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JP2009001109A - 安全タイヤ - Google Patents

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JP2009001109A
JP2009001109A JP2007162945A JP2007162945A JP2009001109A JP 2009001109 A JP2009001109 A JP 2009001109A JP 2007162945 A JP2007162945 A JP 2007162945A JP 2007162945 A JP2007162945 A JP 2007162945A JP 2009001109 A JP2009001109 A JP 2009001109A
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Yoshihide Kono
好秀 河野
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】この発明の目的は、タイヤ内部における温度の均一化を図ることができる安全タイヤを提供することにある。
【解決手段】ビード部3、かかるビード部3からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部4、及び両サイドウォール部4、4間にまたがって延びるトレッド部5を有する安全タイヤ1において、かかる安全タイヤ1は、両ビード部3間に延び、タイヤ1をリム7に装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤ1とリム7との間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室8、9に分画し、外側室9の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜6を具える。隔膜6は、ビード部3又はサイドウォール部4近傍に内側室8と外側室9とを連通する複数の連通部10を有する。かかる連通部10は、内圧低下状態では狭窄又は閉塞する。
【選択図】図1

Description

この発明は、パンク等によってタイヤ内圧が急激に低下したランフラット状態においても安全な停止が可能で、ある程度の距離の走行が可能である安全タイヤに関し、特にかかるタイヤの内部における温度の均一化を図る。
安全タイヤとしては、空気のう、発泡体、弾性体、中子等にタイヤ負荷を肩代わり支持させるタイヤや、シーラント剤を塗布又は充填してタイヤに生じた孔等の損傷部を塞いで内圧低下を防止したタイヤ等が知られている。しかし、これら従来の安全タイヤは、構造が複雑なため、不良率が高くなったり、製造効率が低下したりする場合が多かった。また、空気のうに空気を充填するためのバルブや、中子を取り付けるための構造を具えた専用のリムを準備しなければならない場合もあった。
比較的単純な構造の安全タイヤとして、例えば特許文献1には、両ビード部間に配設した膨張可能な環状の隔膜により、タイヤの内部空間を、リムに隣接する内側室とタイヤのトレッド部内面に隣接する外側室の2室に分画したタイヤが記載されている。かかるタイヤでは、内側室及び外側室に空気を充填した状態で通常の走行を行い、パンク等により外側室の空気が抜け、内圧が低下した場合には、内側室内の内圧が荷重を支持することで、ランフラット走行を可能としている。
特公昭37−1754号公報
しかし、特許文献1に記載された安全タイヤは、外側室に空気を充填するためのバルブをタイヤのサイドウォール部に設ける必要があり、これはタイヤの製造工程を複雑にする上、タイヤの重量が増加し、ユニフォミティ等のタイヤの性能を損なうという問題があった。
