JP2008238315A - 切削工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削インサートの位置決めを図るため、当接部を形成する必要があるが、一方で、インサート離隔面の大きさに限界があり、所望の大きさの径を有するインサート離隔面を形成することが出来なかった。
【解決手段】切削インサートと、先端部に前記切削インサートを挟持する上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートと接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートと離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備する。
【選択図】図1
【解決手段】切削インサートと、先端部に前記切削インサートを挟持する上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートと接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートと離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属部品等の切削加工に用いる切削工具に関するものである。
従来から、金属部品等の切削加工に用いる切削工具として図12の側面図に示す構成のものが知られている。ここで、図12(a)は、従来の切削工具であって、切削インサートが挟持部材に取り付けられた状態を示す側面図である。また図12(b)は、図12(a)に示す従来の切削工具であって、切削インサートが挟持部材から外された状態を示す側面図である。
図12に示すように、従来の切削工具102は、一方の端部側に開口する応力逃げ部118を備えた挟持部材110と、上顎部106と下顎部108との間に着脱可能に配設される切削インサート104と、を備えている。切削インサート104の先端部には切刃124が形成され、回転する被削材に切刃124を当接させることにより、切削加工を行うことができる。
このとき、被削材に切刃124を当接させるため、切削インサート104が後方へ押されてしまう。そのため、切削インサート104の位置ずれが生じてしまい、精度の高い切削加工が困難になってしまう。そこで、応力逃げ部118に当接部116を形成し、この当接部116を切削インサート104の後端面112と当接させて切削インサート104の位置決めを図っている。これにより、切削加工時においても切削インサート104の位置ずれが抑えられる。
また、切削加工時において切削インサート104には、回転する被削材に切刃124を当接させて被削材を切削することにより生じる上方から下方への応力がかかる。そのため、下顎部108のインサート接触面116には大きな応力がかかってしまう。そこで、従来の切削工具では、応力逃げ部118を形成することにより、切削インサート104を介して挟持部材110にかかる応力の分散を図っていた。
特表2002−536191号公報
切削インサートを介して挟持部材にかかる応力を分散させるためには、インサート離隔面を出来るだけ大きくすることが望ましい。インサート離隔面が小さいと、このインサート離隔面で応力を十分に分散することが出来ない場合があり、インサート離隔面の一部にクラックが発生してしまう可能性があるからである。
しかしながら、図12に示すように従来の切削工具では、切削インサートの位置決めを図るため、当接部を形成する必要がある。そのため、インサート離隔面の大きさに限界があり、所望の大きさのインサート離隔面を形成することが出来なかった。このことは、より高い耐久性を備えた切削工具を作製する上での課題となっていた。
本発明の目的は、上記の課題を鑑み、切削インサートの位置決めを図りつつ、大きなインサート離隔面を形成することで、挟持部材にかかる応力を広範囲に分散させ、挟持部材でのクラックの発生を抑制することにある。
本発明の切削工具は、切削インサートと、先端部に前記切削インサートを挟持する上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートと接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートと離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備していることを特徴とする。
また、前記当接部材が、前記インサート離隔面と離隔していることが好ましい。或いは、前記当接部材が、前記インサート離隔面と接触していることも好ましい。さらに、前記当接部材と前記インサート離隔面との接触面積が、前記当接部材と前記切削インサートの後端面との接触面積よりも大きいことがより好ましい。
また、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面間の距離の最大値が、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれのインサート接触面間の距離以上であることがより好ましい。
