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JP2008240315A - 無線キーシステム、その制御方法、およびそのプログラム - Google Patents

無線キーシステム、その制御方法、およびそのプログラム Download PDF

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JP2008240315A JP2007080933A JP2007080933A JP2008240315A JP 2008240315 A JP2008240315 A JP 2008240315A JP 2007080933 A JP2007080933 A JP 2007080933A JP 2007080933 A JP2007080933 A JP 2007080933A JP 2008240315 A JP2008240315 A JP 2008240315A
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Tadashi Miki
匡 三木
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】中継器による電界強度レベルの偽装による車両の盗難などの未然防止。
【解決手段】車載無線機2と無線キー3との間の送受信周波数を、両者の電文により通知して動的に変更して送信する。車載無線機2は、各周波数のRSSI値と閾値とを比較して、全ての周波数の電文のRSSI値が閾値を越えている場合に、中継増幅器5によるRSSI値の偽装が無いと判定して、ユーザ4が車両近傍エリア7内に入ったとして、車両1のドアを開錠するなど車両1の乗車準備を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のスマートエントリー(登録商標)やスマートキー(登録商標)などと呼ばれる無線キーシステムに関する発明であり、特に、無線キーの車両への接近によりドアを開錠するなど車両の装備を使用可能状態にし、逆に無線キーが車両から離れることによりドアを施錠するなどして車両の使用を制限するといった、車両のセキュリティに関する発明である。
近年、車両の無線キーとしてスマートエントリー(登録商標)、スマートキー(登録商標)などと呼ばれるような、無線キーを携帯して車両に接近するだけで、ドアロックが開錠され、キーを鍵穴に差し込んで回さなくても、ドアのノブやエントリースイッチに触れるだけでドアを開けて乗り込むことのできる無線キー装置が登場して来ている。
こうした無線キーシステムでは、電波が届く送受信可能な範囲または電波強度レベルが近傍エリアを設定するための閾値を越えた場合に無線キーが接近したと判定し、IDを含む電文を送受信して認証を行う方式が一般的である。
ところが、この無線キーシステムを悪用する意図で、無線キーと車両間の電波を増幅するような電波中継器を作成するリレーアタックと呼ばれるような類の犯罪も登場も危惧されている。すなわち、無線キーを携帯したユーザが車両から離れたとしても、電波中継器により無線キーからの電波を増幅することで、本来電波が届かない距離や減衰した低い電界強度レベルの電波を車両側の無線装置に強い電波強度レベルとして受信させることができ、見かけ上無線キーを携帯したユーザが車両の近傍に居るかのように偽装するものである。
こうしたリレーアタックの防止策の一例としては、電文を中継の際に電文を一旦デコードして再送信する際に発生する遅延時間を検出する方式が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1は、車両のキーレスエントリー装置に用いられるものであり、車両から無線キーに発信した識別ID要求電文に対する返送電文が所定時間内に返送されない場合は、車両ドアの開錠を行わないようにしたアルゴリズムにより、リレーアタックを防止する方式となっている。
このアルゴリズムでは、一旦電波中継器でデコードして増幅してから再発信した場合には、デコードから再発信までに遅延時間が発生し、この遅延時間により所定時間内に返送ができなくなることを検知するものである。
また、送信と受信とで周波数を変更して中継増幅器の増幅を避ける方法も考え得るが、これに類似の構成としては、混信やノイズによる通信エラーの発生を低減する目的で返送時の周波数を変更する方法を提案したものが開示されている(特許文献2参照)。
特開2006−118887号公報 特開2005−299305号公報
特許文献1のような車両のごく近傍範囲内だけでの通信を行う用途として用いられる振
幅変調を用いた通信方式では、電波中継器を作成する際にはS/Nが悪くなるといった理由から、一旦電波を検波回路に通してデコードした結果を再発信する構成にする必要がある。
この方法では、電波中継器で電文の一区切りの単位となるシグナルパターンを一度デコードしてから再発信するため、これらの処理時間分の処理遅延が発生するため、遅延時間分を比較的検出しやすかった。
加えて、数100KHzといった比較的低い周波数の搬送波を用いておけば、シグナルパターンの到達に要する時間もより長くなることから、中継処理した際の遅延時間もより長くなり所定時間内に電文の返送ができなくなる構成になっていた。
ところが、数m以上離れた距離から車両の制御を行うことを想定したような周波数変調を用いた方式、例えば426MHzや429MHzといった特定小電力の周波数帯を用いる方式では、電波をデコードせずにアナログのまま中継増幅することが可能となるため、特許文献1のようなシグナルパターンのデコードに要する遅延時間はほとんど発生しない。
