以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
<1. 第1の実施の形態>
<1.1. 塗布装置の構成>
図1は、本発明に係る塗布装置1の斜視図である。
なお、図1において、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の各図についても同様である。
塗布装置1は、基板90を搬送する基板搬送装置2と、基板90を下方から支持するステージ3と、ステージ3に保持された基板90にノズル40からレジストを吐出して塗布する塗布部4と、塗布部4が走行する際にガイドとして機能する塗布部走行支持部5と、ノズル40のメンテナンスを行うためのメンテナンス部6と、塗布装置1を構成する各部の制御を行う制御部8とに大別される。なお、塗布装置1は、液晶表示装置の画面パネルを製造するための角型ガラス基板を被処理基板としており、基板90の表面に形成された電極層などを選択的にエッチングするプロセスにおいて、基板90の表面に処理液としてのレジストを塗布するように構成されている。したがって、この実施の形態では、ノズル40は、レジスト(塗布液)を吐出するようになっている。なお、塗布装置1は、液晶表示装置用のガラス基板だけでなく、一般にフラットパネルディスプレイ用の種々の基板に処理液を塗布する装置として変形利用することもできる。
基板搬送装置2は、主に、搬送ローラ20と、搬送ローラ駆動部21と、搬送補助ローラ22と、ステージ3に設置される水平搬送ローラ23と、アライメント部24とで構成される。基板搬送装置2は、基板90の搬送方向((+X)方向)に向けて延設されており、搬送ラインを形成することで、(−X)方向(上流)側から(+X)方向(下流)側へ向けて基板90を搬送することが可能である。
搬送ローラ20は、図1に示すように、ステージ3および塗布部走行支持部5を挟んで(−X)方向側に設けられる複数の上流側搬送ローラ20aと、(+X)方向側に設けられる複数の下流側搬送ローラ20bとで構成される。搬送ローラ20は、搬送方向に対して直角に交わる方向(Y軸方向)にその長手方向を有し、それぞれ軸芯201を有している。軸芯201は、搬送ローラ駆動部21に接続されており、この搬送ローラ駆動部21を駆動することによってその動力が軸芯201に伝達され、搬送ローラ20を、軸芯201を中心に、回転させることができる。したがって、搬送ローラ20は、基板90を下方から支持しつつ、基板90を(+X)方向に搬送することができる。
搬送補助ローラ22は、基板搬送方向の上流側に設けられる上流側搬送補助ローラ22aと下流側に設けられる下流側搬送補助ローラ22bとで構成される。なお、下流側搬送補助ローラ22bは上流側搬送補助ローラ22aと同様の構造であるため、以下では搬送補助ローラ22aについてのみ説明する。
図2は、上流側搬送補助ローラ22aの斜視図である。上流側搬送補助ローラ22aは、それぞれその上端に設けられる支持部221と、アーム部222と、シリンダ部223とを備える。上流側搬送補助ローラ22aは、シリンダ部223を駆動することにより、アーム部222を伸縮させることができる。したがって、図2において矢印で示す方向に、支持部221を進退移動させることができる。また、搬送補助ローラ22は、支持部221を回転駆動する動力源を持たないが、支持部221は、アーム部222の上端側に固設される軸芯2211を中心として自由に回転することができる。
図3は、塗布装置1の概略側面図である。図3に示すように、上流側搬送補助ローラ22aは、上流側搬送ローラ20aとステージ3との間の位置に設けられる。また下流側搬送補助ローラ22bは、下流側搬送ローラ20bとステージ3との間の位置にそれぞれ設けられる。また、搬送補助ローラ22は、アーム部222を伸ばした際に、支持部221の上端が、塗布部走行支持部5の上方に配置されるように設置される。したがって、例えば上流側搬送補助ローラ22aは、上流側搬送ローラ20aからステージ3の上方に基板90を移動させる際に、下方から基板90を支持することにより、基板90の移動を補助する。
なお、以下の説明では、図3に示す上流側搬送補助ローラ22aの状態となる支持部221の位置を「搬送位置」と称する。一方、アーム部222を収縮させることにより、図3に示す下流側搬送補助ローラ22bの状態となる支持部221の位置(搬送位置から斜め下方に移動した位置)を「退避位置」と称する。
図1に示す水平搬送ローラ23は、略直方体状に削られたステージ3の上面の端部(図1では、(−Y)方向側と(+Y)方向側のそれぞれ2箇所)にそれぞれ一対設置される。
図4は、水平搬送ローラ23の側面図である。なお図4では、説明の都合上、ステージ3および基板90の断面を図示しており、また、基板90がステージ3の上面に対して浮上している様子を示している。水平搬送ローラ23は、ローラ部231と軸232とモータ部233とアーム部234とシリンダ部235とで構成される。ローラ部231には、その中心に軸232が垂設されている。また軸232は、モータ部233に接続している。このモータ部233を駆動することにより、ローラ部231を、軸232を中心として、回転させることができる。
