JP2008234888A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の各部における燃料極側の湿潤状態を均一にし、燃料流路内における水分の凝縮を防止し、燃料流路内の水分の滞留を抑制し、滞留した水分を確実に排出することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができるようにする。
【解決手段】電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池集合体と、前記燃料流路から燃料ガスを排出する燃料排出管路と、前記燃料電池集合体の燃料ガス排出側に配設された側端保持部とを有する燃料電池システムであって、前記燃料排出管路における側端保持部内に形成された部分の下端は、前記燃料流路における最も燃料排出管路側の部分の下端よりも低く、かつ、傾斜面で前記燃料流路の下端と接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池集合体と、前記燃料流路から燃料ガスを排出する燃料排出管路と、前記燃料電池集合体の燃料ガス排出側に配設された側端保持部とを有する燃料電池システムであって、前記燃料排出管路における側端保持部内に形成された部分の下端は、前記燃料流路における最も燃料排出管路側の部分の下端よりも低く、かつ、傾斜面で前記燃料流路の下端と接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液形(AFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体酸化物形(SOFC)、直接形メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池(PEMFC)が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子形燃料電池においては、電気化学反応によって生成された水分が、燃料極側から酸素極側に向けてプロトン同伴水として移動するとともに、酸素極側から燃料極側に向けて逆拡散水として移動する。これにより、固体高分子電解質膜の両側は、湿潤な状態に維持される。しかし、水分の量が多くなると、燃料極側において局所的に水素ガス流路が水分によって塞(ふさ)がれてしまい、燃料電池の性能が低下したり、燃料極が劣化したりしてしまうことが知られている。
そこで、水素ガス流路の出口と、該出口に接続される燃料排出マニホールドとの接続部に段差を形成し、水素ガス流路の出口の下面よりも燃料排出マニホールドの下面の位置が低くなるようにして、水分が水素ガス流路から燃料排出マニホールドに流出しやすくして、水分の滞留を防止して電流密度を均一化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−327059号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池システムにおいては、水素ガス流路の出口と燃料排出マニホールドとの接続部に段差が形成されているので、水素ガス流路内の水分を十分に排出することができなかった。すなわち、水素ガス流路の出口の下面よりも燃料排出マニホールドの下面の位置が低くなっていても、段差に角があるので水の表面張力が作用するので、水分は角において堰(せ)き止められ、スムーズに流れなくなってしまう。そのため、水素ガス流路内で発生する水分の滞留を十分に防止することができなかった。
本発明は、前記従来の燃料電池システムの問題点を解決して、燃料ガス排出側の側端保持部に形成された燃料排出管路の下端が、燃料電池スタックにおいて最下流側に位置する燃料流路の下端よりも低く位置し、かつ、傾斜面で接続されるようにして、燃料電池の各部における燃料極側の湿潤状態を均一にし、燃料流路内における水分の凝縮を防止し、燃料流路内の水分の滞留を抑制し、滞留した水分を確実に排出することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池システムにおいては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池集合体と、前記燃料流路から燃料ガスを排出する燃料排出管路と、前記燃料電池集合体の燃料ガス排出側に配設された側端保持部とを有する燃料電池システムであって、前記燃料排出管路における側端保持部内に形成された部分の下端は、前記燃料流路における最も燃料排出管路側の部分の下端よりも低く、かつ、傾斜面で前記燃料流路の下端と接続されている。
本発明の他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料ガスの排出を制御する制御手段を有し、該制御手段は、前記燃料流路から燃料ガスを排出する排出処理を所定のタイミングで実行する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料流路内に水分が滞留したことを検出する水滞留センサを有し、前記制御手段は、水滞留センサが前記燃料流路内に水分が滞留したことを検出すると、前記排出処理を実行する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記制御手段は、燃料電池システムの運転を停止する停止処理が実行されると、前記排出処理を実行する。
請求項1の構成によれば、燃料流路から燃料排出管路に排出された水分が前記燃料流路に逆流することを防止することができる。また、燃料流路の下端と燃料排出管路の下端とが傾斜面によって接続されているので、水分は、表面張力の作用によって堰き止められることがなく、燃料流路から燃料排出管路にスムーズに流出する。そのため、燃料電池の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。
