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JP2009072421A - 吸収性物品 - Google Patents

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JP2009072421A
JP2009072421A JP2007245286A JP2007245286A JP2009072421A JP 2009072421 A JP2009072421 A JP 2009072421A JP 2007245286 A JP2007245286 A JP 2007245286A JP 2007245286 A JP2007245286 A JP 2007245286A JP 2009072421 A JP2009072421 A JP 2009072421A
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water
absorbing polymer
acid
under pressure
polymer
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JP2007245286A
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English (en)
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Takao Kasai
孝夫 笠井
Makoto Tsuji
誠 辻
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

【課題】特定の特性を有する吸水性ポリマーを用いて、防漏効果及び/又は通気性を高めた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、2.0kPaでの加圧下吸収量が20g/g以上であり且つ2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満である吸水性ポリマー10を含んで構成される吸収体3を備えている。吸水性ポリマー10としては、重合性モノマーを重合させた後、架橋剤を加えて橋掛構造を作り、更に表面架橋を施したもの、重合性モノマーを重合させると共に、他のブロックポリマーを合成し、これらを互いに架橋させ、更に必要に応じて表面架橋を施したもの、ポリアミノ酸を主鎖とするもの等が好ましく用いられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品には、その構成材として、尿等の体液を吸収させることを目的とした吸水性ポリマーが幅広く使用されている。この吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニトリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、及びカチオン性モノマー等が主原料として用いられている。
吸水性ポリマーを、パルプ繊維等の繊維材料と共に用いることで、吸収体の厚みを薄くし、吸収性物品の着用感を向上させることができる。
特許文献1には、吸水性ポリマーとして、加圧下における吸収量や通液性が高いものを用いることによって、吸水性ポリマーを所定の領域に高濃度に存在させ得るようにした吸収性部材が提案されている。
しかし、従来の吸収性物品は、吸水性ポリマーの特性を有効に生かせていない場合が多かった。
特表平9−510889号公報
本発明の目的は、特定の特性を有する吸水性ポリマーを用いて、防漏効果及び/又は通気性を高めた吸収性物品を提供することにある。
本発明は、2.0kPaでの加圧下吸収量が20g/g以上であり且つ2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満である吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明によれば、特定の特性を有する吸水性ポリマーを用いて、防漏効果及び/又は通気性を高めた吸収性物品を提供することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
図1には、本発明の第1実施形態としての使い捨ておむつが示されている。図2は、図1におけるI−I線断面図である。尚、図2では、図1において破断していた部分を破断していない状態で示している。
第1実施形態のおむつ1は、液透過性の表面シート2と、吸水性ポリマー10を含んで構成される縦長の吸収体3と、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性の裏面シート4とを具備し、実質的に縦長に形成されている。吸収体3は、その長手方向をおむつ1の長手方向Lと一致させて、表面シート2と裏面シート4との間に配されている。
吸収体3は、吸水性ポリマー10と繊維状物との繊維混合体33からなる。繊維混合体33(吸収体3)の全体、あるいはその長手方向両端面を除く部分は、被覆シート(図示せず)で被覆されている。被覆シートは、混合体33の保形性を保つと共に、吸水性ポリマー10の脱落を防止するためのものであり、液透過性のシートからなる。被覆シートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、穿孔フィルムなどを用いることができる。
吸収体3は、それに含まれる吸水性ポリマー10によって特徴付けられる。この吸水性ポリマー10は、加圧下吸収量が高いが、加圧下通液速度が所定値未満に抑制してあることを特徴とするものである。即ち、2.0kPaでの加圧下吸収量が20g/g以上であり且つ2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満である。以下、この2つの特性を満たす吸水性ポリマーを吸水性ポリマー10ともいう。
以下、吸水性ポリマー10について説明する。
吸水性ポリマー10は、2.0kPaでの加圧下吸収量が20g/g以上である。ここで、2.0kPaという荷重は、吸収性物品を着用しているときに吸収体に加わる体圧にほぼ相当する。加圧下吸収量は、吸収性物品の着用により吸収体に圧力が加わっている状態において、吸水性ポリマーが最大どのくらいまで吸収できるかを示す尺度となる。
吸水性ポリマーの該吸収量の値が20g/g以上であることにより、うつぶせ寝や仰向け寝、乳幼児の場合におけるベビーカーやチャイルドシートなどに座っている時など、おむつが加圧を受けた状態で排泄物を吸収しなければならない時であっても、すばやく大量の吸収を行うことができ、着用者の肌をぬらしたり、モレを生じることがないといったメリットがある
これに対して、吸水性ポリマーの該吸収量の値が20g/g未満であると、全体の吸収容量を所定のレベルに保つために多量の吸水性ポリマーを用いなければならず、薄型の吸収体、すなわちおおむねパルプ坪量で300g/m2以下、さらに250g/m2以下であるとき、さらにまた200g/m2以下の吸収体)においては吸収体の中で吸水性ポリマーを固定することが難しくなる。十分に固定されていない吸水性ポリマーは、着用者の動作によって移動し、装着違和感や吸収性能にばらつきが生じるなどの欠点が出る。
上記加圧下吸収量は、所望の吸収容量を達成し、また、液吸収後のゲル感などによる装着違和感や吸収体が部分的に膨潤することによるおむつ外観(洋服)への影響、膨潤したゲルの平均粒径が大きくなることによるゲル間隙水の増加とそれに伴う液戻り量の増大等の観点から、20〜40g/gであることが好ましく、より好ましくは23〜35g/gである。
(加圧下吸収量の測定方法)
加圧下吸収量は、特開2003−235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。25±2℃、相対湿度50%±5%の環境で次のようにして測定する。測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
すなわち、目開き63μmのナイロン網(JIS Z8801−1:2000を底面に貼った円筒プラスチックチューブ(内径30mm、高さ60mm)内に試料(吸水ポリマー)0.10gを秤量し、円筒プラスチックチューブを垂直にしてナイロン網上に試料がほぼ均一厚さになるように整え、2.0kPaの荷重が試料にかかるように外径29.5mm×厚さ22mmの分銅を円筒プラスチックチューブ内に挿入する。
次いで、生理食塩水60mlの入ったシャーレ(直径:120mm)の中に試料及び分銅の入った円筒プラスチックチューブをナイロン網側を下面にして垂直に浸す。ついで、浸しながら60分放置した後に試料及び分銅の入った円筒プラスチックチューブを計量し、試料が吸収した生理食塩水の重量を算出する。この吸収した生理食塩水の重量を10倍した値を吸収量(g/g)とする。
また、吸水性ポリマー10は、2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満である。
吸水性ポリマーの加圧下通液速度が50ml/minを超えると、吸収体への取り込まれた液が完全に吸水されないままに吸収性物品内を通過し、吸収体端部に液が多く分布し、あるいは端部からのモレを起こしやすくなる。特に、股間部など吸収体の幅の狭い部分においては、吸収体両側部からのモレのリスクが高まる。
このような吸収体内を液が素通りして漏れる現象を抑えるためには、多量のパルプを用いることが必要となり、装着製の悪化や外出時の携帯性の悪化に繋がる。あるいは、吸水ポリマーの多孔度を高く(かさ比重を低く)したり、粒子径を小さくすることで吸水速度を高めることにより、対応を取ることも可能ではあるが、圧力下においては吸水ポリマーのゲルブロッキングが起こり、結果として吸収性能が低下するといったデメリットが生じてしまう。
したがって、吸水ポリマーの通液速度を50ml/minとすることにより、吸収体内での液の吸収が効率的に行われる。
加圧下通液速度は、特開2003−235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。具体的には以下の手順で2.0kPaでの加圧下通液速度を測定する。これらの測定は23±2℃、相対湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
(加圧下通液速度の測定方法)