さらに、モータ部233は、アーム部234を介してシリンダ部235に接続されている。シリンダ部235は、図示しない基部に固設されており、シリンダ部235がアーム部234を押し出すことにより、アーム部234に接続するモータ部233を基板90側へ移動させることができる。これにより、ローラ部231は、想像線で示す位置から実線で示す位置へと移動し、基板90の側端部と接触する。この状態でローラ部231をモータ部233が回転させることにより、基板90を搬送方向の下流側へ水平搬送することができる。また、シリンダ部235がアーム部234を引き込むことにより、モータ部233を基板90から遠ざかる方向へ移動させることも可能である。この場合は、ローラ部231が基板90から離間する。
このような水平搬送ローラ23をステージ3上面の両端部に設置することで、両側から基板90を挟むことができる。したがって、水平搬送ローラ23は、基板90のY軸方向についての位置決め機能を有している。なお、図4において、実線で示す水平搬送ローラ23の位置を「当接位置」と称する。一方、想像線で示す水平搬送ローラ23の位置を「待機位置」と称する。
アライメント部24は、図1に示すように、略直方体状に削られたステージ3の上面側であって、(−X)方向側に設置される上流側アライメント部24aと、(+X)方向側に設置される下流側アライメント部24bとで形成される。なお、上流側アライメント部24aは下流側アライメント部24bとほぼ同様の構造であるため、以下では下流側アライメント部24bについてのみ説明する。
図5は、下流側アライメント部24bの側面図である。なお図5では、説明の都合上、ステージ3および基板90の断面を図示している。図5に示すように、アライメント部24は、テーパー形状を有し、正面側が基板90と当接する当接部241と、当接部241の背面側下方に固設される軸芯242と、軸芯242が接続されるモータ部243とを備える。
このようなアライメント部24を設けることにより、基板90がステージ3上に搬送された際に、基板90が当接部241の当接面(当接部241の基板90と対向する側の面)よりも奥に移動するのを防ぐことができる。また、基板90をステージ3上に載置する際には、基板90が当接部241の当接面に沿って斜め下方へ移動するため、基板90をステージ3に載置する際に、X軸方向に関する位置を均一化することができる。したがって、アライメント部24は、基板整列機構として機能する。
図6は、下流側アライメント部24bを(+X)方向側から見たときの背面図である。図6において矢印で示すように、このモータ部243を駆動すると、その動力が軸芯242に伝達され、当接部241をYZ平面内において約90度回転させることができる。図6のように、当接部241を想像線で示す位置に回転させると、当接部241は基板90の搬送路から下方に退避した位置に移動するため、基板90をステージ3上から(+X)方向に搬出することが可能となる。ここで、図6において実線で示す当接部241の位置を「アライメント位置」と称する。また、想像線で示す当接部241の位置を「収納位置」と称する。なお、ステージ3の(−X)方向側に設置された上流側アライメント部24aについても同様の構成であるため、説明は省略する。
ステージ3の上面であって基板90が載置される領域には、図1に示すように、所定の間隔ごとであって、かつ、X軸方向またはY軸方向に伸びるように、複数の溝31が形成されている。さらに、その複数の溝31の内底部には、複数の孔32が設けられている。孔32は、気体供給部33および排気部34に接続されており、気体供給部33を駆動することにより、ステージ3の上方に向けて窒素ガス等の気体を噴射することができる。また、排気部34を駆動することにより、ステージ3の上方の空間における雰囲気を吸引することができる。したがって、基板90がステージ3の上面に当接している際に孔32から気体を噴出させた場合、溝31内部に気体が充満するため、その押圧力を基板90の下方全面に渡って作用させることができる。また逆に、孔32を介して排気した場合には、その吸引力を基板90の下方全面に渡って作用させることができる。
また、制御部8によって、気体供給部33の気体供給量を増大させることにより、ステージ3の上面に当接している基板90を、ステージ3の上面に対して浮上させて、離間した位置(例えばステージ3の上面から100ミクロン程度の高さの位置)に保持することが可能である。また、気体供給量を減少させることにより、浮上した状態の基板90をステージ3の上面の位置に下降させることもできる。
塗布部4は、スリット状の吐出口が設けられたノズル40と、ノズル40を水平に支持するためのノズル支持部41と、ノズル40を上下方向に昇降させるノズル昇降部42とを備える。ノズル40は、X軸方向に長手方向を有する。また、ノズル40は、その上部に設けられた管を介してレジスト供給部401に接続されている。
図7は、ノズル40の吐出側から見た斜視図である。図7に示すように、ノズル40の下端には、ノズル40の長手方向に開口するスリット状の吐出口402が設けられている。ノズル40は、レジスト供給部401からレジストを供給されることにより、吐出口402からレジストを吐出することができる。なお、ノズル40の内部構造は従来の構造を採用することが可能であるため、詳細は省略する。
