本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図1を用いて説明する。本実施の形態では、信頼性の高い薄膜トランジスタを自己整合的に作製することを目的とする。
本実施の形態では、光照射により有機溶剤に不溶になる光重合性反応基を含む有機層を用いて、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に所望の形状に加工し、有機重合層を形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによってソース電極層及びドレイン電極層を、有機重合層のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で半導体装置、表示装置などを作製することができる。
透光性を有する基板50上に、ゲート電極層51を形成し、ゲート電極層51上にゲート絶縁層52を形成する。ゲート電極層51と重畳するゲート絶縁層52上に光重合性反応基を含む有機層53を形成する。ゲート絶縁層52は無機材料を含む。この光重合性反応基を含む有機層53は、光を照射されることによって、架橋、重合し、有機溶剤に対する不溶性が向上する材料を用いる。ゲート絶縁層は単層でも積層でもよいが、最表面は酸化珪素、窒化珪素、酸素を含む窒化珪素、窒素を含む酸化珪素などの無機膜、もしくは有機ポリシロキサンなどの無機成分を含み、加水分解基を有する有機シランが吸着しやすい材料を用いる。
光重合性反応基を含む有機層は、特定の溶剤に対して光照射部が難溶性(溶解しづらくなる)となる材料であればよい。例えば、シンナモイル基、シンナミリデン基、フェニレンジアクリレート基などを有する光二量化型樹脂や、ジアゾニウム塩やジアゾキサイドなどのジアゾ系化合物、ポリビニルアルコールなどの水酸基を有する樹脂とジアゾ系化合物の混合物や、アクリレートなどのビニル基を有し光照射により重合するモノマー、オリゴマーなどのように光照射により重合する材料を用いることができる。本明細書において重合とは少なくとも2以上の分子が結合することであり、重合により分子量が増大する。重合には、分子が橋を架けたような形で結合する架橋反応も含む。有機重合層は、光重合性反応基を含む有機層が重合され分子量が増大したものである。光重合反応により形成される有機重合層はシクロブタン環等を含む。
本実施の形態では、ポリビニルシンナメートを含む液状の組成物を液滴吐出法により吐出し、乾燥、焼成によって固化させ、光重合性反応基を含む有機層53を選択的に形成する(図1(A)参照。)。
選択的に所望なパターンで形成物を形成可能な方法として、特定の目的に調合された組成物の液滴を選択的に吐出(噴出)して所定のパターンに薄膜を形成することが可能な、液滴吐出(噴出)法(その方式によっては、インクジェット法とも呼ばれる。)を用いる。また、形成物が所望のパターンに転写、または描写できる方法、例えば各種印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷など所望なパターンで形成される方法)、ディスペンサ法、選択的な塗布法なども用いることができる。
本実施の形態は、半導体装置、表示装置の作製工程において、流動体化した膜形成材料(導電性材料又は絶縁性材料)を含む組成物を、液滴として吐出(噴出)し、所望なパターンに選択的に形成する方法を用いている。被形成領域に、膜形成材料を含む液滴を吐出し、焼成、乾燥等を行って固定化(あるいは固化)し所望なパターンに形成する。本実施の形態のように、光重合性反応基を含む有機層53を液滴吐出法により選択的に形成すると、作製工程がより簡略化する。
透光性を有する基板50側より、光源65から、透光性を有する基板50を通過させて光66を、光重合性反応基を含む有機層53へ照射する(図1(B)参照。)。光66は、透光性を有する基板50とゲート絶縁層52は透過するが、非透光性であるゲート電極層51は通過せず遮断される。よって、光重合性反応基を含む有機層53において、ゲート電極層51と重畳する領域は非露光領域55となり、露光領域54a、54bの光重合性反応基を含む有機層は光により改質される。本実施の形態では露光領域54a、54bの光重合性反応基を含む有機層は架橋、重合し、有機溶剤に対して難溶性となる。光66は、光重合性反応基を含む有機層を重合する波長及び強度の光とすればよく、本実施の形態では波長300nm〜350nmの紫外光を用いる。
光重合性反応基を含む有機層の非露光領域を有機溶剤によって除去する。有機溶剤としては、露光領域を溶解せずに、非露光領域のみを選択的に溶解し除去できるものを選択する。本実施の形態では、ジメチルホルムアミドに浸漬し、有機重合層57a、57bを形成する。
次にぬれ性を制御するために加水分解基を有する有機シランを用いて撥液処理を行う。本実施の形態は、加水分解基を有する有機シランとしてヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisilazane:HMDS)を用いる。加水分解基を有する有機シラン膜56a、56b、56cのように、加水分解基を有する有機シランは、有機重合層よりも、無機材料を含むゲート絶縁層に密に吸着する(図1(C)参照。)。加水分解基を有する有機シランは、ソース電極層及びドレイン電極層の形成材料である導電性材料を含む組成物に対して撥液性を示すため、密に吸着するゲート絶縁層上の方が有機重合層57a、57b表面より導電性材料を含む組成物に対して低いぬれ性を示す。図1(C)では、加水分解基を有する有機シランが密に吸着していることを表すためにゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シラン膜56a、56b、56cを点線で示している。
また、加水分解基を有する有機シラン膜を形成する前に、紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングなどを行うことが好ましい。紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングによりゲート絶縁層上の有機物を分解し、ゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シランが吸着しやすくなるとともに、有機重合層に水酸基を導入し有機重合層のぬれ性を高めることができる。
このぬれ性の違いは両領域の相対的な関係であり、ソース電極層及びドレイン電極層の形成領域と、その周囲の領域とでソース電極層及びドレイン電極層を形成する導電性材料を含む組成物に対するぬれ性の程度に差を有していればよい。また、ぬれ性の異なる領域とは、導電性材料を含む組成物の接触角が異なることであり、導電性材料を含む組成物の接触角が大きい領域はよりぬれ性が低い領域(以下、低ぬれ性領域ともいう)となり、接触角が小さい領域はぬれ性の高い領域(以下、高ぬれ性領域ともいう)となる。接触角が大きいと、流動性を有する液状の組成物は、領域表面上で広がらず、組成物をはじくので、表面をぬらさないが、接触角が小さいと、表面上で流動性を有する組成物は広がり、よく表面をぬらすからである。よって、ぬれ性が異なる領域は、表面エネルギーも異なる。ぬれ性が低い領域における表面の、表面エネルギーは小さく、ぬれ性の高い領域表面における表面エネルギーは大きい。本発明においては、このぬれ性の異なる領域の接触角の差は30度以上、好ましくは40度以上であるとよい。
加水分解基を有する有機シランは、Rn−Si−X(4−n)(n=1、2、3)、又はR3−Si−NR−Si−R3の化学式で表される。ここで、Rは、アルキル基などの比較的不活性な基を含む物である。また、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基又はアセトキシ基など、基質表面の水酸基あるいは吸着水との縮合により結合可能な加水分解基からなる。
また、加水分解基を有する有機シランの代表例として、Rにフルオロアルキル基を有するフッ素系加水分解基を有する有機シラン(フルオロアルキルシラン((以下、FASともいう。))を用いることができる。FASのRは、(CF3)(CF2)x(CH2)y(x:0以上10以下の整数、y:0以上4以下の整数)で表される構造を持ち、複数個のR又はXがSiに結合している場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでも良いし、異なっていてもよい。代表的なFASとしては、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロテトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシランが挙げられる。
もちろん、加水分解基を有する有機シランのRにフッ化炭素鎖を有さず、アルキル基を有す物質も用いることができ、例えばオクタデシルトリメトキシシラン等を用いることができる。
加水分解基を有する有機シランの溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなどの炭化水素系溶媒又はテトラヒドロフランなどを用いることができる。
その後、被形成領域である有機重合層57a、有機重合層57bに、液滴吐出装置67のノズルより、導電性材料を含む液滴を吐出する。吐出された液滴は、低ぬれ性領域であるゲート絶縁層上の加水分解基を有する有機シラン膜56a、56b、56cには付着せず、低ぬれ性領域よりぬれ性が高い高ぬれ性領域である有機重合層57a、有機重合層57b上に形成される。液滴が吐出されるノズルの吐出口の大きさや、吐出口の走査能力などによって導電性材料の吐出方法が、精密に制御できない場合であっても、被形成領域以外に撥液処理を施すことによって、液滴は、被形成領域のみに付着し、所望のパターンにソース電極層又はドレイン電極層58a、58bが形成される(図1(D)参照。)。被形成領域とその周囲の領域とで、ぬれ性が異なるので、液滴は低ぬれ性領域でははじかれ、よりぬれ性の高い形成領域に留まるからである。つまり、低ぬれ性領域によって液滴ははじかれるため、高ぬれ性領域と低ぬれ性領域の境界が隔壁があるかのような機能を果たす。よって、流動性を有する導電性材料を含む組成物でも高ぬれ性領域に留まるので、所望の形状にソース電極層及びドレイン電極層を形成することができる。
本発明を用いると、例えば微細な電極層などを形成したい場合、液滴の吐出口が多少大きくても、液滴が形成領域上で広がらず、形成領域のみに導電層を形成することができ、形成しない領域へ誤って形成することによるショート等の不良を防止することができる。本実施の形態のように、基板側からの光照射により物質表面の改質を行うと、制御性よく導電層を形成できるだけでなく、大面積を処理することができるため、生産性が向上する。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。本発明により、配線等が、小型化、薄膜化により密集、複雑に配置される設計であっても、制御性よく形成することができる。
加水分解基を有する有機シラン膜は、その形成条件によっては膜厚が極薄であり、膜として形態を保っていなくてもよい。
また、ぬれ性を高めるという処理は、その領域上に吐出される液滴を留めておく力(密着力、固着力ともいう)を周囲の領域より高い状態にすることであり、光の照射処理により、領域を改質し、液滴との密着性を高めることとも同意味である。また、そのぬれ性は液滴に接し、留めておく表面だけでもよく、必ずしも膜厚方向全体にわたって同様の性質を有する必要はない。
ソース電極層及びドレイン電極層形成後に前処理として形成した加水分解基を有する有機シランを残してもよいし、ソース電極層及びドレイン電極層を形成後に、不必要な部分は除去してしまってもよい。除去は、ソース電極層及びドレイン電極層をマスクとして用いることもでき、酸素等によるアッシング、エッチング、プラズマ処理などにより除去すればよい。
ソース電極層又はドレイン電極層58a及びソース電極層又はドレイン電極層58bは、有機重合層57a、57b表面に形成されるため、図1(D)のように、有機重合層57a、57bの上面及び側面を覆うように形成されうる。しかし、加水分解基を有する有機シランの撥液強度や吸着の状態(密度など)によっては、有機重合層57a、57bの上面のみに形成され、側面には形成されない場合もある。
加水分解基を有する有機シラン膜をエッチングし、ソース電極層又はドレイン電極層58a及びソース電極層又はドレイン電極層58b上に半導体層59を形成する(図1(E)参照。)。本実施の形態ではペンタセンを用いて半導体層59を形成する。上記工程において、本実施の形態における逆コプラナ型の薄膜トランジスタ60を作製することができる。
また、半導体層を形成する前に、半導体層の移動度向上を目的として加水分解基を有する有機シラン膜を半導体層形成領域に設けてもよい。図2(A)は図1(D)と対応しており、ソース電極層又はドレイン電極層58a、58bを形成した工程である。次に、加水分解基を有する有機シラン膜56a、56b、56cを除去し、その後、図2(B)のように半導体層形成領域に、加水分解基を有する有機シラン膜61を形成する。本実施の形態では半導体層62としてペンタセンを用い、加水分解基を有する有機シラン膜61としてオクタデシルトリメトキシシラン(ODS)を用いる。オクタデシルトリメトキシシランはペンタセンの移動度向上に効果的である。オクタデシルトリメトキシシランを加水分解基を有する有機シラン膜61として形成した後、ペンタセンを蒸着法で成膜して半導体層62を形成する。上記工程において、図2(C)のように本実施の形態における逆コプラナ型の薄膜トランジスタ64を作製することができる。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
(実施の形態2)
図22(A)は本発明に係る表示パネルの構成を示す上面図であり、絶縁表面を有する基板2700上に画素2702をマトリクス状に配列させた画素部2701、走査線側入力端子2703、信号線側入力端子2704が形成されている。画素数は種々の規格に従って設ければ良く、XGAであれば1024×768×3(RGB)、UXGAであれば1600×1200×3(RGB)、フルスペックハイビジョンに対応させるのであれば1920×1080×3(RGB)とすれば良い。
画素2702は、走査線側入力端子2703から延在する走査線と、信号線側入力端子2704から延在する信号線とが交差することで、マトリクス状に配設される。画素2702のそれぞれには、スイッチング素子とそれに接続する画素電極が備えられている。スイッチング素子の代表的な一例はTFTであり、TFTのゲート電極側が走査線と、ソース若しくはドレイン側が信号線と接続されることにより、個々の画素を外部から入力する信号によって独立して制御可能としている。
図22(A)は、走査線及び信号線へ入力する信号を、外付けの駆動回路により制御する表示パネルの構成を示しているが、図23(A)に示すように、COG(Chip on Glass)方式によりドライバIC2751を基板2700上に実装しても良い。また他の実装形態として、図23(B)に示すようなTAB(Tape Automated Bonding)方式を用いてもよい。ドライバICは単結晶半導体基板に形成されたものでも良いし、ガラス基板上にTFTで回路を形成したものであっても良い。図23において、ドライバIC2751は、FPC2750と接続している。
また、画素に設けるTFTを、結晶性が高い多結晶(微結晶)半導体で形成する場合には、図22(B)に示すように走査線側駆動回路3702を基板3700上に形成することもできる。図22(B)において、3701は画素部であり、信号線側駆動回路は、図22(A)と同様に外付けの駆動回路により制御する。本発明で形成するTFTのように、画素に設けるTFTを移動度の高い、多結晶(微結晶)半導体、単結晶半導体などで形成する場合は、図22(C)は、走査線側駆動回路4702と、信号線側駆動回路4704を基板4700上に一体形成することもできる。
本発明の実施の形態について、図3乃至図9を用いて説明する。本実施の形態は、本発明を適用した、より簡略化した工程で自己整合的に低コストに作製することを目的としたボトムゲート構造の逆コプラナ型の薄膜トランジスタを有する表示装置を作製する一例について説明する。図3乃至図7の(A)は表示装置画素部の上面図であり、図3乃至図7の(B)は、図3乃至図7の(A)における線A−Cによる断面図、(C)は線B−Dによる断面図である。図8は表示装置の断面図であり、図9(A)は上面図である。図9(B)は、図9(A)における線L−K(線I−Jを含む)による断面図である。