請求項2の構成によれば、燃料流路内に滞留した水分を適切に排出することができ、燃料電池の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。
請求項3の構成によれば、燃料流路内に水分が滞留していることを確実に検出することができる。
請求項4の構成によれば、燃料流路内に滞留した水分を適切に排出することができ、次回に燃料電池システムを起動させる際に、燃料ガスの置換をスムーズに行うことができ、燃料電池の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す平面図、図3は本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。
図において、20は複数の燃料電池セル(FC)から構成される燃料電池集合体としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり、動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源として燃料電池スタック20と、バッテリ、リチウムイオン電池などの二次電池、キャパシタ等から成る蓄電手段とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池セルは、アルカリ水溶液形、リン酸形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形、直接形メタノール等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料とし、酸素又は空気を酸化剤とするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)形燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)形燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM形燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合したセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極とし、該燃料極表面に接する後述される燃料流路13を介し前記燃料極に燃料ガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極とし、該酸素極表面に接する酸化剤流路としての空気流路を介し前記酸素極に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
例えば、本実施の形態においては、一例として、PEM形燃料電池であり、例えば、100枚のセルを直列に接続したスタックを使用する。なお、改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して取り出した燃料である水素ガスを燃料電池セルに直接供給することもできるが、車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素を供給することができるようにするためには、燃料貯蔵手段73に貯蔵した水素ガスを供給することが望ましい。
ここで、前記燃料貯蔵手段73は、水素吸蔵合金を格納した容器であることが望ましいが、デカリンのような水素吸蔵液体を格納した容器、水素ガスボンベのように水素ガスを格納した容器等であってもよい。これにより、水素ガスがほぼ一定の圧力で常に十分に供給されるので、前記燃料電池セルは車両の負荷の変動に遅れることなく追随して、必要な電流を供給することができる。
本実施の形態において、燃料電池スタック20は、図2に示されるように、複数のセルモジュール21を有する。なお、図2における矢印は、燃料ガスとしての水素ガスの流れを示している。セルモジュール21は、後述される燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)11と、該単位セル11同士を電気的に接続するとともに、単位セル11に導入される水素ガスが流通する燃料流路13と空気が流通する空気流路とを分離する後述されるセパレータ12と、単位セル11及びセパレータ12を1セットとして、板厚方向に複数のセットを重ねて構成されている。セルモジュール21は、単位セル同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置されるように、単位セル11とセパレータ12とが、多段に重ねられて積層されている。
単位セル11は、電解質層としての固体高分子電解質膜側に設けられた酸素極としての空気極及び他側に設けられた燃料極から構成されている。前記空気極及び燃料極は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セル11の空気極側の電極拡散層に接触して集電する集電体としての空気極側コレクタと、単位セル11の燃料極側の電極拡散層に接触して集電する集電体としての燃料極側コレクタとを有する。
