプを実施するための第2の形態としてのメタルハライド形の高圧放電ランプおよび封止工程を示し、図3(a)は封止前の透光性気密容器および電極マウント、図3(b)は封止部を形成した状態の高圧放電ランプ、をそれぞれ示す説明図である。なお、サーメットスリーブ4を付加したことに伴うランプの構成および封止工程が図1に示す第1の形態と異なるので、以下相違点を中心にして説明する。したがって、第1の形態におけるのと同一部分については、同一符号を付して説明は省略する。
本形態においては、封止部SPを形成するのにサーメットスリーブ4を付加する。サーメットスリーブ4は、封止に先立って電流導入導体2のニオブ部2aおよびサーメット部2bに跨る位置に対向して電流導入導体2と小径筒部1bとの間に介在される。また、サーメットスリーブ4は、小径筒部1bと同質のセラミックス微粒子と金属微粒子とを含有するが、セラミックスリッチであり、実質的な導電性を有していなくてもよい。したがって、電流導入導体2のサーメット部2bより金属の含有比率が低い。
透光性気密容器1の小径筒部1bは、その内部にサーメットスリーブ4を受け入れるために端部に連続した周段部1b1を備えている。サーメットスリーブ4は、封止の前に電極マウントEMを小径筒部1b内に挿入する前または後に、小径筒部1bの周段部1b1内に挿入される。
透光性セラミックスの封止時において、例えば小径筒部1bの外周から例えばレーザーを照射すると、サーメットスリーブ4が主として最初に溶融する。すなわち、電流導入導体2が発熱して加熱され、その発生熱がサーメットスリーブ4に伝導すると同時に、サーメットスリーブ4自体もレーザー照射によって発熱するので、小径筒部1bよりも先に溶融し、次いで小径筒部1bの内面側が溶融する。その結果、小径筒部1bの内面側とサーメットスリーブ4が融着する。また、サーメットスリーブ4は、溶融したときに電流導入導体2のニオブ部2aおよびサーメット部2bに融着する。
そうして、小径筒部1bの端部に封止部SPが形成される。この封止部SPには、管軸と直交する方向に第1の層L1と第2の層L2を備えているので、電流導入導体2から第1の層L1にわたり熱膨張係数の傾斜構造が形成される。その結果、封止部SPにクラックが発生しにくくなる。
実施例5は、図3に示す高圧放電ランプである。
透光性気密容器 :一体成形の透光性多結晶アルミナセラミックス製、
包囲部;管軸方向の長さ6mm、最大内径5mm、球状内面形状(直線部なし)、
肉厚0.8mm
小径筒部;外径1.7mm、内径0.7mm、長さ6mm、端部の内径1.15mm
サーメットスリーブ:Mo-PCA=15:85体積%、内径0.7mm、外径1.1mm、長さ2mm
包囲部;管軸方向の長さ6mm、最大内径5mm、球状内面形状(直線部なし)、
肉厚0.8mm
小径筒部;外径1.7mm、内径0.7mm、長さ6mm、端部の内径1.15mm
サーメットスリーブ:Mo-PCA=15:85体積%、内径0.7mm、外径1.1mm、長さ2mm
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部はクラック発生が実施例1より良好であった。
図4は、本発明のランプを実施するための第3の形態としてのメタルハライド形の高圧放電ランプおよび封止工程を示し、図4(a)は封止前の透光性気密容器および電極マウント、図4(b)は封止部を形成した状態の高圧放電ランプ、をそれぞれ示す説明図である。なお、サーメットリング5を付加したことに伴うランプの構成および封止工程が図3に示す第2の形態と異なるので、以下相違点を中心にして説明する。したがって、第2の形態におけるのと同一部分については、同一符号を付して説明は省略する。
本形態においては、封止部SPを形成するのにサーメットスリーブ4に代えてサーメットリング5を付加する。サーメットリング5は、前記サーメットスリーブ4と同様な材料構成である。透光性気密容器1は、封止時に縦位置に置かれ、電流導入導体2に嵌挿された状態で上側の小径筒部1bの端面に載置される。この状態で例えばレーザーを小径筒部1bの封止予定部およびサーメットリング5に照射してこれらを加熱する。サーメットリング5が加熱されて溶融すると、毛管現象および重力により小径筒部1bと電流導入導体2との間の隙間内に進入して電流導入導体2のサーメット部2bおよびニオブ部2aの位置まで達する。そして、小径筒部1bとサーメット部2bおよびニオブ部2aと融着する。なお、サーメットリング5は、金属微粒子を含有しているので、吸熱しやすくなり、たとえセラミックスの平均粒径が小径筒部と同じであっても小径筒部より早く加熱されて溶融しやすい。
