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JP2008266470A - ポリ乳酸系樹脂組成物、およびそれを成形してなる成形体 - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂組成物、およびそれを成形してなる成形体 Download PDF

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JP2008266470A
JP2008266470A JP2007111851A JP2007111851A JP2008266470A JP 2008266470 A JP2008266470 A JP 2008266470A JP 2007111851 A JP2007111851 A JP 2007111851A JP 2007111851 A JP2007111851 A JP 2007111851A JP 2008266470 A JP2008266470 A JP 2008266470A
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polylactic acid
resin
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molding
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Yohei Kabashima
洋平 椛島
Yasuo Kamikawa
泰生 上川
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Unitika Ltd
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Abstract

【課題】 優れた機械的強度、耐熱性、成形性を具備すると同時に、耐候性を向上させた、石油系製品への依存度の低いポリ乳酸系樹脂組成物および成形体を提供する。
【解決手段】 ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部と、ベンズオキサジノン化合物(B)0.1〜3.0質量部とを含有してなる樹脂組成物。ポリ乳酸系樹脂(A)が、架橋ポリ乳酸系樹脂である前記樹脂組成物。ベンズオキサジノン化合物(B)が、2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンズオキサジン−4−オン)である前記樹脂組成物。前記樹脂組成物を成形してなる成形体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐候性を向上させたポリ乳酸系樹脂組成物、およびそれを用いて成形した成形体に関するものである。
近年、環境保全の見地から生分解性ポリエステル樹脂が注目されている。なかでも、ポリ乳酸は結晶性高分子であり、他の生分解性ポリエステル樹脂と比較して融点が高く、耐熱性も高い。大量生産可能なためコストも安く、有用性が高い。さらに、ポリ乳酸の原料はトウモロコシやサツマイモ等の植物を原料として製造することが可能であり、石油等の枯渇資源の節約に貢献できる。
しかし、ポリ乳酸は、一般的に結晶化速度が遅いとされるPETよりもさらに結晶化速度が遅いため成形サイクルが長いだけでなく、得られる成形体の機械的強度や耐熱性に劣るという欠点もあった。そこで、例えば、特許文献1では、ポリ乳酸を(メタ)アクリル酸エステル化合物と過酸化物とで架橋することにより、耐熱性、機械的強度、結晶化速度を向上させることが開示されている。しかしながら、この架橋ポリ乳酸は、耐候性において十分でないことがあり、紫外線(UV)に暴露されると変色し易いことがあり、屋外にて長時間使用する用途に使用することはできないことがあった。
一方、ポリ乳酸系樹脂に対して紫外線吸収剤を配合し、紫外線による色調変化を抑える処方が試みられている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、一般に用いられているベンゾトリアゾール系、トリアジン系の紫外線吸収剤を添加した樹脂組成物では、耐候性の向上が不十分であり、またスキン層の光沢が悪く、ソフト感に欠ける等の外観上の問題があった。
特開2003−128901号公報 特開平6−184417号公報
本発明の課題は、前記の樹脂組成物に比べて耐候性を向上させることができ、同時に優れた機械的強度、耐熱性、成形性を具備した石油系製品への依存度の低いポリ乳酸系樹脂組成物および成形体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリ乳酸系樹脂にベンズオキサジノン化合物を配合することによって前記課題が解決されることを見いだし、本発明に到達した。すなわち本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部と、ベンズオキサジノン化合物(B)0.1〜3.0質量部とを含有してなる樹脂組成物。
