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JP2009008012A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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JP2009008012A
JP2009008012A JP2007170121A JP2007170121A JP2009008012A JP 2009008012 A JP2009008012 A JP 2009008012A JP 2007170121 A JP2007170121 A JP 2007170121A JP 2007170121 A JP2007170121 A JP 2007170121A JP 2009008012 A JP2009008012 A JP 2009008012A
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Shinsuke Takakura
晋祐 高倉
Masao Kano
政雄 加納
Noriyasu Amano
典保 天野
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Denso Corp
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Abstract

【課題】燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を正確に推定可能にする。
【解決手段】パージバルブ17の開弁直後にパージバルブ17を通過した蒸発燃料が、パージバルブ17が開弁してから燃料噴射弁6の位置に到達するまでの輸送時間を算出し、輸送時間が経過後の燃料噴射弁6の位置における蒸発燃料の濃度を、蒸発燃料の濃度の最大変化量と時定数とによって規定される一次遅れ曲線に基づいて算出する。そして、燃料噴射弁6の位置における蒸発燃料の濃度に対応させて燃料噴射量の補正量を設定することにより、パージ処理を開始した際の空燃比の乱れを抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンク内で発生した蒸発燃料が大気中に放出されるのを抑制する蒸発燃料処理装置に関するものである。
従来の蒸発燃料処理装置は、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタに一旦吸着させる。そして、機関運転中にキャニスタから蒸発燃料を脱離させて、これをパージ通路を通じて吸気管に導入し、機関の燃焼室で燃焼させる、いわゆるパージ処理が行われる。このようなパージ処理が行われることでキャニスタの蒸発燃料捕集性能は回復されるようになる。
パージ処理が行われるときには、燃料噴射弁から噴射される燃料とは別にキャニスタから導入される蒸発燃料も機関の燃焼室に導入される。このため、パージ処理実行時における燃料噴射制御では、上記パージ処理による燃料量を見込んで燃料噴射量を補正することにより、空燃比の乱れを抑えるようにしている。
ここで、空燃比の乱れを確実に抑えるためには、パージバルブ開弁後の燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を正確に把握することが重要である。そのため、特許文献1に記載の装置では、パージバルブが開弁してから蒸発燃料が燃料噴射弁の位置に到達するまでの輸送時間と、蒸発燃料が燃料噴射弁の位置に到達した後の、燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度変化挙動とに基づいて、パージバルブ開弁後の燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を推定するようにしている。より詳細には、蒸発燃料が燃料噴射弁の位置に到達した後の、燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度が、経過時間に対して比例的(直線的)に変化するものとして、燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を推定している。
特開2005−351216号公報
しかしながら、本発明者の検討によると、蒸発燃料が燃料噴射弁の位置に到達した後の燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度は、経過時間に対して比例的に変化するものではないことが判明した。したがって、特許文献1に記載の装置では、燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を正確に推定することができず、パージ処理実行時における空燃比の乱れを確実に抑えることができないという問題があった。
本発明は上記点に鑑みて、燃料噴射弁の位置における蒸発燃料の濃度を正確に推定可能にすることを目的とする。