100mLのガラスビーカーに、測定試料である吸水性ポリマー0.32±0.005gを膨潤するに十分な量の生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水)、例えば吸水性ポリマーの飽和吸収量の5倍以上の生理食塩水に浸して30分間放置する。
別途、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm、株式会社三商販売のバイオカラム焼結ステンレスフィルター30SUS)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意し、コックを閉鎖した状態で該円筒管内に、膨潤した測定試料を含む上記ビーカーの内容物全てを投入する。次いで、目開きが150μmで直径が25mmである金網を先端に備えた直径2mmの円柱棒を濾過円筒管内に挿入して、該金網と測定試料とが接するようにし、更に測定試料に2.0kPaの荷重が加わるようおもりを載せる。この状態で1分間放置した後、コックを開いて液を流し、20mLの液が通過する時間(T1)(秒)を計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から2.0kPaでの通液速度を算出する。尚、式中、T0(秒)は、濾過円筒管内に測定試料を入れないで、生理食塩水20mlが金網を通過すのに要する時間を計測した値である。
通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0
上記式で得られた値を円筒内の膨潤した吸水性ポリマー層の厚みで除して、20mmあたりの値に換算して加圧下通液速度とする。測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。通液速度の更に詳細な測定方法は特開2003−235889号公報の段落0008及び0009に記載されている。測定装置は同公報の図1及び図2に記載されている。
吸水性ポリマーは、加圧下吸収量を高めると加圧下通液速度も高まる傾向があり、上記加圧下吸収量を20g/g以上とした場合には、上記加圧下通液速度が50ml/min以上になり易いが、本発明においては、敢えて、加圧下通液速度を50ml/min以未満に抑えている。
上記加圧下吸収量を20g/g以上とする一方、上記加圧下通液速度を50ml/min未満に抑えることで、吸収部分の拡散性を抑え、スポット吸収性を付与することができ、吸水ポリマーの吸水能力を有効に使うことができる。本発明の高吸水ポリマーは圧力が掛かる部位に配することが、モレの抑制に特に効果的である。
さらに本実施形態の吸収体は、上記吸水性ポリマーをある特定の分布状態で配することに特徴がある。それによって、特定領域のみで吸収・体積増加を発現させることにより、該部分で着用者の体圧を受け、該部分以外の部分への圧力を緩和し、液の拡散を担う吸収性物品を提供することを目的としているためである。
上記通液速度は、液の極端な拡散を抑え、かつ、ゲルブロッキングによる繰り返し吸収性(吸収量および吸収時間)の悪化、表面液流れの増大を防止する観点から、5〜50ml/minであることが好ましく、より好ましくは10〜40ml/minである。
上述した2つの特性(2.0kPaでの加圧下通液速度、2.0kPaでの加圧下吸水量)がそれぞれ上述した範囲にある吸水性ポリマーとしては、例えば、以下のもの等を用いることができる。
(1)重合性モノマーを重合させた後、架橋剤を加えて橋掛構造を作り、更に表面架橋を施したもの。
(2)重合性モノマーを重合させると共に、他のブロックポリマーを合成し、これらを互いに架橋させ、更に必要に応じて表面架橋を施したもの。
(3)ポリアミノ酸を主鎖とするもの。ここで、ポリアミノ酸とは、アミノ酸の単独重合体、アミノ酸と他の単量体成分の共重合体、又は複数種のアミノ酸の共重合体である。主鎖とは、重合体の架橋部を除いた部分である。
(4)(1)から(3)で得た吸水性ポリマーに、後処理として、表面に粘着性を向上させる処理を施したもの。
前記(1)の吸水性ポリマーについて説明する。
重合性モノマーを重合させた後、架橋剤を加えて橋掛構造を作り、更に必要に応じて表面架橋を施したもの、吸水性ポリマーは、例えば重合に不活性な疎水性有機溶媒(必要により重合に不活性な両親媒性も用いる)と重合性モノマー(水溶性重合性モノマーが50重量%以上)及び/又は重合性モノマーの水溶液、分散剤、必要により架橋剤を用いて重合して得られる重合体粒子、重合性モノマー(水溶性重合性モノマーが50重量%以上)及び/又は重合性モノマーの水溶液、必要により架橋剤を用いて重合して得られる含水ゲル状重合体を粉砕、必要により架橋処理を施して得られる重合体粒子である。
前記重合性モノマーとしては、水溶性で、重合性の不飽和基を有する種々のビニルモノマーが挙げられ、具体的には、オレフィン系不飽和カルボン酸又はその塩、オレフィン系不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和スルホン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸エステル、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和アンモニウム塩、及び/又はオレフィン系不飽和アミドなどの重合性不飽和基を有するビニルモノマーが例示される。
オレフィン系不飽和カルボン酸又はその塩としては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボン酸及び/又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩が用いられ、一層好ましくは、アクリル酸、アクリル酸アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、及び/又はアクリル酸アンモニウム塩が用いられる。
オレフィン系不飽和カルボン酸エステルとしては、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、オレフィン系不飽和スルホン酸又はその塩としては、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸,スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸などのアニオン性不飽和単量体及び/又はその塩が挙げられ、オレフィン系不飽和リン酸又はその塩としては、(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンリン酸エステル及び/又はそのアルカリ塩等が挙げられ、オレフィン系不飽和アミンとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及び/又はそれらの四級塩などのカチオン性不飽和単量体が挙げられ、オレフィン系不飽和アンモニウム塩としては、(メタ)アクロイルオキシエチレントリメチルアンモニウムハロゲン塩等が挙げられ、オレフィン系不飽和アミドとしては、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体やビニルメチルアセトアミド等が挙げられる。
他の単量体の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン、N−ビニルアセトアミドなどのノニオン性の親水基含有不飽和単量体などが挙げられる。
重合性モノマーの使用に際しては、単独若しくは2種以上の混合物として用いられる。本発明においては、これらの中でも、特にオレフィン系不飽和カルボン酸及び/またはそのアルカリ塩が好ましく用いられ、更に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸及び/またはそのアルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩が用いられる。
また、重合性モノマーが常温で固体である場合には、水溶液として用いることができる。この際、水溶液中における重合性モノマーの濃度は、生産性の観点より水溶液全体中に好ましくは10重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、一層好ましくは30重量%以上である。水溶性である重合性モノマーは、これと共重合し得る水不溶性の重合性モノマーと併用することもできる。該水不溶性の重合性モノマーとしては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸などの不飽和カルボン酸エステルモノマー、スチレンなどが挙げられる。この場合、水溶性の重合性モノマーは、全重合性モノマー中に50重量%以上、特に70重量%以上含有していることが好ましい。
前記(1及び2)の吸水性ポリマーの製造に使用される、前記重合に不活性な疎水性有機溶媒としては、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール等の炭素数4〜6の脂肪族アルコール、メチルエチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸エチル等の脂肪族エステル類、シリコーンオイル、香料など等を例示することができる。使用に際しては、1種又は2種以上の混合物として用いることができる。また、上記疎水性有機溶媒の使用量は、水溶性重合性モノマー又はその水溶液100重量部に対して、好ましくは50〜500重量部、更に好ましくは100〜500重量部である。
また、吸水性ポリマーの製造には、上記疎水性溶媒以外に両親媒性の溶剤を用いてもよい。該両親媒性の溶剤の使用量は、該疎水性有機溶媒との合計量で、重合性モノマー100重量部に対し500重量部までの量であることが好ましい。
該両親媒性の溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール及び2−プロパノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類が挙げられる。
