(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置におけるメモリセル領域の平面構成を示している。また、図2〜図6は、それぞれ図1のII−II線、III−III線、IV−IV線、V−V線及びVI−VI線における断面構成を示している。
図1及び図2に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板1の上部には、例えばSTI等の複数の埋め込み酸化膜からなる素子分離領域4が形成されている。半導体基板1の上部には、複数のn型不純物拡散層からなり、拡散ビット線として機能するソースドレイン領域5が互いに間隔をおいて一方向に形成されており、該ソースドレイン領域5と接続されたビット線コンタクト部13は素子分離領域4によって分離されている。
図3及び図4に示すように、各ソースドレイン領域5の上には、ビット線埋め込み酸化膜9がそれぞれ形成されている。さらに、各ソースドレイン領域5同士の間に形成される活性領域の上には、例えば酸化シリコン(SiO2 )、窒化シリコン(SiN)及び酸化シリコン(SiO2 )の積層膜(いわゆるONO膜)からなり、電荷の捕獲サイトを有するトラップ膜6がそれぞれ形成されている。
各トラップ膜6の上には、n型不純物である例えば燐(P)が導入された多結晶シリコンからなり、各メモリセルのゲート電極を構成するワード線10がビット線埋め込み酸化膜9と交差する方向に形成されている。
図5及び図6に示すように、第1の実施形態に係るワード線(ゲート電極)10は、該ワード線10が延伸する方向に平行な方向(図面では前後方向)の側面の下部が半導体基板1の主面に対して垂直であり、且つ側面の上部が上方に向かうほど幅が小さくなるように傾斜している(一例として順テーパー形状)。ここでは、図5及び図6から分かるように、ビット線埋め込み酸化膜9の高さまでが、ワード線10の下部に相当する。
図5に示すように、トラップ膜6の上に形成された、隣り合うワード線10同士の間は、埋め込み絶縁膜11により埋め込まれている。埋め込み絶縁膜11から露出する各ワード線10の上面には、例えばコバルト(Co)又はニッケル(Ni)等からなる金属シリサイド層23がそれぞれ形成され、該金属シリサイド層23が形成された各ワード線10及び埋め込み絶縁膜11の上には、層間絶縁膜12が形成されている。
また、図6に示すように、拡散ビット線であるソースドレイン領域5は、ビット線コンタクト部13において、層間絶縁膜12を貫通するコンタクト14と接続され、層間絶縁膜12上に形成された、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)を主成分とする金属からなるビット配線15と接続されている。なお、ソースドレイン領域5と並列に金属からなるビット配線15を設けているのは、より低抵抗のビット配線15を設けることにより、不純物拡散層からなるソースドレイン領域5、ひいてはメモリセルへのアクセスの高速化を図るためである。
また、ソースドレイン領域5と接続されるビット線コンタクト部13は高濃度不純物拡散層22からなり、該高濃度不純物拡散層22の上部にも金属シリサイド層23が形成されている。
なお、図1においては、埋め込み絶縁膜11、層間絶縁膜12、ビット線埋め込み酸化膜9、トラップ膜6及びビット配線15は、図示を省略している。
以下、前記のように構成された半導体記憶装置の製造方法について図7〜図14を参照しながら説明する。なお、図7〜図14は、図1に示す各断面位置のいずれか1本に沿った線の断面に相当する。すなわち、図7(a)〜図8(a)、図10(b)、図11(a)、図12(a)、図13(a)及び図14(a)は、図1のV−V線における断面に相当し、図8(b)〜図10(a)は、図1のIII−III線における断面に相当し、図10(c)、図11(b)、図12(b)、図13(b)及び図14(b)は、図1のVI−VI線における断面に相当する。
まず、図7(a)に示すように、半導体基板1の主面上に、例えば膜厚が80nm〜300nm程度の窒化シリコンからなる第1のマスク形成膜2Aを形成し、続いて、形成した第1のマスク形成膜2Aの上に第1のレジスト膜3を塗布する。その後、リソグラフィ法により、第1のレジスト膜3に素子分離形成用の開口部3aを形成する。
次に、図7(b)に示すように、ドライエッチング等により、第1のレジスト膜3を用いて第1のマスク形成膜2Aをエッチングして、第1のマスク形成膜2Aから、第1のレジスト膜3の開口部3aが転写された開口部2aを有する第1のマスク膜2を形成する。続いて、第1のレジスト膜3を除去した後、ドライエッチング等により、第1のマスク膜2を用いて半導体基板1をエッチングして、半導体基板1の上部に溝部1aを形成する。
次に、図7(c)に示すように、 半導体基板1の溝部1aに、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜を充填し、化学機械研磨(CMP)法により、充填した酸化シリコンの上面を平坦化して、STI等からなる素子分離領域4を形成する。
次に、図8(a)に示すように、素子分離領域4を含む半導体基板1の上の全面にわたって、膜厚が20nmのONO膜であり、電荷の捕獲サイトを有するトラップ膜6を堆積する。続いて、例えば化学的気相堆積(CVD)法により、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを堆積する。さらに、第2のマスク形成膜7Aの上に第2のレジスト膜8を塗布する。
次に、図8(b)に示すように、リソグラフィ法により、第2のレジスト膜8にソースドレイン形成領域をそれぞれ開口する開口パターン8aを形成する。ここで、開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域5の幅となり、すなわち拡散ビット線の幅に相当する。一方、第2のレジスト膜8のライン幅は150nmであり、このライン幅はメモリセルトランジスタのチャネル幅に相当する。
次に、図8(c)に示すように、ドライエッチング等により、第2のレジスト膜8を用いて第2のマスク形成膜7Aをエッチングして、第2のマスク形成膜7Aから、第2のレジスト膜8の開口パターン8aが転写された開口部7aを有する第2のマスク膜7を形成する。続いて、第2のマスク膜7の開口部7aから露出するトラップ膜6を除去する。但し、トラップ膜6は膜厚が20nmと小さいため、除去せずにイオン注入の際の半導体基板1の保護膜として用いてもよい。
次に、図9(a)に示すように、第2のマスク膜7を用いて、例えばn型の不純物である砒素(As)を加速エネルギーが5keV〜200keVで且つドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、それぞれがn型不純物拡散層からなる複数のソースドレイン領域5を形成する。
次に、図9(b)に示すように、例えば、高密度プラズマ式化学的気相堆積(HDP−CVD)法又は減圧化学的気相堆積(LP−CVD)法等により、少なくとも第2のマスク膜7の各開口部7aに、シリコン酸化膜9Aが埋め込まれるように堆積する。
次に、図9(c)に示すように、例えばCMP法又はエッチバック法等により、シリコン酸化膜9Aにおける第2のマスク膜7の開口部7aに埋め込まれた部分を残して、他の部分を除去する。
次に、図10(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法等により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去する。これにより、トラップ膜6を露出させると共にシリコン酸化膜9Aからビット線埋め込み酸化膜9を形成する。ここで、第2のマスク膜7を除去する前又は除去した後に、ウェットエッチング法又はエッチバック法等により、ビット線埋め込み酸化膜9の高さを、例えば50nmに調整する。
次に、図10(b)及び図10(c)に示すように、例えばLP−CVD法により、トラップ膜6及びビット線埋め込み酸化膜9の上に、n型の不純物である燐(P)が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にドープされた多結晶シリコン膜10Aを堆積する。
次に、図11(a)及び図11(b)に示すように、リソグラフィ法により、多結晶シリコン膜10Aの上に、ソースドレイン形成領域と交差する方向に複数のワード線を形成するための配線パターンを有する第3のレジスト膜81を形成する。
次に、図12(a)及び図12(b)に示すように、第3のレジスト膜81を用いて、ドライエッチングにより多結晶シリコン膜10Aを所定形状にパターニングすることにより、多結晶シリコン膜10Aから複数のワード線(ゲート電極)10を形成する。
このとき、第1のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°よりも小さい角度、例えば84°±4°程度の角度となるようにドライエッチングを行なう。続いて、多結晶シリコン膜10Aにおけるエッチングの下端部(最深部)の高さがビット線埋め込み酸化膜9の高さとほぼ同一となった時点で、第2のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°±1°程度の角度となるようにドライエッチングを行なって、ワード線10同士の間のトラップ膜6を露出する。なお、エッチング中に膜厚をモニタして、エッチングのステップ内容を切り替える手法は一般に知られている(例えば、特許文献4を参照。)。
また、多結晶シリコン膜10Aの側面を傾斜させる方法は、エッチング時の圧力若しくはエッチングガスの組成の比率を調整するか、又は多結晶シリコン膜10Aに対するイオンの注入量、イオンの注入深さ若しくはアニール時間による注入種の拡散により調整することが可能である。
より具体的には、多結晶シリコン膜10Aの側面を傾斜させるエッチング条件は、要求される最終的な側面の角度の値により、各エッチングパラメータの設定値を変えることによって詳細な値が決定される。ここで、仮に、ワード線10の側面の角度を84°とする条件設定としては、誘導結合式高密度プラズマエッチング装置において、エッチングガスのガス種とその流量は、塩素(Cl2)を50ml/minとし、臭化水素(HBr)を175ml/minとし、四フッ化塩素(CF4)を35ml/minとし、酸素(O2)を3.5ml/minとする。また、圧力は5×133.3mPa(=5mTorr)とし、上部電極のRF電力を600Wとし、下部電極のRF電力を125Vとし、また、下部電極の温度を45℃に設定する。
また、例えば、ワード線10の側面の角度を88°に調整する場合は、圧力=10×133.3mPa(=10mTorr)とし、エッチングガスの総流量を2倍にすれば実現できる。
また、ワード線10として、最終的に適正な抵抗値を得るために、不純物イオンの注入量と注入エネルギー、さらにアニール条件を設定するが、エッチングを実施する際のイオンの注入種のプロファイルが不均一となるように各パラメータを設定することにより、側面の角度の調整が可能である。この際、最終的な注入種のプロファイルは、ソースドレイン注入後のアニールにより均一となるため、エッチング時に均一である必要はない。
