[go: up one dir, main page]

JP2008223164A - 複合繊維 - Google Patents

複合繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP2008223164A
JP2008223164A JP2007061191A JP2007061191A JP2008223164A JP 2008223164 A JP2008223164 A JP 2008223164A JP 2007061191 A JP2007061191 A JP 2007061191A JP 2007061191 A JP2007061191 A JP 2007061191A JP 2008223164 A JP2008223164 A JP 2008223164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
ethylene
unit
fiber
vinyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007061191A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Nakatsuka
均 中塚
Kazuhiko Tanaka
和彦 田中
Yuji Shintaku
裕二 新宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2007061191A priority Critical patent/JP2008223164A/ja
Publication of JP2008223164A publication Critical patent/JP2008223164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

【課題】エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体が本来備えている特性を損なうことなく、繊維化工程性、物性及び染色性が改良されている複合繊維を提供する。
【解決手段】半芳香族ポリアミド(B成分)と脂肪族ポリアミド(C成分)との混合物からなる混合樹脂成分(B+C成分)と、エチレン含有量が25〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)とからなる複合繊維であって、該エチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)が複合繊維表面の少なくとも一部を占めている複合繊維。
【選択図】図1

Description

本発明は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を一成分とする、繊維化工程性が良好で、耐アルカリ性・耐剥離性に優れ、そして染色性に優れた複合繊維に関する。
従来、合成繊維、例えばポリエステルやナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等の繊維は優れた物理的特性および化学的特性を有しており、衣料用途のみならず広く産業用途にも使用されており、工業的に貴重な価値を有している。
しかしながら、これら合成繊維は、吸湿および吸水性が低いため、肌着、中衣、シーツ、タオル等の吸湿・吸水性が要求される分野への進出は限定されているのが実情である。
例えばポリエステル繊維の場合には、従来から最大の欠陥とも云える吸湿・吸水性を改善する提案が種々なされている。具体的には、ポリエステル繊維を親水性後加工剤で後処理する方法やポリエステル繊維表面又は繊維内部を多孔質化して吸湿・吸水性を付与する方法などが提案されている。
しかしながら、これらの手法はいずれも吸湿・吸水性が不十分であったり、あるいは洗濯により付与された性能が低下するという問題があつた。近年、これら問題点を改善するために、親水性に優れる樹脂であるエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体を他の熱可塑性重合体、たとえばポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等と複合化し繊維化することにより吸湿・吸水性を改良しようとして各種の提案がなされている(特公昭56−5846号公報、特公昭55−1372号公報、特公平7−84681号公報等)。
しかしながら、複合する他の成分がポリエステル、ポリオレフィンの場合には、相溶性の悪さに起因する工程性の悪化、品質の低下などの問題があり、用途は限られたものであった。 また、ポリアミドの場合には、相溶性は良好であるが、通常のポリアミド(例えば、ナイロン−6、ナイロン−66等の脂肪族ポリアミド)の場合には、染色性において染色堅牢度が劣るため衣料用途への展開は限られたものであった。また、通常のポリアミドは、ガラス転移温度が室温付近にあるため物性変化が生じ易く、実用性にも問題があった。
本発明者等は、前記従来技術の問題点を克服し、エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体が本来備えている特性を損なうことなく、成分間の接着性や染色性が改良された複合繊維として、半芳香族ポリアミドとエチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体からなる複合紡糸繊維を提案している(特開2005−248344)。しかしながら、この繊維においても、まだ、繊維化工程性、物性及び染色性が不十分であるという欠点を有している。