重合の際に用いることができる分散剤の例としては、陰イオン性界面活性剤として(a)カルボン酸誘導体;N−アシルアスパラギン酸又はN−アシルグルタミン酸及び/又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及び/又はその塩、脂肪酸石鹸。(b)硫酸誘導体;アルキル硫酸及び/又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及び/又はその塩。(C)スルホン酸誘導体;アルキルスルホン酸及び/又はその塩、スルホコハク酸ジアルキル及び/又はその塩、N−アシルタウリン及び/又はその塩、N−アシル−N−メチルタウリン及び/又はその塩。(d)リン酸誘導体;(モノ及び/又はジ)アルキルリン酸及び/又はその塩、(モノ及び/又はジ)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩:アルカリ金属イオン,アンモニウムイオン(トリエタノールアミン塩なども含む)。
また、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤若しくは高分子型分散剤としては以下のものが例示される。ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート及びポリオキシメチレンソルビタンモノオレート等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩及びドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩等の陰イオン性界面活性剤、アルキルグルコシド等のグリコシド化合物、エチルセルロース及びベンジルセルロース等のセルロースエーテル、セルロースアセテート、セルロースブチレート及びセルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル、トリメチルステアリルアンモニムクロリド及びカルボキシメチルジメチルセチルアンモニウム等の陽イオン性及び両性の界面活性剤、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化ポリエチレン、マレイン化α−オレフィン、スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩及びイソプロピルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩等の高分子分散剤を例示することができる。これらの分散剤は一種以上を用いることができる。
使用量は、上記重合性モノマー100重量部に対して好ましくは0.001〜5重量部であり、更に好ましくは0.001〜1重量部であり、一層好ましくは0.001〜0.5重量部である。
また、重合に際し、上記界面活性剤(分散剤)を存在させる方法としては、下記(i)〜(iv)に示す方法等を挙げることができる。
(i)界面活性剤(分散剤)を、予め重合に不活性な疎水性有機溶媒(必要により重合に不活性な両親媒性も用いる)に溶解及び/または分散させる方法。
(ii)界面活性剤(分散剤)を、予め重合性モノマーまたはその水溶液に溶解及び/または分散させる方法。
(iii)重合を行いながら、徐々に界面活性剤(分散剤)またはその分散液もしくは溶液を重合に不活性な疎水性有機溶媒(必要により重合に不活性な両親媒性も用いる)または重合性モノマー(またはその水溶液)に添加する方法。
(iv)前記(i)〜(iii)の方法を併用した添加方法。
上記陰イオン性界面活性剤は、少量の使用量でも十分効果が発揮されるが、上記陰イオン性界面活性剤の使用量は、上記重合性モノマー100重量部に対して好ましくは0.01〜10重量部、更に好ましくは0.01〜2重量部、一層好ましくは0.01〜1重量部である。上記使用量が、0.01重量部未満であると、分散剤としての量が少なく安定に重合体粒子を得ることができないばかりか、生成した重合体の分解劣化の防止能も十分でなく、10重量部を超えても、過剰の界面活性剤の使用は経済的に得策でないので、上記範囲内とするのが好ましい。
陰イオン性界面活性剤は単独で使用しても分散剤として充分効果があるが、更に、他の陰イオン性界面活性剤と混合して使用するか、又は非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤若しくは高分子型分散剤を併用してもよい。これらの中でも他の陰イオン性界面活性剤を併用することが好ましい。
前記重合に際しては、重合開始剤を用いるのが好ましい。
重合開始剤としては、特に限定されないが、酸化性重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド等のケトパーオキシド;ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド;tert−ブチルパーアセテート、tert−ブチルパーイソブチレート、tret−ブチルピバレート等のアルキルパーエステル;tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、過酸化水素等のハイドロパーオキシド類;過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニム等の過硫酸塩;過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム等の過塩素酸類;塩素酸カリ、臭素酸カリ等のハロゲン酸塩が揚げられる。これらは一種以上を使用することができる。
アゾ系重合開始剤としては、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロハライド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロハライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)などを例示することができる。また、上記の化合物において、ハライドはクロリドであることが経済面より好ましい。これらは一種以上を使用することができる。
更に、上記重合開始剤は、過酸化水素/第1鉄塩、過硫酸塩/亜硫酸塩、クメンヒドロパーオキシド/第1鉄塩、過酸化水素/L−アスコルビン酸等のレドックス系重合開始剤などを用いることもできる。これらは一種以上を使用することができる。
使用に際しては、酸化性重合開始剤,アゾ系重合開始剤,レドックス系重合開始剤を併用しても良い。単独若しくは2種以上の混合物として用いることができる。
これらの中でも、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム,2,2'−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロハライド及び2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリ
ン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライドを含む群より選択される一種以上が本発明の目的を達成する為に好ましい。
上記重合開始剤の使用量は、上記重合性モノマーに対して、通常0.001〜10%、好ましくは0.01〜5%である。重合開始剤の添加方法は、特に制限されないが、重合溶媒に添加、及び/またはモノマー溶液に添加するのが好ましい。
[反応条件]
重合に不活性な疎水性有機溶媒(必要により重合に不活性な両親媒性も用いる)と重合性モノマー(水溶性重合性モノマーが50重量%以上)とを用いて、重合性モノマーを重合させる方法としては、下記に示す方法等の何れかを挙げることができる。重合性モノマーまたはその水溶液と疎水性有機溶媒とを一括に混合し、その後重合させる方法(一括重合法)。重合性モノマーまたはその水溶液を疎水性有機溶媒の中に滴下しながら逐次重合させる方法(逐次重合法)。重合性モノマーまたはその水溶液を予め一部の疎水性有機溶媒と混合又は分散して得られる混合溶液を、疎水性有機溶媒の中に滴下しながら重合する方法(前分散法)、前記の方法を併用した方法。重合温度は、通常、20〜150℃、好ましくは40〜100℃の範囲が適当である。120℃を超えると、架橋が極度に高まるために重合体粒子の吸水能が極度に低下し、20℃未満であると、重合速度が極端に低下するので好ましくない。モノマーまたは水溶液の温度は、0〜100℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
本発明における吸水性ポリマーは、ポリ(メタ)アクリル酸(塩)系架橋重合体が最も好ましい。(メタ)アクリル酸および/またはその塩を好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%含む単量体を重合して得られる架橋構造を有する重合体である。また、重合体中の酸基は、その25〜100モル%が中和されていることが好ましく、50〜99モル%が中和されていることがより好ましく、55〜80モル%が中和されていることがさらに好ましく、塩としてはナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などの1種または2種以上を例示する事ができる。塩を形成させるための酸基の中和は、重合前に単量体の状態で行っても良いし、あるいは重合途中や重合後に重合体の状態で行っても良いし、それらを併用してもよい。
重合後、必要に応じ通常の後処理、例えば、共沸脱水、デカンテーションや遠心分離による溶媒の除去、減圧乾燥機、流動乾燥機などの手段を用いた乾燥、解砕処理、造粒処理を施す等して、重合体粒子として得ることができる。
ゲル解砕工程において含水ゲル状重合体を粒子状にする手段としては、従来公知のゲル解砕および/または粉砕装置を用いることができる。例えば、ミートチョッパー等の多孔板を有するスクリュウ型押し出し機、エクストルーダー、シュレッダー、エッジランナー、カッターミル、スクリュウ式破砕機等があげられる。また、回転腕または攪拌を有する重合反応容器内で、該回転腕または攪拌翼の回転により生じる剪断力によって含水ゲル状重合体を粒子状にしてもよい。含水ゲル状重合体に対する攪拌力の大きい反応容器が好ましい。例えば、ニーダー、インターナルミキサー、バンバリーミキサー等のバッチ式のものや、コンティニュアスニーダー等の連続式のものをあげることができる。
