JP2008309989A - 投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有するとともに、光路折曲げ用として安価な光反射ミラーを用いることが可能で、製造コストが低廉な投写レンズを得る。
【解決手段】 拡大側から順に、負の屈折力を有する第1群G1と正の屈折力を有する第2群G2とを配列してなり、縮小側が略テレセントリックとされる。第1群G1は、拡大側から、非球面レンズL1、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズレンズL2、縮小側に凹面を向けた負レンズL3、負レンズL4、縮小側に凹面を向けた負レンズL5、両凸レンズL6、および拡大側に凹面を向けた負レンズL7が配置された(レンズL5、L6、L7は3枚接合レンズ)、少なくとも7枚のレンズで構成されてなり、さらに3つの条件式(1)〜(3)を満足する。
【選択図】 図1
【解決手段】 拡大側から順に、負の屈折力を有する第1群G1と正の屈折力を有する第2群G2とを配列してなり、縮小側が略テレセントリックとされる。第1群G1は、拡大側から、非球面レンズL1、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズレンズL2、縮小側に凹面を向けた負レンズL3、負レンズL4、縮小側に凹面を向けた負レンズL5、両凸レンズL6、および拡大側に凹面を向けた負レンズL7が配置された(レンズL5、L6、L7は3枚接合レンズ)、少なくとも7枚のレンズで構成されてなり、さらに3つの条件式(1)〜(3)を満足する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、透過型あるいは反射型の液晶表示素子やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等のライトバルブからの表示情報等を拡大投写する投写レンズに関し、特に、リア式の投写型表示装置に好適な投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置に関する。
従来、投写型表示装置としては、投写レンズがスクリーンに対して鑑賞者と同じ側に配置され、投写レンズより出射される光を反射型のスクリーンに結像させるフロント式の装置と、投写レンズおよび鑑賞者がスクリーンを挟むように配置され、投写レンズより出射される光を透過型のスクリーンに結像させるリア式の装置とが知られている。
このうちリア式の投写型表示装置では、例えばリアプロジェクションテレビのように、光源からスクリーンまでをキャビネットに納め、キャビネット前面に配設されたスクリーンに向けて、背面に配された投写レンズから映像情報を担持した光を投写する構成がよく知られている。
近年、このようなキャビネット型の投写型表示装置に適用するために、種々の投写レンズが提案されている。
投写レンズにおいては、短い投写距離で大きなサイズの投写を可能とすること、が要求されており、また、特にリアプロジェクション用のものでは、装置の薄型化が強く要望されていることから、広角化が図れる投写レンズが要求されている。
また、カラー化のため等に複数のライトバルブを用いた光学系において各ライトバルブからの光束を合成する合成部を配置するために、また照明光と投映光を分離するために、さらには熱的問題を緩和するために、大きなバックフォーカスが要求されている。
このような要求に応じ、比較的バックフォーカスが長く、拡大側の画角が100度を超えるレンズとして、下記特許文献1〜4に記載されたものが知られている。
ところで、投写型表示装置、特に上記リアプロジェクションタイプのものにおいては、装置のコンパクト化のために、所定位置において光路を折り曲げる目的で、この投写レンズ中に光反射素子を挿入することが有用と考えられる。
しかしながら、上記特許文献3、4のものでは、そもそも光反射素子を光路中に挿入するとの概念を有していない。また、上記特許文献1、2のものでは光路中に挿入する光反射素子として、狭いスペースを補うため、光反射ミラーではなく、光路長がかせげるプリズムを用いており、製造コストが高価になるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有するとともに、コンパクト化に適した構成とするために、光路折曲げ用の光反射素子として安価な光反射ミラーを用いることができ、諸収差を良好に補正し得る、低廉な投写レンズ、およびこのような投写レンズを用いた投写型表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る投写レンズは、
拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とが配列されてなる投写レンズであって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が、当該投写レンズにおいて最大の空気間隔に設定されるとともに、縮小側が略テレセントリックに構成され、
前記第1レンズ群は、拡大側から順に、非球面レンズからなる第1レンズ、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズからなる第2レンズ、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第3レンズ、負レンズからなる第4レンズ、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第5レンズ、両凸レンズからなる第6レンズ、および拡大側に凹面を向けた負レンズからなる第7レンズが配置された、少なくとも7枚のレンズで構成されてなり、
