JP2009079475A - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】べーン式可変動弁機構を備えた内燃機関において、機関始動時における可変動弁機構の始動性を向上させることのできる技術を提供する。
【解決手段】遅角油圧室35および進角油圧室36を連通するバイパス油路L5を介して、遅角油路L3または進角油路L4の一方に滞留しており作動油に先立って遅角油圧室35または進角油圧室36の一方に流入したエアを他方に排出する。そして、バイパス油路L5を介したエアの排出が行われている間は第2スプール52を導通ポジションに保持することによってバイパス油路L5を導通状態に保持し、バイパス油路L5を介したエアの排出が略終了するタイミングにおいて、第2スプール52を遮断ポジションに移動させてバイパス油路L5を遮断する。
【選択図】図4
【解決手段】遅角油圧室35および進角油圧室36を連通するバイパス油路L5を介して、遅角油路L3または進角油路L4の一方に滞留しており作動油に先立って遅角油圧室35または進角油圧室36の一方に流入したエアを他方に排出する。そして、バイパス油路L5を介したエアの排出が行われている間は第2スプール52を導通ポジションに保持することによってバイパス油路L5を導通状態に保持し、バイパス油路L5を介したエアの排出が略終了するタイミングにおいて、第2スプール52を遮断ポジションに移動させてバイパス油路L5を遮断する。
【選択図】図4
Description
本発明は、内燃機関のベーン式可変動弁機構に関する。
近年では、自動車等に搭載される内燃機関の動弁機構として、吸気弁と排気弁との少なくとも一方の開閉タイミングを変更可能とする可変動弁機構が提案されている。
上記可変動弁機構としては、例えば内燃機関の出力軸または該内燃機関の少なくとも吸気弁または排気弁の少なくとも何れかのバルブを開閉駆動するカム軸の一方に連結されるとともに内部に凹部を有するハウジングと、出力軸またはカム軸の他方に連結されると共に、ハウジング内に回動可能に配置され凹部を遅角油圧室および進角油圧室に区画するベーンを有する内部ロータと、を備えるベーン式可変動弁機構が知られている。
このベーン式可変動弁機構では、少なくとも遅角油圧室または進角油圧室の一方に作動油を給排して遅角油圧室および進角油圧室からベーンに作用させる作動油圧の相対的な大きさを変化させ、内部ロータをハウジングに対して相対回動させることによってバルブの開閉タイミングを変更する。すなわち、ハウジングに対して内部ロータが出力軸の回転方向へ回動されると出力軸に対するカム軸の回転位相が進角し、ハウジングに対して内部ロータが出力軸の回転方向と逆方向へ回動されると出力軸に対するカム軸の回転位相が遅角する。
ところで、ベーン式可変動弁装置におけるハウジングに対するベーン回動駆動は一般に内燃機関の潤滑油の油圧を利用して行われている(以下、ベーンを駆動させるための油を「作動油」ともいう)。すなわち、遅角油圧室または進角油圧室の油圧を上昇させる場合には、内燃機関の出力軸の回転力を駆動源とするオイルポンプによって作動油がオイルパンから汲み上げられ、遅角油圧室への経路である遅角油経路や進角油圧室への経路である進角油経路を介して進角油圧室や遅角油圧室へと作動油が供給される。一方、遅角油圧室または進角油圧室の油圧を下降させる場合には、遅角油経路や進角油経路を介して進角油圧室や遅角油圧室から作動油が排出され、この作動油はオイルパンに回収される。
ここで、一般に内燃機関の停止時においては遅角油圧室および進角油圧室の作動油が排出されているため、再始動後においては進角油圧室または遅角油圧室に作動油を迅速に供給・充填し、バルブの開閉タイミングを運転状態に適合させる必要がある。
ところで、カム軸にはバルブスプリング等のフリクションによって該カム軸の回転を阻止しようとするトルクが作用する。従って、内燃機関の始動時のように機関回転数が低くオイルポンプの駆動力が小さい場合には、ベーン式可変動弁機構に対して十分な油圧を印加することが困難となり、カム軸が受ける変動トルクによりハウジングに対し内部ロータのベーンが揺動するなどして、可変動弁機構の応答性が低下する場合がある。
これに関連して、特許文献1には、ハウジングに形成される進角油圧室と遅角油圧室を連通する連通路を備え、ハウジングとベーンの回転位相の変更方向にカム軸に変動トルクが作用するときにのみ、進角油圧室と遅角油圧室とを遮断状態から導通状態に変更する可変動弁機構が開示されている。この技術においては、ハウジングに対して内部ロータを進角させる場合に遅角油圧室から進角油圧室へと作動油を移動させ、ハウジングに対して内部ロータを遅角させる場合に進角油圧室から遅角油圧室へと作動油を移動させることによって、可変動弁機構の応答性の向上を図っている。
特開2005−330892号公報
特開2002−227617号公報
特開平11−229828号公報
しかしながら、内燃機関の停止時においては上述したように遅角油圧室および進角油圧室から作動油が排出されており、遅角油経路や進角油経路にはエアが滞留している場合がある。従って、内燃機関の始動時において可変動弁機構を作動させるべく進角油圧室または遅角油圧室に作動油を供給する場合、作動油は滞留していたエアを押し出しながら供給されるため、作動油に先立ってエアが進角油圧室または遅角油圧室に流入してしまう。
従って、作動油の供給対象となる油圧室内からエアを速やかに排出しないと、可変動弁機構の始動開始時期が遅くなる場合があった。その結果、機関始動時における可変動弁機構の始動性が悪化して、エミッションの悪化、またはドライバビリティの悪化を招来する虞があった。しかしながら、上記の特許文献等には、遅角油経路や進角油経路に滞留しており、機関始動時において作動油に先立って流入したエア、あるいは油圧室内に滞留していたエアを該油圧室から排出させる技術についてはなんら開示されていない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ベーン式可変動弁機構を備えた内燃機関において、機関始動時における可変動弁機構の始動性を向上させることのできる技術を提供することである。
