JP2008244385A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても動作の信頼性が低下することなく、かつ容易に作製することができる半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による半導体レーザ装置は、半導体レーザ装置本体の端面上に、端面の両端部分である素子分離部11を除いて設けられた、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜7、8と、端面の素子分離部11と反射率制御膜7、8とを覆う表面保護膜9、10とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による半導体レーザ装置は、半導体レーザ装置本体の端面上に、端面の両端部分である素子分離部11を除いて設けられた、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜7、8と、端面の素子分離部11と反射率制御膜7、8とを覆う表面保護膜9、10とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体レーザ装置および半導体レーザ装置の製造方法に関し、特に、高温高湿度の環境下において保存または動作させたときに発生し得る半導体レーザ装置端面の熔融劣化を防止する半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
半導体レーザを安価に市場に供給するためには、半導体レーザを実装するパッケージの組み立ての簡易化や、半導体レーザの小型化が必要である。パッケージの組み立てを簡易化する方法の一つとして、従来は不活性ガスを用いて半導体レーザを気密封止していたが、近年では非気密によって半導体レーザをパッケージすることもある。
しかし、非気密によってパッケージされた半導体レーザは、半導体レーザを高温高湿度の環境下で保存または動作させたときに、半導体レーザの端面に形成した誘電体膜である反射率制御膜の耐水性や防水性が十分でないために半導体レーザと反射率制御膜との界面に水分が入り込んでしまう。そのため、界面付近で化学腐食が発生し、信頼性の高い半導体レーザ装置が提供できないという問題があった。
このような問題の対策として、反射率制御膜が外部と接触する箇所に窒化シリコンからなる誘電体膜を保護膜として形成し、界面付近に水分が入り込まないようにして化学腐食を防止する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
半導体レーザ装置の製造方法としては、化合物半導体の基板上にp型およびn型からなる層を多層形成した後、p型およびn型の各々に電極を形成する。そして、劈開によって複数個の半導体レーザの素子が連なったバー状態にし、劈開によって得られた光出力側の端面および反対側の端面に誘電体からなる反射率制御膜を形成する。形成後、バー状態である半導体レーザを個々の素子に分離してからパッケージに実装される。
特許文献1において、バー状態では、反射率制御膜は保護膜として耐湿性の優れた窒化シリコンで覆われているが、バー状態から個別の半導体レーザ素子に分離したときに、分離した箇所では反射率制御膜が窒化シリコンで覆われていない。したがって、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときに、窒化シリコンで覆われていない箇所から反射率制御膜へと水分が浸入し、反射率制御膜の変質や剥離の原因となる端面の熔融劣化が発生するので、信頼性の高い半導体レーザの実現が困難であるという問題がある。
また、半導体レーザを個別に分離した後に端面に反射率制御膜を形成すれば、反射率制御膜は保護膜に覆われた構造となる。そして、この構造であれば、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても反射率制御膜への水分の浸入が防げるため、反射率制御膜の変質や剥離の原因となる端面の熔融劣化が発生することはなく、半導体レーザ装置の信頼性が低下することはない。しかし、このような方法では、半導体レーザの素子の端面に反射率制御膜を形成させるときの素子の取り扱いが煩雑となるため、半導体レーザ装置の生産性が低下してしまうという問題がある。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても動作の信頼性が低下することなく、かつ容易に作製することができる半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による半導体レーザ装置は、装置本体の端面上に、端面の両端部分を除いて設けられた、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜と、端面の両端部分と反射率制御膜とを覆う表面保護膜とを備えることを特徴とする。
本発明の半導体レーザ装置は、請求項1に記載のように、反射膜制御膜は、装置の端面上に端面の両端部分を除いて設けられた、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成され、表面保護膜は、端面の両端部分と反射率制御膜とを覆っているため、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても動作の信頼性が低下することなく、かつ容易に作成することができる。
本発明の実施形態について、図面に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の実施形態による半導体レーザ装置、例えば赤色の半導体レーザ装置の構造図である。図1に示すように、GaAs基板1上には活性層2を挟むようにクラッド層3が形成され、GaAs基板1の裏面およびクラッド層3の上面には電極4がそれぞれ形成されている。また、レーザ光5が射出する側の装置本体の端面およびそれに相対する端面には、反射率制御膜7、8が形成されており、反射率制御膜7、8を覆うように表面保護膜9、10がそれぞれ形成されている。素子分離部11は、バー状態の半導体レーザの素子を個別に分離するための箇所である。なお、反射率制御膜7、8は、蒸着、スパッタ、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)等によって、1層または2層以上の多層膜から構成される。
図1に示す半導体レーザ装置の構造は、バー状態の各々の半導体レーザの端面に反射率制御膜7、8および表面保護膜9、10を形成した後に、個別に分離した状態の半導体レーザ装置を示している。個別に分離した半導体レーザ装置の素子分離部11において、反射率制御膜7、8は表面保護膜9、10によって覆われた状態になっている。すなわち、反射率制御膜7、8は、半導体レーザ装置本体の端面上に、端面の両端部分である素子分離部11を除いて設けられ、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される。そして、表面保護膜9、10は、端面の素子分離部11と反射率制御膜7、8とを覆っている。なお、図1において、電極面側の反射率制御膜7、8は表面保護膜9、10によって覆われていないように図示されているが、これは構造の理解を容易にできるようにしたものであり、実際には、反射率制御膜7、8は表面保護膜9、10に覆われた状態となっている。
以上のことから、反射制御膜7、8は表面保護膜9、10によって覆われているため、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても、反射制御膜7、8に水分が入り込んでこないため、反射率制御膜7、8の変質や剥離の原因となる端面の熔融劣化が発生することなく、半導体レーザ装置の信頼性が低下することはない。