前記単位セル11においては、水が移動する。この場合、燃料極表面に接する燃料流路13内に燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜を透過する。また、前記空気極をカソード極とし、空気流路内に酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜を透過し、燃料極表面に接する燃料流路13内に移動する。ここで、逆拡散水とは、空気流路において生成される水が固体高分子電解質膜内に拡散し、該固体高分子電解質膜内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料極にまで浸透したものである。
図2に示される燃料電池スタック20においては、複数のセルモジュール21が図における横方向に重ねられて積層され、左右両端から側端保持部40によって挟まれている。また、図2に示される例においては、単位セル11及びセパレータ12のセットを10個積層して1つのセルモジュール21を形成し、該セルモジュール21を10個積層して1つの燃料電池スタック20を形成している。なお、単位セル11の両側には必ずセパレータ112が配設されるようになっているので、1つのセルモジュール21におけるセパレータ12の数は11枚である。
この場合、燃料電池スタック20は、全体として扁(へん)平な直方体状の形状を有し、内部における空気の流れは、図2における図面に垂直な方向としての重力方向であり、上から下に直線状になっている。また、水素ガスの流れは、図2において矢印で示されるように、重力方向とほぼ直交する水平面内において、セルモジュール21毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇行状になっている。そして、一方の側端保持部40に水素ガスを供給する第2燃料供給管路33が接続され、他方の側端保持部40に水素ガスを排出する第1燃料排出管路31が接続されている。
なお、各セルモジュール21は、その両端においてセルモジュール21を厚さ方向に貫通するように形成された燃料ガス流路としての燃料用貫通孔(こう)35を備える。そして、前記第2燃料供給管路33は、水素ガスの流れに関して最上流側に位置するセルモジュール21の燃料用貫通孔35に接続され、前記第1燃料排出管路31は、水素ガスの流れに関して最下流側に位置するセルモジュール21の燃料用貫通孔35に接続されている。なお、第1燃料排出管路31は、側端保持部40内に形成された燃料ガス流路としての側端貫通孔37及び燃料ガス出口側マニホールド44を介して、最下流側に位置するセルモジュール21の燃料用貫通孔35に接続されている。
本実施の形態において、燃料電池システムは、図3に示されるように、燃料電池スタック20に水素ガスを供給するためのシステムを有する。水素ガスは、燃料貯蔵手段73から、燃料供給管路としての第1燃料供給管路32、及び、該第1燃料供給管路32に接続された燃料供給管路としての第2燃料供給管路33を通って、燃料電池スタック20の燃料ガス流路の入口に供給される。そして、前記第1燃料供給管路32には、水素供給電磁弁としての燃料供給電磁弁26が配設される。また、前記第2燃料供給管路33には、前記燃料ガス流路内の圧力を検出する圧力検出手段としての圧力センサ78が配設される。なお、前記燃料貯蔵手段73は、十分に大きな容量を有し、常に、十分に高い圧力の水素ガスを供給することができる能力を有するものである。なお、前記燃料貯蔵手段73は、単数であってもよいし、また、複数であってもよいし、複数の場合にはいくつであってもよい。
そして、燃料電池スタック20の燃料流路13の出口から未反応成分として排出される水素ガスは、燃料排出管路としての第1燃料排出管路31を通って燃料電池スタック20の外部に排出される。前記第1燃料排出管路31には、回収容器としての水回収ドレインタンク60が配設されている。そして、該水回収ドレインタンク60には水と分離された水素ガスとを排出する燃料排出管路としての第2燃料排出管路30が接続され、該第2燃料排出管路30には水素循環ポンプとしての吸引循環ポンプ36が配設されている。また、前記第2燃料排出管路30には水素循環切り替え電磁弁としての水素循環電磁弁34が配設されている。また、前記第2燃料排出管路30における水回収ドレインタンク60及び反対側の端部は、第2燃料供給管路33に接続されている。これにより、燃料電池スタック20の外部に導出された水素ガスを回収し、燃料電池スタック20の燃料ガス流路に供給して再利用することができる。
なお、前記水回収ドレインタンク60は、燃料電池システムの運転を停止する際に燃料ガス流路から排出された水素ガスを収容するための吸引タンクとしても機能する。そのため、前記水回収ドレインタンク60の容量は、置換ガスとしての空気を燃料ガス流路内へ導入して燃料ガスとしての水素ガスのパージを行うと、燃料電池スタック20の燃料ガス流路内に残留していた水素ガスが急速に水回収ドレインタンク60内に追いやられ、前記燃料ガス流路内に残留しない状態となるのに十分な大きさとなるように設定されている。すなわち、燃料電池スタック20に空気が導入される時点において、前記燃料電池スタック20の燃料ガス流路内が真空になっていなくても、該燃料ガス流路内において残留している水素ガスが急速に水回収ドレインタンク60内に移動し、燃料電池スタック20内において導入された空気中の酸素と混合状態になることがないようにするために、水回収ドレインタンク60は十分に大きな容量を有するものである。
また、前記第2燃料排出管路30における吸引循環ポンプ36と水素循環電磁弁34との間には、燃料排出管路としての第3燃料排出管路56が接続され、該第3燃料排出管路56には水素排気電磁弁としての水素起動停止電磁弁56aが配設されている。これにより、燃料電池スタック20の運転終了時に水素ガスを排出することができる。
