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JP2008272783A - スキンパス圧延の形状制御方法 - Google Patents

スキンパス圧延の形状制御方法 Download PDF

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JP2008272783A JP2007117989A JP2007117989A JP2008272783A JP 2008272783 A JP2008272783 A JP 2008272783A JP 2007117989 A JP2007117989 A JP 2007117989A JP 2007117989 A JP2007117989 A JP 2007117989A JP 2008272783 A JP2008272783 A JP 2008272783A
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Abstract

【課題】熱間圧延後の板表面にスケールが付いた金属ストリップを矯正するワークロールベンダーを有する板圧延機において、安価な設備で加減速やサーマルクラウンの板形状に及ぼす影響を解消し、良好な板形状した金属ストリップを製造する。
【解決手段】圧延時における該板圧延機の圧延速度と伸び率とワークロールベンダー力を測定し、測定された伸び率と圧延速度と予め入力された入側板厚、変形抵抗、板幅、入・出側張力、ワークロール径を用いて、圧延荷重推定モデルから圧延時の圧延荷重を算出し、同時に当該圧延荷重に及ぼす伸び率と圧延速度の影響係数と形状推定モデルから圧延時の板形状に及ぼすワークロールベンダー力の影響係数を算出し、これらの算出値や形状推定モデルを用いて、基準圧延条件の圧延荷重と圧延時の圧延荷重との差である圧延荷重偏差を求めて圧延荷重偏差による板形状変化を解消するようにワークロールベンダー力を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は熱間圧延後の板表面にスケールが付いたいわゆる黒皮付きの金属ストリップを矯正するワークロールベンダーを有する板圧延機において、安価な設備で加減速時やサーマルクラウンの板形状に及ぼす影響を解消し、良好な板形状をした金属ストリップを製造する際の形状制御方法に関する。
熱延後の金属ストリップの一部は、板表面にスケールが付いたいわゆる黒皮付きの金属ストリップの状態で販売される。一般に、熱延後の金属ストリップの板形状(平坦度)は良好でないために、ホットスキンパスと呼ばれる圧延機で矯正(ホットスキンパス圧延)された後に出荷される。この矯正に用いられる圧延機には旧式なものも多く、高精度な形状検出器や圧延荷重検出器を有していないものであったり、ミルヒステリシスの大きいものであったりすることが多い。
このため、板形状制御はオペレータが圧延機出側の形状を目視してワークロールベンダー力や圧延荷重または伸び率を手動で変更して行っている。しかしながら、加減速時の早い板形状変化にはオペレータがついて行けない状況にある。また、定常圧延時でも板厚が厚い金属ストリップの場合には座屈が生じないので板形状が潜在化する場合があり、このような金属ストリップをスリットした際にはキャンバーと呼ばれる横曲がりが発生する、このようにホットスキンパス圧延の板形状制御方法に関しては改善の余地があった。
高精度な形状検出器は既に開発されており(非特許文献1)、この形状検出器を圧延機出側に設置して圧延時の板形状を検出し、目標とする板形状になるようにワークロールベンダー力を手動または自動で制御することにより、良好な板形状の金属ストリップを製造することは可能である。この際、高精度の形状推定モデルが無くても制御周期を短くすることにより短時間で板形状は目標値に制御される。また、高精度の形状推定モデルが有ればさらにより短時間で板形状は目標値に制御される。しかしながら、高精度の形状検出器は設備コストが高く、製造コストを増大させるので導入が困難な状況にある。
形状推定モデルとしては、厳密モデル(非特許文献2)を用いて予め鋼種、板幅、板厚、伸び率ごとに板形状を計算し、それを重回帰して求めたモデル(以降、重回帰モデルと記す)を用いる方法や、メカニカル板クラウンモデルを用いる方法(特許文献1〜3)がある。重回帰モデルは簡易的で取り扱いが容易な反面、多くの条件で網羅的に予め厳密モデルを用いて計算し、その回帰結果を鋼種や板幅ごとにテーブルとして多く保有する必要がある。一方、メカニカル板クラウンモデルは重回帰モデルよりも取り扱いが複雑である反面、圧延条件と圧延荷重を入力するだけで広範囲な計算か可能であり、テーブルは基本的には不要である。これらのモデルを用いて、圧延中の圧延荷重等を測定し形状制御する方法もあるけれども、上述したような旧式の圧延機は、ミルヒステリシスと呼ばれるハウジングポストとロールチョック間の摺動抵抗が大きい上に、圧延荷重そのものの測定精度が悪いために圧延荷重は精度良く検出できない。従って、圧延時の荷重をダイナミックに測定して、メカニカル板クラウンモデルや重回帰モデルを用いて板形状を制御する方法はこのような圧延機においてはその精度が悪いという問題がある。
