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JP2008207390A - インクジェット用インク供給装置およびこれを備えるインクジェット装置 - Google Patents

インクジェット用インク供給装置およびこれを備えるインクジェット装置 Download PDF

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JP2008207390A
JP2008207390A JP2007044491A JP2007044491A JP2008207390A JP 2008207390 A JP2008207390 A JP 2008207390A JP 2007044491 A JP2007044491 A JP 2007044491A JP 2007044491 A JP2007044491 A JP 2007044491A JP 2008207390 A JP2008207390 A JP 2008207390A
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Hitoshi Inui
仁史 乾
Takayuki Nakano
貴之 中野
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Sharp Corp
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Abstract

【課題】インク吐出部において、インクにかかる圧力を安定化させ、沈殿し易い成分を含むインクであっても使用可能なインクジェット用インク供給装置およびこれを備えるインクジェット装置を提供する。
【解決手段】インクジェット装置30は、第1インク室1と第2インク室2とを備え、第2インク室2からインクジェットヘッド4へインクが供給される間、第1インク室1から第2インク室2へ供給されるインクの供給量である第1インク供給量は、第2インク室2からインクジェットヘッド4へ供給されるインクの供給量である第2インク供給量よりも多量であり、さらに、上記第1インク供給量と第2インク供給量との差である余剰インク量のインクを貯留するための第3インク室3と、余剰インク量のインクが第3インク貯留部へ移動する経路となる余剰インク経路10が隔壁9の上端部に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット用インク供給装置およびこれを備えるインクジェット装置に関する。
従来、インクを吐出する装置として、インクジェット装置が広く使われている。インクジェット装置のインク吐出口からインク吐出対象へインクが吐出される際には、連続的にインク小滴が吐出される。このインクの小滴形状はインク吐出対象における印字などの形状に影響を及ぼすため、インク小滴の形状は重要である。
インク小滴の形状に影響を与える要素としては、インク吐出部のインク吐出口からインク小滴が吐出される際のインク吐出対象までの距離、吐出される速度などのインクが吐出される際の条件が挙げられる。また、インク吐出口の形状、材質、インクに対する濡れ性および汚れ具合、その他、周囲環境の振動、温度および風などの要素が挙げられる。さらには、インクの表面張力、粘度、温度および汚れ具合などの要素が挙げられるが、インクをインク吐出部に供給する際、インクにかかる圧力もインク小滴の形状に影響を与えることが知られている。
例えば、特許文献1にはインクを貯留するインク袋と、インク袋を収容し外気と遮断密閉するケースを備え、ケース内圧調整手段を備えるインクジェット記録装置が開示されている。特許文献1に記載のインクジェット記録装置によれば、ケース内の圧力を調節するし、インクにかかる圧力を調節することができる。
また、特許文献2には、インクが貯留されるメインタンクと、サブタンクとを備え、メインタンクおよびサブタンクを繋ぐ配管の高さを調節することによって、サブタンクの液面の高さを一定にし、インク吐出口におけるインクにかかる圧力を安定させる液体補充システムが開示されている。
特開2006−272627号公報(2006年10月12日公開) 特開2000−313124号公報(2000年11月14日公開)
しかしながら、上記従来のインクジェット記録装置および液体補充システムでは、用いることができるインクの種類が制限されるという問題が生じる。
