JP2008268167A - 蛍光多重染色による蛋白定量法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料中における定量の目的蛋白質及び対照蛋白質を、それぞれ異なる蛍光色素で標識した抗体を用いて染色し、染色された目的蛋白質及び対照蛋白質のそれぞれの総蛍光強度を測定し、前記測定された目的蛋白質の総蛍光強度と対照蛋白質の総蛍光強度との比を目的蛋白質の定量値とすることを含む、蛋白質定量方法。
【選択図】なし
Description
(1) 試料中における定量の目的蛋白質及び対照蛋白質を、それぞれ異なる蛍光色素で標識した抗体を用いて染色し、
染色された目的蛋白質及び対照蛋白質のそれぞれの総蛍光強度を測定し、
前記測定された目的蛋白質の総蛍光強度と対照蛋白質の総蛍光強度との比を目的蛋白質の定量値とすることを含む、蛋白質定量方法。
(2) 対照蛋白質が、ハウスキーピング遺伝子がコードする蛋白質である、(1)に記載の方法。
(3) ハウスキーピング遺伝子がコードする蛋白質がβ−アクチンである、(2)に記載の方法。
(4) 蛋白質の定量に用いる試料が、ホルマリン固定パラフィン包埋組織である、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5) 目的蛋白質が、チミジル酸シンターゼ、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ及びオロテートホスホリボシルトランスフェラーゼからなる群から選ばれる少なくとも1つである、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6) それぞれ異なる蛍光色素が、フルオレセンイソチオシアネート、カルボキシメチルインドシアニン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、フィコエリスリン、緑色蛍光蛋白質、アレクサ(登録商標) 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド、テキサスレッド、Cy2、アレクサ(登録商標) 543、アレクサ(登録商標) 548、Cy5及びToTo3からなる群から選ばれる少なくとも2つである、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の方法。
(7) 目的蛋白質の定量値が、試料中の目的細胞の目的蛋白質の定量値である、(1)〜(6)のいずれか1つに記載の方法。
(8) 試料中の目的細胞を、目的蛋白質及び対照蛋白質を標識する蛍光色素と異なる蛍光色素で識別標識する工程を含む、(7)に記載の方法。
(9) 目的細胞が癌細胞である、(7)又は(8)に記載の方法。
(10) 癌細胞の識別標識を、サイトケラチン、上皮細胞膜特異抗原、癌胎児抗原、ヘパトサイト、αフェトプロテイン、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ヒト上皮細胞成長因子受容体2、甲状腺転写因子-1、前立腺特異抗原、CD10、サイログロブリン、P63、p53、Ki-67およびCyclin-D1からなる群から選ばれる少なくとも1つの蛋白質を蛍光色素で染色することにより行う、(9)に記載の方法。
(11) 目的細胞を識別標識する蛍光色素が、フルオレセンイソチオシアネート、カルボキシメチルインドシアニン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、フィコエリスリン、緑色蛍光蛋白質、アレクサ(登録商標) 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド、テキサスレッド、Cy2、アレクサ(登録商標) 543、アレクサ(登録商標) 548、Cy5及びToTo3からなる群から選ばれる少なくとも1つである、(8)〜(10)のいずれか1つに記載の方法。
(12) (1)〜(11)のいずれか1つに記載の方法で得られた蛋白質の定量値を指標として、抗癌剤感受性を予測する、抗癌剤感受性予測方法。
(13) (1)〜(11)のいずれか1つに記載の方法で得られた蛋白質の定量値を指標として、抗癌剤の効果を予測する、抗癌剤効果予測方法。
(14) チミジル酸シンターゼの定量値、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値及びオロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値から、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値」、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/チミジル酸シンターゼの定量値」、及び「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/(ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値+チミジル酸シンターゼの定量値)」からなる群から選択される少なくとも1つの比を求め、求めた定量値の比を指標として、抗癌剤感受性又は抗癌剤の効果を予測する、(12)又は(13)に記載の方法。
