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JP2008287921A - 加熱処理装置 - Google Patents

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JP2008287921A
JP2008287921A JP2007129361A JP2007129361A JP2008287921A JP 2008287921 A JP2008287921 A JP 2008287921A JP 2007129361 A JP2007129361 A JP 2007129361A JP 2007129361 A JP2007129361 A JP 2007129361A JP 2008287921 A JP2008287921 A JP 2008287921A
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heat treatment
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JP2007129361A
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Kanji Fujita
寛治 藤田
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Saga University NUC
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Saga University NUC
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Abstract

【課題】小型化された構成で誘電加熱により効率的に処理対象物を均一に炭化することができる加熱処理装置を提供する。
【解決手段】処理対象物12が収納される円筒状の容器からなる筒状導体10と、前記筒状導体10に収納された前記処理対象物12に対してマイクロ波を照射して誘電加熱を行う第1の加熱手段2とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理対象物を加熱して炭化する加熱処理装置に関し、特に、誘電加熱により加熱を行う加熱処理装置に関する。
現在、病院等の医療現場では使用済みの注射器、注射針、手術時に発生する繊維、紙おむつ等の廃棄物が大量に発生している。大学病院規模だとその量は1日に約1トンにも及び、処理費用として年間2000万円以上も必要となっている。そのような廃棄物の処理方法として、処理対象物に、マイクロ波を照射することで処理対象物を加熱して炭化する誘電加熱を用いた方法が知られている。
この誘電加熱は、マイクロ波を処理対象物に照射することで、分子内で電気双極子の回転、振動を発生させ、それらの摩擦熱により熱エネルギーを発生させて、物質の内部から発熱させるというものである。
上記誘電加熱を利用して廃棄物等の処理を行う技術として特許文献1及び特許文献2に示す技術がある。特許文献1に示す技術によると、搬入口から廃棄物が搬入され、投入容器に廃棄物が投入され、投入容器内の廃棄物がマイクロ波照射手段によりマイクロ波を照射されて加熱され温度が上昇し、かかる廃棄物の温度を密閉室の内壁が受け遠赤外線を発しており、温度がある程度上昇した場合には、マイクロ波の照射がなくても廃棄物を加熱することができ、温度が下がった場合にだけマイクロ波を使用することで、マイクロ波の継続的な使用を止めランニングコストを低減できるというものである。これによりマイクロ波の照射で得た熱を効率よく使用することで廃棄物を殺菌したり炭化したりすることができる。
また、特許文献2に示す技術によると、含水有機物をマイクロ波加熱して該有機物の水分を蒸発させる工程と、該蒸発した水分を過熱蒸気とする工程と、該過熱蒸気で該水分が蒸発した有機物を加熱炭化する工程を備えてなることを特徴とし、上記含水有機物をセラミック板コンベアに載せて連続的にマイクロ波加熱することを特徴とするものである。これにより、きわめて高い効率で水蒸気を発生させ、この水蒸気を使用して高含水有機質廃棄物を経済的に炭化することができる。
特開2006−181543 特開2005−344007
