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JP2008238090A - マイクロ流路体 - Google Patents

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JP2008238090A JP2007084211A JP2007084211A JP2008238090A JP 2008238090 A JP2008238090 A JP 2008238090A JP 2007084211 A JP2007084211 A JP 2007084211A JP 2007084211 A JP2007084211 A JP 2007084211A JP 2008238090 A JP2008238090 A JP 2008238090A
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Atsushi Ogasawara
厚志 小笠原
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Abstract

【課題】 流路内を流れる流体を所定の温度に加熱できるマイクロ流路体を提供すること。
【解決手段】 マイクロ流路体1は、基体2内部に設けられた流体が流通される流路2aと、流路2aに隣接する第1領域に設けられた第1のヒーター3aと、第1領域を介して流路2aに隣接し、第1領域よりも広い第2領域に設けられた第2のヒーター3bとを具備している。流路2a内に流通される流体を所定の温度に加熱できるとともに、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間において熱膨張差による大きな熱応力が発生し難く、基体2にクラック等の破損が生じ難い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部に微小な流路を持つマイクロ流路体に関し、特に微小な流路内で複数流体の混合を行なう微小混合デバイス(マイクロミキサ)や、流体の加熱、冷却を行なう微小熱交換デバイス、および化学、生化学、物理化学反応を行なう微小反応デバイス(マイクロリアクタ)等のマイクロケミカルデバイスに用いられるマイクロ流路体に関する。
従来、セラミックスから成る基体の内部に、流体を流すための流路を設けたマイクロ流路体において、流路を加熱する導電性材料を蛇行した形状等に配置したヒーターを基体の内部に形成し、流路に熱を供給するものがあった(例えば、下記の特許文献1参照)。
特表2002−527254号公報
しかしながら、流路を加熱するヒーターはマイクロ流路体の一部の領域のみを加熱するものであるため、マイクロ流路体周囲の温度変化によっては、ヒーターより供給された熱がマイクロ流路体の加熱部以外の領域に逃げてしまいやすく、流路内を流れる流体が所定の温度に加熱されない場合があり、期待される反応結果が安定して得られないという問題点が発生していた。
また、上記従来のマイクロ流路体においては、ヒーターによる加熱温度を高くすると、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間で大きな温度差が生じて、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間において熱膨張差による熱応力が発生し、極端な場合、この熱応力によってセラミックスから成る基体にクラック等の破損が生じてしまう場合があった。この場合、流路から流体が漏れてしまうという問題点が発生してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み案出されたもので、その目的は、流路内を流れる流体を所定の温度に加熱できるマイクロ流路体を提供することにある。
本発明のマイクロ流路体は、基体内部に設けられた流体が流通される流路と、前記流路に隣接する第1領域に設けられた第1のヒーターと、前記第1領域を介して前記流路に隣接し、前記第1領域よりも広い第2領域に設けられた第2のヒーターとを具備していることを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記第1のヒーターは、前記第2のヒーターよりも高温に発熱することを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターは、前記流路に沿って折り返すように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成ることを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターは、前記流路の延設方向に交差するように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成ることを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記基体は、セラミックスから成ることを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記基体は、90質量%以上のアルミナを含んでいることを特徴とする。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、前記基体は、セラミックグリーンシート積層法によって形成されて成ることを特徴とする。