従来技術が抱えるこのような問題点を解決するため、本願出願人は、特願2007−25527号において、タイヤをリムに装着した際にこれらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画する、膨張可能な隔膜を配設し、これら内側室と外側室を、隔膜に設けられた通気量を規制する手段を介して連通した安全タイヤを提案した。更に、本願出願人は、特願2007−137521において、隔膜をビード部に直接固定して、内側室と外側室に分画した安全タイヤを提案した。しかし、いずれの安全タイヤにおいても、タイヤ負荷転動時に、路面とトレッドゴムとの摩擦による発熱、トレッドゴムの変形に伴うヒステリシスロスによる発熱、及びベルト層が繰返し剪断変形することによる発熱が、タイヤ内の温度を上昇させた場合に、外側室と内側室とが隔膜により区切られていることから、外側室内の温度は上昇するが、隔膜が外側室内から内側室内への熱の伝達を抑制し、内側室内の温度が上昇しにくくなるので、隔膜を具えない従来のタイヤのように、リムから車軸の回転に伴い効果的に放熱されずに、外側室内と内側室内との温度差が大きくなる。このことから、パンク等の発生によりタイヤが破損した場合に、かかる破損に起因してトレッド部の変形量が増えることによる発熱量、及び、摩擦による発熱量が増大するので、外側室内の温度が上昇することとなり、破損部から空気が徐々に漏出していっても、それと同時に外側室内の内圧が上昇するので、実測値としての内圧の変化が小さく、内圧検知手段により、内圧の変化を早期に検出して、破損していることを即座に運転者に知らせることができない可能性がある。
したがって、この発明は、これらの問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、安全タイヤ内部における温度の均一化、すなわち温度差の是正を図ることにある。
前記の目的を達成するため、この発明は、一対のビード部、かかるビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を有する安全タイヤにおいて、かかる安全タイヤは、両ビード部間に延び、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画し、外側室の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜を具え、かかる隔膜は、ビード部又はサイドウォール部近傍に内側室と外側室とを連通する複数の連通部を有し、かかる連通部は、内圧低下状態では狭窄又は閉塞することを特徴とする安全タイヤである。このような構成を採用することにより、タイヤがパンクして、外側室内の空気が抜けた場合に、内側室と外側室の差圧が拡大して、内側室内の空気が膨張するので、荷重支持を肩代わりすることができ、ランフラット走行が可能となる。また、ビード部又はサイドウォール部近傍に内側室と外側室とを連通する複数の連通部を設けることで、その連通部が外側室と内側室の空気を円滑に流通させ、リムから放熱することで、タイヤ内における熱を積極的に循環させることができるので、パンク等の発生によりタイヤが破損して、かかる破損に起因してトレッド部からの発熱量が増大しても、内側室と外側室の温度差が大きくなり過ぎず、破損部から空気が徐々に漏出していっても、それと同時に外側室内の内圧が大きくなり過ぎないので、内圧検知手段などにより、内圧の変化を早期に検出して、破損していることを運転者に知らせることが可能となる。更に、かかる連通部は、内圧低下状態では狭窄又は閉塞するので、パンク等のタイヤ破損が発生した際に、流通部からの圧力の漏れを制限して、内側室内の空気を迅速に膨張させることが可能となる。ここでいう「狭窄」とは、連通部における最も小さな開口断面の面積が更に小さくなることをいうものとする。
また、連通部は、隔膜を貫通する小孔と、隔膜の内側室側にて、小孔上に設けられたオリフィス又は蓋とで構成されることが好ましい。
更に、オリフィス及び蓋を構成する材料の弾性率は、隔膜を構成する材料の弾性率の
0.1〜2.0倍の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0倍の範囲内である。ここでいう「弾性率」とは、室温にて、通常の引張試験機にて測定した弾性域内にある弾性率をいうものとする。
更にまた、オリフィスの内側面に、粘着材を貼付又は塗布してなることが好ましい。
加えて、連通部は、隔膜のタイヤ径方向最内端からタイヤ径方向外側に0mm超100mm以下離間した範囲内に位置していることが好ましい。ここでいう「隔膜のタイヤ径方向最内端」とは、タイヤ幅方向断面にて、隔膜をタイヤ径方向に見て、その最も内側の端部をいうものとする。
加えてまた、連通部を、隔膜上にタイヤ周方向に沿って2個以上設けてなることが好ましい。
