JP2008266463A - 熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】 帯電防止剤を樹脂に混練する際や、帯電防止剤を練り込んだ樹脂組成物を加工する際に高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を発現する、熱可塑性樹脂用帯電防止剤、それを用いた熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】 熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を含有し、前記帯電防止剤に占める、成分(A)の割合が3〜23重量%、成分(B)の割合が18〜54重量%、成分(C)の割合が22〜46重量%、成分(D)の割合が5〜30重量%、成分(E)の割合が1〜15重量%である。
【選択図】なし
【解決手段】 熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を含有し、前記帯電防止剤に占める、成分(A)の割合が3〜23重量%、成分(B)の割合が18〜54重量%、成分(C)の割合が22〜46重量%、成分(D)の割合が5〜30重量%、成分(E)の割合が1〜15重量%である。
【選択図】なし
Description
本発明は熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびその利用に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、低発煙性の熱可塑性樹脂用帯電防止剤、それを用いた熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂、中でもポリプロピレンの延伸フィルムやその成形品は透明性、剛性、防湿性が良好であることから、食品や衣料品等包装材料や家電製品部品、自動車内装材などに広く使用されている。ポリプロピレンを用いた製品は、一般に絶縁性に優れた性質を持つが、その反面、摩擦等によって静電気が発生しやすく、発生した静電気は蓄積(帯電)し、人体へのショック、空気中の埃等を集めることによる成形品の汚れ、電気機器への電気障害等、種々のトラブルの原因となる。従来、これらのトラブルを防ぐために、樹脂中に帯電防止剤(各種界面活性剤)を練り込み、静電気によるトラブルを防ぐことが行われてきた。この場合、いわゆる練り込み型帯電防止剤では、帯電防止剤が逐次表面に移行(配向)し、表面に導電膜を形成することにより、帯電防止効果を発揮するものと推測される。
ポリプロピレン用帯電防止剤としては例えば特許文献1に示されているような脂肪族アミンエチレンオキサイドの脂肪酸エステルと脂肪酸モノグリセリドの併用系が最も好適であり汎用的に使用されてきた。
近年高規則性ポリプロピレンが得られる触媒の開発や、プロセスの開発により以前に比べて剛性や透明性に優れるポリプロピレンが効率よく得られるようになってきたが、その反面、樹脂の結晶性が上がったことにより、練り込み型帯電防止剤の帯電防止性能が発現されにくくなることが問題となってきている。この問題を解決するため、樹脂中における帯電防止剤の高濃度化や、成形品作製後の熱セット時間を長くするなどして、内部に存在する帯電防止剤の表面への移行速度を速める工夫が行われていた。しかしながら、帯電防止剤の高濃度化は、製膜加工及び延伸加工時に、帯電防止剤による発煙のため作業環境が悪化し、またフィルム自体も過剰な帯電防止剤の表面ブリードによる白化現象を原因とする透明性の低下や帯電防止性の低下等の問題があった。
これらの問題解決のため、例えば特許文献2ではジグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするポリプロピレン用の帯電防止剤組成物を提案しているが、この組成物ではポリプロピレンに対する充分な相溶性を得ることが困難であり、例えばマスターバッチのように帯電防止剤を高濃度に練り込む場合には、均一な濃度のマスターバッチを得るために押出速度を上げることができず時間当たりの生産量が低下するなどの問題があり、成形品に直接練り込む場合には、分散不良による性能のばらつきが発生する問題があった。また帯電防止効果の即効性にも問題があった。
また、特許文献3では、ポリオキシエチレンアルキルアミン、その脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルケニルアミン、およびポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、ポリプロピレン系樹脂フィルム用の帯電防止剤を提案しているが、この帯電防止剤ではポリオキシエチレンアルケニルアミンにより発煙が増加する問題があった。また帯電防止効果の即効性にも問題があった。
特公昭60−057461号公報
特開平09−003273号公報
特開2004−224988号公報
本発明は、帯電防止剤を樹脂に混練する際や、帯電防止剤を練り込んだ樹脂組成物を加工する際に高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を発現する帯電防止剤、それを用いた熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を所定の割合で含有する帯電防止剤は、混練性に優れ、150℃以上の高温でも油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、かつそれを用いた熱可塑性樹脂組成物は外観と帯電防止性に優れることを発見し、本発明に到達した。
すなわち、本発明にかかる熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を含有し、前記帯電防止剤に占める、成分(A)の割合が3〜23重量%、成分(B)の割合が18〜54重量%、成分(C)の割合が22〜46重量%、成分(D)の割合が5〜30重量%、成分(E)の割合が1〜15重量%である。
