JP2009091193A - リチウムコバルト酸化物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的低温でかつ短時間の熱処理によって、特にリチウム二次電池の正極活物質として有用であるリチウムコバルト酸化物、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】Li/Coのモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであることを特徴とするリチウムコバルト酸化物であって、前記のリチウムコバルト酸化物において、(1)酸化性媒質中に溶解したコバルト硝酸塩に水酸化リチウムを混合する工程、(2)析出した四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合物を加熱分解する工程を経ることを特徴とする製造方法であって、前記の混合物の加熱工程が、吸熱反応による熱分解を伴う600℃以下であること特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法を用いる。
【選択図】図2
【解決手段】Li/Coのモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであることを特徴とするリチウムコバルト酸化物であって、前記のリチウムコバルト酸化物において、(1)酸化性媒質中に溶解したコバルト硝酸塩に水酸化リチウムを混合する工程、(2)析出した四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合物を加熱分解する工程を経ることを特徴とする製造方法であって、前記の混合物の加熱工程が、吸熱反応による熱分解を伴う600℃以下であること特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法を用いる。
【選択図】図2
Description
本発明は、リチウムコバルト酸化物およびその製造方法に関するものであり、特に、リチウム二次電池の正極活物質材料として好適であるものに関する。
近年、コードレスおよびポータブルなAV機器およびノートパソコンなどの移動情報端末の小型、軽量化の普及にともない、それらの駆動用電源である電池についても、小型、軽量および高エネルギー密度の電池への要望が強まっている。特に、リチウム二次電池は、高エネルギー密度を有する電池であることから、次世代の主力電池として期待され、その潜在的市場規模も大きい。現在市販されているリチウム二次電池の正極活物質として主にリチウムコバルト酸化物(LiCoO2 )が用いられている。リチウムコバルト酸化物は、電位が高く、電気導電性に優れ、しかもリチウムイオンを比較的安定して挿入離脱することができるなどの長所を有する。
リチウムコバルト酸化物は、従来よりコバルトを含む酸化物原料粉末とリチウム化合物粉末を混合し、焼成する乾式固相法により得られている。しかし、この方法では固相熱反応時の酸化コバルト粉末の反応性が低く、高温で長時間焼成することが必要であるため、粒子が粗大化し、その後に粉砕処理が必要である。さらに固相同士の反応であるため、原料同士を分子レベルで均一に混合することはできず、反応が不均一となりやすく、生成時に部分的に組成の不均一が起こりやすく、安定した品質のリチウムコバルト酸化物が得られにくいという問題があった。
さらにはコバルト酸化物とリチウム塩とを混合し、焼成時のガス雰囲気を酸素雰囲気で制御することなどがなされているが、焼成工程の制御だけでは、均一な組成を得ることは難しく、生成物の本来の特性を十分には引き出しにくい。
上記の課題を解決する方法として、熱処理前の遷移金属(Co、Niなど)の価数を制御する方法が試みられている。例えば、オキシ水酸化コバルト粒子とリチウム塩原料を混合して加熱処理する方法(特許文献1)、オキシ水酸化コバルトとリチウム化合物を、アルコールを溶媒として反応させる方法(特許文献2)、コバルト原料からpHを調整しながら生成した2価の水酸化コバルトを、水酸化ナトリウム、酸素供給下、60〜200℃で熱処理して高次コバルト酸化物を得る方法(特許文献3)などが開示されている。
特開平10−279315号公報
特開平10−310430号公報
特開2005−162574号公報
これら方法はいずれもコバルト化合物とリチウム化合物の反応性を高める方法であるが、コバルト化合物を乾燥させた上で、リチウム化合物と混合する方法であり、一度溶媒を除去するとコバルト化合物粒子の凝集は避けられず、リチウム化合物と混合しても原子レベルでの均一混合状態にすることは難しい。