この発明によれば、内部温度の均一化を図った安全タイヤを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1、3、6は、この発明に従う種々の安全タイヤ(以下「タイヤ」という。)をリムに装着して構成したタイヤとリムの組立体のタイヤ幅方向における断面を、内圧を適用する前後の状態で示しており、図2は図1に示すタイヤにおいて内圧が低下し、ランフラット走行になった状態を示している。また、図6は、隔膜にオリフィス及び小孔から構成される連通部を有するこの発明に従うタイヤの隔膜の拡大断面図及び断面斜視図であり、図5は、隔膜に蓋及び小孔から構成される連通部を有するこの発明に従うタイヤの隔膜の拡大断面図及び断面斜視図である。
図示の実施例のタイヤ1は、ビードコア2を埋設した一対のビード部3、かかるビード部3からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部4、及び両サイドウォール部4、4間にまたがって延びるトレッド部5を有する。なお、図示は省略したが、このタイヤ1は、慣例に従い、カーカス、ベルト層等の他のタイヤ構成部材も具える。
また、タイヤ1の内部には、一対のビード部3の間に延びる膨張可能な環状の隔膜6がタイヤ1の全周にわたって配設されている。この隔膜6は、タイヤ1をリム7に装着した際に、タイヤ1とリム7との間に画定される空間を、タイヤ径方向内側に位置しリム7に隣接する内側室8と、タイヤ径方向外側に位置しタイヤ1の内面に隣接する外側室9との2室に分画している。かかる隔膜6は、例えばゴム、ゴムと不織布との複合体、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)等のTPE(熱可塑性エストラマー)の空気不透過性かつ伸張性の材料で構成することができ、特に外側室9の内圧が低下した際の隔膜6の伸張(破断伸び)及び軽量化、通常走行時の隔膜6の形状保持、並びに、遠心力によるクリープの抑制を考慮するとTPEを用いることが好ましい。また、隔膜6は、その厚さが0.3〜5.0mmの範囲内にあることが好ましい。その理由は、厚さが0.3mm未満の場合には、隔膜6がタイヤ内面と接触した際に異物と干渉して隔膜6が損傷して、その拡張時に隔膜6が破損してしまう虞があるからであり、5.0mmを超える場合には、タイヤの質量が増加する結果、遠心力によるクリープの発生、燃費性等のタイヤ性能を損なうおそれがあるからである。また、ビード部3又はサイドウォール部4の近傍の隔膜6に内側室8と外側室9とを連通する複数の連通部10を配設していることで、その連通部10が内側室8内と外側室9内の空気を円滑に流通し、タイヤ1内における熱を積極的に循環させるので、リム7から効率的に放熱して、パンク等の破損に起因したトレッド部5の発熱量が増大しても、内側室8と外側室9の温度差が大きくなり過ぎずに、外側室9の内圧が過剰に大きくならないので、内圧検知手段により、内圧の変化を早期に検出して、破損していることを運転者に知らせることが可能となる。
更に、かかる連通部10は、内圧低下状態では狭窄又は閉塞することから、パンク等のタイヤ破損が発生した際に、流通部10からの空気の漏れを制限して、内側室8の内圧が低下するには時間を要することとなるので、外側室9と内側室8の差圧が増加することにより、内側室8内の空気を迅速に膨張させることが可能となり、図2に示すような状態となる。これにより、タイヤに加わる荷重は、内側室8内の空気が肩代わり支持するので、少なくとも車両が完全に停止するまでの間、安全にランフラット走行を行うことができる。
更にまた、この発明の安全タイヤは、外側室9に空気を充填するための充填バルブを必要としないので、従来のリムが使用可能であり、更には、一般的な構造の空気入りタイヤに比較的構造が単純で軽量な隔膜6を追加しただけで安全タイヤを構成することができるので、金属性の中子をタイヤ内に配置したり、タイヤの内部空間にシーラント剤を充填したりしていた従来の安全タイヤに比べて大幅な軽量化が図れる。