本発明の第1の特徴では、パージバルブ(17)の開弁直後にパージバルブ(17)を通過した蒸発燃料が、パージバルブ(17)が開弁してから燃料噴射弁(6)の位置に到達するまでの輸送時間を算出する輸送時間算出手段(S104)と、輸送時間が経過後の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を、蒸発燃料の濃度の最大変化量と時定数とによって規定される一次遅れ曲線に基づいて算出する濃度算出手段(S105、S106)とを備えている。
本発明者のシミュレーション検討によると、パージ処理を開始した際の輸送時間経過後の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度の変化は、経過時間に対して一次遅れであることが判明した。そして、本発明者が複数種類の内燃機関にて評価したところ、上記のシミュレーション検討結果が正しいことが確認された。
したがって、本発明の第1の特徴の構成によれば、パージ処理を開始した際の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を正確に推定することが可能である。その結果、蒸発燃料の濃度に対応した燃料噴射補正を適切に行うことができるようになり、パージ処理を開始した際の空燃比の乱れを確実に抑えることが可能になる。
本発明の第2の特徴では、パージバルブ(17)の閉弁直前にパージバルブ(17)を通過した蒸発燃料が、パージバルブ(17)が閉弁してから燃料噴射弁(6)の位置に到達するまでの輸送時間を算出する輸送時間算出手段(S204)と、輸送時間が経過後の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を、蒸発燃料の濃度の最大変化量と時定数とによって規定される一次遅れ曲線に基づいて算出する濃度算出手段(S205、S206)とを備えている。
本発明者のシミュレーション検討によると、パージ処理を終了した際の輸送時間経過後の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度の変化は、経過時間に対して一次遅れであることが判明した。そして、本発明者が複数種類の内燃機関にて評価したところ、上記のシミュレーション検討結果が正しいことが確認された。
したがって、本発明の第2の特徴の構成によれば、パージ処理を終了した際の燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を正確に推定することが可能である。その結果、蒸発燃料の濃度に対応した燃料噴射補正を適切に行うことができるようになり、パージ処理を終了した際の空燃比の乱れを確実に抑えることが可能になる。
第1の特徴および第2の特徴において、内燃機関(1)の吸気圧が高くなるのに伴って時定数を大きくすることができる。
本発明者のシミュレーション検討によると、内燃機関(1)の吸気圧が高くなるのに伴って一次遅れ曲線の時定数を大きくすることにより、燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を一層正確に推定可能であることが判明した。そして、本発明者が複数種類の内燃機関にて評価したところ、上記のシミュレーション検討結果が正しいことが確認された。
したがって、このような構成では、燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を一層正確に推定することが可能である。その結果、蒸発燃料の濃度に対応した燃料噴射補正をより適切に行うことができるようになり、パージ処理を開始した際および終了時の空燃比の乱れを一層確実に抑えることが可能になる。
また、内燃機関(1)の吸入空気量が多くなるのに伴って時定数を小さくすることができる。
本発明者のシミュレーション検討によると、内燃機関(1)の吸入空気量が多くなるのに伴って時定数を小さくすることにより、燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度を一層正確に推定可能であることが判明した。そして、本発明者が複数種類の内燃機関にて評価したところ、上記のシミュレーション検討結果が正しいことが確認された。
したがって、このような構成では、燃料噴射弁(6)の位置における蒸発燃料の濃度をより一層正確に推定することが可能である。その結果、蒸発燃料の濃度に対応した燃料噴射補正をより適切に行うことができるようになり、パージ処理を開始した際および終了した際の空燃比の乱れをより一層確実に抑えることが可能になる。
また、内燃機関(1)の吸気圧が高くなるのに伴って輸送時間を大きくすれば、パージ処理を開始した際および終了した際の空燃比の乱れをより一層確実に抑えることが可能になる。
また、内燃機関(1)の吸入空気量が多くなるのに伴って輸送時間を小さくすれば、パージ処理を開始した際および終了した際の空燃比の乱れをより一層確実に抑えることが可能になる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の一実施形態について説明する。図1は一実施形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両用内燃機関の構成図である。