以上に鑑み、本発明は、比較的低温でかつ短時間の熱処理によって、特にリチウム二次電池の正極活物質として有用であるリチウムコバルト酸化物、およびその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明は、リチウム対コバルト(Li/Co)のモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであることを特徴とするリチウムコバルト酸化物であって、前記のリチウムコバルト酸化物において、(1)酸化性媒質中に溶解したコバルト硝酸塩に水酸化リチウムを混合する工程、(2)析出した四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合物を加熱分解する工程を経ることを特徴とする製造方法であって、前記の混合物の加熱工程が、吸熱反応による熱分解を伴う600℃以下であること特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法である。
また、本発明は、上記のリチウムコバルト酸化物の製造方法において、リチウム対コバルト(Li/Co)の配合モル比率が、1.00〜1.20の範囲であること特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法である。
また、本発明は、上記のリチウムコバルト酸化物の製造方法において、酸化性媒質中の酸化剤が過酸化水素又は溶存酸素の少なくとも一つであることを特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法である。
本発明より得られたリチウムコバルト酸化物は、リチウム二次電池の正極活物質材料に有用である。また、本製造方法によれば、比較的低温度でかつ短時間の熱処理によってリチウムコバルト酸化物を提供することが可能である。
本発明の実施形態は以下の通りである。すなわち、本発明は、Li/Coのモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであることを特徴とするリチウムコバルト酸化物である。
また、(1)酸化性媒質中に溶解したコバルト硝酸塩に水酸化リチウムを混合する工程、(2)析出した四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合物を加熱分解する工程を経る製造方法により得られる。
リチウムコバルト酸化物におけるリチウムに対するコバルトのモル比を0.99〜1.05とし、また1次粒子径が50〜500nmとする必要があるのは、モル比が0.99未満であったり、あるいは1.05を超え、1次粒子径が50nm未満であったり、あるいは500nmを超えると初回放電容量、容量維持率が低下するからである。さらには1次粒子径が50nm未満の場合は、電池の安全性の問題も生じるからである。
上記のようにリチウムコバルト酸化物の1次粒子の大きさを所望の範囲に制御するためには、リチウムの原料とコバルトの原料が均一に接触した状態で反応して結晶化する必要がある。そのため、固相より液相反応させた前駆体化合物を調製すれば効果的である。さらには、液相反応によりコバルトイオンが2価から3価に酸化促進した高次酸化物が増加したコバルト化合物を形成し、リチウム化合物と、前駆体中で、原子レベルで双方の近傍に存在することで、少ないエネルギーでリチウムとコバルト化合物の反応が促進される。すなわち、低い熱処理で所望の酸化物を得ることが可能になると考えられる。
そこで、本発明のリチウムコバルト酸化物の作製方法では、コバルト塩水溶液に酸化剤を添加して水溶液に酸化性を付与した状態として、リチウム塩の粒子あるいはリチウム塩を溶解した水溶液を添加する。反応後には微細な四酸化三コバルト粒子を生成し、その粒子近傍にリチウム塩の混合物が良好な分散性と均一性を備えて存在する前駆体が生成されると考えられる。この前駆体を焼成することにより、リチウムと四酸化三コバルトの反応
が速やかに進行し、比較的低温でかつ短時間でその反応が完結するものと考えられる。
が速やかに進行し、比較的低温でかつ短時間でその反応が完結するものと考えられる。
通常の四酸化三コバルトの製造方法は、コバルト塩水溶液とアルカリによる沈殿反応により2価の水酸化コバルトを生成させ、所定温度で加熱処理することにより生成させる。そのため、リチウムコバルト酸化物を形成するためには、リチウム源の化合物と固相で反応させるか、リチウムを含有する溶液と混合してスラリー化して反応させることとなり、原子レベルでの均一混合状態にすることは難しく、本発明の製造方法に比べて焼成温度を高くする必要がある。
上記前駆体の化合物は、コバルト源の原料として硝酸コバルトを用い、リチウム源の原料として水酸化リチウムを用い、硝酸コバルトを溶解した水溶液に酸化剤を添加し、引き続いて水酸化リチウムあるいは水酸化リチウムを溶解した水溶液を添加して反応させることにより調製される。コバルトの供給源となる硝酸コバルトおよびリチウムの供給源となる水酸化リチウムは、水和物であっても無水物であってもよい。
