JP2009002202A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランクシャフトの逆回転をより好適に予測することで、始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることのできる内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】混合気の燃焼が中止された時点の第1回転速度NE1と混合気の燃焼が中止されてから所定期間αが経過した後の第2機関回転速度NE2との差である速度低下量ΔNEを算出し、その速度低下量ΔNEに基づき、始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間RPを推定する。そして、その推定された逆回転トルク作用期間RP中はスタータモータの駆動を禁止する
【選択図】図2
【解決手段】混合気の燃焼が中止された時点の第1回転速度NE1と混合気の燃焼が中止されてから所定期間αが経過した後の第2機関回転速度NE2との差である速度低下量ΔNEを算出し、その速度低下量ΔNEに基づき、始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間RPを推定する。そして、その推定された逆回転トルク作用期間RP中はスタータモータの駆動を禁止する
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の始動装置に関する。
内燃機関の始動は、スタータモータの回転力がギヤ機構などの駆動力伝達機構を介してクランクシャフトに伝達されることにより行われる。
他方、機関停止時において、クランクシャフトの回転が停止する直前にあっては、気筒内で圧縮された空気の反力によって当該クランクシャフトは逆回転することがあり、こうした逆回転中においては、スタータモータや駆動力伝達機構などといった始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する。
他方、機関停止時において、クランクシャフトの回転が停止する直前にあっては、気筒内で圧縮された空気の反力によって当該クランクシャフトは逆回転することがあり、こうした逆回転中においては、スタータモータや駆動力伝達機構などといった始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する。
このようなクランクシャフトの逆回転中に、機関始動操作などに基づきスタータモータの駆動が行われると、当該スタータモータは、クランクシャフトの逆回転トルクに抗して当該クランクシャフトを正回転させる状態になるため、上記始動機構に対して過剰な負荷がかかるおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の装置では、クランクシャフトが逆回転しているときにはスタータモータの駆動を禁止するようにしている。この装置では、クランクシャフトが逆回転しているか否かをセンサで直接検出したり、気筒内の空気の圧縮状態に基づいてクランクシャフトの逆回転を予測したりするようにしている。
特開2005−140030号公報
ところで、クランクシャフトの逆回転が検出された後、スタータモータの駆動を禁止する処理が完了するまでにはある程度の処理時間がかかる。そのため、そうした駆動禁止処理が完了する前においては、クランクシャフトが逆回転していてもスタータモータの駆動が行われてしまうおそれがある。
こうした不都合の発生を抑えるためには上記処理時間を確実に確保する必要があり、そうした処理時間を確保するためには、クランクシャフトの逆回転を検出するのではなく、前もって予測することが望ましい。ここで、上記文献では、気筒内の空気の圧縮状態に基づいてクランクシャフトの逆回転を予測するようにしているが、空気の圧縮状態に基づきクランクシャフトが逆回転すると判定された場合、その後直ちに逆回転が発生するおそれがあり、上記文献に記載の予測態様では、上記処理時間を十分に確保することができない可能性がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランクシャフトの逆回転をより好適に予測することで、始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることのできる内燃機関の始動装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関を始動させるスタータモータと当該スタータモータの駆動力をクランクシャフトに伝達する駆動力伝達機構とを有する始動機構、及び前記スタータモータの駆動を制御する制御手段を備える内燃機関の始動装置において、前記制御手段は、前記始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間を、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定し、その推定された逆回転トルク作用期間中は前記スタータモータの駆動を禁止することをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関を始動させるスタータモータと当該スタータモータの駆動力をクランクシャフトに伝達する駆動力伝達機構とを有する始動機構、及び前記スタータモータの駆動を制御する制御手段を備える内燃機関の始動装置において、前記制御手段は、前記始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間を、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定し、その推定された逆回転トルク作用期間中は前記スタータモータの駆動を禁止することをその要旨とする。