また、連通部10は、隔膜6を貫通する小孔11と、隔膜6の内側室側にて、小孔11上に配設したオリフィス12又は蓋13とで構成されることが好ましい。なぜなら、小孔11及びオリフィス12、又は、小孔11及び蓋13を配設することにより、パンク等によりタイヤ1が破損して、外側室9の内圧が低下したときに、隔膜6の内側室8側にオリフィス12又は蓋13が配設されていることで、空気の円滑な流通が制限されて、外側室9内と内側室8内との差圧が拡大するので、内側室8内の空気が膨張して、隔膜が有効に拡張変形することとなり、ランフラット走行することが可能となるからである。オリフィスと蓋は、製造上の容易さや、所望されるシール性、すなわち密閉性に応じて、使い分けがなされる。なお、図1に示すこの発明のタイヤの隔膜には、小孔11及びオリフィス12が配設されており、図4(a)は図1に示すタイヤの隔膜の拡大断面図であり、図4(b)は図1に示すタイヤの隔膜の断面斜視図である。また、図3に示すこの発明のタイヤの隔膜には、小孔11及び蓋13が配設されており、図5(a)は図3に示すタイヤの隔膜6の拡大断面図であり、図5(b)は図3に示すタイヤの隔膜6の断面斜視図である。
また、かかるオリフィス12又は蓋13は、例えばゴム、ゴムと不織布との複合体、TPO等のTPE等の空気不透過性かつ伸張性の材料で構成することができ、特に軽量化、通常走行時の隔膜6の形状保持、及び、遠心力による変形の抑制を考慮するとTPEを用いることが好ましい。また、オリフィス12及び蓋13を、超音波溶着器を用いて超音波溶着させたり、スチレン−ブタジエンゴム系のラテックス接着剤、水性高分子−イソシアネート系の接着剤、又はアクリル系、合成樹脂系の粘着テープを用いて接着させたりすることで、オリフィス12又は蓋13の小孔11との接触面を小孔11上へと貼り付けることができる。
更に、オリフィス12及び蓋13を構成する材料の弾性率は、隔膜6を構成する材料の弾性率の0.1〜2.0倍の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0倍の範囲内である。なぜなら、オリフィス12及び蓋13を構成する材料の弾性率が、隔膜6を構成する材料の弾性率の2.0倍を超える場合には、オリフィス12及び蓋13の弾性率が大きくなり過ぎるので、パンク等により内側室8と外側室9との間の差圧が発生しても、オリフィス12又は蓋13が充分に変形せずに、流通部が狭窄又は閉塞しない虞があるので、空気がそのまま円滑に流通することとなり、差圧が小さくなるので、充分な距離をランフラット走行できなくなる可能性があり、一方、オリフィス12及び蓋13を構成する材料の弾性率が、隔膜6を構成する材料の弾性率の0.1倍未満の場合には、オリフィス12及び蓋13の弾性率が低下し過ぎることから、タイヤ1の負荷転動に伴い、オリフィス12又は蓋13がその形状を保持することができずに、流通部が閉塞して、空気が円滑に流通されなくなったり、オリフィス12又は蓋13が繰り返し変形することに起因して、オリフィス12又は蓋13が破損してパンク時の内側室8の内圧を維持することができなくなったりする可能性があるからである。
更にまた、図4(a)に示すように、オリフィス12の内側面に粘着材を塗布又は貼付してなることが好ましい。このようにすることで、内圧低下状態にて、オリフィス12が形状を変形した際に、粘着材が接着して、オリフィス12の開口部を閉塞するので、空気の漏れを一層防止することができ、外側室9内と内側室8内との差圧を充分に確保することができるので、内側室8内の空気が膨張して、より長い距離をランフラット走行することが可能となるからである。なお、粘着材としては、アクリル系、合成樹脂系の粘着テープやアクリル系、合成樹脂系の接着剤などがある。
加えて、連通部10は、隔膜6のタイヤ径方向最内端からタイヤ径方向外側に0mm超100mm以下離間した範囲内に位置していることが好ましい。なぜなら、かかる範囲内よりもタイヤ径方向外側に連通部10がある場合には、連通部10の位置がタイヤ径方向に外側過ぎることから、外側室9内のトレッド部5近傍の熱された空気と内側室8内のリム7側の冷却された空気が円滑に対流して混合されずに、トレッド部5の温度が上昇し過ぎて、外側室9の内圧が大きくなり過ぎるので、パンク等の発生によりタイヤ1が破損しても、内側室8の内圧に変化が起こり難く、内圧検知手段などにより、内圧の変化を早期に検出して、破損していることを運転者に知らせることが困難となり、一方、かかる範囲内よりもタイヤ径方向内側に連通部10がある場合には、連通部10がタイヤ径方向内側過ぎて、リムとビード部の間に挟まれてしまう虞があり、連通部10が挟み込まれてしまうと、連通部10を介して空気を円滑に流通することができない可能性があるからである。
