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JP2008238685A - プリンタおよび光学スケール汚れ検知方法 - Google Patents

プリンタおよび光学スケール汚れ検知方法 Download PDF

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JP2008238685A JP2007084500A JP2007084500A JP2008238685A JP 2008238685 A JP2008238685 A JP 2008238685A JP 2007084500 A JP2007084500 A JP 2007084500A JP 2007084500 A JP2007084500 A JP 2007084500A JP 2008238685 A JP2008238685 A JP 2008238685A
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Kosaku Shinoda
耕作 信田
Tomoyoshi Kakegawa
智義 掛川
Yoshiaki Shibazaki
佳秋 柴崎
Toru Hayashi
徹 林
Hisashi Iwanami
久志 岩波
Tomoaki Takizawa
知秋 滝沢
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Abstract

【課題】光学スケールの汚れを検知してユーザーに報知する。
【解決手段】DCモータで構成されるCRモータ32が駆動されると、キャリッジ30と共にフォトセンサがリニアスケールに沿って駆動され、リニアスケールに一定間隔で配置される透光部と遮光部によって発光部からの光が裏面に到達したり到達しなかったりする変化が生じ、同変化に対応するフォトセンサ60からのパルスの立ち上がりから立ち上がりまでの時間間隔に相当する周期を得ることができ、この周期に基づいて速度変動と区間変動を演算しつつその最大値を取得すると、かかる速度変動や区間変動に対して想定し得る変動範囲が自ずから定まっていることから、同変動範囲との対比によって意に反するパルスの有無を検知でき、ひいてはその原因としてのリニアスケールに付着した汚れの有無を判断することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、所定の光学目盛りを備えた光学スケールを有するプリンタに関する。
従来、DCモータはプリンタの静粛性を向上させる駆動源として利用されている。DCモータはステッピングモータと比較して駆動量を自律的に制御できないため、所定の光学目盛りを備えた光学スケールと、同光学目盛りを読み取る光学センサとからなるエンコーダが利用される。
一方、プリンタは印刷時にインクを吐出するため、インクミストが付着して光学スケールの光学目盛りを汚してしまうことがある。光学目盛りが汚れると正確な読み取りができなくなり、正確な位置制御を行なえなくなる。
このため、従来、光学目盛りの汚れを防止する技術として特許文献1に開示されたものが知られている。
特開2007−450877号公報
特許文献1に示す技術は、光学スケールに穴を設けることでインクミストが付着しにくくしている。しかし、付着しにくくなるといっても、インクミストが付着してしまえば正確な読み取りができなくなるのを放置するのみであり、正確な位置制御ひいては正確な印刷物を得ることができないという課題があった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、光学スケールの汚れを検知してユーザーに報知することで、それ以降の印刷結果が正確でないことを知らしめることが可能なプリンタおよび光学スケール汚れ検知方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、主たる発明では、
可動部を駆動させながら印刷ヘッドよりインクを印刷媒体に付着させて印刷を行うプリンタであって、
DCモータを駆動源として所定の可動部を駆動する駆動機構と、
所定の光学目盛りを有する光学スケールと同光学目盛りを読み取る光学センサとからなり上記可動部の駆動状況をエンコードして出力するエンコーダと、
所定の報知を行う報知手段と、
上記駆動機構にて上記DCモータを駆動させながら、上記エンコーダの出力信号を入力し、DCモータの駆動指示に対応して想定される上記エンコーダの出力信号と現実の出力信号との相違に基づいて上記光学スケールの汚れを検知し、上記報知手段にて報知させる光学スケール汚れ検知制御手段を具備する構成としてある。
なお、本発明は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。
また、本発明は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
発明の思想の具現化例としてソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
本発明をソフトウェアで実現する場合、ハードウェアやオペレーティングシステムを利用する構成とすることも可能であるし、これらと切り離して実現することもできる。例えば、各種の演算処理といっても、その実現方法はオペレーティングシステムにおける所定の関数を呼び出して処理することも可能であれば、このような関数を呼び出すことなくハードウェアから入力することも可能である。そして、実際にはオペレーティングシステムの介在のもとで実現するとしても、プログラムが媒体に記録されて流通される過程においては、このプログラムだけで本発明を実施できるものと理解することができる。
また、本発明をソフトウェアで実施する場合、発明がプログラムを記録した媒体として実現されるのみならず、本発明がプログラム自体として実現されるのは当然であり、プログラム自体も本発明に含まれる。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
上記主たる発明の構成によれば、光学スケール汚れ検知制御手段は、まず、駆動機構にて上記DCモータを駆動させる。DCモータに駆動指示を出すことで当該DCモータを駆動源として可動部が駆動される。可動部が駆動されると、所定の光学目盛りを有する光学スケールと同光学目盛りを読み取る光学センサとからなるエンコーダが上記可動部の駆動状況をエンコードして出力する。