従って、引用文献1のように所定時間内に返送されないことを検知するアルゴリズムは適用が難しい。それでも、特許文献1のような遅延時間を検出する方法を用いようとする場合には、電波中継器による増幅の際のフィルタ処理などで発生する、ごく僅かな遅延を検出する回路を実現することが必要となり、回路規模やコストの面からもデメリットが大きい。
また、特許文献2のように送受信の周波数を変更する方法は、本来混信やノイズを避けるための方法であるため、周波数を送受信毎に動的に変更する構成や、変更する周波数を秘匿する構成などに関して記述がなされていない。従って、予め周波数を調べておくことにより、送受信の周波数帯域をカバーした中継増幅器や、送受信のそれぞれの周波数に対応した2台の中継増幅器を用意しておくことにより、リレーアタックが可能となってしまう恐れがある。
本発明は、上記する従来の問題を解消するためになされたものであり、その目的は例えば、無線キーと車両の無線装置間で電文により変更する周波数を通知し合うことにより、複数の周波数の中から通信に用いる周波数を通信毎に動的に変更しながら送受信を行う。従って、リレーアタックを行うには、中継増幅の際に電文を一旦デコードして内容を解析して変更後の周波数を把握し、変更後の周波数に合わせて中継増幅器の増幅可能な周波数帯域を切り替える構成か、若しくは、無線キーや車両の無線装置が送受信し得る周波数帯域の全域を同時に中継増幅できる構成が必要となる。
したがって、前者の方法に対しては、特許文献1の方法で電文をデコードする際の遅延時間を検知することにより中継増幅器の使用を検知できる。また、後者の方法に対しては、中継増幅器を製作するための技術的なハードルが非常に高くなる点や、製作のためのコスト対効果が大幅に下がる点で、リレーアタックの防止効果としては非常に大きいものである。
そこで、前記従来の課題を解決するために、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機
器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置は、他方の無線装置に対して事前に周波数変更パターンを通知した後、前記機器無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測し、前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送することにより、前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断するようにしている。
これにより、中継増幅器などが用いられた場合も、変更される複数の周波数に追従して各電文の電界強度レベルを増幅することが不可能となるため、電界強度レベルを十分に偽装できなかった低い電界強度レベルのままの電文が受信されることになる。従って、電界強度レベルが閾値を越えない電文が混じっていることを検知して中継増幅器の使用を判定し、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
このように、電界強度レベルにより正当なユーザが保護機器の近傍にいる場合に保護機器の使用が出来うる無線キーシステムにおいて、中継増幅器などによる電界強度レベルを偽装して保護機器を不正に使用が行われる事を防止できうる、セキュリティのより確実な無線キーシステムを提供できる。
第1の発明は、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置は、他方の無線装置に対して事前に周波数変更パターンを通知した後、前記機器無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測し、前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送することにより、前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する。
このことにより、中継増幅器などによって電文の電界強度レベルを大きく受信させて無線キーが保護機器の近傍に存在するように偽装して、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
第2の発明は、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置は、他方の無線装置に対して事前に周波数変更パターンを通知した後、前記携帯無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、前記機器無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測することにより、前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する。
このことにより、中継増幅器などによって電文の電界強度レベルを大きく受信させて無
線キーが保護機器の近傍に存在するように偽装して、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
