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JP2009001690A - 水性塗料組成物 - Google Patents

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JP2009001690A
JP2009001690A JP2007164528A JP2007164528A JP2009001690A JP 2009001690 A JP2009001690 A JP 2009001690A JP 2007164528 A JP2007164528 A JP 2007164528A JP 2007164528 A JP2007164528 A JP 2007164528A JP 2009001690 A JP2009001690 A JP 2009001690A
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aqueous
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Norio Sekiguchi
範夫 関口
Yukinaga Tamura
幸永 田村
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Abstract

【課題】顔料の貯蔵安定性に優れ、建築、鋼構造物の防錆性に優れた水性塗料組成物を提供する。
【解決手段】分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物、水性合成樹脂、及び顔料を含有する水性塗料組成物を用いる。前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種は、分子内にアミノ酸残基を有するものであることが好ましい。前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種は、一般式Qn−Xで表すことができ、ここでQは、分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する置換基、Xは分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーを示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物と水性合成樹脂、顔料を含有する水性塗料組成物に関するものであり、顔料の貯蔵安定性に優れ、建築、船舶、自動車分野における鉄鋼物の防錆性に優れた水性塗料組成物に関するものである。
近年、水性塗料組成物の多くには、顔料と水性合成樹脂が含まれており、こうした顔料は、水等の媒体に分散させた状態で使用されることが多いが、顔料を水中に分散させるために、界面活性剤や分散剤の添加をしたり顔料表面を修飾することが行われている。
分散剤使用の観点から、水性塗料組成物としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5の他、多数知られている。特許文献1、特許文献5では、いずれも微細なセルロースの水性塗料組成物の分散安定性に関するものであり、顔料の安定性に関しては詳細には記載されておらず、本願におけるような高い比重の顔料の分散安定性については開示がない。特許文献2、特許文献3、特許文献4ではセルロース複合体のラテックス微粒子の安定化を目的としたものであり、主として紙塗工分野に用いられたものであり、防錆塗料や自動車塗料等における顔料の分散安定については記載がない。
特開2001−247812号公報 特開平5−279576号公報 特開平8−151504号公報 特開平5−132644号公報 特開平5−163445号公報
本発明は、分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物と水性合成樹脂、顔料を含有する水性塗料組成物に関するものであり、顔料の貯蔵安定性に優れた水性塗料組成物に関するものである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物と水性合成樹脂、及び顔料を含有する水性塗料組成物を用いる事で、顔料の貯蔵安定性に優れた、建築、船舶、自動車分野など広範囲に使用可能であることを突き止めた。
即ち本発明は、下記の通りである。
1.分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物の1種以上、水性合成樹脂、及び顔料を含む水性塗料組成物。
2.多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にアミノ酸残基を有するものであることを特徴とする前記1.記載の水性塗料組成物。
3.多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、下記一般式(1)に示す化合物であることを特徴とする前記1.又は2.に記載の水性塗料組成物。
Figure 2009001690
(上記一般式(1)において、Xはm個の官能基、およびそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーを示す。Xに結合しているn(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基であり、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。下記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、RCOは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基を示し、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩の内のいずれかを示す。j、kはそれぞれ独立に0,1,2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。nは2〜20の整数を示す。また、mはm≧nである整数を示す。)
Figure 2009001690
本発明の水性塗料組成物は分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物の1種以上を含有し、顔料の貯蔵安定性に優れ、防錆性、防食性、耐候性に優れた特徴を有するものである。
以下、本発明について、特にその好ましい形態を中心に、具体的に説明する。