基板100は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等からなるガラス基板、石英基板、又は本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いる。また、基板100の表面が平坦化されるようにCMP法などによって、研磨しても良い。本実施の形態では、基板100を透過して光を照射する処理を行うため、基板100は、処理に用いられる光を透過する物質を用い、透光性を有する必要がある。
なお、基板100上に、絶縁層を形成してもよい。絶縁層は、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング法、スピンコート法等の方法により、珪素を含む酸化物材料、窒化物材料を用いて、単層又は積層して形成される。又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いてもよい。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法などを用いることもできる。この絶縁層は、形成しなくても良いが、基板100からの汚染物質などを遮断する効果がある。
基板100上に、ゲート電極層103及びゲート電極層104を形成する。ゲート電極層103及びゲート電極層104は、CVD法やスパッタ法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。ゲート電極層103及びゲート電極層104は、Ag、Au、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。また、単層構造でも複数層の構造でもよく、例えば、窒化タングステン膜とモリブデン(Mo)膜との2層構造としてもよいし、膜厚50nmのタングステン膜、膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造としてもよい。また、3層構造とする場合、第1の導電膜のタングステンに代えて窒化タングステンを用いてもよいし、第2の導電膜のアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜に代えてアルミニウムとチタンの合金膜(Al−Ti)を用いてもよいし、第3の導電膜の窒化チタン膜に代えてチタン膜を用いてもよい。
ゲート電極層103及びゲート電極層104を形成するのにエッチングにより加工が必要な場合、マスクを形成し、ドライエッチングまたはウェットエッチングにより加工すればよい。ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することにより、電極層をテーパー形状にエッチングすることができる。なお、エッチング用ガスとしては、Cl2、BCl3、SiCl4もしくはCCl4などを代表とする塩素系ガス、CF4、SF6もしくはNF3などを代表とするフッ素系ガス又はO2を適宜用いることができる。
マスクは組成物を選択的に吐出して形成することができる。このように選択的にマスクを形成するとマスクの形状を加工する工程が簡略化する効果がある。マスクは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、シロキサン結合を有する樹脂を用いて液滴吐出法で形成する。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整する、界面活性剤等を加えるなど適宜調整する。
また、本実施の形態で、マスクを液滴吐出法によって形成する際、前処理として、被形成領域及びその近傍のぬれ性を制御する処理を行ってもよい。本発明において、液滴吐出法により液滴を吐出して導電層、又は絶縁層を形成する際、導電層、又は絶縁層の被形成領域及びその周囲のぬれ性を制御して、導電層、又は絶縁層の形状を制御することができる。この処理によって、制御性よく導電層、又は絶縁層を形成することができる。ぬれ性の制御は、形成する導電層、又は絶縁層の形状に合わせて行えばよく、均一なぬれ性としてもよいし、ぬれ性に高低を設け被形成領域にぬれ性の異なる複数の領域を形成してもよい。この工程は、液状材料を用いる場合、あらゆる導電層、又は絶縁層形成の前処理として適用することができる。
本実施の形態では、ゲート電極層103、ゲート電極層104の形成は、液滴吐出手段を用いて行う。液滴吐出手段とは、組成物の吐出口を有するノズルや、1つ又は複数のノズルを具備したヘッド等の液滴を吐出する手段を有するものの総称とする。液滴吐出手段が具備するノズルの径は、0.02〜100μm(好適には30μm以下)に設定し、該ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.001pl〜100pl(好適には0.1pl以上40pl以下、より好ましくは10pl以下)に設定する。吐出される組成物の量は、ノズルの径の大きさに比例して増加する。また、被処理物とノズルの吐出口との距離は、所望の箇所に滴下するために、出来る限り近づけておくことが好ましく、好適には0.1〜3mm(好適には1mm以下)程度に設定する。
液滴吐出法に用いる液滴吐出装置の一態様を図30に示す。液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412は制御手段1407に接続され、それがコンピュータ1410で制御することにより予めプログラミングされたパターンに描画することができる。描画するタイミングは、例えば、基板1400上に形成されたマーカー1411を基準に行えば良い。或いは、基板1400の縁を基準にして基準点を確定させても良い。これを撮像手段1404で検出し、画像処理手段1409にてデジタル信号に変換したものをコンピュータ1410で認識して制御信号を発生させて制御手段1407に送る。撮像手段1404としては、電荷結合素子(CCD)や相補型金属酸化物半導体(CMOS)を利用したイメージセンサなどを用いることができる。勿論、基板1400上に形成されるべきパターンの情報は記憶媒体1408に格納されたものであり、この情報を基にして制御手段1407に制御信号を送り、液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412を個別に制御することができる。吐出する材料は、材料供給源1413、材料供給源1414より配管を通してヘッド1405、ヘッド1412にそれぞれ供給される。
ヘッド1405内部は、点線1406が示すように液状の材料を充填する空間と、吐出口であるノズルを有する構造となっている。図示しないが、ヘッド1412もヘッド1405と同様な内部構造を有する。ヘッド1405とヘッド1412のノズルを異なるサイズで設けると、異なる材料を異なる幅で同時に描画することができる。一つのヘッドで、導電性材料や有機、無機材料などをそれぞれ吐出し、描画することができ、層間膜のような広領域に描画する場合は、スループットを向上させるため複数のノズルより同材料を同時に吐出し、描画することができる。大型基板を用いる場合、ヘッド1405、ヘッド1412は基板上を、矢印の方向に自在に走査し、描画する領域を自由に設定することができ、同じパターンを一枚の基板に複数描画することができる。
液滴吐出法を用いて膜(絶縁膜、又は導電膜など)を形成する場合、粒子状に加工された膜材料を含む組成物を吐出し、焼成によって融合や融着接合させ固化することで膜を形成する。このように導電性材料を含む組成物を吐出し、焼成することによって形成された膜においては、スパッタ法などで形成した膜が、多くは柱状構造を示すのに対し、多くの粒界を有する多結晶状態を示すことが多い。
吐出口から吐出する組成物は、導電性材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。導電性材料とは、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al等の一種又は複数種の金属の微粒子又は分散性ナノ粒子に相当する。また前記導電性材料には、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Ge、Si、Zr、Baなどの酸化物、ハロゲン化銀の一種又は複数種の微粒子又は分散性ナノ粒子を混合してもよい。また、透明導電膜は、透光性なので裏面露光時に光を透過してしまうが、光を透過しない材料と積層体として用いることはできる。これらの透明導電膜として、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素を含むITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタン等を用いることができる。また、酸化亜鉛(ZnO)を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(indium zinc oxide))、酸化亜鉛(ZnO)、ZnOにガリウム(Ga)をドープしたもの、酸化スズ(SnO2)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物なども用いてもよい。但し、吐出口から吐出する組成物は、比抵抗値を考慮して、金、銀、銅のいずれかの材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いることが好適であり、より好適には、低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し、銀、銅を用いる場合には、不純物対策のため、合わせてバリア膜を設けるとよい。バリア膜としては、窒化珪素膜やニッケルボロン(NiB)膜を用いることができる。
吐出する組成物は、導電性材料を溶媒に溶解又は分散させたものであるが、他にも分散剤や、バインダーと呼ばれる熱硬化性樹脂が含まれている。特にバインダーに関しては、焼成時にクラックや不均一な焼きムラが発生するのを防止する働きを持つ。よって、形成される導電層には、有機材料が含まれることがある。含まれる有機材料は、加熱温度、雰囲気、時間により異なる。この有機材料は、金属粒子のバインダー、溶媒、分散剤、及び被覆剤として機能する有機樹脂などであり、代表的には、ポリイミド、アクリル、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、ジアリルフタレート樹脂の有機樹脂が挙げられる。
また、導電性材料の周りに他の導電性材料がコーティングされ、複数の層になっている粒子でも良い。例えば、銅の周りにニッケルボロン(NiB)がコーティングされ、その周囲に銀がコーティングされている3層構造の粒子などを用いても良い。溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤等、又は水を用いる。組成物の粘度は20mPa・s(cp)以下が好適であり、これは、乾燥が起こることを防止し、吐出口から組成物を円滑に吐出できるようにするためである。また、組成物の表面張力は、40mN/m以下が好適である。但し、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、銀を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、金を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・sに設定するとよい。
また、導電層は、複数の導電性材料を積層しても良い。また、始めに導電性材料として銀を用いて、液滴吐出法で導電層を形成した後、銅などでめっきを行ってもよい。めっきは電気めっきや化学(無電解)めっき法で行えばよい。めっきは、めっきの材料を有する溶液を満たした容器に基板表面を浸してもよいが、基板を斜め(または垂直)に立てて設置し、めっきする材料を有する溶液を、基板表面に流すように塗布してもよい。基板を斜め(または垂直)に立てて溶液を塗布するようにめっきを行うと、工程装置が小型化する利点がある。
各ノズルの径や所望のパターン形状などに依存するが、ノズルの目詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、導電体の粒子の径はなるべく小さい方が好ましく、好適には粒径0.1μm以下の粒子サイズが好ましい。組成物は、電解法、アトマイズ法又は湿式還元法等の方法で形成されるものであり、その粒子サイズは、一般的に約0.01〜10μmである。但し、ガス中蒸発法で形成すると、分散剤で保護されたナノ分子は約7nmと微細であり、またこのナノ粒子は、被覆剤を用いて各粒子の表面を覆うと、溶剤中に凝集がなく、室温で安定に分散し、液体とほぼ同じ挙動を示す。従って、被覆剤を用いることが好ましい。
また、組成物を吐出する工程は、減圧下で行ってもよい。吐出時に基板を加熱しておいてもよい。組成物を吐出後、乾燥と焼成の一方又は両方の工程を行う。乾燥と焼成の工程は、両工程とも加熱処理の工程であるが、例えば、乾燥は100度(℃)で3分間、焼成は200〜550度(℃)で15分間〜60分間で行うもので、その目的、温度と時間が異なるものである。乾燥の工程、焼成の工程は、常圧下又は減圧下で、レーザ光の照射や瞬間熱アニール、加熱炉などにより行う。なお、この加熱処理を行うタイミング、加熱処理の回数は特に限定されない。乾燥と焼成の工程を良好に行うためには、そのときの温度は、基板の材質及び組成物の性質に依存するが、一般的には室温〜800度(℃)(好ましくは100〜550度(℃))とする。本工程により、組成物中の溶媒の揮発、又は化学的に分散剤を除去するとともに、周囲の樹脂が硬化収縮することで、ナノ粒子間を接触させ、融合と融着を加速する。
レーザ光の照射は、連続発振またはパルス発振の気体レーザ又は固体レーザを用いれば良い。前者の気体レーザとしては、エキシマレーザ、YAGレーザ等が挙げられ、後者の固体レーザとしては、Cr、Nd等がドーピングされたYAG、YVO4、GdVO4等の結晶を使ったレーザ等が挙げられる。なお、レーザ光の吸収率の関係から、連続発振のレーザを用いることが好ましい。また、パルス発振と連続発振を組み合わせたレーザ照射方法を用いてもよい。但し、基板の耐熱性に依っては、レーザ光の照射による加熱処理は、該基板を破壊しないように、数マイクロ秒から数十秒の間で瞬間的に行うとよい。瞬間熱アニール(RTA)は、不活性ガスの雰囲気下で、紫外光乃至赤外光を照射する赤外ランプやハロゲンランプなどを用いて、急激に温度を上昇させ、数マイクロ秒〜数分の間で瞬間的に熱を加えて行う。この処理は瞬間的に行うために、最表面の薄膜のみを加熱することができ、下層の膜には影響を与えない。つまり、プラスチック基板等の耐熱性が弱い基板にも影響を与えない。
また、液滴吐出法により、ゲート電極層103、ゲート電極層104を、液状の組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸を軽減する、平坦な板状な物で表面をプレスするなどしてもよい。プレスする時に、加熱工程を行っても良い。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。
上記液滴吐出法による膜の形成方法を導電層を例として説明したが、吐出、乾燥、焼成、溶媒等の条件、及び詳細な説明は、本実施の形態で形成した加水分解基を有する有機シラン、絶縁層、光重合性反応基を含む有機層にも適用することができる。液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、コストダウンが可能になる。
次に、ゲート電極層103、ゲート電極層104の上にゲート絶縁層105を形成する。ゲート絶縁層105は無機材料を含む。ゲート絶縁層105はその上に形成される光重合性反応基を含む有機層に光照射する際、光を通過させるため、照射する光に対して透光性を有する必要がある。ゲート絶縁層105としては、珪素の酸化物材料又は窒化物材料等の材料で形成すればよく、積層でも単層でもよい。本実施の形態では、窒化珪素膜、酸化珪素膜、窒化珪素膜3層の積層を用いる。またそれらや、酸化窒化珪素膜の単層、2層からなる積層でも良い。好適には、緻密な膜質を有する窒化珪素膜を用いるとよい。ゲート絶縁層は単層でも積層でもよいが、最表面は酸化珪素、窒化珪素、酸素を含む窒化珪素、窒素を含む酸化珪素などの無機膜、もしくは有機ポリシロキサンなどの無機成分を含み、加水分解基を有する有機シランが吸着しやすい材料を用いる。なお、低い成膜温度でゲートリーク電流の少ない緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。
