[go: up one dir, main page]

JP2008208451A - オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008208451A
JP2008208451A JP2007262057A JP2007262057A JP2008208451A JP 2008208451 A JP2008208451 A JP 2008208451A JP 2007262057 A JP2007262057 A JP 2007262057A JP 2007262057 A JP2007262057 A JP 2007262057A JP 2008208451 A JP2008208451 A JP 2008208451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stainless steel
hydrogen
austenitic stainless
diffusible
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007262057A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukitaka Murakami
敬宜 村上
Saburo Matsuoka
三郎 松岡
Yoji Mine
洋二 峯
Toshihiko Kanezaki
俊彦 金▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Kyushu University NUC
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2007262057A priority Critical patent/JP2008208451A/ja
Publication of JP2008208451A publication Critical patent/JP2008208451A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D3/00Diffusion processes for extraction of non-metals; Furnaces therefor
    • C21D3/02Extraction of non-metals
    • C21D3/06Extraction of hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/004Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/44Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D2211/00Microstructure comprising significant phases
    • C21D2211/001Austenite
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D2211/00Microstructure comprising significant phases
    • C21D2211/008Martensite

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

【課題】オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる非拡散性水素に着目して、これを除去したオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法を提供する。
【解決手段】オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素及び非拡散性水素を除去するために、オーステナイト系ステンレス鋼を0.2Pa以下の真空雰囲気で保持しながら、200〜500℃の加熱温度で、460時間以下の時間加熱する。よって、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下に除去する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、水素脆性を低減したオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法に関する。特に、オーステナイト系ステンレス鋼内に存在する水素が、オーステナイト系ステンレス鋼内に発生した疲労き裂の進展に及ぼす影響を低減したオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法に関する。
地球環境問題の面から次世代エネルギーとしての水素の利用が注目されており、そのための研究開発が活発に行われている。特に、水素を燃料とした燃料電池車輌、定置用燃料電池の開発等その実用化が重要課題として注目されている。この燃料電池システムにおける高圧水素タンクや各種部品、配管等の材料としてステンレス鋼の使用が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。
表1に代表的なオーステナイト系ステンレス鋼の成分を例示している。この表1の第1列は、日本工業規格(以下、略してJIS(Japan Industrial Standard)規格という。)によって定められたステンレス鋼及び耐熱鋼の名称である。表1の最後の一覧は、ステンレス鋼のビッカース硬さ(以下、HV(Vickers hardness)という。)を示している。その他の欄は、ステンレス鋼に含有される化学成分であり、成分の単位は、質量%で表されている。水素(H)の場合は、その含有量が質量ppmで表されている。
Figure 2008208451
水素は、金属材料中に侵入し、材料の静的強度や疲労強度を低下させることが知られている(例えば、非特許文献1、2)。この水素を除去する方法、水素の影響を予測する方法は、いろいろ提案されている。例えば、特許文献2には、オーステナイト系ステンレス鋼をめっき処理後270〜400℃の温度で10分間以上保持して加熱処理し、水素脆性の防止のための水素除去を行っている。特許文献3には、オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化の程度を化学成分で予測し判定する方法を開示している。
非特許文献1には、SUS304、SUS316、SUS316L準拠のオーステナイト系ステンレス鋼の疲労試験結果を発表している。この疲労試験は、これらのオーステナイト系ステンレス鋼を、水素でチャージしたそれぞれのオーステナイト系ステンレス鋼と比較して行われたものである。水素チャージしたSUS304及びSUS316の疲労き裂進展速度は、未チャージの場合と比べて速くなっている。SUS316Lの場合は、明確な差がない。
更に、試験片に予ひずみを与えた後に、100μm程度の微小な穴を形成したJIS規格のSUS304、SUS316Lオーステナイト系ステンレス鋼の疲労試験結果を発表している。水素チャージしたSUS304は、未チャージの場合と比べ、疲労き裂進展速度が10倍加速している。SUS316Lの場合は、疲労き裂進展速度が2倍加速している。
しかしながら、準安定なオーステナイト系ステンレス鋼でも、冷間加工や繰返し応力により加工誘起マルテンサイト変態する可能性がある。JIS規格のSUS316L等のようなオーステナイト系ステンレス鋼に関して、疲労き裂進展速度に水素の影響が殆ど無いという認識が研究者の団体である学会内部をはじめ、産業界の間の当業者では一般的な常識であった。この常識を覆す結果を示したことで、5Hz以下の低周波数による繰返し荷重を加えて上記の結果を得ており、非常に意義がある。
言い換えれば、SUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼は、低周波数の繰返し荷重によって疲労き裂の進展速度が加速されることが確認された。一方、非特許文献2には、「(3)オーステナイト系ステンレス鋼において変態により生じたマルテンサイト相は、材料中を拡散する水素の通り道となり、水素の拡散係数を上昇させる。(130頁を参照)」と指摘している。
