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JP2008544744A - 抗生物質耐性に対し感受性でない抗生物質の同定のための新規標的 - Google Patents

抗生物質耐性に対し感受性でない抗生物質の同定のための新規標的 Download PDF

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JP2008544744A
JP2008544744A JP2008511376A JP2008511376A JP2008544744A JP 2008544744 A JP2008544744 A JP 2008544744A JP 2008511376 A JP2008511376 A JP 2008511376A JP 2008511376 A JP2008511376 A JP 2008511376A JP 2008544744 A JP2008544744 A JP 2008544744A
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カニンガム,フイリツプ・アール
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ウエイン・ステイト・ユニバーシテイ
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Abstract

16S rRNAの保存されたおよび変動可能な領域を同定するために、即時進化実験を16S rRNA全体で実施した。これらの変異体の分析は機能に必要とされる領域を同定した。これらの保存された配列は、分類学的に特異的でありかつ薬使用物質耐性の発生に不応性である医薬品の標的として使用しうる。

Description

関連出願
本出願は、2005年5月11日出願の米国特許出願第60/680,138号および2005年8月25日出願の米国特許出願第60/711,492号(これらの双方の内容は引用することにより本明細書に組み込まれる)に対する優先権を主張する。
抗生物質耐性細菌の増大する出現は世界的な問題である。[非特許文献1]抗生物質耐性細菌は1996年に全世界で1700万例の死亡の原因であり、米国単独で推定費用は300億ドルである。[非特許文献2]大製薬企業による新たな研究のための資金提供は、新たな抗菌薬の開発がそうであったように堅調に減少している。さらに、新たな分類の抗菌薬に対する耐性の急速な出現が臨床設定でのそれらの使用を制限している。これらの傾向は、継続される場合、この先ずっと細菌感染症の大多数に対する有効な抗菌薬の欠如をもたらすであろう。
全部の現在使用されている治療薬に対する耐性の機構は決定されている。細菌耐性の数種の一般的機構が存在する。すなわち、1)抗生物質取り込みの低下、2)細胞からの抗生物質の輸送、3)抗生物質の酵素的不活性化、4)代替の代謝経路の使用、5)標的の過剰産生による抗生物質の滴定、および6)それがもはや抗生物質により認識されないような標的の改変。[非特許文献3]これらの機構のうち、標的の改変は新たに開発される抗生物質に対する耐性の最も一般的な機構である。抗生物質−標的結合の特異性は標的の構造ならびに配列を関わらせる。機能を遂げることなく標的の配列若しくは構造に影響を及ぼす突然変異は、抗生物質の結合を低下若しくは排除しかつ耐性をもたらしうる。例えば、アミノグリコシド抗生物質は細菌の16SリボソームRNAのA部位を標的としかつ翻訳エラー率を増大させる。[非特許文献4]単一のA1408G突然変異はリボソーム機能をおよそ30%だけ低下させる(未発表の結果)が、しかし、ある種のアミノグリコシド抗生物質の結合を完全に破壊する。[非特許文献5]従って、機能を維持する特定のリボソーム領域の全部の可能な変異体に抗生物質の標的を定めることは、耐性のこの機構を排除するとみられる。
全部の天然に存在する抗生物質のほぼ半分は、タンパク質合成の一局面、およびより具体的にはリボソームを標的とする。70Sの細菌のリボソームはメッセンジャーRNA(mRNA)のタンパク質への翻訳を司る。リボソームの結晶構造および生化学的研究は、該RNAがリボソームの触媒的に活性の成分であり、従って該リボソームはリボザイムであることを示した。[非特許文献6;非特許文献7]タンパク質合成過程の該不可欠な性質はリボソームRNA(rRNA)を理想的な薬物標的とする。
多数の異なる生物体からのrRNA配列の研究は、リボソームの全体構造が生命の全3超界内で保存されていることを示した。rRNA配列の系統発生分析は、対形成相互作用およびヌクレオチド保存についての大量の情報を提供した。これらの分析のそれぞれは、しかしながらゲノム若しくはオルガネラのrRNA配列を使用する。これらの配列はタンパク質合成におけるそれらの不可欠の役割により束縛される。結果として、機能上重要であると考えられるrRNA領域中で配列の変動はほとんど若しくは全く観察されない。決定的に重要な残基の周囲の構造に対するわずかな変化でさえ、機能を低下させかつ忠実度に影響を及ぼしうるからである。加えて、これらの保存された部位は機能上重要よりはむしろ構造上重要でありうる。従って、これらの部位を標的とする薬物は、該配列が変異し得るがしかし機能的構造を維持し得る場合に耐性を見込むとみられる。理想的な薬物は、
標的部位の全部の可能な機能的突然変異を標的とすることができる。
Fauci,A.S.、Touchette,N.A.とFolkers,G.K.(2005).Emerging infectious diseases:a 10−year perspective from the national institute of allergy and infectious diseases.Emerg Infect Dis 11、519−25. Levy,S.B.とMarshall,B.(2004).Antibacterial resistance worldwide:causes,challenges and responses.Nat Med 10、S122−9. Laios,E.、Waddington,M.、Sayaiya,A.A.、Baker,K.A.、O’Connor,E.、Pamarathy,D.とCunningham,P.R.(2004).Combinatorial genetic technology for the development of new anti−infectives.Arch Pathol Lab Med 128、1351−9. Magnet,S.とBlanchard,J.S.(2005).Molecular insights into aminoglycoside action and resistance.Chem Rev 105、477−98. Recht,M.I.、Douthwaite,S.、Dahlquist,K.D.とPuglisi,J.D.(1999).Effect of mutations in the A site of 16S rRNA on aminoglycoside antibiotic−ribosome interaction.J Mol Biol 286、33−43. Yusupov,M.M.、Yusupova,G.Z.、Baucom,A.、Liberman,K.、Earnest,T.N.、Cate,J.H.とNoller,H.F.(2001).Crystal structure of the ribosome at 5.5 A resolution.Science 292、883−96 Wimberly,B.T.、Brodersen,D.E.、Clemons,W.M.,Jr.、Morgan−Warren,R.J.、Carter,A.P.、Vonrhein,C.、Hartsch,T.とRamakrishnan,V.(2000).Structure of the 30S ribosomal subunit.Nature 407、327−39.
[発明の要約]
16S rRNAの保存されたおよび変動可能な領域を同定するため、無作為突然変異誘発実験を16S rRNA全体で実施した。これらの変異体の分析は機能に必要とされる領域を同定した。これらの保存された配列を、分類上特異的でありかつ薬作用物質耐性の発生に不応性である医薬品の標的として使用しうる。
本発明の一局面は、式I:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、Tは、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約85%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択され;Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;nは1〜11の間の整数であり;ならびにmは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
本発明の別の局面は、式II:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、Tは、配列番号3、12、23、50および51よりなる群から選択され;Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;ZおよびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびにmおよびnは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
本発明の別の局面は、式III:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、TおよびTは、配列番号15、16、32、34、36、37、40、41、56、57、60および61よりなる群から選択され;Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;ZおよびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに、m、nおよびpは0〜40の間の整数である]
により表される核酸である。
本発明の別の局面は、式VI:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、T、TおよびTは、配列番号7、13、14、25、26、27、28、29、30、31、33、35、38、39、42、62、63および64よりなる群から選択され;Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;ZおよびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに、m、n、pおよびqは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
本発明の別の局面は、式V:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、T、T、T、TおよびTは、配列番号4、8、9、10、11、43、44、45、46、47、48、49、52、53、54、55、56、57、58および59よりなる群から選択され;Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;ZおよびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに、m、n、p、q、rおよびsは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
本発明の別の局面は、核酸の蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立する段階;試験化合物を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立する段階;前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定する段階を含んでなる、前述の核酸のいずれかに結合する作用物質の同定方法に関する。
ある態様において、本発明は、同定された作用物質を改変してそれにより改変された作用物質を形成する段階;ならびに、前記改変された作用物質を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより改変された第二の蛍光示度を確立する段階;前記第一の蛍光示度と前記改変された第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに、前記第一の蛍光示度と前記第二の改変された蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより改変された作用物質を同定する段階をさらに含んでなる、前述の方法に関する。
本発明の別の態様は、前述の核酸のいずれかの蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立すること;試験化合物を前記核酸と接触させること、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立すること;前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定すること;前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定すること;細胞、細胞抽出液若しくは精製されたリボソームにそれを投与することにより、該作用物質の阻害特性をアッセイすること;ならびにタンパク質合成を検出すること[ここで、タンパク質合成の減少は該作用物質がタンパク質合成の阻害剤であることを示す]を含んでなる、タンパク質合成の阻害剤の同定方法に関する。
本発明の別の局面は前述の方法のいずれか1種得られた化合物に関する。本発明のなお別の局面は、患者が例えば大腸菌(E.coli)、緑膿菌(P.aeruginosa)などにより引き起こされる感染症のような微生物感染症と関連する疾患に罹っている、前述の方法のいずれか1つにより得られる化合物のそれの必要な患者への投与方法に関する。ある態様において、前記微生物感染症は細菌感染症である。
[発明の詳細な記述]
本発明は医薬品の同定で使用されるべき新規標的を提供する。16S RNA全体での即時進化(instant evolution)実験により同定された、大腸菌(E.coli)16S rRNAの保存されたおよび変動可能な領域が提供される。これらの保存された配列を、分類上特異的である、薬作用物質耐性の発生に不応性である、若しくは双方の医薬品の標的として使用しうる。
定義
冠詞「ある」(「a」および「an」)は、該冠詞の文法上の目的語の1個若しくは1個以上(すなわち最低1個)を指すために本明細書で使用する。
「アミノ酸」という用語は当該技術分野で既知である。一般に、アミノ酸および保護基を指定するために本明細書で使用される略語は、生化学的命名法に関するIUPAC−IUB規約(IUPAC−IUB Commission on Biochemical
Nomenclature)(Biochemistry(1972)11:1726−1732を参照されたい)の推奨に基づく。ある態様において、本発明の出願で使用されるアミノ酸は、タンパク質中で見出される天然に存在するアミノ酸、またはアミノおよびカルボキシル基を含有するこうしたアミノ酸の天然に存在する同化若しくは異化生成物である。とりわけ適するアミノ酸側鎖は、以下のアミノ酸、すなわち、グリシン、アラニン、バリン、システイン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、メチオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、リシン、アルギニン、プロリン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンのものから選択される側鎖を包含する。
「アミノ酸」という用語は、本明細書に付託されるいかなる特定のアミノ酸のアナログ、誘導体および同類物、ならびにC末端若しくはN末端保護されたアミノ酸誘導体(例えば、N末端若しくはC末端保護基で修飾された)をさらに包含する。例えば、本発明は、カルボキシル、アミノ、若しくは他の反応性前駆体官能基を環化になお提供しつつ側鎖が延長若しくは短縮されているアミノ酸アナログ、ならびに適切な官能基をもつバリアント側鎖を有するアミノ酸アナログの使用を企図している)。例えば、主題の化合物は、例えば、シアノアラニン、カナバニン、ジエンコール酸、ノルロイシン、3−ホスホセリン、ホモセリン、ジヒドロキシフェニルアラニン、5−ヒドロキシトリプトファン、1−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン、ジアミノピメリン酸、オルニチン若しくはジアミノ酪酸のようなアミノ酸アナログを包含し得る。本明細書で適する側鎖を有する他の天然に存在するアミノ酸代謝物若しくは前駆体は当業者により認識されることができ、そして本発明の範囲に包含される。
アミノ酸の構造が立体異性体の余地がある場合に、こうしたアミノ酸の(d)および(l)立体異性体もまた包含される。本明細書のアミノ酸およびアミノ酸残基の配置は適切な記号(d)、(l)若しくは(dl)により指定され、さらに、配置が指定されない場合、アミノ酸若しくは残基は配置(d)、(l)若しくは(dl)を有し得る。本発明の化合物のいくつかの構造は非対称炭素原子を包含することが指摘されるであろう。こうした非対称から生じる異性体が本発明の範囲内に包含されることが従って理解されるべきである。こうした異性体は、古典的分離技術および立体的に制御される合成により実質的に純粋な形態で得ることができる。本出願の目的上、それとは反対に明示的に言及されない限り、言及されるアミノ酸は(d)若しくは(l)双方の立体異性体を包含すると解釈されるべきである。D−およびL−α−アミノ酸は、以下のフィッシャー投影図、ならびに破線くさび(wedge−and−dash)図により表される。大多数の場合において、D−およびL−アミノ酸はそれぞれR−およびS−絶対配置を有する。
Figure 2008544744
ある態様において、本発明のポリペプチドは、化学的に、細胞を含まない系でリボソームで、若しくは細胞内でリボソームで合成しうる。本発明のポリペプチドの化学合成は、段階的固相合成、ペプチドフラグメントのコンホメーションに補助される再連結による半合成、クローン化した若しくは合成のペプチドセグメントの酵素的連結、および化学的連結を包含する多様な技術に認識される方法を使用して実施しうる。天然の化学的連結は、2個の保護されていないペプチドセグメントの化学選択的反応を使用して一時的なチオエステル結合中間体を生じる。該一時的なチオエステル結合中間体はその後再配列を自発的に受けて、連結部位に天然のペプチド結合を有する完全長の連結生成物を提供する。完全長の連結生成物は、細胞を含まない合成により製造されるタンパク質に化学的に同一である。完全長の連結生成物は、再フォールディングされることができ、かつ/若しくは許容されるように酸化されて天然のジスルフィド含有タンパク質分子を形成しうる。(例えば、米国特許第6,184,344号および同第6,174,530号明細補;ならびにT.W.Muirら、Curr.Opin.Biotech.(1993):vol.4、p 420;M.Millerら、Science(1989):vol.246、p 1194;A.Wlodawerら、Science(1989):vol.245、p 616;L.H.Huangら、Biochemistry(1991):vol.30、p 7402;M.Schnolzerら、Int.J.Pept.Prot.Res.(1992):vol.40、p 180−193;K.Rajarathnamら、Science(1994):vol.264、p 90;R.E.Offord、“Chemical Approaches to Protein Engineering”、Protein Design and Development of New therapeutics and Vaccines、J.B.Hook、G.Poste編(Plenum Press、ニューヨーク、1990)中、pp.253−282;C.J.A.Wallaceら、J.Biol.Chem.(1992):vol.267、p 3852;L.Abrahmsenら、Biochemistry(1991):vol.30、p 4151;T.K.Changら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1994)91:12544−12548;M.Schnlzerら、Science(1992):vol.3256、p 221;およびK.Akajiら、Chem.Pharm.Bull.(Tokyo)(1985)33:184を参照されたい)。
本発明のある種の化合物は特定の幾何若しくは立体異性体で存在しうる。本発明は、cisおよびtrans異性体、R−およびS−鏡像異性体、ジアステレオマー、(d)−異性体、(l)−異性体、それらのラセミ混合物、ならびにそれらの他の混合物を包含する全部のこうした化合物を、本発明の範囲内にあるとして企図している。付加的な非対称炭素原子がアルキル基のような置換基中に存在してもよい。全部のこうした異性体ならびにそれらの混合物は、本発明に包含されることを意図している。
例えば本発明の化合物の特定の一鏡像異性体が望ましい場合、それは非対称合成、若しくは、キラルな補助物質を用いる誘導により製造することができ、生じるジアステレオマーの混合物を分離し、そして補助基を切断して純粋な所望の鏡像異性体を提供する。あるいは、分子がアミノのような塩基性官能基若しくはカルボキシルのような酸性官能基を含有する場合、適切な光学活性の酸若しくは塩基を用いてジアステレオマーの塩を形成し、次いで当該技術分野で公知の分別結晶若しくはクロマトグラフィー手段により、かように形成されたジアステレオマーを分割し、そしてその後純粋な鏡像異性体を回収する。
「保存的置換」という用語は、広範に類似の分子特性のアミノ酸間の変化を指す。例えば、脂肪族群アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシン内の交換は保存的とみなし得る。ときに、これらの1種の代わりのグリシンの使用もまた保存的とみなし得る。他の保存的交換は、脂肪族群アスパラギン酸およびグルタミン酸内;アミド群アスパラギンおよびグルタミン内;ヒドロキシル群セリンおよびトレオニン内;芳香族群フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン内;塩基性群リシン、アルギニンおよびヒスチジン内;ならびにイオウ含有群メチオニンおよびシステイン内のものを包含する。ときに、群メチオニンおよびロイシン内の置換もまた保存的とみなし得る。好ましい保存的置換群は、アスパラギン酸−グルタミン酸;アスパラギン−グルタミン;バリン−ロイシン−イソロイシン;アラニン−バリン;バリン−ロイシン−イソロイシン−メチオニン;フェニルアラニン−チロシン;フェニルアラニン−チロシン−トリプトファン;リシン−アルギニン;およびヒスチジン−リシン−アルギニンである。
核酸若しくはヌクレオチド配列を記述するのに使用される場合の「同等な」は、機能上同等なポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を指す。同等なヌクレオチド配列は、アレルバリアントのような1個若しくはそれ以上のヌクレオチド置換、付加若しくは欠失により異なる配列を包含することができ;そして従って遺伝暗号の縮重により異なる配列
を包含することができる。例えば、核酸バリアントは、ヌクレオチド置換、欠失若しくは付加により生じられるものを包含しうる。該置換、欠失若しくは付加は1個若しくはそれ以上のヌクレオチドを伴いうる。バリアントは、コーディング領域、非コーディング領域若しくは双方で変えられうる。コーディング領域中の変化は、保存的若しくは非保存的アミノ酸置換、欠失若しくは付加を生じうる。
「相同性」若しくは、あるいは「同一性」は、2種のペプチド間若しくは2種の核酸分子間の配列の類似性を指す。相同性は、比較の目的上整列しうる各配列中の1位置を比較することにより決定しうる。比較される配列中の1位置が同一の塩基若しくはアミノ酸により占有される場合には、該分子はその位置で相同である。配列間の相同性の程度は、該配列により共有される一致する若しくは相同な位置の数の関数である。
「同一性パーセント」という用語は、2種のアミノ酸配列間若しくは2種のヌクレオチド配列間の配列の同一性を指す。同一性は、比較の目的上整列しうる各配列中の1位置を比較することにより決定しうる。比較される配列中の同等な1位置が同一の塩基若しくはアミノ酸により占有される場合には、該分子はその位置で同一であり;同等な部位が同一若しくは類似のアミノ酸残基(例えば立体および/若しくは電子的性質が類似)により占有される場合には、該分子はその位置で相同(類似)と称されうる。相同性、類似性若しくは同一性のパーセントとしての表現は、比較される配列により共有される位置での同一若しくは類似のアミノ酸の数の関数を指す。FASTA、BLAST若しくはENTREZを包含する多様な整列アルゴリズムおよび/若しくはプログラムを使用しうる。FASTAおよびBLASTはGCG配列分析パッケージ(ウィスコンシン大学、ウィスコンシン州マディソン)の一部として入手可能であり、そして例えばデフォルトの設定で使用しうる。ENTREZは国立保健研究所国立医学図書館国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information,National Library of Medicine,National
Institutes of Health)、メリーランド州ベセスダを通じて入手可能である。一態様において、2配列の同一性パーセントは、1のギャップ重み(gap
weight)を伴うGCGプログラムにより決定することができ、例えば、各アミノ酸のギャップを、それが2配列間で単一アミノ酸若しくはヌクレオチド不適正であるかのように加重する。他の整列技術は、Methods in Enzymology、vol.266:Computer Methods for Macromolecular Sequence Analysis(1996)、Doolittle編、Academic Press,Inc.、a division of Harcourt Brace & Co.、米国カリフォルニア州サンディエゴに記述されている。好ましくは、配列中のギャップを許容する整列プログラムを利用して配列を整列する。Smith−Watermanは、配列の整列でギャップを許容するアルゴリズムの1つの型である。Meth.Mol.Biol.70:173−187(1997)を参照されたい。また、NeedlemanとWunschの整列法を使用するGAPプログラムを利用して配列を整列しうる。代替の検索戦略は、MASPARコンピュータ上で作動するMPSRCHソフトウェアを使用する。MPSRCHは、Smith−Watermanのアルゴリズムを使用して、大規模並列処理コンピュータ上で配列を評価する。このアプローチは、離れて関係する一致を拾い上げる能力を改良し、そして小さなギャップおよびヌクレオチド配列のエラーにとりわけ寛容である。核酸にコードされるアミノ酸配列を、タンパク質およびDNA双方のデータベースを検索するのに使用しうる。個々の配列を含むデータベースがMethods in Enzymology、Doolittle編、上記に記述されている。データベースは、GenBank、EMBLおよび日本DNAデータベース(DDBJ)を包含する。
「ポリヌクレオチド」および「核酸」という用語は、ポリマーの形態のいかなる長さの
デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチドいずれかのヌクレオチドまたはそれらのアナログを指すのに互換性に使用する。以下は、ポリヌクレオチドの制限しない例である。すなわち、遺伝子若しくは遺伝子フラグメントのコーディング若しくは非コーディング領域、連鎖解析から定義される遺伝子座(複数若しくは1個)、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝状ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、いずれかの配列の単離されたDNA、いずれかの配列の単離されたRNA、核酸プローブおよびプライマー。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログのような修飾ヌクレオチドを含みうる。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾はポリマーの集成前若しくは後に賦与されうる。ヌクレオチドの配列はヌクレオチド以外の成分により中断されうる。ポリヌクレオチドは、標識成分との複合によるように重合後にさらに修飾されうる。「組換え」ポリヌクレオチドという用語は、天然に存在しないか若しくは非天然の配置の別のポリヌクレオドに連結されているかのいずれかのゲノム、cDNA、半合成若しくは合成起源のポリヌクレオチドを意味している。「オリゴヌクレオチド」は約100ヌクレオチド未満、約例えば75、50、25若しくは10ヌクレオチド未満を有する一本鎖ポリヌクレオチドを指す。
「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」(1本鎖の場合)という用語は、アミノ酸のポリマーを指すのに本明細書で互換性に使用される。該ポリマーは直鎖状若しくは分枝状であることができ、それは修飾アミノ酸を含むことができ、そしてそれは非アミノ酸により中断されうる。該用語は、修飾されているアミノ酸ポリマー;例えばジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、若しくは標識成分との複合のようないずれかの他の操作もまた包含する。本明細書で使用されるところの「アミノ酸」という用語は、グリシンおよびD若しくはL双方の光学異性体を包含する天然のおよび/若しくは非天然すなわち合成アミノ酸、ならびにアミノ酸アナログおよびペプチド模倣物のいずれも指す。
「特異的にハイブリダイズする」という用語は検出可能かつ特異的な核酸結合を指す。本発明のポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチドおよび核酸は、非特異的核酸への検出可能な結合の認識可能な量を最小限にするハイブリダイゼーションおよび洗浄条件下で核酸鎖に選択的にハイブリダイズする。緊縮性条件を使用して、当該技術分野で既知かつ本明細書で論考されるところの選択的ハイブリダイゼーション条件を達成しうる。一般に、本発明のポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチドおよび核酸と目的の核酸配列の間の核酸配列の相同性は、最低30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%、99%若しくはそれ以上であることができる。ある場合には、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、慣習的ハイブリダイゼーション手順に従い、かつ、本明細書にさらに記述されるところの緊縮性条件下で実施する。
「緊縮性条件」若しくは「緊縮性のハイブリダイゼーション条件」という用語は、二重鎖を形成するように2本の相補的ポリヌクレオチド鎖間の特異的ハイブリダイゼーションを促進する条件を指す。緊縮性条件は、規定されるイオン強度およびpHで所定のポリヌクレオチド二重鎖の熱融解点(Tm)より約5℃低くなるように選択しうる。相補的ポリヌクレオチド鎖の長さおよびそれらのGC含量が、二重鎖のTm、そして従ってハイブリダイゼーションの所望の特異性を得るのに必要なハイブリダイゼーション条件を決定することができる。Tmは、完全に一致する相補鎖にポリヌクレオチド配列の50%が(規定されたイオン強度およびpH下で)ハイブリダイズする温度である。ある場合には、特定の二重鎖のTmにほぼ等しくなるようにハイブリダイゼーション条件の緊縮性を増大させることが望ましいかもしれない。
多様なTm推定技術が利用可能である。典型的には、約80〜100℃の理論的最大ま
で、二重鎖中のG−C塩基対はTmに約3℃寄与すると推定される一方、A−T塩基対は約2℃寄与すると推定される。しかしながら、G−Cスタッキング相互作用、溶媒効果、所望のアッセイ温度などを考慮に入れたTmのより洗練されたモデルが利用可能である。例えば、プローブは、式:Td=(((((3×#GC)+(2×#AT))×37)−562)/#bp)−5[式中、#GC、#ATおよび#bpは、該二重鎖の形成に関与するそれぞれグアニン−シトシン塩基対の数、アデニン−チミン塩基対の数、および全塩基対の数である]を使用して、およそ60℃の解離温度(Td)を有するように設計し得る。
ハイブリダイゼーションは、5×SSC、4×SSC、3×SSC、2×SSC、1×SSC若しくは0.2×SSC中で最低約1時間、2時間、5時間、12時間若しくは24時間実施しうる。ハイブリダイゼーションの温度は、反応の緊縮性を調節するように増大させうる(例えば、約25℃(室温)から約45℃、50℃、55℃、60℃若しくは65℃まで)。ハイブリダイゼーション反応は、緊縮性に影響を及ぼす他の作用物質もまた包含することができ、例えば、50%ホルムアミドの存在下で実施されるハイブリダイゼーションは規定された温度でのハイブリダイゼーションの緊縮性を増大させる。
ハイブリダイゼーション反応に、単一洗浄段階、または同一若しくは異なる塩分および温度ででありうる2若しくはそれ以上の洗浄段階が続きうる。例えば、洗浄温度は、緊縮性を調節するために約25℃(室温)から約45℃、50℃、55℃、60℃、65℃若しくはそれ以上まで増大させうる。洗浄段階は洗作用物質、例えば0.1若しくは0.2%SDSの存在下で実施しうる。例えば、ハイブリダイゼーションに、2×SSC、0.1%SDS中65℃で各約20分間の2回の洗浄段階、および、場合によっては0.2×SSC、0.1%SDS中65℃で各約20分間の2回の追加の洗浄段階が続きうる。
例示的緊縮性ハイブリダイゼーション条件は、50%ホルムアミド、10×Denhardt(0.2%Ficoll、0.2%ポリビニルピロリドン、0.2%ウシ血清アルブミン)および200μg/mlの変性担体DNA、例えば剪断サケ精子DNAを含んでなるか若しくはそれらよりなる溶液中65℃で一夜ハイブリダイゼーション、次いで2×SSC、0.1%SDS中65℃で各約20分間の2回の洗浄段階、ならびに0.2×SSC、0.1%SDS中65℃で各約20分間の2回の洗浄段階を包含する。
ハイブリダイゼーションは、溶液中の2種の核酸、若しくは固体支持体、例えばフィルターに結合された核酸に溶液中の核酸をハイブリダイズさせることよりなることができる。一方の核酸が固体支持体上にある場合、前ハイブリダイゼーション段階をハイブリダイゼーション前に実施しうる。前ハイブリダイゼーションは、(相補ポリヌクレオチド鎖を含まない)ハイブリダイゼーション溶液と同一の溶液中かつ同一温度で最低約1時間、3時間若しくは10時間実施しうる。
適切な緊縮性条件は、当業者に既知であるか若しくは当業者により実験で決定されうる。例えば、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、ニューヨーク(1989)、6.3.1−12.3.6;Sambrookら、1989、Molecular Clonning,A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、ニューヨーク;S.Agrawal(編)Methods in Molecular Biology、第20巻;Tijssen(1993)Laboratory Techniques in biochemistry and molecular biology−hybridization with nucleic acid probes、例えば第I章 2“Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays”、Elsevier、ニューヨーク;ならびにTibanyenda,N.ら、Eur.J.Biochem.139:19(1984)、およびEbel,S.ら、Biochem.31:12083(1992)を参照されたい。
核酸若しくはアミノ酸配列に関して使用される場合の「実質的に相同な」という用語は、相互と配列が実質的に同一若しくは類似であり、コンホメーションの相同性、および従って1種若しくはそれ以上の生物学的(免疫学的を包含する)活性の有用な程度までの保持を生じる配列を指す。該用語は配列の共通の進化を意味することを意図していない。
「患者」という用語は特定の処置の必要な哺乳動物を指す。好ましい一態様において、患者は、霊長類、イヌ、ネコ若しくはウマである。別の好ましい態様において、患者はヒトである。
本明細書に見出される構造式中で「−」は共有結合を示す。例えば、L−Tは、1核酸と、配列番号1〜64よりなる群から選択される核酸配列の間の共有結合を示す。
即時進化
宿主の機能に影響を及ぼすことなくrRNAの研究を可能にするin vivo系が開発された。[Cunninghamら 第WO2004/003511号明細書。]該系はpRNA123の誘導体であるプラスミドpRNA228を含んでなる。[Lee,K.、Holland−Staley,C.A.とCunningham,P.R.(1996).Genetic analysis of the Shine−Dalgarno interaction:selection of alternative functional mRNA−rRNA combinations.RNA 2、1270−85;Lee,K.、Varma,S.、SantaLucia,J.,Jr.とCunningham,P.R.(1997).In vivo determination of RNA structure−function relationships:analysis of the 790 loop in ribosomal RNA.J Mol Biol 269、732−43;およびMorosyuk,S.V.、Lee,K.、SantaLucia,J.、Jr.とCunningham,P.R.(2000).Structure and function of the conserved 690 hairpin in Escherichia coli 16S ribosomal RNA:analysis of the stem nucleotides.J Mol Biol 300、113−26.]pRNA228プラスミドは大腸菌(E.coli)からのrrnBオペロンを含有する。加えて、16S rRNAの抗Shine−Dalgarnoが、正常な宿主mRNAを認識しない配列に改変されている。[Shine,J.とDalgarno,L.(1974).The 3’−terminal sequence of Escherichia coli 16S ribosomal RNA:complementarity to nonsense triplets and ribosome binding sites.Proc Natl Acad Sci U S A 71、1342−6;Hui,A.とde Boer,H.A.(1987).Specialized ribosome system:preferential translaion of a single mRNA species by a subpopulation of mutated ribosomes in Escherichia coli.Proc Natl Acad Sci U S A 84、4762−6;およびHui,A.、Jhurani,P.とde Boer,H.A.(1987).Directing ribosomes to a single mRNA species:a method to study ribosomal RNA mutations and their effects on translation of a single messenger in Escherichia coli.Methods Enzymol 153、432−52.]該プラスミドは2個のレポーター遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)もまた含有し、それらの双方は16S rRNAの抗Shine−Dalgarno配列に相補的な改変Shine−Dalgarno配列を含有する。従って、該プラスミド由来の30Sサブユニットは正常な宿主mRNAを翻訳せず、そして宿主リボソームはレポーター遺伝子のmRNAを翻訳しない。
16S rRNAを、生成物全体に突然変異を無作為に導入するためのマンガンの存在下でPCR増幅した。PCR反応中のマンガンの濃度は、PCR産物に導入される突然変異の数に比例する。16S rRNAに導入される突然変異の数を至適化するために、PCRをある範囲のMn2+(0ないし0.5mM Mn2+)濃度の存在下で実施した。各Mn2+濃度からのPCR産物をpRNA228にクローン化し(位置20から位置1503までの16S rRNAの合計1484ヌクレオチド)、配列決定し、そしてクローンあたりの突然変異の平均数を分析した。期待されたとおり、突然変異の平均数はMn2+の濃度とともに増大した(図1a)。16S rRNAに組込まれている突然変異の型をさらに特徴付けした。トランジションとトランスバージョンの間のおよそ2対1の比が観察された(図1b)。挿入および欠失もまた変異体プール中で同定されたが、しかしはるかにより低率でであった(データは示されない)。突然変異は、高度に変異された領域を伴わずに16S rRNA全体に分布して見出された(データは示されない)。
各濃度のMn2+からのクローンをその後、クロラムフェニコール(50μg/ml)含有培地で機能について選択した。生存体を、GFP蛍光のレベルを野生型GFP蛍光と比較することにより機能についてアッセイし、そして突然変異を同定するため配列決定した。生存クローンの分析は、クローンあたりの突然変異の平均数の減少をもたらした。0.3mM Mn2+で、クローンあたりの突然変異の平均数は6.1から1.4まで減少した。0.4および0.5mMのMn2+濃度についてのクローンあたりの突然変異の平均数は0未満(それぞれ0.1および0.3)に減少した。クローンあたり1.4個の突然変異の平均は、合理的な数のクローンで16S rRNAの各位置での突然変異の数を提供しなかったとみられる。配列あたりの変異体の数を増大させるため、クロラムフェニコール濃度を低下させることにより選択を至適化した。誘導されない野生型プラスミドならびに致死的クローンのクロラムフェニコールの最小阻害濃度(MIC)は15μg/mlであることが決定された。従って、選択の間のクロラムフェニコールの濃度を50μg/mlから25μg/mlまで減少させた。このクロラムフェニコール濃度は、非機能的クローンの増殖をなお阻害しつつ機能的クローンの選択を見込む。多様な濃度のMn2+で変異させた16S rRNAを含有するクローンを25μg/mlのクロラムフェニコールで選択し、配列決定し、そして機能についてアッセイした。より低濃度のクロラムフェニコールでの選択は、0.3mM Mn2+濃度でのクローンあたりの突然変異の数を有意に増大させなかったが、しかしながら、0.4mM Mn2+濃度でのクローンあたりの突然変異の数は0.1から3.9まで増大した(図1a)。0.4mM Mn2+で変異させかつ25μg/mlのクロラムフェニコールで選択した16S rRNAを含有するクローンのより大きなプールの分析は、多数の野生型および複製クローンをもたらした。プール中の野生型および複製サンプルの数を減少させるため、Mn2+濃度を0.45mM Mn2+に増大させ、また、誘導時間を2時間に短縮した。これらの条件は、突然変異の数と機能の間の至適の均衡をもたらした(データは示されない)。
合計2609クローンの配列をデータベースに取り込んだ。該データベースは配列を整列し、端を切り取り、そしてサンプル中の全突然変異を同定する。これらのクローンは16S rRNA内(位置20〜1503)に10,758個の突然変異を含有し、各位置で平均7.3個の突然変異に変わる。各位置の突然変異の数は、2の最頻値および6の中央値を伴い、0から38までの範囲にわたった。3個若しくはそれ未満の突然変異を含有する16S rRNA中の3個若しくはそれ以上の連続したヌクレオチドの領域は、0ないし1個の突然変異を含有する2個若しくはそれ以上の領域がそうであるように、統計学的に有意である。これらの基準を使用して合計47領域を同定した。4個若しくはそれ以上の突然変異をもつ単一位置により他の類似の位置から分離される3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ単一位置もまた同定した。同定された領域を、3個若しくはそれ未満の突然変異を含有したがしかし以前に同定された領域から4個以上の突然変異を有する単一位置により分離された位置を包含するように増大させた。これは、以前に同定された領域を拡大しかつ以前に単離されていない領域を同定した。一緒にすれば、合計64個の保存された領域をデータベースから同定し、そして16S rRNAの二次構造にマッピングした(図2)。同定された保存された領域を、16S rRNAの系統発生分析で同定された保存された領域と比較した。同定された領域は、系統発生分析により同定された保存された領域に良好に匹敵する。大腸菌(E.coli)16S rRNA結晶構造のエネルギー最小化モデルをこれらの保存された領域で標識して、三次元空間でのそれらの位置を決定した。このモデルは、領域間のいかなる相互作用も同定するのに、また、他のリボソーム成分とのいかなる相互作用も同定するのにもまた使用した(図3)。
本発明の標的
5’ドメイン。16S rRNAの位置1ないし560が5’ドメインであるとみなされる。突然変異ライブラリー中で、5’ドメインは、領域のクラスター若しくは単離された領域いずれかとして見出される27個の保存された領域を含有する。領域3(位置73−76)はヘリックス6(H6、本出願を通じて使用される表記法)中に見出され、そして位置93−97と塩基対形成する(図4a)。領域3の残基の全部が塩基対形成するとは言え、反対鎖の位置94がはじき出される。位置94は何かと相互作用することが知られておらず、そしてこのヘリックスはいずれかの既知の機能と関連付けられていない。このヘリックスは、しかしながら、結晶充填の間にP部位に結合したtRNAを模倣することが報告されたが、しかし、これがin vivoで起こるかどうかは未知である。
領域12(位置198−207)はH10に見出され、そして位置212−219と塩基対形成する(図4b)。二次構造中で示されるとおり、位置204および205は塩基対形成せず、そしてヘリックスからはじき出されている。位置205は主溝中に位置し、主溝との可能な相互作用を破壊する一方、位置204は溶媒に完全に露出されている。H10は30Sサブユニットの溶媒側に位置し、そしてリボソームタンパク質のいずれかと相互作用することは知られていない。このヘリックスの機能は未知である。
領域23(位置428−430)はH16中でバルジループの一部として見出される(図4c)。リボソームタンパク質S4は領域23のバックボーンと相互作用するが、しかしながら、領域23のヌクレオチドは主溝中に面する。このバルジの独特の構造は、保存されない位置412をヘリックスからはじき出す。この領域は、Fe(II)を伸長因子−G(EF−G)中の多様な位置に繋ぎ留めた指向されたヒドロキシルラジカル切断実験の間に切断されることが示され、それがEF−Gの結合部位の一部であることを示唆する。[Wilson,K.S.とNoller,H.F.(1998).Mapping the position of translational elongation factor EF−G in the ribosome by directed hydroxyl radical probing.Cell 92、131−9.]