第3の発明は、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、前記機器無線装置の送信手段から予め記憶させた周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測し、前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送することにより、前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する。
このことにより、中継増幅器においても予め対象とする無線キーシステムに合わせて増幅帯域を変更させるような仕組みを持たない中継増幅器などの偽装を判定し、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
第4の発明は、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、前記携帯無線装置の送信手段から予め記憶させた周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、前記機器無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測することによって、前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する。
このことにより、中継増幅器においても予め対象とする無線キーシステムに合わせて増幅帯域を変更させるような仕組みを持たない中継増幅器などの偽装を判定し、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
第5の発明は、第1から4のいずれかの発明において、前記複数の周波数において電界強度レベルが閾値を上回っている場合として、送受信した前記複数の周波数の電文において電界強度レベルが閾値を下回っている場合の電文数が所定の許容数以下である場合とする。
このことにより、通常の中継増幅器に関しては、十分に偽装を判定することが可能であり、機器無線装置や携帯無線装置の周波数変更幅が若干狭くても効果が期待できるものである。
第6の発明は、第1から5のいずれかの発明において、前記周波数変更パターンとして、前の電文から周波数を変更した次の電文を送信するまでの時間間隔情報を含み、前記機器無線装置または前記無線装置のいずれか一方の無線装置の送信手段は前記時間間隔情報を用いて前記次の電文の送信を開始し、他方の無線装置の受信手段は前記時間間隔情報を用いて電文の受信を開始する。
このことにより、仮に周波数変更の時間間隔を予め設定して増幅する周波数を変更するような機能を有した中継増幅器が出現した場合でも、周波数を変更するタイミングを合わせることが出来ず偽装を判定することが可能となる。
第7の発明は、保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムの制御方法において、前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置から、他方の受信手段に対して事前に周波数変更パターンを通知するステップと、前記機器無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って変更した電文を送信するステップと、前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測するステップと、前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送するステップと、前記電界強度レベルが前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断するステップと、を備えた無線キーシステムの制御方法である。
このことにより、中継増幅器などによって電文の電界強度レベルを大きく受信させて無線キーが保護機器の近傍に存在するように偽装して、保護機器の機能を不正に使用されることを防止できうるものである。
第8の発明は、第1〜4記載の無線キーシステムの少なくとも一部を実行するプログラムである。
そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の無線キーシステムの少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における無線キーシステムの一例として、車両のスマートエントリー(登録商標)等と呼ばれる無線キーのシステムに本実施の形態1を適応する場合の概略図である。スマートエントリー(登録商標)は、ユーザが無線キーを携帯して車両に接近すると、自動的にドアロックが解除され、実際のキーをドアの鍵穴に挿し込んで回さなくてもドアノブやエントリースイッチなどと呼ぶプッシュスイッチに触れるだけでドアが開けられるものである。
図1においては、保護機器の一例である車両1に付設した機器無線装置である車載無線機2と、携帯機器および携帯無線機器の一例としてこれらを一体化した無線キー3を携帯してユーザ4が車両に接近する。ユーザ4が一点鎖線で示した車載無線機2から距離Dth範囲内の保護機器近傍エリア7(以下、車両近傍エリア)内に入ると、車載無線機2が車両の中央制御装置であるECU(図示せず)に対して車両近傍エリア7に入った旨の信号を入力し、ECUがドアロックを開錠するなど車両装備をユーザ4が車両1に乗り込んで運転する準備状態にする。