また、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面が曲面であることが好ましい。さらに、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面は、前記インサート接触面の幅方向に平行であり前記インサート離隔面に対して垂直である断面の形状が円弧状であることがより好ましい。
また、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面は、前記インサート接触面の幅方向に垂直な断面の形状が円弧状であることが好ましい。
また、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート接触面は、前記インサート離隔面との交差する角度が90度以上であることが好ましい。
また、前記下顎部が、前記インサート離隔面が前記インサート接触面よりも上方に形成されていることがより好ましい。前記下顎部において、前記インサート離隔面は、前記インサート接触面よりも上方に形成されていることが好ましい。
本発明の工具ホルダは、先端部に前記切削インサートが挟持される上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートが挟持された場合に接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートが挟持された場合に離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備していることを特徴とする。
本発明の切削方法は、上記いずれかに記載の切削工具を用いて被削材を切削する切削方法であって、前記被削材に切削工具を相対的に近づける近接工程と、前記被削材を回転させ、前記切刃を被削材の表面に接触させて、被削材の表面を切削する切削工程と、前記被削材と前記切削工具とを相対的に遠ざける離間工程とを、備えることを特徴とする。
このように、本発明の切削工具は、切削インサートと、先端部に切削インサートを挟持する上顎部及び下顎部を備え、上顎部及び下顎部が、切削インサートと接触するインサート接触面と、インサート接触面より後端側に位置するとともに切削インサートと離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備している。
このため、インサート離隔面の一部に、切削インサートの後端面と当接して、切削インサートの位置決めをするための当接部を形成する必要がない。これにより、大きなインサート離隔面を形成することができるので、挟持部材にかかる応力を広範囲に分散させることができる。その結果、挟持部材にクラックが発生することを抑制できるので、より大きな応力に耐えうる、高い耐久性を備えた切削工具を作製することができる。
以下、本発明の切削工具について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の切削工具の実施形態にかかる一例の部分斜視図であり、切削インサート及び当接部材の挟持部材への取り付けの様子を示している。また、図2は、図1に示す実施形態の部分側面図である。特に、図2(a)は、切削インサート及び当接部材が挟持部材に取り付けられた状態を示し、図2(b)は、切削インサート及び当接部材が挟持部材から外された状態を示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の切削工具2は、切削インサート4と、先端部に、切削インサート4を挟持する上顎部6及び下顎部8を備えた挟持部材10と、挟持部材10に固定されるとともに切削インサート4の後端面12と当接する切削インサート4の当接部材14と、を具備している。また、上顎部6及び下顎部8は、切削インサート4と接触するインサート接触面16と、インサート接触面16より後端側に位置するとともに切削インサート4と離隔するインサート離隔面18と、をそれぞれ有している。
本実施形態の切削工具2は、切削インサート4の後端面12と当接する当接部材14により、切削インサート4の位置決めを図っている。そのため、切削工具2の使用中に被切削物に切削インサート4を当接させて切削加工を行っている時であっても、切削インサート4が後退することなく、精度の高い切削加工を行うことができる。
そして、従来の当接部を有する構成とは異なり、別部材である当接部材14が配設されているので、インサート離隔面18に切削インサート4の位置決めをするための当接部を形成する必要がなく、従来の切削工具と比較して大きな曲率半径のインサート離隔面18を形成することができる。この結果、切削インサート4を介して挟持部材10に伝わる応力を広範囲に分散させ、緩和させることができるので、耐久性の高い切削工具2を提供することができる。
また、図2に示す実施形態においては、当接部材14が、インサート離隔面18と離隔していることにより、切削インサート4を介して当接部材14にかかる応力がインサート離隔面18に作用することを防ぐこともできる。その結果、インサート離隔面18にクラックが発生することを抑制することができる。このため、当接部材14が、インサート離隔面18と離隔していることが好ましい。
また、当接部材14は、切削インサート4の後端面12と接触する接触部20と、挟持部材10側方に位置するネジ止め部22と、を備えている。このネジ止め部22を挟持部材10側面に固定することにより、接触部20を介して切削インサート4の前後の位置決めを行う。