領域25(位置500−503)、26(位置518−530)および27(位置538−541)はH18に位置する(図4d)。領域25および27はH18の基部にあり、そして530ループ構造の形成で役立つ。領域27の位置538、539および540は位置511、512および513と相互作用する一方、領域27の位置541は位置504と相互作用する。これはステム中にバルジをもたらし、それはその後H18の上部の四塩基ループ(tetraloop)とともに偽結び目構造を形成し得る。偽結び目構造形成は領域26を正しい方向に置き、位置530の機能上重要なヌクレオチドがA部位に配置されることを可能にする。[Yusupov,M.M.、Yusupova,G.Z.、Baucom,A.、Lieberman,K.、Earnest,T.N.、Cate,J.H.とNoller,H.F.(2001).Crystal structure of the ribosome at 5.5 A resolution.Science 292、883−96;およびOgle,J.M.、Brodersen,D.E.、Clemons,W.M.,Jr.、Tarry,M.J.、Carter,A.P.とRamakrishnan,V.(2001).]Recognition of cognate transfer RNA by the 30S ribosomal subunit.Science 292、897−902.位置530は同族および近同族(near−cognate)tRNAの間の識別に関与することが示されている。[Ogle,J.M.、Brodersen,D.E.、Clemons,W.M.,Jr.、Tarry,M.J.、Carter,A.P.とRamakrishnan,V.(2001).Recognition of cognate transfer RNA by the 30S ribosomal subunit.Science 292、897−902.領域26は開始因子1(IF1)、抗生物質ストレプトマイシンおよびrタンパク質(rprotein)S12ともまた相互作用する。Carter,A.P.、Clemons,W.M.、Brodersen,D.E.、Morgan−Warren,R.J.、Hartsch,T.、Wimberly,B.T.とRamakrishnan,V.(2001).Crystal structure of an initiation factor bound to the 30S ribosomal subunit.Science 291、498−501;およびCarter,A.P.、Clemons,W.M.、Brodersen,D.E.、Morgan−Warren,R.J.、Wimberly,B.T.とRamakrishnan,V.(2000).Functional insights from the structure of the 30S ribosomal subunit and its interactions with antibiotics.Nature 407、340−8.]この領域、ならびにそれが相互作用するリボソーム成分が、翻訳忠実度の維持に重要であることが示されている。
領域15(位置285−294)および16(位置297−302)はH11aおよびH12の一部である(図4e)。領域15はH11aとH12の間の結合部の形成に関与している。領域16はH12のステムおよびGNRA四塩基ループの一側を形成する。どのタンパク質もこの領域と相互作用することが見出されていないとは言え、16S rRNAの5’端が該四塩基ループと相互作用しているようであり、おそらくその移動性を制限している。しかしながら、特定の機能はこの領域に関連付けられていない。
リボソームの底部は、突然変異ライブラリーで同定された5領域、すなわち領域4(位置102−106)、8(位置145−147)、9(位置150−153)、10(位置171−175)および11(位置191−193)を含有する。領域8および9を除き、これらの領域はrタンパク質S20の結合に関与する(図4f)。S20はH9およびH44双方と相互作用する一次結合タンパク質である。この相互作用がリボソームの底部を安定化しかつH44をリボソームの本体に固定する。H44の固定は、H44を巻き込むサブユニット間架橋部位の形成、ならびにH44の上部で発生する翻訳の正確度に重要でありうる。S20との相互作用の大部分はしかしながらバックボーン相互作用である。これらの領域の塩基は5’ドメインの他の区分と塩基対形成しかつヘリックスを形成する。最後に、領域8および9はS20への結合に関与していないとは言え、領域10とともにH8のステムおよび内的ループを構成する。
3領域すなわち領域7(位置124−128)、13(位置235−242)および14(位置246−248)のクラスターがH7およびH11中で同定された。rタンパク質S17は一次結合タンパク質であり、そしてこれらの領域のバックボーンを接触させる(図4g)。S17の結合はH7−H11結合部の急カーブを安定化し、かつ、16S rRNAの全般的集成で補助する。領域7および14は塩基対形成し、そしてそれぞれH7若しくはH11のセグメントを形成する。領域13の位置236−239はH7を形成するための塩基対形成に関与する一方、位置240−242はH11を形成するための塩基対形成に関与する。S17との相互作用は、これらの領域の保存を説明するのに不十分なようであるが、しかし他の機能は同定されていない。
5’ドメインの領域の最後のクラスター形成は、領域1(位置39−49)、2(位置52−58)、5(位置109−110)、6(位置113−117)、17(位置310−319)、18(位置322−328)、19(位置337−342)、20(位置438−362)、21(位置365−375)、22(位置384−391)および24(位置447−450)を関わらせる。保存された領域のこの大型クラスターは本体の中心に位置し、そしてrタンパク質S12、S16およびS20と制限された接触を成す(図4h)。保存された領域のこのクラスターの溶媒側はrRNAおよびrタンパク質で覆われている。このクラスターの界面側は、それでも、30Sサブユニットとして溶媒に、若しくは翻訳する場合は50Sサブユニットに露出される。H14の位置343−345とrタンパク質L14の間の1個のサブユニット間架橋B8が同定されている。しかしながらこれらの位置(343−345)は保存されていると同定されなかった。領域19および20はH14の端でループを創製し、これはサブユニット間架橋B8の形成に不可欠でありうる。このクラスター中の他のヘリックスの機能は知られていない。
中央ドメイン。中央ドメインすなわち位置561−930は、7群に連合する16個の保存された領域を含有する。領域34(位置737−741)はH22に位置し、そして非対称内的ループの一部である(図5a)。領域34のバックボーンはrタンパク質S6およびS15との相互作用に関与する一方、該塩基は位置664−669と塩基対形成する。この塩基対形成は位置665をヘリックスからはじき出させる。位置665のはじき出しは、それがH23a中の位置723と相互作用することを可能にする。この相互作用は、H22およびH23が同軸方向に積み重なり得るようにH23aを安定化するのに役立つようである。[Agalarov,S.C.、Sridhar Prasad,G.、Funke,P.M.、Stout,C.D.とWilliamson,J.R.(2000).Structure of the S15,S6,S18−rRNA complex:assembly of the 30S ribosome central domain.Science 288、107−13.]H22およびH23のスタッキングはrRNAのフォールディングおよび他のrタンパク質の結合に重要である。
領域32(位置703−705)はH23とH23bの間の非対称内的ループ中に位置する(図5a)。該ループ内の相互作用は、領域32からのヌクレオチドを含有するポケットの形成をもたらす。領域32の塩基はrタンパク質S11と相互作用し、そしてその主要結合部位であるようである。S11は、H23の折曲がったコンホメーションおよびH23とH24の間の相互作用を安定化するのを助ける。H23およびH24の双方は、A部位でのtRNAの識別である役割を有するようであるE部位に位置推定された。
H21の端の内的ループおよび五塩基ループもまた、ライブラリー中で保存されている
と同定された。ヘリックス21は領域29(位置604−609)、30(位置617−626)および31(位置631−643)を含有する。H21のループ(領域30)はrタンパク質S4とのバックボーンの接触をなす一方、領域30の残部および領域29のバックボーンはS16と相互作用する(図5b)。領域30の位置621は位置42(領域1の一部)と相互作用し、その結果これらの領域が一緒にされる。最後に、領域31および領域29の位置604−606が塩基対形成する。この塩基対形成は、H21の内的ループの形成、および領域29の位置607−610をヘリックスからはじき出すことを見込みうる。位置607および608は、それぞれ、おそらくH21の位置を決める塩基対291:309および292:308と相互作用するようである。最後に、領域29の位置609−610はrタンパク質S4およびS16への結合に関与する。H21は、5’ドメイン中で同定される領域の大型クラスター(領域1、2、5、6、17、18、19、20、21、22および24)の溶媒側に配置される。このヘリックスの位置決めは領域のこのクラスターを保護しうるか、若しくはそれらの相互作用に安定性を提供する。領域30はH21のステムおよびループの一側を形成する。領域30とS16の間のバックボーンの接触が存在するとは言え、他の機能はこのヘリックスに帰されていない。
H24aは領域36(位置783−791)および37(位置795−797)を含有しかつ一般に790ループと命名される(図5c)。領域37は、領域36の位置785−786と塩基対形成して790ループのステムを形成する。690ループは790ループのステムと相互作用して、これら2ループの位置を一緒に決めてE部位の一部を形成する。該ステムの底部は23S rRNAのH69とのサブユニット間架橋B2bの形成でもまた補助する。領域36の残部は該ループ中に伸長する。790ループ(788−789)はP部位およびE部位双方に結合したtRNAと相互作用することが示されている。位置790および791はまた、それがリボソームによりつながれる際にmRNAと相互作用してその方向を安定化する。抗生物質パクタマイシンおよびエデインもまた790ループ中に結合部位を有し、そしてそれぞれトランスロケーション若しくは正確度いずれかを阻害することにより翻訳に影響を及ぼす。790ループのこれらの機能は、系統発生分析および突然変異ライブラリー双方におけるその保存を説明する。
スイッチヘリックス(H27)のループは、土台の底部に位置しかつ溶媒に露出されている2個の保存された領域すなわち領域40(位置894−899)および領域41(902−903)を含有する(図5d)。領域41は領域40の位置896−897と塩基対形成してH27のステムを形成する。領域40の位置894−897はステムの一部である一方、位置898−899はGNRA四塩基ループの一部を形成する。該四塩基ループはH24の基部にドッキングし、位置796、770および810と相互作用する。H27はリボソームの正確度を調節すると考えられていたとは言え、最近の研究はこれが真実でないことを示した。[Lodmell,J.S.とDahlberg,A.E.(1997).A conformational switch in Escherichia coli 16S ribosomal RNA during decoding of messenger RNA.Science 277、1262−7;Gabashvili,I.S.、Agrawal,R.K.、Grassucci,R.、Squires,C.L.、Dahlberg,A.E.とFrank,J.(1999).Major rearrangements in the 70S ribosomal 3D structure caused by a conformational switch in 16S ribosomal RNA.Embo J 18、6501−7;およびRodriguez−Correa,D.とDahlberg,A.E.(2004).Genetic evidence against the 16S ribosomal RNA helix 27 conformational switch model.Rna 10、28−33.]
領域28(位置566−572)、39(位置880−887)および42(位置916−918)は中央ドメインに位置し、そして構造要素であるようである(図5e)。領域39の位置880−884は領域28の位置566−569と塩基対形成してH19を生成する。H19は2個の大きな結合部ループを分離し、そしてまたrタンパク質S12のC末端の結合にも関与している。領域39の残部は、H27のステムを形成するための位置910−912への塩基対形成に関与する。領域28の位置572は、H19、H20、H24およびH25結合部の一区分を形成する一方、位置570および571はH26aのループからの位置865および866と塩基対形成する。位置17−19との領域42の対形成はH2を形成しかつ中央の偽結び目構造を創製する。興味深いことに、位置571はH2の隣の位置18と相互作用して偽結び目構造をさらに安定化する。これらの領域の保存は構造形成および安定化におけるそれらの役割によるとみられる。
中央ドメインの最後のクラスターは領域33(位置710−714)、35(位置773−776)および38(位置801−806)から構成される。領域33はH23中で見出され、そして内的ループの形成に関与するようである(図5f)。領域33の位置712および713はサブユニット間架橋B7bの形成に関与する。領域35および38はH24中に位置する。H24は、バルジ、内的ループおよび保存された790末端ループを含有する。領域35の位置773および774は領域38の位置805および806と塩基対形成する。二次構造と対照的に、G775−U804のゆらぎ対は結晶構造中に存在しない。代わりに、位置804が位置G778とゆらぎ対を形成してバルジを領域35の一部として残す。領域35中のこのバルジ(位置774−776)はまた23S rRNAとも相互作用してサブユニット間架橋B7bを形成する。興味深いことに、領域35の位置777はH24のバルジからはじき出され、そして領域33により創製されるH23の副溝中に配置される。これはH23およびH24の一緒の位置決めで役立ちうる。最後に、領域38の残存する位置(801−803)は、閉鎖塩基対の一部かつ内的ループの最初の塩基である。このクラスター間ならびにrタンパク質S6、S11およびS15とのいくつかの小さな相互作用もまた同定された。
3’ドメイン。16S rRNAの3’ドメインは、位置931ないし該rRNAの3’端よりなる。このドメインは、30Sサブユニットの頭部を構成する位置931−1390よりなる3’主ドメイン、および30Sサブユニットの本体まで延びるヘリックス44を形成する位置1391−1542よりなる3’副ドメインにさらに細分される。30Sサブユニットに帰される解読機能を主として司るのは3’副ドメインである。
領域50(位置1127−1134)はH39の一部としてリボソームの頭部に位置する。H39は非対称内的ループ、バルジおよび五塩基ループを含有する(図6a)。領域50は五塩基ループの前のバルジおよびステムの形成に関与する。位置1130および1131はバルジを形成し、そして該ヘリックスから副溝に排除される。残存する位置が塩基対形成し、そして五塩基ループの前のバルジおよびステムの形成の原因でありうる。rタンパク質S9は位置1128−1131とのいくつかのバックボーン接触に関与するとは言え、特定の機能はこの領域と関連付けられていない。
領域51(位置1153−1156)はリボソームの溶媒側のH51中に位置する。領域51はH38、H39およびH40の間の結合部の一部である(図6b)。位置1153−1155は、二次構造で見られるとおり位置1118−1120と塩基対形成する。位置1156は位置1117および1179と相互作用しているようであり、それが緊密な近接にあるようにバルジの他側を安定化する。この領域の保存はこの結合部の形成におけるその役割によるとみられる。
ヘリックス29、30、41および42は3’主ドメイン中の結合部から広がる。領域
43(位置939−941)、44(位置944−948)、55(位置1233−1234)、56(位置1290−1296)および57(位置1300−1305)は、この結合部を取り囲むヘリックスを構成する(図6c)。これらの領域の大部分はヘリックス中に位置し、数個の位置が実際に結合に関与するとは言え、これらのヘリックスの正確な構造が結合部の適正な形成を確実にするとみられる。リボソームタンパク質S7、S9およびS13はこれらの領域により形成されるヘリックスに結合し、これらの領域の保存をおそらく説明する。
領域60(位置1343−1353)および61(位置1369−1375)は、H28、H29およびH43の間の結合部、ならびにH43のステムの一部を形成する(図6d)。領域60の位置1350−1353は領域61の位置1369−1372と塩基対形成する。双方の領域の残存する位置が結合部を形成する。rタンパク質S7およびS9がこれら2領域と広範囲の接触をなす。S7は一次結合タンパク質である一方、S9は二次結合タンパク質である。一次結合タンパク質の結合はRNAの正確なフォールディングおよびその後のタンパク質の結合に不可欠である。領域60および61の保存はS7の結合におけるそれらの役割によるようである。
5個の保存された領域のクラスター(45(位置958−959)、46(位置976−985)、54(位置1218−1223)、58(位置1309−1316)および59(位置1323−1328))が、rタンパク質S19の主結合部位を形成すると同定された。これらの領域は30Sサブユニットの界面側に位置し、そしてS19と広範囲の接触をなすが、しかし、S13およびS14を包含する数個の二次および三次結合rタンパク質ともまた相互作用する(図6e)。領域58および59は、S19の結合におけるそれらの役割により保存されるようである。領域58および59により形成されるH42のループは、H30、H31およびH32の間の結合部(それらの大部分は領域45、46および54により形成される)と相互作用する。H31のループ(970ループ)はP部位に位置し、そしてP部位に結合されたtRNAと相互作用することが示されている。S19の結合は、S16 rRNAのH31とH43の間の相互作用を安定化しかつP部位中の970ループの位置決めを可能にするとみられる。
リボソームを通るmRNAの経路がx線結晶学で解明された。[Yusupova,G.Z.、Yusupov,M.M.、Cate,J.H.とNoller,H.F.(2001).The path of messenger RNA through the ribosome.Cell 106、233−41.]mRNAは、リボソーム界面におよびそれから2個のチャンネルを縫うようにして進むことが示された。上流のチャンネルは、リボソームの頭部、首部および肩部により創製される開口部である。頭部および首部で、このチャンネルの組成は、界面側で領域47(位置1048−1058)、48(位置1066−1073)、49(位置1102−1106)、52(位置1191−1195)および53(位置1203−1208)、ならびに溶媒側でリボソームタンパク質S2、S3、S4およびS5を包含する(図6f)。チャンネルの底部は530ループにより境界を定められる(中央ドメインの節を参照されたい)。領域48および49はH35(rタンパク質S2の主結合部位)を形成する。より重要にではあるが、S5と相互作用するH36の形成がありうる。S5はリボソームの溶媒側に結合しかつmRNAチャンネルの形成で役立つ。領域48の位置1068はスペクチノマイシンとの相互作用にもまた関与する。[Carter,A.P.、Clemons,W.M.、Brodersen,D.E.、Morgan−Warren,R.J.、Wimberly,B.T.とRamakrishnan,V.(2000).Functional insights from the structure of the 30S ribosomal subunit and its interactions with antibiotics.Nature 407、340−8.]領域47および53の塩基対形成はH34の一部を形成する。H34のこの区分は位置1053−1054を巻き込むバルジを含有する。位置1053は位置1057および1203と塩基トリプルを形成する一方、位置1054はmRNAチャンネルからはじき出されて、それがA部位に結合されたtRNAならびにテトラサイクリンと相互作用することを可能にする。以前に、位置1054は、A部位におけるコドン−アンチコドン相互作用の第三の位置と相互作用することが示された。領域47および53の保存は、位置1054のはじき出しを見込むためであるとみられる。この領域中の最後の領域は領域52である。反対鎖とのこの領域の塩基対形成は位置1196でのバルジの形成をもたらし、ヘリックスから塩基をはじき出しかつこの位置がテトラサイリンと相互作用することを可能にする。位置1196はmRNAチャンネルに向けられ、そしてA部位の下流でmRNAの位置を定めるようはたらきうる。この領域は位置1192(スペクチノマイシン耐性を賦与する突然変異)もまた含有する。[Sigmund,C.D.、Ettayebi,M.とMorgan,E.A.(1984).Antibiotic resistance mutations in 16S and 23S ribosomal RNA genes of Escherichia coli.Nucleic Acids Res 12、4653−63.]スペクチノマイシンは、A部位からP部位へのtRNAの伸長因子G(EF−G)に触媒されるトランスロケーションを阻害する。この領域はEF−G結合に関与しないとは言え、頭部の動きはタンパク質合成の局面で重要であるようであり、そしてスペクチノマイシン結合により影響を及ぼされ得る。[Peske,F.、Savelsbergh,A.、Katunin,V.I.、Rodnina、M.V.とWintermeyer,W.(2004).Conformational changes of the small ribosomal subunit during elongation factor G−dependent tRNA−mRNA translocation.J Mol Biol 343、1183−94.]H34中に位置する多数のバルジが柔軟性を増大させかつタンパク質合成に不可欠な必要とされる動きを見込みうる。これらの機能に加え、これらの領域はまた、mRNAチャンネルの溶媒側を構成するリボソームタンパク質S3、S4およびS5と相互作用しかつそれらの位置を定める。これらのタンパク質との相互作用は、ありそうには、翻訳のためmRNAを正しく向けることにおける第一段階である。
保存された領域の最後のクラスターは解読部位である。領域62(位置1387−1389)、63(位置1399−1411)および64(位置1488−1501)がH44の上部に位置する(図6g)。領域62は位置928−930と塩基対形成してヘリックス28の一部を形成する。この領域の隣が、該ヘリックスからはじき出されかつ位置1505に積み重なる位置925のバルジである。このスタッキングは、位置1505と1506の間の方向の大きな変化を安定化するのに役立ちうる。方向のこの変化はH45の位置をH44の隣に定めかつそれらの相互作用を可能にする。領域63および64は、tRNA結合、開始因子1(IF1)結合、アミノグリコシド抗生物質結合、およびmRNAの解読の部位と同じくらいリボソーム機能において重要と多数の研究で以前に同定された。A部位中の位置1408、1492および1493は、同族のtRNA結合の決定におけるそれらの役割により期待されるであろうとおり高度に保存されている。[Ogle,J.M.、Brodersen,D.E.、Clemons,W.M.,Jr.、Tarry,M.J.、Carter,A.P.とRamakrishnan,V.(2001).Recognition of cognate transfer RNA by 30S ribosomal subunit.Science 292、897−902.]位置1400、1402、1403および1498もまた、それらがP部位の一部であるため、重要であると同定された。サブユニット間架橋B2aは、領域63および64中の位置1408−1410および1494−1495、ならびに23S rRNAからのヘリックス69を関わらせる。付加的な保存された領域が機能のための適切な構造の形成を司るようである。
突然変異ライブラリーの分析は、機能に必要とされる多数の領域を同定した。既知の機能上重要な領域の同定は、他の同定された領域もまた機能に重要であるという仮定に信頼を与える。このライブラリーからの保存された領域の系統発生地図との比較は顕著な類似性を示す。しかしながら、本明細書に記述される領域は、系統発生分析で見られるものより少なく広範囲である。この差違の1つの可能な説明は、選択における低下された機能要件である。リボソームは、完全に機能的であるために必要とされないため、機能を低下させかつ従って適応度を低下させる突然変異もまた表される。これらの突然変異は、とは言え環境中で生存しないとみられ、そして従って系統発生分析で保存されていることが見出される。突然変異ライブラリー中の保存された領域はいずれかの機能に絶対に必要とされる位置を表す。16S rRNAの全ドメイン中の保存された領域が同定され、rRNAがその機能を遂行するために全体としてはたらくことを意味している。機能に不可欠であるようであるのが、末端ループよりむしろ内的ループおよび結合部であることは興味深い。
本発明の核酸
本発明の一局面は配列番号1〜64よりなる群から選択される核酸配列に関し;本発明の別の局面は、核酸テザーにより結合された配列番号1〜64よりなる群から選択される2核酸配列に関し;本発明の別の局面は、核酸テザーにより結合された配列番号1〜64よりなる群から選択される3核酸配列に関し;本発明の別の局面は、核酸テザーにより結合された配列番号1〜64よりなる群から選択される4核酸配列に関し;本発明の別の局面は、核酸テザーにより結合された配列番号1〜64よりなる群から選択される5核酸配列に関し;および、本発明の別の局面は、核酸テザーにより結合された配列番号1〜64よりなる群から選択される5と11個の間の核酸配列に関する。本発明の別の局面は、場合によっては図10に示される組み合わせの図9の核酸配列の使用に関する。本発明の別の局面は、図4〜6に示されるクラスターに関する。
本発明の別の局面は、式I:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、
Tは、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約85%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択され;
Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
nは1〜11の間の整数であり;ならびに
mは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Lが未置換である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが1、2、3若しくは5である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約90%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約95%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約99%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号1〜64よりなる群から選択される前述の核酸に関する。
本発明の別の局面は、式II:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、
Tは、配列番号3、12、23、50および51よりなる群から選択され;
Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
mおよびnは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号3である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号12である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号23である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号50である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号51である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがフルオレセインである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがビオチンである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよ
びウリジンよりなる群から選択される前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびnが0〜25の間の整数である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびnが5〜15の間の整数である前述の核酸に関する。
本発明の別の局面は、III:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、
およびTは、配列番号15、16、32、34、36、37、40、41、56、57、60および61よりなる群から選択され;
Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
m、nおよびpは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号15であり;およびTが配列番号16である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが4である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号32であり;およびTが配列番号34である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが31である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号36であり;およびTが配列番号37である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが3である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号40であり;およびTが配列番号41である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが2である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号60であり;およびTが配列番号61である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが15である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがフルオレセインである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがビオチンである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびpが0〜25の間の整数である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびpが5〜15の間の整数である前述の核酸に関する。
本発明の別の局面は、VI:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、
、TおよびTは、配列番号7、13、14、25、26、27,28、29、30、31、33、35、38、39、42、62、63および64よりなる群から選択され;
Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
m、n、pおよびqは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号25であり;Tが配列番号26であり;およびTが配列番号27である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが14である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが7である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号7であり;Tが配列番号13であり;およびTが配列番号14である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが6である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが3である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号29であり;Tが配列番号30であり;およびTが配列番号31である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが7である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが4である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号28であり;Tが配列番号39であり;およびTが配列番号42である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが7である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが28である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号33であり;Tが配列番号35であり;およびTが配列番号38である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが24である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号62であり;Tが配列番号63であり;およびTが配列番号64である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが10である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがフルオレセインである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがビオチンである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびqが0〜25の間の整数である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびqが5〜15の間の整数である前述の核酸に関する。
本発明の別の局面は、V:
Figure 2008544744
[式中、各存在について独立に、
、T、T、TおよびTは、配列番号4,8、9、10、11、43、44、45、46、47、48、49、52、53、54、55、56、57、58および59よりなる群から選択され;
Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
m、n、p、q、rおよびsは0〜40の間の整数である]
により表される核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号4であり;Tが配列番号8であり;Tが配列番号9であり;Tが配列番号10であり;およびTが配列番号11である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが2である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、qが17である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、rが15である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号43であり;Tが配列番号44であり;Tが配列番号55であり;Tが配列番号56であり;およびTが配列番号57である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが2である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、rが3である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号45であり;Tが配列番号46であり;Tが配列番号54であり;Tが配列番号58であり;およびTが配列番号59である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが16である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、rが6である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Tが配列番号47であり;Tが配列番号48であり;Tが配列番号49であり;Tが配列番号52であり;およびTが配列番号53である、前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、nが7である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、pが37である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、rが7である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがフルオレセインである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Zがビオチンである前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびsが0〜25の間の整数である前述の核酸に関する。
ある態様において、本発明は、mおよびsが5〜15の間の整数である前述の核酸に関する。
標的の改良
上で示された標的を同定するのに使用される同一の方法(「即時進化」)を、それらをさらに改良するのに使用する。本方法の利点の1つは、それが、薬作用物質耐性に至る可能性を有するすべての標的突然変異の同定を見込み、かつ、該標的を使用して新たな薬物リード(lead)を単離する前に決定的に重要な、構造的および決定的に重要でないヌクレオチドの決定を可能にすることである。
標的スクリーニング
本明細書に記述されるとおり、機能的標的突然変異のライブラリーを、標的の野生型および実現可能な変異体を認識する新たな薬物リードを発見するために化合物ライブラリーをスクリーニングするのに使用する。最初に、ライブラリーを野生型標的でスクリーニングする。ヒットをその後、対応するヒト標的に対し対スクリーニングして、ヒトリボソームを阻害するであろう化合物を除外する。化合物をその後、実現可能な変異体のプールに対しスクリーニングして、野生型および実現可能な変異体双方の配列と相互作用する化合物を選択して、かように標的部位の突然変異に抵抗性であるはずである薬物について選択する。このアプローチにより同定されるヒットは、標的の天然のリガンド(それが存在する場合)を模倣するはずである。
大部分の小分子スクリーニングのアプローチは、タンパク質に結合する分子の同定に重点を置く。タンパク質と相互作用する治療薬の研究から多くを学び得る一方、本明細書に記述されるスクリーニングは、RNA標的に基づく薬物設計戦略の使用を必要とする。例えば、そして制限なしにファージディスプレイライブラリー、合成ペプチドライブラリーおよびRNA結合化合物を使用するRNA−リガンドに基づくスクリーニングアッセイを使用して、RNA標的中の決定的に重要なヌクレオチドに結合し得る分子を同定し得る。
ある態様において、標的を固体支持体に固定することが有利でありうる。多数の固定技術が使用されており、そして固相イムノアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイおよび固定した酵素の分野で公知である。[例えば:Hermanson,Greg,T.Bioconjugate Techniques.Academic Press、ニューヨーク。1995、785pp;Hermanson,G.T.、Mallia,A.K.とSmith.P.K.Immobilized Affinity Ligand Techniques.Academic Press、ニューヨーク、1992、454pp;およびAvidin−Biotin Chemistry;A Handbook.D.Savage、G.Mattson、S.Desai、G.Nielander、S.MorgansenとE.Conklin、Pierce Chemical Company、イリノイ州ロックフォード、1992、467ppを参照されたい。]
多様なスクリーニングアッセイが、RNA−リガンド相互作用を特異的に評価するのに開発された。例えば、Chowらにより開発された「5Fアッセイ」[Llano−Sotelo,B.、Azucena,E.F.,Jr.、Kotra,L.P.、Mobashery,S.とChow,C.S.(2002).Aminoglycosides
Modified by Resistance Enzymes Display Diminished Binding to the Bacterial Ribosomal Acyl−Transfer Site.Chemistry & Biology 9、455−463.]その中で、RNAは色素分子(例えばフルオレセイン若しくは比色標識)で標識され、そしてRNAのリガンドに誘導されるコンホメーション変化をモニターする。色素分子の例は、Fluorescent and Luminescent Probes for Biological Activity(Mason,W.T.編、第2版、Academic Press、1999)(引用することにより本明細書に組込まれる)に見出し得る。重要なことには、本発明は5’端標識の性質により制限されず;多様な適する5’端標識が当該技術分野で既知であり、そして限定されるものでないが、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイトおよびジゴキシゲニンを挙げることができる。
5Fアッセイは蛍光に基づき、そしてリボソームのA部位でアミノグリコシドにより誘導されるコンホメーション変化を研究するのに使用されている。[Fourmy,D.、Recht,M.I.、Blanchard,S.C.とPuglisi,J.D.(1996).Structure of the A site of Escherichia coli 16S Ribosomal RNA Complexed with an Aminoglycoside Antibiotic.Science 274、1367−1371;およびYoshizawa,S.、Fourmy,D.とPuglisi,J.D.(1998).Structural Origins of Gentamicin Antibiotic Action.EMBO J.17、6437−6448.]このアッセイを使用して、A部位に結合する新たな抗生物質を発見し、ならびに酵素で改変されたアミノグリコシドの結合をモニターした。[Llano−Sotelo,B.、Azucena,E.F.,Jr.、Kotra,L.P.、Mobashery,S.とChow,C.S.(2002).Aminoglycosides Modified by Resistance Enzymes Display Diminished Binding to the Bacterial Ribosomal Acyl−Transfer Site.Chemistry & Biology 9、455−463;およびHaddad,J.、Kotra,L.P.、Llano−Sotelo、Kim,C.A.、E.F.,Jr.、Liu,M.V.、S.B.、Lee.H.C.、C.S.とMobashery,S.(2002).Design of Novel Antibiotics that Bind to the Ribosomal Acyltransfer Site.J.Am.Chem.Soc.124、3229−3237.]アミノグリコシドアナログの1種が、ヒト18S rRNAを上回る16S rRNAへの結合の45倍の増強を表し(A1408対G1408)、リガンド結合の高い特異性がほとんど同一の配列をもつRNAについてさえ達成され得ることを示す。このアッセイで、標的RNAフラグメントの5’端をフルオレセイン若しくは別の色素で標識する。あるいは、RNAを、5’ビオチン標識を伴い化学的に合成し得る。[Cannone,J.J.、Subramanian,S.、Schnare,M.N.、Collett,J.R.、D’Souza,L.M.、Du,Y.、Feng,B.、Lin,N.、Madabusi,L.V.、Muller,K.M.、Pande,N.、Shang,Z.、Yu,N.とGutell,R.R.(2002).The Comparative RNA Web(CRW)Site:an online database of comparative sequence and structure information for ribosomal,intron,and other RNAs:Correction.BMC Bioinformatics 3、15.]このアッセイの1利点は、RNAおよびリガンドの小容量および濃度のみが必要とされ(μL、nM−μM)かつそれを96若しくは384ウェルプレート形式に適合させ得ることである。
本発明の標的をスクリーニングするのに使用しうる別のアッセイは「3F−FRET」アッセイである。[Batey,R.T.とWilliamson,J.R.(1996).Interaction of the Bacillus stearothermophilus ribosomal protein S15 with 16S rRNA:II.Specificity determinants of RNA−protein recognition.J Mol Biol 261、550−67.]このアッセイは、リガンドの存在下でのRNAフラグメントのコンホメーション変化およびリガンドによるリボソームタンパク質/rRNA複合体の破壊の双方を検出し得る3フルオロフォア蛍光共鳴エネルギー移動アッセイである。
3F−FRETアッセイは、リボソーム集成の小分子阻害剤についてスクリーニングするのに使用されている。30Sリボソームサブユニットの集成の間に、小サブユニットタンパク質が階層的様式で16S rRNAに結合する。S15は、16S rRNAの中央ドメイン中の三方向結合部と相互作用しかつコンホメーション変化を誘発する一次結合リボソームタンパク質である。該アッセイにおいて、S15結合部位を含有するRNAフラグメントを2種のフルオロフォアで標識し、そして第三のフルオロフォアをS15タンパク質に結合する。結合部に結合しかつコンホメーションに影響を及ぼす化合物を同定し得る。該アッセイは高度に感受性でありかつハイスループットスクリーニングのため384ウェルマイクロタイタープレート中で実施し得る。
双方のアッセイの応用は下に見出される例示でさらに論考する。
化合物ライブラリー
大部分の化合物集合物およびコンビナトリアルケミストリーが、タンパク質に結合する分子の同定に基づいて設計された。リボソームのRNA分子は多数のタンパク質に結合し、そして、該過程はRNA分子の規定された三次元構造に依存する。本発明のrRNA標的はrRNA/タンパク質相互作用に関与しうる。潜在的薬物リードは、タンパク質との相互作用が阻害されるように核酸の機能的三次元構造を変えうるか、若しくはそれらは能力のあるRNA−タンパク質複合体の形成を予防しうる。これゆえに、タンパク質を標的とした治療薬で使用される同一化合物をスクリーニングしうる一方、RNAと相互作用するように特別に設計される化合物もまたスクリーニングしうる。rRNA標的の天然のリガンドはタンパク質のRNA結合ドメインであることがありそうであるため、該戦略は、ファージおよびペプチドライブラリーと一緒にRNA結合分子を含有する化合物ライブラリーを使用して弱い結合ヒットを見出すことである。これらのヒットをその後、構造研究において標的と一緒に分析し、次いでリードを開発する。
ファージおよびペプチドライブラリーをスクリーニングに使用しうる。ファージディスプレイの方法論は、rRNA領域のような標的に対する高親和性をもつペプチドリガンドおよびそれらの機能的変異体を製造するための便宜的一方法を提供する。この化合物分類は、i)多数のペプチドが抗生物質活性を表す;ii)ペプチドはRNA分子を結合する証明された能力を有する;iii)標準的な20種のアミノ酸のみを使用する分子多様性のレベルは莫大であり;「非天然の」アミノ酸の包含は該多様性をなおさらに劇的に増大
させる;iv)ペプチドの生成(ファージディスプレイ若しくは化学合成いずれかによる)は慣例でありかつ高度に信頼できる;v)ペプチドリードは、ペプチド以外のリガンドおよびペプチド模倣物を生成するための基礎として使用し得る、ならびにvi)ペプチドおよびそれらの誘導体は治療薬としての使用の歴史を有する、ために選ばれた。[Barrick,J.E.とRoberts,R.W.(2002).Sequence Analysis of an Artifical Family of RNA−Binding Peptides.Protein Sci.11、2688−2696;Adang,A.E.P.、Hermkens,P.H.H.、Linders,J.T.M.、Ottenheijm,H.C.J.とvan Staveren,C.J.(1994).Case Histories of Peptidomimetics:Progression from Peptides to Drugs.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas 113、63−78;およびKieber−Emmons,T.、Murali,R.とGreene,M.I.(1997).Therapeutic Peptides and Peptidomimetics.Curr Opin.Biotech.8、435−441.]重要なことに、これらの実験は、標的の高分解能構造、若しくは標的および実現可能な(機能的)突然変異のどの領域(1個若しくは複数)が構造的に類似であるかについての情報のいかなる事前の知識なしにも実施し得る。最後に、ペプチドおよび他の有機リガンドを、バルジ形成した(bulged)残基および拡大されかつ接近可能な主溝(提案される標的中に存在しうる構造)を含有するRNA領域を結合するように設計し得る。[Hwang,S.、Tamilarasu,N.、Ryan,K.、Huq,I.、Richter,S.、Still,W.C.とRana,T.M.(1999).Inhibition of Gene Expression in Human Cells Through Small−Molecule−RNA Interactions.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96、12997−13002;Mucha,P.、Szyk,A.、Rekowski,P.、Weiss,P.A.とAgris,P.F.(2001).Anticodon Domain Mathylated Nucleosides of Yeast tRNAPhe are Significant Recognition Deteminants in the Building of a Pharge Display Selected Peptide.Biochemistry 40、14191−14199;Mucha,P.、Szyk,A.、Rekowski,P.、Guenther,R.とAgris,P.F.(2002).Interaction of RNA with Pharge−Display Selected Peptides Analyzed by Capillary Electrophoresis Mobility Shift Assay.RNA 8、698−704;Wang,Y.、Hamasaki,K.とRnado,R.R.(1997).Specificity of Aminoglycoside Binding to RNA Constructs Derived from the 16S rRNA Decoding Region and the HIV−RRE Activator Region.Biochemistry 36、768−669;およびLind,K.E.、Du,Z.、Fujinaga,K.、Peterlin,B.M.とJames,T.L.(2002).Structure−Based Computational Database Screening,In vitro Assay,and NMR Assessment of Compounds that Target TAR RNA.Chem.Biol.9、185−193.]
