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JP2009084073A - ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造後のガラスに残留する泡を低減することが可能なガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】珪砂、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を含有するガラス原料を溶融し、減圧脱泡処理を行い、成形するガラスの製造方法において、前記アルカリ土類金属源として、アルカリ土類金属の水酸化物を、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算。但しMはアルカリ土類金属元素である。以下同じ。)のうち、1〜100モル%(MO換算)含有するものを用いることにより、ガラス中の水分量を制御することを特徴とするガラスの製造方法を採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラスの製造方法に関するものであり、特に、アルカリ金属の酸化物を含有するソーダライムガラスの製造方法に関するものである。
建築用または車両用の板ガラスとして使用されるソーダライムガラスは、所定の配合比で調合した原料を溶融炉で加熱溶融してガラス化し、この溶融ガラスを清澄した後、フロート法等により、所定の厚さのガラス板に成形する。次いで、このガラス板を所定の形状に切断することにより、建築用または車両用の板ガラスを製造する。
ソーダライムガラスの清澄には、芒硝(Na2SO4)が一般的に使用され(特許文献1参照)、原料中に所望量の芒硝を含有させている。芒硝を添加することで、ガラス原料の溶融に伴って発生する気泡が抜けやすくなる。しかしながら、清澄剤として芒硝を使用することは、以下の点で問題があった。
第1に、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)濃度が増加するため、環境への悪影響が懸念されるとともに、製造設備の腐食も懸念される。第2に、芒硝の添加によって気泡の発生が促進されるため、清澄工程の後工程である成形工程においても泡が発生し続け、ガラス中に気泡が残存する場合がある。
以上のことから、芒硝の添加以外に、ソーダライムガラスを清澄する手段が求められている。
また、溶融ガラスからの泡抜けが早くなれば、溶解槽及び清澄槽のサイズをより小型化することが可能になる。そこで、溶融ガラスを減圧にして泡の容積を増大させることにより泡抜け時間を短縮すべく、特許文献2に記載のように、ガラス製造設備への減圧脱泡設備の導入が提案されている。ところで減圧脱泡装置における溶融ガラスからの泡の除去は、溶融ガラスの雰囲気圧力を所定圧力に保つことにより行われる。このような減圧脱泡装置では、流動する溶融ガラスの流動量や温度等に変動があると、溶融ガラスの雰囲気圧力や溶融ガラスの液面レベル等に変化が生じるので、溶融ガラスの雰囲気圧力を微調整して所定の圧力を保つように制御している。ところが減圧脱泡設備における溶融ガラスの雰囲気圧力の調整には、溶融ガラスの液面レベルを昇降させる作業が伴うため、多大な労力が必要になるという問題があった。
特開昭64−69530号公報 特開平9−156932号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、作業効率が良く、製造後のガラスに残留する泡を低減することが可能なガラス(特にソーダライムガラス)の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のガラスの製造方法は、珪砂、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を含有するガラス原料を溶融し、減圧脱泡処理を行い、成形するガラスの製造方法において、前記アルカリ土類金属源として、アルカリ土類金属の水酸化物を、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算。但しMはアルカリ土類金属元素である。以下同じ。)のうち、1〜100モル%(MO換算)含有するものを用いることにより、ガラス中の水分量を制御することを特徴とする。
また、本発明のガラスの製造方法は、珪砂、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を含有するガラス原料を溶融し、減圧脱泡処理を行い、成形するガラスの製造方法において、前記アルカリ金属源として、アルカリ金属の水酸化物を、アルカリ金属源100モル%(LO換算。但しLはアルカリ金属元素である。以下同じ。)のうち、1〜100モル%(LO換算)含有するものを用いることにより、ガラス中の水分量を制御することを特徴とする。