本発明でいう水性塗料組成物は、水性合成樹脂と顔料と分子内に長鎖疎水基と親水基とを2個以上づつ有する多鎖多親水基型化合物の1種または2種以上とからなる組成物である。
本発明の水性塗料組成物において、多鎖多親水基型化合物としては、長鎖疎水基としてはそれぞれ独立に、炭素数8〜20個の飽和または不飽和の直鎖、分枝鎖、環状鎖からなる疎水基を有し、この構造であればよく、これまで公知になっている化合物でよい。また親水基としてはそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸残基、リン酸残基またはそれらの塩等、あるいはオキシアルキレン基、ポリエチレングリコール基等、またはアミノ基、4級アンモニウム基、ピリジニウム基、スルホニウム基またはそれらの塩等である。
例えば、多鎖多親水基型化合物の長鎖疎水基としては、例えば、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル等の各残基とこれらの分枝鎖異性体、ならびにこれらに対応した、1カ所、2カ所または3カ所に不飽和部分を有する不飽和残基等が挙げられる。
また、多鎖多親水基型化合物の長鎖疎水基としては、炭素原子数8〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基であり、例えばカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸のような直鎖脂肪酸;2−ブチル−5−メチルペンタン酸、2−イソブチル−5−メチルペンタン酸、ジメチルオクタン酸、ジメチルノナン酸、2−ブチル−5−メチルヘキサン酸、メチルウンデカン酸、ジメチルデカン酸、2−エチル−3−メチルノナン酸、2,2−ジメチル−
4−エチルオクタン酸、メチルドコサン酸、2−プロピル−3−メチルノナン酸、メチルトリデカン酸、ジメチルドデカン酸、2−ブチル−3−メチルノナン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、2−(3−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、2−(2−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、ブチルエチルノナン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、ジメチルテトラデカン酸、ブチルペンチルヘプタン酸、トリメチルトリデカン酸、メチルヘキサデカン酸、エチルペンタデカン酸、プロピルテトラデカン酸、ブチルトリデカン酸、ペンチルドデカン酸、ヘキシルウンデカン酸、ヘプチルデカン酸、メチルヘプチルノナン酸、ジペンチルヘプタン酸、メチルヘプタデカン酸、エチルヘキサデカン酸、エチルヘキサデカン酸、プロピルペンタデカン酸、ブチルテトラデカン酸、ペンチルトリデカン酸、ヘキシルドデカン酸、ヘプチルウンデカン酸、オクチルデカン酸、ジメチルヘキサデカン酸、メチルオクチルノナン酸、メチルオクタデカン酸、エチルヘプタデカン酸、ジメチルヘプタデカン酸、メチルオクチルデカン酸、メチルノナデカン酸、メチルノナデカン酸、ジメチルオクタデカン酸、ブチルヘプチルノナン酸のような分岐脂肪酸;オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、トウハク酸、ラウロレイン酸、トリデセン酸、ツズ酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキセデセン酸、パルミトレイン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、オレイン酸、ノナデセン酸、ゴンドイン酸のような直鎖モノエン酸;メチルヘプテン酸、メチルノネン酸、メチルウンデセン酸、ジメチルデセン酸、メチルドデセン酸、メチルトリデセン酸、ジメチルドデセン酸、ジメチルトリデセン酸、メチルオクタデセン酸、ジメチルヘプタデセン酸、エチルオクタデセン酸のような分岐モノエン酸;リノール酸、リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、リノレンエライジン酸、プソイドエレオステアリン酸、パリナリン酸、アラキドン酸のようなジまたはトリエン酸;
オクチン酸、ノニン酸、デシン酸、ウンデシン酸、ドデシン酸、トリデシン酸、テトラデシン酸、ペンタデシン酸、ヘプタデシン酸、オクタデシン酸、ノナデシン酸、ジメチルオクタデシン酸のようなアセチレン酸;メチレンオクタデセン酸、メチレンオクタデカン酸、アレプロール酸、アレプレスチン酸、アレプリル酸、アレプリン酸、ヒドノカルプン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸、α−シクロペンチル酸、α−シクロヘキシル酸、α−シクロペンチルエチル酸のような環状酸から誘導されるアシル基等があげられる。
また、天然油脂から得られる脂肪酸由来のアシル基でも良く、上記の炭素原子数8〜20の飽和または不飽和脂肪酸を80%以上含む混合脂肪酸由来のアシル基であれば良い。例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ツバキ油脂肪酸、菜種油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等から誘導されるアシル基等が挙げられる。
本発明の水性インク組成物において、多鎖多親水基型化合物の例を挙げると、構造的には分子内に少なくとも1個以上の疎水基と親水基とを有する化合物を適当なスペーサーで連結した構造のものであり、この構造であればよく、これまで公知になっている化合物でよい。スペーサーとしては、置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖が好ましい。より好ましくは、炭素数1〜40の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーがよい。
本発明の水性塗料組成物において、多鎖多親水基型化合物の親水基はそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩であることが好ましい。ここで塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類
金属、アルミニウム、亜鉛等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩である。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が特に好ましい。