この際、車載無線機2は、無線キー3と電文の送受信を行い、電文内に暗号化して含ませた識別符号IDを照合する事などにより、車両1に関連付けられた無線キー3であるかどうかを確認する。加えて、電文を受信した際の電界強度レベル(以下、RSSI値と略記)を予め設定しておいた判定閾値と比較して、閾値を上回った場合に、無線キー3が車両近傍エリア7の内側に入ったと判定する。これは、通常電波の反射による逆位相での重
なり合わせが発生する地点などの局所的な範囲を除けば、RSSI値は伝搬特性に従い距離の2乗に反比例して小さくなるためである。
なお、図1では車両近傍エリア7を、車載無線機2を中心とした略円形に簡略化して図示しているが、実際にはアンテナの指向性や車両のピア部など筐体構造により凹凸を持ったエリアとなる。
図1の車載無線機2および無線キー3は、電源手段、および制御手段、制御手段の設定する電文の送信を行う送信手段、電文を受信して制御手段に入力する共に受信した電文の電界強度レベルを計測する受信手段、から構成する(図示せず)。
制御手段はマイコンとメモリなどの制御部と、ECUとのインターフェイス回路などのI/O部から構成する。
送信手段および受信手段は、発振子とPLL回路、デジタルフィルタ部、増幅回路などからなる無線回路部から構成し、制御部からの信号により送信手段と受信手段を切り替えて作動する場合には、各部を共用する構成でも構わない。
また、送信手段および受信手段は、制御部からの信号により、PLL回路やデジタルフィルタなどの回路定数を変更することにより、送受信する電文の周波数に設定するように構成する。
これら各手段の動作に関しては、以下の説明では簡略化し、単に車載無線機2および無線キー3が電文を受信、送信するとして記載する。
続いて、図1においてリレーアタックのように中継増幅器などを用いて不正を行おうとする場合の例を説明する。図1において、不審者6が電波の中継増幅器5などを所持して車両1の陰などに居た場合、無線キー3と車載無線機1との間の電文は太破線の矢印に示すように中継増幅器5で増幅され、直接届く電波に比べてRSSI値が高く偽装されて計測されることになる。
従って、車両近傍エリア7も、見かけ上は図1の点線8で囲む(境界の一部のみ図示)「距離Dth(偽装)」で示す偽装車両近傍エリア8に拡大され、ユーザ4が離れた隙に不審者6が車両1に乗り込んで盗んでしまうことが可能となる。このように無線キーのシステムでは、中継増幅器5によりRSSI値を偽装し、保護機器の盗難や不正使用を狙うリレーアタックと呼ばれる類の犯罪を防止する必要が提唱され始めている。
そこで、本実施の形態1では、車載無線機2と無線キー3間の通信において、予め送受信する周波数の変更パターンを電文により通知しあってネゴシエーションしておくことにより、RSSI値を計測する周波数を動的に変更する。
この方法によれば、一般に予想される増幅可能な周波数帯域が固定化された中継増幅器5の構成では、通信される周波数が中継増幅器5の増幅可能な周波数帯域から離れて外れるほど増幅のゲインが下がるため、十分な増幅が出来ない周波数で送受信される電文では、閾値を越える程度にRSSI値を偽装することが出来なくなる。
このため、車載で周波数を変更し、各周波数のRSSI値を閾値と比較することにより、閾値を越えない周波数の通信が混在した場合には、RSSI値の偽装があるとして施錠を行わないものである。
万が一、高度な中継増幅器5を考慮するとすれば、常に車載無線機2と無線キー3間で通信可能な周波数全域に十分な増幅特性を有した中継増幅器を用意すればよい。
ところが、中継増幅器5では、順次動的に変更される周波数の変更パターンは、車載無線機2と無線キー3間で暗号などにより秘匿されて送信するため、周波数の変更を知ることができない。故に、車載無線機2や無線キー3のようにPLL回路の設定や周辺回路などをスイッチングして送受信信周波数を変更するといった構成が採れないため、常に車載無線機2と無線キー3間で通信可能な周波数全域をカバーした増幅特性の中継増幅器の構築が必要となる。
実際には、こうした非常に広帯域な中継増幅器や、並列に複数の増幅器を運用するような方法では、必要とする技術的なハードルが高くなる他、費用対効果の面で不利になるなどリレーアタックを目的とするには現実的で無く、リレーアタックの防止効果としては非常に効果があると考えられる。
以下、図2のフローチャートを使って、車載無線機2と無線キー3の通信説明する。
先ず、車載無線機2が通電されて起動すると、車載無線機2は一定時間おきに無線キー3に対してリクエスト電文を送信するタイミングを待つ(ステップS13)。
ステップS13で、リクエスト電文を送信する時間が経過すると、車載無線機2は、アンサー電文を返送する複数の周波数をランダムに選択した指定周波数リスト含んだリクエスト電文を送信する。この際、リクエスト電文は、本実施の形態1で取り決めた固定周波数で送信される。
なお、指定周波数の数もリクエスト電文毎にランダムに変更しても良い。また、周波数をランダムに選択する際も、一定の周波数離れた周波数グループからそれぞれ周波数を選択するといった条件を加えれば、より効果的である。
次に、車載無線機2は、リクエスト電文の指定周波数リストの先頭に指定した周波数(F(m=1)とする)、すなわち次にアンサー電文が返送される筈の周波数F(m)での受信待ち状態に設定して無線キー3からのアンサー電文を待ち受ける(ステップS14)。