また、本発明のガラスの製造方法においては、前記ガラス中のガラスのβ−OH(mm−1)を0.05〜0.5(mm−1)に制御することが好ましい。
本発明のガラスの製造方法によれば、作業効率が良く、製造後のガラスに残留する泡を低減することができる。
すなわち、本発明のガラスの製造方法によれば、アルカリ土類金属源の一部または全部にアルカリ土類金属の水酸化物を用い、このアルカリ土類金属の水酸化物の添加量を調整することで、ガラス中の水分量を制御することが可能になる。
また、本発明のガラスの製造方法によれば、アルカリ金属源の一部または全部にアルカリ金属の水酸化物を用い、このアルカリ金属の水酸化物の添加量を調整することでも、ガラス中の水分量を制御することが可能になる。
更に、アルカリ土類金属源として、アルカリ土類金属の水酸化物を、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算)のうち、1〜100モル%(MO換算)、およびアルカリ金属源として、アルカリ金属の水酸化物を、アルカリ金属源100モル%(LO換算)のうち、1〜100モル%(LO換算)含有するものを用いることによっても、ガラス中の水分量を制御することが可能になる。
そして、本発明のガラスの製造方法によれば、ガラスの水分量を制御することによって、溶融ガラスの脱泡適正圧を制御することができる。減圧脱泡工程における溶融ガラスの雰囲気圧力は、従来は溶融ガラスの液面レベルを昇降させて制御していたが、本発明ではガラス中の水分量を制御して溶融ガラスの脱泡適正圧に制御することが出来るので、溶融ガラスの液面レベルを昇降させることなく、作業効率が良く、溶融ガラス中の気泡を除去することができる。
以下、本発明の実施の形態のガラスの製造方法について詳細に説明する。
[ガラスの組成]
本実施形態のガラスの製造方法によって製造されるガラスは、建築用または車両用の板ガラスとして使用されるソーダライムガラスであり、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、BaO:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.5%、という組成(組成(1))を有している。
上記成分の限定理由について以下に述べる。
SiO2は、ネットワークフォーマであり、必須である。SiO2含有量が65%未満であると耐候性が悪化し、75%超だと粘度が高くなり溶融が困難になる。SiO2含有量は、68〜73%であることがより好ましい。
Al23は、必須ではないが、耐候性を向上させるために3%まで含有してもよい。3%超だと溶融性が低下する。耐候性の点から、Al23含有量は0.1%以上であることが好ましい。Al23含有量は、より好ましくは0.7〜2.2%である。
CaOは、原料の溶解を促進し耐候性を改善する成分であり、必須である。CaO含有量が5%未満だと上述の効果が小さく、15%超だと失透しやすくなる。CaO含有量は、7.0〜12.0%であることがより好ましい。
MgOは、原料の溶解を促進し耐候性を改善する成分であるため、15%まで含有してもよい。15%超だと失透しやすくなる。上述の効果のためには1%以上含有させることが好ましい。MgO含有量は、2.0〜7.0%であることがより好ましい。
Na2Oは、原料の溶解を促進する成分であり、必須である。10%未満だと上述の効果が小さく、20%超だと耐候性が悪化する。Na2O含有量は、12.0〜15.0%であることがより好ましい。
2Oは、原料の溶解を促進する成分であり、3%まで含有してもよい。3%超だと耐候性が悪化する。上述の効果のためには0.2%以上含有させることが好ましい。K2O含有量は、0.4〜1.6%であることがより好ましい。
Li2Oは、原料の溶解を促進する成分であり、5%まで含有してもよい。5%超だと耐候性が悪化する。Li2O含有量は、1%以下であることがより好ましい。
Fe23は、必須ではないが、製造されるガラスの光線吸収能、特に赤外線吸収能および紫外線吸収能を高める成分であり、かつガラスの着色成分でもあることから3%まで含有させることができる。3%超とすると、溶融時に輻射熱が遮断され熱が内部へ到達しにくくなり溶融が困難となる。上述の効果のためには0.005%以上含有させることが好ましい。Fe23含有量は、0.010〜1.5%であることがより好ましい。
本明細書において、製造されるガラス中の鉄酸化物の全量は、標準分析法にしたがってFe23の量として表しているが、ガラス中に存在する鉄酸化物が全てFe23の形で存在しているわけではない。通常、ガラス中にはFe23以外に2価の鉄酸化物(FeO)が存在している。赤外線吸収能について着目した場合、Fe23よりもFeOのほうが優れている。したがって、ガラスの赤外線吸収能を高めるためには、製造されるガラスにおいて、下記式で表される全鉄中のFeOの割合(%)を高めることが好ましい。