以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする投写レンズ。
5.0 < Bf/f (1)
105度 < 2ω (2)
20<|f1|/f (3)
ここで、
f :全系焦点距離
Bf :空気換算バックフォーカス
2ω:拡大側の画角
f1:前記第1レンズの焦点距離
拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とが配列されてなる投写レンズであって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が、当該投写レンズにおいて最大の空気間隔に設定されるとともに、縮小側が略テレセントリックに構成され、
前記第1レンズ群は、拡大側から順に、非球面レンズからなる第1レンズ、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズからなる第2レンズ、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第3レンズ、負レンズからなる第4レンズ、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第5レンズ、両凸レンズからなる第6レンズ、および拡大側に凹面を向けた負レンズからなる第7レンズが配置された、少なくとも7枚のレンズで構成されてなり、
以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする投写レンズ。
5.0 < Bf/f (1)
105度 < 2ω (2)
20<|f1|/f (3)
ここで、
f :全系焦点距離
Bf :空気換算バックフォーカス
2ω:拡大側の画角
f1:前記第1レンズの焦点距離
また、前記第5レンズ、前記第6レンズおよび前記第7レンズにより、3枚接合レンズが構成されていることが好ましい。
また、前記第6レンズが以下の条件式(4)、(5)を満足することが好ましい。
2.5<f6/f<10.0 (4)
45 > νd6 (5)
ここで、
f6:前記第6レンズの焦点距離
νd6:前記第6レンズのアッベ数
2.5<f6/f<10.0 (4)
45 > νd6 (5)
ここで、
f6:前記第6レンズの焦点距離
νd6:前記第6レンズのアッベ数
また、以下の条件式(6)、(7)を満足することが好ましい。
6.0 < d/f (6)
7.0 < F2/f (7)
ここで、
d :前記最大の空気間隔(隣接するレンズ間隔のうち最大のもの)
F2 :前記第2レンズ群の焦点距離
6.0 < d/f (6)
7.0 < F2/f (7)
ここで、
d :前記最大の空気間隔(隣接するレンズ間隔のうち最大のもの)
F2 :前記第2レンズ群の焦点距離
また、隣接するレンズ間隔に反射ミラーが挿入され、光路を折り曲げるように構成されていることが好ましい。
また、投写距離変化に伴う像面カーブの補正を、前記第1レンズを光軸方向に移動させることによって行うことが好ましい。
また、投写距離変化に伴う像面位置補正を、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔を変化させることによって行うことが好ましい。
さらに、本発明に係る投写型表示装置は、光源と、ライトバルブと、該光源からの光束を該ライトバルブへ導く照明光学部と、本発明に係る上記投写レンズとを備え、前記光源からの光束を前記ライトバルブで光変調し、前記投写レンズによりスクリーンに投写することを特徴とするものである。
本発明の投写レンズは、上記構成を備えたことにより、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を備えたものとすることができる。また、コンパクト化に適した構成とするために光路折曲げ用の光反射素子を用いる場合、この光反射素子を安価な光反射ミラーにより構成することができ、製造コストを低減することができる。
また、条件式(3)を満足するように構成したことにより、第1レンズ群の最も拡大側に位置する大径、かつ非球面を有する第1レンズのパワーを小さく抑えるように規定しており、この第1レンズとして、温度変化に影響され易い安価な材料、例えばプラスチックよりなるレンズを用いることが可能となるから、製造コストを低廉なものとすることが可能となる。
また、本発明の投写型表示装置は、本発明の投写レンズを用いていることにより、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角化することが可能であるとともに、製造コストを低減することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明に係る投写レンズを示すものであり、後述する実施例1のレンズ構成図である。このレンズを本実施形態の代表として、以下に説明する。なお、図中Xは光軸を表している。