前記のように、誘電加熱は物質内部から加熱する方式であり、加熱効率が良いことや短時間で昇温が可能といった大きな利点がある。
しかしながら、特許文献1に示した技術では、投入容器内の廃棄物の一部分に集中的にマイクロ波を照射しており、廃棄物の加熱が局所的になる場合がある。また、マイクロ波は密閉空間においては、その特性上強度のムラが発生しやすく、炭化が不均一になってしまうという課題を有する。
また、特許文献2に示した技術では、マイクロ波加熱は含水有機物の乾燥工程において使用しており、450度以上の過熱蒸気を発生させる際にはバーナー燃焼方式を用いているため、環境問題の原因の一つとされている二酸化炭素が多く発生してしまうという課題を有する。
さらに、セラミック板に載せられた含水有機物をマイクロ波で加熱することで水分が蒸発され、同時にセラミック板が加熱されて発熱するため、セラミック板からの加熱も加わり水分が蒸発されるが、セラミック板へのマイクロ波の加熱効率は非常に低いため、水分蒸発の効率化の点で課題を有する。
さらにまた、マグネトロン式乾燥機、過熱蒸気式炭化装置、過熱蒸気発生装置、ジャケット部、スクラバー等の装置を組み合わせる必要があり、装置全体が大型化してしまい小規模施設での使用が困難になってしまうという課題を有する。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、小型化された構成で誘電加熱により処理対象物を効率的で且つ均一に炭化することができる加熱処理装置を提供することを目的とする。
(1.筒状導体の設置)
本発明に係る加熱処理装置は、処理対象物が収納される円筒状の容器からなる筒状導体と、前記筒状導体に収納された前記処理対象物に対してマイクロ波を照射して誘電加熱を行う第1の加熱手段とを備えることを特徴とする。
このように、本発明においては処理対象物が収納される円筒状の容器からなる筒状導体と、前記筒状導体に収納された前記処理対象物に対してマイクロ波を照射して誘電加熱を行う第1の加熱手段とを備えるため、第1の加熱手段から照射されたマイクロ波が直接処理対象物を加熱する加熱処理に加えて、筒状導体がマイクロ波により誘電加熱されることで筒状導体が高温となり、筒状導体に収納された処理対象物を効果的に加熱することができる。
また、筒状導体は処理対象物と広く接しているので、短時間で広範囲を加熱することができる。
(2.電極の設置)
本発明に係る加熱処理装置は、前記筒状導体内の第1の加熱手段に対向する位置に突設され、少なくとも前記処理対象物の収納高さにほぼ相当する長さを有し、前記加熱手段からのマイクロ波を受波する突起電極を備えることを特徴とする。
このように、本発明においては筒状導体内の第1の加熱手段に対向する位置に突設され、少なくとも前記処理対象物の収納高さにほぼ相当する長さを有し、前記第1の加熱手段からのマイクロ波を受波する突起電極とを備えるため、第1の加熱手段から照射されたマイクロ波が突起電極に集中し、突起電極は誘電加熱され、その熱により処理対象物を加熱することができる。
また、突起電極は導体であるため全体が同電位となり、集中したマイクロ波が突起電極全体から放射状に拡散して反射するため、あたかも突起電極がマイクロ波の発生源のような役割をして加熱処理を行うことができる。従って、処理対象物を短時間で均一に広範囲に渡って加熱処理することができる。
さらに、処理対象物が収納されている容器は筒状導体であるため、突起電極で反射したマイクロ波がさらに筒状導体で反射(二次反射)して処理対象物を加熱することができる。従って、さらに加熱効率が上がる。
さらにまた、加熱処理装置内には処理対象物の投入時に存在していた酸素しかないため、低酸素状態での加熱による炭化処理が実現でき、二酸化炭素の排出を最小限に抑えることができるため、環境問題にも貢献することができる。
(3.他の加熱手段の設置)
本発明に係る加熱処理装置は、前記処理対象物を加熱する他の加熱手段を備えることを特徴とする。
このように、本発明においては処理対象物を加熱する他の加熱手段を備えるため、誘電加熱を行う前記第1の加熱手段と他の加熱手段との相乗効果で処理対象物を効率よく加熱して炭化することができる。
また、例えば処理対象物が含水物の場合には、水分を早く蒸発させる必要がある。つまり他の加熱手段を備えることで処理対象物の温度を上げ、水分を早く蒸発させることができる。
なお、前記他の加熱手段は処理対象物の温度を上げる効果があれば何でもよいが、二酸化炭素の発生を抑えるために燃焼による加熱を行わないことが望ましい。