FeO/(FeO+Fe23)×100
ここで、FeOおよびFe23は、製造されるガラスにおけるFe23に換算したFeOおよびFe23の含有割合(酸化物基準の質量百分率表示による)を示す。
なお、以下本明細書において、上記式で表される全鉄中のFeOの割合のことを、「全鉄中のFeOの割合」という。
本実施形態の製造方法によって製造されるガラスは、全鉄中のFeOの割合が20〜60%であることが好ましい。全鉄中のFeOの割合が20〜60%であれば、製造されるガラスが赤外線吸収能に優れている。全鉄中のFeOの割合は、25〜55%であることがより好ましく、30〜50%であることがさらに好ましい。
TiO2は必須ではないが、製造されるガラスの光線透過率、具体的には可視光透過率および紫外線透過率を調整するため5%まで含有させることができる。5%超としても、光線透過率の調整にはもはや寄与しないため、コスト上好ましくない。また、フロート法でガラスを成形する場合に、フロートバス中でTiO2が溶融スズと反応してしまい、所望の色調のガラスを得ることができない。光線透過率の調整を目的とする場合、0.05〜4.5%含有させることが好ましく、0.1〜4.2%含有させることがより好ましい。
CeO2は必須ではないが、製造されるガラスの紫外線吸収能を上げるため3%まで含有させることができる。3%超だとガラスにリーム状の欠点が発生しやすくなる。製造されるガラスの紫外線吸収能を上げるためには、0.05〜2.0%含有させることが好ましく、0.1〜1.8%含有させることがより好ましい。
BaOおよびSrOは必須ではないが、溶解性向上のため5%まで含有させることができる。5%超だと失透しやすくなる。BaOおよびSrOの含有量は2%以下であることが好ましい。
ZnOは必須ではないが、耐候性向上のため5%まで含有させることができる。5%超だとガラスの熱膨張率が低下するため風冷強化しにくくなる。ZnOの含有量は1%以下であることが好ましい。
ZrO2は必須ではないが、ガラスの弾性率向上のため5%まで含有させることができる。5%超だと原料の溶解が困難になる。ZrO2の含有量は1%以下であることが好ましい。
23は必須ではないが、溶解性向上のために5%まで含有してもよい。5%超では軟化点が低くなる。好ましくは1%以下である。
SnO2は必須ではないが、全鉄中のFeOの割合を調整する目的で3%まで含有させることができる。3%超だとガラスにリーム状の欠点が発生しやすくなる。SnO2の含有量は1%以下であることが好ましい。
本実施形態では、ガラス中の水分量を制御することで、溶融ガラスの脱泡適正圧を制御するので、清澄剤としてのSO3(芒硝として)使用する必要がない。但し、原料中には、不可避不純物としてSO3が含有されている。また、SO3は原料の溶解性を高める効果を有するため、溶解性を高めるために、微量のSO3を含有させてもよい。この場合、SO3の含有割合は0.5%以下であることが好ましい。但し、製造されるガラス中には、不可避不純物以外にSO3が含有しないことが好ましい。
なお、後述する式(2)において、ガラスのSO3の含有割合を示す[SO3]は、後述する[β−OH]と同様に、減圧脱泡前の溶融ガラスを板状に成形したものを用いて求めた数値である。上記により求められる[SO3]は、減圧脱泡後の溶融ガラスを板状に成形したものを用いて求めた数値とほぼ同じ値である。
また、本実施形態に係るガラスは、上記の成分以外にF,Cl,V,Cr,Mn,Co,Ni,Cu,Se,Mo,Ag,In,Te,La,Pr,Nd,Er,WおよびAu
から選択される少なくとも1つを任意成分として含有してもよい。
FおよびClは原料の溶解を促進する目的で含有させることができる。また、V,Cr,Mn,Co,Cu,Mo,Ag,In,Te,La,Pr,Nd,Er,WおよびAuは、光吸収成分として含有させることができる。
Niは、NiOの形でガラスの着色成分として含有させることができる。Niが0.5%超だとフロートバス中でNiOが溶融スズと反応してしまい、所望の色調のガラスを得ることができないおそれがある。上述の効果のためには、0.005〜0.3%含有させることが好ましく、0.05〜0.1%含有させることがより好ましい。
Seはガラスの着色成分として0.05%まで含有させることができる。0.05%超だと色調補正にはもはや寄与しないため、コスト上好ましくない。上述の効果のためには、0.01%以下含有させることが好ましく、0.005%以下含有させることがより好ましい。