上記目的を達成するために本発明に係る内燃機関の可変動弁機構は、以下の手段を採用した。すなわち、
内燃機関の出力軸または該内燃機関の吸気弁または排気弁の少なくとも何れかのバルブを開閉駆動するカム軸の一方に連結されるとともに内部に凹部を有するハウジングと、前記出力軸またはカム軸の他方に連結されると共に、前記ハウジング内に回動可能に配置され前記凹部を遅角油圧室および進角油圧室に区画するベーンを有する内部ロータと、を備え、少なくとも前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に作動油を給排して、前記遅角油圧室および進角油圧室から前記ベーンに作用させる作動油圧の相対的な大きさを変化させ、前記内部ロータを前記ハウジングに対して相対回動させることによって前記バルブの開閉タイミングを変更する内燃機関の可変動弁機構において、
前記ベーンに形成されると共に前記遅角油圧室および進角油圧室を連通し、前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に流入したエアを他方に排出するエア抜き連通路と、
前記エア抜き連通路を介したエアの排出が略終了するタイミングで前記エア抜き連通路を遮断する弁機構と、
を更に備えることを特徴とする。
内燃機関の出力軸または該内燃機関の吸気弁または排気弁の少なくとも何れかのバルブを開閉駆動するカム軸の一方に連結されるとともに内部に凹部を有するハウジングと、前記出力軸またはカム軸の他方に連結されると共に、前記ハウジング内に回動可能に配置され前記凹部を遅角油圧室および進角油圧室に区画するベーンを有する内部ロータと、を備え、少なくとも前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に作動油を給排して、前記遅角油圧室および進角油圧室から前記ベーンに作用させる作動油圧の相対的な大きさを変化させ、前記内部ロータを前記ハウジングに対して相対回動させることによって前記バルブの開閉タイミングを変更する内燃機関の可変動弁機構において、
前記ベーンに形成されると共に前記遅角油圧室および進角油圧室を連通し、前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に流入したエアを他方に排出するエア抜き連通路と、
前記エア抜き連通路を介したエアの排出が略終了するタイミングで前記エア抜き連通路を遮断する弁機構と、
を更に備えることを特徴とする。
上記構成においては、遅角油圧室に対する作動油の給排経路である遅角油経路と、進角油圧室に対する作動油の給排経路である進角油経路と、を介して作動油の給排が行われる。また、遅角油圧室および進角油圧室に供給された作動油は、機関が停止する際に一旦排出されるため、機関始動時においては可変動弁機構を始動させるべく進角油圧室または遅角油圧室の何れか一方に作動油が供給される。例えば、ハウジングに対して内部ロータを遅角させる場合には遅角油経路を介して遅角油圧室に作動油が供給され、進角させる場合には進角油経路を介して進角油圧室に作動油が供給される。
本発明においては、ベーンに形成され遅角油圧室および進角油圧室を連通するエア抜き連通路を介して、遅角油圧室または進角油圧室のうち、作動油が供給される方の油圧室に
流入したエアを他方に排出させることとした。
流入したエアを他方に排出させることとした。
ここで、遅角油圧室または進角油圧室に流入したエアとは、遅角油経路または進角油経路に滞留していたエアであって、機関始動後に作動油に先立って遅角油圧室または進角油圧室に流入したエアの他、機関停止中に遅角油圧室または進角油圧室に滞留していたエアも含まれる。これにより、機関始動時において遅角油圧室または進角油圧室に作動油を供給する際、作動油が供給される方の油圧室のエアを他方の油圧室に排出することができる。なお、エア抜き連通路を介して遅角油圧室または進角油圧室の他方に排出されたエアは、進角油経路または遅角油経路から作動油の貯留槽(例えば、オイルパン)に排出しても良い。
また、本発明における弁機構は、エア抜き連通路を介したエアの排出が略終了するタイミングでエア抜き連通路を遮断する。すなわち、エア抜き連通路を介したエアの排出が終わった後は遅角油圧室または進角油圧室に対して作動油が供給されることになるので、エア抜き連通路を遮断させることによって、油圧室に供給された作動油が他方の油圧室に流出してしまうのを抑制することとした。
なお、「エア抜き連通路を介したエアの排出が略終了するタイミング」とは、遅角油圧室または進角油圧室からのエアの排出が終了するタイミング、およびその前後のタイミングを含む概念である。例えば、本発明に係る弁機構は、遅角油圧室または進角油圧室に対するエアの流入が終了し、作動油の供給が開始されるタイミングでエア抜き連通路を遮断させても良い。この場合においても、エア抜き連通路を介したエアの排出は概ね終了しており、本発明を適用しない場合に比べて機関始動時における作動油の充填を早期に完了することができる。また、エアの確実な排出を期すため、エア抜き連通路が遮断されるタイミングをエアの排出が終了するタイミングよりも若干遅くするようにしても良い。
以上のように、本発明によれば、内燃機関の始動時において遅角油圧室または進角油圧室の一方に作動油を供給する際、作動油が供給される側の油圧室に流入したエアの排出、または該油圧室に滞留していたエアの排出を行うことによって可変動弁機構の始動開始を早期に実現することができる。つまり、機関始動時における可変動弁機構の始動性を向上させることができる。また、機関始動時において速やかに吸気弁または排気弁の開閉タイミングを内燃機関の運転状態に適合できるので、排気エミッションおよびドライバビリティを向上させることができる。
