[go: up one dir, main page]

JP2009007543A - 研磨液組成物 - Google Patents

研磨液組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009007543A
JP2009007543A JP2007324025A JP2007324025A JP2009007543A JP 2009007543 A JP2009007543 A JP 2009007543A JP 2007324025 A JP2007324025 A JP 2007324025A JP 2007324025 A JP2007324025 A JP 2007324025A JP 2009007543 A JP2009007543 A JP 2009007543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peak
polishing
cerium
zirconium
composite oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007324025A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5248096B2 (ja
Inventor
Masami Shirota
真美 代田
Yasuhiro Yoneda
康洋 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2007324025A priority Critical patent/JP5248096B2/ja
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to PCT/JP2007/075309 priority patent/WO2008081943A1/ja
Priority to US12/520,747 priority patent/US8357311B2/en
Priority to EP07860512A priority patent/EP2107093B1/en
Priority to KR1020097012348A priority patent/KR101388956B1/ko
Priority to CN2007800479599A priority patent/CN101568615B/zh
Priority to TW096151339A priority patent/TWI441905B/zh
Publication of JP2009007543A publication Critical patent/JP2009007543A/ja
Priority to US13/717,589 priority patent/US8617994B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5248096B2 publication Critical patent/JP5248096B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】より高速で研磨対象物を研磨可能とする研磨液組成物およびこれを用いた研磨方法、ガラス基板の製造方法、半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体とを含む研磨液組成物であって、CuKα1線(λ=0.154050nm)を照射することにより得られる前記複合酸化物粒子の粉末X線回折スペクトル中に、回折角2θ(θはブラック角)領域28.61〜29.67°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.14〜34.53°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.57〜49.63°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、回折角2θ領域56.45〜58.91°内に頂点があるピーク(第4ピーク)、が各々存在し、前記第1ピークの半値幅が0.8°以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置の製造過程等で行なわれる化学的機械的研磨(CMP)、又は精密ガラス製品若しくはディスプレイ関連製品等の製造過程等で行なわれる研磨処理等において用いられる、研磨液組成物に関する。また、上記研磨液組成物を用いた研磨方法、ガラス基板の製造方法、半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置を構成する酸化膜(例えば、酸化ケイ素膜)、以下に例示するようなガラス基板の基材、即ち、アルミノシリケートガラス基板等の化学強化ガラス基板の基材、ガラスセラミック基板等の結晶化ガラス基板の基材、フォトマスク用基板として用いられる合成石英ガラス基板の基材、又は液晶ディスプレイパネルのガラス面等の研磨には、例えば、セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子が用いられる(例えば、特許文献1及び2参照)。
上記特許文献1に記載された研磨液組成物は、砥剤として酸化セリウム粒子を含む研磨剤組成物を用いて研磨を行った場合に生じる、スクラッチおよびダストの発生の問題を解決するために、酸化セリウム粒子に代えて、二次粒子の平均粒子径が5μm以下の複合酸化物粒子を砥剤として含んでいる。この複合酸化物粒子の原料であるセリウム化合物(例えば、CeCl3)中のセリウムの酸化数は3であり、ジルコニア化合物(ZrOCl2)中のジルコニアの酸化数は4である。上記複合酸化物粒子は下記のようにして調製される。
水溶液中で、セリウム化合物およびジルコニウム化合物と、アンモニアとを反応せしめて、セリウムとジルコニウムを含む非水溶性化合物を生成し、次いで、酸化処理、ろ過、および遠心分離を経て共沈物を得る。この共沈物を超純水などにより繰り返し洗浄した後、乾燥し、次いで、雰囲気温度が300℃以上のオーブン内で熱処理することにより、複合酸化物粒子が得られる。
一方、特許文献2に記載の研磨液組成物は、焼成工程を経ること無しに製造された複合酸化物粒子を含んでいる。特許文献2には、この研磨液組成物について、表面精度の高い表面を形成でき、複合酸化物粒子の粒子径が小さいにもかかわらず研磨速度が大きく、かつ、スクラッチ等の損傷の発生を抑制できると記載されている。この複合酸化物粒子の原料であるセリウム化合物中のセリウムの酸化数は3または4であり、ジルコニウム化合物中のジルコニウムの酸化数は4である。
特開2001−348563号公報 特許第3782771号公報
しかし、これらの研磨液組成物を用いた研磨では、研磨速度が十分に確保できず、スクラッチも低減できない。
本発明では、より高速で研磨対象物を研磨可能とする研磨液組成物、これを用いた研磨方法、ガラス基板の製造方法、および半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の研磨液組成物は、セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体とを含む研磨液組成物であって、CuKα1線(λ=0.154050nm)を照射することにより得られる前記複合酸化物粒子の粉末X線回折スペクトル中に、回折角2θ(θはブラック角)領域28.61〜29.67°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.14〜34.53°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.57〜49.63°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、回折角2θ領域56.45〜58.91°内に頂点があるピーク(第4ピーク)、が各々存在し、前記第1ピークの半値幅が0.8°以下であり、前記粉末X線回折スペクトル中に、酸化セリウムに由来するピークa1、酸化ジルコニウムに由来するピークa2のうちの少なくとも1つのピークが存在する場合、前記ピークa1、a2の頂点の高さが前記第1ピークの頂点の高さの6.0%以下である。ただし、前記ピークa1の頂点は、回折角2θ領域28.40〜28.59°に存在し、前記ピークa2の頂点は、回折角2θ領域29.69〜31.60°に存在する。
また、本発明の研磨液組成物は、セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体とを含む研磨液組成物であって、前記複合酸化物粒子は、酸化数が4のセリウム化合物と酸化数が4のジルコニウム化合物とを含む溶液と、沈殿剤とを混合することにより、前記セリウム化合物と前記ジルコニウム化合物とを加水分解させ、生じた沈殿物を分離し、次いで、焼成し、得られた焼成物を粉砕して得られる複合酸化物粒子である。
本発明の研磨方法は、研磨対象物と研磨パッドとの間に、本発明の研磨液組成物を供給し、前記研磨対象物と前記研磨パッドとが接した状態で、前記研磨パッドを前記研磨対象物に対して相対運動させることにより、前記研磨対象物を研磨する工程を含む。
本発明のガラス基板の製造方法は、ガラス基板の基材の両主面のうちの少なくとも一方の主面を本発明の研磨液組成物を用いて研磨する研磨工程を含む。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の一方の主面がわに薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜を本発明の研磨液組成物を用いて研磨する研磨工程とを含む。