(2)ポリ乳酸系樹脂(A)が、架橋ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする(1)記載の樹脂組成物。
(3)ベンズオキサジノン化合物(B)が、2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンズオキサジン−4−オン)であることを特徴とする(1)または(2)記載の樹脂組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明によれば、ポリ乳酸系樹脂に対してベンズオキサジノン化合物を配合することにより、耐候性に優れ、同時に優れた機械的強度、耐熱性、成形加工性を具備した石油系製品への依存度の低い樹脂組成物が提供される。この樹脂組成物は各種成形方法により、種々の成形体とすることができるなど、産業上の利用価値は極めて高い。また、天然物由来の生分解性樹脂を利用しているので、石油等の枯渇資源の節約に貢献できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用されるポリ乳酸系樹脂(A)は、ポリ乳酸を主成分とする。ポリ乳酸としては、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)、および、これらの混合物または共重合体を用いることが望ましい。生分解性の観点からは、ポリ(L−乳酸)を主体とすることが好ましい。
その他、副成分としてポリグルコール酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートコテレフタレート、ポリブチレンサクシネートコテレフタレート等から選ばれる一種または二種以上の樹脂を、主成分であるポリ乳酸と混合したものをポリ乳酸系樹脂(A)として使用してもよい。
また、ポリ(L−乳酸)を主体とするポリ乳酸の融点は、光学純度によってその融点が異なるが、本発明においては、成形体の機械的特性や耐熱性を考慮すると、融点を160℃以上とすることが好ましい。ポリ(L−乳酸)を主体とするポリ乳酸において、融点を160℃以上とするためには、D−乳酸成分の割合を約3モル%未満とすればよい。
ポリ乳酸系樹脂(A)の190℃、荷重21.2Nにおけるメルトフローレートは通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分、最適には0.5〜10g/10分である。メルトフローレートが50g/10分を超える場合は、溶融粘度が低すぎて成形物の機械的特性や耐熱性が劣る。メルトフローレートが0.1g/10分未満の場合は、成形加工時の負荷が高くなりすぎ操業性が低下する場合がある。
ポリ乳酸系樹脂(A)は公知の溶融重合法、あるいは、さらに固相重合法を追加して製造される。また、ポリ乳酸系樹脂のメルトフローレートを所定の範囲に調節する方法として、メルトフローレートが大きすぎる場合は、少量の鎖長延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、ビスオキサゾリン化合物、エポキシ化合物、酸無水物等を用いて樹脂の分子量を増大させる方法が挙げられる。逆に、メルトフローレートが小さすぎる場合はメルトフローレートの大きなポリ乳酸系樹脂や低分子量化合物と混合する方法が挙げられる。
本発明における架橋ポリ乳酸系樹脂とは、ポリ乳酸系樹脂(A)に架橋構造を導入したものであり、架橋の形態としては、ポリ乳酸系樹脂分子同士が直接架橋したものでも、架橋助剤を介して間接的に架橋したものでも、混在したものでもよく、特に限定されない。
ポリ乳酸系樹脂(A)に架橋構造を導入する方法は、電子線照射や多価イソシアネート化合物等の多官能性化合物を使用するなど公知の方法を適用できるが、架橋効率の点で過酸化物の使用によるラジカル架橋が望ましい。
過酸化物の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ビス(ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ブチルビス(ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキシン、ブチルパーオキシクメン等が挙げられる。過酸化物の配合量は、ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10質量部である。20質量部を超えても使用できるが、効果が飽和するばかりか、経済的でない。なお、こうした過酸化物は、樹脂との混合の際に分解して消費されるため、たとえ配合時に使用されても、得られた樹脂組成物中には残存しない場合がある。