本発明のマイクロ流路体は、基体内部に設けられた流体が流通される流路と、流路に隣接する第1領域に設けられた第1のヒーターと、第1領域を介して前記流路に隣接し、第1領域よりも広い第2領域に設けられた第2のヒーターとを具備していることから、第2のヒーターによって第2領域も加熱され第1領域から第2領域に熱が逃げ難くなって、流路周辺の第1領域の温度制御がし易くなる。その結果、流路内に流通される流体を所定の温度に加熱でき、期待される反応結果が安定して得られるようになる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、第1のヒーターは第2のヒーターよりも高温に発熱する場合、流路からマイクロ流路体の外周にかけて温度分布を高温から低温に保持させることができ、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間に生じる熱応力を低減することができる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、第1のヒーターおよび第2のヒーターは、流路に沿って折り返すように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成る場合、第1のヒーターおよび第2のヒーターの長さを調節し易くなるので、ヒーター設計が容易になる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、第1のヒーターおよび第2のヒーターは流路の延設方向に交差するように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成る場合、蛇行数を多くすることができ、流路内に流通される流体を加熱し易くすることができる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、基体は、セラミックスから成る場合、耐薬品性に優れたマイクロ流路体とすることができる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、基体は、90質量%以上のアルミナを含んでいることから、機械的強度が高く、酸,アルカリ等の薬品の侵食に耐える耐薬品性に非常に優れたセラミック製マイクロ流路体を提供することができる。
好ましくは、本発明のマイクロ流路体において、基体は、セラミックグリーンシート積層法によって形成される場合、セラミックグリーンシートに、流路,第1のヒーター,第2のヒーターをそれぞれ形成し、これらを積層することによって、容易に所定形状のマイクロ流路体を形成することができ、製造効率の良いマイクロ流路体を提供することができる。
本発明のマイクロ流路体について以下に詳細に説明する。図1(a)は本発明のマイクロ流路体の実施の形態の一例を示す斜視図、図1(b)は本発明のマイクロ流路体の実施の形態の他の例を示す斜視図である。図2(a),(b)はそれぞれ本発明のマイクロ流路体の実施の形態のさらに他の例を示す平面図である。図3は本発明のマイクロ流路体の実施の形態のさらに他の例を示す分解斜視図である。これらの図において、1はマイクロ流路体、2は基体、2aは流路、2bは流入口、2cは流出口、3aは第1のヒーター、3bは第2のヒーターを示す。
本発明のマイクロ流路体1は、図1(a),(b)に示すように、基体2内部に、流体が流通される流路2aが設けられ、流路2aの周囲の第1領域に流路2aと並行するように第1のヒーター3aが設けられるとともに、第1領域に隣接し第1領域を介して流路2aに隣接する第1領域よりも広い面積の第2領域に、第2のヒーター3bが設けられる。例えば、マイクロ流路体1の平面視において、流路2aを透して第2領域は第1領域に重なるように第1領域の奥に位置し、第1の領域に設けられた第1のヒーター3aの奥に、第1のヒーター3aよりも広い面積で第2のヒーター3bが設けられる。
ここで基体2は、アルミナ(Al)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,ムライト(3Al・2SiO)質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックスや、ガラス、石英、Si、あるいは金属、樹脂等から成り、基体2の内部にエッチング法や切削法および金型を用いた成形法などにより被処理流体が流通される幅が微小な流路2aが形成されている。そして、この流路2aに被処理流体を流入させるための流入口2bと流出口2cとが形成されている。
流入口2bと流出口2cとは流路2aを外部に接続可能なように外部と流路2aとの間に貫通孔状に設けられたもので、例えば、図1(a)に示すように基体2の表面に貫通孔が設けられていたり、図1(b)に示すように基体2と一体で基体2の表面から突出する筒状部2dの内側に設けられたりしている。図1(b)において、筒状部2dの表面には、外部から流体が流入または流出可能なように流入口2bまたは流出口2cの開口が形成され、流入口2bまたは流出口2cの他端は流路2aに接続されている。また、筒状部2dは、外周面に外部接続用チューブを差し込めるように円柱状や外部接続用チューブの回転防止等の目的で全体または一部が多角形筒状とされている。基体2および筒状部2dは被処理流体によって侵されない材質を適宜選択すればよい。
図1(b)に示すように、流路2aに流体を流入させる流入口2bまたは流出させる流出口2cが基体2と一体の基体2の表面から突出する筒状部2dとされている場合、流入口2bおよび流出口2cを流路2aに対して所定位置に接続することができる。また、筒状部2dの外周部に外部接続用チューブの内周面を必要長さ嵌め込むことが可能となり、外部接続用チューブをマイクロ流路体1の所定の位置に確実に固定することができる。これによって、流体を流す際に流入口2bおよび流出口2cで生ずる圧力損失を小さなものにすることができる。また、マイクロ流路体1の厚みが薄いものであっても、外部接続用チューブをしっかりと固定することができる。その結果、流路2a内で化学反応等を行なった場合においても、流入口2bおよび流出口2cが圧力損失の特異点となってしまうことがなく、期待される反応結果を安定して得ることができる。