本発明によれば、より高速で研磨対象物を研磨可能とする研磨液組成物、これを用いた研磨方法、ガラス基板の製造方法、および半導体装置の製造方法を提供できる。
複合酸化物粒子は、例えば、下記組成式によって表される。
CexZr1-x2
ただし、xは、条件式0<x<1、好ましくは0.50<x<0.97、より好ましくは0.55<x<0.95、さらに好ましくは0.60<x<0.90、さらにより好ましくは0.65x<0.90、よりいっそう好ましくは0.70x<0.90を満たす数である。
複合酸化物粒子中では、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合って一つの固相を形成している状態にあり、この複合酸化物粒子をX線(Cu−Kα1線、λ=0.154050nm)回折法にて分析することにより得られるスペクトルに、下記ピークが観察される。
すなわち、該スペクトル中、少なくとも、回折角2θ領域28.61〜29.67°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.14〜34.53°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.57〜49.63°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、および、回折角2θ領域56.45〜58.91°内に頂点があるピーク(第4ピーク)が観察される。
研磨速度を向上させる観点から、複合酸化物粒子は、スペクトル中、少なくとも、回折角2θ領域28.61〜29.39°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.14〜34.16°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.57〜49.08°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、および、回折角2θ領域56.45〜58.25°内に頂点があるピーク(第4ピーク)が観察されるものであると好ましく、さらには、回折角2θ領域28.61〜29.25°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.14〜34.04°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.57〜48.90°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、および、回折角2θ領域56.45〜58.02°内に頂点があるピーク(第4ピーク)が観察されるものであるとより好ましく、またさらには、回折角2θ領域28.68〜29.11°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、回折角2θ領域33.23〜33.79内に頂点があるピーク(第2ピーク)、回折角2θ領域47.71〜48.53°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、および、回折角2θ領域56.61〜57.60°内に頂点があるピーク(第4ピーク)が観察されるものであるとよりいっそう好ましい。
第2ピークの面積は、第1ピークの面積の10〜50%、第3ピークの面積は、第1ピークの面積の35〜75%、第4ピークの面積は、第1ピークの面積の20〜65%であると好ましい。研磨速度を向上させる観点から、第2ピークの面積は、第1ピークの面積の15〜45%、第3ピークの面積は、第1ピークの面積の40〜70%、第4ピークの面積は、第1ピークの面積の25〜60%であるとさらに好ましく、第2ピークの面積は、第1ピークの面積の20〜40%、第3ピークの面積は、第1ピークの面積の45〜65%、第4ピークの面積は、第1ピークの面積の30〜55%であるとより好ましい。
スペクトル中に、酸化セリウムに由来するピークa1、酸化ジルコニウムに由来するピークa2のうちの少なくとも1つのピークが存在する場合もある。この場合、ピークa1、a2の頂点の高さは、スクラッチ低減の観点から、ともに第1ピークの頂点の高さの6.0%以下であり、好ましくは3.0%以下、より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0%である。
ピークa1の頂点が存在する回折角2θ領域は28.40°〜28.59°であり、ピークa2の頂点が存在する回折角2θ領域は29.69°〜31.60°である。これらの2θ領域に関する値は、国際回折データICDD(International Center for Diffraction Data)における、酸化セリウムおよび酸化ジルコニウムについての値に基づいている。具体的には、ピークa1の頂点が存在する回折角2θ領域28.40〜28.59°は、立方晶系の酸化セリウムについての値である。ピークa2の頂点が存在する2θ領域29.69〜31.60°は、正方晶系の酸化ジルコニウムの2θ(29.69°)と、単斜晶系の酸化ジルコニウムの2θ(31.60°)に基づいている。
研磨速度を向上させる観点から、ピークa1の頂点は回折角2θ領域28.45°〜28.59°内に、ピークa2の頂点は回折角2θ領域29.70°〜31.55°内にあると好ましく、ピークa1の頂点は回折角2θ領域28.50°〜28.58°内に、ピークa2の頂点は回折角2θ領域29.71°〜31.50°内にあるとより好ましい。
第1ピークの半値幅は0.8°以下であるが、研磨速度を向上させる観点から、0.7°以下が好ましく、0.6°以下がより好ましく、0.5°以下がさらに好ましく、0.45°以下がよりいっそう好ましい。この半値幅は、シェラー式に示されるように、結晶子サイズと相関がある。結晶成長により結晶子サイズが大きくなると半値幅は小さくなる。
本実施形態の複合酸化物粒子では、後述のとおり、酸化セリウムが、酸化数が4のセリウムの化合物に由来し、かつ、酸化ジルコニウムが、酸化数が4のジルコニウムの化合物に由来することにより、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合った1つの固相を形成しており、上記X線回折スペクトルが観察されると考えられる。特許文献1記載の研磨液組成物に含まれる複合酸化物粒子のように、複合酸化物粒子中の酸化セリウムが、酸化数が3のセリウムの化合物に由来する場合、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合った1つの固相の形成が十分に行なわれず、酸化セリウムに由来するピークa1、酸化ジルコニウムに由来するピークa2のうちの少なくとも1つのピークが観察される。
また、本実施形態の研磨液組成物に含まれる複合酸化物粒子のX線回折スペクトルでは、第1ピークの半値幅が小さく第1ピークは非常にシャープである。これは、後述のとおり、その製造過程で十分な焼成が行なわれることにより、上記固相の結晶子サイズが増大するため、即ち、結晶性が向上するためであると考えられる。特許文献2に記載の研磨液組成物に含まれる複合酸化物粒子は、その製造過程で十分な焼成を経ていないので、上記固相の結晶性が十分ではない。そして、X線回折スペクトル中の第1ピークの半値幅は大きく第1ピークはブロードである。
このように、本実施形態の研磨液組成物は、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合った1つの固相を有し、その結晶性が高い複合酸化物粒子を含んでいるので、従来の研磨液組成物よりも、より高速で研磨対象物を研磨可能としていると考えられる。
複合酸化物粒子中における、原子のモル比(Ce/Zr)は、研磨速度を向上させる観点から、(99/1)〜(5/95)であると好ましく、(97/3)〜(16/84)であるとより好ましく、(95/5)〜(40/60)であるとさらに好ましく、(94/6)〜(50/50)であるとさらにより好ましく、(93/7)〜(60/40)であるとよりいっそう好ましい。
複合酸化物(CexZr1-x2)粒子中における、Zrに対するCeの原子比率xは、スクラッチ低減の観点から、好ましくは0.60〜0.93、より好ましくは0.65〜0.90、さらに好ましくは0.70〜0.90である。
複合酸化物粒子の体積中位径(D50)は、研磨速度を向上させる観点から、30nm以上が好ましく、より好ましくは40nm以上、さらに好ましくは50nm以上である。また、D50は、研磨液組成物中において複合酸化物粒子の分散安定性を向上させる観点から、1000nm以下が好ましく、より好ましくは500nm以下、さらに好ましくは250nm以下である。したがって、複合酸化物粒子の体積中位径(D50)は、30〜1000nmが好ましく、より好ましくは40〜500nm、さらに好ましくは50〜250nmである。
ここで、体積中位径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。体積中位径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布計(商品名LA−920、堀場製作所製)で測定した体積基準のメジアン径として得られる。
複合酸化物粒子の平均一次粒子径は、研磨速度を向上させる観点から、10nm以上が好ましく、より好ましくは20nm以上、さらに好ましくは30nm以上である。また、複合酸化物粒子の平均一次粒子径は、研磨対象物を研磨することにより得られる研磨表面の鏡面状態を向上させる観点から、200nm以下が好ましく、より好ましくは150nm以下、さらに好ましくは100nm以下である。したがって、複合酸化物粒子の平均一次粒子径は、10〜200nmが好ましく、より好ましくは20〜150nm、さらに好ましくは30〜100nmである。