すなわち、上記従来の従来のインクジェット記録装置および液体補充システムによって、インク吐出部においてインクにかかる圧力を安定させることができるものの、インクが循環されることがないため、インクに含まれる成分が沈降しやすい。このため、用いることができるインクの種類が制限されるという問題点が生じる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、インク吐出部において、インクにかかる圧力を安定化させ、沈殿し易い成分を含むインクであっても使用可能なインクジェット用インク供給装置およびこれを備えるインクジェット装置を提供することにある。
本発明のインクジェット用インク供給装置は、上記課題を解決するために、インクを貯留する第1インク貯留部と、第1インク貯留部からインクが供給され、さらにインク吐出部へインクを供給する第2インク貯留部とを有するインクジェット用インク供給装置において、さらに、第2インク貯留部と連結されている第3インク貯留部とを備え、第2インク貯留部からインク吐出部へインクが供給される間、第1インク貯留部から第2インク貯留部へ供給されるインクの供給量である第1インク供給量は、第2インク貯留部からインク吐出部へ供給されるインクの供給量である第2インク供給量よりも多量であり、上記第2インク貯留部と第3インク貯留部との間には、上記第1インク供給量と第2インク供給量との差である余剰インク量のインクが第3インク貯留部へ移動する経路となる余剰インク経路が形成されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、第2インク貯留部からインク吐出部へインクが供給される間、第2インク貯留部へ供給された第1インク供給量のインクは、第2インク供給量のインクが余剰インク経路を通りインク吐出へ、余剰インク量がインクジェット吐出部へと移動する。これによって、第2インク貯留部内のインク量を一定に保つことができる。すなわち、第2インク貯留部の液面の高さを一定に保つことができるので、第2インク室2からインク吐出部に供給されるインクの圧力を一定に保つことができ、インク小滴の形状を安定させることができる。
さらに、第2インク貯留部内のインクは、余剰インク経路とインク吐出部の2方向に移動するためインクは攪拌される。したがって、インク成分の沈降を抑制することができ、沈殿し易いインク成分を含むインクを使用することができる。
また、本発明のインクジェット用インク供給装置では、上記第2インク貯留部と第3インク貯留部とが隔壁を介し、併設されており、上記余剰インク経路は、上記隔壁の上端部に形成されていることが好ましい。
これにより、余剰インク経路は非常に単純な形状を有しており、容易に形成されることができ、インクジェット用インク供給装置のメンテナンスなども容易になされることができる。
また、本発明のインクジェット用インク供給装置では、上記第3インク貯留部および上記第1インク貯留部、上記第1インク貯留部および上記第2インク貯留部が共に循環経路によって連結されており、上記循環経路は、インクを循環させる循環機構とを有することが好ましい。
これにより、インクジェット用インク供給装置内において、インクを循環させることができ、無駄なインクの消費量を減少させることができる。
また、本発明のインクジェット用インク供給装置では、上記循環機構は、循環経路内のインクを脱気する脱気機構を備えることが好ましい。
これにより、インクに含まれる気泡などを除去することができるため、インク小滴の形状をさらに安定させることができる。
また、本発明のインクジェット用インク供給装置では、上記第2インク貯留部および第3インク貯留部は密閉可能な構造となっており、上記第2インク貯留部および第3インク貯留部の内部の圧力を調整する圧力調整機構を備えていることが好ましい。
上記の構成によって、第2インク貯留部および第3インク貯留部内のインクは外気を遮蔽されることができるため、上記インクの状態をより清浄に保つことができる。したがって、インク小滴の形状をさらに安定化させることができる。
また、本発明のインクジェット装置では、上記インクジェット用インク供給装置と、上記第2インク貯留部からインクを供給され、インクを吐出するインク吐出部と、上記インク吐出部から上記第3インク貯留部へインクが排出されるための排出経路と、上記排出経路におけるインクを送液する送液機構とを有することが好ましい。
これにより、インク吐出部において吐出されなかったインクが、インク吐出部から排出され、インク吐出部に残存し難くなる。このため、インク吐出部の内部の環境を清浄な状態にすることができる。その結果、インク小滴の形状をさらに安定化させることができる。
また、本発明のインクジェット装置では、上記送液機構は、上記送液機構の脈動を抑制する脈動抑制機構を備えることが好ましい。
これにより、送液機構の脈動を抑制することができる。このため、インクに伝わる脈動(振動)を抑制でき、インク小滴の形状をさらに安定化させることができる。
