JP2009041430A - NOx浄化方法及びNOx浄化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えたNOx浄化システムにおいて、NOx浄化効率を向上することができるNOx浄化方法及びNOx浄化システムを提供する。
【解決手段】内燃機関2の排気通路3に尿素型選択還元触媒5を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒5の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置9と尿素水供給装置8を配置したNOx浄化システム1、1A、1BのNOx浄化方法において、前記尿素水供給装置8から前記尿素型選択還元触媒5への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置9から前記尿素型選択還元触媒5へ、所定量の炭化水素を供給する。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関2の排気通路3に尿素型選択還元触媒5を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒5の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置9と尿素水供給装置8を配置したNOx浄化システム1、1A、1BのNOx浄化方法において、前記尿素水供給装置8から前記尿素型選択還元触媒5への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置9から前記尿素型選択還元触媒5へ、所定量の炭化水素を供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関等の排気ガスを浄化するために使用されるNOx浄化方法及びNOx浄化システムに関する。
ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関等の排気ガスを浄化するための排気ガス浄化装置について種々の研究や提案がなされている。その中に、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)や、NOx(窒素酸化物)を浄化するNOx浄化触媒を配置した排気ガス浄化装置が使用されている。このNOx浄化触媒としては、三元触媒、NOx吸蔵還元型触媒、尿素水添加の尿素型選択還元触媒(尿素−SCR触媒)、炭化水素添加の炭化水素型選択還元触媒(HC−SCR触媒)などが使用されている。
この尿素型選択還元触媒ではアンモニア(NH3 )等の還元剤が選択還元触媒に吸着して、この吸着した還元剤をNOxと反応させてNOxを還元している。このアンモニアを発生する尿素(CO(NH2 )2 )水を添加する尿素型選択還元触媒を、ディーゼルエンジンの排気管内に設けて、排気通路中に尿素水を噴射し、尿素水の加水分解や熱分解を経て得られたアンモニアを還元剤として使用する尿素型選択還元触媒の車両搭載システムが実用化され、ディーゼルエンジン車の排気ガス中のNOx浄化が行われている。
このNOx浄化システムでは、図8に示すように、エンジン2の排気通路3内に、排気ポート側から順に、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)の浄化と一酸化窒素(NO)の酸化用の前段の上流側酸化触媒(F−DOC)4、尿素噴射ノズル8、尿素型選択還元触媒(SCR)5、アンモニアの分解用の後段の下流側酸化触媒(R−DOC)6が配置されている。
この図8のNOx浄化システム1Xでは、エンジン2から排出される排気ガス中のNOxが尿素型選択還元触媒5の触媒表面に吸着して、尿素型選択還元触媒5の触媒表面のNH3 吸着を阻害するために、尿素型選択還元触媒5でのNH3 によるNOx還元の効率が悪化し、十分にNOx還元浄化能力を発揮できない。
また、低温で活性の高いNOx吸蔵還元型触媒と、高温で活性の高い尿素型選択還元触媒との組み合わせで、広い温度範囲でNOx浄化を行うために、図9に示すように、エンジン2の排気通路3内に、排気ポート側から順に、炭化水素、一酸化炭素の浄化と一酸化窒素の酸化用の前段の上流側酸化触媒4、NOx吸蔵還元型触媒(LNT)10、尿素噴射ノズル8、尿素型選択還元触媒5、アンモニアの分解用の後段の下流側酸化触媒6が配置されているNOx浄化システム1Yが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この図9のNOx浄化システム1Yにおいても、NOx吸蔵還元型触媒10で浄化されずに通過してきたNOxが尿素型選択還元触媒5の触媒表面に吸着して、尿素型選択還元触媒5の触媒表面のNH3 吸着を阻害し、尿素型選択還元触媒5でのNH3 によるNOx還元の効率が悪化する。そのため、それぞれの活性ウインドウを有効に活かせず、組み合わせの効果を十分に発揮できない。
図7に示すように、尿素型選択還元触媒の浄化性能は、NOxが表面に付着していない状態で、180℃以上で尿素水を噴射した場合は、実線Cで示すNOx浄化率となる。また、NOx吸蔵還元型触媒の吸蔵によるNOx浄化率は、図7の点線Dで示すNOx浄化率となる。しかしながら、実際には、尿素型選択還元触媒の表面にNOxが吸着してしまうので、図7に示す実線CのNOx浄化率の特性通りにはならず、図6の点線Bで示すように、200℃以下でNOx浄化率が減少してしまう。
また、従来技術においては、尿素水供給中の尿素水によるNOx浄化時は、NOxの還元を十分にするために、尿素水は、尿素型選択還元触媒の下流側にアンモニアがスリップしない程度に多めに供給されている。そのため、排気ガスが低温側に移行して、尿素水の供給を停止する時点では、尿素型選択還元触媒の触媒表面にアンモニアがスリップしない程度に多めに吸着している状態となる。そのため、排気ガスの温度が尿素型選択還元触媒の活性温度以下の尿素水の供給が停止されている状態では、尿素型選択還元触媒におけるNOxの吸着によるNOxの浄化が、触媒表面に吸着したアンモニアにより阻害され、NOx浄化率が悪くなる。