さらに架橋効率をあげるために、過酸化物とともに架橋助剤を使用するのが望ましい。架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、ジアリルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルフェニル、ジビニルカルバゾール、ジビニルピリジンおよびこれらの核置換化合物や近縁同族体、エチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート等の多官能性アクリル酸系化合物、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート等の多官能性メタクリル酸系化合物、ジビニルフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ビスアクリロイルオキシエチルテレフタレート等の脂肪族および芳香族多価カルボン酸のポリビニルエステル、ポリアリルエステル、ポリアクリロイルオキシアルキルエステル、ポリメタクリロイルオキシアルキルエステル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキノンジビニルエーテル、ビスフェノールAジアリルエーテル等の脂肪族および芳香族多価アルコールのポリビニルエーテルやポリアリルエーテル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のシアヌール酸又はイソシアヌール酸のアリルエステル、トリアリルホスフェート、トリスアクリルオキシエチルホスフェート、N−フェニルマレイミド、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系化合物、フタル酸ジプロパギル、マレイン酸ジプロパギル等の2個以上の三重結合を有する化合物などの多官能性モノマーを使用することができる。
中でも特に架橋反応性の点から(メタ)アクリル酸エステル化合物が望ましい。この成分を介して、ポリエステル樹脂成分が架橋され、機械的強度、耐熱性、寸法安定性が向上する。(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、生分解性樹脂との反応性が高くモノマーが残りにくく、毒性が比較的少なく、樹脂の着色も少ないことから、分子内に2個以上の(メタ)アクリル基を有するか、または1個以上の(メタ)アクリル基と1個以上のグリシジル基もしくはビニル基を有する化合物が好ましい。具体的な化合物としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート、または、これらのアルキレングリコール部が異種のアルキレン基をもつアルキレングリコールの共重合体でもよく、さらにブタンジオールメタクリレート、ブタンジオールアクリレート等が挙げられる。
架橋助剤として(メタ)アクリル酸エステル化合物を配合する場合、その量は、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、0.01〜20質量部、好ましくは0.05〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜5質量部が適当である。操業性に特に支障が出ない範囲で、20質量部を超えて使用することもできる。
ポリ乳酸系樹脂(A)に、過酸化物、(メタ)アクリル酸エステル化合物を配合する手段としては、一般的な押出機を用いて溶融混練する方法を挙げることができる。混練状態をよくする意味で二軸の押出機を使用することが好ましい。混練温度は(ポリ乳酸系樹脂の融点+5℃)〜(ポリ乳酸系樹脂の融点+100℃)の範囲が、また、混練時間は20秒〜30分が好ましい。この範囲より低温や短時間であると、混練や反応が不充分となり、また高温や長時間であると樹脂の分解や着色が起きることがある。配合に際しては、(メタ)アクリル酸エステル化合物や、固体状であればドライブレンドや粉体フィーダーを用いて供給する方法が好ましく、液体状の場合は、加圧ポンプを用いて、押出機のバレルに直接注入する方法が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル化合物と過酸化物を併用する場合の好ましい方法として、(メタ)アクリル酸エステル化合物および/または過酸化物を媒体に溶解又は分散して混練機に注入する方法が挙げられ、操業性を格段に改良することができる。すなわち、ポリ乳酸系樹脂成分と過酸化物とを溶融混練中に、(メタ)アクリル酸エステル化合物の溶解液または分散液を注入したり、前記ポリエステル樹脂を溶融混練中に、(メタ)アクリル酸エステル化合物と過酸化物の溶解液又は分散液を注入して溶融混練することできる。
前記したポリ乳酸系樹脂に架橋構造を導入したものである。
(メタ)アクリル酸エステル化合物および/または過酸化物を溶解または分散させる媒体としては一般的なものが用いられ、特に限定されないが、ポリ乳酸系樹脂(A)との相溶性に優れた可塑剤が好ましい。例えば、脂肪族多価カルボン酸エステル誘導体、脂肪族多価アルコールエステル誘導体、脂肪族オキシエステル誘導体、脂肪族ポリエーテル誘導体、脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル誘導体などから選ばれた1種以上の可塑剤などが挙げられる。具体的な化合物としては、ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、トリエチレングリコールジアセテート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルトリブチルクエン酸、ポリエチレングリコール、ジブチルジグリコールサクシネート、グリセリンジアセトモノカプリレート、グリセリンジアセトモノラウレートなどが挙げられる。可塑剤の使用量としては、ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部に対し30質量部以下、好ましくは、0.1〜20質量部である。架橋剤の反応性が低い場合、可塑剤を使用量しなくてもよいが、反応性が高い場合には0.1質量部以上用いることが好ましい。なお、この媒体は、樹脂との混合時に揮発することがあるため、たとえ製造時に使用しても、得られた樹脂組成物中にはこの媒体が含まれていない場合がある。