ノズル40は、その上端部において、ノズル支持部に41に取り付けられている。またノズル支持部41は、その両側面部において、ノズル昇降部42に連結されている。図1に示すように、ノズル40、ノズル支持部41およびノズル昇降部42は、架橋構造を形成する。
ノズル昇降部42は、主にACサーボモータ43および図示しないボールネジからなり、制御部8からの制御信号に基づいて、ノズル40およびノズル支持部41の昇降駆動力(Z軸方向の駆動力)を生成する。したがって、このノズル昇降部42の駆動力により、ノズル40を上下方向に対して並進的に移動させることができる。
一対の塗布部走行支持部5は、基底部50と、基底部50の上面に設けられる走行レール51と、ACコアレスリニアモータ(以下、「リニアモータ」と称する。)52と、基底部50の側面に設けられるリニアエンコーダ53とで構成される。
走行レール51は、塗布部4の両端の最下方に備えられた図示しない支持ブロックと嵌合することにより、塗布部4を上方に支持しつつ、塗布部4の移動を案内(移動方向を所定の方向に規定)するリニアガイドを構成する。
リニアモータ52は、図示しない支持ブロックの内部に設置される移動子52aと基底部50の側面側に設けられる固定子52bとで構成される。また、リニアエンコーダ53は、スケール部と検出子とを備えており、リニアモータ52の位置を検出して、制御部8に伝達する。
これらリニアモータ52とリニアエンコーダ53とが主として、塗布部4が走行レール51に案内されつつステージ3上をY軸方向に沿って移動するための移動機構を構成する。
一対のメンテナンス部6のそれぞれは、主にプリディスペンスローラ60と、プリディスペンスローラ60を収納する洗浄容器61とで構成される。また、メンテナンス部6は、ステージ3のY軸方向に隣合うように備えられている(図1では2箇所)。
プリディスペンスローラ60は、円筒状の形状であって、Y軸方向にその長手方向を有する。また、プリディスペンスローラ60は、軸芯601を有しており、軸芯601は、プリディスペンスローラ駆動部602に接続されている。このプリディスペンスローラ駆動部602を駆動することによって、その動力が軸芯601に伝達され、プリディスペンスローラ60を、軸芯601を中心に、回転させることができる。ノズル40を、この回転するプリディスペンスローラ60の表面に接近させ、吐出口402からレジストを吐出させることにより、ノズル40内部に溜まった変質したレジストや気泡等を排出させることができる。これにより、ノズル40のレジスト吐出状態について初期化(メンテナンス)することができる。
洗浄容器61は、プリディスペンスローラ60の下方に設けられており、その内部に所定の洗浄液が貯蔵されている。さらにプリディスペンスローラ60の下端側は、洗浄容器61内に貯蔵された洗浄液に浸されている。したがって、プリディスペンスローラ60をプリディスペンスローラ駆動部602によって、回転駆動することにより、その表面に付着したレジスト等を洗浄・除去することができる。
制御部8は、各種データを処理する演算部80と、プログラムや各種データを保存する記憶部81とを備える。また、オペレータが塗布装置1に対して必要な指示を入力するための操作部82と、各種データを表示する表示部83とを備える。
図8は、本発明に係る塗布装置1が備える各部と制御部8との接続構成を示したブロック図である。制御部8は主に、搬送ローラ駆動部21と、搬送補助ローラ22と、水平搬送ローラ23とアライメント部24と、気体供給部33と、排気部34と、レジスト供給部401と、ノズル昇降部42と、リニアモータ52と、プリディスペンスローラ駆動部602とに電気的に接続しており、操作部82からの入力信号や、図示しない各種センサなどからの信号に基づいて、これら各部の動作を制御することができる。
なお、制御部8の構成のうち、記憶部81の具体例としては、データを一時的に記憶するRAM、読み取り専用のROM、および磁気ディスク装置などが該当する。ただし、記憶部81は、可搬性の光磁気ディスクやメモリーカードなどの記憶媒体、およびそれらの読み取り装置により代用されてもよい。また、操作部82には、ボタンおよびスイッチ類(キーボードやマウスなどを含む。)などが該当するが、タッチパネルディスプレイのように表示部83の機能を兼ね備えたものであってもよい。なお表示部83には、液晶ディスプレイや各種ランプなどが該当する。
以上が、塗布装置1の構成および機能についての説明である。次に、塗布装置1の動作について説明する。
<1.2. 塗布装置の動作説明>
図9は、塗布装置1の動作手順を示す流れ図である。
始めに、オペレータは操作部82を介して、制御部8に各種データを入力する(ステップS1)。入力された各種情報は、演算部80によって処理され、記憶部81に記憶される。
次に、制御部8が各部を制御することにより、基板90をステージ3の上に搬入する動作を開始する(ステップS2)。ここで、ステップS2の詳細について説明する。
図10は、塗布装置1による基板90の搬入動作の手順を示す流れ図である。塗布装置1による基板90のステージ3上への搬入動作が開始されると、まず、上流側アライメント部24aの当接部241が収納位置へ退避する(ステップS21、図6参照)。これにより、基板90と上流側アライメント部24aとが衝突することなく、基板90を搬送方向の下流側へ搬送できる。そして次に、下流側アライメント部24bの当接部241をアライメント位置へ移動させ、搬送路より上方へ突出させる(ステップS22、図6参照)。さらに、上流側搬送補助ローラ22aのシリンダ部223を駆動することにより、上流側搬送補助ローラ22aを退避位置から搬送位置へ突出させる(ステップS23)。
