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JP2009049004A - 液体供給型燃料電池の製造方法 - Google Patents

液体供給型燃料電池の製造方法 Download PDF

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JP2009049004A JP2008170015A JP2008170015A JP2009049004A JP 2009049004 A JP2009049004 A JP 2009049004A JP 2008170015 A JP2008170015 A JP 2008170015A JP 2008170015 A JP2008170015 A JP 2008170015A JP 2009049004 A JP2009049004 A JP 2009049004A
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まゆみ 友國
Masaya Adachi
眞哉 足立
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Abstract

【課題】作製直後または長時間未使用のまま放置して置いた膜電極複合体を使用しても、発電初期から高性能の電池出力が得られる液体供給型燃料電池を提供する。
【解決手段】少なくとも高分子電解質膜を挟んで配置したアノードとカソードからなる膜電極複合体を使用した液体型燃料電池の製造方法であって、前記膜電極複合体のアノードに水素含有ガスを供給しながら、前記膜電極複合体のカソードからアノードに電流を流す処理工程を有することを特徴とする液体供給型燃料電池の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体供給型燃料電池の製造方法に関するものである。
燃料電池は、排出物が少なく、かつエネルギー効率が高く、環境への負担の低い発電装置である。このため、近年の地球環境保護への高まりの中で再び脚光を浴びている。従来の大規模発電施設に比べ、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装置として、将来的にも期待されている発電装置である。また、小型移動機器、携帯機器の電源としても注目されており、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池の代替として、あるいは二次電池の充電器として、またあるいは二次電池との併用(ハイブリッド)により、携帯電話などの携帯機器やパソコンなどへの搭載が期待されている。
高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell、以下PEFCと記載する場合がある)においては、水素ガスを燃料とする従来の高分子電解質型燃料電池に加えて、メタノールなどの燃料を直接供給する直接型燃料電池も注目されている。直接型燃料電池は、従来のPEFCに比べて出力が低いものの、燃料が液体で改質器を用いないために、エネルギー密度が高くなり、一充填あたりの携帯機器の使用時間が長時間になるという利点がある。
高分子電解質型燃料電池は通常、発電を担う反応の起こるアノードとカソードの電極と、アノードとカソードとの間でプロトン伝導体となる高分子電解質膜とが、膜電極複合体(MEA)を構成し、このMEAが燃料や酸化剤を供給可能な導電性物質(セパレーター)によって挟まれたセルから構成されている。このセルは単独で使用されたり、いくつものセルをスタックして1つの発電モジュールとして使用される場合がある。ここで、電極は、ガス拡散の促進と集(給)電を行う電極基材(ガス拡散電極あるいは集電体とも云う)と、実際に電気化学的反応場となる触媒層とから構成されている。たとえばPEFCのアノード電極では、水素ガスなどの燃料がアノード電極の触媒層で反応してプロトンと電子を生じ、電子は電極基材に伝導し、プロトンは高分子電解質膜へと伝導する。このため、アノード電極には、ガスの拡散性、電子伝導性、プロトン伝導性が良好なことが要求される。一方、カソード電極では、酸素や空気などの酸化ガスがカソード電極の触媒層で、高分子電解質膜から伝導してきたプロトンと、電極基材から伝導してきた電子とが反応して水を生成する。このため、カソード電極においては、ガス拡散性、電子伝導性、プロトン伝導性とともに、生成した水を効率よく排出することも必要となる。
また、PEFCの中でも、メタノールなどを燃料とする直接型燃料電池においては、水素ガスを燃料とする従来のPEFCとは異なる性能が要求される。すなわち、直接型燃料電池においては、アノード電極ではメタノール水溶液などの燃料がアノード電極の触媒層で反応してプロトン、電子、二酸化炭素を生じ、電子は電極基材に伝導し、プロトンは高分子電解質に伝導し、二酸化炭素は電極基材を通過して系外へ放出される。このため、従来のPEFCのアノード電極の要求特性に加えて、メタノール水溶液などの燃料透過性や二酸化炭素の排出性も要求される。さらに、直接型燃料電池のカソード電極では、従来のPEFCと同様な反応に加えて、電解質膜を透過したメタノールなどの燃料と酸素あるいは空気などの酸化ガスがカソード電極の触媒層で、二酸化炭素と水を生成する反応も起こる。このため、従来のPEFCよりも生成水が多くなるため、さらに効率よく水を排出することが必要となる。