本発明の水性塗料組成物において、多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にアミノ酸残基を有する化合物であることが、生分解性の点、また安全性の点から好ましい。さらには、多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が上記一般式(1)で示される化合物であることが、さらに好ましい。
上記一般式(1)中、RCOで示される長鎖アシル基は独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよく、上記したように炭素原子数8〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものであれば何でも良く、直鎖、分岐、環状を問わない。また、分子中のRCOは、同一であるのが反応条件等からみても好ましい。
上記一般式(1)中、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ(イソ)プロピル基、ジヒドロキシ(イソ)プロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基等が挙げられる。
上記一般式(1)中、Xに付くn個の置換基(上記一般式(2))は独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよい。また、上記一般式(2)は、いわゆる酸性アミノ酸がN−アシル化されたものを示すものであり、それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
酸性アミノ酸は、分子中に存在するカルボキシル基とアミノ基の数がそれぞれ2個と1個のモノアミノジカルボン酸であり、アミノ基はN−メチル基またはN−エチル基でもかまわない。また光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。酸性アミノ酸としては、例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、ランチオニン、β−メチルランチオニン、シスタチオニン、ジエンコール酸、フェリニン、アミノマロン酸、β−オキシアスパラギン酸、α−アミノ−α−メチルコハク酸、β−オキシグルタミン酸、γ−オキシグルタミン酸、γ−メチルグルタミン酸、γ−メチレングルタミン酸、γ−メチル−γ−オキシグルタミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノ−γ−オキシアジピン酸、α−アミノピメリン酸、α−アミノ−γ−オキシピメリン酸、β−アミノピメリン酸、α−アミノスベリン酸、α−アミノセバシン酸、パントテン酸等が挙げられる。
Xに付くn個の置換基(上記一般式(2))は、酸性アミノ酸がL−酸性アミノ酸分子である場合が、生分解性に優れることから好ましい。それらの中でも、置換基は同一である方が好ましい。
上記一般式(1)中、Xに付くn個のZは、Xに置換したm個(m≧n、かつ、2〜20の整数)の官能基(ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基)に由来する結合部(−O−、−NR−、−S−)であり、それぞれ独立で、すなわち、同一でも異なっていてもよい。
ここで、Rは水素、または炭素原子数1〜10のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基またはアルキルアリール基である。
上記一般式(1)中、Xはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上からなるm個の官能基を有する分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xは、前記ヒドロキシル基、
アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい。
上記一般式(1)中、Xは好ましくはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上の官能基をm個有する分子量100万以下のm価の化合物の残基であって、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい化合物残基である。ここで、m価の上記化合物は、m個の官能基に由来する結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価の化合物としては、例えば、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、シスチンジスルホキシド、シスタチオニン、メチオニン、アルギニン、リジン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、オキシプロリン等のアミノ酸類;アミノエタノール、アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、アミノプロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、アミノエチルアミノエタノール、アミノクレゾール、アミノナフトール、アミノナフトールスルホン酸、アミノヒドロキシ安息香酸、アミノヒドロキシブタン酸、アミノフェノール、アミノフェネチルアルコール、グルコサミン等の分子内にアミノ基とヒドロキシル基を有する化合物類;メルカプトエタノール、メルカプトフェノール、メルカプトプロパンジオール、グルコチオース等の分子内にチオール基とヒドロキシル基を有する化合物類;アミノチオフェノール、アミノトリアゾールチオール等の分子内にチオール基とアミノ基を有する化合物類;が挙げられる。また、タンパク質やペプチド等、またはそれらを加水分解したもの等でも良い。
Xはこのような化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくは、Xは炭素数1〜20である。特に好ましいのは炭素数1〜10である。さらには、Xが分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基として、少なくとも1個以上のそれぞれ独立なカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等を含有する場合、上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物が弱酸性での溶解性に優れる点で好ましい。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