本実施形態の投写レンズは、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている。また、上記第1レンズ群G1には、最も縮小側において、3枚のレンズが接合された3枚接合レンズL5〜L7が配置されている。さらに、第2レンズ群G2には、開口絞り3(マスクを併設することが可能)と、2つの3枚接合レンズL10〜L12、L14〜L16が配置されており、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間が、最大の隣接レンズ間隔(最大の空気間隔)とされている。
上記第1レンズ群G1の3枚接合レンズL5〜L7は、両凸レンズからなる第6レンズL6を負レンズからなる第5レンズL5および第7レンズL7で挟んでなる。また、上記第2レンズ群G2において、3枚接合レンズL10〜L12は、負レンズからなる第11レンズL11を正レンズからなる第10レンズL10および第12レンズL12で挟んでなり、さらに、3枚接合レンズL14〜L16は、負レンズからなる第15レンズL15を正レンズからなる第14レンズL14および第16レンズL16で挟んでなる。
なお、図1の投写レンズでは、紙面右側より入射されライトバルブの画像表示面1において画像情報を与えられた光束が、ガラスブロック2を介しこの投写レンズに入射され、この投写レンズにより紙面左側方向に拡大投写されるようになっている。図1には、見易さのため1枚の画像表示面1のみを記載しているが、投写型表示装置において、光源からの光束を色分離光学系により3原色光に分離し、各原色光用に3つのライトバルブを配設して、フルカラー画像を表示可能とするものがある。ガラスブロック2は、クロスダイクロイックプリズム等の色合成手段とすることができ、これにより3原色光を合成することができる。なお、このガラスブロック2の位置に、このガラスブロックに替えて液晶表示素子のカバーガラスを配置することもできる。
なお、図2は、図1の投写レンズの第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、光路を偏向させる光路偏向手段としての板状の光反射ミラー4を配設した場合の構成を示したものである。なお、第1レンズ群G1内または第2レンズ群G2内に、大きな隣接レンズ間隔(大きな空気間隔)が設けられる場合には、この間隔に上記板状の光反射ミラー4を配設してもよい。
また、以下の条件式(1)〜(7)を満足する。
5.0 < Bf/f (1)
105度 < 2ω (2)
20<|f1|/f (3)
2.5<f6/f<10.0 (4)
45 > νd6 (5)
6.0 < d/f (6)
7.0 < F2/f (7)
ここで、
f :全系焦点距離
Bf :空気換算バックフォーカス(縮小側レンズ最終面から画像表示面までの距離であり、間に介在するカバーガラスやガラスブロック等は空気換算を行うものとする)
2ω:拡大側画角
f1:前記第1レンズの焦点距離
f6:前記第6レンズの焦点距離
Νd6:前記第6レンズのアッベ数
d :前記最大の空気間隔(隣接するレンズ間隔のうち最大のもの)
F2 :前記第2レンズ群の焦点距離
5.0 < Bf/f (1)
105度 < 2ω (2)
20<|f1|/f (3)
2.5<f6/f<10.0 (4)
45 > νd6 (5)
6.0 < d/f (6)
7.0 < F2/f (7)
ここで、
f :全系焦点距離
Bf :空気換算バックフォーカス(縮小側レンズ最終面から画像表示面までの距離であり、間に介在するカバーガラスやガラスブロック等は空気換算を行うものとする)
2ω:拡大側画角
f1:前記第1レンズの焦点距離
f6:前記第6レンズの焦点距離
Νd6:前記第6レンズのアッベ数
d :前記最大の空気間隔(隣接するレンズ間隔のうち最大のもの)
F2 :前記第2レンズ群の焦点距離
以上のように構成することにより、本実施形態の投写レンズは、長いバックフォーカスを確保しつつ、広角で高い投写性能を有することができる。また、光路折曲げ用の光反射素子として安価な光反射ミラーを採用することができる。さらに、諸収差、特に条件式(4)、(5)を満足させたことにより、また、3枚接合レンズを、第1レンズ群G1に1つ、第2レンズ群G2に2つ設けたことにより色収差(特に高次の色収差)を良好に補正することができる。
上記各構成要素は相互に関連を持って設定されているので、上記の条件式のうち少なくとも(1)〜(3)を全て満足することによりこれらの作用効果を得られるものであるが、以下、上記条件式(1)〜(7)の各々の意義について説明する。
条件式(1)は、全系の焦点距離fに対するバックフォーカスBfの値の下限を示すものである。この下限値以下となると、必要とされるバックフォーカスを確保することができない。
なお、この条件式(1)に替えて、下記条件式(1´)を満足するように構成することにより、必要なバックフォーカスを、より確実に確保することができる。
6.5 < Bf/f (1´)
6.5 < Bf/f (1´)
条件式(2)は、拡大側の画角の下限を示すものである。この下限値以下となると、光路折り曲げ用の光反射ミラーの挿入ができなくなったり、レンズバックが短くなり過ぎたりする。
条件式(3)は、全系焦点距離に対する、第1レンズL1の焦点距離の絶対値の比の値における下限を規定するものである。この下限値以下となると、第1レンズL1のパワーが強くなり過ぎ、プラスチックレンズとすることが難しくなるので、製造コストが上昇する。また、この条件式(3)を満足させることにより、開口絞り3から離れた位置に非球面を用いるようにすることで像面湾曲や歪曲収差等を良好とすることができる。