(3.誘導加熱を行う他の加熱手段の設置)
本発明に係る加熱処理装置は、前記他の加熱手段が誘導加熱により前記処理対象物を加熱することを特徴とする。
このように、本発明においては誘電加熱による加熱処理とは別に、誘導加熱により処理対象物を加熱するため、前記と同様に誘電加熱を行う第1の加熱手段との相乗効果により処理対象物を効率よく加熱して炭化することができ、且つ他の加熱手段は誘導加熱であるため、二酸化炭素が発生せずに環境問題に貢献することができる。
また、装置の構成が簡素化されているため、装置全体を小型化することができ、小規模施設のような場所であっても本発明に係る加熱処理装置を設置することができる。
(4.撹拌手段の設置)
本発明に係る加熱処理装置は、前記筒状導体に収納された前記処理対象物を撹拌する撹拌手段を備えることを特徴とする。
このように、本発明においては筒状導体に収納された処理対象物を撹拌する撹拌手段を備えるため、処理対象物を撹拌しながら均一に加熱して炭化することができる。
(本発明の第1の実施形態)
以下に、本実施形態に係る加熱処理装置について、図に基づき説明する。
(1.構成)
本実施形態に係る加熱処理装置Aの構成を説明する。図1は本実施形態に係る加熱処理装置の全体斜視図、図2は本実施形態に係る加熱処理装置の側断面図である。本実施形態に係る加熱処理装置は、処理対象物を主に水分含有廃棄物とする廃棄物処理装置である。
本実施形態に係る加熱処理装置Aは、加熱処理を行う六面体の形状を有する容器1と、容器1の外部には、容器1の各面を全て覆うようにして配設されている断熱材7と、容器1の上部面に配設され、容器1内にマイクロ波を照射することが可能な第1の加熱手段2と、容器1に接続され、容器1内で発生した水蒸気を排出する排気パイプ5と、容器内の圧力が容器耐圧以上になっていないかどうかを判定するために圧力を測定する圧力計4と、容器1の下部には容器1と断熱材7との間に他の加熱手段8と、容器1に接続され、容器1内の水分を外に排出するための排水口9を備える。容器1の内部には、筒状導体10と、筒状導体10内の第1の加熱手段に対向する位置に筒状導体10の高さ方向と平行になるように突設された突起電極11とを備える。加熱処理の対象となる処理対象物12は筒状導体10に収納される。
突起電極11は、処理対象物12が筒状導体10に収納された際に第1の加熱手段2から照射されるマイクロ波を受波できるように、処理対象物12の収納高さとほぼ同じか、それ以上の長さを有する。すなわち、突起電極11の長さが長ければ長いほど多くの処理対象物12を加熱処理することができる。
第1の加熱手段2は、例えばマグネトロンのようなマイクロ波を発生する真空管の一種である。マグネトロンは電圧と磁場をかけることで熱電子を周期的に振動させてマイクロ波を発生させることができる。
他の加熱手段8は、例えば電磁誘導を利用することで加熱する誘導加熱(IH:Induction Heating)を行う手段である。誘導加熱は導線をコイル状に巻き、その導線に交流電流を流し、金属を近づけると熱が発生して金属が加熱される。従って、筒状導体10が加熱されることで処理対象物12を加熱することができる。また容器1内の温度も上昇し、さらに容器1は全体を断熱材7で覆われているため容器1内の温度を高温に保つことができ、加熱処理の処理効率を上げることができる。また、この加熱方法を利用すると、酸素を燃焼させて二酸化炭素を発生させることもないので環境問題の課題の1つであるCO2削減に貢献することができる。
なお、第1の加熱手段2はマグネトロンに限定せず、誘電加熱を行うことができる波を発生する装置であれば何でもよい。
また、第2の加熱手段8は誘導加熱による加熱手段に限定せず、処理対象物12や容器1内の温度を高温にできる手段であれば何でもよい。
(2.動作)
本実施形態に係る加熱処理装置Aの動作を説明する。図3は本実施形態に係る加熱処理装置がマイクロ波を照射した際の側断面図、図4は本実施形態に係る加熱処理装置がマイクロ波を照射した際の上断面図である。