前記熱可塑性樹脂用帯電防止剤において、前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)が下記一般式(1)で示される化合物であり、前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)が下記一般式(2)で示される化合物であり、前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)が下記一般式(3)で示される化合物であることが好ましい。
(式中、R1は炭素数8〜22のアルキル基であり、nおよびmは、n+m=2〜3を満足する数である。)
(式中、R2およびR3は炭素数8〜22のアルキル基であり、pおよびqは、p+q=2〜3を満足する数である。)
(式中、R4、R5およびR6は炭素数8〜22のアルキル基であり、rおよびsは、r+s=2〜3を満足する数である。)
また、前記帯電防止剤全体でのアミン価が58〜72mgKOH/gであることが好ましい。
また、前記グリセリン脂肪酸エステル(D)がグリセリンモノステアリン酸エステルであることが好ましい。
また、前記ポリグリセリン脂肪酸エステル(E)がジグリセリンモノステアリン酸エステルとジグリセリンジステアリン酸エステルとを含むジグリセリンセスキステアリン酸エステルであることが好ましい。
また、前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂であることが好ましい。
また、本発明は、熱可塑性樹脂と帯電防止剤とを含む熱可塑性樹脂組成物、に関する。
前記熱可塑性樹脂組成物において、前記帯電防止剤の含有率が0.1〜30重量%であることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂組成物において、前記帯電防止剤の含有率が0.1〜30重量%であることが好ましい。
また、本発明は、前記熱可塑性樹脂と前記帯電防止剤とを混合する工程を含む熱可塑性樹脂組成物の製造方法、に関する。
前記熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、前記混合によって得られる混合物を含む成形材料を、混合する工程および/または成形加工する工程をさらに含むことが好ましい。
また、前記混合および/または成形加工が150℃以上の温度で行われることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、前記混合によって得られる混合物を含む成形材料を、混合する工程および/または成形加工する工程をさらに含むことが好ましい。
また、前記混合および/または成形加工が150℃以上の温度で行われることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤では、帯電防止剤を樹脂に混練する際や、帯電防止剤を練り込んだ樹脂組成物を加工する際に高温加熱しても、油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を発現する。特に、150℃以上の温度で高温加熱する際に効果が顕著である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記帯電防止剤を含有するので、高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を有している。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法では、上記帯電防止剤を使用するので、高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少ない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記帯電防止剤を含有するので、高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を有している。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法では、上記帯電防止剤を使用するので、高温加熱しても油煙およびそれに伴う問題の発生が少ない。
〔熱可塑性樹脂用帯電防止剤〕
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を必須成分として含む。以下簡単のためにアルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)を成分(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)を成分(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)を成分(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)を成分(D)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を成分(E)ということがある。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を必須成分として含む。以下簡単のためにアルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)を成分(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)を成分(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)を成分(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)を成分(D)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を成分(E)ということがある。