本発明に用いられる粒子に架橋構造を導入する方法として、架橋剤を使用しない自己架橋によって導入する方法や、1分子中に2個以上の重合性不飽和基および/または2個以上の反応性基を有する架橋剤を共重合または反応させて導入する方法等を例示できる。架橋剤は1種のみ用いてもよいし2種以上使用してもよい。中でも、得られる吸水性樹脂の吸水特性などから、2個以上の反応性基を有する化合物を架橋剤として必須に用いることが好ましく、さらに、吸水性樹脂中のイオン基に作用する多価イオンを併用して用いることが好ましい。本発明における架橋剤処理は、重合前、重合時及び/又は重合後に架橋剤を添加することができる。重合段階で重合性モノマー溶液と混合する方法、重合段階で反応系内に混合する方法、重合して得られる重合体に固体、水溶液又は分散液として噴霧する等して添加する方法等によって、架橋を加えることができる。それによって粒子内部や粒子表面に架橋構造を構築することができる。
架橋剤としては、例えば、架橋剤としては、N,N−ジアリルアクリルアミド、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ジアリルメタクリルアミド、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルポリ(メタ)アリロキシアルカン、などのポリアリル化合物;ジビニルベンゼン、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリビニル化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル;エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物;グルタールアルデヒド、グリオキザール等のポリアルデヒド;グリセリン,ポリビニルアルコール,ポリエーテル変性シリコーン等のポリオール;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン,アミノ変性シリコーン等のポリアミン;グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のヒドロキシビニル化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリン化合物;尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2−オキサゾリジノン等の炭酸誘導体、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキソパン−2−オン等のアルキレンカーボネート化合物、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、ジルコニウム,チタン等の陽イオンから成る多価金属化合物(水酸化物又は塩化物等の無機塩又は有機金属塩)なども挙げられる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサノール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール化合物等を用いることができ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、前記(1)及び(2)の吸水性ポリマーの製造に際しては、官能基を有する高分子化合物を用いて得られる重合体粒子の表面処理を行うこともでき、該高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミンなどを挙げることができる。また、該高分子化合物は、単独で用いても良いが、上記の種々の架橋剤と併用しても良い。2個以上の重合性不飽和基を有する架橋剤や2個以上の反応性基を有する架橋剤の使用量としては、最終生成物の吸水性ポリマーの所望の性能に従い任意の量とすることができるが、全重合性モノマー(2個以上の重合性不飽和基を有する架橋剤以外の重合性モノマー)に対して0.001〜20wt%が好ましく、0.01〜1wt%の範囲がさらに好ましい。架橋剤やその水溶液を使用する際には、親水性有機溶媒や,酸やpH緩衝剤を混合して使用してもよい。
このような架橋剤による処理は、架橋度を高めて分子鎖上に生じる架橋点の間隔を長くすると、吸水性ポリマーの圧力下吸収量が高まり、短くすると、吸水性ポリマーの硬さが低下して、圧力下通液速度が低下する。上述した2.0kPaでの加圧下通液速度及び2.0kPaでの加圧下吸水量が、それぞれ上述した範囲の吸水性ポリマーを得るためには、架橋度を高めて、加圧下の吸水倍率が上記範囲内となるように、反応条件(架橋剤量、濃度、添加速度、重合温度等)で制御する。得られた吸水性ポリマーの加圧下通液速度の制御は、粒径(重合時の攪拌速度や共存させる界面活性剤の種類とHLBなどで制御可能)や後述の表面処理によって制御することが好ましい。
表面架橋は、上述した架橋剤による処理を行った後のポリマーを、特定の水分率(例えば10−100%、自重に対する吸水量)に調整した後、上記に示したような架橋剤を用いて架橋反応を起こさせることにより実施させる。水分率を調整することにより、どの程度内部へ架橋を浸透させるかを制御することができる。水分率を高めると、架橋剤による反応効率は低下する傾向にあるものの、より内部まで架橋度を増すことができる。この場合、初期の吸収速度が高まり、かつ、圧力下でつぶれにくい吸水ポリマーを得ることが可能となる。一方、水分率を低めると、表面での架橋が起こりやすくなるので、吸水倍率の高い吸水ポリマーが得られる。
前記(2)の吸水性ポリマーについて説明する。
アクリル酸系モノマー、その重合方法、架橋剤、表面架橋、表面処理等については、前記(1)の吸水性ポリマーと同様である。
アクリル酸系モノマーの重合体と架橋させるブロックポリマーとしては、上述したように水溶性で、重合性の不飽和基を有する種々のビニルモノマーを重合した吸水性ポリマーが挙げられる。
具体的には、オレフィン系不飽和カルボン酸又はその塩、オレフィン系不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和スルホン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸エステル、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和アンモニウム、及び/又はオレフィン系不飽和アミドなどの重合性不飽和基を有するビニルモノマーが例示される。これらの具体例は、前記(1)の吸水性ポリマーに関して上述したものと同様のものが挙げられる。
前記(2)の吸水性ポリマーにおいては、これらの中でも、特にオレフィン系不飽和カルボン酸及び/またはそのアルカリ塩が好ましく用いられ、更に好ましくはメタクリル酸及び/またはそのアルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩が用いられる。
前記(3)の吸水性ポリマーについて説明する。
本発明に用いられるポリアミノ酸としては、その一部が架橋された架橋ポリアミノ酸が好ましい。架橋ポリアミノ酸から形成された吸水性ポリマーは、架橋されていないポリアミノ酸から形成された吸水性ポリマーに比して、吸水量、保持量、尿に対する安定性の点で優れる。架橋ポリアミノ酸の主鎖は、アミノ酸が脱水縮合したポリペプチドからなる。架橋ポリアミノ酸が共重合体である場合、その重合様式は、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体であっても、グラフト共重合体であってもよい。
本発明に用いられるポリアミノ酸を構成するアミノ酸としては、例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられる。アミノ酸は、光学活性体(L体、D体)であっても、ラセミ体であってもよい。
ポリアミノ酸が、アミノ酸とアミノ酸以外の他の単量体成分との共重合体である場合、該他の単量体成分としては、例えば、アミノカルボン酸、アミノスルホン酸、アミノホスホン酸、ヒドロキシカルボン酸、メルカプトカルボン酸、メルカプトスルホン酸、メルカプトホスホン酸等が挙げられる。また、多価アミン、多価アルコール、多価チオール、多価カルボン酸、多価スルホン酸、多価ホスホン酸、多価ヒドラジン化合物、多価カルバモイル化合物、多価スルホンアミド化合物、多価ホスホンアミド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、多価イソチオシアナート化合物、多価アジリジン化合物、多価カーバメイト化合物、多価カルバミン酸化合物、多価オキサゾリン化合物、多価反応性不飽和結合化合物等が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミノ酸の側鎖基は、アミノ酸残基における基そのままであっても、他の基に変換した基(ペンダント基)であってもよい。この場合のペンダント基は、ポリアミノ酸主鎖と、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合等を介して結合した基である。例えば、ポリグルタミン酸の場合、側鎖基としては、アミノ酸残基におけるカルボキシル基の他、ペンダント基として、例えばカルボキシル基を有する炭化水素基、スルホン酸基を有する炭化水素基等が挙げられる。また、側鎖基の結合位置は特に限定されない。例えば、ポリアスパラギン酸の場合、側鎖基であるカルボキシル基はアミノ酸残基中α位で結合していても、β位で結合していても構わない。ポリグルタミン酸の場合、側鎖基であるカルボキシル基はアミノ酸残基中α位で結合していても、γ位で結合していても構わない。
本発明に用いられる好ましいポリアミノ酸である架橋ポリアミノ酸における架橋構造は、特に限定されず、例えば、架橋ポリアミノ酸のアミノ酸残基中のカルボキシル基と架橋剤とが反応または会合した構造、ペンダント基の有する極性基と架橋剤とが反応または会合した構造、ポリアミノ酸主鎖同士が直接結合した自己架橋体等が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミノ酸については、種々の製造法によるものが用いられる。例えば微生物による培養法、化学合成法等が挙げられる。また、架橋ポリアミノ酸の製造方法も特に限定されない。例えば酸性アミノ酸を架橋させてハイドロゲルを得る方法(米国特許第3948863号;特公昭52‐41309号、特開平5‐279416号)、ポリグルタミン酸にγ線を照射する方法(高分子論文集、50巻10号、755頁(1993年)、特許203493号、特許3416741号、特許3715414号、特表2005‐314489号)、ポリグルタミン酸の架橋剤による架橋(特開平11‐343339号、特開2003‐192794号、特開2005‐179534号、特開2001‐181387号)、ポリアスパラギン酸、アスパラギン酸と架橋剤を熱により反応する方法(特表平6‐506244号;米国特許第5247068及び同第5284936号、特開平7‐309943号、特開平8‐59820号)等を用いることが出来る。吸水性能の観点から、ポリアスパラギン酸またはポリグルタミン酸が好ましい。