また基体2には、流路2aの周囲の第1領域に第1のヒーター3aが設けられるとともに、流路2aおよび第1領域を結ぶ方向に直交する面内に、マイクロ流路体1の平面視において第1領域に重なるとともに第1領域よりも広い第2領域の面を有し、この第2領域の面内に第2のヒーター3bが設けられている。
この構成により、第2のヒーター3bによって第2領域も加熱され、流路2aと第2領域との間の温度差勾配を小さくすることができるので、第1領域から第2領域に熱が逃げ難くなって、流路2a周辺の第1領域の温度制御がし易くなる。その結果、流路2a内に流通される流体を所定の温度に加熱でき、期待される反応結果が安定して得られるようになる。
また上記構成により、第1領域は第1のヒーター3aと第2のヒーター3bが設けられて高い温度で保持されるとともに、第2領域は第2のヒーター3bが設けられて第1領域よりも低い温度で保持されるようにする。即ち、流路2aの周辺部の第1領域では流路2a内に流通される流体を所定の温度に加熱可能な温度とし、その外側の第2領域では第1領域からの熱が逃げ難くなるように第1領域が保温される温度として、第1領域よりも低い温度とし、さらに第2領域の外側では第2領域よりも低い温度とすることによって、第1領域,第2領域,第2領域の外側の順に順次温度が低くなる温度分布とされている。従って、流路2a形成領域のマイクロ流路体1の中心側が高温で外側に向かうにつれ順次温度が低くなっており、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間で大きな温度差が生じることがなく、ヒーター形成領域とヒーター非形成領域との間において熱膨張差によって大きな熱応力が生じ難く、そのために基体2にクラック等の破損が生じ難くなる。その結果、流路2aから流体が漏れるのを防止できる。
また、第2のヒーター3bの温度は、第1のヒーター3aのみ点灯とした場合に第1のヒーター3aによって加熱されて達する第2領域の温度より高い温度に設定されるのがよい。これによって、第1領域と第2領域との間の温度勾配が第2のヒーター3bが設けられていない場合よりも緩いものとなり、第1領域の保温が容易なものとなる。また、第2領域の面積が第1領域の面積よりも大きく、第2領域の熱容量が第1領域の熱容量よりも大きいものとなるので、第1領域の温度変化を小さなものとできる。
この第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは導電性部材によって形成され、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bのそれぞれの両端が基体2の表面に引き出されるとともに、この両端をそれぞれ外部電気回路に接続して電流を流すことによって、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bが発熱し、ヒーターとして機能するものである。第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bとなる導電性部材としては、ニクロム(Ni−Cr合金)等から成る金属線や金属箔により形成されたものであったり、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の高融点金属から成るメタライズ層によって形成されたものであったりする。
以上のように、基体2に流路2a,流入口2b,流出口2c,第1のヒーター3a,および第2のヒーター3bが形成されることによってマイクロ流路体1が構成される。
ここで流路2aは、5〜500μmの微小な幅および高さが5〜500μmの断面矩形状の微小な流路として設けられる。なお、流路2aの断面は円形であってもよいし、三角形その他多角形であってもよい。
このようにして得られたマイクロ流路体1は、例えば、流路2aで流体を加熱したり冷却したり、さらに流体同士を混合させて反応させる化学、生化学、物理化学反応を行なわせるマイクロ化学チップ、アルコールを水素に改質する改質器等に好適に用いることができる。
流路2aの配置としては、例えば、図1(a)に示すように流入口2bと流出口2cが1箇所ずつ設けられ、流入口2bと流出口2cとを結ぶように流路2aが形成されている形態であったり、図1(b)に示すように流入口2bと流出口2cとが2箇所あるいはそれ以上の複数箇所に設けられ、複数箇所の流入口2bに接続された複数本の流路2aを所定順序で合流させ、さらに流路2aから流出口2cに向け複数本の流路2aに分岐する形態であったりする。流路2aは直線状に配置されていても良いし、曲線状に配置されていてもよい。また、第1または第2のヒーター3a,3bのようなミアンダ状に蛇行していてもよい。流路2aの配置は、図1(a),(b)に示す形態に限定されることはなく、目的に合わせて種々の形態とし得る。
ここで第1のヒーター3aは、第2のヒーター3bよりも高温に発熱するヒーター性能を有しているのがよい。これにより、加熱される流体が流通する流路2a部分を高い温度に加熱することができる。
好ましくは、図1(a),図1(b),図2(a),図2(b)に示すように、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは導電性部材がS字を連ねた形状で折り返すように蛇行した形状に配置されるのがよい。この構成により、蛇行する部分で熱が発生し易くなり第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bの加熱性能を高いものとすることができる。