(15) 目的蛋白質に結合する一次抗体と、対照蛋白質に結合する一次抗体と、目的蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、対照蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、それぞれの二次抗体を区別して標識する蛍光色素とを含む、蛋白質定量用キット。
(16) さらに、目的細胞の所定の蛋白質に結合する一次抗体と、目的細胞の所定の蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、当該二次抗体を他の二次抗体と区別して標識し、目的細胞を識別標識する蛍光色素とを含む、(15)に記載のキット。
なお、本明細書において引用された全ての刊行物、例えば先行技術文献、及び公開公報、特許公報その他の特許文献は、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
本発明の蛋白質定量方法は、生体などから採取された組織又は体液等の試料に含まれる蛋白質を、多重蛍光抗体法を用いて定量するものである。本発明の方法は、試料中における定量の目的蛋白質及び対照蛋白質を、それぞれ異なる蛍光色素で標識した抗体を用いて染色し、染色された目的蛋白質及び対照蛋白質のそれぞれの総蛍光強度を測定し、前記測定された目的蛋白質の総蛍光強度と対照蛋白質の総蛍光強度との比を目的蛋白質の定量値とすることを含む。すなわち、本発明は、多重蛍光抗体法を用いて、試料中の定量の目的蛋白質の総蛍光強度と対照蛋白質の総蛍光強度の比から目的蛋白質を定量する方法である。本発明の好ましい態様では、蛋白質の定量をより簡単に行うことができる。
蛍光抗体法は、免疫蛍光法とも呼ばれ、蛍光標識した抗体を利用して試料中の抗原を識別できるようにする方法である。「識別」する方法としては、例えば、蛍光顕微鏡を用いる方法の他、Light cycler等の定量PCR装置を用いる方法や、フローサイトメトリー等がある。本発明では、より簡単に行うことができる蛍光顕微鏡を用いる方法で抗原を識別するのが好ましい。また、多重蛍光抗体法は、異なる蛍光色素で標識した2つ以上の抗体を用いることによって、同一試料で複数種類の抗原を染め分けて検出する方法である。多重蛍光抗体法としては、例えば、目的蛋白質と対照蛋白質を2つの異なる蛍光色素で染め分ける二重蛍光抗体法が挙げられる。多重蛍光抗体法は、検出結果が得られるまで要する時間は、おおよそ1〜2日程度である。
本発明において、「抗原」は、目的蛋白質及び対照蛋白質である。
直接法では、試料が生組織などの場合は、先ず、試料をアセトンで固定し、リン酸緩衝液(PBS)(pH7.4、NaH2PO4・2H2O:9.0g、NaHPO4・12H2O:65.45g、NaCl:160g、精製水:20L)で洗浄する。また、試料がホルマリン固定パラフィン包埋ブロックの場合は、試料を適当な厚さ(例えば4μm前後)に薄切し、キシレンによる脱パラフィン(例えば5分X3(5分を3回))、脱水(例えば100%エタノール3分を2回、75%エタノール3分を2回)を行い、さらに、よく水洗(例えば5分)を行ったのち、各抗体に応じた抗原賦活を行う。次に蛍光色素で標識した抗体を目的蛋白質に結合させる。そして、試料を再びPBSで洗浄する。その後、別の蛍光色素で標識した抗体を対照蛋白質に結合させ、試料を再びPBSで洗浄する。最後に試料を封入し、総蛍光強度の測定に用いる。尚、このように先に目的蛋白質を染色し、その後、対照蛋白質を染色するのとは逆の順序で、先に対照蛋白質を染色し、その後、目的蛋白質を染色するようにしても良い。また、染色を2回に分けずに、2つの抗体を混合して、染色を1回で終わらせることもできる。
先ず、一次抗体を目的蛋白質に結合させ、試料を再びPBSで洗浄する。次に、蛍光色素で標識した二次抗体を目的蛋白質と一次抗体との複合体に結合させる。そして、試料を再びPBSで洗浄する。その後は、目的蛋白質に施した処理と同様に、対照蛋白質に一次抗体及び別の蛍光色素で標識した二次抗体を結合させる。そして、試料を再びPBSで洗浄する。最後に試料を封入し、総蛍光強度の測定に用いる。
上記間接法の場合、コントロールとして、二次抗体だけで染色したものを作製するようにしても良い。
抗体の標識に用いる蛍光色素は、励起光が照射されたときに蛍光を発し、抗体に結合できる色素であれば良く、特に限定されないが、例えば、フルオレセン イソチオシアネート(FITC)、カルボキシメチル インドシアニン(Cy3)、テトラメチルローダミン イソチオシアネート(TRITC)、フィコエリスリン(PE)、緑色蛍光蛋白質(GFP)、アレクサTM 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド(DAPI)、テキサスレッド、Cy2、アレクサTM 543、アレクサTM 548、Cy5、及びToTo3(Morecular Probes社)等が挙げられる。本発明は多重蛍光抗体法であるので、2つ以上の蛍光色素を組み合わせて用いる。例えば、二重蛍光抗体法であれば、目的蛋白質と対照蛋白質を染色するのに、FITCとCy3、FITCとTRITC、又はCy5とFITC等異なる色を発色する蛍光色素を組み合わせて用いることができる。