架橋剤、表面架橋、表面処理等については、前記(1)の吸水性ポリマーと同様である。反応溶媒に関しては、水を用いることができる。
前記(4)の吸水性ポリマーの「表面に粘着性を向上させる処理」について説明する。
表面に粘着性を向上させる処理とは、吸水性ポリマーが吸水して膨潤したときのパルプに対する粘着性(即ち、吸水性ポリマーのパルプに対する固定され易さ)が、当該処理を行うことにより、当該処理を行わなかった場合に比べて高まる処理である。
表面に粘着性を向上させる処理としては、以下の処理が好ましい。
(4−1)吸水性ポリマーの極表面を溶かして、吸水性ポリマー表面に低分子物を生成させ、粘着性を発現させる処理、
(4−2)水溶性の高分子あるいは低分子で吸水性ポリマー表面をコーティングする処理、
(4−3)水溶性ポリオール及び/又は水溶性ポリエーテルおよび水でゲルを可塑化する。ゲルを柔らかくする処理。
前記(4−1)の処理について説明する。
この処理には、亜硝酸ナトリウムやビタミンC等のラジカル発生剤を用いることができる。
具体的な処理方法としては、含水状態下、あるいは水の共存下に吸水ポリマーを置き、上記ラジカル発生剤を共存させることにより分解を行わせる。分解の程度は、銅や鉄、亜鉛など、2価の金属イオンを共存させることにより、あるいはまた、紫外線を照射する、処理時間や温度を調整するなどして調整する。これら処理条件は吸水ポリマーの種類(架橋度)によっても異なるため適宜調整して行う。
前記(4−2)の処理について説明する。
この処理には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子化合物、あるいはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、等の低分子化合物を用いることができる。吸水性ポリマーと水溶性物質の割合は、吸水性ポリマー100重量部に対して、水溶性物質を0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部である。
具体的な処理方法としては、これらの化合物をドライブレンドする方法、一定の水溶液、場合によっては水溶性の有機溶剤に溶解させたものを散布することにより、あるいは、溶液中に吸水性ポリマーを投入して溶液ごと吸収、乾燥させる。
前記(4−3)の処理について説明する。
この処理には、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリエタノールアミン等のポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(好ましくは平均分子量130〜400)、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコール、ソルビタン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリエーテル、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(200)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエステル等のエステル基を含むポリエーテルポリオール等の水溶性ポリオール、中でも、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール、及び平均分子量130〜400のポリプロピレングリコールを用いることができる。
具体的な処理方法としては、これらの水溶性ポリオール、水、上記吸水性ポリマーを所定の割合で混合する。混合比率は、好ましくは水溶性ポリオール/水/吸水性ポリマー=30〜60重量部/0.1〜20重量部/30〜60重量部である。
混合の方法は特に制限されないが、例えば、ドラムタンブラー、V型ブレンダー、リボンミキサー、ナウタミキサー、ウエストミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー等を用い、水溶性ポリオール/水/吸水性ポリマーを一括添加・混合するか、又は吸水性ポリマーまたは水溶性ポリオール/水を攪拌している中に、もう一方の材料を逐次添加する方法があげられる。あるいは、吸水性ポリマー上に水溶性ポリオール/水を散布する方法が挙げられる。
混合割合は吸水性ポリマーと共存する繊維状物質の割合や、乳幼児用や大人用、生理用ナプキンなど、製品に求められる吸収体の特性によって適宜変更可能である。吸水性ポリマーに対して水溶性ポリオールの比率を高くすることによって、処理後に得られる吸水性ポリマーは柔らかくなり、吸収体全体もより柔軟に変形可能になる一方、表面の接着性が増し、通液性は低下する。逆に、吸水性ポリマーに対して水溶性ポリオールの比率を低くすることによって、処理後に得られる吸水性ポリマーは相対的に硬いものとなり、吸収体全体も硬く、潰れにくくなるので、より圧力に対して吸収性能が安定する。吸水性ポリマーは表面の接着性は、水溶性ポリオールの比率を高めたものに比べると低下する傾向にあるため、通液性は高めになる。通液性の工程によって、吸水性ポリマーの配置の仕方、すなわち、散布量や間隔を適宜調整する。
第1実施形態における吸収体について更に説明する。
繊維混合体33の構成成分として吸水性ポリマー10と併用される繊維状物としては、当該技術分野において通常用いられているものを適宜用いることができる。繊維混合体33としては、例えば繊維状物と吸水性ポリマーを空気中で均一混合し特定の形状に成型したもの、あるいはウエブ上に吸水性ポリマーを散布して混合状態を形成したもの、あるいは長繊維を開繊して吸水性ポリマーを散布し混合したものや積層させたものが挙げられる。
繊維状物としては、例えば、木材パルプや植物パルプ、コットン、羊毛、麻等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン等の単独あるいは複合体繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。繊維状物としては、その断面が円あるいはY字、C型、中空等の異型断面繊維を用いることができる。繊維状物は、親水性及び疎水性を有するもののどちらを用いてもよい。
第1実施形態における吸収体3には、図1及び図2に示すように、吸水性ポリマー10が配された領域31が、吸収体3の平面方向(吸収体の厚み方向に直交する方向)に相互に離間させて複数形成されている。
具体的には、図2に示すように、吸収体3の幅方向Sに、吸水性ポリマー10が配された領域31が3つ形成されており、吸収体3の長手方向Lに、吸水性ポリマー10が配された領域31が5乃至8程度直列している。
吸水性ポリマー10が配された領域31は、幅方向Sにおいて相隣接する領域31,31間及び長手方向Lにおいて相隣接する領域31,31間の何れにも、吸水性ポリマー10が配されていない領域32が介在している。また、吸収体3の幅方向の両端寄りに位置する領域31,31それぞれの外方にも、吸水性ポリマー10が配されていない領域32が存在している。
第1実施形態における吸収体3は、即ち非吸液時、例えばおむつ1の使用前においては、図2に示すように、厚みは全体においてほぼ均一であるが、使い捨ておむつ1の使用中に吸水性ポリマー10が尿を吸液すると、該吸水性ポリマー10は、その高い加圧下吸液量によって大きく膨潤し、図3に示すように、該吸水性ポリマー10が配された領域31の厚みを増大させる。他方、吸水性ポリマー10が配されていない領域32の厚みは増大しないか、増大してもわずかであるため、吸収体3の表面に凹凸が生じる。
この凹凸は、吸収体3と表面シート2との間、又は表面シート2と肌との間に空間5を形成し、通気性を向上させる。また、肌への接触が部分的となるため、肌全体がぬれることがなく、また、一度ぬれた肌をすばやく乾燥させる働きを担う。
吸水性ポリマー10は、加圧下通液速度が低いため、2回目の吸収の際(例えば2度目の排尿の際)には、該領域31における吸液は少なくなるが、該領域31の近傍に、吸水性ポリマー10が配されていない領域32が存在し、該領域32において充分な吸収が達成される。
尚、吸水性ポリマー10が配されていない領域32には、吸水性ポリマーが全く配されていなくても良いが、吸水性ポリマー10とは異なる特性の第2の吸水性ポリマーが配されていても良い。吸水性ポリマー10が配されていない領域32に配する第2の吸水性ポリマーは、この種の物品に従来使用されているものを特に制限なく用いることができる。第2の吸水性ポリマーは、2.0kPaでの加圧下通液速度が、吸水性ポリマー10に比して高いことが好ましく、例えば 50〜200ml/minであることが好ましく、60〜120ml/minであることが一層好ましい。
また、吸水性ポリマー10が配された領域31は、2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満であり、吸水性ポリマー10が配されていない領域32は、2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min以上であることが、部分的な膨潤をしながらも、吸収体全体に液を分配させることができる点から好ましい。
吸水性ポリマー10が配された領域31及び吸水性ポリマー10が配されていない領域32それぞれの2.0kPaでの加圧下通液速度は、以下のようにして測定される。
(領域31,32の2.0kPaでの加圧下通液速度の測定方法)
測定は、上述した吸水性ポリマーについての加圧下吸収量及び加圧下通液速度の測定方法を参考にして行う。
即ち、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm、株式会社三商販売のバイオカラム焼結ステンレスフィルター30SUS)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意した。直径25mmとなるように吸収体を切り取り、コックを閉鎖した状態でステンレスフィルター上に吸収体をセットした。次に、目開きが150μmで直径が25mmである金網を先端に備えた直径2mmの円柱棒を濾過円筒管内に挿入して、該金網と測定試料とが接するようにした。