まず、容器1内の筒状導体10に処理対象物12が投入される。この時、前記にも示した通り突起電極11はマイクロ波を受波できるように、一端が処理対象物12からわずかでも突出している必要がある。処理対象物12が投入されると第1の加熱手段2による加熱処理が行われる。第1の加熱手段2は、電圧と磁場によりマイクロ波100を発生させ、容器1の内部に向かって照射する。この時、容器1内に突起電極11が存在することにより、第1の加熱手段2より照射されたマイクロ波は、処理対象物12から突出した突起電極11の一端に集中して照射される。マイクロ波を集中して照射された突起電極11は、そのマイクロ波を吸収して熱を発し、その発生した熱により処理対象物12を加熱することができる。突起電極11は処理対象物12に貫通して突設されているため、処理対象物12を広範囲に渡って加熱することができる。
一端にマイクロ波を集中して照射された突起電極11は突起電極11全体が同電位となっている。マイクロ波が金属に対して反射する性質を有することから、突起電極11に照射されたマイクロ波は突起電極11で反射し、反射されたマイクロ波102は、あたかも突起電極11がマイクロ波の発生源であるかのようにして容器1内に投入された処理対象物12にマイクロ波を照射する。突起電極11から反射されたマイクロ波102は放射状に広がるため、処理対象物12の全体に対して均一に照射されて加熱される。反射されたマイクロ波102のうち処理対象物12を透過して外壁面となる筒状導体10に到達したマイクロ波は、筒状導体10でさらに反射(二次反射)されてマイクロ波104を処理対象物12に照射する。また同時に筒状導体10を誘電加熱するため、筒状導体10自体が高温となり、その熱により処理対象物12を加熱処理することができる。このようにして、第1の加熱手段2により処理対象物12の全体に対して均一に且つ広範囲に渡ってマイクロ波が照射されることで、効率的に誘電加熱が行われる。
前記第1の加熱手段2が加熱処理を行うのと同時に、他の加熱手段8でも加熱処理を行う。他の加熱手段8は誘導加熱により容器1及び処理対象物12を直接加熱する。それにより、水分含有廃棄物である処理対象物12の温度が上昇し、水分を蒸発させて水蒸気に変える。発生した水蒸気は排気パイプ5から容器1の外部に排出される。また、容器1の下方に溜まった水分は排水口9より排出される。
このように、第2の加熱手段8を用いることで、処理対象物12が含む水分を早く蒸発させ、処理対象物12の炭化を促進することができる。
なお、第1の加熱手段2と他の加熱手段8による加熱処理のタイミングは同時である必要はない。例えば、先に他の加熱手段8により処理対象物12の水分を蒸発させた後に、第1の加熱手段2で処理対象物12を炭化させる処理を行ってもよい。
また、突起電極11の形状は棒状に限定せず、例えば中心部が球体になっているものや団子状に球体が複数並んだものであってもよい。それにより、突起電極11からのマイクロ波の反射をさらに拡散させて、処理対象物を均一に炭化処理することができる。
以上のように、本実施形態に係る加熱処理装置Aでは、マイクロ波が突起電極11に吸収され、それによって発生した熱で処理対象物を加熱することができ、さらに突起電極11及び筒状導体10の反射作用により、処理対象物12をマイクロ波により均一に加熱して炭化することができる。また、他の加熱手段8と断熱材7を利用することで、加熱処理を促進して効率よく炭化することができる。さらに、容器1内には処理対象物12が投入された時点の酸素しかなく、燃焼による処理を行わないため、低酸素状態で炭化処理を行うことができ、二酸化炭素の排出を低減することができる。
(本発明の第2の実施形態)
図5は本実施形態に係る加熱処理装置の側断面図である。
第1の実施形態と異なる点は、突起電極11を備えていない点である。この場合は、第1の加熱手段2から照射されたマイクロ波が集中する対象がないため、マイクロ波は放射状に拡散しながら筒状導体10内を照射する。第1の加熱手段2から照射されたマイクロ波の一部は筒状導体10を直接照射し、一部は処理対象物12を直接照射し、処理対象物12を照射したマイクロ波のうち処理対象物12を透過したマイクロ波が筒状導体10を照射する。これにより、処理対象物12と、筒状導体10が誘電加熱される。つまり、筒状導体が誘電加熱されることで筒状導体自体がかなりの高温となり、その熱で処理対象物12を加熱するため、筒状導体がない場合に比べて処理効率を上げることができる。
また、筒状導体10に照射されたマイクロ波は、反射して処理対象物12を誘電加熱するためさらに処理効率を上げることができる。
(その他の実施形態)
図6は本実施形態に係る加熱処理装置の全体斜視図である。
