JP2009084511A - 光半導体用封止シート及び光半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い密着性、耐熱性及び耐光性を有する硬化物を得ることができる光半導体用封止シート、及び、これを用いてなる光半導体素子を提供する。
【解決手段】25℃において液状の分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aと、前記環状エーテル含有基と反応する熱硬化剤と、軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂Bとを含有する封止シート用組成物からなる光半導体用封止シート。
【選択図】なし
【解決手段】25℃において液状の分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aと、前記環状エーテル含有基と反応する熱硬化剤と、軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂Bとを含有する封止シート用組成物からなる光半導体用封止シート。
【選択図】なし
Description
本発明は、高い密着性、耐熱性及び耐光性を有する硬化物を得ることができる光半導体用封止シート、及び、これを用いてなる光半導体素子に関する。
発光ダイオード(LED)等の光半導体素子の発光素子は、直接大気と触れると大気中の水分や浮遊するゴミ等により急速にその発光特性を低下させるため、通常、封止された構造となっている。これまで、発光素子を封止する方法としては、発光ダイオード等の発光素子をカップ中に配置し、ディスペンサ等を用いて液状の封止剤をカップに充填する方法等が主に用いられてきた。
しかしながら、近年、発光素子を照明用途等に用いる場合には、個々の発光素子パッケージを数個〜数十個並べて配置することが求められるケースが増加している。このような多数の発光素子パッケージの配置を要する用途では、個別に封止した発光素子パッケージを基板に実装すると、製造には多大な工数がかかり、生産性に劣るという問題が生じる。
このような問題に対して、プリント基板上に複数の発光素子を並べて、その上から液状の封止剤を垂らした後、封止剤を硬化させるという方法も考えられる。しかしながら、このような方法によると、熱硬化時に封止剤の液ダレが起こり、各発光素子について、封止剤の塗布高さが大きく変化し、封止剤の塗布高さがバラつくことが予想される。封止剤の塗布高さが変化してバラつくと、光学特性が変わってしまったり、発光素子を電気的に接続する金ワイヤーが封止剤の外に出てしまったりする等の不具合が発生することとなる。
これに対しては、まず基板上の複数の発光素子を土手で囲み、土手内で液状の封止剤を垂らして封止剤を硬化させた後、土手を取り除く方法が考えられる。こうすれば各発光素子について、封止剤の塗布高さが大きく変化することはない。しかし、このような方法では、結局生産性に劣るという問題が生じる。
また、封止剤の塗布高さが大きくバラつかない程度に封止剤の粘度を高くすることも考えられるが、封止剤の粘度を高くすると、生産性が低下することがあり、特にワイヤーボンディング型の場合には、ワイヤーを損傷する等の問題を生じうる。
また、封止剤の塗布高さが大きくバラつかない程度に封止剤の粘度を高くすることも考えられるが、封止剤の粘度を高くすると、生産性が低下することがあり、特にワイヤーボンディング型の場合には、ワイヤーを損傷する等の問題を生じうる。
このような液状の封止剤を使用する問題に対して、シート状の封止材を用いて発光素子を封止する方法が検討されている。例えば、特許文献1〜4には、ポリカルボジイミド樹脂からなる層を有する光半導体用封止シートが提案されており、特許文献5には、エチレン−酢酸ビニル共重合体やポリビニルブチラール、ポリウレタン等の透明な熱可塑性樹脂及び接着性を有する樹脂からなる封止シートが提案されている。このような方法によれば、複数の発光素子を同時に封止することができるとともに、封止剤が液状ゆえに生じる塗布高さのバラツキ等の不具合を生じることもない。
しかしながら、これらの封止シートは、いずれについても得られる硬化物が、基材への密着性に劣り、充分な耐熱性及び耐光性を発揮することができないという問題があった。
特開2004−238441号公報
特開2005−294733号公報
特開2006−140362号公報
特開2007−110053号公報
特開2007−123452号公報
しかしながら、これらの封止シートは、いずれについても得られる硬化物が、基材への密着性に劣り、充分な耐熱性及び耐光性を発揮することができないという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、高い密着性、耐熱性及び耐光性を有する硬化物を得ることができる光半導体用封止シート、及び、これを用いてなる光半導体素子を提供することを目的とする。
25℃において液状の分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aと、前記環状エーテル含有基と反応する熱硬化剤と、軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂Bとを含有する封止シート用組成物からなる光半導体用封止シートである。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、所定のシリコーン樹脂A、熱硬化剤及びシリコーン樹脂Bを含有する封止シート用組成物を用いることによって、シート形状の成形性に優れ、基材への密着性、耐熱性及び耐光性に優れた硬化物を得ることができる光半導体用封止シートを作製することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記封止シート用組成物は、25℃で液状の分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂A(以下、単にシリコーン樹脂Aともいう)を含有する。
このようなシリコーン樹脂Aを含有することにより、本発明の光半導体用封止シートは、初期タック性を示すとともに、硬化後には優れた耐熱性、耐光性及び密着性を示すことができる。
このようなシリコーン樹脂Aを含有することにより、本発明の光半導体用封止シートは、初期タック性を示すとともに、硬化後には優れた耐熱性、耐光性及び密着性を示すことができる。
上記シリコーン樹脂Aは、E型粘度計を用いた25℃における1rpmの粘度の好ましい下限が10mPa・s、好ましい上限が100万mPa・sである。10mPa・s未満であると、得られる光半導体用封止シートのシート形状の形成が困難になることがある。100万mPa・sを超えると、得られる光半導体用封止シートの硬化物の密着性が低下することがある。
上記シリコーン樹脂Aにおいて、上記環状エーテル含有基としては特に限定されず、例えば、グリシジル基、エポキシシクロヘキシル基、オキセタン基等が挙げられる。なかでも、グリシジル基及び/又はエポキシシクロヘキシル基が好適であり、特にエポキシシクロヘキシル基が好適である。
上記グリシジル基としては特に限定されず、例えば、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等が挙げられる。
上記エポキシシクロヘキシル基としては特に限定されず、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等が挙げられる。
このようなシリコーン樹脂Aとしては、分子内に1個以上の環状エーテル含有基を有するものであれば特に限定されないが、例えば、平均組成式が下記一般式(1)で表される樹脂成分を含有するものが好ましい。
上記一般式(1)中、a、b、c及びdは、それぞれa/(a+b+c+d)=0〜0.2、b/(a+b+c+d)=0.3〜1.0、c/(a+b+c+d)=0〜0.5、d/(a+b+c+d)=0〜0.3を満たし、R1〜R6は、少なくとも1個が環状エーテル含有基を表し、上記環状エーテル含有基以外のR1〜R6は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記シリコーン樹脂Aが、平均組成式が上記一般式(1)で表される樹脂成分を含有することで、本発明の光半導体用封止シートは、硬化させた硬化物の青色から紫外領域の短波長の光に対する透過性が高く、光半導体素子を封止したときに、発光素子の発熱や発光による変色が無く耐熱性及び耐光性に優れるとともに、発光ダイオード等の光半導体素子の発光素子を封止した際に、該光半導体素子のハウジング材等への密着性に優れたものとなる。
なお、上記平均組成式が上記式(1)で表されるとは、本発明の光半導体用封止シートのシリコーン樹脂Aが上記式(1)で表される樹脂成分のみを含有する場合だけでなく、種々の構造の樹脂成分を含有する混合物である場合に、含有する樹脂成分の組成の平均をとると上記式(1)で表される場合も意味する。
なお、上記平均組成式が上記式(1)で表されるとは、本発明の光半導体用封止シートのシリコーン樹脂Aが上記式(1)で表される樹脂成分のみを含有する場合だけでなく、種々の構造の樹脂成分を含有する混合物である場合に、含有する樹脂成分の組成の平均をとると上記式(1)で表される場合も意味する。
上記シリコーン樹脂Aは、上記環状エーテル含有基の含有量の好ましい下限が0.1モル%、好ましい上限が50モル%である。0.1モル%未満であると、上記シリコーン樹脂Aと後述する熱硬化剤との反応性が著しく低下し、本発明の光半導体用封止シートの硬化性が不充分となることがある。50モル%を超えると、上記シリコーン樹脂Aと熱硬化剤との反応に関与しない環状エーテル含有基が増え、本発明の光半導体用封止シートの耐熱性が低下することがある。より好ましい下限は5モル%、より好ましい上限は30モル%である。
なお、本明細書において、上記環状エーテル含有基の含有量とは、上記シリコーン樹脂Aの平均組成物中に含まれる上記環状エーテル含有基の量を意味する。
なお、本明細書において、上記環状エーテル含有基の含有量とは、上記シリコーン樹脂Aの平均組成物中に含まれる上記環状エーテル含有基の量を意味する。
上記一般式(1)で表されるシリコーン樹脂Aにおいて、上記環状エーテル含有基以外のR1〜R6は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表す。
上記直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、イソへキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。
上記一般式(1)で表されるシリコーン樹脂Aにおいて、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位(以下、二官能構造単位ともいう)は、下記一般式(1−2)で表される構造、すなわち、二官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシル基又はアルコキシ基を構成する構造を含む。
(R4R5SiXO1/2) (1−2)
上記一般式(1−2)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記一般式(1−2)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
また、上記一般式(1)で表されるシリコーン樹脂Aにおいて、(R6SiO3/2)で表される構造単位(以下、三官能構造単位ともいう)は、下記一般式(1−3)又は(1−4)で表される構造、すなわち、三官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の2つがそれぞれヒドロキシル基若しくはアルコキシ基を構成する構造、又は、三官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシル基若しくはアルコキシ基を構成する構造を含む。
(R6SiX2O1/2) (1−3)
(R6SiXO2/2) (1−4)
上記一般式(1−3)及び(1−4)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
(R6SiXO2/2) (1−4)
上記一般式(1−3)及び(1−4)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
また、上記一般式(1)で表されるシリコーン樹脂Aにおいて、(SiO4/2)で表される構造単位(以下、四官能構造単位ともいう)は、下記一般式(1−5)、(1−6)又は(1−7)で表される構造、すなわち、四官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の3つ若しくは2つがヒドロキシル基若しくはアルコキシ基を構成する構造、又は、四官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシル基若しくはアルコキシ基を構成する構造を含む。
(SiX3O1/2) (1−5)
(SiX2O2/2) (1−6)
(SiXO3/2) (1−7)