本発明に用いられるベンズオキサジノン化合物(B)としては、下記構造式(1)や(2)に表されるベンズオキサジノンを有する化合物が挙げられる。ベンズオキサジノン化合物(B)の具体例としては、2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンズオキサジン−4−オン)が挙げられる。
[式中、nは1〜3であり、Rは直接結合、またはn個の置換基を有しうる炭化水素残基もしくはヘテロ原子含有炭化水素残基であり、Rは水素、ハロゲン、ニトロ基、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはC〜Cのアルケニルオキシ基である。]
[式中、mは1〜3であり、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、C〜Cのアルキル基であり、Rは置換基を有してもよいアリール基またはヘテロアリール基である。]
本発明の樹脂組成物において、ベンズオキサジノン化合物(B)の含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部に対して0.1〜3.0質量部であることが必要であり、好ましくは0.2〜2.0質量部である。ベンズオキサジノン化合物(B)の含有量が0.1質量部未満であると、耐候性が低下し、また、含有量が3.0質量部を超えても効果が飽和するばかりか、経済的に不利である。
本発明の樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂(A)とベンズオキサジノン化合物(B)とを含有する。ポリ乳酸系樹脂(A)とベンズオキサジノン化合物(B)とを混合する方法は、特に限定されるものではなく、通常の加熱溶融後、例えば、従来知られている一軸押出機、二軸押出機、ロール混練機、ブラベンダー等を用いる混練法によって混練する方法が挙げられる。また、スタティックミキサーやダイナミックミキサーを併用することも効果的である。溶融混練温度としては、170〜230℃が好ましく、170〜190℃がより好ましい。
また、ポリ乳酸系樹脂(A)として架橋ポリ乳酸系樹脂を使用する場合は、架橋ポリ乳酸系樹脂のペレットを調製したのち、これとベンズオキサジノン化合物(B)と混合する方法以外に、押出機の前方でポリ乳酸系樹脂(A)の架橋を行い、その後方でベンズオキサジノン化合物(B)を添加して混合する方法を採用してもよい。
本発明の樹脂組成物にはその特性を大きく損なわない限りにおいて、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、充填材、結晶核材等を添加することができる。
熱安定剤や酸化防止剤としては、たとえばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物が挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤が使用できるが、環境を配慮した場合、非ハロゲン系難燃剤の使用が望ましい。非ハロゲン系難燃剤としては、リン系難燃剤、水和金属化合物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム)、N含有化合物(メラミン系、グアニジン系)、無機系化合物(硼酸塩、Mo化合物)が挙げられる。
無機充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属ウイスカー、セラミックウイスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、炭素繊維等が挙げられる。有機充填材としては、澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、フスマ等の天然に存在するポリマーやこれらの変性品が挙げられる。