「ヒット」の集合物が一旦生成されれば、ハイスループットスクリーニングのための新たな化合物の選択を導くために、化合物の集中されたライブラリーを、ペプチドおよび化合物の構造を使用して集成する。これらの努力は、合理的決断を行うことを可能にする、RNA−リガンド複合体のNMR研究、および各リガンドに対する部位特異的化学変化に
よる結合相互作用の微調整により補助されうる。商業的に入手可能な化合物および特許の集合物を本発明の方法で使用しうる。
標的および化合物の構造研究
ヒット(ペプチドおよび化合物)ならびに薬物リードのそれらの大腸菌(E.coli)rRNA標的との相互作用を、NMR分光法を使用して特徴付けして、該相互作用で重要な、重要な官能基を決定する。このデータは、合理的薬物設計および医薬品化学を使用する薬物リードの改変において生物学的利用性、薬力学を改良しかつ毒性を低減するために役立つ。
NMR研究はいくつかの型の決定的に重要な情報を提供する。第一に、NMRを使用して、リボソームの情況から採用された単離されたRNA標的の構造がリボソーム中でのそれらの構造に似ているかどうか、そして従って化合物ライブラリーをスクリーニングするための妥当な標的であることができるかどうかを確認する。NMR分光法は、小分子リガンドのRNA標的との結合の機構に関する詳細な立体化学情報もまた提供する。最後に、NMR研究は、大腸菌(E.coli)とヒト小サブユニットrRNAの間の決定的に重要な差違を示す。野生型および変異体の構造の比較は、リボソーム機能に必要とされる不可欠な官能基および機能的折り畳み(fold)を示すことができ、それによりこれらの決定的に重要な残基に薬物の設計の焦点を当てる。RNA−リガンド複合体の構造の特徴付けは、各化合物が不可欠な標的モチーフをどのように認識するかを示すことができる。さらに、結合された薬物リードの存在および非存在下でのNMRによるRNAダイナミックスの特徴付けは、RNA認識における誘導適合の役割を示すことができる。[Chow,C.S.とBogdan,F.M.(1997).A Structural Basis for RNA−Ligand Interactions.Chem.Rev.97、1489−1513.]
標的の検証
潜在的薬物化合物を、真核生物および細菌のin vitroタンパク質合成アッセイで試験する。野生型および変異体の細菌リボソームを阻害するがしかし真核生物リボソームを阻害しない化合物をさらに開発し、そして選択された標的のin vitro検証を可能にする。
別の態様において、上で同定される機能上重要な領域を、生物体の緊密に関係した群にそれらが存在するかどうかに基づき群に分割する。例えば、rRNAのいくつかの領域は全細菌中で見出されるがしかし他の生物体で見出されない。rRNAの他の領域は、特定の1種のメンバー、例えばミコバクテリウム属(Mycobacterium)若しくは連鎖球菌属(Streptococcus)のメンバーの全部のような、細菌の緊密に関係した群でのみ見出される。
さらなる一態様において、生物体の非常に大きな群、例えば全細菌若しくは全真菌で見出される領域を、その群内の多数の生物体からの感染症を処置するのに使用しうる広域スペクトルの抗生物質を開発するのに使用する。本発明の方法は、同定されるこれらの領域および機能的変異体リボソームで実施しうる。これらの機能的変異体リボソームは例えば化合物ライブラリーでスクリーニングしうる。
なお別の態様において、連鎖球菌属(Streptococcus)の全メンバー若しくはミコバクテリウム属(Mycobacterium)の全メンバーのような、生物体の比較的小さな群においてのみ位置する領域を、これらのより小さな群にある生物体の増殖のみを阻害することができる狭域スペクトルの抗生物質を設計するのに使用しうる。本発明の方法は、同定されるこれらの領域および機能的変異体リボソームで実施しうる。こ
れらの機能的変異体リボソームは例えば化合物ライブラリーでスクリーニングすることができる。
本発明の方法
本発明の一局面は、
核酸の蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立する段階;
試験化合物を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立する段階;
前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに
前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定する段階
を含んでなる、前述の核酸のいずれかに結合する作用物質の同定方法に関する。
ある態様において、本発明は、
同定された作用物質を改変してそれにより改変された作用物質を形成する段階;ならびに前記改変された作用物質を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより改変された第二の蛍光示度を確立する段階;
前記第一の蛍光示度と前記改変された第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに
前記第一の蛍光示度と前記第二の改変された蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより改変された作用物質を同定する段階
をさらに含んでなる、前述の方法に関する。
本発明の別の局面は、
前述の核酸のいずれかの蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立すること;
試験化合物を前記核酸と接触させること、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立すること;
前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定すること;
前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定すること;
細胞、細胞抽出液若しくは精製されたリボソームにそれを投与することにより、該作用物質の阻害特性をアッセイすること;ならびに
タンパク質合成を検出することであって;ここで、タンパク質合成の減少は該作用物質がタンパク質合成の阻害剤であることを示す、
を含んでなる、タンパク質合成の阻害剤の同定方法に関する。
ある態様において、本発明は、作用物質の阻害特性をアッセイすることが、タンパク質合成を検出することを含んでなる、前述の方法に関する。
ある態様において、本発明は、作用物質の阻害特性をアッセイすることが、mRNA翻訳を阻害することについての阻害定数を決定することを含んでなる、前述の方法に関する。
本発明の別の局面は、前述の方法いずれか1つ得られる化合物に関する。本発明のなお別の局面は、患者が、例えば大腸菌(E.coli)、緑膿菌(P.aeruginosa)などにより引き起こされる感染症のような微生物感染症と関連する状態に苦しめられている、前記方法のいずれか1つにより得られる化合物のそれの必要な患者への投与方法に関する。ある態様において、前記微生物感染症は細菌感染症である。
[実施例]
例示
本発明は今や全般的に記述されたので、本発明のある局面および態様の具体的説明の目的上単に包含されかつ本発明を制限することを意図していない以下の実施例を参照することにより、それはより容易に理解されるであろう。
標的の選択
サブドメインを、特定の選択基準を使用して本明細書で同定される64のRNA「目的領域」から潜在的標的として選択する。本明細書で同定される標的のうち8種は既知の抗生物質標的である。56の潜在的薬物標的の残存するプールから、これらの領域のいくつかを、以下の基準、すなわち(1)大きさおよび複雑さ、(2)修飾ヌクレオチドの非存在、(3)タンパク質若しくはrRNAの他の部分との既知の相互作用、(4)溶媒への接近可能性、(5)対応するヒト配列からの差違、(6)単離されたRNA標的が正しくフォールディングするかどうか、およびNMR分析に従いやすいかどうか、ならびに(7)既知のリガンドがそこに存在するかどうか、に基づき、さらなる開発のため選ぶ。
配列組成およびヒトrRNAに対する類似性に基づき標的のいくつかを除外した後、残存する標的RNAを、正しくフォールディングしかつそれらが完全なリボソーム中で有すると同一の天然のコンホメーションを有するそれらの能力について評価する。各目的領域の小サンプルを合成し、そし1D NMR実験を実施してどの領域が正しくフォールディングするか(完全なリボソームの情況での該領域と比較して)、およびどれが最良のNMRスペクトルを示しかつ従ってNMR構造決定に従いやすいかを決定する。標的は溶媒への曝露に際しての変化(該標的が接近可能であるかどうかをわれわれに告げる)についてもまた評価する。
大腸菌(E.coli)の標的を、標準的ホスホルアミダイト化学を使用して合成し、また、Dharmaconから商業的に得ることができる。比較的単純な一連の実験がRNAの相同性構造を確認する。各目的領域について、化学的プロービング実験を、単離されたドメインならびに完全な30Sリボソームで実施して、それらが類似の反応性パターンおよび従って類似の構造を有するかどうか決定する。類似のパターンを示す領域を、1DイミノプロトンNMRおよび2D NOESYにより研究する。野生型大腸菌(E.coli)ドメインの帰属の利用可能性は、われわれがNOEのパターンおよび化学シフトを一致させて野生型および単離された領域の構造が類似であるかどうかを定性的に決定することを可能にする。
標的の改良
「即時進化」を使用して、RNAサブドメイン中の薬作用物質耐性につながり得るすべての突然変異を同定し、また、NMR分光法および相同性モデル化を使用して2標的の不可欠の構造成分を決定する。
薬物標的の飽和突然変異誘発およびクロラムフェニコール選択実験を、即時進化を使用して実施して、実現可能な変異体を同定する。実現可能な変異体を配列決定し、アッセイしかつ分析して、各標的の不可欠の成分を同定する。各変異体のGFP産生を、全細胞中のGFP蛍光を測定することにより決定する。飽和突然変異誘発実験で同定される不可欠の配列および構造モチーフを、標的RNA中の提案されたモチーフを破壊若しくは維持するのいずれかの部位特異的突然変異を構築すること、およびタンパク質合成に対する該突然変異の影響をin vivoで測定することにより検証する。
RNA相同性モデル化ソフトウェア(例えばJohn SantaLucia博士およ
びDNA Software,Inc.により共同で開発されたもの)を使用して、野生型標的、実現可能な変異体および対応するヒト配列の構造を予測する。該ソフトウェアは既知の3D構造の入力を必要とする。次に、該ソフトウェアは、3D構造中のどこで置換、欠失若しくは挿入を行うことができるかを決定するために配列アライメントを必要とする。各ドメインの配列アライメントは、双方の二次構造からの対にされた残基が適正な登録にある、制約にかけられる配列アライメントを自動的に実施するSBSA(構造に基づく配列アライメント(structure based sequence alignment))と呼ばれる新たなアライメントプログラムを用いて行いうる。大腸菌(E.coli)からの16S rRNAおよびヒト18S rRNの系統発生的に決定された二次構造が利用可能である。
無作為突然変異誘発および実現可能な変異体の選択。飽和突然変異誘発を、Higuchiにより本質的に記述されるところのPCR突然変異誘発により実施する。[Higuchi,R.(1989).Using PCR to engineer DNA.PCR Technology(Erlich,H.A.編)中pp.61−70、Stockton Press、ニューヨーク。(Erlich,H.A.編版).]部分的無作為化突然変異を、組換えPCRを使用して導入し、pRNA123にクローン化し、そして電気穿孔法により大腸菌(E.coli)DH5細胞を形質転換するのに使用する。所定の標的の実現可能な変異体の数は、選択の緊縮性および標的の機能的制約に依存する。実現可能な変異体を単離するために、100μg/mlアンピシリン、1mM IPTGおよび50μg/mlクロラムフェニコールを含有するLB寒天上に形質転換体をプレーティングする。これは、第二の部位の補完突然変異の連続的蓄積により耐性につながりうる低下させた活性をもつ突然変異を排除することを回避するための系で野生型リボソームを発現する細胞のクロラムフェニコールの最小阻害濃度(MIC)(700μg/ml)の有意に下である。[Bjorkman,J.、Nagaev,I.、Berg,O.G.、Hughes,D.とAndersson,D.I.(2000).Effects of environment on compensatory mutations to ameliorate costs of antibiotic resistance.Science 287、1479−82;およびAndersson,D.I.、Bjorkman,J.とHughes,D.(1998).{Antibiotic resistance here to stay?Compensatory mutations restore virulence of resistant bacteria}.Lakartidningen 95、3940、3943−4.]PCR反応、制限酵素消化、DNAライゲーションおよび電気穿孔法は標準的手順に従って実施することができる。電気穿孔法は、実現可能な変異体の単離のための十分な形質転換体を提供するために、BTX高容量(800μl)電気穿孔チャンバーを使用して実施することができる。
単離および特徴付けは、各標的について約300の実現可能な変異体について実施する。分析される変異体の最終数は、これらの変異体からのデータの初期評価に依存する。予備実験に基づき、300の変異体は各部位の実現可能な変異体の総数を超えるようであり、そして、機能に不可欠である標的の成分の同定を可能にするのに十分であるはずである。再サンプリングの統計学を使用して、当初の300の単離物からのデータに基づき実現可能な変異体の可能な総数が決定された。[Lee,K.、Varma,S.、SantaLucia,J.,Jr.とCunningham,P.R.(1997).In vivo determination of RNA structure−function relationships:analysis of the 790 loop in ribosomal RNA.J.Mol.Biol.269、732−43;およびZhang,K.とZhao,H.(2000).Assessing reliability of gane clusters from gene expression data.Funct Integr Genomics 1、156−73.]実現可能な変異体の予測される数が300の初期単離物より大きい場合、付加的な変異体を単離しかつ特徴付けして、可能な標的部位変異体の大部分が単離されたことを確認する。変異体構築物を、双方の外的ライゲーション結合部を通して配列決定して、増幅反応の間に挿入されたプログラムされない突然変異の存在について確認する。
GFPアッセイ。一夜培養物をLB−Amp100培地で希釈し、そして37℃で振とうしながらOD600=0.1まで増殖させる。培養物をIPTG(1mM)で誘導し、そして振とうしながら追加の3時間インキュベートする。インキュベーション後に1mlの各培養物を取り出し、ペレットにし、2回洗浄しそして緩衝液に再懸濁する。細胞密度(OD600)を測定し、また、蛍光(励起=395nm、測定=509nm)をSPECTRAmax GEMINIマイクロプレート蛍光計を使用して測定する。各培養物について、蛍光をOD600により除算しそして野生型大腸菌(E.coli)構築物のパーセントとして提示する。各構築物のアッセイは最低3回実施し、そして結果を平均する。
相同性モデル化。前に記述したRNA相同性モデル化ソフトウェアを使用して、野生型標的、実現可能な変異体およびヒトドメインの構造を予測する。各標的の配列アライメントを、大腸菌(E.coli)からの16S rRNAおよびヒト18Sの既知の系統発生的に決定された構造を比較することにより行う。構造は機能的変異体の数についてもまた予測することができる。野生型および変異体の構造を重ね合わせて、全部の機能的変異体中で保存されている官能基を示す。
高分解能構造の決定。当初の焦点は野生型標的およびヒトrRNAにある。これに高度に機能的な変異体の配列の分析が続き;これらの変異体構造の2種を各標的について解明する。NMRは、野生型配列の帰属が一旦知られれば、変異体構造の解明に良好に適合される。
NMRサンプル調製。NMRサンプルは、標準的ホスホルアミダイト化学を使用して合成するか、若しくはラン・オフ転写を使用して生成する。高度に構造化されたRNAは、しばしば、一本鎖合成鋳型よりも直鎖状にされたプラスミドからより効率的に転写される。合成鋳型を商業的供給源から注文し、そして収量が十分でない場合(とりわけ標識サンプルが必要とされる場合)にはプラスミドを調製する。研究されるべきrRNA配列のそれぞれに対応するDNA二重鎖をプラスミドpWK122にクローン化する。このプラスミドは、T7クラスIIIプロモーターおよびラン・オフ転写を助長する制限部位を含有する。[Krzyzosiak,W.、Denman,R.、Nurse,K.、Hellmann,W.、Boublik,M.、Gehrke,C.W.、Agris,P.F.とOfengand,J.(1987).In vitro synthesis of 16S ribosomal RNA containing single base changes and assembly into a functional 30S ribosome.Biochemistry 26、2353−64。転写反応は以前に記述されたとおり実施することができる。Cunningham,P.R.、Negre,D.、Weitzmann,C.、Denman,R.、Nurse,K.とOfengand,J.(1988).The role of 16S RNA in ribosome function:single base alterations and their effect on in vitro protein synthesis.Arch Biol Med Exp (Santiago)21、393−401.]転写物を変性ポリアクリルアミドゲルで精製し、そして電気溶離により回収する。十分な転写を得るために、T7プロモーターの一部を形成する最初の数ヌクレオチドをグアニンおよびシトシンに変異することがしばしば必要である。これが配列に必要である場合は、それらの生物学的活性を、790ループの研究についてなされたとおり、pRNA123にコードされる全リボソーム中で同一の変異体を作成することにより確認する。[Lee,K.、Varma,S.、SantaLucia,J.,Jr.とCunningham,P.R.(1997).In vitro determination of RNA structure−function relationships:analysis of the 790 loop in ribosomal RNA.J.Mol.Biol.269、732−43.]
標識NMRサンプルの調製。RNAの均一な13Cおよび15N標識は公表された方法を使用して実施する。[Nikonowicz,E.P.、Sirr,A.、Legault,P.、Jucker,F.M.、Baer,L.M.とPardi,A.(1992).Preparation of 13C and 15N labelled RNAs for heteronuclear multi−dimensional NMR studies.Nucleic Acids Res.20、4507−4513;Batey,R.T.、Inada,M.、Kujawinski,E.、Puglisi,J.D.とWilliamson,J.R.(1992).Preparation of isotopically labelled ribonucleotides for multidimensional NMR spectroscopy of RNA.Nucleic Acids Res.20、4515−4523.]均一な標識は、多次元で共鳴を分解することにより、および磁化の結合を通しての(through−bond)移動に頼ることにより、共鳴の帰属を容易にする。こうした標識は、E.COSY型の方法により測定される異核Jカップリングおよび残余の双極子結合により有意の付加的な情報もまた提供する。
標的スクリーニング
化合物、ファージおよびペプチドライブラリーを、野生型標的および該標的の実現可能な変異体に対しスクリーニングする。RNA結合能力をもつ化合物およびファージのライブラリーを構築し、そして選択およびハイスループット蛍光アッセイを使用してスクリーニングして、野生型rRNA標的およびこれらのrRNA標的の実現可能な変異体に対する高親和性しかしヒトリボソームに対する低親和性をもつリード化合物を単離する。ヒットのそれらの標的との相互作用の性質を、リード−標的複合体のNMR分析および他の生物物理学的研究により決定する。初期ヒットの集合物を生成しかつ配列情報を得た後に、RNA結合分子を含有する化合物ライブラリーを合成し、そして商業的および非商業的供給源からアクセスする。初期リードの単量体に似ている構造および機能の特徴をもつ制限された一組の入力構成要素を使用することにより、RNA標的との結合相互作用をさらに高めかつ至適化する。RNAは前に記述されたとおり合成することができる。
5F蛍光に基づくアッセイ。蛍光標識RNAを化学的方法により合成し、そして本明細書に記述されるところの標準的手順により脱保護する。化学合成の最後の段階の間にフルオレセインをRNAの5’端に付加する。他の色素を利用し得、そして対応する商業的ホスホルアミダイトを使用して結合し得る。ヒトrRNA配列および非特異的競合体RNAを、いかなる標識も伴わずに合成する。5F標識RNAとのインキュベーション後に、蛍光を発する化合物ライブラリービーズを選択し、そして文献に記述されるとおりアッセイする。[Hwang,S.、Tamilarasu,N.、Ryan,K.、Huq,I.、Richter,S.、Still,W.C.とRana,T.M.(1999).Inhibition of Gene Expression in Human Cells Through Small−Molecule−RNA Interactions.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96、12997−13002;Rothman,J.H.とStill,W.C.(1997).Peptide−Binding Antibiotics:A Solid−Phase Assay for Screening Libraries of Vancomycin Mimics for Selective d−Ala−d−Ala Binding.Bioorg.Med.Chem.Lett.7、3159−3164;およびLam,K.S.、Wade,S.、Abdul−Latif,F.とLebl,M.(1995).Application of a Dual Color Detection Scheme in the Screening of a Random Combinatorial Peptide Library.J.Immunol.Methods 180、219−223.]特異性は、目的の構造モチーフを欠く未標識RNAで非特異的結合する化合物を阻害することにより達成される。[Hwang,S.、Tamilarasu,N.、Ryan,K.、Huq,I.、Richter,S.、Still,W.C.とRana,T.M.(1999).Inhibition of Gene Expression in Human Cells Through Small−Molecule−RNA Interactions.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96、12997−13002.]ビーズのライブラリーをF標識した標的野生型RNAとインキュベートする。洗浄段階を、特異的若しくは非特異的いずれかのRNA(10−25μM)を用いて実施する。非特異的RNAは、内的ループへの結合について選択するために、標的RNAの二重鎖領域である。感受性のレベルは約50pモルであることが期待され、従って、結合が、高いnMないしμMの解離定数をもつ化合物について検出される。洗浄段階でのより高い緊縮性を標的RNAに対するより高い親和性をもつペプチドについて選択するために後の回で適用し得る。ビーズを、CCDカメラおよび画像処理ソフトウェアを装備した蛍光顕微鏡を使用して画像化し;蛍光を発するビーズを選択しかつ混合物から取り出す。野生型RNA配列に結合する化合物を固定したビーズが一旦同定されれば、変異体RNAとの競合研究を実施して、関連するRNAの全部に対する結合親和性をもつペプチドを発見する。ヒトRNA配列について、競合アッセイを実施し、そして蛍光を発するビーズを保持する(すなわち細菌RNAに結合するがしかしヒトRNAにしないビーズについて選択する)。フルオレセイン標識RNAで成功が存在しない場合は、使用しうるビーズ選択に成功裏に適用されている色素の多様な組合せを用いる他の応用が文献に存在する。[Hwang,S.、Tamilarasu,N.、Ryan,K.、Huq,I.Richter,S.、Still,W.C.とRana,T.M.(1999).Inhibition of Gene Expression in Human Cells Through Small−Molecule−RNA Interactions.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96、12997−13002;Rothman,J.H.とStill,W.C.(1997).Peptide−Binding Antibiotics:A Solid−Phase Assay for Screening Libraries
of Vancomycin Mimics for Selective d−Ala−d−Ala Binding.Bioorg.Med.Chem.Lett.7、3159−3164;およびLam,K.S.、Wade,S.、Abdul−Latif,F.とLebl,M.(1995).Application of a Dual Color Detection Scheme in Screening of a Random Combinatorial Peptide Library.J.Immunol.Methods 180、219−223.]
3F−FRETアッセイ。本アッセイは、16S rRNA中のヘリックス20、21および22により形成される三方向結合部(3WJ)へのリボソームタンパク質S15の結合を使用する。[Batey,R.T.とWilliamson,J.R.(1996).Interactions of the Bacillus stearothermophiluus ribosomal protein S15 with S16 rRNA:II.Specificity determinants of RNA−protein recognition.J Mol Biol 261、550−67;およびSerganov,A.A.、Masquida,B.、Westhof,E.、Cachia,C.、Portier,C.、Garber,M.、Ehresmann,B.とEhresmann,C.(1996).The 16S rRNA binding site of Thermus thermophilus ribosomal protein S15:comparoson with Escherichia coli S15、minimum site and structure.RNA、2、1124−1138.]これは、30Sサブユニット集成の初期段階における機能的な細菌の70Sリボソームの形成で重要な段階である。S15の結合は、この結合部で16S rRNAのコンホメーション変化を誘発し、そしてリボソーム集成の間のその後の結合事象の必要条件としてはたらく。[Orr,J.W.、Hagerman,P.J.とWilliamson,J.R.(1998).Protein and Mg(2+)−induced conformational changes in the S15 binding site of 16S ribosomal RNA.J.Mol.Biol.275、453−464.]類似のコンホメーション変化は、他のリボソームタンパク質がRNAに結合する場合に起こる。
ハイスループットスクリーニングのための蛍光に基づくアッセイ。上述された蛍光アッセイは、ペプチドおよび化合物ライブラリーを用いるハイスループットアッセイでの使用に適合される。大腸菌(E.coli)標的に結合するビーズが一旦同定されれば、化合物を製造し得、そして96若しくは384ウェルプレートに結合し得かつ標的RNAの実現可能な変異体でスクリーニングし得る。唯一のF標識RNA標的が製造されることを必要とするような競合アッセイを使用することができる。この様式で、実現可能な変異体への結合を蛍光の喪失によりハイスループットの様式で評価し得る。蛍光プレートリーダーを使用し、その結果、多くのRNA若しくは化合物を短時間で評価し得る。前向きの新たな化合物の相互作用を分析し、そして選択された化合物および変異体標的配列を用いるさらなるハイスループット結合アッセイ、次いでリードの至適化を実施する。二色アッセイを使用して、野生型大腸菌(E.coli)および変異体の配列のような2種の特定のRNA配列間の直接比較を行う。
in vivoで単離された実現可能な標的変異体の全部は、それらのリガンド(1種若しくは複数)との標的の適正な相互作用に不可欠である化学および構造特性を有する。これらの特性が何であるかを知らずにさえ、実現可能な変異体を使用してそれらに特異的に結合する薬物リードを同定する。このアッセイの1つの大きな利点は、RNA標的およびその機能的変異体を小分子結合について同時に分析し得るような複数のフルオロフォアが入手可能であることである。このスクリーニング法の別の重要な利点は、標的とリードの相互作用をそれらの3D構造のいかなる事前の知識もなしに同定し得ることである。スクリーニングは、強固に結合する分子(nM若しくはより良好)が同定されるまで、新たな標的およびリード化合物を用いて反復過程により継続する。
ファージディスプレイライブラリー。2種の商業的ファージディスプレイ系、M13およびT7をスクリーニングする。一方は、一般に溶菌性ファージ調製物より少ない汚染する細菌タンパク質を含有する繊維状ファージM13(Ph.D.−7、New England Biolabs)中で構築される。これは、RNアーゼ分解によりRNA結合ペプチドについてスクリーニングする場合に重要である。[Danner,S.とBelasco,J.G.(2001).T7 pharge display:a novel
genetic selection system for cloning RNA−binding proteins from cDNA libraries.Proc Natl Acad Sci U S A 98、12954−9.ライブラリーを、5コピーのペプチドを表すM13コートタンパク質pIIIへのN末端融合としてM13KE(M13mp19誘導体)にクローン化する。Cha,J.、Bishai,W.とChandrasegaran,S.(1993).New vectors for direct cloning of PCR products.Gene 136、369−70.]標準的ヘプタペプチドライブラリーを初期スクリーニングで使用する。プールの複雑さは2.8×10形質転換体である。これは、7アミノ酸を無作為化する場合に得られる配列の数(1.28×10)より大きい。他のM13ライブラリーもまた試みられる。Ph.D.−C7Cライブラリー(New England Biolabs)は環状ペプチドを含有しかつより強固な結合ペプチドを生じることができる。直鎖状および環状双方のM13ライブラリーを最初にスクリーニングする。
第二の型のファージディスプレイライブラリーは溶菌性ファージT7中で構築する(T7Select 415−1、Novagen)。ここで、溶菌性ファージの表面上のペプチドの多様性は、細菌膜を通過することのそれらの不能により制限されない。[Castagnoli,L.、Zucconi,A.、Quondam,M.、Rossi,M.、Vaccaro,P.、Panni,S.、Paoluzi,S.、Santonico,E.、Dente,L.とCesareni,G.(2001).Alternative bacteriophage display systems.Comb Chem High Throughput Screen 4、121−33.]該ライブラリーは、T7キャプシドタンパク質10BへのC末端融合を生じることができ、そしてファージあたり415コピーで存在する。10Bタンパク質は通常、10A遺伝子のフレームシフトタンパク質として産生されるが、しかし、本構築物中では、フレームシフトシグナルは1種の型のみのキャプシドタンパク質が産生されるように除去されている。欠失されたRNアーゼI遺伝子を伴う株は、RNA標的のスクリーニングにおけるその使用を容易にする。
RNA標的のファージライブラリーでのスクリーニング。野生型大腸菌(E.coli)標的配列を最初にスクリーニングする。結合するファージを単離しかつ増幅することができる。野生型標的をスクリーニングすることに由来するファージのプールを、内的ループ若しくはバルジを欠く二重鎖配列で、対応するヒトrRNAおよび競合体RNAに対し対スクリーニングする。ヒト若しくは競合体RNAに対する親和性を欠くファージを潜在的ヒットとして保持しかつ増幅する。増幅したプールをその後、実現可能な変異体RNAにもまた結合するファージを単離するのに使用することができる。各結合反応後にファージを増幅しかつ次の標的をスクリーニングするのに使用する。細菌配列の全部を結合するファージをさらなる研究のため保持する。生じるヒットは、従って、細菌中での生存可能性に不可欠である標的の成分を認識するはずである。標的配列は化学合成するか若しくはラン・オフ転写を容易にするプラスミドにクローン化するかのいずれかである。各構築物は、転写物が3’端にRNA尾部をもつステム中で安定なクランプ配列を形成するように設計する。
RNA標的を5’ビオチン結合DNAとアニーリングするか、若しくは5’ビオチン標識(修飾ヌクレオチドを含有するものについて)を用いて合成する。ストレプトアビジン被覆ビーズを用いる結合反応は、RNA(10〜120nM)、ファージ(1〜5×10pfu)、大腸菌(E.coli)tRNAおよびRNアーゼ阻害剤を含有する。ビーズを遠心分離により回収し、そして結合したファージ(ビーズからの放出を伴わない)を使用して、ビーズからの放出を伴わずに大腸菌(E.coli)を感染させる。プラークアッセイを実施してファージを力価測定する。各回のパニング後にファージプールの一部分を配列決定し、そしてライセートのアリコートを次の回の選択に使用することができる。
化合物ライブラリー。RNAに結合する分子を含有する化合物ライブラリー(合成若し
くは天然いずれかの生成物のライブラリー)をスクリーニングに使用し得る。機能上多彩な有機足場構造もまた合成しうる。初期ヒットの単量体に似ている構造および機能の特徴をもつ、制限された一組の入力構成要素を使用することにより、結合相互作用をさらに高めるか若しくは至適化する。ストレプトアビジン被覆マイクロタイタープレートに基づくアッセイの形式は、該化合物がN末端でビオチニル化されることを必要とする。使用されるオリゴマーリガンドの全部が、ビオチンに結合され得る遊離末端アミン部分を有する。[Miller,B.T.、Collins,T.J.、Rogers,M.E.とKurosky,A.(1997).Peptide Biotinylation with Amine−Reactive Esters:Differential Side Chain Reactivity.Peptides 18、1585−1595.]初期ヒットの集合物を生成しかつ配列情報を得た後に、小ライブラリー(約10〜100化合物)を収集しかつスクリーニングする。第二世代の分子を設計し、そして標的−ヒット複合体の構造研究に基づきアクセス若しくは合成する。確立された方法を使用してリガンドのさらなる至適化に着手する。[Ahn,J.M.、Boyle,N.A.、MacDonald,M.T.とJanda,K.D.(2002).Peptidomimetics and Peptide Backbone Modifications.Mini Rev.Med.Chem.2、463−473.]この努力は、RNA−リガンド複合体のNMR構造の利用可能性により大きく補助され、各リガンドに対する部位特異的化学修飾および変更による結合相互作用の「微調整」に関して合理的決定が行われることを可能にする。
標的および化合物の検証
標的/ヒット複合体の構造研究は、ヒット化合物の至適化、およびin vitroタンパク質合成アッセイを使用する標的の検証を見込む。それらの大腸菌(E.coli)rRNA標的との薬物リードの相互作用を、NMR分光法を使用して特徴付けする。この情報は、化合物のどの官能基が結合に不可欠であるか、ならびに、生物学的利用性、薬力学を改良しかつ毒性を低減するために合理的薬物設計および医薬品化学を使用してどの官能基を改変しうるかを決定することにより、ヒットの至適化を可能にする。加えて、上で単離された化合物を、in vitroでタンパク質合成を阻害するそれらの能力について特徴付けする。スクリーニングにより同定される化合物は、標的突然変異を含むものを包含する細菌リボソームのタンパク質合成を阻害するはずである。この仮説を試験するため、ペプチドおよび化合物を真核生物および細菌のin vitroタンパク質合成アッセイに添加する。細菌タンパク質合成アッセイを野生型リボソームを使用して実施することができる。スクリーニングで使用されない機能的標的変異体の数回の試験を実施して、全部の実現可能な標的突然変異を認識する化合物の能力を評価する。
NMR構造研究からの情報はアッセイを補完し、そして前臨床開発のための化合物の設計を改良するのに使用する。これらの機能的および構造的に特徴付けられた化合物は、薬物リードを至適化するための構造に基づく設計のアプローチの出発点を表す。[Bursavich,M.G.とRich,D.H.(2002).Designing Non−Peptide Peptidomimetics in the 21st Century:Inhibitors Targeting Conformational
Ensembles.J.Med.Chem.45、541−558;およびWinkler,F.K.、Banner,D.W.とBohm,H.J.(2001).Structure−Based Approaches in Modern Drug Discovery Research.Ernst Schering Res.Found.Workshop 34、123−142.]
細菌のin vitroタンパク質合成アッセイ。化合物がタンパク質合成を阻害する
能力を有するかどうかを決定するため、それらを細菌のin vitroタンパク質合成アッセイで試験する。商業的に入手可能な細菌のin vitroタンパク質合成アッセイキット(例えば直鎖状鋳型のための大腸菌(E.coli)S30抽出物系(E.coli S30 Extract System for Linear Templates)、Promega)を使用する。このキットは、結合された転写および翻訳が可能である大腸菌(E.coli)B株(F−、hsdS、gal、OmpT、lon、recBCD)のS30抽出物を含有する。[Lesley,S.A.、Brow,M.A.とBurgess、R.R.(1991).Use of in vitro protein synthesis from polymerase chain reaction−generated templates to study interaction of Escherichia coli transcription factors with core RNA polymerase and for
epitope mapping of monoclonal antibodies.J Biol Chem 266、2632−8.]それはまた、アミノ酸を除く全成分(NTP、tRNA、ATP再生系、IPTGおよび塩)を提供するS30予混合物もまた含有し;システイン、メチオニンおよびロイシンを欠く数種のアミノ酸混合物が該反応で必要とされる。pBESTLuc(Promega)の提供される対照DNAを転写鋳型として使用する。このプラスミドはPtacの転写制御下のホタルルシフェラーゼ遺伝子およびアンピシリンマーカーを含有する。阻害を測定するために、変動する量のペプチドを含有する一連の反応をインキュベートし、そして、35S−メチオニン標識産物を定量する。[Aoki,H.、Ke,L.、Poppe,S.M.、Poel,T.J.、Weaber,E.A.、Gadwood,R.C.、Thomas,R.C.、Shinabarger,D.L.とGanoza,M.C.(2002).Oxazolidinone antibiotics target the P site on Escherichia coli ribosomes.Antimicrob Agents Chemother 46、1080−5.]阻害は、緩衝液のみの添加に比較しての用量依存的様式での産物形成の喪失により示される。
変異体S30抽出物を用いる細菌のin vitroタンパク質合成アッセイ。pBESTLuc中のルシフェラーゼ遺伝子のShine−Dalgarno配列を、部位特異的突然変異誘発を使用して、特化されたリボソーム系中でCATおよびGFPにより使用される同一配列に改変する。該新たな構築物は、in vitroタンパク質合成アッセイでpBESTLucの代わりに用いられるが、しかし変異体に特化されたリボソームにより翻訳されることが可能であるのみである。それ以外は、該アッセイは上述された細菌のタンパク質合成アッセイに同一である。
真核生物のin vitroタンパク質合成アッセイ。同定される化合物は真核生物リボソームを阻害するはずがない。細菌のタンパク質合成を阻害する化合物を真核生物のin vitroタンパク質合成アッセイで試験する。商業的に入手可能なウサギ網状赤血球in vitroタンパク質合成アッセイキット(例えばProteinscript
II連結転写:翻訳キット(Proteinscript II Linked Transcription:Translation Kit)、Ambion)を使用する。転写および翻訳反応は別個である。該キットは、T7酵素およびウサギ網状赤血球ライセートを包含する、転写および翻訳双方に必要とされる全試薬を含有する。[Pelham,H.R.とJackson,R.J.(1976).An efficient mRNA−dependent translation system from reticulocyte lysates.Eur J Biochem 67、247−56.]