特開2004−339569号公報 特開平10−199380号公報 特開2005−9955号公報 金崎俊彦、楢崎千尋、峯洋二、松岡三郎、村上敬宜 「予ひずみを与えたオーステナイト系ステンレス鋼の疲労き裂進展に及ぼす水素の影響」 日本機械学科〔No.05-9〕 M&M2005材料力学シンポジウム講演論文集(’05.11.4-6, 福岡市)、P86、p.595-596 金崎俊彦、楢崎千尋、峯洋二、松岡三郎、村上敬宜 「ステンレス鋼の疲労き裂進展特性に及ぼす水素の影響とマルテンサイト変態」 日本機械学会論文集(A編) 72巻723号(2006−11)、p123−130。 (原稿受け付け 2006年5月1日)
しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼において、外部からチャージされた拡散性水素、及び結晶内に内在する非拡散性水素がどのように上記の疲労き裂の進展速度に関係しているかが十分に解析されていないのが現状である。更に、材料中のマルテンサイト変態量の変化、水素拡散速度の加速の効果、及び疲労き裂進展速度に拡散性水素と非拡散性水素がどのように影響を与えるのかその関係が十分に解明されていない。
更に、ステンレス鋼を水素燃料利用関連の機器、装置に使用すると、その使用環境によって様々な環境の影響を受ける。例えば、燃料電池車輌用の高圧水素容器や配管等にステンレス鋼を使用した場合、その高圧水素容器への水素ガスの充填、その消費等により、荷重と解放が比較的遅いサイクルで繰り返される。ところが、過去の疲労試験は、この遅いサイクルは想定されていない。即ち、繰返し速度が速い疲労試験により、このように1サイクルの時間が長い荷重による疲労試験は代替されると考えられていた。
また外気温による温度変化等による低周波数の繰返し荷重が発生する。例えば、外気温変化による繰返し荷重は、昼夜の温度差によるステンレス鋼自身の圧縮と伸張、ステンレス鋼部品と連結された部品の圧縮と伸張による熱応力が考えられる。その周波数は、例えば、昼と夜の温度差は数度から10℃以上になり、24時間1周期になる。燃料電池車輌関連の設備で、高圧水素タンク、燃料電池用の燃料供給用の設備等が上記のような1日単位の周期を持つこと及び水素充填時間が長いことになる。その他に、燃料電池車輌が走行する環境に依存して数℃から数十℃の温度差と、サブ秒〜数時間単位の周期がある。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼の疲労き裂の進展速度に及ぼす水素の影響を低減するためのオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法を提供する。
本発明の他の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素及び非拡散性水素に着目して、両者を除去したオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼に存在し、1サイクルの時間が長い繰返し荷重で問題となる拡散性水素、及び非拡散性水素に着目して、これを除去したオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼の製造工程で、オーステナイト系ステンレス鋼に存在する拡散性水素、及び非拡散性水素を除去するオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法を提供することにある。
単語の定義
本発明は、次の技術用語を次に定義された意味で使用する。水素チャージとは、材料中に水素を侵入させることを意味する。水素チャージの方法とは、材料を高圧水素チャンバーに暴露する方法、陰極チャージを施す方法、及び化学溶液等に浸漬させる方法を意味する。疲労き裂進展とは、材料中に製造過程で発生した欠陥やき裂、又は材料に人工的に導入した穴等から繰返し荷重を受けてき裂が大きくなっていくことを意味する。
疲労き裂進展速度は、疲労き裂が進展する速さを意味する。オーステナイト系ステンレス鋼とは、Cr−Ni系の鉄鋼材料をいい、FeにCrとNiを加え、腐食性環境等に対する耐食性を増大させたオーステナイト相を有するステンレス鋼である。このステンレス鋼の例示を表1に示している。オーステナイト相とは、純度100%の鉄(Fe)において911〜1392℃の温度領域にある鉄の相であり、面心立方格子構造(以下、FCC(Face Centered Cubic Lattice)構造という。)を有する。
図11(a)には面心立方格子を図示している。FeにCrやNi等の合金元素を添加することにより室温でもオーステナイト相が存在できる。マルテンサイト相は、高温の安定なオーステナイト相から鋼を急冷する事によって得られる組織であり、体心立方格子構造(以下、BCC(Body Centered Cubic Lattice)構造という。)を有する。図11(b)には体心立方格子を図示している。また、常温において、オーステナイト相の状態のステンレス鋼に応力等の冷間加工を加えることによりマルテンサイト相を生じることがある。
このように冷間加工により、FCC構造のオーステナイト相からBCC構造のマルテンサイト相への変態を加工誘起マルテンサイト変態という。拡散性水素とは、材料中に存在する水素で、室温で時間と共に材料から外に出る水素を言う。この拡散性水素は、材料の水素脆性の原因となるものである。非拡散性水素とは、材料中に存在する水素で、室温から200℃程度までの温度でも時間と共に材料から外に出ていけない水素を言う。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の発明者等は、オーステナイト系ステンレス鋼中の非拡散性水素が、疲労き裂進展に関係していることを突き止めた。
本発明は、結晶構造が面心立方格子構造であるオーステナイト相を有するオーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法に関するものである。本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素及び非拡散性水素を除去して、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下に除去したものであることを特徴とする。
拡散性水素及び非拡散性水素の除去は、オーステナイト系ステンレス鋼を200℃以上の加熱温度で加熱処理すると良い。また、このときの加熱処理のための加熱温度の上限は、500℃以内が好ましい。これらの拡散性水素、及び非拡散性水素を除去するための加熱処理は、真空雰囲気下で行われると良い。
また、加熱温度は、200〜500℃の温度範囲であり、オーステナイト系ステンレス鋼に存在し、繰返し荷重による加工誘起マルテンサイト相を介して拡散して、応力集中を受けるき裂部に集結して、オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素、及び非拡散性水素を除去して、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を上述の量にすると良い。
加熱温度は、オーステナイト系ステンレス鋼のクロム(Cr)炭化物が加熱により析出する温度である鋭敏化温度より低い温度であると良い。また、上述の真空雰囲気は、0.2Pa以下の環境であると良い。更に、加熱処理は、上述の真空雰囲気と加熱温度で460時間以下の時間保持すると良い。
拡散性水素、及び非拡散性水素を除去した後、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)の量は、0.00004質量%(0.4質量ppm)以下であることが望ましい。更に、拡散性水素、及び非拡散性水素を除去した後、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)の量は、0.00001質量%(0.1質量ppm)以下であることがもっと望ましい。
オーステナイト系ステンレス鋼の製造工程で、所定時間加熱処理して、水素を除去し、水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下にすると良い。このとき、熱処理温度は、200℃以上で、ステンレス鋼の融点温度未満であることが好ましい。このための加熱時間は、30秒以上、数十時間以下であることが好ましい。この製造工程は、不活性ガスフロー雰囲気であると良い。オーステナイト系ステンレス鋼の製造工程は、ステンレス鋼を製造するとき用いられる、溶体化処理、時効処理の工程を含むものである。