板圧延の理論と実際、日本鉄鋼協会編集(昭和59年9月1日発行)「板平坦度の測定方法」、245〜270頁 板圧延の理論と実際、日本鉄鋼協会編集(昭和59年9月1日発行)「板クラウン及び平坦度に関する理論」、89〜102頁 特開昭62-57704号公報 特開平10-5837号公報 特開2005-118840号公報
本発明は、ミルヒステリシスが大きかったり、圧延荷重検出精度が良好ではなかったりする熱間圧延後の板表面にスケールが付いた金属ストリップを矯正するワークロールベンダーを有した板圧延機の形状制御方法に関するもので、安価な設備投資で特に加減速時の板形状を良好に制御することが可能なスキンパス圧延による形状制御方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するための、本発明のスキンパス圧延の形状制御方法の要旨は、以下の通りである。
(1)ワークロールベンダーを有する板圧延機を用いて熱間圧延後の板表面にスケールが付いた金属ストリップを矯正するスキンパス圧延の形状制御方法においてにおいて、
前記板圧延機は圧延時の圧延荷重を電気的に検出するロードセルを具備していないか、もしくは、該ロードセルを具備していてもキスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが147KN以上ある圧延機であり、
圧延時における該板圧延機の圧延速度、伸び率及びワークロールベンダー力を測定し、
測定された伸び率及び圧延速度、並びに、予め入力された入側板厚、変形抵抗、板幅、入側張力、出側張力、ワークロール径及び摩擦係数を用いて、圧延荷重推定モデルから圧延時の圧延荷重を算出し、同時に当該圧延荷重に及ぼす伸び率及び圧延速度の影響係数、並びに、形状推定モデルから圧延時の板形状に及ぼすワークロールベンダー力の影響係数を算出し、
これらの算出値や形状推定モデルを用いて、基準圧延条件の圧延荷重と圧延時の圧延荷重との差である圧延荷重偏差を求め、当該圧延荷重偏差による板形状変化を算出し、該板形状変化を解消するようにワークロールベンダー力を制御することを特徴とするスキンパス圧延の形状制御方法。
(2) 前記変形抵抗を表す式(K)として前記伸び率(ε)と前記圧延速度(V)の項を用い、
K=aε+bε+cV+d (a,b,c,d:定数)
とすることを特徴とする前記(1)に記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
(3) 前記形状推定モデルとして、メカニカル板クラウンモデルから求めたクラウン比率変化項を用いることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
(4) 基準圧延条件を、圧延開始時には予め設定した設定条件にし、圧延開始後にはオペレータによるワークロールベンダー力修正後の条件に随時更新することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
従来技術では旧式圧延機の加減速時の形状制御が十分ではなかったのに対し、本発明では旧式圧延機でも加減速時の形状制御が十分精度良く行うことが可能となる。これにより、従来、形状厳格材では圧延速度を上げることができなかった鋼種で圧延速度を上げることができ生産性が向上する上に、形状不良で再ホットスキンパス圧延をしていたものが、再ホットスキンパス圧延が不要となり生産性が向上する。
図1に示す調質圧延機を用いて実験を行った。図1において、このホットスキンパスミル11は、1基の圧延スタンドから構成されており、この例では4重圧延機である。圧延機は直径700mm、胴長2200mmのワークロール16〜17および直径1600mm、胴長2200mmのバックアップロール21〜22から構成されている。また、ワークロール16〜17にはスピンドル(図示しない)が連結されており、電動機(図示しない)によって駆動されている。電動機にはパルスジェネレータ(以降、PLGと記す)が設置されており、その回転数が検出されている.この回転数と減速機のギア比およびワークロール径を用いてホットスキンパスミルの圧延速度(V)が測定されている。