次に、搬送ローラ20の回転を開始させる(ステップS24)。これにより、上流側搬送ローラ20aの位置(外方位置)に支持されている基板90の、ステージ3の上方に向けた水平搬送が開始される。
基板90の搬送が開始された後、気体供給部33を制御することにより、ステージ3の上面に設けられた孔32から上方に向けて、気体の噴射を開始する(ステップS25)。この動作により、ステージ3の上方に存在する基板90の下面向けて気体が吹き付けられるため、基板90に対して、気体を媒介して浮上力を付与することができる。すなわち、ステージ3に対して浮上した状態で搬入することが可能となる。
基板90が浮上した状態でステージ3に搬入されると、水平搬送ローラ23の各シリンダ部235を駆動することにより、各水平搬送ローラ23のローラ部231が当接位置に移動し、基板90の端部と当接する(ステップS26、図4参照)。
ローラ部231が基板90に当接した状態で、各水平搬送ローラ23のモータ部233を駆動することにより、ローラ部231を所定の方向に回転させて水平搬送ローラ23の回転動作を開始させる(ステップS27)。この動作により、ステージ3に対して浮上している基板90が(+X)方向(すなわち、ステージ3から遠ざかる方向)へ向けて水平搬送される。
基板90の端部がステップS22にて突出した下流側アライメント部24bの当接部241と接触した時点で、水平搬送ローラ23の回転動作を停止させる(ステップS28)。そして、上流側搬送補助ローラ22aを搬送位置から退避位置へ退避させる(ステップS29)。
以上のステップS21からステップS29が、塗布装置1による基板90のステージ3上方への搬入動作手順(ステップS2)の詳細である。なお、この塗布装置1の搬入動作が終了した時点で上流側搬送ローラ20aの回転を停止させる。または、次の処理する基板90が存在する場合には、その基板90を途中まで搬送し、回転を停止するような構成としてもよい。
再び図9に戻って、ステップS2が終了すると、次に、基板90をステージ3の上面に吸着保持する動作を開始する(ステップS3)。ここで、ステップS3の詳細について説明する。
図11は、塗布装置1による基板90の吸着保持動作の手順を示す流れ図である。塗布装置1の基板90の吸着保持動作が開始されると、ステップS21で収納位置へ退避していた上流側アライメント部24aの当接部241をアライメント位置へ移動させ、搬送路へ突出させる(ステップS31)。これにより、基板90が(−X)方向側へ移動することを防ぐことができる。
次に、気体供給部33による気体供給を停止させる(ステップS32)。これにより、ステージ3に対して浮上していた基板90が下降する。これにより、ステージ3の上面に対して浮上していた基板90が下降し、ステージ3の上面に載置される。このとき、基板90は突出した上流側アライメント部24aおよび下流側アライメント部24bのいずれかの当接部241の当接面に沿って下降するため、X軸方向についての位置が調整される。
そして、排気部34を駆動することにより、ステージ3に設けられた孔32内部の雰囲気の排気を開始させ(ステップS33)、孔32内部を負圧化する。これによって、基板90が、ステージ3の上面に吸着保持される。
次に、突出していた各アライメント部24の当接部241をそれぞれ収納位置へ退避させる(ステップS34、図6参照)。また、ステップS23にて当接位置へ突出していた水平搬送ローラ23を、待機位置へ退避させる(ステップS35、図4参照)。この動作により、基板90の端縁部付近についてもステージ3の上面に吸着され、基板90の全面がステージ3に吸着保持される。
以上のステップS31からステップS35が、塗布装置1による基板90の吸着保持動作の手順(ステップS3)の詳細である。
再び図9に戻って、ステップS3の基板90の吸着保持動作が終了すると、次に基板90の塗布動作を開始する(ステップS4)。ここで、ステップS4の詳細について説明する。
図12は、塗布装置1による塗布動作の手順を示す流れ図である。まず、基板90のレジスト塗布領域の端部である塗布開始位置まで、ノズル40を移動させる(ステップS41)。なお、「レジスト塗布領域」とは、基板90の表面のうちでレジストを塗布しようとする領域であって、通常、基板90の全面積から、端縁に沿った所定幅の領域を除いた領域である。具体的には、メンテナンス部6の上方の位置に待機している塗布部4を、塗布部走行支持部5に沿ってY軸方向へ移動させることにより、ノズル40の吐出口402の位置を基板90の端部付近に合わせる。