特公昭56−5846号公報 特公昭55−1372号公報 特公平7−84681号公報 特開2005−248344
本発明は、前記の問題点を克服し、エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体が本来備えている特性を損なうことなく、上記特開2005−248344公報の発明で得られる繊維よりも、繊維化工程性、物性及び染色性が改良されている複合繊維を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミドと(C)の混合物からなる混合樹脂成分(B+C成分)と、エチレン含有量が25〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)とからなる複合繊維であって、該エチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)が複合繊維表面の少なくとも一部を占めている複合繊維である。好ましくは、上記混合樹脂成分(B+C成分)を構成する半芳香族ポリアミド(B)が、ジカルボン酸単位とジアミン単位から構成され、ジカルボン酸単位の60〜100モル%が芳香族ジカルボン酸単位で、ジアミン単位の60〜100モル%が脂肪族ジアミン単位であり、かつ混合樹脂成分(B+C成分)を構成する半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の質量比率が70:30〜97:3の範囲である上記複合繊維の場合である。
また好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位がテレフタル酸単位であり、脂肪族ジアミン単位が1,9−ノナンジアミン単位である場合、さらに好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位がテレフタル酸単位であり、脂肪族ジアミン単位が1,9−ノナンジアミン単位および2-メチル−1,8−オクタンジアミン単位からなり、かつ1,9−ノナンジアミン単位と2-メチル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比が40:60から99:1の範囲である場合である。
また、本発明において、混合樹脂成分(B+C成分)とエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)の複合比(質量比)が30:70〜90:10である場合が好適例として挙げられる。また、複合形態が海島型であり、海成分が上記エチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)であり、島成分が上記混合樹脂成分(B+C成分)である場合も好適例として挙げられる。
本発明に係わるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)は、エチレン−酢酸ビニル系共重合体のケン化物ポリマーである。該重合体(A)を構成するエチレン単位の量(エチレン含有量と称す)は、好ましくは25〜60モル%であり、より好ましくは30〜55モル%である。該共重合体(A)のエチレン含有量が60モル%を超えて高くなる、すなわちビニルアルコール単位の割合が低くなれば、得られるポリマーの融点が低くなり、後述する架橋アセタール化を行っても、満足な耐熱水性を有するものを得ることができない場合がある。またエチレン含有量が60モル%を越える場合には、水酸基の減少のために親水性等の特性が低下し、目的とする親水性を有する天然繊維ライクの風合が得られにくくなる。一方、繊維構造から見ると、ビニルアルコール単位の割合が75%を超えて高くなりすぎると、溶融紡糸性が低下し、紡糸または延伸時に単糸切れ、断糸が多くなる。
特に本発明においては、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)を高融点の半芳香族ポリアミド(B)と複合紡糸するためには、紡糸温度を250℃以上にする必要が通常生じるが、共重合体(A)中のビニルアルコール単位の割合が多くなれば、示差走査熱量計(DSC)測定による融点ピークが高温側にシフトし、半芳香族ポリアミド(B)と複合紡糸が可能とはなるが、一方でエチレン含有量が少ないために溶融紡糸性が低下する傾向がある。従って、半芳香族ポリアミド等の高融点ポリマーとを複合紡糸することを考慮すれば、エチレン含有量が30〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体を使用することが好ましい。
本発明の複合繊維に用いられるもう一方の成分である半芳香族ポリアミド(B成分)は、実質的にジカルボン酸単位およびジアミン単位からなり、耐アルカリ性、耐酸性、強度などの諸物性の点で、そのいずれか一方の単位が芳香族化合物を主体とするものである。好ましくは、ジカルボン酸単位の60〜100モル%が芳香族ジカルボン酸単位からなる場合で、より好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位としてテレフタル酸単位を60モル%以上、さらに好ましくは75モル%以上含有している場合であり、特に90モル%以上含有している場合が好ましい。ジカルボン酸単位およびジアミン単位のいずれもが芳香族化合物を主体とするものでない場合には、得られる繊維の耐アルカリ性、耐酸性、強度などの諸物性が低下する。