製造工程での、水素の除去処理は、真空雰囲気、又は、水素分圧が低い雰囲気、例えば、不活性ガス雰囲気であることができる。また、加熱処理の時間は、数分から数十時間程度であることが好ましい。
加熱処理の温度は、溶体化処理の場合、920℃以上の温度であることが最も好ましい。
加熱処理の温度は、時効処理の場合、700℃以上の温度であることが最も好ましい。
更に、オーステナイト系ステンレス鋼は、上述の表1のオーステナイト系ステンレス鋼又は、オーステナイト系の耐熱鋼であることが好ましい。
本発明によると、次の効果が奏される。本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼を200℃以上の温度で加熱処理して、オーステナイト系ステンレス鋼中の非拡散性水素と拡散性水素を除去し、疲労き裂進展に強いオーステナイト系ステンレス鋼を提供することが可能になった。
以下、本発明の実施の形態を実験例に変えて説明する。まず、オーステナイト系ステンレス鋼に発生した疲労き裂の進展速度に水素がどのように影響しているかを説明する。表1に示したSUS304、SUS316、SUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼は通常の加熱処理(溶体化処理)を施した後でも、1〜4.7質量ppmの非拡散性水素を含む。従来、当業者の間で、この非拡散性水素は水素脆性に影響が無いとみなされていた。
しかしながら、次に記述する疲労試験によって、非拡散性水素は水素脆性に影響があることが判明された。非拡散性水素による水素脆性は、特に0.0015Hz程度(1サイクルの繰返し時間が約11分)の低周波数の疲労試験速度の場合において確認されたものである。本発明の発明者等が次の実験を行い、非拡散性水素がどのように疲労き裂の進展速度に影響しているかを観察した。実験の一例を示す。
試験片
使用した材料は、表1に示したオーステナイト系ステンレス鋼SUS304、SUS316、及び、SUS316L(A)(以下、単にSUS316Lという。)である。SUS304、SUS316、SUS316Lは、溶体化処理を行ったものを用いた。図1(a)には、疲労試験片の形状を図示している。試験片の表面は、エメリー紙で#2000まで研磨した後、バフ研磨により仕上げたものである。
疲労き裂進展を容易に観察するために、図1(b)に示すような直径100μm、深さ100μmの人工微小穴を疲労試験片の長さ方向の中央部で、かつ半径方向にその先端の角度120度のドリルで開けた。試験片の試験部の中央に人工微小穴を導入した。試験部は、試験片の中央の円柱部分で、円柱の長さが約20mmである。この円柱の上面と底面が平行かつ試験片の長さ方向の軸線に垂直である。図2には、試験部の概要及び導入された人工微小穴の形状を図示している。水素チャージされた疲労試験片の場合は、水素チャージ終了直後に、再びバフ研磨を施して人工微小穴を開けた。
X線回折
オーステナイト系ステンレス鋼に対しては、疲労試験片の試験部のマルテンサイト量をX線回折により測定した。X線回折は、株式会社リガク(東京都昭島市)製の微小部X線応力測定装置PSPC-RSF/KMによって行われた。定量分析はCrKα線を使用し、オーステナイト相{220}面及びマルテンサイト相{211}面の回折ピークの積分強度比より求めた。試験部に含有される疲労試験前のマルテンサイト量は、SUS304、SUS316、SUS316Lともに3%程度であった。
水素チャージされた試験部の場合も同じ3%程度であった。マルテンサイト量の測定は、人工微小穴を導入する前に2箇所で行った。この測定の領域の1つ目は、人工微小穴を導入する予定の位置を中心とする直径1mmの円の領域である。この測定の領域の2つ目は、人工微小穴を導入する予定の位置から試験片の長さ方向の軸を180度回転させた位置を中心とする直径1mmの円の領域である。つまり、2つ目の測定領域は、円柱上の1つ目の測定領域より、その円柱の反対側に位置する。
水素チャージ方法
水素チャージは、陰極チャージ法によって行った。水素チャージの条件は、pH=3.5の硫酸水溶液、白金陽極、電流密度i=27A/mである。溶液温度が50℃(323K)の場合は、672時間(4週間)、温度が80℃(353K)の場合は、336時間(2週間)の水素チャージを行った。硫酸水溶液は、蒸発による硫酸濃度の変化を小さくするために、1週間ごとに交換した。
予ひずみ材
水素による疲労き裂進展速度の加速とマルテンサイト変態量との関連について調べるためにSUS304、SUS316Lに対して予ひずみを与え、マルテンサイト変態させた試験片を用意した。図3に予ひずみ導入手順の概略図を示す。予ひずみは、マルテンサイト変態を促進させるために、−70℃のエタノール中で導入した。この予ひずみの導入後、試験片を図1(a)に示すような形状に加工した。SUS304に対しては、塑性ひずみ(真ひずみ)ε=0.28、SUS316Lに対しては塑性ひずみε=0.35の予ひずみを与えた。
予ひずみを与えた後のビッカース硬さ(測定荷重9.8N)を測定したところSUS304ではHV=426(10点平均)、SUS316ではHV=351(10点平均)であった。ばらつきは±4%以内であった。試験片を研磨した後、予ひずみ導入後の試験部のマルテンサイト量をX線回折により測定した。マルテンサイト量はSUS304では体積比で65〜69%、SUS316Lでは体積比で26〜28%であった。マルテンサイト量の測定は、人工微小穴を導入する前に2箇所で行った。この測定の領域は、人工微小穴を導入する予定の位置、及び人工微小穴を導入する予定の位置から試験片の長さ方向の軸を180度回転させた位置を中心とする直径1mmの円の領域である。
疲労試験方法
疲労試験は、株式会社島津製作所(京都市中京区)製の油圧サーボ引張圧縮疲労試験機サーボパルサーEHF−ED30KNを用いて繰返し速度0.0015〜5Hz、応力比R=−1であった。繰返し速度は疲労試験中に試験部表面温度が60℃を超えないように調節した。レプリカ法により疲労き裂を観察するとともに疲労き裂の長さの測定を行った。
レプリカ法による疲労き裂の観察は次の通りである。厚さ0.034mm程度のアセチルセルロースフィルム(以下、レプリカフィルムという。)を酢酸メチル液にしばらく浸漬させた後、観察する場所に貼った。レプリカフィルムを貼ってから2〜3分間待ち、レプリカフィルムが乾燥したらレプリカフィルムを採取した。採取したレプリカフィルムに金を蒸着させて金属顕微鏡で観察することで、試験部の疲労き裂を観察した。
よって、試験片を直接観察しなくても目的の疲労き裂の場所を観察することができた。水素チャージ材の場合は、疲労試験の終了直後直ちに試験部から直径7mm、厚さ0.8mmの試料を切り出し、真空チャンバー内に試料を入れ、昇温速度一定で加熱した。真空チャンバー内の圧力は、試料を加熱する前で1×10−7〜3×10−7Paであった。昇温速度0.5℃/sで800℃まで昇温した。
真空チャンバー内の試料が加熱されることで、試料から水素が脱離し、脱離した水素量を四重極質量分析方式の昇温脱離分析装置(以下、TDSと言う。)により測定した。測定に用いたTDSは、電子科学株式会社(東京都武蔵野市)製の昇温脱離分析装置(以下、TDSと言う。)EMD−WA1000S/Hである。TDSによる測定の精度は0.01質量ppmであった。
測定された各種特性
図4は、疲労試験後に、水素未チャージのSUS304に導入した人工微小穴から発生した疲労き裂の写真である。写真からは、人工微小穴から発生した疲労き裂を確認できる。この疲労き裂は、人工微小穴の両側から発生し、ほぼ対称に進展していることがわかる。
図5は、疲労試験前に試験部表面を、疲労試験後に疲労破面をX線でオーステナイト相とマルテンサイト相を検査した結果である。図5の点線は、疲労試験前に試験部表面を測定した結果を示す。実線は、疲労試験後に疲労破面を測定した結果を示す。図5(a)は、SUS304の測定結果であり、この測定から疲労試験前より疲労試験後にオーステナイト相が減少し、マルテンサイト相が増加していることがわかる。
図5(b)は、SUS316の測定結果であり、この測定から疲労試験前より疲労試験後にオーステナイト相が少し減少し、マルテンサイト相が増加していることがわかる。図5(c)は、SUS316Lの測定結果であり、この測定から疲労試験前より疲労試験後にマルテンサイト相が増加していることがわかる。SUS316Lの場合は、オーステナイト相の変化があまり見られない。