さらに、前記第2燃料供給管路33には、パージ手段としての外気導入管路28が接続されている。そして、該外気導入管路28には、空気導入用電磁弁としての外気導入用電磁弁28a及びエアフィルタ28bが配設され、燃料電池スタック20の運転終了時に置換ガスとしての外気、すなわち空気を燃料ガス流路に導入して燃料ガスとしての水素ガスのパージを行うことができるようになっている。
ここで、前記燃料供給電磁弁26、外気導入用電磁弁28a、水素循環電磁弁34及び水素起動停止電磁弁56aは、いわゆる、オン−オフ式のものであり、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによって作動させられる。さらに、前記吸引循環ポンプ36は、水素ガスとともに逆拡散水を強制的に排出し、燃料ガス流路内を負圧の状態にすることができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。なお、前記エアフィルタ28bは、空気に含まれる塵埃(じんあい)、不純物、有害ガス等を除去する。
一方、酸化剤としての空気は、図示されない空気供給ファン、空気ボンベ、空気タンク等の酸化剤供給源から、吸気マニホールド等を通って、燃料電池スタック20の空気流路に供給される。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、空気流路から排出される空気は、図示されない排気マニホールド、凝縮器等を通って大気中へ排出される。
また、前記吸気マニホールドには、水をスプレーして、燃料電池スタック20の酸素極(カソード極)を湿潤な状態に維持するための水供給ノズルが配設される。また、スプレーされた水によって前記酸素極及び燃料極を冷却することができる。さらに、前記凝縮器は、前記燃料電池スタック20から排出される空気に含まれる水分を凝縮して除去するためのもので、前記凝縮器によって凝縮された水は図示されない水タンクに回収され、水供給ノズルに供給される。
そして、前記蓄電手段としての二次電池は、いわゆる、バッテリ(蓄電池)であり、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が一般的である。なお、前記蓄電手段は、必ずしもバッテリでなくてもよく、電気二重層キャパシタのようなキャパシタ(コンデンサ)、フライホイール、超伝導コイル、蓄圧器等のように、エネルギを電気的に蓄積し放出する機能を有するものであれば、いかなる形態のものであってもよい。さらに、これらの中のいずれかを単独で使用してもよいし、複数のものを組み合わせて使用してもよい。
また、前記燃料電池スタック20は図示されない負荷に接続され、発生した電流を前記負荷に供給する。ここで、該負荷は、一般的には、駆動制御装置であるインバータ装置であり、前記燃料電池スタック20又は蓄電手段からの直流電流を交流電流に変換して、車両の車輪を回転させる駆動モータに供給する。ここで、該駆動モータは発電機としても機能するものであり、車両の減速運転時には、いわゆる回生電流を発生する。この場合、前記駆動モータは車輪によって回転させられて発電するので、前記車輪にブレーキをかける、すなわち、車両の制動装置(ブレーキ)として機能する。そして、前記回生電流が蓄電手段に供給されて該蓄電手段が充電される。
なお、本実施の形態において、燃料電池システムは図示されない制御手段を有する。該制御手段は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備え、各種のセンサから燃料電池スタック20の燃料流路13及び空気流路に供給される水素、酸素、空気等の流量、温度、出力電圧等を検出して、前記酸化剤供給源、燃料供給電磁弁26、外気導入用電磁弁28a、水素循環電磁弁34、吸引循環ポンプ36、水素起動停止電磁弁56a等の動作を制御する。なお、前記制御手段は、燃料電池スタック20の燃料ガス流路への水素ガスの供給を停止してからの経過時間を計測するためのタイマーも備える。そして、前記制御手段は、後述されるように、待機モード、又は、停止モードを選択的に実行する。さらに、前記制御手段は、他のセンサ及び他の制御装置と連携して、燃料電池スタック20に燃料及び酸化剤を供給するすべての装置の動作を統括的に制御する。
次に、前記燃料電池スタック20における最下流側に位置するセルモジュール21の燃料用貫通孔35と側端保持部40の側端貫通孔37との接続部の構成について詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの燃料用貫通孔と側端貫通孔との接続部の構成を示す断面図であって図2のA−A矢視断面図である。なお、図1(a)は比較例を示し、図1(b)は本発明の第1の実施の形態を示している。
図に示されるように、燃料電池スタック20において水素ガスの流れに関して最下流側に位置するセルモジュール21に隣接して配設された側端保持部40は、金属等の導電性材料から成り、最下流側に位置するセパレータ12に当接し、燃料電池スタック20の電極端子として機能するターミナル41、該ターミナル41に当接する電気的絶縁性材料から成るインシュレータ42、該インシュレータ42に当接し、燃料電池スタック20を挟み込んで締め付けるエンドプレート43、及び、該エンドプレート43の外側に接続された燃料ガス出口側マニホールド44を有する。なお、図に示される例において、燃料ガス出口側マニホールド44は、エンドプレート43と別個に形成され、該エンドプレート43の外側に接続されているが、エンドプレート43と一体的に形成されていてもよい。
そして、側端保持部40は、ターミナル41、インシュレータ42及びエンドプレート43を厚さ方向に貫通して、燃料ガス出口側マニホールド44内に連通する燃料排出管路の一部である側端貫通孔37を有し、該側端貫通孔37は、燃料流路13の一部であって、セルモジュール21を厚さ方向に貫通するように形成された燃料用貫通孔35に接続されている。