内燃機関1の吸気管2には、吸入空気量を調整するスロットル弁3が配置され、このスロットル弁3よりも空気流れ上流側には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ4が配置されている。吸気管2におけるスロットル弁3よりも空気流れ下流側には、吸気圧を検出する吸気圧センサ5、および燃料を噴射する燃料噴射装置の燃料噴射弁6が配置されている。
ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンク11は導入通路12を介してキャニスタ13と常時連通している。キャニスタ13内には吸着材14が充填され、燃料タンク11で蒸発した燃料は導入通路12を介してキャニスタ13に導かれて吸着材14に吸着される。
キャニスタ13は、パージ通路15を介して内燃機関1の吸気管2に接続されるとともに、パージエア通路16を介して大気に開放されている。パージ通路15には、パージ通路15を開閉するパージバルブ17が設けられている。パージバルブ17は電磁弁にて構成され、電子制御ユニット(以下、ECUという)100によるデューティ制御等で開度が調整される。
そして、パージバルブ17の開弁時には、パージエア通路16を介して導入される空気および吸着材14から脱離した蒸発燃料が、吸気管2の負圧によりパージ通路15を介して吸気管2内に導かれるようになっている。以下、パージ通路15を介して吸気管2内に導かれる空気および蒸発燃料の混合気を、パージガスという。
パージ通路15には、パージ通路15を流通するパージガスの蒸発燃料濃度を検出する濃度センサ18が配置されている。以下、蒸発燃料濃度をHC濃度という。
ECU100は、CPUおよびメモリを有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、各センサ4、5、18の検出結果、内燃機関1の冷却水温度、内燃機関1の回転数、車両のアクセル開度、イグニションスイッチのオンオフ状態等に基づいて、パージバルブ17の作動を制御する。さらに、本実施形態のECU100は、燃料噴射装置の燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量、スロットル弁3の開度、内燃機関1の点火時期等、内燃機関1を制御する機能も備えている。
次に、パージ処理が行われるときの、燃料噴射弁6の位置におけるパージガスのHC濃度(以下、燃料噴射弁近傍HC濃度という)を推定する方法について説明する。
図2はパージ処理を開始した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の変化を示す図である。図2において、実線は実際の特性を示し、破線は後述する一次遅れ曲線を示している。
図2に示すように、パージバルブ17が時刻t0に開弁してパージ処理が開始されたときには、パージバルブ17を最初に通過したパージガスは輸送時間Ta経過後の時刻t1に燃料噴射弁6の位置に到達する。この輸送時間Taは、パージガスがパージバルブ17からパージ通路15の出口(すなわち、吸気管2に開口する位置)まで移動する時間であるパージ通路内輸送時間と、同パージガスがパージ通路15の出口から燃料噴射弁6の位置まで移動する時間である吸気管内輸送時間との総和に一致する。そして、特許文献1に記載されているように、輸送時間Taは吸気圧と吸入空気量に基づいて算出することができる。具体的には、吸気圧が高くなるのに伴って輸送時間Taは長くなり、吸入空気量が多くなるのに伴って輸送時間Taは短くなる。
輸送時間Ta経過後の時刻t1からは、燃料噴射弁近傍HC濃度が上昇し始め、そのときの燃料噴射弁近傍HC濃度の変化挙動は、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Daと時定数τaとによって規定される一次遅れ曲線で表すことができる。このことは、本発明者のシミュレーション検討および複数種類の内燃機関での評価により確認された。
そして、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Daは、特許文献1に記載されているように、パージ通路15内のパージガスのHC濃度、パージ通路15内のパージガスの流量、および内燃機関1の吸入空気量に基づいて算出することができる。具体的には、パージ通路15内のパージガスのHC濃度が高くなるのに伴って最大変化量Daは大きくなり、パージ通路15内のパージガスの流量が多くなるのに伴って最大変化量Daは大きくなり、吸入空気量が多くなるのに伴って最大変化量Daは小さくなる。なお、パージ通路15内のパージガスの流量は吸気圧に基づいて算出することができる。
また、時定数τaは、吸気圧と吸入空気量に基づいて算出することができる。具体的には、吸気圧が高くなるのに伴って時定数τaは大きくなり、吸入空気量が多くなるのに伴って時定数τaは小さくなる。このことは、本発明者のシミュレーション検討および複数種類の内燃機関での評価により確認された。
したがって、輸送時間Ta、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Da、および時定数τaに基づいて、パージバルブ17が開弁した後の任意の時刻における燃料噴射弁近傍HC濃度を算出することができる。そして、燃料噴射弁近傍HC濃度に対応させて燃料噴射量の補正量を設定することにより、パージ処理を開始した際の空燃比の乱れを抑えることができる。