燃料噴射や燃料点火が中止されることによって混合気の燃焼が中止されると、クランクシャフトの正回転方向(機関運転中の回転方向)への回転速度は低下していき、その正回転方向への回転速度が一旦「0」になった後に、クランクシャフトの逆回転は生じる。そうした正回転方向への回転速度が「0」になる時間は、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定することができる。また、そうした機関回転速度の低下度合が大きいときほど、ピストンの運動エネルギーは大きくなるため、正回転方向への回転速度が「0」になった後のピストンの上昇量は大きくなり、その結果、気筒内の空気はより圧縮されやすくなる。従って、機関回転速度の低下度合が大きいときほど、逆回転トルクが発生してから消滅するまでの時間は長くなる傾向にあり、そうした低下度合に基づいて逆回転トルクの作用期間を推定することも可能である。そこで、同構成では、始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間、すなわちクランクシャフトの正回転方向への回転速度が「0」になった時点から逆回転トルクが消滅するまでの期間を、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定するようにしている。
ここで、上述したように、気筒内の空気の圧縮状態を検出することでクランクシャフトの逆回転を予測するようにした従来の装置では、クランクシャフトが逆回転すると予測された後、直ちに逆回転が発生するおそれがあり、この場合にはスタータモータの駆動を禁止する処理が間に合わなくなる。
他方、混合気の燃焼が中止された後、クランクシャフトが逆回転を始めるまでにはある程度の時間がかかる。従って、同構成によるように、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて逆回転トルク作用期間を推定する場合には、混合気の燃焼が中止された後、クランクシャフトが逆回転を始めるまでの間において、上記逆回転トルク作用期間を算出する時間やスタータモータの駆動禁止処理を完了する時間を確保することが可能となる。
このように同構成によれば、クランクシャフトの逆回転をより好適に予測することができる、すなわち始動機構に対して逆回転トルクが作用し始める前に、余裕をもって逆回転トルク作用期間を推定することができるようになる。従って、始動機構に対して逆回転トルクが作用し始める前に、スタータモータの駆動禁止処理を完了させることも可能となり、上記始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることができるようになる。なお、同構成において、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度としては、燃料噴射及び燃料点火のうちの少なくとも一方が停止された後の機関回転速度を挙げることができる。
混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づき、逆回転トルク作用期間を推定する場合には、請求項2に記載の発明によるように、逆回転トルク作用期間は、前記低下度合が大きいときほど長くなるように推定される、といった構成を採用することにより、逆回転トルク作用期間を適切に推定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の始動装置において、前記制御手段は、前記低下度合を示す値として、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度と混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度との差である速度低下量を算出することをその要旨とする。
混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度と、混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度との差が大きいときほど、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合は大きい状態にある。そこで、同構成では、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度と混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度との差である速度低下量を算出するようにしており、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合を適切に算出することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関の始動装置において、前記逆回転トルク作用期間は、前記速度低下量が大きいときほど長くなるように推定されることをその要旨とする。
同構成によれば、機関回転速度の低下度合が大きいときほど、逆回転トルク作用期間の推定値は長くされるため、同逆回転トルク作用期間を適切に推定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の内燃機関の始動装置において、前記所定期間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度に基づいて可変設定されることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の内燃機関の始動装置において、前記所定期間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度に基づいて可変設定されることをその要旨とする。
上記速度低下量に基づいて逆回転トルク作用期間を推定する場合には、混合気の燃焼が停止されてから所定期間が経過した後に行われる機関回転速度の検出を、逆回転トルクが発生し始める時期に対して可能な限り近い時期に行うようにすることで、その推定精度を高めることができる。
ここで、混合気の燃焼が中止された時点から逆回転トルクが発生し始める(クランクシャフトが逆回転を始める)までの時間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度の高さに応じて変化する。そのため、逆回転トルク作用期間の推定精度を高めることのできる機関回転速度の理想的な検出時期も、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度の高さに応じて変化する。そこで、同構成では、混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度を検出するに際して、その所定期間を、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度に基づいて可変設定するようにしている。従って、逆回転トルク作用期間の推定精度を好適に高めることができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の始動装置において、前記所定期間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度が高いときほど長くされることをその要旨とする。