また、上記一般式(1)中、Xは好ましくはヒドロキシル基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価(m≧n)のポリヒドロキシル化合物残基である。ここで、m価のポリヒドロキシル化合物は、m個のエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリヒドロキシル化合物としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ダイマージオール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、酒石酸、ジヒドロキシ酒石酸、メバロン酸、3,4−ジヒドロキシけい皮酸、3,4−ジヒドロキシヒドロけい皮酸、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシフェニルアラニン等およびこれらの各異性体等の2価ヒドロキシル化合物;
グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプ
タントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシステアリン酸等の3価ポリヒドロキシル化合物;ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価ポリヒドロキシル化合物;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価ポリヒドロキシル化合物;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価ポリヒドロキシル化合物;またはこれらの脱水縮合物、ポリグリセリン等が挙げられる。
また、糖類、例えばエリスロース、スレオース、エリスルロース等のテトロース;
リボース、アラビノース、キシロース、リクソース、キシルロース、リブロース等のペントース;アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、ギューロース、イドース、ガラクトース、タロース、フラクトース、ソルボース、プシコース、タガトース等のヘキソース等の単糖類;マルトース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラクトース、ツラノース、トレハロース、サッカロース、マンニトリオース、セロトリオース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース、セロテトロース、スタキオース等のオリゴ糖類が挙げられる。
また、その他の糖類、例えばヘプトース、デオキシ糖、アミノ糖、チオ糖、セレノ糖、アルドン糖、ウロン酸、糖酸、ケトアルドン酸、アンヒドロ糖、不飽和糖、糖エステル、糖エーテル、グリコシド等の残基でもよく、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、キトサン等の多糖類またはそれらを加水分解したものでもよい。
Xはこのような化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくはXは炭素数1〜20である。特に好ましいのは炭素数1〜10である。
さらには、Xが、置換基として少なくとも1個以上のそれぞれ独立なカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等を含有する場合、上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物が弱酸性での溶解性に優れる点で好ましい。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
また、上記一般式(2)中、Xは好ましくはアミノ基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリアミノ化合物残基である。ここで、m価のポリアミノ化合物は、m個の酸アミド結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリアミノ化合物としては、例えばN,N’−ジメチルヒドラジン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミノアジピン酸、ジアミノプロパン酸、ジアミノブタン酸およびこれらの各異性体等の脂肪族ジアミン類;ジエチレントリアミン、トリアミノヘキサン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチル−オクタン、2,6−ジアミノカプリン酸−2−アミノエチルエステル、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、ジ(アミノエチル)アミンおよびこれらの各異性体等の脂肪族トリアミン類;ジアミノシクロブタン、ジアミノシクロヘキサン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、トリアミノシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン類;ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノ安息香酸、ジアミノアントラキノン、ジアミノベンゼンスルホン酸、ジアミノ安息香酸、およびこれらの各異性体等の芳香族ポリアミン類;ジアミノキシレン、ジ(アミノメチル)ベンゼン、ジ(アミノメチル)ピリジン、ジ(アミノメチル)ナフタレン、
およびこれらの各異性体等の芳香脂肪族ポリアミン類;ジアミノヒドロキシプロパンおよびこれらの各異性体等のヒドロキシル基が置換したポリアミン類等が挙げられる。
Xはこのような化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくはXは炭素数1〜20である。特に好ましいのは炭素数1〜10である。
さらには、Xが置換基として少なくとも1個以上のそれぞれ独立なカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等を含有する場合、上記一般式(1)で示される化合物が弱酸性での溶解性に優れる点で好ましい。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