本実施形態のガラスの製造方法によって製造されるガラスは、上記成分以外に水分を必須成分として含有する。水分は、後述する減圧脱泡工程において泡を大きくし、泡の浮上速度を増大させる、ガラスの清澄成分である。ガラス中の水分は、原料中の水酸基、原料中の水分、ガラスを溶解する雰囲気中の水分等に起因するものであり、特に原料中の水酸基に起因する。
本実施形態のガラスの製造方法においては、ガラス中の水分含有量の指標としてガラスのβ−OH値を用いる。ガラスのβ−OH(mm-1)値は、ガラス試料について波長2.75〜2.95μmの光に対する吸光度を測定し、その最大値βmaxを該試料の厚さ(mm)で割ることで求めることができる。なお、β−OH値を求める際に使用するガラス試料には、減圧脱泡前の溶融ガラスを板状に成形したものを用いる。
ガラスのβ−OH値は、0.05〜0.5mm-1であることが好ましい。β−OH値は、原料中の水分量、溶解槽中の水蒸気濃度、および溶解槽における溶融ガラスの滞在時間に支配される。原料と燃焼雰囲気が一定の場合には、β−OH値は滞在時間に依存し、滞在時間の増加と共に上昇する。ガラスを均質に溶解するためには溶解槽で一定の滞在時間が必要となり、短いとガラスが不均質になり、長すぎると燃料を無駄に消費することになる。一般的な工業原料と天然ガスや重油の燃焼雰囲気において、ガラスのβ−OH値が上記範囲であれば、溶解槽における滞在時間が適正であり、効率よく均質な溶解ガラスが得られる。ガラスのβ−OH値は、0.15〜0.4mm-1であることがより好ましい。
なお、下記式を用いて、ガラスのβ−OH値からガラスの水分含有割合W(wt%)を求めることもできる。
W=18×[β−OH]/(ερ)
上記式中、ρはガラス試料の密度(g/cm3)を示す。εはモル吸光係数(l/mol・cm)を示す。モル吸光係数はガラスの組成によって異なるが、一般にソーダライムガラスの場合、ε=73(l/mol・cm)である。
したがって、ガラスのβ−OH値が0.05〜0.5mm-1である場合、ガラスの水分含有割合Wは0.005〜0.049wt%となる。
但し、上記したように、ガラスのβ−OH値は減圧脱泡前の溶融ガラスを板状に成形したものを用いて求めた数値なので、上記の式で求められるガラスの水分含有割合Wは、減圧脱泡前のガラスに関する数値であり、減圧脱泡後のガラスの水分含有割合W´とは若干異なる。減圧脱泡前のガラスの水分含有割合Wが0.005〜0.049wt%である場合、減圧脱泡後のガラスの水分含有割合W´は、通常0.004〜0.045wt%となる。
上記したように、ガラスのβ−OH値は、原料中の水分量、溶解槽中の水蒸気濃度、および溶解槽における溶融ガラスの滞在時間に支配されるが、特に原料中の水分量に支配される。したがって、ガラスのβ−OH値を調整するためには、原料中の水酸基の量を制御すればよい。例えば、アルカリ土類金属源としてドロマイト((Ca,Mg)CO)を用いたガラスのβ−OH値が0.2mm-1程度であった場合に、ドロマイトの全量を水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムに置換することで、β−OH値を1.2倍程度に高めることができる。また、アルカリ金属源としてアルカリ金属の炭酸塩を用いたガラスのβ−OH値が0.2mm-1程度であった場合に、アルカリ金属の炭酸塩を水酸化物に置換することで、β−OH値を3倍程度に高めることができる。
また、ガラスのβ−OH値を高めることによって、ガラスの成形温度を低下させることが可能になる。例えば、β−OH値が0.15mm-1から0.30mm-1に増加されると、成形温度が約5〜10℃程度低下する。従って、本実施形態の製造方法によって製造された板状のガラスを曲面ガラスに成形する際の成形温度を低下させることが可能になり、成形性を向上することが可能になる。
本実施形態のガラスは、珪砂、アルカリ土類金属源及びアルカリ金属源を含有するガラス原料を溶融し、成形することによって製造される。また、珪砂、アルカリ土類金属源、アルカリ金属源及びアルミニウム源を含有するガラス原料を溶融し、成形することによっても製造される。より具体的には、たとえば以下のようにして製造される。
(i)珪砂、アルカリ土類金属源及びアルカリ金属源、または珪砂、アルカリ土類金属源、アルカリ金属源及びアルミニウム源と、必要に応じてAl、Fe、TiO、CeO、B等のホウ素源、ZnO、ZrO及びSnOを、目標とするガラスの組成となるような割合にて混合してガラス原料を調製する。
(ii)該ガラス原料、および必要に応じて、目標とするガラスの組成と同じ組成を有するカレットを、溶融窯のガラス原料投入口から溶融窯内に連続的に投入し、1050℃〜1350℃にて溶融させ溶融ガラスとする。カレットとは、ガラスの製造の過程等で排出されるガラス屑である。
(iii)該溶融ガラスを、減圧脱泡設備に導入して減圧脱泡させる。
(iv)減圧脱泡工程後の溶融ガラスを、フロート法等の公知の成形法により所定の厚さとなるように成形する。