ここで、平均一次粒子径(nm)は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて下記式で算出される粒径(真球換算)を意味する。
平均一次粒子径(nm)=820/S
研磨液組成物中の複合酸化物粒子の含有量は、研磨速度を向上させる観点から、0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上、さらに好ましくは0.4重量%以上であり、よりさらに好ましくは0.5重量%以上である。また、複合酸化物粒子の含有量は、分散安定性を向上させる観点、およびコストを低減させる観点から、8重量%以下が好ましく、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは4重量%以下であり、よりさらに好ましくは3重量%以下である。したがって、複合酸化物粒子の含有量は、0.1〜8重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5重量%、さらに好ましくは0.4〜4重量%、よりさらに好ましくは0.5〜3重量%である。
複合酸化物粒子は、市販品であってもよいし、自家調製したものであってもよい。次に、複合酸化物粒子の製造方法の一例について説明する。
複合酸化物粒子は、酸化数が4のセリウム化合物(以下、セリウム(IV)化合物ともいう。)と酸化数が4のジルコニウム化合物(以下、ジルコニウム(IV)化合物ともいう。)とを含む溶液と、沈殿剤とを混合することにより、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを加水分解させ、生じた沈殿物を分離し、次いで、焼成し、得られた焼成物を粉砕することにより得ることができる。
セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液は、例えば、硝酸セリウム等の水溶性のセリウム(IV)化合物と、硝酸ジルコニウム等の水溶性のジルコニウム(IV)化合物とを、各々水などの溶媒に溶解させてから、混合して調製すればよい。
上記セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液に、沈殿剤(塩基溶液)を添加すれば、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とが加水分解されて、沈殿物が生成される。セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液を攪拌しながら沈殿剤を添加することが好ましい。沈殿剤としては、アンモニア溶液;水酸化ナトリウム溶液や水酸化カリウム溶液等の水酸化アルカリ溶液;ナトリウム、カリウム、若しくはアンモニアの炭酸塩溶液;重炭酸塩溶液等が用いられる。沈殿剤は、なかでも、アンモニア、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムの水溶液が好ましく、アンモニア水溶液がさらに好ましい。沈殿剤の規定度は、約1〜5Nであると好ましく、約2〜3Nであるとより好ましい。
セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液に、沈殿剤を添加して得られる上澄液のpHは、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが高度に固溶した状態の複合酸化物粒子を得る観点から、7〜11が好ましく、より好ましくは7.5〜9.5である。
セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液と沈殿剤との混合時間は、特に制限はないが、15分以上であると好ましく、30分以上であるとより好ましい。セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液と沈殿剤との反応は、室温などの任意の適切な温度で行うことができる。セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液と沈殿剤とを混合することにより生じた沈殿物は、デカンテーション、乾燥、ろ過および/または遠心分離のような通常の固体/液体分離技術によって母液から分離できる。得られた沈殿物は、次いで水等で洗浄される。
溶液中のセリウム(IV)化合物は、単にセリウム(IV)化合物が水系媒体中に添加された状態で含まれていると好ましいが、酸化数が3のセリウムを含むセリウム化合物を水系媒体中で電解酸化して、3価のセリウムを4価のセリウムとしてもよい。セリウム(IV)化合物は、セリウム化合物全量中、85重量%以上含まれていると好ましく、87重量%以上含まれているとより好ましく、90重量%以上含まれているとさらに好ましく、95重量%以上含まれているとさらにより好ましい。
セリウム(IV)化合物としては、具体的には、硫酸セリウム(IV)、硫酸四アンモニウムセリウム(IV)、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)等の水溶性の塩が挙げられる。なお、酸化数が4のセリウムの塩を使用するのは、酸化数が3のセリウムの塩に比較して、加水分解され易く、また加水分解速度の点から、ジルコニウム(IV)化合物(例えば、酸化数4のジルコニウムの塩)との同時並行的加水分解に適しているからである。
溶液中に含まれるジルコニウム(IV)化合物としては、オキシ塩化ジルコニウム(塩化ジルコニル)、オキシ硫酸ジルコニウム(硫酸ジルコニル)、オキシ酢酸ジルコニウム(酢酸ジルコニル)、オキシ硝酸ジルコニウム(硝酸ジルコニル)、塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等の水溶性のジルコニウム(IV)塩が挙げられる。
このように、溶液中のセリウムとジルコニウムの酸化数がともに4であり、沈殿剤である塩基溶液が溶液中に添加されることにより溶液のpHが上昇すると、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物がほぼ同じpH領域で加水分解され、水酸化セリウムおよび水酸化ジルコニウムがほぼ同時に沈殿し、互いに高度に混合した状態の沈殿物が得られる。この沈殿物を熱処理することで、沈殿物中に、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合って1つの固相となった部分が生じる。セリウムの酸化数が3であると、セリウム(III)化合物とジルコニウム(IV)化合物が加水分解され水酸化物の沈殿が生じるpH領域が異なるため、両者の混合状態が不十分な沈殿物が得られる。この沈殿物を熱処理すると、酸化セリウムあるいは酸化ジルコニウムが分離した部分が生じる。
セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを含む溶液中に含まれるセリウム元素の酸化物換算量およびジルコニウム元素の酸化物換算量の合計を100重量%とすると、セリウム元素の酸化物換算量は、7〜99重量%であると好ましく、より好ましくは20〜98重量%であり、さらに好ましくは50〜96重量%である。ジルコニウム元素の酸化物換算量は、1〜93重量%であると好ましく、より好ましくは2〜80重量%であり、さらに好ましくは4〜50重量%である。
沈殿物の焼成温度は、酸化セリウムと酸化ジルコニウムとが均一に溶け合った固相の結晶性を向上させ、良好な研磨速度を確保する観点から、900〜1500℃が好ましく、より好ましくは1000〜1400℃であり、さらに好ましくは1100〜1300℃である。加熱時間は、通常、1〜10時間が好ましく、より好ましくは2〜8時間であり、さらに好ましくは3〜7時間である。焼成は例えば、連続式焼成炉等の加熱手段を用いて行える。上記焼成温度は、粒子表面の温度であり、連続式焼成炉内の雰囲気温度と等しい。
焼成物を粉砕する手段は、特に限定はされないが、例えば、ボールミル、ビーズミル、振動ミル等の粉砕装置が挙げられる。粉砕手段の設定条件は、所望の平均粒径範囲の粒子または所望の体積粒子径範囲の粒子を形成するために適宜設定すればよい。粉砕メディアとしては、ジルコニアボール等が挙げられる。
本実施形態の研磨液組成物に含まれる水系媒体としては、水、または水と溶媒との混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。水系媒体としては、なかでも、水が好ましく、イオン交換水がより好ましい。
本実施形態の研磨液組成物に含まれる分散剤は水溶性であると好ましい。水溶性の分散剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびアクリル酸系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。上記分散剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびアクリル酸系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であるとより好ましい。上記分散剤は、アクリル酸系重合体であるとさらに好ましい。分散剤は、水系媒体と混合される前に、複合酸化物粒子の表面に物理吸着されていてもよいし、または、複合酸化物粒子の表面に化学的に結合されていてもよい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型などが挙げられる。