形状制御手段として上下ワークロールチョック(図示しない)を支点として上下ワークロール16〜17の垂直方向の撓みを制御するためのインクリースおよびディクリースベンダー力を付与することが可能なワークロールベンダー51が具備されている。ワークロールベンダー力(F)はワークロールベンダーを操作する油圧ポンプの油圧を検出し、油圧シリンダー径を用いて演算することによって測定されている。
上バックアップロールチョック(図示しない)の上部には、圧延荷重検出装置36が配置され、ワークサイドおよびドライブサイドの荷重が検出される。また、圧延荷重検出装置36の上部には電動圧下装置37が配置されており、金属ストリップSを圧延する際のパスライン調整が行われる。さらに、下バックアップロールチョック(図示しない)の下部には、圧延力を付与するための油圧圧下装置31が配置されている。この油圧圧下装置による圧延荷重(以降、参考圧延荷重と記す)は、油圧圧下装置を操作する油圧ポンプの油圧を検出し、油圧シリンダー径を用いて演算することによって測定されている。
なお、図示してはいないが、上記ワークロールチョックおよびバックアップロールチョックの側面(ハウジングポストとチョックとが接触する面)には、ライナーと呼ばれるハウジングポストとチョックとの接触抵抗を低減させるプレートが取り付けられている。
調質圧延機の入側にペイオフリール61とタッチロール41が、調質圧延機の出側にタッチロール42とテンションリール62が配備されている。
図示していないが、ペイオフリール61とテンションリール62にはスピンドル(図示しない)が連結されており、電動機(図示しない)によって駆動され、ホットスキンパスミルの入側および出側の張力を目標値に制御している。なお、図示していないが、ホットスキンパスミル入・出側のタッチロール41、42にはPLGが取り付けられておりホットスキンパスミル入・出側の金属ストリップSの板速度を検出して、伸び率が測定されている。また、図示していないが、ホットスキンパスミル入・出側のタッチロール41、42を支持するチョック部にはロードセルが配置されており、ホットスキンパスミル入・出側の金属ストリップSに作用する力を検出し演算してホットスキンパスミル入・出側の金属ストリップSに作用する張力が測定されている.
この圧延機で、ミルヒステリシスの影響を調査する際にはワークロールチョックおよびバックアップロールチョックに取り付けられているライナーの表面を粗くしてかつライナー部の表面は無塗油した場合(ミルヒステリシス大:キスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが147KN)と、ライナーの表面を滑らかにしかつライナー部の表面はグリースを塗油した場合(ミルヒステリシス小:キスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが49KN)とで実験を行った。
伸び率の制御としては、測定された伸び率が目標値と一致するように圧延力(ロールギャップ)を制御する伸び率一定制御と、測定された圧延力が目標値と一致するように圧延力を制御する荷重一定制御が選択できる。
なお、圧延中の板形状は図示してはいないがホットスキンパスミル出側に、棒状光源を設け圧延後の板表面に反射された棒状光源の形状を見て評価する。オペレータはこれをもとに形状調整を行う。圧延後の正確な板形状は圧延後の金属ストリップを別ラインでほぐして定板上での波高さとピッチを測定・演算して求めた。また、ホットスキンパス圧延は無潤滑で行った。
上述の圧延機を用いて実験は行われた。使用した材料は、板厚が1.2mm、板幅が1200mmの熱間圧延後の板表面にスケールが付いた金属ストリップであり、鋼種は素材の0.2%耐力が220MPaの普通鋼と素材の0.2%耐力が395MPaの高張力鋼である。
圧延速度は圧延開始時には10m/minで所望の張力と伸び率および所望の板形状になるようにワークロールベンダー力をセット(以降、初期セットと記す)した後、圧延速度440m/minまで加速し圧延を継続した(以降、定常圧延と記す)。
まず、伸び率一定制御(伸び率:0.8%)で、前記ミルヒステリシスの大きな条件で、初期セット時にロードセルによる圧延荷重とワークロールベンダー力を測定して初期セットを行い、その後のメカニカル板クラウンが一定になるようにワークロールベンダー力を制御した場合(条件1)、いずれの鋼種でも初期セット時の板形状は急峻度0.5〜1.0%の端伸びであったが、定常圧延時は普通鋼が急峻度1.5〜2.8%の端伸び、高張力鋼は、1.9〜3.1%の端伸びであった。