例えば、仮に、ワード線10の側面の角度を86°とする条件設定としては、燐(P)を加速エネルギーが15keVで、ドーズ量が1×1014cm−2でイオン注入を行ない、RTAアニールを700℃で30秒間に設定する。また、例えば、ワード線10の側面の角度を88°に調整する場合は、RTAアニールを850℃で30秒間とすれば実現できる。また、注入エネルギーを35keVに設定することにより、イオン注入種のプロファイルを変化させてもよい。
次に、図13(a)及び図13(b)に示すように、第3のレジスト膜81を除去した後、例えばLP−CVD法により、ワード線10同士の間の空隙を充填するように、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる埋め込み絶縁膜11を堆積する。このとき、各ワード線10における互いに隣り合う側面の上部は、前述したように上方に広がっている。このため、埋め込み絶縁膜11にはボイドがほとんど発生しない。続いて、エッチバック法により、ワード線10の各側面上に埋め込み絶縁膜11を残したまま、ワード線10の上面及びビット線コンタクト部13上の埋め込み絶縁膜11を除去する。
次に、図14(a)及び図14(b)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積し、その後、熱処理を施すことにより、各ワード線10の上部及び各ビット線コンタクト部13の上部にそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。続いて、例えばHDP−CVD法、常圧化学的気相堆積(AP−CVD)法、プラズマ式化学的気相堆積(PE−CVD)法等により、半導体基板1の上の全面に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜12を堆積する。その後、例えばCMP法又はドライエッチバック法等により、層間絶縁膜12の上面を平坦化する。
これ以降の工程は、図2及び図6に示すように、半導体基板1の上部に形成された各ソースドレイン領域5のビット線コンタクト部13をそれぞれ露出する接続孔を開口し、層間絶縁膜12の上に、例えばタングステン(W)若しくはタングステン化合物、又はチタン(Ti)若しくは窒化チタン(TiN)等のチタン化合物からなる金属単層膜若しくは金属積層膜を、各接続孔が埋まるように全面的に堆積してそれぞれコンタクト14を形成する。続いて、層間絶縁膜12の上にビット配線形成用の導電膜を堆積し、堆積した導電膜に対して各コンタクト14が電気的に接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線15をそれぞれ形成する。
第1の実施形態によると、各ワード線(ゲート電極)10は、該ワード線10が延伸する方向に平行な方向の側面の角度が上部と下部とで異なっている。すなわち、ワード線10の側面の下部は、半導体基板1の主面に対して垂直であるため、ワード線10における垂直な側面を持つ下部と高さがほぼ等しいビット線埋め込み酸化膜9の側面も、ワード線10の下部の側面と同様に垂直となる。従って、ビット線埋め込み酸化膜9の側面には、エッチング残渣が発生することがない。これに対し、各ワード線10の側面の上部は、隣り合う側面同士の間隔が上方に向かって拡がる傾斜形状を有しているため、ワード線10同士の間に埋め込まれる埋め込み絶縁膜11の形成時にボイドが発生しにくくなる。
このように、第1の実施形態においては、従来のようにワード線(ゲート電極)10同士の間に該ワード線10を絶縁分離する埋め込み絶縁膜11にボイドが発生することがなく、また、ビット線埋め込み酸化膜9の側面にエッチング残渣が発生することもない。従って、半導体記憶装置の微細化を歩留まり良く実現することができる。
なお、第1の実施形態においては、ソースドレイン領域5を形成するための第2のマスク膜7に窒化シリコンを用いたが、窒化シリコンに代えて、酸化シリコン等のシリコン化合物からなる絶縁膜を用いてもよい。また、ソースドレイン領域5を形成する際には、シリコン化合物からなるマスク膜を用いる代わりに、レジスト材をマスクとして用いても構わない。
また、第1の実施形態においては、電荷の捕獲サイトを有するトラップ膜6として、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンからなる3層の積層膜を用いたが、これに代えて、酸窒化シリコンからなる単層膜、窒化シリコンからなる単層膜又は半導体基板1側から順次形成された酸化シリコンと窒化シリコン膜との2層の積層膜、さらには、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンを順次堆積した5層の積層膜を用いてもよい。
また、第1の実施形態においては、一例としてトラップ膜6の膜厚を20nmとしたが、トランジスタの特性が最適化されるように、10nm〜30nmの範囲で膜厚を適宜調整してもよい。
また、第1の実施形態においては、ビット線埋め込み酸化膜9の高さを一例として50nmとしたが、ワード線10とソースドレイン領域5との間のリーク電流が最適化されるように、20nm〜100nmの範囲で高さを適宜調整してもよい。
また、第1の実施形態においては、一例としてソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層の幅を100nmとしたが、トランジスタの特性を最適化することによって、50nm〜300nmの範囲で適宜調整してもよい。
また、第1の実施形態においては、ワード線10を構成する多結晶シリコン膜10Aに対するドライエッチング用のマスクとしてレジスト材(第3のレジスト膜81)を用いたが、高度に集積化する過程において、高いエッチング選択比が必要になることが想定され、そのような場合は、酸化シリコン又は窒化シリコンからなるマスク膜を用いてもよく、またこれらとレジスト材とを積層してなる積層マスクを用いてもよい。
また、第1の実施形態においては、多結晶シリコン膜10Aのドライエッチング工程におけるステップとして、各ワード線10における傾斜させる側面の高さがビット線埋め込み酸化膜9の高さと同一となった時点でステップの切り換えを行なう方法を採ったが、これに限られない。すなわち、ビット線埋め込み酸化膜9の高さから上下30nm程度の範囲内で切り換えてもエッチング残渣は除去可能であり、問題はない。
また、第1の実施形態においては、ワード線10を構成する多結晶シリコン膜10Aは、ドープトポリシリコンとして堆積したが、不純物がドープされない非ドープの多結晶シリコンを堆積した後に、不純物注入を行なってドープしてもよい。
また、ワード線10を構成する多結晶シリコン膜10Aは一例に過ぎず、多結晶シリコンに代えて、非晶質(アモルファス)シリコン、又はタンタル(Ta)若しくはチタン(Ti)等の融点が600℃以上である高融点金属、金属化合物、又は金属シリサイドからなる単層膜、さらにはこれらの積層膜に置き換えることができる。また、ワード線10を構成する多結晶シリコン膜10Aを金属によりシリサイド化してもよい。
また、第1の実施形態においては、一例としてワード線10同士の間を埋め込む埋め込み絶縁膜11として、LP−CVD法によるシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を用いたが、これに限られない。すなわち、ステップカバレッジ特性が良好であり、且つプラズマを用いない成膜方法により形成できる絶縁膜であれば適用可能である。但し、AP−CVD法のような、後工程で高温による焼成が必要な絶縁膜は扱いが困難であり、高度に精密化した成膜及び焼成条件が必要である。
また、第1の実施形態においては、ソースドレイン領域5がn型であるメモリ素子を用いたが、p型のメモリ素子であっても構わない。
また、第1の実施形態においては、各ソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層は、側面及び底面を覆うように、該n型不純物拡散層の不純物濃度よりも低濃度のp型不純物拡散層が形成されていてもよい。この構成を採ることにより、n型不純物拡散層の不純物の拡散に起因する短チャネル効果をp型不純物拡散層によって抑制することができる。このため、一対のソースドレイン領域5の間隔を小さくすることができ、すなわちゲート長を短くすることができるので、半導体記憶装置のより一層の微細化を実現できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置との相違点のみを説明する。従って、図1〜図6に示した構成部材と同一の構成部材には、同一の符号を付す。
図15は本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置におけるメモリセル領域の平面構成を示している。また、図16〜図18は、それぞれ図15のXVI−XVI線、XVII−XVII線及びXVIII−XVIII線における断面構成を示している。
図16及び図17に示すように、第2の実施形態に係る半導体記憶装置におけるワード線(ゲート電極)10は、その延伸する方向に平行な方向の側面が半導体基板1の主面に対して垂直な下部ワード線10aと、該下部ワード線10aの上方に積層され且つ延伸方向に平行な方向の側面が上方に向かうほど幅が小さくなるように傾斜した、一例として順テーパー形状を有する上部ワード線10bとから構成されている。ここでは、図17及び図18から分かるように、ビット線埋め込み酸化膜9の高さまでが下部ワード線10aに相当する。
なお、図15においては、埋め込み絶縁膜11、層間絶縁膜12、ビット線埋め込み酸化膜9、トラップ膜6及びビット配線15は、図示を省略している。
以下、前記のように構成された半導体記憶装置の製造方法について図19〜図26を参照しながら説明する。なお、図19〜図26は、図15に示す各断面位置のいずれか1本に沿った線の断面に相当する。すなわち、図19(a)、図22(a)、図23(a)、図24(a)、図25(a)及び図26(a)は、図15のXVII−XVII線における断面に相当し、図19(b)〜図21(b)は、図15のXVI−XVI線における断面に相当し、図22(b)、図23(b)、図24(b)、図25(b)及び図26(b)は、図15のXVIII−XVIII線における断面に相当する。
まず、図19(a)に示すように、第1の実施形態と同様にして、Siからなる半導体基板1の上部に酸化シリコンからなるSTI等の素子分離領域4を選択的に形成する。続いて、素子分離領域4を含む半導体基板1の上の全面にわたって、膜厚が20nmのONO膜であり、電荷の捕獲サイトを有するトラップ膜6を堆積する。続いて、例えばCVD法により、厚さが20nm〜80nm程度、例えば50nmの第1の多結晶シリコン膜10A1を堆積し、続いて、第1の多結晶シリコン膜10A1の上に、膜厚が10nm程度の薄いシリコン酸化膜(図示せず)を堆積する。ここで、第1の多結晶シリコン膜10A1にはn型の不純物が堆積時又は堆積後にドープされる。その後、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを堆積する。なお、図示しないシリコン酸化膜は、後工程において第2のマスク形成膜7を選択的に除去する際に、第1の多結晶シリコン膜10A1を保護するために形成しており、第2のマスク形成膜7を除去するプロセス条件を高精度化することにより省略することも可能である。また、図示しないシリコン酸化膜は、ビット線埋め込み絶縁膜9の高さ調整に続いて除去することにより、その後のワード線形成工程には影響を及ぼさない。その後、第2のマスク形成膜7Aの上に第2のレジスト膜8を塗布する。
