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JP2009099230A - 光ディスク装置及び傾斜角度検出方法 - Google Patents

光ディスク装置及び傾斜角度検出方法 Download PDF

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JP2009099230A JP2007271635A JP2007271635A JP2009099230A JP 2009099230 A JP2009099230 A JP 2009099230A JP 2007271635 A JP2007271635 A JP 2007271635A JP 2007271635 A JP2007271635 A JP 2007271635A JP 2009099230 A JP2009099230 A JP 2009099230A
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Satoshi Fujiwara
聡 藤原
Katsuhiro Seo
勝弘 瀬尾
Yoshiki Okamoto
好喜 岡本
Hideo Owa
英男 応和
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Abstract

【課題】簡易な構成で、光ディスクの傾斜角度を算出することができる。
【解決手段】光ディスクにおける所望トラックに対する光ビームの照射ずれに応じて2つの重複領域Wの光量差が変化することを利用して生成されるプッシュプル信号であるPPe信号と、当該照射ずれに応じて各重複領域W内でそれぞれ光量分布の変化が生じることを利用して生成される第2の信号であるDPD信号との位相差としてのエラー位相差ΔDPが光ディスクの傾斜角度であるチルト量θに応じて変化することに着目し、エラー位相差ΔDPに基づいてチルト量θである傾斜角度を算出するようにする。
【選択図】図16

Description

本発明は、光ディスク装置及び傾斜角度検出方法に関し、例えばDPD(Differential
Phase Detection)法により第2の信号を生成する光ディスク装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置においては、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM(Read Only Memory)やDVD−R(Recordable)等といった記録媒体としての光ディスクに対して、音楽コンテンツや映像コンテンツ、或いは各種データ等の情報を記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生するようになされたものが広く普及している。
実際上、光ディスク装置は、光ディスクの信号記録層に同心円状又は螺旋状に形成されたトラックに対して書込用の光ビームを照射することにより、所定形状の記録マークを形成して情報の記録を行い、また当該トラックに読出用の光ビームを照射してその反射光ビームを読み出すことにより、情報の再生を行うようになされている。
このとき光ディスク装置は、光ディスクからの反射光ビームの一部をフォトディテクタにより検出して所定の信号処理を施すことにより、光ビームの照射位置と光ビームを照射すべき所望トラックとのずれ量に応じたトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号を基に当該光ビームの照射位置を制御して当該ずれ量を削減させる、いわゆるトラッキング制御を行うようになされている。
また光ディスク装置は、光ディスクからの反射光の一部を基に、光ディスクの信号記録層に光ビームを合焦させるフォーカス制御のためのフォーカスエラー信号を生成すると共に、当該反射光ビームの一部を基に、記録された情報を読み出すためのRF信号を生成するようにもなされている。
ところで一般的な光ディスクでは、信号記録層を保護するため、信号記録層の表面に光ビームを透過させる保護層が設けられている。
光ディスク装置は、光ディスクが有する反りや当該光ディスクの回転に伴って発生する振動などにより、所望トラックにおいて光ビームの光軸が光ディスクに対して傾斜してしまう。なお以下、光ビームの光軸に対する光ディスクの傾斜角度をチルト量とし、光ビームの光軸が光ディスクに対して垂直となるとき(すなわち入射角が0°のとき)のチルト量を「0°」とする。
このとき光ディスク装置は、光ビームを保護層に対して垂直に入射することができなくなるため、光ビームにチルト量に応じたコマ収差を発生させてしまう。光ディスク装置は、コマ収差によって信号記録層上に形成されるスポットの形状を変形させるため、上述したRF信号、トラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号などの品質を低下させてしまう。
このため光ディスク装置の中には、光ディスクのチルト量を検出するチルトセンサを設け、光ディスクのチルト量に応じて対物レンズを傾けるようになされたものがある。しかしこの光ディスク装置では、チルトセンサを設ける必要があるため、光ディスク装置の構成が複雑になってしまう。
そこで、PP(Push Pull)信号とDPD(Differential Phase Detection)信号との差分演算値を算出し、この差分演算値から光ディスクのチルト量を算出するようになされた光ディスク装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−307359公報
かかる構成の光ディスク装置では、チルトに起因して反射光ビームの中心がフォトディテクタの中心からずれる、いわゆるオフセットが発生することを利用している。すなわち光ディスク装置は、オフセットが信号レベルの変化であるオフセットノイズ成分として表れるPP信号と、オフセットが信号レベルの変化として殆ど表れないDPD信号との差分演算値を算出することにより、オフセットノイズ成分の大きさを算出し、傾斜角度を表すチルト量とするようになされている。
ここで光ディスク装置は、対物レンズを光ディスクの半径方向であるトラッキング方向に移動させた場合、チルトが発生した場合と同様のオフセットを発生させる。このため差分演算値は、オフセットノイズ成分として、チルトに起因するオフセットノイズ成分と対物レンズの移動に起因するオフセットノイズ成分の双方を含んでいることになる。
従って光ディスク装置は、差分演算値からチルト量を算出するために、差分演算値から対物レンズの移動に伴うオフセットノイズ成分を減算する必要が有る。この場合光ディスク装置は、当該対物レンズの移動量を検出するセンサを設置しなければならず、光ディスク装置の構成が複雑になるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で光ディスクの傾斜角度を算出することができる光ディスク装置及び傾斜角度検出方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、光源から出射された光ビームを集光して光ディスクの信号記録層における所望のトラックに照射すると共に、信号記録層に照射された光ビームが反射される際に回折し、0次光ビームの両端部分が±1次光ビームと重複することにより2つの重複領域が形成された反射光ビームを受光する対物レンズと、2つの重複領域を各重複領域に分割して、かつ各重複領域を2以上に分割して受光するように形成された複数の検出領域によって反射光ビームを受光し、受光量に応じた検出信号をそれぞれ生成するフォトディテクタと、光ビームの所望のトラックに対する照射位置に応じて、反射光ビームにおける2つの重複領域の光量差が変化することを利用して、検出信号から光ビームの所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第1の信号を生成する第1の信号生成部と、光ビームの所望のトラックに対する照射位置に応じて、2つの重複領域内でそれぞれの光量分布が変化することを利用して、検出信号から光ビームの所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第2の信号を生成する第2の信号生成部と、第1の信号と第2の信号との位相差をエラー位相差として算出する位相差算出部と、エラー位相差と光ディスクの傾斜角度との関係に基づいて所望のトラックにおける光ディスクの傾斜角度を算出する傾斜角度算出部とを設けるようにした。
これにより、光ディスクが光ビームの光軸から傾斜することに応じて第1の信号及び第2の信号に生じる位相差が変化することに基づいて、第1の信号及び第2の信号から光ディスクの傾斜角度を検出することができる。
