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JP2008137929A - 染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法 - Google Patents

染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法 Download PDF

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秀房 葛城
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Abstract

【課題】染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液と加熱処理して染料成分だけを除去した後、染料成分の除去されたナイロン6繊維を解重合してカプロラクタムを回収する方法を提供することである。
【解決手段】染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液中で加熱処理し、前記染料成分をアルカリ水溶液中に溶出させる工程(a工程)、前記アルカリ水溶液中のナイロン6繊維を取り出す工程(b工程)、染料成分が除去されたナイロン6繊維を解重合してラクタムを回収する工程(c工程)を含むことを特徴とする染料を含有したナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、布帛、衣料、エアバッグ等の染料を含有するナイロン6繊維から染料を除去する方法に関するものであり、この方法を用いたケミカルリサイクル方法に関するものであり、さらに詳しくは、染料を含有するナイロン6繊維から染料成分が除去されたナイロン6繊維を解重合して高品位のカプロラクタムを回収するケミカルリサイクル方法に関するものである。
ナイロン6繊維に代表されるナイロン繊維は衣料や工業材料として広く使用されており、リサイクルが容易な繊維として知られている。ナイロン6繊維をリサイクルする方法としては、焼却して熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクル法や、溶融した後に再成型して再利用するマテリアルリサイクル、化学的に解重合してナイロンの原料にまで戻し、ナイロン製造等に再利用するケミカルリサイクルがある。
これらのうち、ケミカルリサイクルはナイロンを原料まで分解するので、ナイロン原料としての再利用を含め広範囲の用途に利用できるので、産業上有用なリサイクル方法といえる。しかし、ナイロン6繊維は染色され、染料を含有した状態で使用されることが多く、染料もしくは染料の分解物が解重合によって得られたナイロン原料の品質を低下させる一因となっていた。
ナイロン6繊維をケミカルリサイクルする方法として、例えば特許文献1には、りん酸触媒の存在下、布帛および衣料付属品の素材が実質的にナイロン6で統一されているナイロン製衣料製品を解重合し、ε−カプロラクタムを回収する方法が提案されている。この方法は、確かにケミカルリサイクルに適した方法ではあるが、使用する素材にあらかじめ制限を設けて行う方法であり、他の方法で製造されたナイロン繊維の混入を防止する必要がある。また、使用する染料に関しては無機顔料の記載があるものの、ナイロン繊維の染色に汎用される有機顔料についての記載はなく、本文献で記載された方法を染色されたナイロン繊維に適用すると、解重合時に顔料成分や顔料由来の不純物がカプロラクタム中から除去できず、回収されるカプロラクタムの品質は満足できるものではなかった。
非特許文献1には一般的な脱色法として溶出脱着法と化学的分解脱色法の記載があるが、これは一般的な繊維の脱色法であり、染料を含有するナイロン6繊維から高品位のカプロラクタムを得るために、どの段階でどのような操作すべきか等について具体的手段について、何ら開示されていない。
特許文献2にはナイロン6のリン酸触媒解重合によって得られた粗ラクタム水溶液をアルカリ処理および活性炭処理を行った後に蒸留精製し、高純度ラクタムを得る方法が提案されているが、本文献には染料に関する記載がなく、染料を含むナイロン6繊維にそのまま適用しても顔料成分や顔料由来の不純物をカプロラクタム中から十分に除去できず、また満足のいく回収率が得られないことが本発明者の検討により判明した。
特許文献3では、染料を含有するポリエステル繊維から、ポリエステルの構成成分であるアルキレングリコールで染料を抽出する方法が提案されている。ポリエステルでは共重合体のモノマー成分の一つであるアルキレングリコールによって染料を抽出可能であったが、ナイロン6のモノマーであるカプロラクタムでは、ナイロン6繊維から染料を抽出できないことが本発明者の検討により判明した。
特開平07−310204号公報([0030]段落) 特公昭48−31116号公報(発明の詳細な説明) 特開2004−217871号公報(課題を解決するための手段及び実施例) 大河原信他編、「色素ハンドブック」、講談社、1986年3月出版53〜54頁