大腸菌(Escherichia coli)Dh5 16SリボソームRNA遺伝子のあいだの機能の差違
大腸菌(Escherichia coli)DH5ゲノムは7個のリボソームオペロンを含有する。オペロンrrnA、rrnBおよびrrnEからの16S rRNA配列は同一である。4個の他のリボソームオペロン(rrnC、rrnD、rrnGおよびrrnH)のそれぞれからの16S rRNAは独特な配列の不均一性を含有する。従って、大腸菌(E.coli)に5種の異なる16S rRNA配列が存在する。これらの配列の不均一性がタンパク質合成に影響を及ぼすかどうかを決定するために、該5種の異なる配列のそれぞれを、本明細書に記述されるところの特化されたリボソーム系にクローン化しかつ発現させた。
5種の異なる16S rRNAを発現するクローンを、in vivoで多様な温度、pHおよびイオン強度でリボソーム機能についてアッセイした。オペロンrrnCおよびrrnDからの16S rRNAは試験した全条件下でrrnB 16S rRNAに機能上同一であった。標準的増殖条件(37℃、LB培地中での好気的増殖)下で、オペロンrrnGからの16S rRNAを含有するリボソームは、rrnB 16S rRNAを含有するリボソームよりおよそ20%より活性であり、また、rrnH 16S rRNAはおよそ20%より少なく活性である。rrnGの16S rRNAを含有するリボソームは、増大するイオン強度若しくはpHとともに機能が低下した一方、rrsHの16S rRNAは機能が増大した。これらのデータは、大腸菌(E.coli)rRNAに存在する配列の不均一性が、環境条件を変えることに応答して異なるレベルのリボソーム機能をもたらすことを示し、可能な進化の利点を示唆する。
細菌ゲノムは複数のリボソームオペロンをしばしば含有することが既知である。リボソームオペロンの構成の類似性および低レベルの配列不均一性は、これらのオペロンが機能上同一であるという仮定に至った。機能的に専用のリボソームRNA(rRNA)遺伝子の例がしかしながら同定された。寄生虫プラスモディウム ベルゲイ(Plasmodium berghei)は、その生活環のげっ歯類および蚊の段階の間に特殊な18S rRNAを発現することが示された(Gundersonら、1987)。
大腸菌(E.coli)K−12の完全なゲノム配列の分析は5種の異なる16S rRNA配列を同定した(Acinasら、2004)。オペロンA(rrsA)、B(rrsB)およびE(rrsE)からの16S rRNAは同一配列を含有した一方、オペロンC(rrsC)、D(rrsD)、G(rrsG)およびH(rrsH)からの16S rRNAは配列の不均一性を表した(図2.1)。各オペロンからの16S rRNAが機能上同一であったかどうかを決定するため、DH5からの16S rRNA遺伝子をpRNA123にクローン化し、そして多様な増殖条件下で機能についてアッセイした。
大腸菌(E.coli)K−12のrRNAオペロンは、rrsBと比較する場合に16S rRNA遺伝子内に配列の不均一性を含有する(図2.1)。これらの配列の変動がリボソーム機能を遂げたかどうかを決定するため、DH5からの16S rRNA遺伝子をPCRにより増幅し、そして特化したリボソームベクターpRNA123にクローン化した(Leeら、1996;Leeら、1997;Morosyukら、2001)。pRNA123はlacUV5プロモーターの制御下にrrnBオペロンを含有するpBR322誘導体である。16S rRNAの抗Shine−Dalgarno配列は、プラスミド由来の30Sサブユニットが宿主mRNAを翻訳しないように変えられている(Leeら、1996;Leeら、1997)。16S rRNAの変えられた抗Shine−Dalgarno配列に相補的な変えられたShine−Dalgarno配列を伴う2種のレポーター遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)もまた該プラスミド上にある。プラスミド由来の30SサブユニットのみがレポーターのmRNAを翻訳することが可能である。
最初に、クローン化した16S rRNAを配列決定して正しいオペロンを同定した。配列決定に際して、大腸菌(E.coli)K−12およびDH5からの16S rRNA遺伝子の間の不一致を同定した。これらの差違は、rrnC、rrnGおよびrrnHからの16S rRNAを伴った(図2.1)。大腸菌(E.coli)DH5のrrsCはG903に1個の挿入を含有する一方、rrsGは、G589U塩基転換および位置592と593の間の1個の欠失を含有する。最後に、大腸菌(E.coli)DH5のrrsH遺伝子は、大腸菌(E.coli)K−12のrrsH遺伝子中で見出されないU855Aトランスバージョンを含有した。該16S rRNAを再クローン化しかつ配列決定して、観察された差違を確認した。
DH5からの各オペロンの機能を多様な温度、Mg2+濃度、イオン条件およびpH下で決定した。多様な16S rRNAのGFP分析(37℃のLB中)は、rrsCおよびrrsDがrrsBに機能上同一であったことを示した(図2.2a)。rrsGは、しかしながらrrsBよりおよそ20%より機能的であった一方、rrsHは機能がおよそ20%より低かった(図2.2a)。温度が機能に影響を及ぼしたかどうかを決定するため、該オペロンの全4種を30℃および42℃で機能についてアッセイした。30℃および42℃双方で、rrsCおよびrrsDはrrsBに機能上同一であった。rrsGは双方の温度でrrsBよりおよそ30%より多い機能をもたらした一方、rrsHは30℃でおよそ30%より少ない機能および42℃で20%より少ない機能をもたらした。
Mg2+の濃度を増大させることが機能の差違を解消し得るかどうかを決定するために、各16S rRNAを50mMおよび100mM Mg2+でアッセイした。機能の変化は50mM Mg2+で観察されなかった(図2.2b)。100mM Mg2+の存在下では、しかしながら全4種のオペロンは機能が同様であった。rrsGの機能は95%に低下した一方、rrsHの機能はrrsBの108%に増大した。これは、Mg2+の細胞内濃度を増大させることがリボソームを安定化しかつrrsBに比較可能な機能を復帰しうることを示唆する。
4種のオペロンからの16S rRNAの機能を5.5と9.0の間の多様なpHで測定した(図2.2c)。rrsCはpH5.5でわずかにより高い機能を有したが、しかし試験した全部の他のpHでは野生型の機能に戻った。rrsDもまたpH5.5で機能がわずかにより高かった。この機能はpH6.3で82%に下落したが、しかしその後、全部の他のpHで野生型のレベルに戻った。最も興味深い効果はrrsGおよびrrsHで見られた。rrsGはより低いpHで野生型より高い機能を有したが、しかしpHが増大された際に野生型のレベルに低下した(図2.2c)。rrsHについて逆が真であり、野生型より一貫してより低い機能を有したが、しかしpH9.0で野生型レベルに増大した。
rrsCおよびrrsD双方が、多様なイオン強度で機能についてアッセイする場合に野生型の機能を維持した(図2.2d)。rrsGの機能は低イオン強度でさらに増大したが、しかしイオン強度が増大された際に低下する。rrsHについて逆が真であった。イオン強度を増大させた際に、機能のレベルは60%から110%まで増大した(図2.2d)。イオン強度をさらに増大させることは、しかしながらrrsHの機能を低下させた。
rrsGの一般により大きな機能およびrrsHのより低い機能の原因である配列変動を決定するため、rrsBと比較した場合の各16S rRNA中の独特の差違を同定し
た。rrnGの16S rRNAは、他の16S rRNAに存在しない2個の差違すなわちA131GおよびC183Uを含有する(図2.1b)。rrnG 16S rRNA中の他の変動はrrnCおよびrrnD 16S rRNAにもまた存在した。rrsBに類似の機能をもつ16S rRNA遺伝子中のこれらの差違の存在は、これらの差違がrrsG表現型の原因でなかったことを意味すると解釈された。A131およびC183の単一突然変異を部位特異的PCRにより構築しそしてpRNA123にクローン化した。標準的条件すなわち37℃のLB培地で、突然変異は野生型機能をもたらしたか若しくは非機能的であったかのいずれかであった。位置183の単一プリン突然変異は非機能的であった一方、ピリミジン突然変異は野生型機能を有した(図2.3)。位置131で、G131およびU131のみが機能的であった。
rrnH 16S rRNAは、rrsBからの以下の差違、すなわちU855A、C1120U、ならびにヘリックス33中の9個の差違(G1002A、G1006C、U1010C、A1019G、G1020A、A1021U、A1022U、U1023GおよびC1038U)を含有する(図2.1b)。C1120U変動は、G−C塩基対をこの位置で塩基対を維持するG−Uゆらぎに転化するため、それは分析しなかった。U855A変動はヘリックス26中の塩基対を破壊し、そして、潜在的に、観察された表現型の原因であり得る。ヘリックス33は他のオペロンからの合計9個の差違を含有する。該9個の差違のうち、該変動の2個はG1002−C1038塩基対をA−U対に置換し、また、2個の他の変動はU1010−A1019塩基対をC−G塩基対で置換する。3個の他の変動は、2個のG−Uゆらぎ対(G1006−U1023およびU1009−G1020)を標準的なワトソン−クリック対(C1006−G1023およびU1009−A1020)で置換する。最後に、最後の2個の変動はU−A塩基対(U1007−A1022およびU1008−A1021)をU−U不適正(U1007−U1022およびU1008−U1021)で置換する。U855Aおよびヘリックス33の変動をPCRにより個別に増幅し、クローン化しそして機能についてアッセイした。標準的条件で、ただU855A変動を含有する16S rRNAはおよそ92%機能的であった一方、ただヘリックス33の変動を含有する16S rRNAは野生型のおよそ107%の機能を有した(図2.4)。増殖温度を30℃に低下させることは、独立したヘリックス33の機能をおよそ130%の機能に増大させる一方、ただU855Aの機能は一定のまま留まった。増殖温度を42℃に増大させることもまた、ただヘリックス33の機能をおよそ130%の機能に増大させたが、しかしU855Aの機能はおよそ80%に低下した。
rrsBと異なる配列を有した大腸菌(E.coli)DH5からの16S rRNA遺伝子をpRNA123(Leeら、1996;Leeら、1997)をクローン化した。これらのクローンをその後、多様な環境条件下で機能についてアッセイした。オペロンrrnCおよびrrnDからの16S rRNAは、試験した全環境条件下で野生型であると考えられたrrsBに機能が類似であった。従って、オペロンrrnCおよびrrnDからの16S rRNAで見出される配列の変動は、試験した条件下でリボソーム機能を遂げない。オペロンrrnGおよびrrnHからの16S rRNAは、しかしながらrrsBと機能上異なった。これらの差違は試験した全環境条件下で維持された。
rrnGからの16S rRNAは、高Mg2+濃度pH若しくはイオン強度でを除きrrsBより機能が高かった。われわれの系では、GFPタンパク質のレベルは30Sサブユニットの機能に基づく。変異体30Sサブユニットにより生じられるGFP蛍光の量をその後、同時に増殖させた野生型30Sサブユニットにより生じられるGFP蛍光のレベルと比較する。GFP蛍光の増大されたレベルは、rrsGリボソームがrrsBより多くのタンパク質を作成することを示す。翻訳速度とエラー率の間の逆相関がしばらくの間知られていた(AllenとNoller、1989;AllenとNoller、1991;DongとKurkand、1995;Ninio、1974;PetterssonとKurland、1980)。低下された忠実度を伴いタンパク質合成を増大させるrRNA突然変異が以前の研究で同定された(Alksneら、1993;O’Connorら、1992)。GFPタンパク質は、しかしながら堅固であり、そして発色団を構成する3ヌクレオチド中の突然変異のみがGFPタンパク質を非蛍光にするとみられる(Tsien、1998)。
位置A131およびC183はタンパク質結合に関与する領域中に見出される(Brodersenら、2002)。位置A131はリボソームタンパク質(rタンパク質)S17の結合部位に隣接する。S17は5’ドメインおよび中央ドメインのフォールディングに関与する一次結合タンパク質である(Brodersenら、2002)。5’ドメイン中で、rタンパク質S17は位置129および130で非対称内的ループに結合する(Brodersenら、2002)。位置A131は、該非対称内的ループの下でU231と閉鎖塩基対形成するワトソン−クリックを形成する。該内的ループの破壊はrタンパク質S17の結合を遂げうる。非機能的であるA131Cを除き、他の単一突然変異は機能を遂げず、これらの突然変異がS17結合に影響を及ぼさないことを示唆する。
位置183はS20の別の一次結合タンパク質の結合に関与する。S20はヘリックス9およびヘリックス44と相互作用することにより30Sサブユニットの底部を安定化する。S20はヘリックス7、8、9および10により形成される結合部ループならびにヘリックス9と相互作用する(Brodersenら、2002)。高度好熱菌(Thermus thermophilus)30Sサブユニットの結晶構造(Wimberlyら、2001)において、大腸菌(E.coli)中の183に対応する位置はGでありかつ位置194と塩基対形成する。われわれの実験結果では、しかしながら位置183のGへの突然変異は致死的である。機能のこれらの差違は、ヘリックス9の長さならびにS20のC末端の長さが、高度好熱菌(T.thermophilus)中でより長いためでありうる。結晶構造中で、S20のC末端はヘリックス9の副溝に沿って存する(Brodersenら、2002)。この相互作用はS20とその結合部位の間の付加的な安定性を見込みうる。大腸菌(E.coli)においては、しかしながらS20は相互作用のためのより小さい領域を有し、そして従って単一突然変異の破壊がより有意の影響を有しうる。S20のC末端欠失変異体の結合研究は、約6残基の欠失が結合の有意の喪失をもたらしたことを示した(DonlyとMackie、1988)。加えて、S20を欠く大腸菌(E.coli)変異体は低Mg2+濃度でサブユニットの会合が不完全であり(Gotzら、1989)ならびに翻訳開始が不完全である(Gotzら、1990)ことが見出された。S20結合の低下若しくは喪失もまた、ヘリックス44および30Sサブユニットの底部の安定性に影響を及ぼすとみられる。ヘリックス44の上部はAおよびP部位の形成の原因である一方、該ヘリックスの残部は50Sサブユニットと多数のサブユニット間接触点を形成し、ヘリックス44の増大された柔軟性が翻訳の正確さを低下させうることを示唆する。
いずれかの部位での単一突然変異は、rrsGで見られるより高レベルの機能を生じさせるのに十分ではない(図2.3)。位置131および183双方でのヌクレオチド変化が、より高い機能を生じさせるのに必要とされ、そして従ってS17およびS20双方の結合の変化が増大された機能の原因でありうる。rrsB機能への復帰は高Mg2+濃度、pHおよびイオン強度で見られた。イオン強度を増大させることは細胞中の陽イオン濃度を増大させるとみられる。それはpHを増大させることについて真実でありうる。5.0ないし9.0の外的pH範囲での増殖の間の大腸菌(E.coli)の内的pHは7.4ないし7.8に維持される(SlonczewskiとFoster)。外的pHが増大する際に、細胞はSOS応答を開始し(Taglichtら、1987)、そして、Na/H対向輸送の活性が増大して、細胞のpHの低下を引き起こす(Taglichtら、1991)。Hの増大された濃度は、正常レベルの転写をもたらす、RNAとrタンパク質の間のより安定な相互作用を可能にしうる。これらの条件下で、rタンパク質−RNA相互作用が安定化されることができ、かつ、機能のrrsBレベルへの復帰を可能にしうる。
rrsHは、高Mg2+濃度、pHおよびイオン強度下を除きrrsBに比較してより低い機能を有する。これらの結果をさらに理解するため、rrsHとrrsBの間の2個の差違(U855Aおよびヘリックス33全体)を単離しかつ機能についてアッセイした。ヘリックス33はrrsHオペロンに特異的な9個の変動を含有する単一単位として単離した。rrsBにクローン化したrrsHからの単離されたヘリックス33は、30℃および42℃でrrsBよりおよそ30%、ならびに37℃でわずかにより高くより機能的である。ヘリックス33はリボソームの嘴部を構成しかつrタンパク質S19およびS14と相互作用する。S19は、S14のTrp34とヘリックス33のループ中の位置A1014の間の特異的相互作用をなす一方、rタンパク質S14は、ヘリックス33のループ中の位置1015および1016とバックボーン接触をなす(Brodersenら、2002)。S14はタンパク質S3およびS10の結合を助長する二次結合タンパク質である。S3は、mRNAがリボソームに進入するチャンネルの溶媒側にあることが示された(Yusupovaら、2001)。加えて、リボソームはヘリカーゼ活性を有することが最近示され、また、S3中の突然変異は、翻訳を遂げうる(Takyarら、2005)この活性を低下させる(Takyarら、2005)。野生型U−Gゆらぎ対のワトソン−クリック対での置換、およびヘリックス33中の2個のワトソン−クリック塩基対の破壊は、ヘリックス33ならびにタンパク質S19およびS14、そして順にS3の間の相互作用を破壊しうる。温度の増大はこの相互作用をさらに不安定化しうる一方、温度の低下は、機能の変化を引き起こす異なる部位での結合を可能にしうる。
rrsHのヘリックス33の配列のblast検索は、それらのリボソームオペロン中にこの配列を含有する他の細菌を同定した。大腸菌(E.coli)DH5と、この配列を含有する他の細菌の間の水平遺伝子移入事象は、rrnH 16S rRNA遺伝子がヘリックス33のこのバリアントをどのように獲得したかを説明しうる。このヘリックス33バリアントの獲得は、大腸菌(E.coli)の適応度に対する劇的な影響を有するとみられる。37℃での大腸菌(E.coli)DH5の増殖は、rrsHからのただヘリックス33を含有する16S rRNAが比較的正常に機能することを可能にするとみられる。大腸菌(E.coli)は、しかしながら多様な温度条件下で生存しなければならず、そして、rrsHからのヘリックス33を含有する16S rRNAは30℃若しくは42℃で増殖される場合にGFPのmRNAをより迅速に翻訳する。翻訳速度を増大させることはエラー率を増大させる(AllenとNoller、1989;AllenとNoller、1991;DongとKurland、1995;Ninio、1974;PetterssonとKurland、1980)。増大されたエラー率は生物体の適応度を低下させるとみられる。rrsB中のU855A変動は30℃および37℃でおよそ90%機能的であった。U855Aの機能は、しかしながら42℃で増殖される場合に80%に低下した。U855Aが至適以下の温度条件下で翻訳エラー率を低下させるために発生した補償突然変異であることが可能である。pH若しくはイオン強度を増大させることはこの破壊のいくらかを解消しかつ正常な機能を見込みうる。
rrsBからの配列の差違を含有した16S rRNAがクローン化されている。大腸菌(E.coli)DH5の7種の16S rRNA遺伝子のあいだの配列の不均一性が、多様な環境条件の間の生存に重要な機能の差違を提供しうるか、若しくは生活環の間の特定の点で翻訳の原因となりうると仮説を立てた。分析は、Mg2+濃度、pHおよびイオン強度の変化に応答してrrsGおよびrrsHについての特定の機能的差違を示した。これらの16S rRNAは変化する環境条件への適合においてある役割を演じうる。
制限酵素、リガーゼ、および仔ウシ腸アルカリホスファターゼはNew England BiolabsおよびGibco−BRLからであった。配列決定改変DNAポリメラーゼ、ヌクレオチドおよび配列決定緩衝液はEpicenter Technologiesからであった。オリゴヌクレオチドはMidland Certified Reagent Company(テキサス州ミッドランド)若しくはIDT DNA(アイオワ州コーラルビル)から購入した。AmpliTaq DNAポリメラーゼおよびPCR試薬はPerkin−Elmer−Cetus(マサチューセッツ州ボストン)からであった。
プラスミドおよび突然変異誘発。大腸菌(E.coli)DH5からのオペロンは、プライマー16S 1F(5’−AAA TTG AAG AGT TTG ATC A−3’)および16S 3’端(5’−CGC GTA AAC GCC TTG CTT
TT−3’)を用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Higuchiら、1988;Mullisら、1986;MullisとFaloona、1987)を使用して単離した。
多様なオペロンからの16S rRNAのpRNA123への挿入:大腸菌(Escherichia coli)DH5からの染色体DNAを、標準的方法を使用して単離した。ゲノムDNAを鋳型として使用して、全部のオペロンから16S rRNAをPCR増幅した。PCR産物をその後、BclIおよびBstEII制限部位を使用してpRNA123にクローン化した。ライゲーションを大腸菌(E.coli)DH5に形質転換し、そしてLB+Amp(100μg/ml)寒天板にプレーティングした。生存体を配列決定して16S rRNAの同一性を決定した。クローンはGFP蛍光を使用して機能についてアッセイした。
rrnB 16S rRNAでのrrsG二重変異体の構築。二重変異体を、pRNA123に類似のしかし16S rRNAのみを含有するpUC19誘導体、pASS2−GFP(Leeら、1996;Leeら、1997)で、PCR1についてプライマー16S rrsG1(5’−GTT TCC AGT AGT TAT CCC CCT CCA TCA GGC AGN TTC CCA GAC A−3’)およびlac UV5−74(5’−GCA GTG AGC GCA ACG CA−3’)、ならびにPCR2について16S rrsG2(5’−ATA ACT ACT GGA AAC GGT AGC TAA TAC CGC ATA ANG TCG CAA GAC−3’)および16S H693(5’−CGG TAT TCC TCC AGA TCT CTA CGC ATT THA CCG CTA CAC CTG GAA TTC TA−3’)を用いる部位特異的組換えPCRを使用して構築した。二重変異体を、BclIおよびAvrII制限部位を使用してrrnBからの16S rRNAにクローン化した。ライゲーションを大腸菌(E.coli)DH5に形質転換し、そしてLB+Amp(100μg/ml)寒天板にプレーティングした。生存体を配列決定して突然変異を同定した。クローンをpRNA123にサブクローニングし、そしてGFP蛍光を使用して機能についてアッセイした。
rrnB 16S rRNA中のrrsH変動の単離。ヘリックス33をApaIおよびXbaIでの消化により単位全体として単離した。ApaIおよびXbaI制限部位を使用して、フラグメントをpRNA272(rrnB 16S rRNA中に単一ApaI部位を含有するpRNA123の誘導体)にクローン化した。ライゲーションを大腸菌(E.coli)DH5に形質転換しかつLB+Amp(100μg/ml)寒天板にプレーティングした。生存体を配列決定してヘリックス33の変動の存在を確認した。U855A突然変異は、プライマー16S 1038 rrsH(5’−AGT TCC CGA AGG CAC CAA TC−3’)および16S AvrII(5’−ACG TCG CAA GAC CAA AGA GG−3’)を用いる部位特異的PCRを使用して構築した。該PCR産物もまた、ApaIおよびBglII制限部位を使用してpRNA272にクローン化した。これらのクローンをその後大腸菌(E.coli)DH5細胞に形質転換した。変異体を配列決定してU855A突然変異の存在を確認し、そしてGFP蛍光を使用して機能についてアッセイした。
細菌株および培地。全部のプラスミドは大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)(Hanahan、1983)中で維持しかつ発現した。培養物は100μg/mlアンピシリンを含有するLB培地(LuriaとBurrous、1957)(LB−Ap100)中で維持した。lacUV5プロモーターからのプラスミド由来rRNAの合成を誘導するため;IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を各実験で指定された時点で1mMの最終濃度まで添加した。株はGibco−BRL Cell Poratorを使用する電気穿孔法(Dowerら、1988)により形質転換した。別の方法で示されない限り、形質転換体は、選択培地にプレーティングする前にSOC培地(Hanahan、1983)中で1時間増殖させてプラスミド由来遺伝子の発現を可能にした。高Mg2+培地:50mM若しくは100mM Mg2+を含有する標準LB培地。GFPアッセイを上述されたとおり実施した。多様なイオン強度培地:NaClを含まないLB培地、TYE(トリプトン5g;酵母抽出物2.5g;pH7)を低イオン強度増殖のため作成した。TYE培地中3M KCl溶液を使用してTYE培地のイオン強度を適切な濃度に調節した。GFPアッセイは下述されるとおり実施した。多様なpHの培地:標準LB培地を、緩衝液MES(pH5.5)、PIPES(pH6.3)、HEPES(pH7.4)およびAMPSO(pH9.0)を使用して多様なpHに調節した。100mMの適切な緩衝作用物質を含有するLBを使用して培養物を各pHで増殖させた。GFPアッセイは下述されるとおり実施した。
緑色蛍光タンパク質(GFP)アッセイ。変異体ならびに野生型対照の一夜培養物を、Amp100を含む適切な培地中37℃で振とうしながら12〜16時間増殖させた。一夜細胞培養物をその後、Amp100およびIPTG(1mM)を含有する適切な培地で100倍希釈した。誘導した培養物を37℃で振とうしながら24時間増殖させた。24時間後に500μLの培養物を1.7mL微小遠心管に分注し、そしておよそ11gで1分間遠心分離して細胞をペレットにした。細胞ペレットを500μLのHN緩衝液(20mM HEPES pH7.4および0.85%NaCl)で2回洗浄し、そして500μLのHN緩衝液に再懸濁した。細胞を再懸濁した後に100μLの細胞懸濁液を96ウェルの透明底マイクロタイタープレートに移した。細胞密度(λ=600nm)を、SPECTRAmax 190(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定し、また、蛍光(励起=395nmおよび測定=509nm)はSPECTRAmax GEMINI(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定した。各培養物について、蛍光をA600により除算しかつ野生型のパーセントとして提示した。値は、異なる日に行った3個の別個の培養物での最低3回のアッセイの平均を表す。
530ループ内の相互作用の同定
リボソームの解読機能は16S rRNAの3領域、すなわち解読領域(ヌクレオチド1400−1500)、ヘリックス34(1050/1200領域)および530ループを必要とすると考えられる。530ループは全部の小サブユニットリボソームRNAで見出される保存された45ヌクレオチドのステム−ループ構造である。系統発生および突然変異研究は、この保存されたループ内の3個のワトソン−クリック相互作用に対する要件を示唆した。これらの相互作用は、521−522および527−528の間の提案され
た塩基対形成、505−507および524−526の間の提案された偽結び目構造、ならびに516−519と529−532の間の可能な相互作用である。これらの相互作用の性質および機能上の意義を検査するため、各提案される相互作用におけるヌクレオチドを同時に変異しかつ機能的変異体を選択かつ分析した、3回の無作為突然変異誘発実験を実施した。
データの解析は、位置521−522および527−528の間、ならびにヌクレオチド505−507および524−526の間の有意の共変動を示し、これらの位置での塩基対形成の重要性を示した。中央の偽結び目構造の形成がリボソーム機能に構造上重要である。データのさらなる解析は塩基対形成する能力に加えて配列特異性を示さなかった。ヌクレオチド516−519および529−532の解析は有意の共変動および配列特異性を示し、ループ内のこれらのヌクレオチドの同一性および相互作用がリボソーム機能に重要であることを示した。位置516、518、519、529および530は強い配列特異性および共変動を示し、それらが機能上重要であることを示した。位置527、528および530の突然変異は位置1492若しくは1493の突然変異を補完することに失敗した。
16SリボソームRNA(rRNA)は、タンパク質合成の間に基礎的な役割を演じると考えられている多くの保存されたヌクレオチドを含有する。これらの領域の最も保存されたものの1つは一般に530ループ(ヘリックス18、ヌクレオチド500−540)と称される(図3.1)。530ループは、転移RNA(tRNA)結合(MoazedとNoller、1990;Ogleら、1002)、翻訳忠実度(O’Connorら、1992;ShenとFox、1989)、およびストレプトマイシン耐性(Melanconら、1988;PowersとNoller、1991;Santerら、1993;Santerら、1995)に関係づけられている。最近の結晶構造(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000)および多数の生化学研究(Brimacombe、1992;MoazedとNoller、1990;O’Connorら、1997)は、このループを解読領域に位置推定した。化学的保護研究は、位置529、530および531がA部位に結合したtRNAにより化学修飾から保護されている一方、位置532はP部位に結合したtRNAにより保護されていることを示した(MoazedとNoller、1990)。位置530の突然変異は致死的であり(PowersとNoller、1990)、また、再構成実験はこれらの変異体リボソームが開始依存性のペプチド結合の形成が不完全であり(Santerら、1993)かつポリソーム中でまれに見出される(PowersとNoller、1990;Santerら、1993)ことを示した。U6オリゴヌクレオチドおよびアンチコドンステムループ(ASL)と複合体形成した高度好熱菌(Thermus thermophilus)30Sサブユニットの結晶構造(Ogleら、2001)は、A1492、tRNAおよびメッセンジャーRNA(mRNA)への水素結合接触をもつA部位中の位置530を示す。この結晶構造は、位置530が第二の位置でコドン−アンチコドン相互作用の監視に関与している、および530ループが翻訳忠実度に関与しているという仮定に至った(Ogleら、2001)。位置517の突然変異は、in vivoで試験される場合に増大されたフレームシフト速度および終止コドンの読み過ごしをもたらした(O’Connorら、1992;ShenとFox、1989)。リボソームタンパク質S4、S5およびS12中の突然変異は翻訳忠実度に影響を及ぼすことが既知であり(Alksneら、1993;BiswasとGorini、1972;RossetとGorini、1969)、また、全3種は530ループの近傍に位置する(Brodersenら、2002;Capelら、1987)。最後に、翻訳のエラー率を増大させる(Daviesら、1964;GoriniとKataja、1964;Kajiら、1966;Pestka、1967)ストレプトマイシン耐性は、530ループ中の位置507(PowersとNoller、1991)、523(Melanconら、1988)、525(PowersとNoller、1991)、529(Santerら、1995)および530(Santerら、1993)に位置推定された。
系統発生分析(Cannoneら、2002)および結晶構造(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000)は530ループ内の興味深い二次および三次相互作用を示した。位置521−522は位置527−528と塩基対形成する。これは位置523−526の四塩基ループの形成をもたらす。四塩基ループの位置524−526は、偽結び目構造の形成をもたらすステムバルジ中の位置505−507と相互作用する(Damら、1992;Pleijら、1985)。機能上重要な塩基対が、これらの相互作用は結晶構造中で見られない(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000)とは言え、位置516−519および529−532の間に存在する(Van RykとDahlberg、1995)こともまた提案された。
焦点は、ル―プ内(図3.1)で同定される相互作用、とりわけヌクレオチド521−522および527−528(4N)、ヌクレオチド505−507および524−526(6N)ならびにヌクレオチド516−519および529−532(8N)に与えられた。
530ループ(図3.1)内の潜在的相互作用の役割を検査するため、提案された相互作用に関与するヌクレオチドを、PCRを使用して無作為に変異させ、そしてpRNA16ST(pRNA122の誘導体(Leeら、1996;Leeら、1997))にクローン化した。pRNA16STは、オペロン全体よりむしろrrnBオペロンからの16S rRNAのみを含有する。これは16S rRNA中の付加的な独特の制限部位をもたらす。この特化されたin vivo系において、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)レポーターメッセージが、正常の細胞メッセージを翻訳し得ないプラスミド由来リボソームにより独占的に翻訳される(Leeら、1996;Leeら、1997)。従って、各変異体のクロラムフェニコールの最小阻害濃度(MIC)は、プラスミド由来リボソームの機能のレベルに相関する。これはクロラムフェニコール含有培地での機能的変異体の選択を見込む。生存体をその後配列決定し、そして各変異体のMICを決定することにより機能についてアッセイした。
元は系統発生分析により同定された(WoeseとGutell、1989)、521−528および522−527の間の相互作用(図3.1)を試験して塩基対形成の存在を確認した。合計510,000個の形質転換体を得て、256個(4)の変異体配列のそれぞれが選択されたプールで表されたことを確認した(ClarkeとCarbon、1976)。プレーティングした細胞のおよそ2.0%が50μg/mlのクロラムフェニコール含有培地で生存し、そして53個のクロラムフェニコール耐性クローンを選択しかつ配列決定した。合計10個の独特の変異体配列を同定しかつさらに分析した(図3.1a)。
統計学的解析。クロラムフェニコール耐性クローン中の各変異させた位置のヌクレオチドの同一性が無作為であったかどうかを決定するため、各位置のヌクレオチドの分布を可能な置換のあいだの均一な分布への適合度について検査した。単離された変異体のこの分析はヌクレオチド528を除く全位置で非ランダム性を示した(図3.2)。選択された機能的クローンのあいだでのヌクレオチドの非ランダム分布は、変異させた配列内のヌクレオチド同一性がリボソーム機能のレベル(MIC)に影響を及ぼしうることを示唆する。これが真実であったかどうかを決定するため、各位置の全変異体の活性の平均を単一因子分散分析(ANOVA)により比較した(Leeら、1997)。ANOVA結果の解析は、521−22および527−528内のヌクレオチド同一性が、各位置でリボソーム機能のレベルに対する有意の影響を有しなかったことを示す。共変動分析はプール内の各位置の全部の可能な突然変異の非存在により適用可能でなかった。提案された相互作用についてのワトソン−クリック塩基対、ゆらぎ塩基対および不適正の分布の検査は、しかしながら位置521:528および522:527の間の塩基対形成に対する顕著な好みを示す(表3.2)。
C528とA1492の間のいかなる潜在的相互作用も同定するため、位置527、528および1492の突然変異をpRNA123(pRNA122の誘導体)(Leeら、1996;Leeら、1997)にクローン化した。このin vivo系で、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)レポーターメッセージは、正常の細胞メッセージを翻訳し得ないプラスミド由来のリボソームにより独占的に翻訳される。従って、各変異体のクロラムフェニコールの最小阻害濃度(MIC)およびGFP蛍光がプラスミド由来リボソームの機能のレベルに相関する。位置527および528の単一突然変異は、mG527U若しくはC528U変異体を除き非機能的リボソームをもたらした。これらの2種の突然変異は野生型と比較した場合にそれぞれ14%および24%の機能を維持した。528と1492若しくは1493の間、ならびに527と1492若しくは1493の間の二重変異体もまた作成した。これらの位置の間の二重変異体は相補性を示さなかった。
505−507および524−526(6N)相互作用。系統発生分析によりまた同定される、16S rRNA中のヌクレオチド505−507および524−526を関わらせる相互作用(図3.1)がWoeseとGutell(1989)により提案された。合計680,000個の形質転換体を、4096(4)個の変異体配列の全部が>99.9%信頼性を伴い選択されたプール中で表されたことを確認するためにプレーティングした(ClarkeとCarbon、1976)。プレーティングした細胞のおよそ5.3%が50μg/mlクロラムフェニコールを含有する培地で生存し、そのうち54個のクロラムフェニコール耐性クローンを選択かつ配列決定した。合計39個の独特の変異体配列をさらに分析した(表3.1b)。
統計学的解析。39個の独特な変異体からの配列データを使用して、ヌクレオチドの好みが各位置で存在するかどうかを統計学的に決定した。全4種のヌクレオチドが各位置で見出されたとは言え、プール中の各位置に野生型ヌクレオチドに対する有意の好みが存在した(図3.3)。
ヌクレオチド同一性がリボソーム機能に対しいずれかの影響を有したかどうかを決定するために、分散分析(ANOVA)を各位置について実施した。位置524(p<0.05)を除き、リボソーム機能に対するヌクレオチド同一性の有意の影響は存在しなかった。従って、524を除く各変異させた位置でのヌクレオチドの同一性は機能的変異体の選択で決定的に重要でないようである。従って、521:528および522:527の相互作用でのように、これらの位置は主として構造的役割を演じている。
これらの変異させたヌクレオチド間の相互作用がこの系でリボソーム機能にもまた有意に影響を及ぼしうるため、共変動分析を実施して、一位置の特定の1ヌクレオチドの存在が別の変異させた位置でのヌクレオチド選択に影響を及ぼしたかどうかを検査した。有意の共変動は提案された塩基対形成位置間で観察されたのみであった(p<10−4)。これらの共変動は塩基対を形成し得るヌクレオチドに対する好みを示す。提案された相互作用についてのワトソン−クリック塩基対、ゆらぎ塩基対および不適正の分布のさらなる分析は、505:526および506:525の間の塩基対形成に対する有意の好みを示す一方、507:524間の塩基対形成は緊縮性としてでないである(表3.3)。これらのデータは、530ループが高度に制約されることを示す。
516−519および529−532(8N)相互作用。16S rRNA中のヌクレオチド516−519および529−532を関わらせる潜在的相互作用(図3.1)がVanRykとDahlbergにより提案された。これら8位置(516−19および529−32)を同時に変異させ、そして機能的変異体を選択し、配列決定しかつリボソーム機能について分析した。4.50×10(4)個の変異体配列のそれぞれが選択したプールで表されたことを確実にするために、合計450,000個の形質転換体を得た。プレーティングした細胞のおよそ1.90%が50μg/mlクロラムフェニコール含有培地で生存し、そのうち91個のクロラムフェニコール耐性クローンを選択しかつ配列決定した。合計66個の独特の変異体配列をさらに分析した(表3.1c)。