また、本発明における弁機構は、ベーンに形成されエア抜き連通路が接続される収容室と、収容室に往復摺動可能に収容されエア抜き連通路の流路を導通する導通位置と遮断する遮断位置との間において移動可能な弁部材と、弁部材を往復動方向の一方に付勢して該弁部材を導通位置に保持する付勢部材とを有しても良い。そして、収容室には弁部材を往復動方向の他方に押圧し付勢部材の付勢力に抗して該弁部材を遮断位置に保持するための作動油が供給される弁機構用油経路が接続され、弁部材には該弁部材が少なくとも前記導通位置に保持される場合に弁機構用油経路とエア抜き連通路とを導通させる小径通路が形成されても良い。
そして、上記構成の弁機構を備える可変動弁機構においては、エア抜き連通路を介したエアの排出が終了するタイミングと弁機構用油経路に滞留していたエアの小径通路を介した排出が終了するタイミングとが略一致するように弁機構用油経路から弁機構に作動油が供給されても良い。
上記構成において、弁機構用油経路には遅角油経路または進角油経路と同様にエアが滞留している。従って、弁機構用油経路から弁機構に作動油が供給された場合、弁部材に対
してまずエア圧が作用することになる。ところで、遅角油圧室または進角油圧室の一方に流入したエアをエア抜き連通路から排出している最中に、弁部材に作用するエア圧が付勢部材の付勢力よりも高くなってしまうと、弁部材が導通位置から遮断位置に移動するおそれがある。そうすると、遅角油圧室または進角油圧室からのエア抜き連通路を介したエアの排出が終了する前に該エア抜き連通路が遮断されてしまう。
してまずエア圧が作用することになる。ところで、遅角油圧室または進角油圧室の一方に流入したエアをエア抜き連通路から排出している最中に、弁部材に作用するエア圧が付勢部材の付勢力よりも高くなってしまうと、弁部材が導通位置から遮断位置に移動するおそれがある。そうすると、遅角油圧室または進角油圧室からのエア抜き連通路を介したエアの排出が終了する前に該エア抜き連通路が遮断されてしまう。
そこで本発明では、弁機構用油経路に滞留していたエアを小径通路を介してエア抜き連通路に排出し、弁部材に作用するエア圧が過度に高まることを抑制することとした。これにより、遅角油圧室または進角油圧室からのエアの排出が終了する前にエア抜き連通路が遮断されることを好適に抑制できる。
一方、小径通路を介した弁機構用油経路に滞留していたエアの排出が終了すると、エアに切り替わって作動油が弁機構用油経路から供給されるので、弁部材には作動油圧が作用する。作動油はエアに比べて非常に粘度が高く小径通路を流通し難いため圧力損失が大きくなる。その結果、弁部材を押圧する押圧力が付勢部材の付勢力より大きくなることによって、弁部材が導通位置から遮断位置に移動する。
本発明では、エア抜き連通路を介したエアの排出が終了するタイミングと弁機構用油経路に滞留していたエアの小径通路を介した排出が終了するタイミングとが略一致するように弁機構用油経路から作動油が供給される。従って、エア抜き連通路を介したエアの排出が終了する前は弁部材にエア圧を作用させることによって弁部材を導通位置に保持することができる。また、エア抜き連通路を介したエアの排出が終了した後は、弁部材を遮断位置に切り替えることができる。また、上記構成によれば、エアと作動油の粘度の差を利用することよって簡単な構成でタイミング良くエア抜き連通路の導通・遮断を切り替えることができるので、コスト的にも有利である。
また、上記構成の可変動弁機構によれば、弁部材が遮断位置に切り替わった後も該弁部材に作用する作動油圧を維持することによって、エア抜き連通路が遮断された状態に保持させることができる。これにより、遅角油圧室または進角油圧室の作動油がエア抜き連通路を介して他方に流出してしまうことを抑制できる。
ここで、付勢部材の付勢力を一定とすれば、小径通路の流路断面積が大きいほど弁部材が導通位置から遮断位置に切り替わるタイミングが遅くなり、上記流路断面積が小さいほど上記タイミングが早期となる。また、小径通路の流路断面積を一定とすれば、付勢部材の付勢力が大きいほど弁部材が導通位置から遮断位置に切り替わるタイミングが遅くなり、付勢力が小さいほど上記タイミングが早期となる。
そこで、本発明においては、小径通路の流路断面積は、小径通路を介したエアの排出が行われている間は弁部材に作用する押圧力が付勢部材の付勢力以下に保持され、該エアの排出が終了した後は押圧力が付勢力よりも高く保持されるように設定されても良い。これによれば、小径通路の流路断面積と付勢部材の付勢力とを調節することによって、遅角油圧室または進角油圧室に流入したエアの排出が略終了するタイミングで確実にエア抜き連通路を遮断することができる。なお、小径通路の流路断面積の大きさが同じ場合であっても、エアの粘度または作動油の粘度が異なると弁部材に作用する押圧力に影響を及ぼす場合があるので、上記の粘度を考慮に入れて小径通路の流路断面積を設定するとより好適である。
また、本発明において、小径通路は、粘度が所定値よりも低い流体のみが流通可能であっても良い。ここで、所定値とは、弁機構用油経路に滞留しているエアの粘度よりも高く、且つ作動油の粘度以下であっても良い。これによれば、エアが小径通路を流通すること
を許可し、作動油が流通することを確実に禁止できる。従って、本発明によればエア抜き連通路を好適なタイミングで確実に遮断することができる。
を許可し、作動油が流通することを確実に禁止できる。従って、本発明によればエア抜き連通路を好適なタイミングで確実に遮断することができる。
また、エアの粘度および作動油の粘度は、その温度によって変化する。従って、上記の所定値は、機関の冷間始動時におけるエアの粘度よりも高く、且つ内燃機関の構成部材(例えば、動弁系、ピストン等)からの受熱によって昇温した時における作動油の粘度以下であると、より好適である。