(v)成形されたガラスリボンを徐冷した後、所定の大きさに切断し、板状のガラスを得る。
以下、ガラス原料に用いる珪砂等について説明する。
(珪砂)
珪砂の平均粒径は、15〜500μmが好ましく、20〜300μmがより好ましい。
珪砂の平均粒径を15μm以上とすることにより、珪砂の凝集が抑えられるため、泡が少なく、均質性、平坦度に優れたガラスが得られる。また、珪砂の平均粒径を500μm以下とすることにより、珪砂が均一に溶融しやすくなるため、泡が少なく、均質性、平坦度がさらに優れたガラスが得られる。平均粒径は例えば、レーザー回折/散乱法で測定することが好ましい。
(アルカリ土類金属源)
アルカリ土類金属源としては、アルカリ土類金属化合物を用いることができる。ここでアルカリ土類金属としては、Mg、Ca、Sr及びBaのうちのいずれか1種または2種以上の元素を例示できる。そして、アルカリ土類金属化合物の具体例としては、MgCO、CaCO、BaCO、SrCO、(Mg,Ca)CO(ドロマイト)等の炭酸塩や、MgO、CaO、BaO、SrO等の酸化物や、Mg(OH)、Ca(OH)、Ba(OH)、Sr(OH)等の水酸化物を例示できるが、本発明ではアルカリ土類金属源の一部または全部に水酸化物を用いる。アルカリ土類金属源としてアルカリ土類金属の水酸化物を用いることにより、上述したように、ガラス中の水分量(β−OH値)を0.05〜0.5mm-1の範囲で任意に制御できる。
アルカリ土類金属の水酸化物の含有量は、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算。但しMはアルカリ土類金属元素である。)のうち、1〜100モル%(MO換算)の範囲が好ましい。水酸化物の添加量が1モル%未満では、ガラス中の水分量(β−OH値)がほとんど影響を受けないので好ましくない。なお、アルカリ土類金属源中の水酸化物のモル比が増加するにつれて、ガラス中の水分量(β−OH値)が増加する傾向になる。
また、水酸化物の添加量が1モル%未満では、ガラス原料を融解する際に、珪砂中に含まれるSiO成分の未融解量が増大し、この未融解のSiOが、ガラス融液中に泡が発生した際にこの泡に取り込まれてガラス融液の表層近くに集まる。これにより、ガラス融液の表層と表層以外の部分との間においてSiOの組成比に差が生じて、ガラスの均質性が低下するとともに平坦性も低下するので好ましくない。
アルカリ土類金属源として具体的には、例えば(Mg,Ca)CO(ドロマイト)とアルカリ土類金属の水酸化物との混合物、アルカリ土類金属の水酸化物と炭酸塩との混合物、アルカリ土類金属の水酸化物単独、などを用いることができる。炭酸塩としては、MgCO、CaCO及び(Mg,Ca)CO(ドロマイト)のいずれか1種以上を用いることが好ましい。また水酸化物としては、Mg(OH)またはCa(OH)のいずれか一方または両方を用いることが好ましい。
(アルカリ金属源)
アルカリ金属源としては、アルカリ金属化合物を用いることができる。ここでアルカリ金属としては、Naと、必要に応じてK、Liの一方または両方を例示できる。そして、アルカリ金属化合物の具体例としては、NaO、KO、LiO等の酸化物や、NaCO、KCO、LiCO等の炭酸塩や、NaOH、KOH、LiOH等の水酸化物を例示できるが、本発明ではアルカリ金属源の一部または全部に水酸化物を用いる。アルカリ金属源としてアルカリ金属の水酸化物を用いることにより、上述したように、ガラス中の水分量(β−OH値)を0.05〜0.5mm-1の範囲で任意に制御することができる。
アルカリ金属源として具体的には、例えば酸化物と水酸化物の混合物、炭酸塩と水酸化物の混合物、水酸化物単独、などを用いることができる。
アルカリ金属の水酸化物の含有量は、アルカリ金属源100モル%(LO換算。但しLはアルカリ金属元素である。)のうち、1〜100モル%(LO換算)の範囲が好ましい。水酸化物の添加量が1モル%未満では、ガラス中の水分量(β−OH値)がほとんど影響を受けないので好ましくない。アルカリ金属源中の水酸化物のモル比が増加するにつれて、ガラス中の水分量(β−OH値)が増加する傾向になる。
(ホウ素源)
次に、ホウ素源としてのホウ素化合物は、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸(HBO)、四ホウ酸(H)、無水ホウ酸(無水B)等が挙げられる。通常のガラスの製造においては、安価で、入手しやすい点から、無水ホウ酸が用いられる。
また、ホウ素源として無水ホウ酸を用いる場合には、ホウ素源100質量%(B換算)のうち、10〜100質量%(B換算)含有するものを用いることが好ましい。無水ホウ酸を10質量%以上とすることにより、ガラス原料の凝集が抑えられ、泡の低減効果、均質性、平坦度の向上効果が得られる。無水ホウ酸のより好ましい範囲は、20〜100質量%の範囲である。無水ホウ酸以外のホウ素化合物としては、安価で入手しやすい点から、オルトホウ酸が好ましい。