本発明に用いられる成分(A)は、熱可塑性樹脂に対する帯電防止性に優れた成分で、アルキルアミンにエチレンオキサイドを付加して得られた生成物である。アルキルアミンの種類、エチレンオキサイドの付加モル数について、特に限定はない。
成分(A)としては、下記一般式(1)で示される化合物であることが好ましい。
成分(A)としては、下記一般式(1)で示される化合物であることが好ましい。
一般式(1)において、R1の炭素数は、好ましくは8〜18、さらに好ましくは12〜18である。R1の炭素数が8より小さいと、揮発性が高くなり、高温に加熱すると油煙が発生しやすくなる。一方、R1の炭素数が22より大きいと、帯電防止性が低下する。R1はアルキル基である。成分(A)としては、たとえば、ラウリルジエタノールアミン、ミリスチルジエタノールアミン、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミンなどが挙げられる。成分(A)は1種または2種以上を組み合わせてもよい。
帯電防止剤に占める成分(A)の割合は3〜23重量%であり、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは7〜15重量%である。成分(A)の割合が3重量%未満では帯電防止性が低下し、23重量%を超えると樹脂への相溶性を阻害する。
帯電防止剤に占める成分(A)の割合は3〜23重量%であり、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは7〜15重量%である。成分(A)の割合が3重量%未満では帯電防止性が低下し、23重量%を超えると樹脂への相溶性を阻害する。
本発明に用いられる成分(B)は、成分(A)と成分(C)の中間的な性能を持ち、これらの成分の効果をより相乗的に高める働きをする。成分(B)はアルキルアミンにエチレンオキサイドを付加して得られた生成物のモノアルキル脂肪酸エステルである。アルキルアミンの種類、エチレンオキサイドの付加モル数について、特に限定はない。
成分(B)としては、下記一般式(2)で示される化合物であることが好ましい。
成分(B)としては、下記一般式(2)で示される化合物であることが好ましい。
一般式(2)において、R2およびR3の炭素数は、好ましくは8〜18、さらに好ましくは12〜18であり、R3についてはステアリル基が最も好ましい。R2およびR3の炭素数が8より小さいと、揮発性が高くなり、高温に加熱すると油煙が発生しやすくなる。一方、R2およびR3の炭素数が22より大きいと、帯電防止性が低下する。R2およびR3はアルキル基である。R2およびR3としてはラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基などが挙げられ、これらを組み合わせた成分(B)として、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート、パルミチルジエタノールアミンモノステアレート、ミリスチルジエタノールアミンモノステアレート、ステアリルジエタノールアミンモノベヘネート等、アミン部分およびエステル部分を適宜選択した化合物が挙げられる。成分(B)は1種または2種以上を組み合わせてもよい。
帯電防止剤に占める成分(B)の割合は18〜54重量%であり、好ましくは20〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。成分(B)の割合が18重量%未満では、成分(A)が樹脂中で相溶不良となり、成形品での外観不良等が起こる。成分(B)の割合が54重量%を超えると帯電防止性が低下する。
帯電防止剤に占める成分(B)の割合は18〜54重量%であり、好ましくは20〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。成分(B)の割合が18重量%未満では、成分(A)が樹脂中で相溶不良となり、成形品での外観不良等が起こる。成分(B)の割合が54重量%を超えると帯電防止性が低下する。
本発明に用いられる成分(C)は、帯電防止剤と熱可塑性樹脂との相溶性を向上させる成分で、アルキルアミンにエチレンオキサイドを付加して得られた生成物のジアルキル脂肪酸エステルである。アルキルアミンの種類、エチレンオキサイドの付加モル数について、特に限定はない。
成分(C)としては、下記一般式(3)で示される化合物であることが好ましい。
成分(C)としては、下記一般式(3)で示される化合物であることが好ましい。
一般式(3)において、R4、R5およびR6の炭素数は、好ましくは8〜18、さらに好ましくは12〜18であり、R5およびR6に関してはステアリル基が最も好ましい。炭素数が8より小さいと、揮発性が高くなり、高温に加熱すると油煙が発生しやすくなる。一方、炭素数が22より大きいと、帯電防止性が低下する。R4、R5およびR6はアルキル基である。R4、R5およびR6としてはラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基などが挙げられ、これらを組み合わせた成分(C)として、ステアリルジエタノールアミンジステアレート、パルミチルジエタノールアミンジステアレート、ミリスチルジエタノールアミンジステアレート、ステアリルジエタノールアミンジベヘネート等、アミン部分およびエステル部分を適宜選択した化合物が挙げられる。成分(C)は1種または2種以上を組み合わせてもよい。
帯電防止剤に占める成分(C)の割合は22〜46重量%であり、好ましくは25〜46重量%、さらに好ましくは25〜36重量%である。成分(C)の割合が22重量%未満では、帯電防止剤系全体が樹脂中で相溶不良となり、成形品での外観不良等が起こる。成分(C)の割合が46%を超えると帯電防止性が低下する。