テレフタル酸単位以外の他のジカルボン酸単位としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、2,6−ナフタシンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から誘導される単位を1種または2種以上含ませることができる。耐薬品性、耐熱性などの点から、上記したジカルボン酸単位の中でも、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸単位を含む場合が好ましい。
さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの官能基を3個以上有する多価カルボン酸を、繊維化が可能な範囲内で含ませることもできる。
ジアミン単位としては、脂肪族ジアミン単位を60モル%〜100モル%含有している場合が好ましく、75モル%以上含有している場合がより好ましく、90モル%以上含有している場合が特に好ましい。脂肪族ジアミン単位の含有率が60モル%未満の場合には、得られる繊維の耐酸性、強度などが低下する。
ジアミン単位としてもっとも好ましい具体的化合物としては、1,9−ノナンジアミンが挙げられるが、1,9−ノナンジアミン単位以外の他のジアミン単位としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミンなどの脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミンなどの脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、キシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどの芳香族ジアミンから誘導される単位を1種または2種以上含ませることができる。
1,9−ノナンジアミン単位以外の他のジアミン単位を含有させる場合は、例えば、電池用セバレーターなどの耐熱性、耐加水分解性、耐薬品性等が要求される用途に用いることを考慮して、ジアミン単位として、2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を導入することが好ましい。
そして、ジアミン単位が、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を含有する場合は、ジアミン単位の60〜100モル%が1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位からなり、かつ1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比が40:60〜99:1である場合が好ましく、70:30〜95:5である場合がさらに好ましい。
半芳香族ポリアミド(B)の製造法は特に制限されず、結晶性ポリアミドを製造する方法として知られている任意の製造方法を用いることができる。例えば、酸クロライドとジアミンを原料とする溶液重合法あるいは界面重合法、ジカルボン酸とジアミンを原料とする溶融重合法、固相重合法、溶融押出機重合法などの方法により重合可能である。
本発明で使用される半芳香族ポリアミド(B)の対数粘度は、後述する方法で測定した場合に、0.4〜2.0の範囲内が好ましく、0.4未満ではペレット化ができない。2.0より大きいものは重合が困難である。好ましくは、繊維物性や繊維化工程性の点で0.6〜1.4の範囲であり、より好ましくは0.7〜1.2の範囲である。
さらに、本発明に使用する脂肪族ポリアミド(C)として、例えば、ポリカプロラミド(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン−2,6)ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8,6)、ポリデカノメチレンアジパミド(ナイロン−10,6)、ポリドデカメチレンセバカミド(ナイロン−10,8)、あるいは、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)、エチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)などが挙げられる。
これらのポリアミド類のなかで、本発明により好適なものとして、ナイロン−6、ナイロン−6,6およびナイロン−6/12が挙げられる。なかでも最も好適なものとして、ナイロン−6が挙げられる。
本発明では、半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の合計量に対し脂肪族ポリアミド(C)が質量比率3〜30%の範囲で混合されていることが、繊維工程安定性、強度向上性、染色性を高める上で好ましい。より好ましくは5〜25%である。混合比率が3%未満では、繊維工程安定化効果、強度向上効果、染色性向上効果が得られない。また30%より高い場合は、繊維化工程性が悪化し、染色堅牢度が低下するため好ましくない。
本発明に用いるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)および半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の混合物(B+C成分)には帯電防止剤、二酸化チタンなどの艶消剤及び熱安定性の酸化防止剤等を添加しても構わない。