このように、ねじ止めやピン止め等を介して当接部材14が、挟持部材10の側面に固定されている場合には、後述するインサート離隔面18に当接部材14を当接させて配設する実施形態と比較して、当接部材14の配設が容易であり、また、挟持部材10の加工が容易となる。
また、本実施形態の当接部材14を用いた場合には、当接部材14を容易に取外しすることができる。これにより、万が一、当接部材14が損傷してしまったとしても、当接部材14を交換するだけで、挟持部材10を引き続き使用することが可能となる。つまり、当接部材14にのみにクラックが生じるだけであるので、容易に、且つ、低コストで部材を取り替えることが可能となる。
また、切削インサート4には長さや切刃24の角度などが異なる様々な形状のものがあるが、それぞれの形状の切削インサート4に対応する形状の当接部材14を用意することにより、同一の挟持部材10を共用することが可能となる。
また、当接部材14を挟持部材10に固定する場合には、複数の箇所で固定することが好ましい。複数の箇所で固定することにより、当接部材14の位置ずれや回転をより確実に抑制することができる。
また、一方で、図3〜5に示すように、当接部材14が、インサート離隔面18と接触している場合には、切削インサート4の位置決めをより確実に安定させることができるので好ましい。当接部材14を介して切削インサート4とインサート離隔面18とが接触していることから、切削工具2の使用時に切削インサート4が後退することをより確実に抑制できるからである。
ここで、図3(a)は、本発明にかかる切削工具の他の実施形態の側面図である。また、図3(b)は、図3(a)に示す実施形態の平面図である。さらに、図3(c)は、図3(a)に示す実施形態の正面図である。また、図4、5は、それぞれ本発明にかかる切削工具の他の実施形態の側面図である。
図3は、本発明の他の実施形態であり、ピン形状の当接部材14を備えている。図3に示すように、当接部材14が、ピン形状となっていることによって、単純な形状でありながらも、従来の当接部114による位置決めの方法と比較して、十分に切削インサート4の位置決めをしつつ、高い応力緩和の効果を発揮することができる。
従来の切削工具の場合、挟持部材110の一部が当接部114となっており、当接部114の表面とインサート離隔面118とが一体となって形成されていた。そして、当接部114の表面とインサート離隔面118との境界部分にクラックが発生することを抑制するために、当接部114の表面とインサート離隔面118とが滑らかに接続されている必要があった。このため、従来の切削工具102では、大きなインサート離隔面118を形成することができなかった。
一方で、本実施形態のように、挟持部材10とは別部材の当接部材14を用いた場合には、一体形成されていないので、当接部材14と挟持部材10との境界部分にクラックが発生することがない。そのため、当接部材14の表面とインサート離隔面18とが滑らかに接続されている必要性がなく、結果として、図3(a)に示すように大きなインサート離隔面18を形成することができるようになっている。
さらに、図3(a)の一点鎖線で示すように、ピン形状の当接部材14の後端側が挟持部材10に埋設されていることがより好ましい。このように当接部材14が配設されることで、当接部材14自体の位置をより確実に固定することができるので、より精度の高い切削を行うことができるからである。
また、図3(b)、(c)に示すように、当接部材14が、挟持部材10の側面よりも内側に配設されていることが好ましい。挟持部材10の側面よりも内側に当接部材14が配設されていることにより、切削工具2の損傷を効果的に防ぐことができるからである。図2に示す実施形態のように、当接部材14とインサート離隔面18とが離隔している場合には、当接部材14を固定するため、挟持部材10の側方にネジ止め部22などの挟持部材10との固定部分を設ける必要がある。しかし、当接部材14が、挟持部材10の側面よりも内側に配設されている場合には、ネジ止め部22のような固定部分を挟持部材10側方に形成する必要がないので、切削工具2を平面視した場合であっても、当接部材14が挟持部材10側方に張り出すということがない。
そのため、切削時に生じる被削材の切り屑が当接部材14に当たる、或いは、当接部材14に当たった切り屑が跳ね返って、切削インサート4や挟持部材10に当たるということを防ぐことができる。結果として、切削工具2の損傷を効果的に防ぐことができる。さらに、当接部材14が挟持部材10側方に張り出していないことにより、切削に用いることのできる長手方向の長さが増加するので、より深く切削加工をすることができ、また、切削加工の精度を高めることもできる。
図4は、本発明の他の実施形態の一つであり、球形状の当接部材14を備えている。図4に示すように、球形状の当接部材14を備えていることにより、切削工具2の耐久性をより高めることができる。これは、当接部材14と挟持部材10との接触面が球面状となっているので、挟持部材10に対する応力を効果的に分散させることができるからである。これにより、挟持部材10にクラックが生じることをより確実に抑制することができる。また、当接部材14が球形状であることにより、当接部材14自体の耐久性も高めることが出来る。これは、挟持部材10に対して応力を効果的に分散させられるのと同時に、当接部材14自体に作用する応力も分散させられるからである。