蛍光色素で標識した抗体は、市販のものを用いても良いし、あるいは、自ら作製しても良い。市販のものとしては、例えば、Fluorescein isothiocyanate isomer 1 (FITC) conjugated Anti-rabbit immunoglobulin (IgG) (DakoCytomation, CA, USA)、Cy3 conjugated secondary antibody (anti-mouse IgG, CHEMICON International Inc)等がある。抗体に蛍光色素を結合する方法は、特に限定されないが、例えば、次のようにして行うことができる(免疫化学実験法、1992年、右田俊介他訳、西村書店)。先ず、抗体を炭酸緩衝液に溶解して透析し、抗体の濃度が所定濃度(例えば10〜20mg/ml)の溶液を作製する。次に、抗体1mgあたり所定量(例えば1mg)の蛍光色素を透析した溶液に加えて、所定温度(例えば4℃)で所定時間(例えば一晩)混和する。次に、混合液をゲルろ過カラムにかけて、PBSで溶出する。そして、蛍光色素で標識した抗体の分画を回収する。
本発明で用いる抗体は、目的蛋白質、対照目的蛋白質、目的蛋白質と一次抗体との複合体、又は対照蛋白質と一次抗体との複合体(以下、目的蛋白質等)を認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであってもよい。但し、特異性が高いモノクローナル抗体を用いることがより好ましい。抗体は、目的蛋白質、対照蛋白質、一次抗体等を抗原として用い、公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することができる。もちろん市販のものを使用することもできる。市販の抗体としては、DAKO社、Roche社、Chemicon international, Inc.、Novocastra及びSanta Cruz Biotechnology, Inc.等から販売されている抗体が挙げられる。DAKO社が販売する抗体としては、HER-2(Hercep Test), c-kit, cyclinD1, ER, PGR, E-cadherin, ChromograninA Thyroglobulin, Ki-67等がある。Santa Cruz Biotechnology, Incが販売する抗体としては、thymidylate synthase(TS) MGMT, h-MLH1 , HER-2, c-kit, ChromograninA, VEGFがある。Novocastraが販売する抗体としては、HER-2, c-kit, cyclinD1, ER, PGR, E-cadherin, ChromograninA , Thyroglobulin等がある。Roche社が販売する抗体としては、dihydropyrimidine dehydrogenase (DPD)等がある。Chemicon international, Inc.が販売する抗体としては、MGMT, c-kit等がある。抗体が市販され、免疫染色が確立されている蛋白質であれば本発明の方法を比較的簡単に適用することができる。
先ず、目的蛋白質等を、哺乳動物に対して投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与する。用いられる哺乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体を選択し、脾臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することができる(Nature, 256巻、495頁(1975年)等)。モノクローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには公知の方法が使用できる。モノクローナル抗体の選別も、公知あるいはそれに準じる方法に従って行なうことができる。
モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過法、又は抗原結合固相、プロテインA若しくはプロテインGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なうことができる。
ポリクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法にしたがって製造することができる。例えば、免疫抗原(本発明のタンパク質等の抗原)とキャリアータンパク質との複合体を作製し、上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から目的蛋白質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造できる。
総蛍光強度の測定方法は、試料の目的蛋白質と対照蛋白質のそれぞれの総蛍光強度を測定できる方法であれば良く、特に限定されないが、例えば、蛍光顕微鏡を用いる方法などが挙げられる。蛍光顕微鏡を用いる方法は、顕微鏡下において試料に励起光を入射し、フィルターなどにより励起光を除き、蛍光色素の発する蛍光を、肉眼、ビデオカメラ、CCDカメラなどで捕らえるなどして、総蛍光強度を測定する方法である。このような蛍光顕微鏡としては、例えば、共焦点レーザー顕微鏡あるいは波長分析共焦点レーザー顕微鏡を用いることが望ましい。例えば、共焦点レーザー顕微鏡あるいは波長分析共焦点レーザー顕微鏡をすでに所有しているのであれば、それを利用することができ、追加の設備投資が比較的少なくてすむという利点がある。本発明の好ましい態様では、蛍光を、高感度ビデオカメラ及び高感度CCDカメラなどを用いて捕らえて画像を取得し、取得した画像を、ソフトウエアなどを用いて解析することにより、総蛍光強度を測定する。