特開2002−188429号公報
本発明の目的は、内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えたNOx浄化システムにおいて、NOx浄化効率を向上することができるNOx浄化方法及びNOx浄化システムを提供することにある。
上記のような目的を達成するためのNOx浄化方法は、内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置と尿素水供給装置を配置したNOx浄化システムのNOx浄化方法において、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給することを特徴とする方法である。
このNOx浄化方法は、尿素水の噴射による尿素型選択還元触媒の触媒表面のアンモニア(NH3 )吸着でのNOx浄化に移行する直前に、炭化水素(HC)を尿素型選択還元触媒に供給することにより、尿素型選択還元触媒の触媒表面に吸着されているNOxを炭化水素で還元し、綺麗にして、触媒表面のアンモニア吸着が十分にできるようにして、尿素水によるNOx浄化を効率よく行えるようにするものである。
つまり、尿素型選択還元触媒にNOxが吸着していると、アンモニアの吸着効率が悪く、NOxの浄化が悪くなるので、尿素水を噴射する直前に極少量の炭化水素を尿素型選択還元触媒に供給して、NOxを還元除去して浄化し、尿素型選択還元触媒を綺麗にした後、尿素水を噴射し、これにより、尿素型選択還元触媒の浄化効率を高める。
なお、第1炭化水素供給装置からの炭化水素供給は、尿素型選択還元触媒に吸着したNOxの浄化が目的であるので、また、排気ガス温度が低い場合には尿素型選択還元触媒のNOx吸着を利用するので炭化水素を供給する必要はないので、炭化水素の供給量は少量で済む。
あるいは、上記のような目的を達成するためのNOx浄化方法は、内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置と尿素水供給装置を配置したNOx浄化システムのNOx浄化方法において、排気ガスの温度が所定の第1温度判定値以上の第1温度域にある時に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を行い、排気ガスの温度が前記第1温度域に低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給することを特徴とする方法である。
このNOx浄化方法においては、上記のNOx浄化方法における尿素水を噴射する直前に極少量の炭化水素を尿素型選択還元触媒に供給する代わりに、排気ガスの温度が第1温度域に低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に極少量の所定量の炭化水素を尿素型選択還元触媒に供給するものであり、上記のNOx浄化方法と同様な作用効果を奏することができる。
この第1温度判定値を、200℃〜230℃の範囲内の所定の温度、好ましくは230℃とすると、効率よくNOxを浄化することができ、また、更に、第2温度域を第1温度域とは重複しない175℃〜230℃の範囲内の温度域とすると、より効率よくNOxを浄化することができる。
上記のNOx浄化方法において、更に、前記所定量を、前記尿素型選択還元触媒に吸着されたNOxの量を還元浄化する炭化水素の量とすることにより、過剰な炭化水素の供給を防止して、炭化水素の量を少なくすることができるので燃費を向上することができ、また、NOx浄化システムよりも下流側に炭化水素が流出することを防止することができる。
また、上記のNOx浄化方法において、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を停止する時点において前記尿素型選択還元触媒に吸着されたアンモニア量がゼロになるように、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給量を調整することにより、尿素水の供給停止時に尿素型選択還元触媒の表面に吸着されているアンモニアが殆ど無くなるので、尿素水の供給停止後においては尿素型選択還元触媒がNOxを吸着して排気ガスを効率よく浄化することができる。そのため、尿素水の供給を行わない低温時のNOx浄化率を向上することができる。
つまり、排気ガスの降温の場合には、尿素水の噴射終了後に尿素型選択還元触媒の触媒表面のアンモニア吸着量を少く、略ゼロになるように、尿素型選択還元触媒に流入するNOx量に対して尿素水の供給量が必要かつ十分な量になるように調整して、アンモニアの吸着量を調整して触媒表面の清浄化を行う。
また、上記のNOx浄化方法において、前記第1炭化水素供給装置で炭化水素を供給する代わりに、内燃機関のシリンダ内燃料噴射におけるポスト噴射で排気ガス中に炭化水素を供給すると、第1炭化水素供給装置が不要となる。しかしながら、エンジンと尿素型選択還元触媒の間に、酸化触媒やNOx吸蔵還元型触媒等が配置されている場合には、ポスト噴射で供給された炭化水素は、これらの触媒で炭化水素が消費されてしまうので適切な量の供給が難しくなる。
そして、上記のような目的を達成するためのNOx浄化システムは、内燃機関の排気通路に、上流側から順に、尿素水供給装置と尿素型選択還元触媒を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、第1炭化水素供給装置を配置すると共に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ所定量の炭化水素を供給する制御を行う制御装置を備えて構成される。
あるいは、上記のような目的を達成するためのNOx浄化システムは、内燃機関の排気通路に、上流側から順に、尿素水供給装置と尿素型選択還元触媒を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、第1炭化水素供給装置を配置すると共に、排気ガスの温度が所定の第1温度判定値以上の第1温度域にある時に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を行い、排気ガスの温度が前記第1温度域に低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給する制御を行う制御装置を備えて構成される。
この第1温度判定値を、200℃〜230℃の範囲内の所定の温度、好ましくは230℃とすると、効率よくNOxを浄化することができ、また、更に、第2温度域を第1温度域とは重複しない175℃〜230℃の範囲内の温度域とすると、より効率よくNOxを浄化することができる。
上記のNOx浄化システムにおいて、前記制御装置が、前記所定量を、前記尿素型選択還元触媒に吸着されたNOxの量を還元浄化する炭化水素の量とする制御を行うように構成される。また、前記制御装置が、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を停止する時点において前記尿素型選択還元触媒に吸着されたアンモニア量がゼロになるように、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給量を調整する制御を行うように構成される。
上記のNOx浄化システムによれば、上記のNOx浄化方法と同様な作用効果を奏することができる。
更に、上記のNOx浄化システムにおいて、前記第1炭化水素供給装置と前記尿素水供給装置よりも上流側に、上流側から順に、第2炭化水素供給装置、上流側酸化触媒を設けて構成すると、上流側酸化触媒において、一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2 )、三酸化窒素(NO3 )に酸化して、尿素型選択還元触媒で吸着及び還元し易くすることができるので、NOx浄化効率を向上できる。
あるいは、上記のNOx浄化システムにおいて、前記第1炭化水素供給装置と前記尿素水供給装置よりも上流側に、上流側から順に、第2炭化水素供給装置、上流側酸化触媒、NOx吸蔵還元型触媒を設けて構成すると、上流側酸化触媒において、一酸化窒素を二酸化窒素、三酸化窒素に酸化して、尿素型選択還元触媒で吸着及び還元し易くすることができるので、NOx浄化効率を向上でき、また、低温側でNOx浄化効率のよいNOx吸蔵還元型触媒により、低温側におけるNOx浄化率を向上することができる。
更に、上記のNOx浄化システムにおいて、前記尿素型選択還元触媒の下流側に、酸化触媒を設けると、尿素型選択還元触媒から炭化水素やアンモニアが流出してきた場合でも、この酸化触媒で酸化して、これらの炭化水素やアンモニアが排気ガス浄化システムの下流側に流出するのを防止できる。
本発明に係るNOx浄化方法及びNOx浄化システムによれば内燃機関の排気通路に、尿素型選択還元触媒を備えたNOx浄化システムで、排気ガス温度が上昇して尿素水を噴射する直前に、あるいは、排気ガスの温度が尿素水を噴射する第1温度域の低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に、所定量の炭化水素を供給し、その後、尿素水を供給することで、尿素型選択還元触媒にアンモニアを吸着させてこのアンモニアでNOxを還元する前に、この所定量の炭化水素により、尿素型選択還元触媒に吸着していたNOxを還元して触媒表面を浄化することができる。これにより、尿素型選択還元触媒の触媒表面をアンモニアが吸着され易い状態にすることができ、尿素水によるNOx浄化を効率よく行うことができる。
更に、低温域でNOx浄化率が高いNOx吸蔵還元型触媒を、尿素型選択還元触媒の上流側に配設した場合には、低温側においては、NOx吸蔵還元型触媒によるNOx浄化と、尿素型選択還元触媒におけるNOx吸着により、NOxを浄化し、高温側においては、高温域でNOx浄化率の高い尿素型選択還元触媒におけるアンモニア吸着により、NOxを浄化することができるので、広い温度範囲で高いNOx浄化率を発揮できるようになる。また、低温域では、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵と、尿素型選択還元触媒のNOx吸着とを利用して高いNOx浄化率を実現できるので、従来技術では180℃程度であった尿素水の噴射開始温度を200℃以上に設定できる。この噴射開始温度の上昇に伴う尿素の加水分解や熱分解の効率の向上により尿素の供給量を低減することができる。
以下、本発明に係る実施の形態のNO浄化方法及びNOx浄化システムについて、図面を参照しながら説明する。
最初に、NOx浄化システムの構成について説明する。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態のNOx浄化システム1は、ディーゼルエンジン(E)2の排気通路3に、上流側から順に、尿素型選択還元触媒(SCR)5 、下流側酸化触媒(R−DOC)6を備えて構成される。
この尿素型選択還元触媒5は、コージェライトや酸化アルミニウムや酸化チタン等で形成されるハニカム構造等の担持体に、チタニア−バナジウム、β型ゼオライト、酸化クロム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化チタン、酸化タングステン等を担持して形成される。この構成により、NH3 (アンモニア)を吸着し、このNH3 でNOxを還元浄化する。
また、尿素型選択還元触媒5の上流側に、尿素水供給装置である尿素水噴射ノズル8を配置し、更に、第1炭化水素供給装置である第1HC噴射ノズル9を配置する。この第1HC噴射ノズル9は尿素水噴射ノズル8の上流側であっても下流側であってもよい。
下流側酸化触媒6は、コージェライトハニカムなどの多孔質のセラミックのハニカム構造等の担持体に、ロジウム、酸化セリウム、白金、酸化アルミニウム等を担持して形成される。この下流側酸化触媒6は、尿素型選択還元触媒5から流出してくるHC(炭化水素)やNH3 を酸化して、これらのHCやNH3 が排気ガス浄化システム1の下流側に流出するのを防止する役割を担う。
この第1HC噴射ノズル9は、配管によりHC貯蔵タンク(図示しない)又は燃料タンク(図示しない)に連結され、これらからHCを排気通路3内に供給する。この供給及び供給量は制御装置(ECU)20により制御される。また、尿素水噴射ノズル8は、配管により尿素水貯蔵タンク(図示しない)に連結され、ここから尿素水を排気通路3内に供給する。この供給及び供給量は制御装置20により制御される。なお、第1HC噴射ノズル9で排気ガス中にHCを供給する代わりに、エンジン(内燃機関)2のシリンダ内燃料噴射におけるポスト噴射で排気ガス中にHCを供給するように構成することもできる。この場合には、第1炭化水素供給装置9が不要となるが、エンジン2と尿素型選択還元触媒5の間に、酸化触媒やNOx吸蔵還元型触媒等が配置されている場合には、ポスト噴射で供給されたHCは、これらの触媒でHCが消費されてしまうので適切な量の供給が難しくなる。
また、第1排気ガス温度センサ11と第1NOx濃度センサ12が尿素型選択還元触媒5の上流側に配置され、第2NOx濃度センサ13が尿素型選択還元触媒5の下流側で、かつ、下流側酸化触媒6の上流側に配置される。また、NOxスリップやNH3 スリップを検出する場合には、NOx浄化システム1の下流側、言い換えれば、下流側酸化触媒6の下流側に、NOx濃度センサ、NH3 濃度センサを付ける。これらの温度センサ11やNOx濃度センサ12、13等の出力は制御装置20に入力される。
なお、尿素型選択還元触媒5の上流側のNOx濃度は、エンジン2から排出されるNOx量をエンジン運転状態等のNOx排出量マップ等を使って算出できるので、図1のNOx浄化システムでは、第1NOx濃度センサ12を設けなくてもNOx吸着量の推定は可能である。そのため、第1NOx濃度センサ12は必ずしも配置しなくてもよい。しかし、第2NOx濃度センサ13は、尿素型選択還元触媒5におけるNOx浄化性能を把握するために必要となる。
次に、この第1の実施の形態のNOx浄化システム1におけるNOx浄化方法について説明する。このNOx浄化方法は制御装置20による尿素水噴射ノズル8と第1HC噴射ノズル9の次のような噴射制御によって行われる。
まず、尿素水噴射ノズル8の噴射制御について説明する。このNOx浄化方法では、第1の排気ガス温度センサ11で検出した排気ガスの温度Tg1が所定の第1温度判定値Tc1よりも低い場合には、尿素水噴射ノズル8は全閉され、尿素水噴射ノズル8から尿素水を供給せずに、尿素型選択還元触媒5のNOx吸着により、排気ガス中のNOxを浄化する。つまり、この低温側では、HCも尿素水も供給していないが、尿素型選択還元触媒5でNOxを吸着することにより排気ガス中のNOxを浄化する。
この第1温度判定値Tc1は、尿素型選択還元触媒5の活性化温度に関係する温度であり、この第1温度判定値Tc1以上では、尿素型選択還元触媒5が活性化して、NH3 によるNOx浄化を効率よく行えるという温度であり、例えば、200℃〜230℃の範囲内の温度とし、好ましくは230℃とする。
また、排気ガスの温度Tg1が図4に示すように所定の第1温度判定値Tc1以上の第1温度域(Tc1〜)F1にある場合には、尿素水噴射ノズル8から尿素水を噴射して、尿素水の加水分解又は熱分解により発生するNH3 を使用して、尿素型選択還元触媒5のNH3 吸着により、排気ガス中のNOxを還元浄化する。
この時には、エンジン2から排出され、尿素型選択還元触媒5に流入するNOxと供給する尿素水の当量比(吸着NOx/CO(NH2 )2 )が、予め実験などによって設定された所定の値になるように算出される。この尿素型選択還元触媒5に流入するNOxの量は、尿素型選択還元触媒5の上流に設けた第1NOx濃度センサ12で検出されるNOx濃度と排気流量から算出するか、あるいは、エンジン2の運転状態から実験等により予め設定されたNOx排出量マップ等を参照して算出する。
また、尿素水噴射ノズル8から尿素型選択還元触媒5への尿素水の供給を停止する時点において尿素型選択還元触媒5に吸着されたNH3 量がゼロになるように、尿素水噴射ノズル8から尿素型選択還元触媒5への尿素水の供給量を調整する。つまり、降温時には、尿素噴射下限温度(通常は第1温度判定値と同じ)に近づいた時のNH3 吸着量を最小限に制御する。これにより、尿素水の供給停止時に尿素型選択還元触媒5の表面に吸着されているNH3 が殆ど無くなるので、尿素水の供給停止後においては尿素型選択還元触媒5がNOxを吸着して排気ガスを効率よく浄化することができるようになる。
この降温時の制御では、尿素型選択還元触媒5の出口側の第2NOx濃度センサ13でNOx量を検出して、尿素水噴射ノズル8から噴射する尿素水の量を調整する。尿素型選択還元触媒5に吸着されたNH3 の量は、尿素型選択還元触媒5に流入するNOxを還元浄化できずに尿素型選択還元触媒5に吸着されたままとなったNH3 の量である。尿素型選択還元触媒5の上流側の第1NOx濃度センサ12で検出されるNOx濃度と、下流側の第2NOx濃度センサ13で検出されるNOx濃度との差と排気流量から尿素型選択還元触媒5で還元浄化されたNOx量が算出でき、供給した尿素水量から供給されたNH3 の量を算出できる。そのため、この両者の差から尿素型選択還元触媒5に吸着されているNH3 量を算出できる。このNH3 量がゼロになるように尿素水の供給量を制御する。なお、この場合でも、尿素型選択還元触媒5に流入するNOx量は、エンジン2の運転状態から実験等により予め設定されたNOx排出量マップ等を参照して算出できる。
次に、第1HC噴射ノズル9の制御について説明する。排気ガスの昇温時に、図4に示すように、この排気ガスの温度Tg1が第1温度判定値Tc1以上の第1温度域(Tc1〜)F1に入って尿素型選択還元触媒5への尿素水の供給を開始する直前において、第1HC噴射ノズル9から尿素型選択還元触媒5へ、所定量のHCを供給する。あるいは、排気ガスの温度が第1温度域F1に低温側に隣接又は近接する第2温度域(Tc2〜Tc3)F2に低温側から入った時に、第1HC噴射ノズル9から尿素型選択還元触媒5へ、所定量のHCを供給する。この第2温度域F2は、第1温度域F1とは重複しない、例えば、175℃〜230℃の範囲内の温度域とする。
この所定量とは、尿素型選択還元触媒5の触媒表面に吸着しているNOxを還元浄化できるだけのHCの量であり、HCの供給量をこの所定量にすることにより、過剰なHCの供給を防止でき、NOx浄化システムよりも下流側にHCが流出することを防止できる。また、HCの量が少なくて済むので燃費が向上する。このHCの所定量は、低温時の尿素水供給前に尿素型選択還元触媒5の触媒表面に吸着したNOxの量に対応するので、エンジン2から排出されたNOx量と尿素型選択還元触媒5の下流側に流出したNOx量の差から推定することができる。
つまり、尿素型選択還元触媒5はNH3 が吸着し易いように設計されているが、尿素型選択還元触媒5にNH3 でなくて、NOxが吸着していると尿素水を噴射してもNOx浄化効率が悪くなるので、吸着しているNOx量に応じた所定量のHCを一瞬、尿素噴射直前に噴射して吸着NOxを掃除する。これにより、尿素型選択還元触媒5の触媒表面を綺麗にして、NH3 を吸着し易いようにする。この尿素型選択還元触媒5における吸着したNOxは還元が比較的容易なNO3 が主成分となるため、また、尿素水噴射直前の比較的高い温度であるため、NOx吸着量と当量比が同じ程度の極少量のHCの噴射で十分にこの吸着されたNOxの還元反応を進めることができる。
この排気ガスの温度Tg1が第2温度域に低温側から入った時の制御、即ち、排気ガスが昇温時の制御は、図5の制御フローに例示するような第1HC噴射ノズル9の制御フローに従って行うことができる。
この図5の制御フローは第1HC噴射ノズル9の制御に関して、エンジン2の運転が開始され、上級の制御フローから、排気ガス温度が上昇している時に、図5の第1HC噴射ノズルの制御フローが呼ばれてスタートすると、ステップS11で、第1排気ガス温度センサ11で検出された排気ガスの温度Tg1を入力する。この排気ガスの温度Tg1は、尿素型選択還元触媒5の上流側の排気ガスの温度である。
次のステップS12で、所定の第2温度判定値Tc2と第3温度判定値Tc3を入力する。この第2温度判定値Tc2は第2温度域F2の下限を示す温度で、例えば、175℃である。また、第3温度判定値Tc3は第2温度域F2の上限を示す温度で、例えば、200℃である。
ステップS13とステップS14とで、排気ガスの温度Tg1が第2温度域F2に有る(Tc2≧Tg1≧Tc3)か否かを判定し、無い時は(NO)、ステップS15で第1HC噴射ノズル9を全閉し、ある時は(YES)、ステップS16で尿素型選択還元触媒5に吸着されたNOx量を算出し、ステップS17で目標噴射量を算出し、ステップS18で、この目標噴射量になるように、第1HC噴射ノズル9からHCを噴射して、排気通路3内にHCを供給する。
このステップS16の吸着されたNOx量は、尿素型選択還元触媒5の上流側に設けた第1NOx濃度センサ12の尿素型選択還元触媒5の上流側のNOx濃度と、第1NOx濃度センサ13の下流側のNOx濃度との差と排気流量から算出した吸着量を累積計算して算出する。あるいは、エンジン2から排出されるNOx量を予め実験などから得られたNOx排出量マップなどから、尿素型選択還元触媒5に流入するNOx量を算出し、その一方で、尿素型選択還元触媒5から流出するNOx量を、排気流量と第2NOx濃度センサ13で検出されるNOx濃度とから算出し、この流入NOx量と流出NOx量との差の累積計算から算出する。
ステップS17のHCの目標噴射量は、この算出された吸着NOx量と供給するHCとの当量比(吸着NOx/HC)が1であることを基にして算出され、当量比が1〜1.1になるように算出される。
ステップS18では、この目標噴射量になるように第1HC噴射ノズル9を制御し、所定量のHCを噴射して、尿素型選択還元触媒5の直前の上流側の排気通路3にHCを供給する。この第1HC噴射ノズル9からのHC噴射量は、尿素型選択還元触媒5の触媒表面のNOx浄化が主な目的であるので極少量となる。また、このHCの噴射と共に、ステップS16で算出される吸着されたNOxがゼロになるようにして、即ち、NOxの累積計算値をゼロにリセットして、図5の制御フローの繰り返しによる所定量以上のHC噴射を回避する。
このHC噴射により尿素型選択還元触媒5の表面を清浄化できるので、尿素水から生成したNH3 の吸着に必要な尿素型選択還元触媒5の触媒表面の吸着サイトを有効に使用できる。これにより尿素型選択還元触媒5のNOx浄化能力を最大限引き出せる。
この図5のステップS18又はステップS15が所定の時間で終了するとリターンし、上級の制御フローに戻る。そして、再び、この上級の制御フローから呼ばれて、図5の制御フローが繰り返され、エンジン2の運転停止と共に、図5の制御フローも終了する。なお、この図5の制御フローは排気ガスの温度Tg1の昇温時のみ上級の制御フローから呼ばれるが、排気ガスの温度Tg1の降温時には呼ばれない。
次に、第2の実施の形態について説明する。図2に示すように、第2の実施の形態のNOx浄化システム1Aは、ディーゼルエンジン(E)2の排気通路3に、上流側から順に、上流側酸化触媒(F−DOC)4、尿素型選択還元触媒(SCR)5 、下流側酸化触媒(R−DOC)6を備えて構成される。
この尿素型選択還元触媒(SCR)5 、下流側酸化触媒(R−DOC)6は第1の実施の形態と同じである。また、上流側酸化触媒4は、下流側酸化触媒6と同様に形成され、排気ガス中にHCやCOがあると、これを酸化して、この酸化で発生する熱により排気ガスを昇温する。また、排気ガス中のHC、COによりNOxを還元する。
また、上流側酸化触媒4の上流側に、第2炭化水素供給装置である第2HC噴射ノズル7と第2排気ガス温度センサ14を配置する。この第2HC噴射ノズル7は、第1HC噴射ノズル9と同様に、配管によりHC貯蔵タンク(図示しない)又は燃料タンク(図示しない)に連結され、これらからHCを排気通路3内に供給する。この供給及び供給量は制御装置20に制御される。なお、第2HC噴射ノズル7で排気ガス中にHCを供給する代わりに、エンジン(内燃機関)2のシリンダ内燃料噴射におけるポスト噴射で排気ガス中にHCを供給するように構成することもできる。この場合は、ポスト噴射で、第1HC噴射ノズル9で排気ガス中にHCを供給する代わりをすることはできない。
次に、この第2の実施の形態のNOx浄化システム1AにおけるNOx浄化方法について説明する。この第2の実施の形態のNOx浄化方法における、尿素水噴射ノズル8と第1HC噴射ノズル9の制御は、第1の実施の形態と同様な制御であり、これらの制御によるNOxの浄化も同様に行われる。しかし、この尿素水噴射ノズル8による尿素水の供給量に関する尿素型選択還元触媒5に流入するNOxの量の算出に際しては、尿素型選択還元触媒5の上流側のNOx量を計算で算出する場合には、上流側酸化触媒4によって浄化される量を考慮する必要がある。この浄化される量は上流側酸化触媒4におけるHCの浄化性能のマップ(若しくはモデルベース)等を使って算出できる。
次に、第2の実施の形態の第2の実施の形態のNOx浄化システム1Aで配設された第2HC噴射ノズル7の制御について説明する。第2排気ガス温度センサ14で検出された排気ガスの温度Tg2が、第1温度域(Tc1〜)F1よりも低温側の第3温度域(所定の第4判定温度Tc4と第5判定温度Tc5の間)F3にある時は、第2HC噴射ノズル7からHCを噴射して、排気通路3内にHCを供給し、上流側酸化触媒4による排気ガスの昇温と上流側酸化触媒4に吸着したNOxの浄化を行う。また、排気ガスの温度Tg2が第3温度域(Tc4〜Tc5)F3にない時は、第2HC噴射ノズル7は全閉される。なお、この第3温度域F3は、例えば、130℃〜200℃の温度範囲内の所定の温度域とされ、第4判定温度Tc4と第5判定温度Tc5は、例えば、130℃と200℃に設定される。
排気ガスの温度Tg2が第4判定温度Tc4よりも低い温度域F0にある時は、第2HC噴射ノズル7によるHCを供給する前の状態では、HCも尿素水も供給していないが、上流側酸化触媒4と尿素型選択還元触媒5とでNOxが吸着され、排気ガスが浄化される。この時、上流側酸化触媒4ではNO2 が多く吸着され、また、上流側酸化触媒4を通過するNOxの多くは上流側酸化触媒4の酸化作用によりNO3 となるので、上流側酸化触媒4を通過した排気ガス中のNOxではNO2 が減少し、NO3 が増加する。そのため、比較的還元し易いNO3 が尿素型選択還元触媒5で吸着されるNOxの主成分となる。また、上流側酸化触媒4で吸着されたNO2 は、排気ガス中のHCやCOで上流側酸化触媒4の白金等の貴金属触媒によって還元浄化される。
また、第2HC噴射ノズル7からHCを噴射している状態でも、上流側酸化触媒4でNO2 が多く吸着され、尿素型選択還元触媒5では、NO3 が吸着されるNOxの主成分となる。この上流側酸化触媒4に吸着されたNO2 は、第2HC噴射ノズル7から供給されるHCにより上流側酸化触媒4に担持された白金等の貴金属触媒の作用でN2 (窒素)に還元される。また、上流側酸化触媒4を通過したNO3 が主となるNOxは、尿素型選択還元触媒5で吸着されて、この吸着により排気ガス中から除去される。
この場合に、NO3 の還元は、NO2 の還元に比べて反応が進み易い。例えば、HCをプロピレン(C3 H6 )で代表した場合のNOx還元反応式は、NO2 の場合は、「NO2 [g]+2/9C3 H6 [g]=1/2N2 [g]+1/3CO2 [g]+2/3H2 O[g]」となり、NO3 の場合は、「NO3 [g]+1/3C3 H6 [g]=1/2N2 [g]+CO2 [g]+H2 O[g]」となる。このNO3 の還元は、NO2 の還元に比べて、ギブスの自由エネルギーΔGが小さくなるので、反応が進み易い。なお、NOの還元の場合では、ΔGはゼロ(0)よりも高くなっている。また、[g]はガス(gas)状態であることを示す。
次に、第3の実施の形態について説明する。図3に示すように、第3の実施の形態のNOx浄化システム1Bでは、第2の実施の形態のNOx浄化システム1Aの構成に加えて、NOx吸蔵還元型触媒10を、上流側酸化触媒4と尿素型選択還元触媒5との間に配置して構成される。このNOx吸蔵還元型触媒10は、尿素水噴射ノズル8と第1HC噴射ノズル9のいずれに対しても上流側になるように配置される。このNOx吸蔵還元型触媒10を加えることにより、この第3の実施の形態のNOx浄化システム1Bでは、NOx吸蔵還元型触媒と尿素型選択還元触媒の組み合せのLNT−SCR型となり、NOx浄化の温度ウインドウが広くなる。
このNOx吸蔵還元型触媒10は、リーンNOx触媒(LNT:Lean NOx Trap )であり、コージェライト若しくは炭化ケイ素、極薄板ステンレス等で形成されたモノリス触媒に、酸化アルミニウム、酸化チタン等の触媒コートを設け、この触媒コート層に、白金、パラジウム等の触媒金属とバリウム等のNOx吸蔵材(NOx吸蔵物質)を担持させて構成される。このモノリス触媒の担体は、多数のセルを有しており、また、このセルの内壁に設けられる触媒コート層は、大きな表面積を持っており、排気ガスとの接触効率を高めている。
このNOx吸蔵還元型触媒10では、酸素濃度が高い排気ガスの状態(リーン空燃比状態)の時に、排気ガス中のNOxをNOx吸蔵材が吸蔵することにより、排気ガス中のNOxを浄化し、酸素濃度が低いかゼロ(0%)の排気ガス状態(リッチ空燃比状態)の時に、吸蔵したNOxを放出すると共に、放出されたNOxを触媒金属の触媒作用により還元することにより、大気中へのNOxの流出を防止する。
次に、この第3の実施の形態のNOx浄化システム1BにおけるNOx浄化方法について説明する。この第3の実施の形態のNOx浄化方法における、尿素水噴射ノズル8と第1HC噴射ノズル9と第2HC噴射ノズル7の制御は、第2の実施の形態と同様の制御であるが、NOxの浄化は、第2の実施の形態と同様な浄化が行われると共に、更に、低温側でNOx浄化率が高いNO吸蔵還元型触媒10によっても行われる。
この第3の実施の形態では、低温域では、NO吸蔵還元型触媒10のNOx吸蔵と尿素型選択還元触媒5の触媒表面のNOx吸着とによってNOx浄化が行われ、高温域では、高温域でNOx浄化率が高い尿素型選択還元触媒5で、尿素水の供給によるNOx浄化が行われる。そのため、低温域から高温域まで広い温度範囲でNOx浄化率を向上させることができる。
また、低温域におけるNOx浄化率が向上するので、尿素水の噴射開始温度を200℃以上に設定できるようになる。従って、比較的高い温度で尿素水を噴射し始めるので、尿素の加水分解や熱分解の効率も向上する。そのため、尿素水の噴射量を10%〜30%程度低減できる。また、上流側酸化触媒4とNOx吸蔵還元型触媒10で生成したNOxは活性なNO3 として尿素型選択還元触媒5に吸着されるため、尿素水噴射前の温度(例えば、175℃〜200℃)で、NOx吸着量と当量程度の第1HC噴射ノズル9からのHC噴射で十分還元反応が進む。なお、尿素型選択還元触媒5では、排気ガスの温度が低い場合には、NOx吸着によるNOx浄化を行うため、第1HC噴射ノズル9からHCを噴射する必要はない。
上記の第1〜第3の実施の形態のNOx浄化方法及びNOx浄化システム1、1A、1Bによれば、エンジン2の排気通路3に尿素型選択還元触媒5を備え、低温側では尿素水の供給を停止し、高温側では尿素水を供給するNOx浄化システム1、1A、1Bにおいて、排気ガスの温度Tg1が上昇して尿素水を噴射する直前に、あるいは、排気ガスの温度Tg1が尿素水を噴射する第1温度域F1の低温側に隣接又は近接する第2温度域F2に低温側から入った時に、所定量のHCを供給し、その後、尿素水を供給することで、尿素型選択還元触媒5にNH3 を吸着させてこのNH3 でNOxを還元する前に、この所定量のHCにより、尿素型選択還元触媒5に吸着していたNOxを還元して触媒表面を浄化することができる。これにより、尿素型選択還元触媒5の触媒表面をNH3 が吸着され易い状態にすることができ、尿素水によるNOx浄化を効率よく行うことができる。
また、上記の第2及び第3の実施の形態のNOx浄化方法及びNOx浄化システム1A、1Bによれば、上流側酸化触媒4による排気ガス中のHC,COの酸化による排気ガス温度上昇効果と、上流側酸化触媒4におけるHCとCOによるNOx還元と、尿素型選択還元触媒における低温域でのNOx吸着と、尿素型選択還元触媒における高温域での尿素によるNOx還元とを組み合わせることで、NOx浄化効率が良い温度範囲を低温側にまで拡大することができる。
つまり、排気ガス温度が低い場合には尿素型選択還元触媒5でNOxを吸着するため、排気ガス温度向上のためにHCを噴射する必要が無くなるので、尿素水噴射開始温度を従来よりも高い200℃〜230℃に設定でき、従来技術に比べて燃費を2%〜5%以上向上できる。従って、低燃費でかつNOxを高効率で浄化できる。
更に、上記の第3の実施の形態のNOx浄化方法及びNOx浄化システム1Bによれば、低温域ではNOx浄化率が高いNOx吸蔵還元型触媒10を、尿素型選択還元触媒5の上流側に配設したので、低温側では、NOx吸蔵還元型触媒10によるNOx浄化と、尿素型選択還元触媒5におけるNOx吸着により、NOxを浄化し、高温側では、高温域でNOx浄化率の高い尿素型選択還元触媒5におけるNH3 吸着により、NOxを浄化することができる。そのため、広い温度範囲でNOx浄化率を向上できる。
また、低温域では、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵と、尿素型選択還元触媒のNOx吸着とを利用できるので、尿素水の噴射開始温度を従来技術よりも高い200℃〜230℃に設定でき、従来技術に比べて燃費を2%〜5%以上向上できる。また、尿素の加水分解や熱分解の効率が向上するので、尿素の噴射量を低減できる。従って、低燃費でかつNOxを高効率で浄化できる。
次に、本発明の効果を見るために行った実施例と従来例について説明する。実施例として、図3に示す第3の実施の形態のNOx浄化システム1B及びNOx浄化方法で、図7に示すようなNOx浄化特性を持つ、尿素型選択還元触媒とNOx吸蔵還元型触媒(LNT)を用いた場合におけるNOx浄化率を図6の実線Aで示す。また、従来例として、図9に示す従来技術の他のNOx浄化システムで、従来技術のNOx浄化方法を行った場合のNOx浄化率を図6の点線Bで示す。
この実施例では、第1HC噴射ノズル9によるHC噴射を行うことにより、尿素型選択還元触媒の触媒表面でのNH3 吸着特性を有効に利用できるので、尿素水の噴射開始温度を従来技術よりも20℃〜50℃高い、200℃〜230℃に設定できる。図6の実線Aでは、この尿素水の噴射開始温度を、200℃としている。
図6に示すように、従来例に比べて、実施例の方が、排気ガスの尿素型選択還元触媒5の入口温度の全域でNOx浄化率が上回っており、特に、150℃〜220℃の低温域での性能が大きく向上していることが分かる。
1、1A、1B、1X,1Y NOx浄化システム
2 ディーゼルエンジン(E)
3 排気通路
4 上流側酸化触媒(F−DOC)
5 尿素型選択還元触媒(SCR)
6 下流側酸化触媒(R−DOC)
7 第2HC噴射ノズル(第2炭化水素供給装置)
8 尿素水噴射ノズル(尿素水供給装置)
9 第1HC噴射ノズル(第1炭化水素供給装置)
10 NOx吸蔵還元型触媒(LNT)
11 第1排気ガス温度センサ
12 第1NOx濃度センサ
13 第2NOx濃度センサ
14 第2排気ガス温度センサ
20 制御装置
2 ディーゼルエンジン(E)
3 排気通路
4 上流側酸化触媒(F−DOC)
5 尿素型選択還元触媒(SCR)
6 下流側酸化触媒(R−DOC)
7 第2HC噴射ノズル(第2炭化水素供給装置)
8 尿素水噴射ノズル(尿素水供給装置)
9 第1HC噴射ノズル(第1炭化水素供給装置)
10 NOx吸蔵還元型触媒(LNT)
11 第1排気ガス温度センサ
12 第1NOx濃度センサ
13 第2NOx濃度センサ
14 第2排気ガス温度センサ
20 制御装置
Claims (10)
- 内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置と尿素水供給装置を配置したNOx浄化システムのNOx浄化方法において、
前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給することを特徴とするNOx浄化方法。 - 内燃機関の排気通路に尿素型選択還元触媒を備えると共に、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、順不同で第1炭化水素供給装置と尿素水供給装置を配置したNOx浄化システムのNOx浄化方法において、
排気ガスの温度が所定の第1温度判定値以上の第1温度域にある時に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を行い、排気ガスの温度が前記第1温度域に低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給することを特徴とするNOx浄化方法。 - 前記所定量を、前記尿素型選択還元触媒に吸着されたNOxの量を還元浄化する炭化水素の量とすることを特徴とする請求項1又は2記載のNOx浄化方法。
- 前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を停止する時点において前記尿素型選択還元触媒に吸着されたアンモニア量がゼロになるように、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給量を調整することを特徴とする請求項1、2又は3記載のNOx浄化方法。
- 内燃機関の排気通路に、上流側から順に、尿素水供給装置と尿素型選択還元触媒を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、第1炭化水素供給装置を配置すると共に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を開始する直前に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ所定量の炭化水素を供給する制御を行う制御装置を備えたことを特徴とするNOx浄化システム。
- 内燃機関の排気通路に、上流側から順に、尿素水供給装置と尿素型選択還元触媒を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記尿素型選択還元触媒の上流側に、第1炭化水素供給装置を配置すると共に、排気ガスの温度が所定の第1温度判定値以上の第1温度域にある時に、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を行い、排気ガスの温度が前記第1温度域に低温側に隣接又は近接する第2温度域に低温側から入った時に、前記第1炭化水素供給装置から前記尿素型選択還元触媒へ、所定量の炭化水素を供給する制御を行う制御装置を備えたことを特徴とするNOx浄化システム。
- 前記制御装置が、前記所定量を、前記尿素型選択還元触媒に吸着されたNOxの量を還元浄化する炭化水素の量とする制御を行うことを特徴とする請求項5又は6記載のNOx浄化システム。
- 前記制御装置が、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給を停止する時点において前記尿素型選択還元触媒に吸着されたアンモニア量がゼロになるように、前記尿素水供給装置から前記尿素型選択還元触媒への尿素水の供給量を調整する制御を行うことを特徴とする請求項5、6又は7記載のNOx浄化システム。
- 前記第1炭化水素供給装置と前記尿素水供給装置よりも上流側に、上流側から順に、第2炭化水素供給装置、上流側酸化触媒を設けたことを特徴とする請求項5、6、7又は8記載のNOx浄化システム。
- 前記第1炭化水素供給装置と前記尿素水供給装置よりも上流側に、上流側から順に、第2炭化水素供給装置、上流側酸化触媒、NOx吸蔵還元型触媒を設けたことを特徴とする請求項5、6、7又は8記載のNOx浄化システム。
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100722 |
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| A072 | Dismissal of procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20111129 |