図6は、疲労試験によるき裂の長さと繰返し数との関係を示すグラフである。図6(a)はSUS304、図6(b)はSUS316、図6(c)はSUS316Lの場合である。各材料SUS304、SUS316、SUS316Lは、水素チャージされたものと、水素チャージされていないものの測定結果を示している。繰返し速度は、SUS304、SUS316の場合は1.2Hz、SUS316Lの場合は5Hzになっている。
このグラフからは、水素チャージされたSUS304、SUS316は、水素チャージされていない場合と比べて、き裂の進展の速度が速くなっている。例えば、き裂の長さ2aが400μmに達するまでの繰返し回数Nは、水素チャージされた場合が水素チャージされていない場合と比べて少なくなっている。この場合は、疲労き裂進展速度は水素チャージされた場合で約2倍速くなっていることになる。一方、SUS316Lの場合は、疲労き裂進展速度は、水素チャージされた場合は水素チャージされていない場合と比べて若干高いが明確な差が見られない。
図7は、レプリカ法によって、観察したSUS304、SUS316、SUS316Lの疲労き裂写真である。疲労き裂は、図4の写真のようにほぼ対称的に進展するため、図7にその半分の写真のみを示した。写真からは、水素チャージされた材料の疲労き裂が、未チャージの材料と比べて直線的に進展していることが観察できる。未チャージ材ではすべり帯が広い領域に渡って発生しているのに対して、水素チャージ材では、すべり帯が疲労き裂近傍に局在化していることがわかる。
図8は、SUS316Lの疲労試験の結果を図示したグラフである。この図には、未チャージの時の水素が0.4質量ppm、2.6質量ppmの2つの材料と、2.6質量ppmの材料を水素チャージして3.9質量ppmにした材料の疲労試験結果を示している。繰返し速度は、疲労き裂の長さが200μmに達するまでは繰返し速度が1.5Hzである。疲労き裂の長さが200μmになったら、繰返し速度を1.5Hzから0.0015Hzに変えた。水素が2.6質量ppm、3.9質量ppmの材料に関して疲労き裂が進展している。
しかし、水素が0.4質量ppmの材料の場合は、疲労き裂があまり進展していない。図9は、SUS316Lの疲労試験の結果を図示したグラフである。この図には、未チャージの時の水素が0.4質量ppm、2.6質量ppmの2つの材料と、2.6質量ppmの材料を水素チャージして3.9質量ppm、5.1質量ppmにした材料の疲労試験結果を示している。繰返し速度は、1.5Hzと0.0015Hzの2種類である。
このグラフからは、水素が2.6質量ppm材料と、これを水素チャージして3.9質量ppmと5.1質量ppmにした材料の場合は、疲労き裂が進展していることがわかる。0.0015Hzと低い繰返し速度の場合は、1.5Hzと比べて疲労き裂の進展速度が速いことがわかる。しかし、水素が0.4質量ppmの場合は、繰返し速度が0.0015Hz、1.5Hzのどちらの場合よりも疲労き裂の進展速度が遅いことがわかる。これは、材料中の水素が0.4質量ppm以下の場合に、疲労き裂があまり進展しないことを示している。
図10には、変態したマルテンサイト相を介して拡散性水素及び非拡散性水素が移動する様子を示す概念図である。図中では、疲労き裂の先端がマルテンサイト変態し、拡散性水素及び非拡散性水素がこのマルテンサイト相を介して移動している。つまり、水素の拡散速度が速いマルテンサイト相を通路として移動し、疲労き裂の先端に集まっている。水素の拡散、移動時間に関係した現象である。オーステナイト相(FCC)中の水素の拡散速度は、マルテンサイト相(BCC)中の拡散速度と比べて4桁遅い。疲労き裂の周辺がマルテンサイト変態し、このマルテンサイト相にその周辺の水素が拡散して、疲労き裂の先端に集まる。
非拡散性水素の関与
よって、上記の実験によって、拡散性水素だけでなく従来注目されなかった非拡散性水素も関与することが示された。これは、水素脆性に関する新しい知見である。これには、疲労き裂先端のマルテンサイト変態(FCCからBCCへの変態)が影響している。
疲労試験の速度と疲労き裂進展速度の関係
更に、上記の実験の図9に示すように、SUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼が疲労試験の速度を遅くすれば疲労き裂進展速度が速くなることがわかる。同様に、図6に示すように、拡散性水素をチャージした試験片等の水素チャージ材が、未チャージ材に比べて疲労き裂進展速度が速くなる。水素が0.4質量ppm以下の材料の場合は、図8,9に示すように疲労き裂の進展があまり無い。このように、疲労試験速度を遅くする効果は、水素の拡散、移動時間に関係した現象(FCC中はBCC中に比べて4桁拡散速度が遅い。)である。
以下、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼に含まれる合金成分、その含有量、及び本発明の製造方法に規定される製造方法等を説明する。
オーステナイト系ステンレス鋼
オーステナイト系ステンレス鋼は、別名Cr−Ni系ステンレス鋼と呼ばれ、FeにCrとNiを添加したものである。オーステナイト系ステンレス鋼の主成分は、Fe、Cr,Niからなり、その他には次の表2に示す各種の添加物がある。
次の表2は、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の好ましい例を示したものであり、本発明の実施の形態はこの例だけに限るものではない。
Figure 2008208451
オーステナイト系ステンレス鋼の組成について
Crは、耐食性を改善するためにFeに添加されたものである。Niは、耐食性を増すためにCrと組み合わせてFeに添加したものである。NiとMnは、冷間圧延後に非磁性を確保するための元素である。冷間圧延後に非磁性を保つためには10.0質量%以上のNiを含有させておく必要がある。さらに、加工誘起マルテンサイト相が1体積%以上生成しないように、Si,Mnの含有量に応じてNi量を調整する必要がある。Mnは、Nの固溶度を高める作用も有する。
Cは、強力なオーステナイト形成用の元素である。更に、Cはステンレス鋼の強度の向上に有効な元素である。Cを過剰に添加すると、再結晶処理時に粗大なCr系炭化物が析出し、耐粒界腐食や疲労特性低下の原因になる。Siは、脱酸と固溶強化の目的で添加される。Siの含有量が高くなると冷間加工時にマルテンサイト相の生成を促進させるため、微量の添加が望ましい。Nは、固溶硬化をもたらす。
Moは、耐食性向上の目的で添加されるものである。更に、時効処理で炭窒化物を微細に分散させる作用も呈する。Tiは、析出硬化に有効な元素であり、時効処理による強度を上昇させるために添加される。Bは、熱間加工温度域でのδフェライト相とオーステナイト相の変形抵抗の差異により生じる熱延鋼帯でのエッジクラックの発生防止に有効な合金成分である。Alは、製鋼時に脱酸を目的として添加される元素であり、Tiと同様に析出硬化にも有効に作用する。
本発明の実施の形態は上記の表2に記述された元素の他に必用に応じてNb、Cu等の元素を添加して使用することができる。NbはTiの代替元素となりえる。
オーステナイト相について
オーステナイト系ステンレス鋼は、オーステナイト相が全体積のほぼ100%であることが望ましい。オーステナイト系ステンレス鋼中のマルテンサイト相は、無いことが望ましい。
その他の性質について
平均結晶粒径は、50μm程度以下であることがこのましい。現状の材料で平均結晶粒径が50μm程度であり、それ以下の平均結晶粒径が望ましい。
加熱による水素除去処理について
オーステナイト系ステンレス鋼の加熱による水素除去処理について述べる。疲労き裂進展に非拡散性水素が関与していることを本発明の発明者等が突き止め、これを背景にオーステナイト系ステンレス鋼内の非拡散性水素及び拡散性水素を次のように加熱処理を施して除去する。
拡散性水素及び非拡散性水素の除去は、オーステナイト系ステンレス鋼を200℃以上の加熱温度で加熱処理する。加熱処理は、真空雰囲気下で行われる。真空雰囲気は、0.2Pa以下の環境である。また、加熱処理は、オーステナイト系ステンレス鋼を真空雰囲気と加熱温度に保持する時間は460時間以下である。加熱温度が、オーステナイト系ステンレス鋼のクロム(Cr)炭化物が加熱により析出する温度である鋭敏化温度より低い温度である。
