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JP2008273808A - 加飾セラミック体、その製造方法及びインクジェット用インク - Google Patents

加飾セラミック体、その製造方法及びインクジェット用インク Download PDF

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Takeshi Hibino
毅 日比野
Keiji Fujimori
敬二 藤森
Masashi Sakakibara
正史 榊原
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Abstract

【課題】絵柄が鮮明でしかも表面が平滑な加飾セラミック体と、そのためのインクジェット用インクとを提供することを目的とする。
【解決手段】セラミック基材の表面に釉層が設けられた加飾セラミック体であって、該釉層の表面に絵付けが施されている加飾セラミック体において、該釉層の表面は平坦であり、絵柄を現わす顔料は、釉層中に存在し、かつ顔料の濃度が釉層の最表面において最も高くなっていることを特徴とする加飾セラミック体。セラミック基材の表面に釉薬を掛け、釉の表面に顔料を含むインクを用いたインクジェット印刷によって、絵付けを施した後、焼成する加飾セラミック体の製造方法において、該インクがフリットを配合していないフリットフリーインクであり、該顔料の粒径が5000nm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、絵付けが施された加飾セラミック体と、その製造方法と、この製造に用いられるインクジェット用インクに関するものである。
顔料によって絵付けを施した加飾セラミック体を製造する方法として、セラミック基材の表面に釉薬を掛けた後、釉薬層の表面に顔料を含んだインクによって絵付けを施し、その後、乾燥し、焼成する技法が広く採用されている。
従来、この絵付けに用いられるインクジェット用インクは、フリット(微細に粉砕されたガラスフリット)が配合されている(下記文献1)。これは、インクにフリットを配合してない場合、焼成しても顔料が下地の釉層に十分には付着しないためである。
特開2001−81363号公報
顔料及びフリットを含むインクを用いてインクジェット法によって絵付けし、焼成した場合、インク中のフリットに由来するガラス層が下釉の表面に盛り上がったように残留し、顔料は主としてこのガラス層中に存在するようになる。この場合、このガラス層は下釉に対し十分に融着して一体化しているため、顔料が剥れることがなく、絵柄は堅牢である。
しかしながら、インクジェットによってインクを付着させた箇所が上記の通りフリット由来のガラス層によって盛り上がったものとなるので、外観上、あるいは触感上の平滑さが求められる製品には不向きとなる。なお、絵付けした後、その上に透明釉よりなる上釉をかけてから焼成する技法も知られているが、その場合、顔料が上釉中に分散ないし拡散してしまい、絵柄の鮮明さが低下するおそれがある。
また、一般に、インクは水及び/又は有機溶媒中に顔料とフリットとを分散させたものであるが、液媒中に分散させ得る媒質(フリットと顔料)濃度には上限がある。そのため、フリットを配合した場合には、その分だけ顔料の配合量を少なくする必要があり、その結果、インク中の顔料濃度が低くなり、絵柄の色合いが淡くなる。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、鮮明な絵柄を有し、しかも表面が平滑な加飾セラミック体及びその製造方法と、この製造に用いられるインクジェット用インクを提供することを目的とする。
請求項1の加飾セラミック体は、セラミック基材の表面に釉層が設けられた加飾セラミック体であって、該釉層の表面に絵付けが施されている加飾セラミック体において、該釉層の表面は平坦であり、絵柄を現わす顔料は、釉層中に存在し、かつ顔料の濃度が釉層の最表層において最も高くなっていることを特徴とするものである。
請求項2の加飾セラミック体の製造方法は、セラミック基材の表面に釉薬を掛け、釉の表面に顔料を含むインクを用いたインクジェット印刷によって、絵付けを施した後、焼成する加飾セラミック体の製造方法において、該インクがフリットを配合していないフリットフリーインクであり、該顔料の粒径が5000nm以下であることを特徴とするものである。