その後、コックを解放し、測定試料である吸収体が膨潤するに十分な量の生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水)、例えば吸水体の飽和吸収量の5倍以上の生理食塩水に浸して30分間放置する。
次いで、濾過円筒管全体を生理食塩水から取り出し、更に測定試料に2.0kPaの荷重が加わるようおもりを載せる。コックを閉じて濾過円筒管内に生理食塩水を満たし、1分間放置した後、コックを開いて液を流し、20mLの液が通過する時間(T1)(秒)を計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から2.0kPaでの通液速度を算出する。尚、式中、T0(秒)は、濾過円筒管内に測定試料を入れないで、生理食塩水20mlが金網を通過すのに要する時間を計測した値である。
通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0
上記式で得られた値を円筒内の膨潤した吸水性ポリマー層の厚みで除して、20mmあたりの値に換算して加圧下通液速度とする。測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。
なお、吸収体において。測定対象となる領域の面積が小さく、上記大きさのサンプリングができない場合は、複数の領域を集めてサンプルを調整する。測定値にはこのときの操作上の誤差を含むものとする。
また、吸水性ポリマー10が配された領域31における、吸水性ポリマー10と繊維状物との混合割合(含有比率)は、繊維状物として、長さ5mm未満の繊維を用いる場合は、重量比で、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1/5〜3/1が好ましく、1/5〜2/1が更に好ましい。繊維状物として、長さ10mmを超える繊維、さらに30mmを超える、さらに70mmを超え、あるいは連続繊維を用いる場合は、重量比で、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1/1〜15/1が好ましく、3/1〜10/1が更に好ましい。
また、別の実施形態においては、領域32は吸収性ポリマー10を含んでいてもよい。その場合は、吸水性ポリマー10と繊維状物との混合割合(含有比率)は、領域31と同様に、重量比で、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1/5〜3/1が好ましく、1/5〜2/1が更に好ましい。ただし、この実施形態においては、領域31と領域32に含まれる吸水性ポリマー10あるいはおよび繊維状物の重量比は、領域31/領域32=10/1〜2/1、より好ましくは5/1〜3/1である。
以下、第1実施形態のおむつ1について更に説明する。
おむつ1は、全体として股下部に相当する長手方向中央部が括れた砂時計状の形状となっている。表面シート2及び裏面シート4はそれぞれ、吸収体3の左右両側縁及び前後両端部から外方に延出している。表面シート2は、その幅方向Sの寸法が、裏面シート4の幅方向の寸法より小さくなっている。おむつ1は、展開型のおむつであり、長手方向Lの一方の端部においては、その両側縁部に一対のファスニングテープFTが取り付けられている。また、他方の端部においては、裏面シート4上にランディングテープLTが取り付けられている。
おむつ1は、吸収体3の幅方向側縁部の上方に立ち上がることができる立体ギャザーを備えている。即ち、おむつ1における長手方向Lの両側それぞれには、弾性部材6を有する立体ギャザー形成用のシート材60が配されて、立体ギャザーが形成されている。
また、おむつ1における長手方向Lの両側には、レッグギャザー形成用の左右一対の一本又は複数本(第1実施形態においては2本)の弾性部材7,7が配されて、レッグギャザーが形成されている。レッグギャザー形成用の弾性部材7は、吸収体3の長手方向両側縁それぞれの外方に延出するレッグフラップにおいて、伸長状態で略直線状に配設されている。
立体ギャザー形成用のシート材60は、その一側縁に、前記弾性部材6が一本又は複数本(第1実施形態では3本)、伸長状態で固定されている。シート材60は、吸収体3の左右両側縁よりも幅方向Sの外方の位置において、おむつ1の長手方向Lに沿って表面シート2に接合されており、その接合部61が、立体ギャザーの立ち上がり基端部61となっている。シート材60は、立ち上がり基端部61からおむつ1の幅方向Sの外方に延出し、その延出部において裏面シート4と接合されている。シート材60は、おむつ長手方向Lの前後端部62,63において、表面シート2上に接合されている。
吸収体3の表面に凹凸が生じるような、吸収体の不均一な膨潤を妨げないために、吸収体を包む被覆シートは伸張性を有することが好ましい。たとえば、被覆シートとして、紙を用いる場合はクレープ率が少なくとも10%、より好ましくは15%、さらに好ましくは20%を越えることが好ましい。また、被覆シートとして不織布を用いる場合は、構成する繊維の捲縮率を高くしたり(機械捲縮の場合は、好ましくは15%、さらに好ましくは20%、もっとも好ましくは25%を越えることが好ましい。熱などの外部エネルギーによって捲縮が発現する潜在捲縮の場合もほぼ同じである。)、エンボスやプリーツ、スリット加工などによって、構造変形可能となるように処理してもよい。
また、表面材および吸収体を包む被覆シートを、吸水ポリマーを有さない領域32のみに接着することによって、表面シート2と肌との間に空間5を形成し、通気性を向上させる。一方、表面材および吸収体を包む被覆シートを、吸水ポリマーを有する領域31のみに接着することによって、さらに、好ましくは非接着領域を撥水処理(ワックスや脂肪酸類、高級アルコール、パラフィンまたはシリコーンオイルなど)を施すことにより、表面シート2と吸収体との間に形成された空間5の働きによって、吸収体からの蒸気が表面材を介して、おむつ内へ放出されるのを抑制することができる。
表面シート2としては、この種のおむつにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、尿などの液体を透過させることができるものであれば制限はなく、例えば、合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、多孔性シート等が挙げられる。 裏面シート4としては、この種のおむつにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性のものが好ましく用いられる。
第1実施形態のおむつ1は、通常の展開型のおむつと同様に使用できる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上述した第1実施形態のおむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態のおむつ1についての説明が適宜適用される。
図4は、第2実施形態である使い捨ておむつにおける吸収体4の、おむつ股下部のおむつ幅方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。
第2実施形態における吸収体3は、図4に示すように、吸水性ポリマー10と繊維状物との繊維混合体33からなる上部吸収層35と、該吸収層31の非肌当接面側に配された、繊維状物のみからなる下部吸収層36とを有しており、吸水性ポリマー10は、吸収体3の厚み方向においては、上部吸収層35に偏在しており、吸収体3の幅方向においては、吸収体3の両端部3E,3Eに偏在している。この吸収体3においては、吸水性ポリマー10が配されている部分37が、おむつ長手方向に亘って連続して形成されている。
第2実施形態のおむつにおいては、初回の排尿時に吸水性ポリマー10が吸液すると、吸水性ポリマー10の低い加圧下通液速度によって、該吸水性ポリマー10が配されている部分37の液透過性が低下する。それによって、該部分37が吸収体3の幅方向外方への液の移動を妨げる領域として機能し、横漏れ等が効果的に防止される。
尚、吸収体3の肌当接面側(裏面シート側)に、吸水性ポリマー10が配されていない下部吸収層36を設けてあることは、液が図中P1で示すように流れると共に吸収体3の長手方向前後方向にも流れて(図示せず)、上部吸収層35の上記部分37の長手方向の長い範囲あるいはその長手方向の全体が吸収に活用することができる点で好ましい。下部吸収層36は、吸収体3の幅方向の全域に渡って存在することは必ずしも必要ではなく、例えば、吸収体3の幅方向の中央部に存在する下部吸収層36の両側端36a,36aが、上記部分37の内側端部37a,37aの位置にあるか、又はそれより外方であって吸収体の両側端3a,3aに達しない位置にある形態も好ましい。
また、上記効果を十分発現するためには、下部吸収体と上部吸収体の吸収力を比較した場合、上部吸収体のほうが高いことが好ましい。ここで、吸収体の吸収力の評価方法を示す。吸収体の吸収力は、吸水ポリマーの吸収速度を評価する方法として、当該技術分野において一般に用いられているDW法に準じて評価される。DW法を実施する装置として一般的に知られている装置(Demand Wettability Tester)を用いて測定される。具体的には、生理食塩水の液面を等水位にセットした試料台〔70mmφ、No.2濾紙をガラスフィルターNo.1上に置いた台〕上に、測定対象の吸収体(50mmφ)を設置する。吸収体を設置した時点の吸水量を0とし、時間ごとの吸水量(この吸収量は、生理食塩水の水位の低下量を示すビュレットの目盛りで測定される)を測定する。測定は30秒、60秒、3分後、5分後、10分後、30分後に行うことを基本とし、適宜時間の間隔を変えて行う。十分時間が経過した後の吸収量の値(該吸収体が最大吸水することができる量)が高いほど、あるいは単位時間当たりの吸水量が高いほど、吸収体の吸水力が高いとする。 吸収体の吸収力は、吸収体の密度や親水度(パルプに合成繊維を混合したり、また、合成繊維の表面処理剤を変える)、配合する吸水ポリマーの吸水能力を変えることによって調整可能である。
図5及び図6は、本発明の第3実施形態としての使い捨ておむつを示す図である。