アクリル酸系重合体は、ホモポリマー、コポリマーのいずれであってもよい。ホモポリマーとしては、好ましくは、アクリル酸、アクリル酸非金属塩、またはアクリル酸エステル等の単量体(a)に由来の構成単位(A)を含むホモポリマーが挙げられる。コポリマーとしては、好ましくは、アクリル酸、アクリル酸非金属塩、アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体(a)に由来の構成単位(A)と、下記単量体(b)に由来する構成単位(B)とを含むコポリマーや、アクリル酸、アクリル酸非金属塩、アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも2種の単量体(a)に由来の各構成単位(A)を含むコポリマーが挙げられる。
アクリル酸非金属塩としては、例えば、アクリル酸アンモニウム塩、アクリル酸アミン塩等が挙げられる。アクリル酸系重合体は、これらのアクリル酸非金属塩に由来の構成単位を、1種含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
アクリル酸系重合体が共重合体である場合、構成単位(A)を全構成単位中50モル%を越えて含むが、70モル%を越えて含んでいると好ましく、80モル%を越えて含んでいるとより好ましく、90モル%を越えて含んでいるとさらに好ましい。
単量体(b)は、カルボン酸(塩)基を有し、かつ、重合可能な二重結合を有する単量体であり、例えば、イタコン酸、無水イタコン酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、グルタコン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、フォスフィノカルボン酸、α−ハロアクリル酸、β−カルボン酸、またはこれらの塩、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸オクチル等のメタアクリル酸アルキルエステル類等が挙げられる。
アクリル酸系重合体が塩である場合、例えば、酸型のアクリル酸単量体を単独で重合、あるいは単量体(b)と共重合したのち、所定のアルカリで中和することによって得られる。上記塩としては、例えば、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸との共重合体のアンモニウム塩等が挙げられる。
アクリル酸系重合体は、分散安定性を向上させる観点から、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸アンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ポリアクリル酸アンモニウムがより好ましい。
アクリル酸系重合体は、分散安定性を向上させる観点から、その重量平均分子量が500〜50000であると好ましく、500〜10000であるとより好ましく、1000〜10000であるとさらに好ましい。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づいて算出した値である。
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社)
溶離液:(0.2Mリン酸バッファー)/(CH3CN)=9/1(容量比)
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI検出器
標準物質:ポリアクリル酸換算
研磨液組成物中の分散剤の含有量は、分散安定性を向上させる観点から、0.0005重量%以上が好ましく、より好ましくは0.001重量%以上、さらに好ましくは0.002重量%以上である。また、研磨液組成物中の分散剤の含有量は、0.5重量%以下が好ましく、より好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。したがって、分散剤の含有量は、0.0005〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは0.001〜0.1重量%、さらに好ましくは0.002〜0.05重量%である。
なお、上記において説明した各成分の含有量は、使用時における含有量であるが、本実施形態の研磨液組成物は、その安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存及び供給されてもよい。この場合、製造・輸送コストを低くできる点で好ましい。濃縮液は、必要に応じて前述の水系媒体で適宜希釈して使用すればよい。
本実施形態の発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、複合酸化物粒子の含有量は、製造・輸送コストを低くする観点から、2重量%以上が好ましく、より好ましくは3重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上であり、さらにより好ましくは10重量%以上である。また、分散安定性を向上させる観点から、複合酸化物粒子の含有量は、50重量%以下が好ましく、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。したがって、複合酸化物粒子の含有量は、2〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%、よりいっそう好ましくは10〜30重量%である。
本実施形態の研磨液組成物には、本発明の効果が妨げられない範囲で、さらに、pH調整剤、防腐剤、および酸化剤から選ばれる少なくとも1種の任意成分が含まれていてもよい。
pH調整剤としては、塩基性化合物、または酸性化合物等が挙げられる。塩基性化合物としては、アンモニア、水酸化カリウム、水溶性有機アミンおよび四級アンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。酸性化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸等の無機酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸または安息香酸等の有機酸等が挙げられる。
防腐剤としては、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、(5−クロロ−)2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、過酸化水素、または次亜塩素酸塩等が挙げられる。
酸化剤としては、過マンガン酸、ペルオキソ酸等の過酸化物、クロム酸、または硝酸、並びにこれらの塩等が挙げられる。
本実施形態の研磨液組成物の25℃におけるpHは、特に制限されないが、研磨速度をさらに向上できることから2〜10が好ましく、より好ましくは3〜9、さらに好ましくは4〜8であり、さらにより好ましくは4.5〜7である。ここで、25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の研磨液組成物への浸漬後1分後の数値である。
次に、本実施形態の研磨液組成物の調製方法の一例について説明する。
本実施形態の研磨液組成物の製造方法の一例は、何ら制限されず、例えば、複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体と、必要に応じて任意成分とを混合することによって調製できる。
複合酸化物粒子の水系媒体への分散は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、又はビーズミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。複合酸化物粒子を水系媒体に分散した後は、複合酸化物粒子が凝集等してできた粗大粒子が水系媒体中に含まれる場合、遠心分離やフィルターろ過等により、当該粗大粒子を除去すると好ましい。複合酸化物粒子を水系媒体に、分散剤の存在下で分散させることが好ましい。
次に、本実施形態の研磨液組成物を用いた研磨方法について説明する。
本実施形態の研磨液組成物を用いて行なわれる研磨方法の一例では、研磨対象物と研磨装置を構成する研磨パッドとの間に、研磨液組成物を供給し、研磨対象物と研磨パッドとが接した状態で、研磨パッドを研磨対象物に対して相対運動させることにより、研磨対象物を研磨する。
研磨パッドは、例えば、回転テーブル等の研磨定盤に貼付けられている。研磨対象物は、キャリア等により保持される。研磨装置は、板状の研磨対象物の両主面を同時に研磨可能とする両面研磨装置であってもよいし、片面のみを研磨可能とする片面研磨装置であってもよい。
(ガラス基板の基材の研磨)
ガラス基板の基材の研磨に用いられる研磨パッドの材質について特に制限はなく、従来から公知のものを用いることができる。
研磨の対象である上記基材の材質としては、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロンシリケートガラス、アルミノボロンシリケートガラス、無アルカリガラス、結晶化ガラス、ガラス状カーボン等が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の研磨液組成物は、強化ガラス基板用の一例であるアルミノシリケートガラス基板の基材や、研磨されることによりガラスセラミック基板(結晶化ガラス基板)となる基材、研磨されることにより合成石英ガラス基板となる基材等の研磨に適している。アルミノシリケートガラス基板の基材は、化学的耐久性が良好であり、研磨後に基板上に残存するパーティクルの除去を目的として行なわれるアルカリ洗浄によるダメージ(凹部欠陥等)が発生し難く、よって、より高い表面品質のガラス基板の提供が可能である点で好ましい。また、合成石英ガラス基板は透過率等の光学特性が優れている点で好ましい。