請求項3の加飾セラミック体の製造方法は、請求項2において、絵付けを施すときのインクの粘度が50cp以下であり、表面張力が60mN/m以下であることを特徴とするものである。
請求項4のインクジェット用インクは、セラミック基材に絵付けを施すための、顔料を含有するインクジェット用インクにおいて、フリットを配合していないフリットフリーインクであり、該顔料の粒径が5000nm以下であることを特徴とするものである。
本発明によって提供される加飾セラミック体は、顔料の濃度が釉の最表層において、最も高くなっており、絵柄が鮮明なものとなる。また、顔料が釉層中に存在するため、絵柄が堅牢であり、長期にわたって美麗なものとなる。本発明では、釉層の表面は平坦であり、外観も良好である。
本発明方法によってかかる加飾セラミック体が製造される理由については、次の通りであると推察される。
(1)顔料が微細であり、未焼成の釉層にインクジェットによって吹き付けられたインクが、この未焼成釉薬層中に浸透する。そして、この浸透した顔料が、焼成によって釉層内に取り込まれたものとなる。
(2)インクがフリットを含有しないフリットフリーインクであるため、インク由来のガラス層が釉層の表面に盛り上がったように形成されない。
なお、絵付けを施すときのインクの粘度が50cp以下であり、表面張力が60mN/m以下であると、インクが未焼成の釉薬層中に浸透し易い。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。本発明の加飾セラミック体及びその製造方法において、加飾セラミック体としては、タイル、施釉レンガ、食器、衛生陶器、装飾陶板、その他洗面ボール、便器などが例示される。
本発明の加飾セラミック体を製造するには、好ましくは、セラミック基材の表面に釉薬を幕掛け等の手法により層状に均一厚さに塗着させ、乾燥させて印刷下地を形成した後、インクジェットにより絵付けを行う。なお、平坦とは基材上に略均一に釉層が設けられている状態をいい、セラミック基材自体に凹凸があるものも含む。
セラミック基材は、焼成されていない生素地であってもよく、仮焼されたものであってもよいが、内装用タイルの場合、仮焼された素地であることが望ましい。
[釉薬]
セラミック基材に掛ける釉薬としては、組成が
SiO 60〜76モル%好ましくは65〜74モル%
Al 4〜11モル%好ましくは5〜8モル%
TiO 0〜10モル%好ましくは2〜5モル%
O 4〜10モル%好ましくは4〜9モル%
NaO 0.5〜5モル%好ましくは0.6〜3モル%
LiO 0〜0.5モル%好ましくは0〜0.2モル%
0〜7モル%好ましくは0.05〜1.6モル%
CaO 4〜10モル%好ましくは4〜9モル%
BaO 0〜6モル%好ましくは0〜5モル%
ZnO 0〜5モル%好ましくは0〜4モル%
SrO 0〜1モル%好ましくは0〜0.5モル%
MgO 0〜2モル%好ましくは0〜1モル%
MnO 0〜0.6モル%好ましくは0〜0.5モル%
ZrO 0〜6モル%好ましくは0〜5モル%
Fe 0〜0.15モル%好ましくは0〜0.1モル%
であるものを用いるのが好ましい。
この釉薬は、融点が高く、しかも青、黄、黒のみならず赤色系の金属酸化物顔料に対しても良好に発色させることができる。
この釉薬の組成特定理由は次の通りである。
SiOは釉薬を焼成することにより生成するガラス中の珪酸塩のネットワークを構成する成分である。SiOが60モル%未満であると、焼成されて生じた釉薬面の光沢が乏しくなり、また76モル%超では釉薬の融点が過度に高くなる。このため、SiOの配合量は60〜76モル%好ましくは65〜74モル%とする。
Alは、焼成されて生じた釉薬層の耐薬品性及び耐水性を高めるための成分である。Alが4モル%未満であるとこの釉薬層の耐薬品性及び耐水性が低下し、11モル%超の場合、釉薬の耐火度が過度に高くなる。従って、Alは4〜11モル%好ましくは5〜8モル%配合する。
TiOは、釉薬中のアルカリ成分が顔料に与える分解脱色作用を緩和する作用を有する。TiOが10モル%を超えると、釉薬が黄色を帯びるため、求める加飾がしにくくなる。特に好ましいTiOの範囲は0.1〜10モル%とりわけ2〜5モル%である。
O及びNaOはいずれもフラックス作用を有するものである。KOが4モル%未満であると、またNaOが0.5モル%未満であると、釉薬の融点が過度に高くなる。また、KOが10モル%超、NaOが9モル%超であると、溶融している釉薬(ガラス)が金属酸化物顔料を溶解させて顔料の発色を阻害するため、KOの配合量は4〜10モル%好ましくは4〜9モル%とし、NaOの配合量は0.5〜5モル%好ましくは0.6〜3モル%とする。