次に、図19(b)に示すように、リソグラフィ法により、第2のレジスト膜8にソースドレイン形成領域をそれぞれ開口する開口パターン8aを形成する。ここで、開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域5の幅となり、すなわち拡散ビット線の幅に相当する。一方、第2のレジスト膜8のライン幅は150nmであり、このライン幅はメモリセルトランジスタのチャネル幅に相当する。
次に、図19(c)に示すように、ドライエッチング等により、第2のレジスト膜8を用いて第2のマスク形成膜7Aをエッチングして、第2のマスク形成膜7Aから、第2のレジスト膜8の開口パターン8aが転写された開口部7aを有する第2のマスク膜7を形成する。続いて、第2のマスク膜7の開口部7aから露出する、シリコン酸化膜(図示せず)、第1の多結晶シリコン膜10A1及びトラップ膜6を除去する。但し、トラップ膜6は膜厚が20nmと小さいため、除去せずにイオン注入の際の保護膜として用いてもよい。
次に、図20(a)に示すように、第2のマスク膜7を用いて、例えばn型の不純物である砒素を加速エネルギーが5keV〜200keVで且つドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、それぞれがn型不純物拡散層からなる複数のソースドレイン領域5を形成する。
次に、図20(b)に示すように、例えば、HDP−CVD法又はLP−CVD法等により、少なくとも第2のマスク膜7の各開口部7aに、シリコン酸化膜9Aが埋め込まれるように堆積する。
次に、図20(c)に示すように、例えばCMP法又はエッチバック法等により、シリコン酸化膜9Aにおける第2のマスク膜7の開口部7aに埋め込まれた部分を残して、他の部分を除去する。
次に、図21(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法により、埋め込まれたシリコン酸化膜9Aの高さを第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整する。
次に、図21(b)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法等により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去する。続いて、第1の多結晶シリコン膜10A1上の図示しないシリコン酸化膜を除去して、シリコン酸化膜9Aからビット線埋め込み酸化膜9を形成する。これにより、ビット線埋め込み酸化膜9の高さは第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整される。この高さ調整工程は、第2のマスク膜7を除去するよりも前に行なっているが、より高精度に高さを一致させる場合は、第2のマスク膜7を除去する前と後に併せて行なうことが望ましい。
次に、図22(a)及び図22(b)に示すように、例えばLP−CVD法により、第1の多結晶シリコン膜10A1及びビット線埋め込み酸化膜9の上に、n型の不純物である燐が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にドープされた第2の多結晶シリコン膜10A2を堆積する。このとき、第1の多結晶シリコン膜10A1と第2の多結晶シリコン膜10A2との界面には膜厚が1nm程度の極めて薄い自然酸化膜が形成される場合があるが、第1の多結晶シリコン膜10A1と第2の多結晶シリコン膜10A2とは電気的に接続されており、ワード線(ゲート電極)として使用する際の問題とはならない。
次に、図23(a)及び図23(b)に示すように、リソグラフィ法により、第2の多結晶シリコン膜10A2の上に、ソースドレイン形成領域と交差する方向に複数のワード線を形成するための配線パターンを有する第3のレジスト膜81を形成する。
次に、図24(a)及び図24(b)に示すように、第3のレジスト膜81を用いて、ドライエッチングにより第2の多結晶シリコン膜10A2及び第1の多結晶シリコン膜10A1を順次所定形状にパターニングすることにより、第1の多結晶シリコン膜10A1及び第2の多結晶シリコン膜10A2から、それぞれが下部ワード線10a及びその上の上部ワード線10bからなる複数のワード線(ゲート電極)10を形成する。
このとき、第1のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°よりも小さい角度、例えば84°±4°程度の角度となるように、第2の多結晶シリコン膜10A2に対してドライエッチングを行なう。続いて、第2の多結晶シリコン膜10A2のエッチングが終了した時点で、第2のステップとして、図示しない界面酸化膜をドライエッチングにより除去する。その後、第3のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°±1°程度の角度となるように、第1の多結晶シリコン膜10A1に対してドライエッチングを行なって、ワード線10同士の間のトラップ膜6を露出する。なお、エッチングステップの切り替えは、第1の実施形態と同様に、エッチング中に膜厚をモニタしてエッチングのステップ内容を切り替える手法でもよく、また、公知の方法である、界面酸化膜を介在させた状態で行なうプラズマ発光強度の変化を検知する方法でもよい。
また、第2の多結晶シリコン膜10A2の側面を傾斜させる方法は、エッチング時の圧力若しくはガス比率を調整するか、又は第2の多結晶シリコン膜10A2に対するイオンの注入量、イオンの注入深さ若しくはアニール時間による注入種の拡散により調整することが可能である。
より具体的には、第2の多結晶シリコン膜10A2の側面を傾斜させるエッチング条件は、要求される最終的な側面の角度の値により、各エッチングパラメータの設定値を変えることによって詳細な値が決定される。ここで、仮に、上部ワード線10bの側面の角度を84°とする条件設定としては、誘導結合式高密度プラズマエッチング装置において、エッチングガスのガス種とその流量は、塩素(Cl2)を50ml/minとし、臭化水素(HBr)を175ml/minとし、四フッ化塩素(CF4)を35ml/minとし、酸素(O2)を3.5ml/minとする。また、圧力は5×133.3mPa(=5mTorr)とし、上部電極のRF電力を600Wとし、下部電極のRF電力を125Vとし、また、下部電極の温度を45℃に設定する。
また、例えば、上部ワード線10bの側面の角度を88°に調整する場合は、圧力=10×133.3mPa(=10mTorr)とし、エッチングガスの総流量を2倍にすれば実現できる。
また、ワード線10として、最終的に適正な抵抗値を得るために、不純物イオンの注入量と注入エネルギー、さらにアニール条件を設定するが、エッチングを実施する際のイオンの注入種のプロファイルが不均一となるように各パラメータを設定することにより、側面の角度の調整が可能である。この際、最終的な注入種のプロファイルは、ソースドレイン注入後のアニールにより均一となるため、エッチング時に均一である必要はない。
例えば、仮に、ワード線10の側面の角度を86°とする条件設定としては、燐を加速エネルギーが15keVで、ドーズ量が1×1014cm−2でイオン注入を行ない、RTAアニールを700℃で30秒間に設定する。また、例えば、ワード線10の側面の角度を88°に調整する場合は、RTAアニールを850℃で30秒間とすれば実現できる。また、注入エネルギーを35keVに設定することにより、イオン注入種のプロファイルを変化させてもよい。
次に、図25(a)及び図25(b)に示すように、第3のレジスト膜81を除去した後、例えばLP−CVD法により、ワード線10同士の間の空隙を充填するように、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる埋め込み絶縁膜11を堆積する。このとき、各ワード線10における互いに隣り合う上部ワード線10b同士の側面は、前述したように上方に広がっている。このため、埋め込み絶縁膜11にはボイドがほとんど発生しない。続いて、エッチバック法により、ワード線10の各側面上に埋め込み絶縁膜11を残したまま、ワード線10の上面及びビット線コンタクト部13上の埋め込み絶縁膜11を除去する。
次に、図26(a)及び図26(b)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積し、その後、熱処理を施すことにより、各ワード線10の上部及び各ビット線コンタクト部13の上部にそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。続いて、例えばHDP−CVD法、AP−CVD法、PE−CVD法等により、半導体基板1の上の全面に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜12を堆積する。その後、例えばCMP法又はドライエッチバック法等により、層間絶縁膜12の上面を平坦化する。
これ以降の工程は、図18に示すように、半導体基板1の上部に形成された各ソースドレイン領域5におけるビット線コンタクト部13をそれぞれ露出する接続孔を開口し、層間絶縁膜12の上に、例えばタングステン若しくはタングステン化合物、又はチタン若しくは窒化チタン等のチタン化合物からなる金属単層膜若しくは金属積層膜を、各接続孔が埋まるように全面的に堆積してそれぞれコンタクト14を形成する。続いて、層間絶縁膜12の上にビット配線形成用の導電膜を堆積し、堆積した導電膜に対して各コンタクト14が電気的に接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線15をそれぞれ形成する。
第2の実施形態によると、各ワード線(ゲート電極)10は、それが延伸する方向に平行な方向の側面の角度が上部と下部とで異なっている。すなわち、下部ワード線10aの側面は、半導体基板1の主面に対して垂直であるため、下部ワード線10aと高さがほぼ等しいビット線埋め込み酸化膜9の側面も、下部ワード線10aの側面と同様に垂直となる。従って、ビット線埋め込み酸化膜9の側面にエッチング残渣が発生することがない。これに対し、上部ワード線10bの側面は、隣り合う側面同士の間隔が上方に向かって拡がる傾斜形状を有しているため、ワード線10同士の間に埋め込まれる埋め込み絶縁膜11の形成時にボイドが発生しにくい。
このように、第2の実施形態においても、従来のようにワード線(ゲート電極)10同士の間に該ワード線10を絶縁分離する埋め込み絶縁膜11にボイドが発生することがなく、また、ビット線埋め込み酸化膜9の側面にエッチング残渣が発生することもない。従って、半導体記憶装置の微細化を歩留まり良く実現することができる。