また、上記一般式(1)中、Xは好ましくはチオール基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリチオール化合物残基である。ここで、m価のポリチオール化合物は、m個のチオエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリチオール化合物としては、例えば、ジチオエチレングリコール、ジチオエリトリトール、ジチオトレイトール等のジチオール化合物類等が挙げられる。Xはこのような化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくはXは炭素数1〜20である。特に好ましいのは炭素数1〜10である。
さらには、Xが置換基として1〜10個のそれぞれ独立なカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等を含有する場合、上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物が弱酸性での溶解性に優れる点で好ましい。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
上記一般式(2)中、Yで示されるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基およびX中に含まれうるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等は、種々の塩基性物質との間に塩を形成し得る。
かかる塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩である。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が好ましい。
このような上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物の製造方法としては、下記一般式(3)で示されるN−長鎖アシル酸性アミノ酸無水物と分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上のm個の官能基を有する化合物とを、水および/または水と有機溶媒との混合溶媒中で反応させることによって得ることができる。
Figure 2009001690
あるいは、上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物は、上記一般式(3)で示されるN−長鎖アシル酸性アミノ酸無水物とポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ
化合物またはポリチオール化合物、または分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とをいずれかの融点以上の温度で、またはテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、アセトン等の不活性溶媒を使用して−5〜200℃で混合することで得ることができる。
または、上記一般式(1)で示される多鎖多親水基型化合物は、N−長鎖アシル酸性アミノ酸モノ低級エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル)とポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、または分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とをジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中に溶解し、炭酸カリウム等の触媒を加え、減圧下に−5℃〜250℃で加熱反応させた後反応溶媒を除去することで得ることができる。あるいは、無溶媒で加熱溶融し、水酸化ナトリウム等の触媒を加えて室温〜250℃でエステル交換反応させて本発明で用いる多鎖多親水基型化合物を得ることができる。
本発明の水性塗料組成物における多鎖多親水基型化合物の配合量は特に制限はないが、該組成物の固形分量に対して0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.5重量%以上であり、さらに好ましくは1重量%以上がよい。多鎖多親水基型化合物の量は他に問題がなければ多いほうが安定性は向上するが、10重量%を超えると用途によっては、例えば水性塗料組成物の耐水性が低下する等の問題が発生することがある。
本発明の水性塗料組成物は、次に挙げる水性合成樹脂を使用することができる。例えば水性アクリル系樹脂、水性反応硬化型アクリル系樹脂、水性アクリルウレタン系塗料、水性ウレタン樹脂、水性アクリルウレタン樹脂、水性塩化ビニル系樹脂、水性酢酸ビニル系樹脂、水性エポキシ系樹脂、水性アルキッド系樹脂、水性ポリアミド系樹脂、水性セルロース系樹脂等の一般に用いられているものが使用できる。
上記水性合成樹脂のモノマー例としては、ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1、3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、スチレン、α─メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸アルキルエステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸アルキルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、また酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ウレタン、エチレンなどが挙げられる。