DCモータに駆動指示を与えた場合、駆動機構としてのフリクションによって予めその駆動状況はある想定範囲に収まることが現実的である。従って、エンコーダの出力信号にも想定される許容範囲がある。すなわち、突然の加速、減速には、限度があり、これを超える出力信号が得られれば光学スケールに汚れがあり、エンコーダが汚れを光学目盛りとして検知して異常な出力信号を出したと考えるのが妥当である。むろん、これ以外の要素があるとしても汚れが存在する可能性が高い限り報知することには利用性の向上が十分認められる。
光学スケール汚れ検知制御手段は、このようにDCモータの駆動指示に対応して想定される上記エンコーダの出力信号と現実の出力信号との相違に基づき、上記光学スケールの汚れを検知する。そして、汚れを検知した場合には所定の報知手段にて報知させる。
DCモータに対する駆動指示は特に限定されるものではなく、各種の指示が該当する。一例として電圧制御、電流制御による駆動指示も含まれるし、単なる駆動電力の供給の有無であってもよい。これらの場合には実験結果に基づいて電力供給開始時からの時間と速度との関係を示すテーブルを作成し、同テーブルを参照して上記エンコーダから得られる出力信号としての妥当な範囲を特定することができる。この妥当な範囲と現実の出力信号とを対比することで、現実の出力信号が想定範囲であるか否かを判断できる。また、一定の目標速度との対比としても良い。
DCモータの駆動状況として考慮できるのは直接的または間接的に時間との関係を持つ計測量であり、所定位置での速度、所定区間での移動時間などが該当する。また、相違についてはしきい値との対比、しきい値としての範囲内か否かなど、各種の対比考察が可能である。
DCモータの構成も各種のものが採用可能であり、所定電源を投入して駆動されるものであれば各種のものが該当する。むろん、回転運動するもの、直線運動するものなど、運動方向については限られない。磁力を利用した電動モータの他、広義には超音波モータなども該当する。
エンコーダの一例として、上記光学スケールの光学目盛りは、所定間隔に配置された遮光部を有し、上記光学センサは、照明光を同光学目盛りに照射し、上記遮光部を配置した部位と、上記遮光部以外の部位に対応する検知信号を出力するものを採用することができる。
光学目盛りには遮光部と遮光部以外の部分を有しており、光学センサが光学目盛りに照明光を照射すると、遮光部では光が遮られて、遮光部以外では光を遮らないので、光の有無の二つの状態を判断することができる。遮光部が所定の間隔で配置されているので、遮光部から遮光部以外の部位へ変化する、あるいは遮光部以外の部位から遮光部へ変化する時点で光の状態が変化し、これらの時間間隔を計測することで速度、移動時間などを計測できる。
光学スケールは透光部と遮光部を持つもの、あるいは反射部と遮光部を持つものなどが利用され、光学センサは透光部か反射部かによって受光センサの位置を適宜変更して対応すればよい。
光学スケール汚れ検知制御手段が、エンコーダの出力信号に基づいて光学スケールの汚れを検知する具体的演算の一例として、上記遮光部を配置した部位と上記遮光部以外の部位からの繰り返しの検知信号を入力し、繰り返し間隔が、上記DCモータの駆動指示に対応して想定される繰り返し間隔に対して設定されるしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知することが可能である。
上記遮光部を配置した部位と上記遮光部以外の部位からの繰り返しの検知信号は、まさに可動部が一定区間を移動するに要する時間であり、速度はこれに反比例する。
DCモータの駆動指示に対応して想定される速度(目標速度)に対応して繰り返し間隔も想定されるため、検知される繰り返し間隔が所定のしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知できる。ここでしきい値には最大値と最小値の意味を含むものであり、汚れによって本来の区切りを検知損ねて繰り返し間隔が長くなる場合と、汚れによって本来無いはずの区切りを検知して繰り返し間隔が短くなる場合とに対応する。
むろん、この繰り返し間隔をそのまま利用しても良いし、上述したように速度が反比例することを利用して速度として所定範囲内にあるか否かを判断することにしても良い。
また、別の具体的演算の一例として、上記光学スケール汚れ検知制御手段は、現実の上記繰り返し間隔と、上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比が所定のしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知することが可能である。
言い換えると、現実の繰り返し間隔は各地点での現在の速度であり、可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔とは各地点での目標速度である。両者の比は本来であれば「1」となるはずであるが、光学スケールの汚れによって現実の繰り返し間隔がずれ、これによって両者の比も「1」から外れる。そして、許容範囲を示すしきい値を超えれば、汚れがあると検知する。許容範囲は一概には設定できないが、実験等によって定めることが可能である。一例として、最小繰り返し間隔を読み飛ばした二倍の繰り返し間隔、あるいは最小繰り返し間隔を二分して検知してしまった半分の繰り返し間隔をしきい値として設定することも可能である。
一方、各地点での現在の速度と目標速度との比以外の他の例として、上記光学スケール汚れ検知制御手段は、相前後する、現実の上記繰り返し間隔と上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比の差が、所定のしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知する構成とすることが可能である。
各地点には目標速度が自ずから存在するが、フリクションを考慮すれば目標速度からのずれが大きく変動することも考えにくい。従って、現実の上記繰り返し間隔と上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比を求めていき、相前後する区間での二つの比が大きくずれることがあれば、上記光学スケールの汚れがあると検知することが可能である。