本発明のインクジェット用インク供給装置は、以上のように、第2インク貯留部からインク吐出部へインクが供給される間、第1インク貯留部から第2インク貯留部へ供給されるインクの供給量である第1インク供給量は、第2インク貯留部からインク吐出部へ供給されるインクの供給量である第2インク供給量よりも多量であり、さらに、上記第1インク供給量と第2インク供給量との差である余剰インク量のインクを貯留するための第3インク貯留部と、上記第2インク貯留部と第3インク貯留部との間には、余剰インク量のインクが第3インク貯留部へ移動する経路となる余剰インク経路が形成されていることものである。
それゆえ、第2インク貯留部内のインク量を一定に保つことができ、インク吐出部に供給されるインクの圧力を一定に保つことができる。したがって、インク小滴の形状を安定させることができる。さらに、第2インク貯留部内のインクは、余剰インク経路とインク吐出部の2方向に移動するためインクは攪拌される。したがって、インク成分の沈降を抑制することができ、沈殿し易いインク成分を含むインクを使用することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施の形態に係るインクジェット用インク供給装置を有するインクジェット装置30の全体構成を示す断面図である。インクジェット装置30は、インクジェット用インク供給装置とインクジェットヘッド4(インク吐出部)とを有している。
<インクジェット用インク供給装置>
本実施の形態に係るインクジェット装置30は、インクジェット用インク供給装置を備えている。インクジェット用供給装置は、第1インク室1(第1インク貯留部)、第2インク室2(第2インク貯留部)を備えている。第2インク室2には、隔壁9を介して、第3インク室3が併設されている。さらに第2インク室2の下方にはインクジェットヘッド4(インク吐出部)が備えられており、このインクジェットヘッド4からインク吐出対象であるワーク24に対し、インク小滴5が吐出される構成となっている。
第1インク室1にはインクが貯留されており、このインクは供給配管6を通じて、第2インク室2へ供給される。インクの供給は、供給配管6に備えられているポンプ7によって行われることができる。ポンプ7としては、特に限定されるものではないが、例えば、脈動タイプまたは間欠運動タイプなどの公知の送液用ポンプを用いることができる。また、ポンプ7には図示しないが、圧力計が備えられている。
また、第1インク室1には圧縮空気配管8が備えられている。この圧縮空気配管8に圧縮空気を流し、第1インク室1の内部圧力を高めることによって、インクの液面にかかる圧力が増すこととなる。これにより、第1インク室1のインクを第2インク室2へ送液することが可能である。このため、圧縮空気配管8とポンプ7とを併用する、または、一方を使用して、インクの送液を行うことができる。
第1インク室1には消費されるインクに比して大容量のインクが貯留されているが、第1インク室1のインクが枯渇した場合を考慮し、第1インク室1はカートリッジ方式または外部からインクが供給されるインク供給方式とすることができる。
第2インク室2には、第1インク室1からインクが供給されたインクが貯留される。第2インク室2と第3インク室3とは、隔壁9を介して併設されており、隔壁9の上端部は、余剰インク経路10となっている。さらに、第2インク室2の上方には、液面板11が設置されている。
第2インク室2および第3インク室3は、インクを貯留することができればよく、特に限定されるものではない。また、第2インク室2および第3インク室3の壁の高さは、隔壁9の高さよりも高く設定されている。
隔壁9は、第2インク室2および第3インク室3を隔てることができればよい。隔壁9の材料としては、インクによって腐食しにくい材料が用いられる。隔壁9の高さは、第2インク室2からインクジェットヘッド4へインクが供給される際における第2インク室2のインクの液面(以下、適宜「吐出時液面」と略す)高さに設定されている。
隔壁9の上端部は余剰インク経路10となっている。余剰インク経路10は、第2インク室2に貯留されたインクを第3インク室3へ移動させる経路となればよく、種々の形状とすることができる。図1においては、余剰インク経路10は隔壁9の上端部に形成されており、第2インク室2における余剰のインクは、第3インク室3に溢れ出し、第2インク室2のインク貯留量を一定に保持することができる。すなわち、図1に示すインクジェット用インク供給装置では、オーバーフロー型の余剰インク経路が採用されている。
隔壁9の厚みが5mmを超える様な場合、余剰インク経路10にV溝やU溝が無いと、安定して液が導けない場合がある。その場合、表面張力で第2インク室2におけるインクの液面が高くなる。高くなった液面は、安定しているわけではなく、動作時の振動などで、高くなった液面が一気に、第3インク室3へ流れ落ちる場合がある。