蛋白質の定量に用いる試料としては、目的に応じて適宜選択すれば良く、特に限定されないが、例えば、生組織、ホルマリン固定パラフィン包埋組織などが挙げられる。試料の由来生物は、例えば、ヒトや、ヒト以外の哺乳動物、例えばウシ、サル、トリ、ネコ、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ブタ、イヌ、ウサギ、ヒツジ並びにウマなどの非ヒト哺乳動物が挙げられる。また、その他の脊椎動物、無脊椎動物、ウイルス、細菌等を使用することもできる。試料とする組織としては、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織、培養細胞及びこれらの癌化した組織等が挙げられる。癌としては、脳腫瘍、舌癌、咽頭癌、肺癌、乳癌、食道癌、胃癌、膵臓癌、胆道癌、胆嚢癌、十二指腸癌、大腸癌、肝癌、子宮癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌、横紋筋肉腫、線維肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、皮膚癌、及び各種白血病(例えば急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、成人型T細胞白血病、及び悪性リンパ腫)等が挙げられる。
目的蛋白質及び対照蛋白質は、蛋白質定量の目的に応じて適宜選択すれば良く、特に限定されない。
蛋白質定量の目的としては、例えば、抗癌剤感受性を予測する目的、抗癌剤投与の副作用を予測する目的、癌などの予後因子を解析する目的及び病態診断目的などが挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、抗癌剤感受性の予測等が可能であり、これにより、適切な抗癌剤選択による治療成績の向上が期待でき、無駄な抗癌剤投与が減り、患者への予後改善のみならず、医療費を削減することも可能である。
また、本発明の別の態様によれば、本発明の蛋白質定量方法で得られた蛋白質の定量値を指標として、抗癌剤感受性を予測する、抗癌剤感受性予測方法が提供される。また、本発明の蛋白質定量方法で得られた蛋白質の定量値を指標として、抗癌剤の効果を予測する、抗癌剤効果予測方法が提供される。
具体的には、抗癌剤感受性及び抗癌剤効果は、得られた蛋白質の定量値を指標として、例えば、次のように予測する。すなわち、ある抗癌剤に対して感受性を有する癌細胞にその抗癌剤を作用させた場合に癌細胞中での発現量が減るような蛋白質を指標とするとき、あるいは、ある抗癌剤を癌細胞に作用させる前に、その抗癌剤に対しての感受性があればその癌細胞中での発現量が少ない蛋白質を指標とするときは、その蛋白質の定量値が所定の基準値以下であるとき、被検細胞は抗癌剤に対して感受性が高い、あるいは、抗癌剤の効果が期待できる、と予想することができる。一方、ある抗癌剤に対して感受性を有する癌細胞にその抗癌剤を作用させた場合に癌細胞中での発現量が増えるような蛋白質を指標とするとき、あるいは、ある抗癌剤を癌細胞に作用させる前にその抗癌剤に対しての感受性があればその癌細胞中での発現量が多い蛋白質を指標とするときには、その蛋白質の定量値が所定の基準値以上であるとき、被検細胞は抗癌剤に対して感受性が高い、あるいは、抗癌剤の効果が期待できる、と予想することができる。さらに、ある抗癌剤に対して感受性を有する癌細胞にその抗癌剤を作用させた場合に癌細胞中での発現量が所定の範囲内になるような蛋白質を指標とするとき、あるいは、ある抗癌剤を癌細胞に作用させる前にその抗癌剤に対しての感受性があればその癌細胞中での発現量が所定の範囲内である蛋白質を指標とするときには、その蛋白質の定量値が所定の基準値の範囲内であるとき、被検細胞は抗癌剤に対して感受性が高い、あるいは、抗癌剤の効果が期待できる、と予想することができる。
例えば、日本で最も汎用され、高い奏功率が報告されているS-1を初めとする5-FU系抗癌剤の胃癌における効果予測に関しては、チミジル酸シンターゼの定量値、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値及びオロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値から、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値(OPRT/DPD比)」、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/チミジル酸シンターゼの定量値(OPRT/TS比)」、及び「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/(ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値+チミジル酸シンターゼの定量値)(OPRT/( DPD +TS)比)」からなる群から選択される少なくとも1つの比を求め、求めた定量値の比を指標として、抗癌剤の感受性又は抗癌剤の効果を予測する。