光源から出射された光ビームを対物レンズによって集光し、光ディスクの信号記録層における所望のトラックに照射する照射ステップと、信号記録層に照射された光ビームが反射される際に回折し、0次光ビームの両端部分が±1次光ビームと重複することにより2つの重複領域が形成された反射光ビームを対物レンズによって受光する受光ステップと、2つの重複領域を各重複領域に分割して、かつ各重複領域を2以上に分割して受光するよう形成された複数の検出領域によって反射光ビームを受光し、受光量に応じた検出信号をそれぞれ生成する検出信号生成ステップと、光ビームの所望のトラックに対する照射位置に応じて、反射光ビームにおける2つの重複領域の光量差が変化することを利用して、検出信号から光ビームの所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第1の信号を生成し、また光ビームの所望のトラックに対する照射位置に応じて、2つの重複領域内でそれぞれの光量分布が変化することを利用して、検出信号から光ビームの所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第2の信号を生成する第2の信号生成ステップと、第1の信号と第2の信号との位相差をエラー位相差として算出する位相差算出ステップと、エラー位相差と光ディスクの傾斜角度との関係に基づいて所望のトラックにおける光ディスクの傾斜角度を算出する傾斜角度算出ステップとを設けるようにした。
これにより、光ディスクが光ビームの光軸から傾斜することに応じて第1の信号及び第2の信号に生じる位相差が変化することに基づいて、第1の信号及び第2の信号から光ディスクの傾斜角度を検出することができる。
本発明によれば、光ディスクが光ビームの光軸から傾斜することに応じて第1の信号及び第2の信号に生じる位相差が変化することに基づいて第1の信号及び第2の信号から光ディスクの傾斜角度を算出することができ、かくして簡易な構成で光ディスクの傾斜角度を検出できる光ディスク装置及び傾斜角度検出方法を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の構成
図1において、光ディスク装置10は、全体としてBD(Blu-ray Disc、登録商標)−RE(Rewritable)ディスクやBD−ROM Read Only Memory)ディスク等でなる光ディスク100に対して音楽コンテンツ、映像コンテンツ又は各種データ等の情報を記録し、また当該光ディスク100から当該情報を再生するようになされている。
システムコントローラ11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)構成でなり、光ディスク装置1全体を統括制御するようになされている。
システムコントローラ11は、光ディスク100が装填された状態で、図示しない操作部より当該光ディスク100からの情報の再生命令を取得すると、当該光ディスク100の信号記録層に記録されている情報を特定するためのアドレス情報IAと共に、情報読出命令MRを駆動制御部13へ送出する。
駆動制御部13は、システムコントローラ11からの情報読出命令に応じて、スピンドルモータ14を制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、当該データ読出命令MR及びアドレス情報IAを基に送りモータ15を制御することにより、光ピックアップ20を当該光ディスク100の径方向に移動させ、当該光ディスク100の信号記録層におけるアドレス情報IAに応じたトラック(以下、これを所望トラックと呼ぶ)に光ビームを集光した状態で照射させる。
このとき光ピックアップ20は、光ディスク100に照射した光ビームが反射されてなる反射光ビームを受光し、その光量に応じた検出信号を生成し、信号処理部17へ送出する。
信号処理部17は、この検出信号に基づいて所望トラックに対する光ビームの照射位置のずれ量に応じたトラッキングエラー信号STEと光ディスク100の信号記録層に対する光ビームの焦点のずれ量に応じたフォーカスエラー信号SFEとを生成してこれらを駆動制御部13へ送出する。
また信号処理部17は、当該検出信号を基に再生RF信号SRFを生成して信号変復調部18へ送出する。
駆動制御部13は、信号処理部17から供給されるサーボ制御信号であるトラッキングエラー信号STE及びフォーカスエラー信号SFEに基づいて、トラッキング駆動電流CT及びフォーカス駆動電流CFを生成し、これらを光ピックアップ20へ送出する。
またシステムコントローラ11は、例えば光ディスク100が装填された際にチルト検出処理(詳しくは後述する)を実行し、装填された光ディスク100の歪みに応じて光ディスク100の光ビーム40に対する傾斜角度(以下、これをチルト量と呼ぶ、なお光ビーム40の光軸が光ディスク100に対して垂直なときを0°とする)θをRAMに記憶している。システムコントローラ11は、このチルト量θに基づいて当該チルト量θに対する補正量を表すチルト補正信号を生成し、これを駆動制御部13に送出する。
駆動制御部13は、システムコントローラ11から供給されるチルト補正信号に基づいてチルト駆動電流CLを生成し、これを光ピックアップ20へ送出する。
光ピックアップ20は、フォーカス駆動電流CF、トラッキング駆動電流CT及びチルト駆動電流CLに応じて、光ディスク100の半径方向であるフォーカス方向に対物レンズ26を駆動するフォーカス制御、光ディスク100に近接又は離隔するトラッキング方向に対物レンズ26を駆動するトラッキング制御及びフォーカス方向及びトラッキング方向と直交するタンジェンシャル方向を軸に回転するチルト方向に対物レンズ26を駆動するチルト制御を行う。
これにより光ピックアップ20は、光ビーム40の焦点を光ディスク100の所望トラックに合わせると共に、所望トラックにおける光ディスク100の表面に対して光ビーム40の光軸がほぼ垂直(すなわち入射角度が0°)になるように当該光ビーム40を照射するようになされている。
信号変復調部18は、再生RF信号SRFに対して所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより情報を再生し、これを外部機器(図示せず)へ送出する。
また光ディスク装置10は、信号変復調部18に入力された記録信号に対して所定の変調処理を施し、これを信号処理部17により記録用の信号に変換した後、光ピックアップ20から当該記録用の信号に応じた記録用ビームを出射させることにより、記録信号に応じた情報を光ディスク100に記録する。
このように光ディスク装置10は、光ピックアップ20から光ディスク100の信号記録層における所望トラックに対して焦点を合わせた光ビームを照射することにより、所望の情報を再生または記録し得るようになされている。
図2に示すように、光ピックアップ20のレーザダイオード21は、システムコントローラ11から供給される駆動電流に応じた光量で、光ディスク100の各方式に対応した波長を有するレーザ光をP偏光でなる光ビーム40として出射し、1/2波長板22を介してビームスプリッタ23に入射させる。
ビームスプリッタ23は、入射された光ビーム40の多くをそのまま透過させ、コリメータレンズ24に入射する。コリメータレンズ24は、発散光として入射された光ビーム40を平行光に変換し、1/4波長板25に入射する。
1/4波長板25は、P偏光でなる光ビーム40を円偏光へ変換し、対物レンズ26に入射する。そして対物レンズ26は、光ビーム40を集光し光ディスク100に照射する。
また対物レンズ26は、光ビーム40が光ディスク100によって反射されてなる反射光ビーム50を受光し、1/4波長板25に入射する。1/4波長板25は、円偏光でなる光ビーム40を直線偏光であるS偏光に変換し、コリメータレンズ24を介してビームスプリッタ23に入射させる。
ビームスプリッタ23は入射された反射光ビーム50を偏光面で反射し、反射光ビーム50の進行方向を90°変化させ、集光レンズ29を介してフォトディテクタ30に入射する。
図3に示すようにフォトディテクタ30は、4つの検出領域30A、30B、30C及び30Dを有しており、反射光ビーム50を受光すると受光量に応じた検出信号SD(SDa、SDb、SDc及びSDd)を生成し、これを信号処理部17(図1)に送出する。
信号処理部17は、この検出信号から再生RF信号、トラッキングエラー信号STE及びフォーカスエラー信号SFEを生成する。システムコントローラ11は、後述するチルト検出処理によって予め算出されたチルト量θに基づいてチルト補正信号を生成する。