さらにその他共重合可能な単量体として、必要に応じ、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクリルアミド、スチレンスルホン酸ソーダおよびイタコン酸、フマール酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのエチレン系不飽和カルボン酸が使用される。これらのモノマーの重合体エマルジョンの例としては、スチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス、ポリスチレン系重合体ラテックス、ポリブタジェン系重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジェン系共重合体ラテックス、ポリウレタン系重合体ラテックス、ポリメチルメタクリレート系重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジェン系共重合体ラテックス、ポリアクリレート系重合体ラテックス、塩化ビニル系重合体ラテックス、酢酸ビニル系重合体エマルジョン、酢酸ビニル−エチレン系共重合体エマルジョン、ポリエチレンエマルジョンなどが挙げられる。これら水性合成樹脂の水性塗料組成物中における配合量は、該組成物の固形分量に対して、20〜70重量%であることが好ましく、35〜60質量%がより好ましい。水性合成樹脂が20重量%未満であれば、水性塗料としての物性が低下したり、70重量%を越えると水性塗料組成物中での顔料成分の含有量が相対的に少なくなりすぎ、隠ぺい力、着色力、防錆力等が低下する。
本発明の水性塗料組成物は、顔料を含有し、具体的には、クロム酸亜鉛、亜鉛丹、リン酸亜鉛等の防錆塗料、酸化チタン、鉛白、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、三酸化アンチモン、カルシウム複合物等の白色顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、ケイソウ土、カオリン、タルク、有機ベントナイト、ホワイトカーボン等の体質顔料、カーボンブラック、黄鉛、モリブデン赤、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、黄土、シェナ、アンバー、緑土、マルスバイオレット、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミボンレッド、カドミボンイエロー、群青、紺青等の着色顔料を使用できる。その他にも必要に応じて、湿潤剤、顔料分散剤、乳化剤、増粘剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、たれ防止剤、平坦化剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、硬化促進剤、界面活性剤、耐光性向上剤、保存性向上剤、充填剤、消泡剤、可塑剤、乾燥剤、防腐剤、香料、パール剤、ラメ剤、薬剤等の添加剤を含むことができる。これら顔料の水性塗料組成物中における配合量は、該組成物の固形分量に対して、20〜70重量%であることが好ましく、35〜60質量%がより好ましい。顔料が20重量%未満であれば、水性塗料として顔料の色調、着色力などの光学的性質、あるいは分散性、流動性の物理的性質、耐候性、耐熱性などの化学的性質を発揮することができず、70重量%を越えると、顔料を安定化させることが難しくなる。
本発明の水性塗料組成物は他に有機溶媒を含むことができる。例えば炭化水素類、アルコール類、多価アルコール類、多価アルコール類の誘導体、ケトン類、エステル類、カーボネート類から選ばれる1種または2種以上の組み合わせからなる溶剤が挙げられる。
炭化水素類としては、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、テレビン油、ソルベンナフサ等が挙げられる。アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、n−ウンデカノールまたは、これらの異性体、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。好ましくは、アルキル炭素数を1〜6個を有するアルコール類である。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。多価アルコールの誘導体類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸セロソルブ等が挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エステル、酪酸エステル、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及び、ε−カプロラクトン、ε−カプロラクタム等の環状エステル類が挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。
カーボネート類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。
本発明の水系塗料組成物の塗工方法は刷毛、バーコーター、ロールコーター、あるいはスプレー等により基材上に塗工できる。基材としては、使用する合成樹脂塗料の用途に応じた基材が用いられる。例えば金属、木、樹脂、ガラス、セメント、アスファルト、土等が挙げられる。
以上のごとく、本発明により、建築、建材、構造物、船舶、新車、自動車補修、電気、金属、プラスチック、機械、鉄道、航空機、木工、家庭用、路面表示、皮革用途等に有用な、分散安定性が良好であり、流動性と適度な粘度を有した水性塗料組成物を提供することが可能となる。特に建築用塗料、自動車の中塗りや上塗りのベースコート用塗料、船舶鋼板用塗料、缶用塗料として好ましく用いられる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を制限しない。なお、実施例における多鎖多親水基型化合物の製造例を下記に詳述する。
(多鎖多親水基型化合物の製造例1)
L−リジン塩酸塩9.1g(0.05mol)を水57gと混合した。この液を25%水酸化ナトリウム水溶液でpH範囲を10〜11に調整しながら、また反応温度を5℃に維持しながら、攪拌下にN−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物31.1g(0.1mol)を2時間を要して添加し、反応を実施した。さらに30分攪拌を続けた後、ターシャリーブタノールを液中濃度20重量%となるように添加した後、75%硫酸を滴下して液のpH値を2に、また液の温度を65℃に調整した。滴下終了後、攪拌を停止し、20分間65℃で静置すると有機層と水層とに分層し、これから有機層を分離した。分離した有機層にターシャリーブタノールおよび水を添加して、温度を65℃にして20分攪拌した。攪拌停止後、静置すると有機層と水層とに分層した。得られた有機層に対して、同じ水洗操作をくり返した後、得られた有機層から溶媒を除去し、水酸化ナトリウムで固形分30重量%、pH7(25℃)の水溶液に中和調製した後乾燥して、下記一般式(4)に示す多鎖多親水基型化合物を含有する組成物を得た。
Figure 2009001690