さらに、複合繊維にする場合のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)と、半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の混合物(B+C成分)の複合比は、前者:後者(質量比)=30:70〜90:10であることが好ましく、複合形態や繊維形状に応じて両者の複合比を上記範囲内で調整することができる。エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)の複合比が30質量%未満の場合、すなわち半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の混合物(B+C成分)が70質量%を越える場合には、吸湿・吸水性能的に不十分であり、ソフトな風合いが得られない。一方、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)の複合比が90質量%を越える場合、すなわち半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の混合物(B+C成分)が10質量%未満の場合には、繊維強度が不十分となり、染色による発色性が不充分なものとなる。
また、複合形態は、例えば図1のイからヲに示すような従来公知の複合形態であれば特に制限はないが、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)の有する親水性、および風合改良性を発現させるためには、複合繊維の表面の少なくとも一部を占めていることが必要で、好ましくは該表面の30%以上がエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)である場合である。
複合形態の具体例としては、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)を海成分とする海島型、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)を鞘成分とする同心又は偏芯芯鞘型、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)と、半芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミドの混合物(B+C成分)がサイドバイサイドで貼り合わされたバイメタル型、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)からなる層と半芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミドの混合物(B+C成分)からなる層が交互に複数枚積層された多層積層型などが挙げられるが、なかでも上記海島型がエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)の有する特性を充分に生かせることから最も好ましい。
複合繊維の断面形状としては、丸断面や楕円断面であっても、或いは三角形、多角形、扁平等の異型断面であっても良い。
つぎに本発明の複合繊維の製造方法について説明する。
本発明の複合繊維の製造方法は、まずエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)と、熱可塑性ポリアミド(B)ポリアミド樹脂(C)の混合物(B+C成分)とをそれぞれ別の押出機で溶融押出し、各々紡糸ヘッドへ導入し、目的とする個々の複合形状を形成させる紡糸口金を経由して溶融紡出する。この場合の溶融紡出温度、溶融紡出速度などは特に制限されないが、複合紡糸するポリマーのうちのより高い融点を持つポリマーの融点Tm(℃)に対して、溶融紡出温度を(Tm+約20℃〜Tm+約40℃)の範囲に設定し、かつ溶融紡出速度(溶融紡出量)を約20〜50g/紡糸孔1mm・分程度とすると、品質の良好な複合繊維を良好な紡糸工程性で得ることができるので好ましい。
また、紡糸口金における紡糸孔の大きさや数、紡糸孔の形状なども特に制限されず、目的とする複合繊維の単繊維繊度、トータルデニール、断面形状などに応じて調節することができるが、紡糸孔(単孔)の大きさを約0.018〜0.07mm程度にしておくのが望ましい。紡糸口金の孔周囲にノズル汚れが堆積して糸切れが発生する場合は、ノズル孔出口がテーパー状に広がった形状にしたり、口金下の雰囲気をスチームシールして酸素を遮断する手法を用いるのが好ましい。
そして、上記によって溶融紡出した複合繊維を、一旦、複合紡糸するポリマーのうちガラス転移温度の低いポリマーのガラス転移温度以下の温度、好ましくはガラス転移温度よりも10℃以上低い温度に冷却する。この場合の冷却方法や冷却装置としては、紡出した複合繊維をそのガラス転移温度以下に冷却できる方法や装置であればいずれでもよく特に制限されないが、紡糸口金の下に冷却風吹き付け筒などの冷却風吹き付け装置を設けておいて、紡出されてきた複合繊維に冷却風を吹き付けてガラス転移温度以下に冷却することが好ましい。
その際に冷却風の温度や湿度、冷却風の吹き付け速度、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け角度などの冷却条件も特に制限されず、口金から紡出されてきた複合繊維を繊維の揺れなどを生じないようにしながら速やかに且つ均一にガラス転移温度以下にまでに冷却できる条件であればいずれでもよい。
なかでも、冷却風の温度を約20〜30℃、冷却風の湿度を20〜60%、冷却風の吹き付け速度を0.4〜1.0m/秒程度として、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け方向を紡出方向に対して垂直にして紡出した複合繊維の冷却を行うのが、高品質の複合繊維を円滑に得ることができるので好ましい。また、冷却風吹き付け筒を用いて前記の条件下で冷却を行う場合は、紡糸口金の直下にやや間隔をあけてまたは間隔をあけないで、長さが約80〜160cm程度の冷却風吹き付け筒を配置するのが好ましい。