ガラス基板の基材の形状について、特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の、平坦部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状等が挙げられる。本実施形態の研磨液組成物は、なかでも、ディスク状やプレート状のガラス基板の基材の研磨に適している。
研磨装置によりガラス基板の基材に加えられる研磨荷重は、研磨速度を向上させる観点から、3kPa以上が好ましく、4kPa以上がより好ましく、5kPa以上がさらに好ましく、5.5kPa以上がよりいっそう好ましい。また、研磨表面の品質を向上させ、かつ研磨表面の残留応力を緩和する観点から、研磨荷重は、12kPa以下が好ましく、11kPa以下がより好ましく、10kPa以下がさらに好ましく、9kPa以下がよりいっそう好ましい。したがって、研磨荷重は、3〜12kPaが好ましく、より好ましくは4〜11kPa、さらに好ましくは5〜10kPa、よりいっそう好ましくは5.5〜9kPaである。
研磨液組成物の供給速度は、研磨パッドの研磨対象物に面する面の面積と、ガラス基板の基材の研磨対象表面の面積との総和や、研磨液組成物の組成によって異なるが、研磨速度を向上させる観点から、研磨対象表面1cm2あたり0.06〜5ml/分であると好ましく、さらに好ましくは0.08〜4ml/分であり、より好ましくは0.1〜3ml/分である。
研磨パッドの回転数は、10〜200rpmが好ましく、より好ましくは20〜150rpmであり、さらに好ましくは30〜60rpmである。
(半導体装置の製造過程で行われる薄膜の研磨)
本実施形態の研磨液組成物は、例えば、半導体基板の一方の主面がわに配置された薄膜の研磨にも用いることができる。
半導体基板の材料としては、例えば、Si、又はGe等の元素半導体、GaAs,InP、又はCdS等の化合物半導体、InGaAs,HgCdTe等の混晶半導体等が挙げられる。
薄膜の材料としては、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、又はチタン等の金属;ケイ素等の半金属;上記金属を主成分とした合金;ガラス、ガラス状カーボン、又はアモルファスカーボン等のガラス状物質;アルミナ、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化タンタル、又は窒化チタン等のセラミック材料;ポリイミド樹脂等の樹脂、等の半導体装置を構成する材料が挙げられる。なかでも、薄膜は、大きい速度で研磨され得るという観点から、ケイ素を含んでいると好ましく、より好ましくは、酸化ケイ素、窒化ケイ素及びポリシリコンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいると好ましい。酸化ケイ素としては、二酸化ケイ素、テトラエトキシシラン(TEOS)等が挙げられる。酸化ケイ素を含む薄膜には、リン、ホウ素等の元素がドープされていてもよく、そのような、薄膜の具体例としては、BPSG(Boro-Phospho-Silicate Glass)膜、PSG(Phospho-Silicate Glass)膜等が挙げられる。
薄膜形成法は、薄膜を構成する材料に応じて適宜選択すればよいが、例えば、CVD法、PVD法、塗布法、又はメッキ法等が挙げられる。
薄膜を研磨する際に、研磨装置により薄膜に加えられる研磨荷重は、研磨速度を向上させる観点から、5kPa以上が好ましく、より好ましくは10kPa以上である。また、研磨表面の品質を向上させ、かつ研磨表面の残留応力を緩和する観点から、研磨荷重は、100kPa以下が好ましく、より好ましくは70kPa以下、さらに好ましくは50kPa以下である。したがって、研磨荷重は、5〜100kPaが好ましく、より好ましくは10〜70kPa、さらに好ましくは10〜50kPaである。
研磨液組成物の供給速度は、研磨パッドの研磨対象物に面する面の面積と、薄膜の研磨対象表面の面積との総和や、研磨液組成物の組成によって異なるが、研磨速度を向上させる観点から、研磨対象物の表面1cm2あたり0.01ml/分以上が好ましく、より好ましくは0.1ml/分以上である。また、低コスト化及び廃液処理の容易化の観点から、研磨液組成物の供給速度は、研磨対象表面1cm2あたり10ml/分以下が好ましく、より好ましくは5ml/分以下である。したがって、研磨液組成物の供給速度は、研磨対象表面1cm2あたり0.01〜10ml/分が好ましく、より好ましくは0.1〜5mlg/分である。
研磨工程で用いられる研磨パッドの材質等については、特に制限されるものではなく、従来公知のものが使用できる。研磨パッドの材質としては、例えば、硬質発泡ポリウレタン等の有機高分子発泡体や無機発泡体等が挙げられるが、なかでも、硬質発泡ポリウレタンが好ましい。
研磨パッドの回転数は、30〜200rpmが好ましく、より好ましくは45〜150rpmであり、さらに好ましくは60〜100pmである。
薄膜は、凹凸表面を有する薄膜であってもよい。凹凸表面を有する薄膜は、例えば、半導体基板上の一方の主面がわに薄膜を形成する薄膜形成工程と、この薄膜の半導体基板がわの面の反対面に凹凸パターンを形成する凹凸面形成工程とを経て得ることができる。凹凸パターンの形成は、従来から公知のリソグラフィー法等を用いて行える。また、薄膜が有する半導体基板側の面の反対面は、下層の凸凹に対応して凹凸に形成されることもある。凹凸表面を有する薄膜の研磨においても、研磨荷重、研磨液組成物の供給速度、研磨パッドの材質、および研磨パッドの回転数等は、各々上記薄膜の研磨の際と同様であると好ましい。
本実施形態の薄膜の研磨は、相互に隣合う凸部と凹部との段差(H)(図1C又は図3A参照)が、50〜2000nmが好ましく、より好ましくは100〜1500nmである場合に好適に用いられる。なお、「段差(H)」は、凸部の頂点と凹部の底点との間の距離を意味し、プロファイル測定装置(商品名HRP−100、KLA Tencor社製)により求めることができる。
本実施形態の研磨液組成物は、半導体装置の製造過程におけるあらゆる研磨に利用できる。具体例としては、例えば、(1)埋込み素子分離膜を形成する工程で行なわれる研磨、(2)層間絶縁膜を平坦化する工程で行なわれる研磨、(3)埋込み金属配線(例えば、ダマシン配線等)を形成する工程で行なわれる研磨、(4)埋め込みキャパシタを形成する工程で行なわれる研磨等が挙げられる。
上記半導体装置としては、例えば、メモリーIC(Integrated Circuit)、ロジックIC及びシステムLSI(Large−Scale Integration)等が挙げられる。
本実施形態の研磨液組成物は、ハードディスク等を構成するガラス基板用基材や、半導体装置を構成する絶縁層の他に、ガラスセラミック基板等の結晶化ガラス基板の基材、フォトマスク用基板等として用いられる合成石英ガラス基板の基材、又は液晶ディスプレイパネルのガラス面等の研磨にも適用できる。
次に、半導体装置の製造過程の埋込み素子分離膜を形成する工程で行なわれる研磨について図面を用いて説明する。
図1Aに示すように、半導体基板1を酸化炉内で酸素に晒すことにより形成された二酸化シリコン酸化膜(図示せず)上に、シリコン窒化(SiN4)膜2を、例えばCVD法(化学気相成長法)にて形成する。次いで、図1Bに示すように、フォトリソグラフィー技術を用いてシャロートレンチを形成する。次に、図1Cに示すように、例えばシランガスと酸素ガスを用いたCVD法により、トレンチ埋め込み用の酸化膜(SiO2膜)3を形成する。このようにして形成された酸化膜3の半導体基板1がわの面の反対面は、下層の凸凹に対応して形成された、段差Hを有する凸凹を有する。次いで、CMP法により、シリコン窒化膜2表面と酸化膜3の表面がほぼ面一になるまで酸化膜3を研磨する(図1D参照)。本実施形態の研磨液組成物は、このCMP法のよる研磨を行う際に用いられる。
次に、半導体装置の製造過程の層間絶縁膜を平坦化する工程で行なわれる研磨について図面を用いて説明する。
図2Aに示すように、半導体基板11の一方の主面がわに、金属薄膜19(例えばAl薄膜)を、例えば、スパッタリング法にて形成する。図2Aに示した例では、半導体基板11には、不純物がドープされた不純物拡散領域として、ソース12およびドレイン13が形成されている。そして、この図において、金属薄膜19よりも下層には、その表面がシリサイド化されたゲート電極15、ゲート電極15の両端部に配置されたサイドウォール14、SiO2等からなる絶縁層16,17、絶縁層16,17を貫通して金属薄膜19とゲート電極15とを層間接続するタングステンプラグ18が配置されている。
次に、図2Bに示すように、金属薄膜19をフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いてパターニングし、引出し電極20を形成する。これにより、CMOS構造が完成される。
次に、図3Aに示すように、例えばシランガスと酸素ガスを用いたCVD法により、酸化膜(SiO2膜)21を形成する。この酸化膜21の、半導体基板11と向い合う面の反対面は、下層の凸凹に対応して形成された、段差Hを有する凸凹を有する。次いで、CMP法により酸化膜21を研磨する(図3B参照)。本実施形態の研磨液組成物は、このCMP法のよる研磨を行う際に用いられる。
<研磨対象物>
1.ハードディスク用アミノシリケート製ガラス基板の基材
ハードディスク用アミノシリケート製ガラス基板の基材(以下「ガラス基材」と略する。)を用意した。このガラス基材は、セリア粒子を研磨剤として含む研磨液組成物を用いて予め研磨されており、その表面粗さは0.3nm(AFM−Ra)であり、厚さは0.635mm、外径は65mm、内径は20mmである。
2.合成石英ウエハ
両主面がラッピング加工された、直径5.08cm(2インチ)、厚さ1.0mmの合成石英ウエハ(オプトスター(株)製)を用意した。