癌化した組織の試料中には、癌細胞の他、膠原線維や他の細胞が含まれている。このような試料を用いて癌細胞のみについて蛋白質の定量を行うことを目的とする場合には、生検組織であれば、癌細胞、膠原線維および他の細胞等が組織内でほつれているので、癌細胞のみを蛍光顕微鏡等で比較的容易に見分けることができる。ところが、湿潤部や転移部等の組織では、癌細胞に膠原線維や他の細胞が複雑に絡んでいて、癌細胞のみを顕微鏡等で見分けることが難しい場合がある。
このような場合、例えば、試料中の癌細胞等の目的細胞を、顕微組織分離法を用いて識別できるようにした上で、癌細胞等の目的細胞のみについて蛋白質の定量値を求めるようにすることが好ましい。顕微組織分離法を用いる場合、目的蛋白質及び対照蛋白質を染色した後に顕微組織分離法を施し、目的細胞を識別できるようしても良いし、目的蛋白質及び対照蛋白質を染色する前に顕微組織分離法を施し、目的細胞を識別できるようにしても良いし、あるいは、目的蛋白質及び対照蛋白質の染色と同時に顕微組織分離法を施し、目的細胞を識別できるようしても良い。「顕微組織分離法(microdissection)」は、顕微鏡下などでの組織観察において例えば癌細胞といった目的細胞のみを組織から区別できるようにする方法である。「顕微組織分離法」には、例えば、針等を用いる方法、Laser capture microdissection法および蛍光組織分離法等が含まれる。「針等を用いる方法」は、針等を用いて目的細胞を他の組織から引き裂くなどして試料中の目的細胞を分離する方法である。また、「Laser capture microdissection法」は、レーザーで組織を打ち抜き試料中の目的細胞を分離する方法である。
本発明において、目的細胞の所定の蛋白質を標識する蛍光色素は、目的蛋白質及び対照蛋白質を標識する蛍光色素と異なるもの、より好ましくは発色する色が異なるものである。蛍光色素としては、例えば、フルオレセン イソチオシアネート(FITC)、カルボキシメチル インドシアニン(Cy3)、テトラメチルローダミン イソチオシアネート(TRITC)、フィコエリスリン(PE)、緑色蛍光蛋白質(GFP)、アレクサTM 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド(DAPI)、テキサスレッド、Cy2、アレクサTM 543、アレクサTM 548、Cy5、及びToTo3 (Morecular Probes社)等が挙げられる。本発明のさらに好ましい態様では、これらの蛍光色素のうち、目的蛋白質及び対照蛋白質を標識するのに用いる蛍光色素と異なる少なくとも1つの蛍光色素を、目的細胞の所定の蛋白質を標識するのに用いる。
より具体的には、蛍光組織分離法で試料中から目的細胞を識別するには、例えば、上皮細胞由来の癌細胞に特異的に発現しているサイトケラチンをCy5(青)で標識する。この標識により、蛍光顕微鏡下での観察では目的細胞の癌細胞のみが青く光ることになる。そして、例えば目的蛋白質をFITC(緑)で、β-アクチン等の対照蛋白質をCy3(赤)で標識する。すなわち、3つの異なる色素を用いる三重蛍光抗体法を用いて、試料を染色する。そして、青く光る癌細胞のみを前述したソフトと同様の画像解析ソフトを用いて抜き出し、蛍光強度の解析を行うことで、癌細胞のみについて蛋白質の定量を行うことができる。
目的細胞の染色は、目的蛋白質と対照蛋白質の染色の前に行うようにしても良いし、目的細胞と対照蛋白質の染色の後に行うようにしても良いし、あるいは、目的細胞と対象蛋白質の染色と同時に行うようにしても良い。
本発明の別の態様によれば、蛋白質定量用キットが提供される。キットには、目的蛋白質に結合する一次抗体と、対照蛋白質に結合する一次抗体と、目的蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、対照蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、それぞれの二次抗体を区別して標識する蛍光色素とを含む。
本発明の好ましい態様によれば、キットには、さらに、目的細胞の所定の蛋白質に結合する一次抗体と、目的細胞の所定の蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、当該二次抗体を他の二次抗体と区別して標識し、目的細胞を識別標識する蛍光色素とが含まれる。
キットには、必要に応じて、補助剤、専用容器、その他の必要なアクセサリー、及び説明書などが含まれて良い。
本発明のキットを用いることにより、より簡単に試料中の蛋白質を定量することができる。
S-1は、テガフール(FT)、ギメラシル(CDHP)及びオテラシルカリウム(Oxo)の三成分系の経口抗癌剤である。dUMPをdTMPに変換してDNAを合成する際に必要な酵素としてTSがあるが、S-1は、このTSの活性を阻害し、癌細胞におけるDNAの合成を阻害することで、抗腫瘍効果を示す。
S-1の代謝経路を図1に示す(Takeuchi H et al. J Clin Oncol 16(8), 1998)。