帯電防止剤に占める成分(C)の割合は22〜46重量%であり、好ましくは25〜46重量%、さらに好ましくは25〜36重量%である。成分(C)の割合が22重量%未満では、帯電防止剤系全体が樹脂中で相溶不良となり、成形品での外観不良等が起こる。成分(C)の割合が46%を超えると帯電防止性が低下する。
本発明に用いられる成分(D)のグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンと脂肪酸との反応生成物であり、脂肪酸の種類は特に限定しない。成分(D)は、特に帯電防止即効性に効果がある成分であり、中でも炭素数8〜22の脂肪酸とグリセリンのエステル化物が好ましく、その中でもグリセリンモノ脂肪酸エステルが更に好ましく、グリセリンモノステアリン酸エステルが最も好ましく用いられる。
帯電防止剤に占める成分(D)の割合は5〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは10〜20重量%である。5重量%未満であると帯電防止即効性の実質的な効果が得られず、30重量%を超えると揮発性が悪化する。
帯電防止剤に占める成分(D)の割合は5〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは10〜20重量%である。5重量%未満であると帯電防止即効性の実質的な効果が得られず、30重量%を超えると揮発性が悪化する。
本発明で用いられる成分(E)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸のエステル化物であり、ポリグリセリンの重合度、脂肪酸の種類、エステル化度は特に限定しない。成分(E)は、帯電防止剤成分の中で成形品の白化防止および他の成分との配合により揮発抑制に特に効果を示す成分であり、ジグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。ジグリセリン脂肪酸エステルとして、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルが挙げられるが、その中でもジグリセリンモノ脂肪酸エステルとジグリセリンジ脂肪酸エステルとの混合物が好ましく、ジグリセリンモノステアリン酸エステルとジグリセリンジステアリン酸エステルの混合物からなるジグリセリンセスキステアリン酸エステルが更に好ましい。この場合、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、特にジグリセリンモノステアリン酸エステルは親水性が非常に強く高い帯電防止性を発現し、ジグリセリンジ脂肪酸エステル、特にジグリセリンジステアリン酸エステルはジグリセリンモノ脂肪酸エステルの樹脂への相溶性を補い、強い揮発抑制効果を示す。これらの効果は相乗的でありモノエステルとジエステルの比率が60/40〜40/60のとき最も効果的である。
帯電防止剤に占める成分(E)の割合は1〜15重量%であり、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは5〜10重量%である。1重量%未満であると白化防止、揮発抑制の実質的な効果が得られず、15重量%を超えると全体の帯電防止性が低下する。
帯電防止剤に占める成分(E)の割合は1〜15重量%であり、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは5〜10重量%である。1重量%未満であると白化防止、揮発抑制の実質的な効果が得られず、15重量%を超えると全体の帯電防止性が低下する。
帯電防止剤全体でのアミン価は、58〜72mgKOH/gであることが好ましく、さらに好ましくは60〜70mgKOH/gである。アミン価の値が58mgKOH/g未満であると帯電防止性が低下し、72mgKOH/gを超えると帯電防止剤全体の熱可塑性樹脂への相溶性が悪くなる。
ここで言うアミン価とは試料1gを中和するのに要する塩酸の量に等量の水酸化カリウムのmg数をもってあらわし、測定は試料を計量後、エタノールに溶解し、1/2規定塩酸溶液にて滴定することで行った。アミン価の計算は(式1)のとおりである。
アミン価[mgKOH/g]
=(28.05×(A−B)[ml]×F )/試料秤取量[g] ・・・(式1)
(式1において、Aは1/2規定塩酸溶液による滴定測定値、Bはエタノールによる空滴定測定値。28.05の数値は1/2規定塩酸溶液1mlに当量の水酸化カリウムのmg数。Fは1/2規定塩酸溶液の力価。)
ここで言うアミン価とは試料1gを中和するのに要する塩酸の量に等量の水酸化カリウムのmg数をもってあらわし、測定は試料を計量後、エタノールに溶解し、1/2規定塩酸溶液にて滴定することで行った。アミン価の計算は(式1)のとおりである。
アミン価[mgKOH/g]
=(28.05×(A−B)[ml]×F )/試料秤取量[g] ・・・(式1)
(式1において、Aは1/2規定塩酸溶液による滴定測定値、Bはエタノールによる空滴定測定値。28.05の数値は1/2規定塩酸溶液1mlに当量の水酸化カリウムのmg数。Fは1/2規定塩酸溶液の力価。)
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤の成分(A)、成分(B)および成分(C)は、作業効率や生産性が優れていること、および熱可塑性樹脂に対する相溶性が優れていることから、前述の各成分の割合になるように、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)とアルキル脂肪酸とを脱水反応させて得られる、成分(A)、成分(B)および成分(C)の混合物(X)を用いることが好ましい。また、前記アルキル脂肪酸がステアリン酸であることがさらに好ましい。
混合物(X)の帯電防止剤に占める割合は、好ましくは60〜90重量%であり、さらに好ましくは70〜90重量%である。60重量%未満であると熱可塑性樹脂に対する相溶性が悪くなりべたつきや白化の原因となり、90重量%を超えると帯電防止性、特に帯電防止即効性が低下する。