上記一般式(1−5)、(1−6)及び(1−7)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
(SiX3O1/2) (1−5)
(SiX2O2/2) (1−6)
(SiXO3/2) (1−7)
上記一般式(1−5)、(1−6)及び(1−7)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記一般式(1−2)〜(1−7)において、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
また、上記一般式(1)中、aは、a/(a+b+c+d)の下限が0、上限が0.2の関係を満たす数値である。0.2を超えると、本発明の光半導体用封止シートの耐熱性が劣化することがある。
また、上記一般式(1)中、bは、b/(a+b+c+d)の下限が0.3、上限が1.0の関係を満たす数値である。0.3未満であると、本発明の光半導体用封止シートの硬化物が硬くなりすぎ、クラック等が発生することがある。
また、上記一般式(1)中、cは、c/(a+b+c+d)の下限が0、上限が0.5の関係を満たす数値である。0.5を超えると、上記封止シート用組成物としての適正な粘度を維持するのが困難になる場合がある。
更に、上記一般式(1)中、dは、d/(a+b+c+d)の下限が0、上限が0.3の関係を満たす数値である。0.3を超えると、上記封止シート用組成物としての適正な粘度を維持するのが困難になる場合がある。
上記一般式(1)で表されるシリコーン樹脂Aについて、テトラメチルシラン(以下、TMS)を基準に29Si−核磁気共鳴分析(以下、NMR)を行うと、置換基の種類によって若干の変動は見られるものの、上記一般式(1)の(R1R2R3SiO1/2)aで表される構造単位に相当するピークは+10〜0ppm付近に現れ、上記一般式(1)の(R4R5SiO2/2)b及び(1−2)の二官能構造単位に相当する各ピークは−10〜−30ppm付近に現れ、上記一般式(1)の(R6SiO3/2)c、(1−3)及び(1−4)の三官能構造単位に相当する各ピークは−50〜−70ppm付近に現れ、上記一般式(1)の(SiO4/2)d、(1−5)、(1−6)及び(1−7)の四官能構造単位に相当する各ピークは−90〜−120ppm付近に現れる。
従って、29Si−NMRを測定し、それぞれのシグナルのピーク面積を比較することによって一般式(1)の比率を測定することが可能である。
但し、上記TMSを基準にした29Si−NMR測定で上記一般式(1)の官能構造単位の見分けがつかない場合等のときは、29Si−NMR測定結果だけではなく、1H−NMRや19F−NMR等で測定した結果を必要に応じて用いることにより構造単位の比率を見分けることができる。
従って、29Si−NMRを測定し、それぞれのシグナルのピーク面積を比較することによって一般式(1)の比率を測定することが可能である。
但し、上記TMSを基準にした29Si−NMR測定で上記一般式(1)の官能構造単位の見分けがつかない場合等のときは、29Si−NMR測定結果だけではなく、1H−NMRや19F−NMR等で測定した結果を必要に応じて用いることにより構造単位の比率を見分けることができる。
上記シリコーン樹脂Aは、R7R8SiO2/2の構造単位と、R9SiO3/2の構造単位及び/又はSiO4/2の構造単位とを有することが好ましい。R7R8SiO2/2の構造単位と、R9SiO3/2の構造単位及び/又はSiO4/2の構造単位とを有することにより、本発明の光半導体用封止シートは、更に優れた耐熱性を有するものとなり、使用条件下での膜減り等の問題を防止することができる。また、SiO4/2の構造単位を適宜有することにより、上記封止シート用組成物の粘度を所望の範囲に調整することが容易となり、好ましい。なお、上記シリコーン樹脂Aが、R7R8SiO2/2の構造単位のみを含有する場合、本発明の光半導体用封止シートは、耐熱性が不充分であったり、また、3次元的な架橋が不充分になりやすく、硬化後に膜減りを起こすことがある。
上記R7〜R9は、少なくとも1個が環状エーテル含有基であり、環状エーテル含有基以外のR7〜R9は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。このようなR12〜R14としては、例えば、上述したR4〜R6と同様のものが挙げられる。更に、上記R7R8SiO2/2の構造単位、R9SiO3/2の構造単位、及び、SiO4/2の構造単位には、上記一般式(1−2)〜(1−7)で表される二官能構造単位、三官能構造単位及び四官能構造単位と同様の構造が含まれる。
上記R7〜R9は、少なくとも1個が環状エーテル含有基であり、環状エーテル含有基以外のR7〜R9は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。このようなR12〜R14としては、例えば、上述したR4〜R6と同様のものが挙げられる。更に、上記R7R8SiO2/2の構造単位、R9SiO3/2の構造単位、及び、SiO4/2の構造単位には、上記一般式(1−2)〜(1−7)で表される二官能構造単位、三官能構造単位及び四官能構造単位と同様の構造が含まれる。
上記封止シート用組成物において、R7R8SiO2/2の構造単位と、R9SiO3/2の構造単位及び/又はSiO4/2の構造単位とを有するとは、未硬化の状態で1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位と、R9SiO3/2の構造単位及び/又はSiO4/2の構造単位とを有する樹脂を用いてもよく、R7R8SiO2/2のみの構造単位を有する樹脂と、R9SiO3/2の構造単位を有する樹脂及び/又はSiO4/2の構造単位を有する樹脂の混合物を用いてもよい。なかでも、樹脂の1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位及びR9SiO3/2の構造単位を有する樹脂が好ましい。
上記1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位とR9SiO3/2の構造単位とを有する樹脂としては、上記一般式(1)中、a=d=0で表される樹脂を用いることができる。
この場合において、b/(a+b+c+d)の好ましい下限は0.5、好ましい上限は0.95であり、より好ましい下限は0.6、より好ましい上限は0.9である(以下、条件(1)ともいう)。またc/(a+b+c+d)の好ましい下限は0.05、好ましい上限は0.5、より好ましい下限は0.1、より好ましい上限は0.4である(以下、条件(2)ともいう)。
この場合において、b/(a+b+c+d)の好ましい下限は0.5、好ましい上限は0.95であり、より好ましい下限は0.6、より好ましい上限は0.9である(以下、条件(1)ともいう)。またc/(a+b+c+d)の好ましい下限は0.05、好ましい上限は0.5、より好ましい下限は0.1、より好ましい上限は0.4である(以下、条件(2)ともいう)。
上記シリコーン樹脂Aの1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位及びR9SiO3/2の構造単位を有する樹脂としては具体的には、例えば、平均組成式が下記一般式(2)、(3)、(4)又は(5)で表される樹脂を用いることができる。
上記一般式(2)において、R12は、環状エーテル含有基であり、R10、R11は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。e/(e+f)は、上記条件(1)を満し、f/(e+f)は上記条件(2)を満たす。
上記一般式(3)において、R14及び/又はR15は、環状エーテル含有基であり、R13は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表す。また、R14又はR15のいずれか一方のみが環状エーテルである場合、他方は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表す。g/(g+h)は上記条件(1)を満たし、h/(g+h)は上記条件(2)を満たす。
上記一般式(17)において、R60は、環状エーテル含有基であり、R56、R57、R58、R59は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。(B+C)/(B+C+D)は上記条件(1)を満たし、D/(B+C+D)は上記条件(2)を満たす。ただし、(R56R57SiO2/2)と(R58R59SiO2/2)とは構造が異なるものである。
上記一般式(4)において、R18及び/又はR19は、環状エーテル含有基であり、R16、R17、R20は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。また、R18又はR19のいずれか一方のみが環状エーテルである場合、他方は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表す。(i+j)/(i+j+k)は上記条件(1)を満たし、k/(i+j+k)は上記条件(2)を満たす。
上記一般式(5)において、R23は、環状エーテル含有基であり、R21、R22、R24は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。l/(l+m+n)は上記条件(1)を満たし、(m+n)/(l+m+n)は上記条件(2)を満たす。
なかでも、上記一般式(2)、(5)又は(17)で表される樹脂成分を含有することが好ましい。また、上記一般式(2)〜(5)中、環状エーテル含有基は、グリシジル基又はエポキシシクロヘキシル基のいずれか一方を含むことが好ましい。
また、上記1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位及びR9SiO3/2の構造単位を有する樹脂は、R9SiO3/2の構造単位中に環状エーテル含有基を有することが好ましい。環状エーテル含有基がR9SiO3/2の構造単位中に含まれると、環状エーテル含有基がシリコーン樹脂Aのポリシロキサン骨格の外側に出やすくなり、本発明の光半導体用封止シートの硬化物が充分な3次元的架橋構造をとって耐熱性が充分なものとなり、また、硬化物に膜減りが生じることを好適に防止することができる。
上記1分子の骨格中にR7R8SiO2/2の構造単位及びR9SiO3/2の構造単位を有する樹脂であって、R9SiO3/2の構造単位中に環状エーテル含有基を有する樹脂としては、例えば、平均組成式が下記一般式(6)、(7)又は(8)で表されることが好ましい。
また、上記封止シート用組成物において、上記シリコーン樹脂Aは、環状エーテル含有基とポリシロキサン骨格とがケイ素−炭素結合を介して結合していることが好ましい。環状エーテル含有基とポリシロキサン骨格とがケイ素−炭素結合を介して結合していることにより、本発明の光半導体用封止シートは、耐熱性、耐光性、膜減りに対して優れたものとなり好ましい。例えば、OH基を反応させる付加反応により得られる樹脂を用いた場合には、環状エーテル含有基とポリシロキサン骨格とがケイ素−酸素結合を介して結合することとなり、このようなシリコーン樹脂Aは、耐熱性や耐光性が充分得られない場合があるだけでなく、膜減りが悪くなることがある。
上記シリコーン樹脂Aは、アルコキシ基を下限が0.5モル%、上限が10モル%の範囲で含有することが好ましい。このようなアルコキシ基を含有することによって耐熱性や耐光性が飛躍的に向上する。これはシリコーン樹脂A中にアルコキシ基を含有することにより硬化速度を飛躍的に向上させることができるため、硬化時での熱劣化が防止できているためと考えられる。
また、このように硬化速度が飛躍的に向上することにより、後述する硬化促進剤の添加量が比較的少ない場合でも充分な硬化性が得られるようになる。
アルコキシ基が0.5モル%未満であると、硬化速度が充分に得られず耐熱性が悪くなることがあり、10モル%を超えると、シリコーン樹脂Aや上記封止シート用組成物の貯蔵安定性が悪くなったり、耐熱性が悪くなったりする。より好ましい下限は1モル%であり、より好ましい上限は5モル%である。
なお、本明細書において、上記アルコキシ基の含有量は、上記シリコーン樹脂Aの平均組成物中に含まれる上記アルコキシ基の量を意味する。
上記シリコーン樹脂Aはシラノール基を含有しないほうが好ましい。シラノール基はポリマーの貯蔵安定性を著しく悪化させるほか、樹脂組成物としたときの貯蔵安定性も著しく悪くなるために好ましくない。このようなシラノール基は、真空下で加熱することで減少させることが可能であり、シラノール基の量は赤外分光法等を用いて測定可能である。
上記封止シート用組成物において、上記シリコーン樹脂Aの数平均分子量(Mn)の好ましい下限は1000、好ましい上限は5万である。1000未満であると、熱硬化時に揮発成分が多くなり、硬化物に膜減りが多くなり好ましくない。5万を超えると、粘度調節が困難になるため好ましくない。より好ましい下限は1500、より好ましい上限は15000である。