その上、第2の実施形態においては、各ワード線10を構成する、垂直な側面を有する下部ワード線10aと、傾斜した側面を有する上部ワード線10bとを別々に形成する。従って、下部ワード線10aを構成する第1の多結晶シリコン膜10A1を形成した状態でビット線埋め込み酸化膜9を形成するため、第1の多結晶シリコン膜10A1とビット線埋め込み酸化膜9との互いの高さを揃えやすく、より高度に歩留まりをコントロールすることが可能となる。
なお、第2の実施形態においても、ソースドレイン領域5を形成するための第2のマスク膜7に窒化シリコンを用いたが、窒化シリコンに代えて、酸化シリコン等のシリコン化合物からなる絶縁膜を用いてもよい。また、ソースドレイン領域5を形成する際には、シリコン化合物からなるマスク膜を用いる代わりに、レジスト材をマスクとして用いても構わない。
また、第2の実施形態においては、電荷の捕獲サイトを有するトラップ膜6として、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンからなる3層の積層膜を用いたが、これに代えて、酸窒化シリコンからなる単層膜、窒化シリコンからなる単層膜又は半導体基板1側から順次形成された酸化シリコンと窒化シリコン膜との2層の積層膜、さらには、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンを順次堆積した5層の積層膜を用いてもよい。
また、第2の実施形態においては、一例としてトラップ膜6の膜厚を20nmとしたが、トランジスタの特性が最適化されるように、10nm〜30nmの範囲で膜厚を適宜調整してもよい。
また、第2の実施形態においては、第1の多結晶シリコン膜10A1及びビット線埋め込み酸化膜9の高さを一例として50nmとしたが、ワード線10とソースドレイン領域5との間のリーク電流が最適化されるように、20nm〜100nmの範囲で高さを適宜調整してもよい。
また、第2の実施形態においては、一例としてソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層の幅を100nmとしたが、トランジスタの特性を最適化することによって、50nm〜300nmの範囲で適宜調整してもよい。
また、第2の実施形態においては、ワード線10を構成する第2の多結晶シリコン膜10A2及び第1の多結晶シリコン膜10A1に対するドライエッチング用のマスクとしてレジスト材(第3のレジスト膜81)を用いたが、高度に集積化する過程において、高いエッチング選択比が必要になることが想定され、そのような場合は、酸化シリコン又は窒化シリコンからなるマスク膜を用いてもよく、またこれらとレジスト材とを積層してなる積層マスクを用いてもよい。
また、第2の実施形態においては、各多結晶シリコン膜10A1、10A2のドライエッチング工程におけるステップとして、第2の多結晶シリコン膜10A2に対するエッチングがビット線埋め込み酸化膜9の高さと同一となった時点でステップの切り換えを行なう方法を採ったが、これに限られない。すなわち、ビット線埋め込み酸化膜9の高さから上下30nm程度の範囲内で切り換えてもエッチング残渣は除去可能であり、問題はない。
また、第2の実施形態においては、上部ワード線10bを構成する第2の多結晶シリコン膜10A2は、ドープトポリシリコンとして堆積しているが、不純物がドープされない非ドープの多結晶シリコンを堆積した後に、不純物注入を行なってドープしてもよい。
また、ワード線10を構成する多結晶シリコン膜10A1、10A2は一例に過ぎず、多結晶シリコンに代えて、非晶質(アモルファス)シリコン、又はタンタル(Ta)若しくはチタン(Ti)等の融点が600℃以上である高融点金属、金属化合物又は金属シリサイドからなる単層膜、さらにはこれらの積層膜に置き換えることができる。また、上部ワード線10bを構成する第2の多結晶シリコン膜10A2を金属によりシリサイド化してもよい。
また、第2の実施形態においては、一例としてワード線10同士の間を埋め込む埋め込み絶縁膜11として、LP−CVD法によるシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を用いたが、これに限られない。すなわち、ステップカバレッジ特性が良好であり、且つプラズマを用いない成膜方法により形成できる絶縁膜であれば適用可能である。但し、AP−CVD法のような、後工程で高温による焼成が必要な絶縁膜は扱いが困難であり、高度に精密化した成膜及び焼成条件が必要である。
また、第2の実施形態においては、ソースドレイン領域5がn型であるメモリ素子を用いたが、p型のメモリ素子であっても構わない。
また、第2の実施形態においては、各ソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層は、側面及び底面を覆うように、該n型不純物拡散層の不純物濃度よりも低濃度のp型不純物拡散層が形成されていてもよい。この構成を採ることにより、n型不純物拡散層の不純物の拡散に起因する短チャネル効果をp型不純物拡散層によって抑制することができる。このため、一対のソースドレイン領域5の間隔を小さくすることができ、すなわちゲート長を短くすることができるので、半導体記憶装置のより一層の微細化を実現できる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置との相違点のみを説明する。従って、図1〜図6に示した構成部材と同一の構成部材には、同一の符号を付す。
図27は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置におけるメモリセル領域の平面構成を示している。また、図28〜図31は、それぞれ図27のXXVIII−XXVIII線、XXIX−XXIX線、XXX−XXX線及びXXXI−XXXI線における断面構成を示している。
図28、図29及び図30に示すように、第3の実施形態に係る半導体記憶装置におけるワード線10は、半導体基板1の主面上に形成された酸化シリコンからなるトンネル膜17を介在させた、浮遊ゲート電極30a、電極間絶縁膜18及び制御ゲート電極30bから構成されている。
浮遊ゲート電極30a及び制御ゲート電極30bは、それぞれn型不純物である例えば燐が導入された多結晶シリコンからなり、電極間絶縁膜18は、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンが積層されたONO膜である。
ワード線10を構成する浮遊ゲート電極30aは、その延伸する方向に平行な方向の側面が半導体基板1の主面に対して垂直であり、ワード線10を構成する制御ゲート電極30bは、延伸方向に平行な方向の側面が上方に向かうほど幅が小さくなるように傾斜している(一例として順テーパー形状)。ここでは、図30及び図31から分かるように、ビット線埋め込み酸化膜9の高さまでが浮遊ゲート電極30aに相当する。
なお、図27においては、埋め込み絶縁膜11、層間絶縁膜12、ビット線埋め込み酸化膜9、トンネル膜17及びビット配線15は、図示を省略している。
以下、前記のように構成された半導体記憶装置の製造方法について図32〜図39を参照しながら説明する。なお、図32〜図39は、図27に示す各断面位置のいずれか1本に沿った線の断面に相当する。すなわち、図32(a)、図35(a)、図36(a)、図37(a)、図38(a)及び図39(a)は、図27のXXX−XXX線における断面に相当し、図32(b)〜図34(b)は、図27のXXVIII−XXVIII線における断面に相当し、図35(b)、図36(b)、図37(b)、図38(b)及び図39(b)は、図27のXXXI−XXXI線における断面に相当する。
まず、図32(a)に示すように、第1の実施形態と同様にして、Siからなる半導体基板1の上部に酸化シリコンからなるSTI等の素子分離領域4を選択的に形成する。続いて、素子分離領域4を含む半導体基板1の上の全面にわたって、膜厚が10nmの酸化シリコン等からなるトンネル膜17を堆積する。続いて、例えばCVD法により、厚さが20nm〜80nm程度、例えば50nmで、導電性がn型の第1の多結晶シリコン膜10A1を堆積し、続いて、第1の多結晶シリコン膜10A1の上に、膜厚が10nm程度の薄いシリコン酸化膜(図示せず)を堆積する。その後、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを堆積する。なお、第2の実施形態と同様に、図示しないシリコン酸化膜は、後工程において第2のマスク形成膜7を選択的に除去する際に、第1の多結晶シリコン膜10A1を保護するために形成している。その後、第2のマスク形成膜7Aの上に第2のレジスト膜8を塗布する。
次に、図32(b)に示すように、リソグラフィ法により、第2のレジスト膜8にソースドレイン形成領域をそれぞれ開口する開口パターン8aを形成する。ここで、開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域5の幅となり、すなわち拡散ビット線の幅に相当する。一方、第2のレジスト膜8のライン幅は150nmであり、このライン幅はメモリセルトランジスタのチャネル幅に相当する。
次に、図32(c)に示すように、ドライエッチング等により、第2のレジスト膜8を用いて第2のマスク形成膜7Aをエッチングして、第2のマスク形成膜7Aから、第2のレジスト膜8の開口パターン8aが転写された開口部7aを有する第2のマスク膜7を形成する。続いて、第2のマスク膜7の開口部7aから露出する、シリコン酸化膜(図示せず)、第1の多結晶シリコン膜10A1及びトンネル膜17を除去する。但し、トンンル膜17は膜厚が10nmと小さいため、除去せずにイオン注入の際の保護膜として用いてもよい。
次に、図33(a)に示すように、第2のマスク膜7を用いて、例えばn型の不純物である砒素を加速エネルギーが5keV〜200keVで且つドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、それぞれがn型不純物拡散層からなる複数のソースドレイン領域5を形成する。
次に、図33(b)に示すように、例えば、HDP−CVD法又はLP−CVD法等により、少なくとも第2のマスク膜7の各開口部7aに、シリコン酸化膜9Aが埋め込まれるように堆積する。
次に、図33(c)に示すように、例えばCMP法又はエッチバック法等により、シリコン酸化膜9Aにおける第2のマスク膜7の開口部7aに埋め込まれた部分を残して、他の部分を除去する。
次に、図34(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法により、埋め込まれたシリコン酸化膜9Aの高さを第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整する。