図5は、本発明の他の実施形態の一つであり、切削工具2の側面方向に底面を有する円柱形状の当接部材14を備えている。このような円柱形状の当接部材14を備えている場合には、当接部材14をインサート離隔面18上に容易に配設することが出来るので、高い耐久性を備え、且つ、より安価な切削工具2を作製することが出来る。
上記のピン形状の当接部材14や球形状の当接部材14を用いた場合、これらの当接部材14をインサート離隔面18上に配設するためには、切削インサート4を上顎部6と下顎部8との間に挿入するときのように、上顎部6と下顎部8との間にインサート離隔面18に向かって当接部材14を挿入し、インサート離隔面18上に配設、固定する必要がある。
一方、上記の円柱形状の当接部材14の場合には、挟持部材10の側面方向から当接部材14を配設、固定することができる。つまり、ピン形状の当接部材14や球形状の当接部材14と比較して、円柱形状の当接部材14をインサート離隔面18上に配設することがより容易となっている。
また、特に、長手方向に当接部材14を介して切削インサート4とインサート離隔面18とが接触していることが好ましい。被削材に切削工具2を押し当てることにより、長手方向の挟持部材10の他方の端部に向かって切削インサート4が後退するような応力を受けるが、上記の構成を備えていることにより、より確実に切削インサート4が後退することを抑制できる。
さらに、当接部材14とインサート離隔面18との接触面積が、当接部材14と切削インサート4の後端面12との接触面積よりも大きいことがより好ましい。これは、当接部材14と切削インサート4との接触面積よりも当接部材14とインサート離隔面18との接触面積を大きくすることで切削インサート4から当接部材14を介して挟持部材10にかかる応力をより広範囲に分散させることができるからである。結果として、切削工具2にクラックが生じることをより確実に抑制することができる。
また、図2(b)に示すように、上顎部6及び下顎部8における、それぞれのインサート離隔面18の間の距離の最大値L1が、上顎部6及び下顎部8における、それぞれのインサート接触面16間の距離L2以上であることが好ましい。切刃24を回転する被削材に当接させて切削加工を行う場合には、切刃24に上方から下方に向かって応力がかかり、この切刃24を介して下顎部8に応力がかかる。そのため、下顎部8のインサート離隔面18に大きな応力がかかる。
そこで、上顎部6及び下顎部8のそれぞれのインサート離隔面18の間の距離の最大値L1を、上顎部6及び下顎部8のそれぞれのインサート接触面16の間の距離L2以上とすることにより、インサート離隔面18の曲率半径をより大きくすることができるので、より効果的に応力を分散緩和させることができるようになる。
また、上顎部6及び下顎部8における、それぞれのインサート離隔面18が曲面であることが好ましい。インサート離隔面18が曲面形状であるときには、応力が局所的に集中することを抑制できるので、切削工具2の耐久性を向上させることができるからである。
さらに、上顎部6及び下顎部8における、それぞれインサート離隔面18は、インサート接触面16の幅方向に平行でありインサート離隔面18に対して垂直である断面の形状が円弧状であることがより好ましい。言い換えれば、インサート離隔面18の幅方向に平行でありインサート離隔面18に対して垂直である断面でのインサート離隔面18の曲率が一定であることが好ましい。なお、本実施の形態において、幅方向とは、先後端方向及び上下方向のそれぞれに対して直交する方向を意味している。
このように、インサート離隔面18の幅方向に平行でありインサート離隔面18に対して垂直である断面でのインサート離隔面18の形状が円弧状、或いは曲率が一定であることにより、インサート離隔面18の一定の場所に応力が局所的に集中してしまうことをより確実に抑制することができるからである。結果として、インサート離隔面18の幅方向全体に効果的に応力を分散させることができるので、切削工具2の耐久性をより向上させることができる。
また、上顎部6及び下顎部8における、それぞれのインサート離隔面18は、インサート接触面16の幅方向に垂直な断面の形状が円弧状であることが好ましい。このように、インサート接触面16の幅方向に垂直な断面でのインサート離隔面18の形状が円弧状、或いは曲率が一定であることにより、インサート離隔面18の一定の場所に応力が局所的に集中してしまうことをより確実に抑制することができるからである。結果として、上顎部6及び下顎部8の長手方向や厚み方向全体に効果的に応力を分散させることができるので、切削工具2の耐久性をより向上させることができる。
また、図2(a)に示すように、幅方向に垂直な断面での、上顎部6及び下顎部8における、それぞれのインサート接触面16とインサート離隔面18との交差する角度θ1、θ2が90度以上であることが好ましい。また、ここでインサート離隔面18が曲面である場合には、幅方向に垂直な断面でのインサート離隔面18の接線とインサート接触面16との交差する角度を求めればよい。
上顎部6及び下顎部8は、幅方向に垂直な断面での、それぞれインサート接触面16とインサート離隔面18との交差する角が鋭角であると、インサート離隔面18とインサート接触面16との間の薄い厚みで応力を受けることになる。しかし、幅方向に垂直な断面での、上顎部6及び下顎部8の、それぞれインサート接触面16とインサート離隔面18との交差する角度が90度以上である場合には、下顎部8全体の厚みで応力を受けることができるので、切削工具2の耐久性を大きく向上させることができる。