なお、本明細書において、数平均分子量(Mn)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレンをスタンダードとして求めた値であり、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)×2本、測定温度:40℃、流速:1mL/min、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いて測定した値を意味する。
なお、本明細書において、数平均分子量(Mn)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレンをスタンダードとして求めた値であり、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)×2本、測定温度:40℃、流速:1mL/min、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いて測定した値を意味する。
上記シリコーン樹脂Aを合成する方法としては特に限定されず、例えば、(1)SiH基を有するシリコーン樹脂A(a)と、環状エーテル基を有するビニル化合物のハイドロシリレーション反応により置換基を導入する方法、(2)シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物とを縮合反応させる方法等が挙げられる。
上記方法(1)において、ハイドロシリレーション反応とは、必要に応じて触媒の存在下、SiH基とビニル基とを反応させる方法である。
上記SiH基を有するシリコーン樹脂A(a)としては、分子内にSiH基を含有し、上記環状エーテル含有基を有するビニル化合物を反応させた後、上述した一般式(1)で表される構造、好ましくは、上記一般式(2)〜(8)又は(17)のいずれかで表される構造となるようなものを使用すればよい。
上記環状エーテル含有基を有するビニル化合物としては、分子内に1個以上の環状エーテル含有基を有するビニル化合物であれば特に限定されず、例えば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、ブタジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセンオキシド、アリルシクロヘキセンオキシド等エポキシ基含有化合物等が挙げられる。なお、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記ハイドロシリレーション反応時に必要に応じて使用する触媒としては、例えば、周期表第8属の金属の単体、該金属固体をアルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に担持させたもの、該金属の塩、錯体等が挙げられる。上記周期表第8族の金属としては、具体的には、例えば、白金、ロジウム、ルテニウムが好適であり、特に白金が好ましい。
上記白金を用いたハイドロシリレーション化反応触媒としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトンとの錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体、ジカルボニルジクロロ白金等が挙げられる。
上記白金を用いたハイドロシリレーション化反応触媒としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトンとの錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体、ジカルボニルジクロロ白金等が挙げられる。
上記ハイドロシリレーション反応時の反応条件としては特に限定されないが、反応温度は、反応の速度と収率とを考慮すると好ましい下限は10℃、好ましい上限は200℃である。より好ましい下限は30℃、より好ましい上限は150℃であり、更に好ましい下限は50℃、更に好ましい上限は120℃である。
また、上記ハイドロシリレーション反応は、無溶媒で行ってもよく、溶媒を使用して行ってもよい。
上記溶媒としては特に限定されず、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。なかでも、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒が好ましく、具体的には、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸ブチルが原料の溶解性と溶媒回収率から特に好ましい。
上記溶媒としては特に限定されず、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。なかでも、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、炭化水素系溶媒が好ましく、具体的には、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸ブチルが原料の溶解性と溶媒回収率から特に好ましい。
上記方法(2)において、シロキサン化合物としては、例えば、下記一般式(9)、(10)、(11)及び(12)のシロキサン単位を持つアルコキシシラン又はその部分加水分解物が挙げられる。
上記一般式(9)〜(12)中、R37〜R42は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記一般式(9)〜(12)中、R37〜R42が直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素である場合、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、イソへキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。
また、上記一般式(9)〜(12)中、ORで表される直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基は、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
上記シロキサン化合物において、一般式(9)〜(12)で表されるシロキサン単位を持つアルコキシシラン又はその部分加水分解物の配合比としては、後述する環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物と縮合反応させて合成したシリコーン樹脂Aが、上述した一般式(1)で表される構造、好ましくは上記一般式(2)〜(8)又は(17)のいずれかで表される構造となるように適宜調整する。
上記環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物としては、例えば、下記一般式(13)、(14)で表される環状エーテル含有基を有するアルコキシシラン又はその部分加水分解物が挙げられる。
一般式(13)、(14)中、R43及び/又はR44、並びに、R45は、環状エーテル含有基であり、R43又はR44のいずれか一方のみが環状エーテル含有基である場合、他方は、直鎖若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素又はそのフッ素化物を表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
一般式(13)、(14)中、R43及び/又はR44、並びに、R45で表される環状エーテル含有基としては特に限定されず、例えば、グリシジル基、エポキシシクロヘキシル基、オキセタン基等が挙げられる。なかでも、グリシジル基及び/又はエポキシシクロヘキシル基が好適である。
上記グリシジル基としては特に限定されず、例えば、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等が挙げられる。
上記エポキシシクロヘキシル基としては特に限定されず、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等が挙げられる。
上記一般式(13)中、R43及び/又はR44のいずれか一方が直鎖若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素又はそのフッ素化物である場合、具体的には、例えば、上記一般式(1)において説明したものと同様のものが挙げられる。
また、上記一般式(13)、(14)中、ORで表される直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基は、具体的には、上述した一般式(1−2)〜(1−7)において説明したものと同様のものが挙げられる。
上記一般式(13)で表される環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物としては、具体的には、例えば、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジエトキシシラン等が挙げられる。
上記一般式(14)で表される環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物としては、具体的には、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記方法(2)において、上記シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物とを縮合反応させる具体的な方法としては、例えば、上記シロキサン化合物と環状エーテル基を有する化合物とを水、及び、酸又は塩基性触媒の存在下で反応させてシリコーン樹脂Aを合成する方法が挙げられる。
また、上記シロキサン化合物を水、及び、酸又は塩基性触媒の存在下で予め反応させておき、その後に環状エーテル基を有するシロキサン化合物を反応させてもよい。
また、上記シロキサン化合物を水、及び、酸又は塩基性触媒の存在下で予め反応させておき、その後に環状エーテル基を有するシロキサン化合物を反応させてもよい。
上記方法(2)において、上記シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有する化合物とを水、及び、酸又は塩基性触媒の存在下で反応させる際に、上記環状エーテル含有基を有する化合物は、上記環状エーテル含有基が、上記シロキサン化合物及び環状エーテル含有基を有する化合物のケイ素原子に結合する全有機基に対して、下限が0.1モル%、上限が50モル%となるように配合する。
上記水の配合量としては、上記環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物中のケイ素原子に結合したアルコキシ基を加水分解できる量であれば特に限定されず、適宜調整される。
上記酸性触媒は、上記シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物とを反応させるための触媒であり、例えば、リン酸、ホウ酸、炭酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ラク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、オレイン酸等の有機酸;これらの酸無水物又は誘導体等が挙げられる。
上記塩基性触媒は、上記シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物とを反応させるための触媒であり、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド、セシウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;ナトリウムシラノレート化合物、カリウムシラノレート化合物、セシウムシラノレート化合物等のアルカリ金属のシラノール化合物等が挙げられる。なかでも、カリウム系触媒及びセシウム系触媒が好適である。
上記酸又は塩基性触媒の添加量としては特に限定されないが、上記シロキサン化合物及び環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物との合計量に対して、好ましい下限は10ppm、好ましい上限は1万ppmであり、より好ましい下限は100ppm、より好ましい上限は5000ppmである。
なお、上記酸又は塩基性触媒は、固形分をそのまま添加してもよく、少量の水や上記シロキサン化合物等に溶解してから添加してもよい。
なお、上記酸又は塩基性触媒は、固形分をそのまま添加してもよく、少量の水や上記シロキサン化合物等に溶解してから添加してもよい。
上記シロキサン化合物と環状エーテル含有基を有するシロキサン化合物とを縮合反応においては、合成するシリコーン樹脂Aが反応系から析出することを防止できるとともに、上記水及び上記縮合反応による遊離水を共沸により除去できることから、有機溶剤を用いることが好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族系有機溶剤等が挙げられる。なかでも、芳香族系有機溶剤が好適に用いられる。
上記有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族系有機溶剤等が挙げられる。なかでも、芳香族系有機溶剤が好適に用いられる。