条件式(4)は、第1レンズ群G1の正レンズ(第6レンズL6)の焦点距離f6に対する、全系の焦点距離fの比の値の範囲を規定したものである。その範囲を外れると色収差補正が困難になる。
条件式(5)は、第1レンズ群G1の正レンズ(第6レンズL6)のアッベ数νd6の下限を規定したものである。その下限値以下となると、色収差補正が困難になる。
条件式(6)は、最大の空気間隔dに対する、全系の焦点距離fの比の値の下限を規定したものである。この下限値以下となると、レンズ間に光路折り曲げ用の光反射ミラーの挿入ができなくなったり、レンズバックが短くなり過ぎたりする。
条件式(7)は、第2レンズ群G2の焦点距離F2に対する、全系の焦点距離fの比の値の下限を規定したものである。その下限値以下となると、レンズ間に光路折り曲げ用の光反射ミラーの挿入ができなくなったり、レンズバックが短くなり過ぎたりする。
また、本実施形態の投写レンズでは、第1レンズ群G1に3枚接合レンズL5〜L7が配置されており、かつ第2レンズ群G2に、2つの3枚接合レンズL10〜L12、L14〜L16が配置されていることにより、色収差(特に高次の色収差)を良好に補正しつつ、全系をコンパクト化することが可能となっている。
また、本実施形態の投写レンズでは、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2中に、各々少なくとも1面の非球面を配置するようにしており、これにより、レンズ枚数を低減しつつ解像力を向上させることができる。
さらに、本実施形態の投写レンズでは、第1レンズ群G1中における最も拡大側のレンズ、および第2レンズ群G2中の任意のレンズが非球面レンズとされるように構成されており、投写距離変化に伴う像面湾曲の補正を、第1レンズ群G1中における最も拡大側のレンズである第1レンズL1を光軸方向に移動させることによって行うようにしている。さらに、投写距離の変化に伴う像面位置補正を、上記第1レンズ群G1と上記第2レンズ群G2との空気間隔を変化させることによって行うようにしている。
次に、本発明に係る投写型表示装置の実施形態について説明する。図8は本発明の一実施形態に係る投写型表示装置の縦断面図であり、図9は図8に示す照明光学系10の一例を示す構成図である。
図8に示す投写型表示装置は、上述した投写レンズの作用効果を特に発揮させるものとしてのリア式の投写型表示装置であり、光源と、ライトバルブと、光源からの光束をライトバルブへ導く照明光学部と(いずれも図示の照明光学系10に含まれる)、上記投写レンズとをキャビネット8内に備え、光源からの光束をライトバルブで光変調し、画像情報を担持した光束を、上記投写レンズおよび背面ミラー6を介し、所定の距離に配されたスクリーン7の裏面に投写するように構成されている。鑑賞者はスクリーン7に拡大投写された画像をこのスクリーン7の表面側(紙面左側)から見ることになる。
図9に示すように上記照明光学系10は、ライトバルブとしての透過型液晶パネル11a〜11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12,13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a〜16cと、全反射ミラー18a〜18cとを備えている。ダイクロイックミラー12の前段は図示を省略しているが、光源からの白色光は照明光学部を介して、3つの色光光束(G光、B光、R光)にそれぞれ対応する液晶パネル11a〜11cに入射されて光変調され、図8に示す投写レンズによりスクリーン7に投写される。
この投写型表示装置は、本発明に係る投写レンズを用いているので、色収差が良好に補正された高解像度な大画面を得ることが可能となっている。また、投写レンズの第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に光路を偏向させるミラー4を配設して、光路を鋭角的に折り曲げるように構成されているので、低背化、薄型化することが可能となっている。また、光路を偏向させる素子としてミラー4を用いているのでプリズムを用いて光を偏向させる場合と比べて、コスト的に有利である。なお、物理的な光路長を短縮し得るプリズムではなく、板状の光反射ミラー4を用いることが可能となったのは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空間的な距離、あるいは各レンズ群G1、G2中のレンズ間距離を、大幅に拡げることができたことによる。
以下、本発明に係る投写レンズの具体的な実施例について説明する。なお、各実施例において、互いに同様の作用効果をなす部材については同一の符号を付している。
<実施例1>
図1に示すように、実施例1に係る投写レンズは、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、図2は、図1の投写レンズの第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、光路を偏向させる光路偏向手段としての光反射ミラー4を配設した場合の構成を示したものである。
図1に示すように、実施例1に係る投写レンズは、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている。なお、図2は、図1の投写レンズの第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、光路を偏向させる光路偏向手段としての光反射ミラー4を配設した場合の構成を示したものである。