さらに、図6に示すように、下顎部8において、インサート離隔面18は、インサート接触面16よりも上方に形成されていることがより好ましい。ここで、図6は、本発明の切削工具の他の実施形態の側面図である。このように、インサート離隔面18が形成されていることにより、上顎部6及び下顎部8のそれぞれのインサート離隔面18の間の距離の最大値L1を大きく保ちながらも、下顎部8の厚みを大きくすることが出来るからである。
図2(a)に示す実施形態の切削工具のように、インサート離隔面18の一部がインサート接触面16よりも下方に形成されている場合と比較して、図6に示すように、本実施形態では、インサート離隔面18の下方であっても下顎部8に部分的に厚みの小さい領域が存在せず、下顎部8の厚みを大きく保つことができる。既に示したように、下顎部8に部分的に厚みの小さい領域が存在すると、この領域での耐久性が低下する。しかし、本実施形態のようなインサート離隔面18が形成されることにより、下顎部8の厚みを大きく保つことができるので、切削工具2の耐久性をより向上させることができる。
次に、本発明の工具ホルダについて図面を参照して説明する。
図8に本発明の切削方法の工程図を示す。本発明の工具ホルダ15は、先端部に切削インサート4が挟持される上顎部6及び下顎部8を備えた挟持部材10と挟持部材10に固定されるとともに切削インサート4の後端面12と当接する当接部材14と、を具備している。また、上顎部6及び下顎部8は、切削インサート4が挟持された場合に接触するインサート接触面16と、インサート接触面16より後端側に位置するとともに切削インサート4が挟持された場合に離隔するインサート離隔面18と、をそれぞれ有している。
このため、インサート離隔面18の一部に、切削インサート4の後端面12と当接して、切削インサート4の位置決めをするための当接部を形成する必要がない。これにより、大きなインサート離隔面18を形成することができるので、挟持部材10にかかる応力を広範囲に分散させることができる。その結果、挟持部材10にクラックが発生することが抑制されるので、より大きな応力に耐えうる、高い耐久性を備えた工具ホルダ15を作製することができる。
次に、本発明の切削方法について図面を参照して説明する。
図9から図11に本発明の切削方法の工程図を示す。まず、狭持部材10に切削インサート4を取り付ける。そして、図9に示すように、被削材46を回転させて切削工具2の切刃24を被削材46に近づける。なお、切刃24と被削材46は、相対的に近づけば良く、例えば、被削材46を旋削工具24に近づけても良い。
次いで、図10に示すように、切刃24を被削材46に接触させて被削材46を切削する。その後、図11に示すように被削材46から切削工具2を離間させる。なお、切削加工を継続する場合は、被削材46を回転させた状態を保持して、被削材46の異なる箇所に切削工具2の切刃24を接触させる工程を繰り返す。
上記切削方法としては、外径加工を例に説明したが、内径加工等その他の旋削加工に用いることができる。
図1、2に示す実施形態の切削工具2は、先端部に、切削インサート4と接触するインサート接触面16と、インサート接触面16より後端側に位置し、切削インサート4と離隔するインサート離隔面18と、をそれぞれ有する互いに離隔した上顎部6及び下顎部8を備えている。さらに、本実施形態の切削工具2では、互いに離隔している上顎部6と下顎部8の他端側にホルダ部26が形成されている。そして、上顎部6と下顎部8はホルダ部26を介することで互いに接続している。
また、上顎部6から下顎部8にかけてクランプネジ28を挿通するためのネジ穴30が形成されている。このクランプネジ28を締めることで、切削インサート4が上顎部6と下顎部8とに押圧されるので、切削インサート4を切削工具2に固定することができる。
また、挟持部材10全体に、特に高い耐久性が求められる場合には、上顎部6、下顎部8及びホルダ部26が一体形成されていることが好ましい。これらが一体形成されることにより、上顎部6とホルダ部26及び下顎部8とホルダ部26との間に接合面が形成されないので、切削工具2の剛性をさらに高めることができるからである。
また、本発明の効果を得つつ切削工具2のコストを抑えるためには、上顎部6やホルダ部26の材質よりも下顎部8の材質の剛性が高いことも有効である。切削工具2の使用時には、切削インサート4の先端が上方から押圧されるので、上顎部6やホルダ部26よりも下顎部8に強い応力がかかりやすい。そして、剛性の高い材質は高価であったり、或いは、加工に高度の技術が要求されることから、比較的大きな応力のかかる下顎部8に高剛性の材質を用い、比較適応力の小さい上顎部6やホルダ部26に下顎部8と比較して剛性の低い加工の容易な材質を用いることで、耐久性が高く、安価な切削工具2を製造することができるからである。
また、上顎部6と下顎部8の間で、インサート離隔面18よりも後端側に後端に向かって形成されたスリット32が備えられていることが好ましい。図2に示すように、スリット32が形成されていることにより、上顎部6及び下顎部8が弾性変形し易くなるので、切削インサート4の切削工具2への着脱が容易となる。