統計学的解析。図3.4に示されるとおり、有意のヌクレオチドの好みが位置516(p=4.7×10−13)、518(p=1.8×10−31)、519(p=4.1×10−33)、529(p=4.4×10−30)および530(p=1.2×10−24)について見出され;一方、位置517、531および532のヌクレオチドの選択は無作為であった(p>0.1)。リボソーム機能のレベルに対するヌクレオチド同一性の有意の効果を示した位置(ANOVA)は:516(p=8.0×10−6)、518(p=1.3×10−3)、519(p=3.4×10−7)、529(p=6.0×10−5)および530(p=2.3×10−2)であった(表3.4)。最も有意の共変動は位置518と530(p=3.8×10−8)および518と529(p=7.5×10−8)の間で観察された。共変動は、位置516および位置517(p=8.2×10−3)、518(p=5.9×10−6)、529(p=1.2×10−5)ならびに530(p=6.4×10−5)の間で同定された。共変動はまた、位置529と530の間(p=5.2×10−4)、かつ、位置531と532の間(p=4.1×10−2)の弱い共変動も同定された。位置519はループ内で位置516、518、529と共変動するが;しかしながら、これらの位置のあいだでの共変動分析はプール中の位置519のアデノシン変異体の非存在により適用可能でなかった。位置516と532の間および位置517と531の間の提案される相互作用は観察されなかった。
530ループと解読領域の間の補完。最近、Ogleらは、オリゴヌクレオチド(mRNA)およびアンチコドンステムループ(ASL)フラグメント(tRNA)と複合体形成した30Sの結晶構造に基づく翻訳忠実度のモデルを提案した。このモデルにおいて、530ループ、およびより具体的にはヌクレオチド530は、解読領域のヌクレオチド1492および1493と一緒になって、同族および非同族のtRNAの間の識別で直接的役割を演じている。位置G530およびA1492はコドン−アンチコドン相互作用における第二の塩基対の解読に関与することが提案されている。該ヌクレオチドはそれらのN1位置の間の水素結合により相互作用する。以前の研究は、これらの位置のいかなる突然変異も致死的であることを示した(PowersとNoller、1990;Santerら、1993)[本研究]。位置530および1492の突然変異の致死性がこの相互作用の破壊によったかどうかを決定するために、G530とA1492の間の二重突然変異を構築し、そして機能の復帰について分析した。これらの位置の間の補完は観察されなかった。
3種の別個の飽和突然変異誘発(Leeら、1997)実験を実施して、保存された530ステムループ内の相互作用を検査した。これらの実験は、530ループが16S rRNAの高度に構造化されかつ制約された領域であることを示す、ヌクレオチド505−507:524−526および521−522:527−528を関わらせる相互作用を確認する。系統発生分析と対照的に、われわれのデータは、530ループが、一般的530ループ構造が維持される限りは配列の変動を適応しかつ高いリボソーム機能を保持し得ることを示す。
521−522および527−528(4N)相互作用。データは、ヌクレオチド522と527の間およびヌクレオチド521と528の間の塩基対形成がリボソーム機能に重要であるという仮説を裏付ける。低レベルの機能さえの選択は、塩基対形成する何らかの能力を有する変異体のみの単離をもたらした。野生型ヌクレオチドが各位置で好ましいようであったが、しかし各位置の突然変異が観察された。これらの突然変異は、しかしながら塩基対形成を可能にした相補的突然変異もまた存在した場合に機能に影響を及ぼすようではなかった。単離された変異体の少ない数により、共変動相互作用若しくはヌクレオチドの好みは確認し得なかった。共変動は、しかしながら530ループ全体の即時進化で同定され(Cho、1999)、これらのヌクレオチド間の相互作用を確認した。
系統発生分析は、修飾ヌクレオチドmG527が保存されていることを示す。この位置は構造的および機能的双方で重要であることが見出された(Cho、1999)。これは本明細書に提供される例示と一致する。数種の高度に機能的な変異体がこの位置に置換を含有したとは言え、塩基対形成が維持される。該修飾はしかしながらリボソーム中の他の領域との相互作用の破壊に関与しうる。
G528とA1492の間の相互作用が提案されている。この相互作用を研究するため、位置527、528および1492の単一変異体を創製した。位置527若しくは528の単一突然変異は、mG527UおよびC528U変異体を除きリボソーム機能の喪失をもたらした。これらの変異体はそれぞれ14%および24%の機能を保持した。これらの結果の最も単純な説明は、他の3種のヌクレオチドと少なくとも何らかの水素結合を形成するUの能力である。この説明は、即時進化の結果ならびに系統発生データと一致する。位置1492の単一変異体は非機能的であった。位置527と1492の間および位置528と1492の間の二重突然変異もまた非機能的であった。これは、これらの位置間で相互作用を示さない結晶構造と一致する。
505−507および524−526(6N)相互作用。505−507および524−526の間の相互作用の分析は野生型ヌクレオチドに対する好みを示すが、しかし、構造の制約を侵害しない多くの変異体もまた高度に機能的であった。変異体プールの共変動分析は、505:526、506:525および507:524の間の強い相互作用を示し、これらのヌクレオチド間の塩基対形成を示す(表3.3)。これらの位置での塩基対形成の要件はPowersとNoller(1991)により以前に示された。全3位置間の塩基対を含有しなかったいくつかの高度に機能的な変異体、ならびに全3位置間の塩基対を含有しなかった低機能的変異体が同定された。この矛盾のいくつかの説明が存在し;塩基対形成は別のリガンド若しくは配列により助長されることができ、ならびに塩基対形成は機能に重要である。この偽結び目構造に関与するヌクレオチドはリボソームタンパク質S12により化学的攻撃から保護され(Sternら、1988)、これらの530ループヌクレオチドとS12の間の相互作用を示唆している。最近の結晶構造(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000)は、S12を偽結び目構造の緊密な近位にもたらす、S12のAsp92に水素結合したA523のN6位置を示す。530ループへのS12の近接はこの偽結び目構造を安定化する原因でありうる(PowersとNoller、1994)。第二に、偽結び目構造の形成に関与するヌクレオチドは系統発生論を通じて保存されている。これらの位置はただ塩基対形成以外の理由上保存されうる。事実、解読領域へのアミノグリコシド抗生物質の結合はC525の反応性を高め(MoazedとNoller、1987)、そしてまたtRNAおよびmRNAの存在下でのコンホメーション変化にいくぶん類似の530ループ中のコンホメーション変化も誘導する(Ogleら、2001)。これは、偽結び目構造がタンパク質合成の間の何らかの点で破壊されること、および偽結び目構造形成に関与するヌクレオチドが別の場所で相互作用し得ることを意味するとみられる。さらに、位置524−526の単一突然変異の導入は位置524のものが致死的であることを示した(PowersとNoller、1991)。これは、ヌクレオチド同一性が位置524で機能に対し影響を有した(p=0.01)ことを示した変異体プールのANOVA解析と矛盾しない。従って、ヌクレオチド同一性ならびに偽結び目構造を形成する能力が機能に重要である。
6Nおよび4N実験は、530偽結び目構造がin vivoでどのように形成されうるかに関する情報を提供する。位置521:528および522:527の間の塩基対形成は530ループの上部でのAGCC四塩基ループの形成をもたらす。AGCC四塩基ループは保存されたAGNN四塩基ループの一族の一部である。AGNN(とりわけAGUC)四塩基ループの溶液構造は、Lebarsら(2001)によりNMRを使用して解明された。AGUC四塩基ループは、ループの位置の第一(AのN3)とループの第四の位置(CのN4)の間の水素結合により安定化された。ホスホジエステルバックボーンのターンは第二(G)と第三(U)の位置の間に存在し、また、ターンの5’および3’ヌクレオチドは積み重なる。Ogleらの結晶構造において、530ループのAGCC四塩基ループは該ループの第一(A)および第四(C)の位置の間に水素結合を有しない。バックボーンのターンは位置523と524の間に存在し、塩基524、525および526が積み重なる。最後に、位置523はタンパク質S12と相互作用するようにはじき出される。該2構造間のこの差違は位置mG527の修飾によりうる。該修飾は四塩基ループ内の水素結合を破壊することができ、そして、該ループが530ステムと相互作用して偽結び目構造を形成することを可能にしうる。
516−519および529−532(8N)相互作用。516:519および529:532の間の提案された塩基対形成相互作用は存在すると思われない。しかしながらループの二側の間に有意の相互作用が存在する(図3.4)。研究した8ヌクレオチドのうち5個(位置516、518、519、529および530)が有意のヌクレオチドの好みを示し、そして機能に不可欠であると思われる。位置531および532はわずかに有意のANOVAのP値を有するが、しかしながらヌクレオチドの好みはこれらの位置で見出されなかった。この有意性は分析した変異体の少数によりうるか、若しくは、該有意性は、機能のために該ループ中に存在するためのこれらの位置のスペーサーヌクレオチドに対する要件を示しうる。これらの位置の単一変異体はリボソーム機能に有意に影響を及ぼさなかった(Santerら、1993)。
位置Ψ516は保存されるが、しかし機能上重要よりはむしろ構造上重要である。われわれの研究室での以前の研究は、位置516でのトランジション変異がトランスバージョン変異より良好に耐えられたことを示した(Leeら、2001)。この研究は、トランジション変異体の機能の低下が70Sサブユニットを形成する能力の低下に相関したと結論した。530ループはいかなるサブユニット間架橋にも関与しているようでなく(Yusupovら、2001)、従って、位置516の突然変異は70Sサブユニット形成を阻害する長い範囲のコンホメーション変化を誘導しなくてはならない。トランスバージョン変異体もまた70Sサブユニットを形成する能力の低下を示したが、しかしこれはこの型の変異体の機能の喪失を説明するのに十分でなかった。トランスバージョン変異体はタンパク質合成の何らかの他の局面を破壊しならびに70Sサブユニットを形成する能力を低下させると考えられる。さらに、位置516のプソイドウリジンは不可欠と思われない。Ψ516の形成の原因であるrusA遺伝子の欠失は、変動する温度で増殖速度を遂げない(Conradら、1999)。従ってプソイドウリジンは機能に必要とされると思われない。516と、ループ中の他の機能上重要なヌクレオチドの間の共変動は、位置516の構造上の役割もまた示す(図3.4)。これは、位置516、517および531が積み重なりかつ516の2’のOHがC519のN3と水素結合を形成している結晶構造(Ogleら、2001)で見ることができる。水素結合は結晶構造中で同定されなかったとは言え、位置516はまた位置529および530との共変動も示す。結晶構造は静的であり、位置516と位置529および530の間の相互作用がリボソームの動きの間に起こりうる。
以前の研究は、G517の突然変異が翻訳のエラーを増大させることを示した(O’Connorら、1992)。われわれの研究では、しかしながら、機能のレベルの有意の変化を有しなかった位置517の数種の単一突然変異が同定された。われわれの系では、プラスミド由来リボソームはCAT mRNAを翻訳するのみでありかつ細胞mRNAを翻訳しない。従って、翻訳のエラーの増大は細胞増殖に影響を及ぼさないとみられる。また、CATレポーター遺伝子の小さな大きさにより、翻訳忠実度の低下はMICにより検出するのが困難であるとみられる。
ヌクレオチド同一性は位置518および519で強く保存される。位置519は上述されたところの位置516と水素結合、および519のN4と529の2’OHの間の水素結合を形成する。位置519での変動の欠如は、立体障害、若しくはループを安定化するための519と529の間の水素結合の要件によりうる。位置518は位置529と530の間に挿入され、それらの全部が積み重ねられる。このスタッキングは位置530を安定化しかつそれが位置1492と相互作用することを可能にしうる。A1492のN6はC518の2’OHへの水素結合にもまた関与する一方、C518のO2はコドン−アンチコドンヘリックスの第三の塩基対中のコドンの2’OHとの金属媒介性の相互作用に関与する(Ogleら、2001)。C518のO2はリボソームタンパク質S12のPro44(大腸菌(E.coli)の番号付け)の主鎖カルボニルともまた相互作用する。結果、これらの位置に対するいかなる変化もタンパク質合成に影響を及ぼすとみられる。
最後に、位置529および530のヌクレオチド同一性は保存されかつリボソーム機能に重要である。位置G529は、A520とsheared型G−A塩基対、およびG530のO6とリボソームタンパク質S12のAsn49の間で水素結合を形成する。これらの相互作用はこの位置での突然変異により破壊されうる。この位置でのピリミジンの置換は、必要とされる接触をなすのに十分に達しないかもしれない一方、アデニンは類似の様式で相互作用するための官能基を有しないとみられる。529の相互作用の破壊は、ループの構造若しくはS12の結合(その双方はタンパク質合成に影響を及ぼすとみられる)を変化させうる。結晶構造(Ogleら、2001)において、530の位置はA部位、とりわけA1492と相互作用することが示され、そして、コドン−アンチコドンヘリックスの第二および第三の位置での校正に関与する。G530とA1492の間の相互作用は双方のヌクレオチドのN1位置の間の水素結合により安定化される。同族、非同族および近同族間の識別は、N3へのコドンの2’OHとA1492の2’OHの間の水素結合により決定される。アンチコドンの2’OHがG530のN3および2’OHに水素結合する場合に類似の相互作用が起こる。この位置での変動の欠如はおそらく正確な翻訳のための上の相互作用の要件による。
530ループは系統発生論を通じ配列および構造中で保存される。上の実験は、系統発生分析により同定される相互作用を確認し、ならびに構造上重要なヌクレオチドを機能上重要なヌクレオチドと分離する。
試薬。制限酵素、リガーゼおよび仔ウシ腸アルカリホスファターゼはNew England BiolabsおよびGibco−BRLからであった。配列決定改変DNAポリメラーゼ、ヌクレオチドおよび配列決定緩衝液はEpicenter Technologiesからであった。オリゴヌクレオチドは、Midland Certified
Reagent Company(テキサス州ミッドランド)、IDT DNA(アイオワ州コーラルビル)から購入したか、若しくはBeckman Oligo 1000
DNA合成機を使用して現場で合成したかのいずれかであった。AmpliTaq DNAポリメラーゼおよびPCR試薬はPerkin−Elmer−Cetus(マサチュ
ーセッツ州ボストン)からであった。
プラスミドおよび突然変異誘発。全部の突然変異誘発は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Higuchiら、1988;Mullisら、1986;MullisとFaloona、1987)を使用して実施し、そして使用したプライマーを表5に列挙する。
16S rRNAの530領域での突然変異の構築:全部の突然変異はpRNA16STで構築し、その構築は別の場所で記述されるであろう。簡潔には、これは、23S rRNA全体が欠失されていることを除きpRNA122(Leeら、1996;Leeら、1997)の全部の特徴を含有するpUC19誘導体である。それはより独特の制限酵素部位および配列決定のためのより多量のプラスミドDNAを提供するため、それは16S rRNA中の突然変異の導入においてpRNA122を上回る利点を有する。無作為突然変異を、AvrIIとBglIIの間の野生型配列をPCRに指図される無作為突然変異を含有するフラグメントで置換することにより、pRNA16ST中の16S rRNAの6Nおよび8N位置に導入した一方、EcoRVおよびBglIIを同一方法により4Nループに使用した。
機能的変異体の選択:形質転換体を、1mM IPTGを含有するSOC培地中で4時間インキュベートしてrRNA合成を誘導し、そしてその後、50μg/mlクロラムフェニコールを含むおよび含まないLB−Amp100−IPTG寒天上にプレーティングした。総数約4.5〜5.0×10の形質転換体を各実験から得、4Nおよび8Nについておよそ2%ならびに6Nについて5%のクロラムフェニコール耐性生存体を生じた。次に、50μg/ml以上の最小阻害濃度(MIC)をもつ形質転換体を無作為に選択し、そして各実験について統計学的に有意の数で配列決定した。
16S rRNAでの単一変異体の構築:単一変異体をpASS2−GFPで構築し、そしてその後、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)レポーター遺伝子を含有するpRNA123(pRNA122の誘導体)(Leeら、1996;Leeら、1997)に移入した。CATおよびGFP遺伝子のリボソーム結合部位はプラスミド由来リボソームのメッセージ結合部位に一致するよう改変されている。従って、クロラムフェニコール耐性およびGFP蛍光のレベルは、プラスミド由来リボソームの機能に直接比例する。CAT遺伝子は機能的変異体の選択を見込む一方、GFP遺伝子は変異体機能のハイスループットスクリーニングを見込む。各変異体を配列決定して突然変異の存在を確認し、そしてGFPアッセイを使用して機能についてアッセイした。
16S rRNAでの二重変異体の構築:二重変異体はpRNA123の単一変異体構築物から構築した。530ループ単一変異体構築物をBglIIおよびXhoIで消化し、そして1492若しくは1493突然変異を含有するpRNA123にクローン化した。これらのクローンをその後大腸菌(E.coli)DH5細胞に形質転換した。各変異体を配列決定して突然変異の存在を確認し、そしてGFPアッセイを使用して機能についてアッセイした。
細菌株および培地。全プラスミドは大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)中で維持かつ発現した(Hanahan、1983)。培養物はLB培地(LuriaとBurrous、1957)若しくは100μg/mlアンピシリンを含有するLB培地(LB−Ap100)中で維持した。lacUV5プロモーターからのプラスミド由来rRNAの合成を誘導するため;IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を各実験で指定される時点で1mMの最終濃度まで添加した。株はGibco−BRL C
ell Poratorを使用する電気穿孔法(Dowerら、1988)により形質転換した。形質転換体は、選択培地上でプレーティングする前にSOC培地(Hanahan、1983)中で1時間増殖させてプラスミド由来遺伝子の発現を可能にした。
最小阻害濃度(MIC)。MICはマイクロタイタープレート中で標準的方法により決定した。LB−Ap100中で増殖させた一夜培養物を、1mM IPTGを含有する同一培地で希釈しかつ37℃で2ないし3時間誘導した。およそ10個の誘導した細胞をその後、LB−Ap100+IPTG(1mM)および増大する濃度のクロラムフェニコールを含有するウェルに添加した。培養物を24時間増殖させ、そして増殖を完全に阻害したクロラムフェニコールの最低濃度をMICと指定した。
緑色蛍光タンパク質(GFP)アッセイ。変異体ならびに野生型対照の一夜培養物をLB−Amp100中37℃で12〜16時間増殖させた。一夜細胞培養物をその後1000倍希釈しかつLB−Amp100+IPTG(1mM)培地中で誘導し、そして37℃で24時間増殖させた。24時間後に、1mLの培養物を分注しかつ11,000×gで1分間遠心分離して細胞をペレットにした。細胞ペレットを1mLのHN緩衝液(20mM HEPES pH7.4および0.85%NaCl)で2回洗浄しかつ1mlのHN緩衝液に再懸濁した。細胞を再懸濁した後に100μLの細胞懸濁液を96ウェルの透明底マイクロタイタープレートに移した。細胞密度(λ=600nm)を、SPECTRAmax 190(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定し、また、蛍光(励起=395nmおよび測定=509nm)をSPECTRAmax GEMINI(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定した。各培養物について、蛍光をA600により除算しかつ野生型のパーセントとして提示した。値は異なる3日に行った3個の別個の培養物での最低3回のアッセイの平均を表す。
970ループ中の突然変異の影響
大腸菌(Escherichia coli)16S rRNAの970ループ(ヘリックス31)は2個の修飾ヌクレオチドmG966およびmC967を含有する。ヘリックス31中の位置A964、A969およびC970、ならびに位置966の修飾ヌクレオチドの存在は、細菌、古細菌および真核生物にわたり保存されている。ループ中の他のヌクレオチドの配列および特定のヌクレオシド修飾は、しかしながら該3超界のそれぞれ内で保存されている。生化学的および構造研究はこのループをP部位近くに置き、そしてそれが解読過程および抗生物質テトラサイクリンを結合することに関与することを示した。このrRNAヘアピンの機能的成分を同定するために、ヘリックス31の970ループヌクレオチドの8個のループヌクレオチドを飽和突然変異誘発にかけ、そして124個の独特の機能的変異体を単離しかつ分析した。非ランダムヌクレオチド分布が各変異させた位置で見出された。位置966、967、969および970のヌクレオチド同一性はリボソーム機能に有意に影響を及ぼす。mG966若しくはmC967の単一突然変異をもつリボソームは野生型リボソームよりin vivoでより多くのタンパク質を産生する。開始因子3(IF3)の過剰発現は、タンパク質合成の野生型のレベルを966および967変異体に特異的に復帰した。
リボソームは、全部の細胞中でメッセンジャーRNAのタンパク質への翻訳を司るリボソームタンパク質(rタンパク質)リボソームRNA(rRNA)の複合体である。rRNAが翻訳過程の部分反応のそれぞれで決定的に重要な機能的役割を遂行することは十分に確立されている。リボソームRNAは、機能上重要であることが既知のrRNAの領域中でクラスター形成する傾向のある数個の修飾ヌクレオシドを含有する(Brimacombeら、1993)。タンパク質合成におけるそれらの役割は不明なままであるとは言
え、これらの修飾ヌクレオチドは、構造的安定性(Heusら、1983;Merouehら、2000;Rifeら、1998)、サブユニット集成(Cunninghamら、1991)、サブユニット会合(Cho、1999;Leeら、2001)および翻訳の正確さ(Bjorkら、1999;Urbonaviciusら、2001)に関わっている。
大腸菌(Escherichia coli)16S rRNA中で、970ヘアピンは、ヘリックス31、ならびに位置966(mG)および967(mC)に2個の修飾ヌクレオチドを含有する8ヌクレオチドループ(位置964−971)よりなる(図4.1)(Cannoneら、2002)。970ループの大きさおよび配列は、古細菌、細菌および真核生物内で保存されているが、しかし位置A964、A969およびC970のみが該3超界のあいだで保存されている。修飾ヌクレオシドは全3超界で位置966に存在するとは言え、各超界は特異的修飾を特徴とする(Kowalakら、2000;Maden、1990)。細菌の16S rRNAは位置966に2−メチルグアノシンを含有する一方、真核生物は1−メチル−3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)プソイドウリジンを含有し(Maden、1990)、そして古細菌は3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)プソイドウリジンをそれらの小サブユニットrRNA中の対応する位置に含有する(Balchら、1979;Woeseら、1984)。
リボソーム機能への970ループの関与はいくつかの生化学、生物物理および遺伝子研究により示唆されている。Wilmsら(1997)は、開始因子3(IF3)の存在下で破壊された解読領域のP部位のmC967とC1400の間のUV光化学的架橋を同定した(Ofengandら、1982;Shapkinaら、2000;Wilmsら、1997)。MoazedとNollerは、mG966がP部位に結合されたtRNAにより化学的プローブから保護されることを示し、また、Doringらは、mC966とP部位に結合したtRNAの2−チオC32の間のジアジリン架橋を同定した(Brimacombeら、1993;MoazedとNoller、1990;von AhsenとNoller、1995)。Yusupovら(2001)による70S結晶構造もまた、mG966の塩基と、P部位に結合したtRNAの位置34のバックボーンの間の接触を示す。これらのデータは、970ループがリボソームのP部位でのtRNAの適正な位置決めに関与しうることを示唆する。rRNAオペロンがλプロモーターPLの制御下にある遺伝子系を使用して、Jemioloらは、位置966および967での単一ヌクレオチド置換が大腸菌(E.coli)の増殖速度に影響を及ぼさなかったが、しかし位置967の欠失はドミナントな致死的表現型をもたらしたことを見出した(Jemioloら、1991)。高度好熱菌(Thermos thermophiles)30Sサブユニットの結晶構造(Brodersenら、2002)は、970ループとリボソームタンパク質S9、S10およびS13の間の相互作用を示す。mG966、mC967およびA968はタンパク質S9とバックボーン接触をなし、A964およびA969はタンパク質S10とバックボーン接触をなし(Brodersenら、2002)、そしてU965、A969およびC970はタンパク質S13と塩基接触をなす(Brodersenら、2002)。
これらの研究は970ループがタンパク質合成で重要な機能的役割を演じていることを示唆する。この考えは、970ループがテトラサイクリンの主結合部位の一部を形成することを示す構造研究(Brodersenら、2000;Piolettiら、2001)、ならびに位置965、966および967に3個の突然変異を含有するヘリコバクター ピロリ(Helicobactor pylori)のテトラサイクリン耐性株の最近の単離(Dailidieneら、2002)により裏付けられる。この研究では、970ループ全体の突然変異解析を実施して、細菌でリボソーム機能に不可欠である配列および構造モチーフを同定しかつタンパク質合成において970ループにより演じられる機能的役割を解明した。
ヘリックス31の8個のループヌクレオチド964−971を、PCRを使用する飽和突然変異誘発にかけ、そして特化したリボソーム発現ベクターpRNA123(Leeら、1996;Leeら、1997;Morosyukら、2000)にクローン化した。この系で、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼおよび緑色蛍光タンパク質のみがプラスミド由来リボソームにより翻訳される。変異させたプラスミドプールをその後、大腸菌(E.coli)DH5細胞を形質転換するのに使用し、そして、機能的変異体を、Amp(100μg/ml)、IPTG(1mM)およびクロラムフェニコール(100μg/ml)を含有するLB培地上で形質転換体をプレーティングすることにより変異体プールから選択した。合計124個の970ループ変異体を単離し、配列決定しそして機能についてアッセイした(表4.1)。
非ランダムヌクレオチド分布(p<1.4×10−6)が選択したプール中の全位置で観察された(表4.2、図4.2)。全部の可能な突然変異が位置964を除く各位置で見出されたとは言え、各位置の特定のヌクレオチドに対する好みが観察された(図4.2)。位置964はアデノシンに対する明瞭な好みを示し、グアノシンは排除され、そしてピリミジンは少なかった。グアノシンは、機能的単離物のあいだで、965、968および970で排除され(p<7.6×10−10)、また、ウラシルは位置966および971で排除された(p<1.4×10−6)。シトシンおよびアデニンは、位置967でグアノシンおよびウラシルより優勢であった(p<2.8×10−6)。最後に、ピリミジンを上回るプリンに対する好みが位置969で観察された(p<6.6×10−23)。機能的変異体のあいだでのヌクレオチド分布の全体的パターンは、系統発生的バリアントを比較する場合に観察されるものに類似である(表4.2)とは言え、期待されたとおり、より多くの変動が変異体で観察される。
機能的変異体のあいだでの非ランダム保存パターンは、790ループ内の特定の配列若しくは構造モチーフに対する要件によりうる。潜在的ヌクレオチド相互作用を同定するため、変異させた位置の全部の可能な対での共変動分析を実施した。位置964・965(p=1.4×10−5)、964・966(p=3.6×10−3)、964・967(p=1.2×10−3)、967・968(p=1.4×10−2)および968・969(p=4.4×10−2)の間の弱い共変動が観察された。位置968の2種の残存する共変動もまた構造的モチーフに対する要件を示しうる。位置967と968の間(1.4×10−2)および位置968と969の間(4.4×10−2)の弱い共変動のみが同定された(図4.3)。位置964と位置965、966および967の間の潜在的共変動もまた同定された。これらの共変動は、しかしながら、変異体のあいだで位置964のいかなるグアノシンの非存在により確認され得なかった。変異体プールで分散分析(ANOVA)を実施して、変異体のあいだでいずれかの位置に存在する特定のヌクレオチドがリボソーム機能に特異的に影響を及ぼしたかどうかを決定した。統計学的に有意のANOVAが、位置966(p<6.1×10−6)、967(p<3.6×10−2)、969(p<7.5×10−5)および970(p<4.8×10−3)で得られた。これらの位置は970ループ中の2個の積み重なった塩基トリプルの一部であり、これらのトリプルがリボソーム機能に重要であることを示唆する。
部位特異的突然変異。タンパク質合成における970ループの役割をより良好に理解するため、一連の部位特異的突然変異を位置966および967で構築した(図4.4)。WilmsらはmC967とC1400の間のUV架橋を同定した(Wilmsら、1997)。機能的相互作用が位置mC967とC1400の間に存在するかどうかを決定するため、位置mC967とC1400の間の全部の可能な部位特異的突然変異もまた構築しかつアッセイした(表4.3)。
G966C突然変異はリボソーム機能にほとんど影響を有しない(96%±2.1)が;しかしながらmG966A若しくはmG966U突然変異を含有するリボソームは野生型リボソームより多くのGFPを産生する(それぞれ126%および127%)。同様に、mC967G変異体は野生型より約107%活性である一方、mC967AおよびmC967U変異体の活性はそれぞれ120%および127%である(図4.4)。タンパク質合成の律速段階は開始である(Laursenら、2005)ため、位置966および967の突然変異が開始に影響を及ぼしうる方法を検査した。IF3のモデル化およびUV架橋は970ループとの相互作用を示した。IF3はC967×C1400の間のUC架橋の頻度を低下させることが示された(Shapkinaら、2000)。生化学的データに適合させるためのIF3のN末端(IF3N)のモデル化は、IF3NをP部位および970ループとの相互作用に配置した(Piolettiら、2001)。966および967の突然変異がIF3結合に影響を及ぼしたかどうかを決定するため、IF3をプラスミド、pACYC177誘導体pKan6にクローン化し、そして誘導可能なAraBADプロモーター(Greenfieldら、1978;Kaplanら、1978)の制御下に置いた。U966若しくはU967のいずれか(大部分の機能をもつ変異体)と試験した場合、IF3の過剰発現が突然変異について野生型のレベルの機能を復帰させたはU966若しくはU967である(表4.4)。IF2若しくはIF1の過剰発現はしかしながら正常レベルの機能を復帰せず、U966およびU967突然変異のIF3による補完が特異的であることを示唆する。C1400のA若しくはGへの突然変異はそれぞれ17%および15%の機能をもたらした。C1400U突然変異を含有するリボソームは、しかしながら野生型リボソームより23%より多いGFPを産生した。967/1400二重変異体の全部で、該二重変異体のリボソーム機能は、個々の変異体のそれぞれのおよそ積であり、各部位での突然変異の効果が独立であること、ならびにmC967およびC1400はタンパク質合成の間に相互作用しないことを示唆する。966および967での修飾を、John SantaLucia Jr.博士(私信)によりエネルギー最小化したTungらの大腸菌(E.coli)30Sサブユニット相同性モデルにモデル化して、構造に対するそれらの影響を同定した。mC967はループに背を向ける一方、mG966は糖側に面する。これらの修飾の双方がスタッキング表面を拡大しかつより大きな安定性を可能にする。
ヘリックス31の970ループの8ヌクレオチド配列は各超界内で保存されるが、しかし3ヌクレオチドのみが全3超界間で保存されている。970ループは、大腸菌(E.coli)で位置966および967で2個の修飾ヌクレオシドを含有する。飽和突然変異誘発および機能的変異体の選択は、ループの機能上重要な配列および構造モチーフを示した。
970ループのヌクレオシド要件。アデノシンを除くヌクレオチドはN2位置に荷電した基を含有し、そして964に対し選択した(表4.5)。位置964は飽和突然変異誘発で最も保存されたものであった。より小さい大きさのピリミジンはプリンと同一位置に荷電した基を配置しないとみられ、O2を含有するピリミジンの少数がなぜ機能的プールで見出されたかを説明する。964のピリミジンのO2と965のU O4若しくはG O6の間の静電的衝突が、965のUおよびGの少なさ、ならびにこれらの位置間で見られる共変動を説明しうる。選択したプールで同定された43個のU965クローンのうち、A964C突然変異をもつクローンは同定されなかった。
ウラシルは、機能的プール中で位置971で少ない。30S結晶構造で971ははじき出され、そして16S rRNAの位置949、950、1363、1364および1365のバックボーンにより形成されるポケット中に結合する。UのO2およびO4基は該ポケットと増大された静電的衝突を引き起こすとみられ、この相互作用を可能にせずかつ機能的クローンでの971のUの存在を減少させる。
30S結晶構造中で、残存する6位置が2個の積み重なったトリプルを形成し、位置966、967および968が1個のトリプルを形成しかつ位置965、969および970が第二のトリプルを形成する(図4.3)。位置965および968はプリンが少なく、おそらく立体的要件を示す。加えて、Gが反対して強く選択され、正に荷電したN2基が機能に不利であったことを示した。位置965および968と対照的に、位置966および969はプリンを好みかつピリミジンが少なく、これは他のリボソーム成分を接触するための要件を表しうる。位置969について特異的な接触は同定されていないとは言え、位置966はP部位のtRNAと相互作用することが既知であり、これがこの位置でのプリンの要求を説明しうる。また、プリンはより大きな表面積によりピリミジンより良好に積み重なることが既知である。積み重なったトリプル中のこれらの塩基の位置が、より良好なスタッキングのためのヌクレオチドの好みを導きうる。位置967および970はA/Cを好む一方、G/Uは少ない。大きさの好みよりはむしろ、これらの2位置はN4若しくはN6位置に正に荷電した基を必要とする。966:967:968積み重ねの位置1(966)および2(967)のヌクレオチド要件は、965:969:970積み重ねの位置2(969)および3(970)のヌクレオチド要件に対応する。
970ループ突然変異はIF3結合を遂げる。IF3のN末端は、入手可能な生化学的データを使用して30S結晶構造にモデル化する場合に、位置966−968と相互作用することが見出された(Piolettiら、2001)。飽和突然変異誘発において、位置966はプリンを好みかつピリミジンが少なく、967はA/Cを好む一方G/Uは少なく、そして968はプリンが少ない(表4.5)。位置mG966およびmC967の部位特異的突然変異は、野生型と比較した場合により高レベルの機能をもたらし、タンパク質合成の速度の増大を示す(図4.4)。
開始はタンパク質合成の律速段階である(Laursenら、2005)。生化学的データは、IF3が開始の間にイニシエーターtRNAをアミノアシル−tRNAと識別することを示す(Hartzら、1990)。IF3結合の破壊はイニシエーターtRNAの識別を妨害して、イニシエーターtRNAの緊縮性の低下および開始の増大された速度に至りうる。GFPタンパク質は、しかしながら発色団を構成するヌクレオチド中の確実かつ唯一の特異的突然変異であり(Tsien、1998)GFPタンパク質を非蛍光にするとみられる。従って、われわれの系で、より迅速に開始するリボソームはより多くのGFPタンパク質を作成するとみられ、そして従ってより高い蛍光をもたらすとみられる。全3種の開始因子をmG966UおよびmC967Uの存在下で過剰発現させて、野生型レベルの機能を復帰し得たかどうかを見た。
位置966若しくは967の突然変異と一緒のIF3の過剰発現は正常レベルの機能を復帰するが、しかし他のIFはしない(表4.4)。これは、位置966若しくは967の突然変異がIF3N結合を妨害すること、およびこの欠陥がIF3の増大された産生により軽減され得ることを示唆する。これらの位置の突然変異が、IF3N結合に影響を及ぼすとみられる位置966:967:968のスタッキングを破壊することが可能である。増大された濃度のIF3はより低い結合親和性を補償しうる。位置966および967の修飾の役割は、966:967:968積み重ねトリプルをさらに安定化してそれを正しく機能させることでありうる。
スタッキングの重要性。John SantaLucia Jr.博士、ウェイン州立大学により開発されたプログラム(私信)を使用する25種の高機能および25種の低機能変異体のモデル化研究は、全部の機能的変異体が積み重なったトリプルを形成する能力を有することを示唆した。変異体の選択されたプールで、964:971および965:
970双方の間で塩基対を形成し得たただ1種の変異体(10%の機能)が同定された。これらの塩基対の形成は、結晶構造中で見られる構造の形成を破壊することができ、そして従って反対して選択された。964:971若しくは965:970いずれかの間で塩基対を形成し得た他の変異体もまた、選択されたプール中で見られた。これらの大部分は、しかしながら最も容易に破壊され得るA−U塩基対であった。
966、967および968でのスタッキングが機能に必要とされる。IF3に加え、位置966および967が構造および生化学的研究によりP部位に位置推定されている(Doringら、1994;MoazedとNoller、1986;MoazedとNoller、1990;von AhsenとNoller、1995;Yusupovら、2001)。966の塩基は位置34のP部位tRNAのバックボーンと相互作用し(Yusupovら、2001)、そして、飽和突然変異誘発でプリンに対する好みを示した。野生型mG966 N2の位置決めは、P部位tRNA若しくはIF3Nを妨害することを回避するために重要であるとみられる。ループ中の付加的な突然変異の存在下で、mG966 N2の位置は変わりうる。飽和突然変異誘発において、A966が野生型mG966より好まれた。N2に官能基を欠くAが、ループ中の付加的な突然変異の存在下でP部位tRNA若しくはIF3Nの結合の妨害を回避するために野生型Gより好まれたことが可能である。位置967および968はP部位tRNAと相互作用することが示されておらず、そして最もありそうには966を正しい場所に配置することに関与する。967のヌクレオチド分布は、IF3結合に対する決定子でありうるN4若しくはN6の要件を示唆する。967での修飾のモデル化は、mC修飾が積み重ねを拡大かつ安定化することを示唆する。最後に、野生型A968は、選択されたプール中でA968Uに有利に少なかった。これは位置967のN4若しくはN6の好みの結果でありうる。U968 O4は967のN4若しくはN6への水素結合を見込み、積み重ねの安定性を増大させる。この相互作用はこれらの2位置間で見られる共変動を説明するとみられ、かつ、このスタッキング相互作用の重要性を示唆する。