加熱処理装置Aは、突起電極11の下方に突起電極11を中心にして撹拌羽201を回転させて、処理対象物12を撹拌する撹拌手段200を備える。前記でも述べたように、マイクロ波はその特性上、強度のムラが発生する場合があるため、処理対象物12を撹拌してマイクロ波が処理対象物12の全体に満遍なく照射されるようにすることで、炭化を均一にすることができる。
なお、撹拌手段200の設置場所は突起電極11の下方に限らず、処理対象物を撹拌できる位置であれば突起電極11の中途位置でもよい。
また、撹拌手段200は複数設置してもよい。それにより処理対象物12がより十分に撹拌することができる。この場合、各撹拌手段200は回転方向をランダムにすることで、さらによく撹拌することができる。
さらに、撹拌羽201や撹拌手段200を金属等の導体にすることで、マイクロ波を反射させて、さらに拡散させることができる。
(1.電極を置いた場合と置かない場合の比較)
本発明に係る加熱処理装置の実験を行った第1の実施例を以下に説明する。
(条件)
容器内に筒状導体を設置し、筒状導体に処理対象物を収納して加熱処理を行った。処理対象物は紙おむつとし、綿と高分子吸収剤のみを処理の対象とし、ビニール等は含まれない。その状態で1枚が約60gの紙おむつを5枚使用して8時間の加熱処理を行った。また、全ての紙おむつには1枚当たり520gの水分(大人一人分の紙おむつに相当)を染み込ませてある。加熱処理は、マイクロ波による誘電加熱とヒーターによる加熱を組み合わせており、マイクロ波電力は約850Wでヒーター電力は1000Wで加熱処理を行った。
(結果)
図7は、上記条件において突起電極を設置した場合と設置しなかった場合の処理時間と処理効率の関係を示したグラフである。□が突起電極を設置しなかった場合で、△が突起電極を設置した場合のデータである。図7に示す通り、処理開始から2時間から5時間の間は突起電極を設置した場合のほうが処理効率がよく、5時間を過ぎるとそれほど変わらない。これは処理開始から2時間で炭化処理が始まり、5時間後からはほぼ炭化処理が終了しているためだと思われる。つまり、突起電極を設置することで炭化処理の処理効率を上げることができる。
(2.突起電極、筒状導体、ヒーターを設置した場合としない場合の比較)
本発明に係る加熱処理装置の実験を行った第2の実施例を以下に説明する。
(条件)
処理対象物は紙おむつとした。使用した紙おむつは、実施例1と同様に綿と高分子吸収剤のみとしビニール等は含まれない。その状態で1枚が約60gの紙おむつを5枚使用して6時間の加熱処理を行った。また、全ての紙おむつには1枚当たり520gの水分(大人一人分の紙おむつに相当)を染み込ませてある。マイクロ波電力は700Wでヒーター電力は1000Wで加熱処理を行った。
(結果)
図8(a)は上記条件において、(1)ヒーター加熱のみの場合と、(2)マイクロ波加熱のみの場合と、(3)マイクロ波加熱+突起電極を設置した場合と、(4)マイクロ波加熱+突起電極+ヒーター加熱を行った場合と、(5)マイクロ波加熱+突起電極+ヒーター加熱+筒状導体を設置した場合の処理時間と減容率の関係を比較したグラフである。
ここで、減容率とは加熱処理前の処理対象物の重量に対する加熱処理後の処理対象物の重量の割合であり、以下の式で計算される。
図8(a)に示す通り、(1)ヒーター加熱のみの場合は減容率がほとんど変化しないことから、加熱処理前の重量と加熱処理後の重量がほとんど変化していない。つまり紙おむつはほとんど炭化されていないということである。図8(b)は、図8(a)のグラフにおける(1)の場合の処理後の写真である。この写真からも(1)の場合には炭化処理がほとんど行われていないことがわかる。(2)マイクロ波加熱のみの場合は、(1)ヒーター加熱のみの場合に比べると減容率が低くなっているが、大きな変化はない。
(3)マイクロ波加熱+突起電極を設置した場合は、前記2つの場合に比べて処理開始4時間後から5時間後にかけて急速に減容率が下がっている。これは処理開始4時間後から5時間後にかけて急速に炭化処理が進んだということである。つまり、突起電極を設置することで炭化処理を促進することができた。図8(c)は、図8(a)のグラフにおける(3)の場合の処理後の写真である。この写真から、不均一ではあるが炭化処理が進んでいることがわかる。