駆動制御部13は、信号処理部17から供給されるトラッキングエラー信号STE及びフォーカスエラー信号SFE、並びにシステムコントローラ11から供給されるチルト補正信号に基づいて各種駆動電流を生成し、3軸アクチュエータ35に供給する。
3軸アクチュエータ35は、光ディスク100における所望トラック上に光ビーム40を正確に照射するよう、対物レンズ26をフォーカス方向及びトラッキング方向に対物レンズ26を駆動する。
さらに3軸アクチュエータ35は、当該所望トラックにおける光ディスク100の表面に対して光ビーム40を垂直(すなわちチルト量θがゼロになるよう)に照射するよう、チルト方向に対物レンズ26を駆動する。
さらにビームスプリッタ23(図2)は、その偏光面によって光ビーム40からその一部を所定の光量比で反射させることによって分離し、APC(Auto Power Control)用レンズ31を介してAPC用光検出器32に入射する。APC用光検出器32は入射された光ビーム40の光量を検出し、当該光量に応じた電流値でなるAPC検出電流を生成してシステムコントローラ11へ供給する。
システムコントローラ11は、このAPC検出電流が所定の電流値になるようにレーザダイオード11に供給する駆動電流を増減してレーザダイオード11の出力を調整することにより、レーザダイオード21から出射される光ビーム40の強度を再生処理及び記録処理に応じた所定の値になるように制御する。
このように光ディスク装置10は、光ディスク100に対する再生処理及び記録処理を実行するようになされている。
(2)チルト量の検出
次に、チルト量θの検出について説明する。まずチルト検出処理に使用されるPP信号及びDPD信号の原理について説明した後、本実施の形態におけるチルト検出の原理及びチルト検出処理について説明する。
(2−1)PP信号の原理
図4(A)に示すように、光ディスク100の信号記録層には、データの記録される凸状のグルーブGと、案内溝であるランドLとが交互に配置されており、この一対のグルーブG及びランドLで1つのトラックを形成している。ここで、光ビーム40が信号記録層に照射されると、当該光ビーム40が信号記録層に反射される際、このグルーブG及びランドLが回折格子として作用する。
従って、光ディスク装置10が対物レンズ26を介し、スポットPとして光ディスク100に光ビーム40を照射すると、グルーブG及びランドLによる回折によって反射光ビーム50が0次光ビームでなる主光領域AR0及び±1次光ビームでなる副光領域AR±1に分離される。
この副光領域AR±1のうち主光領域AR0と重複する部分のみが対物レンズ26に入射され反射光ビーム50に含まれるため、当該反射光ビーム50の光束断面の両端には主光領域AR0及び副光領域AR±1が重なる2つの重複領域Wがそれぞれ形成される。
この2つの重複領域Wでは、主光領域AR0及び副光領域AR±1が互いに干渉するが、このときのグルーブG及びランドLに対するスポットPの位置、すなわち光ビーム40が照射されるべき目標トラック(グルーブG)に対する照射ずれに応じて副光領域AR±1の位相が変化する。この反射光ビーム50では、主光領域AR0に対する副光領域AR±1の位相差に応じて2つの重複領域Wにおける光量がそれぞれ変化する。
このとき反射光ビーム50では、一の重複領域Wにおける光量が大きくなると、他の重複領域Wの光量が小さくなることにより、反射光ビーム50総体としての光量を殆ど変化させることなく、2つの重複領域W間における光量差のみを変化させる。
光ディスク装置10では、この2つの重複領域Wにおける光量差の変化に基づいて上述したPP信号を生成する。
具体的に図4(B)に示すように光ディスク装置10は、フォトディテクタ30によって反射光ビーム50による反射光スポットQを検出し、各検出領域30A〜30Dの受光量に応じた検出信号SDa〜SDdをそれぞれ生成する。この結果検出信号SDa〜SDdは、目標トラックからの照射ずれに応じた重複領域Wごとの光量変化によって変調されることになる。
なお、フォトディテクタ30では、3軸アクチュエータ35にトラッキング駆動電流CTが流されていない状態で、かつ光ディスク100のチルト量が0°のときに反射光ビーム50による反射光スポットQの中心点が位置する点を照射基準点Csとしている。フォトディテクタ30は、この照射基準点Csを中心として、対物レンズ26が光ディスク100の半径方向であるトラッキング方向に移動したときに反射光スポットQが移動するトラッキング方向に2分割されていると共に、照射基準点Csを中心としてトラッキング方向に垂直なタンジェンシャル方向に2分割されることにより、4つの検出領域30A〜30Dを構成している。
従って信号処理部17はトラッキング方向に対する垂線を分割線Cpとしたとき、当該分割線Cpによって分けられる検出領域30A及び30Dと、検出領域30B及び30Cとの光量の差を算出することにより、図5(B)に示すような、2つの重複領域Wの光量差を表すPP(Push Pull)信号を生成することができる。
このPP信号は、図5(A)及び(B)に示すように、光ビームがグルーブGの中心に照射されたときにゼロとなり、1周期が1つのトラックに対応した正弦波となっており、トラックの中心位置であるグルーブGの中心からの光ビームの照射ずれを表している。なお図5(B)は、光ビームを光ディスク100の半径方向に移動させて照射したときに得られる、いわゆるトラバース信号を示している。
すなわち信号処理部17は、供給される検出信号SDa〜SDdから次式に従ってPP信号を算出するようになされている。
ところで図6に示すように、例えば光ディスク100が歪みを有していることにより、所望トラックにおける光ディスク100に対して光ビーム40の光軸が垂直(入射角がゼロ)とならない、いわゆるチルトを有している場合がある。
この場合光ディスク装置10は、図7に示すように反射光ビーム50の光軸が光ビーム40の光軸から傾斜した状態で、すなわちフォトディテクタ30における分割線Cpから反射光スポットQの中心がずれ、オフセットを有する状態で反射光ビーム50を受光する。
光ディスク装置10の信号処理部17は、分割線Cpを跨いだ検出領域SDの光量差をPP信号として算出するため、オフセットによる光量の変化はそのままPP信号にオフセットノイズ成分として表れる。
このとき光ディスク装置10は、チルト量θが大きくなるとオフセットの大きい状態で反射光ビーム50を受光する。このため光ディスク装置10は、チルト量に応じたオフセットノイズ成分を有するPP信号を生成することになる。
従って光ディスク装置10は、ディスク回転数より低い閾値(例えばディスク回転数の2〜5倍程度)以下の周波数成分を除去するHPF処理を実行することにより、PP信号からオフセットノイズ成分を殆ど除去したPPe信号を生成することができる。
(2−2)DPD信号の原理
次に、DPD(Differential Phase Detection)法によるDPD信号の原理について説明する。
反射光ビーム50では、光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれに応じて、上述した反射光スポットQにおける2つの重複領域W(図4)内でのそれぞれの光量分布が、分割線Cpを対称線として非対称に変化する。
このため光ディスク装置10は、DPD法によるDPD信号を生成する際、トラッキング方向及びタンジェンシャル方向に4分割されたフォトディテクタ30によって反射光ビーム50を受光する。すなわち図8(A)に示すように、光ディスク装置10は、2つの重複領域Wをそれぞれ分割して受光すると共に、当該重複領域Wをタンジェンシャル方向に2分割して受光し、分割されたそれぞれの領域の光量に応じた検出信号SDをそれぞれ生成する。
そして光ディスク装置10は、反射光ビーム50において照射基準点Csを中心にして対向する一対の検出領域30A及び30Cによって検出された受光量と、当該一対の領域を除く他の対の検出領域30B及び30Dによって検出された受光量とを比較することにより、2つの重複領域W内でのそれぞれの光量分布が変化することを利用して、光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれを表すDPD信号を生成するようになされている。
ここで一般的に光ディスク100では、記録マークRMが形成されていない領域と比して記録マークRMの反射率が低く設定されている。このため図9(A)及び(B)に示すように、光ディスク装置10は、何らかの情報が記録された光ディスク100に対して光ビーム40を照射して反射光ビーム50の受光量(すなわち検出信号SDa〜SDdの和光量)から、記録マークRMの有無に応じた振幅を有する和光量信号(A+B+C+D)を生成することができる。
