JP2008243248A - 光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体の情報の再生が適切に行えるように、光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定する方法を提供する。
【解決手段】記録された偏光方向が既知の基準光記録媒体を用いて、第1直線偏光及び第2直線偏光の透過光量の実測を複数回行い、前記実測結果から、記録された偏光方向と、第1直線偏光の前記透過光量と第2直線偏光の前記透過光量との差分値と、の関係を示す近似式を求め、前記近似式で与えられる値に対する実測値のずれについて、前記近似式で与えられる値よりも大きいプラス方向のずれ幅と小さいマイナス方向のずれ幅の最大値をそれぞれ求め、前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値の和を求め、その値を、任意の偏光方向が記録されている光記録媒体に第1直線偏光及び第2直線偏光を照射した場合における前記差分値の変動幅と見なして、多値数を決定する。
【選択図】図1
【解決手段】記録された偏光方向が既知の基準光記録媒体を用いて、第1直線偏光及び第2直線偏光の透過光量の実測を複数回行い、前記実測結果から、記録された偏光方向と、第1直線偏光の前記透過光量と第2直線偏光の前記透過光量との差分値と、の関係を示す近似式を求め、前記近似式で与えられる値に対する実測値のずれについて、前記近似式で与えられる値よりも大きいプラス方向のずれ幅と小さいマイナス方向のずれ幅の最大値をそれぞれ求め、前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値の和を求め、その値を、任意の偏光方向が記録されている光記録媒体に第1直線偏光及び第2直線偏光を照射した場合における前記差分値の変動幅と見なして、多値数を決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、多値記録が行われる光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定する方法に関し、特に記録光の偏光方向が多値情報として記録される光記録媒体に多値記録を行う場合における多値情報の多値数を決定する方法に関する。
近年、テキストや画像などの小さなデータだけではなく、動画情報に代表される大容量のデータを記録する要求がますます強くなっている。これに対応する形で、光記録の分野において、ホログラフィック記録などの高密度光記録の方式について数々の研究開発が行われている。
上記以外に光記録媒体に高密度に情報を記録する方法として、光記録媒体に多値情報を記録する技術があり、例えば特許文献1に紹介されている。特許文献1には、情報ピットの深さに情報ピットの偏光特性が依存することを利用して多値情報を記録できる光記録媒体が紹介されている。そして、この光記録媒体に複数の偏光状態を有する光を照射して、多値情報を再生する技術が紹介されている。
特開2004−86948号公報
しかしながら、特許文献1に示される多値情報を記録できる光記録媒体は、ピットの深さを変えて多値情報を記録する構成であるために、例えば光ピックアップ装置等の光学装置を用いて情報の記録を行うことが困難であるという問題を有する。
このようなことも考慮して、本発明者らは、多値情報を記録できる光記録媒体について、特許文献1に示される光記録媒体と異なる光記録媒体の開発を進めている。そして、このような光記録媒体の多値情報再生方法及び多値情報再生装置に関する技術について、先に提案しているところである(特願2007−53019参照)。
以下、先に提案した多値情報再生方法及び多値情報再生装置について、一例を挙げて説明する。まず、先に提案した多値情報再生方法が適用される光記録媒体の構成について説明する。図2は、先に提案した多値情報再生方法が適用される光記録媒体1の構成を示す概略断面図である。この光記録媒体1は、基板2上に、記録層3及び保護膜4を備える構成となっている。
なお、ここでは、以下に説明する多値情報再生装置が光記録媒体1を透過する光を観測して情報を再生する装置であるために、透過型に対応する構成について説明する。ただし、以下に説明する多値情報再生装置について、変形例として反射光を受光して情報を再生する構成とすることもでき、この場合には、光記録媒体も反射型の構成とすれば良い。
基板2は、記録層3を支持するための部材であり、例えばガラスや樹脂で構成される。記録層3は、記録情報に応じて偏光方向を変えて入射される記録光(直線偏光)の偏光方向を多値情報として記録する層である。記録層3は、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール等の高分子固体を主な要素とした高分子膜に、例えばアゾベンゼン系の材料を分散して構成されている。
保護層4は、傷や埃などによるデータ損失を防ぐためのもので、記録層3を保護するために設けられる。保護層4を形成する部材としては、例えばポリカーボネート等の透明樹脂が用いられる。