例えば、表1及び表2に示すオーステナイト系ステンレス鋼の場合は、加熱温度の上限は温度500℃ある。よって、オーステナイト系ステンレス鋼に存在し、繰返し荷重による加工誘起マルテンサイト相を介して拡散して、応力集中を受けるき裂部に集結して、オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素、及び非拡散性水素を除去できる。
このような加熱処理によってオーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素及び非拡散性水素をオーステナイト系ステンレス鋼から除去して、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下にする。この加熱処理後にオーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)の量は0.00004質量%(0.4質量ppm)以下であることが望ましく、0.00001質量%(0.1質量ppm)以下であることがもっと望ましい。
このように、オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素の量を従来の量より少なくして、1サイクルの時間が長い繰返し荷重でも疲労き裂進展の加速が起こらない優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供できる。
その他の実験例1
SUS316でできている試験片を用いて加熱処理の実験を行った。試験片は、直径7mmの丸棒である。TDS測定には直径7mmで厚さ0.8mmの円板形状に切断して供した。実験は、温度800℃の中で、試験片をいれて20分間加熱処理した。この時の実験雰囲気は、大気中、真空雰囲気(約0.006Pa)と、Arガス雰囲気であった。Arガスは、供給しながら、加熱処理を行った。TDS測定の際、700℃まで加熱したときの昇温速度は、毎秒0.5℃であった。700℃までの加熱のときに、放出される水素を測定した。
測定は、電子科学株式会社(所在地:東京都武蔵野市)製の昇温脱離分析装置EMD-WA1000S/Hで行われた。この測定結果を図12に示している。図中のグラフの横軸は、測定温度を示し、縦軸は、水素放出強度を示している。熱処理していない試験片の水素濃度は、1.5質量ppmであった。これを大気中で加熱処理したとき、試験片の水素濃度は0.7質量ppmになった.真空雰囲気で加熱処理したとき、試験片の水素濃度は0.4質量ppmになった。Arガスフローの場合は、加熱処理の実施で0.4質量ppmに減少した。
その他の実験例2
SUH660でできている試験片を用いて加熱処理の実験を行った。試験片は、直径7mmの丸棒である。TDS測定には直径7mmで厚さ0.8mmの円板形状に切断して供した.実験は、温度720℃の中で、試験片を入れて16時間加熱処理し、時効処理を行った。この時の実験雰囲気は、真空雰囲気(約0.006Pa)であった。時効処理前の試験片の水素濃度は、1.3ppmであった。時効処理後、試験片の水素濃度は0.6ppmになった。
このように、ステンレス鋼を、その製造工程で時効処理等を行い、その中に含有される水素を取り除くことができた。TDS測定の際、600℃まで加熱したときの昇温速度は、毎秒0.33℃であった。600℃までの加熱のときに、放出される水素を測定した。測定は、電子科学株式会社(東京都武蔵野市)製の昇温脱離分析装置EMD-WA1000S/Hで行われた。この測定結果を図13に示している。図中のグラフの横軸は、測定温度を示し、縦軸は、水素放出強度を示している。
本発明は、耐食性とともに高圧の水素を利用する分野に使用されると良い。特に水素侵入で水素脆性・遅れ破壊が懸念されるメタルガスケット、自動車用各種バルブ、ばね、スチールベルト、刃物材、燃料電池、燃料電池システム周辺で用いられるバルブ、ばね材等に利用されると良い。
図1は、疲労試験片の概要を図示した図であり、図1(a)は疲労試験片の形状を図示した図で、図1(b)は疲労試験片に形成した人工微小穴の形状を示す図である。 図2は、疲労試験片の試験部の概要及び導入された人工微小穴の形状及び人工微小穴から発生し進展する疲労き裂を図示している。 図3は、疲労試験片に予ひずみを導入する手順の概略図である。 図4は、疲労試験後に、人工微小穴から発生した疲労き裂の写真である。 図5は、疲労試験前に試験部表面を、疲労試験後に疲労破面をX線でオーステナイト相とマルテンサイト相を検査した結果を示すグラフで、図5(a)はSUS304の測定結果、図5(b)はSUS316の測定結果、図5(c)はSUS316Lの測定結果である。 図6は、疲労試験によるき裂の長さと繰返し回数との関係を示すグラフであり、図6(a)はSUS304、図6(b)はSUS316、図6(c)はSUS316Lの場合である。 図7は、レプリカ法によって観察したSUS304、SUS316、SUS316Lの疲労き裂写真である。 図8は、SUS316Lの疲労試験の結果を図示したグラフである。 図9は、SUS316Lの疲労試験の結果を図示したグラフである。 図10は、マルテンサイト変態を介して拡散性水素及び非拡散性水素が移動する要素を示す概念図である。 図11は、オーステナイト相とマルテンサイト相の結晶構造の格子を示す概念図であり、図11(a)はオーステナイト相の面心立方格子構造(FCC)、図11(b)はマルテンサイト相の体心立方格子構造(BCC)の概念図である。 図12は、その他の実験例1の結果を示すグラフである。 図13は、その他の実験例2の結果を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 結晶構造が面心立方格子構造であるオーステナイト相を有するオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる拡散性水素及び非拡散性水素を除去して、前記オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下に除去したものである
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
  2. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼において、
    前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素を除去して、前記水素(H)を0.00004質量%(0.4質量ppm)以下にしたものである
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
  3. 請求項2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼において、
    前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素を除去して前記水素(H)を0.00001質量%(0.1質量ppm)以下にしたものである
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
  4. 請求項1ないし3の中から選択される1項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼において、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼は、200℃以上の加熱温度で加熱処理して、前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素を除去したものである
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
  5. 請求項4に記載のオーステナイト系ステンレス鋼において、
    前記加熱温度が200〜500℃の温度である
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