LiOもフラックス作用があるので、添加してもよいが、発色阻害作用が強いので、0.5モル%以下好ましくは0.2モル%以下とする。
もフラックス作用があるので、添加してもよいが、過剰に添加すると、金属酸化物顔料を溶解させて顔料の発色を阻害するため、7モル%以下、好ましくは0.05〜1.6モル%とする。
CaO及びBaOは、適量配合された場合に釉薬の融点を低下させる作用があり、CaOは4〜10モル%好ましくは4〜9モル%配合され、BaOは0〜6モル%好ましくは0〜5モル%配合される。CaO及びBaOの配合量が上記範囲を外れると、釉薬の融点が高くなる。
ZnO、MgO及びSrOは、いずれも少量添加された場合にはフラックス作用を有するので配合してもよいが、ZnOの配合量が5モル%超、MgOの配合量が2モル%超、SrOの配合量が1モル%超であると金属酸化物顔料の発色を阻害するので、ZnOは0〜5モル%好ましくは0〜4モル%とし、SrOは0〜1モル%好ましくは0〜0.5モル%とし、MgOは0〜2モル%好ましくは0〜1モル%とする。
MnOは、微量配合することにより焼成後の釉薬表面に光沢を与えるため配合してもよいが、0.6モル%超になると金属酸化物顔料の発色を阻害するので、0.6モル%以下好ましくは0.5モル%以下とする。
ZrOは、少量配合した場合には、焼成後の釉薬に乳白を生じさせ、これにより顔料の発色を彩やかなものとする作用を発揮するが、5モル%超配合すると、釉薬の耐火度(融点)が高くなり、また焼成された釉薬にピンホール状の欠陥が生じ易くなるので、5モル%以下好ましくは4モル%以下とする。
なお、SnOも、ZrOと同様の理由により、5モル%以下、特に4モル%以下配合してもよい。
Feは、釉薬自体を黄色ないし褐色にするため、0.15モル%以下、好ましくは0.1モル%以下とする。
[インクジェット用インク]
インクジェット用の絵の具インクとしては、微粉砕された赤、黄、青及び黒の各顔料をそれぞれ分散剤によって分散させた、フリットを含まない赤、黄、青及び黒のインクを用いる。未焼成釉薬層に吹き付けられたインク中の顔料が釉薬層中に浸透し易いものとするために、各顔料は、粒径が5000nm以下特に50〜5000nmとりわけ50〜1000nm、さらに好ましくは80〜500nmとなるように微粉砕されることが望ましい。
なお、顔料の平均粒径が未焼成釉薬層の平均気孔径の1/3以下であると、顔料粒子が未焼成釉薬層中に十分に浸透し易いものとなる。
顔料としては、金属酸化物系顔料を用いる。赤色用の金属酸化物系顔料としては、酸化クロム−酸化スズ系顔料が好適であり、特に
Cr 13〜21wt%
SnO 35〜55wt%
SiO 15〜30wt%
CaO 16〜30wt%
TiO 0〜8wt%
であるものが好適である。この酸化クロム−酸化スズ系顔料は、上記組成の釉薬上に塗着されて約1140〜1260℃程度の高温で焼成されることにより、彩やかな赤色を呈する。
黄色用金属酸化物顔料としては、酸化クロム−酸化アンチモン系顔料が好適であり、特に
Cr 1〜5wt%
Sb 3〜10wt%
SiO 0〜10wt%
TiO 75〜95wt%
であるものが好適である。
なお、ルチル型酸化チタン、酸化ウラン、ジルコンバナジウム、ジルコンプラセオジウムなども用いることができる。
青色用金属酸化物顔料としては、酸化コバルト、酸化銅、コバルト・アルミナなどを用いることができる。
黒色用金属酸化物顔料としては、酸化イリジウム、酸化鉄、酸化ウラニウム、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マンガン、クロム鉄酸化物などの混合物を用いることができる。
なお、上記顔料は一例であり、上記以外の顔料を用いてもよい。
本発明では、このインクに酸化チタンを1〜20wt%特に10〜20wt%添加してもよい。これにより、インク中の顔料が焼成工程において受ける脱色作用を抑制することができる。
本発明では、必要に応じ、酸化スズ等の白色顔料を含む白色用インクを用いてもよい。
分散剤としては、アニオン、カチオン、ノニオン及び両性の界面活性剤いずれかを適宜選択して使用できる。例えばポリカルボン酸塩、アクリル酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどを用いることが望ましい。インクには、その他、必要に応じ、グリセリン、ポリエチレングリコールなど多価アルコール類、メタノール、エタノールなどエタノール類、エトキシブトキシエーテルのエーテル類などの各種水溶性有機溶媒、ドデシルベンゼンスルホン酸塩などの各種界面活性剤などを添加し、湿潤性、粘性、表面張力などのレオロジーを調整する。