この場合のしきい値の設定も実験に基づくものを採用すればよいし、一例として、最小繰り返し間隔を読み飛ばした二倍の繰り返し間隔、あるいは最小繰り返し間隔を二分して検知してしまった半分の繰り返し間隔に基づく上記比の変化量をしきい値として設定することも可能である。
プリンタとしての一般的な構成に適用される一例として、上記可動部は、上記印刷ヘッドを載置して上記印刷媒体の供給方向と直交する方向に往復動するキャリッジであり、上記光学スケールは、上記キャリッジの往復動経路に沿って固定して配置され、上記光学センサは、上記キャリッジに配置され、当該可動部の往復動に伴って同光学スケールと相対的に駆動されて上記光学目盛りを読み取る構成とすることができる。
印刷ヘッドを載置して印刷媒体の供給方向と直交する方向に往復動するキャリッジを可動部として適用させる場合、上記光学スケールはこのキャリッジの往復動経路に沿って固定して配置しておく。この場合、上記光学センサは上記キャリッジに配置されることで当該可動部の往復動に伴って往復動し、かつ、上記光学スケールと相対的に駆動される。光学スケールは固定されているから光学センサが移動することで光学スケール上の光学目盛りを読み取ることができる。
この場合、光学スケールがキャリッジの往復動経路に沿って配置されるので長尺の直線的な形状をなし、光学センサが所定の光学目盛りを読み取るため、いわゆるリニアエンコーダとなる。
一方、キャリッジの移動にしても、印刷媒体の移動にしても、回転部分が存在するのが通常であり、同回転部分に円盤状の光学スケールを配置し、円周方向に光学目盛りを配置し、同光学目盛りを光学センサで読み取る形態としても良い。この場合、いわゆるロータリエンコーダとなる。
キャリッジの移動に対してロータリエンコーダを備えることも可能であるし、印刷媒体の駆動のためのローラ駆動軸にロータリエンコーダを備えることも可能である。
汚れを検知して報知するとしても各種の報知態様が考えられるが、シンプルな一例として、上記光学スケール汚れ検知制御手段が、上記検知信号に基づいて所定の演算を行ない、その演算値の最大値と所定のしきい値とを対比して上記光学スケールの汚れがあると検知することが可能である。
すなわち、各地点毎に存在する検知信号のそれぞれに対して必ずしも個別に報知する必要はなく、一箇所でもその演算値が所定のしきい値を超えていれば正確な印刷制御は実施できない状態にあるのであるから、同演算値の最大値だけに基づいてしきい値と対比し、上記光学スケールの汚れがあると検知する。
以下、添付図面にもとづいて本発明の実施形態を
(1)ハードウェアの概略構成
(2)プリンタの制御部の構成
(3)リニアエンコーダの動作
(4)汚れ検出のための動作
の順序で説明する。
以下の説明においては、印刷ヘッドが移動する方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向であって印刷対象物(印刷媒体)Pが搬送される方向を副走査方向とする。また、印刷対象物Pが供給される側を給紙側(後端側)、印刷対象物Pが排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
(1)ハードウェアの概略構成
図1および図2に示すように、プリンタ10は、筺体部20と、キャリッジ駆動機構30と、用紙搬送機構40と、位置検出装置として機能させることが可能なリニアエンコーダ50と、同じく位置検出装置として機能させることが可能なロータリエンコーダ70と、制御部80と、表示器90とを主要な構成要素としている。なお、キャリッジ駆動機構30と用紙搬送機構40は、それぞれDCモータを駆動源としており、それぞれ所定の可動部を駆動するという意味で本発明の駆動機構に相当する。
これらのうち、筐体部20は、接地面に設置されるシャーシ21,このシャーシ21から上方に向かい立設されている支持フレーム22を具備している。また、キャリッジ駆動機構30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ(CRモータ32)と、ベルト33と、歯車プーリ34,従動プーリ35及びキャリッジ軸36を備えている。これらのうち、キャリッジ31には、各色のインクカートリッジ37を搭載可能としている。なお、CRモータ32はDCモータで構成されている。また、キャリッジ30がキャリッジ軸36に沿って往復動可能な経路が本発明の往復動経路に相当する。
また、図2に示すように、キャリッジ31の下面には、インク滴を吐出可能な印刷ヘッド38が設けられている。また、ベルト33は、無端ベルトであり、その一部がキャリッジ31の背面に固定されている。このベルト33は、歯車プーリ34と、従動プーリ35とによって張設されている。
上述の印刷ヘッド38には、各インクに対応づけられた不図示のノズル列が設けられていて、このノズル列を構成するノズルには、不図示のピエゾ素子が配置されている。このピエゾ素子の作動により、インク通路の端部にあるノズルからインク的を吐出することが可能となっている。なお、印刷ヘッド38は、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式に限られず、例えばインクをヒータで加熱し、発生する泡の力を利用するヒータ方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、ミストを電界で制御するミスト方式などを採用しても良い。また、カートリッジ37に充填されるインクは、染料系インク/顔料系インクなど、いずれの種類のインクを搭載しても良い。
図3に示すように、用紙搬送機構40は、印刷対象物Pなどを搬送するためのDCモータからなるPFモータ41(図2参照)、および普通紙などの給紙に対応する給紙ローラ42を具備している。また、給紙ローラ42よりも排紙側には、印刷対象物Pを搬送/挟持するためのPFローラ対43が設けられている。また、PFローラ対43の排紙側には、プラテン44および上述の印刷ヘッド38が上下に対向するように配設されている。プラテン44は、PFローラ対43によって印刷ヘッド38の下へ配送されてくる印刷対象物Pを、下方側から支持する。また、プラテン44よりも排紙側には、上述のPFローラ対43と同様の、排紙ローラ対45が設けられている。この排紙ローラ対45のうち、排紙駆動ローラ45aには、PF駆動ローラ43aと共に、PFモータ41からの駆動力が伝達される。用紙搬送機構40においては、PFローラ対43が可動部に相当する。