上記加熱を停止して融着部が固化すると、封止部SPが形成される。形成された封止部SPは、小径筒部1bの端部が第1の層L1を形成し、サーメットリング5が溶融して進入した部分が第2の層L2を形成する。なお、小径筒部1bは、図4に示すように、その外面の形状に殆ど変化が生じない程度であっても良好な封止部SPが形成される。しかし、所望により小径筒部1bの端部が外面まで溶融して図3に示すような膨出部が形成されるようにすればなお一層良好な封止部SPを形成することができる。
サーメットリング :Mo-PCA=15:85体積%、外径1.7mm、内径0.9mm、長さ1.5mm
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部は、クラック発生が実施例5とほぼ同様であった。
次に、本発明のランプを実施するための第4の形態を説明する。本形態は、セラミックスリング6(図示していない。)をサーメットリング5に代えて用いる点で上述の第3の形態とは相違しているが、その他の構成は第3の形態におけるのと同様であることを許容する。したがって、図における見かけ上の構造は図4と同じなので、サーメットリング5をセラミックスリング6に読み替えることとして、以下図4を参照して説明する。
セラミックスリング6は、透光性気密容器1のセラミックスと同質のセラミックスからなるが、平均粒径が例えば1μm以下のものにより形成されている。これに対して、透光性気密容器1を構成するセラミックスは、平均粒径が大きい値であることが許容され、例えば70μmまたはそれ以上のものを用いることができる。
そうして、第3の形態におけるのと同様に加熱すると、セラミックスリング6の溶融温度が低いので、最初に溶融して小径筒部1bと電流導入導体2との間の隙間内に進入して封止部SPを形成する。以上の説明から理解できるように、封止部SPを形成する工程は従来から一般的に採用されているフリットガラスを用いる方法と類似しているが、上記隙間内に進入したセラミックスは、小径筒部1bと同質なので、形成された封止部は、熱伝導係数が小径筒部のそれとほぼ等しいので、クラックの発生が著しく低減する。
セラミックスリング :PCA、平均粒径0.5μm、外径1.7mm、内径0.9mm、長さ1.5mm
その他は、実施例1と同じ仕様である。
透光性気密容器の封止部は、クラック発生が実施例6とほぼ同様であった。
1…透光性気密容器、1a…包囲部、1b…小径筒部、2…電流導入導体、2a…ニオブ部、2b…サーメット部、2c…モリブデン部、3…ランプ作動部材、MHL…高圧放電ランプ、SP…封止部
Claims (6)
- 内部に空間が形成されている包囲部および包囲部の内部に連通し多結晶アルミナセラミックスを主体として形成された小径筒状部を備え、小径筒状部の端部に封止部が形成された透光性気密容器と;
少なくともニオブ部およびサーメット部を軸方向に連接して備え、ニオブ部およびサーメット部が封止部を気密に貫通して透光性気密容器の内部に導入された電流導入導体と;
電流導入導体の先端部に配設されて透光性気密容器の放電空間部に臨むランプ作動部材と;
を具備し、
前記透光性気密容器の封止部は、小径筒部の端部の多結晶アルミナセラミックスと実質的に同質のセラミックスを主体として形成され、かつ透光性気密容器の小径筒部の端部と電流導入導体のニオブ部およびサーメット部とがセラミックスの融着より気密に結合して形成されている;
ことを特徴とするランプ。 - 電流導入導体は、モリブデン部、サーメット部およびニオブ部が軸方向に直列に接合し、かつモリブデン部がランプ作動部材に接続していることを特徴とする請求項1記載のランプ。
- 電流導入導体は、封止部に融着している部位におけるニオブ部の軸方向長さが、封止部の軸方向全長に対して60〜95%を占めていることを特徴とする請求項1または2記載のランプ。
- 電流導入導体は、そのサーメット部の軸に直交する断面の中心側における金属含有比率が表層部における金属含有比率より大きいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載のランプ。
- 封止部は、外面側に殆どがセラミックスからなる第1の層があり、第1の層の内面側にセラミックスと電流導入導体のサーメット部におけるのより金属の含有比率が低いサーメットからなる第2の層を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載のランプ。
- 封止部は、第2の層が電流導入導体のサーメット部におけるのより金属の含有比率が低いサーメットのスリーブの溶融により形成されていることを特徴とする請求項5記載のランプ。
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