同構成によれば、混合気の燃焼が中止された時点から逆回転トルクが発生し始めるまでの時間が長くなるときほど、所定期間経過後の機関回転速度の検出が遅くなるため、上記逆回転トルク作用期間の推定精度を適切に向上させることができるようになる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、前記駆動力伝達機構は、前記スタータモータの駆動力を前記クランクシャフトに伝達するワンウェイクラッチを備え、前記スタータモータの出力軸に設けられるピニオンギヤと同クランクシャフトに設けられるリングギヤとが常時噛み合わされてなることをその要旨とする。
同構成における始動機構は、駆動力伝達機構にワンウェイクラッチが設けられており、ピニオンギヤとリングギヤとが常時噛み合わされた、いわゆる常時噛合式の始動機構とされている。ここで、一般に、スタータモータの回転トルクは駆動力伝達機構で減速された状態でクランクシャフトに伝達されるため、スタータモータや駆動力伝達機構といった始動機構がクランクシャフトの逆回転によって回転される際の回転抵抗は非常に大きなものになっている。従って、常時噛合式の始動機構においては、クランクシャフトの逆回転時にあって、実際にはクランクシャフトは逆回転しにくく、主に逆回転トルクのみが始動機構に伝達される。そのため、クランクシャフトの逆回転を実際に検出してスタータモータの駆動を禁止する場合には、そうした逆回転トルクのみが始動機構に伝達されるような逆回転状態を検出することができず、スタータモータの駆動禁止処理を行うことができない。この点、上記構成によれば、クランクシャフトから始動機構に対して逆回転トルクが作用する期間を推定するようにしている。そのため、実際にはクランクシャフトは逆回転しにくく、逆回転トルクのみが始動機構に伝達されるような逆回転状態においても、スタータモータの駆動を禁止することができる。従って、常時噛合式の始動機構においても、スタータモータの駆動を適切に禁止することができるようになる。
以下、本発明にかかる内燃機関の始動装置を具体化した一実施形態について、図1〜図7を併せ参照して説明する。
図1に、本発明にかかる始動装置が適用された車載用内燃機関にあって、その内燃機関の下方に設けられたオイルパン2の後端部分周辺における部分断面図を示す。
図1に、本発明にかかる始動装置が適用された車載用内燃機関にあって、その内燃機関の下方に設けられたオイルパン2の後端部分周辺における部分断面図を示す。
この図1に示すように、オイルパン2の後端の上方には、ラダービーム4に回転可能に支持されたクランクシャフト6の後端が配置されている。
クランクシャフト6の後端にはフライホイール8、アウターレース支持プレート10及びリングギヤ12が取り付けられている。
クランクシャフト6の後端にはフライホイール8、アウターレース支持プレート10及びリングギヤ12が取り付けられている。
アウターレース支持プレート10は、フライホイール8と共にクランクシャフト6の後端にボルトにて締結固定され、クランクシャフト6と共に回転する。
リングギヤ12は、クランクシャフト6の後端の外周部分にあって、ワンウェイクラッチ14のインナーレース16とベアリング18とを介して取り付けられており、ワンウェイクラッチ14が非係合状態にある時には、このリングギヤ12はクランクシャフト6の回転とは独立して回転可能である。さらに、同リングギヤ12の周縁部にはリング状のギヤ部12aが形成されている。このギヤ部12aは、スタータモータ30の出力軸34に設けられたピニオンギヤ35に常時噛み合わされており、スタータモータ30からの回転力を受けることによりリングギヤ12を回転させる。なお、ギヤ部12aの歯数はピニオンギヤ35の歯数よりも多くされており、スタータモータ30が回転駆動されると、その回転トルクは減速された状態でクランクシャフト6に伝達される。
リングギヤ12は、クランクシャフト6の後端の外周部分にあって、ワンウェイクラッチ14のインナーレース16とベアリング18とを介して取り付けられており、ワンウェイクラッチ14が非係合状態にある時には、このリングギヤ12はクランクシャフト6の回転とは独立して回転可能である。さらに、同リングギヤ12の周縁部にはリング状のギヤ部12aが形成されている。このギヤ部12aは、スタータモータ30の出力軸34に設けられたピニオンギヤ35に常時噛み合わされており、スタータモータ30からの回転力を受けることによりリングギヤ12を回転させる。なお、ギヤ部12aの歯数はピニオンギヤ35の歯数よりも多くされており、スタータモータ30が回転駆動されると、その回転トルクは減速された状態でクランクシャフト6に伝達される。
前記ワンウェイクラッチ14のアウターレース22は、アウターレース支持プレート10の外周部分にあって、リングギヤ12の内周部分に取り付けられたインナーレース16に対向するように取り付けられている。こうして、リングギヤ12とアウターレース支持プレート10との間にワンウェイクラッチ14が設けられている。
そうしたワンウェイクラッチ14、ベアリング18、アウターレース支持プレート10、リングギヤ12、ピニオンギヤ35等によって、スタータモータ30の駆動力をクランクシャフト6に伝達する駆動力伝達機構が構成されている。
機関始動時にスタータモータ30がピニオンギヤ35を介してリングギヤ12を回転させる時、すなわちリングギヤ12側からトルクが伝達される場合には、ワンウェイクラッチ14によってアウターレース支持プレート10とリングギヤ12とが係合状態にされる。これにより、スタータモータ30によってクランクシャフト6は回転される、すなわちクランキングが行われる。
そして、機関が完爆する、換言すればスタータモータ30の力を借りることなく内燃機関が自立回転するようになると、クランクシャフト6に連動するアウターレース支持プレート10の回転速度がリングギヤ12の回転速度よりも速くなり、ワンウェイクラッチ14の係合が解除される、すなわちワンウェイクラッチ14は空転するようになる。そして、これによりクランクシャフト6とスタータモータ30との駆動連結は解除される。