これによれば、エアの粘度が高くなりやすい冷間始動時においても円滑に小径通路を流通させ、弁部材を導通位置に確実に保持することが可能となる。従って、機関始動時に遅角油圧室または進角油圧室からエアの排出が行われている最中に、エア抜き連通路が遮断されることを確実に抑制できる。
また、弁部材を遮断位置に保持している間に作動油が高温となっても作動油が小径通路を流通することが抑制され、弁部材が遮断位置から再び導通位置に移動する虞がない。これにより、遅角油圧室または進角油圧室に充填された作動油が他方の油圧室に流出してしまうことを確実に抑制できる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて採用することができる。
ベーン式可変動弁機構を備えた内燃機関において、機関始動時における可変動弁機構の始動性を向上させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例に係る可変動弁機構を適用する内燃機関1の概略構成を示す図である。本実施例においては、内燃機関1における一部の構成要素の表示を省略している。気筒2内の燃焼室には、シリンダヘッド10に設けられた吸気ポート18を介して吸気管19が接続されている。気筒2への吸気の流入は吸気弁5によって制御される。また、吸気ポート18には燃料噴射弁17が、気筒2の頂部には、点火プラグ16が設けられている。そして、内燃機関1の機関出力軸としてのクランクシャフト13にコンロッド14を介して連結されたピストン15が、気筒2内で往復運動を行う。
ここで、吸気弁5の開閉動作は吸気側カム7によって行われる。この吸気側カム7は吸気側カムシャフト22に取り付けられ、更に吸気側カムシャフト22の端部には吸気側プーリ24が設けられている。更に、吸気側カムシャフト22と吸気側プーリ24との相対的な回転位相を変更可能とする可変動弁機構30が設けられている。この可変動弁機構30は、ECU29からの指令信号に基づく油圧制御によって作動し、吸気側カムシャフト22と吸気側プーリ24との相対的な回転位相を制御する。すなわち、吸気弁5のバルブタイミングが制御される。
また、シリンダヘッド10に設けられた排気ポート20を介して、排気管21が接続されている。気筒2外への排気の排出は排気弁6によって制御される。また、排気弁6の開
閉動作は排気側カム8によって行われる。この排気側カム8は排気側カムシャフト25に取り付けられ、更に排気側カムシャフト25の端部には排気側プーリ27が設けられている。吸気側プーリ24および排気側プーリ27は、クランクシャフト13の端部に取り付けられたクランクプーリ(図示省略)とタイミングベルト(図示省略)によって連結され、クランクシャフト13の駆動力がタイミングベルトを介して吸気側カムシャフト22および排気側カムシャフト25に伝達される。
閉動作は排気側カム8によって行われる。この排気側カム8は排気側カムシャフト25に取り付けられ、更に排気側カムシャフト25の端部には排気側プーリ27が設けられている。吸気側プーリ24および排気側プーリ27は、クランクシャフト13の端部に取り付けられたクランクプーリ(図示省略)とタイミングベルト(図示省略)によって連結され、クランクシャフト13の駆動力がタイミングベルトを介して吸気側カムシャフト22および排気側カムシャフト25に伝達される。
本実施例においては吸気弁5および排気弁6が本発明における内燃機関のバルブに相当し、吸気側カムシャフト22および排気側カムシャフト25がバルブを開閉駆動するカム軸に相当する。
内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)29が併設されている。このECU29は、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御する他、可変動弁機構30の油圧制御を行うことによって吸気弁5のバルブタイミングを制御するユニットである。
図2は、本実施例における可変動弁機構30の正面断面構造及び同機構30の各種周辺部材の概略構成を示す図である。図2に示すように、可変動弁機構30の内部に設けられた内部ロータ31は、吸気側カムシャフト22の先端にボルト等で締結されることで同吸気側カムシャフト22と一体回転可能とされる。この内部ロータ31の外周には、4枚の羽根体(ベーン)31aが放射状に形成されている。
また、この内部ロータ31の外周を覆うようにハウジング32が設けられている。これらのハウジング32は、ボルト等により吸気側プーリ24に固定されることで、吸気側プーリ24と一体回転可能とされる。なおハウジング32の内周には、内部ロータ31のベーン31aと同数(4枚)の凸部32aが形成されており、隣り合った凸部32aの間に形成された凹部32b内に各ベーン31aが収容されている。
ベーン31aの先端は凹部32bの内周と摺接し、凸部32aの先端は内部ロータ31の外周と摺接している。その結果、内部ロータ31及び吸気側カムシャフト22と、吸気側プーリ24及びハウジング32は、互いに同一の軸心を中心として相対回動可能となる。
また、凹部32bには、ベーン31aによって区画されることで2つの空間35、36に区画されている。以後、これら2つの空間35、36のうち、ベーン31aに対して吸気側カムシャフト22の回転方向(矢印α方向)側の空間35を遅角油圧室、その反対側の空間36を進角油圧室という。これら遅角油圧室35、進角油圧室36には後述する油圧制御系によって作動油が給排される。そして遅角油圧室35と進角油圧室36と間の油圧差を変化させることで、ベーン31aの両側に作用する力のバランスが変化し、内部ロータ31をハウジング32に対して相対回動させる駆動トルクが発生する。この駆動トルクにより、内部ロータ31の固定された吸気側カムシャフト22とハウジング32の固定された吸気側プーリ24とが相対回動される。