図8に示すように、光ディスク装置10の信号処理部17は、フォトディテクタ30において照射基準点Csを中心に対角線上にある検出領域30A及び30Cから供給される検出信号SDa及びSDcを加算することにより図9(C)に示すように加算信号(A+C)を生成する。一方信号処理部17は、同様に対角線上にある検出領域30B及び30Dから供給される検出信号SDb及びSDdを加算することにより図9(D)に示すように加算信号(B+D)を生成する。
このとき図9(A)〜(D)におけるYゾーンに示したように、光ビーム40によるスポットPが所望トラックの中心に位置する場合、反射光スポットQの重複領域W内における光量分布が分割線Cpを挟んで対称となるため、加算信号(A+C)及び加算信号(B+D)における位相は和光量信号(A+B+C+D)と同一となる。
これに対して図9(A)〜(D)におけるXゾーンに示したように、スポットPが所望トラックの中心からずれた場合、重複領域W内における光量分布が分割線Cpを挟んで非対称となり、和光量信号(A+B+C+D)に対する加算信号(A+C)の位相は早まる一方、加算信号(B+D)の位相は遅延する。すなわち光ビーム40の照射ずれに応じて、加算信号(A+C)及び加算信号(B+D)の位相が時間軸tに対してそれぞれ逆方向にずれ、2つの加算信号間に位相差φが生じる。
このとき位相差φは、スポットPの所望トラックに対するずれ量が大きくなるにつれて大きくなることが知られている。
また図9(A)〜(D)におけるZゾーンに示したように、スポットPがXゾーンと逆方向にずれた場合、重複領域W内における光量分布が分割線Cpを挟んで非対称となるため、和光量信号(A+B+C+D)に対する加算信号(A+C)の位相は遅延する一方、加算信号(B+D)の位相は早まる。すなわちXゾーンのときと同様に、光ビーム40の照射ずれに応じて、加算信号(A+C)及び加算信号(B+D)の位相が時間軸tに対してずれ、2つの加算信号間に位相差φが生じる。このとき加算信号(A+C)及び加算信号(B+D)の位相はXゾーンのときとはそれぞれ反対の方向にずれるため、位相差φの正負も反転する。
従って光ディスク装置10の信号処理部17は、加算信号(A+C)及び加算信号(B+D)の位相差φに基づいて、光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれ量を表すトラッキングエラー信号STEとしてのDPD信号を生成することができる。
なお上述したように、信号処理部17は、フォトディテクタ30において斜向かいにある検出信号SDa及びSDcを加算し、また検出信号SDb及びSDdを加算する。このため光ディスク装置10は、反射光スポットQの中心線Cqがフォトディテクタ30における分割線Cpからずれるオフセットが発生した場合であっても、当該オフセットによって分割線Cpを跨いで移動した光量をほぼ相殺し得、DPD信号に大きなオフセットノイズ成分を発生させないようになされている。
(2−3)チルト検出の原理
次に、本実施の形態によるチルト検出の原理について説明する。
光ディスク装置10の信号処理部17は、光ディスク100のチルト量θが0°、横軸を時間t軸としたとき、図10に示すような波形でなるDPD信号とPP信号からオフセット成分を除去したPPe信号とを生成する。上述したようにPPe信号及びDPD信号は、いずれも光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれを表す信号であるため、その波形はほぼ一致するとも思われる。
しかしながら、上述したようにPPe信号は2つの重複領域Wの光量差を利用して生成され、DPD信号は2つの重複領域W内での光量分布の変化を利用して生成されるものであり、その原理が異なっている。このためPPe信号とDPD信号とでは図10のようにその位相が相互にほぼ一致し、信号レベル「0」付近においてエラー位相差ΔDPが殆ど生じていない場合であっても、その波形が互いに若干異なっている。因みにPP信号がほぼ正弦波を有するのに対し、DPD信号はノコギリ波形状を有している。
なお図10は、光ディスク100を回転させながらトラッキング制御をOFFにし、対物レンズ26を光ディスク100の半径方向に移動させたときに得られるトラバース信号を示している。後述する図12及び図13についても同様である。
図11(A)に光ディスク100のチルト量θが0°の場合のPPe信号とDPD信号との関係を、横軸をDPD信号、縦軸をPPe信号として、リサジュー図形で示している。このリサジュー図形は、PPe信号とDPD信号との位相がほぼ一致しているにも拘らず、その波形の差異により直線とならず、信号レベル「0」付近で交差する八の字状を有している。
なお図11では、PPe信号及びDPD信号を所定の測定時間に渡って測定した結果を重ねて表示しているため、リサジュー図形における線が太くなっている。後述する図14についても同様である。
光ディスク装置10の信号処理部17は、光ディスク100のチルト量θが−傾斜方向に0.8°(以下、−0.8°と表す)であった場合、図12に示すようなPPe信号とDPD信号とを生成する。このときDPD信号及びPPe信号は、その波形が互いに時間t軸方向にずれており、チルト量θが0°のときと比較して全体的に2つの信号間の位相にずれが生じている。
また図13に示すように、光ディスク100のチルト量θが+傾斜方向に0.8°(以下、+0.8°と表す)であった場合にも同様であり、DPD信号及びPPe信号は、その波形が互いに時間t軸方向にずれており、チルト量θが0°のときと比較して全体的に2つの信号間の位相にずれが生じている。
図11(B)に、チルト量θが−0.8°のときのPPe信号及びDPD信号の関係をリサジュー図形で示している。このリサジュー図形から、チルトの発生によりPPe信号及びDPD信号の関係が変化していることがわかる。因みにこの変化は、チルトの発生により反射光スポットQの重複領域W(図4)の光量分布が分割線Cpを跨いで非対称となることが影響するものである。
また図14(A)に、チルト量θが+0.8°のときのPPe信号及びDPD信号の関係をリサジュー図形で示している。この場合、図11(B)と同様に、チルトの発生により、PPe信号及びDPD信号の関係が変化していることがわかる。
なお、図11(A)においてリサジュー図形がPPe信号及びDPD信号双方の信号レベルが「0」の点を対称点としてほぼ点対称であるのに対し、図11(B)ではリサジュー図形が対称性を失って涙滴形状を有している。これは、図11(A)において生じているエラー位相差ΔDP(信号レベルが「0」付近を除く)が、信号レベルが正のときには合算されて拡大し、信号レベルが負のときには相殺されて縮小したものである。
図14(A)についても同様であり、図11(A)において生じているエラー位相差ΔDPが、信号レベルが負のときには合算されて拡大し、信号レベルが正のときには相殺されて縮小したものである。
また図11(C)に光ディスク100のチルト量θが−1.0°のときのPPe信号及びDPD信号の関係を示すリサジュー図形を示している。チルト量θが−0.8°のときと比較して、リサジュー図形が円に近づいており、PPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPがさらに拡大していることがわかる。
同様に図14(B)には、チルト量θが+1.0°のときのPPe信号及びDPD信号の関係を示すリサジュー図形を示しており、チルト量θが+0.8°のときと比較して、PPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPがさらに拡大していることがわかる。
以上のことから、光ディスク100のチルト量θが0°の場合、PPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPが比較的小さくなることがわかる。一方で光ディスク100にチルトが発生すると、チルト量θに応じてエラー位相差ΔDPが変化することがわかる。
そこで本実施の形態における光ディスク装置10では、PPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPに基づいて、チルト量θを算出するようになされている。
なおPPe信号及びDPD信号の信号レベルの絶対値が比較的大きい場合、信号レベルの極性(+又は−)と、チルトの傾斜方向によって、チルト量θが0のときに有するエラー位相差ΔDPに対して、チルトに応じて発生するエラー位相差ΔDPが合算又は相殺される。
すなわち光ビーム40が所望トラックからずれて照射されている場合、照射ずれに応じたエラー位相差ΔDPとチルトに応じたエラー位相差ΔDPとが合算又は相殺されるため、照射ずれの方向(内周側又は外周側)とチルトの傾斜方向との組み合わせによって、エラー位相差ΔDPが拡大又は縮小するという特性を有している。