そこで本発明は、染料を含有したナイロン6繊維を解重合してカプロラクタムを回収するに際し、簡単な操作で、染料成分の分解によるカプロラクタムの純度低下や、カプロラクタムの回収率の低下の問題無く、高純度、高収率でカプロラクタムを回収することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液と加熱処理して染料を除去した後、染料の除去されたナイロン6繊維を取り出し、ついで解重合してカプロラクタムを回収することにより、効率的なケミカルリサイクルができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液中で加熱処理し、前記染料成分をアルカリ水溶液中に溶出させる工程(a工程)、前記アルカリ水溶液中のナイロン6繊維を取り出す工程(b工程)、b工程で得られる染料成分を除去したナイロン6繊維を解重合してカプロラクタムを回収する工程(c工程)を含むことを特徴とする染料を含有したナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法であり、上記a工程において還元剤を共存させることにより更に高品位のカプロラクタムを回収する方法である。ナイロン6繊維中に含有される染料成分は、解重合条件下で分解してカプロラクタム純度低下の原因となると共に、カプロラクタム回収率を低下させるため、本発明の方法は染料を含有したナイロン6繊維に対して特に有効であることを見出した。
本発明によれば、染料を含有したナイロン6繊維から染料を簡便な方法で除去することができる。また、染料を含有したナイロン6繊維のケミカルリサイクルにおいて上記方法を利用することにより、高収率でカプロラクタムを回収し、残渣量を低減させることができる。また、より不純物量の少ない高純度のカプロラクタムが回収できるため、煩雑な精製を行わずに工業的に有利に、例えばナイロン原料として必要な品質が得られる。
本発明は、染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液中で加熱処理し、前記染料成分をアルカリ水溶液中に溶出させ、前記アルカリ水溶液中のナイロン6繊維を取り出す方法であり、さらにその、染料成分が除去されたナイロン6繊維を解重合してカプロラクタムを回収することを特徴とする、染料を含有したナイロン6繊維のケミカルリサイクル方法である。
<ナイロン6繊維>
本発明において、使用されるナイロン6繊維としては、特に制限はないが、単一組成であること、すなわちホモポリマーであることが好ましいが、本発明の効果を損なわない程度、例えば全単量体中50モル%以下、好ましくは10モル%以下、更に好ましくは5モル%以下であれば他の共重合成分が共重合されていても構わない。解重合触媒としてリン酸等の酸性触媒を使用して解重合する場合、触媒が共重合成分のジアミン成分等により失活する場合があるが、ジアミン成分により失活する触媒量相当の触媒を追加することにより、解重合反応を問題無く行うことができる。また、これらのナイロン6繊維には、重合度調節剤、末端基調整剤などが付加されていても良い。共重合成分としては、ヘキサンメチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、p−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミンなどのジアミン成分、またアジピン酸、セバシン酸、コハク酸、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸成分、あるいはラウロラクタムなどのアミノカルボン酸成分などを挙げることができる。重合度調節剤、末端基調整剤としては、たとえば酢酸、安息香酸などを挙げることができる。
<染料を含有したナイロン6繊維>
本発明でいうナイロン6繊維に含まれる染料としては酸性染料が一般的であるが、その他の染料も、後述するアルカリ水溶液により除去されれば特に制限はない。
<他の含有物>
本発明で用いる染料を含有したナイロン6繊維には他の含有物を含んでもよく、ナイロン6以外の原料・素材構成成分は、いかなる有機物、無機物であっても良い。ナイロン6繊維には、他の繊維、ポリマー、コーティング剤、油剤、フィラー等が含まれても良い。例えば、綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維、ウール、絹等のタンパク系繊維、アクリル系繊維、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン66、樹脂添加剤、繊維用油剤、繊維用化工処理剤、ガラス繊維、炭素繊維、酸化チタン、シリカ等が含まれても良い。これらの染料を含有したナイロン6以外の原料・素材構成成分は50質量%以下が望ましく、更に好ましくは20質量%以下である。
<a工程>