3.TEOS(テトラエトキシシラン)膜付きシリコンウエハ
直径20.32cm(8インチ)のシリコンウエハ上に、平行平板型プラズマ化学気相成長法(p−CVD法)にて形成された、厚さ2000nmのTEOS膜を用意した。
4.熱酸化膜付きシリコンウエハ
直径20.32cm(8インチ)のシリコンウエハ上に形成された、厚さ2000nmの二酸化ケイ素膜を用意した。二酸化ケイ素膜は、シリコンウエハを、酸化炉内に入れて酸素ガスやスチームに晒し、シリコンウエハ中のシリコンと酸素を反応させることにより形成できる。
5.HDP膜付きシリコンウエハ
直径20.32cm(8インチ)のシリコンウエハ上に、高密度プラズマ化学気相成長法(HDP−CVD)にて形成された、厚さ1000nmの酸化ケイ素膜を用意した。
<研磨条件>
1.ガラス基材または合成石英ウエハの研磨
研磨試験機:ムサシノ電子社製、MA−300片面研磨機、定盤直径300mm研磨パッド:IC1000(硬質ウレタンパッド)とsuba400(不織布タイプパッド)との積層パッド(ニッタ・ハース(株)製)又は、NP025(スウェードタイプパッド、(株)filwel製)
定盤回転数:90r/min
キャリア回転数:90r/min、強制駆動式
研磨液組成物供給速度:50g/min(約1.5mL/min/cm2
研磨時間:15min
研磨荷重:300g/cm2(錘による一定荷重)
ドレス条件:研磨前にブラシにイオン交換水を1分間供給して、ブラシをドレスした。
2.TEOS膜、熱酸化膜、またはHDP膜の研磨
研磨試験機:片面研磨機(品番:LP−541、ラップマスターSFT(株)製、定盤径540mm)
研磨パッド:IC1000(硬質ウレタンパッド)とsuba400(不織布タイプパッド)との積層パッド(ニッタ・ハース(株)製)
定盤回転数:100rpm
へッド回転数:110rpm(回転方向は定盤と同じ)
研磨時間:1min
研磨荷重:30kPa(設定値)
研磨液組成物供給量:200ml/min
<評価方法>
実施例1〜20、比較例1〜14の研磨液組成物(表1〜表3参照)を用いて、研磨対象物を研磨した後、イオン交換水を用いて流水洗浄し、次いで、イオン交換水中に浸漬した状態で超音波洗浄(100kHz、3min)し、更に、イオン交換水で流水洗浄し、最後に、スピンドライ法により乾燥させた。
(砥粒スラリーの調製)
(1)Ce0.75Zr0.252粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより焼成物A(Ce0.75Zr0.252粒子)が湿式粉砕されることにより得られたCe0.75Zr0.252粒子スラリー(Ce0.75Zr0.252粒子:25重量%)を用意した。焼成物Aは、未焼成Ce0.75Zr0.252粒子(商品名Actalys9320、ローディア社製)が1160℃で6時間、連続式焼成炉で焼成されることにより得られたものである。なお、焼成物Aは、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(2)CeO2粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が130nmとなるよう、ビーズミルにより焼成物であるCeO2粒子(バイコウスキー社製、純度99.9%)が湿式粉砕されることにより得られたCeO2粒子スラリー(CeO2粒子:40重量%)を用意した。なお、CeO2粒子は、セリウム(IV)化合物を原料として用いて得られたものである。
(3)Ce0.87Zr0.132粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるように、ビーズミルにより焼成物B(Ce0.87Zr0.132粒子)が湿式粉砕されることにより得られたCe0.87Zr0.132粒子スラリー(Ce0.87Zr0.132粒子:25重量%)を用意した。上記焼成物Bは、未焼成Ce0.87Zr0.132粒子(ローディア社製)が1100℃で6時間、連続式焼成炉で焼成されることにより得られたものである。なお、焼成物Bは、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(4)Ce0.80Zr0.202粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより焼成物C(Ce0.80Zr0.202粒子)が湿式粉砕されることにより得られたCe0.80Zr0.202粒子スラリー(Ce0.80Zr0.202粒子:25重量%)を用意した。上記焼成物Cは、未焼成Ce0.80Zr0.202粒子(商品名Actalys9315、ローディア社製)が1160℃で6時間、連続式焼成炉で焼成されることにより得られたものである。なお、焼成物Cは、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(5)Ce0.62Zr0.382粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより焼成物D(Ce0.62Zr0.382粒子)が湿式粉砕されることにより得られたCe0.62Zr0.382粒子スラリー(Ce0.62Zr0.382粒子:25重量%)を用意した。焼成物Dは、未焼成Ce0.62Zr0.382粒子(商品名Actalys9330、ローディア社製)が1240℃で6時間、連続式焼成炉で焼成されることにより得られたものである。なお、焼成物Dは、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(6)未焼成Ce0.80Zr0.202粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより未焼成Ce0.80Zr0.202粒子(商品名Actalys9315、ローディア社製)が湿式粉砕されることにより得られた未焼成Ce0.80Zr0.202粒子スラリー(Ce0.80Zr0.202粒子:25重量%)を用意した。なお、未焼成Ce0.80Zr0.202粒子は、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(7)未焼成Ce0.62Zr0.382粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより未焼成Ce0.62Zr0.382粒子(商品名Actalys9330、ローディア社製)が湿式粉砕されることにより得られた未焼成Ce0.62Zr0.382粒子スラリー(Ce0.62Zr0.382粒子:25重量%)を用意した。なお、未焼成Ce0.62Zr0.382粒子は、セリウム(IV)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
(8)Ce0.74Zr0.262粒子スラリー
分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム、重量平均分子量6000)が添加された水中で、体積中位径が150nmとなるよう、ビーズミルにより焼成物E(Ce0.74Zr0.262粒子)が湿式粉砕されることにより得られたCe0.74Zr0.262粒子スラリー(Ce0.74Zr0.262粒子:25重量%)を用意した。なお、焼成物Eは、セリウム(III)化合物とジルコニウム(IV)化合物とを原料として用いて得られたものである。
なお、Ce0.74Zr0.262粒子スラリーの調製方法の詳細は下記のとおりである。
まず、30Lの反応容器内で、37.7重量%の硝酸セリウム(III)塩溶液4280gと54.8重量%の硝酸ジルコニウム(IV)塩溶液1070gとを攪拌して混合した。得られた混合液のpHは1.26であった。次に、上記混合液に10Lの脱イオン水を加えた。
次に、脱イオン水が加えられた上記混合液に、1.7L/hrの供給速度で連続的に3.8mol/Lのアンモニア水を加えた。このようにして得られる混合液のpHが7.2となった時点で、5.8mol/Lの過酸化水素水1148mlを加え、さらにpHが安定するようアンモニア水を連続的に添加して、水酸化セリウムと水酸化ジルコニウムとの共沈物を得た。なお、アンモニア水の添加量の合計は2420ml、過酸化水素水(5.8M)の添加量は合計1148mlである。
次に、共沈物を濾紙でろ過した後、脱イオン水で洗浄した。得られた洗浄物を1130℃で2hr焼成した後、焼成物から60メッシュのフィルターを用いて粗大粒子を除去した。次いで、ふる分けにより粗大粒子が除かれた焼成物Eを、湿式粉砕した後、濾過精度が2μmのプリーツフィルターを用いてろ過して、Ce0.74Zr0.262粒子スラリーを得た。
(研磨液組成物の調整)
上記のようにして調整された各スラリーと水とpH調整剤として硝酸とを、砥粒と分散剤と水とpH調整剤の濃度が夫々表1〜表3に記載の濃度となるように混合して、研磨液組成物を得た。
Figure 2009007543
Figure 2009007543
Figure 2009007543
各スラリー20gを110℃の雰囲気内で12時間乾燥させた後、得られた乾燥物を乳鉢で解砕して粉末X線回折用サンプルを得た。各サンプルを粉末X線回折法にて分析した結果は表4に示している。粉末X線回折法による測定条件は下記のとおりとした。
(測定条件)
装置:(株)リガク製、粉末X線解析装置 RINT2500VC
X線発生電圧:40kV
放射線 :Cu−Kα1線(λ=0.154050nm)
電流 :120mA
Scan Speed:10度/min
測定ステップ:0.02度/min
Figure 2009007543