また、図3などに示すように、リニアエンコーダ50は、位置検出装置として機能させることが可能であり、リニアスケール51と、フォトセンサ60とを備えている。リニアスケール51は、例えば長尺かつフィルム状の透明部材52により構成されている。かかる透明部材52の材質としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)があるが、その他の透明材質を種々適用可能である。このリニアスケール51は、直線状に設けられていると共に、その両端部分には、図4に示すような細長の係止孔53が設けられている。この係止孔53には、支持フレーム22に固定されている係止爪22aが差し込まれ、該係止爪22aによってリニアスケール51は、張設状態で支持される。
なお、説明の便宜上、以下の説明においては、透明部材52のうち、後述する発光部61側の面を表面52a、受光部63側の面を裏面52bとする。
まず、図5に示すように、リニアスケール51には、第1ラインパターン54と、第2ラインパターン55とが形成されている。これらラインパターン54,55は、一定の間隔毎に、光を透過させる第1透光部54aおよび第2透光部55aと、光の透過を遮断する第1遮光部54bおよび第2遮光部55bとを有している。これらのうち、遮光部54b、55bは、一定幅の黒色かつ光を透過させない程度の厚みを有する黒色の印刷が、透明部材52の表面に施されることにより、形成される部分である。また、透光部54a、54bは、黒色の印刷が施されない部分であり、後述する発光部61で発せられる光を透過可能としている。なお、以下の説明においては、第1透光部54aと第2透光部55aとを総称する場合には、単に透光部54a、55aとする。また、第1遮光部54bと第2遮光部55bとを総称する場合には、単に遮光部54b、55bとする。
なお、本実施形態においては、このリニアスケール51が光学スケールに相当し、第1透光部54aおよび第2透光部55aと第1遮光部54bおよび第2遮光部55bとが光学目盛りに相当する。本実施形態ではリニアスケール51自体が透明部材52でできており、第1透光部54aおよび第2透光部55aによって光を透過させることができるようになっているが、変形例として光を反射する素材としておき、リニアスケール51の一面から光を当てつつ、その反射光の有無を検知するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態では、透光部54a、55aと遮光部54b、55bとは、同一の幅寸法、すなわち同一ピッチで形成されている。しかしながら、透光部54aと遮光部54b/透光部55aと遮光部55bとが交互に繰り返されるピッチ(以下、マスクピッチMと呼ぶ。)を変更するように構成しても良い。マスクピッチMを変更する場合の例としては、遮光部54b、55bの幅寸法を、遮光部54a、55aの幅寸法よりも大きくする構成が挙げられる。
図5に示すように、これら第1ラインパターン54と、第2ラインパターン55とは、同一ピッチで形成されている。また、リニアスケール51の厚み方向に沿って、二つの透光部54a、55aが配置されると共に、同じく2つの遮光部54b、55bが配置されている。しかも、第1ラインパターン54の透光部54a/遮光部54bの境界を通る直線Lは、第2ラインパターン55の透光部55a/遮光部55bの境界を通過する。
なお、上述のように、PETなどを材質とする透明部材52は、通常は薄いフィルム状であり、その厚さ寸法は、透光部54a、55aと遮光部54b、55bの幅寸法に対して、さほど大きくはない。
また、図6に示すように、フォトセンサ60は、光の投受光方式のセンサであり、発光部61と、コリメータレンズ62と、受光部63とを有している。これら発光部62と受光部63とはリニアスケール51を挟んで、互いに対向する状態で配置されている。また、コリメータレンズ62と受光部63との間には、両者には非接触状態で上述のリニアスケール51が配置されている。ここで、発光部61は、例えば発光ダイオードといった不図示の発光素子を備え、この発光素子で生じる光は、リニアスケール51に向かって出射される。むろん、このフォトセンサ60が本発明の光学センサに相当する。
また、図5に示すように、受光部63は、基板64と、この基板64上に複数の受光素子を有していて、受光素子は、例えばフォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトIC等のような、受光した光を、その光量に応じた電気信号に変換可能な受光素子を備えている。
また、図6に示すように、複数の受光素子は、信号増幅回路67に接続されていて、この信号増幅回路67によって、受光素子から出力される光量に応じたアナログ波形の信号を、増幅した後に、第1コンパレータ68aおよび第2コンパレータ68bは、信号増幅回路67を経由してそれぞれの受光素子から出力されるアナログ信号に基づいて、パルス波形のデジタル信号を出力する。
これにより、透光部54a、55a/遮光部54b、55bの検出に対応して、図7示すようなパルス信号(ENC−A、ENC−B)を出力することが可能となっている。
また、ロータリエンコーダ70は、図8に示すように、PFモータ41によって回転させられる円盤状のスケール71を具備すると共に、上述のリニアエンコーダ50と同様のフォトセンサ72を具備している。このロータリエンコーダ70においては、スケール71が円盤状である以外は、リニアエンコーダ50と同様の構成になっているため、その詳細についての説明は省略する。このロータリエンコーダ70も本発明のエンコーダに相当するものであり、円盤状のスケール71は光学スケールに相当し、フォトセンサ72が光学センサに相当する。
また、制御部80は、リニアエンコーダ50またはロータリエンコーダ70から出力されるエンコーダ信号、コンピュータ90からの印刷信号など、各出力信号が入力される。より詳細には、制御部80は、CPU、ROM、RAM、ASIC、DCユニット等を備えている。そして、CRモータ32、印刷ヘッド38、PFモータ41などの駆動制御を司ることを可能としている。