そこで、隔壁9の上端部を加工することによって、余剰インク経路10のうち第3インク室3側部分(インクが溢れる部分)の形状をV型またはU型の溝とすることができる。これにより、インクが第3インク室3へ流れる際における振動を抑制することができる。その結果、インクジェットヘッド4へ伝わる振動を抑制し、第2インク室2からインク吐出部に供給されるインクの圧力を一定に保つことができ、インク小滴の形状を安定させることができる。
余剰インク経路10の形状は通過するインクの量によって適宜設定すればよいが、インクジェットヘッド4をワーク24の平面に沿って移動させながら、インク小滴5を吐出する場合、余剰インク経路10はより狭いほど、インクジェットヘッド4の動作による吐出時液面へ与える振動を抑えることができるので好ましい。
液面板11は、第2インク室2における吐出時液面の振動を減少させるものである。そのため、液面板11は、吐出時液面に一部接するよう設置されている。ポンプ7の動作タイミング、第2インク室2の形状およびインクジェット装置30の動作の状況によっては、吐出時液面に振動が生じる場合がある。この振動は、インク小滴5の形状に悪影響を与える可能性があるが、液面板11が設置されていることによって、吐出時液面に生じる振動を減少させることができる。これにより、吐出時液面に生じる振動が、インク小滴5の形状に与える悪影響を軽減することができる。
<インクジェット装置>
インクジェット装置30は、上記インクジェット用インク供給装置と、インクジェットヘッド4とを有している。上記インクジェット用インク供給装置における第2インク室2の下方には、ヘッド送液用配管12がインクジェットヘッド4と接続されるよう設置されている。ヘッド送液用配管12の長さを変化させることによって、第2インク室2から供給されるインクの圧力を変化させることができる。また、インクジェットヘッド4の動作が断続的に繰り返される場合、ヘッド送液用配管12が無く、第2インク室2と直結されている構成とすることもできる。この場合、ヘッド送液用配管12の振動が生じないため、より安定したインク小滴5を形成することが可能である。
インクジェットヘッド4は、第2インク室2から供給されたインクを、インク小滴5として吐出対象であるワーク24に吐出するものである。インクジェットヘッド4としては、インクを吐出することができればよく、公知のインクジェットヘッドを用いることができる。
インクジェットヘッド4は、第2インク室2の下方に設置されており、第2インク室2とインクジェットヘッド4との高低差によって生じる圧力によって、第2インク室2からインクジェットヘッド4へインクが供給される構成となっている。この高低差は、インクジェットヘッド4へ供給されるインクの所望の量によって、適宜変更すればよい。
ワーク24は、インク小滴5が吐出される吐出対象となるものであり、インクジェット用の用紙またはシート状のフィルムであることが望ましい。
次に、インクジェットヘッド4からワーク24へインク小滴が吐出される際の動作について説明する。
まず、第1インク室1に貯留されているインクが、ポンプ7によって押し出され、供給配管6を通り、第2インク室2に移動する。このようにして、吐出時液面に達する量のインクが移動される。その後、ヘッド送液用配管12を通じて、第2インク室2のインクがインクジェットヘッド4に供給される。このインクジェットヘッド4に供給される時間当たりのインクの量を第2インク供給量とする。インクジェットヘッド4に供給されたインクは、インク小滴5として、ワーク24に吐出される。
インク小滴5の形状は、インクの表面張力、粘度、温度および汚れ具合、インクジェットヘッド4の形状、移動方法、材質、表面の濡れ性および汚れ具合、周囲環境の振動、温度および風などに影響を受ける。特に、第2インク室2から供給されるインクの圧力が重要である。この圧力に変動が生じると、インク小滴5の形状、飛行方向、吐出量(大きさ)が安定しない。その結果、ワーク24に吐出される印刷結果に悪影響が及ぼされることとなる。
第2インク室2からインクジェットヘッドへインクが供給される間、第1インク室1から第2インク室2へはインクがさらに供給される。この供給される単位時間当たりのインクの量を第1インク供給量とする。
具体的には、ポンプ7に備えられている圧力計によってインクの圧力が測定された圧力値に基づき、ポンプ7が作動することによって、第1インク供給量のインクが供給されることとなる。この第1インク供給量は、第2インク供給量よりも多量に設定される。
このように、第1インク供給量が第2インク供給量よりも多量に設定されているため、第1インク室1におけるインクが枯渇しない限り、第2インク室2におけるインクが枯渇することがない。