次に、ノズル昇降部42を制御することにより、ノズル40の下端を、基板90の表面付近にまで下降させる(ステップS42)。ノズル40が下降した状態で、レジスト供給部401を駆動することにより、ノズル40へレジストを供給する。これにより、ノズル40からのレジスト吐出を開始させる(ステップS43)。ノズル40がレジストの吐出を開始した状態で、塗布部4を塗布部走行支持部5に沿ってY軸方向に移動させることにより、ノズル40の移動を開始する(ステップS44)。そして、ノズル40の吐出口402の位置がレジスト塗布領域の端部の上方位置(塗布終了位置)まで到達すると、塗布部4の移動を停止する。これによりノズル40の移動が停止する(ステップS45)。さらに、レジスト供給部401の駆動を停止することにより、ノズル40へのレジスト供給を終了させ、ノズル40からのレジスト吐出を停止する(ステップS46)。
以上のステップS43からステップS46の動作により、基板90のレジスト塗布領域の面に、レジストの被膜が形成される。
次に、ノズル昇降部42を駆動することにより、ノズル40を上昇させる(ステップS47)。そして、塗布部4を塗布部走行支持部5に沿ってY軸方向に移動させることで、塗布部4をメンテナンス部6の上方位置へ退避させる(ステップS48)。なお、この塗布部4が退避する位置は、ステージ3を挟んで塗布処理を開始する前に待機していた位置の反対側の位置となる。
ここで、必要であれば、次の処理されるべき基板90がステージ3に搬入される前に、メンテナンス部6のプリディスペンスローラ60上でレジストの試し打ちを行うことにより、ノズル40のレジスト吐出状態を初期化する。
以上のステップS41からステップS48が、塗布装置1による塗布動作の手順(ステップS4)の詳細である。
再び図9に戻って、ステップS4の基板90の塗布動作が終了すると、次に基板90の搬出動作が開始される(ステップS5)。ここで、ステップS5の詳細について説明する。
図13は、塗布装置1による基板90の搬出動作の手順を示す流れ図である。まず、下流側搬送補助ローラ22bの支持部221を退避位置から搬送位置へ突出させる(ステップS51)。これにより、基板90について、塗布部走行支持部5の上方を円滑に移動させることが可能となる。
次に、排気部34の駆動を停止させることによって、孔32内部の雰囲気の排気を停止させる(ステップS52)。これにより、基板90のステージ3に対する吸着が解除される。さらに、気体供給部33を駆動させることによって、ステージ3の孔32から上方へ向けた気体供給を開始する(ステップS53)。これにより、基板90の下面に向けて気体が吹き付けられ、基板90がステージ3に対して浮上した状態となる。
次に、水平搬送ローラ23のシリンダ部235を駆動することにより、水平搬送ローラ23のローラ部231を基板90の側端部に当接させる(ステップS54、図4参照)。そして、3基板90と当接させた状態にある水平搬送ローラ23のモータ部233を駆動させることにより、ローラ部231の、回転を開始させる(ステップS55)。これにより、基板90がステージ3の上面に対して浮上しつつ、水平搬送ローラ23の回転の駆動力によって、搬送方向の下流側へ搬送される。
次に、搬送ローラ駆動部21を駆動することにより、下流側搬送ローラ20bの回転を開始させる(ステップS56)。これにより、ステップS56にて搬送方向の下流側へ搬送され、下流側搬送補助ローラ22bの補助を受けて搬送される基板90を、下流側搬送ローラ20bにより下方から支持しつつ、引き続き搬送方向の下流側へと搬送する。
さらに、基板90がステージ3上から完全に搬出された時点で、水平搬送ローラ23のシリンダ部235を駆動することにより、各水平搬送ローラ23のローラ部231を、当接位置から待機位置へ退避させる(ステップS57)。
以上のステップS51からステップS57が、塗布処理が終わったステージ3の上面の基板90を、搬送方向の下流側へ搬出する搬出動作の手順(ステップS5)の詳細である。なお、下流側搬送ローラ20bについては、例えば、図示しない次の基板処理装置(洗浄装置等)へ基板90を引き渡した後に、その回転動作を終了させればよい。
再び図9に戻って、ステップS5の基板90の搬出動作を終了すると、次の塗布処理されるべき基板90があるかどうかが判断される(ステップS6)。具体的な判断方法としては、例えば上流側搬送ローラ20aの上方にセンサを設けることにより、被処理基板90の有無を判断する方法等があげられる。あるいは、オペレータがあらかじめ処理する基板90の枚数を操作部82に入力しておき、塗布部4が処理した基板90の処理数が、その枚数に達したか否かで判断するという方法であってもよい。
ステップS6で、次に処理するべき基板90が、搬送ライン上にあると判断された場合(YESの場合)には、再度ステップS2に戻り、以降の動作を繰り返して行う。一方、ステップS6で次に処理する基板90が搬送ライン上にないと判断された場合(NOの場合)には、塗布装置1の搬送動作等を終了し、すべての塗布動作を終了する。
なお、ステップS4による基板90の塗布動作が終了した時点で、塗布処理済みの基板90をステージ3から搬出する動作(ステップS5)を実行すると同時に、次の処理されるべき基板の有無を判断する(ステップS6)構成であってもよい。次の処理されるべき基板90が存在する場合には、ステップS2に戻り、次の基板90の搬入動作を開始する。この場合には、ステップS5の搬出動作と、ステップS2の搬入動作が並列して実行されることとなる。
<1.3. 本実施の形態の効果>