燃料電池を実用化するにあたっての課題として、性能向上以外に製造コスト低減も挙げられる。例えば、燃料としてメタノール水溶液を使用するDMFCは、作製したMEAを発電評価した場合、セル組みこみ直後に設定した出力が得られることが好ましいが、現状では数時間から数日のエージングが必要になる場合が多く、このエージング処理もコストアップの重要な要因の一つであった。
これらの対策として、特許文献1においてはMEAをセルに組み込み発電停止状態にてカソードに水素含有ガス、アノードに不活性ガスを供給し、かつアノードからカソードへ電源を介して電流を流すという方法が提案されている。
また、特許文献2ではセルに加湿ガスを導入した状態で電流を流して電解処理することによって膜中の水を電気分解することで、より加湿ガス中の水を膜中に移動させ含水率を向上させる方法が提案されている。
特開2003−272686号公報 特開平6−196187号公報
特許文献1においては、水素を燃料とした燃料電池の活性化方法であり、液体供給型燃料電池の活性化には効果が小さかった。
特許文献2においては電解質膜の含水率の向上のみで、液体供給型燃料電池の活性化には効果が不十分であった。
我々は上記問題点に鑑み、本発明の製造方法によって、作製直後または長時間未使用のまま放置して置いた膜電極複合体を使用しても、発電初期から高性能の電池出力が得られる液体供給型燃料電池を提供せんとするものである。
上記目的を達成するための本発明は、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の液体供給型燃料電池の製造方法は、少なくとも高分子電解質膜を挟んで配置したアノードとカソードからなる膜電極複合体を使用した液体型燃料電池の製造方法であって、前記膜電極複合体のアノードに水素含有ガスを供給しながら、前記膜電極複合体のカソードからアノードに電流を流す処理工程を有することを特徴とする。
本発明の製造方法によって、作製直後または長時間未使用のまま放置しておいた膜電極複合体を使用しても、発電初期から高性能の電池出力が得られる液体供給型燃料電池を提供することが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
少なくとも高分子電解質膜を挟んで配置したアノードとカソードからなる膜電極複合体を使用した液体型燃料電池の製造方法であって、前記膜電極複合体のアノードに水素含有ガスを供給しながら、前記膜電極複合体のカソードからアノードに電流を流す処理工程を有することを特徴とする。例えば、燃料としてメタノール水溶液を使用するDMFCは、気体燃料を用いたPEFCに比べ燃料の拡散が遅いため活性化される速度も遅い。ここでいう活性化とはMEAの持っている能力を十分に発揮できる状態にすることであり、例えば、触媒中の金属酸化物等の不純物が還元されたり、電解質膜が含水したり、カソード触媒層中に生成した水の排水経路が確保されたりすることでMEAが活性化されると推測している。
そのためDMFCとして発電する前に、MEAのアノードに水素含有ガスを供給しながら、MEAのカソードからアノードに電流を流す処理工程(以後、「活性化処理」または「処理」と略すことがある)を行うと、処理工程が短時間であってもMEAが活性化し、発電初期から高性能な液体供給型燃料電池が得られる。
まず、処理工程の説明をする。
処理工程は膜電極複合体をモジュールに組み込んで行われるが、処理工程専用モジュールに組み込んで処理してもよいし、発電セル(液体供給型燃料電池モジュール)に直接組み込んで処理してもよい。処理工程専用モジュールや発電セルは、単セルであってもよいし、スタックに組み込んでもよい。
アノードに供給される水素含有ガスとしては純水素が好ましいが、水素含有の効果を失わなければ、他のガスを含んでいてもよい。他のガスの例としては空気や酸素以外に、窒素や、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の希ガス類等の不活性ガスが挙げられる。カソードに供給した空気または酸素と十分に電位差が得られれば特に問題はない。例えばカソードに空気または酸素を供給した場合におけるアノード供給水素含有ガス中の水素の割合としては、10vol%以上が好ましい。10vol%以上とするのはカソードとの電位差を十分に発現するためであり、50vol%以上がより好ましく、80vol%以上であればさらに好ましい。
また、電解質が含水状態であればより活性化処理効果は大きくなる場合が多く、そのため水素含有ガスを加湿しても差し支えない。
水素含有ガスの供給方式としては、燃料を連続供給するアクティブ方式、一定供給量のパッシブ方式のいずれでもよい。燃料の供給元は、水素ボンベ、水素吸蔵合金、水素発生装置等があげられるが、特に指定しない。
水素含有ガスの供給量はセルの大きさ、形状等から適宜実験的に決められるが、純水素供給量は発電部の面積に対し0.1ml・cm/分以上100ml・cm/分以下が好ましい。0.1ml・cm/分以上とするのはカソードとの電位差を発現するためであり、100ml・cm/分以下とするのは過剰供給にならずに拡散をスムーズに行うためである。
また、カソードからアノードへ電流を流す時間としては製造コストの低減の観点から、なるべく短時間であることが好ましい。具体的には60分以下、1秒以上が好ましい。1秒以上とするのは活性化の効果を得るためであり、60分以下とするのは膜電極複合体の劣化や破壊を防ぐためである。