また、内部ロータ31に設けられた一のベーン31aには、吸気側カムシャフト22の軸方向に沿って貫通孔(収容孔)37が貫通形成されている。収容孔37にはロックピン38が収容されている。ロックピン38は、内部ロータ31及びハウジング32を特定の相対位相に固定する機能を有する。ここで、ロックピン38は公知の技術のため詳細な説明は省略するが、概略としてハウジング32には、内部ロータ31が最遅角位置でロックピン38の先端部と係合する係合孔(図示省略)が設けられ、ロックピン38は係合孔に
嵌合するようにバネ付勢される。
嵌合するようにバネ付勢される。
そして、内燃機関の停止時など、遅角油圧室35および進角油圧室36の油圧が解放され内部ロータ31が最遅角位置に移行すると、ロックピン38が係合孔に嵌合し内部ロータ31がハウジング32に対して最遅角位置に係止される。これにより、遅角油圧室35および進角油圧室36の油圧が解放された状態であってもベーン31aの位置が固定される。従って、機関始動時における吸気弁5のバルブタイミングの変動が抑制される。また、遅角油圧室35または進角油圧室36の油圧が上昇するに伴いロックピン38がり係合孔から押し出され、ベーン31aの固定が解除される。
次に、可変動弁機構30の各部位に供給する油圧を制御する油圧制御系について説明する。図3は、本実施例における可変動弁機構30の油圧制御系の概略構成を示す図である。オイルポンプ39は、クランクシャフト13の回転力に基づき機械的に駆動され、オイルパン4内の作動油を吸引・圧送し、給油路L1を介してオイルコントロールバルブ(OCV)40に作動油を供給する。
このOCV40は5ポート式の電磁駆動弁が採用されている。図示のようにOCV40の各ポートには、給油路L1、作動油をオイルパン4に回収させるドレイン油路L2、可変動弁機構30の遅角油圧室35に接続される遅角油路L3、及び進角油圧室36に接続される進角油路L4が連結されている。
OCV40の内部には、往復摺動可能に配設されたスプール40aと、そのスプール40aを図中左方向に付勢するスプリング40bとが配設されている。更にOCV40には、電圧の印加に応じ、スプリング40bの付勢力に抗してスプール40aを吸引する電磁力を発生する電磁ソレノイド40cが設けられている。OCV40は電気配線を介してECU29に接続されており、ECU29からの制御信号に基づいて電磁ソレノイド40cに印加される電圧が制御される。これにより、電磁ソレノイド40cが発生させる電磁力の大きさが制御される。
ここで、OCV40内部でのスプール40aの位置は、スプリング40bの付勢力と電磁ソレノイド40cの電磁力との釣り合いに応じて決められる。すなわち、スプール40aの変位によりOCV40内部での各ポート間の接続状態、つまり上記各油路の接続状態が変化する。より詳しく説明すると、可変動弁機構30の遅角油圧室35に接続された遅角油路L3は、スプール40aの変位に応じて給油路L1及びドレイン油路L2のいずれかに接続される。遅角油路L3と給油路L1とが接続されると遅角油圧室35に作動油が供給されることにより内部の油圧が上昇し、遅角油路L3とドレイン油路L2とが接続されると遅角油圧室35から作動油が排出されることにより内部の油圧が低下する。
また可変動弁機構30の進角油圧室36に接続された進角油路L4は、スプール40aの変位に応じて給油路L1及びドレイン油路L2のいずれかに接続される。進角油路L4と給油路L1とが接続されると、進角油圧室36に作動油が供給されることにより内部の油圧が上昇し、進角油路L4とドレイン油路L2とが接続されると、進角油圧室36から作動油が排出されることにより内部の油圧が低下する
そして、遅角油圧室35の油圧が進角油圧室36の油圧よりも高い場合には、内部ロータ31がハウジング32に対して吸気側カムシャフト22の回転方向(矢印α方向)とは逆方向に相対回動するため、吸気弁5のバルブタイミングが遅角側に変更される。一方、遅角油圧室35の油圧が進角油圧室36の油圧よりも低い場合には、内部ロータ31がハウジング32に対して吸気側カムシャフト22の回転方向(矢印α方向)に相対回動するため、吸気弁5のバルブタイミングが進角側に変更される。
また、スプール40aの変位が図示するような中立位置にあるときには給油路L1、ドレイン油路L2、遅角油路L3、進角油路L4の何れもが遮断されるので、遅角油圧室35内部および進角油圧室36内部の油圧が保持される。そして、たとえば遅角油圧室35内部および進角油圧室36内部の油圧が等しい場合には、吸気弁5のバルブタイミングが保持される。
以上のようにスプール40aの変位を調節することによって接続された油路間の連通量(流路断面積)が変化し、遅角油圧室35及び進角油圧室36の作動油の供給流量や排出流量が調整される。その結果、可変動弁機構30が制御され、吸気弁5のバルブタイミングが調整可能となる。
ところで、内燃機関1のイグニッションがOFFされた場合など機関が停止する場合には、ECU29によって遅角油圧室35および進角油圧室36の油圧が解放される。すなわち、遅角油圧室35および進角油圧室36の作動油がオイルパン4に回収される。ここで、内部ロータ31には、吸気弁5のバルブスプリング(図示省略)のフリクションによってその回転を阻止しようとする力が作用している。その結果、内部ロータ31がハウジング32に対して遅角側に相対回動して、ロックピン38によって内部ロータ31がハウジング32に対して係止されることになる。
一方、内燃機関1の始動時には、吸気弁5のバルブタイミングを内燃機関1の運転状態に適合させるべく、可変動弁機構30に係る油圧制御が行われる。しかしながら、機関停止時には遅角油圧室35および進角油圧室36の油圧が解放されているため、給油路L1、遅角油路L3、進角油路L4にはエアが溜まってしまう。また、遅角油圧室35または進角油圧室36の内部にエアが滞留する場合もある。