次に、図34(b)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法等により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去する。続いて、第1の多結晶シリコン膜10A1上の図示しないシリコン酸化膜を除去して、シリコン酸化膜9Aからビット線埋め込み酸化膜9を形成する。これにより、ビット線埋め込み酸化膜9の高さは第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整される。この高さ調整工程は、第2のマスク膜7を除去するよりも前に行なっているが、より高精度に高さを一致させる場合は、第2のマスク膜7を除去する前と後に併せて行なうことが望ましい。
次に、図35(a)及び図35(b)に示すように、例えばLP−CVD法により、第1の多結晶シリコン膜10A1及びビット線埋め込み酸化膜9の上に、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンの積層膜からなり、膜厚が20nm程度の電極間絶縁膜18を堆積する。続いて、例えばLP−CVD法により、電極間絶縁膜18の上に、n型の不純物である燐が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にドープされた第2の多結晶シリコン膜10A2を堆積する。
次に、図36(a)及び図36(b)に示すように、リソグラフィ法により、第2の多結晶シリコン膜10A2の上に、ソースドレイン形成領域と交差する方向に複数のワード線を形成するための配線パターンを有する第3のレジスト膜81を形成する。
次に、図37(a)及び図37(b)に示すように、第3のレジスト膜81を用いて、ドライエッチングにより第2の多結晶シリコン膜10A2、電極間絶縁膜18及び第1の多結晶シリコン膜10A1を順次所定形状にパターニングすることにより、第1の多結晶シリコン膜10A1、電極間絶縁膜18及び第2の多結晶シリコン膜10A2から、それぞれが浮遊ゲート電極30a、電極間絶縁膜18及び制御ゲート電極30bからなる複数のワード線10を形成する。
このとき、第1のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°よりも小さい角度、例えば84°±4°程度の角度となるように、第2の多結晶シリコン膜10A2に対してドライエッチングを行なう。続いて、第2の多結晶シリコン膜10A2のエッチングが終了し、電極間絶縁膜18が露出した時点で、第2のステップとして、電極間絶縁膜18をドライエッチングにより除去する。その後、第3のステップとして、各ワード線10の延伸方向に平行な方向の側面の半導体基板1に対する角度を90°±1°程度の角度となるように、第1の多結晶シリコン膜10A1に対してドライエッチングを行なって、ワード線10同士の間のトンネル膜17を露出する。なお、エッチングステップの切り替えは、第1の実施形態と同様に、エッチング中に膜厚をモニタしてエッチングのステップ内容を切り替える手法でもよく、また、公知の界面酸化膜を介在させた状態で行なうプラズマ発光強度の変化を検知する方法でもよい。
また、第2の多結晶シリコン膜10A2の側面を傾斜させる方法は、エッチング時の圧力若しくはガス比率を調整するか、又は第2の多結晶シリコン膜10A2に対するイオンの注入量、イオンの注入深さ若しくはアニール時間による注入種の拡散により調整することが可能である。
より具体的には、第2の多結晶シリコン膜10A2の側面を傾斜させるエッチング条件は、要求される最終的な側面の角度の値により、各エッチングパラメータの設定値を変えることによって詳細な値が決定される。ここで、仮に、上部ワード線10bの側面の角度を84°とする条件設定としては、誘導結合式高密度プラズマエッチング装置において、エッチングガスのガス種とその流量は、塩素(Cl2)を50ml/minとし、臭化水素(HBr)を175ml/minとし、四フッ化塩素(CF4)を35ml/minとし、酸素(O2)を3.5ml/minとする。また、圧力は5×133.3mPa(=5mTorr)とし、上部電極のRF電力を600Wとし、下部電極のRF電力を125Vとし、また、下部電極の温度を45℃に設定する。
また、例えば、上部ワード線10bの側面の角度を88°に調整する場合は、圧力=10×133.3mPa(=10mTorr)とし、エッチングガスの総流量を2倍にすれば実現できる。
また、ワード線10として、最終的に適正な抵抗値を得るために、不純物イオンの注入量と注入エネルギー、さらにアニール条件を設定するが、エッチングを実施する際のイオンの注入種のプロファイルが不均一となるように各パラメータを設定することにより、側面の角度の調整が可能である。この際、最終的な注入種のプロファイルは、ソースドレイン注入後のアニールにより均一となるため、エッチング時に均一である必要はない。
例えば、仮に、ワード線10の側面の角度を86°とする条件設定としては、燐を加速エネルギーが15keVで、ドーズ量が1×1014cm−2でイオン注入を行ない、RTAアニールを700℃で30秒間に設定する。また、例えば、ワード線10の側面の角度を88°に調整する場合は、RTAアニールを850℃で30秒間とすれば実現できる。また、注入エネルギーを35keVに設定することにより、イオン注入種のプロファイルを変化させてもよい。
次に、図38(a)及び図38(b)に示すように、第3のレジスト膜81を除去した後、例えばLP−CVD法により、ワード線10同士の間の空隙を充填するように、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる埋め込み絶縁膜11を堆積する。このとき、各ワード線10における互いに隣り合う上部ワード線10b同士の側面は、前述したように上方に広がっている。このため、埋め込み絶縁膜11にはボイドがほとんど発生しない。続いて、エッチバック法により、ワード線10の各側面上に埋め込み絶縁膜11を残したまま、ワード線10の上面及びビット線コンタクト部13上の埋め込み絶縁膜11を除去する。
次に、図39(a)及び図39(b)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積し、その後、熱処理を施すことにより、各ワード線10(制御ゲート電極30b)の上部及び各ビット線コンタクト部13の上部にそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。続いて、例えばHDP−CVD法、AP−CVD法、PE−CVD法等により、半導体基板1の上の全面に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜12を堆積する。その後、例えばCMP法又はドライエッチバック法等により、層間絶縁膜12の上面を平坦化する。
これ以降の工程は、図31に示すように、半導体基板1の上部に形成された各ソースドレイン領域5におけるビット線コンタクト部13をそれぞれ露出する接続孔を開口し、層間絶縁膜12の上に、例えばタングステン若しくはタングステン化合物、又はチタン若しくは窒化チタン等のチタン化合物からなる金属単層膜若しくは金属積層膜を、各接続孔が埋まるように全面的に堆積してそれぞれコンタクト14を形成する。続いて、層間絶縁膜12の上にビット配線形成用の導電膜を堆積し、堆積した導電膜に対して各コンタクト14が電気的に接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線15をそれぞれ形成する。
第3の実施形態によると、各ワード線10を構成する浮遊ゲート電極30aとその上に電極間絶縁膜18を挟んで形成される制御ゲート電極30bとは、それが延伸する方向に平行な方向の側面の角度が異なっている。すなわち、浮遊ゲート電極30aの側面は、半導体基板1の主面に対して垂直であるため、浮遊ゲート電極30aと高さがほぼ等しいビット線埋め込み酸化膜9の側面も、浮遊ゲート電極30aと同様に垂直となる。従って、ビット線埋め込み酸化膜9の側面にエッチング残渣が発生することがない。これに対し、各制御ゲート電極30bの側面は、隣り合う側面同士の間隔が上方に向かって拡がる傾斜形状を有しているため、ワード線10同士の間に埋め込まれる埋め込み絶縁膜11の形成時にボイドが発生しにくい。
このように、第3の実施形態においても、従来のようにワード線(ゲート電極)10同士の間に該ワード線10を絶縁分離する埋め込み絶縁膜11にボイドが発生することがなく、また、ビット線埋め込み酸化膜9の側面にエッチング残渣が発生することもない。従って、半導体記憶装置の微細化を歩留まり良く実現することができる。
また、第3の実施形態においては、浮遊ゲート電極30aと制御ゲート電極30bとを自己整合的に形成できるため、両者を独立に形成する場合と比べて形成が容易である。従って、本実施形態により、さらなる微細化が容易となる。
さらには、浮遊ゲート電極30aを構成する第1の多結晶シリコン膜10A1を形成した状態でビット線埋め込み酸化膜9を形成するため、第1の多結晶シリコン膜10A1とビット線埋め込み酸化膜9との互いの高さを揃えやすく、より高度に歩留まりをコントロールすることも可能となる。
なお、第3の実施形態においても、ソースドレイン領域5を形成するための第2のマスク膜7に窒化シリコンを用いたが、窒化シリコンに代えて、酸化シリコン等のシリコン化合物からなる絶縁膜を用いてもよい。また、ソースドレイン領域5を形成する際には、シリコン化合物からなるマスク膜を用いる代わりに、レジスト材をマスクとして用いても構わない。
また、第3の実施形態においては、一例としてトンネル膜7の膜厚を10nmとしたが、メモリ素子の特性が最適化されるように、5nm〜30nmの範囲で膜厚を適宜調整してもよい。
また、第3の実施形態においても、第1の多結晶シリコン膜10A1及びビット線埋め込み酸化膜9の高さを一例として50nmとしたが、ワード線10とソースドレイン領域5との間のリーク電流が最適化されるように、20nm〜100nmの範囲で高さを適宜調整してもよい。
また、第3の実施形態においては、一例としてソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層の幅を100nmとしたが、トランジスタの特性を最適化することによって、50nm〜300nmの範囲で適宜調整してもよい。
また、第3の実施形態においては、ワード線10を構成する第2の多結晶シリコン膜10A2及び第1の多結晶シリコン膜10A1に対するドライエッチング用のマスクとしてレジスト材(第3のレジスト膜81)を用いたが、高度に集積化する過程において、高いエッチング選択比が必要になることが想定され、そのような場合は、酸化シリコン又は窒化シリコンからなるマスク膜を用いてもよく、またこれらとレジスト材とを積層してなる積層マスクを用いてもよい。
また、第3の実施形態においては、各多結晶シリコン膜10A1、10A2のドライエッチング工程におけるステップとして、電極間絶縁膜18を境としてステップの切り換えを行なう方法を採ったが、これに限られない。すなわち、ビット線埋め込み酸化膜9の高さから上下30nm程度の範囲内で切り換えてもエッチング残渣は除去可能であり、問題はない。