ベアリング18やワンウェイクラッチ14には、シリンダブロックやクランクシャフト6内の油路等を介してオイルが供給されており、これにより同ベアリング18や同ワンウェイクラッチ14の潤滑がなされる。ここで、アウターレース支持プレート10とリングギヤ12との間に配置されたワンウェイクラッチ14からのオイル漏れを抑えるためにリング状の第1シール部材24が、ワンウェイクラッチ14のアウターレース22とリングギヤ12との間に配置されている。この第1シール部材24は、リングギヤ12の中間に形成された円筒状の段差部12bの内周面12cに嵌合された状態でリングギヤ12側に固定されている。この第1シール部材24の内周側に形成されているシールリップ24aは、アウターレース22の外周面に摺動可能に接触し、オイルのシールを行っている。
段差部12bを挟んで第1シール部材24の反対側には、第1シール部材24よりも大径の第2シール部材26が配置されている。この第2シール部材26は、クランクシャフト6より下方側では主にオイルパン2の後端2aの内周面2bに、クランクシャフト6より上方側では主にシリンダブロックの後端の内周面に嵌合されている。この第2シール部材26の内周側に形成されているシールリップ26aは、段差部12bの外周面12dに摺動可能に接触し、オイルのシールを行っている。
このように、本実施形態において内燃機関の始動を行うための始動機構は、ピニオンギヤ35とリングギヤ12のギヤ部12aとが常時噛み合う、いわゆる常時噛合式の始動機構となっている。そして、機関始動時におけるクランクシャフト6とスタータモータ30との駆動連結、及び機関完爆後におけるクランクシャフト6とスタータモータ30との駆動連結の解除は、ワンウェイクラッチ14によって行われる。なお、本実施形態においては、スタータモータ30のピニオンギヤ35からフライホイール8に固定されたアウターレース支持プレート10までの駆動力伝達経路上に配設された各部材によって上記駆動力伝達機構が構成されている。
上記制御装置50は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、バックアップRAM、外部入力回路、及び外部出力回路等から構成されている。そして、内燃機関や車両の状態を検出する各種センサ(例えばクランクシャフト6の回転速度、すなわち機関回転速度NEを検出するクランク角センサ40など)が接続されており、その検出結果に基づいて燃料噴射量や点火時期といった各種の制御を行う。また、車両の運転者により切り換え操作され、現在の操作位置に対応した信号を出力するイグニッションスイッチ41(以下、IGスイッチ41という)も接続されている。そして、このIGスイッチ41が始動位置に操作される、即ち機関始動操作が行われると、上記スタータモータ30を駆動させるとともに、燃料噴射及び燃料点火を開始して機関始動を行う。一方、IGスイッチ41がオフ位置にされる、即ち機関停止操作が行われると、燃料噴射及び燃料点火を停止して混合気の燃焼を中止することにより機関運転を停止させる。なお、同制御装置50は、上記制御手段を構成する。
また、この制御装置50は、内燃機関の始動及び停止を自動的に行う自動始動及び自動停止制御も実行する。例えば、車両が走行状態から停止状態に移行したときには、内燃機関を自動的に停止させる。一方、ブレーキペダルの操作状態等に基づいて車両が停止状態から発進状態に移行すると判断されたときや、自動停止中にあって空調機器を構成するコンプレッサの駆動要求があるとき、あるいは自動停止中にあってバッテリの充電要求があるとき等のように自動始動条件が成立しているときには、内燃機関を自動的に始動させる。
ところで、燃料噴射や燃料点火が中止されることによって混合気の燃焼が中止されると、クランクシャフトの正回転方向(機関運転中の回転方向)への回転速度は徐々に低下していき、最終的にはクランクシャフト6の回転は停止する。このクランクシャフト6の回転が停止する直前にあっては、気筒内で圧縮された空気の反力によってクランクシャフト6は逆回転することがある。
ここで、スタータモータのピニオンギヤとクランクシャフト側のリングギヤとが噛み合っていない状態でクランクシャフトの逆回転が発生したときには、クランクシャフト6は逆回転するものの、その逆回転トルクは始動機構に伝達されない。一方、リングギヤに対して始動機構側の減速比は小さくなっているため、クランクシャフト6側から始動機構側への回転抵抗は大きくなっている。そのため、ピニオンギヤとリングギヤとが噛み合っているときにクランクシャフトの逆回転が発生したときには、実際にはクランクシャフト6は逆回転しにくく、主に逆回転トルクのみが始動機構に伝達される。
従って、本実施形態の始動機構のように、ピニオンギヤ35とリングギヤ12とが常時噛み合っている場合には、クランクシャフト6の逆回転発生中において、実際にはクランクシャフト6は逆回転しにくく、主に逆回転トルクのみが始動機構に伝達される。
このようにクランクシャフト6の逆回転トルクが始動機構に付与されている状態で、機関始動操作や自動始動要求に基づき、スタータモータ30の駆動が行われると、当該スタータモータ30は、クランクシャフト6の逆回転トルクに抗して当該クランクシャフト6を正回転させる状態になる。そのため、スタータモータ30やワンウェイクラッチ14、あるいは減速用の歯車などといった始動機構の構成部材に対して過剰な負荷がかかるおそれがある。
そこで、本実施形態では、始動機構に対してクランクシャフト6の逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間RPを推定し、その逆回転トルク作用期間RP中は、スタータモータ30の駆動を禁止するようにしている。
本実施形態における逆回転トルク作用期間RPの推定原理を、図2及び図3を併せ参照して説明する。
図2に、機関停止時の機関回転速度NEの変化態様及び逆回転トルクの発生態様を示す。
図2に、機関停止時の機関回転速度NEの変化態様及び逆回転トルクの発生態様を示す。
この図2に示すように、時刻t1において燃料噴射や燃料点火が中止されることによって混合気の燃焼が中止されると、クランクシャフト6の正回転方向(機関運転中の回転方向)への回転速度は低下していき、その正回転方向への回転速度が一旦「0」になる(時刻t2)。そして機関回転速度NEが「0」になった直後から、クランクシャフトの逆回転トルクは発生し始め、その後、ある程度の時間が経過すると逆回転トルクは消滅する(時刻t3)。