この例ではリニアエンコーダ50もロータリエンコーダ70も、透光部54a、55aと遮光部54b、55bのように、透明部材52に対して両面に存在するが、一面にのみ遮光部を配置する形態とすることももちろん可能である。
表示器90は液晶表示器であり、制御部80からの制御信号を入力して対応する表示を行う。液晶表示器はドットマトリクス状に配置された多数の表示セルを有し、文字、図形などを表示可能である。本実施形態においては、光学スケールの汚れの報知をこの表示器90にて文字情報として表示する。なお、報知にはいわゆるLEDの点滅などで代用することも可能である。
(2)プリンタの制御部の構成
図9は、プリンタ10の制御部80およびその周辺機器の概略構成を示すブロック図である。
制御部80は、図9に示すように、バス81a、CPU81b、ROM81c、RAM81d、キャラクタジェネレータ(CG)81e、不揮発性メモリ81f、I/F(インターフェース)専用回路82、DCユニット83、PFモータ駆動回路84、CRモータ駆動回路85、ヘッド駆動回路86およびASIC87等を備えている。CPU81bおよびASIC87等には、上述したリニアエンコーダ50やロータリエンコーダ70等からの各出力信号が入力されるように構成されている。
CPU81bは、ROM81cや不揮発性メモリ81f等に記憶されているプリンタ1の制御プログラムを実行するための演算処理やその他必要な演算処理を行うようになっている。ROM81cには、プリンタ10を制御するための制御プログラムおよび処理に必要なデータ等が記憶されている。たとえば、ROM81cには、CRモータ32やPFモータ41の各回転位置に対応する目標回転速度が設定された目標速度テーブルが記憶されている。
RAM81dには、CPU81bが実行途中のプログラムや演算途中のデータ等が一時的に格納されるようになっている。CG81eは、I/F専用回路82に入力される印刷信号に対応したドットパターンが展開されて記憶されている。不揮発性メモリ81fには、プリンタ1の電源を切った後も保存しておくことが必要となる各種のデータが記憶されるようになっている。I/F専用回路82は、パラレルインターフェース回路を内蔵しており、コネクタ49を介してコンピュータ50等から供給される印刷信号を受け取ることができるようになっている。ASIC87は、DCユニット83やヘッド駆動回路86を介して、CRモータ32およびPFモータ41の制御や印刷ヘッド38の制御等を行うようになっている。
DCユニット83は、DCモータの速度制御を行うための制御回路となっている。このDCユニット83は、I/F専用回路82を介してCPU81bから送られてくる制御指令やASIC87等の出力信号に基づいてCRモータ32およびPFモータ41の速度制御を行うための各種演算を行い、その演算結果に基づいて、PFモータ駆動回路84およびCRモータ駆動回路85へモータ制御信号を出力するようになっている。
PFモータ駆動回路84は、DCユニット83からのモータ制御信号によってPFモータ41を駆動制御するようになっている。本形態では、PFモータ41の制御方法として、たとえば、PWM(Pulse WidthModulation)制御が採用されており、PFモータ駆動回路84は、PWM駆動信号を出力するようになっている。また、CRモータ駆動回路85も同様に、DCユニット83からのモータ制御信号によってCRモータ32を駆動制御するようになっている。
ヘッド駆動回路86は、I/F専用回路82を介してCPU81bやASIC87から送られてくる制御指令等に基づいて、印刷ヘッド2のノズル(図示省略)を駆動するようになっている。
バス81aは、上述した制御部80の各構成を接続する信号線である。このバス81aによって、CPU81b、ROM81c、RAM81d、CG81e、不揮発性メモリ81fやI/F専用回路82等は、相互に接続され、これらの間でデータの授受を行うことができるようになっている。
図10は、図9のDCユニット83におけるCRモータ32の速度制御部88の構成を示すブロック図である。
上述のように、DCユニット83は、CRモータ32およびモータ41の速度制御を行うための制御回路となっている。以下では、DCユニット83におけるCRモータ32の速度制御部88の構成を説明する。なお、DCユニット83におけるPFモータ41の速度制御部もCRモータ32の速度制御部88と同様の構成になっている。
速度制御部88は、図10に示すように、位置偏差演算部88aと、目標速度演算部88bと、速度偏差演算部88cと、比例要素88dと、積分要素88eと、微分要素61と、加算演算部62と、D/Aコンバータ63とを備えている。すなわち、本形態では、PFモータ41の制御方法として、比例制御と積分制御と微分制御とを組み合わせてPFモータ41の現行回転速度を目標回転速度に収束させるように制御するPID制御が採用されている。また、位置偏差演算部88aと速度偏差演算部88cとには、ASIC87から所定の信号が入力されるようになっている。
ASIC87には上述のように、リニアエンコーダ50の出力信号が入力されるようになっている。また、ASIC87は、リニアエンコーダ50からの出力信号に応じたキャリッジ30の現行の位置に対応する現行位置信号Pc、および、リニアエンコーダ50からの出力信号に応じたキャリッジ30の現行の速度に対応する現行速度信号Vcを出力するようになっている。
(3)リニアエンコーダの動作
以上のような構成を用いてプリンタ10を作動させた際に、リニアエンコーダ50において行われる動作について以下に説明する。
リニアエンコーダ50が作動し、発光部61から光が出射されると、発光部61は、リニアスケール51に向けて光を出射する。出射された光は、コリメータレンズ62に入射され、一定の平行光となるように加工される。
ここで、図5および図6に示すように、透明部材52には、第1ラインパターン54と第2ラインパターン55とが設けられている。このため、第1ラインパターン54の第1透光部54aから入り込んだ光は、透明部材52の内部を透過し、透明部材52の受光部63側の裏面52bに到達する。ところで、透明部材52の裏面52bにも、第1ラインパターン55が設けられている。そのため、透明部材52の内部を斜めに進行してきた光が、裏面から出射されるのを低減させることができる。