このインクは、インクジェットによる絵付け時の粘度が50cp以下例えば2〜50cp、特に7〜20cpであることが好適である。また、表面張力は60mN/m以下、例えば20〜60mN/m、特に25〜35mN/mが好適である。かかる粘度及び表面張力を有するインクは、未焼成の釉薬層へ浸透し易い。
[印刷及び焼成]
インクジェット用のノズルとしては、ノズル径が80μm以下特に50μm以下、例えば30〜50μm以下の細径ノズルを用いるのが好ましく、これにより極めて繊細な像をインクジェット印刷することができる。
このインクジェットによって未焼成釉薬層に吹き付けられたインクは、釉薬層に浸透する。顔料粒子は、液成分に比べて浸透しにくいので、最表層にとどまり、顔料濃度が高いものとなる。なお、最表層とは、釉薬最表面から釉薬層の約30%以下をいう。
インクジェットにより絵柄を印刷した後、乾燥し、焼成して加飾セラミック体とする。内装用タイルの場合、焼成温度は1050〜1260℃特に1100〜1200℃程度が好適である。焼成にはローラーハースキルン、トンネル窯などを用いる。ローラーハースキルンの場合、炉の入口から出口までの炉内滞留時間は20〜100分特に20〜60分程度が好適である。
この焼成により、セラミック基材が焼き締まると共に、釉薬層が溶けて釉層となり、その最表面に顔料が最も高濃度に存在する。この結果、加飾セラミック体の絵柄は鮮明であり、絵柄は堅牢である。また、釉層の表面は平滑である。
以下、実施例及び比較例について説明する。
なお、以下の実施例及び比較例においては陶石、粘土等を主原料とした内装用タイルの生素地成形体上に幕掛け法により下記組成の下地用釉薬を掛け、乾燥後、インクジェットにより絵付けし、乾燥させた後、ローラーハースキルンにて焼成して1辺が200mmの内装用タイルを製造した。
[釉薬の組成]
SiO 67モル%
Al 5.5モル%
O 7モル%
NaO 1モル%
LiO 0モル%
0モル%
CaO 8モル%
BaO 4モル%
ZnO 2モル%
MgO 0モル%
SrO 0モル%
MnO 0.5モル%
ZrO 5モル%
Fe 0モル%
インクジェットヘッドとしては、ノズル径40μm、ピエゾ素子方式のヘッド(コニカ318WT)を使用し、青色のインクによりカラー画像を印刷した。
[試験1]
(1) 顔料コバルトアルミナ20部、水60部、クラウド型分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径が200nmになるよう粉砕混合した。このインクに、グリセリンと水を加え、粘性が異なるインクを作製した。コバルトアルミナの濃度は12%に揃えた。
(2) 上記(1)で作製した粘性の異なるインクに表面張力調整剤ダイノールを加えて、粘性と表面張力が異なる25種類のインクを作製した。
(3) このインクをインクジェットヘッドを使って、未焼成釉薬層(釉薬の平均粒径4μm)の表面に帯状に加飾を行い、乾燥後、1150℃で60分焼成した。
(4) 焼成した陶磁器の加飾部分の密着性を評価するため、市販の砂消しゴムで加飾部を手で強く100回こすったときの表面変化を観察した。結果を表1に示す。
(5) 同じく、加飾部分の盛り上がりを調べるため、指先で加飾部分と加飾されていない部分の境目をこすり、感触を調べた。結果を表2に示す。
(6) 加飾部の光沢の違いを目視で調べた。結果を表3に示す。
(7) 表1〜3より、陶磁器最表面にインクジェット印刷する場合、インクの粘性は50cp以下望ましくは40cp以下でかつ、表面張力は60mN/m以下であることが好ましいことがわかる。
Figure 2008273808
Figure 2008273808
Figure 2008273808
[試験2]
(1) 顔料コバルトアルミナ20部、水60部、クラウド型分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径を150nmと250nmとになるよう粉砕混合した。このインクに、粘性調整剤としてグリセリン、表面張力調整剤としてダイノールを加えて、粘性25cp、表面張力35mN/mのインクを作製した。