また、第3の実施形態においては、第1の多結晶シリコン膜10A1及び第2の多結晶シリコン膜10A2は、ドープトポリシリコンとして堆積しているが、不純物がドープされない非ドープの多結晶シリコンを堆積した後に、不純物注入を行なってドープしてもよい。
また、多結晶シリコン膜10A1、10A2は一例に過ぎず、多結晶シリコンに代えて、非晶質(アモルファス)シリコン、又はタンタル(Ta)若しくはチタン(Ti)等の融点が600℃以上である高融点金属、金属化合物、又は金属シリサイドからなる単層膜、さらにはこれらの積層膜に置き換えることができる。また、第2の多結晶シリコン膜10A2を金属によりシリサイド化してもよい。
また、第3の実施形態においては、一例としてワード線10同士の間を埋め込む埋め込み絶縁膜11として、LP−CVD法によるシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を用いたが、これに限られない。すなわち、ステップカバレッジ特性が良好であれば適用可能である。但し、浮遊ゲート電極30aによるメモリ素子の場合は、高度に集積化した場合の浮遊ゲート電極30a同士の間の容量増加による特性の劣化が顕著となる。従って、このような場合は、埋め込み絶縁膜11に低誘電率材料を用いる必要がある。
また、第3の実施形態においては、ソースドレイン領域5がn型であるメモリ素子を用いたが、p型のメモリ素子であっても構わない。
また、第3の実施形態においては、各ソースドレイン領域5を構成するn型不純物拡散層は、側面及び底面を覆うように、該n型不純物拡散層の不純物濃度よりも低濃度のp型不純物拡散層が形成されていてもよい。この構成を採ることにより、n型不純物拡散層の不純物の拡散に起因する短チャネル効果をp型不純物拡散層によって抑制することができる。このため、一対のソースドレイン領域5の間隔を小さくすることができ、すなわちゲート長を短くすることができるので、半導体記憶装置のより一層の微細化を実現できる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法について図40〜図43を参照しながら説明する。
第4の実施形態は、第1の実施形態に係るメモリセルを有するメモリ素子部に、周辺回路等を含む論理回路部を含む半導体記憶装置である。ここでは、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。従って、第4の実施形態に係るメモリ素子部は、第1の実施形態と同様の方法により製造することができる。
まず、図40(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板1の主面を、STI等の素子分離領域4によりメモリ素子部Mと論理回路部Lとに区画する。なお、メモリ素子部Mに付した領域m1は図1のIII−III線における断面に相当し、領域m2は図1のIV−IV線における断面に相当する。論理回路部Lは、通常、nチャネルトランジスタとpチャネルトランジスタとを含むが、両トランジスタは互いの不純物イオンの導電型が異なるのみであるため、ここでは一例として、nチャネルトランジスタのみを示す。
続いて、素子分離領域4が形成された半導体基板1の主面上に全面にわたって、ONO膜であり、膜厚が20nmのトラップ膜6を堆積する。このとき、トラップ膜6は、論理回路部Lに後工程で形成されるゲート絶縁膜の膜厚分だけ薄く形成してもよい。
次に、図40(b)に示すように、トラップ膜6における論理回路部Lに堆積された部分を除去し、その後、半導体基板1の主面における論理回路部Lの全面に、酸化シリコン(例えば熱酸化膜)からなり、膜厚が3nmのゲート絶縁膜19を選択的に形成する。
次に、図40(c)に示すように、トラップ膜6及びゲート絶縁膜19の上に、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを形成する。
次に、図41(a)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した第2のマスク形成膜7Aに対して、メモリ素子部Mの各ソースドレイン形成領域を開口するストライプ状の開口部7aを形成して、第2のマスク形成膜7Aから第2のマスク膜7を得る。さらに、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するトラップ膜6をエッチングにより除去する。ここで、第2のマスク膜7における開口部7aの開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域の幅となる。一方、第2のマスク膜7の各ライン幅は150nmであり、メモリセルトランジスタのチャネル幅となる。なお、第1の実施形態で説明したように、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するトラップ膜6は必ずしも除去しなくてもよい。続いて、第2のマスク膜7を用いて、半導体基板1のメモリ素子部Mに対して、例えばn型の不純物である砒素を加速エネルギーが5keV〜200keVで、ドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、メモリ素子部Mにn型不純物拡散層からなるソースドレイン領域5を形成する。
次に、図41(b)に示すように、第2のマスク膜7の各開口部7aに、酸化シリコンからなるビット線埋め込み酸化膜9を埋め込むように堆積し、その後、ビット線埋め込み酸化膜9の上面を平坦化する。
次に、図41(c)に示すように、ウェットエッチング法又はドライエッチバック法により、ビット線埋め込み酸化膜9の高さを50nmの高さに調整する。
次に、図42(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去する。これにより、メモリ素子部Mにおいては、トラップ膜6が露出すると共にビット線埋め込み酸化膜9が形成される。これと同時に、論理回路部Lにおいては、ゲート絶縁膜19が露出する。
次に、図42(b)に示すように、メモリ素子部Mにおいては、トラップ膜6及び埋め込み酸化膜9の上に、また、論理回路部Lにおいては、ゲート絶縁膜19の上に、燐が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にn型にドープされた多結晶シリコン膜10Aを堆積する。
次に、図43(a)に示すように、堆積した多結晶シリコン膜10Aに対して以下の2段階のドライエッチングを選択的に行なうことにより、メモリ素子部Mにおいては、多結晶シリコン膜10Aからソースドレイン領域5と交差するワード線10を形成する。また、論理回路部Lにおいては、トランジスタのワード線(ゲート電極)10を形成する。ここで、領域m3は図1のVI−VI線における断面に相当し、領域m4は図1のV−V線における断面に相当する。
具体的には、第1のステップとして、多結晶シリコン膜10Aに対して、ワード線10の延伸方向に平行な方向の両側面の上部の幅が上方に向けて狭くなる順テーパー形状とするエッチングを行なう。続いて、エッチングの下端部の高さがビット線埋め込み酸化膜9の高さとほぼ同一となった時点で第2のステップとして、多結晶シリコン膜10Aの下部に対して半導体基板1の主面にほぼ垂直な側面を得るようにエッチングする。一例として、第1のステップとして、ワード線10の側面の上部を84°±4°程度の角度とする。また、第2のステップとして、ワード線10の側面の下部を90°±1°程度の角度でエッチングを行なう。これにより、メモリ素子部Mの領域m4においては、各ワード線10同士の間にトラップ膜6が露出し、論理回路部Lにおいては、ゲート絶縁膜19が露出する。なお、ワード線10の両側面の上部を順テーパー形状とするプロセス条件の具体例及びエッチング中に膜厚をモニタしてエッチングのステップ内容を切り替える手法は第1の実施形態に記述した通りである。
次に、図43(b)に示すように、半導体基板1の論理回路部Lに対して、ワード線(ゲート電極)10をマスクとしてn型の不純物イオンをイオン注入することにより、半導体基板1のゲート電極10の両側方の領域に低濃度不純物拡散層20を形成する。続いて、CVD法により、半導体基板1の上に全面にわたって、例えば膜厚が5nm〜100nm程度のシリコン酸化膜と30nm〜100nm程度のシリコン窒化膜とを堆積し、その後、堆積したシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜をエッチバックすることにより、論理回路部Lにおけるゲート電極10の両側面上に側壁絶縁膜21を形成すると共に、メモリ素子部Mにおける隣り合うワード線10同士の間に埋め込み絶縁膜11を形成する。
続いて、メモリ素子部Mを覆うレジスト膜(図示せず)を形成し、形成したレジスト膜、論理回路部Lのゲート電極10及び側壁絶縁膜21をマスクとして、半導体基板1に対してn型の不純物イオンを選択的にイオン注入をして、ドレイン領域又はソース領域となる高濃度不純物拡散層22を形成する。このとき、メモリ素子部Mにおけるソースドレイン領域5のビット線コンタクト部(図示せず)に対しても、n型の不純物イオンを選択的にイオン注入して、高濃度不純物拡散層を形成する。ここで、メモリ素子部Mのソースドレイン領域5におけるビット線コンタクト部を構成する高濃度不純物拡散層(図示せず)と論理回路部Lにおける高濃度不純物拡散層22との形成順序は特に問われない。
次に、図43(c)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積する。続いて、堆積した金属膜に熱処理を施すことにより、メモリ素子部Mにおけるワード線10の上部及びビット線コンタクト部の上部に金属シリサイド層23を形成すると共に、論理回路部Lにおけるゲート電極10の上部及び高濃度不純物拡散層22の上部にもそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。
以降は、図示はしないが、第1の実施形態で説明したように、例えばCVD法により、半導体基板1の上の全面に酸化シリコンからなる層間絶縁膜を堆積し、その後、リソグラフィ法及びエッチング法により、層間絶縁膜における各ビット線コンタクト部上の金属シリサイド層を露出する複数の接続孔を選択的に形成する。続いて、層間絶縁膜の上に各接続孔を埋めるように全面にわたって、タングステン若しくはタングステン化合物、又はチタン若しくは窒化チタン等のチタン化合物等からなる金属単層膜若しくは積層膜からなる導電膜を堆積する。続いて、堆積した導電膜に対して、各ソースドレイン領域5が互いに接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線を形成する。
これにより、第1の実施形態と同様の構成を持つメモリ素子部Mに論理回路部Lを加えた半導体記憶装置を得ることができる。
このように、第4の実施形態によると、メモリ素子部Mにおいては、第1の実施形態に係る半導体記憶装置と同様の効果を得ることができる。その上、メモリ素子部Mを構成するワード線(ゲート電極)10と、論理回路部Lを構成するトランジスタのワード線(ゲート電極)10とを同一の工程で形成できるため、工程数を削減することができる。