次に、伸び率一定制御(伸び率:0.8%)で、前記ミルヒステリシスの小さな条件で、初期セット時に油圧による圧延荷重とワークロールベンダー力を測定して初期セットを行い、その後のメカニカル板クラウンが一定になるようにワークロールベンダー力を制御した場合(条件2)、いずれの鋼種でも初期セット時の板形状は急峻度0.5〜1.0%の端伸びであったが、定常圧延時は普通鋼が急峻度1.1〜2.1%の端伸び、高張力鋼は、1.3〜2.3%の端伸びであった。
さらに、伸び率一定制御(伸び率:0.8%)で、前記ミルヒステリシスの小さな条件で、初期セット時にロードセルによる圧延荷重とワークロールベンダー力を測定して初期セットを行い、その後のメカニカル板クラウンが一定になるようにワークロールベンダー力を制御した場合(条件3)、いずれの鋼種も初期セット時の板形状は急峻度0.5〜1.0%の端伸びであり、定常圧延時はいずれの鋼種でも急峻度0.8〜1.8%の端伸びであった。
品質基準としては、板形状は形状厳格材では急峻度2.0%未満である必要があるため、条件3以外の条件では形状制御としては不十分である。なお、一般的に、油圧による圧延荷重の測定は、ロードセルによる圧延荷重の測定に比べて精度が悪くなる。
以上のことから、ホットスキンパスミルにおいてミルヒステリシスが小さくて圧延荷重が精度良く測定されていれば従来技術であるメカニカル板クラウン一定制御で加減速時の板形状は良好であるものの、ミリヒステリシスが小さくても圧延荷重が精度良く測定されない場合や、圧延荷重が精度良く測定されてもミルヒステリシスの大きい場合には、加減速時の形状制御は十分ではないことが判明した。
なお、ミルヒステリシスは圧延機の構造(ワークロールのオフセット)にも起因するが、最大の要因はバックアップロールチョックとハウジングとの摺動抵抗にある。実機の場合には、組み替え直後はライナー部のグリース等の潤滑で摺動抵抗は小さいものの、長時間使用していると上記グリース等の潤滑効果がなくなり摺動抵抗が大きくなる。従って、実機においてはヒステリシスを防止するために、単にライナー部のグリース等の潤滑のみでは防止できない。
従って、旧式のホットスキンパスミルでは圧延荷重の測定値に十分な信頼性が無いために、圧延荷重を実測して形状制御をする従来の方法では良好な板形状を確保することは困難であることが明らかとなった。このことから、旧式のホットストスキンパスミルでは加減速時の圧延荷重は実測値ではなく計算から求めた計算値を使用することが有効であることがわかり、これに着目し、本発明がなされた。
そこで、本発明のスキンパス圧延の形状制御方法は次のように行えばよい。
先ず、圧延時における圧延機の圧延速度、伸び率及びワークロールベンダー力を測定する。これは従来行われてきた技術と同様である。
次に、測定された伸び率及び圧延速度、並びに、予め入力された入側板厚、変形抵抗、板幅、入側張力、出側張力、ワークロール径及び摩擦係数を用いて、圧延荷重推定モデルから圧延時の圧延荷重を算出し、同時に当該圧延荷重に及ぼす伸び率及び圧延速度の影響係数、並びに、形状推定モデルから圧延時の板形状に及ぼすワークロールベンダー力の影響係数を算出する。
次に、前記伸び率及び圧延速度の影響係数や圧延時の圧延荷重の算出値を用いて、基準圧延条件の圧延荷重と圧延時の圧延荷重との差である圧延荷重偏差を求め、続いて形状推定モデルを用いて圧延荷重偏差による板形状変化を算出し、前記ワークロールベンダー力の影響係数を用いて、該板形状変化を解消するようにワークロールベンダー力を制御する。従来行われていた技術では圧延荷重偏差は実測荷重と基準圧延条件の圧延荷重との差である。本発明では圧延時の圧延荷重は実測値ではなく計算値を用いており、加減速時での荷重変化も計算された値を用いている。
以上のことを考慮すると、初期セット後から定常圧延時までの荷重変化をいかに精度良く、しかも簡単に推定するかがポイントになる。
ここで、圧延荷重の計算値に大きい影響を及ぼす上記変形抵抗について説明する。基礎実験を行い、圧延荷重に及ぼす圧延因子の影響を調査した結果、ホットスキンパス圧延では無潤滑でしかもワークロール粗度は滑らかなので粗度落ちは小さく、摩擦係数は一定として使用しても問題が無いこと、張力レベルや素材板厚により圧延荷重レベルは変化するが、圧延荷重に及ぼす圧延速度の影響は同じであることが明らかになった。その結果、ホットスキンパスの圧延時の変形抵抗(K:単位MPa)は伸び(ε)と圧延速度(V:単位m/min)で十分に表せることが判明した。
即ち、K=aε+bε+cV+d (a,b,c,d:定数)
例えば、294MPa鋼の場合には式(1)で、441MPa鋼の場合には式(2)で表せる。
K=〔1.807ε−6.674ε+7.381×10−3V+46.78〕×9.8×1.15 (1)