(多鎖多親水基型化合物の製造例2)
製造例1において、N−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物(0.1mol)をN−ココイル−L−グルタミン酸無水物(0.1mol)とし、固形分30重量%、pH7(25℃)に調製した以外は、製造例1の方法と同じ条件で実施し、多鎖多親水基型化合物を含有する組成物を得た。
<貯蔵安定性>
試作サンプル50gをガラス製サンプル瓶に秤り取り、このサンプルを25℃の恒温室に7日間放置し、その離水率(%)を評価した。離水率はサンプル全量の上部液面から底面までの距離(mm)に対する懸濁層の上部液面から底面までの距離(mm)の割合を示したものである。
○:離水率 5%未満 △:離水率 5%以上10%未満 ×:10%以上
<防錆性>
水性防錆塗料組成物を撹拌させた浴槽中で、リン亜鉛処理を施しクロスカットした鋼板の塗膜にJISZ2371に準拠し塩水噴霧試験を1000時間行い、錆の発生の程度を確認した。
○:良好である。 △:やや良好である。 ×:劣る。
<防食性>
試作した塗料をみがき鋼板を隙間100μmのフィルムアプリケーターで塗布し、20℃、65%RHの雰囲気で10日間乾燥して各試験塗板を作成した。この試験塗板を塗面上にカッターでクロスカットキズを入れてJIS―Z―2371(orJIS―K5600)の塩水噴霧試験に192時間(1000hr)放置し、錆の発生状況を観察した。
○:錆の発生なし △:部分的に錆が発生 ×:全面的に錆が発生
<耐候性試験>
JIS K5600に準じて、耐候性を1000時間実施した。試験後には、下記の評価試験を行った。
A)鉛筆硬度試験
JIS K5600に準じて、塗膜面に鉛筆を押し当てて、塗膜の硬度を調査した。
○:試験前と比較して、硬度に変化が認められない。
△:試験前と比較して、硬度に1ランクの変化が認められる。
×:試験前と比較して、硬度に2ランク以上の変化が認められる。
*1ランクとは例えば硬度がHから2Hに変化することである。
B)付着力試験
ASTM D−3359に準じて、塗膜に碁盤目を入れ粘着テープを密着させ直ぐ剥がしたときの付着力を調査した。
○:剥離が認められない。 △:部分的に剥離が認められる。 ×:全面的に剥離が認められる。
[実施例1]水性塗料組成物の調整
この水性塗料組成物は下記の配合組成とし、これらの混合物を市販のサンドグラインダーミルで攪拌して塗料組成物を作成した。
水性アクリル樹脂液 55重量部(固形分45重量%)
リン酸亜鉛(防錆顔料) 8重量部
カーボンブラック(着色顔料) 2重量部
硫酸バリウム (体質顔料) 20重量部
製造例1の生成物 0.5重量部
水 14.5重量部
該水性防錆塗料組成物を調製後、上記の方法に従い、評価試験を実施した。評価結果を
表1に示した。
[実施例2]水性塗料組成物の調整
この水性塗料組成物は下記の配合組成とし、これらの混合物を市販のサンドグラインダーミルで攪拌して塗料組成物を作成した。
水性アクリル樹脂液 55重量部(固形分45重量%)
リン酸亜鉛(防錆顔料) 8重量部
カーボンブラック(着色顔料) 2重量部
硫酸バリウム (体質顔料) 20重量部
製造例2の生成物 1重量部
水 14重量部
該水性防錆塗料組成物を調製後、上記の方法に従い、評価試験を実施した。評価結果を表1に示した。
[比較例1]水性塗料組成物の調整
この水性塗料組成物は下記の配合組成とし、これらの混合物を市販のサンドグラインダーミルで攪拌して塗料組成物を作成した。
水性アクリル樹脂液 55重量部(固形分45重量%)
リン酸亜鉛(防錆顔料) 8重量部
カーボンブラック(着色顔料) 2重量部
硫酸バリウム (体質顔料) 20重量部
12.5%セルロース水分散液 2.4重量部
水 12.6重量部
該水性防錆塗料組成物を調製後、上記の方法に従い、評価試験を実施した。評価結果を表1に示した。
[比較例2]この水性塗料組成物は下記の配合組成とし、これらの混合物を市販のサンドグラインダーミルで攪拌して塗料組成物を作成した。
水性アクリル樹脂液 55重量部(固形分45重量%)
リン酸亜鉛(防錆顔料) 8重量部
カーボンブラック(着色顔料) 2重量部
硫酸バリウム (体質顔料) 20重量部
2%カルボキシメチルセルロースナトリウム分散液
15重量部
該水性防錆塗料組成物を調製後、上記の方法に従い、評価試験を実施した。評価結果を表1に示した。
Figure 2009001690
本発明の組成物は建築、船舶、自動車分野における鉄鋼物の防錆性に優れた水性塗料分野に好適に利用できる。

Claims (3)

  1. 分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物の1種以上、水性合成樹脂、及び顔料を含む水性塗料組成物。
  2. 多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にアミノ酸残基を有するものであることを特徴とする請求項1記載の水性塗料組成物。
  3. 多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、下記一般式(1)に示す化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性塗料組成物。
    Figure 2009001690

    (上記一般式(1)において、Xはm個の官能基、およびそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーを示す。Xに結合しているn(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基であり、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。下記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、RCOは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基を示し、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩の内のいずれかを示す。j、kはそれぞれ独立に0,1,2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。nは2〜20の整数を示す。また、mはm≧nである整数を示す。)
    Figure 2009001690
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