FTは、体内で徐々に5-FUに変換され、さらに癌細胞内でOPRTによりリン酸化され、5-フルオロヌクレオチド(FdUMP等)に変換される。そして、FdUMPがDNA合成に必要なTSなどと複合体を形成することにより、癌細胞内のTSが枯渇し、癌細胞のDNAの合成が阻害される。
また、CDHPは、癌細胞内の5-FUを不活化し、分解するジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)を選択的に阻害することによって、FTから変換される5-FUの濃度を上昇させる。
尚、Oxoは経口投与により主として消化管組織に分布して、OPRTを選択的に阻害し、5-FUからFUMPへの変換を阻害する。これにより、消化管障害を軽減できると考えられている。
よって、(a)TS活性が低い場合、(b)DPD活性が低い場合、又は(c)OPRT活性が高い場合には、S-1に対する感受性が高いと判断できる。一方、(a)TS活性が高い場合、(b)DPD活性が高い場合、又は(c)OPRT活性が低い場合には、S-1に対する感受性が低いと判断できる。
胃癌患者の治療開始前に内視鏡下で採取した胃癌組織の生検ホルマリン固定パラフィン包埋標本(ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック)を試料として用いた。尚、「治療開始前」とは、S-1あるいは他の抗癌剤投与を含むあらゆる治療の開始前のことを指す。
生検ホルマリン固定パラフィン包埋標本に対応する胃癌患者は、生検後、化学療法が行われ、その治療効果が確認されている。すなわち、治療として、ネオアジュバント化学療法(NA Chemotherapy:NAC)を行い、その後、一部の患者は切除術を行った。ネオアジュバント化学療法では、一部の患者はS-1のみ投与し、また、他の一部の患者はS-1とCDDP(ランダ注:日本化薬株式会社)を投与し、また、残りの患者はS-1とTax(パクリタキセル;タキソール、ブリストル製薬株式会社)を投与した。
生検ホルマリン固定パラフィン包埋標本に対応する胃癌患者を、化学療法による治療効果で、Complete Response (CR:著効)、Partial Response (PR:有効)、No Change (NC:不変)及びProgressive Disease(PD:進行)の4群に分類した(表1)。また、さらに、胃癌患者を、有効症例群(Responder(CR+PR))及び無効症例群(Non-responder(NC+PD))の2群に分類した(表2)。分類は、日本癌治療学会の基準に基づく。
CR:測定可能病変、評価可能病変および腫瘍による二次的病変が、すべて消失し、新病変の出現がない状態が4週間以上持続したもの。
PR:二方向測定可能病変の縮小率が50%以上であるとともに、評価可能病変および腫瘍による二次的病変が憎悪せず、かつ新病変の出現しない状態が少なくとも4週間以上持続した場合、又は一方向測定可能病変において、それぞれの算定式で求めた縮小率が30%以上であり、評価可能病変および腫瘍による二次的病変が憎悪せず、かつ新病変の出現しない状態が少なくとも4週間以上持続した場合。
NC:二方向測定可能病変の縮小率が50%未満、一方向測定可能病変においては縮小率が30%未満であるか、またはそれぞれの25%以内の増大にとどまり、腫瘍による二次的病変が憎悪せず、かつ新しい病変が出現しない状態が少なくとも4週間以上持続した場合。
PD:測定可能病変の積または径の和が25%以上の増大、または他病変の憎悪、新病変の出現がある場合。
先ず、ホルマリン固定パラフィン包埋組織を次のように処理した。
標本は4μmの厚さで薄切、50℃で伸展し、37℃で2時間ベイク(保温)し、コーティングスライドガラスに固定した。この時、高温で長時間のベイク(保温)はしなかった。次にキシレンによる脱パラフィン(5分X3)、及び脱水(100%エタノール3分、2回、75%エタノール3分、2回)を行った。その後よく水洗(5分)した。そして、次の抗原賦活処理をTSのみで行った。すなわち、10mM, pH6.0クエン酸bufferを用い、マイクロウェーブで10分処理し、その後2時間室温に放置し、十分冷却させた。それから、PBSにて洗浄し、5%スキムミルク10分にて非特異的反応のブロッキングを行った後、1次抗体として大鵬薬品工業より供与された、TS(抗ウサギ、100倍希釈)、DPD(抗ウサギ、100倍希釈)、OPRT(抗ウサギ、500倍希釈)ポリクローナル抗体を用い、室温で2時間反応させた。次に、PBSで再び組織を洗浄した後、それぞれ2次抗体としてFITC標識の2次抗体(抗ウサギ、ダコ)を100倍希釈で30分反応させた。このようにして、先ず、目的蛋白質のTS、DPD及びOPRTをそれぞれの試料で染色した。次に、対照蛋白質のβ-actinを染色した。先ず、1次抗体として抗β-actin抗体(Mouse, monoclonal, SIGMA, Saint Louis, USA)を500倍希釈したものを用いて、2時間反応させた。その後、Cy3標識抗体 (抗マウス:Chemicon)を、室温で30分反応させた。その後、水洗、封入した。
このようにして、TS、DPD及びOPRTのそれぞれについて、定量値を求めた。
測定結果を、図4〜図9に示す。図4〜図9において、有意差の検定は、Studentのt検定、Kruskal-Wallisの検定によって行った。そして図4〜図9中、「*」は、p<0.05を、「**」は、p<0.01を示す。