K=〔1.874ε−4.026ε +1.709×10−3V+50.85〕×9.8×1.15 (2)
この回帰精度は、図2に示すように実用上問題の無い精度であることが分かった。
荷重推定モデルとしては、例えば、板圧延の理論と実際、日本鉄鋼協会編集(昭和59年9月1日発行) 第2章2次元圧延理論の「Hillの近似式」、35〜36頁に開示されているものを用いても良い。予め、ホットスキンパスのワークロール径、入側および出側張力、材質、板厚、板幅は既知なのでこれらの値と上述した変形抵抗とを用いて、計算機で伸び率と速度を段階的に変化させて計算しておき、その値をホットスキンパスミルのプログラマブルコントローラに伝送し、伸び率と速度の検出値から内挿計算して、圧延時の圧延荷重を推定する。このような荷重推定モデルであり、変形抵抗に十分な精度があれば、本発明に十分な精度の圧延荷重の計算値を得ることができる。
また、このようにして求めた圧延荷重の計算結果を用いて、当該圧延時の圧延荷重に及ぼす伸び率と圧延速度の影響係数を求めることができる。
次に、形状推定モデルとして用いられるメカニカル板クラウンモデルについて説明する。メカニカル板クラウンとは、圧延機の弾性変形から決まる板クラウンであり、圧延材と作業ロールとの間に作用する圧延荷重の幅方向分布が均一であるときに圧延機の変形から決まる上下作業ロール間の間隙分布すなわち板厚分布を、板幅中心の板厚と任意の幅方向位置の板厚との差、すなわち板クラウンで表現したものである。メカニカル板クラウンは、例えば、特公平3−72364号公報に開示されているように、圧延機のロール寸法とロールプロフィル、圧延材の板幅、入・出側板厚および圧延荷重を含む圧延条件と、クラウン形状制御装置の設定値が与えられれば、圧延機の弾性変形を計算することによって、理論的に正確に求められる物理量である。これにより、上記荷重推定モデルにより算出された圧延時の圧延荷重と、予め設定されている基準圧延条件の圧延荷重との圧延荷重偏差(圧延荷重変化)から、このメカニカル板クラウンモデルを用いて、その圧延荷重偏差に応じた板クラウン変化量(形状変化量)を推定することができる。
具体的には、板形状変化を表すパラメータとして、メカニカル板クラウンモデルから求められるクラウン比率変化項を用いる。このクラウン比率変化項とは、入側板クラウンCH を入側板厚Hで除した入側板クラウン比率CH/Hと、メカニカル板クラウンCを出側板厚hで除したメカニカル板クラウン比率C/hとの差異、すなわちクラウン比率偏差のことをいう。そして、この推定された板形状変化量から、圧延時の板形状に及ぼすワークロールベンダー力の影響係数を用いて、板形状変化を打ち消すようなワークロールベンダー力を算出できる。
そして、上述した基準圧延条件の初期セットが完了した段階で、ロックオンしてそれ以降はメカニカル板クラウンがロックオン時の状態を保持するように、上記手法で圧延荷重の変化を予測してワークロールベンダーにて形状制御を行う。
但し、定常状態でもサーマルクラウンの影響や素材の圧延方向のクラウン変化等によりオペレータが手動で形状修正する場合があり、その場合には修正後の良好な状態を維持するためにオペレータの手動介入があった際にはその状態を再度ロックオンし直す。つまり、基準圧延条件を、圧延開始時には予め設定した設定条件にし、圧延開始後にはオペレータによるワークロールベンダー力修正後の条件に随時更新する。
なお、メカニカル板クラウンに基づく形状制御に関しては、前記特許文献1に順じて行った。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
図1に示した調質圧延機を用いて、圧延試験を行った。
潤滑は無潤滑であり、材料は294MPa鋼であり、その変形抵抗式は先に(1)式で例示したものを用いた。板厚は1.3mm、板幅は1200mmである。伸び率は0.8%、初期セット時の圧延速度は10m/minで、定常圧延時の圧延速度は440m/minある。ワークロール径は680mm、入側張力は49MPa,出側張力は59MPaである。
なお、実機を模擬するために、ワークロールチョックおよびバックアップロールチョックに取り付けられているライナーの表面を粗くしてライナー部の表面は無塗油した場合(ミルヒステリシス大:キスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが147KN))とワークロールチョックおよびバックアップロールチョックに取り付けられているライナーの表面を平滑にしてライナー部の表面はグリースを塗油した場合(ミルヒステリシス小:キスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが10KN))で圧延を行った。