また、基板、絶縁層、半導体層、ゲート絶縁層、層間絶縁層、その他表示装置、半導体装置を構成する絶縁層、導電層などを形成した後、プラズマ処理を用いて酸化または窒化を行うことにより前記基板、絶縁層、半導体層、ゲート絶縁層、層間絶縁層表面を酸化または窒化してもよい。プラズマ処理を用いて半導体層や絶縁層を酸化または窒化すると、当該半導体層や絶縁層の表面が改質され、CVD法やスパッタ法により形成した絶縁層と比較してより緻密な絶縁層とすることができる。よって、ピンホール等の欠陥を抑制し半導体装置の特性等を向上させることが可能となる。また上記の様なプラズマ処理は、ゲート電極層、ソース配線層、ドレイン配線層などの導電層などにも行うことができ、窒化又は酸化(又は窒化及び酸化両方)を行うことによって表面に窒化、又は酸化することができる。
また、プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3以上であり、プラズマの電子温度が1.5eV以下で行う。より詳しくいうと、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下で、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV以下で行う。プラズマの電子密度が高密度であり、基板上に形成された被処理物付近での電子温度が低いため、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化または窒化することよって形成される酸化膜または窒化膜は、CVD法やスパッタ法等により形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1.5eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(2.45GHz)等の高周波を用いることができる。なお、以下に特に断らない場合は、プラズマ処理として上記条件を用いて行うものとする。
本実施の形態において、トランジスタのソース電極層及びドレイン電極層を、有機重合層を形成し、撥液処理を行うことによって自己整合的に形成する。また、有機重合層を、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に重合して形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによってソース電極層及びドレイン電極層を有機重合層上のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で表示装置などを作製することができる。
光重合性反応基を含む有機層の形成は、レジストマスクや蒸着マスクなどを用いてもよく、上記液滴吐出(噴出)法、印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷)、ディスペンサ法などの方法を組み合わせてもよい。本実施の形態のように、光重合性反応基を含む有機層を液滴吐出法により選択的に形成すると、作製工程がより簡略化する。
本実施の形態では、光重合性反応基を含む有機層101a及び光重合性反応基を含む有機層101bを液滴吐出法によって選択的に形成する。液滴吐出装置より、光重合性反応基を含む有機材料を有する液状の組成物を吐出し、光重合性反応基を含む有機層101a、光重合性反応基を含む有機層101bを形成する(図3参照。)。光重合性反応基を含む有機層101a、光重合性反応基を含む有機層101bは、乾燥、又は焼成によって固化したものである。本実施の形態では、ポリビニルシンナメートをジメチルホルムアミドに溶解した溶液を液滴吐出法によって吐出し、乾燥、又は加熱処理により膜状に固化することによって光重合性反応基を含む有機層を形成する。本明細書において膜として記載する液滴吐出法により形成される膜は、その形成条件によっては非常に薄膜である場合があり、非連続的な島状構造であるなど、膜として形態を保っていなくてもよい。
光重合性反応基を含む有機層101a、101bには、特定の溶剤に対して光照射部が難溶性(溶解しづらくなる)となる材料であればよい。例えば、シンナモイル基、シンナミリデン基、フェニレンジアクリレート基などを有する光二量化型樹脂や、ジアゾニウム塩やジアゾキサイドなどのジアゾ系化合物、ポリビニルアルコールなどの水酸基を有する樹脂とジアゾ系化合物の混合物や、アクリレートなどのビニル基を有し光照射により重合するモノマー、オリゴマーなどのように光照射により架橋、重合する材料を用いることができる。
透光性を有する基板100側より、光源140から、透光性を有する基板100を通過させて光141を、光重合性反応基を含む有機層101a、101bへ照射する(図4参照。)。光141は、透光性を有する基板100とゲート絶縁層105は透過するが、非透光性であるゲート電極層103、104は通過せず遮断される。よって、光重合性反応基を含む有機層101a、101bにおいて、ゲート電極層103、104と重畳する領域は非露光領域143a、143bとなり、露光領域142a、142b、142c、142dの光重合性反応基を含む有機層は光により改質される。本実施の形態では露光領域142a、142b、142c、142dの光重合性反応基を含む有機層は架橋、重合し、有機溶剤に対して難溶性となる。光141は、光重合性反応基を含む有機層が反応し改質する波長及び強度の光とすればよく、本実施の形態では波長300nm〜350nmの紫外光を用いる。
用いる光は、特に限定されず、赤外光、可視光、または紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いることが可能である。例えば、紫外線ランプ、ブラックライト、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀ランプから射出された光を用いてもよい。その場合、ランプ光源は、必要な時間点灯させて照射してもよいし、複数回照射してもよい。
また、改質処理に用いる光としてレーザ光を用いてもよく、レーザ発振器としては、紫外光、可視光、又は赤外光を発振することが可能なレーザ発振器を用いることができる。レーザ発振器としては、KrF、ArF、XeCl、Xe等のエキシマレーザ発振器、He、He−Cd、Ar、He−Ne、HF等の気体レーザ発振器、YAG、GdVO4、YVO4、YLF、YAlO3などの結晶にCr、Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti又はTmをドープした結晶を使った固体レーザ発振器、GaN、GaAs、GaAlAs、InGaAsP等の半導体レーザ発振器を用いることができる。なお、固体レーザ発振器においては、基本波の第1高調波〜第5高調波を適用するのが好ましい。
ランプ光源による光及びレーザ発振器から射出されるレーザ光の形状や光の進路を調整するため、シャッター、ミラー又はハーフミラー等の反射体、シリンドリカルレンズや凸レンズなどによって構成される光学系が設置されていてもよい。また、ランプ光源又はレーザ発振器は単数設けても複数設けても良く、光源を含む光学系と照射する基板との配置は、照射する処理物に対応して(処理物の材質、膜厚など)適宜選択すればよい。
なお、図4においては、複数の光源から射出される光が、基板100表面とほぼ垂直となるように照射されるように設定している。
なお、照射方法は、基板を移動して選択的に光を照射してもよいし、光をXY軸方向に走査して光を照射することができる。この場合、光学系にポリゴンミラーやガルバノミラーを用いることが好ましい。
また、光は、ランプ光源による光とレーザ光とを組み合わせて用いることもでき、比較的広範囲な露光処理を行う領域は、ランプによる照射処理を行い、高精密な露光処理を行う領域のみレーザ光で照射処理を行うこともできる。このように光の照射処理を行うと、スループットも向上でき、かつ高精密に加工された配線基板、表示装置などを得ることができる。
光重合性反応基を含む有機層の非露光領域を有機溶剤によって除去する。有機溶剤としては、露光領域を溶解せずに、非露光領域のみを選択的に溶解し除去できるものを選択する。本実施の形態では、ジメチルホルムアミドに浸漬し、有機重合層114a、114b、114c、114dを形成する。
次にぬれ性を制御するために加水分解基を有する有機シランを用いて撥液処理を行う。本実施の形態は、加水分解基を有する有機シランとしてヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisilazane:HMDS)を用いる。加水分解基を有する有機シラン膜115a、115b、115c、115d、115e、115fは有機重合層よりも、無機材料を含むゲート絶縁層に密に吸着する(図5参照。)。加水分解基を有する有機シランは、ソース電極層及びドレイン電極層の形成材料である導電性材料を含む組成物に対して撥液性を示すため、密に吸着するゲート絶縁層上の方が有機重合層114a、114b、114c、114d表面より導電性材料を含む組成物に対して低いぬれ性を示す。図5では、加水分解基を有する有機シランが密に吸着していることを表すためにゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シラン膜115a、115b、115c、115d、115e、115fを点線で示している。
また、加水分解基を有する有機シラン膜を形成する前に、紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングなどを行うことが好ましい。紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングによりゲート絶縁層上の有機物を分解し、ゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シランが吸着しやすくなるとともに、有機重合層に水酸基を導入し有機重合層のぬれ性を高めることができる。
その後、被形成領域である有機重合層114a、114b、114c、114dに、液滴吐出装置102a、102bのノズルより、導電性材料を含む液滴を吐出する。吐出された液滴は、低ぬれ性領域であるゲート絶縁層上の加水分解基を有する有機シラン膜115a、115b、115c、115d、115e、115fには付着せず、低ぬれ性領域よりぬれ性が高い高ぬれ性領域である有機重合層114a、114b、114c、114d上に形成される。液滴が吐出されるノズルの吐出口の大きさや、吐出口の走査能力などによって導電性材料の吐出方法が、精密に制御できない場合であっても、被形成領域以外に撥液処理を施すことによって、液滴は、被形成領域のみに付着し、所望のパターンにソース電極層又はドレイン電極層109a、109b、ソース電極層又はドレイン電極層110a、110bが形成される(図5参照。)。被形成領域とその周囲の領域とで、ぬれ性が異なるので、液滴は低ぬれ性領域でははじかれ、よりぬれ性の高い形成領域に留まるからである。つまり、低ぬれ性領域によって液滴ははじかれるため、高ぬれ性領域と低ぬれ性領域の境界が隔壁があるかのような機能を果たす。よって、流動性を有する導電性材料を含む組成物でも高ぬれ性領域に留まるので、所望の形状にソース電極層及びドレイン電極層を形成することができる。
本発明を用いると、例えば微細な電極層などを形成したい場合、液滴の吐出口が多少大きくても、液滴が形成領域上で広がらず、形成領域のみに導電層を形成することができ、形成しない領域へ誤って形成することによるショート等の不良を防止することができる。本実施の形態のように、基板側からの光照射により物質表面の改質を行うと、制御性よく導電層を形成できるだけでなく、大面積を処理することができるため、生産性が向上する。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。本発明により、配線等が、小型化、薄膜化により密集、複雑に配置される設計であっても、制御性よく形成することができる。
ソース電極層及びドレイン電極層形成後に前処理として形成した加水分解基を有する有機シラン膜を残してもよいし、ソース電極層及びドレイン電極層を形成後に、不必要な部分は除去してしまってもよい。除去は、酸素等によるアッシング、エッチング、プラズマ処理などにより除去すればよい。本実施の形態では加水分解基を有する有機シラン膜115a、115b、115c、115d、115e、115fを除去する。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
レジストやポリイミド等の絶縁体からなるマスクを液滴吐出法を用いて形成し、そのマスクを用いて、エッチング加工によりゲート絶縁層105の一部に開口125を形成して、その下層側に配置されているゲート電極層104の一部を露出させる。エッチング加工はプラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF4、NF3などのフッ素の系ガス、Cl2、BCl3などの塩素系のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
開口125を形成するためのエッチングに用いるマスクも組成物を選択的に吐出して形成することができる。このように選択的にマスクを形成すると開口形成の工程が簡略化する効果がある。マスクは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、シロキサン結合を有する樹脂を用いて液滴吐出法で形成する。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整する、界面活性剤等を加えるなど適宜調整する。
ゲート絶縁層105上に、液滴吐出装置より、液状の導電性材料を含む組成物を吐出し、配線層111、配線層113、配線層114を形成する(図6参照。)。配線層111は、ソース配線層又はドレイン配線層としても機能し、ソース電極層又はドレイン電極層109aと接するように形成され電気的に接続する。配線層114は、ソース電極層又はドレイン電極層109bと、ゲート電極層104とに接して形成され、ゲート絶縁層105に形成した開口125において、電気的に接続させる。配線層113は、電源線としても機能し、ソース電極層又はドレイン電極層110bと接して形成され電気的に接続する(図6参照。)。配線層113、ゲート絶縁層105、及びゲート電極層104の積層領域において容量も形成する。
配線層111、配線層113、配線層114を本実施の形態のように液滴吐出法によって形成する際の導電性材料としては、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。また、透光性を有するインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタンなどを組み合わせても良い。
また、配線層111、配線層113、配線層114は、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することもできる。また、印刷法、電解メッキ法等により、所定の場所に選択的に配線層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。配線層の材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Ba等の元素又はその合金、若しくはその窒化物を用いて形成すればよい。
次に半導体層を形成する。一導電性型を有する半導体層は必要に応じて形成すればよい。またn型を有する半導体層を形成し、nチャネル型TFTのNMOS構造、p型を有する半導体層を形成したpチャネル型TFTのPMOS構造、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTとのCMOS構造を作製することができる。また、導電性を付与するために、導電性を付与する元素をドーピングによって添加し、不純物領域を半導体層に形成することで、nチャネル型TFT、pチャネル型TFTを形成することもできる。n型を有する半導体層を形成するかわりに、PH3ガスによるプラズマ処理を行うことによって、半導体層に導電性を付与してもよい。
半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製されるアモルファス半導体(以下「AS」ともいう。)、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いはセミアモルファス(微結晶若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう。)半導体などを用いることができる。半導体層はスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜することができる。
SASは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。SASは、珪素を含む気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪素を含む気体としては、SiH4、その他にもSi2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることが可能である。またF2、GeF4を混合させても良い。この珪素を含む気体をH2、又は、H2とHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。また半導体層としてフッ素系ガスより形成されるSAS層に水素系ガスより形成されるSAS層を積層してもよい。
アモルファス半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコンなどがあげられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを添加し結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、セミアモルファス半導体又は半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
また、半導体の材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの単体のほかGaAs、InP、SiC、ZnSe、GaN、SiGeなどのような化合物半導体も用いることができる。また酸化物半導体である酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)なども用いることができ、ZnOを半導体層に用いる場合、ゲート絶縁層をY2O3、Al2O3、TiO2、それらの積層などを用いるとよく、ゲート電極層、ソース電極層、ドレイン電極層としては、ITO、Au、Tiなどを用いるとよい。また、ZnOにInやGaなどを添加することもできる。
半導体層に、結晶性半導体層を用いる場合、その結晶性半導体層の作製方法は、レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法等を用いれば良い。また、SASである微結晶半導体をレーザ照射して結晶化し、結晶性を高めることもできる。結晶化を助長する元素を導入しない場合は、非晶質珪素膜にレーザ光を照射する前に、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質珪素膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm3以下にまで放出させる。これは水素を多く含んだ非晶質珪素膜にレーザ光を照射すると膜が破壊されてしまうからである。
非晶質半導体層への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体層の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体層の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体層の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
また、非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成する結晶化工程で、非晶質半導体層に結晶化を促進する元素(触媒元素、金属元素とも示す)を添加し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)により結晶化を行ってもよい。結晶化を助長する元素としては、この珪素の結晶化を助長する金属元素としては鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)及び金(Au)から選ばれた一種又は複数種類を用いることができる。
結晶化を促進する元素を結晶性半導体層から除去、又は軽減するため、結晶性半導体層に接して、不純物元素を含む半導体層を形成し、ゲッタリングシンクとして機能させる。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素、p型を付与する不純物元素や希ガス元素などを用いることができ、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ボロン(B)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、Kr(クリプトン)、Xe(キセノン)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。結晶化を促進する元素を含む結晶性半導体層に、希ガス元素を含む半導体層を形成し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)を行う。結晶性半導体層中に含まれる結晶化を促進する元素は、希ガス元素を含む半導体層中に移動し、結晶性半導体層中の結晶化を促進する元素は除去、又は軽減される。その後、ゲッタリングシンクとなった希ガス元素を含む半導体層を除去する。
非晶質半導体層の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせてもよく、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
また、結晶性半導体層を、直接基板にプラズマ法により形成しても良い。また、プラズマ法を用いて、結晶性半導体層を選択的に基板に形成してもよい。
半導体として、有機半導体材料を用い、印刷法、スプレー法、スピン塗布法、液滴吐出法などで形成することができる。この場合、上記エッチング工程が必要ないため、工程数を削減することが可能である。有機半導体としては、低分子材料、高分子材料などが用いられ、有機色素、導電性高分子材料などの材料も用いることができる。本発明に用いる有機半導体材料としては、その骨格が共役二重結合から構成されるπ電子共役系の高分子材料が望ましい。代表的には、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリチオフェン誘導体等の可溶性の高分子材料、又はペンタセンなどを用いることができる。
その他にも本発明に用いることができる有機半導体材料としては、可溶性の前駆体を成膜した後で処理することにより半導体層を形成することができる材料がある。なお、このような有機半導体材料としては、ポリチエニレンビニレン、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリアセチレン、ポリアセチレン誘導体、ポリアリレンビニレンなどがある。
前駆体を有機半導体に変換する際には、加熱処理だけではなく塩化水素ガスなどの反応触媒を添加することがなされる。また、これらの可溶性有機半導体材料を溶解させる代表的な溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソール、クロロフォルム、ジクロロメタン、γブチルラクトン、ブチルセルソルブ、シクロヘキサン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)または、THF(テトラヒドロフラン)などを適用することができる。
ソース電極層又はドレイン電極層109a及びソース電極層又はドレイン電極層109b上に半導体層107を、ソース電極層又はドレイン電極層110a及びソース電極層又はドレイン電極層110b上に半導体層108をそれぞれ形成する。本実施の形態ではペンタセンを用いて半導体層107、半導体層108を形成する。上記工程において、本実施の形態における逆コプラナ型の薄膜トランジスタ130、薄膜トランジスタ131を作製することができる(図7参照。)。
また、半導体層を形成する前に、実施の形態1において図2を用いて説明したように半導体層の移動度向上を目的として加水分解基を有する有機シラン膜を半導体層形成領域に設けてもよい。半導体層形成領域に、加水分解基を有する有機シラン膜を形成する。例えば、半導体層としてペンタセンを用い、加水分解基を有する有機シラン膜としてオクタデシルトリメトキシシラン(ODS)を用いればよい。オクタデシルトリメトキシシランはペンタセンの移動度向上に効果的である。
続いて、ゲート絶縁層105上に選択的に、導電性材料を含む組成物を吐出して、第1の電極層117を形成する(図7参照。)。第1の電極層117は、基板100側から光を放射する場合には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(indium zinc oxide))、酸化亜鉛(ZnO)、ZnOにガリウム(Ga)をドープしたもの、酸化スズ(SnO2)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを含む組成物により所定のパターンを形成し、焼成によって形成することができる。本実施の形態では、ITOを含む組成物を吐出し、焼成することによって第1の電極層117を形成する。
各透光性を有する導電性材料の、組成比の一例を述べる。酸化タングステンを含むインジウム酸化物の組成比は、酸化タングステン1.0wt%、インジウム酸化物99.0wt%とすればよい。酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物の組成比は、酸化タングステン1.0wt%、酸化亜鉛0.5wt%、インジウム酸化物98.5wt%とすればよい。酸化チタンを含むインジウム酸化物は、酸化チタン1.0wt%〜5.0wt%、インジウム酸化物95.0wt%〜99.0wt%とすればよい。インジウム錫酸化物(ITO)の組成比は、酸化錫10.0wt%、インジウム酸化物90.0wt%とすればよい。インジウム亜鉛酸化物(IZO)の組成比は、酸化亜鉛10.7wt%、インジウム酸化物89.3wt%とすればよい。酸化チタンを含むインジウム錫酸化物の組成比は、酸化チタン5.0wt%、酸化錫10.0wt%、インジウム酸化物85.0wt%とすればよい。上記組成比は例であり、適宜その組成比の割合は設定すればよい。
また、透光性を有さない金属膜のような材料であっても膜厚を薄く(好ましくは、5nm〜30nm程度の厚さ)して光を透過可能な状態としておくことで、第1の電極層117から光を放射することが可能となる。また、第1の電極層117に用いることのできる金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、亜鉛、およびそれらの合金からなる導電膜、または窒化チタン、TiSiXNY、WSiX、窒化タングステン、WSiXNY、NbNなどの前記元素を主成分とする化合物材料からなる膜を用いることができる。
第1の電極層117は、ソース電極層又はドレイン電極層110aと電気的に接続すればよいので、その接続構造は本実施の形態に限定されない。ソース電極層又はドレイン電極層110a上に層間絶縁層となる絶縁層を形成し、配線層によって、第1の電極層117と電気的に接続する構造を用いてもよい。この場合、開口(コンタクトホール)を、絶縁層を除去して形成するのではなく、絶縁層に対して撥液性を有する物質をソース電極層又はドレイン電極層110a上に形成することもできる。その後、絶縁性材料を含む組成物を塗布法などで塗布すると、撥液性を有する物質の形成されている領域を除いた領域に絶縁層は形成される。
加熱、乾燥等によって絶縁層を固化して形成した後、撥液性を有する物質を除去し、開口を形成する。この開口を埋めるように配線層を形成し、この配線層に接するように第1の電極層117を形成する。この方法を用いると、エッチングによる開口部の形成が必要ないので工程が簡略化する効果がある。
また、発光した光を基板100側とは反対側に放射させる構造とする場合(上面放射型の表示パネルを作製する場合)には、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。他の方法としては、スパッタリング法により透明導電膜若しくは光反射性の導電膜を形成して、液滴吐出法によりマスクパターンを形成し、エッチング加工を組み合わせて第1の電極層117を形成しても良い。
第1の電極層117は、その表面が平坦化されるように、CMP法、ポリビニルアルコール系の多孔質体で拭浄し、研磨しても良い。またCMP法を用いた研磨後に、第1の電極層117の表面に紫外線照射、酸素プラズマ処理などを行ってもよい。
以上の工程により、基板100上に逆コプラナ型の薄膜トランジスタと第1の電極層117が接続された表示パネル用のTFT基板が完成する。
次に、絶縁層121(隔壁とも呼ばれる)を選択的に形成する。絶縁層121は、第1の電極層117上に開口部を有するように形成する。本実施の形態では、絶縁層121を全面に形成し、レジスト等のマスクによって、エッチングし加工する。絶縁層121を、直接選択的に形成できる液滴吐出法や印刷法などを用いて形成する場合は、エッチングによる加工は必ずしも必要はない。
絶縁層121は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂材料を用いることができる。アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成してもよい。絶縁層121は曲率半径が連続的に変化する形状が好ましく、上に形成される電界発光層122、第2の電極層123の被覆性が向上する。
表示パネル用のTFT基板である基板100の上に、発光素子を形成する(図8参照。)。
電界発光層122を形成する前に、大気圧中で200℃の熱処理を行い第1の電極層117、絶縁層121中若しくはその表面に吸着している水分を除去する。また、減圧下で200〜400℃、好ましくは250〜350℃に熱処理を行い、そのまま大気に晒さずに電界発光層122を真空蒸着法や、減圧下の液滴吐出法で形成することが好ましい。
電界発光層122として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はカラーフィルタ同様、液滴吐出法により形成することもでき(低分子または高分子材料など)、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。電界発光層122上に第2の電極層123を積層形成して、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する。
図示しないが、第2の電極層123を覆うようにしてパッシベーション膜を設けることは有効である。表示装置を構成する際に設けるパッシベーション膜は、単層構造でも多層構造でもよい。パッシベーション膜としては、窒化珪素(SiN)、酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CNX)を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層を用いることができる。例えば窒素含有炭素膜(CNX)、窒化珪素(SiN)のような積層、また有機材料を用いることも出来、スチレンポリマーなど高分子の積層でもよい。また、シロキサン材料(無機シロキサン、有機シロキサン)を用いてもよい。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い電界発光層の上方にも容易に成膜することができる。DLC膜は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザ蒸着法などで形成することができる。成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素系のガス(例えばCH4、C2H2、C6H6など)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。また、CN膜は反応ガスとしてC2H4ガスとN2ガスとを用いて形成すればよい。DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、電界発光層の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に電界発光層が酸化するといった問題を防止できる。
図9(B)に示すように、シール材136を形成し、封止基板145を用いて封止する。その後、ゲート電極層103と電気的に接続して形成されるゲート配線層に、フレキシブル配線基板を接続し、外部との電気的な接続をしても良い。これは、配線層111と電気的に接続して形成されるソース配線層も同様である。