一方、硝酸コバルト水溶液と水酸化リチウムあるいは水酸化リチウム水溶液を同時に混合反応させてから酸化剤を添加すると、前駆体中に主に2価の水酸化コバルトおよび四酸化三コバルトの混合粒子が生成され、かつ粒子が成長したものとなり、焼成すると前記製造方法に比べて焼成温度を高くする必要があるため、粒子径が大きくなり、かつ粒子径のばらつきが増大するものが得られるため、前駆体中のコバルト化合物とリチウム化合物の組成および混合状態が重要である。
本発明で調製したリチウムコバルトの前駆体化合物の析出は、硝酸コバルト水溶液と水酸化リチウムあるいは水酸化リチウム水溶液を均一に混合することによって行うが、均一な反応を確保するために、攪拌しながら行うことが望ましい。攪拌の方法は特に限定されないが、通常の溶液を攪拌させる公知の方法に従えばよい。反応させる温度は、通常、室温で行うのが望ましい。室温とはおおよそ10〜35℃である。反応時間は30分間〜10時間、好ましくは1時間〜5時間である。加温して反応させた場合は、反応後に生成する四酸化三コバルトの粒子が成長しやすくなり、結晶性リチウムコバルト酸化物を得るためには焼成処理温度を高くする必要が生じ、所望の粒子径を得にくくなる場合がある。
調製したリチウムコバルトの前駆体化合物の加熱温度は、600℃以下であり、好ましくは400℃〜600℃の範囲であり、加熱時間は30分〜10時間である。600℃を超えると、1次粒子が500nmより大きく成長するようになり好ましくない。
600℃より低い温度で加熱処理する場合は、硝酸成分が残留する場合があるが、加熱処理後の粉体を蒸留水、脱イオン水等で洗浄して、濾別することで残留分の除去が可能である。
上記加熱処理においては、吸熱反応が起こる。本発明の前駆体化合物中には硝酸成分が存在するが、この硝酸成分は加熱により、最初に融解が起こり、さらに温度を高くすると酸素あるいは窒素酸化物を放って分解する。融解や分解反応が熱を吸収して起こるが、分解時に酸素を放出するために強い酸化作用が働き、コバルトの前駆体化合物の酸化を促進させながらリチウムとコバルトの相互拡散が促進されるものと考えられる。さらには本発明の前駆体化合物は、微細な四酸化三コバルトの粒子とリチウム化合物が均一に接触した混合物の状態であると考えられ、反応が完結するのに必要なリチウムの拡散距離が短くてすむため、低温かつ短時間でその反応が完結するものと考えられる。
リチウム化合物とコバルト化合物の配合比率は、Li/Coの配合モル比で1.00〜1.20の範囲であることが好ましい。経済性の点からより好ましくは1.00〜1.1
0である。1.00より小さいと、リチウムイオン二次電池の正極活物質として利用する場合には、リチウムコバルト酸化物以外に正極活物質として作用しないコバルトの酸化物が残存してしまい、この酸化物を除去することが困難であるため、この混合物を用いて正極とした場合、電池特性の性能が低下する。一方、1.20より大きくなると、熱処理後に生成した粒子が強固に凝集した塊が形成され、粉砕処理して過剰のリチウム分を水洗除去して正極とした場合、同様に電池特性の性能が低下するものしか得られない。Li/Coの配合モル比が1.05を超えて1.20未満であるときは、正極活物質として利用する場合には、リチウムコバルト酸化物を生成後に過剰のリチウム分を水洗除去することが好ましい。
0である。1.00より小さいと、リチウムイオン二次電池の正極活物質として利用する場合には、リチウムコバルト酸化物以外に正極活物質として作用しないコバルトの酸化物が残存してしまい、この酸化物を除去することが困難であるため、この混合物を用いて正極とした場合、電池特性の性能が低下する。一方、1.20より大きくなると、熱処理後に生成した粒子が強固に凝集した塊が形成され、粉砕処理して過剰のリチウム分を水洗除去して正極とした場合、同様に電池特性の性能が低下するものしか得られない。Li/Coの配合モル比が1.05を超えて1.20未満であるときは、正極活物質として利用する場合には、リチウムコバルト酸化物を生成後に過剰のリチウム分を水洗除去することが好ましい。
本発明ではコバルトの溶液に酸化性を付与するために酸化剤を添加するが、その製造方法において、3価のコバルトの存在量を増やして、高温下の加熱焼成処理をしないで該リチウムコバルト酸化物を製造することが可能な酸化剤を使用することが望ましいが、具体的には過酸化水素あるいは酸素が、反応生成後に混入する不純物がないため好ましい。過酸化水素、酸素ガスは単独で用いてもよく、両方用いてもよい。
過酸化水素水を使用する場合は、H2O25%〜50%濃度のものが市販されており、これらをはじめ適宜なものでよいが、30%前後のものが市販品として代表的なものであるので、これを使用してもよい。
酸化剤の使用量は適宜設定が可能であるが、過酸化水素を用いる場合は、コバルト源より多いモル量であれば良い。酸素を用いる場合は、所定の流量で硝酸コバルト水溶液に流入させる、いわゆるバブリングさせて扱えばよい。
酸化剤を付与した硝酸コバルト水溶液と水酸化リチウムあるいは水酸化リチウム水溶液を混合して反応させることにより、四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合前駆体が生成する。固液分離して回収した前駆体粒子を大気中もしくは酸素含有雰囲気下において加熱することで結晶化粒子を得ることができる。