図7に示す実施形態においては、切削インサート4は略直方体の形状をなしており、上面両端部にすくい面34、端面に前逃げ面36、側面に横逃げ面38を具備している。また、すくい面34と前逃げ面36との交差稜線部に前切れ刃40を、すくい面34と横逃げ面38との交差稜線部に横切れ刃42を具備している。ここで、図7は、図1に示す実施形態の切削インサート4の拡大斜視図である。
切削インサート4が、上面に上方クランプ面44aを、下面に下方クランプ面44bを備え、挟持部材10の上顎部6及び下顎部8には、それぞれ上記のクランプ面40a、40bに嵌合するクランプ面を備えていることが好ましい。このようなクランプ面44を備えていることにより、切削インサート4の位置が安定するので位置決めの精度をより高めることができるからである。
特に、図7に示すように、上記各々のクランプ面は、切削インサート4の上方クランプ面44a及び下方クランプ面44bが凹形状であり、上顎部6及び下顎部8にそれぞれ形成されたクランプ面が凸形状であることが好ましい。このようなクランプ面44をそれぞれ形成することにより、上顎部6又は下顎部8にクラックが生じる可能性をより抑制でき、より強固な切削工具2を作製することができるからである。
切削インサート4の挟持部材10への固定は、例えば以下のようにして行うことが出来る。まず、当接部材14を挟持部材10の所定の位置に固定する。そして、上顎部6と下顎部8との間に切削インサート4を挿入し、切削インサート4の後端面12を当接部材14に押し当てる。切削インサート4、上顎部6及び下顎部8に上記のクランプ面44が形成されている場合には、切削インサート4を上顎部6及び下顎部8のそれぞれのクランプ面44に沿うようにして挿入すればよい。
次に、このような状態で、クランプネジ28を締め込んでゆく。クランプネジ28を締め込んでゆくことにより、上顎部6が弾性変形し押し下げられる。その結果、切削インサート4が上顎部6及び下顎部8に押圧され、固定される。
図3(c)においては、上顎部6と下顎部8のクランプ面44は、挟持部材10の長手方向に垂直な断面がV字状の凸となるよう形成されているとともに、切削インサート4の上方クランプ面44aと下方クランプ面44bがそれぞれの凸に対応して嵌合する凹となるよう形成されている。このように切削インサート4、上顎部6及び下顎部8にそれぞれにクランプ面44が形成されているときには、切削インサート4を、左右に位置ずれさせることなく、上顎部6と下顎部8との間に挿入することができる。
さらに、ここで、スリット32が形成されているときには、スリット32により上顎部6がより弾性変形しやすくなるので、より容易に上顎部6の先端を押し下げることができる。
また、切削インサート4は、複数の切刃24を備えていることが好ましい。複数の切刃24を備えた切削インサート4を用いた場合には、長時間の使用による切刃24の摩耗に対しても、別の摩耗していない切刃24を用いることができ、別途新たな切削インサート4を用意する必要がないので、経済的だからである。例えば、本実施形態の切削工具2にあって、一方の切刃24が摩耗した場合には、切削工具2から切削インサート4を取り外し、切削インサート4の先端側と後端側の向きを入れ替えて、再度切削工具2に取り付ければよい。これにより、摩耗していない切刃24を挟持部材10の外方に位置させ、切削加工に用いることができる。
なお、本実施形態のように複数の切刃24が備えられていることで、経済的であるという新たな効果が得られるのであって、切刃24の数は1つであったとしても、本発明の効果を何ら問題なく得ることができることはいうまでもない。
2、102・・・切削工具
4、104・・・切削インサート
6・・・上顎部
8・・・下顎部
10、110・・・挟持部材
12、112・・・後端面
14・・・当接部材
15・・・工具ホルダ
16・・・インサート接触面
18、118・・・インサート離隔面
46・・・被削材
4、104・・・切削インサート
6・・・上顎部
8・・・下顎部
10、110・・・挟持部材
12、112・・・後端面
14・・・当接部材
15・・・工具ホルダ
16・・・インサート接触面
18、118・・・インサート離隔面
46・・・被削材
Claims (12)
- 切削インサートと、
先端部に前記切削インサートを挟持する上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートと接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートと離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、
前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備している切削工具。 - 前記当接部材は、前記インサート離隔面と離隔していることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
- 前記当接部材は、前記インサート離隔面と接触していることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
- 前記当接部材と前記インサート離隔面との接触面積が、前記当接部材と前記切削インサートの後端面との接触面積よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の切削工具。