上記縮合反応時の反応温度としては特に限定されないが、好ましい下限は40℃、好ましい上限は200℃であり、より好ましい下限は50℃、より好ましい上限は150℃である。また、上記有機溶剤を用いる場合、該有機溶剤として沸点が40〜200℃の範囲内にあるものを用いることで、還流温度で容易に上記縮合反応を行うことができる。
アルコキシ基の量を調節する観点から上記方法(2)でシリコーン樹脂Aを合成するのが好ましい。
上記アルコキシ基を適切な範囲にするには上記方法(2)は、反応の温度、反応の時間、触媒量や水の量を調節することによって上記アルコキシ基を適切な範囲にすることが可能である。
上記アルコキシ基を適切な範囲にするには上記方法(2)は、反応の温度、反応の時間、触媒量や水の量を調節することによって上記アルコキシ基を適切な範囲にすることが可能である。
上記封止シート用組成物は、分子内にグリシジル含有基を1個以上有する二官能シリコーン樹脂Aを含有することが好ましい。
このような二官能シリコーン樹脂Aを含有することにより、本発明の光半導体用封止シートは、硬化物の耐クラック性が著しく向上する。これは、上記硬化物において、分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aの環状エーテル含有基の反応により発生する架橋点の隙間に、上記シリコーン樹脂Aと比較すると骨格が柔軟な上記二官能シリコーン樹脂Aが入り込むからであると推察される。
このような二官能シリコーン樹脂Aを含有することにより、本発明の光半導体用封止シートは、硬化物の耐クラック性が著しく向上する。これは、上記硬化物において、分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aの環状エーテル含有基の反応により発生する架橋点の隙間に、上記シリコーン樹脂Aと比較すると骨格が柔軟な上記二官能シリコーン樹脂Aが入り込むからであると推察される。
本明細書において、グリシジル含有基とは、グリシジル基を少なくとも基の一部に含んでいればよく、例えば、アルキル基、アルキルエーテル基等の他の骨格とグリシジル基とを含有していてもよい基を意味する。
上記グリシジル含有基としては特に限定されず、例えば、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等が挙げられる。
上記グリシジル含有基としては特に限定されず、例えば、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等が挙げられる。
上記二官能シリコーン樹脂Aとしては、例えば、上記一般式(1)中、a=c=d=0で表される樹脂を用いることができ、具体的には、平均組成式が下記一般式(15)又は(16)で表される樹脂成分を含有することが好ましい。上記二官能シリコーン樹脂Aが下記一般式(15)又は(16)で表される樹脂成分を含有することで、本発明の光半導体用封止シートは、硬化物が適度な柔軟性を有することとなり、耐クラック性が極めて優れたものとなる。なお、二官能シリコーン樹脂Aが、平均組成式が下記一般式(15)又は(16)で表されるとは、上記封止シート用組成物が二官能シリコーン樹脂Aとしては下記一般式(15)又は(16)で表される樹脂成分のみを含有する場合だけでなく、種々の構造の樹脂成分を含有する混合物である場合に、含有する樹脂成分の組成の平均をとると下記一般式(15)又は(16)で表される場合も意味する。
上記二官能シリコーン樹脂Aの数平均分子量(Mn)の好ましい下限は1500、好ましい上限は5万である。1500未満であると、本発明の光半導体用封止シートの硬化物の耐クラック性が不充分となることがあり、5万を超えると、上記封止シート用組成物の粘度調節が困難になることがある。より好ましい下限は2000、より好ましい上限は2万である。
このような二官能シリコーン樹脂Aの合成方法としては特に限定されず、例えば、上述したシリコーン樹脂Aを合成する方法と同様の方法が挙げられる。すなわち、SiH基を有するシリコーン樹脂A(b)と、グリシジル含有基を有するビニル化合物とのハイドロシリレーション反応により置換基を導入する方法(方法(3))、アルコキシシラン化合物とグリシジル含有基を有するアルコキシシラン化合物とを縮合反応させる方法(方法(4))等が挙げられる。
上記方法(3)で二官能シリコーン樹脂Aを合成する場合、上記SiH基を有するシリコーン樹脂A(b)としては、例えば、分子内にSiH基を含有し、上記グリシジル含有基を有するビニル化合物と反応させた後、上述した一般式(15)又は(16)で表される構造となるようなものが挙げられる。
上記グリシジル含有基を有するビニル化合物としては、分子内に1個以上のグリシジル含有基を有するビニル化合物であれば特に限定されず、例えば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、ブタジエンモノオキサイド等が挙げられる。
また、上記ハイドロシリレーション反応時には、上述したシリコーン樹脂Aを合成する場合と同様に、必要に応じて触媒を使用してもよく、また、無溶媒で行ってもよく、溶媒を使用して行ってもよい。
上記方法(4)で上記二官能シリコーン樹脂Aを合成する場合、上記アルコキシシラン化合物としては特に限定されず、例えば、上述した一般式(10)のジアルコキシシラン化合物と同様のものが挙げられる。
また、上記グリシジル含有基を有するアルコキシシラン化合物としては、例えば、上述した一般式(13)のジアルコキシシラン化合物と同様のものが挙げられる。
また、上記グリシジル含有基を有するアルコキシシラン化合物としては、例えば、上述した一般式(13)のジアルコキシシラン化合物と同様のものが挙げられる。
上記グリシジル含有基を有するジアルコキシシランとしては具体的には、例えば、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン等が挙げられる。
上記アルコキシシラン化合物とグリシジル含有基を有するアルコキシシラン化合物とを縮合反応させる具体的な方法としては、例えば、上述したシリコーン樹脂Aを合成する場合のアルコキシシラン化合物と環状エーテル含有基を有するアルコキシシラン化合物とを反応させる場合と同様の方法が挙げられる。
上記封止シート用組成物において、上述したシリコーン樹脂Aに対する上記二官能シリコーン樹脂Aの配合量としては特に限定されないが、上記シリコーン樹脂A100重量部に対して、好ましい下限は10重量部、好ましい上限は120重量部である。10重量部未満であると、本発明の光半導体用封止シートの硬化物の耐クラック性が充分に発揮されないことがあり、120重量部を超えると、本発明の光半導体用封止シートの硬化物の耐熱性に劣り、該硬化物が熱環境下で黄変しやすくなる場合がある。より好ましい下限は15重量部、より好ましい上限は100重量部である。
上記封止シート用組成物は、上記環状エーテル含有基と反応する熱硬化剤(以下、単に熱硬化剤ともいう)を含有する。
上記熱硬化剤としては、上記シリコーン樹脂の環状エーテル含有基と反応可能なものであれば特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、ダイマー酸変性エチレンジアミン、N−エチルアミノピペラジン、イソホロンジアミン等の脂肪族アミン類、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルメタン、4,4’−ジアミノジフェノルエーテル等の芳香族アミン類、メルカプトプロピオン酸エステル、エポキシ樹脂の末端メルカプト化合物等のメルカプタン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のフェノール樹脂類;これらフェノール樹脂類の芳香環を水素化したポリオール類、ポリアゼライン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物等の脂環式酸無水物類、3−メチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する3−アルキルグルタル酸無水物、2−エチル−3−プロピルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,3−ジアルキルグルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、2,4−ジメチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,4−ジアルキルグルタル酸無水物等のアルキル置換グルタル酸無水物類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類及びその塩類、上記脂肪族アミン類、芳香族アミン類、及び/又はイミダゾール類とエポキシ樹脂との反応により得られるアミンアダクト類、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン類、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、上記一般式(15)又は(16)で表される樹脂成分等、上記二官能シリコーン樹脂を含有する場合、上記熱硬化剤は、該二官能シリコーン樹脂のグリシジル含有基とも反応可能である。
上記熱硬化剤としては、上記シリコーン樹脂の環状エーテル含有基と反応可能なものであれば特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、ダイマー酸変性エチレンジアミン、N−エチルアミノピペラジン、イソホロンジアミン等の脂肪族アミン類、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルメタン、4,4’−ジアミノジフェノルエーテル等の芳香族アミン類、メルカプトプロピオン酸エステル、エポキシ樹脂の末端メルカプト化合物等のメルカプタン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のフェノール樹脂類;これらフェノール樹脂類の芳香環を水素化したポリオール類、ポリアゼライン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物等の脂環式酸無水物類、3−メチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する3−アルキルグルタル酸無水物、2−エチル−3−プロピルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,3−ジアルキルグルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、2,4−ジメチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,4−ジアルキルグルタル酸無水物等のアルキル置換グルタル酸無水物類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類及びその塩類、上記脂肪族アミン類、芳香族アミン類、及び/又はイミダゾール類とエポキシ樹脂との反応により得られるアミンアダクト類、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン類、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、上記一般式(15)又は(16)で表される樹脂成分等、上記二官能シリコーン樹脂を含有する場合、上記熱硬化剤は、該二官能シリコーン樹脂のグリシジル含有基とも反応可能である。
なかでも、脂環式酸無水物類、アルキル置換グルタル酸無水物類、芳香族酸無水物類等の酸無水物が好ましく、より好ましくは、脂環式酸無水物類、アルキル置換グルタル酸無水物類であり、特に好ましくは、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物である。
上記熱硬化剤の配合量としては特に限定されないが、上記シリコーン樹脂A100重量部に対して、好ましい下限は10重量部、好ましい上限は200重量部である。この範囲であると、本発明の光半導体用封止シートは、充分に架橋反応が進行し、耐熱性及び耐光性に優れるとともに、透湿度が充分に低いものとなる。より好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は150重量部である。
上記封止シート用組成物は、軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂B(以下、単にシリコーン樹脂Bともいう)を含有する。
このようなシリコーン樹脂Bを含有することによって、上記封止シート用組成物をシート状に成形することが可能となる。
このようなシリコーン樹脂Bを含有することによって、上記封止シート用組成物をシート状に成形することが可能となる。
上記シリコーン樹脂Bは、軟化点の下限が30℃、上限が150℃である。