(他の原料)
他の原料としては、Al3、Fe、TiO、CeO、ZnO、ZrO、SnO等が挙げられる。また、溶融性、清澄性、成形性を改善するため、F、Clを含有させてもよい。
(ガラス原料)
ガラス原料は、前記各原料を混合した粉末状の混合物である。
ガラス原料の組成は、目標とする組成のガラスとなるような組成とする。ガラス原料の組成としては、上記の組成(1)のガラスとなるような組成が好ましい。
そして、上記のガラス原料、および必要に応じて、目標とするガラスの組成と同じ組成を有するカレットを、溶融窯のガラス原料投入口から溶融窯内に連続的に投入し、1050〜1350℃以上にて溶融させて溶融ガラスとする。
この際、重油や天然ガスといった燃料を燃焼することによって熱源とする。重油や天然ガスといった燃料は、酸素と混合して燃焼する場合もあれば、空気と混合して燃焼する場合もある。ガラスの水分量(β−OH値)は、燃焼方式を制御することによっても調整できる。ガラスのβ−OH値を高くしたい場合は、燃料と酸素とを混合して燃焼することが好ましい。この場合、燃焼後の気体に含まれる水蒸気の量が多くなる。具体的には、空気と混合して燃焼した場合に比べて、燃焼後の気体中に含まれる水蒸気の量が約2.3倍になる。よって、酸素と混合して燃焼した場合、空気と混合して燃焼した場合に比べて、約2.3倍の量の水蒸気が溶解槽の雰囲気中に存在することとなる。一方、ガラスのβ−OH値を低くしたい場合は、溶解槽の雰囲気中の水蒸気濃度を低くしたり、溶解槽における溶融ガラスの滞在時間を短くすればよい。溶解槽中の水蒸気濃度を低くする方法としては、重油や天然ガスといった燃料を空気と混合して燃焼する方法が挙げられる。しかし、燃焼方式では、ガラスのβ−OH値を大きく変化させることは出来るが、微調整することは困難である。また、原料を加熱溶融するのに電気炉を使用する場合、電気炉内の水蒸気分圧を調整することにより、ガラスのβ−OH値を調整することもできる。
溶解槽にて溶解させた溶融ガラスは、減圧脱泡設備に順次送出される。減圧脱泡設備は、例えば、円筒形状をした減圧脱泡槽が、その長軸が水平方向に配向するように減圧ハウジング内に収納配置されている。減圧脱泡槽の一端の下面には垂直方向に配向する上昇管が、他端の下面には下降管が取り付けられている。上昇管および下降管は、その一部が減圧ハウジング内に位置している。
上昇管は、減圧脱泡槽と連通しており、溶解槽からの溶融ガラスを減圧脱泡槽に導入する導入手段である。このため、上昇管の下端部は、上流ピットの開口端に嵌入され、該上流ピット内の溶融ガラスに浸漬されている。
下降管は、減圧脱泡槽に連通しており、減圧脱泡後の溶融ガラスを減圧脱泡槽から下降させて次の処理槽に導出する導出手段である。このため、下降管の下端部は、下流ピットの開口端に嵌入され、該下流ピット内の溶融ガラスに浸漬されている。
減圧ハウジング内において、減圧脱泡槽、上昇管および下降管の周囲には、これらを断熱被覆する断熱用レンガなどの断熱材が配設されている。
減圧脱泡設備においては、下記式(2)で表される泡成長開始圧Peq(kPa)以下の雰囲気下で溶融ガラスを減圧脱泡する。
eq=−80.8+98.2×[β−OH]+68.0×[SO3]+0.0617×T・・・(2)
ここで、式(2)中、[β−OH]は、ガラスのβ−OH値(mm-1)を示し、[SO3]は、ガラスのSO3の含有割合(酸化物基準の質量百分率表示)であり、Tは溶融ガラスの温度であって減圧脱泡槽内を流通する溶融ガラスの温度(℃)を示す。なお、泡成長開始圧が[β−OH]や[SO3]に依存するのは、それぞれの成分が、濃度に応じて、ある特定の圧力以下になると、泡の成長に影響を与えるようになるからであると推定している。
ここで、泡成長開始圧Peqとは、以下のように定義される。
温度一定の条件で、減圧脱泡を実施する雰囲気(通常は、減圧脱泡設備の減圧脱泡槽内の雰囲気)を減圧していった場合、該雰囲気中に存在する溶融ガラス中に存在する気泡の体積(気泡の径)はボイルの法則にしたがって増加する。しかしながら、該雰囲気がある圧力まで減圧されると、溶融ガラス中の気泡の体積(気泡の径)がボイルの法則を外れて急激に増加する。この圧力のことを泡成長開始圧Peqという。泡成長開始圧Peqは、以下の手順で求めることができる。
減圧脱泡を実施する雰囲気を再現するために、ガラス原料が入ったるつぼを真空減圧容器内に配置する。るつぼを所定の温度(例えば、1300℃)まで加熱してガラスを溶融させる。ガラスが完全に溶融した後、真空減圧容器内を減圧しながら、溶融ガラス中の気泡の径を観察する。溶融ガラス中の気泡の径を観察するには、例えば、溶融ガラス中の気泡を真空減圧装置に設けた覗き窓からCCDカメラを用いて撮影すればよい。