第1レンズ群G1は、拡大側から順に、屈折力の小さい非球面レンズよりなる第1レンズL1と、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる第2レンズL2および第3レンズL3と、両凹レンズからなる第4レンズL4と、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第5レンズL5、両凸レンズからなる第6レンズL6および拡大側に凹面を向けた負レンズからなる第7レンズL7を接合してなる3枚接合レンズが配列されてなる。
一方、第2レンズ群G2は、正レンズよりなる第8レンズL8と、開口絞り3と、負レンズよりなる第9レンズL9と、両凹レンズからなる第11レンズL11を正レンズからなる第10レンズL10および第12レンズL12で挟んでなる3枚接合レンズと、屈折力の小さい非球面レンズよりなる第13レンズL13と、両凹レンズからなる第15レンズL15を正レンズからなる第14レンズL14および第16レンズL16で挟んでなる3枚接合レンズと、両凸レンズからなる第17レンズL17とが配列されてなる。
上記各非球面の形状は、下記に示す非球面式により規定される。非球面を有する第1レンズL1および第13レンズL13においては、いずれか一方の面が非球面とされたレンズであっても効果を得ることができるが、両面が非球面とされたレンズであることがより好ましい。
実施例1に係る投写レンズは、上記条件式(1)〜(7)を満足するように構成されているが、さらに上記条件式(1)については、その下限値がより好ましい数値に設定された上記条件式(1´)を満足するように構成されている。
また、図1には、ライトバルブの画像表示面1およびガラスブロック2が示されている。
実施例1に係る投写レンズは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、光路を偏向させるミラー4を配設可能な空気間隔を有しており、図2に示すようにミラー4を配設することができる。なお、この投写レンズは縮小側にテレセントリックとなるように構成されている。
実施例1に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R(焦点距離を1として規格化している:以下の実施例において同じ)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔(以下「軸上面間隔」と称す)D(焦点距離を1として規格化している:以下の実施例において同じ)、各レンズのd線における屈折率Ndおよび各レンズのd線におけるアッベ数νdの値を、表1の上段に示す。なお、表1および以下の表において面番号の数字は拡大側からの順番を表すものであり、面番号の右側に*印が付された面は非球面とされている。実施例1および以下の実施例2、3において、これらの非球面の曲率半径Rは、各表において光軸X上での曲率半径Rの値として示しているが、対応するレンズ構成図においては図面を見やすくするため、引出線は必ずしも光軸Xとの交点から引き出されていないものがある。
また、表1の下段には各非球面に対応する各定数K,A3〜A12の値が示されており、表1の最下段には投写距離(拡大側共役位置〜レンズ第1面の間隔)が示されている。
実施例1において各条件式(1)〜(7)に対応する値は、後述する表4に示すとおりであり、条件式(1)〜(7)を全て満足している(条件式(1´)も満足する)。
<実施例2>
実施例2に係る投写レンズの構成は、図3に示すとおりであり、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている、という点では実施例1に係る投写レンズと同様であるが、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、マスク3aおよび開口絞り3bが配され、第2レンズ群G2の後段にガラスブロック2a、2bが配されている点において相違する。
実施例2に係る投写レンズの構成は、図3に示すとおりであり、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている、という点では実施例1に係る投写レンズと同様であるが、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、マスク3aおよび開口絞り3bが配され、第2レンズ群G2の後段にガラスブロック2a、2bが配されている点において相違する。
また、第1レンズ群G1の最も縮小側に、正レンズからなる第8レンズL8が配されている点において、実施例1に係る投写レンズとは相違している。
また、第2レンズ群G2は、拡大側から順に、正レンズよりなる第9レンズL9および負レンズよりなる第10レンズL10を接合してなる2枚接合レンズと、この第10レンズL10の縮小側の面と近接、対向してなる負レンズよりなる第11レンズL11および正レンズよりなる第12レンズL12を接合してなる2枚接合レンズと、屈折力の小さい非球面レンズよりなる第13レンズL13と、両凹レンズからなる第15レンズL15を正レンズからなる第14レンズL14および第16レンズL16で挟んでなる3枚接合レンズと、両凸レンズからなる第17レンズL17とが配列されてなる。