上記加熱処理により得られる本発明のリチウムコバルト酸化物は、リチウムイオン二次電池の正極材料として好適に使用することができる。正極活物質として使用する本発明の粉体以外は、公知のリチウムイオン二次電池の構成材料を採用することにより、リチウムイオン二次電池を製造することができる。
一般に、リチウムコバルト酸化物をリチウムイオン二次電池の活物質として用いる場合、電池特性を向上させるために、場合により、他の金属を部分ドーピングさせるが、本発明の方法であれば、特には、金属の硝酸塩を原料として用いれば、硝酸コバルトとともに混合して水に溶解することができる。この混合水溶液と水酸化リチウムあるいは水酸化リチウム水溶液とを混合反応させ、固液分離後の前駆体を加熱処理すれば、リチウムとコバルト以外の金属をドーピングしたリチウムコバルト酸化物を得ることができる。ドーピングさせる原料としては、例えば、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸クロム、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸ニッケル、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム、硝酸ストロンチウム、硝酸イットリウム、硝酸ジルコニル、硝酸バリウム、硝酸ランタンおよびそれらの水和物などを使用することができる。
(実施例1)
硝酸コバルト(II)六水和物10gを溶解した水溶液に攪拌下、コバルトの10倍モル量の過酸化水素水を徐々に添加した。この溶液に水酸化リチウム一水和物(Li/Co=1.05モル比量)を溶解した水溶液を添加反応させて沈澱物を得た。この時の懸濁溶
液は赤紫色から黄茶色に変化した。この沈澱物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この前駆体粉体のX線回折パターンを図1に示す。四酸化三コバルトが生成していることが確認できる。図2にこの前駆体粉体の熱重量測定および示差熱分析測定結果を示す。測定時の昇温速度は10℃昇温/分である。250℃の吸熱ピークは硝酸成分の融解によるもので、370℃〜420℃での吸熱ピークは硝酸成分の分解によるものである。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体を蒸留水で洗浄し、ろ過、回収して活物質を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、この粉体がコバルト酸リチウム(LiCoO2)であることを確認した。この回折パターンを図3に示す。また、SEM観察により平均1次粒子径は100nmであった。このSEM像を図4に示す。また、組成について、得られた粉体を硝酸に溶解してICP発光分光法を用いて分析すると、リチウムとコバルトの存在比は仕込み組成とほとんど変わらなかった。
硝酸コバルト(II)六水和物10gを溶解した水溶液に攪拌下、コバルトの10倍モル量の過酸化水素水を徐々に添加した。この溶液に水酸化リチウム一水和物(Li/Co=1.05モル比量)を溶解した水溶液を添加反応させて沈澱物を得た。この時の懸濁溶
液は赤紫色から黄茶色に変化した。この沈澱物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この前駆体粉体のX線回折パターンを図1に示す。四酸化三コバルトが生成していることが確認できる。図2にこの前駆体粉体の熱重量測定および示差熱分析測定結果を示す。測定時の昇温速度は10℃昇温/分である。250℃の吸熱ピークは硝酸成分の融解によるもので、370℃〜420℃での吸熱ピークは硝酸成分の分解によるものである。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体を蒸留水で洗浄し、ろ過、回収して活物質を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、この粉体がコバルト酸リチウム(LiCoO2)であることを確認した。この回折パターンを図3に示す。また、SEM観察により平均1次粒子径は100nmであった。このSEM像を図4に示す。また、組成について、得られた粉体を硝酸に溶解してICP発光分光法を用いて分析すると、リチウムとコバルトの存在比は仕込み組成とほとんど変わらなかった。
(実施例2)
Li/Coの比を1.10モル比とした以外は、実施例1と同様にしてコバルト酸リチウムを得た。また、SEM観察により平均1次粒子径は100nmであった。また、組成について、実施例1と同様にICP分光法を用いて分析すると、Li/Coのモル比は1.04であった。
Li/Coの比を1.10モル比とした以外は、実施例1と同様にしてコバルト酸リチウムを得た。また、SEM観察により平均1次粒子径は100nmであった。また、組成について、実施例1と同様にICP分光法を用いて分析すると、Li/Coのモル比は1.04であった。