真空減圧容器内の圧力を下げていくと、溶融ガラス中の気泡の径がボイルの法則にしたがって増加する。しかしながら、真空減圧容器内がある圧力まで減圧されると、溶融ガラス中の気泡の径がボイルの法則から外れて急激に増加してくる。この時の真空減圧容器内の減圧度を泡成長開始圧Peqとする。
溶融ガラスのβ−OH値と温度を変えて上記の手順を実施し、上記式(2)に示すように、泡成長開始圧Peqを溶融ガラスのβ−OH値および温度の回帰式として導いた。
上記式(2)で表される泡成長開始圧Peq(kPa)以下の雰囲気下で溶融ガラスを減圧脱泡することにより、溶融ガラス中に溶け込んでいるH2O、O2、CO2等のガス成分の泡内への流入速度が顕著に増大し、気泡半径が大きくなって、気泡の浮上速度が大きくなる。この際、上記したガス成分の中でもH2Oが支配的である。この結果、気泡が溶融ガラス表面に到達する時間が顕著に短くなり、減圧脱泡が促進される。
減圧脱泡を実施する際、減圧ハウジング内の空気は、外部から真空ポンプ等の真空減圧手段(図示せず)によって排気される。これにより、減圧ハウジング内に収容された減圧脱泡槽内の空気が間接的に排気され、減圧脱泡槽内部が減圧される。このような手順で減圧脱泡槽内部の雰囲気圧力Pが泡成長開始圧Peq以下に調整される。しかしながら、減圧脱泡装置では、流動する溶融ガラスの流動量や温度等に変動があると、溶融ガラスの雰囲気圧力や溶融ガラスの液面レベル等に変化が生じる。減圧脱泡槽の減圧の程度は、上流ピット及び下流ピット中の溶融ガラスの液面から減圧脱泡槽の液面の高さに比例するので、液面レベル等の変化があった場合その都度これを補い正常状態に戻す必要があり、その手段としては、減圧脱泡槽内部における溶融ガラスの液面の高さを上下させて制御することが一般的である。
これに対して本実施の形態では、減圧脱泡槽内部における溶融ガラスの液面の高さを固定した状態で、すなわち減圧脱泡本体を固定した状態で、ガラス中のβ−OH値を制御することによって泡成長開始圧Peqを操作し、減圧脱泡槽の減圧の程度を制御することができる。
前述のように、ガラスのβ−OH値は、0.05〜0.5mm-1であることが好ましい。泡成長開始圧Peqは、ガラスのβ−OH値(mm-1)に依存し、上記溶融ガラスのβ−OH値および温度の回帰式(2)によって得られることより、例えばガラスのβ−OH値を、0.05〜0.5mm-1の範囲で制御すると式(2)より、98.2×0.5=49.1kPa(36.7mmHg)の減圧効果と同等の効果が得られることが解る。従って、ガラス原料におけるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物の量を調整してガラス中のβ−OHを0.1〜0.5mm-1の範囲で制御し、溶融ガラスの液面レベルを昇降させることなく、溶融ガラス中の気泡を効率良く除去できる。
尚、減圧脱泡槽内を流通する溶融ガラスGの温度は必ずしも一定ではなく、減圧脱泡槽内の部位によって異なっている。例えば、減圧脱泡槽の上流側と、下流側では溶融ガラスの温度が異なっている。本発明において、式(2)の温度Tは、減圧脱泡槽内を流通する溶融ガラスGの平均温度である。また、平均温度とは、減圧脱泡槽の上流側の温度(例えば、上昇管から減圧脱泡槽に入る溶融ガラスの温度)と、下流側の温度(例えば、減圧脱泡槽から下降管へ入る溶融ガラスの温度)との平均値とする。
減圧脱泡槽内を流通する溶融ガラスの平均温度は、1050〜1350℃であることが好ましい。上記で規定したガラス組成の場合、温度が1050〜1350℃における溶融ガラスの粘度は200〜6500ポアズとなる。溶融ガラスの粘度が上記の範囲であれば、減圧脱泡槽内における溶融ガラスの流通が顕著に遅くなることがなく、また、減圧脱泡槽の継ぎ目部分から溶融ガラスが漏出するおそれもない。
減圧脱泡槽内を流通して減圧脱泡された溶融ガラスGは、下流管から下流ピットを経て次の処理槽(図示せず)に移動する。その後所定の成形方法、例えば、フロート成形法、ロールアウト成形法、フュージョン成形法等によって、建築用または車両用の板ガラスに加工される。
〔実験1〕
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:70.9%、Al23:1.8%、CaO:7.6%、MgO:3.7%、Na2O:12.9%、K2O:0.6%、Li2O:0%、Fe23:0.60%、TiO2:0.40%、CeO2:1.50%、BaO:0%、SrO:0%、B23:0%、ZnO:0%、ZrO2:0%、SnO2:0%、SO3:0.006〜0.04%の組成を有するソーダライムガラスとなるように、珪砂、アルカリ土類金属源、アルカリ金属源およびその他の原料を調整してガラス原料とした。アルカリ土類金属源としては、表1に示すように、Mg(OH)、Ca(OH)、ドロマイト((Mg,Ca)CO)のうちの一種以上のアルカリ土類金属化合物を用いた。また、アルカリ金属源としては、アルカリ金属の炭酸塩を用いた。