本発明において、まず、染料を含有したナイロン6繊維を、アルカリ水溶液と加熱処理して染料を溶出させる工程(a工程)が行われる。a工程では、染料を含有したナイロン6繊維とアルカリ水溶液を混合し、加熱しながら撹拌する。
(アルカリ水溶液)
本発明a工程で用いられるアルカリ水溶液中の塩基としてはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩から少なくとも1つが選ばれ、用いられる。好ましくは水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムが挙げられる。更に好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
この際、用いるアルカリ水溶液中の塩基の量は、解重合するナイロン6を構成するカプロラクタム単位1モルに対して0.1〜10モルの範囲が好ましく、0.1〜1モルの範囲が特に好ましい。この範囲であれば、十分な脱色効果が得られ、かつ多すぎてナイロンの分解が進行しすぎることがなく、カプロラクタムの回収量に優れる。上記において、リサイクルされてくる繊維のナイロン6含有量を厳密に把握することは困難な場合が多いのが通常である。正確なナイロン6の含有量が判明している場合にはその量に基づいて計算すればよいが、正確な含有量が不明の場合には、以下のようにして解重合するナイロン6を構成するカプロラクタム単位の量を見積もることとする。すなわち、染料以外の成分が、実質的にナイロン6のみで構成されると考えられる場合には、ナイロン6繊維の全重量をカプロラクタムの分子量で除した値を便宜上用いることができる。また、混紡の場合等、ナイロン6繊維中にその他の異種成分が相当量含まれる場合は、その量を勘案して、実質的にナイロン6で構成されると考えられる量をナイロン6の量とみなし、カプロラクタムの分子量で除した値を用いる。
(還元剤)
本発明では上記a工程において、アルカリ水溶液中に還元剤を共存させることができる。前記還元剤は、有機顔料を化学的に還元可溶化し、脱色効果を増強せしめるものであり、具体例としてはハイドロサルファイトナトリウム、亜鉛末、酸性亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。好ましくは、ハイドロサルファイトナトリウムが挙げられる。還元剤を使用する場合、用いる還元剤の量は解重合するナイロン6を構成するカプロラクタム単位1モルに対して0.01〜0.1モルの範囲が好ましい。0.01モルより少ないと十分な脱色効果が得られない。なお、上記におけるカプロラクタム単位の量の見積もりも、前記と同様の方法で見積もるものとする。
(ナイロンの形態)
本工程に供する染料を含有したナイロン6繊維はいかなる形態でも使用することはできるが、回収衣料をリサイクルする場合には、事前に金具やナイロン6繊維と異なる種類の樹脂からなるボタンやチャック、その他の付属部品、原料であるカプロラクタムの溶液に不溶のセルロース繊維等の他素材を取り除いてあることが作業性向上の観点から好ましい。
アルカリ水溶液中に投入する、染料を含有したナイロン6繊維のサイズは特に規定しないが、染料成分除去を効率的に実施するためには大き過ぎると撹拌が難しくアルカリ水溶液との接触効率が悪く、また、小さ過ぎても後工程においてナイロン6繊維を取り出す分離操作が煩雑となるので、設備に応じた適度なサイズにカットしてあることが好ましい。
(a工程の浴比)
本発明のa工程において染料成分を溶出させるアルカリ水溶液の使用量は、ナイロン6繊維成分1質量部に対して、10〜100質量部である。好ましくは、10〜50質量部、さらに好ましくは、10〜20質量部である。アルカリ水溶液の使用量は、少ないと、樹脂成分の除去速度が遅くなり、多いと、コストがかさみ経済的に不利である。
(a工程の加熱温度)
また、a工程における加熱温度は通常は60〜100℃であり、好ましくは80〜100℃、特に好ましくは90〜100℃である。この範囲であれば、染料を含有したナイロン6繊維からアルカリ水溶液に染料成分を溶出させるのも容易であり、ナイロン6繊維も分解することもなく、アルカリ水溶液に溶出した染料成分の分解を抑制することができ、作業性も良好である。また、染料の溶出工程は減圧、常圧、加圧のいずれであっても良い。
(a工程の溶出時間)
染料成分を溶出させる撹拌時間は染料の種類、ナイロン6繊維のサイズや設備等により異なるが、生産効率を考慮すると通常は0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、更に好ましくは0.1〜5時間である。
<b工程>
a工程で染料成分が除去されたナイロン6繊維は、b工程においてアルカリ水溶液より取り出す。取り出す方法はナイロン6繊維を投入したアルカリ水溶液からナイロン6繊維を引き上げることにより取り出してもよいし、ナイロン6繊維を投入した系からアルカリ水溶液を除去することによりナイロン6繊維を取り出してもよく、特に拘らないが、操作の簡便性から濾過操作や遠心脱液操作が採用できる。