実施例2に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Ndおよび各レンズのd線におけるアッベ数νdの値を、表2の上段に示す。また、表2の下段には各非球面に対応する各定数K,A3〜A12の値が示されており、表2の最下段には投写距離(拡大側共役位置〜レンズ第1面の間隔)が示されている。
実施例2において各条件式(1)〜(7)に対応する値は、後述する表4に示すとおりであり、条件式(1)〜(7)を全て満足する(条件式(1´)も満足する)。
<実施例3>
実施例3に係る投写レンズの構成は、図4に示すとおりであり、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている、という点では実施例1に係る投写レンズと同様であるが、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、マスク3aおよび開口絞り3bが配されている点において相違する。
実施例3に係る投写レンズの構成は、図4に示すとおりであり、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなり、縮小側が略テレセントリックとされている、という点では実施例1に係る投写レンズと同様であるが、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に、マスク3aおよび開口絞り3bが配されている点において相違する。
一方、第2レンズ群G2は、実施例1に係る投写レンズとは異なり、実施例2に係る投写レンズの第2レンズ群G2と同様の構成とされている。
実施例3に係る投写レンズの各レンズ面の曲率半径R、各レンズの軸上面間隔D、各レンズのd線における屈折率Ndおよび各レンズのd線におけるアッベ数νdの値を、表3の上段に示す。また、表3の下段には各非球面に対応する各定数K、A3〜A12の値が示されており、表3の最下段には投写距離(拡大側共役位置〜レンズ第1面の間隔)が示されている。
実施例3において各条件式(1)〜(7)に対応する値は、後述する表4に示すとおりであり、条件式(1)〜(7)を全て満足する(条件式(1´)も満足する)。
また、図5〜7は、実施例1〜3に係る投写レンズの諸収差(球面収差、非点収差、ディストーションおよび倍率色収差)を示す収差図である。これらの収差図において、ωは半画角を示し、球面収差の収差図にはd線、F線およびC線の収差曲線を示し、倍率色収差の収差図にはd線に対するF線およびC線の収差曲線を示している。図5〜7に示すように、実施例1〜3に係る投写レンズは、歪曲収差や倍率色収差をはじめ各収差が良好に補正され、半画角55.4〜56.5度(表4の条件式(2)に対応する各数値を参照)、Fナンバ2.00〜2.50と、広角で明るい投写レンズとされている。また、十分なバックフォーカス(同条件式(1)に対応する各数値を参照)、および光反射ミラーを挿入するのに十分なレンズ間空気間隔(同条件式(6)に対応する各数値を参照)が確保されている。
なお、本発明の投写レンズとしては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間隔(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能である。
また、本発明の投写型表示装置としても、上記構成のものに限られるものではなく、本発明の投写レンズを備えた種々の装置構成が可能である。ライトバルブとしては、例えば、透過型または反射型の液晶表示素子や、傾きを変えることができる微小な鏡が略平面上に多数形成された微小ミラー素子(例えば、テキサス・インスツルメント社製のデジタルマイクロミラーデバイス)を用いることができる。また、照明光学系としても、ライトバルブの種類に対応した適切な構成を採用することができる。
1 画像表示面
2、2a、2b ガラスブロック(カバーガラス)
3a マスク
3、3b 開口絞り
4 ミラー
6 背面ミラー
7 スクリーン
8 キャビネット
10 照明光学系
11a〜11c 透過型液晶パネル
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c 全反射ミラー
G1、G2
レンズ群
L1〜L17 レンズ
R1〜R33 レンズ面等の曲率半径
D1〜D32 レンズ面間隔(レンズ厚)
X 光軸
2、2a、2b ガラスブロック(カバーガラス)
3a マスク
3、3b 開口絞り
4 ミラー
6 背面ミラー
7 スクリーン
8 キャビネット
10 照明光学系
11a〜11c 透過型液晶パネル
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c 全反射ミラー
G1、G2
レンズ群
L1〜L17 レンズ
R1〜R33 レンズ面等の曲率半径
D1〜D32 レンズ面間隔(レンズ厚)
X 光軸
Claims (8)
- 拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とが配列されてなる投写レンズであって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が、当該投写レンズにおいて最大の空気間隔に設定されるとともに、縮小側が略テレセントリックに構成され、