なお、第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、構成材料やその膜厚に各種の変形例を適用することができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法について図44〜図47を参照しながら説明する。
第5の実施形態は、第2の実施形態に係るメモリセルを有するメモリ素子部に、周辺回路等を含む論理回路部を含む半導体記憶装置である。ここでは、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。従って、第5の実施形態に係るメモリ素子部は、第2の実施形態と同様の方法により製造することができる。
まず、図44(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板1の主面を、STI等の素子分離領域4によりメモリ素子部Mと論理回路部Lとに区画する。なお、メモリ素子部Mに付した領域m1は図15のXVI−XVI線における断面に相当し、領域m2は図15のm2−m2線における断面に相当する。論理回路部Lは、通常、nチャネルトランジスタとpチャネルトランジスタとを含むが、両トランジスタは互いの不純物イオンの導電型が異なるのみであるため、ここでは一例として、nチャネルトランジスタのみを示す。
続いて、素子分離領域4が形成された半導体基板1の主面上に全面にわたって、ONO膜であり、膜厚が20nmのトラップ膜6を堆積する。このとき、トラップ膜6は、論理回路部Lに後工程で形成されるゲート絶縁膜の膜厚分だけ薄く形成してもよい。
次に、図44(b)に示すように、トラップ膜6の論理回路部Lに堆積された部分を除去し、その後、半導体基板1の主面における論理回路部Lの全面に、酸化シリコン(例えば熱酸化膜)からなり、膜厚が3nmのゲート絶縁膜19を選択的に形成する。
次に、図44(c)に示すように、トラップ膜6及びゲート絶縁膜19の上に、膜厚が20nm〜80nm程度の第1の多結晶シリコン膜10A1と、膜厚が10nm程度の薄いシリコン酸化膜(図示せず)を堆積する。続いて、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを形成する。
次に、図45(a)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した第2のマスク形成膜7Aに対して、メモリ素子部Mのソースドレイン形成領域を開口するストライプ状の開口部7aを形成して、第2のマスク形成膜7Aから第2のマスク膜7を得る。さらに、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するシリコン酸化膜(図示せず)、第1の多結晶シリコン膜10A1及びトラップ膜6を順次エッチングにより除去する。ここで、第2のマスク膜7における開口部7aの開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域の幅となる。一方、第2のマスク膜7の各ライン幅は150nmであり、メモリセルトランジスタのチャネル幅となる。なお、第2の実施形態で説明したように、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するトラップ膜6は必ずしも除去しなくてもよい。続いて、第2のマスク膜7を用いて、半導体基板1のメモリ素子部Mに対して、例えばn型の不純物である砒素を加速エネルギーが5keV〜200keVで、ドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、メモリ素子部Mにn型不純物拡散層からなるソースドレイン領域5を形成する。
次に、図45(b)に示すように、第2のマスク膜7の各開口部7aに、酸化シリコンからなるビット線埋め込み酸化膜9を埋め込むように堆積し、その後、ビット線埋め込み酸化膜9の上面を平坦化する。
次に、図45(c)に示すように、ウェットエッチング法又はドライエッチバック法により、ビット線埋め込み酸化膜9の高さを第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整する。
次に、図46(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去し、さらに第1の多結晶シリコン膜10A1上の図示しないシリコン酸化膜を除去して、ビット線埋め込み酸化膜9を形成する。これにより、ビット線埋め込み酸化膜9の高さは第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整される。この高さ調整工程は、第2のマスク膜7を除去する前に行なっているが、より高精度に高さを一致させる場合には、第2のマスク膜7の除去工程の前後に併せて行なうことが望ましい。
続いて、図46(b)に示すように、ビット線埋め込み酸化膜9及び第1の多結晶シリコン膜10A1の上に、燐が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にn型にドープされた第2の多結晶シリコン膜10A2を堆積する。このとき、第1の多結晶シリコン膜10A1と第2の多結晶シリコン膜10A2との界面には膜厚が1nm程度の薄い自然酸化膜が形成される場合があるが、第1の多結晶シリコン膜10A1と第2の多結晶シリコン膜10A2とは電気的に接続されており、ゲート電極として使用するに問題はない。
次に、図47(a)に示すように、堆積した第2の多結晶シリコン膜10A2及び第1の多結晶シリコン膜10A1に対して、以下の3段階のドライエッチングを選択的に行なう。これにより、メモリ素子部Mにおいては、第1の多結晶シリコン膜10A1及び第2の多結晶シリコン膜A2から、下部ワード線10a及び上部ワード線10bよりなり、ソースドレイン領域5と交差するワード線10が形成される。また、論理回路部Lにおいては、第1の多結晶シリコン膜10A1及び第2の多結晶シリコン膜A2から、下部ワード線10a及び上部ワード線10bよりなるワード線(ゲート電極)10が形成される。ここで、領域m3は図15のXVIII−XVIII線における断面に相当し、領域m4は図15のXVII−XVII線における断面に相当する。
具体的には、第1のステップとして、第2の多結晶シリコン膜10A2に対して、ワード線10の延伸方向に平行な方向の両側面の幅が上方に向けて狭くなる順テーパー形状とするエッチングを行なう。続いて、エッチングの下端部の高さがビット線埋め込み酸化膜9の高さとほぼ同一となった時点で第2のステップとして、第1の多結晶シリコン膜A1と第2の多結晶シリコン膜A2との間の界面酸化膜(図示せず)を除去する。続いて、第3のステップとして、第1の多結晶シリコン膜10A1に対して半導体基板1の主面にほぼ垂直な側面を得るようにエッチングする。一例として、第1のステップとして、上部ワード線10bの側面を84°±4°程度の角度とする。また、第3のステップとして、下部ワード線10aの側面を90°±1°程度の角度でエッチングを行なう。これにより、メモリ素子部Mの領域m4においては、各ワード線10同士の間にトラップ膜6が露出し、論理回路部Lにおいては、ゲート絶縁膜19が露出する。なお、上部ワード線10の両側面を順テーパー形状とするプロセス条件の具体例及びエッチング中に膜厚をモニタしてエッチングのステップ内容を切り替える手法は第2の実施形態に記述した通りである。
次に、図47(b)に示すように、半導体基板1の論理回路部Lに対して、ワード線(ゲート電極)10をマスクとしてn型の不純物イオンをイオン注入することにより、半導体基板1のゲート電極10の両側方の領域に低濃度不純物拡散層20を形成する。続いて、CVD法により、半導体基板1の上に全面にわたって、例えば膜厚が5nm〜100nm程度のシリコン酸化膜と30nm〜100nm程度のシリコン窒化膜とを堆積し、その後、堆積したシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜をエッチバックすることにより、論理回路部Lにおけるゲート電極10の両側面上に側壁絶縁膜21を形成すると共に、メモリ素子部Mにおける隣り合うワード線10同士の間に埋め込み絶縁膜11を形成する。
続いて、メモリ素子部Mを覆うレジスト膜(図示せず)を形成し、形成したレジスト膜、論理回路部Lのゲート電極10及び側壁絶縁膜21をマスクとして、半導体基板1に対してn型の不純物イオンを選択的にイオン注入をして、ドレイン領域又はソース領域となる高濃度不純物拡散層22を形成する。このとき、メモリ素子部Mにおけるソースドレイン領域5のビット線コンタクト部(図示せず)に対しても、n型の不純物イオンを選択的にイオン注入して、高濃度不純物拡散層を形成する。ここで、メモリ素子部Mのソースドレイン領域5におけるビット線コンタクト部を構成する高濃度不純物拡散層(図示せず)と論理回路部Lにおける高濃度不純物拡散層22との形成順序は特に問われない。
次に、図47(c)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積する。続いて、堆積した金属膜に熱処理を施すことにより、メモリ素子部Mにおける上部ワード線10bの上部及びビット線コンタクト部の上部に金属シリサイド層23を形成すると共に、論理回路部Lにおける上部ワード線10bの上部及び高濃度不純物拡散層22の上部にもそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。
以降は、図示はしないが、第2の実施形態で説明したように、例えばCVD法により、半導体基板1の上の全面に酸化シリコンからなる層間絶縁膜を堆積し、その後、リソグラフィ法及びエッチング法により、層間絶縁膜における各ビット線コンタクト部上の金属シリサイド層を露出する複数の接続孔を選択的に形成する。続いて、層間絶縁膜の上に各接続孔を埋めるように全面にわたって、タングステン若しくはタングステン化合物、又はチタン若しくは窒化チタン等のチタン化合物等からなる金属単層膜若しくは積層膜からなる導電膜を堆積する。続いて、堆積した導電膜に対して、各ソースドレイン領域5が互いに接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線を形成する。
これにより、第2の実施形態と同様の構成を持つメモリ素子部Mに論理回路部Lを加えた半導体記憶装置を得ることができる。
このように、第5の実施形態によると、メモリ素子部Mにおいては、第2の実施形態に係る半導体記憶装置と同様の効果を得ることができる。その上、メモリ素子部Mを構成するワード線(ゲート電極)10と、論理回路部Lを構成するトランジスタのワード線(ゲート電極)10とを同一の工程で形成できるため、工程数を削減することができる。
なお、第5の実施形態においても、第2の実施形態と同様に、構成材料やその膜厚に各種の変形例を適用することができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法について図48〜図51を参照しながら説明する。