また、帯電防止剤全体のアミン価が前述の範囲になるよう、混合物(X)のアミン価は78.0〜92.0mgKOH/gであることが好ましい。混合物(X)のアミン価の値が78.0mgKOH/g未満であると帯電防止性が低下し、92.0mgKOH/gを超えると帯電防止剤系全体の熱可塑性樹脂への相溶性が悪くなる。
混合物(X)の帯電防止剤に占める割合は、好ましくは60〜90重量%であり、さらに好ましくは70〜90重量%である。60重量%未満であると熱可塑性樹脂に対する相溶性が悪くなりべたつきや白化の原因となり、90重量%を超えると帯電防止性、特に帯電防止即効性が低下する。
また、帯電防止剤全体のアミン価が前述の範囲になるよう、混合物(X)のアミン価は78.0〜92.0mgKOH/gであることが好ましい。混合物(X)のアミン価の値が78.0mgKOH/g未満であると帯電防止性が低下し、92.0mgKOH/gを超えると帯電防止剤系全体の熱可塑性樹脂への相溶性が悪くなる。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、前記で説明した各成分以外に、本発明の効果を本質的に変えない限りにおいて、高級アルコール、高級アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸アミドのような帯電防止剤や、着色防止のための酸化防止剤等を含有しても良い。本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)および成分(E)を主成分として含有することが好ましく、実質的に成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)および成分(E)からなるよう、これら成分の総量が90重量%以上(最も好ましくは95重量%以上)となることがさらに好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤は、たとえば、フレーク状、ペレット状等の形態でもよい。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤の混合方法としては、各成分を溶融混合してもよいし、熱可塑性樹脂との混合や成形加工時に各成分を単に混合してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤の混合方法としては、各成分を溶融混合してもよいし、熱可塑性樹脂との混合や成形加工時に各成分を単に混合してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤において、対象とする熱可塑性樹脂としては、たとえば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を挙げることができるが、なかでもポリプロピレンに対して最も効果的である。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびこの熱可塑性樹脂用帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂組成物では、150℃以上、特に200℃以上の温度下で混合や成形加工しても、低発煙性効果が得られる。
本発明の熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびこの熱可塑性樹脂用帯電防止剤を含む熱可塑性樹脂組成物では、150℃以上、特に200℃以上の温度下で混合や成形加工しても、低発煙性効果が得られる。
〔熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法〕
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂と本発明の帯電防止剤とを含む。本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる帯電防止剤の含有率について、特に限定はないが、熱可塑性樹脂に対して、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは、0.3〜20重量%である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成形材料の中間原料であるマスターバッチでもよいし、成形に用いられる成形材料でもよいし、フィルム、シート、成形品といった成形加工品でもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、前記熱可塑性樹脂と本発明の帯電防止剤とを混合する工程を含む。前記混合によって得られる混合物を含む成形材料を、混合する工程および/または成形加工する工程、をさらに含むことが好ましい。ここで、混合によって得られる混合物としては、マスターバッチ等を挙げることができる。以下、熱可塑性樹脂組成物が、マスターバッチの場合、成形材料の場合、成形加工品の場合等にそれぞれ分けて、熱可塑性樹脂組成物の製造方法を説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の帯電防止剤を含有しているので、前記混合および/または成形加工が150℃以上の温度で行われる場合であっても、油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を発現することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂と本発明の帯電防止剤とを含む。