従って、機関始動直後において可変動弁機構30を作動させるべく遅角油圧室35または進角油圧室36に対して作動油を供給する際、上記油路内に溜まったエアが作動油に押し出されて遅角油圧室35や進角油圧室36に流入してしまう。その結果、遅角油圧室35または進角油圧室36に対する作動油の充填時間が長くなり、可変動弁機構30を始動可能な時期が遅延する場合があった。その結果、機関始動時における可変動弁機構30の始動性が悪化して、エミッション、ドライバビリティが悪化する虞があった。
そこで、上記不具合を抑制すべく本実施例に係る可変動弁機構30では、内燃機関1の始動時において、遅角油圧室35または進角油圧室36の一方に対して作動油を供給し、作動油が供給される方の油圧室に流入したエア、あるいは作動油が供給される方の油圧室に滞留していたエアを他方の油圧室に排出することとした(この制御を以下、「始動時エア排出制御」ともいう)。
ここで図2を参照すると、本実施例における可変動弁機構30において各ベーン31a内部には、遅角油圧室35と進角油圧室36とを連通するバイパス油路L5が設けられている。そして、各ベーン31aにおけるバイパス油路L5の途中には該バイパス油路L5の導通または遮断を切り替え可能な弁機構50が設けられており、バイパス油路L5が該弁機構50によって遅角油圧室35側の遅角側バイパス油路L5aと進角油圧室36側の進角側バイパス油路L5bとに区分されている。本実施例においてはバイパス油路L5が本発明におけるエア抜き連通路に相当する。
以下、弁機構50の構成および動作について図3、4に基づいて詳しく説明する。ここで、図4は、本実施例における弁機構50付近の部分断面構造を示す図である。本実施例における弁機構50には2ポート式のスプールバルブが採用されている。ベーン31a内
には弁機構50の主要構成要素を収容するための略円柱形状を有する収容室51が形成されており、該収容室51の外周には遅角側連通路L5a、進角側連通路L5bが接続されている。また、収容室51はバイパス油路L5の軸線に略直交する中心軸を有する円柱形状に形成されている。
には弁機構50の主要構成要素を収容するための略円柱形状を有する収容室51が形成されており、該収容室51の外周には遅角側連通路L5a、進角側連通路L5bが接続されている。また、収容室51はバイパス油路L5の軸線に略直交する中心軸を有する円柱形状に形成されている。
収容室51の内部には、収容室51の内周面を往復摺動可能に配設される弁部材としての第2スプール52が配設されている。また、収容室51における一方の内底部には付勢部材としての第2スプリング53が配設されており、第2スプール52の一端を往復動方向の一方に付勢している。更に、収容室51における他方の内底部には第2スプール52を往復動方向の他方に押圧するための作動油が供給されるスプール給油路L6の一端が接続されている。また、このスプール給油路L6の他端は図3に示すように給油路L1におけるオイルポンプ39とOCV40との間に接続されている。これにより、内燃機関1が始動し、オイルポンプ39が駆動されると給油路L1、スプール給油路L6を介して弁機構50に作動油が供給される。
ここで、収容室51内部における第2スプール52の位置は、第2スプール52に作用する押圧力Ppと第2スプリング53の付勢力Psとの釣り合いに応じて決定される。具体的には、押圧力Ppが付勢力Ps以下の場合には、図示のように第2スプール52が収容室51における他方の内底部に当接する。この場合には、遅角側バイパス油路L5aおよび進角側バイパス油路L5bが第2スプール52によって遮断されることはない。つまり、遅角側バイパス油路L5aおよび進角側バイパス油路L5bが導通される。このときの第2スプール52の位置を「導通ポジション」と称す。本実施例においては導通ポジションが本発明における導通位置に相当する。
一方、押圧力Ppが付勢力Psよりも高くなると、第2スプール52が付勢力Psに抗して収容室51の内底部と離間する方向に移動する。その結果、遅角側バイパス油路L5aおよび進角側バイパス油路L5bの流路が第2スプール52によって遮断される。このときの第2スプール52の位置を「遮断ポジション」と称す。本実施例においては遮断ポジションが本発明における遮断位置に相当する。
また、本実施例における第2スプール52には、該第2スプール52が導通ポジションに保持されている場合にスプール給油路L6、遅角側バイパス油路L5a、進角側バイパス油路L5bを導通させる小径のエア排出孔55が形成されている。エア排出孔55についての詳しい説明は後述する。本実施例においてはエア排出孔55が本発明における小径通路に相当する。
次に、本実施例における可変動弁機構30に対する始動時エア排出制御について説明する。ここでは、内燃機関1の機関始動時において、遅角油圧室35に作動油を供給する場合を例として説明する。本実施例では、内燃機関1のイグニッションがONされると、クランクシャフト13の回転力によってオイルポンプ39が駆動され、オイルパン4内に貯留されている作動油が給油路L1を介してOCV40に供給される。ここで、ECU29はOCV40に指令を出し、遅角油路L3に対して給油路L1が接続され、進角油路L4に対してドレイン油路L2が接続されるようにスプール40aの変位を制御する。そうすると、遅角油路L3を流通する作動油によって該遅角油路L3に滞留していたエアが遅角油圧室35に流入する。
本実施例では、遅角油圧室35に滞留していたエアや、該遅角油圧室35に流入してきたエアをバイパス油路L5によって進角油圧室36に排出した後、進角油路L4を介して最終的にオイルパンに排出する。より詳しく説明すると、遅角油圧室35内のエアは遅角側バイパス油路L5aに流入する。ここで、第2スプール52の位置は第2スプリング5