各ピークの頂点の高さ、第1ピークの半値幅、および各ピークの面積は、得られた粉末X線回折スペクトルから、粉末X線回折装置付属の粉末X線回折パターン総合解析ソフトJADE(MDI社)を用いて算出した。上記ソフトによる算出処理は、上記ソフトの取扱説明書(Jade(Ver.5)ソフトウェア、取扱説明書 Manual No.MJ13133E02、理学電機株式会社)に基づいてなされている。
<研磨速度の算出方法>
1.ガラス基材と合成石英ウエハについて
研磨前後の研磨対象物の重量差(g)を、該研磨対象物の密度(ガラス基材2.46g/cm3、合成石英ウエハ2.20g/cm3)、該研磨対象物の研磨対象表面の面積(ガラス基材30.04cm2、合成石英ウエハ19.63cm2)、及び研磨時間(min)で除して単位時間当たりの研磨量を計算し、研磨速度(nm/min)を算出した。
2.TEOS膜、熱酸化膜、およびHDP膜について
研磨前後のTEOS膜の厚みを光干渉式膜厚計(商品名:VM−1000、大日本スクリーン製造(株)製)を用いて測定し、これらの値から下記の通り研磨速度を算出した。熱酸化膜又はHDP膜の研磨速度も同様にして算出した。
研磨速度(nm/min)=(研磨前の膜の厚み)―(研磨後の膜の厚み)
<スクラッチ数の評価方法>
研磨対象物:熱酸化膜付きシリコンウエハ
直径5cm(2インチ)のシリコンウエハ上に形成された、厚さ1000nmの二酸化ケイ素膜を用意した。二酸化ケイ素膜は、シリコンウエハを、酸化炉内に入れて酸素ガスやスチームに晒し、シリコンウエハ中のシリコンと酸素を反応させることにより形成できる。
研磨条件
研磨試験機:ムサシノ電子社製、MA−300片面研磨機、定盤直径300mm、
研磨パッド:IC1000(硬質ウレタンパッド)とsuba400(不織布タイプパッド)との積層パッド(ニッタ・ハース(株)製)、
定盤回転数:90r/min、
キャリア回転数:90r/min、強制駆動式、
研磨液組成物供給速度:50g/min(約1.5mL/min/cm2)、
研磨時間:1min
研磨荷重:300g/cm2(錘による一定荷重)
ドレス条件:研磨前にイオン交換水を1分間供給して、ダイヤモンドリングでドレスした。
各研磨液組成物を用いて、上記研磨条件に従って研磨された上記研磨対象物について、下記の測定方法によりスクラッチ数(本)を測定した。n数は3とし、各研磨対象物に観察されたスクラッチ数(本)の平均値を表3に示した。
なお、スクラッチとは、MicroMax VMX−2100にて観察可能な幅が20nm以上、長さが50μm以上、深さが3nm以上程度の傷である。
[スクラッチ数の測定方法]
測定機器:VISION PSYTEC製、MicroMax VMX−2100
(Micromaxの測定条件)
光源:2Sλ(250W)及び3Pλ(250W)、共に光量が100%
チルド角:−9°
倍率:最大(視野範囲:研磨された面の全面積の35分の1)
観察領域:研磨された面の全面積(2インチ熱酸化膜ウエハ基板)
アイリス:notch
表1〜表3に、実施例1〜20、比較例1〜14の研磨液組成物を用いた研磨の研磨速度を示している。表1〜表3に示されるように、砥粒の濃度が同一の実施例および比較例同士を比較すると、ガラス基材、合成石英ウエハ、TEOS膜、熱酸化膜、HDP膜のいずれを研磨する場合であっても、実施例の研磨液組成物を用いて研磨する方が、比較例の研磨液組成物を用いて研磨するよりも、研磨速度が速いことが確認できた。
また、表3および表4に示されるように、研磨液組成物を用いて熱酸化膜を研磨する際、(ピークa1の頂点の高さ/第1ピークの頂点の高さ)×100および(ピークa2の頂点の高さ/第1ピークの頂点の高さ)×100がともに6.0%以下である複合酸化物粒子を含む研磨液組成物を用いる場合、(ピークa1の頂点の高さ/第1ピークの頂点の高さ)×100および(ピークa2の頂点の高さ/第1ピークの頂点の高さ)×100のうちの少なくとも一方が6.0%を超える複合酸化物粒子を含む研磨液組成物を用いる場合よりも、スクラッチ数を大幅に低減できることが確認できた。
本実施形態の研磨液組成物を用いて研磨を行えば、より高速で研磨対象物を研磨でき、かつスクラッチを低減できるので、本実施形態の研磨液組成物は、半導体装置を構成する酸化膜(例えば、酸化ケイ素膜)、アルミノシリケートガラス基板等の化学強化ガラス基板の基材、ガラスセラミック基板等の結晶化ガラス基板の基材、フォトマスク用基板又はステッパー用レンズ材等として用いられる合成石英ガラス基板の基材、又は液晶ディスプレイパネルのガラス面等の研磨に好適に用いられる。
A〜Dは、本実施形態の半導体装置の製造方法の一例、又は本実施形態の研磨方法の一例を説明する工程断面図 AおよびBは、本実施形態の半導体装置の製造方法の一例、又は本実施形態の研磨方法の一例を説明する工程断面図 AおよびBは、本実施形態の半導体装置の製造方法の一例、又は本実施形態の研磨方法の一例を説明する工程断面図
符号の説明
1,11 半導体基板
2 シリコン窒化膜
3,16,17,21 酸化膜
12 ソース
13 ドレイン
14 サイドウォール
15 ゲート電極
18 タングステンプラグ
19 金属薄膜
20 引出し電極

Claims (7)

  1. セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体とを含む研磨液組成物であって、
    CuKα1線(λ=0.154050nm)を照射することにより得られる前記複合酸化物粒子の粉末X線回折スペクトル中に、
    回折角2θ(θはブラック角)領域28.61〜29.67°内に頂点があるピーク(第1ピーク)、
    回折角2θ領域33.14〜34.53°内に頂点があるピーク(第2ピーク)、
    回折角2θ領域47.57〜49.63°内に頂点があるピーク(第3ピーク)、
    回折角2θ領域56.45〜58.91°内に頂点があるピーク(第4ピーク)、が各々存在し、
    前記第1ピークの半値幅が0.8°以下であり、
    前記粉末X線回折スペクトル中に、酸化セリウムに由来するピークa1、酸化ジルコニウムに由来するピークa2のうちの少なくとも1つのピークが存在する場合、
    前記ピークa1、a2の頂点の高さが第1ピークの頂点の高さの6.0%以下である研磨液組成物。
    ただし、前記ピークa1の頂点は、回折角2θ領域28.40〜28.59°に存在し、前記ピークa2の頂点は、回折角2θ領域29.69〜31.60°に存在する。
  2. セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物粒子と、分散剤と、水系媒体とを含む研磨液組成物であって、
    前記複合酸化物粒子は、酸化数が4のセリウム化合物と酸化数が4のジルコニウム化合物とを含む溶液と、沈殿剤とを混合することにより、前記セリウム化合物と前記ジルコニウム化合物とを加水分解させ、生じた沈殿物を分離し、次いで、焼成し、得られた焼成物を粉砕して得られる複合酸化物粒子である、研磨液組成物。
  3. 前記第2ピークの面積が、前記第1ピークの面積の10〜50%、
    前記第3ピークの面積が、前記第1ピークの面積の35〜75%、
    前記第4ピークの面積が、前記第1ピークの面積の20〜65%である請求項1に記載の研磨液組成物。
  4. 前記複合酸化物粒子の体積中位径は、30〜1000nmである請求項1〜3のいずれかの項に記載の研磨液組成物。
  5. 研磨対象物と研磨パッドとの間に、請求項1〜4のいずれかに記載の研磨液組成物を供給し、前記研磨対象物と前記研磨パッドとが接した状態で、前記研磨パッドを前記研磨対象物に対して相対運動させることにより、前記研磨対象物を研磨する工程を含む研磨方法。
  6. ガラス基板の基材の両主面のうちの少なくとも一方の主面を請求項1〜4のいずれかの項に記載の研磨液組成物を用いて研磨する研磨工程を含むガラス基板の製造方法。
  7. 半導体基板上の一方の主面がわに薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記薄膜を請求項1〜4のいずれかの項に記載の研磨液組成物を用いて研磨する研磨工程とを含む半導体装置の製造方法。
JP2007324025A 2006-12-28 2007-12-14 研磨液組成物 Expired - Fee Related JP5248096B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007324025A JP5248096B2 (ja) 2006-12-28 2007-12-14 研磨液組成物
US12/520,747 US8357311B2 (en) 2006-12-28 2007-12-28 Polishing liquid composition
EP07860512A EP2107093B1 (en) 2006-12-28 2007-12-28 Polishing liquid composition
KR1020097012348A KR101388956B1 (ko) 2006-12-28 2007-12-28 연마액 조성물
PCT/JP2007/075309 WO2008081943A1 (ja) 2006-12-28 2007-12-28 研磨液組成物
CN2007800479599A CN101568615B (zh) 2006-12-28 2007-12-28 研磨液组合物
TW096151339A TWI441905B (zh) 2006-12-28 2007-12-28 研磨液組合物
US13/717,589 US8617994B2 (en) 2006-12-28 2012-12-17 Polishing liquid composition

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006356517 2006-12-28
JP2006356517 2006-12-28