第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは、図2(a)に示すように、流路2aに沿って折り返すように、導電性部材が蛇行した形状に配置される。または、図1(a),図1(b),図2(b)に示すように、流路2aの延設方向に交差するように導電性部分が蛇行した形状に配置される。流路2aの延設方向とは、流路2aを全体として見た場合の配置される方向をいう。例えば、図1,図2のように流路2aが直線状に配置されている場合は、流入口2bと流出口2cとを結ぶ方向が延設方向と考えることができるが、流路2aがこの延設方向を複数回横切るように蛇行して配置された場合も、流路2a全体としての延設方向は、同じく流入口2bと流出口2cとを結ぶ方向と考えてよい。
図2(a)に示すように、流路2aに沿って、流路2aの端部で折り返すように導電性部材を蛇行した形状に配置すると、導電性部材の長さを適宜の長さに調節し易くなるので、ヒーター設計が容易になるとともに、流路2aに沿って流路2aを均一に加熱し易いものとなる。
好ましくは、図1(a),図1(b)に示すように、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは流路2aの延設方向に交差するように、導電性部材が蛇行した形状に配置される。この構成により、流路2aの周囲の一定範囲を加熱することができ、流路2a内に流通される流体を均一に加熱し易くできる。また、蛇行数を多くすることにより、流路2a内に流通される流体を加熱し易くすることができる。
また、図示しないが、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは金属箔やメタライズ層によって形成される場合、平板状に形成されてもよいし、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bが金属線から成る場合、コイル状の形状とされてもよく、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bは種々の形状とし得る。
好ましくは、図2(b)に示すように、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bの外部電気回路との接続部周辺が幅広に形成されているのがよい。この構成により、ヒーターとして機能させる必要のない接続部周辺は幅広として抵抗値を小さくして発熱しないようにし、接続部周辺で電力が消費されないようにすることができる。そして、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bの接続部周辺を除く残部のみで効率良く発熱できるようになる。また、接続部において外部電気回路基板との接続が容易なものとすることができる。
好ましくは、基体2は、セラミックスから成るのがよい。具体的に基体2を形成するセラミックスとしては、Al質焼結体,AlN質焼結体,3Al・2SiO質焼結体,ガラスセラミックス等が挙げられる。この構成により、機械的強度や耐熱性や耐圧性および耐薬品性に優れたマイクロ流路体1とすることができる。
好ましくは、基体2は、90質量%以上のアルミナを含んでいるのがよい。この構成により、機械的強度が高く、酸,アルカリ等の薬品の腐食にも耐える耐薬品性に非常に優れたセラミック製のマイクロ流路体1とすることができる。
好ましくは、基体2は、セラミックグリーンシート積層法によって形成される。
例えば、基体2がAl質焼結体から成る場合であれば、Al,酸化珪素(SiO),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して泥漿状となすとともに、これからドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後に、このセラミックグリーンシートに流路2a等と成る適当な打ち抜き加工を施した後に、このグリーンシートを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することによって作製される。
セラミックグリーンシートを流路2aの形状で打ち抜くことによって、容易に所定形状の流路2aを形成することができ、製造効率の良いマイクロ流路体1を提供することができる。
特に、金型による打ち抜き部(開口22a,貫通孔21a)同士の位置ずれは数10μm以下に抑えることができ、寸法精度の高いマイクロ流路体1とすることができる。
次に、本発明のマイクロ流路体1の製造方法の一例を、図3(a)を用いて詳細に説明する。
まず、基体2の最上層と成るセラミックグリーンシートとして、第1のセラミックグリーンシート21を準備する。この第1のセラミックグリーンシート21には、流入口2bと流出口2cと成る箇所に貫通孔21aを金型を用いて打ち抜き加工を施す。
次いで、第1のセラミックグリーンシート21の下側に積層される第2のセラミックグリーンシート22を準備する。この第2のセラミックグリーンシート22には、流路2aの側面と成る打ち抜き孔を金型を用いて打ち抜き加工を施すか、または押し型によって流路2aとなる溝を加工する。打ち抜き孔または溝の開口22aは、流入口2bまたは流出口2cと繋がる第1貫通孔21aの部分を除いて第1のセラミックグリーンシート21の下面によって覆われるようにして塞がれる。
次いで、第2のセラミックグリーンシート22の下側に積層される第3のセラミックグリーンシート23を準備する。この第3のセラミックグリーンシート23は、流路2aの下側開口を下側から蓋をする役割を果たし平板状に形成される。