3の付勢力Psによって「導通ポジション」に保持されているため、遅角側バイパス油路L5aを流通するエアは、収容室51、進角側バイパス油路L5bの順に流通し、進角油圧室36に排出される。そして、進角油路L4はドレイン油路L2とが接続されているため、進角油圧室36内のエアは進角油路L4、ドレイン油路L2を介してオイルパン4に排出される。
3の付勢力Psによって「導通ポジション」に保持されているため、遅角側バイパス油路L5aを流通するエアは、収容室51、進角側バイパス油路L5bの順に流通し、進角油圧室36に排出される。そして、進角油路L4はドレイン油路L2とが接続されているため、進角油圧室36内のエアは進角油路L4、ドレイン油路L2を介してオイルパン4に排出される。
一方、本実施例では、弁機構50に対してもスプール給油路L6から作動油が供給される。ここで、スプール給油路L6内には、遅角油路L3と同様にエアが滞留している。そこで、本実施例におけるエア排出孔55の流路断面積を粘度の低いエアが円滑に流通可能な程度に形成することにした。これにより、スプール給油路L6から流れてくるエアはエア排出孔55、進角側バイパス油路L5bを流通し、進角油圧室36に排出される。ここで、第2スプール52に作用するエア圧に起因する押圧力をエア押圧力Ppaと称すと、第2スプール52に作用するエア押圧力Ppaはエア排出孔55を介してエアが排出されることによって、小さく維持される。
そして、スプール給油路L6に滞留していたエアのエア排出孔55を介した排出が終了すると、スプール給油路L6からは作動油が流れてくるので、第2スプール52に対しては作動油圧が作用するようになる。ここで、上記エア排出孔55の流路断面積は、粘度の高い作動油は流通が困難になる程度の大きさに設定されている。これによれば、作動油がエア排出孔55を流通しようとしても圧力損失が非常に大きくなるため、第2スプール52には大きな作動油圧が作用することになる。すなわち、第2スプール52に作用する作動油圧に起因する押圧力をオイル押圧力Ppoと称すと、オイル押圧力Ppoをエア押圧力Ppaに比べて増大させることができる。
以上のように、本実施例では、エアの粘度と作動油の粘度との差に着目し、エア押圧力Ppaが第2スプリング53の付勢力Ps以下に維持され、オイル押圧力Ppoが付勢力Psよりも大きくなるようにエア排出孔55の流路断面積を設定するようにした。これによれば、エア排出孔55を介したエアの排出が行われている間は第2スプール52が導通ポジションに保持されることによってバイパス油路L5が導通状態に保持される。そして、エア排出孔55を介したエアの排出が終了した後は第2スプール52が遮断ポジションに移動することによってバイパス油路L5が遮断される。
ここで、エア排出孔55を介したエアの排出が終了するタイミング、すなわち第2スプール52に作用する押圧力Ppがエア押圧力Ppaからオイル押圧力Ppoに切り替わるタイミングは、遅角油圧室35からのバイパス油路L5を介したエアの排出が終了するタイミングと概ね対応する。本実施例では、上記の押圧力Ppが切り替わるタイミングと、遅角油圧室35からのバイパス油路L5を介したエアの排出が終了するタイミングとが略一致するように、スプール給油路L6を介して弁機構50に作動油を供給することとした。
具体的には、例えば遅角油路L3の油経路長さや流路断面積から機関停止時において遅角油路L3内に滞留するエア滞留量を予め求めておき、遅角油路L3内のエア滞留量に応じて、スプール給油路L6の油経路長さや流路断面積を決定しても良い。
以上のように、本実施例の始動時エア排出制御によれば、遅角油圧室35からのバイパス油路L5を介したエアの排出が終了する前は第2スプール52が導通ポジションに保持されるので、遅角油圧室35に流入した略全てのエアを好適に排出することができる。
そして、バイパス油路L5を介したエアの排出が終了したときは第2スプール52が遮断ポジションに切り替えられるとともに、スプール給油路L6からの作動油の継続供給によって第2スプール52は遮断ポジションに保持される。その結果、遅角油圧室35に供
給される作動油がバイパス油路L5を介して進角油圧36に流出することを抑制し、遅角油圧室35に対する作動油の充填を迅速に行うことができる。
給される作動油がバイパス油路L5を介して進角油圧36に流出することを抑制し、遅角油圧室35に対する作動油の充填を迅速に行うことができる。
これにより、可変動弁機構30の始動開始が早期に実現され、機関始動時における可変動弁機構30の始動性を向上できる。つまり、機関始動直後から吸気弁5のバルブタイミングを内燃機関1の運転状態に適合させることが可能となり、排気エミッション、ドライバビリティを向上できる。
なお、本実施例におけるエア排出孔55は、粘度が基準粘度よりも低い流体のみが流通可能なように形成されても良い。この基準粘度とは、スプール給油路L6に滞留しているエアの粘度よりも高く、且つスプール給油路L6を介して供給される作動油の粘度以下の値である。この場合には基準粘度が本発明における所定値に相当する。これによれば、エアを確実に流通させ且つ作動油の流通を確実に禁止することができるので、バイパス油路L5の導通・遮断の切り替えを簡単且つ確実に行うことができる。
更に、エアや作動油の粘度は、その温度によって変化する。従って、エア排出孔55は、内燃機関1の冷間始動時においてもエアが流通可能であり、またピストン15等らの受熱によって粘度の低下した作動油であっても流通できないように、その流路断面積を設定するとより好適である。
これによれば、エアの粘度が高くなりやすい冷間始動時においてもエアを円滑にエア排出孔55を流通させ、第2スプール52を導通ポジションに確実に保持できる。そして、第2スプール52を遮断ポジションに保持している間に作動油が高温となっても第2スプール52が遮断ポジションから再び導通ポジションに移動することを確実に抑制できる。