しかしながらこの特性は、次に説明するチルト検出処理において、実際上問題となることはない。
(2−4)チルト検出処理
次に、チルト検出処理について説明する。光ディスク装置10は、例えば光ディスク100が装填される度にチルト検出処理を実行する。
実際上光ディスク装置10は、光ディスク100が装填されたことを認識すると、フォーカスサーボ制御をONに設定すると共にトラッキングサーボ制御をOFFに設定する。このときシステムコントローラ11は、3軸アクチュエータ35に対してトラッキング駆動電流CTを流さないことにより、対物レンズ26のトラッキング方向の位置を固定する。
この結果フォトディテクタ30は、対物レンズ26がトラッキング方向に移動することによって反射光ビーム50の光軸がフォトディテクタ30の照射基準点Csからずれて受光されることがないため、光ディスク100にチルトが存在しない場合には、反射光ビーム50を常に当該フォトディテクタ30のほぼ中心部分で受光することができる。
光ディスク装置10は、光ディスク100の最内周トラック上に対物レンズ26が位置するよう送りモータ15によって光ピックアップ20全体を移動させる。そして光ディスク装置10は、光ディスク100を所定の回転数で回転させると共に、対物レンズ26が最内周トラック上から最外周トラック上にまで移動するよう光ピックアップ20を所定の移動速度で当該光ディスク100の半径方向に移動させる。
このとき光ディスク装置10は、光ビーム40を光ディスク100上のトラックを順次横断させるため、信号処理部17によって図10、図12及び図13に示したようなPPe信号及びDPD信号を得ることになる。
ここで一般的に光ディスク100は、光ディスク100の外周側へいくにつれてその歪みが徐々に大きくなる歪み(以下、これを椀型歪みと呼ぶ)を有していることが多い。光ディスク装置10では、このような光ディスク100が装填された場合、当該椀型歪みに応じてチルトが発生し、光ディスク100の内周側ではチルト量θが小さく、外側ほどチルト量θが大きくなる。
光ディスク装置10は、対物レンズ26が最内周トラック上から最外周トラック上にまで移動するまでの間に、例えば5ポイントにおいてPPe信号及びDPD信号に基づいてチルト量θを算出し、これをRAMに記憶するようになされている。
図15に示すように、光ディスク装置10の信号処理部17は、PP信号生成部60及びDPD信号生成部70とから構成されている。この信号処理部17は、PP信号とDPD信号とを生成し、これらをチルト算出部19に送出するようになされている。なお信号処理部17は、図示しないフォーカスエラー信号生成部及び再生RF信号生成部によってフォーカスエラー信号SFE及び再生RF信号SRFを生成するようになされている。
信号処理部17は、入力ピン35、36、37及び38に対して検出信号SDa、SDb、SDc及びSDdがそれぞれ入力されると、これらをPP信号生成部60及びDPD信号生成部70にそれぞれ入力する。
PP信号生成部60は、加算回路61及び62と、減算回路63とから構成されている。加算器61は、入力ピン35及び38から検出信号SDa及びSDdが供給されると、当該検出信号SDa及びSDdを加算して加算信号SD(a+d)を生成し、これを減算器63に供給する。
同様に加算器62は、入力ピン36及び37から検出信号SDb及びSDcが供給されると、当該検出信号SDb及びSDcを加算して加算信号SD(b+c)を生成し、これを減算器63に供給する。
減算器63は、加算信号SD(b+c)の位相を反転させた上で加算信号SD(a+d)と加算信号SD(b+c)とを加算することにより、PP信号を生成し、出力ピン64を介してチルト算出部19に送出する。
すなわち信号処理部17は、PP生成部60によって、供給される検出信号SDa〜SDdから(1)式に従ってPP信号を算出するようになされている。
DPD信号生成部70は、加算回路71及び73と、2値化部75及び76と、位相比較部77と、LPF(Low Pass Filter)78及び79と、加算回路80とから構成されている。
加算器71は、入力ピン35及び37から検出信号SDa及びSDcが供給されると、当該検出信号SDa及びSDcを加算して加算信号SD(A+C)(図9(C))を生成し、これを等化部73に供給する。
等化部73は、加算信号SD(A+C)の周波数帯域に応じた等化処理を実行し、2値化部75に送出する。2値化部75は、等化処理された加算信号SD(A+C)を2値化して2値化信号SDD(A+C)(図9(E))を生成し、これを位相比較部77に送出する。
また加算器72は、入力ピン36及び38から検出信号SDb及びSDdが供給されると、当該検出信号SDb及びSDdを加算して加算信号SD(B+D)(図9(D))を生成し、これを等化部73に供給する。
等化部73は、加算信号SD(B+D)の周波数帯域に応じた等化処理を実行し、2値化部76に送出する。2値化部76は、等化処理された加算信号SD(B+D)を2値化して2値化信号SDD(B+D)(図9(E))を生成し、これを位相比較部77に送出する。
位相比較部77は、2値化信号SDD(A+C)及びSDD(B+D)の位相差を表す位相差信号ST+及びST−(図9(G)及び(H))を生成し、LPF78及び79にそれぞれ送出する。
LPF78は、位相差信号ST+に対してLPF処理を実行することにより高周波成分を減衰させ、加算回路80に送出する。同様にLPF79は、位相差信号ST−に対して同様にLPF処理を実行し、加算回路80に送出する。
加算回路80は、LPF処理された位相差信号ST+及びST−を加算することにより、DPD信号(図9(I))を生成し、出力ピン81を介してチルト算出部19に送出するようになされている。
図16に示すように、チルト算出部19は、HPF(High Pass
Filter)93及び94と、位相比較部95と、演算部96とから構成されている。このチルト算出部19は、信号処理部17から供給されるPP信号及びDPD信号に基づいてチルト量θを表すチルト量信号を生成するようになされている。
チルト算出部19は、入力ピン91にPP信号が供給されると、これをHPF93に送出する。HPF93は、PP信号に対してHPF処理を施すことにより、PP信号からオフセットに起因し低周波数でなるオフセットノイズ成分を除去し、PPe信号を生成すると、これを位相比較部95に送出する。
またチルト算出部19は、入力ピン92にDPD信号が供給されると、これをHPF94に送出する。HPF94は、DPD信号に対してHPF処理を施すことにより、DPD信号から不要な低周波のノイズ成分を除去すると、これを位相比較部95に送出する。
位相比較部95は、PPe信号及びHPF処理されたDPD信号のゼロクロス点をそれぞれ検出すると、これらの時間差Δtを表す時間差信号を生成し、演算部96へ送出する。
演算部96には、チルト量θと時間差信号との関係から算出された係数kが予め記憶されている。演算部96は、時間差信号に所定の係数kを乗算することにより、チルト量θを表すチルト量信号を生成し、出力ピン97を介して当該チルト量信号をシステムコントローラ11へ送出する。
システムコントローラ11は、チルト量信号が表すチルト量θのうち、所定の記憶時間ごとに例えば5つのチルト量θの値を抽出する。このときシステムコントローラ11は、光ディスク100の回転数と光ピックアップ20の移動速度から当該チルト量θが算出されたときの光ディスク100におけるトラック位置を算出し、チルト量θ及び対応付けてRAMに記憶する。
そしてシステムコントローラ11は、光ディスク100に対する記録又は再生処理の際、光ビーム40を照射しているトラック位置に応じてRAMからチルト量θを読み出し、当該チルト量θを補正するようなチルト駆動電流CLを表すチルト補正信号を生成し、これを駆動制御部13に送出するようになされている。
なお位相差比較部95は、例えばDPD信号生成部70(図15)のように、PPe信号及びHPF処理されたDPD信号に対し、等化処理及び2値化処理を施してから位相比較することにより矩形信号でなる位相差信号を生成し、これにLPF処理を施して加算するようにしても同様の時間差信号を生成することができる。
(3)動作及び効果
以上の構成において、光ディスク装置10は、光源であるレーザダイオード21から出射された光ビーム40を対物レンズ26によって集光し、光ディスク100の信号記録層における所望トラックに照射する。光ディスク装置10は、信号記録層に照射された光ビーム40が反射される際に回折し、0次光ビームの両端部分が±1次光ビームと重複することにより2つの重複領域Wが形成された反射光ビーム50を対物レンズ26によって受光する。