また、図に示されるように、各セパレータ12における単位セル11の燃料極と接する側には燃料流路13が形成され、各セルモジュール21において、水素ガスは、燃料流路13内を流通して燃料用貫通孔35に流入する。
なお、「背景技術」でも説明したように、燃料流路13内の水素ガスには、酸素極側から燃料極側に向けて逆拡散水として移動した水分が含まれており、該水分は、分圧が高くなると凝縮して凝縮水となる。そして、凝縮する水分の量が多いと、燃料流路13が局所的に水分によって塞がれてしまい、単位セル11の性能が低下したり、単位セル11の燃料極が劣化したりしてしまう。
そこで、本実施の形態においては、燃料電池システムの定常運転時に、所定のタイミングで水素ガスの排出処理を実行し、吸引循環ポンプ36を作動させて燃料流路13内の水素ガスを吸引して燃料電池スタック20から排出することによって、燃料流路13内の水素ガスの流速を高くして燃料流路13内に滞留した水分を吹き飛ばして排出するようになっている。これにより、燃料極が水分によって覆われることがなく、単位セル11の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。前記排出処理は、所定の周期毎に実行されるようにしてもよいし、所定の運転時間毎に実行されるようにしてもよいし、車両の走行距離が所定の値となる毎に実行されるようにしてもよいし、走行水分の滞留が検出されたときに随時実行されるようにしてもよい。
また、燃料電池システムの運転を停止させる場合にも、燃料流路13内の水素ガスを吸引循環ポンプ36によって吸引して大気中に排出する際に、燃料流路13内の水素ガスの流速が高くなり、燃料流路13内に滞留した水分を吹き飛ばして排出する。これにより、燃料極が水分によって覆われることがなく、単位セル11の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。
ところで、通常の燃料電池スタック20においては、セルモジュール21の燃料用貫通孔35と側端保持部40の側端貫通孔37との接続部が、図1(a)に示されるような構造を備えている。すなわち、燃料用貫通孔35の下端、すなわち、底面の位置と、側端貫通孔37の下端、すなわち、底面の位置とが同一となっている。そのため、水分は、燃料用貫通孔35から側端貫通孔37に向けて流れることができるだけでなく、側端貫通孔37から燃料用貫通孔35に向けて流れることもできる。したがって、例えば、水素ガスを大気中に排出する際の水素ガスの流速が十分でなく、図においてBで示される側端貫通孔37内に水分が残留した場合や、水素ガスの排出が停止した際における燃料流路13内の水素ガスの流速の低下によって第1燃料排出管路31内の水分が側端貫通孔37にまで逆流した場合においては、排出された水分がセルモジュール21の燃料用貫通孔35にまで逆流し、さらに、毛細管現象等により燃料流路13内にまで逆流してしまうことがある。
そこで、本実施の形態においては、図1(b)に示されるように、燃料用貫通孔35の下端としての底面の位置よりも、側端貫通孔37の下端としての底面の位置が低くなるとともに、燃料用貫通孔35の底面と側端貫通孔37の底面とが傾斜面38によって接続されている。なお、図に示される例においては、ターミナル41における側端貫通孔37の全範囲が傾斜面38となっているが、該傾斜面38は、ターミナル41における側端貫通孔37の一部のみに形成されていてもよいし、ターミナル41のみならずインシュレータ42及びエンドプレート43を含む範囲に亘(わた)るように形成されていてもよい。また、傾斜面38の傾斜角度は、任意に設定することができる。
このように、燃料用貫通孔35の底面の位置よりも、側端貫通孔37の底面の位置が低くなっているので、図においてBで示される排出された水分がセルモジュール21の燃料用貫通孔35にまで逆流することがなく、したがって、燃料流路13内にまで逆流してしまうことがない。また、燃料用貫通孔35の底面と側端貫通孔37の底面とが傾斜面38によって接続されているので、水分は、燃料用貫通孔35から側端貫通孔37にスムーズに流出する。すなわち、仮に燃料用貫通孔35の底面と側端貫通孔37の底面とが段差によって接続されている場合には、水の表面張力が作用することにより、段差の上側の角、すなわち、燃料用貫通孔35側の角で水面が円弧状に維持され、流れが堰き止められてしまうことがある。しかし、本実施の形態においては、段差でなく傾斜面38によって接続されているているので、水の表面張力により流れが堰き止められることがない。
次に、前記構成の燃料電池システムの動作について説明する。まず、定常運転における動作について説明する。
本実施の形態の燃料電池システムにおける定常運転時には、燃料貯蔵手段73の出口から流出する水素ガスの圧力をあらかじめ設定した一定の圧力に調整した後、前記燃料貯蔵手段73の出口から流出する水素ガスの圧力は、燃料電池システムの運転中には調整されることがなく、そのままの状態が保持される。また、図示されない酸化剤供給源は常に一定量の空気を燃料電池スタック20の空気流路に供給するように作動する。この場合、供給される空気の量は、燃料電池スタック20の出力が最大となるために必要な空気の量よりも十分に多い量である。
そして、燃料電池スタック20が運転を開始すると、該燃料電池スタック20の各単位セル11において逆拡散水が発生し、該逆拡散水が固体高分子電解質膜を透過して燃料流路13にまで浸透して、前記固体高分子電解質膜の燃料極側を加湿する。これにより、該固体高分子電解質膜の燃料極側は湿潤な状態となり、電気化学反応によって水素から生成された水素イオンが固体高分子電解質膜内をスムーズに移動することができる。