このように構成される光記録媒体1は、記録光として直線偏光を照射した場合に、光の吸収強度について記録光の偏光方向に応じた異方性を示す。この場合、特定の偏光方向を有する記録光が照射された後に、例えば円偏光を光記録媒体1に照射することによって偏光方向を読み出すことができる。すなわち、円偏光を照射した後に光記録媒体1を透過した光(円偏光)について、偏光ホログラム素子を用いて各々異なる偏光方向を有する複数の偏光に分け、これらの光量をそれぞれ検出し、得られた光量の比を算出することで記録された偏光方向を読み出すことが可能である。従って、光記録媒体1を用いれば、記録情報に応じて記録光(直線偏光)の偏光方向を変更して偏光方向を多値情報として記録し、その多値情報の再生することが可能となる。
しかし、上述の再生方法の場合、現状においては偏光ホログラム素子が作製困難で、その入手が困難である等の問題を有する。そこで、本発明者らは、高価な光学部材を用いないで上述の光記録媒体1を再生できる方法について検討し、光記録媒体1に再生光として偏光方向が異なる2つの直線偏光を同時に又は時間差をつけて照射し、光記録媒体1を透過する透過光の光量を各偏光について取得し、得られた各光量に基づいて記録光の偏光方向を判定する方法を提案している。
図3は、本発明者らが先に提案した多値情報再生方法が適用される多値情報再生装置100の構成を示す概略図である。なお、多値情報再生装置100は、再生光として照射する偏光方向が異なる2つの直線偏光を時間差をつけて照射して、光記録媒体に記録されている偏光方向を読み出すタイプの装置であるが、別の形態として、前記2つの直線偏光を同時に照射して、光記録媒体に記録されている偏光方向を読み出すタイプのものとしても良い。
この多値情報再生装置100は、光源101と、第1光学系を構成するコリメートレンズ102、液晶素子103、及び対物レンズ104と、第2光学系を構成する集光レンズ105と、光検出器106と、判定部107と、を備える。
光源101は、再生用の直線偏光を出射する半導体レーザで、光源101から出射されるレーザ光の偏光方向は0°に設定されている。なお、光源101の波長は、光記録媒体1の記録層3に用いる材料の吸収特性等によって適宜選択される。コリメートレンズ102は、光源101から出射されるレーザ光を平行光とする。
液晶素子103は、液晶分子の配向方向が層内で90°ねじれたTN(Twisted Nematic)型液晶から成っており、液晶ドライバ110と電気的に接続されてオンオフ制御される。
光源101から出射される偏光方向0°の直線偏光は、液晶素子103がオンの状態の場合には液晶素子103の液晶分子が光軸方向に配向するために、偏光方向を回転されることなく液晶素子103を通過する。以下では、この光源101から出射された直線偏光と同じ偏光方向を有する直線偏光を第1直線偏光と呼ぶ。一方、光源103から出射される偏光方向0°の直線偏光は、液晶素子103がオフの状態の場合には液晶素子103の液晶分子の配向方向に従って偏光方向が90°回転される。以下では、この偏光方向が90°回転された直線偏光を第2直線偏光と呼ぶ。
すなわち、多値情報再生装置100は、第1光学系における液晶素子103をオンオフすることにより、対物レンズ104を経て光記録媒体1に入射する光について、互いに直交する第1直線偏光と第2直線偏光とに切り替えられることが可能となっている。
このために、液晶素子103のオンオフを制御することで、光記録媒体1を透過し、集光レンズ105を経て光検出器106へと導かれる光について、第1直線偏光と第2直線偏光とを時間差をつけることができる。従って、多値情報として記録される偏光方向の読み出しを行う際に、所定のタイミングで液晶素子103のオンオフを行うことで、第1直線偏光と第2直線偏光の光量を光検出器106で分離して得ることが可能となる。
光検出器106で得られた第1直線偏光及び第2直線偏光の光量は、電気信号の形で例えばマイコン等から成る判定部107に送られる。判定部107は、取得した第1直線偏光の光量と第2直線偏光の光量とから、例えば、その差分値を取得する。そして、予め判定部107とデータのやり取りが可能に接続されるメモリ108に記憶しておいた情報に基づいて光記録媒体1に記録されている偏光方向がいずれの向きであるかを判定する。
なお、上述のメモリ108に予め記憶する情報は、例えば、次のようにして得られる情報である。まず、所定の偏光方向(複数ある)が記録された、基準光記録媒体を用意する。そして、基準光記録媒体に多値情報再生装置100を用いて再生光を照射して、第1直線偏光及び第2直線偏光の光量を測定する。そして、得られた第1直線偏光と第2直線偏光の光量について、その差分値を求める。得られた差分値と、予めわかっている偏光方向との関係をプロットして、偏光方向と前記差分値との関係式を求める。そして、得られた関係式をメモリ108に記憶しておく。このようにすれば、判定部107によって、取得した第1直線偏光の光量と第2直線偏光の光量とから、光記録媒体1に記録されている偏光方向を求めることができる。