アンサー電文の待ち受け中は、アンサー電文待ち受けのタイムアウト時間が経過したかどうかを判定し(ステップS15)、タイムアウト時間が過ぎてもアンサー電文が受信できなければ、ステップS13に戻って次のリクエスト電文の送出時間が経過するのを待つ。
ステップS16でタイムアウト時間が過ぎていなければアンサー電文が受信できたかを判定し、受信できてなければステップS14に戻って引き続きアンサー電文を待ち受ける(ステップS16)。
ステップ16でアンサー信号を受信できていれば、車載無線機2の無線受信回路でアンサー電文を受信した際に計測して記憶された電界強度レベル(RSSI値)を読出し(ステップS17)、周波数F(m)に対応して予め設定した車両近傍エリア7を判定するための判定閾値R(THm)と比較する(ステップS18)。
ステップS18で判定閾値R(THm)を越えて無ければ、無線キー3を携帯したユーザが車両近傍エリア7内に入っていないと判定して、ステップS13に戻る。
もし、判定閾値R(THm)を越えている場合は、ステップS19に進んでリクエスト電文で取り決めた指定周波数リスト分の電文の受信が全て終わったか判定する。
ステップS19で終了していれば、すなわちリクエスト電文の指定周波数リストの全ての周波数のRSSI値が所定の判定閾値を越えていれば、車両近傍エリア8内に入ったとして、ECUにユーザが車両近傍エリア7に入った旨の信号を入力し、ECUはドアロックを解除するなど車両装備を制御してユーザが車両1に近づいた際の所定の準備動作を行う(ステップS20)。
なお、以上の説明において、リクエスト電文の指定周波数リストの選択する周波数は、予め無線キー3が送信できうる周波数から設定する。
また、アンサー電文の送信周波数を変えることだけを説明したが、送信周波数を変更したアンサー電文の返送時間間隔を指定した時間間隔情報をリクエスト電文内に含めて送信する構成も有効である。これにより、万が一PLL回路などのスイッチングにより増幅する周波数の帯域を変更できる中継増幅器5が用いられたとしても、アンサー電文の送信時間間隔が電文の送受信毎に変わるため、周波数の帯域の切り替えタイミングが判らず、こうした中継増幅器5の無力化することが可能となる。
また、一度のリクエスト電文で指定周波数リストを送信する例を説明したが、アンサー電文を受信する度に、次にアンサー電文を返送するべき周波数指定したリクエスト電文を送信するなど、複数のリクエスト電文を送信する構成でも構わない。
周波数毎の判定閾値に関しても、全ての周波数について個別に設定する例を説明したが、近い周波数をまとめた周波数区分として、周波数区分内の周波数には同一の判定閾値を用いるといった方法でも構わない。
閾値との判定に関しても、変更する全ての周波数のRSSI値が閾値を上回るかどうかを判定する方法を説明したが、付近に多数の車両などが駐車している状況では、他車での電波反射によるマルチパスにより電波が弱められる個所が発生することも考えられるため、たとえば、10周波数の内9周波数の電文のRSSI値が上回っていれば、車両近傍エリア7内に入ったと判定するように、所定の許容数まではRSSI値を下回る周波数が有る場合も車両近傍エリア7内に入った判定をするようにしても構わない。
更に、RSSI値の計測は、車載無線機2で行う場合を説明したが、リクエスト電文で指定した周波数および送信間隔に従って車載無線機2がRSSI値計測用の電文を送信し、無線キー3側でこれを受信して計測したRSSI値をアンサー電文に含めて返送する構成でも構わない。もちろん、車載無線機2と無線キー3の双方で計測したRSSI値を用いて判定する構成でも構わない。
この他、周波数の変更帯域については、より周波数帯を大きく変えれば、それだけ増幅帯域の広い増幅器の製作や複数台数の増幅機を用意する必要が生じ、リレーアタックの障壁を高くする効果があるため、車載無線機2や無線キー3、対象とする保護機器の内容などの費用対効果を考慮して構成すれば、より効果的であると考えられる。加えて、保護機器の内容により、簡易的な防止策を施す場合は、リクエスト電文で指定周波数リストを送らずに予めプログラムに記憶した周波数の変更パターンに従って周波数を変更する方法でも良い。
最後に、本実施の形態1は車両のスマートエントリー(登録商標)用の無線システムと
して説明したが、例えば携帯キーが近辺に無いと決済機能や住所録の表示、通話機能がロックされる携帯電話システムや、玄関ドアの電子錠に携帯キーを携帯して接近した場合に自動的に開錠されるシステムや、携帯キーを所持した管理者が機器の近傍エリアに居ない場合は印刷や入力が受け付けられないプリンタやパソコンのような情報機器への応用など、携帯電話用以外の機器へも広く応用できうるものである。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明によれば、鍵を取り出して鍵穴に挿入して回すといった作業なしに、無線キーを正当なユーザが携帯して接近した場合のみに保護機器の制限機能が解除され、離れれば保護機能の使用が制限される利便性を保った上で、電波を増幅して正当なユーザが保護機器の近辺にいるように偽装するリレーアタックなどの不正行為を防止でき、鍵などを用いる機器に幅広く適用できうる無線キーシステムを実現できる。
また、キーに限らず認証を行う無線認証システムにも利用可能である。
本発明の一例となる実施の形態1における車両の無線キーシステムの構成を示した上視図 本発明の実施の形態1における無線キーシステムの通信動作の一例を示すフローチャート
符号の説明
1 車両(保護機器)
2 車載無線機(機器無線装置)