ここで、第1インク供給量と第2インク供給量との差を余剰インク量とする。すなわち、第2インク貯留部からインクジェットヘッド4へインクが供給される間、第2インク室2には、単位時間当たり余剰インク量のインクが供給されることとなる。
上記のように、第2インク室2には、余剰インク量のインクが過剰に供給されることとなるが、インクジェット装置30は、隔壁9の上端部に余剰インク経路10が備えられているため、余剰インク量のインクは余剰インク経路10から溢れ出し、第3インク室3に移動することとなる。
これによって、第2インク室2のインク量を一定に保つことができる。すなわち、吐出時液面の高さを一定に保つことができるので、第2インク室2から供給されるインクの圧力を一定に保つことができる。このため、インクジェット装置30によれば、インク小滴5の形状、飛行方向、吐出量を安定させることができる。
さらに、第1インク室1内のインクは、供給配管6を介して第2インク室2に供給され、供給されたインクは、第3インク室3またはインクジェットヘッド4へ移動される。つまり、第2インク室2に貯留されたインクは、絶えず攪拌されることとなる。これにより、沈殿し易いインク成分を含むインクであっても、その成分が絶えず攪拌され、インク成分の沈降を抑制することができる。インクジェット装置30によれば、沈殿し易いインク成分を含むインクをも用いることができる。なお、このような構成であれば、インクを攪拌するための攪拌用羽などを第2インク室2内に供える必要がなくインクジェット装置30が小型であっても、容易に上記構成を適用することができる。
また、インクの劣化が激しい場合には、第2インク室2に収容されるインクの量を減少させることによって、インクを第1インク室1からインクジェットヘッド4に速やかに移動させることができ、インクジェットヘッド4に供給されるインクが劣化する程度を軽減させることが可能である。この場合、隔壁9はより低く設けられることとなる。
インクジェット装置30では、余剰インク経路10は隔壁9の上端部に形成されている。このような構成であれば、余剰インク経路10の形状は非常に単純な形状を有しており、容易に形成されることでき、インクジェット用インク供給装置のメンテナンスなども容易である。なお、余剰インク経路10としては、上記のようなオーバーフロー形式に限定されるものではなく、例えば、隔壁9の高さが吐出時液面よりも高く、吐出時液面の高さに該当する隔壁9の部分に、余剰インク経路10として開口部が形成されていてもよい。
図2に余剰インク経路10の一例を示す。同図は、本実施の形態に係るインクジェット装置31を示す断面図である。説明の便宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
インクジェット装置31は、第2インク室2と第3インク室3とが併設されておらず、近接する構成となっている。余剰インク経路10は、第2インク室2と第3インク室3との間において、吐出時液面に配管として形成されている。このような構成であれば、第2インク室2と、第3インク室3との配置をより自由に設定できる。
さらに、図3に余剰インク経路10の一例を示す。同図は、本実施の形態に係るインクジェット装置32を示す断面図である。説明の便宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
同図においては、第3インク室3およびインクジェットヘッド4の両方が、第2インク室2の下方に近接して設置されている。また、第2インク室2の中央部に、隔壁9が2箇所近接して設置されている。さらに、インクジェット装置32において、余剰インク経路10は隔壁9同士の間に形成されている。第2インク室2の底部には開口部が形成されており、第3インク室3と通じる構造となっている。このような、余剰インク経路10の形状であっても、図1に示すインクジェット装置30における余剰インク経路10と同様の効果を備えることができる。
インクジェット装置32は、上記の構成を有しており、インクジェットヘッド4と第3インク室3とが近接した位置に配置することができる。このような配置であれば、後述するインクジェットヘッド4から第3インク室3へインクを排出するインク排出配管を設置する場合、その設置距離を短縮することができるため好ましい。
インクジェット装置を構成する上で、インクジェットヘッド4の位置を、吐出時液面よりも高く設置しなければならない場合、または、第2インク室2がインクジェットヘッド4よりも非常に高い位置に設置する必要がある場合など第2インク室2から供給されるインクの圧力を所望の値に設定できない場合には、インクジェット装置を第2インク室2と第3インク室3とを密閉するための密閉蓋13を備える構成とすることもできる。