塗布装置1によると、従来のようなリフトピン昇降による基板載置手順を省略できるため、ステージ上に基板を載置する動作、あるいは引き上げる動作にかかる時間を短縮できる。また、気体供給量を調整することで基板の載置および引き上げを行うため、塗布処理までの時間を短縮でき、また基板90が割れる虞れも解消される。したがって、基板製造のスループットを向上させることができる。
また、水平搬送ローラ23をステージ3の上面に設置することで、ステージ3上でも基板90を円滑に移動させることができる。また、ステージ3上のY軸方向における基板90の載置する位置の精度を向上させることができ、塗布処理を均一に行うことができる。また、水平搬送ローラ23のローラ部231は、基板90の端部にのみ当接するため、ステージ3の上面における気体供給を邪魔することなく、効率的に基板90をステージ3に対して浮上させることができる。
また、搬送補助ローラ22を設けることにより、塗布部走行支持部5の上方においても円滑に基板90を搬送することができる。また、搬送補助ローラ22にシリンダ部223を設けることで、支持部221を退避位置へ退避させることができるため、塗布部4が塗布部走行支持部5に沿って衝突することなく移動することができる。
また、ステージ3のY軸方向の両隣にメンテナンス部6を設けることにより、塗布部4が塗布処理を終了した後に、元の位置に戻る必要がなく、ノズル40の初期化を行うことが可能であるため、基板90が搬送ライン上で待機する時間を短縮することも可能である。
また、ステージ3上から基板90を搬出する動作と、次の基板90をステージ3上へ搬入する動作を同時に実行できるため、塗布装置の高スループット化を実現できる。
<2. 第2の実施の形態>
上記実施の形態では、水平搬送ローラ23は、軸232がローラ部231の中心部に垂設されると説明したが、もちろんこれに限られるものではない。
図14は、第3の実施の形態に係る水平搬送ローラ23aの側面図である。水平搬送ローラ23aは、ローラ部231aと、ローラ部231aの中心から偏った位置に垂設される軸232aと、軸232aが接続されるモータ部233とから構成される。軸232aは、モータ部233の動力をローラ部231aに伝達するが、ローラ部231aの中心からずれて軸232aが垂設されているため、ローラ部231aは、大きく旋回して回転する。したがって、水平搬送ローラ23のように、ローラ部231aを移動させることなく、基板90と当接する状態(実線で示す位置)および当接しない状態(想像線で示す位置)が形成される。
ローラ部231aが基板90に当接したときに、ローラ部231aの駆動力が摩擦によって基板90に伝わる。これによって、基板90を搬送方向の下流側へ水平搬送する。なお、常時基板90に当接して搬送する水平搬送ローラ23に比べて、水平搬送ローラ23aの搬送力は弱い。しかし、基板90は、ステージ3に対しては浮上しているため、水平搬送ローラ23aであっても十分に水平搬送することが可能である。また、水平搬送ローラ23aの構造は単純であるので、製造コストを抑えることも可能である。
また、基板90をステージ3へ搬入するとき、基板90とローラ部231aが当接しないように、図14の想像線で示す位置にローラ部231aを合わせ、搬入動作が終了する時点において実線で示す位置にローラ部231aを合わせるように各モータ部233を制御する。これにより、ステージ3上のY軸方向における基板90の載置する位置の精度を向上させることもでき、塗布処理を均一に行うことができる。
<3.第3の実施の形態>
上記実施の形態では、搬送補助ローラ22は、支持部221を回転駆動する動力源を持たないと説明したが、もちろんこれに限定されるものではない。
図15は、第4の実施の形態に係る搬送補助ローラ22aの側面図である。図16は、第4の実施の形態に係る搬送補助ローラ22aの上面図である。
搬送補助ローラ22aは、シリンダ部223と、シリンダ部223に接続された第1アーム部222aと、第1アーム部222aに固設されるモータ部224と、モータ部224に接続する回転板225と、モータ部224に接続された第2アーム部226と、第2アーム部の先端に設置される支持部221aと、回転板225と支持部221aの突起部分とにかけられるベルト227とで構成される。
支持部221aは、支持部221と同様に形状が円盤であり、基板90を下方から支持する部分にあたる。搬送補助ローラ22cは、モータ部224を駆動することにより、回転板225を回転駆動させることができる。回転板225は、支持部221aの突起部分とベルト227で連結されており、回転板225を回転させることにより、支持部221aを回転させることが可能である。
このような搬送補助ローラ22aを搬送補助ローラ22の代わりに使用しても同様の効果が得られる上に、搬送補助ローラ22aを基板90の搬送動力源としても使用することが可能である。
<4. 第4の実施の形態>
上記実施の形態では、気体供給部33を駆動することによって孔32から気体を供給して、ステージ3の上方にある基板90に浮上力を付与して基板90を浮上させると説明した。しかし、基板90に対して浮上力を付与する機構はこれに限られるものではない。
<4.1. 塗布装置1aの構成>
図17は、第4の実施の形態に係る塗布装置1aを示す側面図である。また、図18は、塗布装置1aを示す上面図である。図17に示すように、本実施の形態に係る塗布装置1aは、主として基板搬送装置2、ステージ3aおよび制御部8aを備える。