加えてまた、連通部10を、隔膜6上にタイヤ周方向に沿って2個以上設けてなることが好ましい。なぜなら、連通部10が隔膜6上にタイヤ周方向に沿って2個未満配設されている場合には、空気の流通量が充分に確保されずに、内側室8と外側室9の温度差が小さくならないので、外側室9内のトレッド部5近傍の熱された空気と内側室8内のリム7側の冷却された空気が円滑に対流して混合されずに、トレッド部5の温度が上昇し過ぎて、トレッド部5が熱破壊される可能性、及び外側室9の内圧が大きくなり過ぎて、パンク等の発生によりタイヤ1が破損しても、内側室8の内圧に変化が起こり難く、内圧検知手段などにより、内圧の変化を早期に検出することができずに、破損していることを運転者に知らせることができない可能性がある。なお、タイヤ1内の全域にわたりバランス良く空気を流通させる観点から、流通部はタイヤ周方向に沿って等間隔に配設されること、及び、流通部が夫々のトレッド半部に同一の個数を配設されることが好ましく、このことは、タイヤ負荷転動時に、隔膜6にバランス良く遠心力を負荷する観点からも好ましい。もちろん、連通部10の大きさは、タイヤサイズ、使用時の内圧、強度等に応じて適宜に増減することができる。
また、隔膜6は、タイヤ1が正常内圧状態にあるときには、内側室8と外側室9を画定し、一方、タイヤ1の内圧が低下したランフラット状態にあるときには、速やかに拡張変形してタイヤ1に加わる荷重を肩代わり支持できるものであれば良いが、ランフラット状態での隔膜6の破損を防止する観点からは、その破断伸びが50%以上であることが好ましい。
更に、リム7に設けられた空気充填用バルブ14を介して内側室8に空気を供給すると、供給された空気の一部が連通部10を介して外側室9に供給される。そして、内側室8の内圧が所定の値に到達した時点で空気の供給を停止すると連通部10により差圧が調整されている。内圧が正常な状態では、隔膜6はトレッド部5の内面及びリム7とは図1に示す非接触な状態に維持されるため、擦れ等により損傷することがない。
なお、上述したところはこの発明の実施形態の一部を示したに過ぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を交互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、隔膜6の外周面にシーラントを塗布することもでき、これによれば、パンクの原因となった釘等がタイヤ1に刺さったままの状態で隔膜6が拡張してもこれが損傷するのを防止することができる。また、図1、3のタイヤ1は隔膜6をリム7とビード部3の間に挟持して固定しているが、図6に示すように隔膜6をホッチキスの芯などの固定手段15によりビード部3に取り付けることができる。固定手段15としては、糸、針、リベット、釘、ネジ等の、ミシン縫い又は打設可能な係止素子、スチレン−ブタジエンゴム系のラテックス接着剤、水性高分子−イソシアネート系の接着剤、アクリル系、合成樹脂系の粘着テープなどがある。その他の手段として、熱溶着により隔膜6をビード部3に取り付けることも可能である。
次に、隔膜に空気の流通を円滑に行う連通部を具えるこの発明のタイヤ(実施例タイヤ)及び隔膜に連通部を具えない従来技術のタイヤ(従来例タイヤ)をタイヤサイズ495/45R22.5の重荷重用タイヤとして、夫々試作し、その性能を評価したので、以下に説明する。
実施例タイヤ1及び2は、図1及び3に対応する構成を夫々が具える。実施例タイヤ1は、タイヤ内を内側室と外側室に分画する隔膜を有し、その隔膜に、ビード部近傍にて内側室と外側室とを連通する小孔及びオリフィスからなる連通部を具え、かかる連通部は隔膜のタイヤ径方向最内端から40mmタイヤ径方向外側に位置し、そのオリフィスの内側面にはゴム系の粘着材が塗布されており、表1に示す諸元を有する。実施例タイヤ2は、タイヤ内を内側室と外側室に分画する隔膜を有し、その隔膜に、ビード部近傍にて内側室と外側室とを連通する小孔及び蓋からなる連通部を具え、かかる連通部は隔膜のタイヤ径方向最内端から40mmタイヤ径方向外側に位置し、その蓋の内側面にはゴム系の粘着材が塗布されており、表1に示す諸元を有する。また、それらの内側室のトレッド部側及び外側室内のリムには、温度測定用のセンサがタイヤ赤道面上に取り付けられている。