965、969および970でのスタッキングが機能に必要とされる。969、970および965の積み重ねの破壊は、選択されたプール中のA964G変異体の非存在により示されるとおり、リボソーム機能に不利である。結晶構造中で、位置964は965:969:970の積み重なったトリプルの上に配置される(図4.3)。A964G突然変異の30S結晶へのモデル化は、おそらく塩基スタッキングを破壊する、C970の糖とのA964GのN2の間の立体衝突を示した(図4.6)。この積み重なったトリプルの重要性は十分に理解されてはいない。高度好熱菌(Thermus thermophilus)30S結晶構造の分析は、リボソームタンパク質S13のC末端と、位置969、970および965により形成される積み重なったトリプルの間の相互作用を示す。この相互作用はS13の最後の3アミノ酸が関わる(Brodersenら、2002)。S13は系統発生的に保存され、また、該C末端は、位置29と30の間のP部位に結合したtRNAのバックボーンと相互作用すると思われるいくつかの塩基性側鎖を含有する(Hoangら、2004)。興味深いことに、高度好熱菌(T.thermophilus)S13の最後の7アミノ酸は大腸菌(E.coli)S13中に存在しない(Brodersenら、2002)。大腸菌(E.coli)S13の5個のC末端アミノ酸の欠失はわずかな増殖の欠損のみを表した。S13のC末端のさらなる欠失(36アミノ酸を欠失)はtRNA結合の欠損をもたらした(Hoangら、2004)。結晶構造中で、S13のC末端は非常にわずかの二次構造を含有するが;しかしながらこの領域は16S rRNAとの相互作用の大部分の原因である(Brodersenら、2002)。高度好熱菌(T.thermophilus)では、付加的なC末端アミノ酸が、S13をリボソーム上で安定化するのを助けかつP部位でのその相互作用のための尾部の位置決めで補助しうる。
位置966−968のIF3Nの結合はP部位へのイニシエーターtRNA結合のための空間を制限する。これはP部位でのイニシエーター以外のtRNAの結合を阻害するために開始の間に重要でありうる。イニシエーターtRNAと複合体形成したIF2は、イニシエーターをP部位に配置してIF3Nが動くことを必要とする。IF2−イニシエーターtRNAの存在下で、965:969:970トリプルが二次的IF3N結合部位を表すことが可能である。これは、位置966および967(966、967、968積み重ね)ならびに位置969および970(965、969および970積み重ね)の間のヌクレオチド要件の類似性により示唆される。加えて、ヌクレオチド同一性は、ANOVA解析により決定されるところのこれらの位置の全4個で機能に重要である。大腸菌(E.coli)30Sサブユニット中の位置969、970および965の役割は未だ不明である。該3個の保存されたヌクレオチドのうち2個すなわち970ループ中の位置969および970が、この積み重なったトリプル中に位置する。これらの位置の保存は何らかの機能を示唆するが;しかしながら現在明らかな相互作用は存在しない。該相互作用が一過性でありそして従って同定されていないことが可能である。
位置971は970ループの位置を決める。該ループ中のA964の位置は、G971をはじき出しならびに位置U965、A969およびC970を伴うトリプルを形成するのを助ける原因でありうる。位置971は、16S rRNA中の位置949、950、1363、1364および1365により形成されるポケット内で6個の水素結合を作成する。露出されたヌクレオチド971とのこの広範囲の水素結合は、タンパク質合成の間の970ループの移動性を制限しかつ970ループの動きをリボソームの動きに結合するようにはたらきうる。リボソームは翻訳の間にコンホメーション変化を受けることが既知である(FrankとAgrawal、2000;Ogleら、2002;Valleら、2003;VanLoockら、2000)。G971は970ループの位置決めを維持しかつその動きをリボソームと協調させうる。
試薬。制限酵素、リガーゼおよび仔ウシ腸アルカリホスファターゼはNew England BiolabsおよびGibco−BRLからであった。配列決定修飾DNAポリメラーゼ、ヌクレオチドおよび配列決定緩衝液はEpicenter Technologiesからであった。オリゴヌクレオチドはMidland Certified Reagent Company(テキサス州ミッドランド)若しくはIDT DNA(アイオワ州コーラルビル)のいずれかから購入した。AmpliTaq DNAポリメラーゼおよびPCR試薬はPerkin−Elmer−Cetus(マサチューセッツ州ボストン)からであった。
プラスミドおよび突然変異誘発。このプラスミドは、lacUV5プロモーターの制御下に変えられた抗Shine−Dalgarno(ASD)配列を含有する16S rRNAとともに大腸菌(E.coli)rrnBオペロンを含有する。該プラスミドは、プラスミドの16S rRNAのASD配列に相補的なShine−Dalgarno(SD)配列(Huiとde Boer、1987;Huiら、1987;Leeら、1996;ShineとDalgarno、1974)とともにクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)レポーター遺伝子もまた含有する。従って、CATおよびGFP mRNAはプラスミドにコードされる30Sサブユニットにより特異的に翻訳される。プラスミドにコードされる30Sサブユニットは正常の宿主mRNAを翻訳し得ず、従って16S rRNA内の突然変異はレポーター遺伝子の翻訳にのみ影響を及ぼしかつ細胞の生存率に影響を及ぼさない。CAT遺伝子は至適以下の機能をもつクローンを選択するのに使用し得る一方、GFPはハイスループット機能アッセイに使用し得る。
全部の突然変異誘発は、PCR1についてプライマー970ループ mut(5’−G
GA TGT CAA GAC CAG GTA AGG TTC TTC GNN NNN NNN CGA ATT AAA CCA CAT GCT CCA CCG−3’)および16S AvrII(5’−ACG TCG CAA GAC CAA AGA GG−3’)、ならびにPCR2について970ループR(5’−CCT GGT CTT GAC ATC CAC GG−3’)および16S XbaI(5’−GGT CGG CGA CTT TCA CTC AC−3’)を用いる組換えポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Higuchiら、1988;Mullisら、1986;MullisとFaloona、1987)を使用して実施した。
16S rRNAの970領域での突然変異の構築:全突然変異は970ループに致死的突然変異(964−UCCCCCGU−971)を含有する改変バージョンのpRNA123中で構築した。BglIIとBstEII切断部位の間の野生型配列を、PCRに指図される無作為突然変異を含有するフラグメントで置換することにより、pRNA123の16S rRNAに無作為突然変異を導入した。
機能的変異体の選択。形質転換体は、Amp遺伝子の発現を見込むためSOC培地中37℃で振とうしながら1時間インキュベートした。培養物のサンプルを、形質転換効率を決定するためLB+Amp100プレート上でプレーティングした。IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)をその後、1mMの濃度まで残存培養物に添加し、そして37℃で振とうしながら追加の3時間インキュベートしてrRNA合成を誘導した。培養物をその後、100μg/mlクロラムフェニコールを含むLB−Amp100−IPTG寒天上にプレーティングした。およそ10%の生存体率が観察された。生存体を無作為に選択しかつ統計学的に有意の数で配列決定した。
16S rRNA中の単一変異体の構築。単一変異体は、pRNA123の誘導体pRNA272(Leeら、1996;Leeら、1997)で構築し、その構築は後述されるであろう。pRNA272構築物は唯一のApaI部位を16S rRNA中に含有する。位置966および967の単一変異体を、部位特異的PCRを使用して作成し、そしてApaIおよびRsrII制限酵素を使用してpRNA272にクローン化した。位置1400の突然変異を、部位特異的PCRを使用して作成し、そしてXbaIおよびBsrGI制限酵素を使用してpRNA272にクロ―ン化した。各変異体を配列決定して突然変異の存在を確認し、また、GFPアッセイを使用して機能についてアッセイした。
16S rRNA中の二重変異体の構築。二重変異体をpRNA272中で単一変異体構築物から構築した。1400および967双方の単一変異体をRsrIIおよびXhoIで消化した。単一突然変異を含有するフラグメントを一緒に連結して二重変異体を形成した。これらのクローンをその後大腸菌(E.coli)DH5細胞に形質転換した。各変異体を配列決定して突然変異の存在を確認しかつGFPアッセイを使用して機能についてアッセイした。
細菌株および培地。全プラスミドは大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)(Hanahan、1983)中で維持しかつ発現させた。培養物はLB培地(LuriaとBurrous、1957)若しくは100μg/mlアンピシリンを含有するLB培地(LB−Ap100)中で維持した。lacUV5プロモーターからのプラスミド由来rRNAの合成を誘導するため;IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を各実験で指定される時点で1mMの最終濃度まで添加した。株をGibco−BRL Cell Poratorを使用して電気穿孔法(Dowerら、1988)により形質転換した。別の方法で示されない限り、形質転換体は、選択培地上でプレーティングする前にSOC培地(Hanahan、1983)中で1時間増殖させて、プラスミド由来遺伝子の発現を可能にした。
緑色蛍光タンパク質(GFP)アッセイ。変異体ならびに野生型対照の一夜培養物を、LB−Amp100中37℃で振とうしながら12〜16時間増殖させた。一夜細胞培養物をその後100倍希釈し、LB−Amp100+IPTG(1mM)培地で誘導し、そして振とうしながら37℃で24時間増殖させた。24時間後に500μLの培養物を1.7mL微小遠心管に分注し、そしておよそ11,000×gで1分間遠心分離して細胞をペレットにした。細胞ペレットを500μLのHN緩衝液(20mM HEPES pH7.4および0.85%NaCl)で2回洗浄し、そして500μLのHN緩衝液に再懸濁した。細胞を再懸濁した後に、100μLの細胞懸濁液を96ウェルの透明底マイクロタイタープレートに移した。細胞密度(λ=600nm)を、SPECTRAmax 190(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定し、また、蛍光(励起=395nmおよび測定=509nm)をSPECTRAmax GEMINI(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定した。各培養物について、蛍光をA600により除算しかつ野生型のパーセントとして提示した。値は、異なる日に行った3個の別個の培養物での最低3回のアッセイの平均を表す。
16S リボソームRNA中のヘリックス45の役割
大腸菌(Escherichia coli)16S rRNAのヘリックス45は3個の修飾ヌクレオチド、mG1516、m A1518およびm A1519を含有する。位置1518および1519のジメチルアデノシンは数種の例外を伴い全生物体で保存されている。位置1518および1519をメチル化するKsgAメチラーゼの欠失は、増殖速度に対するわずかな影響のみを有し、ならびに抗生物質カスガマイシンに対する耐性を賦与する。生化学的および構造研究は、解読領域と相互作用し、サブユニット間架橋B2bを形成しかつ開始因子3に結合するヘリックス45を示した。ヘリックス45(位置1512−1523)の役割を研究するため、飽和突然変異誘発を実施し、そして116個の機能的変異体を単離しかつ分析した。非ランダムヌクレオチド分布が1515および1520を除く全位置で観察された。位置1518および1519の6個の機能的突然変異が、選択されたプールで単離され、該ヘリックスの補償的変化がこれらの位置でのヌクレオチドの制約を低下させうることを示す。位置1518および1519だけの突然変異の影響を見るために単一および二重突然変異を作成した。全部の単一および二重変異体は機能の全喪失を表した。メチル化の喪失がヘリックス45中の突然変異の機能を遂げたかどうかを決定するために1ksgA株を構築した。ksgAメチラーゼの喪失は低下された開始速度をもたらした。
リボソームRNA(rRNA)は、タンパク質合成の間のリボソームに帰される触媒機能で主要な役割を演じる。入手可能な多数のrRNA配列の系統発生分析は、RNAの配列および構造の保存についての多くの情報を提供した。16S rRNA中のヘリックス45は3超界のあいだで保存されている(Cannoneら、2002)(図5.1)。大腸菌(Escherichia coli)では、ヘリックス45のステムは保存されたU1512:G1523ゆらぎ塩基対およびA1513:U1522ワトソン−クリック塩基対を含有する一方、該ループは位置1517、1518および1519に3個の保存されたヌクレオチドを含有する。該ループはまた3個の修飾ヌクレオチド、すなわち位置1516、1518および1519にそれぞれN2−メチルグアノシン(mG)および2個の隣接するN6,N6−ジメチルアデノシン(m A)も含有する(Cannoneら、2002)(図5.1)。ステムの不適正はKsgAメチラーゼの認識因子であることが提案された(Formenoyら、1994)一方、ループヌクレオチドはリボソームサブユニット会合(Yusupovら、2001)、IF3結合(Ehresma
nnら、1986;Piolettiら、2001)、および抗生物質カスガマイシンに対する耐性(Helserら、1971;Helserら、1972;Van Buulら、1983)に関与している(図5.1)。
位置1518および1519のジメチル化の原因であるメチラーゼは大腸菌(E.coli)でksgA遺伝子によりコードされ、、また、比較ホモログが、細菌(Housenら、1997;Van Buulら、1983)および真核生物(Lafontaineら、1994;Seidel−Rogolら、2003)で同定されている一方、推定のホモログが古細菌で同定されている(O’Farrellら、2004)。ksgA変異体で、倍加時間の増大、開始因子3(IF3)に対する増大された必要性、低下された翻訳忠実度、およびカスガマイシンに対する耐性(Igarashiら、1981;Poldermansら、1979;van Buulら、1984b)が見られた。酵母のksgAオルトログ(dim1)はしかしながら機能に不可欠である(Lafontaineら、1994)。酵母では、Dim1は2種の既知の機能、すなわち位置1518および1519のメチル化ならびに18S rRNAのプロセシングを有する(Lafontaineら、1995)。該2機能を切り離しかつrRNAプロセシング機能のみ保持するDim1の突然変異はなお生存可能であり、そして明白な増殖欠損を示さず、ジメチル化が機能に必要でなかったことを意味した(Lafontaineら、1998)。従って、KsgAならびに位置1518および1519のメチル化は機能に不可欠でない。
U1512:G1523ゆらぎ塩基対はksgAの重要な認識部位である。このゆらぎ塩基対の突然変異は、位置1518および1519のメチル化の20〜80%低下をもたらすが、しかしメチル化の完全な阻害はもたらさない(Formenoyら、1994)。従って、メチラーゼは、ヌクレオチドよりはむしろこのゆらぎ対により形成される構造を認識しうる。
位置1518および1519のヌクレオチド同一性およびメチル化は普遍的に保存されている。今日までわずか3個の例外が同定された。すなわち、2個のアデノシンにいかなるメチル基も含有しない出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)ミトコンドリア12S rRNA(Klootwijkら、1975)、ならびにその双方が1個のみのジメチル化アデノシンを含有するユーグレナ グラシリス(Euglena gracilis)葉緑体rRNAおよび古細菌スルフォロバス ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)16S rRNA(Noonら、1998;Schnareら、1992;Steegeら、1982;Van Buulら、1984a)。1518および1519のin vitro突然変異研究はリボソーム再構成に対しほとんど影響をもたらさなかったが、しかしほとんどの活性が部分的に低下された(Cunninghamら、1990)。活性は完全に消失されなかったとは言え、最初のペプチド結合の開始依存性の形成が1518変異体で2/3だけ阻害された(Cunninghamら、1990)。全部の染色体rRNAオペロンが欠失された系(Asaiら、1999)を使用して、Vila−Sanjurjoら(1999)は、位置1519の突然変異がカスガマイシン耐性表現型を賦与するのみならず、しかしリボソーム機能を有意に遂げないことを見出した。酵母では、しかしながらA1518GおよびA1519G突然変異はrRNAの適正なプロセシングを可能にしたが、しかし増殖を支援しなかった(Lafontaineら、1995)。
ヘリックス45のループヌクレオチド(1516−1519)はサブユニット間架橋B2bを形成しかつ23S rRNAの1915ループ(ヘリックス69;1919−1920)のステムと相互作用する(Yusupovら、2001)。Ehresmannら(1986)は、trans−ジアミンジクロロ白金(II)を使用して位置1506−1529とIF3の間の架橋を同定した。Piolettiらによる最近の結晶構造は、しかしながらIF3のC末端が位置1532−1534と接触していたことを示した。それはヘリックス45との直接接触でないとは言え、この接触はヘリックス45の移動性に影響を及ぼすことができ、架橋B2bの形成を阻害しかつサブユニット会合を予防する(Piolettiら、2001)。
タンパク質合成におけるヘリックス45修飾の役割を理解するため、ヌクレオチド1512−1523での飽和突然変異誘発実験を、KsgAメチラーゼの存在若しくは非存在下のいずれかで実施した。
飽和突然変異誘発実験をヘリックス45の12ヌクレオチド(位置1512−1523)で実施した。全突然変異はPCRにより導入しそしてプラスミドpRNA123(Leeら、1996;Leeら、1997)にクローン化した。このプラスミドはlacUV5プロモーターの制御下に大腸菌(E.coli)rrnBオペロンを含有する。16S rRNAの抗Shine−Dalgarno(ASD)配列は、正常の宿主mRNAがもはや結合しないように変えられている。該プラスミドはまた、該プラスミドの16S rRNAの変えられたASD配列に相補的なShine−Dalgarno(SD)配列(Leeら、1996)とともにクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)レポーター遺伝子も含有する。CATおよびGFP mRNAはプラスミドにコードされる30Sサブユニットにより特異的に翻訳される。プラスミドにコードされる30Sサブユニットは正常な宿主mRNAを翻訳し得ず、従って16S rRNA内の突然変異はレポーター遺伝子の翻訳にのみ影響を及ぼし、そして細胞の生存率に影響を及ぼさない。
未選択のクローンを配列決定して、各変異された位置が無作為であったことを確認した(データは示されない)。クローンをその後、Amp(100μg/mL)、IPTG(1mM)およびクロラムフェニコール(150μg/mL)を含有するLB培地上でプレーティングすることにより機能について選択した。合計116個の独特のクローンを単離し、配列決定しかつ機能についてアッセイした(表1)。
統計学的解析。非ランダムヌクレオチド分布が、選択されたプールで、1515および1520を除く全位置について観察された(図5.4)。全部の可能な突然変異が位置1512、1517、1518および1519を除く各位置について見出された。位置1517、1518および1519を除き、系統発生分析でより大きな変動性が各位置で見出された。見られた増大された変動性にもかかわらず、ヌクレオチドの好みは選択でなお明白であった(図5.4)。位置1512および1523はそれぞれ野生型のウリジンおよびグアノシンを好んだ。位置1513、1514、1516および1522もまた野生型配列を好んだが、しかし、系統発生分析から増大された変動性を示す。最後に、位置1515、1520および1521は、ヌクレオチドの同一性がこれらの位置で機能に不可欠でなかったことを示す、無作為ヌクレオチド分布を示した。
ヘリックス45中のヌクレオチド相互作用を同定するために共変動分析を実施した。位置1513:1522(p=2.3×10−18)、1514:1521(p=4.1×10−25)および1515:1520(p=2.8×10−20)の間の非常に強い共変動が見られ、塩基対形成を示す(図5.5)。より弱い共変動は、位置1512と1523(p=7.0×10−4)、1513と1515(p=1.8×10−2)、1515と1522(p=2.8×10−2)および1521と1523(p=1.1×10−2)の間で同定された。位置1517と位置1516(p=4.8×10−3)、1518(p=7.5×10−6)および1523(p=1.3×10−3)の間、ならびに位置1518と位置1520(p=2.5×10−3)および1521(p=3.1×10−2)の間の共変動もまた同定された。
116個の選択された変異体のうち、野生型の30%以上の機能をもつ57個の変異体のサブセットを統計学的解析にかけた。より高機能の変異体のこのサブセットはいくつかの位置で変動性のわずかな低下を示したが、しかし、この低下された変動性は有意であるようではなかった。ただ高度に機能的な変異体の共変動分析は、位置1513;1522(p=8.4×10−10)、1514:1521(p=1.4×10−9)および1515:1520(p=1.5×10−8)の間の強い共変動を保持した。位置1517と位置1523の間(p=2.2×10−5)、位置1517と1518の間(p=9.6×10−4)および位置1518と位置1520の間(p=4.2×10−3)の弱い共変動もまた維持された。プール全体で同定された残存する共変動(1513:1515、1515:1522、1516:1517、1518:1521および1521:1523の間)は、おそらく小さなサンプルサイズにより見られなかった。変異体のこのサブセットはステムの形成に対する要件を維持する。さらに、ヘリックス45のループとステムの間の共変動は、該ループの位置決めにおけるステムの役割を示しうる。
まれとは言え、位置1518および1519の6個の突然変異が、選択されたプールで見出された。これら6突然変異のうち4種は機能が約35〜90%からの範囲にわたったA1518G突然変異であった。これらのクローンの全4種が、しかしながらC1520A突然変異もまた含有した。驚くべきことに、最高の機能的クローン(92の%機能)は2個の突然変異A1518GおよびC1520Aを含有した。残存する2種の突然変異はA1519G(野生型の73%の機能)およびA1519U(野生型の12%の機能)であった。A1519変異体の双方はループの閉鎖塩基対に付加的な突然変異を有した。位置1518および1519の単一突然変異は致死的であるとは言え、ステム中の補償突然変異は機能を復帰し得るようである。
KsgAメチラーゼ。ヘリックス45中の突然変異に対するメチル化の影響を決定するため、同質遺伝子ksgA株を、DH5とJM101 ksgA19の間のP1形質導入を使用して構築した。このksgA株(AAS3)を使用してヘリックス45の飽和突然変異誘発を反復した。ksgA株の生存体の数は、150μg/mlクロラムフェニコール(ksgA株を選択するのに使用される濃度)で選択した場合にksgA株から有意に減少された。生存体の数を増大させるため、クロラムフェニコール濃度を50μg/mlに低下させた。クロラムフェニコールの減少は生存体の数を有意に増大させなかった。低下された生存体率の原因を理解するため、ksgA株の選択の生存体をksgA株に形質転換した。GFPアッセイを、ksgAおよびksgA株双方のこれらの変異体で実施した(表5.2)。試験した12変異体のうち9種が機能のわずかな増大を示した。従って、ksgA株で選択される変異体の大多数は、選択の間に見られる低生存率にもかかわらずKsgAメチラーゼの非存在下で機能的である。3種の残存する変異体はしかしながら機能の有意の喪失をもたらした。これら3クローンは位置1518および1519にアデノシンを含有するが、しかしステム中に他の突然変異を含有する。
各クローンのΔGおよび二次構造をMfold(Mathewsら、1999;Zuker、2003)を使用して計算した。ksgA株で非機能的であったクローンは2.3の計算されたΔGの平均を有した(図5.7)一方、機能的クローンの計算されたΔGの平均は−0.86である。低下された安定性に加え、クローン102の構造は、位置1519を、この位置のメチル基の存在下で可能であるとみられない塩基対に組込む(図5.7)。該突然変異は、John SantaLucia Jr.博士、ウェイン州立大学により開発されたソフトウェアを使用してもまたモデル化した。これらの変異体のモデル化は機能の喪失の原因でありうるヘリックスの変化をもたらした。これは、ステム中の突然変異が、メチル化の非存在下で、不安定な非機能的構造の形成を引き起こしうることを示唆する。
ksgA株の生存体率とksgA株中のksgA選択した変異体の機能の間の矛盾を解明するため、GFP誘導曲線を実施した。OD600=0.1でIPTG(1mM)での増殖培養物の誘導は、プラスミド由来のリボソームがGFP mRNAを産生しかつ翻訳する際にGFP蛍光のS字状曲線を生じるはずである。曲線の開始での2株間の蛍光の差違は開始の速度の差違を示す一方、曲線の傾きは伸長速度を示す。図5.6に示されるとおり、メチラーゼの非存在下で、開始の速度の低下および伸長速度の低下が存在する。開始および伸長速度のこの低下は野生型ヘリックス45配列をもつAAS3株でさえ見られ、増殖欠損の原因であるのはとりわけメチル化の喪失であることを意味する。KsgAメチラーゼの非存在下のヘリックス45中の突然変異はこの欠損を構成しうる。この欠損は選択の間に観察される低生存体率の原因でありうる。GFPアッセイのための培養物は、蛍光についてアッセイする前に24時間増殖させ、リボソームにタンパク質合成を開始するのに十分な時間を可能にする。選択の間、とは言え、培養物はクロラムフェニコール含有培地上でプレーティングされる前に3時間のみ誘導される。誘導後3時間に、ksgAおよびksgA株の間にタンパク質合成の25%の差違が存在する(図5.6)。結果、3時間は、選択の間にクロラムフェニコールに対する耐性を提供するのに十分なCATタンパク質を産生するための十分な時間でないかもしれず、そして生存体が観察されないとみられる。
部位特異的突然変異。位置1512、1523、1518および1519を、それらのほぼ普遍的な保存および変動性の欠如により研究の標的とした。位置1518と1519の間、および位置1512と1523の間の単一および二重変異体を構築した。位置1512と1523の間の二重突然変異の全部が野生型の0〜80%の機能をもたらした(図5.2)。最も有害な効果はU1512A:G1523A二重変異体で観察された(1.8%の機能)。機能の有意の低下は、U1512A:G1523C(7.6%の機能)、U1512G:G1523A(23.1%の機能)およびU1512U:G1523U(13.1%の機能)変異体でもまた観察された。他の二重変異体は野生型の30から80%までの機能の範囲にわたる機能をもたらした。最高の機能的変異体(81%の機能)はU1512C単一変異体であった一方、第二の最高の機能的変異体はU1512G:G1523C(62%の機能)であった。従って、ワトソン−クリック塩基対を形成する能力は重要であるが、しかし機能の唯一の決定子でない。ピリミジンに対するわずかな好みが位置1512で示された一方、位置1523は好みを示さなかった。位置1523のいかなる単一突然変異も、しかしながらおよそ45%だけ機能を低下させた。位置1518および1519の全部の単一および二重突然変異はしかしながら致死的であった(図5.3)。
ヘリックス45は7個の保存されたヌクレオチドおよび3個の修飾ヌクレオチドを含有する。ヘリックス45は、開始因子3(IF3)、tRNA結合および選択性に影響を及ぼすことが示されたヘリックス24の790ループに架橋し、かつ、23S rRNAのヘリックス69の1915ループに架橋して、サブユニット間架橋B2bを形成する。突然変異を作成して、このヘリックス中で構造上および機能上重要なヌクレオチドを同定した。
位置1514:1521および位置1515:1520は、系統発生分析により示唆されるとおり塩基対形成に関与する。ヌクレオチド同一性は保存されないが、しかし塩基対形成する能力は維持されかつ機能に重要である。位置1513および1522はまた塩基対形成するようであるが、しかしヌクレオチド同一性は保存されている。1513:1522の役割は不明であるとは言え、この塩基対はKsgAメチラーゼ認識部位の一部でありうるか、若しくはU1512:G1523ゆらぎ塩基対を安定化させるのを助けうる。共変動分析は、これらの塩基対がループの正しい位置決めを見込みうることを示す。
位置1512および1523のヌクレオチド同一性は、系統発生分析ならびにわれわれの突然変異誘発分析で保存されている。U1512:G1523ゆらぎ対での突然変異は、位置1512でのピリミジンに対する好みおよび位置1523でのグアノシンに対する好みを示す。ピリミジン−ピリミジン若しくはピリミジン−プリン対形成は一般にプリン−プリン対形成より機能的であり、この型の相互作用が機能を妨害するコンホメーション変化をもたらすことを示唆した。二重変異体で見られるヌクレオチドの好みはヘリックス45の突然変異誘発でもまた見られた。位置1523と位置1517および1521の間の共変動は、U:Gゆらぎ対およびヘリックス45との何らかの相互作用を示す。U1512:G1523ゆらぎ対の保存はU:Gゆらぎ対の独特の特性によりうる。U:Gゆらぎ対はいくつかの独特の特徴、すなわち1)独特の官能基が主および副溝中に露出される2)熱力学的安定性がワトソン−クリック塩基対のものに近づく、ならびに3)U:Gゆらぎ対を含有するヘリックスがワトソン−クリック塩基対より柔軟性でありかつ誘導適合による認識を見込みうる(AllainとVarani、1995;VaraniとMcClain、2000)を見込む。野生型配列と変異体の間のΔGの変化の分析は、自由エネルギーと機能の間のいかなる相関も示さず、構造が安定性より重要であることを意味する(データは示されない)。二重変異体のうち、C1512:G1523変異体は最高の機能を保持した。この変異体はヘリックスの構造を維持するがしかしその柔軟性を減少させる。従って、U:Gゆらぎ対は、このヘリックスの至適の機能に必要とされる必要な構造および柔軟性を提供しうる。
位置1517、1518および1519の保存はおそらく、これら2ヘリックスを一緒に結合するヘリックス44中の位置とのそれらの相互作用による。これら3個の積み重なった塩基は、ヘリックス44の位置1404−1406および1496−1497により形成される副溝と相互作用する(図5.8)。アデノシンは該塩基の糖側の官能基を伴わない唯一の塩基であり、アデノシンのいずれかの他の塩基での置換は、官能基をヘリックス44の主溝に置き、一方若しくは双方のヘリックスのコンホメーション変化または結合の破壊のいずれかを引き起こすとみられる。従って、位置1518および1519の単一および二重変異体で見られるとおり、これらの位置での突然変異は致死的である。これらの結果は酵母でのこれらの位置での突然変異と矛盾しないが、しかし、位置1519の突然変異が細胞増殖に対し小さな影響のみ有したことを見出したVila−Sanjurjoら(1999)の結果と対照的である。A1518G突然変異はしかしながら選択されたプールで同定された。全部のA1518G突然変異はC1520A突然変異もまた含有し、G1518、A1519およびA1520配列をもたらした。代替のループ構造の形成はこれら2個のアデノシンが野生型配列に類似の様式でヘリックス44と相互作用することを可能にしうる。突然変異A1519GおよびA1519Uもまた選択されたプールで同定された。これらのクローンはループの閉鎖塩基対(1515:1520)に付加的な突然変異を含有し、U1519クローンにC:U不適正(12%)およびG1519クローンにG:A不適正(73%)をもたらした。ループの閉鎖塩基対の不適正はループの制約を減少させかつループのより大きな柔軟性を可能にするとみられ、おそらく部分的機能を可能にする。これは、位置1518および1519の突然変異がヘリックス45中の補償突然変異の存在下で耐えられうることを示唆する。
位置1518および1519のメチル化の保存は、四塩基ループの形成に対するそれらの安定化効果によることができる。これらのメチル基の喪失は該ループの低下された安定性および非機能的構造の形成をもたらしうる。事実、Mfold(Mathewsら、1999;Zuker、2003)でモデル化された場合の変異体102は、大部分の安定な二次構造が位置1514と1519の間の塩基対を伴い(図5.7)、ループの形成を阻害することを示した。位置1519でのメチル化の存在下ではこの塩基対は可能にされないとみられ、おそらく四塩基ループの形成を可能にする。
位置mG1516はヘリックス45のGNRA四塩基ループ中で見出される修飾ヌクレオチドの1種である。位置1518および1519の保存されたジメチルアデノシンと異なり、mG1516は系統発生分析で保存されないとは言え、この位置でのグアノシンに対する好みが、選択された変異体プールで観察された。熱力学的研究は、位置1518および1519でのジメチルアデノシンの非存在下で、mGがGNRA四塩基ループ内でGに等エネルギーでありかつ安定性に対する影響を有しなかったことを示した(Rifeら、1998)。位置1517、1518および1519のヌクレオチド同一性は、位置1518および1519の修飾がそうであるように保存されている。30Sサブユニットの結晶構造(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000;Yusupovら、2001)は、これら3位置を積み重ねられかつヘリックス44ならびに50Sサブユニットのヘリックス69および71と相互作用してサブユニット間架橋B2bを形成するとして示す。修飾ヌクレオチドを包含するループのモデル化研究は、ジメチル基が位置1517、1518および1519のスタッキングの安定化において補助しうることを示唆する。位置1516の修飾は、ループに安定性を提供しならびにループの副溝側の疎水性領域に付加する、位置1519との疎水性相互作用を見込む。
5個のメチル基により引き起こされるジメチルループの副溝側の疎水性領域は、790ループの位置793により覆われている(図5.9)。この疎水性相互作用は、ヘリックス44および45との付加的な相互作用のため790の位置を決めるのに役立ちうる。位置793とジメチルアデノシンループの間の疎水性相互作用が790ループの位置決めに重要でありうるとは言え、790ループとヘリックス44および45の間の他の相互作用が、おそらく、この相互作用の非存在下でなお起こるとみられる。これら2領域を一緒に配置するこれらの付加的な相互作用は、これらの部位のメチル化が機能に不可欠でない理由を説明しうる。位置1518および1519のジメチル化の原因であるKsgAメチラーゼの除去は開始および伸長のわずかな欠損をもたらす。観察された増殖欠損は、KsgAの非存在下での開始の欠損(Poldermansら、1979)および翻訳忠実度の増大(van Buulら、1984b)を同定した以前の研究と一致する。メチル化の喪失は、IF3結合の変化および結果として開始の変化をもたらす、790ループ−ヘリックス45−ヘリックス44複合体の安定性若しくはコンホメーションを変えうる。IF3の結合は、おそらく伸長の間に元の構造に再形成することが必要とされるとみられるヘリックス45および790ループの構造をIF3の結合が変えることを示す、793:1517架橋を阻害することが示されている。メチル化の喪失は、開始後のこの領域の再構築に影響を及ぼしかつ従って伸長過程に影響を及ぼしうる。
30S結晶構造中で、ヘリックス45は790ループとヘリックス44の間にきつく充填されている。790ループはP部位およびE部位でのtRNA結合、ならびに690ループと相互作用することに関与する。690および790ループは、A部位にアロステリックに結合されることが示されている30Sサブユニット中のE部位のtRNA結合に重要である。ヘリックス45は、790ループとヘリックス44の間の相互作用を形成しかつ安定化するのを助ける。これら2領域の結合は、AおよびE部位の状態ならびに系統発生論を通じてのヘリックス45の保存を説明する該サブユニットの協調された動きについての情報交換に重要でありうる。
試薬。制限酵素、リガーゼおよび仔ウシ腸アルカリホスファターゼはNew England BiolabsおよびGibco−BRLからであった。配列決定修飾DNAポリメラーゼ、ヌクレオチドおよび配列決定緩衝液はEpicenter Technologiesからであった。オリゴヌクレオチドはMidland Certified Reagent Company(テキサス州ミッドランド)若しくはIDT DNA(アイオワ州コーラルビル)いずれかから購入した。AmpliTaq DNAポリメラーゼおよびPCR試薬はPerkin−Elmer−Cetus(マサチューセッツ州ボストン)からであった。
プラスミドおよび突然変異誘発。全部の突然変異誘発はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Higuchiら、1988;Mullisら、1986;MullisとFaloona、1987)を使用して実施した。
16S rRNAのヘリックス45突然変異の構築。全突然変異はpRNA123中で構築した。ヘリックス45は、プライマーDMA mut12(5’−ACT GGG GTG AAG TCG TAA CAA GGT AAC CGN NNN NNN NNN NNC GGT TGG ATC ATG GGA TTA−3’)および16S XbaI(5’−GGT CGG CGA CTT TCA CTC AC−3’)を用いる部位特異的PCRを使用して無作為に変異させた。無作為突然変異は、XbaIおよびBstEII切断部位の間の野生型配列を、PCRに指図される無作為突然変異を含有するフラグメントで置換することにより、pRNA123の16S rRNA中に導入した。
機能的変異体の選択。形質転換体は、Ampマーカーの発現を見込むため、SOC培地中37℃で振とうしながら1時間インキュベートした。培養物のサンプルをLB+Amp(100μg/ml)プレート上にプレーティングして形質転換効率を決定した。IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)をその後、残存する培養物に1mMの最終濃度まで添加しかつ37℃で振とうしながら追加の3時間インキュベートしてrRNA合成を誘導した。培養物をその後、150μg/mlクロラムフェニコールを含むLB+Amp(100μg/ml)+IPTG(1mM)寒天上でプレーティングした。生存体を無作為に選択しかつ統計学的に有意の数で配列決定した。
16S rRNAでの二重変異体の構築:単一および二重変異体はpRNA123(Leeら、1996;Leeら、1997)中で構築した。位置1512と1523の間、および位置1518と1519の間の全部の可能な突然変異を、双方のPCR反応について、16S DMA N1512/N1523(5’−ACT GGG GTG AAG
TCG TAA CAA GGT AAC CGN AGG GGA ACC TNC