ステージ3aは、主として超音波励振部35、熱放出部36、振動板37おび基板サイドガイド38で構成され、基板90に対して、気体を媒介して浮上力を付与することによって、基板90を上方へ浮上させるとともに、基板90を搬送方向に向けて水平搬送する機能を備える。
超音波励振部35は、主としてホーン351、トランスデューサ352および支持体353を備え、振動板37の下部の上流側(−X側)に設けられる。ホーン351は、Y軸方向に長手方向を有し、ホーン351の上端面が振動板37の下面に固着される。
また、トランスデューサ352は、ホーン351と支持体353に挟まれるようにして設けられ、図示しない発振器により高周波数の電圧が印加されることによって、同じ周波数の超音波振動を発生する機能を有する。ホーン351は、トランスデューサ352にて発生する超音波振動に同期してほぼ鉛直方向に振動するとともに、振動板37にたわみ振動を発生させる。
熱放出部36は、主としてホーン361、トランスデューサ362および支持体363を備え、超音波励振部35とほぼ同様の構成を有する。ただし、トランスデューサ362は、図示しない放熱用の回路と接続しており、超音波励振部35から振動板37およびホーン361を介して伝達される超音波振動のエネルギーを電気エネルギーに変換した後、さらに熱エネルギーに変換して熱放出するように構成される。なお、超音波励振部35および熱放出部36は、制御部8aにより動作が制御される。
ステージ3aでは、基板90が上流側搬送ローラ20aおよび上流側搬送補助ローラ22aによって、基板90がステージ3a上に搬送されてくると、超音波励振部35と熱放出部36とが駆動されることによって、振動板37が励振されてたわみ振動を開始する。これにより、振動板37の上方にある基板90の底面に対して音響放射圧が作用し、浮上力が付与されて、基板90が所定の高さ位置に保持される。なお、ここでいう基板90の保持とは、基板90を振動板37のたわみ振動にほぼ調和して揺動させながら、振動板37に対して浮上している状態をいう。
また、振動板37がたわみ振動することによって、超音波励振部35の駆動により発生した超音波振動のエネルギーが、振動板37を介して熱放出部36に伝達され、最終的に熱エネルギーとして放出される。すなわち、振動板37のたわみ振動が進行波に変換されため、基板90に対して推進力が働くため、ステージ3aは、基板90を浮上させつつ(+X)方向に水平搬送することができる。
振動板37は、その上面が複数の搬送ローラ20が形成する基板90の搬送路と平行となるように設けられている。本実施の形態では、振動板37は、ジュラルミンにより形成されるが、材質はもちろんこれに限定されるものではない。
振動板37の基板90の搬送方向上流側および下流側のそれぞれには、2箇所の凹みが設けられており、当該凹みの内部には、塗布装置1と同様に、上流側アライメント部24aと下流側アライメント部24bがそれぞれ設置される。
振動板37の(+Y)側および(−Y)側の両側端の中央には、図18に示すように、X軸方向に長手方向を有する一対の基板サイドガイド38がそれぞれ対向するようにして備えられる。一対の基板サイドガイド38のそれぞれの対向する面(内側面)は、ステージ3a上に搬入されてくる基板90の側端部と当接することによって、当該基板90をY軸方向に関して位置決めする。
なお、一対の基板サイドガイド38の内側面は、(−X)側から中央に向けて、上面視で内側に傾斜しており、それぞれの内側面の間の距離は、基板90の進入する側(入り口側)では基板90の横幅よりも長く、基板サイドガイド38の中央部では基板90の横幅と同程度となるように構成される。これにより、基板90の入り口部分において、基板90と基板サイドガイド38との衝突を防止できるとともに、基板90を破損させることなく基板90のY軸方向に関する位置決めをすることができる。
また、基板サイドガイド38の高さは、基板90の厚み(例えば、0.7mm)と同程度か、それ以下の値に設定されている。これにより、基板90をステージ3a(具体的には、振動板37)上に載置させたときに、基板サイドガイド38の上端が、基板90の上面よりも低い位置となる。以上が、塗布装置1aの構成についての説明である。
<4.2. 塗布装置1aの動作説明>
次に、塗布装置1aの動作について説明する。なお、ここでは、主として塗布装置1と異なる動作について説明する。塗布装置1は、ステージ3上に基板90を搬入するとき(図9のステップS2)に、気体供給部33を駆動することによって、ステージ3の上面から上方に向けて気体の噴射を行うが(ステップS25)、塗布装置1aでは、超音波励振部35を駆動することによって、振動板37をたわみ振動させる。
これにより、ステージ3a上に搬入されてくる基板90の下面に音響放射圧が作用し、基板90に浮上力を付与することができる。また、振動板37のたわみ振動により進行波が発生するため、基板90に対して(+X)方向への推進力を付与することもできる。これにより、ステージ3aの上面(具体的には振動板37の上面)に対して基板90を浮上させつつ搬送することができる。