  6. 結晶構造が面心立方格子構造であるオーステナイト相を有するオーステナイト系ステンレス鋼を加熱処理して、前記オーステナイト系ステンレス鋼内に存在する水素を除去するための熱処理方法において、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼を加熱温度200℃以上に加熱して、前記オーステナイト系ステンレス鋼中の拡散性水素、及び非拡散性水素の量を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下に除去する
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  7. 請求項6に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法において、
    前記加熱温度は、200〜500℃の温度であり、前記オーステナイト系ステンレス鋼に存在し、繰返し荷重による加工誘起マルテンサイト相を介して拡散して、応力集中を受けるき裂部に集結して、前記オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素を除去して、前記オーステナイト系ステンレス鋼に含有される水素(H)を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下にする
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  8. 請求項6に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法において、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼のクロム(Cr)炭化物が加熱により析出する温度である鋭敏化温度より低い、200〜500℃の温度で、前記オーステナイト系ステンレス鋼を460時間以下の時間保持し、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆性の原因となる前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素を除去して、前記オーステナイト系ステンレス鋼に含有される前記水素(H)を0.00004質量%(0.4質量ppm)以下にする
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  9. 請求項7又8に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法において、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼に含有される前記水素(H)を0.00001質量%(0.1質量ppm)以下にする
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  10. 請求項6に記載のオーステナイト系ステンレス鋼内に存在する水素を除去するための熱処理方法において、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼の製造工程で前記加熱温度、且つ融点未満の温度域で30秒以上保持して、前記オーステナイト系ステンレス鋼に含有される前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素の量を0.00007質量%(0.7質量ppm)以下にする
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  11. 請求項10に記載のオーステナイト系ステンレス鋼内に存在する水素を除去するための熱処理方法において、
    前記加熱温度は、700℃以上、且つ前記オーステナイト系ステンレス鋼の融点未満の温度域である
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
  12. 請求項11に記載のオーステナイト系ステンレス鋼内に存在する水素を除去するための熱処理方法において、
    前記加熱温度は、920℃以上であり、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼中の前記拡散性水素、及び前記非拡散性水素の量を0.00004質量%(0.4質量ppm)以下に除去する
    ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼の水素除去方法。
JP2007262057A 2007-01-31 2007-10-05 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法 Pending JP2008208451A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007262057A JP2008208451A (ja) 2007-01-31 2007-10-05 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007022467 2007-01-31
JP2007262057A JP2008208451A (ja) 2007-01-31 2007-10-05 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008208451A true JP2008208451A (ja) 2008-09-11

Family

ID=39673769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007262057A Pending JP2008208451A (ja) 2007-01-31 2007-10-05 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US20090263269A1 (ja)
EP (1) EP2108710A4 (ja)
JP (1) JP2008208451A (ja)
KR (1) KR20090109466A (ja)
CN (1) CN101443469B (ja)
CA (1) CA2649355A1 (ja)
WO (1) WO2008093453A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009107475A1 (ja) * 2008-02-29 2009-09-03 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法
JP2009256748A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Hitachi Metal Precision:Kk Fe基合金製クリップおよびその製造方法
WO2010016378A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素添加方法
JP2015083718A (ja) * 2007-03-09 2015-04-30 フェデラル−モーグル コーポレイション 金属ガスケットおよびその製造方法
JP2016527394A (ja) * 2013-07-05 2016-09-08 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 遅れ割れ耐性を有するステンレス鋼、およびその製造方法
JPWO2014157655A1 (ja) * 2013-03-28 2017-02-16 新日鐵住金ステンレス株式会社 耐熱オーステナイト系ステンレス鋼板
JP6977916B1 (ja) * 2020-07-14 2021-12-08 Jfeスチール株式会社 鋼材及び鋼製品の脱水素方法、並びに、鋼材及び鋼製品の製造方法
WO2022014125A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法
WO2022014172A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 Jfeスチール株式会社 鋼材及び鋼製品の脱水素方法、並びに、鋼材及び鋼製品の製造方法
CN114196810A (zh) * 2020-09-17 2022-03-18 宝山钢铁股份有限公司 一种高强钢卷除氢方法