また、従来例タイヤは、実施例タイヤとは、連通部を具えない点を除いて同一の構成を具え、表1に示す諸元を有する。
Figure 2009001109
これら各供試タイヤをサイズ17.00×22.5のリムに取り付けてタイヤ車輪とし、テストに使用するトラクター車両の駆動輪に装着して、空気圧:900kPa(相対圧)、タイヤ負荷荷重66.7kNを適用し、走行速度60km/hにて4時間走行し、外側室と内側室の温度差を4本のタイヤについてモニタリングし、その温度差を、表2にまとめた。
Figure 2009001109
表2の結果から明らかなように、従来例タイヤでは内側室と外側室の温度差が13〜14℃であるのに対し、実施例タイヤ1では、その温度差が5〜7℃であり、また、実施例タイヤ2ではその温度差が6〜8℃であることから、実施例タイヤにおいてタイヤ内部の温度の均一化が図られていることが分かる。
以上のことから明らかなように、この発明により、タイヤ内部における温度の均一化を図ることができる安全タイヤを提供することが可能となった。
この発明に従う安全タイヤをリムに装着して構成したタイヤとリムの組立体のタイヤ幅方向における断面図であり、内圧を適用する前後の状態を示す。 図1に示す安全タイヤの、内圧が低下したランフラット走行状態におけるタイヤ幅方向断面図である。 この発明に従うその他の安全タイヤのタイヤ幅方向断面図である。 隔膜にオリフィス及び小孔から構成される連通部を有する図1に示すタイヤの隔膜の拡大断面図(a)及び断面斜視図(b)である。 隔膜に蓋及び小孔から構成される連通部を有する図3に示すタイヤの隔膜の拡大断面図(a)及び断面斜視図(b)である。 この発明に従うその他の安全タイヤのタイヤ幅方向断面図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 ビードコア
3 ビード部
4 サイドウォール部
5 トレッド部
6 隔膜
7 リム
8 内側室
9 外側室
10 連通部
11 小孔
12 オリフィス
13 蓋
14 空気充填用バルブ
15 固定手段

Claims (8)

  1. 一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を有する安全タイヤにおいて、
    前記安全タイヤは、前記両ビード部間に延び、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画し、外側室の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜を具え、該隔膜は、前記ビード部又は前記サイドウォール部近傍に前記内側室と外側室とを連通する複数の連通部を有し、該連通部は、内圧低下状態では狭窄又は閉塞することを特徴とする安全タイヤ。
  2. 前記連通部は、前記隔膜を貫通する小孔と、該隔膜の内側室側にて、該小孔上に設けられたオリフィスとで構成される、請求項1に記載の安全タイヤ。
  3. 前記連通部は、前記隔膜を貫通する小孔と、該隔膜の内側室側にて、該小孔上に設けられた蓋とで構成される、請求項1に記載の安全タイヤ。
  4. 前記オリフィスを構成する材料の弾性率は、前記隔膜を構成する材料の弾性率の0.1〜2.0倍の範囲内にある、請求項2に記載の安全タイヤ。
  5. 前記蓋を構成する材料の弾性率は、前記隔膜を構成する材料の弾性率の0.1〜2.0倍の範囲内にある、請求項3に記載の安全タイヤ。
  6. 前記オリフィスの内側面に、粘着材を貼付又は塗布してなる、請求項2または4に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記連通部は、前記隔膜のタイヤ径方向最内端からタイヤ径方向外側に0mm超100mm以下離間した範囲内に位置している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記連通部を、前記隔膜上にタイヤ周方向に沿って2個以上設けてなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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