電流および電圧の条件としては定電流で電圧を保持してもよく、電流値を経時的に変更し電圧を変化させてもよい。また、定電圧で電流を保持してもよく、電圧値を経時的に変更し電流を変化させてもよい。特に限定しないが、液体供給型燃料電池として使用する条件で膜電極複合体に液体燃料を供給したときの限界電流より高い電流を流すことが好ましい。限界電流よりも高電流を流すことで、よりMEAの活性化が行われやすい。
次に、膜電極複合体の説明をする。
膜電極複合体の最も簡単な例としては高分子電解質膜の両側に触媒層が配置され、その上にさらにガス拡散層を設けた構造をとっている。各層の配置の関係が損なわれず、本発明の効果の妨げにならない範囲であれば他の機能層を含んでいてもよく、例えば、燃料透過抑制層、撥水層、ラジカルトラップ層、燃料改質層、不純物トラップ層、副生成物除去層、界面接着層などが配置されていても差し支えない。
水素等の気体燃料を供給する場合は、膜電極複合体の電解質膜部分で水素または酸素のクロスリークが微量ながら発生する。その際、水素と空気が触媒上で反応する時に発生する熱で膜が劣化する可能性がある。
本発明もこの水素または酸素のクロスリークによる膜の劣化を防ぐため、活性化処理時にエッジシールを使用することが好ましく、少なくともアノードまたはカソードに設け、更にアノードおよびカソードの両側に設けることが好ましい。両側に設けることで水素と空気との反応熱が直接電解質膜に届きにくいため電解質膜の劣化を低減する事ができる。
エッジシールは電解質膜と燃料が直接当たる箇所にエッジシールが施されていることが好ましく、一般的に電極周囲に施される。少なくともエッジシールがアノードまたはカソードの何れかの触媒層端部に被さっていることが好ましく、触媒端部より内向きに0.1〜1mm程度エッジシールが被さっていることが劣化防止と発電性能のバランスから効果的である。
また、このエッジシールは活性化処理時の劣化防止だけでなく液体燃料による電解質膜の過度な膨潤/収縮も低減でき耐久性向上に効果的である。
エッジシールの形態としては特に指定しないが通常公知の方法が適用される。その中でも薄膜フィルムが好ましく、薄膜フィルムを用いることで、例えば膜電極複合体作製時のプレス工程で一体化することも可能であり、薄膜であるため実際にモジュールに組み込んだときの抵抗が比較的小さくて済み、取り扱いが簡便である。好ましい膜厚としては1μm〜1000μmであり、特に好ましくは5μm〜100μmである。1μm以上であれば耐久性とハンドリング性が良好であり、100μm以下であれば電極と電解質膜との接触性を維持することができる。
用いられるフィルムの素材としては電気遮断性、燃料遮断性、耐薬品性・耐酸性があれば特に限定しない。好ましくはポリエチレンフィルム、アイオノマーフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ナイロンフィルム、セロファン等が用いられる。中でも耐薬品性、耐熱性、耐酸性の観点からフッ素系ではテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムや炭化水素系ではポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムが好ましく用いられる。
エッジシールを設けた膜電極複合体の作製方法の一例として、図3のようにフィルムをカソード電極およびアノード電極1より一回り小さくくり抜き、エッジシール3として、電解質膜2の両側にずれないように配置し、そのエッジシール3のくり抜きに合わせるように電極1を配置しプレスする。この際にエッジシール3と電極1の位置がずれてしまうと、エッジシール3の効果がなくなったり、発電面積が低下する場合がある。この現象を防ぐため、図4の様に筒状にして2辺を固定したフィルム(筒状エッジシール4)、または折り曲げて1辺を固定したフィルム(折曲エッジシール)等を用い電解質膜2とずれないようにすることで、より短時間で正確にエッジシールをセットすることが可能となる。
次に、触媒層の説明をする。
触媒層は通常公知の燃料電池や膜電極複合体の触媒と結着剤等からなる層であり、特に限定はない。ここでいう触媒は、電極反応を促進する触媒であり、触媒層は触媒以外に電子伝導体、イオン伝導体などを含んでいてもよい。触媒層に含まれる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、金などの貴金属触媒が好ましく用いられる。これらの内の1種類を単独で用いてもよいし、合金、混合物など、2種類以上を併用してもよい。
特に本発明に用いられるアノード触媒は白金と共に白金以外の第二触媒成分が添加されるのが好ましく、ここでいう第二触媒成分とは周期表のIVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIAまたはIVA族から選択される金属、具体的にはルテニウム、ロジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ガリウム、ジルコニウム、ハフニウム、すず等が好ましく用いられる。さらに好ましくはルテニウム、マンガン、コバルト、ニッケル、ロジウム、ニッケルであり、中でもルテニウムが特に好ましい。白金以外に用いるこれらの第二触媒成分は1種類単独で使用してもよいし、合金、混合物など、2種類以上を併用してもよい。