素子を有する基板100と封止基板145の間には充填剤135を封入して封止する。充填剤の封入には、実施の形態3で示す液晶材料と同様に滴下法を用いることもできる。充填剤135の代わりに、窒素などの不活性ガスを充填してもよい。また、乾燥剤を表示装置内に設置することによって、発光素子の水分による劣化を防止することができる。乾燥剤の設置場所は、封止基板145側でも、素子を有する基板100側でもよく、シール材136が形成される領域に基板に凹部を形成して設置してもよい。また、封止基板145の駆動回路領域や配線領域など表示に寄与しない領域に対応する場所に設置すると、乾燥剤が不透明な物質であっても開口率を低下させることがない。充填剤135に吸湿性の材料を含むように形成し、乾燥剤の機能を持たせても良い。以上により、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する(図9参照。)。
また、表示装置内部と外部を電気的に接続するための端子電極層137に、異方性導電膜138によってFPC139が接着され、端子電極層137と電気的に接続する。
図9(A)に、表示装置の上面図を示す。図9(A)で示すように、画素領域150、走査線駆動領域151a、走査線駆動領域151b、接続領域153が、シール材136によって、基板100と封止基板145との間に封止され、基板100上にドライバICによって形成された信号線側駆動回路152が設けられている。駆動回路領域には、薄膜トランジスタ133、薄膜トランジスタ134、画素領域には、薄膜トランジスタ131、薄膜トランジスタ130がそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、ガラス基板で発光素子を封止した場合を示すが、封止の処理とは、発光素子を水分から保護するための処理であり、カバー材で機械的に封入する方法、熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂で封入する方法、金属酸化物や窒化物等のバリア能力が高い薄膜により封止する方法のいずれかを用いる。カバー材としては、ガラス、セラミックス、プラスチックもしくは金属を用いることができるが、カバー材側に光を放射させる場合は透光性でなければならない。また、カバー材と上記発光素子が形成された基板とは熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂等のシール材を用いて貼り合わせられ、熱処理又は紫外光照射処理によって樹脂を硬化させて密閉空間を形成する。この密閉空間の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を設けることも有効である。この吸湿材は、シール材の上に接して設けても良いし、発光素子よりの光を妨げないような、隔壁の上や周辺部に設けても良い。さらに、カバー材と発光素子の形成された基板との空間を熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂で充填することも可能である。この場合、熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を添加しておくことは有効である。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造を詳細に説明したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。また半導体層をSASや結晶性半導体を用いて作製した場合、一導電型を付与する不純物の添加によって不純物領域を形成することもできる。この場合、半導体層は濃度の異なる不純物領域を有していてもよい。例えば、半導体層のチャネル領域近傍、ゲート電極層と積層する領域は、低濃度不純物領域とし、その外側の領域を高濃度不純物領域としてもよい。
以上示したように、本実施の形態では、工程を簡略化することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種の構成物(パーツ)やマスク層を形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態について、図15乃至図19を用いて説明する。本実施の形態は、本発明を適用した、より簡略化した工程で自己整合的に低コストに作製することを目的とした逆コプラナ型の薄膜トランジスタを有する表示装置を作製する一例について説明する。図15(A)乃至18(A)は表示装置画素部の上面図であり、図15(B)乃至図18(B)は、図15(A)乃至18(A)を形製する各工程における線E−Fによる断面図である。図19(A)も表示装置の上面図であり、図19(B)は、図19(A)における線O−P(線U−Wを含む)による断面図である。なお表示素子として液晶材料を用いた液晶表示装置の例を示す。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態ではソース電極層、ドレイン電極層、容量配線層、他の配線層を作製する際、本発明を適用する。基板200上にゲート電極層203を形成し、ゲート電極層203を覆うゲート絶縁層202を形成する。ゲート絶縁層202は無機材料を含む。
本発明においては、基板200上に形成される光重合性反応基を含む有機層に光照射をする際に、裏面露光を用い、基板200側から、基板200を通過するように光を照射し、形成されている光重合性反応基を含む有機層を重合する。よって、基板200は、光重合性反応基を含む有機層を重合できるだけの光(光の波長、エネルギーなど)を透過する物質である必要がある。また上記透光性は、ゲート絶縁層202にも基板200と同様に必要である。反対に、ゲート電極層203は、裏面露光時に光を遮断するマスクとして機能するので、用いられる光に対して非透光性を有する必要がある。
ゲート電極層203は、CVD法やスパッタ法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。ゲート電極層203は、Ag、Au、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。また、単層構造でも複数層の構造でもよく、例えば、窒化タングステン膜とモリブデン(Mo)膜との2層構造としてもよいし、膜厚50nmのタングステン膜、膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造としてもよい。また、3層構造とする場合、第1の導電膜のタングステンに代えて窒化タングステンを用いてもよいし、第2の導電膜のアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜に代えてアルミニウムとチタンの合金膜(Al−Ti)を用いてもよいし、第3の導電膜の窒化チタン膜に代えてチタン膜を用いてもよい。
ゲート電極層203を形成するのにエッチングにより加工が必要な場合、マスクを形成し、ドライエッチングまたはウェットエッチングにより加工すればよい。ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することにより、電極層をテーパー形状にエッチングすることができる。なお、エッチング用ガスとしては、Cl2、BCl3、SiCl4もしくはCCl4などを代表とする塩素系ガス、CF4、SF6もしくはNF3などを代表とするフッ素系ガス又はO2を適宜用いることができる。
本実施の形態において、トランジスタのソース電極層及びドレイン電極層を、有機重合層を形成し、撥液処理を行うことによって自己整合的に形成する。また、有機重合層を、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に重合して形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによってソース電極層及びドレイン電極層を有機重合層上のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で表示装置などを作製することができる。
光重合性反応基を含む有機層の形成は、レジストマスクや蒸着マスクなどを用いてもよく、上記液滴吐出(噴出)法、印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷)、ディスペンサ法などの方法を組み合わせてもよい。本実施の形態のように、光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層を液滴吐出法により選択的に形成すると、作製工程がより簡略化する。
本実施の形態では、光重合性反応基を含む有機層201a及び光重合性反応基を含む有機層201bを液滴吐出法によって選択的に形成する。液滴吐出装置より、光重合性反応基を含む有機材料を有する液状の組成物を吐出し、光重合性反応基を含む有機層201a、光重合性反応基を含む有機層201bを形成する(図15参照。)。光重合性反応基を含む有機層201a、光重合性反応基を含む有機層201bは、乾燥、又は焼成によって固化したものである。本実施の形態では、ポリビニルシンナメートをジメチルホルムアミドに溶解した溶液を液滴吐出法によって吐出し、乾燥、又は加熱処理により膜状に固化することによって光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層を形成する。本明細書において膜として記載する液滴吐出法により形成される膜は、その形成条件によっては非常に薄膜である場合があり、非連続的な島状構造であるなど、膜として形態を保っていなくてもよい。
光重合性反応基を含む有機層201a、201bには、特定の溶剤に対して光照射部が難溶性(溶解しづらくなる)となる材料であればよい。例えば、シンナモイル基、シンナミリデン基、フェニレンジアクリレート基などを有する光二量化型樹脂や、ジアゾニウム塩やジアゾキサイドなどのジアゾ系化合物、ポリビニルアルコールなどの水酸基を有する樹脂とジアゾ系化合物の混合物や、アクリレートなどのビニル基を有し光照射により重合するモノマー、オリゴマーなどのように光照射により架橋、重合する材料を用いることができる。
透光性を有する基板200側より、光源223から、透光性を有する基板200を通過させて光224を、光重合性反応基を含む有機層201a、201bへ照射する(図16(A)(B)参照。)。光224は、透光性を有する基板200とゲート絶縁層202は透過するが、非透光性であるゲート電極層203は通過せず遮断される。よって、光重合性反応基を含む有機層201a、201bにおいて、ゲート電極層203と重畳する領域は非露光領域222a、222b、222cとなり、露光領域221a、221b、221c、221d、221eの光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層は光により改質される。本実施の形態では露光領域221a、221b、221c、221d、221eの光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層は架橋、重合し、有機溶剤に対して難溶性となる。光224は、光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層が反応し改質する波長及び強度の光とすればよく、本実施の形態では波長300nm〜350nmの紫外光を用いる。
光重合性反応基を含む有機層の非露光領域を有機溶剤によって除去して、有機重合層208a、208b、208cを形成する(図16(C)参照。)。図16(C)は図16(B)の次の工程である。有機溶剤としては、露光領域を溶解せずに、非露光領域のみを選択的に溶解し除去できるものを選択する。本実施の形態では、ジメチルホルムアミドに浸漬し、有機重合層208a、208b、208cを形成する。
次にぬれ性を制御するために加水分解基を有する有機シランを用いて撥液処理を行う。本実施の形態は、加水分解基を有する有機シランとしてヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisilazane:HMDS)を用いる。加水分解基を有する有機シラン膜224a、224b、224cは有機重合層よりも、ゲート絶縁層に密に吸着する。加水分解基を有する有機シランは、ソース電極層及びドレイン電極層の形成材料である導電性材料を含む組成物に対して撥液性を示すため、密に吸着するゲート絶縁層上の方が有機重合層208a、208b、208c表面より導電性材料を含む組成物に対して低いぬれ性を示す。図16では、加水分解基を有する有機シランが密に吸着していることを表すためにゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シラン膜224a、224b、224cを点線で示している。
非露光領域222a、非露光領域222b、非露光領域222cはソース電極層又はドレイン電極層、容量配線層の被形成領域である。本実施の形態ではソース電極層又はドレイン電極層及び容量配線層を液滴吐出法によって形成するので、非露光領域222a、非露光領域222b、非露光領域222c上に加水分解基を有する有機シラン膜が形成されないようにマスク層を形成する。マスク層は光重合性反応基を含む有機層と同じものを用いてもよい。
また、加水分解基を有する有機シラン膜を形成する前に、紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングなどを行うことが好ましい。紫外線オゾン処理や酸素(O2)アッシングによりゲート絶縁層上の有機物を分解し、ゲート絶縁層上に加水分解基を有する有機シランが吸着しやすくなるとともに、有機重合層に水酸基を導入し有機重合層のぬれ性を高めることができる。
その後、被形成領域である有機重合層208a、208b、208cに、液滴吐出装置207のノズルより、導電性材料を含む液滴を吐出する。吐出された液滴は、低ぬれ性領域であるゲート絶縁層上の加水分解基を有する有機シラン膜224a、224b、224cには付着せず、低ぬれ性領域よりぬれ性が高い高ぬれ性領域である有機重合層208a、208b、208c上に形成される。液滴が吐出されるノズルの吐出口の大きさや、吐出口の走査能力などによって導電性材料の吐出方法が、精密に制御できない場合であっても、被形成領域以外に撥液処理を施すことによって、液滴は、被形成領域のみに付着し、所望のパターンにソース電極層又はドレイン電極層204、205、容量配線層206が形成される(図17参照。)。被形成領域とその周囲の領域とで、ぬれ性が異なるので、液滴は低ぬれ性領域でははじかれ、よりぬれ性の高い形成領域に留まるからである。つまり、低ぬれ性領域によって液滴ははじかれるため、高ぬれ性領域と低ぬれ性領域の境界が隔壁があるかのような機能を果たす。よって、流動性を有する導電性材料を含む組成物でも高ぬれ性領域に留まるので、所望の形状にソース電極層及びドレイン電極層を形成することができる。
本発明を用いると、例えば微細な電極層などを形成したい場合、液滴の吐出口が多少大きくても、液滴が形成領域上で広がらず、形成領域のみに導電層を形成することができ、形成しない領域へ誤って形成することによるショート等の不良を防止することができる。本実施の形態のように、基板側からの光照射により物質表面の改質を行うと、制御性よく導電層を形成できるだけでなく、大面積を処理することができるため、生産性が向上する。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。本発明により、配線等が、小型化、薄膜化により密集、複雑に配置される設計であっても、制御性よく形成することができる。
ソース電極層及びドレイン電極層形成後に前処理として形成した加水分解基を有する有機シラン膜を残してもよいし、ソース電極層及びドレイン電極層を形成後に、不必要な部分は除去してしまってもよい。除去は、酸素等によるアッシング、エッチング、プラズマ処理などにより除去すればよい。本実施の形態では加水分解基を有する有機シラン膜224a、224b、224cを除去する。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
ソース電極層及びドレイン電極層、容量配線層を本実施の形態のように液滴吐出法によって形成する際の導電性材料としては、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。また、透光性を有するインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタンなどを組み合わせても良い。
ソース電極層又はドレイン電極層204及びソース電極層又はドレイン電極層205上に半導体層211を形成する。本実施の形態ではペンタセンを用いて半導体層211を形成する。上記工程において、本実施の形態における逆コプラナ型の薄膜トランジスタ220、容量225を作製することができる(図18参照。)。