図3はパージ処理を終了した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の変化を示す図である。図3において、実線は実際の特性を示し、破線は後述する一次遅れ曲線を示している。
図3に示すように、パージバルブ17が時刻t0に閉弁してパージ処理が終了されたときには、パージバルブ17を最後に通過したパージガスは輸送時間Tb経過後の時刻t1に燃料噴射弁6の位置に到達する。この輸送時間Tbは、パージ処理を開始した際の輸送時間Taと同様にして算出することができ、具体的には、吸気圧が高くなるのに伴って輸送時間Tbは長くなり、吸入空気量が多くなるのに伴って輸送時間Tbは短くなる。
輸送時間Tb経過後の時刻t1からは、燃料噴射弁近傍HC濃度が低下し始め、そのときの燃料噴射弁近傍HC濃度の変化挙動は、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Dbと時定数τbとによって規定される一次遅れ曲線で表すことができる。このことは、本発明者のシミュレーション検討および複数種類の内燃機関での評価により確認された。
そして、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Dbは、パージ処理を開始した際の最大変化量Daと同様にして算出することができ、具体的には、パージ終了処理直前のパージ通路15内のパージガスのHC濃度が高くなるのに伴って最大変化量Dbは大きくなり、パージ終了処理直前のパージ通路15内のパージガスの流量が多くなるのに伴って最大変化量Dbは大きくなり、吸入空気量が多くなるのに伴って最大変化量Dbは小さくなる。
また、時定数τbは、吸気圧と吸入空気量に基づいて算出することができる。具体的には、吸気圧が高くなるのに伴って時定数τbは大きくなり、吸入空気量が多くなるのに伴って時定数τbは小さくなる。このことは、本発明者のシミュレーション検討および複数種類の内燃機関での評価により確認された。
したがって、輸送時間Tb、燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Db、および時定数τbに基づいて、パージバルブ17が閉弁した後の任意の時刻における燃料噴射弁近傍HC濃度を算出することができる。そして、燃料噴射弁近傍HC濃度に対応させて燃料噴射量の補正量を設定することにより、パージ処理を終了した際の空燃比の乱れを抑えることができる。
図4はECU100で実行されるパージ処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、内燃機関1の運転が開始されてイグニションスイッチがオン状態になると開始され、内燃機関1の運転が停止されてイグニションスイッチがオフ状態になると終了される。
まず、パージ実施条件が成立しているか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、内燃機関1の冷却水温度、内燃機関1の回転数、およびアクセル開度が、いずれも閾値以上のときにパージ実施条件が成立する。
パージ実施条件が成立していない場合は(ステップS101がNO)、ステップS101の判定を繰り返す。
一方、パージ実施条件が成立すると(ステップS101がYES)、パージバルブ17を開弁させてパージ処理を開始する(ステップS102)。
続いて、各種の情報を読み込む(ステップS103)。具体的には、エアフローセンサ4で検出した吸入空気量、吸気圧センサ5で検出した吸気圧、濃度センサ18で検出したパージ通路15内のパージガスのHC濃度の情報を読み込む。
続いて、輸送時間算出手段としてのステップS104では、パージ処理を開始した際の輸送時間Taを吸気圧と吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、輸送時間Taと吸気圧および吸入空気量との関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから輸送時間Taを求める。
続いて、パージ処理を開始した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Daおよび時定数τaを算出する(ステップS105)。
まず、パージ処理を開始した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Daを、パージ通路15内のパージガスのHC濃度、吸気圧から求まるパージ通路15内のパージガスの流量、および吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、パージ通路15内のパージガスのHC濃度、吸気圧、および吸入空気量と、最大変化量Daとの関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから最大変化量Daを求める。