また、引取り速度は、一旦巻き取ってから延伸処理を行う場合、紡糸直結の一工程で紡糸延伸して巻き取る場合、延伸を行わずに高速でそのまま巻き取る場合で異なるが、おおよそ500m/minから7000m/minの範囲で引き取ることができる。500m/min未満の場合には紡糸できないことはないが、生産性の点で劣る。一方、7000m/minを越えるような超高速では、繊維の断糸が起こりやすい。生産性及び生産コストの面からは、紡糸直結延伸方式で繊維化することが好ましい。
本発明において、紡糸された複合繊維は延伸されるが、延伸倍率としては2〜5倍でかつ破断伸度の60〜85%が好ましい。
このようにして延伸して得られた複合繊維の太さとしては、衣料用途には0.5〜5デシテックスの範囲が好ましく、また産業資材分野には、0.5〜30デシテックスが好ましい。
このようにして得られた繊維は、マルチフィラメント糸として、あるいはカットしてステープル繊維として使用することが可能であり、マルチフィラメント糸として用いる場合には、そのトータルデニールとしては30〜200デシテックスが一般的である。
なお、本発明の繊維は、必要により染色される。なお、複合繊維を構成するポリマー中に、染料や顔料を添加しておくことにより原着繊維とすることも可能である。さらに、本発明の繊維を構成するポリマーには、必要により各種の添加剤や安定剤等を添加したり、さらには繊維表面に、各種油剤、表面処理剤を付与したり、更に各種の表面処理方法を行ない、必要な特性を付加することも可能である。
本発明の繊維を必要により染色する。染色に用いる染料としては、分散染料が代表例として挙げられる。
本発明で得られる複合繊維は、織物、編物、不織布等の布帛に加工され、吸湿および吸水性が高いため、肌着、中衣、シーツ、タオル、ハンカチ、パジャマ等の吸湿、吸水性が要求される分野に使用される。また、電池用セパレータやフィルター等の産業資材分野にも用いることができる。
本発明の繊維は、吸湿・吸水性に優れ、さらに熱水条件下での寸法安定性に優れ、更に染色性や耐剥離性に優れ、かつ繊維物性の点においても優れたものであり、衣料用途のみならず、産業資材分野にも用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例中の測定値は以下の方法により測定されたものである。
[ポリアミドの対数粘度]
濃硫酸を用いて30℃の恒温槽中でウベローデ型粘度計を用いて測定した値から算出。
[繊維強度および伸度]
JISL1013に準拠して測定。
[繊維化工程性]
2000kgの複合繊維を紡糸製造した際の毛羽・断糸の発生状況で評価。
○:毛羽、断糸の発生なく良好
△:断糸はなく、毛羽の発生が僅かに認められる
×:断糸が1回以上発生
[染色性]
筒編みについて下記の条件で染色したときの発色性を10人のパネラーにより官能評価を行った。その結果を各人に、非常に優れる2点、優れる1点、劣る0点として採点してもらい、総合点で3段階に分けた。
○:合計点が15点以上
△:合計点が6〜14点
×:合計点が5点以下
[筒編み処理条件]
(前処理)
ビスエチレンジオキシノナン 15%omf
マレイン酸 1g/l
アニオン活性剤 1g/l
90℃×30分
(染色)
Diamix Navy Blue SPHconc 3%omf
分散剤 1g/l
酢酸 (50%) 1g/l
浴比 1:50 115℃×40分
(還元洗浄)
ハイドロサルファイト 1g/l
水酸化ナトリウム 1g/l
アミラジンD(第一工業製薬社製) 1g/l
80℃×20分
[液汚染]
上記条件で処理した筒編地をJISL−0844 A−2法により液汚染による染色堅牢度を調べた。
[複合繊維の各成分の接着性]
24〜48フィラメントを1500T/Mの撚をかけ、そのままの状態で糸条を切断し、切断面のフィラメントの剥離状態を観察した。切断個所を10個所について、下記の基準により評価した。
○:剥離程度が1割未満の場合
△:剥離程度が1〜3割の場合
×:剥離程度が3割を越える場合
実施例および比較例で使用した半芳香族ポリアミドの製造方法を以下の参考例に示す。
参考例1〜2
表1に示す量のテレフタル酸、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、安息香酸、次亜リン酸ナトリウム−水和物(原料に対して0.1質量%)および蒸留水2.2リットルを、内容積20リットルのオートクレープに添加し、窒素置換を行った。ついで100℃で30分間攪拌し、2時間かけて内温を210℃に昇温した。この時、オートクレープは2.2×10Paまで昇圧した。そのまま1時間反応を続けた後、230℃に昇温し、その後2時間、230℃に保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2.2×10Paに保持しながら反応を続けた。次に、30分かけて圧力を9.8×10Pa まで下げ、さらに1時間反応を続けてプレポリマーを得た。このプレポリマーを100℃、減圧下で12時間乾燥し、2mm以下の大きさまで粉砕した。
粉砕物を230℃、1.3×10Pa下にて10時間固相重合することによりポリマーを得た。得られたポリマーの対数粘度を表1に示す。
Figure 2008223164
実施例1