このようにして、裏面52bのうち、第2透光部55aからは、直進性の高い光が出射され、受光部63の存在する位置に応じて受光素子に光が入射される。なお、受光素子に光が入射されると、入射された光の光量に応じてアナログ信号を出力し、第1コンパレータ68a/第2コンパレータ68bを経た後に、デジタル信号であるパルスENC−A、パルスENC−Bをそれぞれ出力することが可能となる。
かかるパルスENC−A、パルスENC−Bが、制御部80に入力され、キャリッジ3の位置検出を行いながら、PFモータ41を1ピッチ分だけ順次駆動させつつ、CRモータ32を制御駆動する。この動作と共に、該パルスENC−A、パルスENC−Bに基づいて印刷信号PTSを生成し、印刷ヘッド38からのインク滴の吐出を制御する。このようにして、印刷対象物Pに対する印刷が実行される。
(4)汚れ検出のための動作
図11はキャリッジ30を往復動させる際の位置と速度との関係を示している。目標速度を設定し、同目標速度となるように駆動信号を供給し、所定の印字開始位置から印字終了位置の間で目標速度で駆動し、印字終了位置を過ぎたところから減速させる。ただし、実際の可動範囲と、印字開始位置と印字終了位置との関係から、印字開始位置の時点では目標速度には至っておらず、印字終了位置の時点で既に減速を始める制御となる。
なお、キャリッジ30の移動速度はCRモータ32の回転速度と比例関係にあるので単に速度といった場合に数値は異なるものの両者の速度を総称することもある。また、速度の検知にあたり、第1コンパレータ68aあるいは第2コンパレータ68bから得られるデジタル信号のパルスENC−AあるいはパルスENC−Bを利用している。これらのパルスは、一定区間でハイレベルとなり、一定区間でローレベルとなることを繰り返す。本実施形態では、このパルスENC−AあるいはパルスENC−Bがローレベルからハイレベルへと変化するタイミングを検知し、相連続するこのタイミングの間隔を周期と呼ぶ。そして、周期は上述したように速度と反比例の関係にあるものの一方が決まれば他方が一意に決まる関係にあり、実質的には同一視可能な関係にある。このため、以下では現実に計測する周期として演算等を実施していく。
図12は周期計測のための処理に対応したフローチャートを示している。当該フローチャートに対応したプログラムは制御部80におけるROM81cに記録されており、CPU81bはプリンタ10の電源投入後の最初の処理の一つとして、同プログラムに従って以下の処理を実行する。
周期計測処理が実行されると、最初のステップS100にて初期化を実施する。初期化では各種の変数をリセットするなどの処理を行う。ステップS10ではCRモータ32の駆動を開始する。制御部80が設定するCRモータ32に対する目標速度はI/F専用回路82を経てDCユニット83に出力され、当該DCユニット83がCRモータ駆動回路85を介してCRモータ32に対して駆動電源を供給する。
CRモータ32が駆動されるとその駆動力で歯車プーリ34を回転させ、従動プーリ35との間に張設されているベルト33を所定方向に駆動する。ベルト33はキャリッジ30に固定されているため、ベルト33が歯車プーリ34にて駆動されるにつれてキャリッジ30はキャリッジ軸36に沿って可動範囲における一方の端部から他方の端部に向かって移動する。
キャリッジ30の移動に伴ってフォトセンサ60の第1コンパレータ68aと第2コンパレータ68bからデジタル信号のパルスENC−AとパルスENC−BがASIC87に入力され、同ASIC87が現行位置信号Pcと現行速度信号VcをDCユニット83に出力する。これにより、当該DCユニット83がCRモータ駆動回路85にモータ制御信号を出力し、同CRモータ駆動回路85がCRモータ32を適正位置まで駆動する駆動信号を出力する。
この間、CPU81bはI/F専用回路82を介して上記現行位置信号Pcを取得しており、ステップS104にて同現行位置信号Pcからキャリッジ30が印字開始位置(EP)を超えたか否かを判断している。そして、同印字開始位置(EP)を超えたらステップS110へと進む。このステップS110では実際の周期測定を実施する。
CPU81bはASIC87を介してパルスENC−Aの立ち上がりと立ち下がりのタイミングを監視しており、立ち上がりの瞬間、すなわちパルスENC−Aがローレベルからハイレベルになるタイミングから、次の立ち上がりの瞬間までの間隔を周期として計測する。このために周期用の変数としてタイマTmを利用する。タイマTmは一定間隔で順次インクリメントされる変数であり、あるタイミングでリセットした場合、経過時間はタイマTmの値で表される。CPU81bは最初の立ち上がりタイミングで一度タイマTmをリセットした後、ステップS112にて上述した次の立ち上がりか否かを監視する。次の立ち上がりを検知すると、ステップS114にてタイマTmの値から周期(1/Tm)を得てRAM81dに記録する。RAM81dには順次異なるアドレスに対して新たに計測した上記周期を記録していく。記録後、ステップS116にてタイマTmを「0」にリセットし、ステップS118にて次の立ち上がりまでの経時を開始することになる。
ステップS110にて周期の測定を実施しつつ、ステップS120ではキャリッジ30が印字終了位置(EP)を通過したか否かを判断する。印字終了位置を通過するまでは上述した周期の測定を実施するため、再度、ステップS110へ戻り、上述した処理を繰り返す。このループ処理により、印字開始位置(EP)を通過してから印字終了位置(EP)を通過するまでの間、全ての立ち上がりから立ち上がりまでの時間間隔を計時し、RAM81dに記録することができる。
このように印字開始位置(EP)から印字終了位置(EP)までの間でのみ計時し、その他の期間では計時しないようにしている。これにより、無駄な処理を実施することが無くなって他の処理を実行できるし、後で周期としての計時時間の最大値を求める場合に対象外の計時結果を選別する必要が無くなるという効果がある。
ステップS120にて印字終了位置(EP)を通過したと判断されたら、キャリッジ30の停止を待たずに本周期計測処理を終了する。
図13は、速度変動・区間変動計算処理のフローチャートを示している。周期計測処理を終了したら続いてこの速度変動・区間変動計算処理に対応したプログラムを実施する。