ここで、溶出後のナイロン6繊維に残留する染料成分の付着量は少ない方が好ましいが、実質的にナイロン6繊維に付着する染料成分が少なければ問題ない。溶出した染料成分の付着量が多い場合は、再度アルカリ水溶液を使用してすすぎ落としても良いし、水または他の溶媒等ですすぎ落としてもよいが、水ですすぎ落とすことが好ましい。使用する水の量は、染料成分の溶出したアルカリ水溶液の付着量にもよるが、通常は、ナイロン繊維1質量部に対して、0.1〜200質量部である。好ましくは、0.5〜50質量部、更に好ましくは1〜10質量部である。
<c工程>
かくして取り出した染料成分が除去されたナイロン6繊維をc工程に供し、解重合してカプロラクタムを回収する。b工程で染料成分が除去されたこれらのナイロン6繊維は、それのみで解重合してもよいし、他のナイロン6繊維屑等と一緒に解重合してもよく、また、例えばナイロン重合工程で生成する重合抽出水に含まれるカプロラクタムオリゴマー等と一緒に解重合することもできる。
(解重合)
本発明で行う解重合法は、いかなる方法でも良い。通常、ナイロン6繊維は加熱により解重合され、触媒を用いても良く、水の不存在下でも(乾式)、存在下でも良い(湿式)。
解重合圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれであっても良い。解重合温度は、通常、100〜400℃であり、好ましくは、200〜350℃、さらに好ましくは、220〜300℃である。温度が低いと、ナイロン6繊維が溶融しないうえ、解重合速度が遅くなる。温度が高いと、不必要なナイロン6繊維の分解が起こり、回収カプロラクタムの純度低下をもたらす。
触媒を用いる場合は、通常、酸、あるいは塩基触媒などを用いる。酸触媒としては、リン酸、ホウ酸、硫酸、有機酸、有機スルホン酸、固体酸、およびこれらの塩、また塩基触媒としては、アルカリ水酸化物、アルカリ塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類塩、有機塩基、固体塩基などが挙げられる。好ましくは、リン酸、ホウ酸、有機酸、アルカリ水酸化物、アルカリ塩などが挙げられる。さらに好ましくは、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。
触媒の使用量は、通常、ナイロン6繊維成分100質量部に対して、0.01〜50質量部である。好ましくは、0.1〜20質量部、さらに好ましくは、0.5〜10質量部である。触媒使用量は少ないと、反応速度が遅くなり、多いと、副反応が多くなるうえ、触媒コストがかさみ経済的に不利になる。
湿式解重合の水使用量は、ナイロン6繊維成分1質量部に対して、0.1〜50質量部である。好ましくは、0.5〜20質量部、さらに好ましくは、1〜10質量部である。水の使用量は、少ないと、反応速度が遅くなり、多いと、回収カプロラクタム水溶液の濃度が低くなり、カプロラクタムの取得上、不利になる。
(カプロラクタムの回収方法)
乾式解重合を行う場合、生成したカプロラクタムを反応装置から減圧蒸留により留出させ、回収カプロラクタムを得る。解重合反応が終了してから、減圧蒸留によりカプロラクタムを取り出しても良いし、反応の進行とともに、連続的に取り出しても良い。
湿式解重合を行う場合は、生成したカプロラクタムを反応装置から水とともに留出させ、回収カプロラクタム水溶液を得る。解重合反応が終了してから、蒸留によりカプロラクタム水溶液を取り出しても良いし、反応の進行とともに、連続的に取り出しても良い。好ましくは、反応装置へ連続的に、水を供給し、かつ、生成するカプロラクタム水溶液を反応装置から連続的に取り出す。さらに好ましくは、常圧で、反応装置へ連続的に水蒸気を供給し、かつ生成するカプロラクタム水溶液を反応装置から連続的に取り出す。
a工程により染料成分が除去されたナイロン6繊維は実質的にナイロン純度が高いので、c工程で解重合すると高収率で、しかも高純度のカプロラクタムが回収できる。得られたカプロラクタム水溶液は蒸留で水と分離することで十分に高純度のカプロラクタムを回収することができる。さらに高純度のカプロラクタムが必要な場合には、目的に応じて精密蒸留するか、再結晶等の精製方法と組み合わせることができる。
<カプロラクタム品質の確認方法>
本発明で行う解重合により得られたカプロラクタムの純度分析は、キャピラリーガスクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で実施した。即ち、HPLCカラムとして逆相カラム(ODS120T 5μm、4.6mmID、250mm)を装着した液体クロマトグラフィー、及びガスクロマトグラフィーカラムとして強極性カラム(TC−FFAP、60m、0.25mm、0.25μm)を装着したキャピラリーガスクロマトグラフィーで分析し、カプロラクタム純度はピーク面積比でHPLC純度、GC純度として表した。