GGT TGG ATC ATG GGA TTA−3’)および16S DMA N1518/N1519(5’−ACT GGG GTG AAG TCG TAA CAA GGT AAC CGT AGG GGN NCC TGC GGT TGG ATC ATG GGA TTA−3’)をフォワードプライマーとして、ならびに16S XbaIをリバースプライマーとして使用する部位特異的PCRを仕様して作成した。生成物を、BstEIIおよびXbaI制限酵素を使用してpRNA123にクローン化した。各変異体を配列決定して突然変異の存在を確認し、また、GFPアッセイを使用して機能についてアッセイした。
細菌株および培地。全プラスミドは大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)(Hanahan、1983)若しくは大腸菌(E.coli)AAS3(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1、ksgA)中で維持しかつ発現させた。
DH5 ksgA株の構築。MC86 thr::tn10で増殖させたP1ライセートを、標準的方法を使用してksgA株JM101 ksgA19に形質導入した。生じるJM101 ksgA19 thr::tn10株で増殖させたP1ライセートをその後使用してプラスミドpMAS53を含有するDH5株(recA)に形質導入し、そ
して1×培地E(Medium E)、0.4%グルコース、0.1%CAA、0.2×LB、5μg/mlチアミン、40μg/mlクロラムフェニコールおよび50μg/mlテトラサイクリンを含有する寒天上でプレーティングした。新たな株(AAS3)でのksgA遺伝子の破壊をPCRにより確認した。ksgAメチラーゼが不活性化されたことを確認するために、該株をカスガマイシン上で増殖させて耐性のレベルを測定した。該株からの16S rRNAはまた、ヌクレオシドに消化しかつHPLCにより分析してジメチルアデノシンの欠如を確認した。
培養物は100μg/mlアンピシリンを含有するLB培地(LuriaとBurrous、1957)(LB−Ap100)中で維持した。lacUV5プロモーターからプラスミド由来rRNAの合成を誘導するため;IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を、各実験で示された時点で1mMの最終濃度まで添加した。株は、Gibco−BRL Cell Poratorを使用して電気穿孔法(Dowerら、1988)により形質転換した。別の方法で示されない限り、形質転換体は、選択培地上にプレーティングする前にSOC培地(Hanahan、1983)中で1時間増殖させて、プラスミド由来の遺伝子の発現を可能にした。
緑色蛍光タンパク質(GFP)アッセイ。変異体ならびに野生型対照の一夜培養物をLB−Amp100中37℃で振とうしながら12〜16時間増殖させた。一夜細胞培養物をその後100倍希釈し、LB−Amp 100+IPTG(1mM)培地中で誘導し、そして振とうしながら37℃で24時間増殖させた。24時間後に500μLの培養物を1.7mL微小遠心管に分注しかつおよそ11,000×gで1分間遠心分離して細胞をペレットにした。細胞ペレットを500μLのHN緩衝液(20mM HEPES pH7.4および0.85%NaCl)で2回洗浄しかつ500μLのHN緩衝液に再懸濁した。細胞を再懸濁した後に100μLの細胞懸濁液を96ウェルの透明底マイクロタイタープレートに移した。細胞密度(λ=600nm)を、SPECTRAmax 190(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定し、また、蛍光(励起=395nmおよび測定=509nm)をSPECTRAmax GEMINI(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して測定した。各培養物について、蛍光をA600により除算し、そして野生型のパーセントとして提示した。値は、異なる日に行った3個の別個の培養物での最低3回のアッセイの平均を表す。
大腸菌(E.coli)16S rRNA中の機能上重要なヌクレオチドの同定
大腸菌(Escherichia coli)16SリボソームRNAの全部の機能上重要なヌクレオチドを同定するため、誤りがちな(error−prone)PCRを使用して突然変異ライブラリーを創製し、そして至適以下の機能について選択した。クローンあたり平均4個の突然変異をもつおよそ2600クローンを分析し、それは16S リボソームRNAの各変異された位置(位置20〜1503)で平均7個の突然変異をもたらした。ヌクレオチド同一性が機能に重要である位置はゼロ若しくは数個の突然変異をもつ部位をもたらす。既知の機能上重要なヌクレオチドとの比較を使用して、これらの部位を同定するライブラリーの能力を試験した。突然変異ライブラリーは、既知のならびに以前に未知の機能的ヌクレオチドを同定した。大腸菌(E.coli)30Sサブユニットのモデルを使用して、保存された位置間の相互作用を同定した。
リボソームはメッセンジャーRNA(mRNA)のタンパク質への翻訳を司る。大腸菌(Escherichia coli)の70S細菌リボソームは、2種の非対称サブユニット、すなわち16SリボソームRNA(rRNA)および21リボソームタンパク質(rタンパク質)より構成される小(30S)サブユニット、ならびに23S rRNA
、5S rRNAおよび34 rタンパク質より構成される大サブユニット(50S)に解離され得る。小サブユニットは解読およびtRNA−mRNA相互作用の正確さの維持を司る一方、大サブユニットはペプチジルトランスフェラーゼ中心(ペプチド結合形成部位)を含有する。生化学的研究(GreenとNoller、1997;Nollerら、1992)およびリボソーム結晶構造(Nissenら、2000;Wimberlyら、2000;Yusupovら、2001)は、RNAがリボソームの触媒的活性成分であることを示しており;従って、該リボソームはリボザイムである。
多数の異なる生物体からのrRNA配列の比較配列分析は、rRNAの全体的二次構造が生命の全超界内で保存されていることを示した。加えて、これらのrRNA配列の分析は、リボソーム機能に重要であると考えられる保存されたヌクレオチドを同定した。この分析はしかしながらゲノム若しくはオルガネラのrRNA配列を使用する。これらの配列はタンパク質合成におけるそれらの不可欠の役割により制約される。結果として、機能的に重要であると考えられるrRNA領域に非常にわずかの配列変動が観察されるか若しくは観察されない。決定的に重要な残基を取り囲む構造に対するわずかな変化でさえ機能を低下させ、忠実度に影響を及ぼしかつ適合度を低下させうるからである。加えて、これらの保存された部位は機能上重要よりむしろ構造上重要であることができ、機能上重要な基を正しい方向に配置するようはたらく。これらの部位の突然変異は致死的でないかもしれないが、しかし部分的機能をもつリボソームをもたらしうる。これは適合度の喪失をもたらしかつ従って系統発生分析で同定されないとみられる。至適以下の機能をもつrRNA配列の分析はより大きな変動性を見込むとみられ、かつ、機能に真に不可欠である位置の同定を見込むとみられる。
この問題を取り扱うため、大腸菌(Escherichia coli)からの16S
rRNAを誤りがちな(error−prone)PCRを使用して無作為に変異させ、そして至適以下の機能をもつ変異体について選択した。サンプルあたり平均4.1個の突然変異をもつ合計2593個の機能的変異体を使用して突然変異ライブラリーを創製した。これは16S rRNAの各変異された位置で平均7個の突然変異に変わった。2の最頻値および6の中央値をもつ位置あたり0から37個までの範囲の突然変異が該ライブラリーで観察された。この突然変異ライブラリーから、結晶構造中で一緒になって16個の機能上重要なクラスターを形成する16S rRNAの67個の保存された領域を同定した。
大腸菌(E.coli)16S rRNAをマンガン(0.45mM)の存在下でPCR増幅して生成物全体に突然変異を無作為に導入し、そしてpRNA228ベクターにクローン化した。pRNA228は、誘導可能なlacUV5プロモーターの制御下に大腸菌(Escherichia coli)からのrrnBオペロンを含有するpRNA123の誘導体である(Leeら、1996;Leeら、1997;Morosyukら、2001)。16S rRNAの抗Shine−Dalgarnoが、正常宿主mRNAを認識せずそして従って翻訳しない配列に変えられている(Huiとde Boer、1987;Huiら、1987;ShineとDalgarno、1974)。pRNA228プラスミドは2個のレポーター遺伝子すなわちクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)および緑色蛍光タンパク質(GFP)もまた含有し、それらの双方は16S rRNAの変えられた抗Shine−Dalgarno配列に相補的な変えられたShine−Dalgarno配列を含有する。プラスミド由来30Sサブユニットは正常な宿主mRNAを翻訳せず、そして宿主リボソームはレポーター遺伝子のmRNAを翻訳しない。CAT遺伝子は部分的機能をもつ配列の選択を見込む一方、GFP遺伝子は変異体機能のハイスループットアッセイを見込む。
クローンを大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1
、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)(Hanahan、1983)に形質転換し、そして25μg/mlクロラムフェニコールを含有する培地上でプレーティングして機能的変異体を選択した。生存体を25μg/mlクロラムフェニコールを含有する培地にスポットしかつ配列決定した。
合計2593クローンの配列を突然変異ライブラリーに組込んだ。これらのクローンは16S rRNA内に合計10,736の突然変異を含有し(位置20−1503)、それらは各変異された位置で平均7.2個の突然変異である。各位置の突然変異の数は2の最頻値および6の中央値を伴い0から37までの範囲にわたった。各位置が3個若しくはそれ未満の突然変異を含有した一連の3若しくはそれ以上連続するヌクレオチドが統計学的に有意である。各位置が0若しくは1個の突然変異を含有する2若しくはそれ以上連続するヌクレオチドもまた統計学的に有意であることが見出された。これらの基準を使用して、40種の異なるヌクレオチドのグループ分けを同定しかつ領域と称する。これらの基準を、4個若しくはそれ以上の突然変異をもつ単一位置により相互から分離される3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ3個若しくはそれ以上の位置もまた包含するように拡大した。これらの配列もまた領域として同定した。合計67個の保存された領域がライブラリー中で同定された(表6.1)。3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ全位置を、図6.1で大腸菌(E.coli)16S rRNAの二次構造上に示す。この研究で同定された保存された領域を、16S rRNAの系統発生分析により同定された保存された領域と比較した。細菌の保存と比較して、保存されたヌクレオチドの有意の減少が突然変異ライブラリーで観察された(図6.1)。この研究で同定された保存されたヌクレオチドは、しかしながら全3超界およびオルガネラ(3D2O)の系統発生分析により同定された保存されたヌクレオチドに対するより大きな類似性を示す(図6.1)(Cannoneら、2002)。突然変異ライブラリーと系統発生的保存の間の差違もまた見られた。とりわけ、ヘリックス(H)H8、H9、H10、H12、H13およびH21は突然変異ライブラリーで保存された領域を含有したが、しかしこれらのヘリックスは3D2O系統発生的保存で保存されない。これらの差違は、リボソーム機能に対する特定の大腸菌(E.coli)の要件によるかも知れない。1領域になかった付加的な保存されたヌクレオチドもまたライブラリーでみられた。これらの保存された位置のいくつかは同定された領域と相互作用し、それらの保存を説明する。ライブラリーで同定される、残存する保存された位置が、機能的に重要であるか若しくは無作為の機会の産物であるかどうかは不明である。
高度好熱菌(Thermus thermophilus)30Sサブユニットの結晶構造に基づく大腸菌(E.coli)30Sサブユニットモデルが公表された(Tungら、2002)。このモデルのエネルギー最小化されたバージョン(John SantaLucia Jr.博士、私信)を使用して、三次元空間での保存された位置の配置を決定した(図6.2)。このモデルを使用して領域間の相互作用を同定した(図6.3)。三次元構造で一緒になって機能上重要な単位を形成する領域をクラスターと命名した。合計16のクラスター(全クラスターの図は付録に示す)が同定された(表6.2)。
クラスター。リボソームのモジュールの性質により、単離されたクラスターは特定のドメインに位置推定されたとは言え、異なるドメインでの相互作用を伴う2クラスターが同定された。5’ドメイン(位置1−560)は4クラスターを含有し、中央ドメイン(位置561−922)は5クラスターを含有する一方、3’ドメイン(位置923−1542)は7クラスターを含有する。
5’ドメイン。クラスター1は、5’ドメインの領域1、2、20、21、22および23、ならびに中央ドメイン中に位置する領域31を包含する(図6.1および6.3)。領域1、2、21、22および23は、H4、H5およびH15を結合する結合部3を形成する(結合部の番号付けについては図6.1を参照されたい)。領域20、および領域21の一部はH14のステムを形成する一方、領域31はH21のステムおよびループを形成する。界面から見れば、このクラスターはリボソーム本体の左側を形成しかつリボソームタンパク質S4およびS16と相互作用する(付録)。S16は、5’ドメインの領域ならびに中央ドメインの領域31と有意の接触をなしてこれら2ドメインを一緒にする。クラスター1とS4の間にわずかな接触のみが存在し(Brodersenら、2002)、クラスター1がS4の結合の主決定子でないことを意味している。タンパク質S4およびS16の結合は別にして、クラスター1は、サブユニット間架橋B8の一部と同定されたH14もまた含有する。サブユニット間架橋B8は位置345−347と大型サブユニットタンパク質L146の間のRNA−タンパク質架橋である(Yusupovら、2001)。H14ループ中の保存の欠如は、架橋B8がバックボーン相互作用を伴うことを示唆する。ステムの保存は、しかしながら、ループの位置決めがサブユニット間架橋の形成に重要であることを示す。
結合部は三次元構造中でのヘリックスの位置決めを可能にするRNAの構造的特徴である。5’ドメインの領域7、8、14、16および18は、H7、H11およびH12を結合する結合部5を形成する。この結合部は、中央ドメインからの領域30および32と一緒になってクラスター2を形成する(図6.1および6.3)。クラスター2は本体の中央のrタンパク質S16およびS17と相互作用する(付録)。S17は5’ドメインおよび中央ドメインを一緒にすることに関与する一次結合タンパク質である(Brodersenら、2002)。S16は、S17の役割に類似の役割をもつ二次結合タンパク質であり、5’および中央ドメインを一緒にする。クラスター2の保存はS16およびS17の結合部位の形成に対する要件によるかもしれない。加えて、この結合部の保存は、H7、H11およびH12の機能上重要な位置決めを維持しうる。2個の緊密に間隔を空けられた結合部を分離するヘリックスがとりわけ保存されているようであることに注目することは興味深い(結合部3と4の間のH5、結合部1と7の間のH19、結合部11と12の間のH29などを参照されたい)。
領域3、5、6、9、10、11、12および19(図6.1)より構成されるクラスター3(図6.3)は、30Sサブユニットの底部に位置する一次結合タンパク質、S20の結合に関与する。クラスター3中の保存されたヌクレオチドの大多数は、タンパク質との直接相互作用よりむしろS20結合部位の形成に関与する(付録)。クラスター3に加え、H44の底部もまたS20と相互作用する(CulverとNoller、1998;Wimberlyら、2000)。S20の主要な役割はH44の底部の固定である。H44の底部は、しかしながら1領域として同定されずかつクラスター3に包含されなかった。致死的でないとは言え、S20の喪失はサブユニット集成(Dabbs、1979;Ryden−Aulinら、1993)、翻訳忠実度(Gotzら、1990)およびサブユニット会合(Gotzら、1989)の欠損をもたらす。H44の上部は解読領域として知られ、そして翻訳の部位である一方、H44の長さは、翻訳の間に30Sおよび50Sサブユニットを一緒に保持する原因である複数のサブユニット間架橋の形成に関与する。トランスロケーションの間にH44の上部はおよそ12Å動くことが示されている(VanLoockら、2000)。H44の底部は、しかしながらおそらくS20による固定により動かない(VanLoockら、2000)。S20の非存在下で、H44の底部は自由に動くことができ、それは翻訳忠実度およびサブユニット会合の観察された欠損の原因でありうる。最後に、S20は、30Sサブユニットの底部に位置する唯一のタンパク質として、この領域のフォールディングの核となる原因である。
5’ドメインの最後のクラスター、クラスター4(図6.3)は、H18および530ループを形成する領域25、26、27および28から構成される(図6.1)。530ループは30Sサブユニットの肩部に位置し、そして翻訳の正確さ(O’Connorら
、1997;Santerら、1993;Santerら、1995)、開始因子1(IF1)の結合(Carterら、2001;DahlquistとPuglisi、2000)およびrタンパク質S12(Ogleら、2001;Wimberlyら、2000)の維持に関与する。その複数の役割に一致して、530ループは系統発生分析および突然変異ライブラリー双方で保存されている。530ループはただ機能上保存されているだけでなく、しかしまた構造的にも保存されている。とりわけ、位置530は位置1492(クラスター16を参照されたい)と一緒に、コドン−アンチコドン相互作用の第二の位置を監視する(Ogleら、2001)(図1.13)。G530を解読領域に配置するため、H18は偽結び目構造を形成する(付録)。領域25、26および28の間の塩基対形成はH18のステムを形成し、位置505−510のバルジを引き起こす。ループ中で、521:528および522:527の塩基対形成は、フォールディングして位置505−507と塩基対形成して偽結び目構造を形成する四塩基ループ(位置523−526)をもたらす(第3章を参照されたい)。加えて、ループ中の他の保存されたヌクレオチドはその機能的役割のためG530を配置しかつ安定化することにおいて補助する。
中央ドメイン。領域33、34および37を含有するH22(図6.1)はクラスター5を形成する(図6.3)。結合部8はH20、H21およびH22を結合して、一次結合タンパク質S15のための結合部位を形成する(付録)。S15の結合は中央ドメインのフォールディングおよび構造化を開始する。領域33ならびに保存された位置748、750および754は塩基対形成しかつ結合部に隣接するH22の底部を形成する。これらの位置の保存はおそらくS15結合部位の形成におけるそれらの役割による。H22の上部で、保存された位置732が領域34の位置667と相互作用してH23aをH22に対し充填する。この充填相互作用は、H22およびH23が共軸方向に積み重なることを可能にし、中央ドメインのフォールディングを継続する(Agalarovら、2000)。H22の上部の領域34および37はS6/S18二量体の結合部位を形成するのを助ける。
クラスター6および7(図6.3)は、H23とH24(図6.1)の間、ならびに機能上重要な690および790ループの間の相互作用により形成される。クラスター6は領域39および40より構成される一方、クラスター7は領域36、38および41より構成される。クラスター7の保存は、最もありそうにはH23とH24の間の相互作用による。これらのヘリックスの間の相互作用(付録)は690および790ループを安定化しうる。S6は領域36といくつかの相互作用を有するとは言え、それはH23とH24の間の相互作用の安定化において主要な役割を有しない(Brodersenら、2002)。S11は、しかしながら、H23により形成されるK−ターンモチーフに特異的に結合しかつこの急峻なターンを安定化する(Kleinら、2001)。S11のC末端ドメインは伸長され、そしてクラスター7のH23およびH24双方と相互作用してこの相互作用を安定化する(Brodersenら、2002)。
690ループはE部位のtRNA結合に関与する(Doringら、1994;Yusupovら、2001)一方、790ループはP部位およびE部位双方のtRNA結合に関与する(MoazedとNoller、1986;Morosyukら、2001;Yusupovら、2001)。790ループは3超界および2種のオルガネラ(3D2O)の系統発生分析ならびにこのライブラリーの双方で保存された。690ループは、しかしながら3D2Oの系統発生分析でのみ保存された。位置U697のみが突然変異ライブラリーで保存された。われわれの研究室での690ループの以前の飽和突然変異誘発研究は、ヌクレオチド同一性が位置690、691、692、696および697で重要であったことを示した(Morosyukら、2001)。690ループは、3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ位置のみを考慮する場合に突然変異ライブラリー中で保存されないとは言え、該ライブラリーで見出される突然変異の型の分析は若干のヌクレオチド要件を同定した。位置G691(6突然変異)、A694(27突然変異)およびA695(17突然変異)は全部の可能なヌクレオチド置換を有したが;しかしながら、位置G690(12突然変異)およびG693(7突然変異)はCを除外した一方、位置U692(18突然変異)はGを除外した。最後に、位置A696(7突然変異)はプリンのみを含有した。これらの研究の間の差違は、Morosyukら(2001)の研究が、残存する16S rRNAを一定に保ちつつ690ループでのみ行われ、補償突然変異の可能性を排除したという事実によりうる。加えて、これらの変異体は突然変異ライブラリー中でより高い機能について選択された(より高いクロラムフェニコール濃度で選択された)。
バックボーン相互作用によりおそらく媒介されるE部位のtRNAの結合における690ループの役割(Doringら、1994;Yusupovら、2001)は、特異的ヌクレオチド相互作用よりむしろ機能的構造の形成を必要とする。690ループ中で同定された2個の保存されたヌクレオチド(位置697および698)は790ループとの相互作用に関与し、790ループとの相互作用がそれらの保存の理由であることを意味する。PおよびE部位のtRNAの結合でのその役割(Doringら、1994;Yusupovら、2001)に加え、790ループはリボソームを出るmRNAもまた安定化し(Yusupovaら、2001)、23S rRNAのH69とサブユニット間架橋B2bを形成し(Yusupovら、2001;Leeら、1997)、ならびに抗生物質パクタマイシンおよびエデインを結合する(Dinosら、2004)。790ループの機能は突然変異ライブラリーでのその保存を説明する。
領域29、42および45より構成されるクラスター8(図6.3)は30Sサブユニットの中央に位置する。領域29および42はH19を形成し、これは2個の主要な結合部(H19、H20、H24およびH25を結合する結合部7、ならびにH2、H3、H19およびH27を結合する結合部1)を結合する(図6.1)。結合部7は中央ドメイン中の主ヘリックスを正しい方向に置く一方、結合部1は5’ドメイン全体を正しい方向に置く。結合部は保存されないとは言え、H19の形成は2個の別個の結合部を維持するのに重要でありうる。H19の構造は、H19およびH27の基部と接触をなす、rタンパク質S12のC末端伸長によりさらに安定化される(付録)。最後に、領域45はH1のループ中の位置17−19と偽結び目構造を形成する。領域29の位置572はフォールディングして位置19と相互作用し、この偽結び目構造をさらに安定化する。
H27は、クラスター9を形成する2個の保存された領域(領域43および44(図6.1))を含有する(図6.3)。界面側から見られる場合、クラスター9は土台の底部に位置する。ループの位置899−900はH24の基部(位置768−770および809−811)とドッキングする(Belangerら、2002)一方、位置900−901はサブユニット間架橋B2cの形成に関与する(Yusupovら、2001)。ループ中の位置898および899が保存されているとは言え、位置769を除くH24の基部のドッキング部位が保存されないことに注目することは興味深い。四塩基ループ−受容体結合を妨害することが翻訳忠実度およびサブユニット会合を遂げることが示されたこと(Belangerら、2002)を考えると、これは驚くべきである。加えて、サブユニット間架橋B2cの形成に関与していると考えられる900ループ中のヌクレオチドもまた保存されない。ステムおよび閉鎖塩基対はしかしながら保存され、ループの形成および位置決めが機能に重要であること、ならびにH24の基部およびサブユニット間架橋B2cへのドッキングがおそらくバックボーン媒介性の相互作用であることを示唆する。
3’ドメイン。3’ドメインは30Sサブユニットの頭部を形成する。該サブユニットの総容量のわずか1/3とは言え、このドメインはrタンパク質の約半分を含有する(Brodersenら、2002)。結果として、3’ドメイン中で同定されるクラスター
の多くはタンパク質結合部位である。領域46、63および64は、結合部11により結合される3ヘリックス(H28、H29およびH43)のうち2個を形成して(図6.1)、クラスター10を構成する(図6.3)。結合部11は一次結合タンパク質S7および二次結合タンパク質S9の結合部位を形成する。S7の結合は、機能的3’ドメインを形成するために、頭部の残存するrタンパク質の結合に不可欠である(Brodersenら、2002)。このクラスターの保存は系統発生分析でもまた見られ、このクラスターおよびS7結合部位の重要性を強調する。S9の球状ドメインはS7に近接して配置される一方、伸長されたC末端ドメインはH38、H43、H31およびH29と相互作用する(Brodersenら、2002)(付録)。S9のC末端はP部位で終端しかつP部位に結合したtRNAと相互作用する。S9のC末端からの約3アミノ酸の欠失はイニシエーター以外のtRNAに対する低下された親和性をもたらした(Hoangら、2004)。H41中の位置1250および1287は位置1353および1370でH43の副溝と相互作用して、該2ヘリックスを一緒にする。この相互作用はH42と一緒になって、高度好熱菌(Thermus thermophilus)中でrタンパク質THXの結合部位であるポケットを形成する(Brodersenら、2002)。高度好熱菌(T.thermophilus)の極端な天然の環境は構造を維持するためにTHX結合を必要としうる。THXは大腸菌(E.coli)で見出されないとは言え、この構造の形成に関与する位置の保存は、リボソーム機能におけるその重要性を強く主張する。
クラスター11(図6.3)は、結合部12に結合しかつ領域47、58、59および62を含有するH29、H30、H41およびH42を関わらせる(図6.1)。S9のN末端ドメインは制限された接触を有する(クラスター10を参照されたい)とは言え、クラスター11はrタンパク質S13の主結合部位である。S13は、30Sサブユニットの上部に配置される球状N末端、ならびにH42を包みかつその後30Sサブユニットを貫通してP部位近くで終端する伸長されたC末端ドメインをもつ二次結合タンパク質である(Brodersenら、2002;Hoangら、2004)。S13はサブユニット間架橋B1aおよびB1bを形成する(Yusupovら、2001)。必須でないとは言え、S13を欠くリボソームはサブユニット会合および翻訳忠実度が不完全である(CukrasとGreen、2005;Cukrasら、2003)。2領域(領域60および61)を含有するH42の端のヘアピン(図6.1)をクラスター15と呼称した(図6.3)。H42のステムはS13接触を有する一方、H42のループはrタンパク質S19を結合する(Brodersenら、2002)。二次結合タンパク質S19は、30Sサブユニットの頭部の成熟に関与するタンパク質RimMと相互作用することが示された(Lovgrenら、2004)。
H42のループに加え、S19はまた領域57とも相互作用する(図6.1)。領域57、48および49はクラスター12を形成し(図6.3)、それはS19に加えてrタンパク質S14を結合する。高度好熱菌(T.thermophilus)で、S14は4個のシステイン残基の配位により亜鉛イオンを結合する。これらの残基はしかしながら大腸菌(E.coli)で見出されない(Tsiboliら、1998)。このタンパク質の役割はrRNAの安定化を別にして不明である。rタンパク質結合部位としてのクラスター10、11、12および15の保存はクラスター13および14の位置を決めるためでありうる。
クラスター13および14(図6.3)はそれぞれH34およびH35により形成される。
これらの2クラスターは、クラスター4(5’ドメインを参照されたい)および16(下を参照されたい)と一緒になって、mRNAがリボソームに進入するチャンネルを形成する(Yusupovaら、2001)。界面側から見られる場合に、クラスター4(530ループ)および16(解読領域)は、下流のmRNAチャンネルの底部および右側を形成する一方、クラスター13および14は上部および左側を形成する。クラスター4および16は翻訳忠実度を維持するためにコドン−アンチコドン相互作用を監視する一方、クラスター13および14は進入するmRNAを結合しかつ正しい方向に置く(Yusupovaら、2001)。クラスター13および14は、進入するmRNAを結合しかつ正しい方向に置くことに加え、それぞれrタンパク質S5およびS3の結合部位である。これらのrタンパク質は、S4と一緒になってmRNAチャンネルを溶媒側に並べる。これらのタンパク質が、mRNAの二次構造を除去すること、翻訳処理能力およびリーディングフレームの維持に関与していることが示唆されている(Takyarら、2005;Yusupovaら、2001)。最後のクラスター、クラスター16(図6.3)は解読部位であり、領域66および67より構成される(図6.1)。領域66および67は、AおよびP部位のtRNA結合、開始因子1(IF1)結合、アミノグリコシド抗生物質結合、ならびにmRNAの解読の部位としてリボソーム機能で重要として、多数の研究で以前に同定されている(Carterら、2001;Ogleら、2001;VicensとWesthof、2003)。A部位の位置1492および1493は翻訳忠実度におけるそれらの役割により期待されるであろうとおり保存されている(Ogleら、2001)。P部位の一部として、位置1399および1401は保存された。位置1400は、しかしながら、P部位への関与(MoazedとNoller、1990;Yusupovら、2001)にもかかわらず突然変異ライブラリーで保存されず(9突然変異)、かつ、位置967に架橋された(Wilmsら、1997)。位置1400は、ライブラリーでC1400Gを含有せずかつ2個のC1400A突然変異のみを含有し、プリンが高度に有害であることを示唆している。これは、プリンがリボソーム機能の80%低下をもたらした1400での部位特異的突然変異でもまた見られた(第4章)。サブユニット間架橋B2aは、位置1408−1410および1494−1495、ならびに23S rRNAからのH69を関わらせる(Yusupovら、2001)。これら5位置のうち2位置のみ(位置1409および1494)が保存された。保存されない位置は、しかしながら各位置でヌクレオチドの好みを示した。位置1408の全突然変異(7突然変異)はAからGへのトランジションであった一方、位置1410(13突然変異)はCを除外し、また、位置1495(6突然変異)はGを除外した。付加的な保存された位置が機能のための適切な構造の形成の原因であるようである。この構造の形成はIF1およびアミノグリコシド抗生物質の結合部位である。
サブユニット間架橋。サブユニット間架橋は、タンパク質合成の間のサブユニット間の通信を可能にする動的相互作用である。これらの相互作用は、タンパク質合成の間に大および小サブユニットを一緒に保持し、そして高度好熱菌(T.thermophilus)の70S結晶構造中でほぼ原子分解能で同定された(Yusupovら、2001)。合計8個のサブユニット間架橋が、中央に位置するRNA−RNA架橋(30Sおよび50S双方のサブユニットからのRNA間の相互作用)ならびに周辺に位置するRNA−タンパク質架橋(一方のサブユニットからのRNAと他方のサブユニットからのタンパク質の間の相互作用)の大多数で同定された(Yusupovら、2001)。最小のリボソームをモデル化するのに使用した全超界からのrRNA配列の比較分析は全サブユニット間架橋の保存を見出した(Mearsら、2002)。分析へのオルガネラrRNA配列の追加は、架橋B2a、B2c、B3およびB7bのみの保存をもたらした(Mearsら、2002)。突然変異ライブラリーの分析は、サブユニット間架橋B2a、B2bおよびB7bの形成に関与するヌクレオチドを、保存された領域の一部であると同定した。他のサブユニット間架橋は保存されたヌクレオチドを有するが、しかしこれらのヌクレオチドは領域の一部と同定されなかった。これらの単離された保存された位置が機能上重要であるかどうか、若しくは無作為の機会により他の位置と同じくらいしばしば変異されたかどうかは不明である。架橋B2aおよびB2bは触媒中心に近接してリボソームの中心に位置し、そしてtRNA結合、トランスロケーションおよびサブユニット会合に関与している。サブユニット間架橋B7bは16S rRNA中の領域33および35ならびに大型サブユニットタンパク質2(L2)の間のRNA−タンパク質架橋である。この架橋の保存は、AおよびP部位へのtRNA結合におけるL2の役割、ならびにペプチジルトランスフェラーゼ活性におけるその役割によることができる(Diedrichら、2000;Uhleinら、1998)。われわれの結果はモデル化研究と驚くべきことに一致し、そしてサブユニット間架橋が直接塩基対形成により相互作用しないことを示唆する。
tRNA結合。tRNAと16S rRNAの間の相互作用が、生化学的方法を使用して、および最近は結晶学研究により同定された(MoazedとNoller、1990;Yusupovら、2001)。tRNAとrRNAの間の相互作用の大部分は、各部位に結合するのに必要とされる異なるtRNAの数を考えれば期待されるであろうとおり、バックボーン−バックボーン相互作用であり(Yusupovら、2001)、従って特定の塩基保存はありそうにない。突然変異ライブラリーで同定された保存された領域との既知のtRNA−16S rRNA相互作用の比較は、PおよびE部位の相互作用での16S rRNAの制限された保存を示す。P部位に結合したtRNAの位置40および41はそれぞれ保存された位置1339および1338(領域62)と相互作用する(Yusupovら、2001)。P部位tRNAの位置38は領域39からの位置790のバックボーンと相互作用する(Yusupovら、2001)。位置790(8突然変異)は保存されないが、しかしC突然変異がこの位置から除外された。保存された位置789(領域39)および1339(領域62)はそれぞれE部位に結合したtRNAの位置38および35と相互作用する(Yusupovら、2001)。ヌクレオチド同一性はtRNA相互作用の部位で保存されないとは言え、結合部位の周囲のヌクレオチドは保存され、バックボーンの位置決めが重要であることを示唆する。対照的に、16S rRNAとA部位に結合したtRNAの間の相互作用の大多数が保存されている。16S rRNAの位置530(領域26)、1054(領域47)および1492−1493(領域64)は、A部位tRNAとそれぞれ位置34−36、34および38で相互作用する(Yusupovら、2001)。これらの接触は、しかしながら、コドン−アンチコドン相互作用を監視することによる同族および近同族のtRNAの間の識別の原因であり、そして系統発生分析ならびに突然変異ライブラリーで普遍的に保存されている(Cannoneら、2002;Ogleら、2001)。
mRNA結合 翻訳の間に、mRNAはリボソームの首部の周囲に巻かれ、2個の別個のトンネルを通って進入しかつ出る(Yusupovaら、2001)(図6.2)。リボソームの頭部と土台の間の上流のトンネルは、S7、690ループ、790ループ、H45の基部およびH28により形成される(Yusupovaら、2001)。790ループ(領域39)およびH28の小区分(領域65)のみが、上流のmRNAトンネルの保存された成分として同定されたとは言え、H45の基部は突然変異誘発の一部でなかったためそれは除外され得ない。790ループ(領域36)の副溝側はmRNAと直接相互作用し、それがmRNAの位置決めにおいてある役割を有することを示唆する。
4個の保存されたクラスター(クラスター4、13、14および16)は下流のトンネルを形成する(Yusupovaら、2001)(図6.2)。界面側から見られる場合に、クラスター4(5’ドメインを参照されたい)および16(3’ドメインを参照されたい)はトンネルの底部および右側を形成する一方、クラスター13および14は上部および左側を形成する。トンネルの界面側はRNAより構成される一方、タンパク質S3、S4およびS5は溶媒側でトンネルを取り囲む(Yusupovaら、2001)。それぞれrタンパク質S3およびS5の結合部位を形成するクラスター13および14、一方S4はS5およびクラスター4との相互作用により結合する。トンネルの溶媒側のこれら
のリボソームタンパク質はmRNAの位置を決めかつmRNAをほどくようである(Yusupovaら、2001)。最近、精製されたリボソームが、S3およびS4中の突然変異により減少されるヘリカーゼ活性を有することが示された(Takyarら、2005)。結合rタンパク質に加え、クラスター13および14はmRNAの位置を決めかつ解読するのに重要な位置もまた含有する。これは、mRNAが、進入するtRNAとA部位で正しく相互作用することを可能にしうる。
タンパク質結合。大腸菌(E.coli)30Sサブユニットの21種のリボソームタンパク質は、結合の順序に基づき3つの範疇、すなわち、rRNAに最初に直接結合する一次結合タンパク質(S4、S7、S8、S15、S17およびS20)、一次タンパク質結合後に形成される構造に結合する二次結合タンパク質(S9、S12、S13、S16、S18およびS19)、ならびに二次結合タンパク質に結合して機能的30Sサブユニットを形成する三次結合タンパク質(S2、S3、S5、S6、S10、S11、S14およびS21)に分離される(GrondekとCulver、2004;Heldら、1973)(図1.4)。リボソームタンパク質の結合は、他のRNA結合タンパク質と異なり、主として塩基特異的接触よりはむしろポリペプチドバックボーンのアミドおよびカルボニル基とrRNAのリン酸の酸素原子の間の塩架橋による(AllersとShamoo、2001)。従って、rRNAの構造および電荷は、大部分のrタンパク質結合にとって配列より重要である(Brodersenら、2002)。
7種のrタンパク質(S7、S9、S11、S12、S13、S19およびS20)のみが、4個若しくはそれ以上の保存された位置で直接塩基接触を有した一方、残存するrタンパク質は保存された位置で0〜3個の間の塩基特異的接触を有した。興味深いことに、保存された領域との4個若しくはそれ以上の直接塩基接触をもつタンパク質の2種のみが一次タンパク質である。rタンパク質とrRNAの間の相互作用はバックボーン相互作用により起こる(Brodersenら、2002)。ヌクレオチド同一性の保存は、従ってタンパク質結合に不可欠でなく、そして従って多くのタンパク質結合部位が保存された領域と同定されなかった。rタンパク質結合へのバックボーンおよび構造の使用は、他の反応での塩基の使用を見込み、そしてrタンパク質結合に影響を及ぼすことなく突然変異が発生することを可能にしうる。