複合繊維を構成する混合樹脂成分の半芳香族ポリアミド(B)として、表1に示した参考例2の半芳香族ポリアミド(PA9MT)を用い、また脂肪族ポリアミド(C)としてナイロン6(宇部興産社製:UBEナイロン6、極限粘度1.4)を用い、PA9MT/ナイロン6=85/15でブレンドし、もう一方の複合成分(A)として、エチレン含有量が44モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体を用いた。これら半芳香族ポリアミド−脂肪族ポリアミドの混合物(B+C成分)とエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)を個別に溶融押出し、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A成分)を海、半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の混合物(B+C成分)を島とし、島数が12個の海島断面を形成させる紡糸ヘッドへ供給し、計量部分の径が0.25mmφ、ランド長さ0.5mmでしかもノズル孔出口がラッパ状に広がり出口径が0.5mmφになっている24ホール丸孔ノズルから、紡糸温度290℃で溶融紡出した(表2参照)。
紡糸口金直下に長さ1.0mの横吹き付け型の冷却風吹き付け装置を設置しておき、口金から紡出した複合繊維を直ちにその冷却風吹き付け装置に導入して、温度25℃、湿度65RH%に調整した冷却空気を0.5m/秒の速度で紡出繊維に吹き付けて、繊維を60℃以下(冷却風吹き付け装置の出口での繊維の温度=40℃)にまで冷却した。
吐出された該複合繊維の紡糸原糸を1000m/分で引き取り、捲取ることなく連続して延伸し、150℃で熱セットしながら3.5倍に延伸し3500m/分で84デシテックス/24フィラメントの複合繊維延伸糸を採取した。得られた繊維の物性、染色性、接着性、紡糸工程性、染色堅牢度を表2に示した。
表2の結果から明らかなように、実施例1のものは、繊維化工程性、染色性、接着性および繊維物性のいずれにおいても優れたものであった。
実施例2〜4
実施例2は、A成分とB成分の複合比率を変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。実施例3、4はC成分の脂肪族ポリアミド樹脂を変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。
表2の結果から明らかなように、実施例2〜4のものは、いずれも、繊維化工程性、染色性、接着性および繊維物性の全てにおいて優れたものであった。
実施例5〜6
実施例5は、B成分の半芳香族ポリアミドとC成分の脂肪族ポリアミドの比率を変更し、実施例6は、表2に示した参考例1の半芳香族ポリアミドを用い、B成分の半芳香族ポリアミドとC成分の脂肪族ポリアミドの比率を変更した以外は実施例1と同様に実施した。
表2の結果から明らかなように、実施例5〜6のものは、いずれも、繊維化工程性、染色性、接着性および繊維物性の全てにおいて優れたものであった。
実施例7
A成分のエチレン共重合の割合を表2に示す様に変更し、繊維の断面形状を図ロのものに変更した以外は実施例1と同様に実施した。
表2の結果から明らかなように、実施例7のものは、繊維化工程性、染色性、接着性および繊維物性において優れたものであった。
比較例1〜2
比較例1は、C成分の脂肪族ポリアミドを用いないこと以外は実施例1と同様に実施した例である。比較例2は、B成分の半芳香族ポリアミドと用いずに全量C成分の脂肪族ポリアミドを用いた以外は実施例1と同様に実施した場合の結果である。
表2から明らかなように、比較例1のものは、上記実施例のものと比べて、接着性、発色性および繊維化工程性において劣るものであった。一方、比較例2のものは、発色性、接着性においては問題なかったが、繊維化工程性および物性に劣り、液汚染の点でも、上記実施例のものより遥かに劣るものであった。
Figure 2008223164
本発明の複合形態の例を現す繊維断面模式図である。
符号の説明
A:エチレンビニルアルコール共重合成分
B+C:半芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミドの混合成分

Claims (6)

  1. 半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)との混合物からなる混合樹脂成分(B+C成分)と、エチレン含有量が25〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)とからなる複合繊維であって、該エチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)が複合繊維表面の少なくとも一部を占めている複合繊維。
  2. 混合樹脂成分(B+C成分)を構成する半芳香族ポリアミド(B)がジカルボン酸単位とジアミン単位から構成され、ジカルボン酸単位の60〜100モル%が芳香族ジカルボン酸単位で、ジアミン単位の60〜100モル%が脂肪族ジアミン単位であり、かつ混合樹脂成分(B+C成分)を構成する半芳香族ポリアミド(B)と脂肪族ポリアミド(C)の質量比率が70:30〜97:3の範囲である請求項1に記載の複合繊維。
  3. 芳香族ジカルボン酸単位がテレフタル酸単位であり、脂肪族ジアミン単位が1,9−ノナンジアミン単位である請求項2に記載の複合繊維。
  4. 芳香族ジカルボン酸単位がテレフタル酸単位であり、脂肪族ジアミン単位が1,9−ノナンジアミン単位および2-メチル−1,8−オクタンジアミン単位からなり、かつ1,9−ノナンジアミン単位:2-メチル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比が40:60〜99:1の範囲である請求項2または3に記載の複合繊維。
  5. 混合樹脂成分(B+C成分)とエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)の複合比(質量比)が30:70〜90:10である請求項1に記載の複合繊維。
  6. 複合形態が海島型であり、海成分がエチレン−ビニルアルコール系共重合体成分(A成分)であり、島成分が混合樹脂成分(B+C成分)である請求項1に記載の複合繊維。