- 前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面間の距離の最大値が、前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれのインサート接触面間の距離以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具。
- 前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面が曲面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の切削工具。
- 前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面は、前記インサート接触面の幅方向に平行であり前記インサート離隔面に対して垂直である断面の形状が円弧状であることを特徴とする請求項6に記載の切削工具。
- 前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート離隔面は、前記インサート接触面の幅方向に垂直な断面の形状が円弧状であることを特徴とする請求項6又は7に記載の切削工具。
- 前記上顎部及び前記下顎部における、それぞれの前記インサート接触面は、前記インサート離隔面との交差する角度が90度以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の切削工具。
- 前記下顎部において、前記インサート離隔面は、前記インサート接触面よりも上方に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の切削工具。
- 先端部に前記切削インサートが挟持される上顎部及び下顎部を備え、前記上顎部及び前記下顎部が、前記切削インサートが挟持された場合に接触するインサート接触面と、該インサート接触面より後端側に位置するとともに前記切削インサートが挟持された場合に離隔するインサート離隔面と、をそれぞれ有している挟持部材と、
前記挟持部材に固定されるとともに前記切削インサートの後端面と当接する当接部材と、を具備している工具ホルダ。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の切削工具を用いて被削材を切削する切削方法であって、
前記被削材に切削工具を相対的に近づける近接工程と、
前記被削材を回転させ、前記切刃を被削材の表面に接触させて、被削材の表面を切削する切削工程と、
前記被削材と前記切削工具とを相対的に遠ざける離間工程とを、備えることを特徴とする切削方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007080840A JP2008238315A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2007080840A JP2008238315A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 切削工具 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008238315A true JP2008238315A (ja) | 2008-10-09 |
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ID=39910263
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| JP2007080840A Pending JP2008238315A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 切削工具 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008238315A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017192991A (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | 株式会社NejiLaw | 切削用チップ、チップホルダ、切削用バイトセット |
-
2007
- 2007-03-27 JP JP2007080840A patent/JP2008238315A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| JP2017192991A (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | 株式会社NejiLaw | 切削用チップ、チップホルダ、切削用バイトセット |
| WO2017183591A1 (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | 株式会社NejiLaw | 切削用チップ、チップホルダ、切削用バイトセット |
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