WO2023181821A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101475679B1 (ko) * 2012-12-14 2014-12-23 한국에너지기술연구원 이산화탄소 포집용 수소 분리막 모듈
CN107741449B (zh) * 2017-09-14 2019-12-13 浙江大学 奥氏体不锈钢中马氏体体积分数的测试装置
CN107741452B (zh) * 2017-09-14 2019-12-13 浙江大学 一种奥氏体不锈钢中马氏体体积分数的测试方法
JP7059357B2 (ja) * 2018-03-30 2022-04-25 日鉄ステンレス株式会社 二相ステンレスクラッド鋼板およびその製造方法
FR3084375A1 (fr) * 2018-07-25 2020-01-31 Metallo Corner Procede d'elimination de l'hydrogene d'une piece mecanique en acier trempe et revenu
CN111721663B (zh) * 2019-03-21 2022-06-28 宝山钢铁股份有限公司 一种评价搪瓷用钢鳞爆性能的方法
CN111996345A (zh) * 2020-07-30 2020-11-27 中国科学院金属研究所 一种奥氏体不锈钢焊材无氧化去氢处理工艺
CN117444552B (zh) * 2023-12-25 2024-03-12 中北大学 一种提高316l不锈钢输氢管抗氢脆性能的方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121208A (ja) * 1996-10-15 1998-05-12 Nippon Steel Corp 耐伸線縦割れ性に優れた高強度ステンレス鋼線
JPH11181517A (ja) * 1997-12-16 1999-07-06 Nippon Steel Corp 鋼の脱水素処理方法
JP2002146483A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Nippon Steel Corp 高強度オーステナイト系ステンレス鋼線
JP2005298932A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 剛性率に優れたばね向け高強度鋼線用の準安定オーステナイト系ステンレス鋼線

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0649538A (ja) * 1992-07-29 1994-02-22 Nippon Nuclear Fuel Dev Co Ltd 金属材料の水素脆化感受性試験法
JP3718308B2 (ja) 1997-01-13 2005-11-24 株式会社東芝 真空バルブの製造方法
CA2269038C (en) * 1997-08-19 2003-12-16 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Austenitic stainless steel with resistant to neutron-irradiation-induced deterioration
JP3966493B2 (ja) * 1999-05-26 2007-08-29 新日本製鐵株式会社 冷間鍛造用線材及びその製造方法
US6699335B2 (en) * 2000-11-15 2004-03-02 Nsk Ltd. Machine part
US7648586B2 (en) * 2002-07-31 2010-01-19 National Institute Of Advanced Industrial & Technology Ultra-low carbon stainless steel
JP4331975B2 (ja) 2003-05-15 2009-09-16 新日本製鐵株式会社 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法及び成形方法
JP3867142B2 (ja) 2003-06-18 2007-01-10 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼の判定方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121208A (ja) * 1996-10-15 1998-05-12 Nippon Steel Corp 耐伸線縦割れ性に優れた高強度ステンレス鋼線
JPH11181517A (ja) * 1997-12-16 1999-07-06 Nippon Steel Corp 鋼の脱水素処理方法
JP2002146483A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Nippon Steel Corp 高強度オーステナイト系ステンレス鋼線
JP2005298932A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 剛性率に優れたばね向け高強度鋼線用の準安定オーステナイト系ステンレス鋼線

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015083718A (ja) * 2007-03-09 2015-04-30 フェデラル−モーグル コーポレイション 金属ガスケットおよびその製造方法
US9618121B2 (en) 2007-03-09 2017-04-11 Federal-Mogul Corporation Metal gasket
JPWO2009107475A1 (ja) * 2008-02-29 2011-06-30 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法
WO2009107475A1 (ja) * 2008-02-29 2009-09-03 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法
JP2009256748A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Hitachi Metal Precision:Kk Fe基合金製クリップおよびその製造方法
JP2010037606A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素添加方法
WO2010016378A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 独立行政法人産業技術総合研究所 オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素添加方法
JPWO2014157655A1 (ja) * 2013-03-28 2017-02-16 新日鐵住金ステンレス株式会社 耐熱オーステナイト系ステンレス鋼板
JP2016527394A (ja) * 2013-07-05 2016-09-08 オウトクンプ オサケイティオ ユルキネンOutokumpu Oyj 遅れ割れ耐性を有するステンレス鋼、およびその製造方法
JP6977916B1 (ja) * 2020-07-14 2021-12-08 Jfeスチール株式会社 鋼材及び鋼製品の脱水素方法、並びに、鋼材及び鋼製品の製造方法
WO2022014125A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法
WO2022014172A1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-20 Jfeスチール株式会社 鋼材及び鋼製品の脱水素方法、並びに、鋼材及び鋼製品の製造方法
JP7006857B1 (ja) * 2020-07-14 2022-01-24 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法
CN114196810A (zh) * 2020-09-17 2022-03-18 宝山钢铁股份有限公司 一种高强钢卷除氢方法