以下の処理では、CPU81bは計時した最初の周期から順次周期の区間を表す周期用カウンタNを利用する。このため、まず、ステップS200にて周期用カウンタNをリセットし、次の区間へ進むためにステップS202にて周期用カウンタNを「1」だけインクリメントする。最初に周期用カウンタNをインクリメントすることにより、1番目の区間から開始でき、かつ、最終の区間を越えたときはインクリメント後、最初のステップS204にて判断してループから出ることにより、各区間について一度だけ以下の処理を実施することができる。
まず、ステップS206では区間用カウンタNで示される区間の速度変動Ds(N)と区間変動Dp(N)を次式に基づいて演算する。
速度変動は、
Ds(N)=(目標周期[定速周期]/現在周期−1)×2000
ただし、計算結果が負値の時は0%とする。
また、区間変動は、
Dp(N)=ABS((目標周期[定速周期]/前回周期)
−(目標周期[定速周期]/現在周期))×2000
ただし、ABS()は絶対値を意味する。
速度変動は、各区間ごとに目標周期を現在周期で除算することで目標周期へ到達割合を示すものである。両者の比から1を減算することで変動値だけを求めるようにしている。なお、2000を乗算するのは周期からパーセントへ演算するために実際に要する固定値である。速度変動は、各区間毎、あるいは全区間にわたって一定とした目標速度に対して現在の速度がどれくらいずれているかを表している。上述したように光学スケールであるリニアスケール51にインクミストによる汚れが付着していない場合、透光部54a、55aおよび遮光部54b、55bが一定間隔で発光部61からの光を透光および遮光し、周期は概ね一定のはずである。しかし、リニアスケール51にインクミストによる汚れが付着すると、意に反した位置で遮光部54b、55bと同様に発光部61からの光を遮光することになる。ある区間の透光部54a、55a内で両側に余白を残すように汚れが付着した場合その区間内で意に反する立ち上がりのタイミングが生じることになるため、本来の周期の約二倍に相当する周期が得られるはずである。また、ある区間の透光部54a、55aを完全に埋めるような汚れが付着した場合その区間内で意に反して立ち上がりが出力されなくなり、二つの区間が一つの区間のごとく判断されて本来の周期の約半分に相当する周期が得られることになる。
むろん、この速度変動は、本発明における現実の上記繰り返し間隔と、上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比が所定のしきい値を超えるか否かを判断する基準となる。
速度変動は、このようにして汚れを検知し得る演算結果となる。むろん、汚れが上述したごとくに付着するとは限らないため、速度変動にプラス側のしきい値を設定しておいてそのしきい値を超えたら汚れが付着したと判断すればよい。むろん、負値を採用する場合はマイナス側のしきい値を設定する。
一方、区間変動もほぼ同様であり、ある区間での目標速度への達成度(ずれ具合)と次の区間での目標速度への達成度(ずれ具合)があまりに大きければ上述したのと同様にある区間内でインクミストの付着によって現在周期が意に反するような値であったときにこの区間変動の値として現れることになる。
意に反するか否かは本来この区間で設定された目標周期との対比であることはいうまでもない。ただし、図11に示すように印字開始位置(EP)から印字終了位置(EP)までの間でも目標周期と一致しない区間が生じていることを前提としているため、しきい値を設定する際にもこの一致しない区間で想定値との差異が大きくなったと判断されない程度のしきい値とする必要がある。
むろん、この区間変動は、本発明において、相前後する、現実の上記繰り返し間隔と上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比の差が、所定のしきい値を超えるか否かを判断する基準となる。
一方、速度変動と区間変動は各区間毎に計算されうるものであるが、本実施形態においては汚れの付着の有無だけを判断することとしており、最大の変動値のみを残していくことにする。このため、ステップS208では演算された速度変動Ds(N)が現在までの最大値のDsmaxを超えているか否かを判断し、超えている場合だけステップS210にて新たに演算された速度変動Ds(N)を最大値のDsmaxに保存する。また、同様にしてステップS212では演算された区間変動Dp(N)が現在までの最大値のDpmaxを超えているか否かを判断し、超えている場合だけステップS214にて新たに演算された区間変動Dp(N)を最大値のDpmaxに保存する。むろん、最大値のDsmax,Dpmaxは初期化の処理で「0」に設定されており、ステップS208〜S214の処理を経て常に最大値が保存されることになる。
ステップS204では、インクリメントされた区間用カウンタNに基づいて最終区間を越えたか否かを判断し、最終区間を越えていればステップS216にて、速度変動の最大値Dsmaxが速度変動として許容し得るしきい値Thsを超えているか、あるいは、区間変動の最大値Dpmaxが区間変動として許容し得るしきい値Thpを超えているかを判断する。
汚れが付着していない場合、速度変動や区間変動に変動があり得るとしてもその最大値をもってしてもそれぞれのしきい値Ths,Thpを超えることはない。しかしながら、上述したように汚れが付着しているときにはしきい値Ths,Thpを超えてしまう。その結果、ステップS218にてCPU81bは警告表示(本発明の報知に相当する)を行う。警告表示は、表示器90にて所定の表示を行うことである。本実施形態では、表示器90がドットマトリクス状の液晶表示器であるため、CPU81bは同液晶表示器に文字を表示して警告を表示する。例えば、「リニアスケールが汚れています。メインテナンスをしてください。」といった表示をする。むろん、これは一例にすぎず、表示器90が予め用意されている図形だけを表示できるならば、リニアスケールの汚損に対応した図形を点滅表示させると行ったことで警告を表示できる。また、汎用的なLEDしかない場合であっても点滅のパターンを各エラーに対応させておき、リニアスケールの汚損に対応した点滅パターンで明滅させることになる。
以上、図12および図13に示すフローチャートに対応するソフトウェア処理とCPU81bなどのハードウェアが有機的に一体となって光学スケール汚れ検知制御手段を構成する。