(4)マイクロ波加熱+突起電極+ヒーター加熱を行った場合は、処理開始1時間後から減容率が下がり始め、3時間後には既に(3)場合の減容率を下回っている。つまり、ヒーターを設置することで水分の蒸発が促進され早い段階から炭化処理が行われた。そして、最終的にかなり低い減容率を示すことができた。図8(d)は、図8(a)のグラフにおける(4)の場合の処理後の写真である。この写真から、紙おむつの端部は一部炭化されていない箇所があるが、ほとんどが炭化することができた。
(5)マイクロ波加熱+突起電極+ヒーター加熱+筒状導体を設置した場合は、(4)の場合よりもさらに早い段階から減容率が下がり始め、最終的に最も低い減容率を示すことができた。図8(e)は、図8(a)のグラフにおける(5)の場合の処理後の写真である。この写真から、紙おむつは完全に均一に炭化できたことがわかる。
以上の結果から、突起電極、ヒーター、筒状導体のそれぞれに炭化を促進する効果があり、それらを組み合わせた場合は、それぞれの相乗効果によりさらに高い加熱処理効果を有することが示された。
(3.減容率と処理枚数の関係)
本発明に係る加熱処理装置の実験を行った第3の実施例を以下に説明する。
(条件)
容器内に筒状導体を設置し、筒状導体に処理対象物を収納して、筒状導体の中心に突起電極を突設させて加熱処理を行った。処理対象物は紙おむつとした。使用した紙おむつは、実施例1と同様に綿と高分子吸収剤のみとしビニール等は含まれない。その状態で1枚が約60gの紙おむつを様々な枚数で10時間の加熱処理を行った。また、全ての紙おむつには1枚当たり520gの水分(大人一人分の紙おむつに相当)を染み込ませてある。マイクロ波電力は900Wでヒーター電力は1000Wで加熱処理を行った。
(結果)
図9は上記条件における紙おむつの処理枚数と減容率の関係を示したグラフである。図9に示す通り、枚数が増えると若干減容率が上がっているが、ほぼ横ばいと言える。つまり処理枚数が増えても最終的に紙おむつを均一に炭化することができた。
図10は、図9のそれぞれの枚数(重量)と処理効率の関係を示したグラフである。図10に示す通り、処理量が多くなるほど処理効率が上がっている。つまり、大量の処理量を効率的に処理することができる。
図11は処理前の紙おむつの写真と処理後の紙おむつの写真である。図11(a)は処理前の紙おむつの写真であり、紙おむつの枚数は20枚で処理前の総重量が11600gである。図11(b)は処理後の紙おむつの写真であり、総重量が290gである。図11からわかる通り、紙おむつの枚数が20枚に増えても内部まで均一に炭化処理を行うことができる。
(4.処理時間と容器内温度の関係)
本発明に係る加熱処理装置の実験を行った第4の実施例を以下に説明する。
(条件)
容器内に筒状導体を設置し、筒状導体に処理対象物を収納して、筒状導体の中心に突起電極を突設させて加熱処理を行った。処理対象物は紙おむつとした。使用した紙おむつは、実施例1と同様に綿と高分子吸収剤のみとしビニール等は含まれない。その状態で1枚が約60gの紙おむつ5枚を使用して6時間の加熱処理を行った。また、全ての紙おむつには1枚当たり520gの水分(大人一人分の紙おむつに相当)を染み込ませてある。マイクロ波電力は800Wでヒーター電力は1000Wで加熱処理を行った。
(結果)
図12は上記条件における処理時間と容器内温度の関係を示したグラフである。図12より、処理開始から30分後には容器内温度は100度に達し、約180分まではなだらかに温度が上昇している。そして、180分から約210分までの30分間の間で急激に容器内温度が上昇し、最高温度は750度に達している。その後、360分後にマイクロ波電力を遮断するまで700度の温度を維持している。以上の結果から、30分から180分までの間は紙おむつが含んだ水分が水蒸気になって排出されていた時間領域であり、180分から炭化処理が始まっていると考えられる。また、注射器等の医療廃棄物の処理には800度という温度が要求されるが、マイクロ波電力を上げることで容易に到達することができ、注射器等も廃棄処理することができる。
このように、本発明に係る加熱処理装置によれば、筒状導体、突起電極、ヒーターを用いてマイクロ波により加熱処理を行うことで、廃棄物処理を均一且つ高効率で行うことができる。また、前記筒状導体、突起電極、ヒーターを組み合わせて利用することで、それぞれの相乗効果により、さらに効率的な廃棄物処理を行うことが可能となる。