(2) 上記組成の釉薬をポットミルで細磨時間を変えて細磨し、釉薬の粒度を100μm〜5μmまで変化させた。この釉薬を素焼き陶磁器に幕掛け施釉を行い、印刷ベース(焼成前の釉薬面)を作製した。また、この焼成前の施釉面の気孔径分布を測定し、平均気孔径を求めた。このベースに上記(1)で作製したインクをインクジェットヘッドで印刷し、試験1と同様にして、密着性、平滑性、光沢について評価した。結果を表4〜6に示す。
(3) 表4〜6より、インク顔料粒子径を焼成前釉薬の平均気孔径の1/3以下であることが好ましいことが認められる。
Figure 2008273808
Figure 2008273808
Figure 2008273808
[試験3]
(1) 各色インクの作製
顔料コバルトアルミナ20部、水60部、クラウド型分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径が150nmとなるよう粉砕混合した。このインクに、粘性調整剤としてグリセリン、表面張力調整剤としてダイノールを加えて、粘性25cp、表面張力35mN/m、コバルトアルミナの濃度12%の青色インクを作製した。
クロム錫顔料20部、水60部、アニオン分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径が150nmとなるよう粉砕混合した。このインクに、粘性調整剤としてグリセリン、表面張力調整剤としてダイノールを加えて、粘性25cp、表面張力35mN/m、クロム錫顔料の濃度12%の赤色インクを作製した。
チタンクロムアンチモン顔料20部、水60部、アニオン分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径が150nmとなるよう粉砕混合した。このインクに、粘性調整剤としてグリセリン、表面張力調整剤としてダイノールを加えて、粘性25cp、表面張力35mN/m、チタンクロムアンチモンの濃度12%の黄色インクを作製した。
クロム鉄顔料20部、水60部、アニオン分散剤20部を混合し、ビーズミルで顔料の平均粒径が150nmとなるよう粉砕混合した。このインクに、粘性調整剤としてグリセリン、表面張力調整剤としてダイノールを加えて、粘性25cp、表面張力35mN/m、クロム鉄顔料の濃度12%の黒色インクを作製した。
(2) 各色インク加飾試料の作製
この青色インクをインクジェットヘッドを使って、未焼成釉薬層(釉薬の平均粒径4μm)の表面に帯状に加飾を行い、乾燥後、1150℃で60分焼成して、青色インク加飾試料を作製した。
同様に、赤色インク、黄色インク及び黒色インクについても、インクジェットヘッドを使って、未焼成釉薬層(釉薬の平均粒径4μm)の表面に帯状に加飾を行い、乾燥後、1150℃で60分焼成して、赤色インク加飾試料、黄色インク加飾試料及び黒色インク加飾試料を作製した。
上記の加飾試料のそれぞれを、ダイヤモンドカッターでタイル厚み方向に切断した後、蒸留水に浸漬して超音波洗浄を5分間行った。その後、研磨剤として2000番のアルミナ粒子を用い、加飾試料の切断面を研磨した。次いで、該加飾試料を包埋樹脂で固定し、切断面に炭素を蒸着した。
(3) EPMA面分析及び反射電子組成像の撮影
上記の4種類の加飾試料のそれぞれを、EPMA装置(JEOL社製「JXA−8800RL」)にセットし、以下の分析条件で、切断面についてEPMAによる元素の面分析を行った。また、当該切断面の反射電子組成像を撮影した。
加速電圧:15kV
照射電流:50nA
分析領域:500μm角
測定時間:80ms
画素数:250×250
画素サイズ:2μm角
なお、面分析を行った元素は以下の通りである。括弧内は元素の分析に用いた分光結晶の種類である。
青色インク加飾試料:Co(LiFH)
赤色インク加飾試料:Sn(PETH)
黄色インク加飾試料:Ti(PETJ)
黒色インク加飾試料:Fe(LiFH)
その結果を図1〜4に示す。図1は青色インク加飾試料、図2は赤色インク加飾試料、図3は黄色インク加飾試料、図4は黒色インク加飾試料の結果を示している。
(4) EPMA面分析及び反射電子組成像の撮影(拡大観察)
上記の赤色インク加飾試料、黄色インク加飾試料及び黒色インク加飾試料(青色インク加飾試料は除く。)について、釉薬層の表面付近をさらに詳細に分析した。
即ち、上記3種類の加飾試料の釉薬層の表面付近について、分析領域を100μm角、画素サイズを0.4μm角に絞り、かつ、分析する元素の種類を以下の通り増やしたこと以外は上記図1〜4の場合と同様にして、EPMA面分析を行った。また、当該分析面について、反射電子組成像を撮影した。具体的には、分析条件及び面分析を行った元素は以下の通りである。括弧内は元素の分析に用いた分光結晶の種類である。