以上に示す多値情報再生装置100を用いれば、記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体1について多値情報の再生が可能である。しかし、多値情報再生装置100によって適用される多値情報再生方法においては、次のような問題点がある。
図4は、光記録媒体1に記録されている偏光方向(図においては記録角度している)と、透過光量の差分値(図2おいては透過光量差としている)と、の関係をプロットしたグラフである。なお、ここでいう透過光量の差分値とは、光記録媒体1に第1直線偏光(偏光方向0°)を照射した場合に得られる透過光量から、光記録媒体1に第2直線偏光(偏光方向90°)を照射(当然ながら第1直線偏光が照射されたのと同じ記録情報を有する位置に照射される)した場合に得られる透過光量を差し引いた値である。
図4に示すグラフからわかるように、記録される偏光方向(ここでは、0°から90°)に対して、前述の差分値が1:1で対応しているために、例えば、図4にプロットされる偏光方向をそれぞれ多値情報として記録した場合に、理論上は記録された多値情報をそれぞれ区別して再生することが可能である。
しかしながら、実際には光検出器106で検出される第1直線偏光と第2直線偏光の透過光量にはばらつきがあるために、光記録媒体1に記録する偏光方向の数、すなわち多値情報の多値数を多くし過ぎると、記録された偏光方向を誤って判別するという問題があった。
以上の問題点を鑑みて、本発明の目的は、記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体に、異なる偏光方向を有する2つの偏光を再生光として照射して多値情報を再生する方法を用いる場合において、情報の再生を適切に行えるように、光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定する方法を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、記録光として用いる直線偏光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体から多値情報を再生する方法として、異なる偏光方向を有する第1直線偏光と第2直線偏光との2つの偏光を再生光として前記光記録媒体に照射して、この際に得られる前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光の透過光或いは反射光の光量に基づいて前記光記録媒体に記録されている多値情報を再生する方法を用いる場合に、前記光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定する方法であって、記録された偏光方向が既知の基準光記録媒体を用いて、前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光の前記光量を実測する第1ステップと、前記実測を複数回繰り返す第2ステップと、前記複数回の実測値の平均値を用いて、前記記録された偏光方向と、前記第1直線偏光の前記光量と前記第2直線偏光の前記光量との差分値又は比と、の関係を示す近似式を求める第3ステップと、前記近似式で与えられる値と前記平均値とのずれについて、前記近似式で与えられる値よりも大きいプラス方向のずれ幅と小さいマイナス方向のずれ幅の最大値をそれぞれ求める第4ステップと、前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値の和を求め、その値を、任意の偏光方向が記録されている光記録媒体に前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光を照射した場合における前記差分値又は比の変動幅と見なして、前記多値数を決定する第5ステップと、を具備することを特徴としている。
この構成によれば、記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体に、異なる偏光方向を有する2つの偏光を再生光として照射して多値情報を再生する方法を用いる場合において、情報の再生を適切に行えるように、光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定できる。この結果、多値記録された光記録媒体の再生品質を安定したものとできる。
また、本発明は、上記構成の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法において、前記第5ステップには、前記近似式、前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値、及び前記光記録媒体に記録する偏光方向の範囲を用いて、前記偏光方向の範囲において前記差分値又は比の取り得る最大値と最小値を求めるステップと、前記差分値又は比の取り得る最大値と最小値との間の差を求め、得られた差を前記プラス方向とマイナス方向のずれ幅の最大値の和で除して得られる値以下の自然数を前記多値数とするステップと、が含まれることとしても良い。