無機結晶核材としては、タルク、カオリン等が挙げられ、有機結晶核材としては、ソルビトール化合物、安息香酸およびその化合物の金属塩、燐酸エステル金属塩、ロジン化合物の他に、アミド化合物としてエチレンビスオレイン酸アミド、メチレンビスアクリル酸アミド、エチレンビスアクリル酸アミド、ヘキサメチレンビス−9、10−ジヒドロキシステアリン酸ビスアミド、p−キシリレンビス−9、10ジヒドロキシステアリン酸アミド、デカンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、ヘキサンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアニリド、N,N′,N″−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアニリド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド、N,N′−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N,N′−ジシクロヘキサンカルボニル−1,5−ジアミノナフタレン、エチレンビスステアリン酸アミド、N、N′−エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸)アミド、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド等が挙げられる。なお、本発明の樹脂組成物にこれらを混合する方法は特に限定されない。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、インフレーション成形、および、シート加工後の真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の成形方法により、各種成形体とすることができる。とりわけ、射出成形法とすることが好ましく、一般的な射出成形法のほか、ガス射出成形、射出プレス成形等も採用できる。本発明の樹脂組成物に適した射出成形条件の一例を挙げれば、シリンダ温度をポリ乳酸の融点または流動開始温度以上、好ましくは180〜250℃、最適には190〜240℃の範囲とし、また、金型温度は樹脂組成物の(融点−20℃)以下とするのが適当である。成形温度が低すぎると成形品に充填不良が発生するなど操業性が不安定になったり、過負荷に陥りやすく、逆に成形温度が高すぎると樹脂組成物が分解し、得られる成形体の強度が低下したり、着色する等の問題が発生しやすい。
本発明の樹脂組成物は、結晶化を促進させることにより、その耐熱性を高めることができる。このための方法としては、例えば、射出成形時の金型内での冷却条件を工夫することによって結晶化を促進させることができ、その場合には、金型温度をポリ乳酸の(ガラス転移温度+20℃)以上、(融点−20℃)以下で所定時間保った後、ガラス転移温度以下に冷却することが好ましい。また、成形後に結晶化を促進させる方法としては、直接ガラス転移温度以下に冷却した後、再度Tg以上、(融点−20℃)以下で熱処理することが好ましい。
成形体の具体例としては、各種筐体等の電化製品用樹脂部品、コンテナや栽培容器等の農業資材や農業機械用樹脂部品、浮きや水産加工品容器等の水産業務用樹脂部品、皿、コップ、スプーン等の食器や食品容器、注射器や点滴容器等の医療用樹脂部品、ドレーン材、フェンス、収納箱、工事用配電盤等の住宅・土木・建築材用樹脂部品、クーラーボックス、団扇、玩具等のレジャー、雑貨用樹脂部品、バンパー、インスツルメントパネル、ドアトリム等の自動車用樹脂部品等が挙げられる。また、フィルム、シート、パイプ等の押出成形品、中空成形品等とすることもできる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、下記の実施例に制限されるものではない。実施例および比較例で得られた樹脂組成物の評価に用いた測定法は次のとおりである。
(1)メルトフローレート(MFR):
JIS規格K−7210(試験条件4)に従い、190℃、荷重21.2Nで測定した。
(2)曲げ強さ、曲げ弾性率
ISO 178に準拠して測定した。
(3)DTUL(℃):
ISO 75に準拠し、荷重0.45MPaで荷重たわみ温度を測定した。
(4)成形サイクル:
射出成形機(東芝機械社製IS−80G)でISOダンベル型試験片の成形試験を実施した。実施例2〜4、および、比較例1〜4については、成形温度190℃で溶融し、射出時間30秒、金型温度100℃の条件で、溶融樹脂を金型に充填した。実施例1については、成形温度190℃で溶融し、射出時間15秒、金型温度15℃の条件で、溶融樹脂を金型に充填した。成形サイクルは、樹脂組成物が金型内に射出(充填、保圧)、冷却された後、成形体が金型に固着、または、抵抗なく取り出すことができ、突き出しピンによる変形がなく、良好に離型できるまでの時間(秒)とした。
(5)色差ΔE:
射出成形機(東芝機械社製IS−80G)を用いて樹脂温度190℃で厚さ2mmの見本板を成形し、色調測定装置(日本電色製SZ−Σ80型測色器)により、JIS K8103に基づいて測定し、耐候性の評価指標とした。評価試験片としては、キセノンランプ型耐候性試験機(ATLAS社製 ウェザオメーター)を用いて、耐候性の促進処理実験をおこなった。実験前と実験後の色差ΔEを測定し、下記のように評価をおこなった。
◎:ΔE=0.8未満
○:ΔE=0.8以上、1.6未満
△:ΔE=1.6以上、3.2未満
×:ΔE=3.2以上
(6)混練操業性:二軸押出機(東芝機械社製TEM‐37BS)を用い、シリンダー設定温度170〜190℃にて下記実施例、および、比較例の通りブレンド後、溶融混練押出しを実施し、ペレットを得た。評価判断は、下記のようにおこなった。
○:ストランド切れが5回/時間未満
△:ストランド切れが5回/時間以上、10回/時間未満