本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる帯電防止剤の含有率について、特に限定はないが、熱可塑性樹脂に対して、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは、0.3〜20重量%である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成形材料の中間原料であるマスターバッチでもよいし、成形に用いられる成形材料でもよいし、フィルム、シート、成形品といった成形加工品でもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、前記熱可塑性樹脂と本発明の帯電防止剤とを混合する工程を含む。前記混合によって得られる混合物を含む成形材料を、混合する工程および/または成形加工する工程、をさらに含むことが好ましい。ここで、混合によって得られる混合物としては、マスターバッチ等を挙げることができる。以下、熱可塑性樹脂組成物が、マスターバッチの場合、成形材料の場合、成形加工品の場合等にそれぞれ分けて、熱可塑性樹脂組成物の製造方法を説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の帯電防止剤を含有しているので、前記混合および/または成形加工が150℃以上の温度で行われる場合であっても、油煙およびそれに伴う問題の発生が少なく、優れた帯電防止性を発現することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物がマスターバッチの場合、このマスターバッチを原料として成形材料を製造する上で、分散の均一性やハンドリング性を向上させる目的から、本発明の帯電防止剤の含有率は、熱可塑性樹脂に対して5〜30重量%であり、好ましくは10〜20重量%である。帯電防止剤の含有率が5重量%未満では、成形材料や成形加工品を作製する際に均一な濃度での混合性を確保できないうえ、成形材料を製造する場合にマスターバッチが大量に必要となり、コスト高となる。一方、本発明の帯電防止剤の配合割合が30重量%を超えると、相溶性不足によりマスターバッチの製造が困難になる。
マスターバッチは、本発明の効果を損わない限りにおいて、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤や、滑剤、造核剤、顔料、無機充填剤、可塑剤、必要に応じてその他のポリオレフィン熱可塑性樹脂添加剤等を含有してもよい。
マスターバッチの製造方法としては、たとえば、通常のプラスチック成形機、すなわちバンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ベント付スクリュー押出成形機、ニーダー等を使用して、熱可塑性樹脂と本発明の帯電防止剤とを必須とする成分を溶融混練、冷却後、ペレタイズしマスターバッチを作製する方法等を挙げることができる。
前記溶融混練における混練温度は、熱可塑性樹脂の軟化点を考慮して、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上である。
前記溶融混練における混練温度は、熱可塑性樹脂の軟化点を考慮して、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物が成形材料の場合、帯電防止剤の熱可塑性樹脂に対する含有率については、特に限定はないが、好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは、0.3〜1.5重量%である。0.1重量%以下では充分な帯電防止性が得られず、5重量%を超えると成形加工品の外観不良を起こす。
成形材料は、マスターバッチと同様に、本発明の効果を損わない限りにおいて、他の添加剤等を含有してもよい。
成形材料の製造方法としては、帯電防止剤と熱可塑性樹脂とを単に溶融混練する方法や、前記マスターバッチと熱可塑性樹脂とを溶融混練する方法等を挙げることができる。成形材料の製造方法では、マスターバッチ製造と同様の通常のプラスチック成形機を用いることができる。
成形材料の製造方法としては、帯電防止剤と熱可塑性樹脂とを単に溶融混練する方法や、前記マスターバッチと熱可塑性樹脂とを溶融混練する方法等を挙げることができる。成形材料の製造方法では、マスターバッチ製造と同様の通常のプラスチック成形機を用いることができる。
前記マスターバッチと熱可塑性樹脂とを溶融混練して成形材料を製造する場合、マスターバッチに含まれる樹脂と溶融混練で用いる熱可塑性樹脂とが必ずしも同じ種類の樹脂である必要はないが、両者の分散均一性を向上するため、マスターバッチに含まれる樹脂と熱可塑性樹脂とが相溶性を有していることが好ましく、マスターバッチの嵩比重と熱可塑性樹脂の嵩比重とが概略一致しているとさらに好ましい。前記溶融混練における混練温度は、熱可塑性樹脂の軟化点を考慮して、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃以上である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物が成形加工品の場合、成形加工品としては、たとえば、インフレーションフィルムや2軸延伸フィルム等のフィルム、シート、射出成形品、ブロー成形品など様々な形状の成形加工品を挙げることができる。ポリプロピレンフィルムにおいて最も本発明の効果が発揮される。
成形加工品の製造方法としては、前記成形材料を加熱溶融した状態で、射出成形、ブロー成形、押出成形、熱成形(2軸延伸加工等)する方法を挙げることができ、成形材料を成形する同様の方法であってもよい。成形加工品の製造温度は、熱可塑性樹脂の軟化点を考慮して150℃以上が好ましい。
成形加工品の製造方法としては、前記成形材料を加熱溶融した状態で、射出成形、ブロー成形、押出成形、熱成形(2軸延伸加工等)する方法を挙げることができ、成形材料を成形する同様の方法であってもよい。成形加工品の製造温度は、熱可塑性樹脂の軟化点を考慮して150℃以上が好ましい。