また、導電性や電子伝導性を向上させるために炭素材料、無機導電材料を添加しても良い。電子伝導体(導電材)を使用する場合は、電子伝導性や化学的な安定性の点から炭素材料、無機導電材料が好ましく用いられる。なかでも、非晶質、結晶質の炭素材料が挙げられる。好ましく用いられる炭素材料としては例えば、チャネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが電子伝導性と比表面積の大きさから好ましく用いられる。ファーネスブラックとしては、キャボット社製バルカン(登録商標)XC−72R、バルカンP(登録商標)、ブラックパールズ(登録商標)880、ブラックパールズ(登録商標)1100、ブラックパールズ(登録商標)1300、ブラックパールズ(登録商標)2000、リーガル(登録商標)400、ケッチェンブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラック(登録商標)EC、ケッチェンブラック(登録商標)EC600JD、三菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラック(登録商標)などが挙げられる。
またカーボンブラックのほか、天然の黒鉛、ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物から得られる人工黒鉛や炭素なども使用することができる。
これらの炭素材料の形態としては、不定形粒子状のほか繊維状、チューブ状、円錐状、メガホン状のものも用いることができる。また、これら炭素材料を後処理加工したものを用いてもよい。また、Au、Pt、Ti、Cu、Al、ステンレスなどの金属微粒子、酸化錫、インジウム錫酸化物の粒子、ポリアニリンやフラーレンなどの電子伝導性高分子を添加することもできる。また、導電性のない鱗片状材料としては鱗片状珪酸塩が塗液化やコストの観点から好ましい。
鱗片状珪酸塩としては、例えば、カオリン、タルク、天然雲母、合成雲母、セリサイトなどが挙げられる。なお、合成雲母は、天然の雲母とは異なり、天然の雲母の結晶構造中の全ての−OH基が−F基で置換された組成を有する人工的に作られた雲母であり、KMg3AlSi3O10F2などが挙げられる。また、上記鱗片状珪酸塩は、その表面を酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫等の金属酸化物やカーボン薄膜、金属薄膜などの導電性材料によって被覆しておいてもよい。
また、電子伝導体を使用する場合は、触媒粒子と均一に分散していることが電極性能の点で好ましい。このため、触媒粒子と電子伝導体は予め塗液として良く分散しておくことが好ましい。さらに、触媒層として、触媒と電子伝導体とが一体化した触媒担持カーボン等を用いることも好ましい実施態様である。この触媒担持カーボンを用いることにより、触媒の利用効率が向上し、電池性能の向上および低コスト化に寄与できる。ここで、触媒層に触媒担持カーボンを用いた場合においても、電子伝導性をさらに高めるために導電剤を添加することも可能である。このような導電剤としては、上述のカーボンブラックが好ましく用いられる。
触媒層に用いられるイオン伝導性を有する物質(イオン伝導体)としては、一般的に、種々の有機、無機材料が公知であるが、燃料電池に用いる場合には、イオン伝導性を向上するスルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基などのイオン性基を有するポリマー(イオン伝導性ポリマー)が好ましく用いられる。なかでも、イオン性基の安定性の観点から、フルオロアルキルエーテル側鎖とフルオロアルキル主鎖とから構成されるイオン伝導性を有するポリマー、あるいは炭化水素系高分子材料が好ましく用いられる。パーフルオロ系イオン伝導性ポリマーとしては、例えばデュポン社製のナフィオン(登録商標)、旭化成社製のAciplex(登録商標)、旭硝子社製フレミオン(登録商標)などが好ましく用いられる。これらのイオン伝導性ポリマーは、溶液または分散液の状態で触媒層中に設ける。この際に、ポリマーを溶解あるいは分散化する溶媒は特に限定されるものではないが、イオン伝導性ポリマーの溶解性の点から極性溶媒が好ましい。また、前述した電解質膜として好ましい炭化水素系高分子材料も、触媒層中のイオン伝導性を有する物質(イオン伝導体)に好適に使用できる。特に、メタノール水溶液やメタノールを燃料にする燃料電池の場合、耐メタノール性の観点から炭化水素系高分子材料が耐久性などに効果的な場合がある。
前記、触媒と電子伝導体類は通常粉体であるので、イオン伝導体はこれらを固める役割を担うことが通常である。イオン伝導体は、触媒層を作製する際に触媒粒子と電子伝導体とを主たる構成物質とする塗液に予め添加し、均一に分散した状態で塗布することが電極性能の点から好ましいものである。触媒層に含まれるイオン伝導体の量としては、要求される電極特性や用いられるイオン伝導体の伝導度などに応じて適宜決められるべきものであり、特に限定されるものではないが、重量比で1〜80%の範囲が好ましく、5〜50%の範囲がさらに好ましい。イオン伝導体は、少な過ぎる場合はイオン伝導度が低く、多過ぎる場合はガス透過性を阻害する点で、いずれも電極性能を低下させることがある。
かかる触媒層には、上記の触媒、電子伝導体、イオン伝導体の他に、種々の物質を含んでいてもよい。特に、触媒層中に含まれる物質の結着性を高めるために、上述のイオン伝導性ポリマー以外のポリマーを含んでもよい。このようなポリマーとしては例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)などのフッ素原子を含むポリマー、これらの共重合体、これらのポリマーを構成するモノマー単位とエチレンやスチレンなどの他のモノマーとの共重合体、あるいは、ブレンドポリマーなどを用いることができる。これらポリマーの触媒層中の含有量としては、重量比で5〜40%の範囲が好ましい。ポリマー含有量が多すぎる場合、電子およびイオン抵抗が増大し電極性能が低下する傾向がある。