また、本実施例の始動時エア排出制御については、遅角油圧室35に作動油を供給する場合を例として説明したが、進角油圧室36に作動油を供給する際に適用しても良いのは勿論である。その場合には、作動油に先立って進角油路L4に滞留されているエアが進角油圧室36に供給されるので、バイパス油路L5を介して遅角油圧室35に排出した後、更に遅角油路L3を介してオイルパン4に排出すれば良い。
また、本実施例では、本発明に係る可変動弁機構を吸気弁5に対して適用する場合を説明したが、排気弁6に対して適用しても良いのは言うまでもない。そして、弁機構50に供給する作動油を供給するスプール給油路L6は、給油路L1の途中から分岐させ、また弁機構50にスプールバルブを採用しているが、本実施の形態は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得る。
1・・・内燃機関
4・・・オイルパン
5・・・吸気弁
6・・・排気弁
13・・クランクシャフト
22・・吸気側カムシャフト
29・・ECU
30・・可変動弁機構
31・・内部ロータ
31a・ベーン
32・・ハウジング
31b・凹部
35・・遅角油圧室
36・・進角油圧室
40・・オイルコントロールバルブ
L1・・給油路
L2・・ドレイン油路
L3・・遅角油路
L4・・進角油路
L5・・バイパス油路
L6・・スプール給油路
50・・弁機構
51・・収容室
52・・第2スプール
53・・第2スプリング
55・・エア排出孔
4・・・オイルパン
5・・・吸気弁
6・・・排気弁
13・・クランクシャフト
22・・吸気側カムシャフト
29・・ECU
30・・可変動弁機構
31・・内部ロータ
31a・ベーン
32・・ハウジング
31b・凹部
35・・遅角油圧室
36・・進角油圧室
40・・オイルコントロールバルブ
L1・・給油路
L2・・ドレイン油路
L3・・遅角油路
L4・・進角油路
L5・・バイパス油路
L6・・スプール給油路
50・・弁機構
51・・収容室
52・・第2スプール
53・・第2スプリング
55・・エア排出孔
Claims (4)
- 内燃機関の出力軸または該内燃機関の吸気弁または排気弁の少なくとも何れかのバルブを開閉駆動するカム軸の一方に連結されるとともに内部に凹部を有するハウジングと、前記出力軸またはカム軸の他方に連結されると共に、前記ハウジング内に回動可能に配置され前記凹部を遅角油圧室および進角油圧室に区画するベーンを有する内部ロータと、を備え、少なくとも前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に作動油を給排して、前記遅角油圧室および進角油圧室から前記ベーンに作用させる作動油圧の相対的な大きさを変化させ、前記内部ロータを前記ハウジングに対して相対回動させることによって前記バルブの開閉タイミングを変更する内燃機関の可変動弁機構において、
前記ベーンに形成されると共に前記遅角油圧室および進角油圧室を連通し、前記遅角油圧室または進角油圧室の一方に流入したエアを他方に排出するエア抜き連通路と、
前記エア抜き連通路を介したエアの排出が略終了するタイミングで前記エア抜き連通路を遮断する弁機構と、
を更に備えることを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。 - 前記弁機構は、
前記ベーンに形成され前記エア抜き連通路が接続される収容室と、前記収容室に往復摺動可能に収容され前記エア抜き連通路の流路を導通する導通位置と遮断する遮断位置との間において移動可能な弁部材と、前記弁部材を往復動方向の一方に付勢して該弁部材を前記導通位置に保持する付勢部材と、を有し、
前記収容室には前記弁部材を往復動方向の他方に押圧し前記付勢部材の付勢力に抗して該弁部材を遮断位置に保持するための作動油が供給される弁機構用油経路が接続され、
前記弁部材には該弁部材が少なくとも前記導通位置に保持される場合に前記弁機構用油経路と前記エア抜き連通路とを導通させる小径通路が形成され、
前記エア抜き連通路を介したエアの排出が終了するタイミングと前記弁機構用油経路に滞留していたエアの前記小径通路を介した排出が終了するタイミングとが略一致するように前記弁機構用油経路から前記弁機構に作動油が供給されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁機構。 - 前記小径通路の流路断面積は、前記小径通路を介したエアの排出が行われている間は前記弁部材に作用する押圧力が前記付勢部材の付勢力以下に保持され、該エアの排出が終了した後は前記押圧力が前記付勢力よりも高く保持されるように設定されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁機構。
- 前記小径通路は、粘度が所定値よりも低い流体のみが流通可能であることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の可変動弁機構。
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20130015363A (ko) * | 2011-08-03 | 2013-02-14 | 현대자동차주식회사 | 오일컨트롤밸브 |
| JP2018091342A (ja) * | 2018-03-19 | 2018-06-14 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
| KR101879732B1 (ko) * | 2016-12-16 | 2018-07-18 | 주식회사 인팩 | 차량용 액츄에이터의 유압 시스템 |
-
2007
- 2007-09-25 JP JP2007246964A patent/JP2009079475A/ja active Pending
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