CN114196810B (zh) * 2020-09-17 2024-03-08 宝山钢铁股份有限公司 一种高强钢卷除氢方法
WO2023181821A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法
JPWO2023181821A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28
JP7460032B2 (ja) 2022-03-25 2024-04-02 Jfeスチール株式会社 脱水素装置及び鋼板の製造システム、並びに鋼板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20090109466A (ko) 2009-10-20
CN101443469A (zh) 2009-05-27
CN101443469B (zh) 2012-10-24
US20090263269A1 (en) 2009-10-22
EP2108710A4 (en) 2010-07-14
WO2008093453A1 (ja) 2008-08-07
CA2649355A1 (en) 2008-08-07
US20100154939A1 (en) 2010-06-24
EP2108710A1 (en) 2009-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008208451A (ja) オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法
JPWO2009107475A1 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素除去方法
JP5177747B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼、及びその水素添加方法
Tukur et al. Effect of heat treatment temperature on mechanical properties of the AISI 304 stainless steel
Ma et al. Studies on Nb microalloying of 13Cr super martensitic stainless steel
Ali et al. Influence of η-(Ni3Ti) and TiC phases on corrosion resistance and mechanical properties of A286 austenitic superalloy after heat treatment
Nie et al. Dislocation structures and residual stresses in duplex stainless steel fabricated by laser powder bed fusion with 430 and 316L powders
Dandekar et al. Insights into the influence of cold rolling and accelerated isothermal aging on microstructure evolution, corrosion performance, σ precipitation and its kinetics in a low molybdenum Fe-21Cr-5Mn-1.5 Ni alloy
Liu et al. Effect of solution annealing temperature on the hydrogen-assisted cracking behavior of the ferrite-martensite-austenite multiphase stainless steel: The role of ferrite and martensite phases
An et al. Hierarchical microstructure design to tune the mechanical and corrosion behaviors of a marine structural steel
Li et al. Effect of aging on precipitation behavior and pitting corrosion resistance of SAF2906 super duplex stainless steel
Serafim et al. Mechanical Response of Stainless Steels at Low Strain Rate
Berezovskaya et al. Influence of deformation on the structure and mechanical and corrosion properties of high-nitrogen austenitic 07Kh16AG13M3 steel
Zieliński Impact of long-term ageing on σ phase precipitation process in steels with austenitic matrix
Pan et al. Effect of Cu on phase proportion, mechanical properties and corrosion properties of Fe-Cr-Mn-Al duplex stainless steel
Aji Microstructural Characterization and Study of Hydrogen Embrittlement in Austenitic and Ferritic Stainless Steels
Panchenko et al. Microstructural effect on hydrogen embrittlement of high nitrogen chromium-manganese steel
Anilkumar Hydrogen Embrittlement in Stainless Steel 321 Influence of Temperature, Loading Mode and Cyclic Pre-Deformation
Hamdaoui Influence of Plastic Deformation Mechanisms and Their Interactions with Hydrogen on Corrosion Processes in Nitrogen-Alloyed AISI 316L Stainless Steels
Astafurova et al. Effect of Grain Size on the Hydrogen-Induced Ductility Loss of a Multicomponent CoCrFeMnNi Alloy
Shin et al. Comparative Study of Hydrogen Embrittlement in Austenitic Stainless and High-Manganese Steels Under In-Situ Electrochemical Hydrogen Charging
Hoang et al. Studies on some of mechanical properties of SS304L material under different heat treatment conditions
Steels et al. S teels, Materials Science & Engineering A
SARIGIOVANNIS Department of Mechanical Engineering
Wang et al. CRediT author statement For “Probing hydrogen effect on nanomechanical properties of X65 pipeline steel using in-situ electrochemical nanoindentation”

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130725