光ディスク装置10は、2つの重複領域Wを各重複領域Wに分割して、かつ各重複領Wを2以上に分割して受光するよう形成された複数の検出領域30A〜30Dによって反射光ビーム50を受光し、受光量に応じた検出信号SD(SDa〜SDd)をそれぞれ生成する。
さらに光ディスク装置10は、光ビーム40の所望トラックに対する照射位置に応じて、反射光ビーム50における2つの重複領域Wの光量差が変化することを利用して、検出信号SDから光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれ量を表す第1の信号としてのPPe信号を生成する。また光ディスク装置10は、光ビーム40の所望トラックに対する照射位置に応じて、2つの重複領域W内でそれぞれの光量分布が変化することを利用して、検出信号SDから光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれ量を表す第2の信号としてのDPD信号を生成する。
そして光ディスク装置10は、PPe信号とDPD信号との位相差であるエラー位相差ΔDPを、PPe信号とDPD信号との時間差Δtを表す時間差信号として算出し、当該時間差信号と光ディスク100の傾斜角度であるチルト量θとの関係に基づいて所望トラックにおける光ディスク100のチルト量θを算出するようにした。
これにより光ディスク装置10は、PPe信号及びDPD信号からチルト量θを算出することができるため、物理的なセンサを用いてチルト量θを検出する従来の光ディスク装置と比較して部品点数を削減することができ、簡易な構成でチルト量θを算出することができる。
また光ディスク装置10は、3軸アクチュエータ35を駆動することにより、傾斜角度であるチルト量θに基づいてチルト量θを補正するように対物レンズ26を駆動するようにした。
これにより光ディスク装置10は、チルトを補正するための補正手段を別途設けなくても良いため、簡易な構成でチルトを補正することができ、光ビーム40が光ディスク100に照射される際に、チルトに起因して発生するコマ収差を抑制し得るようになされている。
さらに光ディスク装置10は、光ディスク100が装填された際に実行されたチルト検出処理によって予め記憶された複数のチルト量θを記憶部としてのRAMに記憶しておき、この記憶した複数のチルト量θを用いてチルトを補正する。これにより光ディスク装置10は、光ディスク100がその内外周でチルト量θが変化する椀型歪みを有していた場合であっても、光ディスク100の内外周のトラック位置に応じた複数のチルト量θに基づいてチルトを補正することができるため、光ディスク100が有するチルトを効果的に補正することができる。
なお光ディスク装置10は、光ディスク100が傾斜して装填されているような場合に光ディスク100の1回転に1周期の割合で生じるチルトを補正することはできない。しかし光ディスク装置10は、装填を起因として発生するチルト量θは椀型歪みに起因して発生するチルト量θと比して小さく、チルトを補正する機能を有さない場合と比して、格段にコマ収差を抑制することが可能となる。
さらに光ディスク装置10は、トラッキング制御を実行することなく光ピックアップ20ごと対物レンズ26を所定の移動速度でトラッキング方向に移動させるため、移動速度及びトラックの周期に応じた一定の周期で振幅するトラバース信号でなるPPe信号及びDPD信号を生成することができる。これにより光ディスク装置10は、PPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPがランダムに振幅する2信号間の位相差を検出する場合と比較して、高い精度でエラー位相差ΔDPを検出することができる。
また光ディスク装置10は、チルトに応じて変化するエラー位相差ΔDPに基づいてチルト量θを算出するため、オフセットノイズ成分から対物レンズ26の移動に伴うオフセットノイズ成分のみを除去し、残りをチルトに起因するオフセットノイズ成分として算出する従来の光ディスク装置と比較して、例えば振動などに伴って対物レンズ26がトラッキング方向に移動して生じるオフセットに影響されることがなく正確にチルト量θを算出することができる。さらに光ディスク装置10は、PPe信号及びDPD信号の位相差から簡易な演算でチルト量θを算出することができ、ゲインの微調整や利得の調整などが不要なため、簡易にかつ正確にチルト量θを算出することができる。
すなわち光ディスク装置10は、PPe信号及びDPD信号のDC若しくは低周波のオフセットノイズ成分の誤差の影響を受けないため、対物レンズ26の移動に伴うオフセットや、3軸アクチュエータ35の追従特性に起因して光ビーム40が所望トラックの中心からずれる光スポットオフトラックの影響などから切り離すことができ、高い精度でチルト量θを算出することができる。
また光ディスク装置10は、対物レンズ26のトラッキング方向への移動量がゼロで、かつチルト量θがゼロのときに、反射光ビーム50の中心が照射されるべきフォトディテクタ30上の照射基準点Csを中心に、対物レンズ26が光ディスク100の半径方向に移動したときに反射光ビーム50が移動するトラッキング方向に2分割された2つの検出領域30A及び30Cを有している。
そして光ディスク装置10は、2つの検出領域のうち、一の検出領域としての検出領域30A及び30Dと、他の検出領域としての検出領域30B及び30Cと対応する2つの検出信号の差分信号であるPP信号を(1)式に従って算出する。さらに光ディスク装置10は、当該PP信号に対してHPF処理を施すことにより、当該PP信号から反射光ビーム50が照射基準点からずれて受光されたことによるオフセットを除去し、PPe信号を生成するようにした。
ここで一般的な光ディスク装置は、信号処理部17内にPP信号を生成するPP信号生成部60を元々有している。従って光ディスク装置10は、新たにPP信号生成部60を設けることなく、通常有するPP信号生成部60を用いてPP信号を生成することができる。また光ディスク装置10は、PP信号に対してHPF処理を実行するだけでPPe信号を生成することができるため、簡易な構成でPPe信号を生成することができる。
さらに光ディスク装置10は、フォトディテクタ30において、反射光ビーム50の照射基準点Csを中心に、対物レンズ26が光ディスク100の半径方向に移動したときに反射光ビーム50が移動するトラッキング方向に2分割され、かつ照射基準点Csを中心に、トラッキング方向と垂直なタンジェンシャル方向に2分割されることにより、4つの検出領域30A〜30Dを有している。
そして光ディスク装置10は、4つの検出領域30A〜30Dのうち、照射基準点Csを中心として対向する第1の対の検出領域である検出領域30A及び30Bに対応する2つの検出信号の加算信号SDD(A+C)と、4つの検出領域のうち、残る第2の対の検出領域である検出領域30B及び30Dに対応する2つの検出領域の加算信号SDD(B+D)との位相差を表す検出位相差信号であるDPP信号を生成するようにした。
一般的な光ディスク装置は、PP信号生成部60と同様に、信号処理部17内にDPD信号を生成するDPD信号生成部70を元々有している。従って光ディスク装置10は、新たにDPD信号生成部70を設けることなく、通常有するDPD信号生成部70を用いてDPD信号を生成することができため、簡易な構成でDPD信号を生成することができる。
また光ディスク装置10は、PPe信号及びDPD信号が基準電圧である「ゼロ」となるときのPPe信号及びDPD信号の時間差Δtに基づいてPPe信号及びDPD信号のエラー位相差ΔDPを検出するようにした。
これにより光ディスク装置10は、光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれの方向に応じてエラー位相差ΔDPが相殺又は合算されることがないため、当該照射ずれの方向及び照射ずれの大きさに殆ど影響されることなく、正確にチルト量θを算出することができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置10は、チルトに応じたコマ収差の発生により重複領域W内での光量分布が変化し、チルトが発生していないときと比してDPP信号の位相がずれることに着目し、光ビーム40の所望トラックに対する照射ずれに応じた2つの重複領域Wの光量差を利用したPPe信号と、当該照射ずれに応じて各重複領域W内でそれぞれ生じる光量分布の変化を利用したDPD信号との位相差を表すエラー位相差ΔDPに基づいてチルト量θである傾斜角度を算出するようにした。これにより光ディスク装置10は、チルト量θを測定するチルトセンサや対物レンズ26の移動量を測定する中点センサ、又は対物レンズ26の移動に伴うオフセットノイズ成分を除去するためのオフセット除去演算処理部などが不要となるため、簡易な構成で傾斜角度を算出できる光ディスク装置及び傾斜角度算出方法を実現できる。