第3実施形態の使い捨ておむつ1Aは、図5及び図6に示すように、おむつ股下部における吸収体が、おむつ幅方向に3つに分割されている。即ち、おむつ股下部における吸収体は、おむつ幅方向の中央部に位置する中央片3Mと、おむつ幅方向の両端近傍に位置する側部片3S,3Sとに分割されている。また、その側部片3S,3Sが配されている領域における各側部片3Sの裏面シート4側には、弾性部材7,7・・が、おむつ長手方向に沿って伸長状態で配されている。
そして、おむつの着用時には、図6に示すように、中央片3Mと側部片3S,3Sそれぞれとの間が屈曲すると共に、側部片3S,3Sが配されている領域が、弾性部材7の収縮力によって、着用者の大腿部の内側面Mに圧接される。
このような構成のおむつは公知であるが、第3実施形態の使い捨ておむつにおいては、側部片3S,3S中に吸水性ポリマー10が配されている。より具体的には、各側部片3Sは、吸水性ポリマー10と繊維状物との繊維混合体からなる。他方、中央片3Mは、繊維状物の集合体からなり、吸水性ポリマー10は配されていない。
側部片3S,3Sは、弾性部材7によって加圧されるが、吸水性ポリマー10は加圧下吸水量が高いため、側部片3S,3Sに達した液は、側部片3S,3Sに吸収される。また、加圧下通液速度が低いため、ある程度の量以上を吸収した後は、液が側部片3S,3Sを通って更に外方へと移行することが阻止される。
第3実施形態の使い捨ておむつによれば、このようにして、優れた漏れ防止性能が得られる。
図7は、本発明の第4実施形態である使い捨ておむつ1Bを示す図である。
第4実施形態の使い捨ておむつ1Bの吸収体3においては、おむつ長手方向中央部より背側に偏倚した位置に、吸水性ポリマー10が配された領域31が形成されている。使い捨ておむつ1Bにおいては、吸水性ポリマー10が吸液して、領域31の加圧下液透過性が低下するため、尿の背中側からの漏れを防止できると共に、尿と便との混合による刺激物質の生成を防止することもできる。
吸水性ポリマー10が配された領域31は、その腹側端部位置からおむつ背側端縁までの距離Lbが、おむつ全長Laの20〜50%となる位置、特に30〜45%となる位置に形成することが好ましい。
また、第4実施形態の使い捨ておむつ1Bは、第1実施形態の使い捨ておむつ1と同様に、長手方向Lの両側に、立体ギャザー形成用のシート材60が配されて一対の立体ギャザーが形成されている。また、各シート材60は、おむつ長手方向Lの前後端部62,63において、表面シート2上に接合されている。
第4実施形態における吸収体3は、前後端部62,63近傍においてシート材60に覆われている部分38も、吸水性ポリマー10が配された領域38となっている。シート材60の前後端部又はその近傍を表面シートに接合する際に、立体ギャザーの幅と同じ幅の全域を表面シート2上に固定できない場合等であっても、該シート材に覆われている部分38に吸水性ポリマー10が配されていることで、吸収体3中やシート材60と吸収体3との間を通して液が漏れ出すことを防止することができる。即ち、吸水性ポリマー10の吸液により、該吸水性ポリマー10が配された領域38の厚みが増大すると共に該吸水性ポリマー10の低い加圧下液透過性によって、該領域38の加圧下液透過性も低下するため、該領域38を通っての液の漏れ出しや、表面シート2とシート材60との間、表面シート2と吸収体3との間を通っての液の漏れ出しを防止することができる。
おむつ1の幅方向において、吸水性ポリマー10が配された領域38と、立体ギャザー形成用のシート材60と、表面シート2及び裏面シート4の接合部64との間の離間距離W(図8参照)は、10m以内であることが好ましく、より好ましくは5mm以内である。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、第1実施形態における吸収体3のように、吸水性ポリマー10が配された領域31を、おむつ幅方向及び長手方向の両方向に離間させて形成するのに代えて、幅方向のみに離間させて形成し、長手方向においては全長に亘って連続するように形成しても良い。
また、前記各実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして展開型の使い捨ておむつを挙げたが、例えばパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁ライナ、吸収パッド(尿取りパッド)等にも適用できる。
本発明の吸収性物品は、主として尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられる。
また、上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔合成例1〕
初めに、アクリル酸ナトリウムとN−アシル化グルタミン酸ソーダ(味の素製 商品名アミソフトGS−11F)のイオン交換水溶液を二分割し、一方に開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(和光純薬工業製 商品名V−50)とポリエチレングリコール(花王製 K−PEG6000 LA)を混合溶解し、モノマー溶液(1)を調製した。また、もう二分割した残り一方に、過硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)を加え、モノマー溶液(2)を調整した。
次に、SUS304製 5L反応容器(アンカー翼使用)に分散剤としてポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルを0.11%[対アクリル酸重量,有効成分として]を仕込み、溶媒としてノルマルヘプタンを加えた。溶存酸素を追い出す目的で窒素ガスを吹き込み、撹拌下に90℃まで昇温した。容器内に、モノマー溶液(1)を滴下、重合を進行させ、その後、モノマー溶液(2)を滴下し重合した。
モノマー滴下終了後、脱水管を用いて共沸脱水を行い、吸水性ポリマー(ハイドロゲル)の含水量を吸水性ポリマー100重量部に対して60重量部に調整した。その後、架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業製、商品名デナコールEX−810)0.224gを水10gに溶解したものを添加した。冷却後、溶媒を除去し、乾燥させることにより吸水性ポリマーを得た。
得られた吸水性ポリマーについて、得られた吸水性ポリマーについて、大粒径の吸水性ポリマーをふるいわけによって除去し、平均粒径370μm、加圧下吸収量は22g/g、加圧下通液速度45ml/minの吸水性ポリマーを得た。
〔合成例2〕
合成例1で用いたアクリル酸ナトリウムとN−アシル化グルタミン酸ソーダ(味の素製 商品名アミソフトGS−11F)のイオン交換水溶液を四分割し、それぞれ、以下のように調整した。すなわち、開始剤を入れないもの(モノマー溶液(1))、開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(和光純薬工業製 商品名V−50)とポリエチレングリコール(花王製 K−PEG6000 LA)を混合溶解したもの(モノマー溶液(2))、さらにクエン酸チタン水溶液(50%クエン酸と7.6%(TiO2)硫酸チタニル水溶液を33/439の重量比で混合)を混合したもの(モノマー溶液(3))、過硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)とクエン酸チタン水溶液を加えたもの(モノマー溶液(4))を調整した。
次に、合成例1の分散剤を日本油脂製ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(商品名 パーソフトEL)と日光ケミカルズ製N−アシル−N−メチルタウリンナトリウム(商品名 ニッコールSMT)に変更した重合槽中に、上記モノマー水溶液(1)〜(4)を逐次滴下し、重合を行った。以下合成例1と同様に処理し、吸水性ポリマーを得た。
得られた吸水性ポリマーについて、大粒径の吸水性ポリマーをふるいわけによって除去し、平均粒径330μm、加圧下吸収量は20g/g、加圧下通液速度30ml/minの吸水性ポリマーを得た。
〔比較合成例1〕
合成例1で用いたアクリル酸ナトリウムとポリエチレングリコールジアクリレートおよびD−ソルビトールを溶解させて反応液とした。次に窒素ガス雰囲気下で20分脱気した。続いて、過硫酸ナトリウムの10%水溶液および、0.1%アスコルビン酸水溶液を攪拌しながら滴下した。生成したゲルを粉砕しながら20〜95℃で重合を行い、重合開始30分後に含水物を取り出した。含水ゲルを金網上に広げて電気乾燥機で乾燥させ、ロールミルを用いて粉砕した。得られた粉砕物は篩い分けをして、合成例1の吸水ポリマーの粒径分布に合わせた。得られた吸水ポリマーに0.5重量%のアエロジル(日本アエロジル(株)製、多孔質シリカ粒子)処理を添加し、ドライブレンドによって吸水ポリマー表面に付着させた。
得られた吸水性ポリマーは、平均粒径350μm、加圧下吸収量は21g/g、加圧下通液速度130ml/minの吸水性ポリマーを得た。
〔比較合成例2〕
合成例1で用いたアクリル酸ナトリウムとN−アシル化グルタミン酸ソーダ(味の素製 商品名アミソフトGS−11F)のイオン交換水溶液に開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(和光純薬工業製 商品名V−50)と、ポリエチレングリコール(花王製 K−PEG6000 LA)を混合溶解し、モノマー溶液を調製した。
次に合成例1の分散剤に変えて、ポリオキシアルキレンエーテル硫酸エステルを0.11%[対アクリル酸重量,有効成分として]を仕込み、溶媒としてノルマルヘプタンを加えた。以後、合成例1と同様にして吸水性ポリマーを得た。
得られた吸水性ポリマーについて、得られた吸水性ポリマーについて、大粒径の吸水性ポリマーをふるいわけによって除去し、平均粒径320μm、加圧下吸収量は12g/g、加圧下通液速度3ml/minの吸水性ポリマーを得た。
表1に、合成例1,2及び比較合成例1,2で得られた吸水性ポリマーそれぞれについての平均粒径、加圧下吸収量(2.0kPa下)及び加圧下通液速度(2.0kPa下)を纏めて示した。
Figure 2009072421
〔実施例1〕
解繊したパルプ(フラッフパルプ)100重量部と合成例1の吸水ポリマー200重量部を空気気流中に混合し、メッシュ内面から吸引を行いながら積繊した。パルプ/吸水ポリマー混合積繊体の合計坪量は450g/m2であった。得られた積繊体をホットメルト粘着剤をスプレー塗工した坪量16g/m2のティッシュペーパーで包み込んで吸収体を得た。