また、触媒層は、燃料が液体や気体の場合には、その液体や気体が透過しやすい構造を有していることが好ましく、電極反応に伴う副生成物質の排出も促す構造が好ましい。
電極基材は、電気抵抗が低く、集電あるいは給電を行えるものを用いることができる。電極基材の構成材としては、たとえば、炭素質、導電性無機物質が挙げられ、例えば、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モリブデン、チタンなどが例示される。これらの、形態は特に限定されず、たとえば繊維状あるいは粒子状で用いられるが、燃料透過性の点から炭素繊維などの繊維状導電性物質(導電性繊維)が好ましい。導電性繊維を用いた電極基材としては、織布あるいは不織布いずれの構造も使用可能である。たとえば、東レ(株)製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E-TEK社製カーボンクロスなどが用いられる。かかる織布としては、平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織など、特に限定されること無く用いられる。
また、不織布としては、抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法によるものなど特に限定されること無く用いられる。また編物であってもよい。これらの布帛において、特に炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化あるいは黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法などによる不織布加工した後に炭化あるいは黒鉛化した不織布、耐炎化糸あるいは炭化糸あるいは黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布などが好ましく用いられる。特に、薄く強度のある布帛が得られる点から不織布、やクロスを用いるのが好ましい。
かかる電極基材に用いられる炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フェノール系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維などがあげられる。
また、かかる電極基材には、水の滞留によるガス拡散・透過性の低下を防ぐための撥水処理や、水の排出路を形成するための部分的撥水、親水処理や、抵抗を下げるための炭素粉末の添加等を行うこともできる。また、電極基材と触媒層の間に、少なくとも無機導電性物質と疎水性ポリマーを含む導電性中間層を設けることもできる。特に、電極基材が空隙率の大きい炭素繊維織物や不織布である場合、導電性中間層を設けることで、触媒層が電極基材にしみ込むことによる性能低下を抑えることができる。
本発明による膜電極複合体としては、各層の配置の関係が損なわれなければ、各層の間に別の機能層、例えば、燃料透過抑制層、撥水層、ラジカルトラップ層、燃料改質層、不純物トラップ層、副生成物除去層、界面接着層などが配置されていても差し支えない。
本発明の触媒層の粗密度は膜電極複合体の性能などで適宜実験的に決めることができ、ロールプレスや平板プレスの緻密化、湿式凝固法などによる多孔質化を行うことも可能である。
本発明の膜電極複合体に用いられる電解質膜としては、ナフィオン(登録商標)(デュポン社製)に代表されるパーフルオロ系電解質膜や炭化水素系電解質膜などすべての電解質膜を適用できるが、特に、燃料透過の低減や耐久性の観点から、高耐熱性、高強度、高引っ張り弾性率および低含水率の電解質膜を使用が好適である。具体的にはガラス転移温度130℃以上、引っ張り弾性率100MPa以上、含水率40重量%以下などの膜が挙げられ、イオン性基含有ポリフェニレンオキシド、イオン性基含有ポリエーテルケトン、イオン性基含有ポリエーテルエーテルケトン、イオン性基含有ポリエーテルスルホン、イオン性基含有ポリエーテルエーテルスルホン、イオン性基含有ポリエーテルホスフィンオキシド、イオン性基含有ポリエーテルエーテルホスフィンオキシド、イオン性基含有ポリフェニレンスルフィド、イオン性基含有ポリアミド、イオン性基含有ポリイミド、イオン性基含有ポリエーテルイミド、イオン性基含有ポリイミダゾール、イオン性基含有ポリオキサゾール、イオン性基含有ポリフェニレン、イオン性基含有ポリアゾメチン、イオン性基含有ポリイミドアゾメチン、イオン性基含有ポリスチレンおよびイオン性基含有スチレン−マレイミド系架橋共重合体などのイオン性基含有ポリオレフィン系高分子およびその架橋体などのイオン性基を有する芳香族炭化水素系高分子が挙げられる。これらの高分子材料は単独、あるいは二種以上併用して使用でき、ポリマーブレンド、ポリマーアロイ、また二層以上の積層膜として使用できる。また、ここでのイオン性基およびイオン性基の導入方法、合成方法、分子量の範囲については前述のとおりである。