JP2007139661 2007-05-25
JP2007139661 2007-05-25
JP2007141356 2007-05-29
JP2007141356 2007-05-29
JP2007324025A JP5248096B2 (ja) 2006-12-28 2007-12-14 研磨液組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009007543A true JP2009007543A (ja) 2009-01-15
JP5248096B2 JP5248096B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=40322939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007324025A Expired - Fee Related JP5248096B2 (ja) 2006-12-28 2007-12-14 研磨液組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5248096B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012524129A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 ロディア チャイナ カンパニー、リミテッド セリウム系粒子組成物およびその調製
JP2013129056A (ja) * 2011-11-21 2013-07-04 Tosoh Corp 研磨用ジルコニア複合粉末及びその製造方法
KR20140120270A (ko) 2013-04-02 2014-10-13 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 콜로이달 실리카 연마재 및 이를 이용한 합성 석영 유리 기판의 제조 방법
KR20180068424A (ko) * 2016-12-14 2018-06-22 솔브레인 주식회사 화학적 기계적 연마 슬러리 조성물 및 반도체 소자의 제조방법
US20190322899A1 (en) * 2016-12-28 2019-10-24 Kao Corporation Cerium oxide abrasive grains

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10237425A (ja) * 1997-02-24 1998-09-08 Toray Ind Inc 研磨材
JP2001348563A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Toray Ind Inc 研磨剤
JP3782771B2 (ja) * 2002-11-06 2006-06-07 ユシロ化学工業株式会社 研磨用砥粒及び研磨剤の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10237425A (ja) * 1997-02-24 1998-09-08 Toray Ind Inc 研磨材
JP2001348563A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Toray Ind Inc 研磨剤
JP3782771B2 (ja) * 2002-11-06 2006-06-07 ユシロ化学工業株式会社 研磨用砥粒及び研磨剤の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012524129A (ja) * 2009-04-15 2012-10-11 ロディア チャイナ カンパニー、リミテッド セリウム系粒子組成物およびその調製
US8727833B2 (en) 2009-04-15 2014-05-20 Rhodia (China) Co., Ltd. Cerium-based particle composition and the preparation thereof
JP2013129056A (ja) * 2011-11-21 2013-07-04 Tosoh Corp 研磨用ジルコニア複合粉末及びその製造方法
KR20140120270A (ko) 2013-04-02 2014-10-13 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 콜로이달 실리카 연마재 및 이를 이용한 합성 석영 유리 기판의 제조 방법
EP2792726A1 (en) 2013-04-02 2014-10-22 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Colloidal silica polishing composition and method for manufacturing synthetic quartz glass substrates using the same
US10093833B2 (en) 2013-04-02 2018-10-09 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Colloidal silica polishing composition and method for manufacturing synthetic quartz glass substrates using the same
KR20180068424A (ko) * 2016-12-14 2018-06-22 솔브레인 주식회사 화학적 기계적 연마 슬러리 조성물 및 반도체 소자의 제조방법
KR102852370B1 (ko) 2016-12-14 2025-09-01 솔브레인 주식회사 화학적 기계적 연마 슬러리 조성물 및 반도체 소자의 제조방법
US20190322899A1 (en) * 2016-12-28 2019-10-24 Kao Corporation Cerium oxide abrasive grains

Also Published As

Publication number Publication date
JP5248096B2 (ja) 2013-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5403957B2 (ja) 研磨液組成物
US8357311B2 (en) Polishing liquid composition
JP4202257B2 (ja) ケミカルメカニカルポリシングスラリにおける使用のための粒子の形成方法及び該方法で形成された粒子
EP1056816B1 (en) Cerium oxide slurry for polishing, process for preparing the slurry, and process for polishing with the slurry
JP2009051726A (ja) 酸化セリウムの製造方法、酸化セリウム研磨剤、これを用いた基板の研磨方法及び半導体装置の製造方法
WO2007046420A1 (ja) 酸化セリウムスラリー、酸化セリウム研磨液及びこれらを用いた基板の研磨方法
JP5403956B2 (ja) 研磨液組成物
JP5248096B2 (ja) 研磨液組成物
WO2018124017A1 (ja) 酸化セリウム砥粒
TWI488952B (zh) Cmp研磿液以及使用此cmp研磨液的研磨方法以及半導體基板的製造方法
JP5403909B2 (ja) 研磨液組成物
JP5403910B2 (ja) 研磨液組成物
JP2001351882A (ja) 研磨剤
JP2005048125A (ja) Cmp研磨剤、研磨方法及び半導体装置の製造方法
US9328261B2 (en) Polishing agent, polishing method, and manufacturing method of semiconductor integrated circuit device
KR101196757B1 (ko) 고정도 연마용 산화세륨의 제조방법
JP4356636B2 (ja) 酸化セリウムの製造方法、酸化セリウム研磨剤、これを用いた基板の研磨方法及び半導体装置の製造方法
JP2007116081A (ja) 3元系複合酸化物研磨剤及び基板の研磨方法
JP2004277474A (ja) Cmp研磨剤、研磨方法及び半導体装置の製造方法
KR101103748B1 (ko) 반도체 박막 연마용 산화세륨 슬러리 및 이의 제조방법
JP2005048122A (ja) Cmp研磨剤、研磨方法及び半導体装置の製造方法
JP2004289170A (ja) 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法
JP2002203819A (ja) Cmp研磨剤及び基板の研磨方法
JP2005005501A (ja) Cmp研磨剤、研磨方法及び半導体装置の製造方法
JP2004282092A (ja) 酸化セリウム研磨剤及び基板の研磨法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130410

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5248096

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160419

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees