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JP2008504010A - 新規のプロスタグランジン受容体タンパク質をコードする核酸およびその使用方法 - Google Patents

新規のプロスタグランジン受容体タンパク質をコードする核酸およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、プロスタノイド受容体ファミリー、モルモットプロスタグランジンD2受容体の新規な構成要素を説明する。上記受容体、それらをコードする核酸、および、それら両方の様々な使用も説明する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、概して、プロスタノイド受容体ファミリーのこれまで知られていない構成要素をコードする核酸分子に関する。
プロスタグランジン(PG)、プロスタサイクリンおよびトロンボキサンなどのプロスタノイドは、中枢および末梢の生理的作用の重要な媒介物質である。プロスタグランジンD2(PGD2)は、脳、脾臓、肺、骨髄、胃、皮膚などの多種多様な組織で形成され、さらに、肥満細胞でも形成される(Lewis等,1982年)。PGD2は、中枢神経系および末梢組織の両方における多くの生理学的な事象に関与してきた。中枢神経系では、PGD2は、睡眠の誘導、体温、嗅覚機能、ホルモン放出および痛覚に影響を与えることが示されている。末梢において、PGD2は、免疫学的攻撃の後に肥満細胞から生産されたアラキドン酸の主要なシクロオキシゲナーゼ産物である。アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、およびアトピー性皮膚炎を有する患者が局所的なアレルゲン攻撃を受けると、鼻および気管支の洗浄液、涙液および皮膚チャンバー液(skin chamber fluid)におけるPGD2レベルの迅速な上昇を引き起こすことが示されている。PGD2の主要な源である活性化された肥満細胞は、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、およびその他の病気のような状態においてアレルギー性応答を引き起こす重要な要素の1つである(Brightling等,2003年)。同様に、PGD2は、多くの炎症性の作用を有し、例えば、結膜および皮膚の血管透過性を高めたり、鼻の気道抵抗、気道狭窄、および結膜および気管への好酸球の浸潤を高めたりする。それゆえに、PGD2は、炎症性の反応を引き起こす重要な要素の1つと考えられる。
初期の努力は、5種の天然に存在する生物活性プロスタノイド、PGD2、PGE2、PGF、PGI2およびTXA2に関するそれぞれの受容体を同定することに焦点が当てられ、それにより、それぞれプロスタノイド受容体の5種の基本型の分類:DP、EP、FP、プロスタサイクリン(IP)およびトロンボキサン(TP)受容体が得られた(Coleman等,1994年)。プロスタグランジンD2の作用の多くは、それらの、D型のプロスタグランジン受容体(DP)、Gタンパク質共役受容体に対する作用が介在する。元々、それぞれのプロスタノイドが選択的に個々の受容体に作用すると考えられていたなかで、プロスタノイドの生物学を研究する研究者は、これらのリガンドは異なる受容体ファミリーの種類とも相互作用するという無差別性を評価し始めた。従って、プロスタノイドのシグナル伝達を理解するためには、プロスタノイド受容体活性化の生物学的な結果を解明しなければならないことが、より一層はっきりとなりつつある。
DP受容体が特に興味深く、なぜなら、中枢および末梢細胞の両方に見出されるためであり、これは、様々な生物学的な経路の媒介に関与すること、その結果として、多くの病態において可能性のある治療上の重要性があることを示唆している。DP受容体は、脳で同定されており、PGD2は、睡眠の誘導、体温、嗅覚機能およびホルモン放出に作用を有する(Negishi等,1993年;Wright等,1999年、およびそこに記載されている参考文献)。また、DP受容体は、脊髄とは別個の細胞群にも局在している。この観察から、PGD2により誘導された、痛覚過敏や異痛症(無害な触覚的な刺激による不快感)の一致しない作用を説明することも可能である。また、DP受容体は消化管にも存在し、消化管の収縮反応に関与している(Wright等,1999年;Ito等,1989年)。加えて、DP受容体のリガンドは、腸細胞の粘液分泌、および細
胞増殖を誘導することが示されている。また、肝臓での糖原形成も、DP受容体で調節される可能性がある(Ito等,1989年)。DP受容体は眼内に見出され、アゴニストが眼圧を減少させることから、緑内障における役割が示唆されている。血小板はDP受容体を含み、さらに、PGD2は、血小板凝集を阻害することが示されており、これは、血栓症のような血液疾患の調節におけるDP受容体に関する役割を支持している(Armstrong,1996年)。従って、異なる臓器および組織における様々なDP受容体の発現は、DP受容体は、様々な治療分野にとって魅力的な標的となり得ることを示唆している。
特に興味深いことに、DP受容体は、様々な炎症性疾患に関与しており、このような疾患としては、これらに限定されないが、喘息、アレルギー性鼻炎、気道の活動亢進、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、および慢性閉塞性肺疾患が挙げられる。これは、PGD2が、免疫学的に攻撃された肥満細胞によって放出される主要なプロスタノイドであるという観察によって裏付けられる(Roberts,等,1980年)。喘息において、気道上皮は、病気の進行を促進する炎症性サイトカインおよびケモカインの重要な源と認識されてきた(Holgate等,2000年)。喘息の実験マウスモデルにおいて、DP受容体は、抗原での攻撃の際に気道上皮上で劇的にアップレギュレートされる(Matsuoka等,2000年)。逆に言えば、DP受容体欠失ノックアウトマウスでは、気道の活動亢進と慢性炎症が著しく減少しており(Matsuoka等,2000年);これは、ヒト喘息の基本的な特徴のうちの2つである。同様に、DP受容体のアンタゴニストは、モルモット実験喘息モデルにおいて気道の炎症を減少させることが示されている(Arimura等,2001年)。また、DP受容体は、ヒトのアレルギー性鼻炎(くしゃみ、痒み、鼻漏および鼻のうっ血の症状を特徴とする頻繁に起こるアレルギー性の病気)に関与するとも考えられている。PGD2の鼻への局所投与は、鼻のうっ血の用量依存的な増加を引き起こす(Doyle等,1990年)。DPアンタゴニストは、多数の種においてアレルギー性鼻炎の症状を緩和する点で有効であることが示されており、より具体的には、最も顕著なアレルギー性鼻炎の症状である抗原により誘導された鼻のうっ血を阻害することが示されている。また、DPアンタゴニストは、アレルギー性結膜炎とアレルギー性皮膚炎の実験モデルにおいても有効である(Arimura等,2001年)。従って、DPアンタゴニストは、多種多様なPGD2が介在する障害(例えば、これらに限定されないが、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、全身性肥満細胞症、および虚血再潅流傷害など)の治療において有用である可能性がある。
これまで、DP受容体は、ヒト(Boie等,1995年)、ラット(Wright等,1999年)、およびマウス(Hirata等,1994年)からクローニングされている。これらのDP受容体は、アミノ酸レベルで、ヒト、マウスおよびラット間で73〜90%の相同性を有しており、いずれの場合も、組換え受容体の活性化により、細胞内cAMPの蓄積が起こる。一般的に、Gタンパク質共役受容体間で、化合物が、オルソログ受容体の種類に応じて様々な効力を示すことが観察されている。
本発明において初めて、モルモット由来のDP受容体が開示される。本発明は、現在この技術分野で既知の利点を上回る数々の利点を提供する。ここでは、マウス、ラット、ヒトおよびモルモット間の種の差を、さらに十分に決定および特徴付けすることができる。天然型の組織において、DP受容体の発現レベルは低いため、化合物の、DP受容体のモジュレーター、エフェクター、アゴニストまたはアンタゴニストとしての活性の評価を困難にしている。ここで、本発明は、単離された状態、および精製された状態の受容体を試験する機会を提供し、それにより、化合物を試験し、続いてインビトロでの研究をインビボで同じ種に相互に関連付ける能力を提供することができる。モルモットは、大きさが大きいため、それより小さい齧歯類より好ましい動物モデルであり、例えば、皮膚病学や胃腸の研究についてより大きい表面領域を提供することができる。より重要なことには、モルモットは、いくつかのアレルギーモデル(例えば鼻のうっ血)での使用に最も適した小動物モデルであり、気道の活動亢進のマニピュレーションに対してはさらに感度が高い。モルモットは、上記の概略のような多数の疾患モデルにおけるDP受容体のモジュレーターを評価するための理想的な前臨床モデルの代表であるにもかかわらず、モルモットDP受容体のクローニングはこれまで報告されておらず、従って、このオルソログに対する化合物の親和性を予測することは難しい。
添付図面において:
図1は、本発明の受容体の核酸配列を示す(配列番号1)。
図2は、本発明の受容体のアミノ酸配列を示す(配列番号2)。
図3は、多数の種間のDP受容体のコード配列のアライメントを示す。網掛けをつけた残基は、正確に、モルモットの残基に相当する。Hs=ヒト;Rn=ラット;Mm=マウス;および Cp=モルモット。
図4は、多数の種間のDP受容体のアミノ酸配列のアライメントを示す。網掛けをつけた残基は、正確に、モルモットの残基に相当する。Hs=ヒト;Rn=ラット;Mm=マウス;Cp=モルモット。
図5は、モルモット(Cavia porcellus)のDP受容体のゲノムDNAフラグメントの、ノーザンブロット解析を示す。レーン1:インビトロジェン(Invitrogen)の0.24〜9.5KbのRNAラダー;レーン2:攻撃されていないモルモット由来の肺トータルRNA;レーン3:オボアルブミンで攻撃されたモルモット由来の肺トータルRNA。
図6は、安定してトランスフェクションされたHEK−293−Gα16細胞で発現された組換えモルモットDP受容体の、マウスのDP受容体を用いて作製された同等の細胞系および親細胞系と比較したPGD2で誘導されたカルシウム動員の例を示す。
図7は、SPAcAMP分析を用いた、安定してトランスフェクションされたHEK−293−Gα16細胞で発現された組換えモルモットDP受容体のPGD2の用量反応曲線の例を示す。マウスのDP受容体を用いて作製された同等の細胞系および親細胞系との比較を含む。
本発明は、プロスタノイド受容体ファミリー(ただし、必ずしもこれらに限定されない)に相当する、単離された核酸およびタンパク質の形態に関する。好ましい実施形態において、単離された核酸およびタンパク質は、モルモットDP受容体に相当する。以下の節で、様々な本発明の形態をさらに詳細に説明する。
定義
本明細書で用いられる「核酸分子」は、リボヌクレオシド(アデノシン、グアノシン、ウリジンまたはシチジン;「RNA」)、またはデオキシリボヌクレオシド(デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジンまたはデオキシシチジン;「DNA」)、またはそれらのあらゆるリン酸エステル類似体、例えばホスホロチオエート、およびチオエステルのリン酸エステルの多量体型を意味し、一本鎖型または二本鎖へリックス型のいずれかである。このような核酸分子としては、デオキシリボ核酸分子(DNA)、例えばゲノムDNA、および相補的DNA(cDNA)(これらは、コードまたは非コード一本鎖または二本鎖である)、合成DNA、リボ核酸(RNA)分子(これらは、一本鎖でもよいし、または二本鎖でもよい)、およびヌクレオチド類似体を用いて作製されたDNAおよびRNAの類似体が挙げられる。二本鎖DNA:DNA、DNA:RNA、およびRNA:RNAヘリックスが考えられる。
本明細書で用いられる「単離された」または「精製された」核酸分子は、核酸の自然源中に存在する他の核酸分子から分離された核酸分子である。好ましくは、「単離された」核酸は、核酸が誘導される生物のゲノムDNA中で、もともと上記核酸の端にある配列(すなわち、核酸の5’ および3’末端に位置する配列)(好ましくはタンパク質コード配列)を含まない。様々な実施形態において、単離された核酸分子は、本発明のヌクレオチド分子の端にあるヌクレオチド配列を、約5kb未満、4kb未満、3kb未満、2kb未満、1kb未満、0.5kb未満、または0.1kb未満で含んでいてもよい。例えば、これらの端にあるヌクレオチド配列とは、核酸が単離された細胞のゲノムDNA中で、もともとヌクレオチド分子の端にある配列であり得る。核酸は、その内因性の環境から実質的に分離された場合、単離されたと考えることができ、これらに限定されないが、ヌクレオチド配列解析、制限消化、部位特異的変異誘発、および発現ベクターへのサブクローニングのような当業者による操作を容易にすることができる。本核酸は、細胞全体で存在しているか、または細胞溶解産物中に存在していてもよいし、または部分的に精製された、または実質的に精製された形態で存在していてもよい。細胞から精製された核酸は、その他の細胞物質または培地を実質的に含まない。化学合成された核酸は、化学前駆体またはその他の化学物質を実質的に含まない場合、精製されている。
用語「組換え」は、ポリペプチドに関して用いられる場合、組換えポリヌクレオチド、すなわち、単離もしくは精製されたポリヌクレオチド(上記で定義したような)またはその天然型の状態ではない別の状態のポリヌクレオチドの、翻訳物から誘導されたポリペプチドを意味する。この用語は、例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターのいずれかを含む細胞内で発現されるポリペプチド、またはそのような細胞内に包含されるポリペプチドを含み、同様に、合成ポリペプチドも含む。
本明細書で用いられる用語「モジュレーター」は、本発明の受容体タンパク質の活性を調節する成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、リガンドおよび候補化合物)。本発明のモジュレーターは、アゴニスト、パーシャルアゴニスト、アンタゴニスト、またはインバースアゴニストであり得る。
本明細書で用いられる用語「アゴニスト」は、受容体に結合した場合、細胞内の反応を活性化する成分、または膜へのGTP結合を強化する成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、リガンド、および候補化合物)。
本明細書で用いられる用語「パーシャルアゴニスト」は、受容体に結合した場合、アゴニストより低い度合い/程度に細胞内の反応を活性化する成分、またはアゴニストより低い度合い/程度に膜へのGTPの結合を強化する成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、リガンド、および候補化合物)。
本明細書で用いられる用語「アンタゴニスト」は、受容体にアゴニストと同じ部位で競合的に結合する成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、リガンド、および候補化合物)。しかしながら、アンタゴニストは、受容体の活性型によって開始された細胞内の反応を活性化しないので、アゴニストまたはパーシャルアゴニストによる細胞内の反応を阻害することができる。関連する形態において、アンタゴニストは、アゴニストまたはパーシャルアゴニストの非存在下で、基準の細胞内の反応を減少させない。
本明細書で用いられる用語「インバースアゴニスト」は、構成的活性化受容体に結合し、細胞内の基準の反応を阻害する成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、リガンド、および候補化合物)。この基準の反応は、受容体の活性型によって、アゴニストまたはパーシャルアゴニストの非存在下で観察される活性の正常な基準レベル
より低く開始されるか、または膜へのGTPの結合を減少させる。
本明細書で用いられる用語「候補化合物」は、スクリーニング技術で処理することができる成分を意味する(例えば、ただしこれらに限定されないが、化学物質)。一実施形態において、この用語は、アゴニスト、パーシャルアゴニスト、インバースアゴニストまたはアンタゴニストからなる群より選択される化合物であることが公知の化合物を含まない。このような化合物は、受容体に特異的な内因性のリガンドの同定、および/または受容体に対する候補化合物のスクリーニング(このようなスクリーニングは、有効性を評価するために競合分析を必要とする)を含む従来の創薬法により同定されている。
本明細書で用いられる用語「構成的活性化受容体」または「自律的に活性な受容体」は、本明細書では同義的に用いられ、リガンドの非存在下で活性化される受容体を意味する。このような構成的活性化受容体は、内因性でもよいし、または内因性でなくてもよい(すなわち、GPCRを組換え法によって改変し、野生型GPCRの突然変異した構成的な形態を生産させることができる;例えば、EP1071701;WO00/22129;WO00/22131;および 米国特許第6,150,393号、および第6,140,509号を参照。これらは、参照によりそれらの全体を本明細書に加入する)。
本明細書で用いられる用語「構成的な受容体活性化」は、受容体と、内因性のリガンドまたはそれらの化学的な等価体との結合以外の手段による、活性状態での受容体の安定化を意味する。
本明細書で用いられる用語「リガンド」は、他方の分子に結合する成分を意味し、このような成分としては、これらに必ずしも限定されないが、ホルモンまたは神経伝達物質が挙げられ、さらに、受容体に立体選択的に結合する成分も挙げられる。
本明細書で用いられる用語「ファミリー」は、本発明のタンパク質または核酸分子について言われる場合、外見的に共通する構造ドメインを有し、さらに、本明細書で定義されるような十分なアミノ酸またはヌクレオチド配列の同一性を有する2種またはそれ以上のタンパク質または核酸分子を意味するものとする。このようなファミリーを構成するものは、天然に存在するものでもよいし、同一または異なる種のいずれに由来していてもよい。例えば、ファミリーは、ヒト由来の第一のタンパク質、およびそのタンパク質のマウス由来の相同体、同様に、ヒト由来の第二の別個のタンパク質、およびその第二のタンパク質のマウスの相同体を含んでいてもよい。ファミリーを構成するものはまた、共通の機能的な特徴を有する場合もある。
本明細書で同義的に用いられる用語「活性」、「生物活性」および「機能的活性」は、標準的な技術に従ってインビボまたはインビトロで決定して応答細胞において本発明のタンパク質、ポリペプチドまたは核酸分子によってもたらされる活性を意味する。活性は、直接的な活性、例えば第二のタンパク質との結合もしくは第二のタンパク質への酵素活性、または間接的な活性、例えば本発明のタンパク質と第二のタンパク質との相互作用が介在する細胞性のシグナル伝達活性、であり得る。特定の実施形態において、活性としては、これらに限定されないが、以下に示す少なくとも1つの、またはそれ以上の活性が挙げられる:(i)シグナル伝達経路において、タンパク質と相互作用する能力;(ii)リガンドと相互作用する能力;および (iii)細胞内の標的タンパク質と相互作用する能力。
その上、本発明によれば、この技術分野の技術の範囲で、従来の分子生物学、微生物学、および組換えDNA技術を用いることができる。このような技術は、文献で十分に説明されている。例えば、Sambrook,Fritsch&Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第二版(1989年)コールドスプリングハーバーラボラトリープレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press),コールドスプリングハーバー,ニューヨーク(本明細書では「Sambrook等,1989年」);DNA Cloning:A Practical Approach,第I巻および第II巻(D.N.Glover編.1985年);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編.1984年);Nucleic Acid Hybridization[B.D.HamesおよびS.J.Higgins編(1985年)];Transcription And Translation[B.D.HamesおよびS.J.Higgins編(1984年)];Animal Cell Culture[R.I.Freshney編(1986年)];Immobilized Cells And Enzymes[IRLプレス(IRL Press),(1986年)];B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984年);F.M.Ausubel等(編),Current Protocols in Molecular Biology,ジョン・ワイリー&サンズ社(John Wiley&Sons,Inc.)(1994年)を参照。
「ベクター」は、レプリコンであり、いくつか例を挙げれば、例えばプラスミド、ファージまたはコスミドであり、これらにその他のDNAセグメントを結合させ、結合されたセグメントの複製を起こすことができる。「レプリコン」は、インビボでDNA複製の自律的な単位として機能する、すなわち、それ自身の制御下で複製できるあらゆる遺伝学的要素(例えば、プラスミド、染色体、ウイルス)である。以下に、ベクターの具体例を説明する。
「カセット」は、特異的な制限部位でベクターに挿入することができるDNAのセグメントを意味する。このようなDNAのセグメントは、対象のポリペプチドをコードしており、転写および翻訳に適したリーディングフレーム中にカセットが確実に挿入されるようにカセットと制限部位が設計される。
外因性または異種DNAが細胞の内部に導入されている場合、その細胞は、外因性または異種DNAで「トランスフェクション」されている。トランスフェクションされた外因性または異種DNAが表現型の変化に影響を与える場合、その細胞は、外因性または異種DNAで「形質転換」されている。好ましくは、形質転換されるDNAは、細胞のゲノムを構成する染色体DNAに(共有結合で)統合される必要がある。
「異種」DNAは、もともとその細胞または細胞の染色体部位に存在しないDNAを意味する。好ましくは、異種DNAは、細胞にとって外来の遺伝子を含む。
「相同組換え」は、ベクターの外来DNA配列の染色体への挿入を意味する。特に、ベクターは、相同組換えに特異的な染色体部位を標的とする。特異的な相同組換えのために、ベクターは、相補的な結合やベクターの染色体への取り込みが可能になるように、染色体配列に対して相同な十分に長い領域を含むと予想される。相同な領域が長く、さらに配列類似性の程度が大きければ、相同組換え効率が高まる可能性もある。
単離された核酸分子
本発明の一形態は、本発明の受容体タンパク質、またはそれらの一部をコードする単離または精製された核酸分子に関する。本発明の核酸分子、またはその核酸配列の相補物は、標準的な分子生物学的な技術や、本発明で示される配列情報を用いて単離することができる。配列番号1の核酸配列の全部または一部をハイブリダイゼーションプローブとして用いて、標準的なハイブリダイゼーションおよびクローニング技術を用いて本発明の核酸分子を単離することができる(Sambrook等,1989年)。配列番号1に対応するオリゴヌクレオチド、またはそれらの一部は、標準的な合成技術によって、例えば自動DNAシンセサイザーを用いて製造することができる。本発明の核酸分子、またはその一部は、標準的なPCR増幅技術に従って、cDNA、mRNAまたはゲノムDNAをテンプレートとして用いて、さらに適切なオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅することができる。
本発明の核酸分子は、配列番号1の一部を含んでいてもよい。本核酸フラグメントは、プローブまたはプライマーとして用いることができ、または本フラグメントは、タンパク質フラグメントをコードすることができ、このようなフラグメントは、受容体の生物学的に活性な部分(例えばリガンド結合ドメイン)でもよいし、そうでなくてもよい。例えば、7回膜貫通ドメイン中のアルギニンが、プロスタノイド分子のカルボキシル基の結合部位であり(Narumiya等,1993年)、さらに、マウスにおける2回膜貫通ドメインのLys−75およびLeu−83は、リガンド結合特異性を付与することが提唱されている(Kobayashi等,2000年)。これらの2種の配列ストレッチは、プロスタノイドファミリーのGPCRのなかで特徴的に保存されていることがこれまでに報告されており(Hirata等,1994年)、さらに、モルモットDPタンパク質:第二の細胞外ループ中のQYCPGTWCR、および7回膜貫通ドメイン中のRFLSVISIVDPWIFI(全てのDPオルソログ間で同一)にも存在する。配列番号1のヌクレオチドの配列により、細胞、組織および器官における本発明の受容体または相同体の同定および/またはクローニングに使用するためのプローブおよびプライマーの作製が可能である。本オリゴヌクレオチドは、典型的には、配列番号1のセンスもしくはアンチセンス配列、または配列番号1の天然に存在する突然変異体もしくは人工の突然変異体の、少なくとも10、好ましくは約12、より好ましくは25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、または400個の連続するヌクレオチドに、ストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションするヌクレオチド配列の領域を含む。プローブは、それらに結合された標識基、例えば、放射線同位体、蛍光化合物、酵素、または酵素補因子を含んでいてもよい。プローブは、本核酸をコードする細胞または組織を同定するため、mRNAレベルを検出するため、またはゲノム遺伝子が突然変異または欠失しているかどうかを決定するためのキットの一部であってもよい。
本発明はさらに、配列番号1に90%相同な単離された核酸分子も包含する。実質的に相同な配列は、配列データバンクで利用可能な標準的なソフトウェアをデフォルトパラメーターで用いて配列を比較すること、またはサザンハイブリダイゼーション実験で、例えばその特定のシステムに応じて定義されるようなストリンジェントな条件下で配列を比較することによって同定することができる。適切なハイブリダイゼーション条件の定義は、この技術分野の技術の範囲である。例えば、上記のManiatis等;上記のDNA Cloning,第I巻および第II巻;上記のNucleic Acid Hybridizationを参照。
個体群内に、天然の対立遺伝子変異によるDNA配列の多型が存在する可能性がある。対立遺伝子は、所与の遺伝子座でオルタナティブに発生する1つの遺伝子群である。本明細書で用いられる用語「遺伝子」および「組換え遺伝子」は、本発明の受容体タンパク質、好ましくはモルモット受容体タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含む核酸分子を意味する。本明細書で用いられる語句「対立遺伝子変異体」は、その遺伝子の遺伝子座に存在するヌクレオチド配列、またはそのヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチドを意味する。オルタナティブな対立遺伝子は、多数の様々な個体における対象の遺伝子を配列解析することによって同定することができる。このようなヌクレオチドの変異およびその結果生ずるアミノ酸の多型または変異のあらゆる全てのものは天然の対立遺伝子変異の結果であり、本発明の受容体の機能的な活性を変化させないあらゆる全てのものは本発明の範囲内であるものとする。
「生物学的に活性な」または「生物学的に関連する」部分をコードする核酸フラグメントは、配列番号1の本発明の受容体の生物活性を有するポリペプチドをコードする部分を単離することによって製造することができる。例えば、リガンド−結合ドメインまたはシグナル伝達ドメインの受容体タンパク質のコードされた部分を発現させ(例えば、インビトロでの組換え発現で)、次に、その受容体のコードされた部分の活性を評価すること、である。本発明はさらに、遺伝子コードの縮重により配列番号1のヌクレオチドの配列とは異なる核酸分子も包含し、従ってこれは、配列番号1のヌクレオチドの配列によってコードされたタンパク質と同じタンパク質をコードする。例えば、発明者等は、2種の可能性のあるN−グリコシル化部位、アミノ末端中のAsn−7、および第一の細胞外ループ中のAsn−86を同定している。加えて、2種の可能性のあるプロテインキナーゼCリン酸化部位で、それぞれ第一および第三の細胞質内ループに位置するSer−46およびThr−140も存在する。
天然に発生する対立遺伝子変異体に加えて、特定のアミノ酸をコードする様々なコドンに相当な量の重複があることは、当業者既知である。従って、本発明は、配列番号2と同一のアミノ酸配列またはそれらの一部のアミノ酸配列の最終的な翻訳物をコードする、オルタナティブなコドンを含むRNAをコードするDNA配列またはそのようなオルタナティブなコドンをコードするRNA配列に向けられる。この技術分野で周知であるが、以下のコドンは、同じ意味で用いられ、それぞれの特定のアミノ酸をコードすることができる:
フェニルアラニン(PheまたはF) UUUまたはUUC
ロイシン(LeuまたはL) UUAまたはUUGまたはCUUまたはCUCまたはCUAまたはCUG
イソロイシン(IleまたはI) AUUまたはAUCまたはAUA
メチオニン(MetまたはM) AUG
バリン(ValまたはV) GUUまたはGUCまたはGUAまたはGUG
セリン(SerまたはS) UCUまたはUCCまたはUCAまたはUCGまたはAGUまたはAGC
プロリン(ProまたはP) CCUまたはCCCまたはCCAまたはCCG
スレオニン(ThrまたはT) ACUまたはACCまたはACAまたはACG
アラニン(AlaまたはA) GCUまたはGCGまたはGCAまたはGCG
チロシン(TyrまたはY) UAUまたはUAC
ヒスチジン(HisまたはH) CAUまたはCAC
グルタミン(GlnまたはQ) CAAまたはCAG
アスパラギン(AsnまたはN) AAUまたはAAC
リシン(LysまたはK) AAAまたはAAG
アスパラギン酸(AspまたはD) GAUまたはGAC
グルタミン酸(GluまたはE) GAAまたはGAG
システイン(CysまたはC) UGUまたはUGC
アルギニン(ArgまたはR) CGUまたはCGCまたはCGAまたはCGGまたはAGA、またはAGG
グリシン(GlyまたはG) GGUまたはGGCまたはGGAまたはGGG
トリプトファン(TrpまたはW) UGG
終止コドン UAAまたはUAGまたはUGA。
当然ながら、上記で特定されたコドンは、RNA配列に関する。それに対応するDNAのコドンは、UをTで置換したものである。
さらに当業者であれば当然と思われるが、コードされたタンパク質の生物活性を変化させることなく、配列番号1に突然変異によって変化を導入してもよい。「非必須」アミノ酸残基は、生物活性を変化させることなく野生型配列(例えば配列番号2の配列)から変更することができる残基であり、それに対して「必須」アミノ酸残基は、生物活性に必要である。従って、数種の種間で保存されていないアミノ酸残基、または一部しか保存されていないアミノ酸残基は、非必須の可能性があり、変更の有望な標的である。本発明のその他の形態は、活性に必須ではないアミノ酸残基の変化を含む本発明のタンパク質をコードする核酸分子に関する。このようなタンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列の点では異なるが、生物活性を保持している。配列番号2の配列とは異なる配列を有するタンパク質をコードする単離された核酸分子は、配列番号1のヌクレオチドの配列に1またはそれ以上のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入することによって作製することができる。
突然変異は、標準的な技術(例えば、部位特異的変異誘発、およびPCRによって媒介される変異誘発)によって導入することができる。好ましくは、同類アミノ酸置換は、1またはそれ以上の推定の非必須のアミノ酸残基で作製される。「同類アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置換されたものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、この技術分野で定義されている。例えば、ファミリーとしては、塩基性側鎖(例えば、リシン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電性極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ−分岐した側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が挙げられる。下記の「実施例3」で示される、モルモットの配列をヒト、ラットおよびマウスと比較したモルモット受容体の配列解析により、非必須アミノ酸の選択の指針が示される。従って、推定の非必須アミノ酸残基は、好ましくは、同じ側鎖ファミリーのその他のアミノ酸残基で置換されると予測される。あるいは、突然変異は、コード領域、またはそれらの一部に、例えば飽和突然変異誘発によってランダムに導入し、それにより生じた突然変異体を生物活性に関してスクリーニングして、活性を保持する突然変異体を同定することができる。変異誘発に続いて、コードされたタンパク質を組換えによって発現させ、タンパク質の活性を決定することができる。好ましい実施形態において、このような突然変異タンパク質は、タンパク質:タンパク質の(例えばプロスタノイドシグナル伝達経路中のタンパク質との)相互作用を形成する能力;リガンド(例えば、プロスタノイド受容体に結合するリガンド)に結合する能力;または細胞内の標的タンパク質に結合する能力に関して分析することができる。本発明はまた、診断、治療または予防的用途のための天然型もしくは突然変異タンパク質、またはタンパク質フラグメントに関し、さらに、アゴニスト、アンタゴニスト、または受容体の機能のモジュレーターをスクリーニングするのに有用であると予測される。
ペプチドをコードするヌクレオチド配列は、天然に存在するペプチドの特性と異なる特性(例えば、リガンド結合ドメインの親和性が変化していること、またはシグナル伝達経路が調節されていること)を有するタンパク質がコードされるように改変されていてもよい。本発明はまた、配列番号1の核酸配列、またはそれらの一部の、タンパク質の生物活性を改変させる変更に関する。
単離された核酸分子のハイブリダイゼーション
適切な温度および溶液のイオン強度の条件下で、核酸分子の一本鎖型が、その他の核酸分子にアニールできる場合、その核酸分子は、その他の核酸分子(例えばcDNA、ゲノムDNA、またはRNA)に「ハイブリダイゼーション可能」である(上記のSambrook等を参照)。温度およびイオン強度条件により、ハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」が決定される。低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件は、Tmが55℃(例えば、5×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、0.1%SDS、0.25%ミルク、およびホルムアミドなし;または30%ホルムアミド、5×SSC、0.5%SDS)に相当する。中度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件は、より高いTm(例えば、40%ホルムアミド、5×または6×SSCで)に相当する。高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件は、最も高いTm(例えば、50%ホルムアミド、5×または6×SSCで)に相当する。ハイブリダイゼーションは、2つの核酸が相補配列を含むことが必要だが、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに応じて、塩基間のミスマッチが存在してもよい。核酸のハイブリダイゼーションに適切なストリンジェンシーは、核酸の長さ、および相補性の程度依存し、これらはこの技術分野で周知の可変値である。2つのヌクレオチド配列間の類似性または相同性の程度が大きければ大きいほど、その配列を有する核酸のハイブリッドに関するTm値もますます大きくなる。核酸のハイブリダイゼーションの、相対的な安定性(より高いTmに相当する)は、RNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNAの順で減少する。長さが100個より大きいヌクレオチドのハイブリッドについて、Tmを計算するための方程式が、得られている(上記のSambrook等,9.50〜9.51を参照)。より短い核酸、すなわちオリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼーションについて、ミスマッチの位置がより重要なり、オリゴヌクレオチドの長さがその特異性を決定する(上記のSambrook等,11.7〜11.8を参照)。ハイブリダイゼーション可能な核酸分子の最小限の長さは、少なくとも約20個のヌクレオチド;具体的には少なくとも約30個のヌクレオチド;より具体的には少なくとも約40個のヌクレオチド、さらにより具体的には約50個のヌクレオチド、およびさらにより具体的には少なくとも約60個のヌクレオチドである。
特定の実施形態において、用語「標準的なハイブリダイゼーション条件」は、55℃のTmを意味し、さらに、上述の条件を利用する。好ましい実施形態において、Tmは60℃であり;より好ましい実施形態において、Tmは、65℃である。
本発明の特定の実施形態において、ハイブリダイゼーション可能な本発明の核酸分子は、長さが、少なくとも300、325、350、375、400、425、450、500、550、600、650、700、800、900、または1000個のヌクレオチドであり、さらに、ストリンジェントな条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列、好ましくはコード配列、それらの相補物、またはそれらのフラグメントを含む核酸分子にハイブリダイゼーションする。用語「ストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションする」は、ハイブリダイゼーションおよび洗浄のための条件であって、その条件下で、互いに、少なくとも55%、60%、65%、70%、および好ましくは75%、またはそれ以上相補的なヌクレオチド配列が、典型的にはハイブリダイゼーションしたままであることをいうものとする。このようなストリンジェントな条件は当業者既知であり、“Current Protocols in Molecular Biology”,ジョン・ワイリー&サンズ,ニューヨーク(1989年),6.3.1〜6.3.6に見出すことができる。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の、好ましいが非限定的な例は、6×SSC中、約45℃でのハイブリダイゼーション、続いて、0.2×SSC、0.1%SDS中、50〜65℃での1回またはそれ以上の洗浄である。好ま
しくは、配列番号1の配列、またはそれらの相補物にストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションする本発明の単離された核酸分子は、天然に存在する核酸分子に相当する。本明細書で用いられる「天然に存在する」核酸分子は、天然に存在するヌクレオチド配列(例えば、天然タンパク質をコードする)を有するRNAまたはDNA分子を意味する。当業者であれば当然と思われるが、このような条件は、配列特異的な可変値(例えば、長さ、G−Cの豊富さなど)に応じて改変されていてもよい。その他の実施形態において、配列番号1の配列の一部にストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションする本発明の単離された核酸分子は、プローブまたはプライマーとして用いることができる。このようなプローブ/プライマーは、典型的には、実質的に精製されたオリゴヌクレオチドを含む。このようなオリゴヌクレオチドは、典型的には、配列番号1のセンスまたはアンチセンス配列、または配列番号1の天然に存在する突然変異体の、少なくとも約12、好ましくは約25、より好ましくは約50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、または400個の連続するヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションするヌクレオチド配列の領域を含む。
アンチセンス核酸分子
本発明は、アンチセンス核酸分子を包含し、すなわち、タンパク質をコードするセンス核酸に相補的な(例えば、二本鎖cDNA分子のコード鎖に相補的な、またはmRNA配列に相補的な)分子を包含する。アンチセンス核酸は、センス核酸に水素結合できる。アンチセンス核酸は、配列番号1の核酸配列全体に相補的でもよいし、またはそれらの部分に相補的でもよい。本明細書で開示されたコード鎖配列(例えば、配列番号1)の場合、本発明のアンチセンス核酸は、ワトソンとクリックの塩基対形成の規則に従って設計することができる。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、長さが約5、10、15、20、25、30、35、40、45または50個のヌクレオチドであり得る。本発明のアンチセンス核酸は、この技術分野で既知の手法を用いた化学合成、および酵素によるライゲーション反応を用いて構築することができる。例えば、アンチセンス核酸(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)は、天然に存在するヌクレオチド、または分子の生物学的な安定性を高める、またはアンチセンスとセンス核酸とで形成された二重鎖の物理的な安定性を高めるように設計された様々な化学的に修飾されたヌクレオチドを用いて化学合成することができ、例えば、ホスホロチオエート誘導体、ホスホン酸誘導体、およびアクリジンで置換されたヌクレオチドを用いることができる。
アンチセンス核酸を生成するのに用いることができる修飾ヌクレオチドの例としては、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシル、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4−アセチルシトシン、5−(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、β−D−ガラクトシルキューオシン、イノシン、N6−イソペンテニルアデニン、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N6−アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、β−D−マンノシルキューオシン、5−メトキシカルボキシメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キューオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸、5−メチル−2−チオウラシル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシプロピル)ウラシル、および2,6−ジアミノプリンが挙げられる。あるいは、アンチセンス核酸は、本核酸がアンチセンス方向でサブクローニングされている発現ベクター(すなわち、挿入された核酸から転写されたRNAは、対象の標的核酸に対してアンチセンス方向であると予想される)を用いることによって、生物学的に生産することができる。
本発明のアンチセンス核酸分子は、典型的には、対象に投与されるか、またはインサイチュ(in situ)で生成させ、その結果、本発明のタンパク質をコードする細胞性のmRNAおよび/またはゲノムDNAとハイブリダイゼーションさせるかまたはそれらに結合させることによって、転写および/または翻訳を阻害しタンパク質の発現を阻害することができる。ハイブリダイゼーションは、従来のヌクレオチド相補性によるものが可能であり、それにより、安定な二重鎖を形成することができ、または例えば、DNA二重鎖に結合するアンチセンス核酸分子の場合、二重らせんの主溝におけるまたは調節領域への特異的相互作用を介するものが可能である。
本発明のアンチセンス核酸分子の投与経路の例としては、組織部位での直接注射が挙げられる。あるいは、アンチセンス核酸分子は、選択された細胞を標的とするように改変してから全身投与することができる。例えば、全身投与のためには、アンチセンス分子は、選択された細胞表面で発現される受容体または抗原に特異的に結合するように改変することができ、これは、例えば、アンチセンス核酸分子を、細胞表面の受容体または抗原に結合するペプチドまたは抗体に連結させることによってなされる。また、アンチセンス核酸分子は、本明細書で説明されているベクターを用いて細胞に送達することもできる。十分なアンチセンス分子の細胞内濃度を達成するためには、アンチセンス核酸分子が強いpolIIまたはpolIIIプロモーターの制御下に置かれているベクターコンストラクトが好ましい。
本発明のアンチセンス核酸分子は、α−アノマー性の核酸分子であり得る。α−アノマー性の核酸分子は、相補的RNAとの特異的な二本鎖ハイブリッドを形成し、そこで、鎖が互いに平行に配置される(Gaultier等,Nucleic Acids Res(1987年)15:6625〜6641)。また、アンチセンス核酸分子は、メチルリボヌクレオチド(Inoue等,Nucleic Acids Res(1987年)15:6131〜6148)、またはキメラRNA−DNA類似体(Inoue等,FEBS Lett(1987年)215:327〜330)を含んでいてもよい。
リボザイム
本発明はまた、リボザイムも包含する。リボザイムは、リボザイムにハイブリダイゼーションする一本鎖の核酸(例えばmRNA)を切断することができるリボヌクレアーゼ活性を有する触媒性のRNA分子である。従って、リボザイム(例えばハンマーヘッド型リボザイム(Haselhoff等,Nature(1988年)334:585〜591)で説明されている)を用いて、核酸転写物を触媒的に切断することによって配列番号1に対応するmRNAの翻訳を阻害することができる。配列番号1の核酸への特異性を有するリボザイムを、配列番号1のヌクレオチドの配列に基づいて設計することができる。例えば、テトラヒメナL−19IVS RNAの誘導体は、報告されている配列番号1の核酸配列(米国特許第4,987,071号、および5,116,742号、この開示は、参照により開示に加入させる)に基づき、活性部位のヌクレオチド配列が切断しようとするヌクレオチド配列に相補的になるように構築することができる。あるいは、配列番号1の核酸配列を用いて、RNA分子のプールから特異的なリボヌクレアーゼ活性を有する触媒性のRNAを選択することができる。(Bartel等,Science(1993年)261:1411〜1418。
三重らせん核酸分子およびペプチド核酸
本発明はまた、三重らせん構造を形成する核酸分子も包含する。例えば、配列番号1の調節領域(例えば、プロモーター、および/またはエンハンサー領域)に相補的なヌク
レオチド配列を標的にして、標的細胞における遺伝子の転写を妨害する三重らせん構造を形成することによって、遺伝子発現を阻害することができ、一般的には、Helene,Anticancer Drug Des(1991年)6(6):569;Helene Ann NY Acad Sci(1992年)660:27;および Maher,Bioassays(1992年)14(12):807を参照。
特定の実施形態において、本発明の核酸分子は、塩基成分、糖成分またはリン酸主鎖において改変することができ、例えば、安定性、ハイブリダイゼーション、または分子の溶解性を改善することができる。例えば、本核酸のデオキシリボースリン酸主鎖は、ペプチド核酸を生成するように改変することができる(Hyrup等,Bioorganic&Medicinal Chemistry(1996年)4:5を参照)。本明細書で用いられる用語「ペプチド核酸」または「PNA」は、核酸ミミック、例えばDNAミミックを意味しており、これは、デオキシリボースリン酸主鎖がプソイドペプチド主鎖で置換され、4種の天然の核酸塩基だけが残存したものである。PNAの中性主鎖は、低いイオン強度の条件下で、DNAおよびRNAへの特異的ハイブリダイゼーションを可能にすることが示されている。PNAオリゴマーの合成は、上記のHyrup等(1996年);Perry−O’Keefe等,Proc Natl Acad Sci USA(1996年)93:14670で説明されているような標準的な固相ペプチド合成プロトコールを用いて行うことができる。
PNAは、治療的および診断的な用途で用いることができる。例えばPNAは、例えば転写もしくは翻訳の停止を誘導したり、または複製を阻害したりすることによって、遺伝子発現を配列特異的に調節するためのアンチセンスまたはアンチジーン物質として用いることができる。また、本発明のPNAも用いることができる。例えば、PNAは、例えばPNAに向けられたPCRクランピングによる遺伝子中の一塩基対突然変異解析で;その他の酵素、例えば、S1ヌクレアーゼと併用される場合、人工制限酵素として(上記のHyrup等(1996年))、またはDNA配列やハイブリダイゼーションのためのプローブまたはプライマーとして(上記のHyrup等(1996年);上記のPerry−O’Keefe等(1996年))用いることができる。
その他の実施形態において、本発明のPNAは、例えば、親油性またはその他の補助的な基をPNAに結合させることによって、PNA−DNAキメラの形成によって、またはリポソームもしくはこの技術分野で既知のその他のドラッグデリバリー技術の使用によって、安定性、特異性または細胞取込みを強化するように改変してもよい。PNA−DNAキメラの合成は、上記のHyrup等(1996年),Finn等,Nucleic Acids Res(1996年)24(17):3357〜63,Mag等,Nucleic Acids Res(1989年)17:5973;およびPeterser等,Bioorganic Med Chem Lett(1975年)5:1119で説明されているように行うことができる。
RNA/核酸干渉
RNA干渉(RNAi)または核酸干渉(NAi)は、短鎖干渉RNA(siRNA)、または短鎖干渉核酸(siNA)が介在する配列特異的な転写後遺伝子サイレンシングのプロセスである。このプロセスは、進化上保存された防御メカニズムと考えられており、それによって、例えばウイルス感染の結果として、二本鎖RNA(dsRNA)または二本鎖核酸(dsNA)が生産され、ダイサーと称されるリボヌクレアーゼIII酵素の活性を刺激する(Berstein等,2001年,Nature 409:363)。例えば、ダイサーは、dsRNAをsiRNAに加工する。ダイサーは、翻訳の制御に関与する21および22ヌクレオチドからなる低分子の一時的なRNA(stRNA)の切り出しに関与する可能性もある。また、RNAi応答は、siRNAのアンチセンス鎖に相補的な配列を有する標的の一本鎖RNAを切断する、エンドヌクレアーゼ複合体、RNAで誘導されたサイレンシング複合体(RISC)にも関与する(Elbashir等,2001年,Genes Dev.,15:188)。効率的なRNAiまたはNaiに関する長さ、構造、化学組成および配列に基づく、siRNA、dsRNA、siNAまたはdsNAの最適な設計は当業者既知である(例えば、以下を参照:ChiuおよびRana等,2003年,RNA 9:1034〜48;Elbashir等,2001年;Parish等,2000年;PCT公開番号WO03/070744、WO01/75164、WO01/68836、WO01/49844、WO01/36646、WO01/29058、WO00/44914、WO00/01846、WO99/32619、WO99/07409、WO99/53050;カナダ国特許出願第2,359,180号、この開示は、参照により開示に加入させる)。活性を改善するための、siNAまたはdsNAへの可能性のある改変のいくつかとしては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:3’末端ジヌクレオチドのオーバーハング、siNA鎖の一方または両方の2’−デオキシヌクレオチド(2’−H)での置換、siNA二重鎖の3’末端ヌクレオチドのオーバーハングしたセグメントのデオキシリボヌクレオチドでの置換、リン酸−糖主鎖、またはヌクレオシドのいずれかを修飾して、dsRNAコンストラクト中に、窒素または硫黄ヘテロ原子、2’−アミノまたは2’−O−メチルヌクレオチド、および2’−Oまたは4’−Cメチレン架橋を含むヌクレオチドを少なくとも1つを含ませること、センスおよびアンチセンス鎖中の5−ブロモウラシル、5−ヨードウラシル、および3−(アミノアリル)ウラシルを置換すること。PCT公開番号WO01/68836では、内因的に誘導されたdsRNAを用いて遺伝子発現を弱める方法が説明されている。さらに、RNAiを目的としたmRNAは、1つの細胞型における遺伝子を標的とする新しいdsRNAの5’から3’への合成のためのテンプレートとして作用し、別個の細胞型で発現された第二の遺伝子のRNAi介在サイレンシング(二次的な(transitive)RNAiという現象)を引き起こす可能性があることが示唆されている(Alder等,2003年 rna 9:25)。
タンパク質
本発明は、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチド、それらの変異体、それらのフラグメント、またはそれらの類似体もしくは誘導体も包含する。
配列番号2の配列とは異なる配列を有する、本発明のタンパク質をコードする単離された核酸分子(例えば変異体)は、配列番号1のヌクレオチドの配列に、1またはそれ以上のヌクレオチド置換、付加または欠失を、1またはそれ以上のアミノ酸置換、付加または欠失がコードされたタンパク質に導入されるように導入することによって作製することができる。例えば、第一および第三の細胞内ループのアミノ酸は、モルモットDPタンパク質において、それぞれ3個および5個短いが、それに対して、マウス、ヒトおよびラットのDPタンパク質において、これらの細胞内ループはいずれも、同一の大きさである。配列番号2の変異体は、その他のオルソログのいずれかに見出される1またはそれ以上のヌクレオチドを挿入することによって作製することができる。
特定の実施形態において、本発明の突然変異タンパク質は:(1)シグナル伝達経路中のタンパク質とのタンパク質:タンパク質相互作用を形成する能力;(2)リガンドと結合する能力;(3)細胞内の標的タンパク質に結合する能力、または(4)細胞の増殖、細胞分化または細胞の反応を調節する能力、に関して分析することができる。
本発明の天然タンパク質は、細胞または組織源から、標準的なタンパク質精製技術を用いた適切な精製スキームによって単離することができる。あるいは、本発明のタンパク質は、組換えDNA技術によって容易に生産することができる。さらにその他の代わりの実施形態は、標準的なペプチド合成技術を用いた本発明のタンパク質またはポリペプチドの化学合成である。
本発明のタンパク質の生物学的に活性な部分またはフラグメントは、配列番号2のアミノ酸配列に十分に同一のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸配列から誘導されたアミノ酸配列を含むペプチドを含み、これは、本発明の全長タンパク質より少ないアミノ酸を含み、本発明のタンパク質の少なくとも1つの活性を示す。典型的には、生物学的に活性な部分は、本発明のタンパク質の少なくとも1つの活性を有するドメインまたはモチーフを含む。例えば、本発明のタンパク質の生物学的に活性なフラグメントは、プロスタノイドファミリーのGPCRのなかで特徴的に保存されていることがこれまで報告されており(Hirata等,1994年)、さらに、モルモットDPタンパク質にも存在する2つの配列ストレッチ:第二の細胞外ループ中のQYCPGTWCR、および7回膜貫通ドメイン中のRFLSVISIVDPWIFIを含んでいてもよい。本発明のタンパク質の生物学的に活性な部分は、例えば、長さが10、25、50、100個またはそれ以上のアミノ酸からなるポリペプチドであってもよい。特定の生物学的に活性なポリペプチドは、本発明のタンパク質の同定された構造ドメインの1またはそれ以上を含む。さらに、その他の生物学的に活性な部分(ここにおいて、タンパク質のその他の領域が欠失している)は、組換え技術によって製造することができ、本発明のタンパク質の機能的な活性の1種またはそれ以上について評価することができる。本発明の生物学的に関連する部分に対するさらなる指針は、下記の「実施例3」に示す。
その他の有用なタンパク質は、配列番号2に実質的に同一であり、配列番号2のタンパク質の機能的な活性を保持するが、天然の対立遺伝子変異または変異誘発によってアミノ酸配列が異なるものである。例えば、このようなタンパク質およびポリペプチドは、本明細書で説明されている生物活性の少なくとも1つを有する。従って、本発明の有用なタンパク質は、配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも約65%、75%、85%、95%、99%または100%同一であり、配列番号2タンパク質の機能的な活性を保持するアミノ酸配列を含むタンパク質である。
2つのアミノ酸配列または2つの核酸の同一性パーセントを決定するために、それらの配列は、最適な比較のために並べられる(例えば、第一のアミノ酸または核酸配列の配列に、第二のアミノまたは核酸配列とを最適に並べるためにギャップを導入することができる)。次に、それぞれ対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置でのアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較する。第一の配列における位置が、第二の配列の対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドで占められている場合、その分子は、その位置では同一であるとされる。2つの配列間の同一性パーセントは、配列が共有する同一な位置の数の関数である(すなわち、同一性パーセント=同一な位置の数/位置総数(例えば、オーバーラップする位置)×100)。一実施形態において、2つの配列は、同じ長さである。
2つの配列間の同一性パーセントの決定は、数学的なアルゴリズムを用いて達成することができる。2つの配列の比較に利用される数学的なアルゴリズムの具体的な非限定的な例は、Karlin等,Proc Natl Acad Sci USA(1990年)87:2264であって、Karlin等,Proc Natl Acad Sci USA(1993年)90:5873〜5877に記載のように改変されたアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、NBLASTおよびXBLASTプログラム(Altschul等,J Mol Bio(1990年)215:403)に組み込まれている。比較のためのギャップ有りアライメントを得るためには、Altschul等,Nucleic Acids Res(1997年)25:3389で説明されているようなギャップ有りBLASTを利用することができる。あるいは、分子間の距離関係を検出する繰り返しのサーチを行うためには、PSI−Blastを用いることができる。上記のAltschul等(1997年)。BLAST、ギャップ有りBLAST、およびPSI−Blastプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLAST、およびNBLAST)のデフォルトパラメーターを用いることができる(http://www.ncbi.nlm.nih.govを参照)。配列の比較のために利用される数学的なアルゴリズムのその他の具体的な非限定的な例は、Myers等,CABIOS(1988年)4:11〜17に記載のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG配列アライメントソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれている。アミノ酸配列を比較するためにALIGNプログラムを利用する場合、PAM120重み残基表(weight residue table)、12のギャップ長ペナルティー(gap length penalty)、および4のギャップペナルティーを用いてもよい。
2つの配列間の同一性パーセントは、上記で説明されているものと類似した技術を用いて、ギャップ有り、または無しで決定することができる。同一性パーセントの計算においては、正確なマッチのみをカウントする。
本発明はさらに、本発明のキメラまたは融合タンパク質も包含する。本明細書で用いられる、本発明の「キメラタンパク質」または「融合タンパク質」は、「本発明のポリペプチド以外のポリペプチド」に機能するように連結した配列番号2のポリペプチドを含む。「本発明のポリペプチド」は、配列番号2に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味する。「本発明のポリペプチド以外のポリペプチド」は、配列番号2に実質的に同一ではないタンパク質、例えば、本発明のタンパク質とは異なり、同じ生物または異なる生物から誘導されるタンパク質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味する。本発明の融合タンパク質中で、本発明のポリペプチドは、配列番号2の全部または一部、好ましくは配列番号2の生物学的に活性な部分の少なくとも1つに相当するものでよい。融合タンパク質中で、用語「機能するように連結した」とは、本発明のポリペプチドと、本発明のポリペプチド以外のポリペプチドとがインフレームで互いに融合していることを意味するものとする。本発明のポリペプチド以外のポリペプチドは、本発明のポリペプチドのN末端またはC末端に融合していてもよい。有用な融合タンパク質の一つは、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)を利用しており、ここにおいて、本発明のポリペプチドは、GSTのC末端に融合している。このような融合タンパク質は、本発明の組換えポリペプチドの精製を容易にすることができる。
その他の実施形態において、本発明の融合タンパク質は、免疫グロブリン融合タンパク質も包含し、これは、配列番号2の全部または一部が免疫グロブリンタンパク質ファミリーの構成要素から誘導された配列に融合している。本発明の免疫グロブリン−融合タンパク質を医薬組成物に包含させ、これを対象に投与することによって、細胞表面上でのリガンドと本発明の受容体タンパク質との相互作用を阻害し、それによって、生体内で受容体介在シグナル伝達を抑制することができる。本発明の免疫グロブリン−融合タンパク質を用いて、本発明の受容体と同源のリガンドの生物学的利用率に影響を与えることができる。リガンド−受容体相互作用の阻害は、例えば、これらに限定されないが、睡眠、体温、嗅覚機能、ホルモン放出、痛み、消化管の障害、肝臓病、眼病、例えば緑内障、血液疾患、例えば血栓症、炎症性疾患、例えば、これらに限定されないが、喘息、アレルギー性鼻炎、気道の活動亢進、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、および慢性閉塞性肺疾患などの治療または調節において治療上有用な可能性がある。その上、本発明の免疫グロブリン−ポリペプチド融合タンパク質は、免疫原として用いることができ、それにより、対象中で抗体を産生させたり、リガンドを精製したりでき、本発明の受容体とリガンドとの相互作用を阻害する分子を同定するためのスクリーニング分析で用いることもできる。
特定の実施形態において、本発明のキメラまたは融合タンパク質は、標準的な組換えDNA技術で生産される。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグメントを、従来技術に従ってインフレームで一緒にライゲーションさせるが、これは例えば、ライゲーションのために平滑末端化された、またはジグザグ状の(stagger−ended)末端を用いて、制限酵素消化によって適切な末端を得て、必要に応じて付着末端を充填し、望ましくない結合を防ぐためにアルカリホスファターゼで処理し、酵素的ライゲーションすることによってなされる。その他の実施形態において、融合遺伝子は、自動化DNAシンセサイザーなどの従来技術によって合成することができる。あるいは、遺伝子フラグメントのPCR増幅は、2個の連続する遺伝子フラグメント間の相補的なオーバーハングを発生させるアンカープライマーを用いて行うことができ、このアンカープライマーは、その後、アニールして、再び増幅してキメラ遺伝子配列を生成することができる(例えば、上記のAusubel等を参照)。その上、融合成分(例えばGSTポリペプチド)をすでにコードしてある多くの発現ベクターが市販されている。本発明のポリペプチドまたはそれらの部分をコードする核酸は、融合成分がインフレームで本発明のタンパク質に連結されるように、このような発現ベクターにクローニングすることができる。
核酸およびタンパク質変異体
上述したように、本発明はさらに、配列番号1および配列番号2の変異体も包含する。例えば、突然変異は、標準的な技術(例えば部位特異的変異誘発、およびPCRによって媒介される変異誘発)を用いて、配列番号1のアミノ酸配列に導入することができる。その上、保存的アミノ酸置換は、1またはそれ以上の推定の非必須のアミノ酸残基で作製することができる。「同類アミノ酸置換」の一つは、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置換されている置換である。例えば、1またはそれ以上のアミノ酸が、機能的な等価体として作用し、サイレントな変化を生じる類似の極性を有するその他のアミノ酸で置換されていてもよい。本発明のポリペプチドのアミノ酸配列内でのアミノ酸の置換は、そのアミノ酸が属するクラスのその他のものから選択されてもよい。例えば、非極性(疎水性)アミノ酸としては、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、およびメチオニンが挙げられる。芳香環構造を含むアミノ酸は、フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンである。極性で中性のアミノ酸としては、グリシン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、およびグルタミンが挙げられる。正電荷を有する(塩基性)アミノ酸としては、アルギニン、リシン、およびヒスチジンが挙げられる。負電荷を有する(酸性)アミノ酸としては、アスパラギン酸、およびグルタミン酸が挙げられる。このような変更は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動または等電点で決定されるような見かけの分子量に影響を与えないと思われる。
特に好ましい置換は以下の通りである:
−Argの代わりにLys(逆もまた同様)、これは、正電荷を維持することができる;−Aspの代わりにGlu(逆もまた同様)、これは、負電荷を維持することができる;−Thrの代わりにSer、これは、遊離の−OHを維持することができる;および
−Asnの代わりにGln、これは、遊離のNH2を維持することができる。
合成(すなわち天然に存在しない)アミノ酸を用いてさらに置換してもよい。
また、アミノ酸置換は、特に好ましい特性を有するアミノ酸で置換するために導入してもよい。例えば、Cysは、その他のCysとのジスルフィド架橋の可能性のある部位に導入してもよい。Hisは、特定の「触媒」部位として導入してもよい(すなわち、Hisは、酸または塩基として作用することができ、生化学的な触媒作用において最も一般的なアミノ酸である)。Proは、その特に平面的な構造を有するため導入してもよく、それにより、タンパク質の構造にβ−ターンが誘導される。
また、突然変異は、例えば飽和突然変異誘発によって、配列番号1コードの配列の全部または一部にランダムに導入してもよく、得られた突然変異体は、生物活性に関してスクリーニングして、活性を保持する突然変異体を同定することができる。変異誘発に続いて、コードされたタンパク質を組換えによって発現させることができ、そのタンパク質の活性を決定することができる。
本発明の変異体は、アゴニスト(模倣剤)として、またはアンタゴニストとして機能することができる。本発明のタンパク質の変異体は、変異誘発によって、例えば、個々の点変異、または本発明のタンパク質のトランケーションによって作製できる。本発明のタンパク質のアゴニストは、本発明の天然に存在するタンパク質の実質的に同じ生物活性、またはそれらの部分的な生物活性を保持させることができる。アンタゴニストは、本発明のタンパク質を含む細胞性のシグナル伝達カスケードの下流または上流の構成要素に競合的に結合することができ、従って、本発明のタンパク質の天然に存在する形態の活性の1またはそれ以上を阻害することができる。従って、機能が限定された変異体で処理することによって特異的な生物学的作用を誘発することができる。本発明のタンパク質の天然に存在する形態の部分的な生物活性を有する変異体での対象の治療は、このタンパク質の天然に存在する形態での治療に比べて、対象における副作用をより少なくできる。
アゴニスト(模倣剤)またはアンタゴニストのいずれかとして機能する本発明のタンパク質の変異体は、突然変異体(例えば本発明のタンパク質のトランケーション突然変異体)のコンビナトリアルライブラリーを、アゴニストまたはアンタゴニスト活性に関してスクリーニングすることによって同定することができる。一実施形態において、本発明のタンパク質の変異体の多彩なライブラリーは、核酸レベルでのコンビナトリアル変異誘発によって作製され、それらは、多彩な遺伝子ライブラリーによってコードされる。変異体の多彩なライブラリーは、例えば、本発明の可能性のある核酸配列の縮重群が、個々のポリペプチドとして、あるいは、本発明の配列群を含むより大きい融合タンパク質群(例えば、ファージディスプレイ用)として発現されるように、合成オリゴヌクレオチドの混合物を、遺伝子配列に酵素でライゲーションすることによって生産することができる。ディジェネレート(degenerate)オリゴヌクレオチド配列から本発明の可能性のある変異体のライブラリーを生産するのに用いることができる多種多様な方法がある。ディジェネレート遺伝子配列の化学合成は、自動DNAシンセサイザーで行うことができ、次に、その合成遺伝子は、適切な発現ベクターにライゲーションされる。遺伝子のディジェネレート群の使用は、1つの混合物で、本発明の可能性のある核酸配列の望ましい群をコードする配列の全てを提供することを可能にする。ディジェネレートオリゴヌクレオチドを合成する方法は、この技術分野で既知である(例えば、Narang,Tetrahedron(1983年)39:3;Itakura等,Ann Rev Biochem(1984年)53:323;Itakura等,Science(1984年)198:1056;Ike等,Nucleic Acid Res(1983年)11:477を参照)。
加えて、タンパク質コード配列のフラグメントのライブラリーを用いて、スクリーニング、それに続く本発明のタンパク質の変異体の選択のための多彩なフラグメント群を生成することができる。一実施形態において、コード配列フラグメントのライブラリーは、本発明のコードの配列の二本鎖PCRフラグメントを、1分子あたり約1回のみの割合でニックが生じる条件下でヌクレアーゼで処理し、その二本鎖DNAを変性させ、DNAを再生させて、二本鎖DNAを形成し(この二本鎖DNAは、異なるニックの入った産物からのセンス/アンチセンス対を含む可能性がある)、再形成された二重鎖からS1ヌクレアーゼ処理によって一本鎖部分を除去し、およびそれにより生じたフラグメントライブラリーを発現ベクターにライゲーションさせることによって作製することができる。この方法により、本発明のタンパク質のN末端と様々なサイズの内部フラグメントをコードする発現ライブラリーを得ることができる。
点突然変異またはトランケーションによって作製されたコンビナトリアルライブラリーの遺伝子産物をスクリーニングするため、および選択された特性を有する遺伝子産物に関するcDNAライブラリーをスクリーニングするための数種の技術がこの技術分野で既知である。このような技術は、本発明のタンパク質のコンビナトリアル変異誘発によって作製された遺伝子ライブラリーの迅速スクリーニングに適用可能である。最も広く用いられている大規模遺伝子ライブラリーのスクリーニングのためのハイスループット解析で処理することができる技術は、典型的には、遺伝子ライブラリーを複製可能な発現ベクターにクローニングすること、適切な細胞をそれにより生じたベクターのライブラリーで形質転換すること、および望ましい活性の検出によって、産物が検出された遺伝子をコードするベクターの単離が容易になる条件下で、コンビナトリアル遺伝子を発現させることを含む。反復組み合わせ変異誘発(Recursive ensemble mutagenesis;REM)は、ライブラリー中の機能的な突然変異体の頻度を高める技術であり、これをスクリーニング分析と併用して、本発明の変異タンパク質を同定することができる(Arkin等,Proc Natl Acad Sci USA(1992年)89:7811〜7815;Delgrave等,Protein Engineering(1993年)6(3):327〜331)。
本発明のタンパク質の類似体および誘導体
さらに本発明は、化学修飾によって生産された本発明のタンパク質の誘導体または類似体も含む。本発明のタンパク質は、1またはそれ以上の化学成分をタンパク質成分に結合させることによって誘導体化されてもよい。
誘導体化に適した化学成分は、水性の環境(例えば生理学的な環境)で類似体または誘導体が沈殿しないような水溶性ポリマーから選択されてもよい。場合により、このようなポリマーは、製薬上許容できるものであろう。当業者であれば、ポリマー/成分結合体が治療に用いられるかどうかという考察、さらに、用いられる場合、望ましい用量、循環時間、タンパク質分解への耐性、およびその他の考察に基づき望ましいポリマーを選択することができると思われる。本発明のタンパク質について、これらは、本明細書で示された分析を用いて確認してもよい。本発明で適切な水溶性ポリマーの例としては、これらに限定されないが、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/マレイン酸無水物コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマー、またはランダムコポリマーのいずれか)、デキストラン、ポリ(−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロプロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキサイド/エチレンオキサイドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオールまたはポリビニルアルコールが挙げられる。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは、その水中における安定性のために、製造において利点を有する場合がある。
このようなポリマーは、あらゆる分子量のものでよく、分岐状でもよいし、または非分岐状でもよい。ポリエチレングリコールに関して、好ましい分子量は、取り扱いや製造を容易にするために、約2kDa〜約100kDaである(用語「約」は、ポリエチレングリコールの製造において、いくつかの分子は、指定された分子量よりも大きくなったりいくらか小さくなったりすることを示す)。望ましい治療上のプロフィル(例えば、望ましい持続放出の持続時間、もしあれば生物活性に対する作用、取り扱いの容易さ、抗原性の程度またはそれらがないこと、および治療用タンパク質または類似体に対するその他の既知のポリエチレングリコールの作用)に応じて、その他の大きさのものを用いてもよい。
そのようにして本発明のタンパク質に結合したポリマー分子の数は、様々であってよく、当業者であれば、機能に対する作用を確認することができると予想される。一種類で誘導体化されていてもよいし、または同一または異なる化学成分で二種類、三種類、四種類またはそれ以上の組み合わせでの誘導体化を提供してもよい(例えば、様々な質量のポリエチレングリコールのようなポリマー)。ポリマー分子の本発明のタンパク質分子に対する比率、同様に、それらの反応混合物中の濃度は、様々であると予想される。一般的に、最適な比率(過量の未反応成分およびポリマーが存在しないような反応効率の観点で)は、望ましい誘導体化の程度(例えば、一種類、二種類、三種類での誘導体化など)、選択されたポリマーの分子量、ポリマーが分岐状か、または非分岐状か、および反応条件のような要素によって決定することになる。
このようなポリエチレングリコール分子(またはその他の化学成分)は、機能的なドメインまたは抗原性ドメインに対する作用を考慮して、本発明のタンパク質に結合させることになる。当業者が利用可能な多数の結合方法があり、例えば、EP0401384(参照により本明細書に加入する)(PEGをG−CSFにカップリングすること)であり、また、Malik等,1992年,Exp.Hematol.20:1028〜1035(塩化トレシルを用いたGM−CSFのペグ化を報告している)も参照できる。例えば、ポリエチレングリコールは、反応性基(例えば遊離のアミノまたはカルボキシル基)を介してアミノ酸残基に共有結合していてもよい。反応性基は、活性化されたポリエチレングリコール分子が結合することができる基である。遊離のアミノ基を有するアミノ酸残基としては、リシン残基、およびN末端のアミノ酸残基が挙げられる;遊離のカルボキシル基を有するアミノ酸残基としては、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、およびC末端のアミノ酸残基が挙げられる。また、ポリエチレングリコール分子を結合させるための反応性基として、スルフヒドリル基を用いてもよい。アミノ基での結合、例えばN末端またはリシン基での結合が、治療目的として好ましい。
N末端で化学修飾された本発明のタンパク質が特に要求される場合がある。本発明の組成物の説明として、ポリエチレングリコールを使えば、多種多様なポリエチレングリコール分子(分子量、分岐などによって)、反応混合物中のポリエチレングリコール分子の本発明のタンパク質分子に対する比率、実施しようとするペグ化反応のタイプ、および選択されたN末端がペグ化されたタンパク質を得る方法から選択することができる。N末端がペグ化された調製物を得る方法(すなわち、必要に応じて、この成分を、その他のモノペグ化された成分から分離すること)は、ペグ化したタンパク質分子群からN末端がペグ化された材料を精製することによってなされ得る。選択的なN末端化学修飾は、誘導体化に利用可能な異なるタイプの第一級アミノ基(リシン対N末端)の差分の反応性を利用する還元的アルキル化によって達成してもよい。適切な反応条件下で、カルボニル基を含むポリマーを用いたN末端での実質的に選択的な誘導体化が達成される。例えば、リシン残基のε−アミノ基のpKaとN末端残基のα−アミノ基のpKaとの差分の利点が得られるようなpHで反応を行うことによって、本発明のタンパク質を選択的にN末端でペグ化することもできる。このような選択的な誘導体化によって、水溶性ポリマーの本発明のタンパク質への結合は制御される:ポリマーとの結合がN末端で優勢に起こり、その他の反応性基(例えばリシン側鎖のアミノ基)の顕著な修飾は起こらない。還元的アルキル化を用いると、水溶性ポリマーは上述のタイプのものであってもよく、本発明のタンパク質へのカップリングのための単一の反応性アルデヒドを有することになる。単一の反応性アルデヒドを含むポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドを用いてもよい。
抗体
本発明の単離されたタンパク質、またはそれらの部分もしくはフラグメントを免疫原として用いて、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体製造のための標準的な技術を用いて本発明のタンパク質に結合する抗体を生成することができる。用語「抗体」は、本明細書で用いられる場合、免疫グロブリン分子、および免疫グロブリン分子の免疫学的に
活性な部分、すなわち、本発明のタンパク質またはそれらのフラグメントのような抗原に特異的な(すなわちそれらに結合する)抗原−結合部位を含む分子を意味する。本発明のタンパク質に特異的に結合する分子とは、サンプル中で、例えばもともと本発明のタンパク質を含む生物学的サンプル中で、本発明のタンパク質には結合するが、実質的にその他の分子とは結合しない分子である。免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分の例としては、F(ab)、およびF(ab')2フラグメントが挙げられ、これらは、抗体をペプシンのよ
うな酵素で処理することによって生成させることができる。本発明は、免疫原として、本発明のタンパク質、それらの変異体、それらのフラグメント、またはそれらの類似体もしくは誘導体を有する、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体およびキメラ抗体を提供する。ヒトの病気または障害の治療に使用するためには、キメラ抗体が好ましく、これは、ヒト抗体またはヒト化抗体は、異種抗体に比べて、免疫反応(特にアレルギー性応答)をそれ自身極めて誘導しにくいためである。
本発明の全長タンパク質を用いることができ、あるいは、本発明は、免疫原として使用するための、本発明の抗原性ペプチドフラグメントを提供する。本発明の抗原性ペプチドは、配列番号2に示されるアミノ酸配列の少なくとも8個(好ましくは10、15、20、30個、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含み、さらに、本発明の抗原性ペプチドは、このペプチドに対して生産された抗体が本発明のタンパク質との特異的な免疫複合体を形成するようにエピトープを包含する。
免疫原は、典型的には、適切な対象(例えば、ウサギ、ヤギ、マウス、またはその他の哺乳動物)を免疫原で免疫化することによって抗体を製造するのに用いられる。適切な免疫原性調製物は、例えば、組換えによって発現された本発明のタンパク質、または本発明の化学合成されたポリペプチドを含んでいてもよい。このような調製物はさらに、アジュバント、例えばフロイント完全または不完全アジュバント、または類似の免疫刺激剤を含んでいてもよい。免疫原性調製物を用いた適切な対象の免疫化は、本発明のタンパク質に対して向けられたポリクローナル抗体反応を誘導する。
本発明の抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはキメラ抗体であり得る。用語「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」は、本明細書で用いられるように、本発明のタンパク質の特定のエピトープと免疫反応することができる抗原−結合部位を1種のみ含む抗体分子群を意味する。従って、モノクローナル抗体組成物は、典型的には、本発明のタンパク質の特定のエピトープに対して単一の結合親和性を提示する。
ポリクローナル抗体は、上述のように適切な対象を本発明の免疫原で免疫化することによって製造することができる。免疫化された対象における抗体のタイターは、標準的な技術によって、例えば固定された本発明のタンパク質を用いた酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によって長期にわたってモニターすることができる。必要に応じて、本発明のタンパク質に対して向けられた抗体分子は、哺乳動物から(例えば、血液から)単離することができ、周知の技術、例えばプロテインAクロマトグラフィーでさらに精製することもでき、それにより、IgG分画を得ることができる。免疫化後の適切な時点で、例えば、抗体のタイターが最高になった時点で、対象から抗体生産細胞を得ることができ、標準的な技術によってモノクローナル抗体を製造するのに用いられ、このような技術としては、例えば、最初にKohler等により説明されたハイブリドーマ技術(Nature(1975年)256:495〜497)、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kohler等,Immunol Today(1983年)4:72)、EBVハイブリドーマ技術(Cole等,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,(1985年),Alan R.Liss,Inc.,77〜96頁)、またはトリオーマ技術が挙げられる。ハイブリドーマを生産するテクノロジーは周知である(一般的に、Current Protocols in Immunology(1994年)Coligan等編,ジョン・ワイリー&サンズ社,ニューヨーク,ニューヨーク州を参照)。簡単に言えば、不死化細胞系(典型的には骨髄腫)を上述のような本発明の免疫原で免疫化された哺乳動物由来のリンパ球(典型的には脾細胞)に融合させ、それにより生じたハイブリドーマ細胞の培養上清をスクリーニングして、本発明のタンパク質と結合するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマを同定することができる。
リンパ球および不死化細胞系を融合させるのに用いられる多くの周知のプロトコールのいずれかが、モノクローナル抗体を作製する目的で適用可能である(例えば、上記のCurrent Protocols in Immunology,Galfre等,Nature(1977年)266:550〜552;Kenneth,in Monoclonal Antibodies:A New Dimension In Biological Analyses,プレナム・パブリッシング社(Plenum Publishing Corp.),ニューヨーク,ニューヨーク州(1980年);およびLerner,Yale J Biol Med(1981年)54:387〜402を参照)。その上、通常の熟練者には当然と思われるが、このような方法の多くの変法があり、これらもまた、有用と予測される。典型的には、不死化細胞系(例えば、骨髄腫細胞系)は、リンパ球と同じ哺乳動物種から誘導される。例えば、マウスのハイブリドーマは、本発明の免疫原性調製物で免疫化されたマウス由来のリンパ球と、不死化したマウス細胞系、例えばヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含む培地(「HAT培地」)に感受性のある骨髄腫細胞系とを融合させることによって作製できる。多数の骨髄腫細胞系のいずれかを、標準的な技術に従って融合パートナーとして用いることができ、例えば、P3−NS1/l−Ag4−1、P3−x63−Ag8.653、またはSp2/O−Agl4骨髄腫系が挙げられる。このような骨髄腫系はATCCより入手可能である。典型的には、HAT感受性マウス骨髄腫細胞は、ポリエチレングリコール(「PEG」)を用いてマウス脾細胞に融合される。次に、融合していない、および非生産的にしか融合していない骨髄腫細胞を死滅させるHAT培地を用いて、この融合により生じたハイブリドーマ細胞を選択する(融合していない脾細胞は形質転換されていないため、数日後に死滅する)。本発明のモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ細胞は、例えば標準的なELISA分析を用いて、ハイブリドーマの培養上清を、本発明のタンパク質に結合した抗体についてスクリーニングすることによって検出される。
モノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマを製造する代わりに、モノクローナル抗体を同定し、組換えコンビナトリアル免疫グロブリンライブラリー(例えば、抗体ファージディスプレイライブラリー)を、本発明のタンパク質でスクリーニングすることによって単離してもよく、それによって、免疫グロブリンライブラリーのうち本発明のタンパク質に結合する種類を単離することができる。ファージディスプレイライブラリーを作製しスクリーニングするためのキットが市販されている(例えば、ファルマシア(Pharmacia)の組換えファージ抗体システム,カタログ番号27−9400−01;およびストラタジーン(Stratagene)の「SURFZAP」ファージディスプレイキット,カタログ番号240612)。
加えて、抗体ディスプレイライブラリーを作製しスクリーニングするのに特に使用しやすい方法および試薬の例が当業者既知である。(例えば、Fuchs等,Bio/Technology(1991年)9:1370 1372;Hay等,Hum Antibody Hybridomas(1992年)3:81 85;Huse等,Science(1989年)246:1275〜1281;Griffiths等,EMBO J(1993年)25(12):725〜734;米国特許第5,223,409号;PCT公開番号WO92/18619;PCT公開番号WO91/17271;PCT公開番号WO92/20791;PCT公開番号WO92/15679;PCT公開番号WO93/01288;PCT公開番号WO92/01047;PCT公開番号WO92/09690;PCT公開番号WO90/02809、この開示は、参照により本明細書に加入する)。
その上、ヒト部分および非ヒト部分の両方を含むキメラおよびヒト化モノクローナル抗体のような組換え抗体は、標準的な組換えDNA技術を用いて作製することができる。このようなキメラおよびヒト化モノクローナル抗体は、この技術分野で既知の組換えDNA技術によって生産することができる(例えば、PCT公開番号WO87/02671;欧州特許出願第184,187号;欧州特許出願第171,496号;欧州特許出願第173,494号;PCT公開番号WO86/01533;米国特許第4,816,567号;欧州特許出願第125,023号;Better等,Science(1988年)240:1041〜1043;Liu等,Proc Natl Acad Sci USA(1987年)84:3439〜3443;Lin等,J Immunol(1987年)139:3521〜3526;Sun等,Proc Natl Acad Sci USA(1987年)84:214〜218;Nishimura等,Canc Res(1987年)47:999〜1005;Wood等,Nature(1985年)314:446〜449;Shaw等,J Natl Cancer Inst(1988年)80:1553〜1559;Morrison,Science(1985年)229:1202〜1207;Oi等,Bio/Techniques(1986年)4:214;米国特許第5,225,539号;Jones等,Nature(1986年)321:552〜525;Verhoeyan等,Science(1988年)239:1534;およびBeidler等,J Immunol(1988年)141:4053〜4060;で説明されている方法を用いて生産され、この開示は、参照により開示に加入させる)。
ヒト患者の治療的処置には、完全ヒト抗体が特に望ましい。このような抗体は、内因性免疫グロブリン重鎖および軽鎖遺伝子を発現することはできないが、ヒト重鎖および軽鎖遺伝子を発現することができるトランスジェニックマウスを用いて生産することができる。このようなトランスジェニックマウスは、一般的な方式で、選択された抗原、例えば本発明のタンパク質の全部または一部で免疫化される。このような抗原に対して向けられたモノクローナル抗体は、従来のハイブリドーマ技術を用いて得ることができる。トランスジェニックマウスによって保持されているヒト免疫グロブリントランスジーンは、B細胞の分化の際に再編成され、その後クラススイッチおよび体細胞変異を受ける。従って、このようなエピトープを用いて、例えば本発明のタンパク質の活性を阻害する抗体は同定される。非ヒト抗体の重鎖および軽鎖は、クローニングされ、ファージディスプレイFabフラグメントを作製するのに用いる。例えば、重鎖遺伝子は、重鎖が細菌から分泌されるようにプラスミドベクターにクローニングすることができる。軽鎖遺伝子は、軽鎖がファージ表面で発現されるように、ファージコートタンパク質遺伝子にクローニングすることができる。ファージに融合したヒト軽鎖のレパートリー(ランダムなコレクション)を用いて、非ヒト重鎖を発現する細菌を感染させることができる。それにより生じた後代のファージは、ハイブリッド抗体(ヒト軽鎖/非ヒト重鎖)を提示する。選択された抗原は、パンニングによるスクリーニングで用いられ、選択された抗原に結合するファージを選択することができる。このようなファージを同定するために数回の選択が必要な場合もある。
ヒト軽鎖遺伝子は、選択された抗原に結合する選択されたファージから単離される。次に、選択されたヒト軽鎖遺伝子は、以下のようにヒト重鎖遺伝子の選択を先導するのに用いられる。細菌による発現のために、選択されたヒト軽鎖遺伝子をベクターに入れる。選択されたヒト軽鎖を発現する細菌を、ファージに融合したヒト重鎖のレパートリーで感染させる。それにより生じた後代のファージは、ヒト抗体(ヒト軽鎖/ヒト重鎖)を提示する。
次に、選択された抗原は、選択された抗原に結合するファージを選択するために、パンニングによるスクリーニングで用いられる。選択されたファージは、もともと選択された非ヒトモノクローナル抗体によって認識された同じエピトープを認識する、完全ヒト抗体を提示する。重鎖および軽鎖の両方をコードする遺伝子を単離し、ヒト抗体の生産ために、さらに操作することができる。このようなテクノロジーは、Jespers等によって説明されている(Bio/Technology(1994年)12:899〜903)。
抗体(例えば、モノクローナル抗体)を用いて、アフィニティークロマトグラフィーまたは免疫沈降のような標準的な技術によって本発明のタンパク質を単離することができる。本発明のタンパク質に対して向けられた抗体は、細胞からの天然タンパク質の精製、および宿主細胞で発現された組換えによって生産されたタンパク質の精製を容易にすることができる。その上、抗体を用いて、本発明のタンパク質(例えば、細胞の溶解産物または細胞上清中の)を検出し、タンパク質の存在量やそれらの発現パターンを評価することができる。例えば、所与の治療計画の有効性を決定するために、抗体を用いて、臨床試験手法の一環として、組織中のタンパク質レベルを診断的にモニターすることができる。抗体を検出可能な物質(以下に説明される)にカップリングすることによって、検出を容易にすることができる。
検出可能な標識
場合により、本発明の単離された核酸分子、本発明のポリペプチド、および本発明の抗体、同様に、このような成分のフラグメントは、検出可能に標識されていてもよい。適切な標識としては、酵素、発蛍光団(極く一部の発蛍光団であるが例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フィコエリトリン(PE)、テキサスレッド(TR)、ローダミン、遊離の、またはキレート化ランタニド系の塩、特にEu3+)、発色団、放射性同位体、キレート剤、色素、コロイド金、ラテックス粒子、リガンド(例えばビオチン)、生物発光物質、および化学発光物質が挙げられる。コントロールマーカーが用られる場合、受容体とコントロールマーカーに同一または異なる標識を用いてもよい。
放射標識、例えば同位体3H、14C、32P、35S、36Cl、51Cr、57Co、58Co、59Fe、90Y、125I、131I、および186Reが用いられる例において、既知の現在利用可能なカウント法を利用してもよい。標識が酵素の例において、検出は、現在利用されているこの技術分野で既知の比色、分光光度技術、蛍光分光光度技術、電流滴定技術またはガス定量技術のいずれかによって達成してもよい。
直接的な標識は、本発明に従って用いることができる検出可能な標識の一例である。直接的な標識とは、ある存在がその天然状態で、肉眼で、または光学フィルターおよび/もしくは加えられた刺激(例えば、蛍光を発生させる紫外線光)の補助を用いてのいずれかで容易に確認できるものと定義されている。本発明に従って用いることができる着色標識の例としては、金属製のゾル粒子、例えば、金ゾル粒子、例えば、Leuvering(米国特許第4,313,734号)で説明されているもの;色素ゾル粒子、例えば、Gribnau等(米国特許第4,373,932号)、およびMay等(WO88/08534)で説明されているもの;着色されたラテックス、例えば、上記のSnyder(EP−A0 280 559、および0 281 327)で説明されているものであり得る;またはリポソームにカプセル封入された色素、例えば、Campbell等(米国特許第4,703,017号)で説明されているもの、が挙げられる。その他の直接的な標識としては、放射性ヌクレオチド、蛍光成分、または発光成分が挙げられる。これらの直接的な標識手段に加えて、酵素を含む間接的な標識も、本発明に従って用いることができる。様々なタイプの酵素結合イムノアッセイがこの技術分野で周知であり、例えば、アルカリホスファターゼ、およびホースラディッシュペルオキシダーゼ、リゾチーム、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、ウレアーゼが挙げられ、これら、およびその他のものは、Eva EngvallのEnzyme Immunoassay ELISA and EMIT(Methods in Enzymology,70.419〜439,1980年)、および米国特許第4,857,453号で詳細に考察されている。
本発明で使用するためのその他の検出可能な標識としては、磁気ビーズ、または磁気共鳴イメージング標識が挙げられる。
その他の実施形態において、本発明の単離されたポリペプチド、本発明の抗体、またはそれらのフラグメントに、32Pで標識するためのリン酸化部位を、例えば、欧州特許第0372707号で説明されているように作製することができる。
本明細書で例示されたように、抗体などのタンパク質は、代謝標識で検出可能に標識することができる。代謝標識は、代謝標識(例えば[35S]−メチオニン、または[32P]−オルトリン酸塩)が追加された培地の存在下で、タンパク質を発現する細胞をインビトロでインキュベートする際に発生する。[35S]−メチオニンでの代謝(または生合成)標識に加えて、本発明はさらに、[14C]−アミノ酸および[3H]−アミノ酸での(非不安定性の位置で置換されたトリチウムで)標識も考慮する。
抗体は、上記で列挙した標識に加えて、抗体によって認識可能な抗原性ペプチドタグを用いてさらに検出してもよい。例えば、HAタグ、およびFLAG(R)タグが挙げられる。
組換え発現ベクターおよび宿主細胞
本発明のその他の形態は、配列番号1をコードする核酸またはその部分を含むベクター、好ましくは発現ベクターに関する。上述したように、一つのタイプのベクターは、「プラスミド」であり、これは、追加のDNAセグメントがライゲーション可能な環状の二本鎖DNAループを意味する。その他のタイプのベクターは、追加のDNAセグメントがウイルスゲノムにライゲーション可能なウイルスベクターである。ある種のベクターは、宿主細胞中で自律的な複製が可能である(例えば、細菌性の複製起点を有する細菌性ベクター、およびエピソームの哺乳動物ベクター)。その他のベクター(例えば、非エピソームの哺乳動物ベクター)は、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノムに統合され、それによって、宿主ゲノムと同調して複製される。さらに、発現ベクターは、それらに機能するように連結した遺伝子の発現を指示することができる。一般的に、組換えDNA技術で有用な発現ベクターは、プラスミド(ベクター)の形態であることが多い。しかしながら、本発明は、このような発現ベクターの、同等の機能を提供するその他の形態、例えばウイルスベクター(例えば、複製欠損型レトロウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス)を含むものとする。
本発明の組換え発現ベクターは、本発明の核酸分子を、宿主細胞中での本核酸の発現に適した形態で含む。これは、本発明の組換え発現ベクターが、発現に用いられる宿主細胞に基づき選択された、発現される核酸に機能するように連結した1またはそれ以上の調節配列を含むことを意味する。組換え発現ベクターのなかでも、「機能するように連結した」は、対象のヌクレオチド配列の発現が可能になるような方式で(例えば、インビトロでの転写/翻訳システム中に、またはベクターが宿主細胞に導入される場合、宿主細胞中に)、対象のヌクレオチド配列が調節配列に連結していることを意味するものとする。用語「調節配列」は、プロモーター、エンハンサー、およびその他の発現調節因子(例えば、ポリアデニル化シグナル)などを含むものとする。このような調節配列は、例えば、Goeddel,Gene Expression Technology:Methods in Enzymology 第185巻,アカデミック・プレス(Academic Press),サンディエゴ,カリフォルニア州(1990年)で説明されている。調節配列としては、多くのタイプの宿主細胞におけるヌクレオチド配列の構成的な発現を指示するものが挙げられる(例えば、組織特異的な調節配列)。当業者には当然と思われるが、発現ベクターの設計は、形質転換しようとする宿主細胞の選択、望ましいタンパク質の発現レベルなどのような要因に応じて様々であってよい。本発明の発現ベクターを宿主細胞に導入し、本明細書で説明されたような核酸によってコードされたタンパク質またはペプチドを生産させることができる。
本発明の組換え発現ベクターは、原核または真核細胞、例えば細菌細胞、例えばE.コリ、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクターを用いて)、酵母細胞、または哺乳動物細胞中で、配列番号1またはそれらの部分を発現させるために設計することができる。適切な宿主細胞は、上記のGoeddelでさらに考察されている。あるいは、組換え発現ベクターは、インビトロで、例えば、ファージ調節因子、およびタンパク質、例えばT7プロモーター、および/またはT7ポリメラーゼを用いて、転写および翻訳することができる。
原核生物中でのタンパク質の発現は、ほとんどの場合、E.コリ(E.Coli)中で、融合または非融合タンパク質のいずれかの発現を指示する構成的または誘導性プロモーターを含むベクターを用いて行われる。融合ベクターは、そこでコードされたタンパク質に、通常、組換えタンパク質のアミノ末端に、多数のアミノ酸を付加する。このような融合ベクターは、典型的には、以下の3つの目的に役立つ:1)組換えタンパク質の発現を増加させる;2)組換えタンパク質の溶解性を増加させる;および3)親和性による精製でリガンドとして作用することによって、組換えタンパク質の精製を促進する。しばしば、融合発現ベクターに、タンパク質分解的切断部位が融合成分の継ぎ目に導入されることがあり、それにより、組換えタンパク質は、融合成分からの組換えタンパク質の分離、それに続く融合タンパク質精製を可能にする。このような酵素、および同源の認識配列としては、Xa因子、トロンビン、およびエンテロキナーゼが挙げられる。典型的な融合発現ベクターとしては、pGEX(ファルマシア・バイオテク社(Pharmacia Biotech Inc);Smith等,Gene(1988年)67:31〜40)、pMAL(ニューイングランドバイオラボ,ビバリー,マサチューセッツ州)、およびpRITS(ファルマシア,ピスカタウェイ,ニュージャージー州,これは、グルタチオン5−トランスフェラーゼ(GST)に融合する)、マルトースE結合タンパク質、またはプロテインA(それぞれ標的の組換えタンパク質に対する)が挙げられる。
適切な誘導型の非融合性E.コリ発現ベクターの例としては、pTrc(Amann等,Gene(1988年)69:301〜315)、およびpET11d(Studier等,Gene Expression Technology:Methods in Enzymology,アカデミック・プレス,サンディエゴ,カリフォルニア州(1990年)185:60〜89)が挙げられる。pTrcベクターからの標的遺伝子発現は、ハイブリッドtrp−lac融合プロモーターからの宿主のRNAポリメラーゼ転写に依存する。
E.コリにおける組換えタンパク質発現を最大にする方策の一つは、タンパク質分解によって組換えタンパク質を切断する機能が損なわれた宿主中でタンパク質を発現させることである(Gottesman,Gene Expression Technology:Methods in Enzymology,アカデミック・プレス,サンディエゴ,カリフォルニア州(1990年)185:119〜128)。その他の方策は、各アミノ酸に関する個々のコドンがE.コリで選択的に利用されるものになるように、発現ベクターに挿入しようとする核酸分子の核酸配列を改変することである(Wada等,Nucleic Acids Res(1992年)20:2111〜2118)。このような本発明の核酸配列の変更は、標準的なDNA合成技術で行うことができる。
その他の実施形態において、本発明の発現ベクターは、酵母発現ベクターである。酵母、例えばS.セレビジエ(S.cerevisiae)における発現のためのベクターの例としては、pYepSecl(Baldari等,EMBO J(1987年)6:229〜234)、pMFa(Kurjan等,Cell(1982年)30:933〜943)、pJRY88(Schultz等,Gene(1987年)54:113〜123)、pYES2(インビトロジェン社(Invitrogen Corporation)、サンディエゴ,カリフォルニア州)、およびpPicZ(インビトロジェン社,サンディエゴ,カリフォルニア州)が挙げられる。
あるいは、配列番号1またはその部分は、バキュロウイルス発現ベクターを用いて、昆虫細胞で発現させることができる。培養した昆虫細胞(例えばSf9細胞)中でのタンパク質発現に利用可能なバキュロウイルスベクターとしては、pAcシリーズ(Smith等,Mol Cell Biol(1983年)3:2156〜2165)、およびpVLシリーズ(Lucklow等,Virology(1989年)170:31〜39)が挙げられる。
さらにその他の実施形態において、本発明の核酸は、哺乳動物細胞中で、哺乳動物発現ベクターを用いて発現される。ここで適切な哺乳動物発現ベクターの例としては、これらに必ずしも限定されないが、pCDM8(Seed,Nature(1987年)329:840)およびpMT2PC(Kaufman等,EMBO J(1987年)6:187〜195)が挙げられる。哺乳動物細胞で用いられる場合、発現ベクターの制御機能は、ウイルス調節因子によって提供されることが多い。例えば、一般的に使用されるプロモーターは、ポリオーマ、アデノウイルス2、サイトメガロウイルス、およびシミアンウイルス40から誘導される。原核および真核細胞の両方に適したその他の発現系については、上記のSambrook等の第16章および17章を参照。
その他の実施形態において、本発明の組換え哺乳動物発現ベクターは、特定の細胞型において選択的に本核酸の発現を指示することができる(例えば、組織特異的な調節因子が、本核酸を発現させるのに用いられる)。組織特異的な調節因子はこの技術分野で既知である。適切な組織特異的プロモーターの非限定的な例としては、アルブミンプロモーター(肝臓特異的;Pinkert等,Genes Dev(1987年)1:268〜277)、リンパ球特異的プロモーター(Calame等,Adv Immunol(1988年)43:235〜275)、特に、T細胞受容体のプロモーター(Winoto等,EMBO J(1989年)8:729〜733)、および免疫グロブリンのプロモーター(Banerji等,Cell(1983年)33:729〜740;Queen等,Cell(1983年)33:741〜748)、ニューロン特異的プロモーター(例えば、ニューロフィラメントプロモーター;Byrne等,Proc Natl Acad Sci USA(1989年)86:5473〜5477)、膵臓特異的プロモーター(Edlund等,Science(1985年)230:912〜916)、および乳腺特異的プロモーター(例えば、ミルクホエイプロモーター;米国特許第4,873,316号、および欧州特許出願番号264,166)が挙げられる。また、発生学的に調節されたプロモーターも包含され、例えば、マウスhoxプロモーター(Kessel等,Science(1990年)249:374〜379)、およびα−フェトプロテインプロモーター(Campes等,Genes Dev(1989年)3:537〜546)が挙げられる。前述の参考文献のそれぞれの開示は、この参照により本明細書に加入する。
本発明はさらに、発現ベクターにアンチセンス方向でクローニングした本発明のDNA分子を含む組換え発現ベクターを提供する。すなわち、このDNA分子は、本発明のmRNAに対してアンチセンスであるRNA分子の発現を可能にする方式で(DNA分子の転写によって)調節配列に機能するように連結している。アンチセンス方向でクローニングされた核酸に機能するように連結した調節配列は、多種多様な細胞型におけるアンチセンスRNA分子の連続発現を指示するものを選択することができる。例えば、ウイルスプロモーターおよび/もしくはエンハンサー、または調節配列は、アンチセンスRNAの構成的、組織特異的または細胞型特異的な発現を指示するものを選択することができる。このようなアンチセンス発現ベクターは、組換えプラスミド、ファージミド、または弱毒化ウイルスの形態が可能であり、それにおいて、高効率の調節領域の制御下でアンチセンス核酸が生産され、その活性は、ベクターが導入される細胞型によって決定することができる。アンチセンス遺伝子を用いた遺伝子発現の調節に関する考察については、Weintraub等(Reviews−Trends in Genetics,第1巻(1)1986年)を参照。
本発明のその他の形態は、本発明の組換え発現ベクターが導入された宿主細胞に関する。用語「宿主細胞」および「組換え宿主細胞」は、本明細書において同じ意味で用いられる。当然ながら、このような用語は、特定の対象の細胞だけでなく、このような細胞の後代または可能性のある後代も意味する。連続的な生殖中に、ある種の改変が突然変異または環境の影響のいずれかによって起こり得るため、このような後代は、実際には親細胞と同一でない可能性があるが、それでもなお、本明細書で用いられる用語の範囲内に含まれる。
宿主細胞は、あらゆる原核または真核細胞であり得る。例えば、本発明のタンパク質は、細菌細胞、例えばE.コリ、昆虫細胞、酵母、または哺乳動物細胞(例えばチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、293細胞、またはCOS細胞)で発現させることができる。その他の適切な宿主細胞は当業者既知である。ベクターDNAは、従来の形質転換またはトランスフェクション技術によって、原核または真核細胞に導入することができる。本明細書で用いられる用語「形質転換」および「トランスフェクション」は、外来核酸(例えば、DNA)を宿主細胞に導入するための、多種多様なこの技術分野で認められている技術を意味するものとし、例えば、リン酸カルシウムもしくは塩化カルシウムの共沈殿、形質導入、DEAE−デキストラン介在トランスフェクション、リポフェクション、またはエレクトロポレーションなどが挙げられる。
哺乳動物細胞の安定なトランスフェクションに関して、用いられる発現ベクターおよびトランスフェクション技術によるが、ごくわずかの細胞の分画しか、外来DNAをゲノムに統合できないことが既知である。その成分を同定し選択するために、一般的に、選択マーカー(例えば、抗生物質に対する耐性について)をコードする遺伝子が、対象の遺伝子と共に宿主細胞に導入される。好ましい選択マーカーとしては、薬物耐性を与えるものが挙げられ、例えばG418、ハイグロマイシン、およびメトトレキセートである。選択マーカーをコードする核酸は、配列番号1またはそれらの部分をコードするベクターと同じベクターで、宿主細胞に導入してもよいし、または選択マーカーをコードする核酸は、別個のベクターで導入してもよい。例えば、導入された核酸で安定してトランスフェクションされた細胞は、薬物による選択によって同定することができる(例えば、選択マーカー遺伝子を包含する細胞は、その他の細胞が死滅する一方で生き残ると予想される)。
培養中の本発明の宿主細胞、例えば原核または真核宿主細胞を用いて、本発明のタンパク質を生産(すなわち発現)させることができる。従って、本発明はさらに、本発明の宿主細胞を用いることによって配列番号2またはそれらの部分を生産する方法を提供する。一実施形態において、本方法は、本発明の宿主細胞(そこに、配列番号1をコードする組換え発現ベクターが導入されている)を、本発明のタンパク質が生産されるような適切な培地中で培養することを含む。その他の実施形態において、本方法は、本発明のタンパク質を培地または宿主細胞から単離することをさらに含む。
その他の実施形態において、本発明は、改変された発現ベクターにサブクローニングされたその他のタンパク質の組換え発現のための誘導型の発現系を含む。例えば、突然変異Gタンパク質を含む宿主細胞(例えば、酵母細胞、Y2副腎皮質の細胞、およびcyc-S49、米国特許第6,168,927号B1、5,739,029号、および5,482,835号;Mitchell等,Proc Natl Acad Sci USA(1992年)89(19):8933〜37、およびKatada等,J Biol Chem(1984年)259(6):3586〜95を参照)は、配列番号1をコードする核酸配列を含む第一の発現ベクターで形質導入され、ここで、配列番号2が、宿主細胞中で機能的に発現される。発現された本発明のタンパク質が構成的に活性だとしても、突然変異によってシグナル伝達が不可能になる;すなわち、Gタンパク質下流のカスケードに向けられた活性化が起こらない(例えば、アデニリルシクラーゼ活性化が起こらない)。その後、第二の発現ベクターを用いて、配列番号1を含む宿主細胞を形質導入することができる。第二のベクターは、誘導型システムによって発現される対象の遺伝子に加えて、宿主細胞のGタンパク質の突然変異を補う構造遺伝子を含む(すなわち、機能的な哺乳動物または酵母Gs、Gi、GoもしくはGq、例えば、PCT公開番号WO97/48820;米国特許第6,168,927号B1、5,739,029号および5,482,835号を参照、これらは、参照によりそれらの全体を本明細書に加入する)。このような第二のベクターの相補的構造遺伝子は、誘導型である;すなわち、外から加えられた成分(例えば、テトラサイクリン、IPTG、低分子物質など、上記のSambrook等を参照)の制御下相補的構造遺伝子に機能するように連結したプロモーターを活性化する。誘導物質が添加されると、相補的構造遺伝子によってコードされたタンパク質が機能的に発現され、そこで本発明の構成的に活性なタンパク質が複合体を形成することによって適切な下流の経路の活性化(例えば、第2メッセンジャー形成)が起こるようになる。第二のベクターを含む対象の遺伝子は、適切な第2メッセンジャー(例えば、CREB、AP1要素)によって活性化される機能するように連結したプロモーターを有する。従って、第2メッセンジャーが蓄積されるにつれて、対象の遺伝子から上流のプロモーターが活性化され、前記遺伝子の産物を発現する。誘導物質が存在しない場合、対象の遺伝子の発現は起こらなくなる。
特定の実施形態において、誘導型の発現系のための宿主細胞としては、これらに限定されないが、S49(cyc-)細胞が挙げられる。Gタンパク質突然変異を含む細胞系も考慮されるが、適切な突然変異体は、人工的に生産/構築されてもよい(酵母細胞については、米国特許第6,168,927号B1、5,739,029号、および5,482,835号を参照)。
関連する形態において、上記細胞は、配列番号2に記載のタンパク質をコードする配列を含むcDNAに機能するように連結したベクターでトランスフェクションされる。前記システムを含む第一および第二のベクターが考慮され、例えば、これらに限定されないが、pCDM8(Seed,Nature(1987年)329:840)、並びにpMT2PC(Kaufman等,EMBO J(1987年)6:187〜195)、pYepSecl(Baldari等,EMBO J(1987年)6:229〜234)、pMFa(Kurjan等,Cell(1982年)30:933〜943)、pJRY88(Schultz等,Gene(1987年)54:113〜123)、pYES2(インビトロジェン社,サンディエゴ,カリフォルニア州)およびpPicZ(インビトロジェン社,サンディエゴ,カリフォルニア州)が挙げられる。
関連する形態において、上記宿主細胞は、このような適切な手段でトランスフェクションされてもよく、ここにおいて、トランスフェクションにより、機能的なタンパク質の発現が起こる(例えば、上記のSambrook等およびKriegler,Gene Transfer and Expression:A Laboratory Manual,ストックトン・プレス(Stockton Press),ニューヨーク,ニューヨーク州,1990年)。このような「機能的なタンパク質」としては、これらに限定されないが、発現するとGタンパク質と複合体を形成するタンパク質(この場合、Gタンパク質は第2メッセンジャーの形成を調節する)が挙げられる。本発明において、宿主細胞をトランスフェクトするためのその他の方法も適用され、例えば、これらに必ずしも限定されないが、トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、形質導入、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸カルシウム沈殿、リポフェクション(リソソーム融合)、ジーンガンの使用、またはDNAベクター輸送体が挙げられる(例えば、Wu等,1992年,J.Biol.Chem.267:963〜967;WuおよびWu,1988年,J.Biol.Chem.263:14621〜14624;1990年3月15日付けで出願されたHartmut等のカナダ国特許出願第2,012,311号を参照)。
本発明において、多種多様なプロモーターが適用される。実際に、本発明のポリペプチドの発現は、この技術分野で既知のあらゆるプロモーター/エンハンサー構成要素によって制御可能であるが、これらの調節因子は、発現のために選択された宿主中で機能的でなければならない。発現を制御するために用いることができるプロモーターとしては、これらに限定されないが、SV40初期プロモーター領域(BenoistおよびChambon,1981年,Nature 290:304〜310)、ラウス肉腫ウイルスの3’ロングターミナルリピートに含まれるプロモーター(Yamamoto,等,1980年,Cell 22:787〜797)、ヘルペスチミジンキナーゼプロモーター(Wagner等,1981年,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.78:1441〜1445)、メタロチオネイン遺伝子の調節配列(Brinster等,1982年,Nature 296:39〜42);原核性の発現ベクター、例えば、β−ラクタマーゼプロモーター(Villa−Kamaroff,等,1978年,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.75:3727〜3731)、またはtacプロモーター(DeBoer,等,1983年,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80:21〜25);また、“Useful proteins from recombinant bacteria”,Scientific Americanより,1980年,242:74〜94も参照;酵母、またはその他の菌類由来のプロモーター要素、例えば、Gal4プロモーター、ADC(アルコールデヒドロゲナーゼ)プロモーター、PGK(ホスホグリセロールキナーゼ)プロモーター、アルカリホスファターゼプロモーター;および動物の転写制御領域、これは、組織特異性を示し、トランスジェニック動物に利用されている:膵臓の腺房細胞で活性なエラスターゼI遺伝子の制御領域(Swift等,1984年,Cell 38:639〜646;Ornitz等,1986年,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.50:399〜409;MacDonald,1987年,Hepatology 7:425〜515);膵臓のβ細胞で活性なインスリン遺伝子の制御領域(Hanahan,1985年,Nature 315:115〜122)、リンパ系細胞で活性な免疫グロブリン遺伝子の制御領域(Grosschedl等,1984年,Cell 38:647〜658;Adames等,1985年,Nature 318:533〜538;Alexander等,1987年,Mol.Cell.Biol.7:1436〜1444)、精巣、乳房、リンパ球および肥満細胞で活性なマウス乳腺癌ウイルス制御領域(Leder等,1986年,Cell 45:485〜495)、肝臓で活性なアルブミン遺伝子の制御領域(Pinkert等,1987年,Genes and Devel.1:268〜276)、肝臓で活性なα−フェトプロテイン遺伝子の制御領域(Krumlauf等,1985年,Mol.Cell.Biol.5:1639〜1648;Hammer等,1987年,Science 235:53〜58)、肝臓で活性なα1−アンチトリプシン遺伝子の制御領域(Kelsey等,1987年,Genes and Devel.1:161〜171)、骨髄細胞で活性なβ−グロビン遺伝子の制御領域(Mogram等,1985年,Nature 315:338〜340;Kollias等,1986年,Cell 46:89〜94)、脳の希突起膠細胞で活性なミエリン塩基性タンパク質遺伝子の制御領域(Readhead等,1987年,Cell 48:703〜712)、骨格筋で活性なミオシン軽鎖−2遺伝子の制御領域(Sani,1985年,Nature 314:283〜286)、および視床下部で活性な性腺刺激ホルモン放出ホルモン遺伝子の制御領域(Mason等,1986年,Science 234:1372〜1378)、が挙げられる。
本発明の核酸分子を含む発現ベクターは、4つの一般的なアプローチによって同定することができる:(a)望ましいプラスミドDNAまたは特異的mRNAのPCR増幅、(b)核酸ハイブリダイゼーション、(c)選択マーカー遺伝子の機能の存在または非存在、および(d)挿入された配列の発現。第一のアプローチにおいて、本核酸をPCRで増幅して、増幅された産物の検出を実行することができる。第二のアプローチにおいて、発現ベクターに挿入された外来遺伝子の存在は、挿入されたマーカー遺伝子に相同な配列を含むプローブを用いた核酸ハイブリダイゼーションによって検出することができる。第三のアプローチにおいて、組換えベクター/宿主系は、ベクターへの外来遺伝子挿入によって引き起こされる所定の「選択マーカー」遺伝子の機能(例えば、β−ガラクトシダーゼ活性、チミジンキナーゼ活性、抗生物質に対する耐性、形質転換表現型、バキュロウイルス中での封入体形成など)の存在または非存在に基づき、同定および選択することができる。その他の実施例において、本発明のタンパク質、それらの変異体またはそれらの類似体もしくは誘導体をコードする核酸が、ベクターの「選択マーカー」遺伝子配列内に挿入される場合、挿入物を含む組換え体は、遺伝子の機能非存在によって同定することができる。第四のアプローチにおいて、組換え発現ベクターは、組換えベクターによって発現される遺伝子産物の活性、生化学または免疫学的な特徴に関して分析することによって同定することができる(ただし、発現されたタンパク質が、機能的に活性なコンフォメーションであると仮定した条件で)。
多種多様の宿主/発現ベクターの組み合わせが、本発明のDNA配列を発現することに用いることもできる。有用な発現ベクターは、例えば、染色体の配列、非染色体の配列、および合成DNA配列のセグメントからなるものでもよい。適切なベクターとしては、SV40の誘導体、および既知の細菌のプラスミド、例えば、E.コリのプラスミドcol El、pCR1、pBR322、pMal−C2、pET、pGEX(Smith等,1988年,Gene 67:31〜40)、pMB9、およびそれらの誘導体、RP4のようなプラスミド;ファージDNAS、例えば、ファージλの多数の誘導体、例えば、NM989、およびその他のファージDNA、例えば、M13、および線維状一本鎖ファージDNA;酵母プラスミド、例えば2μプラスミド、またはそれらの誘導体;真核細胞において有用なベクター、例えば、昆虫または哺乳動物細胞において有用なベクター;プラスミドとファージDNAの組み合わせから誘導されたベクター、例えば、ファージDNA、またはその他の発現制御配列を用いるように改変されたプラスミド;などが挙げられる。
例えば、バキュロウイルス発現系において、非融合トランスファーベクター、例えば、ただしこれらに限定されないが、pVL941(BamH1クローニング部位;サマーズ(Summers))、pVL1393(BamH1、SmaI、XbaI、EcoR1、NotI、XmaIII、BglII、およびPstIクローニング部位;インビトロジェン)、pVL1392(BglII、PstI、NotI、XmaIII、EcoRI、XbaI、SmaI、およびBamH1クローニング部位;サマーズおよびインビトロジェン)、およびpBlueBacIII(BamH1、BglII、PstI、NcoI、およびHindIIIクローニング部位、青/白組換えスクリーニングが可能;インビトロジェン)、および融合トランスファーベクター、例えば、ただしこれらに限定されないが、pAc700(BamH1、およびKpnIクローニング部位、ここにおいて、BamH1認識部位は開始コドンで始まっている;サマーズ)、pAc701およびpAc702(pAc700と同じ、異なるリーディングフレームを有する)、pAc360(ポリヘドリン開始コドンの下流の、BamH1クローニング部位の36塩基対;インビトロジェン(195))、およびpBlueBacHisA、B、C(3種の異なるリーディングフレーム、BamH1、BglII、PstI、NcoIおよびHindIIIクローニング部位、プロボンド(ProBond)精製およびプラークの青/白組換えスクリーニングのためのN末端ペプチドを含む;インビトロジェン(220)の両方を用いることができる。
本発明で使用するために考慮された哺乳動物発現ベクターとしては、誘導性プロモーター、例えばジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)プロモーターを含むベクター、例えばDHFR発現ベクターを含むあらゆる発現ベクター、またはDHFR/メトトレキセート共増幅ベクター、例えばpED(PstI、SalI、SbaI、SmaIおよびEcoRIクローニング部位、クローニングされた遺伝子とDHFRとの両方を発現するベクターを含む)が挙げられる;Kaufman,Current Protocols in Molecular Biology,16.12(1991年)を参照。あるいは、グルタミンシンセターゼ/メチオニンスルホキシミン共増幅ベクター、例えばpEE14(HindIII、XbaI、SmaI、SbaI、EcoRI、およびBclIクローニング部位、ここにおいて、ベクターは、グルタミンシンターゼとクローニングされた遺伝子とを発現する;セルテック(Celltech))。その他の実施形態において、エプスタイン−バーウイルス(EBV)の制御下でエピソームの発現を指示するベクターを用いることができ、例えばpREP4(BamH1、SfiI、XhoI、NotI、NheI、HindIII、NheI、PvuII、およびKpnIクローニング部位、構成的 RSV−LTRプロモーター、ハイグロマイシン選択マーカー;インビトロジェン)、pCEP4(BamH1、SfiI、XhoI、NotI、NheI、HindIII、NheI、PvuII、およびKpnIクローニング部位、構成的 hCMV 前初期遺伝子、ハイグロマイシン選択マーカー;インビトロジェン)、pMEP4(KpnI、PvuI、NheI、HindIII、NotI、XhoI、SfiI、BamH1クローニング部位、誘導型メタロチオネインIia遺伝子プロモーター、ハイグロマイシン選択マーカー:インビトロジェン)、pREP8(BamH1、XhoI、NotI、HindIII、NheI、およびKpnIクローニング部位、RSV−LTRプロモーター、ヒスチジノール選択マーカー;インビトロジェン)、pREP9(KpnI、NheI、HindIII、NotI、XhoI、SfiI、およびBamHIクローニング部位、RSV−LTRプロモーター、G418選択マーカー;インビトロジェン)、およびpEBVHis(RSV−LTRプロモーター、ハイグロマイシン選択マーカー、N末端ペプチド、これは、プロボンド樹脂で精製可能であり、エンテロキナーゼで切断される;インビトロジェン)である。本発明で使用するための選択可能な哺乳動物発現ベクターとしては、pRc/CMV(HindIII、BstXI、NotI、SbaI、およびApaIクローニング部位、G418選択;インビトロジェン)、pRc/RSV(HindIII、SpeI、BstXI、NotI、XbaIクローニング部位、G418選択;インビトロジェン)などが挙げられる。本発明に従って使用するためのワクシニアウイルス哺乳動物発現ベクター(上記のKaufman,1991年を参照)としては、これらに限定されないが、pSC11(SmaIクローニング部位、TK−およびβ−gal選択)、pMJ601(SalI、SmaI、AflI、NarI、BspMII、BamHI、ApaI、NheI、SacII、KpnI、およびHindIIIクローニング部位;TK−およびβ−gal選択)、およびpTKgptF1S(EcoRI、PstI、SalI、AccI、HindII、SbaI、BamHI、およびHpaクローニング部位、TK、またはXPRT選択)が挙げられる。
酵母発現系も、本発明に従って、本発明のタンパク質、それらの変異体、またはそれらの類似体もしくは誘導体を発現させるために用いることができる。例えば、単に2つ例を挙げると、非融合 pYES2ベクター(XbaI、SphI、ShoI、NotI、GstXI、EcoRI、BstXI、BamH1、SacI、Kpn1、およびHindIIIクローニング部位;インビトロジェン)または融合pYESHisA、B、C(XbaI、SphI、ShoI、NotI、BstXI、EcoRI、BamH1、SacI、KpnI、およびHindIIIクローニング部位、N末端ペプチド、これは、プロボンド樹脂で精製され、エンテロキナーゼで切断される;インビトロジェン)は、本発明に従って用いることができる。
特定の組換えDNA分子が同定および単離されれば、この技術分野で既知の数種の方法を用いて、それを増殖させることができる。適切な宿主系および成長条件が確立されれば、組換え発現ベクターを多量に増殖および製造することができる。これまで説明したように、用いることができる発現ベクターとしては、これらに限定されないが、いくつか例を挙げると、以下のベクター、またはそれらの誘導体が挙げられる:ヒトまたは動物ウイルス、例えばワクシニアウイルス、またはアデノウイルス;昆虫ウイルス、例えばバキュロウイルス;酵母ベクター;バクテリオファージベクター(例えば、ラムダ)、およびプラスミドおよびコスミドDNAベクター。
加えて、望ましい特定の様式で挿入された配列の発現を調節したり、または遺伝子産物を改変および加工したりする宿主細胞株を選択してもよい。それぞれの宿主細胞が、翻訳プロセシングおよびタンパク質の翻訳後プロセシング、ならびに修飾(例えば、グリコシル化、切断[例えば、シグナル配列の])に関して、異なる特徴および特定のメカニズムを有する。発現される外来タンパク質の望ましい修飾およびプロセシングを確実にするのに適した細胞系または宿主系を選択することができる。例えば、非グリコシル化されたコアタンパク質産物を生産するためには、細菌系における発現を用いることができる。
トランスジェニック動物
本発明の宿主細胞を用いて、非ヒトトランスジェニック動物を生産することもできる。例えば、一実施形態において、本発明の宿主細胞は、配列番号1に対応する配列が導入された受精させた卵母細胞または胚幹細胞である。次に、このような宿主細胞を用いて、ゲノムに外因性の配列が導入された非ヒトトランスジェニック動物、または内因性配列が改変された相同組換え動物を作製することができる。このような動物は、本発明のタンパク質の機能および/または活性を研究すること、および本発明のタンパク質の活性のモジュレーターを同定および/または評価するのに有用である。本明細書で用いられる「トランスジェニック動物」は、非ヒト動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはげっ歯類、例えばラットまたはマウスであり、これらは、動物の細胞の1個またはそれ以上にトランスジーンを含む。トランスジェニック動物のその他の例としては、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、ヤギ、ニワトリ、両生類などが挙げられる。本発明の特定の実施形態は、本発明の受容体を過剰発現するモルモットであり、これは、アレルギー性鼻炎、気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の動物モデルとして有用性を有すると予測される。
本明細書で用いられる用語「トランスジーン」は、トランスジェニック動物が発生する細胞のゲノムに統合された外因性のDNAを意味し、さらにそれらは、成熟した動物のゲノムに残存する。トランスジーンは、トランスジェニック動物の1またはそれ以上の細胞型または組織における、コードされた遺伝子産物の発現を指示する。本明細書で用いられる「相同組換え動物」は、配列番号1に対応する内因性遺伝子が相同組換えによって改変されている、非ヒト動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはマウスである。これは、動物が発生する前に動物の細胞(例えば動物の胎児細胞)に導入された内因性遺伝子と外因性DNA分子との間で達成される。
本発明のトランスジェニック動物は、上述のトランスフェクション方法のいずれか1つを用いて、配列番号1またはそれらの部分をコードする核酸分子を、受精させた卵母細胞の雄性前核に導入することによって作製することができる。次に、その卵母細胞を偽妊娠のメスフォスター動物で発生させる。cDNA配列[例えば(配列番号1)の配列]は、例えば、トランスジーンとして非ヒト動物のゲノムに導入することができる。あるいは、ヒト遺伝子非ヒト相同体(例えばマウス遺伝子)は、配列番号1に対応するcDNAへのハイブリダイゼーションに基づき単離し、トランスジーンとして用いることができる。また、トランスジーンの発現効率を高めるために、イントロンの配列やポリアデニル化シグナルも、トランスジーンに含ませることができる。組織特異的な調節配列を本発明のトランスジーンに機能するように連結させて、特定の細胞で本発明のタンパク質の発現を指示することができる。胚操作およびマイクロインジェクションによるトランスジェニック動物(特にマウスのような動物)の作製方法はこの技術分野において一般的であり、これらは、例えば、米国特許第4,736,866号および4,870,009号、米国特許第4,873,191号およびin Hogan,Manipulating the Mouse Embryo,(コールドスプリングハーバーラボラトリープレス,コールドスプリングハーバー,ニューヨーク,1986年)で説明されており、これらそれぞれの開示は、参照により本明細書に加入する。ゲノム中にトランスジーンを有するおよび/またはその動物の組織または細胞において本発明のmRNAを発現するその他のトランスジェニック動物を製造するために、類似の方法が用いられる。次に、トランスジェニックファウンダー動物を用いて、トランスジーンを有するさらなる動物を育成することができる。その上、配列番号1をコードするトランスジーンを有するトランスジェニック動物を、さらに、その他のトランスジーンを有するその他のトランスジェニック動物に育成することもできる。
相同組換え動物を作製するために、本発明の遺伝子が改変される(例えば機能的に崩壊させる)ように欠失、添加または置換が導入された本発明の遺伝子(例えば、本発明の遺伝子のヒトまたは非ヒト同族体、例えば、マウス遺伝子)の少なくとも一部を含むベクターを製造する。特定の実施形態において、このようなベクターは、相同組換えの際、内因性遺伝子が機能的に破壊されるように設計される(すなわち、機能的なタンパク質がコードされなくなる;また、「ノックアウト」ベクターとも称される)。
あるいは、このようなベクターは、相同組換えの際に、内因性遺伝子が突然変異する、または別の方法で改変されるが、それでもなお機能的なタンパク質をコードするように(例えば、上流の調節領域を改変し、それによって内因性タンパク質の発現を改変することができる)設計することができる。
相同組換えベクターにおいて、改変された遺伝子の一部は、その遺伝子の追加の核酸配列によって5’および3’末端に配置され、それにより、ベクターが有する外因性遺伝子と、胚幹細胞の内因性遺伝子との間で相同組換えを起こすことが可能になる。このような両端にある追加の核酸配列は、内因性遺伝子との相同組換えがうまくいくような十分な長さを有する。典型的には、数キロ塩基の両端にあるDNA(5’および3’末端の両方)が、ベクターに含まれる(例えば、相同組換えベクターの説明に関するThomas等,Cell(1987年)51:503を参照)。
このようなベクターを胚幹細胞系に導入し(例えば、エレクトロポレーションによって)、導入された本発明の遺伝子が内因性遺伝子と相同組換えを起こした細胞を選択する(例えば、Li等,Cell(1992年)69:915を参照)。次に、選択された細胞を動物(例えば、マウス)の胚盤胞に注入し、凝集キメラを形成させる(例えば、Bradley in Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells:A Practical Approach,Robertson編,IRL,オックスフォード,(1987年)113〜152頁を参照)。次に、キメラ胚を適切な偽妊娠のメスフォスター動物に移植し、その胚を発生させることができる。生殖細胞中で相同組換えされたDNAを含む後代を用いて、動物の全ての細胞が、トランスジーンの生殖細胞系伝達によって相同組換えされたDNAを含む動物を育成することができる。
相同組換えベクター、および相同組換え動物を構築する法は、Bradley,Current Opinion in Bio/Technology(1991年)2:823〜829およびPCT公開番号WO90/11354、WO91/01140、WO92/0968およびWO93/04169でさらに説明されており、この開示は、参照により開示に加入する。
その他の実施形態において、トランスジーンの調節された発現を可能にする選択されたシステムを含むトランスジェニック非ヒト動物を生産することができる。このようなシステムの一例は、バクテリオファージP1のcre/loxPリコンビナーゼシステムである。cre/loxPリコンビナーゼシステムの説明としては、例えば、Lakso等,Proc Natl Acad Sci USA(1992年)89:6232〜6236を参照。リコンビナーゼシステムのその他の例は、S.セレビジエのFLPリコンビナーゼシステムである(O’Gorrnan等,Science(1991年)251:1351〜1355)。cre/loxPリコンビナーゼシステムを用いて、トランスジーンの発現を調節する場合、creリコンビナーゼと選択されたタンパク質との両方をコードするトランスジーンを含む動物が必要である。このような動物は、例えば、2種のトランスジェニック動物(一方は、選択されたタンパク質をコードするトランスジーンを含み、他方は、リコンビナーゼをコードするトランスジーンを含む)を交配させて「ダブル」トランスジェニック動物を構築することによって提供することができる。
また、本明細書で説明されている非ヒトトランスジェニック動物のクローンも、Wilmut等,Nature(1997年)385:810〜813、およびPCT公開番号WO97/07668、およびWO97/07669(参照によりそれらの全体を本明細書に加入する)で説明されている方法に従って生産することができる。簡単に言えば、トランスジェニック動物由来の細胞(例えば体細胞)を単離し、成長周期を脱してG0期に入るように誘導することができる。次に、例えば電気パルスの使用によって、静止細胞が単離されたのと同じ種の動物からの除核卵母細胞に、静止細胞を融合することができる。次に、再構築された卵母細胞を桑実胚または胚盤細胞に発達するように培養し、次に、それらを偽妊娠のメスフォスター動物に移す。メスフォスター動物から産まれた子孫は、細胞(例えば体細胞)が単離された動物のクローンと予想される。
本発明のさらなる用途および方法
本発明の核酸分子、タンパク質、タンパク質相同体、抗体およびこのような成分のフラグメントは、以下の方法の1またはそれ以上で用いてもよい:a)スクリーニング分析;b)検出分析(例えば、染色体マッピング、組織型別、法生物学);c)予測医学(例えば、診断分析、予後分析、モニタリング臨床試験、および薬理ゲノム学);およびd)治療方法(例えば、治療的および予防的な)。本発明のタンパク質は、その他の細胞タンパク質と相互作用するため、(i)細胞増殖の調節;(ii)細胞分化の調節;(iii)細胞生存の調節、および(iv)細胞機能の調節のために用いることができる。本発明の単離された核酸分子を用いて、本発明のタンパク質を発現させることができ(例えば、遺伝子治療用途において、宿主細胞中組換え発現ベクターを介して)、本発明のmRNAを検出することができ(例えば、生物学的サンプル中で)、または本発明の遺伝子中の遺伝的損傷を検出することができ、さらに、内因性mRNA、DNAまたはタンパク質の活性を調節することもできる。加えて、本発明のタンパク質を用いて、タンパク質活性または発現を調節する薬物または化合物、同様に、内因性タンパク質の不十分な、または過剰な生産を特徴とする障害を治療する薬物または化合物をスクリーニングすることができる。また、野生型タンパク質と比較して少ない活性または異常な活性を有するタンパク質型の生産をスクリーニングすることも本発明によって行うことができる。加えて、本発明の抗体を用いて、タンパク質を検出および単離し、さらに、タンパク質活性を調節することができる。本発明はさらに、上述のスクリーニング分析で同定された新規の作用物質、および本明細書で説明されるような治療のためのそれらの使用に関する。
1.検出およびスクリーニング分析
内因性のリガンドの存在下でGタンパク質受容体が活性化されることによって、Gタンパク質受容体複合体が形成され、それにより、GTPをGタンパク質に結合させる。Gタンパク質のGTPアーゼドメインは、GTPをGDPにゆっくり加水分解し、正常な状態で、受容体の非活性化が起こる。しかしながら、構成的に活性化された受容体は、GDPをGTPに加水分解し続ける。
Gタンパク質の非加水分解性の基質、[35S]GTPγSを用いて、構成的に活性化された受容体を発現する膜への強化された結合をモニターすることができる。TraynorおよびNahorskiが、[35S]GTPγSを用いて、リガンドの非存在および存在下でのGタンパク質の膜へのカップリングをモニターすることができると報告している(Traynor等,Mol Pharmacol(1995年)47(4):848〜54)。このような分析システムの好ましい使用は、候補化合物の最初のスクリーニングに関してであり、なぜなら、このようなシステムは一般的に、受容体に結合する具体的なGタンパク質に関係なく全てのGタンパク質共役受容体に適用可能であるためである。
sは、酵素アデニリルシクラーゼを刺激し、一方で、GiおよびGoは、その酵素を阻害する。この技術分野で周知のように、アデニリルシクラーゼは、ATPからcAMPの変換を触媒する;従って、Gsタンパク質にカップリングしている構成的に活性化されたGPCRは、cAMPの細胞レベルの増加に関連する。あるいは、Gi(またはGo)タンパク質にカップリングする可能性のある構成的に活性化されたGCPRは、cAMPの細胞レベルの減少に関連する。“Indirect Mechanism of Synaptic Transmission”,第8章,Neuron to Brain(第三版)より,Nichols等編,Sinauer Associates,Inc.,1992年を参照。従って、cAMPを検出する分析を用いて、候補化合物が受容体に対するインバースアゴニストであるかどうかを決定することができる。この技術分野で既知のcAMPを測定するための多種多様なアプローチを利用することができる。一実施形態において、ELISAベースの様式では、抗cAMP 抗体が用いられる。その他の実施形態において、細胞全体の第2メッセンジャーレポーターシステム分析が考慮される(PCT公開番号WO00/22131を参照,参照によりそれらの全体を本明細書に加入する)。特定の実施形態は、以下の「実施例5」で説明されているSPA分析である。
関連する形態において、サイクリックAMPは、cAMP応答性のDNA結合タンパク質または転写因子(CREB)の結合を促進し、次に、cAMP応答要素と呼ばれる特異的部位でプロモーターに結合し、遺伝子の発現を進行させることによって、遺伝子発現を進行させる。従って、レポーター遺伝子(例えばβ−ガラクトシダーゼまたはルシフェラーゼ)の前に複数のcAMP応答要素を含むプロモーターを有するレポーターシステムを構築することができる。さらに、構成的に活性化されたGs共役受容体がcAMPの蓄積を引き起こすため、続いてcAMPが、レポータータンパク質の遺伝子とそれらの発現を活性化する。次に、β−ガラクトシダーゼまたはルシフェラーゼのようなレポータータンパク質は、標準的な生化学分析を用いて検出することができる(PCT公開番号WO00/22131、参照により本発明に加入させる)。
oおよびGqのようなその他のGタンパク質が酵素、ホスホリパーゼCの活性化に関連しており、これらは順に、リン脂質、PIP2を加水分解し、2種の細胞内メッセンジャー:ジアシルグリセロール(DAG)、およびイノシトール1,4,5−三リン酸(IP3)を放出する。IP3の蓄積の増加は、Gq共役受容体、およびGo共役受容体の活性化に関連している(PCT公開番号WO00/22131、参照により本明細書に加入する)。IP3の蓄積を検出する分析を用いて、候補化合物が、Gq共役受容体またはGo共役受容体に対するインバースアゴニストであるかどうかを決定することができる。また、Gq共役受容体は、Gq依存性ホスホリパーゼCがAP1要素を含む遺伝子の活性化を引き起こすかどうかを測定するAP1レポーター分析を用いて試験することもできる。従って、活性化されたGq共役受容体によって、インバースアゴニストによって発現の減少が示されると予想される遺伝子の発現の増加が示されると予想される。
また、モジュレーター、すなわち、本発明のタンパク質に結合する、または例えばタンパク質の発現または活性に刺激作用または阻害作用を有する候補もしくは試験化合物または作用物質(例えば、ペプチド、ペプチド模倣薬、低分子薬物、またはその他の薬物)を同定する方法(また、本明細書では、「スクリーニング分析」ともいう)も本発明により提供される。例えば、本明細書で説明されているスクリーニング分析を用いて、気管支喘息の治療に有用と予測される受容体においてアンタゴニストとして作用する化合物を同定することができる。
一実施形態において、本発明は、本発明のタンパク質、ポリペプチドまたは生物学的に活性なそれらの部分の膜結合型に結合する、またはそれらの活性を調節する候補または試験化合物をスクリーニングするための分析を提供する。本発明の試験化合物は、この技術分野で既知のコンビナトリアルライブラリー法における多数のアプローチのいずれかを用いて得ることができ、このようなライブラリー法としては:生物学的なライブラリー;立体的に処理可能なパラレル固相または液相ライブラリー;デコンボリューションを必要とする合成ライブラリー法;「1−ビーズ1−化合物」ライブラリー法;およびアフィニティークロマトグラフィー選択を用いた合成ライブラリー法、が挙げられる。生物学的ライブラリーアプローチはペプチドライブラリーに限定されるが、それ以外の4種のアプローチは、ペプチド、非ペプチドオリゴマーまたは低分子物質の化合物ライブラリーに適用可能である(Lam,Anticancer Drug Des(1997年)12:145)。
分子ライブラリーの合成方法の例は、この技術分野で見出すことができ、例えば:DeWitt等,Proc Natl Acad Sci USA(1993年)90:6909;Erb等,Proc Natl Acad Sci USA(1994年)91:11422;Zuckermann等,J Med Chem(1994年)37:2678;Cho等,Science(1993年)261:1303;Carrell等,Angew Chem Int Ed Engl(1994年)33:2059;Carell等,Angew Chem Int Ed Engl(1994年)33:2061;およびGallop等,J Med Chem(1994年)37:1233で見出すことができる。
化合物のライブラリーは、溶液中(例えば、Houghten Bio/Techniques(1992年)13:412〜421)またはビーズ上(Lam,Nature(1991年)354:82〜84)、チップ(Fodor,Nature(1993年)364:555〜556)、細菌(米国特許第5,223,409号)、胞子(米国特許第5,571,698号;5,403,484号;および5,223,409号)、プラスミド(Cull等,Proc Natl Acad Sci USA(1992年)89:1865〜1869)またはファージ(Scott等,Science(1990年)249:386〜390;Devlin,Science(1990年)249:404〜406;Cwirla等,Proc Natl Acad Sci USA(1990年)87:6378〜6382;およびFelici,J Mol Biol(1991年)222:301〜310)に存在していてもよい;前述の参考文献のそれぞれの開示は、参照により本明細書に加入する。
本発明の特定の実施形態において、分析は、細胞に基づく分析であって、ここにおいて、細胞表面上で本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の膜結合型を発現する細胞と、試験化合物とを接触させ、この試験化合物の上記タンパク質に結合する能力が決定される。このような細胞は、例えば、酵母細胞または哺乳動物由来の細胞が可能である。試験化合物の上記タンパク質に結合する能力を決定することは、例えば、試験化合物と放射線同位体または酵素標識とをカップリングすることにより達成でき、その結果試験化合物の本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分への結合が、複合体中の標識された化合物を検出することによって決定できる。例えば、試験化合物は、125I、35S、14C、または3Hで直接的または間接的に標識することができ、放射性同位体は、放射線放出の直接的な計数、またはシンチレーション計数によって検出される。あるいは、試験化合物は、例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、またはルシフェラーゼで酵素的に標識することができ、酵素標識は、適切な基質の生成物への変換を測定することによって検出される。特定の実施形態において、このような分析は、細胞表面上で本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の膜結合型を発現する細胞と、上記タンパク質と結合する既知の化合物とを接触させ、分析混合物を形成させることを含む。次に、分析混合物と、試験化合物とを接触させること、および試験化合物の、上記タンパク質と相互作用する能力を決定すること、であり、ここにおいて、上記試験化合物の、上記タンパク質と相互作用する能力を決定することは、試験化合物の、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分へ選択的に結合する能力を、既知の化合物と比較して決定することを含む。
その他の実施形態において、分析は、細胞に基づく分析であり、本分析は、細胞表面上で本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の膜結合型を発現する細胞と、試験化合物とを接触させること、および上記試験化合物の、上記タンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の活性を調節する(例えば、刺激するまたは阻害する)能力を決定することを含む。上記試験化合物の、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の活性を調節する能力を決定することは、例えば、上記タンパク質の、標的分子に結合する、または標的分子と相互作用する能力を決定することによって達成することができる。本明細書で用いられる「標的分子」は、天然状態で、本発明のタンパク質が結合するまたは相互作用する分子であり、例えば、本発明のタンパク質を発現する細胞の表面上の分子、第二の細胞の表面上の分子、細胞外の環境の分子、細胞膜の内部表面と共役する分子、または細胞質内の分子である。標的分子は、本発明のその他の分子、またはタンパク質、またはポリペプチドであり得る。一実施形態において、標的分子は、細胞膜を貫通して、細胞への、細胞外シグナル(例えば、膜結合型の本発明のタンパク質への化合物の結合によって生成したシグナル)の形質導入を容易にするシグナル伝達経路の成分である。このような標的としては、例えば、触媒活性を有する第二の細胞間タンパク質、または下流のシグナル伝達分子との共役を容易にするタンパク質が挙げられる。
本願のタンパク質の、標的分子と相互作用する能力を決定することは、直接的な結合を決定することに関して上述された方法の1つによって達成することができる。特定の実施形態において、本発明のタンパク質の、標的分子に結合する、または標的分子と相互作用する能力を決定することは、標的分子の活性を決定することによって達成することができる。例えば、標的分子の活性は、標的の細胞性の第2メッセンジャー(例えば、細胞内Ca2+、ジアシルグリセロール、IP3など)の誘導を検出すること、適切な基質に対する標的の触媒/酵素活性を検出すること、レポーター遺伝子の誘導を検出すること(例えば、検出可能なマーカー、例えばルシフェラーゼをコードする核酸に機能するように連結した反応性の調節要素)、または細胞の反応(例えば、細胞分化、増殖または機能)を検出することによって決定することができる。以下の「実施例4」で、特定の実施形態が説明されており、そこでは、本発明の受容体をGα16にカップリングさせ、カルシウム応答を惹起することができる。
本発明はさらに、細胞非含有分析も包含し、本分析は、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分と、試験化合物とを接触させること、および試験化合物の、上記タンパク質または生物学的に活性なそれらの部分に結合する能力を決定することを含む。試験化合物の上記タンパク質への結合は、上述のように直接的または間接的のいずれかによって決定することができる。好ましい実施形態において、本分析は、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分と、上記タンパク質と結合して分析混合物を形成することが既知の化合物とを接触させること、を含む。次に、この分析混合物と、試験化合物とを接触させること、および試験化合物の、上記タンパク質と相互作用する能力を決定すること、である。ここにおいて、試験化合物の、本発明のタンパク質と相互作用する能力を決定することは、試験化合物の、既知の化合物と比較して選択的に上記タンパク質または生物学的に活性なそれらの部分に結合する能力を決定することを含む。
本発明のその他の細胞非含有分析は、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分と、試験化合物とを接触させること、および試験化合物の、上記タンパク質または生物学的に活性なそれらの部分の活性を調節する(例えば、刺激する、または阻害する)能力を決定することを含む。試験化合物の、上記タンパク質の活性を調節する能力を決定することは、例えば、直接的な結合を決定することに関して上述された方法の1つによって、上記タンパク質の、標的分子に結合する能力を決定することによって達成することができる。その代わりの実施形態において、試験化合物の、上記タンパク質の活性を調節する能力を決定することは、上記タンパク質の、標的分子をさらに調節する能力を決定することによって達成することができる。例えば、適切な基質に対する標的分子の触媒/酵素活性は、前述したようにして決定することができる。
本発明のさらにその他の細胞非含有分析は、本発明のタンパク質または生物学的に活性なそれらの部分と、上記タンパク質と結合して分析混合物を形成することが既知の化合物とを接触させること、この分析混合物と、試験化合物とを接触させること、および試験化合物の、上記タンパク質と相互作用する能力を決定すること、を含む。試験化合物の、上記タンパク質と相互作用する能力を決定する工程は、上記タンパク質の、標的分子に選択的に結合する能力またはその活性を調節する能力を決定することを含む。
受容体は、リガンド結合を必ずしも阻害しないが受容体における構造変化を引き起こす非リガンド分子によって活性化することができ、それにより、Gタンパク質結合、または恐らく受容体凝集、二量体化、または活性化を起こすことができるクラスター化を可能にする。例えば、抗体を、細胞表面で接触する本発明の受容体の様々な部位に発生させることができる。このような抗体は、CAMPレベル、または細胞内 CA+2レベルのモニタリングのような標準的な分析によって決定されるように、Gタンパク質カスケードを介して細胞を活性化する。分子マッピング、特にエピトープマッピングが含まれるため、モノクローナル抗体が好ましい場合がある。このようなモノクローナル抗体は、細胞表面で発現されるインタクト受容体、および細胞表面で形成することが既知のペプチドの両方に対して発生させることができる。複数の関連ペプチドを得るために、Geysen等の方法(米国特許第5,998,577号)を実施することができる。
本発明の受容体を活性化することが見出された抗体は、受容体活性化とは無関係の活性(例えば補体結合)を最小化するために改変されていてもよい。従って、抗体分子は、受容体活性化以外の活性を最小化または除去するためにトランケーションまたは突然変異させることができる。例えば、所定の抗体に関して、抗原結合部分だけが必要である。従って、その抗体のFc部分を除去することができる。
本発明の受容体を発現する細胞を抗体と接触させて、受容体を活性化する。次に、受容体活性を調節する分子を同定するために、活性化された細胞を様々な分子と接触させ、それにより、より高い活性化レベル、またはより低い活性化レベルになる。次に、これらの目的を達成する分子は、抗体を用いないで本発明の受容体を発現する細胞で試験することができ、活性化されていない細胞での作用を観察することができる。次に、既知の技術を用いて、変化した代謝に関連する障害を治療するための候補薬物として、標的分子を試験し改変することができる。
本発明の細胞非含有分析は、本発明のタンパク質の可溶性の形態、および膜結合の形態の両方の使用を許容することができる。膜結合の形態を含む細胞非含有分析の場合、膜結合の形態が溶液中に維持されるように可溶化剤を利用することが望ましい場合がある。このような可溶化剤の例としては、非イオン性界面活性剤、例えばn−オクチルグルコシド、n−ドデシルグルコシド、n−ドデシルマルトシド、オクタノイル−N−メチルグルカミド、デカノイル−N−メチルグルカミド、トリトン(TRITON)X−100、トリトンX−114、THESIT、イソトリデシルポリ(エチレングリコールエーテル)n、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンミノ]−1−プロパンスルホナート(CHAPS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンミノ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホナート(CHAPSO)、またはN−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホナートが挙げられる。
上記の本発明の分析方法2以上の実施形態において、本発明のタンパク質またはそれらの標的分子のいずれかを固定化して、タンパク質の一方または両方の複合体化していない形態から複合体化した形態を分離を容易にすること、同様に、分析のオートメーションを提供することが望ましい場合がある。反応物を入れるのに適したあらゆる容器中で、試験化合物の本発明のタンパク質に対する結合、または候補化合物の存在下および非存在下でのタンパク質と標的分子との相互作用を行うことができる。このような容器の例としては、マイクロタイタープレート、試験管およびマイクロ遠沈管が挙げられる。一実施形態において、タンパク質の一方または両方をマトリックスに結合させることができるドメインが付加された融合タンパク質を提供できる。例えば、本発明の融合タンパク質のグルタチオン−S−トランスフェラーゼ/タンパク質またはグルタチオン−S−トランスフェラーゼ/標的融合タンパク質を、グルタチオンセファロースビーズ(シグマ・ケミカル(Sigma Chemical),セントルイス,ミズーリ州)に吸着できる。あるいは、次に、グルタチオンで誘導体化されたマイクロタイタープレートと、試験化合物とを連結させる。その後、吸着しなかった標的タンパク質または本発明のタンパク質のいずれか、およびそれらの混合物は、複合体の形成を促進する条件下で(例えば、塩およびpHに関して生理学的条件下で)インキュベートされる。インキュベート後、ビーズまたはマイクロタイタープレートウェルを洗浄して、あらゆる未結合の成分を除去し、複合体形成の存在が直接的または間接的のいずれかで測定される。あるいは、このような複合体は、マトリックスから解離させてもよく、標準的な技術を用いて、結合または活性のレベルを決定することができる。
また、タンパク質をマトリックスに固定するその他の技術も、本発明のスクリーニング分析で用いることができる。例えば、本発明のタンパク質またはそれらの標的分子のいずれかは、ビオチンおよびストレプトアビジンの結合を利用して固定することができる。本発明のビオチン化タンパク質または標的分子は、この技術分野で周知の技術(例えば、ビオチン化キット、ピアース・ケミカルズ(Pierce Chemicals),ロックフォード,イリノイ州)を用いてビオチン−NHS(N−ヒドロキシ−スクシンイミド)から製造することができ、さらに、ストレプトアビジンで被覆した96ウェルプレート(ピアース・ケミカルズ)のウェルに固定することができる。あるいは、本発明のタンパク質または標的分子と反応性を有するが、本発明のタンパク質の標的分子への結合には干渉しない抗体を、プレートのウェルに誘導体化することができる。インキュベートの際、未結合の標的または本発明のタンパク質は、抗体結合によってウェルで捕捉することができる。このような複合体を検出する方法としては、GSTに固定された複合体に関して上述したものに加えて、本発明のタンパク質または標的分子と反応性を有する抗体を用いた複合体の免疫検出、同様に、本発明のタンパク質または標的分子に関連する酵素活性を検出することによる酵素結合分析が挙げられる。
その他の実施形態において、タンパク質発現のモジュレーターが、細胞と候補化合物とを接触させ、細胞中のmRNAまたは本発明のタンパク質の発現を決定する方法で同定される。候補化合物の存在下におけるmRNAまたはタンパク質の発現レベルを、候補化合物の非存在下におけるmRNAまたはタンパク質の発現レベルと比較する。次に、その比較に基づき、発現のモジュレーターとして候補化合物を同定することができる。例えば、候補化合物の存在下におけるmRNAまたはタンパク質の発現が、それらの非存在下より大きい(統計学的に有意に大きい)場合、その候補化合物は、mRNAまたはタンパク質の発現の刺激物質またはアゴニストと同定される。あるいは、候補化合物の存在下におけるmRNAまたはタンパク質の発現が、それらの非存在下より少ない(統計学的に有意に少ない)場合、その候補化合物は、mRNAまたはタンパク質の発現の阻害剤またはアンタゴニストと同定される。活性が、リガンドまたはアゴニストの存在下で減少する、または構成的に発現する細胞中で基準未満である場合、その候補化合物は、インバースアゴニストと同定される。細胞中のmRNAまたはタンパク質の発現レベルは、本明細書でmRNAまたはタンパク質の検出に関して説明されている方法によって決定することができる。
本発明のさらにその他の形態において、本発明のタンパク質は、2−ハイブリッド分析または3−ハイブリッド分析で「ベイトタンパク質」として用いることができ(例えば、米国特許第5,283,317号;Zervos等,Cell(1993年)72:223〜232;Madura等,J Biol Chem(1993年)268:12046〜12054;Bartel等,Bio/Techniques(1993年)14:920〜924;Iwabuchi等,Oncogene(1993年)8:1693〜1696;およびPCT公開番号WO94/10300を参照、これらそれぞれの開示は、参照により本明細書に加入する)、それにより、本発明のタンパク質に結合するか、またはそれらと相互作用し、本発明のタンパク質の活性を調節するその他のタンパク質を同定することができる。また、このような結合タンパク質は、本発明のタンパク質による、シグナル(例えばシグナル伝達経路の上流または下流の要素)の増殖に関与する可能性も高い。
本発明により本願の純粋なタンパク質の大量生産が可能になるため、合理的な薬物設計のために、機能を有すると考えられる領域のコンフォメーションの物理的な特徴付けを解明することができる。例えば、特に興味深い領域は、細胞内および細胞外ドメインである。領域の形状およびイオン配置が識別されれば、その領域と相互作用すると予想される候補薬物を構築することができ、次に、インタクト細胞、動物および患者で試験することができる。このような三次元構造の情報を得ることができると思われる方法としては、X線結晶学、NMR 分光分析、分子モデリングなどが挙げられる。また、その三次元構造により、その他の既知のタンパク質中で類似の立体配座の部位(その部位で相互作用する既知の薬物が存在する)を同定することもできる。これらの薬物またはそれらの誘導体は、本発明のタンパク質との使用を見出す可能性もある。
上述のスクリーニング分析は、本発明の受容体のアゴニスト、パーシャルアゴニスト、アンタゴニスト、インバースアゴニスト、またはモジュレーターとして作用する化合物を同定することにおいて特定の有用性があると予測され、それにより、これらに限定されないが、気管支喘息、COPD、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、全身性肥満細胞症、および虚血再潅流傷害などの病気を治療するための化合物を同定する手段を提供することができる。
本発明はさらに、上述のスクリーニング分析で同定された新規な作用物質、および本明細書で説明されたような治療のためのそれらの使用に関する。
本発明のDNA配列の一部またはフラグメントは、ポリヌクレオチド試薬として多数の方法で用いることができる。例えば、このような配列は:(i)それぞれの遺伝子を染色体上にマッピングし、それにより、遺伝病に関連する遺伝子領域を位置付けること;(ii)わずかな生物学的サンプルから個体を同定すること(組織型別);および(iii)生物学的サンプルの法医学的な同定において補助すること、に用いることができる。以下の節で、これらの用途を説明する。
2.染色体マッピング
遺伝子の配列(またはその配列の一部)が単離されたら、その配列を用いて、染色体上での本発明の遺伝子の位置をマッピングすることができる。従って、本明細書で説明されている核酸分子またはそれらのフラグメントは、ゲノムにおける位置をマッピングするのに用いることができる。ゲノム(特にヒトゲノム)中の配列の位置のマッピングは、その配列を病気に関連する遺伝子に関連付けることにおける重要な第一工程である。
簡単に言えば、遺伝子は、配列番号1で開示された配列から、PCRプライマー(好ましくは長さが15〜25bp)を製造することによって、ゲノム中でマッピングすることができる。このようなプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに用いられる。これらの本発明の配列に対応するヒト遺伝子を含むハイブリッドだけが、増幅したフラグメントを生産する。
体細胞ハイブリッドは、異なる哺乳動物(例えば、ヒトおよびマウス細胞)由来の体細胞を融合させることによって製造される。ヒトとマウス細胞のハイブリッドが成長し分裂するにつれて、一般的に、ヒト染色体はランダムな順番で失われるが、マウス染色体は残存する。マウス細胞は成長できないがヒト細胞は成長できる培地(特定の酵素が欠失しているため)を用いることによって、必要とされる酵素をコードする遺伝子を含む所定のヒト染色体が残存することになる。様々な培地を用いることによって、ハイブリッド細胞系のパネルが確立される。パネル中の各細胞系は、一種のヒト染色体またはいくつかの種類のヒト染色体のいずれか、および一式のマウス染色体を含み、個々の遺伝子を特定のヒト染色体に簡単にマッピングすることを可能にする。(D’Eustachio等,Science(1983年)220:919〜924)。また、ヒト染色体のフラグメントのみを含む体細胞ハイブリッドも、転移および欠失を含むヒト染色体を用いることによって生産することができる。
体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定の配列を特定の染色体に割り当てるための迅速な手法である。一つのサーモサイクラーを用いると、1日で、3またはそれ以上配列を割り当てることができる。
配列をゲノム中の特定の染色体にマッピングするのに同様に用いることができるその他のマッピングの方策としては、インサイチュハイブリダイゼーション(Fan等,Proc Natl Acad Sci USA(1990年)87:6223〜27で説明されている)、標識されたフローソーティングされた染色体を用いたプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーへのハイブリダイゼーションによる予備選択が挙げられる。
また、DNA配列の分裂中期染色体の伸展標本への蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を用いて、一工程で正確な染色体位置を提供することもできる。染色体伸展標本は、有糸分裂紡錘体を崩壊させる化学物質(例えばコルセミド)によって、分裂中期で分裂がブロックされている細胞を用いて作製できる。染色体をトリプシンで短時間処理し、次に、ギムザ染色してもよい。各染色体で明暗バンドのパターンが展開し、染色体を個々に同定することができるようになる。FISH技術は、500または600塩基ほどの短さのDNA配列と用いることができる。しかしながら、1,000塩基より大きいクローンは、簡単な検出に十分なシグナル強度で特有の染色体位置へ結合する可能性がより高い。好ましくは1,000塩基、より好ましくは2,000塩基が、適度な時間で優れた結果を得るのに十分であると予想される。このような技術の総論としては、Verma等(Human Chromosomes:A Manual of Basic Techniques(ペルガモン・プレス(Pergamon Press),ニューヨーク,1988年))を参照。染色体マッピングは、コンピューターの使用によって、さらに、統計的考察、例えばロッドスコアまたは単なる近接を用いて推測できる。
染色体マッピングのための試薬は、染色体上の一つの部位を位置づけるためにそれぞれ用いることができる。その上、多数の部位および/または多数の染色体をマーキングするために、試薬のパネルを用いることができる。実際には、マッピングのためには、遺伝子のフランキング領域に対応する試薬が好ましい。コード配列は、遺伝子ファミリーのなかでも保存されている可能性が高いため、染色体マッピングの際にクロスハイブリダイゼーションの機会が高くなる。
配列が正確な染色体の位置にマッピングされると、その配列の染色体上の物理的な位置を、遺伝子地図データと相関させることができる。(このようなデータは、例えば、McKusick,Mendelian Inheritance in Manで見出され、これは、ジョン・ホプキンス・ユニバーシティ(Johns Hopkins University)のウェルチ・メディカル・ライブラリー(Welch Medical Library)を介してオンラインで利用可能)。次に、遺伝子と、同じ染色体領域にマッピングされた病気との関係は、連鎖解析(物理的に隣接する遺伝子が共に遺伝すること)によって同定することができ、これは、例えば、Egeland等,Nature(1987年)325:783〜787で説明されている。
さらに、本発明のタンパク質に関連する病気に罹患した個体と、罹患していない個体との間のDNA配列における差を決定することができる。突然変異が、罹患した個体の一部または全部で観察されるが、罹患していない個体ではまったく観察されない場合、この突然変異は、特定の病気の原因因子である可能性が高い。一般的に、罹患した個体と罹患していない個体との比較は、まず、染色体伸展標本から見てわかる、またはそのDNA配列に基づくPCRを用いて検出できる、染色体における構造的な変化(例えば欠失または転移)を探すことを含む。最終的には、いくつかの個体からの遺伝子の全体の配列解析を行い、突然変異の存在を確かめ、さらに、突然変異と多型とを区別することができる。
3.診断分析
生物学的サンプルで本発明の核酸またはタンパク質の存在または非存在を検出する典型的な方法は、試験対象から生物学的サンプルを得ること、および生物学的サンプル中でそれらの存在が検出されるように、その生物学的サンプルと、タンパク質または核酸(例えばmRNAまたはゲノムDNA)を検出することができる化合物または作用物質とを接触させることを含む。mRNAまたはゲノムDNAを検出するのに好ましい作用物質は、本発明のmRNAまたはゲノムDNAにハイブリダイゼーション可能な標識された核酸プローブである。このような核酸プローブは、例えば全長核酸、例えば配列番号1の核酸またはそれらの部分が可能であり、例えば、長さが少なくとも15、30、50、100、250、または500個またはそれ以上のヌクレオチドからなり、さらに、mRNAまたはゲノムDNAにストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイゼーションするのに十分なオリゴヌクレオチドである。本発明の診断分析で使用するのに適したその他のプローブは、本明細書で説明されている。
本発明のタンパク質を検出するための特定の作用物質は、上記タンパク質に結合することができる抗体であり、好ましくは検出可能な標識を有する抗体である。抗体は、ポリクローナル抗体、キメラ抗体が可能であり、またはより好ましくは、モノクローナル抗体である。インタクト抗体またはそれらのフラグメント(例えば、FabまたはF(ab')2)を用いてもよい。用語「生物学的サンプル」は、対象から単離された組織、細胞および生体液、同様に、対象内に存在する組織、細胞および体液を含むものとする。すなわち、本発明の検出方法を用いて、インビトロ、同様に、インビボで、生物学的サンプル中でmRNA、タンパク質またはゲノムDNAを検出することができる。例えば、mRNAを検出するためのインビトロ技術としては、ノーザンハイブリダイゼーションおよびインサイチュハイブリダイゼーションが挙げられる。タンパク質を検出するためのインビトロ技術としては、ELISA、ウェスタンブロット、免疫沈降および免疫蛍光法が挙げられる。ゲノムDNAを検出するためのインビトロ技術としては、サザンハイブリダイゼーションが挙げられる。その上、タンパク質を検出するためのインビボ技術としては、対象に本発明のタンパク質に対する標識抗体を導入することが挙げられる。例えば、このような抗体は、放射性マーカーで標識することができ、対象におけるこのような放射性マーカーの存在および位置は、標準的なイメージング技術によって検出することができる。
一実施形態において、生物学的サンプルは、試験対象由来のタンパク質分子を含む。あるいは、生物学的サンプルは、試験対象由来のmRNA分子、または試験対象由来のゲノムDNA分子を含んでいてもよい。ここで適切な具体的な生物学的サンプルは、従来の手段によって対象から単離された好中球サンプルである。
従って、キャリアーまたは罹患した対象に関する、病気との関連および核酸またはタンパク質の多型の診断剤の同定は、予後分析または診断分析を展開させるのに有益である可能性がある。例えば、リウマチ様関節炎、喘息、クローン病等に関して、予後分析または診断分析を行なうことは有益であると予測される。活性化状態または炎症性の状態に関連する細胞において、本発明の核酸またはタンパク質の発現は上昇する。炎症に関連する障害としては、アナフィラキシーの状態、大腸炎、クローン病、水腫状の状態、接触過敏症、アレルギー、その他の形態の関節炎、髄膜炎、および膨潤が発生した部位における血管拡張、熱、細胞の集合、体液などによる傷害に免疫系が反応しているその他の状態などが挙げられる。従って、代謝における障害は、リウマチ様関節炎のための診断剤であり得る。さらに、リウマチ様関節炎の分子メカニズムを、検出することが可能であり、例えば、診断用SNP、RFLP、発現レベルの変動、機能の変動などが存在する可能性があり、これらが、組織サンプル(例えば血液サンプル)で検出可能にし得る。
その他の実施形態において、本方法はさらに、コントロール対象から生物学的サンプルを得ること、生物学的サンプル中でタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの存在および量が検出されるように、コントロールサンプルと、本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAを検出することができる化合物または作用物質とを接触させること、次に、コントロールサンプル中のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの存在および量と、試験サンプル中のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの存在および量とを比較すること、を含む。
4.化学物質ライブラリーのハイスループット分析
本発明の核酸またはタンパク質の活性を調節することができる化合物のためのいずれの分析も、ハイスループットスクリーニングで処理することができる。ハイスループットスクリーニングシステムは市販されている(例えば、ザイマーク社(Zymark Corp.),ホプキントン,マサチューセッツ州;エアー・テクニカル・インダストリーズ(Air Technical Industries),メンター,オハイオ州;ベックマン・インスツルメンツ社(Beckman Instruments,Inc.),フラトン,カリフォルニア州;プレジション・システムズ社(Precision Systems,Inc.),ナティック,マサチューセッツ州などを参照)。これらのシステムは、典型的には、分析に適した検出器における、全てのサンプルおよび試薬のピペッティング、液体の分配、時間測定されたインキュベーション、および最終的なマイクロプレートの測定値などの全手順を自動化している。これらの設定可能なシステムは、ハイスループットで迅速なスタートアップ、同様に、高度なフレキシビリティーおよびカスタマイゼーションを提供する。このようなシステムの製造元は、様々なハイスループットプロトコールの詳細なプロトコールを提供している。従って、例えばザイマーク社は、遺伝子転写物の修飾、リガンド結合などを検出するためのスクリーニングシステムを説明する技術報告を提供している。
5.キット
本発明はまた、生物学的サンプル(試験サンプル)中で本発明の核酸またはタンパク質の存在を検出するためのキットも包含する。このようなキットを用いて、対象が、異常な発現に関連する障害(例えば免疫疾患)に罹患しているかどうかまたはそれを発症させる危険が高いかどうか、を決定することができる。例えば、本キットは、生物学的サンプル中で本発明のタンパク質またはmRNAを検出することができる標識された化合物または作用物質、およびサンプル中の核酸またはタンパク質の量を決定するための手段(例えば、抗体またはオリゴヌクレオチドプローブ)を含んでいてもよい。また、キットを用いて、タンパク質またはmRNAの量が正常なレベルより高いか、または低い場合に、試験される対象が、本発明の核酸またはタンパク質の異常な発現に関連する障害に罹患しているかどうか、またはそれらを発症させる危険性があるかどうかを示す結果を得ることもできる。
抗体ベースのキットについて、本キットは、例えば:(1)本発明のタンパク質に結合する第一の抗体(例えば、固体支持体に結合した);および場合により、(2)本発明のタンパク質、または第一の抗体に結合し、検出可能な作用物質に連結された第二の異なる抗体、を含んでいてもよい。第二の抗体が存在しない場合、第一の抗体のいずれかを検出可能に標識してもよく、あるいは、第一の抗体と結合するその他の分子を検出可能に標識してもよい。あらゆる事象において、標識された結合成分が含まれ、これらは、この技術分野で既知のように、検出可能なレポーター分子として役立つ。
オリゴヌクレオチドベースのキットについて、本発明のキットは、例えば:(1)オリゴヌクレオチド、例えば、本発明の核酸配列にハイブリダイゼーションする検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドまたは(2)本発明の核酸分子を増幅するのに有用なプライマー対、を含んでいてもよい。
また、本キットは、例えば、緩衝剤、保存剤またはタンパク質安定剤を含んでいてもよい。また、本キットは、検出可能な作用物質を検出するのに必要な成分(例えば酵素または基質)を含んでいてもよい。その上、本キットはまた、分析して、試験サンプルと比較することができる、コントロールサンプルまたは一連のコントロールサンプルを含んでもよい。本キットのそれぞれの成分は通常、別個のコンテナーに封入され、様々なコンテナーは全て、一つのパッケージ内に含められる。また、説明書および参考資料が封入されていてもよい。
6.臨床試験の際の作用のモニタリング
本発明の核酸またはタンパク質の発現または活性に対する作用物質(例えば薬物または化合物)の影響(例えば、異常な細胞増殖、分化および/または機能を調節する能力)のモニタリングは、基本的な薬物スクリーニングだけでなく、臨床試験においても適用することができる。例えば、本明細書で説明されたようなスクリーニング分析によって決定されるような、遺伝子発現、タンパク質レベル、またはタンパク質活性を高める作用物質の有効性は、遺伝子発現、タンパク質レベルまたはタンパク質活性の減少を示す被験者の臨床試験でモニターすることができる。あるいは、スクリーニング分析によって決定されるような、遺伝子発現、タンパク質レベルまたはタンパク質活性を減少させる作用物質の有効性は、遺伝子発現、タンパク質レベルまたはタンパク質活性の増加を示す被験者の臨床試験でモニターすることができる。このような臨床試験において、発現または活性、好ましくは、例えば細胞の増殖障害に関与しているその他の遺伝子の発現または活性は、特定の細胞の免疫反応性を示すマーカーとして用いることができる。例えば、これらに限定されないが、本発明の核酸またはタンパク質の活性を調節する(例えば、本明細書で説明されているスクリーニング分析で同定されたような)作用物質(例えば、化合物、薬物または低分子物質)で処理することによって細胞中で調節される本発明の遺伝子などの遺伝子を同定することができる。従って、例えば臨床試験において、細胞の増殖障害に対する作用物質の作用を研究するために、細胞を単離し、RNAを調製し、本発明の核酸および上記障害に関与するその他の遺伝子の発現レベルについて解析することができる。遺伝子発現のレベル(すなわち、遺伝子発現パターン)は、本明細書で説明されたようなノーザンブロット解析またはRT−PCRによって、あるいは本明細書で説明された方法のいずれか1つによって生産されたタンパク質の量を測定することによって、または本発明の遺伝子、またはその他の遺伝子の活性のレベルを測定することによって定量することができる。このようにして、遺伝子発現パターンは、上記作用物質に対する細胞の生理学的な応答の指標となるマーカーとして役立たせることができる。従って、その応答状態は、上記物質で個体を治療する前、および治療中の様々な時点で決定することができる。
特定の実施形態において、本発明は、作用物質(例えば、本明細書で説明されているスクリーニング分析によって同定された、アゴニスト、アンタゴニスト、ペプチド模擬薬、タンパク質、ペプチド、核酸、低分子物質、またはその他の薬物候補)での対象の治療の有効性をモニタリングする方法を提供し、本方法は、(i)上記作用物質を投与する前に、対象から投与前サンプルを得る工程;(ii)上記投与前サンプル中の、本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現レベルを検出する工程;(iii)対象からの1またはそれ以上の投与後サンプルを得る工程;(iv)投与後サンプル中の、本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現または活性のレベルを検出する工程;(v)投与前サンプル中の本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現または活性のレベルと、投与後サンプル中の上記タンパク質、mRNAまたはゲノムDNAとを比較する工程;および(vi)対象への上記作用物質の投与をそれに従って変更する工程、を含む。例えば、本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現または活性を、検出されたレベルよりより高いレベルに増加させるために、すなわち、上記作用物質の有効性を高めるために、この作用物質の投与を増加させることが、望ましい場合がある。あるいは、本発明のタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの発現または活性を、検出されたレベルよりより低いレベルに減少させるために、すなわち、上記作用物質の有効性を減少させるために、この作用物質の投与を減少させることが、望ましい場合がある。
以下の実施例により、本発明をより詳細に説明する。
〔実施例〕
実施例1
モルモットDP受容体の初期のエキソンを有するDNAフラグメントのクローニング
モルモット(Caviaporcellus)DP受容体のcDNAのクローニングを、PCRを用いてDP受容体のエキソンを有するフラグメントをゲノムDNAからクローニングすることによって開始した。各種のPCRプライマーは、プログラムシーケンチャー(Sequencher)(ジーン・コード(Gene Codes),アナーバー,ミシガン州)を用いて並べられたヒト(U31332)、マウス(NM_008962)およびラット(NM_022241)DP受容体配列の保存された領域を用いて設計された。モルモットゲノムDNAを、CeMines(エバークリーン社)から購入した。モルモットのゲノムDNAの420bpのフラグメントを増幅するのに用いられたプライマーを、プライマー675_Topo_F3(配列番号3:GGGACACCCTTTCTTCTACAA)、および675_Topo_R2(配列番号4:GAACACATGGTGAAGAGCACTG)を用いて行った。PCR産物を、TOPO−TAクローニング(インビトロジェン,カールスバッド,カリフォルニア州)を用いてクローニングし、インサートを、ABI 3100 DNAシーケンサーで製造元の説明書に従って配列解析した。
3’および5’RACE−PCRクローニング
得られたDNA配列を、ヒト、マウスおよびラットDP配列に並べた。このアライメントから、PCR産物の配列が、試験された種由来のDP受容体コンセンサスに相同であるが、それらとは別個のものであることが明らかになった(図3)。モルモットDP受容体のコンセンサスを用いて、DNA末端の迅速増幅(RACE)法を用いてクローニングされた配列を包含するように追加のプライマーを設計した。DP受容体転写物の3’末端を得るために、クロンテック(Clontech(BDバイオサイエンシズの子会社),パロアルト,カリフォルニア州)製のSMART RACEシステムを用いた。モルモットの肺のmRNAを、モルモットDP受容体のmRNA配列を含むようにcDNAテンプレートに変換されたプライマー675_GP_3’RACE_F(配列番号5:GTGCTCGTGGCGCCGGTGTG)を用いた。DP受容体のコード配列の完全な3’伸長を解明するために、RACE産物を、PCR4−Topo(インビトロジェン,カールスバッド,カリフォルニア州)にクローニングし、配列解析し、上述のように並べた。モルモットDP受容体のcDNAの5’末端を単離するために、SMART RACEを、プライマー675_Rev_P2(配列番号6:CACATGGTGAAGAGCACGGTCATGA)を用いて行い、1kbのPCR産物を得た。精製されたPCR産物を、プライマー675_RACE_R9(配列番号7:TCACCAGGCACTTGCCTAGCAGGTCTGT)を用いる5’ネステッドRACEのためのテンプレートとして用いた。DP受容体のコード配列の完全な5’伸長を解明するために、このRACE産物を、上述のようにPCR4−Topo(インビトロジェン)にクローニングし、配列解析し、並べた。
モルモットDP受容体をコードするcDNAの構築
プログラム遺伝子構築キット(テクストコ(Textco),キーン,ニューハンプシャー州)を用いて、DP受容体のコード配列を同定した。ゲートウェイ(Gateway)クローニングに適合するプライマーを、コード配列の両端に合わせて設計し(GW675,フォワードプライマー配列番号8:AAAAGCAGGCTTAGGAATGTCCTTCTATCCCTGCAACAC;GW675,リバースプライマー配列番号9:AAGAAAGCTGGGTCTCACAGACTGGATTCCACGTTAG)、モルモットのオボアルブミンで刺激された肺細胞から得られたcDNAを用いたPCR反応で利用した。PFU Turbo(ストラタジーン(Stratagene),ラホヤ,カリフォルニア州)熱安定性ポリメラーゼ10ユニットおよびテンプレートcDNA100ngを用いてPCRを行った。1.1kbのDNAフラグメントを得て、キアクイック(QiaQuick)プロトコール(キアゲン(Qiagen))によるゲル電気泳動クロマトグラフィーによって精製し、ゲートウェイBPリコンビナーゼクローニング法(インビトロジェン)を用いてpDONR201ベクターにクローニングした。クローニング反応物を、E.コリDH5−アルファに形質転換し、得られたコロニー由来のミニプレップDNAを、DNA配列解析で処理し、完全なDP受容体コード配列のクローニングを確認した。
実施例2
ノーザンブロット解析
ノーザンブロット解析を、モルモットDP受容体の最初のゲノムDNAフラグメントを用いて行った(図5)。オボアルブミンで攻撃されたまたはオボアルブミン処理を受けていない雄性ハートレーモルモットから、肺を単離した。攻撃されていないモルモット由来の肺トータルRNA発現(レーン2)を、オボアルブミンで攻撃されたモルモット由来の肺トータルRNA発現(レーン3)と比較した。ローディングされたRNAは、分光分析と18SRNAバンドの強度で測定されたものと同等であった。DP受容体に関するノーザンブロッティングで、モルモット肺中の3〜4kbのmRNAが同定され、サイズは、マウスおよびヒトDPについて報告されている転写物と一致していた(Hirata等,1994年;Boie等,1995年)。このmRNAは、オボアルブミンで感作され攻撃されたモルモットの肺で著しくアップレギュレートされており、この結果は、DP受容体は抗原で攻撃されたマウス肺でアップレギュレートされるというこれまで報告されている結果と同等であった(Matsuoka等,2000年)。これらのデータは、モルモット肺における喘息反応におけるDPの重要性を裏付けている。
実施例3
オルソログDP受容体に対するモルモットの配列解析
モルモットDP受容体に関するヌクレオチド配列(図1)および推定アミノ酸配列(図2)を示す。モルモットDPのcDNAは、345個のアミノ酸タンパク質(計算された分子量38,250)をコードする1,032bpのオープンリーディングフレームを含む。
モルモットDPタンパク質は、2種の可能性のあるN−グリコシル化部位、アミノ末端中のAsn−7および第一の細胞外ループ中のAsn−86を含む。また、2種の可能性のあるプロテインキナーゼCリン酸化部位も存在し、それぞれ第一および第三の細胞質内ループに位置するSer−46およびThr−140である。
ヒト、ラットおよびマウスのDPの対応するの配列と比較した、モルモットDP受容体のヌクレオチドの配列を図1に示す。同様に、タンパク質レベルで、モルモットDP受容体に対する配列同一性は、ヒトDPでは66%、マウスのDPでは63%およびラッ
トDPでは65%であった(図2)。
ヒドロパシー分析により、これまでにマウス、ラットおよびヒトDPの配列で定義された保存された領域に同様にマッピングされた推定の7回膜貫通ドメインの存在を確認した。配列の保存は、DPオルソログ間の膜貫通ドメインで最大であった。プロスタノイドファミリーのGPCRのなかで特徴的に保存されていることがこれまで報告されている2つの配列ストレッチ(Hirata等,1994年)もまた、モルモットDPタンパク質に存在していた:第二の細胞外ループ中のQYCPGTWCRおよび7回膜貫通ドメイン中のRFLSVISIVDPWIFIは、全てのDPオルソログ間で同一であった。
TMDVIとVIIとの間の細胞外ループもまた、種間での差を示した。このループは、オルソログ間で様々であり、長さは、ヒト、ラット、マウス、およびモルモットDPにおいてそれぞれ24、21、21および18個のアミノ酸であった。特に留意すべきことには、ヒトDP受容体と比較して、モルモットDPにおいてTMDVIとVIIとの間に6個のアミノ酸の損失があった。その上、マウスおよびラットDP受容体の両方において、この領域で3個のアミノ酸も除去されていた。Kobayashi等(2000年)は、一連のキメラIP−DP受容体を作製し、DPのリガンド結合選択性を与える領域を定義した。興味深いことに、選択的かつ強力なPGD2の結合において重要であると結論づけた領域の1つは膜貫通VI〜VII領域であり、この新たにクローニングされたモルモットDP受容体において、まったく同じ領域がアミノ酸6個分短いことが示された。リガンド親和性、または化合物の効力におけるオルソログの差は、TMDVI〜VIIループ内での相互作用およびモルモット受容体でのこのループにおける変化による可能性がある。
第一および第三の細胞内ループは、モルモットDPタンパク質では3個およびアミノ酸5個分短く、それに対して、マウス、ヒトおよびラットDPタンパク質では、これらの細胞内ループは全て同一な大きさを有していた。また、Kobayashi等も、PGD2結合に関する第一の細胞外ループ領域に対する膜貫通ドメイン1の重要性を強調表示している。第一の細胞内ループは、モルモットDPにおいて、ヒト、マウスまたはラットDPと比較してアミノ酸3個分短いため、この領域は、受容体の結合親和性に寄与する追加の領域の可能性がある。加えて、受容体のこの領域は、化合物のヒトおよびモルモットDPに対する親和性で観察された差に寄与する可能性がある。第三の細胞内ループ(TMDVとVIとの間)は、モルモットDPにおいてアミノ酸5個分短く、この受容体のその他の領域が、PGD2の機能的な関連に寄与することを示す。
実施例4
pEAK10−gpDPおよびpEAK10−mDP哺乳動物発現ベクターの構築
マウスのDP受容体に関する全長cDNAをPCRにより得て、ゲートウェイBPリコンビナーゼクローニング方法を用いてpDONR201ベクターにクローニングした。これにより、上述のモルモットDPベクターに類似したマウスのDPベクターが得られた。DNA配列解析により、このマウスのDPのcDNAが、これまで説明されたマウスのDP配列(Genbank 登録番号NM_008962で定義される)に同一であることを確認した。発現の研究のために、マウスおよびモルモットDP受容体を、LR反応によって、予めゲートウェイに適合させたpEAK10発現ベクター(エッジ・バイオシステムズ(Edge Biosystems))にサブクローニングした。pEAK10ベクターのゲートウェイへの適合は、EcoRIで消化し、続いてベクターへゲートウェイカセットをクローニングするためにクレノーで充填することによって行われた。得られたベクターpEAK10−gpDPおよびpEAK10−mDPを、以下で説明するような安定な細胞系の生産のために用いた。
HEK293−Gα16細胞系の生成
ヒトGα16をコードするcDNAを、説明されているようにしてクローニングした(Amatruda等,1991年)。簡単に言えば、HL−60ヒト前骨髄球性白血病細胞由来のトータルRNAを単離し、Gα16をコードするcDNAのPCRが介在する合成のためのテンプレートとして用いた。それにより生じたPCR産物を、単鎖抗体(sFv)も共発現する発現ベクターpHook−3(インビトロジェン)にクローニングし、ハプテンで被覆した磁気ビーズ(Chesnut等,1996年)を用いたパンニングプロトコールを用いてトランスフェクションされた細胞を適度に濃縮させた。HEK293細胞を、構築されたプラスミド(pGα16)でトランスフェクションし、ゼオシンで選択し、磁気ビーズを販売元が提供するプロトコールに従って用いてポジティブクローンを濃縮した。最終的な精製および選択のために、シングルクローンを個々に成長させ、元来Gαsにカップリングされる任意選択されたGPCR(GIP受容体)のための発現ベクターでアリコートをさらにトランスフェクションすることによってGα16の機能的な発現に関して分析し、続いて、モレキュラーデバイス社(Molecular Devices Corp)製のFLIPR装置を用いて、トランスフェクションされた細胞をカルシウムシグナル伝達に関して試験した。
HEK293−Gα16細胞におけるpEAK10−gpDPおよびpEAK10−mDPの発現
pEAK10−gpDPおよびpEAK10−mDPベクターを、リポフェクトアミン2000(ギブコ)を製造元によって説明されているように用いて、HEK293−Gα16細胞系にトランスフェクションした。トランスフェクションされた細胞を、1μg/mlピューロマイシンおよび250μg/mlゼオシンを用いた選択下で5週間培養した。トランスフェクションされた細胞個体群で、PGD2刺激に応答した細胞内のカルシウムの放出を測定することによってDP受容体の発現をモニターした。
細胞内カルシウム分析
機能的な特徴付けのために、新たにクローニングされたモルモットDP受容体を、HEK293−Gα16細胞に安定してトランスフェクションさせ、比較のために、同等の細胞系を、マウスのDP受容体を用いて作製した。DP受容体を発現する細胞系、同様に、トランスフェクションされたDP受容体をまったく発現しない親細胞系の両方を、受容体をGα16へカップリングする力を用いてカルシウム応答を惹起させる第2メッセンジャー分析で評価した。細胞内カルシウム測定は、トランスフェクションされていないHEK293−Gα16細胞、またはpEAK10−gpDPもしくはpEAK10−mDP発現ベクターのいずれかでトランスフェクションされた細胞を用いて行われた。トランスフェクションされた細胞とトランスフェクションされていない細胞を、384ウェルプレートで、10,000細胞/ウェルで平板培養した。細胞をカルシウム分析緩衝液で3回洗浄した。次に、細胞を、4μMのカルシウムローディング色素Fura−4/AM(モレキュラープローブス)と共に37℃でx分インキュベートした。取り込まれなかったFura−4/AMを、カルシウム分析緩衝液でさらに3回洗浄することによって除去した。Fura−4/AMがローディングされた細胞をPGD2または緩衝液で刺激した後、FLIPR機器(モレキュラーデバイス社)を用いて細胞内カルシウムを測定した。図6に示すように、PGD2の刺激により、モルモットおよびマウスのDPを発現する細胞系の両方で細胞内カルシウム動員の強い増加が引き起こされた(EC50値はそれぞれ、1.4nM、および18nM)。両方の細胞系における最大カルシウム放出は同等であった。それに対して、親のHEK293−Gα16細胞系のみが、極めて高いPGD2濃度(すなわち、10μMを超えるPGD2)でカルシウム応答を示した。
実施例5
SPAcAMP分析
新たにクローニングされたモルモットDP受容体の追加の機能的な特徴付けは、天然のDPに関するシグナル伝達経路、アデニレートシクラーゼによるcAMP生産の刺激を用いた。トランスフェクションされた細胞、またはトランスフェクションされていない細胞を、96ウェルプレートのウェルあたり40,000細胞で平板培養した。37℃で一晩インキュベートした後に、培地を換え、細胞をPGD2の定義された濃度で15分間刺激した。刺激された細胞におけるcAMPの蓄積を、cAMP SPAダイレクトスクリーニング分析システム(アマシャム)を製造元によって特定された手法に従って用いて測定した。図7に示すように、モルモットDP細胞系は、PGD2の刺激に対して優れたcAMP応答を示し、これは、マウスのDP受容体の応答と同等であった。EC50値は、モルモット、およびマウスのDP細胞系でそれぞれ、0.8nMおよび0.5nMであり、最大の応答は両方の受容体で同等であった。それに対して、親のHEK293−Gα16細胞系は、PGD2の刺激に応答した細胞内cAMPの増加を示さなかった。
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本発明の受容体の核酸配列を示す(配列番号1)。 本発明の受容体のアミノ酸配列を示す(配列番号2)。 多数の種間のDP受容体のコード配列のアライメントを示す。 多数の種間のDP受容体のアミノ酸配列のアライメントを示す。 モルモット(Cavia porcellus)のDP受容体のゲノムDNAフラグメントの、ノーザンブロット解析を示す。 安定してトランスフェクションされたHEK−293−Gα16細胞で発現された組換えモルモットDP受容体の、マウスのDP受容体を用いて作製された同等の細胞系および親細胞系と比較したPGD2で誘導されたカルシウム動員の例を示す。 SPAcAMP分析を用いた、安定してトランスフェクションされたHEK−293−Gα16細胞で発現された組換えモルモットDP受容体のPGD2の用量反応曲線の例を示す。

Claims (46)

  1. 配列番号1の核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  2. 核酸は、配列番号2のポリペプチドをコードする、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  3. 検出可能な標識をさらに含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  4. 検出可能な標識は、酵素、放射性同位体、または蛍光を発する化学物質を含む、請求項3に記載の単離された核酸分子。
  5. 核酸配列は、RNA、合成RNA、ゲノムDNA、合成DNA、およびcDNAからなる群より選択される、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  6. 配列番号1の核酸配列にハイブリダイゼーションする核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  7. 核酸配列は、ストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションする、請求項6に記載の単離された核酸分子。
  8. ハイブリダイゼーションは、6×SSC中で約45℃で起こり、続いて、0.2×SSC、0.1%SDS中で、約50〜65℃で少なくとも1回洗浄する、請求項7に記載の単離された核酸分子。
  9. 配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸を含む、単離された核酸分子。
  10. 遺伝子コードの縮重の結果として、配列番号1の核酸とは異なる、請求項9に記載の核酸分子。
  11. 配列番号1の核酸に少なくとも65%同一な核酸を含む、単離された核酸分子。
  12. 核酸は、配列番号1の核酸に少なくとも75%同一である、請求項11に記載の単離された核酸分子。
  13. 核酸は、配列番号1の核酸に少なくとも85%同一である、請求項11に記載の単離された核酸分子。
  14. 核酸は、配列番号1の核酸に少なくとも95%同一である、請求項11に記載の単離された核酸分子。
  15. 配列番号2のアミノ酸配列を含む、組換えポリペプチド。
  16. 検出可能な標識をさらに含む、請求項15に記載の組換えポリペプチド。
  17. 検出可能な標識は、酵素、放射性同位体、または蛍光を発する化学物質を含む、請求項16に記載の組換えポリペプチド。
  18. 配列番号2の配列に少なくとも65%同一なアミノ酸配列を含み、そして配列番号2のポリペプチドの機能を保持する、組換えポリペプチド。
  19. アミノ酸配列は、配列番号2の配列に少なくとも75%同一である、請求項18に記載の組換えポリペプチド。
  20. アミノ酸配列は、配列番号2の配列に少なくとも85%同一である、請求項18に記載の組換えポリペプチド。
  21. アミノ酸配列は、配列番号2の配列に少なくとも95%同一である、請求項18に記載の組換えポリペプチド。
  22. 請求項18に記載の組換えポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  23. 請求項19に記載の組換えポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  24. 請求項20に記載の組換えポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  25. 請求項21に記載の組換えポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離された核酸分子。
  26. 請求項15に記載の組換えポリペプチドに特異的な抗体。
  27. 抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、およびキメラ抗体からなる群より選択される、請求項26に記載の抗体。
  28. 検出可能な標識をさらに含む、請求項26に記載の抗体。
  29. 検出可能な標識は、酵素、放射性同位体、蛍光を発する化学物質、または抗体によって認識可能な抗原性ペプチドタグを含む、請求項28に記載の抗体。
  30. 発現調節因子と機能するように結合されている請求項1に記載の単離された核酸分子を含む、発現ベクター。
  31. 発現調節因子は、構成的な調節配列、細胞特異的な調節配列、および誘導性の調節配列からなる群より選択される、請求項30に記載の発現ベクター。
  32. 発現調節因子は、プロモーターであり、該プロモーターは、hCMVの前初期プロモーター、SV40の初期プロモーター、アデノウイルスの初期プロモーター、ワクシニアの初期プロモーター、ポリオーマの初期プロモーター、SV40の後期プロモーター、アデノウイルスの後期プロモーター、ワクシニアの後期プロモーター、ポリオーマの後期プロモーター、lacシステム、trpシステム、TACシステム、TRCシステム、ファージラムダの主要なオペレーターおよびプロモーター領域、fdコートタンパク質の制御領域、3−ホスホグリセリン酸キナーゼプロモーター、酸性ホスファターゼプロモーター、または酵母α交配因子のプロモーターを含む、請求項30に記載の発現ベクター。
  33. 請求項30に記載の発現ベクターでトランスフェクションされた宿主細胞。
  34. 宿主細胞は、原核細胞または真核細胞を含む、請求項33に記載の宿主細胞。
  35. 宿主細胞は、E.コリ、シュードモナス属、バチルス属、ストレプトミセス属、酵母、CHO、R1.1、B−W、L−M、COS1、COS7、BSC1、BSC40、BMT10、またはSf9細胞を含む、請求項34に記載の宿主細胞。
  36. 発現調節因子と機能するように結合されている請求項6に記載の単離された核酸分子を含む、発現ベクター。
  37. 請求項36に記載の発現ベクターでトランスフェクションされた宿主細胞。
  38. 発現調節因子と機能するように結合されている請求項11に記載の単離された核酸分子を含む、発現ベクター。
  39. 請求項38に記載の発現ベクターでトランスフェクションされた宿主細胞。
  40. a)配列番号1の核酸;
    b)配列番号2のアミノ酸をコードする核酸、
    からなる群より選択される核酸に相補的なアンチセンスRNAを含む、単離された核酸分子。
  41. 配列番号1の単離された核酸を含むトランスジーンを含むゲノムを有する、トランスジェニック非ヒト動物。
  42. a)請求項19に記載の宿主細胞を、該組換えポリペプチドの発現をもたらす条件下で培養する工程;および
    b)該組換えポリペプチドを回収する工程、
    を含む、請求項15に記載の組換えポリペプチドを生産する方法。
  43. a)タンパク質と、請求項26に記載の抗体とを接触させる工程;および
    b)該抗体と該タンパク質との相互作用を評価する工程、
    を含む、タンパク質を検出する方法。
  44. a)アゴニスト候補と、配列番号2を発現する細胞とを接触させる工程;および
    b)該アゴニスト候補の存在下において、配列番号2のシグナル伝達活性が、該アゴニスト候補の非存在下における配列番号2の活性に比べて増加しているかどうかを決定する工程、
    を含む、配列番号2のアゴニストを同定する方法。
  45. a)インバースアゴニスト候補と、配列番号2を発現する細胞とを接触させる工程;および
    b)該インバースアゴニスト候補の存在下において、配列番号2の活性が、該インバースアゴニスト候補の非存在下における配列番号2の活性に比べて減少しているかどうか、および内因性のリガンドまたはアゴニストの存在下において減少しているかどうか、を決定する工程、
    を含む、配列番号2のインバースアゴニストを同定する方法。
  46. a)アンタゴニスト候補と、配列番号2を発現する細胞とを接触させる工程;および
    b)該アンタゴニスト候補の存在下において、配列番号2のシグナル伝達活性が、内因性のリガンドまたはアゴニストの存在下における配列番号2の活性に比べて減少しているかどうかを決定する工程、
    を含む、配列番号2のアンタゴニストを同定する方法。
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