図4は、TSの定量値の平均値を、Complete Response (CR)、Partial Response (PR)、No Change (NC)及びProgressive Disease(PD)の4群で比較したグラフである。また、図5は、DPDの定量値の平均値を、CR、PR、NC及びPDの4群で比較したグラフである。さらに図6は、OPRTの定量値の平均値を、CR、PR、NC及びPDの4群で比較したグラフである。図4〜図6に示したように、多重蛍光染色法により、TS、DPD及びOPRTの定量値を求めることができることが分かる。これらの定量値は、理論値と同じような傾向にある。すなわち、CR及びPRにおいて、NC及びPD と比較してTS及びDPDの活性が低く、ORPDの活性が高いという傾向が見られた。
よって、治療開始前の患者から採取した癌細胞を試料として、試料中に含まれるTS、DPDまたはOPRTの定量を行った場合に、(a)TSの量が少ない場合、(b)DPDの量が少ない場合、又は(c)OPRTの量が多い場合には、S-1に対する感受性又はS-1の効果が高いと判断できる。このような患者は、S-1を投与することで、将来、CR又はPRに分類されるようになることが期待できる。一方、(a)TSの量が多い場合、(b)DPDの量が多い場合、又は(c)OPRTの量が少ない場合には、S-1に対する感受性又はS-1の効果が低いと判断できる。このような患者は、S-1を投与したとしても、将来、NC又はPDに分類されるようになる可能性があるため、S-1を投与せず、別の抗癌剤の投与を考慮すべきであると考えられる。
尚、試料中に含まれるTS、DPDまたはOPRTの量が多いか少ないかを定める基準値は、上記のような実験を行いデータを蓄積することで設定することができる。
よって、治療開始前の患者から採取した癌細胞を試料として、TS、DPD及びOPRTの定量を行い、OPRT/DPD、OPRT/TS及びOPRT/(DPD+TS)の比を求めた場合に、(a)OPRT/DPDが大きい場合、(b) OPRT/TSが大きい場合、又は(c) OPRT/(DPD+TS)が大きい場合には、S-1に対する感受性又はS-1の効果が高いと判断できる。このような患者は、S-1を投与することで、将来、CR又はPRに分類されるようになることが期待できる。一方、(a)OPRT/DPDが小さい場合、(b) OPRT/TSが小さい場合、又は(c) OPRT/(DPD+TS)が小さい場合には、S-1に対する感受性又はS-1の効果が低いと判断できる。このような患者は、S-1を投与したとしても、将来、NC又はPDに分類されるようになる可能性があるため、S-1を投与せず、別の抗癌剤の投与を考慮すべきであると考えられる。
尚、OPRT/DPD、OPRT/TS及びOPRT/(DPD+TS)の比が大きいか小さいかを定める基準値は、上記のような実験を行いデータを蓄積することで設定することができる。この場合、基準値は、例えば、OPRT/DPD比が1、OPRT/TS比が1、OPRT/(DPD+TS)比が0.5である。
また、図9は、OPRT/DPD、OPRT/TS及びOPRT/(DPD+TS)の平均値を有効症例群 (CR+PR)及び無効症例群(NC +PD)の2群で比較したグラフである。図9に示したように、有効症例群と無効症例群の間で強い有意差が認められた。すなわち、有効症例群において、予想通り、(a)OPRT/DPDが大きいこと、(b) OPRT/TSが大きいこと、及び(c) OPRT/(DPD+TS)が大きいことが確認できた。特に、(c) OPRT/(DPD+TS)において、より一層強い有意差が認められた。しかもOPRT/DPDよりOPRT/TSのほうが治療効果とより強く相関し、3つの蛋白の作用機序を考慮したOPRT/(TS+DPD)の値が最も治療効果と相関するという予想通りの結果を示した。
(1) 胃癌患者の治療開始前に内視鏡下で採取した胃粘膜組織の生検ホルマリン固定パラフィン包埋標本(ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック)を試料として用いた。そして、サイトケラチンをCy5で染色したことを除いて、実施例1と同様の方法で、目的蛋白質であるOPRTをFITCで、またβ-アクチンをCy3で染色した。具体的には、次のように染色を行った。先ず、実施例1と同様の方法で、目的蛋白質であるOPRTをFITCで、またβ-アクチンをCy3で染色した。この時、水洗後の封入は行わなかった。次に、OPRTとβ-アクチンを染色した標本を、クエン酸バッファで5分間マイクロウェーブ処理した。このマイクロウェーブ処理した標本を、1次抗体として抗サイトケラチン抗体(ニチレイ社製のヒストファイン抗ケラチン/サイトケラチンモノクローナル抗体)を室温で1時間反応させた。その後、Cy5標識抗体 (抗マウス:Chemicon)を100倍希釈したものを用いて、30分反応させた。そして最後に、標本を水洗、封入した。すなわち、上記染色は、Cy5、FITCおよびCy3の3つの蛍光色素を用いた三重蛍光染色である。尚、ここでは、本発明者らは、癌組織ではなく、パイロットとして、正常胃粘膜腺管を染色した。
Claims (16)
- 試料中における定量の目的蛋白質及び対照蛋白質を、それぞれ異なる蛍光色素で標識した抗体を用いて染色し、
染色された目的蛋白質及び対照蛋白質のそれぞれの総蛍光強度を測定し、