図4は、同図は、本実施の形態に係るインクジェット装置33を示す断面図である。説明の便宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
同図に示すインクジェット装置33では、第2インク室2はインクジェットヘッド4よりも低い位置に設置されている。また、第2インク室2とインクジェットヘッド4との間に設置されているヘッド送液用配管12にはポンプが設置されていない構成である。第2インク室2および第3インク室3の上方を覆うように密閉蓋13が設置されており、第2インク室2および第3インク室3は密閉された状態となっている。
また、密閉蓋13には、第2インク室2および第3インク室3の内部圧力を調整するエアポンプ14(圧力調整機構)、上記内部圧力を減圧するための大気開放弁15(圧力調整機構)および上記圧力を計測するための圧力計16が設けられている。なお、圧力計16は、測定された圧力値に基づきエアポンプ14および大気開放弁15に信号を出力する。一方、信号を受信したエアポンプ14および大気開放弁15は、第2インク室2内の圧力が、一定の圧力となるよう操作される構成となっている。
上記の構成によれば、エアポンプ14によって、吐出時液面に圧力が加えられるため、第2インク室2がインクジェットヘッド4より下方に位置する構成であっても、インクジェットヘッド4からインク小滴5を吐出させることができる。また、密閉蓋13によって、外気を遮蔽されることができるため、第2インク室2に貯留されたインクが、外気に暴露されにくく、インクジェットヘッド4へより清浄なインクを供給することができる。このため、インク小滴5の形状をさらに安定化させることができる。
また、インクジェットヘッド4の位置は、吐出時液面よりも高い位置に設置されているので、エアポンプ14のエア流入方向を第2インク室2の外側方向とする、または、大気開放弁15が開放されることによって、インクジェットヘッド4から第2インク室2へインクを移動させることができる。このように、インクジェット装置33はインクの移動方向を変更ことができる構成となっているため、インクジェット装置33の清掃方法を多様化させることができ、より装置内部を清浄な環境とすることができる。このため、インクに塵などが混入しにくくなり、インク小滴5の形状を安定化させることができる。
インクの種類、インクジェット装置の構成によっては、インクジェットヘッド4に供給されるインクに劣化が生じ易い場合がある。このような場合には、吐出されずに、インクジェットヘッド4の内部にインクが残存することによって、インクジェットヘッド4内のインクの状態は常に劣化した状況となってしまう。
そこで、インクジェットヘッド4から第3インク室3へインク排出配管(排出経路)が設けられ、インクジェットヘッド4の内部に残存したインクが排出されることが好ましい。図5は、インク排出配管が設けられたインクジェット用インク供給装置を有するインクジェット装置34の断面図を示している。説明の便宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
インクジェット装置34は、インクジェットヘッド4と第3インク室3とがインク排出配管17によって連結されており、インク排出配管17にはポンプ18が設置されている。さらに、ポンプ18には、インクの圧力を調整する脈動抑制装置(脈動抑制機構)19がさらに連結されている。
インクジェット装置34は、インクジェットヘッド4の内部に、吐出されずに残存しているインクは、ポンプ18によってインク排出配管17へ送液される構成となっている。このインクは第3インク室3に移動される。これにより、インクジェットヘッド4には、吐出されなかったインクが残存し難くなるため、インクジェットヘッド4の内部の環境を清浄な状態にすることができる。その結果、インク小滴5の形状を安定化させることができる。
インクジェット装置34においては、インクジェットヘッド4と第3インク室3とがインク排出配管17によって連結されている構成となっているが、インクが劣化する程度が小さい場合、インクジェットヘッド4と第2インク室2とが、インク排出配管17によって連結されていてもよい。このような構成によれば、インクが再度、第2インク室2に移動するため、インクの使用量を削減することができる。
なお、排出されるインクは劣化しているので、粘度などの物性が変化している。したがって、第2インク室2に連結されるインク排出配管17の位置は、ヘッド送液用配管12から離れた位置とすることにより、劣化したインクの濃度が高いインクが、インクジェットヘッド4へ供給されることを防止できる。これにより、インクジェット装置34を安定して動作させることができる。