また、半導体層を形成する前に、実施の形態1において図2を用いて説明したように半導体層の移動度向上を目的として加水分解基を有する有機シラン膜を半導体層形成領域に設けてもよい。半導体層形成領域に、加水分解基を有する有機シラン膜を形成する。例えば、半導体層としてペンタセンを用い、加水分解基を有する有機シランとしてオクタデシルトリメトキシシラン(ODS)を用いればよい。オクタデシルトリメトキシシランはペンタセンの移動度向上に効果的である。
薄膜トランジスタ220及び容量225上に絶縁層212、絶縁層213を形成する。絶縁層213は平坦化膜として機能する。
絶縁層212、絶縁層213としては酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ膜、ポリシラザン、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、低誘電率材料を用いることができる。
続いて、絶縁層212及び絶縁層213にソース電極層又はドレイン電極層205に達する開口を形成し、ソース電極層又はドレイン電極層205に接して、画素電極層235を形成する。画素電極層235は、前述した第1の電極層117と同様な材料を用いることができ、透過型の液晶表示パネルを作製する場合には、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。勿論、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)なども用いることができる。また、反射性を有する金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いることができる。
画素電極層235は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法または液滴吐出法などを用いて形成することができる。本実施の形態では、画素電極層235としてインジウム錫酸化物(ITO)を用いる。
次に、画素電極層235及び絶縁層213を覆うように、印刷法やスピンコート法により、配向膜と呼ばれる絶縁層231を形成する。なお、絶縁層231は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビングを行う。続いて、シール材282を液滴吐出法により画素を形成した周辺の領域に形成する。
その後、配向膜として機能する絶縁層233、対向電極として機能する導電層239、カラーフィルタとして機能する着色層234、偏光板237が設けられた対向基板236と、TFT基板である基板200とをスペーサ281を介して貼り合わせ、その空隙に液晶層232を設けることにより液晶表示パネルを作製することができる(図18及び図19参照。)。基板200の素子を有する面と反対側にも偏光板238が設けられている。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板236には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。なお、液晶層を形成する方法として、ディスペンサ式(滴下式)や、素子を有する基板200と対向基板236とを貼り合わせてから毛細管現象を用いて液晶を注入するディップ式(汲み上げ式)を用いることができる。
ディスペンサ方式を採用した液晶滴下法においては、シール材で閉ループを形成し、その中にヘッドより液晶を1回若しくは複数回滴下する。液晶材料の粘性が高い場合は、連続的に吐出され、繋がったまま被形成領域に付着する。一方、液晶材料の粘性が低い場合には、間欠的に吐出され液滴が滴下される。そのとき、シール材と液晶とが反応することを防ぐため、バリア層を設ける。続いて、真空中で基板を貼り合わせ、その後紫外線硬化を行って、液晶が充填された状態とする。またTFT基板側にシール材を形成し、液晶を滴下してもよい。
スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも良いが、本実施の形態では基板全面に樹脂膜を形成した後これをエッチング加工して形成する方法を採用した。このようなスペーサの材料を、スピナーで塗布した後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成する。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペーサは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせることができるが、好ましくは、スペーサの形状は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側の基板を合わせたときに液晶表示装置としての機械的な強度を確保することができる。形状は円錐状、角錐状などを用いることができ、特別な限定はない。
以上の工程で形成された表示装置内部と外部の配線基板を接続するために接続部を形成する。大気圧又は大気圧近傍下で、酸素ガスを用いたアッシング処理により、接続部の絶縁体層を除去する。この処理は、酸素ガスと、水素、CF4、NF3、H2O、CHF3から選択された一つ又は複数とを用いて行う。本工程では、静電気による損傷や破壊を防止するために、対向基板を用いて封止した後に、アッシング処理を行っているが、静電気による影響が少ない場合には、どのタイミングで行っても構わない。
続いて、画素部と電気的に接続されている端子電極層287を、異方性導電体層285を介して、接続用の配線基板であるFPC286を設ける。FPC286は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担う。上記工程を経て、表示機能を有する液晶表示装置を作製することができる。
図19(A)に、液晶表示装置の上面図を示す。図19(A)で示すように、画素領域290、走査線駆動領域291a、走査線駆動領域291bが、シール材282によって、基板200と対向基板236との間に封止され、基板200上にドライバICによって形成された信号線側駆動回路292が設けられている。駆動領域には薄膜トランジスタ283及び薄膜トランジスタ284を有する駆動回路が設けられている。
本実施の形態における周辺駆動回路は薄膜トランジスタ283及び薄膜トランジスタ284は、nチャネル型薄膜トランジスタであるので、薄膜トランジスタ283及び薄膜トランジスタ284で構成されるNMOSの回路が設けられている。
本実施の形態では、駆動回路領域において、NMOS構成を用いてインバーターとして機能させている。このようにPMOSのみ、NMOSの構成の場合においては、一部のTFTのゲート電極層とソース電極層又はドレイン電極層とを接続させる。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造としたが、ダブルゲート構造でもよく、より複数のマルチゲート構造でもよい。また半導体層をSASや結晶性半導体を用いて作製した場合、一導電型を付与する不純物の添加によって不純物領域を形成することもできる。この場合、半導体層は濃度の異なる不純物領域を有していてもよい。例えば、半導体層のチャネル領域近傍、ゲート電極層と積層する領域は、低濃度不純物領域とし、その外側の領域を高濃度不純物領域としてもよい。
以上示したように、本実施の形態では、工程を簡略化することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種の構成物(パーツ)やマスク層を形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
(実施の形態4)
本発明を適用して自己整合的に薄膜トランジスタを形成し、該薄膜トランジスタを用いて表示装置を形成することができるが、発光素子、及び該発光素子を駆動するトランジスタを用いた場合、該発光素子から発せられる光は、下面放射、上面放射、両面放射のいずれかを行う。ここでは、それぞれの場合に応じた発光素子の積層構造について、図11を用いて説明する。本実施の形態では、より簡略化した工程で低コストに作製することを目的とした表示装置の一例について説明する。
本実施の形態では、実施の形態1で作製した逆コプラナ型の薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ461、薄膜トランジスタ471、薄膜トランジスタ481を用いる。薄膜トランジスタ481は、透光性を有する基板480上に設けられ、ゲート電極層493、ゲート絶縁層497、半導体層494、ソース電極層又はドレイン電極層492a、ソース電極層又はドレイン電極層492bにより形成される。ゲート絶縁層497は無機材料を含む。薄膜トランジスタ481を覆うように隔壁として機能する絶縁層498が設けられている。有機重合層491a、有機重合層491bは、ゲート電極層493をマスクとした裏面露光によって光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成する。ソース電極層又はドレイン電極層492a、ソース電極層又はドレイン電極層492bは有機重合層491a、有機重合層491b及びゲート絶縁層497上に加水分解基を有する有機シラン膜を形成し、有機重合層491a、有機重合層491bよりゲート絶縁層497の方がより撥液性を高める処理をした後、導電性材料を含む組成物を吐出して自己整合的に形成する。
まず、基板480側に放射する場合、つまり下面放射を行う場合について、図11(A)を用いて説明する。この場合、薄膜トランジスタ481に電気的に接続するように、ソース電極層又はドレイン電極層492bに接して、第1の電極層484、電界発光層485、第2の電極層486が順に積層される。光が透過する基板480は少なくとも可視領域の光に対して透光性を有する必要がある。次に、基板460と反対側に放射する場合、つまり上面放射を行う場合について、図11(B)を用いて説明する。薄膜トランジスタ461は、前述した薄膜トランジスタの同様に形成することができる。
薄膜トランジスタ461に電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層462が第1の電極層463と接し、電気的に接続する。第1の電極層463、電界発光層464、第2の電極層465が順に積層される。ソース電極層又はドレイン電極層462は反射性を有する金属層であり、発光素子から放射される光を矢印の上面に反射する。ソース電極層又はドレイン電極層462は第1の電極層463と積層する構造となっているので、第1の電極層463に透光性の材料を用いて、光が透過しても、該光はソース電極層又はドレイン電極層462において反射され、基板460と反対側に放射する。もちろん第1の電極層463を、反射性を有する金属膜を用いて形成してもよい。発光素子から放出する光は第2の電極層465を透過して放出されるので、第2の電極層465は、少なくとも可視領域において透光性を有する材料で形成する。最後に、光が基板470側とその反対側の両側に放射する場合、つまり両面放射を行う場合について、図11(C)を用いて説明する。薄膜トランジスタ471もチャネル保護型の薄膜トランジスタである。薄膜トランジスタ471の半導体層に電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層477に第1の電極層472が電気的に接続している。第1の電極層472、電界発光層473、第2の電極層474が順に積層される。このとき、第1の電極層472と第2の電極層474のどちらも少なくとも可視領域において透光性を有する材料、又は光を透過できる厚さで形成すると、両面放射が実現する。この場合、光が透過する絶縁層や基板470も少なくとも可視領域の光に対して透光性を有する必要がある。
本実施の形態において適用できる発光素子の形態を図12に示す。図12は発光素子の素子構造であり、第1の電極層870と第2の電極層850との間に、有機化合物と無機化合物を混合してなる電界発光層860が挟持されている発光素子である。電界発光層860は、図示した通り、第1の層804、第2の層803、第3の層802から構成されている。
まず、第1の層804は、第2の層803にホールを輸送する機能を担う層であり、少なくとも第1の有機化合物と、第1の有機化合物に対して電子受容性を示す第1の無機化合物とを含む構成である。重要なのは、単に第1の有機化合物と第1の無機化合物が混ざり合っているのではなく、第1の無機化合物が第1の有機化合物に対して電子受容性を示す点である。このような構成とすることで、本来内在的なキャリアをほとんど有さない第1の有機化合物に多くのホールキャリアが発生し、極めて優れたホール注入性、ホール輸送性を示す。
したがって第1の層804は、無機化合物を混合することによって得られると考えられている効果(耐熱性の向上など)だけでなく、優れた導電性(第1の層804においては特に、ホール注入性および輸送性)をも得ることができる。このことは、互いに電子的な相互作用を及ぼさない有機化合物と無機化合物を単に混合した従来のホール輸送層では、得られない効果である。この効果により、従来よりも駆動電圧を低くすることができる。また、駆動電圧の上昇を招くことなく第1の層804を厚くすることができるため、ゴミ等に起因する素子の短絡も抑制することができる。
ところで、上述したように、第1の有機化合物にはホールキャリアが発生するため、第1の有機化合物としてはホール輸送性の有機化合物が好ましい。ホール輸送性の有機化合物としては、例えば、フタロシアニン(略称:H2Pc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略称:VOPc)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、1,3,5−トリス[N,N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、4,4’−ビス{N−[4−ジ(m−トリル)アミノ]フェニル−N−フェニルアミノ}ビフェニル(略称:DNTPD)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)などが挙げられるが、これらに限定されることはない。また、上述した化合物の中でも、TDATA、MTDATA、m−MTDAB、TPD、NPB、DNTPD、TCTAなどに代表される芳香族アミン化合物は、ホールキャリアを発生しやすく、第1の有機化合物として好適な化合物群である。
一方、第1の無機化合物は、第1の有機化合物から電子を受け取りやすいものであれば何であってもよく、種々の金属酸化物または金属窒化物が可能であるが、周期表第4族乃至第12族のいずれかの遷移金属酸化物が電子受容性を示しやすく好適である。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化レニウム、酸化ルテニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。また、上述した金属酸化物の中でも、周期表第4族乃至第8族のいずれかの遷移金属酸化物は電子受容性の高いものが多く、好ましい一群である。特に酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化レニウムは真空蒸着が可能で扱いやすいため、好適である。
なお、第1の層804は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。
次に、第3の層802について説明する。第3の層802は、第2の層803に電子を輸送する機能を担う層であり、少なくとも第3の有機化合物と、第3の有機化合物に対して電子供与性を示す第3の無機化合物とを含む構成である。重要なのは、単に第3の有機化合物と第3の無機化合物が混ざり合っているのではなく、第3の無機化合物が第3の有機化合物に対して電子供与性を示す点である。このような構成とすることで、本来内在的なキャリアをほとんど有さない第3の有機化合物に多くの電子キャリアが発生し、極めて優れた電子注入性、電子輸送性を示す。
したがって第3の層802は、無機化合物を混合することによって得られると考えられている効果(耐熱性の向上など)だけでなく、優れた導電性(第3の層802においては特に、電子注入性および輸送性)をも得ることができる。このことは、互いに電子的な相互作用を及ぼさない有機化合物と無機化合物を単に混合した従来の電子輸送層では、得られない効果である。この効果により、従来よりも駆動電圧を低くすることができる。また、駆動電圧の上昇を招くことなく第3の層802を厚くすることができるため、ゴミ等に起因する素子の短絡も抑制することができる。