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、DPD信号生成部70(図15)によって加算信号SDD(A+C)と、加算信号SDD(B+D)との位相差からDPD信号を生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図17に示すDPD信号生成部110によってDPD信号を生成するようにしても良い。
すなわちDPD信号生成部110は、各検出信号SDa〜SDdに対して等化部111〜114によってそれぞれ等化処理を実行した後、2値化部115〜118によってそれぞれ2値化処理を実行する。DPD信号生成部11は、位相比較部120によって2値化処理された検出信号SDaとSDbとの位相差を検出すると共に、位相比較部121によって2値化処理された検出信号SDcとSDdとの位相差を検出する。さらにDPD生成部11は、LPF処理部123及び124によって検出された各位相差にそれぞれLPF処理を施した後、加算回路125によってこれらを加算することにより、DPD信号を生成する。この場合であっても光ディスク装置10は、上述した実施の形態と同様のDPD信号を生成することができる。
また上述の実施の形態においては、第1の信号としてPPe信号を生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ビーム40の所望トラックに対する照射位置に応じて2つの重複領域Wの光量差が変化することを利用する信号であれば良く、例えば回折格子などを用いて光ビーム40をメインビーム及びサブビームに分離して光ディスク100に照射し、サブビームの光量を用いてオフセットノイズ成分を除去するDPP(Differential Push Pull)法や、反射光スポットQにおける重複領域Wが形成されないタンジェンシャル方向の両端部分の光量を用いてオフセットノイズ成分を除去する1スポットプッシュプル法など、プッシュプル法の原理を応用した種々の手法によるトラッキングエラー信号を用いることが可能である。この場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに上述の実施の形態においては、エラー信号位相差DPを検出時間差Δtに基づく時間差信号として検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば同一時刻におけるPPe信号とDPD信号との信号レベルの差として検出するようにしても良い。またPPe信号及びDPD信号の最大又は最小電圧部分(変曲点)の時間差をエラー信号位相差DPとして検出しても良い。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに例えばヒルベルト変換を用いてPP信号とDPD信号との位相差を直接的にエラー信号位相差DPとして算出しても良い。周波数の低いオフセットノイズ成分はPP信号の位相自体に大きな影響を与えるわけではないので、オフセットノイズ成分を除去しなくても、高い精度でチルト量θを算出することができる。この場合であっても、光ディスク装置10は、PP信号にHPF処理を施すことにより、PP信号から振動などに起因するオフセットノイズ成分を除去しても良い。これにより光ディスク装置10は、一段と高い精度でチルト量θを算出することができる。
さらに上述の実施の形態においては、時間差信号に対して所定の係数kを乗算することによりチルト量θを算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
例えば時間差信号の高次多項式としてチルト量θを表し、代入することによりチルト量θを算出し、あるいは時間差信号の信号レベルとチルト量θとの関係をテーブルとして記憶しておき、検出された時間差信号の信号レベルからチルト量θを算出するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、フォトディテクタ30が4つの検出領域30A〜30Dに分割されているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、照射基準点を中心にトラッキング方向及びタンジェンシャル方向に分割されていれば良く、例えば6分割又は8分割されているようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、PPe信号及びDPD信号の信号レベルが基準電圧であるゼロとなるときに、エラー位相差ΔDPを検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エラー位相差ΔDPを検出するタイミングは自由に選択することができる。この場合、チルトの発生と当該チルトの発生に起因する照射ずれの方向が一定であることから、エラー位相差ΔDPを検出するタイミングを任意に定めることにより、チルト量を正確に算出することが可能である。
さらに上述の実施の形態においては、チルト量θを表すチルト量信号に基づいて光ビーム40の光軸が所望トラックにおける光ディスク100に対してほぼ垂直になるよう3軸アクチュエータを駆動するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば光ディスク100の傾斜を調整するなど、種々の方法によりチルトを補正するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク100が装填された際にチルト検出処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば記録及び再生処理の開始時に実行するなど、種々のタイミングでチルト検出処理を実行することができる。
さらに上述の実施の形態においては、システムコントローラ11が複数のチルト量θをRAMに記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば光ディスク100総体のチルト量θの平均値を1のみ記憶するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、システムコントローラ11が任意のタイミングである記憶時間ごとに抽出されたチルト量θを単純に記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば記憶時間ごとに複数の測定チルト量θを算出し、当該複数の測定チルト量θの平均値を当該記憶時間ごとのチルト量θとして記憶するようにしても良い。この場合、例えば光ディスク100が1回転する間中、均等間隔で複数の測定チルト量θを算出することにより、光ディスク100が傾斜して装填されたことに起因するチルト量θを相殺すると共に振動などの影響を抑制することができ、高い精度でチルト量θを生成することができる。
さらに上述の実施の形態においては、対物レンズとしての対物レンズ26と、フォトディテクタとしてのフォトディテクタ30と、第1の信号生成部としてのPP信号生成部60及びHPF93と、第2の信号生成部としてのDPD信号生成部70と位相差算出部としての位相比較部95と、傾斜角度算出部としての演算部96とによって光ディスク装置としての光ディスク装置10を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、対物レンズと、フォトディテクタと、第1の信号生成部と、第2の信号生成部と、位相差算出部と、傾斜角度算出部とによって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
本発明の光ディスク装置及び傾斜角度検出方法は、例えば光ディスク装置を搭載する種々の電子機器に利用することができる。
光ディスク装置の全体構成を示す略線図である。 光ピックアップの構成を示す略線図である。 フォトディテクタの構成を示す略線図である。 プッシュプル信号の生成の説明に供する略線図である。 プッシュプル信号の説明に供する略線図である。 光ディスクの傾きによるオフセットの発生の説明に供する略線図である。 プッシュプル法によるオフセットの説明に供する略線図である。 DPD法によるオフセットの説明に供する略線図である。 DPD信号の生成の説明に供する略線図である。 チルトがない場合のPPe信号とDPD信号の説明に供する略線図である。 PPe信号とDPD信号のリサジュー図形(1)を示す写真である。 チルトが発生した場合のPP信号とDPD信号(1)を示す略線図である。 チルトが発生した場合のPP信号とDPD信号(2)を示す略線図である。 PPe信号とDPD信号のリサジュー図形(2)を示す写真である。 本実施の形態による信号処理部の構成を示す略線図である。 チルト算出部の構成を示す略線図である。 他の実施の形態による信号処理部の構成を示す略線図である。