また、着色の程度の目安として分光光度計を用いて、ε−カプロラクタム50質量%水溶液について、10mm長の石英セルを用いて、波長390nmにおける水を基準にした透過率を測定し、色調として表した。一般的に色調(透過率)が高い程、着色の程度が低い。
以下に本発明の実施例を示すが、これらに限定されるものではない。
実施例1
<a工程>
ナイロン6繊維紺色布地200gを約10cm角に裁断した後、96wt%水酸化ナトリウム31.3gの水溶液3.0Kg(前記ナイロン6繊維紺色布地200gが全てカプロラクタム単位で構成されるとみなして見積もった場合、カプロラクタム単位1モルに対して水酸化ナトリウム0.42モルに相当)と共に5Lのセパラブルフラスコに仕込み、100℃のシリコンオイルバスに漬け、コンデンサー、攪拌機をセットし、途中約15分毎に約1分間攪拌し、2時間加熱処理を実施した。
<b工程>
a工程の加熱処理後のセパラブルフラスコ中からナイロン6繊維布地を取り出し遠心脱水機で脱水後、約1kgの水で3回洗浄した。その後、60℃の温風乾燥機で乾燥し、ナイロン6繊維布地196gを得た。得られたナイロン6繊維布地が脱色されていることが肉眼でも観察できた。
<c工程>
b工程で乾燥させたナイロン6繊維布地196gと解重合触媒である75重量%水溶液のリン酸7.9gを解重合装置に仕込み、窒素雰囲気下で260℃まで加熱した。窒素を止め、過熱水蒸気を250g/時間で解重合装置へ導入して反応を開始し、260℃で6時間、解重合装置から連続的に留出するカプロラクタムの水蒸気液を冷却し、カプロラクタム水溶液を得る解重合操作を実施した。
得られたカプロラクタム水溶液から約70℃、3.3kPa減圧条件下で水分を留去した。濃縮液を500mlのフーベンフラスコに移し、40wt%水酸化ナトリウム水溶液2.3gを添加し、約100℃、3.3kPa減圧条件下で濃縮した。次に約160℃、0.7kPa減圧条件下でカプロラクタムを減圧蒸留し、GC純度99.99%、HPLC純度98.48%、色調87%のカプロラクタム172gを得た。
実施例2
a工程においてアルカリ水溶液中に85wt%ハイドロサルファイトナトリウム17.6g(原料として用いたナイロン6繊維紺色布地200gが全てカプロラクタム単位で構成されるとみなして見積もった場合、カプロラクタム単位1モルに対してハイドロサルファイとナトリウム0.05モルに相当)を加えた以外は実施例1と同様の脱色、解重合、カプロラクタムの濃縮、蒸留を実施し、GC純度99.99%、HPLC純度99.58%、色調96%のカプロラクタム172gを得た。
比較例1
実施例1で用いたのと同じナイロン6繊維紺色布地200gを用い、a工程及びb工程を実施しない以外は実施例1と同様にc工程の解重合、カプロラクタムの濃縮、蒸留を実施し、GC純度99.99%、HPLC純度95.95%、色調57%のカプロラクタム173gを得た。
本発明によれば、染料を含有したナイロン6繊維から、工業的に有利な方法で原料のカプロラクタムを得ることができる。

Claims (7)

  1. 染料を含有するナイロン6繊維を、アルカリ水溶液中で加熱処理し、前記染料成分をアルカリ水溶液中に溶出させる工程(a工程)、前記アルカリ水溶液中のナイロン6繊維を取り出す工程(b工程)、b工程で得られる染料成分を除去したナイロン6繊維を解重合してカプロラクタムを回収する工程(c工程)を含むことを特徴とする染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  2. 前記(a)工程を、還元剤の存在下で行うことを特徴とする請求項1記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  3. 前記(a)工程におけるアルカリ水溶液中の塩基が,アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物であることを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  4. 前記(a)工程において使用するアルカリ量が、解重合するナイロン6を構成するカプロラクタム単位1モルに対して0.1〜1モルであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  5. 前記(a)工程における加熱処理温度が80〜100℃であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  6. (a)工程における還元剤が、ハイドロサルファイトナトリウムであることを特徴とする請求項2記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
  7. ハイドロサルファイトナトリウムが、解重合するナイロン6を構成するカプロラクタム単位1モルに対して0.01〜0.1モルであることを特徴とする請求項6記載の染料を含有するナイロン6繊維からカプロラクタムを回収する方法。
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