第6の実施形態は、第3の実施形態に係るメモリセルを有するメモリ素子部に、周辺回路等を含む論理回路部を含む半導体記憶装置である。ここでは、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。従って、第6の実施形態に係るメモリ素子部は、第3の実施形態と同様の方法により製造することができる。
まず、図48(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板1の主面を、STI等の素子分離領域4によりメモリ素子部Mと論理回路部Lとに区画する。なお、メモリ素子部Mに付した領域m1は図27のXXVIII−XXVIII線における断面に相当し、領域m2は図27のXXIX−XXIX線における断面に相当する。論理回路部Lは、通常、nチャネルトランジスタとpチャネルトランジスタとを含むが、両トランジスタは互いの不純物イオンの導電型が異なるのみであるため、ここでは一例として、nチャネルトランジスタのみを示す。
続いて、素子分離領域4が形成された半導体基板1の主面上に全面にわたって、酸化シリコンよりなり、膜厚が10nmのトンネル膜17を堆積する。このとき、トンネル膜17は、論理回路部Lに後工程で形成されるゲート絶縁膜の膜厚分だけ薄く形成してもよい。
次に、図48(b)に示すように、トンネル膜17の論理回路部Lに堆積された部分を除去し、その後、半導体基板1の主面における論理回路部Lの全面に、酸化シリコン(例えば熱酸化膜)からなり、膜厚が3nmのゲート絶縁膜19を選択的に形成する。
次に、図48(c)に示すように、トンネル膜17及びゲート絶縁膜19の上に、膜厚が20nm〜80nm程度のn型の導電性を有する第1の多結晶シリコン膜10A1と、膜厚が10nm程度の薄いシリコン酸化膜(図示せず)を順次堆積する。続いて、膜厚が50nm〜200nm程度の窒化シリコンからなる第2のマスク形成膜7Aを形成する。
次に、図49(a)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した第2のマスク形成膜7Aに対して、メモリ素子部Mのソースドレイン形成領域を開口するストライプ状の開口部7aを形成して、第2のマスク形成膜7Aから第2のマスク膜7を得る。さらに、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するシリコン酸化膜(図示せず)、第1の多結晶シリコン膜10A1及びトンネル膜17を順次エッチングにより除去する。ここで、第2のマスク膜7における開口部7aの開口幅は100nmであり、これがソースドレイン領域の幅となる。一方、第2のマスク膜7の各ライン幅は150nmであり、メモリセルトランジスタのチャネル幅となる。なお、第3の実施形態で説明したように、第2のマスク膜7の各開口部7aから露出するトンネル膜17は必ずしも除去しなくてもよい。続いて、第2のマスク膜7を用いて、半導体基板1のメモリ素子部Mに対して、例えばn型の不純物である砒素を加速エネルギーが5keV〜200keVで、ドーズ量が1×1014cm−2〜1×1017cm−2の注入条件で1回又は2回以上のイオン注入を行なって、メモリ素子部Mにn型不純物拡散層からなるソースドレイン領域5を形成する。
次に、図49(b)に示すように、第2のマスク膜7の各開口部7aに、酸化シリコンからなるビット線埋め込み酸化膜9を埋め込むように堆積し、その後、堆積したビット線埋め込み酸化膜9の上面を平坦化する。
次に、図49(c)に示すように、ウェットエッチング法又はドライエッチバック法により、ビット線埋め込み酸化膜9の高さを第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整する。
次に、図50(a)に示すように、ウェットエッチング法又はエッチバック法により、第2のマスク膜7のみを選択的に除去し、さらに第1の多結晶シリコン膜10A1上の図示しないシリコン酸化膜を除去して、ビット線埋め込み酸化膜9を形成する。これにより、ビット線埋め込み酸化膜9の高さは第1の多結晶シリコン膜10A1とほぼ同一の高さに調整される。この高さ調整工程は、第2のマスク膜7を除去する前に行なっているが、より高精度に高さを一致させる場合には、第2のマスク膜7の除去工程の前後に併せて行なうことが望ましい。
続いて、図50(b)に示すように、第1の多結晶シリコン膜10A1及びビット線埋め込み酸化膜9の上に、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化シリコンの積層膜である電極間絶縁膜18を堆積し、その後、論理回路部Lにおいては、堆積された電極間絶縁膜18を選択的に除去する。続いて、半導体基板1のメモリ素子部M及び論理回路部Lの上に全面にわたって、燐が1×1018cm−3〜1×1022cm−3程度にn型にドープされた第2の多結晶シリコン膜10A2を堆積する。
次に、図51(a)に示すように、堆積した第2の多結晶シリコン膜10A2、電極間絶縁膜18及び第1の多結晶シリコン膜10A1に対して、以下の3段階のドライエッチングを選択的に行なう。これにより、メモリ素子部Mにおいては、第1の多結晶シリコン膜10A1、電極間絶縁膜18及び第2の多結晶シリコン膜A2から、浮遊ゲート電極30a、電極間絶縁膜18及び制御ゲート電極30bよりなり、ソースドレイン領域5と交差するワード線10が形成される。また、論理回路部Lにおいては、第1の多結晶シリコン膜10A1及び第2の多結晶シリコン膜A2から、下部ワード線10a及び上部ワード線10bよりなるワード線(ゲート電極)10が形成される。ここで、領域m3は図27のXXXI−XXXI線における断面に相当し、領域m4は図27のXXX−XXX線における断面に相当する。
具体的には、第1のステップとして、第2の多結晶シリコン膜10A2に対して、ワード線10の延伸方向に平行な方向の両側面の幅が上方に向けて狭くなる順テーパー形状とするエッチングを行なう。続いて、エッチングの下端部の高さが電極間絶縁膜18の高さとほぼ同一となった時点で第2のステップとして、電極間絶縁膜18を除去する。続いて、第3のステップとして、第1の多結晶シリコン膜10A1に対して半導体基板1の主面にほぼ垂直な側面を得るようにエッチングする。一例として、第1のステップとして、上部ワード線10bの側面を84°±4°程度の角度とする。また、第3のステップとして、下部ワード線10aの側面を90°±1°程度の角度でエッチングを行なう。これにより、メモリ素子部Mの領域m4においては、各ワード線10同士の間にトンネル膜17が露出し、論理回路部Lにおいては、ゲート絶縁膜19が露出する。なお、上部ワード線10の両側面を順テーパー形状とするプロセス条件の具体例及びエッチング中に膜厚をモニタしてエッチングのステップ内容を切り替える手法は第3の実施形態に記述した通りである。すなわち、エッチングステップの切り替えは、第1の実施形態と同様にエッチング中に各膜厚をモニタしてエッチングのステップを切り替える手法でもよく、また、第3の実施形態と同様に電極間絶縁膜18の介在によるプラズマ発光強度の変化を検知する方法でもよい。
次に、図51(b)に示すように、半導体基板1の論理回路部Lに対して、ワード線(ゲート電極)10をマスクとしてn型の不純物イオンをイオン注入することにより、半導体基板1のゲート電極10の両側方の領域に低濃度不純物拡散層20を形成する。続いて、CVD法により、半導体基板1の上に全面にわたって、例えば膜厚が5nm〜100nm程度のシリコン酸化膜と30nm〜100nm程度のシリコン窒化膜とを堆積し、その後、堆積したシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜をエッチバックすることにより、論理回路部Lにおけるゲート電極10の両側面上に側壁絶縁膜21を形成すると共に、メモリ素子部Mにおける隣り合うワード線10同士の間に埋め込み絶縁膜11を形成する。
続いて、メモリ素子部Mを覆うレジスト膜(図示せず)を形成し、形成したレジスト膜、論理回路部Lのゲート電極10及び側壁絶縁膜21をマスクとして、半導体基板1に対してn型の不純物イオンを選択的にイオン注入をして、ドレイン領域又はソース領域となる高濃度不純物拡散層22を形成する。このとき、メモリ素子部Mにおけるソースドレイン領域5のビット線コンタクト部(図示せず)に対しても、n型の不純物イオンを選択的にイオン注入して、高濃度不純物拡散層を形成する。ここで、メモリ素子部Mのソースドレイン領域5におけるビット線コンタクト部を構成する高濃度不純物拡散層(図示せず)と論理回路部Lにおける高濃度不純物拡散層22との形成順序は特に問われない。
次に、図51(c)に示すように、例えば真空蒸着法等により、半導体基板1の上に全面にわたって、コバルト又はニッケル等からなる金属膜を堆積する。続いて、堆積した金属膜に熱処理を施すことにより、メモリ素子部Mにおける制御ゲート電極30bの上部及びビット線コンタクト部の上部に金属シリサイド層23を形成すると共に、論理回路部Lにおける上部ワード線10bの上部及び高濃度不純物拡散層22の上部にもそれぞれ金属シリサイド層23を形成する。
以降は、図示はしないが、第3の実施形態で説明したように、例えばCVD法により、半導体基板1の上の全面に酸化シリコンからなる層間絶縁膜を堆積し、その後、リソグラフィ法及びエッチング法により、層間絶縁膜における各ビット線コンタクト部上の金属シリサイド層を露出する複数の接続孔を選択的に形成する。続いて、層間絶縁膜の上に各接続孔を埋めるように全面にわたって、タングステン若しくはタングステン化合物、又はチタン若しくは窒化チタン等のチタン化合物等からなる金属単層膜若しくは積層膜からなる導電膜を堆積する。続いて、堆積した導電膜に対して、各ソースドレイン領域5が互いに接続されるようにパターニングして、導電膜からビット配線を形成する。
これにより、第3の実施形態と同様の構成を持つメモリ素子部Mに論理回路部Lを加えた半導体記憶装置を得ることができる。
このように、第6の実施形態によると、メモリ素子部Mにおいては、第3の実施形態に係る半導体記憶装置と同様の効果を得ることができる。その上、メモリ素子部Mを構成する、浮遊ゲート電極30a、電極間絶縁膜18及び制御ゲート電極30bからなるワード線10と、論理回路部Lを構成するトランジスタのワード線(ゲート電極)10とを同一の工程で形成できるため、工程数を削減することができる。
なお、第6の実施形態においても、第3の実施形態と同様に、構成材料やその膜厚に各種の変形例を適用することができる。
また、以上説明した第1〜第6の各実施形態は、いずれもフラッシュメモリ装置と呼ばれる不揮発性半導体記憶装置に限定されず、該不揮発性半導体記憶装置と同様に、互いに交差するビット線及びワード線を有する構成の高度に集積化された半導体記憶装置に適用が可能である。一例として、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)等の揮発性半導体記憶装置、マグネティックランダムアクセスメモリ(MRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)又はフェロエレクトリックランダムアクセスメモリ(FRAM)等の不揮発性半導体記憶装置においても、本発明が適用可能である。