なお、基板90がステージ3a上を搬送されるときには、一対の基板サイドガイド38の内側面と、基板90の4辺のうちのX軸方向に平行な2辺(側端部)とが当接し、基板90のY軸方向に関する位置決めがなされる。また、基板90の前方端と下流側アライメント部24bの当接部241とが当接することによって、基板90がステージ3aの上面に対して浮上状態で停止する。
基板90をステージ3aに搬送した基板90をステージ3a上に載置する際には、上流側アライメント部24aを当接位置へ配置した後(図11のステップS31参照)、制御部8aは、超音波励振部35のトランスデューサ352に印加する電圧の周波数をゼロにする(あるいは電圧の印加を停止する)ことによって、振動板37のたわみ振動を停止させる。これにより、基板90に浮上力が作用しなくなるため、基板90がステージ3a上に載置される。
なお、基板90を載置する際には、基板90の後方端と上流側アライメント部24a、基板90の前方端と下流側アライメント部24bがそれぞれ当接することにより、基板90のX軸方向に関する位置決めがなされる。そして、基板90をステージ3aの上面へ載置すると、塗布装置1aは、上流側およ下流側アライメント部24の当接部241を収納位置へ退避させ、基板90の塗布処理(図12参照)を実行する。
塗布処理が終了し、基板90を搬出する際には、制御部8aは、超音波励振部35のトランスデューサ352に再び印加することによって、振動板37をたわみ振動させ、基板90に浮上力を付与する。これにより、基板90は、ステージ3aの上面から上方に離間した位置へ浮上する。また、振動板37のたわみ振動によって、基板90は(+X)方向への移動が開始される。そして、基板90は、下流側搬送補助ローラ22bおよび下流側搬送ローラ20bによって、引き続き搬送方向の下流側(ステージ3aから遠ざかる方向)へと搬送される。
<4.3. 効果>
本実施の形態では、塗布装置1aは、振動板37をたわみ振動させることによって、基板90を浮上させつつ搬送するため、上面から気体を噴射する場合に比べて、パーティクルが基板90に付着することを抑制することができる。
また、レジストの塗布後の基板90が揺動しながら搬送されることによって、基板90上のレジストに流動性が生まれるため、膜厚の均一性を高めることができ、塗布処理の歩留まりを向上することができる。
また、基板サイドガイド38を用いることによって、基板90のY軸方向に関する位置決めを容易に行うことができる。また、基板サイドガイド38の厚みを、基板90の厚みよりも薄くすることによって、レジストの塗布時において、ノズル40の下端と基板サイドガイド38とが干渉することを抑制できる。
<5. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ複数の搬送ローラ20を設けているが、搬送機構はこれに限られない。例えば、上方へ向けて気体を噴射しつつ、上方の雰囲気を排気することによって、基板90を浮上させつつ搬送する搬送機構であってもよい。
また、上記実施の形態では、搬送ローラ20を、ステージ3を挟んだ(−X)方向側の位置と(+X)方向側の位置とに設けているが、搬送ローラ20の配置方法はこれに限られるものではない。例えば、(−X)方向側のみに配置し、基板90を(−X)方向側からステージ3へ搬入した後、その後(−X)方向側へ搬出するような構成であってもよい。これによって、基板90の搬入と搬出を同時に行うことは不可能となるが、塗布装置の配置スペースを削減することが可能であり、また製造コストも抑えることできる。
また、第1ないし第3の実施の形態において、水平搬送ローラ23,23aのローラ部231,231aのうち、ステージ3の上面に対して上方に突出している部分の高さを、基板90の厚みよりも小さい値に設定することによって、レジスト塗布時にローラ部231とノズル41とが干渉することを防止することができる。
また、第4の実施の形態では、基板90のY軸方向に関する位置決めを、一対の基板サイドガイド38で行うと説明したが、基板サイドガイド38の代わりに、第1の実施の形態に係る水平搬送ローラ23(図4)、あるいは第2の実施の形態に係る水平搬送ローラ23a(図14)を設けることによって、当該位置決めが実現されてもよい。
また、第4の実施の形態では、振動板37に設けられた凹み内部にアライメント部24を設けるとともに、振動板38の上面に基板サイドガイド38を固設していると説明したが、これに限られるものではなく、例えば振動板の外周縁よりも外側の所定の高さ位置に、アライメント部24や基板サイドガイド38を配置する構成であってもよい。この場合には、振動板をたわみ振動させた場合であっても、アライメント部24や基板サイドガイド38が振動する虞れがないため、基板90の位置決め精度を高めることができる。
また、上記実施の形態では、気体を媒介して基板90に浮上力を付与する方法として、気体を噴射させる方法(第1ないし第3の実施の形態)と、音響放射圧を作用させる方法(第4の実施の形態)とについて説明したが、これらの気体を媒体とする浮上力発生機構を組み合わせることによって、ステージ上方における基板90の浮上搬送機構が実現されていてもよい。
以上が、本発明の実施の形態の説明であるが、これらに限定されるものではなく、同様の作用・効果を得ることができるように、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な設計変更が可能である。