特にイオン性基としては、前述のようにスルホン酸基を有する高分子材料が最も好ましいが、スルホン酸基を有する高分子材料を使用する一例として、−SO3M基(Mは金属)含有のポリマーを溶液状態より製膜し、その後高温で熱処理し溶媒を除去し、プロトン置換して膜とする方法が挙げられる。前記の金属Mはスルホン酸と塩を形成しうるものであればよいが、価格および環境負荷の点からはLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Mo、Wなどが好ましく、これらの中でもLi、Na、K、Ca、Sr、Baがより好ましく、Li、Na、Kがさらに好ましい。これらの金属塩の状態で製膜することで高温での熱処理が可能となり、該方法は高ガラス転移点、低吸水率が得られる高分子材料系には好適である。
前記熱処理の温度としては、得られる膜の吸水性の点で100〜500℃が好ましく、200〜450℃がより好ましく、250〜400℃がさらに好ましい。100℃以上とするのは、低吸水率を得る上で好ましい。一方、500℃以下とすることで、高分子材料が分解するのを防ぐことができる。
また、熱処理時間としては、生産性の点で10秒〜24時間が好ましく、30秒〜1時間がより好ましく、45秒〜30分がさらに好ましい。熱処理時間を10秒以上することで、十分な溶媒除去が可能となり、十分な燃料クロスオーバーの抑制効果が得られる。また、24時間以下とすることでポリマーの分解が起こらずプロトン伝導性を維持することができ、また生産性も高くなる。
熱処理方法は熱風乾燥機などの熱や、高周波誘電加熱などが利用できる。
電解質膜の作製方法としては、ポリマー溶液を適当なコーティング法で塗布し、溶媒を除去し、高温で処理後、酸処理する方法を例示することができる。コーティング法としては、スプレーコート、刷毛塗り、ディップコート、ダイコート、カーテンコート、フローコート、スピンコート、スクリーン印刷などの手法が適用できる。
溶媒を用いたコーティング法では、熱や高周波誘電加熱による溶媒の乾燥、ポリマーを溶解しない溶媒での湿式凝固法などで製膜でき、無溶媒では光、熱、湿気などで硬化させる方法、ポリマーを加熱溶融させ、膜状に製膜後冷却する方法などが適用できる。
製膜に用いる溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホントリアミド等の非プロトン性極性溶媒、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル、あるいはイソプロパノールなどのアルコール系溶媒が好適に用いられる。
使用する電解質膜の膜厚としては、通常3〜2000μmのものが好適に使用される。実用に耐える膜の強度を得るには3μmより厚い方が好ましく、膜抵抗の低減つまり発電性能の向上のためには2000μmより薄い方が好ましい。膜厚のより好ましい範囲は5〜1000μm、さらに好ましい範囲は10〜500μmである。
膜厚は、種々の方法で制御できる。例えば、溶媒キャスト法で製膜する場合は、溶液濃度あるいは基板上への塗布厚により制御することができるし、また、例えばキャスト重合法で製膜する場合は板間のスペーサー厚みによって調製することもできる。
また、本発明に用いられる電解質膜およびイオン性基を有する高分子材料は、必要に応じて放射線照射などの手段によって高分子構造全体あるいは一部を架橋せしめることもできる。架橋せしめることにより、燃料クロスオーバーおよび燃料に対する膨潤をさらに抑制する効果が期待でき、機械的強度が向上し、より好ましくなる場合がある。放射線照射の種類としては例えば、電子線照射やγ線照射を挙げることができる。架橋構造を有することにより、水分や燃料の浸入に対する高分子鎖間の広がりを抑えることができる。吸水量を低く抑えることができ、また、燃料に対する膨潤も抑制できることから、結果的に燃料クロスオーバーを低減できる。また、高分子鎖を拘束できるため耐熱性や剛性も付与できる。ここでの架橋は、化学架橋であっても物理架橋であってもよい。
この架橋構造は通常公知の方法で形成でき、例えば、多官能単量体の共重合や電子線照射によって形成できる。特に多官能単量体による架橋が経済的観点から好ましく、単官能ビニル単量体と多官能単量体の共重合体やビニル基やアリル基を有する高分子を多官能単量体で架橋したものが挙げられる。ここでの架橋構造とは、熱に対しての流動性が実質的に無い状態か、溶剤に対して実質的に不溶の状態を意味する。
また、本発明に用いられる電解質膜中には、イオン伝導性や燃料クロスオーバーの抑制効果を阻害しない範囲内において、機械的強度の向上、イオン性基の熱安定性向上、加工性の向上などの目的のために、フィラーや無機微粒子を含有しても、ポリマーや金属酸化物からなるネットワークや微粒子を形成させても構わないし、支持体などに含浸した膜でも差し支えない。
本発明方法に用いられる膜電極複合体においては、例えば電解質膜の間の接触面積を大きくし、界面抵抗を低減するする目的で、界面抵抗低減性材料を使用してもよい。界面抵抗低減性材料とは、加熱による軟化やコーティングによって触媒層の表面凹凸に追随できる材料であり、主にイオン伝導の抵抗を低減できるものが好ましい。電解質膜と同種であっても異種であってもよく、製造工程時点と実際に燃料電池として使用する時点において、その組成や形状が変化してもよい。
また、燃料による過度の膨潤や溶出がないこと、例えばメタノール水溶液やメタノールを燃料にする場合、使用する電解質膜と同等以上の耐メタノール性、強度を有することなどの条件を満たすものが好ましい。