また、本発明は、上記構成の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法において、前記第2ステップで前記実測を複数回行う場合には、前記基準光記録媒体を複数用いるのが好ましい。このようにすれば、光記録媒体のばらつきも含めて測定の変動幅を見積もることができるために、光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定をより適切なものとできる。この結果、多値記録された光記録媒体の再生品質をより安定したものとできる。
また、本発明は、上記構成の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法において、前記第1直線偏光の偏光方向は0°、前記第2直線偏光の偏光方向は90°であり、前記近似式は以下の式(1)又は式(2)のいずれかの式で与えられることとできる。
y1=a・cos2θ+b (1)
y2=a・sin2θ+b (2)
ここで、
y1:前記第1直線偏光の前記光量から前記第2直線偏光の前記光量を引いた値。
y2:前記第2直線偏光の前記光量から前記第1直線偏光の前記光量を引いた値。
a,b:係数。
θ:光記録媒体に記録されている偏光方向。ただし、0°≦θ≦90°である。
y1=a・cos2θ+b (1)
y2=a・sin2θ+b (2)
ここで、
y1:前記第1直線偏光の前記光量から前記第2直線偏光の前記光量を引いた値。
y2:前記第2直線偏光の前記光量から前記第1直線偏光の前記光量を引いた値。
a,b:係数。
θ:光記録媒体に記録されている偏光方向。ただし、0°≦θ≦90°である。
本発明によれば、記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体に、異なる偏光方向を有する2つの偏光を再生光として照射して多値情報を再生する方法を用いる場合において、情報の再生を適切に行えるように、光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定できる。この結果、多値記録された光記録媒体の再生品質を安定したものとできる。
以下、本発明の内容について実施形態を挙げ、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
まず、本発明の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法が適用される光記録媒体についてであるが、これは、例えばその構成については上述した図2に示す光記録媒体1が対象となる。ただし、図2に示した光記録媒体1は、透過光を観測して情報の再生をできるように構成されたものであり、反射光を観測して情報の再生ができるように図2における基板2と記録層3との間に反射膜が設けられるものとしても構わない。
また、本発明の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法は、記録光として用いる直線偏光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体から多値情報を再生する方法として、異なる偏光方向を有する第1直線偏光と第2直線偏光との2つの偏光を光記録媒体に照射して、この際に得られる第1直線偏光及び第2直線偏光の透過光或いは反射光の光量に基づいて光記録媒体に記録されている多値情報を再生する方法を用いる場合に、適用されるものである。そして、このような多値情報再生方法が適用される装置としては、例えば、その構成については上述した図3に示す多値情報再生装置100が挙げられる。
なお、このような多値情報再生方法が適用される多値情報再生装置については、上述の多値情報再生装置100に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、多値情報再生装置100では、透過光を観測する構成であるが、光記録媒体1の構成を上述のように反射型に変更し、光学系中にビームスプリッタを配置する等して反射光を観測する構成としても良い。また、多値情報再生装置100では、光源を1つのみ用いて、2つの偏光を光記録媒体1に照射する構成となっているが、例えば異なる偏光方向の直線偏光を出射する2つの光源を用いるような構成であっても良い。
以下では、上述の光記録媒体1を多値情報再生装置100で再生する場合に、光記録媒体1に記録する多値情報の多値数をいくつにすれば良いかを決定するということを念頭に、本実施形態の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法について、図1を参照しながら説明する。なお、図1は、本実施形態の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法を説明するための図である。図1の詳細な内容については、本実施形態の説明を行いながら明らかにする。