成形材料と成形加工品の製造は、連続して行なってもよく、たとえば、前記マスターバッチと熱可塑性樹脂を押出成形機で溶融混練、ついで、Tダイ法によりフィルムに加工する方法等がある。
以下の実施例および比較例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示した実施例1の配合組成で、それぞれの成分を溶融混合し、ペレット状の帯電防止剤を調製した。
次いで、調製した帯電防止剤をポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)に対して0.8重量%となるように混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練し、Tダイより押出した。その後、一軸延伸して厚さ30μmのフィルムに成形した。
表1に示した実施例1の配合組成で、それぞれの成分を溶融混合し、ペレット状の帯電防止剤を調製した。
次いで、調製した帯電防止剤をポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)に対して0.8重量%となるように混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練し、Tダイより押出した。その後、一軸延伸して厚さ30μmのフィルムに成形した。
(実施例2)
実施例1と同様に調製した帯電防止剤をポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)に対して20重量%となるように混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練した。冷却後、得られたストランドをペレタイザーでカットして、マスターバッチを作製した。
次いで、得られたマスターバッチとポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)とを、マスターバッチに含まれるポリプロピレンを含めた総量のポリプロピレンに対して帯電防止剤が0.8重量%になるようにで混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練し、Tダイより押出した。その後、一軸延伸して厚さ30μmのフィルムに成形した。
実施例1と同様に調製した帯電防止剤をポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)に対して20重量%となるように混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練した。冷却後、得られたストランドをペレタイザーでカットして、マスターバッチを作製した。
次いで、得られたマスターバッチとポリプロピレン(ホモポリマー、MFR=2.5g/10min)とを、マスターバッチに含まれるポリプロピレンを含めた総量のポリプロピレンに対して帯電防止剤が0.8重量%になるようにで混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練し、Tダイより押出した。その後、一軸延伸して厚さ30μmのフィルムに成形した。
(実施例3〜7及び比較例1〜6)
実施例3〜7及び比較例1〜6について、実施例2の配合組成を、それぞれ、表1および2に示す配合組成に変更する以外は実施例2と同様にして、フィルムを成形した。
実施例3〜7及び比較例1〜6について、実施例2の配合組成を、それぞれ、表1および2に示す配合組成に変更する以外は実施例2と同様にして、フィルムを成形した。
[マスターバッチおよびフィルムの評価]
実施例1〜7、比較例1〜6について、以下の評価方法で混練性、発煙性、帯電防止性、フィルム外観の評価を行った。また、実施例1〜7、比較例1〜6で使用する帯電防止剤について、上述の測定方法により、アミン価を算出した。結果を表1および2に示す。
実施例1〜7、比較例1〜6について、以下の評価方法で混練性、発煙性、帯電防止性、フィルム外観の評価を行った。また、実施例1〜7、比較例1〜6で使用する帯電防止剤について、上述の測定方法により、アミン価を算出した。結果を表1および2に示す。
(混練性の評価方法)
マスターバッチ作製時の帯電防止剤の練り込み性について下記の基準で評価した。
評価基準
○ : 問題なくストランドが作製され、マスターバッチ化が可能である。
△ : 若干の脈動があり、ストランドの表面に荒れが見られるが、マスターバッチ化が可能である。
× : 脈動が激しく、帯電防止剤の吐出部からの吹き出しや逆流が起こり、マスターバッチ化が不可能である。
マスターバッチ作製時の帯電防止剤の練り込み性について下記の基準で評価した。
評価基準
○ : 問題なくストランドが作製され、マスターバッチ化が可能である。
△ : 若干の脈動があり、ストランドの表面に荒れが見られるが、マスターバッチ化が可能である。
× : 脈動が激しく、帯電防止剤の吐出部からの吹き出しや逆流が起こり、マスターバッチ化が不可能である。
(発煙性の評価方法)
調製した帯電防止剤をポリプロピレンに対してフィルム作成時の比率で混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練する際に、押出成形機出口における発煙量をデジタル粉塵計(柴田化学LD−3K2)でカウントした。
調製した帯電防止剤をポリプロピレンに対してフィルム作成時の比率で混合し、二軸押出成形機にて230℃で溶融混練する際に、押出成形機出口における発煙量をデジタル粉塵計(柴田化学LD−3K2)でカウントした。
(帯電防止性の評価方法)
得られたフィルムを40℃で1日保管後、20℃×45%RHの環境下で、表面固有抵抗率を測定した。
得られたフィルムを40℃で1日保管後、20℃×45%RHの環境下で、表面固有抵抗率を測定した。
(フィルム外観の評価方法)
得られたフィルムを40℃で1ヶ月保管し、表面観察をした。
判定基準 ○:表面析出物なし。