ここで、混合気の燃焼が中止されてからクランクシャフト6の正回転方向への回転速度が「0」になるまでの時間(時刻t1〜時刻t2:以下、ゼロ到達時間ZTという)は、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度NEの低下度合に基づいて推定することができる。
また、そうした機関回転速度NEの低下度合が大きいときほど、気筒内のピストンの運動エネルギーは大きくなるため、正回転方向への回転速度が「0」になった後のピストンの上昇量は大きくなり、その結果、気筒内の空気はより圧縮されやすくなる。従って、機関回転速度NEの低下度合が大きいときほど、逆回転トルクが発生してから消滅するまでの時間(時刻t2〜時刻t3)は長くなる傾向にあり、そうした低下度合に基づいて逆回転トルクの作用期間(時刻t2〜時刻t3)を推定することも可能である。
そこで、本実施形態では、上記逆回転トルク作用期間RP、すなわちクランクシャフト6の正回転方向への回転速度が「0」になった時点(時刻t2)から逆回転トルクが消滅する(時刻t3)までの期間を、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度NEの低下度合に基づいて推定するようにしている。
より詳細には、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度NEと、混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度NEとの差が大きいときほど、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度NEの低下度合は大きい状態にある。そこで、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度NEを第1回転速度NE1とし、混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度NEを第2回転速度NE2としたときに、機関回転速度NEの上記低下度合を示す値として、第1回転速度NE1と第2回転速度NE2との差である速度低下量ΔNEを算出するようにしている。
そして、混合気の燃焼が停止されてからクランクシャフト6の正回転方向への回転速度が「0」になるまでの時間、即ち上記ゼロ到達時間ZTを速度低下量ΔNEに基づいて推定する。
さらに、その速度低下量ΔNEに基づいて上記逆回転トルク作用期間RPを推定し、ゼロ到達時間ZTに逆回転トルク作用期間RPを加算することで、混合気の燃焼が中止されてから逆回転トルクが消滅するまでの時間(以下、逆回転トルク消滅時間DTという)を算出する。
そして、混合気の燃焼が中止されてからの経過時間Tを計測し、その経過時間Tが上記ゼロ到達時間ZT以上、逆回転トルク消滅時間DT以下であるときには、スタータモータ30の駆動を禁止する駆動禁止フラグFを「ON」の状態に保持して、スタータモータ30の駆動を禁止するようにしている。
また、上記速度低下量ΔNEに基づいて逆回転トルク作用期間RPを推定する場合には、混合気の燃焼が停止されてから所定期間が経過した後に行われる第2回転速度NE2の検出を、逆回転トルクが発生し始める時期(時刻t2)に対して可能な限り近い時期に行うようにすることで、その推定精度を高めることができる。より詳細には、制御装置50による速度低下量ΔNEの算出時間、ゼロ到達時間ZTの推定処理時間、及び駆動禁止フラグFを「OFF」から「ON」に変更する時間を加算した時間を処理時間PTとした場合に、上記時刻t2よりも処理時間PTの分だけ前の時期に第2回転速度NE2を検出するのが理想的である。このように上記時刻t2よりも処理時間PTの分だけ前の時期に第2回転速度NE2を検出することにより、上記処理時間PTを確実に確保して逆回転トルク発生中のスタータモータ30の駆動を禁止しつつ、当該第2回転速度NE2の検出を逆回転トルクが発生し始める時期(時刻t2)に対して可能な限り近い時期に行うことができるようになる。
その時刻t2よりも処理時間PTの分だけ前の時期とは、「時刻t1(混合気の燃焼が中止された時刻)−時刻t2(逆回転トルクが発生し始める時刻)−処理時間PT=所定期間α」とした場合に、「時刻t1+所定期間α」の時期となる。ここで、図3に示すように、混合気の燃焼が中止された時点(時刻t1)から逆回転トルクが発生し始めるまでの時間(時刻t2)は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度NE、即ち第1回転速度NE1の高さに応じて変化する。より具体的には、第1回転速度NE1が高いときほど、混合気の燃焼が中止された時点から逆回転トルクが発生し始めるまでの時間は長くなる。そのため、逆回転トルク作用期間RPの推定精度を高めることのできる理想的な第2回転速度NE2の検出時期(図2や図3に示す時刻TS:以下、第2回転速度検出時間TSという)も、換言すれば上記所定期間αも、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度NEの高さに応じて変化する。具体的には、第1回転速度NE1が高いときほど、上記所定期間αは長くなり、第2回転速度検出時間TSは遅い時期になる。そこで、混合気の燃焼が中止されてから所定期間αが経過した後の第2回転速度NE2を検出するに際して、その所定期間αを、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度、即ち上記第1回転速度NE1に基づいて可変設定することで、逆回転トルク作用期間RPの推定精度を高めるようにしている。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、上記逆回転トルク作用期間RPを推定する、換言すれば上記ゼロ到達時間ZT及び逆回転トルク消滅時間DTを推定する推定処理について、その処理手順を説明する。なお、この推定処理は、制御装置50によって所定周期毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されるとまず、機関停止条件が成立しているか否かが判定される(S100)。ここでは、IGスイッチ41がオフ位置にされたときや、自動停止条件が成立している場合に肯定判定される。なお、自動停止条件としては、車両が走行状態から停止状態に移行したときや、自動始動後にあって上記コンプレッサの駆動要求が解消されたとき、あるいは自動始動後にあって上記バッテリの充電要求が解消されたときなどが挙げられる。