〔実施例2〕
ブロック状に吸引孔を空けたメッシュ上に、解繊したパルプ(フラッフパルプ)100重量部と合成例1の吸水ポリマー200重量部を空気気流中に混合し、メッシュ内面から吸引を行いながら積繊した。パルプ/吸水ポリマー混合積繊体の合計坪量は450g/m2であった。次いで、解繊したパルプ(フラッフパルプ)を積繊し、一部に吸水ポリマーを含む吸収体を得た。吸引の状態によっては、パルプ/吸水ポリマー混合積繊体の上に、一部薄いパルプのみの層が形成される場合もあった。ブロック(パルプと吸水ポリマーの混合体が存在する領域)の大きさは、長手方向50mm、幅方向25mm、互いの間隔は10mm(パルプのみが存在する領域)であり、ブロックは3列で互いに千鳥状となるように配されている。得られた積繊体をホットメルト粘着剤をスプレー塗工した坪量16g/m2のティッシュペーパーで包み込んで吸収体を得た。
〔実施例3〕
実施例2の積繊体の下に、芯がポリエチレンテレフタレート、鞘が高密度ポリエチレンからなる複合偏芯繊維からなるエアスルー不織布(繊維の太さ、5.6dtex、坪量40g/m2)を積層した以外は実施例1と同様にして吸収体を得た。
〔実施例4〕
先ず、捲縮したアセテート長繊維のトウを用意した。この長繊維の繊維径は2.1dtexであった。トウの全繊維量は2.5万dtexであった。このトウを、伸張下に搬送し空気開繊装置を用いて開繊し、開繊ウエブを得た。次いで、多数の円盤が軸周りに所定間隔おきに組み込まれたロールと、平滑な受けロールとの間に開繊ウエブを通して、該ウエブを梳いた。その後、幅100mmに調節し、その搬送速度を減速した状態でバキュームコンベア上に転写し、当該バキュームコンベア上でのウエブの張力を緩めて捲縮を発現させた。ウエブ中の繊維の捲縮率は30%、1cm当たりの捲縮数は15個であった。これによって長繊維間の空間を広げ、吸収性ポリマーを入り込ませ易くし、またウエブを厚くして吸収性ポリマーの埋没担持性を向上させた。
ウエブ上に第1散布領域、第2散布領域、第3散布領域を設けるように、合成例2の吸水ポリマーを散布した。第1散布領域は、長さ方向50mm、幅30mmの形状を、幅方向50mm離間して左右2箇所に配置されるようにした。また、第2散布領域は、第1散布領域から長手方向に100mm間隔を置いた位置に、長さ方向100mm、幅80mmの形状を、第3散布領域は、第2散布領域から長手方向に50mm間隔を置いた位置に、長さ方向50mm、幅30mmの形状を、幅方向50mm離間して左右2箇所に配置されるようにした。ウエブの坪量は35g/m2、各部の吸水ポリマーの坪量は300g/m2であった。全体に、グリセリン/水=90/10(重量比)の溶液を散布し、吸水ポリマーを可塑化するとともに、長繊維に固定した。
次に、開繊したフラッフパルプ100g/m2と合成例2の吸水ポリマーを空気気流中で均一に混合したものを、上記長繊維/吸水ポリマー混合体の下側に敷き、これら全体をホットメルト粘着剤をスプレー塗工した坪量16g/m2のティッシュペーパーで包みこんだ。その後、金属ロール−ゴムロール間で圧縮を行い(2つのロール間のクリアランスは0mmに設定した。)、ウエブとティッシュペーパーを一体化し、吸収体を得た。
〔比較例1〕
実施例1の吸水ポリマーを比較合成例1の吸水ポリマーに変更した以外は実施例1と同様にして吸収体を得た。
〔比較例2〕
実施例1の吸水ポリマーを比較合成例2の吸水ポリマーに変更した以外は実施例1と同様にして吸収体を得た。
得られた各吸収体について、以下の評価試験を行った。性能に関る測定はn=3で測定し平均値を測定値とし、結果を表2に示した。
〔吸収性能〕
長さ400mm、幅100mmの大きさに作成した実施例1〜4及び比較例1,2の各吸収体と、花王株式会社製の市販の使い捨ておむつ(メリーズMサイズ)の吸収体以外の材料とから、該使い捨ておむつと同様の構造を有する使い捨ておむつを作成して、評価サンプルとした。評価はサンプルを幅方向が上下になるように30°の傾斜板に固定し、吸収体の上方側の端部から20mmの位置に生理食塩水を40gずつ、5分間隔に繰り返し注入した。吸収体の端部(サンプルによって、立体ギャザーを乗り越えて幅方向端部からもれを生じる場合と、立体ギャザーによって液がせき止められ、長手方向端部から漏れを生じる場合がある)のから液が漏れ出すまでの注入量を比較した。
評価結果は実施例1の吸収容量を1.0とした時の相対値を以下の計算式を用いて算出した。
吸収容量(相対値)=(サンプルの吸収容量)/(実施例1の吸収容量)
〔液戻り性〕
上述の吸収性能を評価したものと同様に試験サンプルを作成した。吸収体長手方向前端部から200mm、幅方向中央部に、内径35mmの円筒を置き、生理食塩水40gを高さ10mmになるように液を維持しながら注入した。この時、吸収に要した時間を測定した。吸収開始から10分後に、再度40gを注入、吸収時間を測定というサイクルで、同様の操作を計3回繰り返し、合計120gの生理食塩水を吸収させた。なお、吸収時間の評価としては3回目の吸収に要した時間を評価値とし、時間が短いのほど性能が良好であることを示している。予め、東洋ろ紙(アドヴァンテックNo.5A)を100mm×100mmに切断し、30枚重ねにしたものを準備し(重量測定W1)、注入開始後10分後に、注入点を中心として吸収体上に載せ、厚さ5mm、100mm×100mmのアクリル板を介して、3.5kPaの圧力を掛け、2分後にろ紙の重量を測定し(W2)、次式により液戻り量を算出した。
液戻り量(g)=最初のろ紙の重量(W1)−加圧後のろ紙の重量(W2)
〔通気抵抗値〕
100mm×100mmに作製した吸収体の中央部から、生理食塩水を1g/cm2となるように吸収させた。注入開始から10分後の吸収体の通気抵抗値を、カトーテック製の通気性試験機KES−F8(商品名)を用いて測定した。この装置によれば、一定流量の空気(4cc平方cm/sec)を通過させたときの圧力損失を測定し、通気抵抗値が算出される。通気抵抗値は、小さければ小さいほど通気性が高いことを意味する。このような通気抵抗値は、フラップパルプ及び高吸収性ポリマーの積繊体からなる従来の吸収体の通気抵抗値の約1/2という極めて低い値となる。通気抵抗値の下限に特に制限はなく、その値が小さければ小さいほど通気性は高くなる。
本発明の吸収体の中には、前記の通気抵抗値が、前記測定装置の測定限界以下、即ち約0.2kPa・s/m以下となるものもある。例えば、吸収体の構成材料としてパルプを用いずに、長繊維のウエブ中に高吸収性ポリマーを担持させ、ティッシュペーパーで包んだものが挙げられる。従って本発明においては、前記の通気抵抗値に下限値は存在しない。前記測定装置の測定限界以下となる他の材料の例としては、吸収性物品に用いられる通常のティッシュペーパーや表面シート、ガーゼの類などがある。
〔柔軟性〕
吸収体についてハンドルオ・メーター試験を行い、以下の評価基準に従って柔軟性を評価した。数値が小さい程、当てやすさやフィット性が良好であることを示す。
〔評価基準〕
◎:ハンドルオ・メーターの測定値が0.5N以下である。
○:ハンドルオ・メーターの測定値が0.5Nを超え、1N以下である。
△:ハンドルオ・メーターの測定値が1Nを超え、1.5以下である。
×:ハンドルオ・メーターの測定値が1.5Nを超える。
〔フィット性〕
得られた吸収体を用いて作成したおむつを、Lサイズパンツおむつ使用の乳幼児5名(7ヶ月〜14ヶ月児)に装着させ、おしっこをした後も含めて母親の印象を聞き取った。
〔評価基準〕
○:すっきりフィットしていて、股間がもこもこしていない。
△:ややすっきりしている。
×:もこもこ感があってすっきりせず、フィットしていない。
Figure 2009072421
本発明の第1実施形態である使い捨ておむつの展開状態における肌当接面側(表面シート側)を一部破断して示す平面図である。 吸水性ポリマーが吸液していない状態の図1のI−I線断面を模式的に示した拡大断面図である。 吸水性ポリマーが吸液した状態の図1のI−I線断面を模式的に示した拡大断面図である。 本発明の第2実施形態である使い捨ておむつにおける吸収体4の、おむつ股下部のおむつ幅方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態である使い捨ておむつの展開状態における、おむつ股下部のおむつ幅方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態である使い捨ておむつの使用状態における図5相当図である。 本発明の第4実施形態である使い捨ておむつの展開状態における肌当接面側(表面シート側)を一部破断して示す平面図である。 図7のII−II線断面を模式的に示した拡大断面図である。
符号の説明
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 表面シート
3 吸収体
31,35,38 吸水性ポリマー10が配された領域
32 吸水性ポリマー10が配されていない領域
33 繊維混合体
4 裏面シート
10 吸水性ポリマー

Claims (5)

  1. 2.0kPaでの加圧下吸収量が20g/g以上であり且つ2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満である吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品。
  2. 前記吸水性ポリマーが配された領域が、前記吸収体の平面方向に相互に離間させて複数形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記吸水性ポリマーは、前記吸収体の厚み方向における特定の部位に偏在している請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記吸水性ポリマーが配された領域は、2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min未満であり、前記吸水性ポリマーが配されていない領域は、2.0kPaでの加圧下通液速度が50ml/min以上である請求項2記載の吸収性物品。
  5. 前記吸水性ポリマーは、表面に粘着性を向上させる処理が施されてなる請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
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