次いで、第3のセラミックグリーンシート23の下側に積層される第4のセラミックグリーンシート24を準備する。この第4のセラミックグリーンシート24は、平板状に形成され、WやMo,Mn等の高融点金属粉末に適当な有機バインダ、可塑剤、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術により印刷塗布して、第1のヒーター3aとなる第1のメタライズ層24aを所定パターンに形成する。
次いで、第4のセラミックグリーンシート24の下側に積層され、最下層と成る第5のセラミックグリーンシート25を準備する。この第5のセラミックグリーンシート25は、平板状に形成され、WやMo,Mn等の高融点金属粉末に適当な有機バインダ、可塑剤、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術により印刷塗布して、第2のヒーター3bとなる第2のメタライズ層25aを所定パターンに形成する。
そして、これらの第1から第5のセラミックグリーンシート21〜25のそれぞれを所定の順序で積層し、約1600℃の温度で焼成することによって基体2が作製される。
以上のようにして、セラミックグリーンシート積層法により、セラミックスから成るマイクロ流路体1を効率良く製造することができる。
なお、上記の例で第1のヒーター3aとなる第1のメタライズ層24aおよび第2のヒーター3bとなる第2のメタライズ層25aは、流路2aとなる打ち抜き孔または溝の開口が形成されるセラミックグリーンシートよりも下側に位置するセラミックグリーンシートに形成されている例を示したが、流路2aとなる打ち抜き孔または溝の開口が形成されるセラミックグリーンシートよりも上側に位置するセラミックグリーンシートに形成されるようにしても構わない。またこの場合、流路2aが溝として加工され、下側開口を有さない場合は、流路2aの下側開口を下側から蓋をする役割を果たし平板状に形成される第3のセラミックグリーンシート23は省略してもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。
例えば、上記実施の形態例において、流入口2bと流出口2cは基体2の上側主面に設けられているものとしたが、基体2の流路2aが延びる方向と平行な側面または流路2aが延びる方向と交わり該方向を横切る側面に設けてもよい。この場合、流路2aが延びる方向と流入口2bまたは流出口2cとを平行に配置することができ、流入口2bから流出口2cにかけての圧力損失を低いものとすることができる。
また、流路2aの上側または下側の少なくとも一方が透光性材料から成っていてもよい。この構成により、流路2a内の流体の流通を視覚的に確認できる。また、流路2a内に光を照射させることで、流路2a内の流体を化学的に反応させることもできる。
また、流路2aが形成される部分を金属製とし、ヒーター形成領域をセラミック,樹脂等の絶縁材料で形成する等、基体2は異なる材料から成るものが組み合わされて形成されていてもよい。
また、第1のヒーター3aおよび第2のヒーター3bの外部電気回路との接続部には金属製のリード端子が接合されていてもよく、外部電気回路との接続がし易いものとなる。
また、上記実施の形態の説明において上下左右という用語は、単に図面上の位置関係を説明するために用いたものであり、実際の使用時における位置関係を意味するものではない。
(a)は本発明のマイクロ流路体の実施の形態の一例を示す斜視図、(b)は本発明のマイクロ流路体の実施の形態の他の例を示す斜視図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明のマイクロ流路体の実施の形態のさらに他の例を示す平面図である。 本発明のマイクロ流路体の例を示す分解斜視図である。
符号の説明
1:マイクロ流路体
2:基体
2a:流路
2b:流入口
2c:流出口
3a:第1のヒーター
3b:第2のヒーター

Claims (7)

  1. 基体内部に設けられた流体が流通される流路と、前記流路に隣接する第1領域に設けられた第1のヒーターと、前記第1領域を介して前記流路に隣接し、前記第1領域よりも広い第2領域に設けられた第2のヒーターとを具備していることを特徴とするマイクロ流路体。
  2. 前記第1のヒーターは、前記第2のヒーターよりも高温に発熱することを特徴とする請求項1記載のマイクロ流路体。
  3. 前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターは、前記流路に沿って折り返すように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のマイクロ流路体。
  4. 前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターは、前記流路の延設方向に交差するように、導電性部材が蛇行した形状に配置されて成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のマイクロ流路体。
  5. 前記基体は、セラミックスから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマイクロ流路体。
  6. 前記基体は、90質量%以上のアルミナを含んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のマイクロ流路体。
  7. 前記基体は、セラミックグリーンシート積層法によって形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のマイクロ流路体。
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