そして、機関停止条件が成立していない場合には(S100:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、機関停止条件が成立している場合には(S100:YES)、燃料噴射が停止された直後であるか否かが判定される(S110)。そして、燃料噴射が停止された直後でない場合には(S110:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、機関停止条件が成立している場合には(S100:YES)、燃料噴射が停止された直後であるか否かが判定される(S110)。そして、燃料噴射が停止された直後でない場合には(S110:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、燃料噴射が停止された直後である場合には、混合気の燃焼が中止された時点での機関回転速度である上記第1回転速度NE1の検出が行われ(S120)、その第1回転速度NE1に基づいて上記第2回転速度検出時間TSが設定される(S130)。この第2回転速度検出時間TSの設定に際しては、図5に示すように、第1回転速度NE1が高いときほど第2回転速度検出時間TSは長くなるように可変設定される。そして、こうした設定態様によって、混合気の燃焼が中止された時点から逆回転トルクが発生し始めるまでの時間が長くなるときほど、上記所定期間αが経過した後の第2回転速度NE2の検出は遅くなり、上記逆回転トルク作用期間RPの推定精度が向上するようになる。
次に、燃料噴射が停止されてからの経過時間Tの計測が開始される(S140)。そして、その経過時間Tが上記第2回転速度検出時間TSとなったか否かが判定され(S150)、未だ経過時間Tが第2回転速度検出時間TSに達していない場合には(S150:NO)、経過時間Tが第2回転速度検出時間TSに達するまで、このステップS150での判定処理が繰り返し行われる。
一方、経過時間Tが第2回転速度検出時間TSに達した場合には(S150:YES)、上記第2回転速度NE2の検出が行われ(S160)、その第2回転速度NE2から第1回転速度NE1を減算した上記速度低下量ΔNEが算出される(S170)。
次に、速度低下量ΔNEに基づいて上記ゼロ到達時間ZTと逆回転トルク作用期間RPとが算出される(S180)。ここでは、速度低下量ΔNEと第2回転速度検出時間TSとに基づいて機関回転速度NEの低下速度が算出され、その低下速度と第2回転速度NE2とに基づいて機関回転速度NEが「0」になる時間、すなわち上記ゼロ到達時間ZTが推定される。また、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合が大きいときほど、即ち速度低下量ΔNEが大きいときほど、逆回転トルクが発生してから消滅するまでの時間は長くなる傾向にある。そこで、図6に示すように、速度低下量ΔNEが大きいときほど、逆回転トルク作用期間RPは長くなるように、当該逆回転トルク作用期間RPは可変設定される。
次に、ゼロ到達時間ZT及び逆回転トルク作用期間RPに基づいて上記逆回転トルク消滅時間DTが算出される(S190)。ここでは、ゼロ到達時間ZTに逆回転トルク作用期間RPを加算することで、混合気の燃焼が中止されてから逆回転トルクが消滅するまでの時間である上記逆回転トルク消滅時間DTが算出される。そして、本処理は一旦終了される。
次に、スタータモータ30の駆動処理について、図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、このスタータモータ駆動処理も、制御装置50によって、所定周期毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず、機関始動条件が成立しているか否かが判定される(S200)。ここでは、IGスイッチ41が始動位置にされているときや、上記自動始動条件が成立している場合に肯定判定される。そして、機関始動条件が成立していない場合には(S200:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、機関始動条件が成立している場合には(S200:YES)、現在、スタータモータ30の駆動を禁止する駆動禁止期間NS内にあるか否かが判定される(S210)。この駆動禁止期間NSとしては、上記ゼロ到達時間ZT、逆回転トルク消滅時間DT、及び燃料噴射が停止されてからの経過時間Tに基づき、次式(1)を満たす期間が設定される。
ゼロ到達時間ZT≦経過時間T≦逆回転トルク消滅時間DT …(1)
この式(1)に示されるように、上記駆動禁止期間NSは、上記逆回転トルク作用期間RPと一致する期間である。
そして、駆動禁止期間NS内である場合には(S210:YES)、駆動禁止期間NSを脱するまで、このステップS210での判定処理が繰り返し行われる。
一方、駆動禁止期間NS内ではない場合には(S210:NO)、スタータモータ30の駆動が開始される(S220)。
一方、駆動禁止期間NS内ではない場合には(S210:NO)、スタータモータ30の駆動が開始される(S220)。
次に、内燃機関が完爆したか否かが判定される(S230)。ここでは、例えば機関回転速度NEが所定の値を超えた場合に肯定判定される。そして、完爆していない場合には(S230:NO)、完爆が完了するまで、このステップS230での判定処理が繰り返し行われる。
一方、内燃機関が完爆した場合には(S230:YES)、スタータモータ30の駆動が停止されて(S240)、本処理は終了される。
このように本実施形態においては、上記推定処理が実行されることにより、逆回転トルク作用期間RPが推定される。そして、上記スタータモータ駆動処理が実行されることにより、その逆回転トルク作用期間RP内でのスタータモータ30の駆動が禁止され、これによりクランクシャフト6の逆回転トルクに起因する上記始動機構への過剰な負荷入力が抑制される。
このように本実施形態においては、上記推定処理が実行されることにより、逆回転トルク作用期間RPが推定される。そして、上記スタータモータ駆動処理が実行されることにより、その逆回転トルク作用期間RP内でのスタータモータ30の駆動が禁止され、これによりクランクシャフト6の逆回転トルクに起因する上記始動機構への過剰な負荷入力が抑制される。