30℃未満であると、上記シリコーン樹脂Aと配合して得られる封止シート用組成物をシート化することが困難となったり、シートが得られても取扱性に劣ったりすることがある。軟化点が150℃を超えると、シート化した際に、硬くなり過ぎて、封止の際に発光素子等に損傷を与えてしまうことがある。特にワイヤーボンディング型の場合に、ワイヤーを損傷させてしまうことがある。
好ましい下限は50℃、好ましい上限は120℃である。
なお、本明細書において、軟化点とは、樹脂が軟化する時の温度をいい、JIS K7234の環球法に準拠して測定したものをいう。
30℃未満であると、上記シリコーン樹脂Aと配合して得られる封止シート用組成物をシート化することが困難となったり、シートが得られても取扱性に劣ったりすることがある。軟化点が150℃を超えると、シート化した際に、硬くなり過ぎて、封止の際に発光素子等に損傷を与えてしまうことがある。特にワイヤーボンディング型の場合に、ワイヤーを損傷させてしまうことがある。
好ましい下限は50℃、好ましい上限は120℃である。
なお、本明細書において、軟化点とは、樹脂が軟化する時の温度をいい、JIS K7234の環球法に準拠して測定したものをいう。
上記シリコーン樹脂Bとしては、軟化点が30〜150℃であれば特に限定されず、例えば、ジメチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、メチルシルセスキオキサン、フェニルシルセスキオキサン、メチルフェニルシルセスキオキサン、官能基を有するジメチルシリコーン樹脂、官能基を有するメチルフェニルシリコーン樹脂、官能基を有するメチルシルセスキオキサン、官能基を有するフェニルシルセスキオキサン、官能基を有するメチルフェニルシルセスキオキサン等が挙げられる。
上記シリコーン樹脂Bが有する官能基としては特に限定されず、例えば、水酸基、アミノ基、(メタ)アクリル基、環状エーテル基、カルボキシル基等が挙げられる。なかでも、得られる光半導体用封止シートが優れた密着性を有することから、環状エーテル基であることが好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル基とは、アクリル基又はメタクリル基を意味する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル基とは、アクリル基又はメタクリル基を意味する。
上記シリコーン樹脂Bの市販品としては、例えば、PPSQ−H、PPSQ−E、PPSQ−T、PMPSQ−E(以上、小西化学社製)、SILRES 603、SILRES 604、SILRES 605、SILRES 610、SILRES MK、SILRES H44、SILRES REN100、SILRES SY430、SILRES IC836(以上、旭化成ワッカーシリコーン社製)等が挙げられる。
上記シリコーン樹脂Bの配合量としては特に限定はされないが、上記シリコーン樹脂A100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は120重量部である。5重量部未満であると、シート形状を保持するのが困難となることがあり、120重量部を超えると、シートが硬くなり過ぎて形状に追従できなかったり、密着性が低下したりすることがある。より好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は100重量部である。
上記封止シート用組成物は、酸化ケイ素微粒子を含有することが好ましい。
上記酸化ケイ素微粒子を含有することによって、本発明の光半導体用封止シートを構成する上記封止シート用組成物の強靭なシート性を付与することが可能になる。
上記酸化ケイ素微粒子を含有することによって、本発明の光半導体用封止シートを構成する上記封止シート用組成物の強靭なシート性を付与することが可能になる。
上記酸化ケイ素微粒子は、BET比表面積の好ましい下限が30m2/g、好ましい上限が400m2/gである。30m2/g未満であると、得られる封止シート用組成物の粘度が低下してしまうことがある。400m2/gを超えると、酸化ケイ素微粒子の凝集が生じ、分散性が悪化することがある。
上記酸化ケイ素微粒子の一次粒子径の好ましい下限は5nm、好ましい上限は200nmである。5nm未満であると、酸化ケイ素微粒子を有機ケイ素系化合物で表面処理してなる微粉シリカの分散性が低下し、得られる光半導体用熱硬化性組成物の硬化物の透明性が劣ることがある。200nmを超えると、酸化ケイ素微粒子を有機ケイ素系化合物で表面処理してなる微粉シリカに起因した光散乱が発生しやすくなり、得られる光半導体用熱硬化性組成物の硬化物の透明性が低下することがある。より好ましい下限は8nm、より好ましい上限は150nmである。
なお、本明細書において、上記酸化ケイ素微粒子の一次粒子径とは、上記酸化ケイ素微粒子が球形である場合には酸化ケイ素微粒子の直径の平均値を意味し、非球形である場合には酸化ケイ素微粒子の長径の平均値を意味する。
なお、本明細書において、上記酸化ケイ素微粒子の一次粒子径とは、上記酸化ケイ素微粒子が球形である場合には酸化ケイ素微粒子の直径の平均値を意味し、非球形である場合には酸化ケイ素微粒子の長径の平均値を意味する。
上記酸化ケイ素微粒子としては特に限定されず、例えば、フュームドシリカ、溶融シリカ等の乾式法で製造されたシリカ;コロイダルシリカ、ゾルゲルシリカ、沈殿シリカ等の湿式法で製造されたシリカ等が挙げられる。なかでも、揮発成分が少なく、透明性が高いことから、フュームドシリカが好適に用いられる。
上記フュームドシリカとしては特に限定されず、例えば、Aerosil 50(比表面積:50m2/g)、Aerosil 90(比表面積:90m2/g)、Aerosil 130(比表面積:130m2/g)、Aerosil 200(比表面積:200m2/g)、Aerosil 300(比表面積:300m2/g)、Aerosil 380(比表面積:380m2/g)(いずれも日本アエロジル社製)等が挙げられる。
上記酸化ケイ素微粒子は、有機ケイ素系化合物によって表面処理されていることが好ましい。酸化ケイ素微粒子の表面がこのように表面処理されることによって、上記封止シート用組成物の粘度を容易に所望の範囲に調整することができる。
上記有機ケイ素系化合物としては特に限定されず、例えば、アルキル基を有するシラン系化合物、ジメチルシロキサン等のシロキサン骨格を有するケイ素系化合物、アミノ基を有するケイ素系化合物、(メタ)アクリル基を有するケイ素系化合物、エポキシ基を有するケイ素系化合物等が挙げられる。なかでも、トリメチルシリル基を有する化合物、又は、ポリジメチルシロキサン基を有するシラン系化合物であることが好ましく、アルコキシ化合物であることがより好ましい。
なお、本明細書において、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
なお、本明細書において、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記トリメチルシリル基を有する化合物としては、具体的には例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルクロライド、トリメチルメトキシシラン等が挙げられる。
上記トリメチルシリル基を有する化合物によって表面処理された酸化ケイ素微粒子の市販品としては、RX200(比表面積:140m2/g)、R8200(比表面積:140m2/g)(いずれも日本アエロジル社製)等が挙げられる。
上記ポリジメチルシロキサン基を有するシラン系化合物としては、具体的には例えば、ポリジメチルシロキサンの末端にシラノール基を持つ化合物、環状シロキサン等が挙げられる。
上記ポリジメチルシロキサン基を有するシラン系化合物によって表面処理された酸化ケイ素微粒子の市販品としては、RY200(比表面積:120m2/g)(日本アエロジル社製)等が挙げられる。
上記有機ケイ素系化合物によって上記酸化ケイ素微粒子の表面を処理する方法としては特に限定されず、例えば、ヘンシェルミキサー、V型ミキサー等の高速攪拌可能なミキサー中に酸化ケイ素微粒子を添加し、攪拌しながら有機ケイ素系化合物を、直接、又は、アルコール水溶液、有機溶媒溶液若しくは水溶液として添加する乾式法、酸化ケイ素微粒子のスラリー中に有機ケイ素系化合物を添加するスラリー法、及び、酸化ケイ素微粒子の乾燥工程後に有機ケイ素系化合物をスプレー付与するスプレー法等の直接処理法;本発明の光半導体用熱硬化性組成物の調製時において、酸化ケイ素微粒子と後述するシリコーン樹脂等のマトリクス樹脂との混合時に有機ケイ素系化合物を直接添加するインテグレルブレンド法等が挙げられる。
上記酸化ケイ素微粒子の配合量としては特に限定されないが、上記封止樹脂組成物100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が30重量部である。1重量部未満であると、配合効果が充分得られないことがある。30重量部を超えると、密着性が低下する等の不具合が発生することがある。
上記封止シート用組成物は、分散剤を含有することが好ましい。
上記分散剤を含有することによって、上記酸化ケイ素微粒子の分散性が向上し、より透明性の高い光半導体素子用封止シートが得られる。
上記分散剤を含有することによって、上記酸化ケイ素微粒子の分散性が向上し、より透明性の高い光半導体素子用封止シートが得られる。
上記分散剤としては、例えば、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
上記分散剤の含有量としては、上記シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は5重量部である。0.01重量部未満であると、上記分散剤を配合する効果を殆ど得ることができず、5重量部を超えると、本発明の光半導体用封止シートの硬化物の硬度が上述した範囲を外れる場合がある。より好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は3重量部である。
上記封止シート用組成物は、硬化促進剤を含有することが好ましい。
上記硬化促進剤を含有することによって、本発明の光半導体用封止シートを加熱後早期に硬化させることができる。
上記硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類及びその塩類;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;トリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類;アミノトリアゾール類、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の錫系、オクチル酸亜鉛等の亜鉛系、アルミニウム、クロム、コバルト、ジルコニウム等のアセチルアセトナート等の金属触媒類等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化促進剤を含有することによって、本発明の光半導体用封止シートを加熱後早期に硬化させることができる。
上記硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類及びその塩類;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;トリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類;アミノトリアゾール類、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の錫系、オクチル酸亜鉛等の亜鉛系、アルミニウム、クロム、コバルト、ジルコニウム等のアセチルアセトナート等の金属触媒類等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化促進剤の配合量としては特に限定されないが、上記シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限5重量部である。0.01重量部未満であると、上記硬化促進剤を添加する効果が得られず、5重量部を超えると、硬化物の着色や耐熱性、耐光性の低下が著しくなるため好ましくない。より好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1.5重量部である。
上記封止シート用組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
上記酸化防止剤としては、例えば、ホスファイト骨格、ホスホナイト骨格、ホスフェート骨格及びホスフィネート骨格からなる群より選択される少なくとも1種の骨格を有するリン系化合物(以下、単にリン系化合物ともいう)、及び、少なくとも第2位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体であるフェノール系化合物(以下、単にフェノール系化合物ともいう)が好適に用いられる。