JP2007061191A 2007-03-12 2007-03-12 複合繊維 Pending JP2008223164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007061191A JP2008223164A (ja) 2007-03-12 2007-03-12 複合繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007061191A JP2008223164A (ja) 2007-03-12 2007-03-12 複合繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008223164A true JP2008223164A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39842108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007061191A Pending JP2008223164A (ja) 2007-03-12 2007-03-12 複合繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008223164A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102454048A (zh) * 2010-10-27 2012-05-16 上海杰事杰新材料(集团)股份有限公司 一种耐高温尼龙无纺布及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0978352A (ja) * 1995-09-06 1997-03-25 Ube Ind Ltd ポリアミドモノフィラメント
JP2005248344A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Kuraray Co Ltd 複合繊維

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0978352A (ja) * 1995-09-06 1997-03-25 Ube Ind Ltd ポリアミドモノフィラメント
JP2005248344A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Kuraray Co Ltd 複合繊維

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102454048A (zh) * 2010-10-27 2012-05-16 上海杰事杰新材料(集团)股份有限公司 一种耐高温尼龙无纺布及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011122272A1 (ja) 吸湿性繊維およびその製造方法
JP5813747B2 (ja) カチオン可染ポリエステル繊維及び複合繊維
JP6793238B2 (ja) ポリアミド繊維の製造方法
US12037715B2 (en) Semi-aromatic polyamide fiber and method for producing same
JPH06136618A (ja) 吸湿性に優れた芯鞘型複合繊維
JP2011157646A (ja) ポリエステル極細繊維
JP4459657B2 (ja) 複合繊維
JP2008223164A (ja) 複合繊維
JP4459667B2 (ja) 複合繊維
JP3784742B2 (ja) 高吸湿・吸水性ポリビニルアルコール共重合体複合繊維
JP4027537B2 (ja) 分割型複合繊維
JP3784706B2 (ja) 多芯複合繊維
JP3728498B2 (ja) 複合繊維
JP3657552B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維
JP4727089B2 (ja) 複合繊維
WO2001023650A1 (fr) Fil multifilamentaire de poly(trimethylene terephtalate)
JP4271594B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維
JP2000234218A (ja) 保温性と優れた風合いを有するポリアミド複合繊維
JP3657572B2 (ja) 高吸湿・吸水性ポリビニルアルコール系重合体繊維
JP4002036B2 (ja) 易分割性ポリアミド系複合繊維
JPH03152215A (ja) 高強度高耐久性複合繊維
JP3665288B2 (ja) 混紡糸
JP3728499B2 (ja) 芯鞘型複合繊維
JP2004308021A (ja) 特殊断面繊維
JP2003129327A (ja) 特殊断面繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20100208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A521 Written amendment

Effective date: 20110325

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120717

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02