ここで、気筒内の空気の圧縮状態を検出することでクランクシャフトの逆回転を予測するようにした上記従来の装置では、クランクシャフトが逆回転すると予測された後、直ちに逆回転が発生するおそれがあり、この場合にはスタータモータの駆動を禁止する処理が間に合わなくなる可能性がある。
他方、混合気の燃焼が中止された後、クランクシャフト6の逆回転トルクが発生し始めるまでにはある程度の時間がかかる。従って、本実施形態の上記推定処理によるように、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度NEの低下度合に基づき、逆回転トルク作用期間RPを推定する場合には次のような効果が得られる。すなわち混合気の燃焼が中止された後、逆回転トルクが発生し始めるまでの間において、上記逆回転トルク作用期間RPを算出する時間やスタータモータ30の駆動禁止処理を完了する時間を確保することが可能である。
従って、クランクシャフト6の逆回転トルクについてその発生期間をより適切に予測することができる、すなわち始動機構に対して逆回転トルクが作用し始める前に、余裕をもって逆回転トルク作用期間RPを推定することができるようになる。従って、始動機構に対して逆回転トルクが作用し始める前に、スタータモータ30の駆動禁止処理を完了させることも可能となり、上記始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることができる。
また、本実施形態における始動機構は、駆動力伝達機構にワンウェイクラッチ14が設けられており、ピニオンギヤ35とリングギヤ12とが常時噛み合わされた、いわゆる常時噛合式の始動機構とされている。ここで、上述したように、スタータモータ30の回転トルクは駆動力伝達機構で減速された状態でクランクシャフト6に伝達されるため、スタータモータ30や駆動力伝達機構といった始動機構がクランクシャフト6の逆回転によって回転される際の回転抵抗は非常に大きなものになっている。従って、常時噛合式の始動機構においては、クランクシャフト6の逆回転時にあって、実際にはクランクシャフト6は逆回転しにくく、主に逆回転トルクのみが始動機構に伝達される。そのため、クランクシャフト6の逆回転を実際に検出してスタータモータ30の駆動を禁止する場合には、そうした逆回転トルクのみが始動機構に伝達されるような逆回転状態を検出することができず、スタータモータ30の駆動禁止処理を行うことができない。この点、本実施形態では、クランクシャフト6から始動機構に対して逆回転トルクが作用する期間を推定するようにしている。そのため、実際にはクランクシャフト6は逆回転しにくく、逆回転トルクのみが始動機構に伝達されるような逆回転状態においても、スタータモータ30の駆動を禁止することができる。従って、常時噛合式の始動機構においても、スタータモータ30の駆動を適切に禁止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)始動機構に対してクランクシャフト6の逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間RPを、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定し、その推定された逆回転トルク作用期間RP中はスタータモータ30の駆動を禁止するようにしている。これにより、クランクシャフト6の逆回転をより好適に予測することができ、始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることができるようになる。
(1)始動機構に対してクランクシャフト6の逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間RPを、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定し、その推定された逆回転トルク作用期間RP中はスタータモータ30の駆動を禁止するようにしている。これにより、クランクシャフト6の逆回転をより好適に予測することができ、始動機構に対して過剰な負荷がかかる状態をより適切に抑えることができるようになる。
(2)逆回転トルク作用期間RPを、上記機関回転速度の低下度合が大きいときほど長くなるように推定しているため、その逆回転トルク作用期間RPを適切に推定することができるようになる。
(3)上記低下度合を示す値として、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度(第1回転速度NE1)と混合気の燃焼が中止されてから所定期間αが経過した後の機関回転速度(第2回転速度NE2)との差である速度低下量ΔNEを算出するようにしている。従って、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合を適切に算出することができるようになる。
(4)上記速度低下量ΔNEが大きいときほど逆回転トルク作用期間RPが長くなるように推定している。このため、機関回転速度の低下度合が大きいときほど、逆回転トルク作用期間RPの推定値は長くされるようになり、同逆回転トルク作用期間RPを適切に推定することができるようになる。
(5)混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度(第1回転速度NE1)に基づいて上記所定期間αを可変設定するようにしている。より詳細には、混合気の燃焼が中止されてから所定期間αが経過した後の機関回転速度である上記第2回転速度NE2について、その検出時期である第2回転速度検出時間TSを可変設定するようにしている。従って、逆回転トルク作用期間RPの推定精度を好適に高めることができるようになる。
(6)混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度(第1回転速度NE1)が高いときほど、上記所定期間αが長くなるように設定している。そのため、混合気の燃焼が中止された時点から逆回転トルクが発生し始めるまでの時間が長くなるときほど、所定期間αが経過した後の機関回転速度の検出は遅くなり、逆回転トルク作用期間RPの推定精度を適切に向上させることができるようになる。