酸化防止剤として、上記リン系化合物及びフェノール系化合物を含有することで、本発明の光半導体用封止シートは、使用環境下において硬化物に黄変が生じることがなく耐熱性に優れたものとなる。これは、以下に挙げる理由によると考えられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、ホスファイト骨格、ホスホナイト骨格、ホスフェート骨格及びホスフィネート骨格からなる群より選択される少なくとも1種の骨格を有するリン系化合物(以下、単にリン系化合物ともいう)、及び、少なくとも第2位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体であるフェノール系化合物(以下、単にフェノール系化合物ともいう)が好適に用いられる。
酸化防止剤として、上記リン系化合物及びフェノール系化合物を含有することで、本発明の光半導体用封止シートは、使用環境下において硬化物に黄変が生じることがなく耐熱性に優れたものとなる。これは、以下に挙げる理由によると考えられる。
すなわち、従来のエポキシシリコーン樹脂を含有する熱硬化性組成物の硬化物に生じる黄変は、高温環境時(使用条件下)に生じたラジカルや過酸化物等から生成する黄変原因物質であると考えられており、一方、フェノール系化合物は、高温環境時(使用条件下)に生じたラジカルを安定化させる機能を有し、上記リン系化合物は、上記過酸化物を分解する機能を有する。上記封止シート用組成物が、酸化防止剤として、上記リン系化合物及びフェノール系化合物を併用することで、上記フェノール化合物及びリン系化合物のそれぞれ有する機能の相乗効果が生まれ、上記黄変原因物質を効率的に安定化又は分解することができるものと考えられる。
より詳細には、上記封止シート用組成物において、上記リン系化合物は、後述するようにリン原子に隣接する酸素原子を有するものであるため、該酸素原子と上記フェノール系化合物の水酸基とが水素結合を形成することで、上記フェノール系化合物とリン系化合物との相互作用が大きくなる。その結果、上記黄変原因物質を安定化及び分解する機能が高められ、耐熱性が従来のエポキシシリコーンを含有する熱硬化性組成物と比較して極めて優れたものとなると考えられる。
更に、上記リン系化合物が後述する芳香族環を有する構造であると、フェノール系化合物の芳香族環との間で相互作用が生じ、上記黄変原因物質を安定化及び分解する機能がより一層高められると考えられる。
より詳細には、上記封止シート用組成物において、上記リン系化合物は、後述するようにリン原子に隣接する酸素原子を有するものであるため、該酸素原子と上記フェノール系化合物の水酸基とが水素結合を形成することで、上記フェノール系化合物とリン系化合物との相互作用が大きくなる。その結果、上記黄変原因物質を安定化及び分解する機能が高められ、耐熱性が従来のエポキシシリコーンを含有する熱硬化性組成物と比較して極めて優れたものとなると考えられる。
更に、上記リン系化合物が後述する芳香族環を有する構造であると、フェノール系化合物の芳香族環との間で相互作用が生じ、上記黄変原因物質を安定化及び分解する機能がより一層高められると考えられる。
上記リン系化合物は、ホスファイト骨格、ホスホナイト骨格、ホスフェート骨格及びホスフィネート骨格からなる群より選択される少なくとも1種の骨格を有するものである。これらの骨格を有することで、上記リン系化合物は、リン原子に隣接する酸素原子を有するものとなり、上記封止シート用組成物中に発生する黄変原因物質を効率よく分解することができる。なかでも、ホスファイト骨格及び/又はホスホナイト骨格を有するリン系化合物が好ましい。
上記ホスファイト骨格を有するリン系化合物としては特に限定されず、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−イソプロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
上記ホスホナイト骨格を有するリン系化合物としては特に限定されず、例えば、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト等が挙げられる。
上記ホスフェート骨格を有するリン系化合物としては特に限定されず、例えば、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられる。
上記ホスフィネート骨格を有するリン系化合物としては特に限定されず、例えば、9,10−ジ−ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントロリン−10−オキシド等が挙げられる。
上記リン系化合物は、分子内に1以上の芳香族環を有する化合物であることが好ましい。このような分子内に1以上の芳香族環を有するリン系酸化防止剤は、分子内の芳香族環と後述するフェノール系化合物の芳香族環との間で相互作用が生じ、上述したリン系化合物とフェノール系化合物との相互作用がより大きくなる。その結果、上述した黄変原因物質の安定化又は分解させる機能がより高めることができ、上記封止シート用組成物の耐熱性をより高めることができる。
なお、上記封止シート用組成物において、上述したリン系化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、上記封止シート用組成物において、上述したリン系化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記リン系化合物の配合量としては特に限定されないが、上記シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は2.0重量部である。0.01重量部未満であると、上記リン系化合物を添加する効果が得られないことがあり、2.0重量部を超えると、耐光性の低下が著しくなるため好ましくない。より好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1.0重量部である。
上記フェノール系化合物は、少なくとも第2位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体である。上記フェノール系化合物が、第2位にアルキル基を有さないものであると、高温環境時に生じたラジカルを安定化させる機能が見られなくなってしまうものとなる。
なお、本明細書において上記置換フェノール誘導体におけるアルキル基等の置換基の位置番号は、OH基に結合した炭素を第1位として時計回り、又は、反時計回りに第2、第3、第4、第5、第6と番号を振った場合の番号を意味する。従って、IUPACの命名法とは必ずしも一致しない。
なお、本明細書において上記置換フェノール誘導体におけるアルキル基等の置換基の位置番号は、OH基に結合した炭素を第1位として時計回り、又は、反時計回りに第2、第3、第4、第5、第6と番号を振った場合の番号を意味する。従って、IUPACの命名法とは必ずしも一致しない。
上記置換フェノール誘導体におけるアルキル基は、分岐点を有していてもよく、炭素数1〜8であるアルキル基であることが好ましい。
上記アルキル基としては具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基のいずれかであることが好ましい。
上記アルキル基としては具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基のいずれかであることが好ましい。
上記少なくとも第2位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体としては特に限定されないが、例えば、第2位及び第6位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体、第2位にアルキル基を有し、第6位にメチレン基又はメチン基を有する置換フェノール誘導体、及び、第2位及び第5位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
上記第2位及び第6位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体としては特に限定はされず、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェノール、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス−〔2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。
上記第2位にアルキル基を有し、第6位にメチレン基又はメチン基を有する置換フェノール誘導体としては特に限定されず、例えば、2,2’−ブチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノールアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
上記第2位及び第5位にアルキル基を有する置換フェノール誘導体としては特に限定されず、例えば、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等が挙げられる。
また、上記フェノール系化合物は、第6位にアルキル基を有さない置換フェノール誘導体であることが好ましい。このような置換フェノール誘導体を含有することで、本発明の光半導体用封止シートの耐熱性がより一層向上する。これは、上記第6位にアルキル基を有さない置換フェノール誘導体は、OH基に対して一方のオルト位のみにアルキル基を有する構造であり、OH基周辺の立体障害を取り除くことができるため、上記リン系化合物のリン原子に隣接する酸素原子と、フェノール系化合物のOH基との水素結合が形成されやすくなると考えられる。その結果、上記リン系化合物とフェノール系化合物との相互作用が大きくなり、上述の黄変原因物質を安定化、又は、分解させる機能が高まるからであると考えられる。
上記第6位にアルキル基を有さない置換フェノール誘導体としては特に限定はされず、例えば、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ペンチルフェノール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス−[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)−ブタノイックアシッド]−グリコールエステル等が挙げられる。
上記フェノール系化合物は、第4位に4級炭素含有基を有することが好ましい。このようなフェノール系化合物を含有することで、本発明の光半導体用封止シートの耐熱性がより一層向上する。これは、第4位に4級炭素を有さないフェノール系化合物は、過酷な条件での使用中に分子内反応や分子間反応でキノン骨格を有する黄変原因物質を生成し、黄変が生じる可能性があるのに対し、上記第4位に4級炭素含有基を有するフェノール系化合物は、上記黄変原因物質の生成を防ぐことができるためと考えられる。
上記第4位に4級炭素含有基を有するフェノール系化合物としては特に限定されず、例えば、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、ビス−[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)−ブタノイックアシッド]−グリコールエステル等が挙げられる。
上述したフェノール系化合物のなかでも、特に、ビス−[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)−ブタノイックアシッド]−グリコールエステル、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレートを用いることが好ましい。
上記フェノール系化合物は、市販品を用いることもできる。市販されているフェノール系化合物としては特に限定されず、例えば、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 1076、IRGANOX 1135、IRGANOX 245、IRGANOX 259、IRGANOX 295(以上、いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、アデカスタブ AO−30、アデカスタブ AO−40、アデカスタブ AO−50、アデカスタブ AO−60、アデカスタブ AO−70、アデカスタブ AO−80、アデカスタブ AO−90、アデカスタブ AO−330(以上、いずれもADEKA社製)、Sumilizer GA−80、Sumilizer MDP−S、Sumilizer BBM−S、Sumilizer GM、Sumilizer GS(F)、Sumilizer GP(以上、いずれも住友化学工業社製)、HOSTANOX O10、HOSTANOX O16、HOSTANOX O14、HOSTANOX O3、(以上、いずれもクラリアント社製)、アンテージ BHT、アンテージ W−300、アンテージ W−400、アンテージ W500(以上、いずれも川口化学工業社製)、SEENOX 224M、SEENOX 326M(以上、いずれもシプロ化成社製)等が挙げられる。