また、前記燃料流路13に供給されて余剰となった水素ガスは、前記燃料流路13にまで浸透して余剰となった逆拡散水と混合して、気液混合物となる。該気液混合物となった水素ガスは、吸引循環ポンプ36によって吸引され、燃料電池スタック20に接続された第1燃料排出管路31を通って前記燃料電池スタック20の外部に導出される。そして、前記気液混合物は、第1燃料排出管路31を通過して水回収ドレインタンク60内に導入される。そして、比較的広い空間を備える前記水回収ドレインタンク60内に滞留することによって、重量物である水分が重力により下方に落下し、水素ガスから逆拡散水が分離する。該逆拡散水が分離して乾燥した状態の水素ガスは、第2燃料排出管路30から水回収ドレインタンク60外に排出される。
そして、定常運転においては、前記第2燃料排出管路30から排出された水素ガスは、開いた状態になっている水素循環電磁弁34を通過して、第2燃料供給管路33に導入され、再び、燃料電池スタック20の燃料ガス流路に供給されて再利用される。なお、水素起動停止電磁弁56aが閉じた状態となっているので、吸引循環ポンプ36から排出された水素ガスは、第3燃料排出管路56を通って大気中に排出されることなく、第2燃料供給管路33に導入される。また、外気導入用電磁弁28aも閉じた状態となっているので、大気が第2燃料供給管路33に導入されることもない。
ここで、前記第2燃料排出管路30は、水回収ドレインタンク60上部の側壁に接続されているので、逆拡散水が分離して軽量となった状態の水素ガスだけが、第2燃料排出管路30から排出され、水分が排出されることがない。また、第1燃料排出管路31と第2燃料排出管路30とは、互いに離れた位置で水回収ドレインタンク60上部の側壁に接続されているので、第1燃料排出管路31から水回収ドレインタンク60内に導入された気液混合物が、そのまま、第2燃料排出管路30から流出してしまうこともない。これにより、燃料ガス流路に浸透して余剰となった逆拡散水を適切にトラップすることができ、余剰となった水素ガスを回収して、再利用することができる。
一方、前記気液混合物から分離して落下した逆拡散水は、水回収ドレインタンク60内の下部に貯留水として貯留する。そして、前記水回収ドレインタンク60の容量は、大きく設定されているので、燃料電池スタック20を搭載した車両が、一度燃料である水素ガスを燃料貯蔵手段73に充填(てん)してから走行を行って、次回に水素ガスを燃料貯蔵手段73に充填するまでの間に、水回収ドレインタンク60から水分を排出する必要がない。
次に、燃料電池システムの運転を停止する際の動作について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの運転を停止する際の動作を示すフローチャートである。
まず、車両の運転者がメインスイッチ等を操作して運転の停止を選択すると、燃料電池システムの制御手段に運転の停止命令が伝えられ(ステップS1)、燃料電池システムの運転を停止する動作が開始される。そして、前記制御手段は、運転の停止命令を受けると、燃料流路13への水素ガスの供給を停止し、前記燃料流路13内の水素ガスの空気によるパージを行う停止モードを実行する。まず、前記制御手段は、水素供給電磁弁CLOSEを実行し(ステップS2)、燃料供給電磁弁26を閉じて燃料貯蔵手段73からの水素ガスの供給を遮断する。続いて、前記制御手段は、水素循環切り替え電磁弁OFFを実行し(ステップS3)、水素循環電磁弁34を閉じて水素ガスの循環を停止させる。これにより、燃料電池スタック20の燃料流路13への水素ガスの供給が遮断される。
続いて、前記制御手段は、水素排気電磁弁OPENを実行し(ステップS4)、水素起動停止電磁弁56aを開いて、燃料流路13内の水素ガスを第3燃料排出管路56から大気中に排出させる。この場合、吸引循環ポンプ36が作動しているので、減圧が開始され、燃料電池スタック20、水回収ドレインタンク60、第2燃料供給管路33、第2燃料排出管路30及び第1燃料排出管路31に残留している水素ガスは、吸引循環ポンプ36によって吸引され、第3燃料排出管路56から大気中に排出される。そして、燃料流路13の内部が負圧となるので、燃料流路13内から水素ガスが確実に速やかに除去されて排出される。なお、燃料流路13内の水素ガスの流速が高くなるので、燃料流路13内に滞留した水分は、吹き飛ばされ、水素ガスとともに排出される。
また、前記燃料流路13内の水素ガスの圧力は、圧力センサ78によって検出される。この場合、水素ガスの流れる経路において燃料供給電磁弁26から吸引循環ポンプ36までの範囲では水素ガスの圧力は同一であると考えることができるので、圧力センサ78が前記範囲内に配設されていれば、前記圧力センサ78の検出する圧力は、燃料電池スタック20の燃料流路13の圧力に等しい。
続いて、前記制御手段は、この状態で前記燃料流路13内の水素ガスの圧力があらかじめ設定された閾(しきい)値、例えば、−70〔kPaG〕未満となったか否かを判断する(ステップS5)。この場合、前記閾値が相当の負圧を示しているので、圧力が閾値未満の状態は、前記燃料流路13内の燃料通路に水素ガスが実質的に残留していない状態である。なお、前記制御手段は、燃料流路13内の水素ガスの圧力が閾値未満となるまで、前記判断を繰り返して行う。
そして、燃料流路13内の水素ガスの圧力が前記閾値未満となると、前記制御手段は、空気導入用電磁弁ONを実行し(ステップS6)、外気導入用電磁弁28aを開き、空気を燃料流路13内へ導入する。この場合、燃料供給電磁弁26は閉じた状態であるので、導入された空気が燃料貯蔵手段73の方へ流入することはない。これにより、燃料電池スタック20の燃料流路13内には空気が充満する。なお、該空気はエアフィルタ28bを通過して濾(ろ)過された空気なので、大気中に存在する塵埃、不純物、有害ガス等を含んでいない。したがって、前記燃料流路13における触媒等の部材が前記塵埃、不純物、有害ガス等によって汚染されたり変質させられることがない。