脈動抑制装置19は、ポンプ18の脈動を抑制するための装置である。ポンプ18の脈動によって、インク排出配管17からインクジェットヘッド4へ振動が伝わり、その振動によって、インク小滴5の形状が乱れる場合がある。
上記のような振動が生じる場合、脈動抑制装置19を動作させることよって、ポンプ18の脈動を抑制し、上記振動を抑制できる。このため、インク小滴5の形状を安定化させることができる。
インク排出配管17に振動を与えないよう、ポンプ18および脈動抑制装置19には脈動が生じがたいことが好ましい。脈動抑制装置19の具体例としては、複数のシリンダーを備え、複数のポンプの位相を逆位相にするダブルプランジャーポンプを用いることができる。上記ダブルプランジャーポンプは、高速液体クロマトグラフフィー装置などで実用化されている。また、連続的に回転するプロペラによって、インクを送り出すマグネットポンプを用いてもよい。上記マグネットポンプは、洗浄装置などで実用化されている。さらに、アキュムレーター等を用いてもよい。
第2インク室2から余剰インク経路10を経由してインクは、第3インク室3に溜まっていくが、特にインクの価格が高価である場合には、第3インク室3に循環配管(循環経路)20が備えられていることが好ましい。
図6は、第3インク室3に循環配管20が備えられているインクジェット用インク供給装置を有するインクジェット装置35の断面図を示す。説明の便宜上、図1および図5に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
インクジェット装置35において、第3インク室3と第1インク室1とが循環配管20によって連結されている。また、循環配管20には送液用のポンプ21(循環機構)が備えられている。さらに、インクジェット装置35においては、インクの溶存気体を除去する真空膜脱気モジュール(脱気機構)22が備えられている。真空膜脱気モジュール22は真空ポンプ23と連結されている。なお、インクジェット装置35においては、供給配管6およびポンプ7は、それぞれ循環経路および循環機構としての役割をも果たしている。
インクジェット装置35においては、循環配管20および送液用のポンプ21が備えられているので、第1インク室1から、第2インク室、インクジェットヘッド4、第3インク室3(第1インク室1から、第3インク室)、第1インク室1へとインクが循環することとなる。このため、無駄なインクの消費量を減少させることができる。
また、第1インク室1には、第3インク室3から送液される量に比較し、大容量のインクが貯留されているので、劣化したインクが循環されたとしても、その濃度を薄めることができ、インクの質に及ぼす影響を低く抑えることができる。インクジェット装置35は、余剰インク経路10を備えているので、沈降し易い成分を含むインクを用いる場合であっても、インクを循環させることが可能である。
なお、劣化し難いインクが用いられている場合には、第3インク室3と第2インク室2とが循環配管20によって連結されている構成とすることもできる。
真空膜脱気モジュール22は、インクに含まれる気泡、インクに溶解された気体を脱気する(除去する)装置である。脱気されたインクを脱気インクとする。脱気インクは、気泡などをほとんど含まないため、脱気インクを用いた場合、インク小滴5の形状が安定する。このため、インクジェット装置35が備えるインクジェット用インク供給装置が、真空膜脱気モジュール22を備えることは非常に有用である。
真空膜脱気モジュール22は、ガス成分だけが通過できる穴を設けたテフロン(登録商標)などの機能膜を利用するものである。この真空膜を用いた真空膜脱気モジュールは簡便に用いることができるため優れている。真空膜脱気モジュール22に真空ポンプ23を作動させ、機能膜によってインク中のガス成分を除去すると、脱気インクを得ることができる。脱気インクは空気に触れると空気を溶解するが、第2インク室2の下方にインクジェットヘッド4が設置されているため、インクジェットヘッド4に供給されるインクは、脱気状態を保つことができる。
脱気インクの脱気状態をより高い状態に保つためには、第2インク室2に供給された脱気インクの余剰インク経路10への流れが、より上向き方向となるよう、第2インク室2を細長く形成することが好ましい。第2インク室2の脱気インクの流れを上向きに揃えることで、第2インク室2へ空気が混入し難くなるので、インクジェットヘッド4へ移動する脱気インクの脱気状態を保つことができる。