×:ストランド切れが10回/時間以上
本発明の実施例と比較例で用いた原料を以下に示す。
(1)ポリ乳酸:
カーギルダウ社製NatureWorks 6201D (MFR=10g/10分、融点168℃)
(2)ベンズオキサジノン化合物:
サイテック社製サイアソーブ UV−3638 (2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンズオキサジン−4−オン))
(3)ベンゾトリアゾール化合物:
チヌビン234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
(4)過酸化物:ジ−t−ブチルパーオキサイド
(5)架橋助剤:ポリエチレングリコールジメタクリレート
(6)可塑剤:グリセリンジアセトモノカプレート
実施例1
二軸押出機(東芝機械社製 TEM−37BS)を使用して、表1に示す配合割合で、ポリ乳酸とベンズオキサジノン化合物とを混練機のトップフィーダから供給し、加工温度190℃にて溶融混練押出しをおこなった。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
次いで、樹脂組成物ペレットを真空乾燥機にて70℃×8hの条件で乾燥処理した上で、射出成形機(東芝IS−80G)で試験片を成形して評価をおこなった。
実施例2〜4、比較例1〜4
二軸押出機(東芝機械社製 TEM−37BS)を使用して、トップフィーダからポリ乳酸100質量部を供給し、また、混練機途中からポンプを用いて、過酸化物0.2質量部と、架橋助剤0.1質量部とを、可塑剤1質量部に溶解した溶液を注入し、加工温度190℃で溶融混練押出しをおこなった。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして架橋ポリ乳酸系樹脂(A1)を得た。得られた架橋ポリ乳酸系樹脂(A1)のMFRは1.2g/10分であった。
二軸押出機(東芝機械社製 TEM−37BS)を使用して、表1に示す配合割合で、架橋ポリ乳酸系樹脂(A1)、ベンズオキサジノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物を混練機のトップフィーダから供給し、加工温度190℃にて溶融混練押出しをおこなった。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
次いで、樹脂組成物ペレットを真空乾燥機にて70℃×8hの条件で乾燥処理した上で、射出成形機(東芝IS−80G)で試験片を成形して評価をおこなった。
実施例5
架橋助剤を使用しない以外は実施例2と同様にして、架橋ポリ乳酸系樹脂(A2)のペレットや、樹脂組成物のペレットを得た。
次いで、樹脂組成物ペレットを真空乾燥機にて70℃×8hの条件で乾燥処理した上で、射出成形機(東芝IS−80G)で試験片を成形して評価をおこなった。
実施例6
二軸押出機(東芝機械社製 TEM−37BS)を使用して、トップフィーダからポリ乳酸100質量部を供給し、また、混練機途中からポンプを用いて過酸化物0.2質量部とともに、架橋助剤0.1質量部とを可塑剤1質量部に溶解した溶液を注入して、押出機内で架橋ポリ乳酸系樹脂(A3)を製造し、さらに、二軸押出機のサイドフィーダーより、表1に記載の配合でベンズオキサジノン化合物を添加し、加工温度190℃で溶融混練押出しをおこなった。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
次いで、樹脂組成物ペレットを真空乾燥機にて70℃×8hの条件で乾燥処理した上で、前述の射出成形機で試験片を成形して評価をおこなった。
各種物性評価をおこなった結果をまとめて表1に示す。
実施例1〜6の樹脂組成物については、比較例1〜4と比べて、優れた機械的強度、耐熱性、成形サイクルを具備しながら、耐候性を大きく向上させる結果となった。
比較例1では、ベンズオキサジノン化合物が配合されていないため耐候性に劣る結果となった。比較例2では、ベンズオキサジノン化合物の配合が規定量以下であるため、耐候性に劣る結果となった。比較例3では、ベンズオキサジノン化合物の配合が規定量を超えているため、混練操業性に劣る結果となった。比較例4では、ベンズオキサジノン化合物の代わりにベンゾトリアゾール化合物を用いたため、耐候性は不十分であった。

Claims (4)

  1. ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部と、ベンズオキサジノン化合物(B)0.1〜3.0質量部とを含有してなる樹脂組成物。
  2. ポリ乳酸系樹脂(A)が、架橋ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. ベンズオキサジノン化合物(B)が、2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンズオキサジン−4−オン)であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
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