(実施例3)
焼成温度を600℃とした以外は、実施例1と同様にしてコバルト酸リチウムを得た。また、SEM観察により平均1次粒子径は200nmであった。また、組成について、実施例1と同様にICP発光分光法を用いて分析すると、仕込み組成とほとんど変わらなかった。
焼成温度を600℃とした以外は、実施例1と同様にしてコバルト酸リチウムを得た。また、SEM観察により平均1次粒子径は200nmであった。また、組成について、実施例1と同様にICP発光分光法を用いて分析すると、仕込み組成とほとんど変わらなかった。
(比較例1)
酸化剤を用いない以外は実施例1と同様に反応させて沈殿物を得た。この時の懸濁溶液は青緑色であった。この沈澱物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、コバルト酸リチウムと四酸化三コバルトの混合物であることを確認した。また、SEM観察により平均1次粒子径は90nmであった。
酸化剤を用いない以外は実施例1と同様に反応させて沈殿物を得た。この時の懸濁溶液は青緑色であった。この沈澱物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、コバルト酸リチウムと四酸化三コバルトの混合物であることを確認した。また、SEM観察により平均1次粒子径は90nmであった。
(比較例2)
平均粒子径が30nmの四酸化三コバルト5gを水酸化リチウム一水和物(リチウム/コバルト=1.05モル比量)を溶解した水溶液に添加した混合物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、コバルト酸リチウムと四酸化三コバルトの混合物であることを確認した。また、SEM観察により平均1次粒子径は150nmであった。
平均粒子径が30nmの四酸化三コバルト5gを水酸化リチウム一水和物(リチウム/コバルト=1.05モル比量)を溶解した水溶液に添加した混合物から溶媒を蒸発させて前駆体を得た。この粉体を500℃で1時間焼成して粉体を得た。得られた粉体をX線回折で測定すると、コバルト酸リチウムと四酸化三コバルトの混合物であることを確認した。また、SEM観察により平均1次粒子径は150nmであった。
次に上記のようにして得られた正極活物質を用いて、上記活物質100重量部、導電材としてアセチレンブラック3重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5重量部を混合して正極合剤を作製し、負極には金属リチウムを用いて電池セルを製作した。このセルを用いて、電池電圧が2.0〜4.3Vの間で充放電特性について検討した。その結果を表1に示す。なお、容量維持率は、容量維持率(%)={(10サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)×100}より算出した。
これらの結果より、実施例で得られたリチウムコバルト酸化物は比較例のものに比べて大きな放電容量値を示し、容量維持率が高く、電池特性の優れたものであることがわかった。
Claims (5)
- リチウム対コバルトのモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであるリチウムコバルト酸化物。
- リチウム対コバルトのモル比が0.99〜1.05であり、1次粒径が50〜500nmであるリチウムコバルト酸化物を製造するリチウムコバルト酸化物の製造方法において、酸化性媒質中に溶解したコバルト硝酸塩に水酸化リチウムを混合する工程と析出した四酸化三コバルトとリチウム化合物の混合物を加熱分解する工程を少なくとも含むことを特徴とするリチウムコバルト酸化物の製造方法。
- 前記加熱分解する工程が、吸熱反応による熱分解を伴い、600℃以下の加熱温度で行うこと特徴とする請求項2記載のリチウムコバルト酸化物の製造方法。
- 前記混合する工程において、リチウム対コバルトの配合モル比率が、1.00〜1.20の範囲であること特徴とする請求項2又は3記載のリチウムコバルト酸化物の製造方法。
- 前記酸化性媒質中の酸化剤が過酸化水素又は溶存酸素の少なくとも一つであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のリチウムコバルト酸化物の製造方法。
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|---|---|---|---|---|
| JP2012533836A (ja) * | 2009-06-24 | 2012-12-27 | レミネックス エスエー | ドープされた酸化コバルトリチウムの粒子、その製造方法およびリチウムイオン電池におけるその使用 |
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