図1〜6において、第1インク室1、第2インク室2、第3インク室3およびインクジェットヘッド4の設置数が1箇所である場合のインクジェット装置について説明したが、設置数は特に限定されるものではなく、適宜変更することができることはもちろんである。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係るインクジェット用インク供給装置によれば、インクジェットヘッドに圧力が安定したインクを送液することができる。また、本発明に係るインクジェット装置によれば、形状が安定したインク小滴を吐出することができ、ワークの印字仕上がりを高めることができる。そのため、本発明は、インクジェットの分野、さらには、印刷を必要とする分野において利用されることができる。
本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。 本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。 本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。 本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。 本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。 本実施におけるインクジェット装置の一形態を示す断面図である。
符号の説明
1 第1インク室(第1インク貯留部)
2 第2インク室(第2インク貯留部)
3 第3インク室(第3インク貯留部)
4 インクジェットヘッド(インク吐出部)
8 圧縮空気配管
9 隔壁
10 余剰インク経路
13 密閉蓋
14 エアポンプ(圧力調整機構)
15 大気解放弁(圧力調整機構)
17 インク排出配管(排出経路)
18 ポンプ(送液機構)
19 脈動抑制装置(脈動抑制機構)
20 循環配管(循環経路)
21 ポンプ(循環機構)
22 真空膜脱気モジュール(脱気機構)
30・31・32・33・34・35 インクジェット装置

Claims (7)

  1. インクを貯留する第1インク貯留部と、
    第1インク貯留部からインクが供給され、さらにインク吐出部へインクを供給する第2インク貯留部とを有するインクジェット用インク供給装置において、
    さらに、第2インク貯留部と連結されている第3インク貯留部とを備え、
    第2インク貯留部からインク吐出部へインクが供給される間、第1インク貯留部から第2インク貯留部へ供給されるインクの供給量である第1インク供給量は、第2インク貯留部からインク吐出部へ供給されるインクの供給量である第2インク供給量よりも多量であり、
    上記第2インク貯留部と第3インク貯留部との間には、上記第1インク供給量と第2インク供給量との差である余剰インク量のインクが第3インク貯留部へ移動する経路となる余剰インク経路が形成されていることを特徴とするインクジェット用インク供給装置。
  2. 上記第2インク貯留部と第3インク貯留部とが隔壁を介し、併設されており、
    上記余剰インク経路は、上記隔壁の上端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク供給装置。
  3. 上記第3インク貯留部および上記第1インク貯留部、上記第1インク貯留部および上記第2インク貯留部が共に循環経路によって連結されており、
    上記循環経路は、インクを循環させる循環機構とを有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク供給装置。
  4. 上記循環機構は、循環経路内のインクを脱気する脱気機構を備えることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット用インク供給装置。
  5. 上記第2インク貯留部および第3インク貯留部は密閉可能な構造となっており、
    上記第2インク貯留部および第3インク貯留部の内部の圧力を調整する圧力調整機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク供給装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のインクジェット用インク供給装置と、
    上記第2インク貯留部からインクを供給され、インクを吐出するインク吐出部と、
    上記インク吐出部から上記第3インク貯留部へインクが排出されるための排出経路と、
    上記排出経路におけるインクを送液する送液機構とを有することを特徴とするインクジェット装置。
  7. 上記送液機構は、上記送液機構の脈動を抑制する脈動抑制機構を備えることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット装置。
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