また、ステップS102が上記DCモータを駆動させるステップに相当し、ステップS110がエンコーダの出力信号を入力するステップに相当し、同ステップS110およびステップS200〜S218がDCモータの駆動指示に対応して想定されるエンコーダの出力信号と現実の出力信号との相違に基づいて光学スケールの汚れを検知するステップに相当する。
このように、DCモータで構成されるCRモータ32が駆動されると、キャリッジ30と共にフォトセンサ60がリニアスケール51に沿って駆動され、リニアスケール51に一定間隔で配置される透光部54a、55aと遮光部54b、55bによって発光部61からの光が裏面に到達したり到達しなかったりする変化が生じ、同変化に対応するフォトセンサ60からのパルスENC−Aの立ち上がりから立ち上がりまでの時間間隔に相当する周期を得ることができ、この周期に基づいて速度変動と区間変動を演算しつつその最大値を取得すると、かかる速度変動や区間変動に対して想定し得る変動範囲が自ずから定まっていることから、同変動範囲との対比によって意に反するパルスENC−Aの有無を検知でき、ひいてはその原因としてのリニアスケール51に付着した汚れの有無を判断することができる。
本発明の一実施の形態にかかるプリンタの構成を示す斜視図である。 プリンタの構成を示す概略図である。 プリンタの紙送りに関する部分の一側断面図である。 リニアスケールの取り付け状態を示す部分的な斜視図である。 リニアスケールにおける光の進行状態を示す図である。 リニアエンコーダの透明部材とフォトセンサの関係を示す模式図である。 エンコーダの出力パルスを示す図である。 ロータリエンコーダの概略構成を示す図である。 制御部の主な構成を示すブロック図である。 速度制御部の構成と周辺ブロックを示すブロック図である。 キャリッジの位置と速度との関係を示す図である。 周期計測処理のフローチャートである。 速度変動・区間変動計算処理のフローチャートである。
符号の説明
10…プリンタ、20…筺体部、30…キャリッジ駆動機構、40…用紙搬送機構、50…リニアエンコーダ、60…フォトセンサ、70…ロータリエンコーダ、80…制御部、90…表示器。


Claims (8)

  1. 可動部を駆動させながら印刷ヘッドよりインクを印刷媒体に付着させて印刷を行うプリンタであって、
    DCモータを駆動源として所定の可動部を駆動する駆動機構と、
    所定の光学目盛りを有する光学スケールと同光学目盛りを読み取る光学センサとからなり上記可動部の駆動状況をエンコードして出力するエンコーダと、
    所定の報知を行う報知手段と、
    上記駆動機構にて上記DCモータを駆動させながら、上記エンコーダの出力信号を入力し、DCモータの駆動指示に対応して想定される上記エンコーダの出力信号と現実の出力信号との相違に基づいて上記光学スケールの汚れを検知し、上記報知手段にて報知させる光学スケール汚れ検知制御手段を具備することを特徴とするプリンタ。
  2. 上記光学目盛りは、所定間隔に配置された遮光部を有し、上記光学センサは、照明光を同光学目盛りに照射し、上記遮光部を配置した部位と、上記遮光部以外の部位に対応する検知信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 上記光学スケール汚れ検知制御手段は、上記遮光部を配置した部位と上記遮光部以外の部位からの繰り返しの検知信号を入力し、繰り返し間隔が、上記DCモータの駆動指示に対応して想定される繰り返し間隔に対して設定されるしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知することを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
  4. 上記光学スケール汚れ検知制御手段は、現実の上記繰り返し間隔と、上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比が所定のしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知することを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
  5. 上記光学スケール汚れ検知制御手段は、相前後する、現実の上記繰り返し間隔と上記可動部の各位置に対応して想定される繰り返し間隔との比の差が、所定のしきい値を超える場合に上記光学スケールの汚れがあると検知することを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
  6. 上記可動部は、上記印刷ヘッドを載置して上記印刷媒体の供給方向と直交する方向に往復動するキャリッジであり、
    上記光学スケールは、上記キャリッジの往復動経路に沿って固定して配置され、
    上記光学センサは、上記キャリッジに配置され、当該可動部の往復動に伴って同光学スケールと相対的に駆動されて上記光学目盛りを読み取ることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプリンタ。
  7. 上記光学スケール汚れ検知制御手段は、上記検知信号に基づいて所定の演算を行ない、その演算値の最大値と所定のしきい値とを対比して上記光学スケールの汚れがあると検知することを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載のプリンタ。
  8. DCモータを駆動源として可動部を駆動させながら印刷ヘッドよりインクを印刷媒体に付着させて印刷を行うとともに、所定の光学目盛りを有する光学スケールと同光学目盛りを読み取る光学センサとからなり上記可動部の駆動状況をエンコードして出力するエンコーダを有するプリンタにおける同光学スケールの汚れの有無を検知する光学スケール汚れ検知方法であって、
    上記DCモータを駆動させるステップと、
    上記エンコーダの出力信号を入力するステップと、
    上記DCモータの駆動指示に対応して想定される上記エンコーダの出力信号と現実の出力信号との相違に基づいて上記光学スケールの汚れを検知するステップと、
    上記光学スケールの汚れが検知されたら報知するステップとを具備する
    ことを特徴とする光学スケール汚れ検知方法。


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