ところで、上述したように、第3の有機化合物には電子キャリアが発生するため、第3の有機化合物としては電子輸送性の有機化合物が好ましい。電子輸送性の有機化合物としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)−トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−ビフェニリル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)などが挙げられるが、これらに限定されることはない。また、上述した化合物の中でも、Alq3、Almq3、BeBq2、BAlq、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2などに代表される芳香環を含むキレート配位子を有するキレート金属錯体や、BPhen、BCPなどに代表されるフェナントロリン骨格を有する有機化合物や、PBD、OXD−7などに代表されるオキサジアゾール骨格を有する有機化合物は、電子キャリアを発生しやすく、第3の有機化合物として好適な化合物群である。
一方、第3の無機化合物は、第3の有機化合物に電子を与えやすいものであれば何であってもよく、種々の金属酸化物または金属窒化物が可能であるが、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類金属酸化物、アルカリ金属窒化物、アルカリ土類金属窒化物、希土類金属窒化物が電子供与性を示しやすく好適である。具体的には、酸化リチウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化エルビウム、窒化リチウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウム、窒化イットリウム、窒化ランタンなどが挙げられる。特に酸化リチウム、酸化バリウム、窒化リチウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウムは真空蒸着が可能で扱いやすいため、好適である。
なお、第3の層802は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。
次に、第2の層803について説明する。第2の層803は発光機能を担う層であり、発光性の第2の有機化合物を含む。また、第2の無機化合物を含む構成であってもよい。第2の層803は、種々の発光性の有機化合物、無機化合物を用いて形成することができる。ただし、第2の層803は、第1の層804や第3の層802に比べて電流が流れにくいと考えられるため、その膜厚は10nm〜100nm程度が好ましい。
第2の有機化合物としては、発光性の有機化合物であれば特に限定されることはなく、例えば、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、クマリン30、クマリン6、クマリン545、クマリン545T、ペリレン、ルブレン、ペリフランテン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン(略称:TBP)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、5,12−ジフェニルテトラセン、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−[p−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−ピラン(略称:DCM1)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−[2−(ジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCM2)、4−(ジシアノメチレン)−2,6−ビス[p−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−ピラン(略称:BisDCM)等が挙げられる。また、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(ピコリナート)(略称:FIrpic)、ビス{2−[3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジナト−N,C2’}イリジウム(ピコリナート)(略称:Ir(CF3ppy)2(pic))、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(略称:Ir(ppy)3)、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(ppy)2(acac))、ビス[2−(2’−チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(thp)2(acac))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(pq)2(acac))、ビス[2−(2’−ベンゾチエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(btp)2(acac))などの燐光を放出できる化合物用いることもできる。
第2の層803を一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項発光励起材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
また、第2の層803においては、上述した発光を示す第2の有機化合物だけでなく、さらに他の有機化合物が添加されていてもよい。添加できる有機化合物としては、例えば、先に述べたTDATA、MTDATA、m−MTDAB、TPD、NPB、DNTPD、TCTA、Alq3、Almq3、BeBq2、BAlq、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2、BPhen、BCP、PBD、OXD−7、TPBI、TAZ、p−EtTAZ、DNA、t−BuDNA、DPVBiなどの他、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)などを用いることができるが、これらに限定されることはない。なお、このように第2の有機化合物以外に添加する有機化合物は、第2の有機化合物を効率良く発光させるため、第2の有機化合物の励起エネルギーよりも大きい励起エネルギーを有し、かつ第2の有機化合物よりも多く添加されていることが好ましい(それにより、第2の有機化合物の濃度消光を防ぐことができる)。あるいはまた、他の機能として、第2の有機化合物と共に発光を示してもよい(それにより、白色発光なども可能となる)。
第2の層803は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルターを設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルターを設けることで、従来必要であるとされていた円偏光板などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減することができる。
第2の層803で用いることのできる材料は低分子系有機発光材料でも高分子系有機発光材料でもよい。高分子系有機発光材料は低分子系に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2’−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
前記第2の無機化合物としては、第2の有機化合物の発光を消光しにくい無機化合物であれば何であってもよく、種々の金属酸化物や金属窒化物を用いることができる。特に、周期表第13族または第14族の金属酸化物は、第2の有機化合物の発光を消光しにくいため好ましく、具体的には酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウムが好適である。ただし、これらに限定されることはない。
なお、第2の層803は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。発光層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極層を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
上記のような材料で形成した発光素子は、順方向にバイアスすることで発光する。発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式、若しくはアクティブマトリクス方式で駆動することができる。いずれにしても、個々の画素は、ある特定のタイミングで順方向バイアスを印加して発光させることとなるが、ある一定期間は非発光状態となっている。この非発光時間に逆方向のバイアスを印加することで発光素子の信頼性を向上させることができる。発光素子では、一定駆動条件下で発光強度が低下する劣化や、画素内で非発光領域が拡大して見かけ上輝度が低下する劣化モードがあるが、順方向及び逆方向にバイアスを印加する交流的な駆動を行うことで、劣化の進行を遅くすることができ、発光表示装置の信頼性を向上させることができる。また、デジタル駆動、アナログ駆動どちらでも適用可能である。
よって、封止基板にカラーフィルタ(着色層)を形成してもよい。カラーフィルタ(着色層)は、蒸着法や液滴吐出法によって形成することができ、カラーフィルタ(着色層)を用いると、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルタ(着色層)により、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードなピークが鋭いピークになるように補正できるからである。
単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルタや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタ(着色層)や色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に形成し、基板へ張り合わせればよい。
もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
第1の電極層870及び第2の電極層850は仕事関数を考慮して材料を選択する必要があり、そして第1の電極層870及び第2の電極層850は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。駆動用薄膜トランジスタの極性がpチャネル型である場合、図12(A)のように第1の電極層870を陽極、第2の電極層850を陰極とするとよい。また、駆動用薄膜トランジスタの極性がnチャネル型である場合、図12(B)のように、第1の電極層870を陰極、第2の電極層850を陽極とすると好ましい。第1の電極層870および第2の電極層850に用いることのできる材料について述べる。第1の電極層870、第2の電極層850が陽極として機能する場合は仕事関数の大きい材料(具体的には4.5eV以上の材料)が好ましく、第1の電極層870、第2の電極層850が陰極として機能する場合は仕事関数の小さい材料(具体的には3.5eV以下の材料)が好ましい。しかしながら、第1の層804のホール注入・輸送特性や、第3の層802の電子注入・輸送特性が優れているため、第1の電極層870、第2の電極層850共に、ほとんど仕事関数の制限を受けることなく、種々の材料を用いることができる。
図12(A)、(B)における発光素子は、第1の電極層870より光を取り出す構造のため、第2の電極層850は、必ずしも光透光性を有する必要はない。第2の電極層850としては、Ti、窒化チタン、TiSiXNY、Ni、W、WSiX、窒化タングステン、WSiXNY、NbN、Cr、Pt、Zn、Sn、In、Ta、Al、Cu、Au、Ag、Mg、Ca、LiまたはMoから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料を主成分とする膜またはそれらの積層膜を総膜厚100nm〜800nmの範囲で用いればよい。
第2の電極層850は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法または液滴吐出法などを用いて形成することができる。
また、第2の電極層850に第1の電極層870で用いる材料のような透光性を有する導電性材料を用いると、第2の電極層850からも光を取り出す構造となり、発光素子から放射される光は、第1の電極層870と第2の電極層850との両方より放射される両面放射構造とすることができる。
なお、第1の電極層870や第2の電極層850の種類を変えることで、本発明の発光素子は様々なバリエーションを有する。
図12(B)は、電界発光層860が、第1の電極層870側から第3の層802、第2の層803、第1の層804の順で構成されているケースである。
以上で述べたように、本発明の発光素子は、第1の電極層870と第2の電極層850との間に挟持された層が、有機化合物と無機化合物が複合された層を含む電界発光層860から成っている。そして、有機化合物と無機化合物を混合することにより、それぞれ単独では得られない高いキャリア注入性、キャリア輸送性という機能が得られる層(すなわち、第1の層804および第3の層802)が設けられている有機及び無機複合型の発光素子である。また、上記第1の層804、第3の層802は、第1の電極層870側に設けられる場合、特に有機化合物と無機化合物が複合された層である必要があり、第2の電極層850側に設けられる場合、有機化合物、無機化合物のみであってもよい。
なお、電界発光層860は有機化合物と無機化合物が混合された層であるが、その形成方法としては種々の手法を用いることができる。例えば、有機化合物と無機化合物の両方を抵抗加熱により蒸発させ、共蒸着する手法が挙げられる。その他、有機化合物を抵抗加熱により蒸発させる一方で、無機化合物をエレクトロンビーム(EB)により蒸発させ、共蒸着してもよい。また、有機化合物を抵抗加熱により蒸発させると同時に、無機化合物をスパッタリングし、両方を同時に堆積する手法も挙げられる。その他、湿式法により成膜してもよい。
また、第1の電極層870および第2の電極層850に関しても同様に、抵抗加熱による蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング、湿式法などを用いることができる。
図12(C)は、図12(A)において、第1の電極層870に反射性を有する電極層を用い、第2の電極層850に透光性を有する電極層を用いており、発光素子より放射された光は第1の電極層870で反射され、第2の電極層850を透過して放射される。同様に図12(D)は、図12(B)において、第1の電極層870に反射性を有する電極層を用い、第2の電極層850に透光性を有する電極層を用いており、発光素子より放射された光は第1の電極層870で反射され、第2の電極層850を透過して放射される。本実施の形態は、実施の形態1又は実施の形態3それぞれと適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の表示装置の有する発光素子に適用することのできる他の構成を、図13及び図14を用いて説明する。
エレクトロルミネセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。前者は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた電界発光層を有し、後者は、発光材料の薄膜からなる電界発光層を有している点に違いはあるが、高電界で加速された電子を必要とする点では共通である。なお、得られる発光のメカニズムとしては、ドナー準位とアクセプター準位を利用するドナー−アクセプター再結合型発光と、金属イオンの内殻電子遷移を利用する局在型発光とがある。一般的に、分散型無機ELではドナー−アクセプター再結合型発光、薄膜型無機EL素子では局在型発光である場合が多い。