符号の説明
10……光ディスク装置、11……システムコントローラ、13……駆動制御部、17……信号処理部、19……チルト算出部、21……レーザダイオード、26……対物レンズ、30……フォトディテクタ、30A、30B、30C、30D……検出領域、40……光ビーム、50……反射光ビーム、60……PP信号生成部、70……DPD信号生成部、91、92……入力ピン、93、94……HPF、95……位相比較部、96……演算部、97……出力ピン、PP……PP信号、PPe……PPe信号、DPD……DPD信号、W……重複領域、P……スポット、Q……反射光スポット。

Claims (12)

  1. 光源から出射された光ビームを集光して光ディスクの信号記録層における所望のトラックに照射すると共に、上記信号記録層に照射された光ビームが反射される際に回折し、0次光ビームの両端部分が±1次光ビームと重複することにより2つの重複領域が形成された反射光ビームを受光する対物レンズと、
    上記2つの重複領域を各重複領域に分割して、かつ上記各重複領域を2以上に分割して受光するように形成された複数の検出領域によって上記反射光ビームを受光し、受光量に応じた検出信号をそれぞれ生成するフォトディテクタと、
    上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射位置に応じて、上記反射光ビームにおける上記2つの重複領域の光量差が変化することを利用して、上記検出信号から上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第1の信号を生成する第1の信号生成部と、
    上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射位置に応じて、上記2つの重複領域内でそれぞれの光量分布が変化することを利用して、上記検出信号から上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第2の信号を生成する第2の信号生成部と、
    上記第1の信号と上記第2の信号との位相差をエラー位相差として算出する位相差算出部と、
    上記エラー位相差と上記光ディスクの傾斜角度との関係に基づいて上記所望のトラックにおける上記光ディスクの上記光ビームに対する傾斜角度を算出する傾斜角度算出部と
    を具えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 当該対物レンズを上記光ディスクに対して近接又は離隔させるフォーカス方向及び上記光ディスクの半径方向であるトラッキング方向と直交するタンジェンシャル方向を軸に回転するチルト方向に上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動部と、
    上記傾斜角度に基づいて上記傾斜角度を補正するように上記対物レンズを上記チルト方向に駆動する駆動制御部と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 上記傾斜角度を記憶する記憶部
    を具え、
    上記駆動制御部は、
    上記記憶部に予め記憶された複数の上記傾斜角度を用いて上記傾斜角度を補正するように上記対物レンズを上記チルト方向に駆動する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 上記フォトディテクタは、
    上記反射光ビームの照射基準点を中心に、上記対物レンズが上記光ディスクの半径方向に移動したときに上記反射光ビームが移動するトラッキング方向に2分割され、かつ上記照射基準点を中心に、上記タンジェンシャル方向に2分割されることにより、4つの検出領域を有しており、
    上記第2の信号生成部は、
    上記4つの検出領域のうち、上記照射基準点を中心として対向する第1の対の検出領域に対応する2つの検出信号の加算信号と、上記4つの検出領域のうち、残る第2の対の検出領域に対応する2つの検出領域の加算信号との位相差を表す検出位相差信号を上記第2の信号として生成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 上記フォトディテクタは、
    上記反射光ビームの照射基準点を中心に、上記対物レンズが上記光ディスクの半径方向に移動したときに上記反射光ビームが移動するトラッキング方向に2分割された2つの検出領域を有しており、
    上記光ディスク装置は、
    上記2つの検出領域に対応する2つの検出信号の差分信号から、上記反射光ビームが上記照射基準点からずれて受光されたことによるオフセットを除去するオフセット除去部
    を具えることを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 上記オフセット除去部は、
    上記差分信号における所定の閾値未満の周波数帯域を除去することにより、上記反射光ビームが上記照射基準点からずれて受光されたことによるオフセットを除去する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  7. 上記位相差算出部は、
    上記第1の信号又は上記第2の信号、若しくはその両方の信号レベルが基準電圧付近であるときの上記エラー位相差を算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置。
  8. 上記位相差算出部は、
    上記第1の信号及び上記第2の信号が同一の信号レベルとなるときの時間差に基づいて上記エラー位相差を算出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 上記位相差算出部は、
    上記第1の信号及び上記第2の信号が基準電圧となるときの上記第1の信号及び上記第2の信号の時間差に基づいて上記エラー位相差を算出する
    ことを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置。
  10. 上記傾斜角度算出部は、
    上記エラー位相差を表すエラー位相差信号に対して所定の係数を乗算することにより、上記位相差と上記光ディスクの傾斜角度との関係に基づいて上記所望のトラックにおける上記光ディスクの傾斜角度を算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置。
  11. 上記第2の信号は、
    DPD(Differential Phase Detection)信号である
    ことを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置。
  12. 光源から出射された光ビームを対物レンズによって集光し、光ディスクの信号記録層における所望のトラックに照射する照射ステップと、
    上記信号記録層に照射された光ビームが反射される際に回折し、0次光ビームの両端部分が±1次光ビームと重複することにより2つの重複領域が形成された反射光ビームを上記対物レンズによって受光する受光ステップと、
    上記2つの重複領域を各重複領域に分割して、かつ上記各重複領域を2以上に分割して受光するよう形成された複数の検出領域によって上記反射光ビームを受光し、受光量に応じた検出信号をそれぞれ生成する検出信号生成ステップと、
    上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射位置に応じて、上記反射光ビームにおける上記2つの重複領域の光量差が変化することを利用して、上記検出信号から上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第1の信号を生成し、また上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射位置に応じて、上記2つの重複領域内でそれぞれの光量分布が変化することを利用して、上記検出信号から上記光ビームの上記所望のトラックに対する照射ずれ量を表す第2の信号を生成する第2の信号生成ステップと、
    上記第1の信号と上記第2の信号との位相差をエラー位相差として算出する位相差算出ステップと、
    上記エラー位相差と上記光ディスクの傾斜角度との関係に基づいて上記所望のトラックにおける上記光ディスクの傾斜角度を算出する傾斜角度算出ステップと
    を具えることを特徴とする傾斜角度検出方法。
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