また、以下では、光記録媒体1に記録される記録光の偏光方向について記録角度(単位は、度である)と表現する。更に、以下では、多値情報再生装置100で光記録媒体1に第1直線偏光を照射した場合に得られる透過光の光量と、第2直線偏光を照射した場合に得られる透過光の光量と、の差分値について、透過光量差(単位は、nJである)と表現する。
本実施形態の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法においては、まず、光記録媒体に記録されている記録角度が既知の基準光記録媒体(本実施形態においては、0°〜90°の範囲で、5°刻みで偏光方向が、それぞれ別の位置に記録されている。)を用いて、各記録角度における透過光量差が実測される。この際、複数用意される基準光記録媒体を用いて、複数回の測定が行われる。なお、基準光記録媒体を複数用意する理由は、測定される透過光量差に、光記録媒体のばらつきが原因となるばらつきも含むようにするためである。
次に、得られた実測値について、複数回の測定の平均を行い、記録角度と透過量差の関係をプロットする。このプロット結果が、図1において黒丸で示されている。次に、プロットされた結果に基づいて、記録角度と透過光量差との関係を示す近似式を、例えば最小二乗法などを用いて算出する。本実施形態では、近似式として、以下の式(1)が得られた。
y=4.9cos2θ−2.1 (1)
ここで、yは、透過光量差で、第1直線偏光(偏光方向0°)の透過光量から第2直線偏光(偏光方向90°)の透過光量を差し引いたものである。また、θは記録角度である。この近似式で表される曲線が、図1において実線で示されている。
ここで、yは、透過光量差で、第1直線偏光(偏光方向0°)の透過光量から第2直線偏光(偏光方向90°)の透過光量を差し引いたものである。また、θは記録角度である。この近似式で表される曲線が、図1において実線で示されている。
なお、本実施形態では、透過光量差を第1直線偏光の透過光量から第2直線偏光の透過光量を差し引いて求める構成としたが、第2直線偏光の透過光量から第1直線偏光の透過光量を差し引いても良い。この場合には、近似式は、以下の式(2)で与えられる。
y=a・sin2θ+b (2)
ここで、a,bは係数である。
y=a・sin2θ+b (2)
ここで、a,bは係数である。
近似式が得られると、各記録角度について、透過光量の実測値(平均値、図1に黒丸でプロットされるもの)と近似式で与えられる値との間のずれ幅が求められる。そして、プラス方向のずれ幅とマイナス方向のずれ幅について、それぞれ最大値を求める。なお、実測値が近似式で与えられる値よりも大きい場合がプラス方向のずれ幅で、逆に小さい場合がマイナス方向のずれ幅である。
本実施形態においては、記録角度が0°の場合にプラス方向のずれ幅が最大となり、記録角度が80°の場合にマイナス方向のずれ幅が最大となっている。図1においては、プラス方向のずれ幅の最大値分だけ近似式プラス方向にずらしたプラス誤差曲線(破線の曲線)と、マイナス方向のずれ幅の最大値分だけ近似式マイナス方向にずらしたマイナス誤差曲線(一点鎖線の曲線))とが描かれている。
本発明においては、このプラス方向のずれ幅及びマイナス方向のずれ幅の最大値をそれぞれ、各記録角度における透過光量差のプラス方向とマイナス方向の誤差の最大値と見なすこととしている。すなわち、プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値の和が、任意の偏光方向が記録されている光記録媒体に第1直線偏光及び第2直線偏光を照射した場合における透過光量差の変動幅B(図1参照)であると見なすこととしている。
この場合、本実施形態のように記録角度の最小値が0°、最大値が90°(すなわち、記録される偏光方向の範囲が0°から90°)であれば、透過光量差が取り得る最大値と最小値について、プラス誤差曲線とマイナス誤差曲線を用いて求めることができる。すなわち、図1に白抜きの丸で示す部分の大きい方が、記録される偏光方向の範囲で透過光量差が取り得る値の最大値で、小さいほうが記録される偏光方向の範囲で透過光量差が取り得る値の最小値となる。このため、記録される偏光方向の範囲で透過光量差が取り得る値の幅A(図1参照)が求まる。
従って、ある記録角度の再生を行う際に、得られる透過光量差に上述の変動幅Bがある場合でも、誤判別がないようにするためには、透過光量差が取り得る値の範囲Aを上述の透過光量差の変動幅Bで除して得られる値(A/B)以下の自然数を多値数とすれば良い。本実施形態の場合、A/Bは8.5となるために、多値数は8としている。
そして、このように多値数を決定すれば、図1に示すように、各記録角度(図1にa〜hで示す)を再生する際に得られる透過光量差の値が、他の記録角度を再生する際に得られる透過光量差と同じ値をとることがない。このため、透過光量差を求めれば、それに対応して記録角度を一義的に求めることが可能となる。すなわち、本実施形態の方法で多値情報の多値数を決定すれば、多値情報の再生を誤判別なく適切に行うことが可能となる。