以上の前記各実施形態により本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は実施形態に記載の範囲には限定されず、これら各実施形態に多様な変更又は改良を加えることが可能である。そして、かような変更又は改良を加えた実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。このことは、特許請求の範囲及び課題を解決する手段からも明らかなことである。
本発明の第1の実施形態に係る加熱処理装置の全体斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る加熱処理装置の側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る加熱処理装置がマイクロ波を照射した際の側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る加熱処理装置がマイクロ波を照射した際の上断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る加熱処理装置の側断面図である。 本発明のその他の実施形態に係る加熱処理装置の全体斜視図である。 第1の実施例において突起電極を設置した場合と設置しなかった場合の処理時間と処理効率の関係を示したグラフである。 第2の実施例において突起電極、筒状導体、ヒーターを設置した場合としない場合の処理時間と減容率の関係を示したグラフである。 第3の実施例において処理枚数と減容率の関係を示したグラフである。 第3の実施例において処理重量と処理効率の関係を示したグラフである。 第3の実施例において処理前の紙おむつの写真と処理後の紙おむつの写真である。 第4の実施例において処理時間と容器内温度の関係を示したグラフである。
符号の説明
A 加熱処理装置
1 容器
2 第1の加熱手段
4 圧力計
5 排気パイプ
7 断熱材
8 他の加熱手段
9 排水口
10 筒状導体
11 突起電極
12 処理対象物
100 マイクロ波
102 反射マイクロ波
104 二次反射マイクロ波
200 撹拌手段
201 撹拌羽

Claims (5)

  1. 処理対象物が収納される円筒状の容器からなる筒状導体と、
    前記筒状導体に収納された前記処理対象物に対してマイクロ波を照射して誘電加熱を行う第1の加熱手段とを備えることを特徴とする加熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の加熱処理装置において、
    前記筒状導体内の第1の加熱手段に対向する位置に突設され、少なくとも前記処理対象物の収納高さにほぼ相当する長さを有し、前記第1の加熱手段からのマイクロ波を受波する突起電極を備えることを特徴とする加熱処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の加熱処理装置において、
    前記処理対象物を加熱する他の加熱手段を備えることを特徴とする加熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の加熱処理装置において、
    前記他の加熱手段が誘導加熱により前記処理対象物を加熱することを特徴とする加熱処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の加熱処理装置において、
    前記筒状導体に収納された前記処理対象物を撹拌する撹拌手段を備えることを特徴とする加熱処理装置。
JP2007129361A 2007-05-15 2007-05-15 加熱処理装置 Pending JP2008287921A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101184125B1 (ko) 2011-10-17 2012-09-21 김창기 폐기저귀의 재활용 시스템 및 방법
KR102210089B1 (ko) * 2020-03-06 2021-02-01 (주)실로암테크 인덕션 방식에 의한 고온 열분해 멸균 장치
JP2024143963A (ja) * 2023-03-30 2024-10-11 明遠精密科技股▲分▼有限公司 複合式高速アニーリング装置とその方法

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