前記第1レンズ群は、拡大側から順に、非球面レンズからなる第1レンズ、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズからなる第2レンズ、および縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第3レンズ、負レンズからなる第4レンズ、縮小側に凹面を向けた負レンズからなる第5レンズ、両凸レンズからなる第6レンズ、および拡大側に凹面を向けた負レンズからなる第7レンズが配置された、少なくとも7枚のレンズで構成されてなり、
以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする投写レンズ。
5.0 < Bf/f (1)
105度 < 2ω (2)
20<|f1|/f (3)
ここで、
f :全系焦点距離
Bf :空気換算バックフォーカス
2ω:拡大側の画角
f1:前記第1レンズの焦点距離 - 前記第5レンズ、前記第6レンズおよび前記第7レンズにより、3枚接合レンズが構成されてなることを特徴とする請求項1記載の投写レンズ。
- 前記第6レンズが以下の条件式(4)、(5)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の投写レンズ。
ここで、
2.5<f6/f<10.0 (4)
45 > νd6 (5)
ここで、
f6:前記第6レンズの焦点距離
νd6:前記第6レンズのアッベ数 - 以下の条件式(6)、(7)を満足することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
6.0 < d/f (6)
7.0 < F2/f (7)
ここで、
d :前記最大の空気間隔(隣接するレンズ間隔のうち最大のもの)
F2 :前記第2レンズ群の焦点距離 - 隣接するレンズ間隔に反射ミラーが挿入され、光路を折り曲げるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
- 投写距離変化に伴う像面カーブの補正を、前記第1レンズを光軸方向に移動させることによって行うことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
- 投写距離変化に伴う像面位置補正を、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔を変化させることによって行うことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の投写レンズ。
- 光源と、ライトバルブと、該光源からの光束を該ライトバルブへ導く照明光学部と、請求項1〜7のうちいずれか1項記載の投写レンズとを備え、前記光源からの光束を前記ライトバルブで光変調し、前記投写レンズによりスクリーンに投写することを特徴とする投写型表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007157249A JP2008309989A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | 投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007157249A JP2008309989A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | 投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008309989A true JP2008309989A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40237655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007157249A Withdrawn JP2008309989A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | 投写レンズおよびこれを用いた投写型表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008309989A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101852974A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 索尼公司 | 投影型图像显示设备和投影光学系统 |
-
2007
- 2007-06-14 JP JP2007157249A patent/JP2008309989A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101852974A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 索尼公司 | 投影型图像显示设备和投影光学系统 |
| CN101852974B (zh) * | 2009-03-31 | 2011-12-14 | 索尼公司 | 投影型图像显示设备和投影光学系统 |
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