図2は、本発明の実施形態による半導体レーザ装置の端面への成膜方法を示す図である。図2に示すように、複数個の半導体レーザの素子から構成される半導体レーザのバー12は、半導体レーザ以外のバー13と交互に配置されており、半導体レーザのバー12の個々の素子の素子分離部11にマスク14が配置されている。半導体レーザ以外のバー13は、反射率制御膜7、8の形成時における温度上昇が原因となって、隣り合う半導体レーザのバー12同士の密着を防止するために用いられており、シリコンやGaAs等のバーを用いている。
反射率制御膜7、8および表面保護膜9、10の形成方法について説明する。
まず、マスク14を、レーザ光射出部を覆わないように半導体レーザの端面である素子分離部11に配置する。マスク14は、反射率制御膜7、8が半導体レーザの端面に形成されるのを防止するために配置されるので、反射率制御膜7、8を形成するときに変質しない材料であればよく、例えばステンレス(Stainless Used Steel:SUS)等の導電性を有する材料であればよい。マスク14に導電性を有する材料を用いる理由としては、反射率制御膜7、8をスパッタによって形成するときに、反射率制御膜7、8に帯電した電子をマスクを介して放電することができるため、帯電によるスパッタの不安定性をなくして耐湿性を向上させることが可能となるからである。
マスク14の配置後、半導体レーザの端面上に少なくとも1層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜7、8を形成する。反射率制御膜7、8の形成後、マスク14を除去し、マスク14が除去された端面および反射率制御膜7、8を覆うように、表面保護膜保護膜9、10を形成する。表面保護膜9、10の形成方法としては、蒸着、スパッタ、CVD等がある。半導体レーザの端面へ表面保護膜9、10を形成後、マスク14が除去された端面部分で複数の半導体レーザ素子を素子毎に分離する。
なお、マスク14を除去せずに表面保護膜9、10を形成しても、素子分離部11において反射率制御膜7、8が外部にさらされずに表面保護膜9、10およびマスク14に覆われた構造となっているため、このような構造としてもよい。
以上のような形成方法によって、反射制御膜7、8は表面保護膜9、10で覆われているため、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても、反射制御膜7、8に水分が入り込んでこないため、反射率制御膜7、8の変質や剥離の原因となる端面の熔融劣化が発生することなく、半導体レーザ装置の信頼性が低下することはない。また、半導体レーザの素子がバー状態のときに反射率制御膜7、8および表面保護膜9、10の形成を行なうため、煩雑な工程がなく容易に形成することが可能となる。
半導体レーザに使用される反射率制御膜7、8の材料には、アルミ(Al)を含む誘電体である酸化アルミが一般に用いられている。酸化アルミは化合物半導体との密着性がよく、絶縁材料としては熱伝導率が高いという利点がある反面、吸湿する性質を有することから、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときに、容易に酸化アルミ膜の中に水分が入り込んでしまい、反射率制御膜7、8の変質や剥離が原因となる端面の熔融劣化が発生してしまう。本発明は、このような問題を有する酸化アルミに対しても有効である。そして、表面保護膜9、10には、酸化アルミよりは熱伝導率は低いが耐吸湿性が優れている、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタルなどの材料を用いることによって、高温高湿度の環境下で保存または動作させたときであっても、反射率制御膜7、8に水分が入り込むことがないため、反射率制御膜7、8の変質や剥離の原因となる端面の熔融劣化が発生することなく、信頼性の高い半導体レーザ装置を提供することができる。
なお、本発明の実施形態では、赤色の半導体レーザ装置の構造について説明したが、青色や青紫色の半導体レーザなど、他の半導体レーザの構造に対して適用しても同様の効果が得られる。
1 GaAs基板、2 活性層、3 クラッド層、4 電極、5 レーザ光、6 レーザ光射出部、7 反射率制御膜、8 反射率制御膜、9 表面保護膜、10 表面保護膜、11 素子分離部、12 半導体レーザのバー、13 半導体レーザ以外のバー、14 マスク。
Claims (5)
- 装置本体の端面上に、前記端面の両端部分を除いて設けられた、少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜と、
前記端面の前記両端部分と前記反射率制御膜とを覆う表面保護膜と、
を備えることを特徴とする、半導体レーザ装置。 - 前記反射率制御膜はAlを含む誘電体膜であり、前記反射率制御膜を覆う表面保護膜が酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタルであることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ装置。
- 半導体レーザ装置の製造方法であって、
(a)複数の半導体レーザ素子を有する半導体レーザのバーの端面にマスクを配置する工程と、
(b)前記端面上に少なくとも一層以上の誘電体膜から構成される反射率制御膜を形成する工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記マスクを除去する工程と、
(d)前記工程(c)の後、前記マスクが除去された前記端面および前記反射率制御膜を覆うように表面保護膜を形成する工程と、
(e)前記工程(d)の後、前記工程(b)にて前記マスクが除去された前記端面部分で前記複数の半導体レーザ素子を素子毎に分離する工程と、
を備えることを特徴とする、半導体レーザ装置の製造方法。 - 前記工程(a)において、前記マスクは導電性を有することを特徴とする、請求項3に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
- 前記工程(b)において、前記反射率制御膜はAlを含む誘電体膜であり、前記反射率制御膜を覆う表面保護膜が酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタルであることを特徴とする、請求項3に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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| JP2007086443A JP2008244385A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
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| JP2007086443A JP2008244385A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118748350A (zh) * | 2024-06-24 | 2024-10-08 | 陕西源杰半导体科技股份有限公司 | 一种非气密应用的半导体激光器 |
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2007
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