上記フェノール系化合物の配合量としては特に限定されないが、上記シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は2.0重量部である。0.01重量部未満であると、上記フェノール系化合物を添加する効果が得られないことがあり、2.0重量部を超えると、耐光性の低下が著しくなるため好ましくない。より好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1.0重量部である。
上記封止シート用組成物が上記リン系化合物とフェノール系化合物とを含有する場合、上記リン系化合物とフェノール系化合物との配合比としては特に限定されないが、「リン系化合物/フェノール系化合物」(重量比)の好ましい下限が0.1、好ましい上限が20である。0.1未満であると、リン系化合物を添加する効果が得られないことがあり、20を超えると、フェノール系化合物を添加する効果が得られないことがある。より好ましい下限は0.5であり、より好ましい上限は10である。
上記封止シート用組成物は、蛍光体を含有することが好ましい。
上記蛍光体は、本発明の光半導体素子用封止シートを用いて封止する発光素子が発する光を吸収し、蛍光を発生することによって、最終的に所望の色の光を得ることができるものであれば特に限定されず、少なくとも1種の蛍光体を適宜選択して用いることができる。すなわち、上記蛍光体は、発光素子が発する光によって励起され蛍光を発し、発光素子が発する光と蛍光体が発する蛍光との組み合わせによって、所望の色の光を得ることができる。
上記蛍光体は、本発明の光半導体素子用封止シートを用いて封止する発光素子が発する光を吸収し、蛍光を発生することによって、最終的に所望の色の光を得ることができるものであれば特に限定されず、少なくとも1種の蛍光体を適宜選択して用いることができる。すなわち、上記蛍光体は、発光素子が発する光によって励起され蛍光を発し、発光素子が発する光と蛍光体が発する蛍光との組み合わせによって、所望の色の光を得ることができる。
上記発光素子と蛍光体との組み合わせとしては特に限定されないが、例えば、発光素子として紫外線LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、青色蛍光体、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を組み合わせて用いることが好ましく、発光素子として青色LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせて用いるか、又は、黄色蛍光体を用いることが好ましい。
上記青色蛍光体としては、紫外線を吸収し青色の蛍光を発する蛍光体であれば特に限定されず、例えば、(Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO4)6Cl2:Eu、(Ba、Sr)MgAl10O17:Eu、(Sr、Ba)3MgSi2O8:Eu等が挙げられる。
上記赤色蛍光体としては特に限定されず、例えば、(Sr、Ca)S:Eu、(Ca、Sr)2SI5N8:Eu、CaSiN2:Eu、CaAlSiN3:Eu、Y2O2S:Eu、La2O2S:Eu、LiW2O8:(Eu、Sm)、(Sr、Ca、Bs、Mg)10(PO4)8Cl2:(Eu、Mn)、Ba3MgSi2O8:(Eu、Mn)等が挙げられる。
上記緑色蛍光体としては特に限定されず、例えば、Y3(Al、Ga)5O12:Ce、SrGa2S4:Eu、Ca3Sc2Si3O12:Ce、SrSiON:Eu、ZnS:(Cu、Al)、BaMgAl10O17(Eu、Mn)、SrAl2O4:Eu等が挙げられる。
上記黄色蛍光体としては特に限定されず、例えば、Y3Al5O12:Ce、(Y、Gd)3Al5O12:Ce、Tb3Al5O12:Ce、CaGa2S4:Eu、Sr2SiO4:Eu等が挙げられる。
上記蛍光体としてはこの他にも、有機蛍光体として、ペリレン系化合物等が挙げられる。
上記蛍光体は、ナノ粒子化されていることが好ましい。ナノ粒子化されることによって、光の散乱を低減することが可能となる。
上記蛍光体は、一次粒子径の好ましい下限が0.1μm、好ましい上限が100μmである。0.1μm未満であると、封止剤への分散性が低下することがある。100μmを超えると、得られる光半導体素子(パッケージ)から外に出る光の量が著しく減少してしまうことがある。
なお、本明細書において、上記蛍光体の一次粒子径とは、上記蛍光体が球形である場合には蛍光体の直径の平均値を意味し、非球形である場合には蛍光体の長径の平均値を意味する。
なお、本明細書において、上記蛍光体の一次粒子径とは、上記蛍光体が球形である場合には蛍光体の直径の平均値を意味し、非球形である場合には蛍光体の長径の平均値を意味する。
上記蛍光体の配合量としては特に限定されないが、上記樹脂成分100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20重量部である。0.1重量部未満であると、所望の色の光が得られないことがある。20重量部を超えると、得られる光半導体素子(パッケージ)から外に出る光の量が著しく減少してしまうことがある。
上記封止シート用組成物は、接着性付与のためにカップリング剤を含有してもよい。
上記カップリング剤としては特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カップリング剤としては特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カップリング剤の配合割合としては、上記シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。0.1重量部未満であると、カップリング剤の配合効果が充分発揮されないことがあり、5重量部を超えると、余剰のカップリング剤が揮発し、本発明の光半導体用封止シートを硬化させたときに、膜減り等を起こすことがある。
上記封止シート用組成物は、必要に応じて、消泡剤、着色剤、変性剤、レベリング剤、光拡散剤、熱伝導性フィラー、難燃剤等の添加剤が配合されていてもよい。
上記封止シート用組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、三本ロール、ビーズミル等の混合機を用いて、常温又は加温下で、上記シリコーン樹脂A、熱硬化剤、上記シリコーン樹脂B、及び、必要に応じて、上記酸化ケイ素微粒子、硬化促進剤、酸化防止剤等の各所定量を混合する方法等が挙げられる。
本発明の光半導体用封止シートは、上記封止シート用組成物からなる。
本発明の光半導体用封止シートの製造方法としては特に限定されず、上記封止シート用組成物を溶剤で希釈し混合・脱泡する。その後、例えば、スクリーン印刷等の方法を用いて、上記溶剤で希釈した封止シート用組成物を離型PETシート等の基材上に塗工し、加熱・乾燥する方法、バーコーターを用いて上記溶剤で希釈した封止シート用組成物を離型PETシート等の基材上に塗工し、加熱・乾燥する方法等が挙げられる。
上記加熱・乾燥の条件としては特に限定されず、熱風循環式オーブンや遠赤外線加熱炉等を用いて、10秒〜30分間、50〜150℃の温度で乾燥する方法等が挙げられる。
本発明の光半導体用封止シートの製造方法としては特に限定されず、上記封止シート用組成物を溶剤で希釈し混合・脱泡する。その後、例えば、スクリーン印刷等の方法を用いて、上記溶剤で希釈した封止シート用組成物を離型PETシート等の基材上に塗工し、加熱・乾燥する方法、バーコーターを用いて上記溶剤で希釈した封止シート用組成物を離型PETシート等の基材上に塗工し、加熱・乾燥する方法等が挙げられる。
上記加熱・乾燥の条件としては特に限定されず、熱風循環式オーブンや遠赤外線加熱炉等を用いて、10秒〜30分間、50〜150℃の温度で乾燥する方法等が挙げられる。
本発明の光半導体用封止シートの製造方法において、上記封止シート用組成物の希釈に用いる溶剤としては特に限定されず、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ヘキサン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。なかでも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、具体的には例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が好ましい。
本発明の光半導体素子用封止シートは、硬化させた硬化物の耐光性試験後の光線透過率の低下率が10%未満であることが好ましい。10%以上であると、本発明の光半導体素子用封止シートを用いてなる光半導体素子の光学特性が不充分となることがある。なお、上記耐光性試験とは、本発明の光半導体素子用封止シートを硬化させた厚さ1mmの硬化物に、高圧水銀ランプに波長340nm以下の光をカットするフィルターを装着し、100mW/cm2で24時間照射する試験であり、上記耐光試験後の光線透過率は、上記耐光性試験後の上記硬化物を用いて、波長400nmの光の透過率を日立製作所社製「U−4000」を用いて測定した値である。
本発明の光半導体素子用封止シートは、硬化させた硬化物の耐熱性試験後の光線透過率の低下率が10%未満であることが好ましい。10%以上であると、本発明の光半導体素子用封止シートを用いてなる光半導体素子の光学特性が不充分となることがある。なお、上記耐熱性試験とは、本発明の光半導体素子用封止シートを硬化させた厚さ1mmの硬化物を150℃のオーブンに500時間放置する試験であり、上記耐熱性試験後の光線透過率は、上記耐熱性試験後の上記硬化物を用いて、波長400nmの光の透過率を日立製作所社製「U−4000」を用いて測定した値である。
本発明の光半導体素子用封止シートを用いて発光素子を封止することによって、光半導体素子を製造することができる。本発明の光半導体用封止シートを用いてなる光半導体素子もまた、本発明の1つである。
上記発光素子としては特に限定されず、例えば、上記光半導体素子が発光ダイオードである場合、例えば、基板上に半導体材料を積層して形成したものが挙げられる。この場合、半導体材料としては、例えば、GaAs、GaP、GaAlAs、GaAsP、AlGaInP、GaN、InN、AlN、InGaAlN、SiC等が挙げられる。
上記基板としては、例えば、サファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。また、必要に応じ基板と半導体材料の間にバッファー層が形成されていてもよい。上記バッファー層としては、例えば、GaN、AlN等が挙げられる。
上記基板としては、例えば、サファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。また、必要に応じ基板と半導体材料の間にバッファー層が形成されていてもよい。上記バッファー層としては、例えば、GaN、AlN等が挙げられる。
上記基板上へ半導体材料を積層する方法としては特に限定されず、例えば、MOCVD法、HDVPE法、液相成長法等が挙げられる。
上記発光素子の構造としては、例えば、MIS接合、PN接合、PIN接合を有するホモ接合、ヘテロ接合、ダブルヘテロ構造等が挙げられる。また、単一又は多重量子井戸構造とすることもできる。
上記発光素子の構造としては、例えば、MIS接合、PN接合、PIN接合を有するホモ接合、ヘテロ接合、ダブルヘテロ構造等が挙げられる。また、単一又は多重量子井戸構造とすることもできる。
本発明の光半導体素子用封止シートで発光素子を封止する方法としては特に限定されず、例えば、複数の発光素子の上に、本発明の光半導体用封止シートを載置した後、加熱圧着する方法、真空化に減圧した後に過熱圧着する方法等が挙げられる。
上記いずれの方法であっても、本発明の光半導体素子用封止シートは、初期タック性と適度な柔軟性とを有し、ラミネート性が高い。また、本発明の光半導体用封止シートは、シート形状を有するため、複数の発光素子を封止した場合であっても、各発光素子について封止シートの高さが異なることなく、得られる光学特性にバラツキが生じることもない。更に、本発明の光半導体用封止シートは、加熱により硬化した後には、優れた密着性、耐熱性及び耐光性を発揮することができる。そのため、複数の発光素子を同時に効率良く封止することが可能である。
上記いずれの方法であっても、本発明の光半導体素子用封止シートは、初期タック性と適度な柔軟性とを有し、ラミネート性が高い。また、本発明の光半導体用封止シートは、シート形状を有するため、複数の発光素子を封止した場合であっても、各発光素子について封止シートの高さが異なることなく、得られる光学特性にバラツキが生じることもない。更に、本発明の光半導体用封止シートは、加熱により硬化した後には、優れた密着性、耐熱性及び耐光性を発揮することができる。そのため、複数の発光素子を同時に効率良く封止することが可能である。
本発明の光半導体素子は、具体的には、例えば、発光ダイオード、半導体レーザー、フォトカプラ等が挙げられる。このような本発明の光半導体素子は、例えば、液晶ディスプレイ等のバックライト、照明、各種センサー、プリンター、コピー機等の光源、車両用計測器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト、スイッチング素子等に好適に用いることができる。
本発明によれば、高い密着性、耐熱性及び耐光性を有する硬化物を得ることができる光半導体用封止シート、及び、これを用いてなる光半導体素子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(合成例1)