(7)スタータモータ30の駆動力をクランクシャフト6に伝達するワンウェイクラッチ14を備え、スタータモータ30のピニオンギヤ35とクランクシャフト6側に設けられるリングギヤ12とが常時噛み合っている常時噛合式の始動機構を備える内燃機関において、上記推定処理及びスタータモータ駆動処理を行うようにしている。そのため、クランクシャフト6の逆回転時において、実際にはクランクシャフト6は逆回転しにくく、その逆回転トルクのみが始動機構に伝達されるような逆回転状態においても、スタータモータ30の駆動を禁止することができ、常時噛合式の始動機構においてもスタータモータ30の駆動を適切に禁止することができるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・機関回転速度の低下度合を示す値として、上記速度低下量ΔNEを算出するようにしたが、この他の値を算出するようにしてもよい。例えば、機関回転速度の低下速度を算出するようにしてもよい。
・機関回転速度の低下度合を示す値として、上記速度低下量ΔNEを算出するようにしたが、この他の値を算出するようにしてもよい。例えば、機関回転速度の低下速度を算出するようにしてもよい。
・上記第1回転速度NE1の検出タイミングは、混合気の燃焼が中止された直後のタイミングであったが、少なくとも上記第2回転速度検出時間TSよりも前のタイミングであれば、その検出タイミングを変更してもよい。
・第2回転速度検出時間TSを可変設定するようにしたが、固定値とするようにしてよい。例えば、第1回転速度NE1がアイドル回転速度となっているときに最適化された第2回転速度検出時間TSを設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、混合気の燃焼が中止されてからクランクシャフト6の正回転方向への回転速度が「0」になるまでの時間であるゼロ到達時間ZTを推定するようにした。この他、クランクシャフト6の正回転方向への回転速度が「0」になった時点で、遅延することなく速やかに上記駆動禁止フラグFを「OFF」から「ON」にすることができるのであれば、ゼロ到達時間ZTを推定するのではなく、回転速度が「0」になったことを検出するようにしてもよい。
・上記実施形態における始動機構は、常時噛合式の始動機構であった。この他、機関始動時にのみスタータモータのピニオンギヤとクランクシャフト側のリングギヤとが噛み合う始動機構であっても、上述したような不都合は発生するおそれがある。すなわち、クランクシャフト6の逆回転中に、機関始動操作や自動始動要求に基づき、スタータモータ30の駆動が行われて、ピニオンギヤとリングギヤとが噛み合わされると、当該スタータモータ30は、クランクシャフト6の逆回転トルクに抗して当該クランクシャフト6を正回転させる状態になる。そのため、スタータモータや減速用の歯車などといった始動機構の構成部材に対して過剰な負荷がかかるおそれがある。こうした機関始動時にのみスタータモータのピニオンギヤとクランクシャフト側のリングギヤとが噛み合う始動機構に対しても、本発明を適用することにより、上記実施形態と同様な態様にて、クランクシャフトの逆回転トルクに起因する始動機構への過剰な負荷入力を適切に抑えることができるようになる。
・上記実施形態における内燃機関は、自動始動及び自動停止が行われるものであったが、そうした自動始動及び自動停止が行われない内燃機関の始動装置に対しても、本発明は同様に適用することができる。
2…オイルパン、2a…後端、2b…内周面、4…ラダービーム、6…クランクシャフト、8…フライホイール、10…アウターレース支持プレート、12…リングギヤ、12a…ギヤ部、12b…段差部、12c…内周面、12d…外周面、14…ワンウェイクラッチ、16…インナーレース、18…ベアリング、22…アウターレース、24…第1シール部材、24a…シールリップ、26…第2シール部材、26a…シールリップ、30…スタータモータ、34…出力軸、35…ピニオンギヤ、40…クランク角センサ、41…イグニッションスイッチ(IGスイッチ)、50…制御装置。
Claims (7)
- 内燃機関を始動させるスタータモータと当該スタータモータの駆動力をクランクシャフトに伝達する駆動力伝達機構とを有する始動機構、及び前記スタータモータの駆動を制御する制御手段を備える内燃機関の始動装置において、
前記制御手段は、前記始動機構に対してクランクシャフトの逆回転トルクが作用する逆回転トルク作用期間を、混合気の燃焼が中止された後の機関回転速度の低下度合に基づいて推定し、その推定された逆回転トルク作用期間中は前記スタータモータの駆動を禁止する
ことを特徴とする内燃機関の始動装置。 - 前記逆回転トルク作用期間は、前記低下度合が大きいときほど長くなるように推定される
請求項1に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記制御手段は、前記低下度合を示す値として、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度と混合気の燃焼が中止されてから所定期間が経過した後の機関回転速度との差である速度低下量を算出する
請求項1または2に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記逆回転トルク作用期間は、前記速度低下量が大きいときほど長くなるように推定される
請求項3に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記所定期間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度に基づいて可変設定される
請求項3または4に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記所定期間は、混合気の燃焼が中止された時点の機関回転速度が高いときほど長くされる
請求項5に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記駆動力伝達機構は、前記スタータモータの駆動力を前記クランクシャフトに伝達するワンウェイクラッチを備え、前記スタータモータの出力軸に設けられるピニオンギヤと同クランクシャフトに設けられるリングギヤとが常時噛み合わされてなる
請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置。
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