△:僅かに表面析出物が見られる。
×:表面析出物によりフィルム全面が覆われている。
得られたフィルムを40℃で1ヶ月保管し、表面観察をした。
判定基準 ○:表面析出物なし。
△:僅かに表面析出物が見られる。
×:表面析出物によりフィルム全面が覆われている。
実施例1〜7の結果より、本発明の帯電防止剤を使用することで、良好な混練性を持って発煙が少ない状態にてマスターバッチやフィルム等、熱可塑性樹脂組成物の作製が可能である。また、得られたフィルムは外観に優れ良好な帯電防止性を得ることが確認された。
比較例1では成分(C)の配合比率が少ないため、樹脂に対する相溶性が低下し、揮発量の増加、混練性の阻害やフィルム外観の悪化が観察された。比較例2では成分(E)を含まないため、揮発性が悪化しフィルム外観も不良となった。比較例3、4では成分(D)を含まないため、帯電防止剤の即効性が得られず表面固有抵抗率の増加が見られた。比較例5では過剰な成分(E)により帯電防止性の低下が見られる。比較例6はオレイルジエタノールアミンを添加したことで発煙量が増加したうえ、成分(D)を含まないため、帯電防止性の低下が見られる。
以上、前記実施例および比較例の比較から、本発明の帯電防止剤は、熱可塑性樹脂との混練性に優れ、高温での成形加工時における油煙の発生が少なく、かつ優れた帯電防止性と外観を有する成形品を得られることが分かる。
比較例1では成分(C)の配合比率が少ないため、樹脂に対する相溶性が低下し、揮発量の増加、混練性の阻害やフィルム外観の悪化が観察された。比較例2では成分(E)を含まないため、揮発性が悪化しフィルム外観も不良となった。比較例3、4では成分(D)を含まないため、帯電防止剤の即効性が得られず表面固有抵抗率の増加が見られた。比較例5では過剰な成分(E)により帯電防止性の低下が見られる。比較例6はオレイルジエタノールアミンを添加したことで発煙量が増加したうえ、成分(D)を含まないため、帯電防止性の低下が見られる。
以上、前記実施例および比較例の比較から、本発明の帯電防止剤は、熱可塑性樹脂との混練性に優れ、高温での成形加工時における油煙の発生が少なく、かつ優れた帯電防止性と外観を有する成形品を得られることが分かる。
Claims (11)
- アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)、グリセリン脂肪酸エステル(D)、およびポリグリセリン脂肪酸エステル(E)を含有する熱可塑性樹脂用帯電防止剤であって、
前記帯電防止剤に占める、成分(A)の割合が3〜23重量%、成分(B)の割合が18〜54重量%、成分(C)の割合が22〜46重量%、成分(D)の割合が5〜30重量%、成分(E)の割合が1〜15重量%である、熱可塑性樹脂用帯電防止剤。 - 前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物(A)が下記一般式(1)で示される化合物であり、前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のモノアルキル脂肪酸エステル(B)が下記一般式(2)で示される化合物であり、前記アルキルアミンエチレンオキサイド付加物のジアルキル脂肪酸エステル(C)が下記一般式(3)で示される化合物である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂用帯電防止剤。
(式中、R1は炭素数8〜22のアルキル基であり、nおよびmは、n+m=2〜3を満足する数である。)
(式中、R2およびR3は炭素数8〜22のアルキル基であり、pおよびqは、p+q=2〜3を満足する数である。)
(式中、R4、R5およびR6は炭素数8〜22のアルキル基であり、rおよびsは、r+s=2〜3を満足する数である。) - 前記帯電防止剤全体でのアミン価が58〜72mgKOH/gである、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂用帯電防止剤。
- 前記グリセリン脂肪酸エステル(D)がグリセリンモノステアリン酸エステルである、請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用帯電防止剤。
- 前記ポリグリセリン脂肪酸エステル(E)がジグリセリンモノステアリン酸エステルとジグリセリンジステアリン酸エステルとを含むジグリセリンセスキステアリン酸エステルである、請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用帯電防止剤。
- 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂用帯電防止剤。
- 前記熱可塑性樹脂と請求項1〜6のいずれかに記載の帯電防止剤とを含む、熱可塑性樹脂組成物。
- 前記帯電防止剤の含有率が、熱可塑性樹脂に対して0.1〜30重量%である、請求項7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂と請求項1〜6のいずれかに記載の帯電防止剤とを混合する工程を含む、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 前記混合によって得られる混合物を含む成形材料を、混合する工程および/または成形加工する工程をさらに含む、請求項9に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 前記混合および/または成形加工が150℃以上の温度で行われる、請求項9または10に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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-
2007
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