本発明の方法で製造された燃料電池の液体燃料としては、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、グリセリン、エチレングリコール、ギ酸、酢酸、ジメチルエーテル、ハイドロキノン、シクロヘキサンなどの炭素数1〜6の有機化合物およびこれらと水との混合物等が挙げられ、1種または2種以上の混合物でもよい。特に発電効率や電池全体のシステム簡素化の観点から水素、炭素数1〜6の有機化合物を含む燃料が好適に使用され、発電効率の点でとりわけ好ましいのは水素およびメタノール水溶液である。メタノール水溶液を用いる場合、メタノールの濃度としては、使用する燃料電池のシステムによって適宜選択されるが、できる限り高濃度のほうが長時間駆動の観点から好ましい。例えば、送液ポンプや送風ファンなど発電に必要な媒体を膜電極複合体に送るシステムや、冷却ファン、燃料希釈システム、生成物回収システムなどの補機を有するアクティブ型燃料電池はメタノールの濃度が30〜100%の燃料を燃料タンクや燃料カセットにより注入し、0.5〜20%程度に希釈して膜電極複合体に送ることが好ましく、補機が無いパッシブ型の燃料電池はメタノールの濃度が10〜100%の範囲の燃料が好ましい。
また、燃料電池は使用する機器に内蔵してもよいし、外付けのユニットとして使用してもよい。また、メンテナンスの観点から、燃料電池セルから膜電極複合体が脱着可能な構成であることも好ましい。
本発明の燃料電池は、主に携帯用機器に使用する液体供給型である。液体供給型とは、少なくとも一方の電極にメタノール水溶液などの液体を供給することを示し、アノード側に液体を供給することが好ましい。液体を供給することで、安全性や燃料供給の選択範囲が広がり、システムの簡素化が可能となり、燃料電池の小型化が実現でき、携帯用電子機器などの電源として有益である。
本発明の燃料電池の用途としては、移動体の電力供給源が好ましいものである。特に、携帯電話、パソコン、PDA、ビデオカメラ(カムコーダー)、デジタルカメラ、ハンディターミナル、RFIDリーダー、各種ディスプレー類などの携帯機器、電動シェーバー、掃除機等の家電、電動工具、家庭用電力供給機、乗用車、バスおよびトラックなどの自動車、二輪車、電動アシスト付自転車、ロボット、電動カート、電動車椅子や船舶および鉄道などの移動体の電力供給源として好ましく用いられる。特に携帯用機器では、電力供給源だけではなく、携帯機器に搭載した二次電池の充電用にも使用され、さらには二次電池や太陽電池と併用するハイブリッド型電力供給源としても好適に利用できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
[測定方法]
実施例中の特性は下記に示す方法で測定した。
(1)メタノール燃料での膜電極複合体の発電性能評価
膜電極複合体の電極周囲にガスケットを配置し、エレクトロケム社製単セル“EFC05−01SP”(電極面積5cm用セル)に組み込んだ。カソード集電板およびアノード集電板にリードを取り付け、東陽テクニカ製評価装置、ポテンショスタットはsolartron製1470、周波数応答アナライザはsolartron製1255Bを用いて、電位差0.05Vまでの電圧−電流特性を測定した。発電条件はセル温度60℃、アノードから3.2wt%のメタノールを流し、カソードに合成空気を50mL/分で供給した。発電初回における0.4Vときの出力をとった。
[イオン性基を有した高分子材料の合成例]
炭酸カリウムを6.9g、4,4’−ジヒドロキシテトラフェニルメタンを14g、および4,4'−ジフルオロベンゾフェノンを7g、およびジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5gを用いて、N−メチル−2−ピロリドン中、190℃で重合を行った。多量の水で再沈することで精製を行い、ポリマーAを得た。
[電解質膜の作製例]
上記ポリマーAをN−メチル−2−ピロリドン中に溶解し固形分25%の塗液とした。当該塗液をガラス板上に流延塗布し、60℃にて10分さらに100℃にて2時間乾燥して51μmのフィルムを得た。さらに、窒素ガス雰囲気下、200〜300℃まで1時間かけて昇温し、300℃で10分間加熱する条件で熱処理した後、放冷し、1N塩酸に12時間以上浸漬してプロトン置換した後に、大過剰量の純水に1日間以上浸漬して充分洗浄し電解質膜Aを得た。
[アノード電極作製例]
米国イーテック(E-TEK)社製カーボンクロス“TL−1400W”に、ジョンソンマッセイ(Johson&Matthey)社製Pt−Ru担持カーボン触媒“HiSPEC(登録商標)”6000、デュポン(DuPont)社製20%“ナフィオン(登録商標)”およびn−プロパノール溶液からなるアノード塗液を塗工し、100℃にて10分乾燥した。アノード触媒塗液の塗工はTL−1400Wのカーボンブラック塗工面に行った。次に、ポリマーAを10g、可塑剤としてN−メチル−2−ピロリドン60g、グリセリン40gを容器にとり、均一になるまで撹拌して界面抵抗低減性組成物Aを作製し、アノード触媒層上に3mg/cmとなるように塗工し、100℃で5分間熱処理した。次に一片2.3cmの正方形にカットしアノード電極を得た。
[カソード電極作製例]
米国イーテック(E-TEK)社製カーボンクロス“TL−1400W”に、田中貴金属工業社製Pt担持カーボン触媒TEC10V50Eとデュポン(DuPont)社製20%“ナフィオン(登録商標)”溶液からなるカソード触媒塗液を塗工し、100℃にて15分乾燥した。カソード触媒塗液の塗工はTL−1400Wのカーボンブラック塗工面に行った。界面抵抗低減性組成物Aを、カソード触媒層上に3mg/cmとなるように塗工し、100℃で1分間熱処理した。次に一片2.3cmの正方形にカットしカソード電極を得た。
[実施例1]
上記電解質膜Aをカソード電極およびアノード電極で狭持し、ずれないように対向させ、100℃、3MPaで5分間プレスした。10%メタノール水溶液で洗浄し、水洗して膜電極複合体Aを得た。