次に、ガラス化後の質量が250gとなる量のガラス原料を、高さ90mm、外径70mmの有底円筒形の、白金ロジウム製の坩堝に入れた。該坩堝を加熱炉に入れ、加熱炉の側面から露点80℃の空気を吹き込みながら1500℃(ガラス粘度ηがlogη=2.5に相当する温度)で4時間加熱し、その内1時間攪拌し、ガラス原料を溶融させた。溶融ガラスを坩堝ごと冷却した後、坩堝内のガラスの中央部から縦24mm、横35mm、厚さ1mmの寸法でサンプルを切り出した。
取り出したサンプルについて、β−OH値を測定した。β−OH値の測定は、波長2.75〜2.95μmの光に対するサンプルの吸光度を測定し、その最大値βmaxをサンプルの厚さ(1mm)で割ることで求めた。結果を表1に示す。
また、ガラス中のSOの組成比を蛍光X線法によって測定した。更に、β−OH値及びSOの組成比を上記(2)式に代入して、泡成長開始圧Peqを求めた。これらの結果を表1に併せて示す。
Figure 2009084073
表1の結果から明らかなように、アルカリ土類金属化合物中の水酸化物量が増加するにつれて、β−OH値の値が高くなり、これに伴って泡成長開始圧Peqも高くなることが分かる。従って、アルカリ土類金属化合物中の水酸化物量を調整することで、β−OH値及び泡成長開始圧Peqを制御することが可能であることが分かる。また、アルカリ金属化合物中の水酸化物量を調整することで、β−OH値及び泡成長開始圧Peqを制御することも可能である。
そして、本発明のガラスの製造方法によれば、ガラスの水分量を制御することによって、溶融ガラスにおける泡成長の開始圧Peqを制御することができる。減圧脱泡工程における溶融ガラスの雰囲気圧力Pは、泡成長の開始圧Peqより小さく、脱泡適正圧に保持する必要があり、従来は溶融ガラスの液面レベルを昇降させて雰囲気圧力Pを制御していたが、本発明ではガラス中の水分量を制御して泡成長の開始圧Peq自体を制御することで、溶融ガラスの液面レベルを昇降させることなく雰囲気圧力Pを脱泡適正圧にすることが可能になり、溶融ガラス中の気泡を作業効率良く除去することができる。またこれにより、減圧脱泡装置の構造が簡素に出来る。
また、本発明のガラスの製造方法によれば、ガラスのβ−OH値を高めることによって、ガラスの成形温度を低下させることが可能になる。例えば、β−OH値が0.15mm−1から0.30mm−1に増加させると、成形温度が約10℃程度低下する。従って、本実施形態の製造方法によって製造された板状のガラスを曲面ガラスに加工成形する際に、加工成形温度を低下させることが可能になり、加工成形性を向上することができる。

Claims (4)

  1. 珪砂、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を含有するガラス原料を溶融し、減圧脱泡処理を行い、成形するガラスの製造方法において、
    前記アルカリ土類金属源として、アルカリ土類金属の水酸化物を、アルカリ土類金属源100モル%(MO換算。但しMはアルカリ土類金属元素である。以下同じ。)のうち、1〜100モル%(MO換算)含有するものを用いることにより、ガラス中の水分量を制御することを特徴とするガラスの製造方法。
  2. 珪砂、アルカリ金属源及びアルカリ土類金属源を含有するガラス原料を溶融し、減圧脱泡処理を行い、成形するガラスの製造方法において、
    前記アルカリ金属源として、アルカリ金属の水酸化物を、アルカリ金属源100モル%(LO換算。但しLはアルカリ金属元素である。以下同じ。)のうち、1〜100モル%(LO換算)含有するものを用いることにより、ガラス中の水分量を制御することを特徴とするガラスの製造方法。
  3. 前記ガラス中のガラスのβ−OH(mm−1)を0.05〜0.5(mm−1)に制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラスの製造方法。
  4. 前記ガラス原料として、酸化物基準の質量百分率表示で下記組成(1)のガラスとなるガラス原料を用いる、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のガラスの製造方法。
    SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、BaO:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.5%・・・(1)。
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