2000mLの温度計、滴下装置付セパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン(440g)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(160g)を入れ50℃で攪拌した。その中に、水酸化カリウム(1.2g)/水(170g)をゆっくりと滴下し、滴下し終わってから50℃で6時間攪拌した。その中に、酢酸(1.3g)を入れ、減圧下で揮発成分を除去し、酢酸カリウムをろ過してポリマーを得た。得られたポリマーをヘキサン/水を用いて洗浄を行い減圧下で揮発成分を除去し、ポリマーAを得た。ポリマーAの分子量はMn=2300、Mw=4800であり、29Si−NMRより
(Me2SiO2/2)0.84(EpSiO3/2)0.16
であり、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基含有量は22モル%、エポキ
シ等量は550g/eq.であった。
なお、分子量は、ポリマーA(10mg)にテトラヒドロフラン(1mL)を入れ溶解するまで攪拌し、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製、Shodex GPC LF−804(長さ300mm)×2本、測定温度:40℃、流速:1mL/min、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いてGPC測定により測定した。また、エポキシ当量は、JIS K−7236に準拠して求めた。
2000mLの温度計、滴下装置付セパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン(440g)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(160g)を入れ50℃で攪拌した。その中に、水酸化カリウム(1.2g)/水(170g)をゆっくりと滴下し、滴下し終わってから50℃で6時間攪拌した。その中に、酢酸(1.3g)を入れ、減圧下で揮発成分を除去し、酢酸カリウムをろ過してポリマーを得た。得られたポリマーをヘキサン/水を用いて洗浄を行い減圧下で揮発成分を除去し、ポリマーAを得た。ポリマーAの分子量はMn=2300、Mw=4800であり、29Si−NMRより
(Me2SiO2/2)0.84(EpSiO3/2)0.16
であり、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基含有量は22モル%、エポキ
シ等量は550g/eq.であった。
なお、分子量は、ポリマーA(10mg)にテトラヒドロフラン(1mL)を入れ溶解するまで攪拌し、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製、Shodex GPC LF−804(長さ300mm)×2本、測定温度:40℃、流速:1mL/min、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いてGPC測定により測定した。また、エポキシ当量は、JIS K−7236に準拠して求めた。
(実施例1)
ポリマーA(60g)、SILRES H44(軟化点75℃のメチルフェニルシリコーンレジン、旭化成ワッカーシリコーン社製、40g)、リカシッドMH−700G(酸無水物、新日本理化社製、20g)、2MZA−PW(硬化促進剤、四国化成社製、0.2g)、R8200(微粉シリカ[トリメチルシリル処理、比表面積:160m2/g]、日本アエロジル社製、20g)、メチルエチルケトン(60g)を入れ混合・脱泡を行い、塗液を作製した。作製した塗液を50μmの離形PETシートに塗工し、オーブンにて50℃で10分、続けて100℃で20分間乾燥し、100μm及び500μm厚の光半導体用封止シートを作製した。作製した500μ厚のシートを熱ラミネーターで2枚張り合わせることにより1mm厚の光半導体用封止シートを作製した。
また、この1mm厚の光半導体用封止シートを120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させ、硬化物を得た。
ポリマーA(60g)、SILRES H44(軟化点75℃のメチルフェニルシリコーンレジン、旭化成ワッカーシリコーン社製、40g)、リカシッドMH−700G(酸無水物、新日本理化社製、20g)、2MZA−PW(硬化促進剤、四国化成社製、0.2g)、R8200(微粉シリカ[トリメチルシリル処理、比表面積:160m2/g]、日本アエロジル社製、20g)、メチルエチルケトン(60g)を入れ混合・脱泡を行い、塗液を作製した。作製した塗液を50μmの離形PETシートに塗工し、オーブンにて50℃で10分、続けて100℃で20分間乾燥し、100μm及び500μm厚の光半導体用封止シートを作製した。作製した500μ厚のシートを熱ラミネーターで2枚張り合わせることにより1mm厚の光半導体用封止シートを作製した。
また、この1mm厚の光半導体用封止シートを120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させ、硬化物を得た。
(評価)
実施例で作製した光半導体用封止シート及びその硬化物について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例で作製した光半導体用封止シート及びその硬化物について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)密着性試験
真空ラミネーター(MVLP−500、メイキ製作所社製)を用いて、アルミニウム基板(Al基板)、ポリフタルアミド樹脂基板(PPA基板)、銅基板に銀メッキを施した基板(Ag基板)、ガラスエポキシ基板(Ep基板)上に、作製した100μm厚の光半導体用封止シートを50℃の条件下でラミネートし、120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させた。JIS K−5400に準拠し、すきま間隔1mm、100個のます目で碁盤目テープ法を用いて密着性試験を行った。
なお、表1中、剥離個数0の場合:○、剥離個数1〜70の場合:△、剥離個数71〜100の場合:×とした。
真空ラミネーター(MVLP−500、メイキ製作所社製)を用いて、アルミニウム基板(Al基板)、ポリフタルアミド樹脂基板(PPA基板)、銅基板に銀メッキを施した基板(Ag基板)、ガラスエポキシ基板(Ep基板)上に、作製した100μm厚の光半導体用封止シートを50℃の条件下でラミネートし、120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させた。JIS K−5400に準拠し、すきま間隔1mm、100個のます目で碁盤目テープ法を用いて密着性試験を行った。
なお、表1中、剥離個数0の場合:○、剥離個数1〜70の場合:△、剥離個数71〜100の場合:×とした。
(2)初期光線透過率
厚さ1mmの硬化物を用いて400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。
厚さ1mmの硬化物を用いて400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。
(3)耐光性試験後の光線透過率
厚さ1mmの硬化物に高圧水銀ランプに340nm以下をカットするフィルターを装着し、100mW/cm2で24時間照射し、400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。なお、表1中、初期からの光線透過率の低下率が10%未満の場合:○、10〜40%未満の場合:△、40以上の場合:×とした。
厚さ1mmの硬化物に高圧水銀ランプに340nm以下をカットするフィルターを装着し、100mW/cm2で24時間照射し、400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。なお、表1中、初期からの光線透過率の低下率が10%未満の場合:○、10〜40%未満の場合:△、40以上の場合:×とした。
(4)耐熱性試験後の光線透過率
厚さ1mmの硬化物を150℃のオーブンに500時間放置し、400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。なお、表1中、初期からの光線透過率の低下率が10%未満の場合:○、10〜40%未満の場合:△、40以上の場合:×とした。
厚さ1mmの硬化物を150℃のオーブンに500時間放置し、400nmの光線透過率を日立製作所社製U−4000を用いて測定を行った。なお、表1中、初期からの光線透過率の低下率が10%未満の場合:○、10〜40%未満の場合:△、40以上の場合:×とした。
(5)厚みのバラツキ
厚み計(ID−F125、ミツトヨ社製)を用いて、硬化物の厚みを10点計測し、厚みのバラツキが10%未満のものを○、20%未満のものを△、20%以上のものを×とした。
厚み計(ID−F125、ミツトヨ社製)を用いて、硬化物の厚みを10点計測し、厚みのバラツキが10%未満のものを○、20%未満のものを△、20%以上のものを×とした。
(6)発光の可否
真空ラミネーター(MVLP−500、メイキ製作所社製)を用いて、基板上に金ワイヤーで電気的に接続された発光素子に、作製した1mm厚の光半導体用封止シートを50℃の条件下でラミネートし、120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させ、光半導体素子を得た。得られた光半導体素子に電圧を印加し、発光するものを○、発光しないものを×とした。
真空ラミネーター(MVLP−500、メイキ製作所社製)を用いて、基板上に金ワイヤーで電気的に接続された発光素子に、作製した1mm厚の光半導体用封止シートを50℃の条件下でラミネートし、120℃で1時間及び150℃で3時間の条件で加熱して硬化させ、光半導体素子を得た。得られた光半導体素子に電圧を印加し、発光するものを○、発光しないものを×とした。
本発明によれば、高い密着性、耐熱性及び耐光性を有する硬化物を得ることができる光半導体用封止シート、及び、これを用いてなる光半導体素子を提供することができる。
Claims (8)
- 25℃において液状の分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aと、
前記環状エーテル含有基と反応する熱硬化剤と、
軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂Bとを含有する封止シート用組成物からなる
ことを特徴とする光半導体用封止シート。 - 軟化点が30〜150℃のシリコーン樹脂Bは、環状エーテル含有基を有することを特徴とする請求項1記載の光半導体用封止シート。
- 封止シート用組成物は、更に、酸化ケイ素微粒子を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体用封止シート。
- 酸化ケイ素微粒子は、表面がトリメチルシリル基、ポリジメチルシロキサン基で表面処理されていることを特徴とする請求項3記載の光半導体用封止シート。
- 酸化ケイ素微粒子のBET比表面積が30〜400m2/gであることを特徴とする請求項3又は4記載の光半導体用封止シート。
- 25℃において液状分子内に環状エーテル含有基を有するシリコーン樹脂Aは、平均組成式が下記一般式(1)で表される樹脂成分を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の光半導体用封止シート。
一般式(1)中、a、b、c及びdは、それぞれa/(a+b+c+d)=0〜0.2、b/(a+b+c+d)=0.3〜1.0、c/(a+b+c+d)=0〜0.5、d/(a+b+c+d)=0〜0.3を満たし、R1〜R6は、少なくとも1個が環状エーテル含有基を表し、前記環状エーテル含有基以外のR1〜R6は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素或いはそのフッ素化物を表し、これらは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。 - 封止シート用組成物は、更に、蛍光体を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の光半導体用封止シート。
- 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の光半導体用封止シートを用いてなることを特徴とする光半導体素子。
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-
2007
- 2007-10-02 JP JP2007259075A patent/JP2009084511A/ja active Pending
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