また、パージ処理を開始した際の時定数τaを、吸気圧と吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、吸気圧および吸入空気量と、時定数τaとの関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから時定数τaを求める。
続いて、パージ処理を開始した際の任意の時刻における燃料噴射弁近傍HC濃度を算出する(ステップS106)。
まず、輸送時間Taが経過するまでの間、すなわち時刻t0から時刻t1の間は、燃料噴射弁近傍HC濃度は0である。
輸送時間Ta経過後の燃料噴射弁近傍HC濃度は、ステップS105で求めた最大変化量Daと時定数τaとに基づいて算出する。具体的には、最大変化量Daと時定数τaとによって規定される一次遅れ曲線の式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから、輸送時間Ta経過後の燃料噴射弁近傍HC濃度を求める。なお、ステップS105、106は、本発明の濃度算出手段を構成する。
そして、燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量を制御する燃料噴射制御ルーチンにおいて、ステップS106で求めた燃料噴射弁近傍HC濃度に対応させて燃料噴射量の補正量が設定され、これによりパージ処理を開始した際の空燃比の乱れが抑制される。
パージ処理途中に、エンジン運転条件の変化によりスロットル弁3やパージバルブ17の開度が変化することがある。この場合、吸入空気量やパージガスの流量が変化するため、燃料噴射弁近傍HC濃度が変化することになる。この場合も、パージ処理開始時と同様の方法で燃料噴射弁近傍HC濃度を求めることができる。つまり、OLE_LINK1運転条件変化後のOLE_LINK1燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Da’は、運転条件変化後のパージ通路15内のパージガスのHC濃度、運転条件変化後の吸気圧から求まるパージ通路15内のパージガスの流量、および運転条件変化後の吸入空気量に基づいて算出する。
エンジン運転条件が変化したか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、内燃機関1の回転数、スロットル弁3の開度、パージバルブ17の開度は変化したかどうかを判定する。
エンジン運転条件が変化した場合(ステップS107がYES)は、ステップS103からステップS106を繰り返し、エンジン運転条件変化後の状態に基づいて、同様のパージ処理を実施する。
エンジン運転条件が変化していない場合(ステップS107がNO)は、ステップS201へ進む。
次に、パージ停止条件が成立しているか否かを判定する(ステップS201)。具体的には、車両減速時、より詳細には、アクセル開度が閾値以下で且つ内燃機関1の回転数が閾値以上のときにパージ停止条件が成立する。
パージ停止条件が成立していない場合は(ステップS201がNO)、ステップS106、201を繰り返す。
一方、パージ停止条件が成立すると(ステップS201がYES)、各種の情報を読み込む(ステップS202)。具体的には、エアフローセンサ4で検出した吸入空気量、吸気圧センサ5で検出した吸気圧、濃度センサ18で検出したパージ通路15内のパージガスのHC濃度の情報を読み込む。
続いて、パージバルブ17を閉弁させてパージ処理を終了する(ステップS203)。
続いて、輸送時間算出手段としてのステップS204では、パージ処理を終了した際の輸送時間Tbを吸気圧と吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、輸送時間Tbと吸気圧および吸入空気量との関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから輸送時間Tbを求める。
続いて、パージ処理を終了した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Dbおよび時定数τbを算出する(ステップS205)。
まず、パージ処理を終了した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の最大変化量Dbを、パージ通路15内のパージガスのHC濃度、吸気圧から求まるパージ通路15内のパージガスの流量、および吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、パージ通路15内のパージガスのHC濃度、吸気圧、および吸入空気量と、最大変化量Dbとの関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから最大変化量Dbを求める。
また、パージ処理を終了した際の時定数τbを、吸気圧と吸入空気量に基づいて算出する。具体的には、吸気圧および吸入空気量と、時定数τbとの関係を定義した式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから時定数τbを求める。
続いて、パージ処理を終了した際の任意の時刻における燃料噴射弁近傍HC濃度を算出する(ステップS206)。