本実施の形態においては、燃料電池スタック20に吸引タンクとしても機能する水回収ドレインタンク60が接続されているので、燃料電池スタック20に空気が導入されると、前記燃料電池スタック20の燃料流路13内に残留していた水素ガスは、急速に水回収ドレインタンク60内に追いやられる。そのため、燃料電池スタック20に空気が導入される時点において、燃料電池スタック20の燃料流路13内が真空になっていなくても、該燃料流路13内において残留している水素ガスが導入された空気中の酸素と混合状態になることがない。したがって、単位セル11内において電位シフトが発生することがないので、触媒粒子が溶出したり、燃料電池スタック20の性能が低下したりすることがない。また、燃料流路13内に滞留した水分も、流速の高い水素ガスによって吹き飛ばされ、燃料電池スタック20から排出される。さらに、前記水分は、燃料流路13内へ導入される空気によっても吹き飛ばされ、燃料電池スタック20から排出される。
この場合、水回収ドレインタンク60の容積が大きいほど、燃料電池スタック20内に残留している水素ガスが水回収ドレインタンク60内に移動する時間が短縮されるが、水回収ドレインタンク60の容積を大きくし過ぎると、燃料電池システム全体が大型化してしまう。なお、空気を燃料電池スタック20の燃料流路13内に導入する前に、吸引循環ポンプ36が減圧ポンプとして機能し、燃料電池スタック20の燃料流路13内に残留している水素ガスを吸引する。この場合、吸引循環ポンプ36が減圧ポンプとしての機能も果たすので、減圧ポンプを独立して配設する必要がなく、燃料電池システム全体をコンパクトにすることができる。
続いて、前記制御手段は、この状態で燃料電池スタック20が出力する電圧があらかじめ設定された閾値、例えば、5〔V〕以下となったかを判断する(ステップS7)。ここで、前記閾値は、燃料流路13に水素ガスが残留しておらず、空気が充満しており、燃料極と酸素極との間に実質的に電位差が生じていない状態に対応する出力電圧の値である。なお、前記制御手段は、燃料電池スタック20が出力する電圧が閾値未満となるまで、前記判断を繰り返して行う。
そして、燃料電池スタック20の出力が前記所定電圧以下となると、前記制御手段はすべての補機を停止させ(ステップS8)、処理を終了する。また、前記制御手段は、吸引循環ポンプ36を停止させ、外気導入用電磁弁28aを閉じ、最後に酸化剤供給源を停止させる。これにより、燃料電池スタック20の運転が停止された状態となる。
このように、本実施の形態においては、セルモジュール21の燃料用貫通孔35の底面の位置よりも、側端保持部40の側端貫通孔37の底面の位置が低くなるとともに、燃料用貫通孔35の底面と側端貫通孔37の底面とが傾斜面38によって接続されている。これにより、排出された水分がセルモジュール21の燃料用貫通孔35にまで逆流することを防止することができ、さらに、燃料流路13内にまで逆流してしまうことを防止することができる。また、燃料用貫通孔35の底面と側端貫通孔37の底面とが傾斜面38によって接続されているので、水分は、表面張力の作用によって堰き止められることがなく、燃料用貫通孔35から側端貫通孔37にスムーズに流出する。そのため、単位セル11の性能の低下や、燃料極の劣化を防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図5は本発明の第2の実施の形態における燃料電池スタックの側端保持部近傍の構成を示す要部拡大図である。なお、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は図5(a)における面Cに沿った断面を示す断面図である。
本実施の形態においては、図5に示されるように、燃料電池スタック20に水滞留センサ46が配設され、燃料流路13内に水分が滞留したことを検出するようになっている。なお、水素ガスの流れは、図5において矢印で示されるように、蛇行状になっている。
図に示される例において、水滞留センサ46は、水素ガスの流れに関して最下流側の側端保持部40に取り付けられ、水分の存在を検出する検出部46aが、水素ガスの流れに関して最下流側に位置するセルモジュール21における燃料ガス出口側マニホールド44と反対側、すなわち、入口側の燃料用貫通孔35内の下部に位置している。この部位は、燃料流路13において、水分が最も滞留しやすい部位と考えられる。
また、前記検出部46aは、上下に配置された2本の電極から成り、水位が上昇して2本の電極がともに水に接触すると、電極間の電気伝導度が変化することを利用して、燃料用貫通孔35内にBで示されるように滞留した水分の存在を検出するようになっている。そして、前記燃料用貫通孔35内にBで示されるように滞留した水分の存在が検出されると、燃料流路13内に水分が滞留したものと判断される。なお、水滞留センサ46を配設する部位、及び、検出部46aが位置する部位は、適宜変更することができる。
そして、燃料電池システムの定常運転時に水滞留センサ46によって水分が滞留したことが検出されると、水素ガスの排出処理を行って燃料電池スタック20の燃料流路13内から水素ガスを排出させることにより、滞留した水分を水素ガスとともに燃料流路13内から排出させる。また、燃料電池システムの運転を停止させた際に水滞留センサ46によって水分が滞留したことが検出されると、減圧処理及び空気導入処理を繰り返すことにより、滞留した水分を燃料流路13内から排出させる。