従来技術としてミルヒステリシスが大きて、ロードセルからの圧延荷重測定値を基に圧延荷重一定圧延した場合(従来技術1)、ミルヒステリシスが大きて、圧延時の伸び率測定値を基に伸び率一定圧延した場合(従来技術2)、ミルヒステリシスが大きくロードセルからの圧延荷重測定値を基にメカニカル板クラウンモデルを用いた形状制御(従来技術3)、ミルヒステリシスが大きく油圧からの圧延荷重参考値を基にメカニカル板クラウンモデルを用いた形状制御(従来技術4)、および圧延荷重を計算し、荷重変化による形状変化を打ち消すようにベンダー力を制御する本発明とでその効果を比較した。なお、本発明を実施する圧延機の形態としてはミルヒステリシスが小さくロードセルが無い圧延機の場合(i)、ロードセルは有るがミルヒステリシスが大きい圧延機の場合(ii)、ミルヒステリシスが大きくロードセルも無い圧延機の場合(iii)とで実施した。
表1に実施結果を示す。なお、メカニカル板クラウンに基づく形状制御に関しては、前記特許文献1に順じて行った。
Figure 2008272783
従来技術では、旧式の圧延機において実測荷重があまり当てにならないため、十分な形状制御ができなかった。しかし、本発明では、圧延速度および伸び率を検出して圧延荷重を精度良く計算し、その計算値を用いて、基準圧延条件の圧延荷重に対する圧延荷重偏差または圧延の加減速等によって生じる荷重変化による形状変化を打ち消すようにベンダー力を制御するので、十分な形状制御ができた。とくに、本発明で提案した変形抵抗式を用いることで圧延荷重精度はさらに向上している。本発明では、圧延時の精度の悪い荷重検出値を用いていないので、表1中の圧延機の形態(i)〜(iii)に関係なく、同じ形状制御結果を確保できる。
本発明に用いたホットスキンパス圧延機の模式図を示す。 本発明の変形抵抗の回帰精度を示す図であり、(a)は、294MPa鋼の場合であり、(b)は、441MPa鋼の場合である。
符号の説明
11 ホットスキンパス圧延機
16〜17 ワークロール
21〜22 バックアップロール
31 油圧圧下装置
36 圧延荷重検出装置
37 電動圧下装置
41〜42 タッチロール
51 ワークロールベンダー
61 ペイオフリール
62 テンションリール
S 金属ストリップ

Claims (4)

  1. ワークロールベンダーを有する板圧延機を用いて熱間圧延後の板表面にスケールが付いた金属ストリップを矯正するスキンパス圧延の形状制御方法において、
    前記板圧延機は圧延時の圧延荷重を電気的に検出するロードセルを具備していないか、もしくは、該ロードセルを具備していてもキスロールでの締込みおよび開放によって得られるミルヒステリシスが147KN以上ある圧延機であり、
    圧延時における該板圧延機の圧延速度、伸び率及びワークロールベンダー力を測定し、
    測定された伸び率及び圧延速度、並びに、予め入力された入側板厚、変形抵抗、板幅、入側張力、出側張力、ワークロール径及び摩擦係数を用いて、圧延荷重推定モデルから圧延時の圧延荷重を算出し、同時に当該圧延荷重に及ぼす伸び率及び圧延速度の影響係数、並びに、形状推定モデルから圧延時の板形状に及ぼすワークロールベンダー力の影響係数を算出し、
    これらの算出値や形状推定モデルを用いて、基準圧延条件の圧延荷重と圧延時の圧延荷重との差である圧延荷重偏差を求め、当該圧延荷重偏差による板形状変化を算出し、該板形状変化を解消するようにワークロールベンダー力を制御することを特徴とするスキンパス圧延の形状制御方法。
  2. 前記変形抵抗を表す式(K)として前記伸び率(ε)と前記圧延速度(V)の項を用い、
    K=aε+bε+cV+d (a,b,c,d:定数)
    とすることを特徴とする請求項1に記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
  3. 前記形状推定モデルとして、メカニカル板クラウンモデルから求めたクラウン比率変化項を用いることを特徴とする請求項1または2に記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
  4. 基準圧延条件を、圧延開始時には予め設定した設定条件にし、圧延開始後にはオペレータによるワークロールベンダー力修正後の条件に随時更新することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスキンパス圧延の形状制御方法。
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