まず、輸送時間Tbが経過するまでの間、すなわち時刻t0から時刻t1の間は、燃料噴射弁近傍HC濃度は最大変化量Dbである。
輸送時間Tb経過後の燃料噴射弁近傍HC濃度は、ステップS205で求めた最大変化量Dbと時定数τbとに基づいて算出する。具体的には、最大変化量Dbと時定数τbとによって規定される一次遅れ曲線の式またはマップがECU100のメモリに記憶されており、その式またはマップから、輸送時間Tb経過後の燃料噴射弁近傍HC濃度を求める。なお、ステップS205、206は、本発明の濃度算出手段を構成する。
そして、燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量を制御する燃料噴射制御ルーチンにおいて、ステップS206で求めた燃料噴射弁近傍HC濃度に対応させて燃料噴射量の補正量が設定され、これによりパージ処理を終了した際の空燃比の乱れが抑制される。
なお、本実施形態では、パージ通路15内のパージガスのHC濃度を濃度センサ18により検出したが、パージ通路15内のパージガスのHC濃度は、パージバルブ17を開弁したときの空燃比変動から求めてもよい。
また、ECU100で実行されるパージ処理において、輸送時間Ta、Tbおよび時定数τa、τbは、内燃機関1のクランク角に換算してもよい。
本発明の一実施形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両用内燃機関の構成図である。 パージ処理を開始した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の変化を示す図である。 パージ処理を終了した際の燃料噴射弁近傍HC濃度の変化を示す図である。 図1のECU100で実行されるパージ処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…内燃機関、2…吸気管、6…燃料噴射弁、11…燃料タンク、13…キャニスタ、15…パージ通路、17…パージバルブ。

Claims (6)

  1. 燃料噴射弁(6)から吸気管(2)に燃料を噴射する内燃機関(1)に搭載され、燃料タンク(11)内で発生した蒸発燃料を脱離可能に吸着するキャニスタ(13)と、前記キャニスタ(13)から脱離した蒸発燃料を前記吸気管(2)に導くパージ通路(15)と、前記パージ通路(15)を開閉するパージバルブ(17)とを備える蒸発燃料処理装置において、
    前記パージバルブ(17)の開弁直後に前記パージバルブ(17)を通過した前記蒸発燃料が、前記パージバルブ(17)が開弁してから前記燃料噴射弁(6)の位置に到達するまでの輸送時間を算出する輸送時間算出手段(S104)と、
    前記輸送時間が経過後の前記燃料噴射弁(6)の位置における前記蒸発燃料の濃度を、前記蒸発燃料の濃度の最大変化量と時定数とによって規定される一次遅れ曲線に基づいて算出する濃度算出手段(S105、S106)とを備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 燃料噴射弁(6)から吸気管(2)に燃料を噴射する内燃機関(1)に搭載され、燃料タンク(11)内で発生した蒸発燃料を脱離可能に吸着するキャニスタ(13)と、前記キャニスタ(13)から脱離した蒸発燃料を前記吸気管(2)に導くパージ通路(15)と、前記パージ通路(15)を開閉するパージバルブ(17)とを備える蒸発燃料処理装置において、
    前記パージバルブ(17)の閉弁直前に前記パージバルブ(17)を通過した前記蒸発燃料が、前記パージバルブ(17)が閉弁してから前記燃料噴射弁(6)の位置に到達するまでの輸送時間を算出する輸送時間算出手段(S204)と、
    前記輸送時間が経過後の前記燃料噴射弁(6)の位置における前記蒸発燃料の濃度を、前記蒸発燃料の濃度の最大変化量と時定数とによって規定される一次遅れ曲線に基づいて算出する濃度算出手段(S205、S206)とを備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  3. 前記濃度算出手段(S105、S106、S205、S206)は、前記内燃機関(1)の吸気圧が高くなるのに伴って前記時定数を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記濃度算出手段(S105、S106、S205、S206)は、前記内燃機関(1)の吸入空気量が多くなるのに伴って前記時定数を小さくすることを特徴とする請求項3に記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記輸送時間算出手段(S104、S204)は、前記内燃機関(1)の吸気圧が高くなるのに伴って前記輸送時間を大きくすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記輸送時間算出手段(S104、S204)は、前記内燃機関(1)の吸入空気量が多くなるのに伴って前記輸送時間を小さくすることを特徴とする請求項5に記載の蒸発燃料処理装置。
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