因子結合。タンパク質合成の過程は因子により補助される。細菌では、開始は3個の開始因子IF1、IF2およびIF3を必要とする。30Sサブユニットに結合したIF1(Carterら、2001)および30Sサブユニットに結合したIF3のC末端ドメイン(IF3C)の結晶構造が解明された(Piolettiら、2001)。結晶構造中で、IF1は、H44のバックボーン(クラスター16)および530ループ(クラスター4)ならびにrタンパク質S12に結合する(Carterら、2001)。30Sサブユニットに結合したIF2の結晶構造は解明されていないとは言え、それがイニシエーターtRNAに結合することが示され、また、リボソームに対するその親和性はIF1の存在下で増大される(ZuckerとHershey、1986)。IF2はA部位でIF1を上回って結合しかつP部位でのイニシエーターtRNAの位置決めにおいて補助することが提案された(Roll−Mecakら、2000)。最後に、IF3の位置はなお論争中である。生化学的および低温電子顕微鏡検査(低温EM)研究は、IF3のC末端ドメイン(IF3C)を、H23、H24およびH45への接触を伴い土台の界面側に置いた(DallasとNoller、2001;McCutcheonら、1999)一方、結晶構造は、IF3Cを、H23、H26およびH45への接触を伴い土台の溶媒側に置く(Piolettiら、2001)。該4個の結合部位のうち、ヘリックス23および24はクラスター6および7を形成し、H26は保存されず、そしてH45は突然変異ライブラリーに包含されなかった。伸長因子EF−GおよびEF−Tuの結合部位の大多数は、構造および生化学的研究により50Sサブユニット上に配置された(Agrawalら、1998;Starkら、1997;Valleら、2003;WilsonとNoller、1998)。同一のデータは、EF−TuおよびEF−Gが30Sサブユニットの類似の領域を接触することを示唆する(Agrawalら、1998;Starkら、1997b;Valleら、2003;WilsonとNoller、1998)。EF−Gについて、これらの相互作用は、ループ530の基部、790ループ、位置1400、ならびに位置1210および1230の周囲を包含する(WilsonとNoller、1998)。1210および1230の周囲の領域を除き、残存する結合部位は突然変異ライブラリーで保存されている。これらの接触部位はEF−Tu・tRNA複合体について同様であるとは言え、これらの接触はおそらくEF−TuとよりはむしろtRNAおよびrRNAの間で起こる。
タンパク質合成の終了は、新生タンパク質を遊離しかつ終止複合体を解離するための2分類の終結因子を必要とする。A部位の終止コドンはクラスI終結因子RF1およびRF2により認識される。30Sサブユニット中で、これらの終結因子はtRNAの結合を模倣し、そしてH44(クラスター16)、H18(クラスター4)およびrタンパク質12と相互作用する(Klaholzら、2003)。新生タンパク質の遊離後に、クラスII終結因子RF3が、同一結合部位について競合することによりリボソームからのクラスI終結因子の遊離を媒介する(Zavialovら、2001)。RF3の結合は、H5、H16およびH17への付加的な接触を伴うEF−GおよびEF−Tuの結合に類似である(Klaholzら、2004)。
リボソーム因子はタンパク質合成の過程で不可欠な役割を演じ、そして16S rRNA中の保存された部位と相互作用する。これらの保存された部位は、しかしながら因子結合に加えてそれらと関連した他の機能を有し、突然変異ライブラリーでのそれらの保存を説明する。
抗生物質結合。細胞中でのタンパク質合成の単独供給源としてのリボソームは抗生物質の理想的な標的である。多数の天然に存在する抗生物質が機能上重要な部位に結合しかつタンパク質合成を破壊する。これらの抗生物質の多くに対する耐性は、しかしながら標的修飾により達成され、これらの抗生物質の作用部位が機能上重要な領域にあるとは言えこれらの部位がいくらかの変動をなお耐え得かつ機能を保持し得ることを示唆する(BeauclerkとCundliffe、1987;Dailidieneら、2002;Sigmundら、1984;SpanglerとBlackburn、1985)。例えば、アミノグリコシド抗生物質はA部位に結合しかつ位置A1408、G1491、A1492およびA1493を接触する(Brodersenら、2000;Fourmyら、1996;Fourmyら、1998a;Fourmyら、1998b;Schroederら、2000)。A1408G突然変異は機能を30%だけ低下させる(未発表データ)一方、横断突然変異(transverse mutation)は機能のより大きな低下をもたらす。位置1408の突然変異は、しかしながらアミノグリコシド抗生物質の結合を阻害する(BeauclerkとCundliffe、1987;Harrisら、1989)。突然変異ライブラリーで位置1408は保存されておらず、そして7突然変異を含有し、それらの全部はA1408Gトランジションである。突然変異ライブラリーの分析は、スペクチノマイシン、パクタマイシン、エデインおよびアミノグリコシドの作用部位を保存されていると同定した。加えて、突然変異ライブラリーのさらなる分析は、機能を維持しつつ抗生物質に対する耐性を提供する既知の突然変異を同定した(BeauclerkとCundliffe、1987;Sigmundら、1984)。既知の抗生物質の作用部位の同定は、突然変異ライブラリーで見出される他の保存された領域が新たな抗菌薬の開発のための良好な標的となりうることを意味する。
突然変異ライブラリーの分析は機能に必要とされる多数の領域を同定した。既知の機能
上重要な領域の同定は、他の同定された領域もまた機能に重要であるという仮定に信用を与える。われわれのライブラリーからの保存された領域の系統発生地図との比較は顕著な類似性を示す。本明細書に記述される領域は、しかしながら系統発生分析で見られるものより少なく広範囲である。この差違の1つの可能な説明は、われわれの選択の間の低下された機能要件でありうる。われわれのリボソームは完全に機能的であることを必要とされないため、機能を低下させかつ従って適合度を低下させる突然変異もまた表される。これらの突然変異は、それでも環境中で生存しないとみられ、そして従って系統発生分析で保存されていることが見出される。突然変異ライブラリーの保存された領域は、いずれかの機能に絶対に必要とされる位置を表す。16S rRNAの全ドメイン中の保存された領域が同定されており、rRNAがその機能を遂行するために全体として作用することを意味している。
試薬。制限酵素、リガーゼおよび仔ウシ腸アルカリホスファターゼはNew England BiolabsおよびFermentasからであった。配列決定改変DNAポリメラーゼ、ヌクレオチドおよび配列決定緩衝液はEpicenter Technologiesからであった。オリゴヌクレオチドはMidland Certified Reagent Company(テキサス州ミッドランド)若しくはIDT DNA(アイオワ州コーラルビル)いずれかから購入した。AmpliTaq DNAポリメラーゼおよびPCR試薬はPerkin−Elmer−Cetus(マサチューセッツ州ボストン)からであった。
プラスミドおよび突然変異誘発。全部の突然変異誘発はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Higuchiら、1988;Mullisら、1986;MullisとFaloona、1987)を使用して実施した。16S rRNA突然変異ライブラリーの構築:全突然変異はpRNA228中で構築した。16S rRNAは、プライマーlac UV5−74(5’−GCA GTG AGC GCA ACG CA−3’)および23S 20R(5’−GTA CGC TTA GTC GCT TAA CC−3’)を用いる誤りがちな(error−prone)PCRを使用して変異させた。16S rRNAを、BclIとBstEII切断部位の間の野生型配列を置換することによりpRNA228にクローン化した。ライゲーションを、Gibco−BRL Cell Poratorを使用して大腸菌(E.coli)DH5に形質転換した。
機能的変異体の選択。形質転換体を、Ampマーカーの発現を見込むため、SOC培地中37℃で振とうしながら0.5時間インキュベートした。培養物のサンプルをLB+Amp(100μg/ml)プレート上でプレーティングして形質転換効率を決定した。IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)をその後、残存する培養物に1mMの最終濃度まで添加し、そして37℃で振とうしながら追加の1.5時間インキュベートしてrRNA合成を誘導した。培養物をその後、25μg/mlクロラムフェニコールを含むLB+Amp(100μg/ml)+IPTG(1mM)寒天上でプレーティングした。生存体を無作為に選択しかつ25μg/mlクロラムフェニコールを含むLB+Amp(100μg/ml)+IPTG(1mM)寒天上にスポットし、そして37℃で24時間インキュベートした。これらのプレートをその後配列決定のためSeqWright Inc.に送った。
細菌株および培地。全プラスミドは大腸菌(E.coli)DH5(supE44、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi−1、relA1)(Hanahan、1983)中で維持しかつ発現させた。培養物は100μg/mlアンピシリンを含有するLB培地(LuriaとBurrous、1957)(LB−Ap100)中で維持した。lacUV5プロモーターからのプラスミド由来rRNAの合成を誘導するため;IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を各実験で指定された時点で1mMの最終濃度まで添加した。株はGibco−BRL Cell Poratorを使用する電気穿孔法(Dowerら、1988)により形質転換した。別の方法で示されない限り、形質転換体は、選択培地上でプレーティングする前にSOC培地(Hanahan、1983)中で1時間増殖させて、プラスミド由来遺伝子の発現を可能にした。
双方のサブユニットの多数の生化学的研究および高分解能結晶構造が、タンパク質合成の一般的機構を決定するのに使用された。分子レベルでのタンパク質合成の機構は、しかしながら未だほとんど知られていない。ここで、わたしは個別の領域でのおよび16S rRNA全体の突然変異の影響を決定するために、正常の細胞機能に影響を及ぼすことなくin vivoでrRNAの突然変異誘発を可能にする遺伝子系を使用した。530ループ、970ループおよびヘリックス45の飽和突然変異誘発が、リボソームの解読機能に重要である構造的および機能的双方のヌクレオチドを同定した。突然変異ライブラリーの創製がリボソーム機能に必要とされるヌクレオチドを同定した。
970ループは、位置966および967が変異される場合に見られる機能の増大されたレベルにより示されるとおり、タンパク質合成の開始に重要である。機能のこの変化はIF3の過剰発現により補完され得る。G530はコドン−アンチコドン相互作用の忠実度の維持に関与している。該ループの残部はG530の位置決めに関与している。最後に、ヘリックス45は、結晶構造中のヘリックス44および790ループの緊密な一緒の位置決めに関与している。ヘリックス44および790ループはAおよびP部位に関与する。ヘリックス45はAおよびP部位の間の情報伝達に関与しうる。
突然変異ライブラリーを使用して、リボソーム機能に必要とされる保存されたヌクレオチドを同定した。突然変異ライブラリーで同定された保存されたヌクレオチドの、3超界および2オルガネラの系統発生分析で同定されたものとの比較は、タンパク質合成の分子機構が全生物体で同一のヌクレオチドを関わらせることを示唆する顕著な類似性を見出した。しかしながら、超界特異的でありうる差違が同定されたが、しかしこれらの結果はなお確認されなければならない。
飽和突然変異誘発および突然変異ライブラリーから生じる情報を使用して抗菌薬の開発のための新たな標的を同定し得る。飽和突然変異誘発データは、翻訳の正確さに必要とされる分子相互作用への洞察を提供した。これらの相互作用の破壊はタンパク質合成に影響を及ぼすことができ、そして、事実、天然に存在する抗生物質、テトラサイクリン、アミノグリコシドおよびカスガマイシンの作用部位は、それぞれ970ループ、解読領域およびヘリックス45との相互作用を伴う。これらおよび他の天然に存在する抗生物質(スペクチノマイシン、パクタマイシンおよびエデイン)の他の作用部位もまた突然変異ライブラリー中で同定された。突然変異ライブラリーでの既知の抗生物質の作用部位の同定は、該ライブラリーに見出される他の保存された部位が新たな抗菌薬の開発のための良好な標的となりうることを示唆する。
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引用することによる組み込み
本明細書に引用される、限定されるものでないが米国特許、米国特許出願公開、公開国際出願および雑誌の論文を挙げることができる参考文献の全部は、ここに引用することにより組み込まれる。
同等物
当業者は、わずかに慣例の実験を使用して、本明細書に記述される本発明の特定の態様に対する多くの同等物を認識するであろうか、若しくは確認することが可能であろう。こうした同等物は以下の請求の範囲により包含されることを意図している。
至適の突然変異誘発条件の決定を描く。(a)クロラムフェニコールの非存在下(黒色)、クロラムフェニコール25μg/mlで選択された(灰色)若しくは50μg/mlで選択された(白色)各マンガン濃度での突然変異数の平均の棒グラフ。各濃度で分析したサンプルの数がグラフの底部にある。(b)至適のマンガン濃度を決定するのに使用した全部の変異体クローンで見られる突然変異の型。 大腸菌(Escherichia coliE.coli))からの16S rRNAの二次構造を描く。突然変異ライブラリーで同定される領域を示す。各位置に3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ最低3個の連続するヌクレオチドの領域を赤色で示し、各位置に1個若しくはそれ未満の突然変異をもつ最低2個の連続するヌクレオチドの領域を緑色で示し、そして4個若しくはそれ以上の突然変異をもつ単一位置により類似の位置から分離されている3個若しくはそれ未満の突然変異をもつ位置を橙色で示す。 同定された領域を示す大腸菌(E.coli)16S rRNAの結晶構造のモデルの4個の図を描く。彩色は図2に類似である。 5’ドメインの保存された領域のクラスターを描く。保存された領域の各クラスターの詳細図を左に示す。論考されるクラスターをもつタンパク質を伴う大腸菌(E.coli)16S rRNAのモデル化した結晶構造を右に参照のため示す。A)ヘリックス6;領域3 B)ヘリックス10;領域12 C)ヘリックス16;領域23 D)ヘリックス18;領域25、26および27 E)ヘリックス11および12;領域15および16 F)ヘリックス6、8および9;領域4、8、9、10および11 G)ヘリックス7および11;領域7、13および14 H)ヘリックス4、5、6、14、15および17;領域1、2、5、6、17、18、19、20、21、22および24。 中央ドメインの保存された領域のクラスターを描く。図4に類似の像の設定。A)ヘリックス22および23;領域32および34 B)ヘリックス21;領域29、30および31 C)ヘリックス24;領域36および37 D)ヘリックス27;領域40および41 E)ヘリックス19および39;領域28、39および42 F)ヘリックス23および24;領域33、35および38。 3’ドメインの保存された領域のクラスターを描く。図4に類似の像の設定。A)ヘリックス39;領域50 B)ヘリックス40;領域51 C)ヘリックス29、30、41および42;領域43、44、55、56および57 D)ヘリックス43:領域60および61 E)ヘリックス31、32および42;領域45、46、54、58および59 F)ヘリックス34および35;領域47、48、49、52および53 G)ヘリックス28および44;領域62、63および64。 「即時進化」実験の結果をグラフで描く;すなわち、16S rRNA中の各位置の突然変異の数。 それらの既知の機能と一緒の16S rRNA中の標的領域の表形式化を描く。 標的領域およびそれらの配列識別子番号の表形式化を描く。 空間的近接およびタンパク質結合に基づく、標的領域のクラスターへの組織化を描く。 大腸菌(E.coli)からのrrnB 16S rRNAの二次構造を描く。大腸菌(E.coli)K−12のリボソームオペロンのあいだの配列の差違の同定。ヌクレオチド同一性の変化を各円内に示す一方、円の色は配列変化が存在するオペロンに対応する。直接変化は直線により示し、挿入は矢印により示し、そして欠失はΔにより示す。DH5中で見られないK−12中の差違を黒色で囲む一方、DH5中で見られるがしかしK−12中で見られない差違を赤色で囲む。Cannoneら(2000)から翻案された。 4種の配列が異なるrRNAオペロンのあいだの機能の差違を描く。a)30℃、37℃および42℃でのrRNAオペロンの機能の分析。rrnC(青色)、rrnD(赤色)、rrnG(白色)およびrrnH(緑色)からの16S rRNAの機能を、同一の増殖条件下で、rrnBの機能と比較する。b)多様なMg2+濃度でのrRNAオペロンの機能の分析。a)に類似の彩色。c)多様なpHでのrRNAオペロンの機能の分析。a)に類似の彩色。d)多様なイオン濃度でのrRNAオペロンの機能の分析。a)に類似の彩色。 rrnG 16S rRNA特有の変動の機能を描く。位置a)131およびb)183の単一突然変異を作成しかつ機能についてアッセイし、そしてrrsBのパーセントとして示した。野生型ヌクレオチドに下線を付ける。 rrnH 16S rRNA特有の変動の機能を描く。rrnH 16S rRNAからの特有の変動すなわちU855Aおよびヘリックス33全体を単離し、そしてrrsBにクローン化した。野生型rrsB(黒色)、U855Aを伴うrrsB(紫色)、およびヘリックス33全体をもつrrsB(青色)を、30℃、37℃および42℃で機能についてアッセイした。機能は37℃で増殖させたrrsBのパーセントである。 530ループの位置および保存を描く。530ループは中央ドメイン中に位置する。大文字の赤色は普遍的に保存されるヌクレオチドを示す一方、小文字の赤色は細菌内でのみ保存されるヌクレオチドを示す。黒色の文字は野生型大腸菌(E.coli)配列を示す。 530ループを4N(521−522および527−528)相互作用の結果とともに描く。フォントのサイズはプール中でのそのヌクレオチドの存在の頻度を示す。機能のレベルとヌクレオチドの同一性の間の有意な相関を示す位置を囲む。 530ループを6N(505−507および524−526)相互作用の結果とともに描く。フォントのサイズはプール中でのそのヌクレオチドの存在の頻度を示す。機能のレベルとヌクレオチドの同一性の間の有意な相関を示す位置を囲む。 530ループを8N(516−519および529−532)相互作用の結果とともに描く。フォントのサイズはプール中でのそのヌクレオチドの存在の頻度を示す。機能のレベルとヌクレオチドの同一性の間の有意な相関を示す位置を囲む。位置の間の共変動は実線により同定し、p値を線の上に示す。破線は、位置519のアデノシン変異体の非存在により確認され得なかった可能な共変動を示す。 表3.1.a−3.1.cを描く。 表3.2を描く。 表3.3を描く。 表3.5を描く。 大腸菌(E.coli)の16S rRNA中の970ループの位置を描く。赤色のヌクレオチドは3種の超界およびオルガネラのあいだで保存されている。挿入図は、示されるところの機能情報を伴う970ループの拡大図を含有する。 選択されたプール中のヌクレオチド頻度を描く。野生型配列は赤色で示す。円の大きさは、プール中のその位置に存在するそのヌクレオチドの頻度を示す。χ検定は各位置での不規則性の尺度である一方、コンセンサスはプ―ル中のそのヌクレオチドの最低15%の普及に基づく。 970ループ変異体の分析を描く。a)文字の大きさは各位置の該プール中でのそのヌクレオチドの存在量を反映するように、率に応じて定める。ヌクレオチド間の共変動は実線により示し、未確認の共変動は破線により示す。ヌクレオチドの同一性が機能と有意に相関する位置を囲む。赤色および青色は、結晶構造中で見られる2個の積み重なったトリプルの形成に関与するヌクレオチドを示す。b)大腸菌(E.coli)30Sサブユニットモデルからの970ループの結晶構造。位置はa)でのように色分けし、そして、位置964および971は緑色に彩色する。ステムヌクレオチドは茶色である。 G966およびmC967単一変異体を描く。野生型ヌクレオチドに下線を付け、そして100%に設定する。各変異体の機能の平均および標準誤差を各棒の上に示す。a)mG966単一変異体 b)mC967単一変異体 A964G突然変異のモデル化を描く。a)野生型A964とC970の間の相互作用。b)A964G変異体のC970との相互作用。A964G突然変異のN1は、位置965、969および970の間のスタッキング相互作用を破壊しうる、位置970の糖との立体衝突を引き起こす。 表4.1を描く。 表4.2を描く。 表4.3を描く。 表4.4を描く。 表4.5を描く。 ヘリックス45(囲まれる)を示す大腸菌(E.coli)16S rRNAの二次構造を描く。赤色のヌクレオチドは3種の超界およびオルガネラで>90保存されている。サブユニット間架橋B2bの形成(●)、カスガマイシン耐性(■)、開始(▲)に関与する、およびU793に架橋する(▼)ヌクレオチドを示す。加えて、ヘリックス全体(位置1506−1529)がIF3に架橋されている。 1518:1519部位特異的変異体の機能分析を描く。野生型は赤色であり(A1518:A1519)、二重変異体は緑色であり、そして単一変異体は青色である。点の大きさは野生型に比較した機能のレベルに比例する。3回のGFPのアッセイの機能の平均(野生型のパーセント)を、標準誤差とともに各囲みの下に提供する。 1512:1513部位特異的変異体の機能分析を描く。野生型は赤色であり(U1512:G1523)、二重変異体は緑色であり、そして単一変異体は青色である。点の大きさは野生型に比較した機能のレベルに比例する。3回のGFPのアッセイの機能の平均(野生型のパーセント)を、標準誤差とともに各囲みの下に提供する。 選択したプール中の各位置でのヌクレオチド分布を描く。野生型配列を赤色で示す。コンセンサスは、選択したプール中のその位置でのヌクレオチドの最低10%の普及に基づく。χ検定は、観察されたヌクレオチド分布が無作為の機会による確率の尺度である。 選択したプール中の共変動分析を描く。3種の超界およびオルガネラのあいだで>90%保存されている位置を赤色で示す。ヌクレオチドのフォントサイズは、選択したプール中のこのヌクレオチドの存在に比例する。同定される共変動は実線の矢印として示す。p≦0.005を伴う共変動のみを示す。追加の弱い共変動が位置1513:1515(1.8×10−2)、1515:1522(2.8×10−2)、1518:1520(3.1×10−2)および1521:1523(1.1×10−2)の間で同定された。 DH5およびAAS3のヘリックス45変異体のGFP誘導曲線を描く。ヘリックス45変異体100、115、および大腸菌(E.coli)DH5若しくは大腸菌(E.coli)AAS3中の野生型配列のGFP誘導曲線。一夜培養物を新たなLB+Amp 100培地で1000倍に希釈しかつOD600=0.1まで増殖させた。培養物を1mM IPTGで誘導し、そして500μLのサンプルを多様な時間点で採取した。サンプルをペレットにし、そして500μLのHN緩衝液(20mM HEPES pH7.4および0.85%NaCl)で2回洗浄し、そして500μLのHN緩衝液に再懸濁した。蛍光(Ex:395、Em:509)および吸光度(OD600)を測定した。吸光度により除算した蛍光を時間に対しプロットする。 変異体100、102および107のモデル化を描く。a)全3種の変異体をMfold(Mathewsら、1999;Zuker、2003)を使用してモデル化した。各変異体についての計算したΔGを、フォールディングした二次構造の下に示す。b)変異体は、John SantaLucia Jr.博士により開発された相同性モデル化ソフトウェア(私信)を使用してもまたモデル化した。 位置1518および1519のモデル化突然変異を描く。位置1518および1519の全部の可能な単一突然変異を、高度好熱菌(T.thermophilus)30S結晶構造(Tungら、2002)に基づきエネルギー最小化した大腸菌(E.coli)16S rRNAモデル(John SantaLucia Jr.博士、私信)にモデル化した。置換ヌクレオチドのモデル化およびエネルギー最小化を実施した。a)位置1518のピリミジン突然変異は、それらの小さな大きさにより、ヘリックス44と適正に相互作用しない。AからGへの置換はN2アミノ基とヘリックス44の間で立体衝突を引き起こす。b)位置1519の突然変異は、位置1518の突然変異について見られるものに類似の、ヘリックス44との立体障害を引き起こす。ヘリックスとの可能な相互作用を破壊する位置1518および1519での突然変異。 位置1516、1518および1519のメチル基による疎水性ポケットの形成を描く。この疎水性ポケットは793を含有する。この相互作用は、ヘリックス44および45との追加の相互作用のため790ループの位置を定めうる。 表5.1を描く。 表5.2を描く。 全部の保存された位置が標識されている大腸菌(E.coli)16S rRNAの二次構造を描く。突然変異なし(赤色)、1個の突然変異(緑色)、2個の突然変異(青色)および3個の突然変異(赤紫色)を伴う位置を彩色する。黒線は同定された領域を示し、そして領域番号(r1)を示す。16S rRNAの結合部(J)を標識する。 大腸菌(E.coli)30Sサブユニットの結晶構造モデルを描く。高度好熱菌(T.thermophilus)の結晶構造(PDB id 1M5G)に基づく大腸菌(E.coli)30Sサブユニットのモデルを、John SantaLucia Jr.博士により書かれたソフトウェア(私信)によりエネルギー最小化し、そしてクラスターを同定するのに使用した。保存されている位置を図6.1に類似に彩色する。リボソームタンパク質は茶色に彩色する。a)30Sサブユニットを界面側から見、そして部分を標識する。b)a)から180°回転した 突然変異ライブラリーで同定されたクラスターを描く。図6.1でのとおり色分けされた大腸菌(E.coli)16S rRNA二次構造。同定されるクラスターを円で囲みかつ該クラスターの形成に関与する他領域と結合する。クラスターの番号付けは図6.2でと同一である。 表6.1を描く。 表6.2を描く。

Claims (83)

  1. 式I:
    Figure 2008544744
    [式中、各存在について独立に
    Tは、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約85%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択され;
    Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
    nは1〜11の間の整数であり;ならびに
    mは0〜40の間の整数である]
    により表される核酸。
  2. Lが未置換である、請求項1に記載の核酸。
  3. nが1、2、3若しくは5である、請求項1に記載の核酸。
  4. Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約90%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、請求項1に記載の核酸。
  5. Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約95%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、請求項1に記載の核酸。
  6. Tが、核酸配列、配列番号1〜64、または配列番号1〜64のいずれか1つに対する約99%以上若しくはそれに等しい相同性をもつ配列よりなる群から選択される、請求項1に記載の核酸。
  7. Tが配列番号1〜64よりなる群から選択される、請求項1に記載の核酸。
  8. 式II:
    Figure 2008544744
    [式中、各存在について独立に、
    Tは、配列番号3、12、23、50および51よりなる群から選択され;
    Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
    およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラ
    クロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
    mおよびnは0〜40の間の整数である]
    により表される核酸。
  9. Tが配列番号3である、請求項8に記載の核酸。
  10. Tが配列番号12である、請求項8に記載の核酸。
  11. Tが配列番号23である、請求項8に記載の核酸。
  12. Tが配列番号50である、請求項8に記載の核酸。
  13. Tが配列番号51である、請求項8に記載の核酸。
  14. がフルオレセインである、請求項8〜13のいずれか1つに記載の核酸。
  15. がビオチンである、請求項8〜14のいずれか1つに記載の核酸。
  16. Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、請求項8〜15のいずれか1つに記載の核酸。
  17. mおよびnが0〜25の間の整数である、請求項8〜16のいずれか1つに記載の核酸。
  18. mおよびnが5〜15の間の整数である、請求項8〜17のいずれか1つに記載の核酸。
  19. 式III:
    Figure 2008544744
    [式中、各存在について独立に、
    およびTは、配列番号15、16、32、34、36、37、40、41、56、57、60および61よりなる群から選択され;
    Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
    およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
    m、nおよびpは0〜40の間の整数である]
    により表される核酸。
  20. が配列番号15であり;およびTが配列番号16である、請求項19に記載の核酸。
  21. nが4である、請求項20に記載の核酸。
  22. が配列番号32であり;およびTが配列番号34である、請求項19に記載の核酸。
  23. nが31である、請求項22に記載の核酸。
  24. が配列番号36であり;およびTが配列番号37である、請求項19に記載の核酸。
  25. nが3である、請求項24に記載の核酸。
  26. が配列番号40であり;およびTが配列番号41である、請求項19に記載の核酸。
  27. nが2である、請求項26に記載の核酸。
  28. が配列番号60であり;およびTが配列番号61である、請求項19に記載の核酸。
  29. nが15である、請求項28に記載の核酸。
  30. がフルオレセインである、請求項19〜29のいずれか1つに記載の核酸。
  31. がビオチンである、請求項19〜30のいずれか1つに記載の核酸。
  32. Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、請求項19〜31のいずれか1つに記載の核酸。
  33. mおよびpが0〜25の間の整数である、請求項19〜32のいずれか1つに記載の核酸。
  34. mおよびpが5〜15の間の整数である、請求項19〜33のいずれか1つに記載の核酸。
  35. 式VI:
    Figure 2008544744
    [式中、各存在について独立に、
    、TおよびTは、配列番号7、13、14、25、26、27、28、29、30、31、33、35、38、39、42、62、63および64よりなる群から選択され;
    Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
    およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
    m、n、pおよびqは0〜40の間の整数である]
    により表される核酸。
  36. が配列番号25であり;Tが配列番号26であり;およびTが配列番号27である、請求項35に記載の核酸。
  37. nが14である、請求項36に記載の核酸。
  38. pが7である、請求項36若しくは37に記載の核酸。
  39. が配列番号7であり;Tが配列番号13であり;およびTが配列番号14である、請求項25に記載の核酸。
  40. nが6である、請求項39に記載の核酸。
  41. pが3である、請求項39若しくは40に記載の核酸。
  42. が配列番号29であり;Tが配列番号30であり;およびTが配列番号31である、請求項25に記載の核酸。
  43. nが7である、請求項40に記載の核酸。
  44. pが4である、請求項42若しくは43に記載の核酸。
  45. が配列番号28であり;Tが配列番号39であり;およびTが配列番号42である、請求項25に記載の核酸。
  46. nが7である、請求項45に記載の核酸。
  47. pが28である、請求項46若しくは45に記載の核酸。
  48. が配列番号33であり;Tが配列番号35であり;およびTが配列番号38である、請求項25に記載の核酸。
  49. pが24である、請求項48に記載の核酸。
  50. が配列番号62であり;Tが配列番号63であり;およびTが配列番号64である、請求項25に記載の核酸。
  51. nが10である、請求項48に記載の核酸。
  52. がフルオレセインである、請求項35〜51のいずれか1つに記載の核酸。
  53. がビオチンである、請求項35〜52のいずれか1つに記載の核酸。
  54. Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、請求項35〜53のいずれか1つに記載の核酸。
  55. mおよびqが0〜25の間の整数である、請求項35〜54のいずれか1つに記載の核酸。
  56. mおよびqが5〜15の間の整数である、請求項35〜55のいずれか1つに記載の核酸。
  57. 式V:
    Figure 2008544744
    [式中、各存在について独立に、
    、T、T、TおよびTは、配列番号4、8、9、10、11、43、44、45、46、47、48、49、52、53、54、55、56、57、58および59よりなる群から選択され;
    Lは、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニン、テキサスレッドマレイミドおよびテトラメチルローダミンよりなる群から選択される1置換基で場合によっては置換されている、アデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される核酸であり;
    およびZは、水素、(C−C)アルキル、ビオチン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、Cy3アミダイト、Cy5アミダイト、ジゴキシゲニンおよび樹脂ビーズよりなる群から選択され;ならびに
    m、n、p、q、rおよびsは0〜40の間の整数である]
    により表される核酸。
  58. が配列番号4であり;Tが配列番号8であり;Tが配列番号9であり;Tが配列番号10であり;およびTが配列番号11である、請求項57に記載の核酸。
  59. pが2である、請求項58に記載の核酸。
  60. qが17である、請求項57若しくは58に記載の核酸。
  61. rが15である、請求項57、58若しくは59のいずれか1つに記載の核酸。
  62. が配列番号43であり;Tが配列番号44であり;Tが配列番号55であり;Tが配列番号56であり;およびTが配列番号57である、請求項57に記載の核酸。
  63. nが2である、請求項62に記載の核酸。
  64. rが3である、請求項62若しくは63に記載の核酸。
  65. が配列番号45であり;Tが配列番号46であり;Tが配列番号54であり;Tが配列番号58であり;およびTが配列番号59である、請求項57に記載の核酸。
  66. nが16である、請求項65に記載の核酸。
  67. rが6である、請求項65若しくは66に記載の核酸。
  68. が配列番号47であり;Tが配列番号48であり;Tが配列番号49であり;Tが配列番号52であり;およびTが配列番号53である、請求項57に記載の核酸。
  69. nが7である、請求項68に記載の核酸。
  70. pが37である、請求項68若しくは69に記載の核酸。
  71. rが7である、請求項68、69若しくは70のいずれか1つに記載の核酸。
  72. がフルオレセインである、請求項57〜71のいずれか1つに記載の核酸。
  73. がビオチンである、請求項57〜72のいずれか1つに記載の核酸。
  74. Lが、未置換のアデノシン、シチジン、グアノシンおよびウリジンよりなる群から選択される、請求項57〜73のいずれか1つに記載の核酸。
  75. mおよびsが0〜25の間の整数である、請求項57〜74のいずれか1つに記載の核酸。
  76. mおよびsが5〜15の間の整数である、請求項57〜75のいずれか1つに記載の核酸。
  77. 核酸の蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立する段階;
    試験化合物を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立する段階;
    前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに
    前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定する段階
    を含んでなる、式I、II、III、IV若しくはVの核酸に結合する作用物質の同定方法。
  78. 同定された作用物質を改変してそれにより改変された作用物質を形成する段階;ならびに
    前記改変された作用物質を前記核酸と接触させる段階、および生じる蛍光を測定してそれにより改変された第二の蛍光示度を確立する段階;
    前記第一の蛍光示度と前記改変された第二の蛍光示度の間の差違を決定する段階;ならびに
    前記第一の蛍光示度と前記第二の改変された蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより改変された作用物質を同定する段階
    をさらに含んでなる、請求項77に記載の方法。
  79. 式I、II、III、IV若しくはVの核酸の蛍光を測定してそれにより第一の蛍光示度を確立すること;
    試験化合物を前記核酸と接触させること、および生じる蛍光を測定してそれにより第二の蛍光示度を確立すること;
    前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違を決定すること;
    前記第一の蛍光示度と前記第二の蛍光示度の間の差違がゼロでない化合物を選択して、それにより作用物質を同定すること;
    細胞、細胞抽出液若しくは精製されたリボソームに作用物質を投与することにより、該作用物質の阻害特性をアッセイすること;ならびに
    タンパク質合成を検出することであって、ここで、タンパク質合成の減少は該作用物質がタンパク質合成の阻害剤であることを示す、
    を含んでなる、タンパク質合成の阻害剤の同定方法。
  80. 作用物質の阻害特性をアッセイすることが、タンパク質合成を検出することを含んでなる、請求項79に記載の方法。
  81. 作用物質の阻害特性をアッセイすることが、mRNA翻訳を阻害することについての阻害定数を決定することを含んでなる、請求項79に記載の方法。
  82. 請求項77〜81のいずれか1つに記載の方法により得られる化合物。
  83. 請求項82に記載の化合物のそれの必要な患者への投与方法。
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