前記測定された目的蛋白質の総蛍光強度と対照蛋白質の総蛍光強度との比を目的蛋白質の定量値とすることを含む、蛋白質定量方法。 - 対照蛋白質が、ハウスキーピング遺伝子がコードする蛋白質である、請求項1に記載の方法。
- ハウスキーピング遺伝子がコードする蛋白質がβ−アクチンである、請求項2に記載の方法。
- 蛋白質の定量に用いる試料が、ホルマリン固定パラフィン包埋組織である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 目的蛋白質が、チミジル酸シンターゼ、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ及びオロテートホスホリボシルトランスフェラーゼからなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- それぞれ異なる蛍光色素が、フルオレセンイソチオシアネート、カルボキシメチルインドシアニン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、フィコエリスリン、緑色蛍光蛋白質、アレクサ(登録商標) 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド、テキサスレッド、Cy2、アレクサ(登録商標) 543、アレクサ(登録商標) 548、Cy5及びToTo3からなる群から選ばれる少なくとも2つである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 目的蛋白質の定量値が、試料中の目的細胞の目的蛋白質の定量値である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 試料中の目的細胞を、目的蛋白質及び対照蛋白質を標識する蛍光色素と異なる蛍光色素で識別標識する工程を含む、請求項7に記載の方法。
- 目的細胞が癌細胞である、請求項7又は8に記載の方法。
- 癌細胞の識別標識を、サイトケラチン、上皮細胞膜特異抗原、癌胎児抗原、ヘパトサイト、αフェトプロテイン、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ヒト上皮細胞成長因子受容体2、甲状腺転写因子-1、前立腺特異抗原、CD10、サイログロブリン、P63、p53、Ki-67およびCyclin-D1からなる群から選ばれる少なくとも1つの蛋白質を蛍光色素で染色することにより行う、請求項9に記載の方法。
- 目的細胞を識別標識する蛍光色素が、フルオレセンイソチオシアネート、カルボキシメチルインドシアニン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、フィコエリスリン、緑色蛍光蛋白質、アレクサ(登録商標) 488、4',6-ジアミジン2'-フェニルインドール ジハイドロクロライド、テキサスレッド、Cy2、アレクサ(登録商標) 543、アレクサ(登録商標) 548、Cy5及びToTo3からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法で得られた定量値を指標として、抗癌剤感受性を予測する、抗癌剤感受性予測方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法で得られた蛋白質の定量値を指標として、抗癌剤の効果を予測する、抗癌剤効果予測方法。
- チミジル酸シンターゼの定量値、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値及びオロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値から、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値」、「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/チミジル酸シンターゼの定量値」、及び「オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼの定量値/(ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼの定量値+チミジル酸シンターゼの定量値)」からなる群から選択される少なくとも1つの比を求め、求めた定量値の比を指標として、抗癌剤感受性又は抗癌剤の効果を予測する、請求項12又は13に記載の方法。
- 目的蛋白質に結合する一次抗体と、対照蛋白質に結合する一次抗体と、目的蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、対照蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、それぞれの二次抗体を区別して標識する蛍光色素とを含む、蛋白質定量用キット。
- さらに、目的細胞の所定の蛋白質に結合する一次抗体と、目的細胞の所定の蛋白質と一次抗体との複合体に結合する二次抗体と、当該二次抗体を他の二次抗体と区別して標識し、目的細胞を識別標識する蛍光色素とを含む、請求項15に記載のキット。
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