膜電極複合体Aをエレクトロケム社製単セル“EFC05−01SP”(電極面積5cm用セル)に組み込み、アノード側には水素を5cc・cm/分で供給し、カソード側に合成空気を50cc・cm/分で供給した。セル温度は常温で、電流はカソードからアノード方向へ流し、電流値100mA/cmで10秒活性化処理した。この活性化処理を行った膜電極複合体Bをセルに入れたまま、上記メタノールでの発電性能評価を行ったときの結果を表1にまとめた。また、活性化処理の電流値を200mA/cm、300mA/cm、流す時間を0秒、30秒、60秒、120秒、300秒、600秒、1800秒、3600秒に変更したときものも同様に表1にまとめた。
表2から処理時間10秒でも活性化処理効果が得られていることがわかる。また、表1から活性化処理時間が長いほど、そのMEAの持っている設定出力に近い値が得られ処理効果が高くなり、流す電流が多いほど短時間でMEA持っている出力値に達し処理効果が高くなることが明らかである。
[実施例2]
膜電極複合体Aをエレクトロケム社製単セル“EFC05−01SP”(電極面積5cm用セル)に組み込み、アノード側には水素を5cc・cm/分で供給し、カソード側に合成空気を50cc・cm/分で供給した。セル温度は常温で、電流はカソ ードからアノード方向へ流した。電流値を0mA/cmから0.50mA/cm/秒ずつ増加させていき、電圧が取れなくなったところで活性化処理を終了した。この活性化処理を行った膜電極複合体Cをセルに入れたまま、上記メタノールでの発電性能評価を行った結果、出力は52mW/cmであった。
[実施例3]
上記電解質膜Aを電解質膜2とし、図3の様に東レ製PPSフィルム“トレリナ#3030 12μm”をエッジシール3として両極に重ね、カソード電極およびアノード電極(電極1)で狭持し、100℃、3MPaで5分間プレスした。10%メタノール水溶液で洗浄し、水洗して膜電極複合体Dを得た。
膜電極複合体Dをエレクトロケム社製単セル“EFC05−01SP”(電極面積5cm用セル)に組み込み、アノード側には水素を5cc・cm/分で供給し、カソード側に合成空気を50cc・cm/分で供給した。セル温度は常温で、電流はカソードからアノード方向へ流し、電流値100mA/cmで30秒活性化処理した。この活性化処理を行った膜電極複合体Eをセルに入れたまま、上記メタノールでの発電性能評価を行ったときの結果、33mW/cmであった。
[実施例4]
上記電解質膜Aを電解質膜2とし、図4の様に東レフィルム加工社製PFAフィルム“トヨフロン P#25”を筒状に形成したもの(筒状エッジシール4)の間に挟み、カソード電極およびアノード電極(電極1)で狭持し、100℃、3MPaで5分間プレスした。エッジシールが筒状になっていることから上下ずれが少なく、短時間でセットすることができた。10%メタノール水溶液で洗浄し、水洗して膜電極複合体Fを得た。
膜電極複合体Fをエレクトロケム社製単セル“EFC05−01SP”(電極面積5cm用セル)に組み込み、アノード側には水素を5cc・cm/分で供給し、カソード側に合成空気を50cc・cm/分で供給した。セル温度は常温で、電流はカソードからアノード方向へ流し、電流値100mA/cmで30秒活性化処理した。この活性化処理を行った膜電極複合体Gをセルに入れたまま、上記メタノールでの発電性能評価を行ったときの結果、39mW/cmであった。
本発明の膜電極複合体は、種々の電気化学装置(例えば、燃料電池、水電解装置、クロロアルカリ電解装置等)の膜電極複合体に適用可能である。これら装置の中でも、燃料電池用に好適であり、特にメタノール水溶液を燃料とする燃料電池に好適である。
本発明の燃料電池の用途としては、特に限定されないが、携帯電話、パソコン、PDA、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの携帯機器、コードレス掃除機等の家電、玩具類、電動自転車、自動二輪、自動車、バス、トラックなどの車両や船舶、鉄道などの移動体、ロボットの電力供給源、据え置き型の発電機など従来の一次電池、二次電池の代替、もしくはこれらや太陽電池とのハイブリッド電源、もしくは充電用として好ましく用いられる。
定電流での活性化処理時間と0.4Vにおける出力を示した図である。 図1の活性化時間0〜150秒までの拡大図である。 実施例3の膜電極複合体の作製方法を示した図である。 実施例4の膜電極複合体の作製方法を示した図である。
符号の説明
1:電極
2:電解質膜
3:エッジシール
4:筒状エッジシール

Claims (4)

  1. 少なくとも高分子電解質膜を挟んで配置したアノードとカソードからなる膜電極複合体を使用した液体型燃料電池の製造方法であって、前記膜電極複合体のアノードに水素含有ガスを供給しながら、前記膜電極複合体のカソードからアノードに電流を流す処理工程を有することを特徴とする液体供給型燃料電池の製造方法。
  2. アノードに白金および白金以外の第二触媒成分を有する請求項1記載の液体供給型燃料電池の製造方法。
  3. 電流を流す時間が60分以下1秒以上である請求項1または2記載の液体供給型燃料電池の製造方法。
  4. 液体供給型燃料電池として使用する条件で膜電極複合体に液体燃料を供給したときの限界電流より、さらに高い電流を流す請求項1〜3いずれかに記載の液体供給型燃料電池の製造方法。
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