3 無線キー(携帯機器および携帯無線装置)
7 車両近傍エリア(保護機器近傍エリア)

Claims (8)

  1. 保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、
    前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置は、他方の無線装置に対して事前に周波数変更パターンを通知した後、
    前記機器無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、
    前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測し、
    前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送することにより、
    前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する無線キーシステム。
  2. 保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、
    前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置は、他方の無線装置に対して事前に周波数変更パターンを通知した後、
    前記携帯無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、
    前記機器無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測することにより、
    前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する無線キーシステム。
  3. 保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、
    前記機器無線装置の送信手段から予め記憶させた周波数変更パターンに従って周波数を変更した電文を送信し、
    前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測し、
    前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送することにより、
    前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する無線キーシステム。
  4. 保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムにおいて、
    前記携帯無線装置の送信手段から予め記憶させた周波数変更パターンに従って周波数を変
    更した電文を送信し、
    前記機器無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測することによって、
    前記機器無線装置で取得した前記電界強度レベルが、前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断する無線キーシステム。
  5. 前記複数の周波数において電界強度レベルが閾値を上回っている場合として、送受信した前記複数の周波数の電文において電界強度レベルが閾値を下回っている場合の電文数が所定の許容数以下である場合とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線キーシステム。
  6. 前記周波数変更パターンとして、前の電文から周波数を変更した次の電文を送信するまでの時間間隔情報を含み、前記機器無線装置または前記無線装置のいずれか一方の無線装置の送信手段は前記時間間隔情報を用いて前記次の電文の送信を開始し、他方の無線装置の受信手段は前記時間間隔情報を用いて電文の受信を開始する請求項1から5のいずれか1項に記載の無線キーシステム。
  7. 保護機器に付設した機器無線装置と、携帯機器に付設した携帯無線装置との間で電文を送受信し、前記電文を計測した電界強度レベルが保護機器近傍エリアを決定するための閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判定すると共に、前記保護機器近傍エリア内に出入りを判定した際に前記保護機器の機能の使用制限または解除を行う無線キーシステムの制御方法において、
    前記機器無線装置または前記携帯無線装置のいずれか一方の無線装置から、他方の受信手段に対して事前に周波数変更パターンを通知するステップと、
    前記機器無線装置の送信手段から前記周波数変更パターンに従って変更した電文を送信するステップと、
    前記携帯無線装置の受信手段により前記電文を受信して電界強度レベルを計測するステップと、
    前記電界強度レベルを含んだ電文を前記携帯無線装置から前記機器無線装置に返送するステップと、
    前記電界強度レベルが前記複数の周波数の電文において前記閾値を上回っている場合に前記保護機器近傍エリア内と判断するステップと、
    を備えた無線キーシステムの制御方法。
  8. 請求項1〜4記載のいずれか1項に記載の無線キーシステムの少なくとも一部を実行するプログラム。
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