加速電圧:15kV
照射電流:50nA
分析領域:100μm角
測定時間:80ms
画素数:250×250
画素サイズ:0.4μm角
赤色インク加飾試料:Sn(PETH)、Cr(PETJ)
黄色インク加飾試料:Ti(PETJ)、Sb(PETH)、Cr(PETJ)
黒色インク加飾試料:Fe(LiFH)、Mn(PETJ)、Co(LiF)
その結果を図5〜7に示す。図5は赤色インク加飾試料、図6は黄色インク加飾試料、図7は黒色インク加飾試料の結果を示している。
(5) 結果のまとめ
図1〜7から明らかな通り、釉薬層の表面は平面となっており、該表面には、盛り上がったような凹凸は生じなかった。
また、図1〜7から明らかな通り、顔料に含まれる各元素は、釉薬層の表面側に高濃度に存在していた。このように、顔料中の各元素が釉薬層の表面側に高濃度に存在する場合、少量の顔料で鮮明な絵柄の絵付けを施すことが可能になる。
特に、図1の通り、青色インクの顔料に含まれるCo元素は、釉薬層の表面から30μm程度までの極めて表面に近い領域において、極めて高濃度に存在していた。また、図4及び図7の通り、黒色インクの顔料に含まれるCo、Fe及びMn元素は、釉薬層の表面から50μm程度までの極めて表面に近い領域に、極めて高濃度に存在していた。
(a)は青色インク加飾試料の切断面の反射電子像、(b)は(a)の領域についてのCo元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は赤色インク加飾試料の切断面の反射電子像、(b)は(a)の領域についてのSn元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は黄色インク加飾試料の切断面の反射電子像、(b)は(a)の領域についてのTi元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は黒色インク加飾試料の切断面の反射電子像、(b)は(a)の領域についてのFe元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は図2の切断面の表面付近における反射電子像、(b)は(a)の領域についてのSn元素のEPMA面分析結果を示す図面、(c)は(a)の領域についてのCr元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は図3の切断面の表面付近における反射電子像、(b)は(a)の領域についてのTi元素のEPMA面分析結果を示す図面、(c)は(a)の領域についてのSb元素のEPMA面分析結果を示す図面、(d)は(a)の領域についてのCr元素のEPMA面分析結果を示す図面である。 (a)は図4の切断面の表面付近における反射電子像、(b)は(a)の領域についてのFe元素のEPMA面分析結果を示す図面、(c)は(a)の領域についてのMn元素のEPMA面分析結果を示す図面、(d)は(a)の領域についてのCo元素のEPMA面分析結果を示す図面である。

Claims (4)

  1. セラミック基材の表面に釉層が設けられた加飾セラミック体であって、該釉層の表面に絵付けが施されている加飾セラミック体において、
    該釉層の表面は平坦であり、
    絵柄を現わす顔料は、釉層中に存在し、かつ顔料の濃度が釉層の最表層において最も高くなっていることを特徴とする加飾セラミック体。
  2. セラミック基材の表面に釉薬を掛け、釉の表面に顔料を含むインクを用いたインクジェット印刷によって、絵付けを施した後、焼成する加飾セラミック体の製造方法において、 該インクがフリットを配合していないフリットフリーインクであり、
    該顔料の粒径が5000nm以下であることを特徴とする加飾セラミック体の製造方法。
  3. 請求項2において、絵付けを施すときのインクの粘度が50cp以下であり、表面張力が60mN/m以下であることを特徴とする加飾セラミック体の製造方法。
  4. セラミック基材に絵付けを施すための、顔料を含有するインクジェット用インクにおいて、
    フリットを配合していないフリットフリーインクであり、
    該顔料の粒径が5000nm以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
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