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施の形態において、燃料電池システムの運転を停止させた際に水分が滞留したことが検出された場合の動作について説明する。
図6は本発明の第2の実施の形態における燃料電池システムの運転を停止する際の動作を示すフローチャートである。
まず、車両の運転者がメインスイッチ等を操作して運転の停止を選択すると、燃料電池システムの制御手段に運転の停止命令が伝えられ、燃料電池システムの運転を停止する動作、すなわち、停止処理の動作が行われる(ステップS11)。なお、停止処理の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
続いて、減圧処理及び空気導入処理が行われ(ステップS12)、燃料電池スタック20の燃料流路13内の水素ガスが排出された後に、前記燃料流路13内に空気が導入される。なお、減圧処理及び空気導入処理の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。また、減圧処理及び空気導入処理の動作によって、燃料流路13内に滞留した水分が吹き飛ばされ、燃料電池スタック20から排出されることも、前記第1の実施の形態と同様である。
続いて、水滞留センサ46によるセンシング、すなわち、水分が滞留していることを検出する動作が行われ、水分が滞留していないか否かが判断される(ステップS13)。そして、水分が滞留していない場合には、そのまま処理を終了するので、燃料電池スタック20は運転が停止された状態となる。
また、水分が滞留している場合には、再び、減圧処理及び空気導入処理が行われる。これによって、燃料流路13内に滞留した水分が吹き飛ばされ、燃料電池スタック20から排出される。
このように、本実施の形態においては、燃料流路13内に水分が滞留したことを検出する水滞留センサ46が配設されている。そして、燃料電池システムの定常運転時に水分が滞留していることが検出されると、水素ガスの排出処理を行って燃料電池スタック20の燃料流路13内における水素ガスの流速を高めることによって、滞留した水分を水素ガスとともに燃料流路13内から排出させる。これにより、水分が滞留したことを確実に検出し、適切に滞留した水分を排出させることができるので、水素ガスの消費量を抑制することができる。
また、停止処理の動作の後に燃料流路に水分が滞留していることが検出されると、減圧処理及び空気導入処理の動作を繰り返すことによって、滞留した水分を燃料流路13内から排出させる。そのため、滞留した水分を燃料流路13内から確実に排出させることができるので、次回に燃料電池システムを起動させる際に、反応ガスの置換をスムーズに行うことができ、単位セル11の劣化を防止することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
11 単位セル
12 セパレータ
13 燃料流路
20 燃料電池スタック
30 第2燃料排出管路
31 第1燃料排出管路
38 傾斜面
40 側端保持部
46 水滞留センサ
12 セパレータ
13 燃料流路
20 燃料電池スタック
30 第2燃料排出管路
31 第1燃料排出管路
38 傾斜面
40 側端保持部
46 水滞留センサ
Claims (4)
- 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池集合体と、
前記燃料流路から燃料ガスを排出する燃料排出管路と、
前記燃料電池集合体の燃料ガス排出側に配設された側端保持部とを有する燃料電池システムであって、
前記燃料排出管路における側端保持部内に形成された部分の下端は、前記燃料流路における最も燃料排出管路側の部分の下端よりも低く、かつ、傾斜面で前記燃料流路の下端と接続されていることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記燃料ガスの排出を制御する制御手段を有し、
該制御手段は、前記燃料流路から燃料ガスを排出する排出処理を所定のタイミングで実行する請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料流路内に水分が滞留したことを検出する水滞留センサを有し、
前記制御手段は、水滞留センサが前記燃料流路内に水分が滞留したことを検出すると、前記排出処理を実行する請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、燃料電池システムの運転を停止する停止処理が実行されると、前記排出処理を実行する請求項2に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007070021A JP2008234888A (ja) | 2007-03-19 | 2007-03-19 | 燃料電池システム |
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|---|---|
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| JP2007070021A Pending JP2008234888A (ja) | 2007-03-19 | 2007-03-19 | 燃料電池システム |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-03-19 JP JP2007070021A patent/JP2008234888A/ja active Pending
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