なお、以上に示した実施形態では、透過光量の差分値を用いて多値情報の再生を行う場合について説明したが、これに限らず、第1直線偏光の透過光量と第2直線偏光の透過光量の比を用いる構成の場合にも、本発明の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法は適用可能である。
また、本実施形態においては、再生時に用いる2つの偏光が偏光方向0°と偏光方向90°の場合について説明したが、本発明は、再生時に用いる2つの偏光が本実施形態に示した偏光方向以外の場合であっても適用可能である。
本発明によれば、記録光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体に、異なる偏光方向を有する2つの偏光を再生光として照射して多値情報を再生する方法において、再生品質を安定したものとでき、有用な技術と言える。
1 光記録媒体
Claims (4)
- 記録光として用いる直線偏光の偏光方向が多値情報として記録されている光記録媒体から多値情報を再生する方法として、異なる偏光方向を有する第1直線偏光と第2直線偏光との2つの偏光を再生光として前記光記録媒体に照射して、この際に得られる前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光の透過光或いは反射光の光量に基づいて前記光記録媒体に記録されている多値情報を再生する方法を用いる場合に、前記光記録媒体に記録する多値情報の多値数を決定する方法であって、
記録された偏光方向が既知の基準光記録媒体を用いて、前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光の前記光量を実測する第1ステップと、
前記実測を複数回繰り返す第2ステップと、
前記複数回の実測値の平均値を用いて、前記記録された偏光方向と、前記第1直線偏光の前記光量と前記第2直線偏光の前記光量との差分値又は比と、の関係を示す近似式を求める第3ステップと、
前記近似式で与えられる値と前記平均値とのずれについて、前記近似式で与えられる値よりも大きいプラス方向のずれ幅と小さいマイナス方向のずれ幅の最大値をそれぞれ求める第4ステップと、
前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値の和を求め、その値を、任意の偏光方向が記録されている光記録媒体に前記第1直線偏光及び前記第2直線偏光を照射した場合における前記差分値又は比の変動幅と見なして、前記多値数を決定する第5ステップと、
を具備することを特徴とする光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法。 - 前記第5ステップには、
前記近似式、前記プラス方向及びマイナス方向のずれ幅の最大値、及び前記光記録媒体に記録する偏光方向の範囲を用いて、前記偏光方向の範囲において前記差分値又は比の取り得る最大値と最小値を求めるステップと、
前記差分値又は比の取り得る最大値と最小値との間の差を求め、得られた差を前記プラス方向とマイナス方向のずれ幅の最大値の和で除して得られる値以下の自然数を前記多値数とするステップと、
が含まれることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法。 - 前記第2ステップで前記実測を複数回行う場合には、前記基準光記録媒体を複数用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法。
- 前記第1直線偏光の偏光方向は0°、前記第2直線偏光の偏光方向は90°であり、
前記近似式は以下の式(1)又は式(2)のいずれかの式で与えられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法。
y1=a・cos2θ+b (1)
y2=a・sin2θ+b (2)
ここで、
y1:前記第1直線偏光の前記光量から前記第2直線偏光の前記光量を引いた値。
y2:前記第2直線偏光の前記光量から前記第1直線偏光の前記光量を引いた値。
a,b:係数。
θ:光記録媒体に記録されている偏光方向。ただし、0°≦θ≦90°である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2007078203A JP2008243248A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | 光記録媒体に記録する多値情報の多値数の決定方法 |
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-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007078203A patent/JP2008243248A/ja active Pending
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