本発明で用いることのできる発光材料は、母体材料と発光中心となる不純物元素とで構成される。含有させる不純物元素を変化させることで、様々な色の発光を得ることができる。発光材料の作製方法としては、固相法や液相法(共沈法)などの様々な方法を用いることができる。また、噴霧熱分解法、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる。
固相法は、母体材料と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を秤量し、乳鉢で混合、電気炉で加熱、焼成を行い反応させ、母体材料に不純物元素を含有させる方法である。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。比較的高温での焼成を必要とするが、簡単な方法であるため、生産性がよく大量生産に適している。
液相法(共沈法)は、母体材料又は母体材料を含む化合物と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を溶液中で反応させ、乾燥させた後、焼成を行う方法である。発光材料の粒子が均一に分布し、粒径が小さく低い焼成温度でも反応が進むことができる。
発光材料に用いる母体材料としては、硫化物、酸化物、窒化物を用いることができる。硫化物としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化イットリウム(Y2S3)、硫化ガリウム(Ga2S3)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)等を用いることができる。また、酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y2O3)等を用いることができる。また、窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)等を用いることができる。さらに、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)等も用いることができ、硫化カルシウム−ガリウム(CaGa2S4)、硫化ストロンチウム−ガリウム(SrGa2S4)、硫化バリウム−ガリウム(BaGa2S4)、等の3元系の混晶であってもよい。
局在型発光の発光中心として、マンガン(Mn)、銅(Cu)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、ユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)などを用いることができる。なお、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲン元素が添加されていてもよい。上記ハロゲン元素は電荷補償として用いることができる。
一方、ドナー−アクセプター再結合型発光の発光中心として、ドナー準位を形成する第1の不純物元素及びアクセプター準位を形成する第2の不純物元素を含む発光材料を用いることができる。第1の不純物元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)等を用いることができる。第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)等を用いることができる。
ドナー−アクセプター再結合型発光の発光材料を固相法を用いて合成する場合、母体材料と、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物と、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱、焼成を行う。母体材料としては、上述した母体材料を用いることができ、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物としては、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、硫化アルミニウム(Al2S3)等を用いることができ、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、硫化銅(Cu2S)、硫化銀(Ag2S)等を用いることができる。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。
また、固相反応を利用する場合の不純物元素として、第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物を組み合わせて用いてもよい。この場合、不純物元素が拡散されやすく、固相反応が進みやすくなるため、均一な発光材料を得ることができる。さらに、余分な不純物元素が入らないため、純度の高い発光材料が得ることができる。第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物としては、例えば、塩化銅(CuCl)、塩化銀(AgCl)等を用いることができる。
なお、これらの不純物元素の濃度は、母体材料に対して0.01〜10atom%であればよく、好ましくは0.05〜5atom%の範囲である。
薄膜型無機EL素子の場合、電界発光層は、上記発光材料を含む層であり、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子層エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。
図13(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる薄膜型無機EL素子の一例を示す。図13(A)乃至(C)において、発光素子は、第1の電極層350、電界発光層352、第2の電極層353を含む。
図13(B)及び図13(C)に示す発光素子は、図13(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図13(B)に示す発光素子は、第1の電極層350と電界発光層352との間に絶縁層354を有し、図13(C)に示す発光素子は、第1の電極層350と電界発光層352との間に絶縁層354a、第2の電極層353と電界発光層352との間に絶縁層354bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を挟持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図13(B)では第1の電極層350に接するように絶縁層354が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層353に接するように絶縁層354を設けてもよい。
分散型無機EL素子の場合、粒子状の発光材料をバインダ中に分散させ膜状の電界発光層を形成する。発光材料の作製方法によって、十分に所望の大きさの粒子が得られない場合は、乳鉢等で粉砕などによって粒子状に加工すればよい。バインダとは、粒状の発光材料を分散した状態で固定し、電界発光層としての形状に保持するための物質である。発光材料は、バインダによって電界発光層中に均一に分散し固定される。
分散型無機EL素子の場合、電界発光層の形成方法は、選択的に電界発光層を形成できる液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷など)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは、10〜1000nmの範囲である。また、発光材料及びバインダを含む電界発光層において、発光材料の割合は50wt%以上80wt%以下とするよい。
図14(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる分散型無機EL素子の一例を示す。図14(A)における発光素子は、第1の電極層360、電界発光層362、第2の電極層363の積層構造を有し、電界発光層362中にバインダによって保持された発光材料361を含む。
本実施の形態に用いることのできるバインダとしては、絶縁材料を用いることができ、有機材料や無機材料を用いることができ、有機材料及び無機材料の混合材料を用いてもよい。有機絶縁材料としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。また、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オキサゾール樹脂(ポリベンゾオキサゾール)等の樹脂材料を用いてもよい。これらの樹脂に、チタン酸バリウム(BaTiO3)やチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。
バインダに含まれる無機絶縁材料としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸素及び窒素を含む珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸素及び窒素を含むアルミニウムまたは酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタン(TiO2)、BaTiO3、SrTiO3、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ニオブ酸鉛(PbNbO3)、酸化タンタル(Ta2O5)、タンタル酸バリウム(BaTa2O6)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、ZnSその他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。有機材料に、誘電率の高い無機材料を含ませる(添加等によって)ことによって、発光材料及びバインダよりなる電界発光層の誘電率をより制御することができ、より誘電率を大きくすることができる。
作製工程において、発光材料はバインダを含む溶液中に分散されるが本実施の形態に用いることのできるバインダを含む溶液の溶媒としては、バインダ材料が溶解し、電界発光層を形成する方法(各種ウエットプロセス)及び所望の膜厚に適した粘度の溶液を作製できるような溶媒を適宜選択すればよい。有機溶媒等を用いることができ、例えばバインダとしてシロキサン樹脂を用いる場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEAともいう)、3−メトキシ−3メチル−1−ブタノール(MMBともいう)などを用いることができる。
図14(B)及び図14(C)に示す発光素子は、図14(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図14(B)に示す発光素子は、第1の電極層360と電界発光層362との間に絶縁層364を有し、図14(C)に示す発光素子は、第1の電極層360と電界発光層362との間に絶縁層364a、第2の電極層363と電界発光層362との間に絶縁層364bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を挟持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図14(B)では第1の電極層360に接するように絶縁層364が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層363に接するように絶縁層364を設けてもよい。
図13における絶縁層354、図14における絶縁層364のような絶縁層は、特に限定されることはないが、絶縁耐圧が高く、緻密な膜質であることが好ましく、さらには、誘電率が高いことが好ましい。例えば、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等やこれらの混合膜又は2種以上の積層膜を用いることができる。これらの絶縁膜は、スパッタリング、蒸着、CVD等により成膜することができる。また、絶縁層はこれら絶縁材料の粒子をバインダ中に分散して成膜してもよい。バインダ材料は、電界発光層に含まれるバインダと同様な材料、方法を用いて形成すればよい。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは10〜1000nmの範囲である。
本実施の形態で示す発光素子は、電界発光層を挟持する一対の電極層間に電圧を印加することで発光が得られるが、直流駆動又は交流駆動のいずれにおいても動作することができる。
本実施の形態は、実施の形態1又は実施の形態2それぞれと適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態2乃至5によって作製される表示パネルに駆動用のドライバ回路を実装する態様について説明する。本実施の形態では、より簡略化した工程で低コストに作製することを目的とした表示装置の一例について説明する。
まず、COG方式を採用した表示装置について、図23(A)を用いて説明する。基板2700上には、文字や画像などの情報を表示する画素部2701が設けられる。複数の駆動回路が設けられた基板を、矩形状に分断し、分断後の駆動回路(ドライバICとも表記)2751は、基板2700上に実装される。図23(A)は複数のドライバIC2751、ドライバIC2751の先にFPC2750を実装する形態を示す。また、分割する大きさを画素部の信号線側の辺の長さとほぼ同じにし、単数のドライバICの先にテープを実装してもよい。
また、TAB方式を採用してもよく、その場合は、図23(B)で示すように複数のテープを貼り付けて、該テープにドライバICを実装すればよい。COG方式の場合と同様に、単数のテープに単数のドライバICを実装してもよく、この場合には、強度の問題から、ドライバICを固定する金属片等を一緒に貼り付けるとよい。
これらの表示パネルに実装されるドライバICは、生産性を向上させる観点から、一辺が300mmから1000mm、さらには1000mm以上の一辺を有する矩形状の基板上に複数個作り込むとよい。
つまり、基板上に駆動回路部と入出力端子を一つのユニットとする回路パターンを複数個形成し、最後に分割して取り出せばよい。ドライバICの長辺の長さは、画素部の一辺の長さや画素ピッチを考慮して、長辺が15〜80mm、短辺が1〜6mmの矩形状に形成してもよいし、画素領域の一辺、又は画素部の一辺と各駆動回路の一辺とを足した長さに形成してもよい。
ドライバICのICチップに対する外形寸法の優位性は長辺の長さにあり、長辺が15〜80mmで形成されたドライバICを用いると、画素部に対応して実装するのに必要な数がICチップを用いる場合よりも少なくて済み、製造上の歩留まりを向上させることができる。また、ガラス基板上にドライバICを形成すると、母体として用いる基板の形状に限定されないので生産性を損なうことがない。これは、円形のシリコンウエハからICチップを取り出す場合と比較すると、大きな優位点である。
また、図22(B)のように走査線側駆動回路3702は基板上に一体形成される場合、画素部3701の外側の領域には、信号線側の駆動回路が形成されたドライバICが実装される。これらのドライバICは、信号線側の駆動回路である。RGBフルカラーに対応した画素領域を形成するためには、XGAクラスで信号線の本数が3072本必要であり、UXGAクラスでは4800本が必要となる。このような本数で形成された信号線は、画素部3701の端部で数ブロック毎に区分して引出線を形成し、ドライバICの出力端子のピッチに合わせて集められる。
ドライバICは、基板上に形成された結晶質半導体により形成されることが好適であり、該結晶質半導体は連続発光のレーザ光を照射することで形成されることが好適である。従って、当該レーザ光を発生させる発振器としては、連続発光の固体レーザ又は気体レーザを用いる。連続発光のレーザを用いると、結晶欠陥が少なく、大粒径の多結晶半導体層を用いて、トランジスタを作成することが可能となる。また移動度や応答速度が良好なために高速駆動が可能で、従来よりも素子の動作周波数を向上させることができ、特性バラツキが少ないために高い信頼性を得ることができる。なお、さらなる動作周波数の向上を目的として、トランジスタのチャネル長方向とレーザ光の走査方向と一致させるとよい。これは、連続発光レーザによるレーザ結晶化工程では、トランジスタのチャネル長方向とレーザ光の基板に対する走査方向とが概ね並行(好ましくは−30度以上30度以下)であるときに、最も高い移動度が得られるためである。なおチャネル長方向とは、チャネル形成領域において、電流が流れる方向、換言すると電荷が移動する方向と一致する。このように作製したトランジスタは、結晶粒がチャネル方向に延在する多結晶半導体層によって構成される活性層を有し、このことは結晶粒界が概ねチャネル方向に沿って形成されていることを意味する。
レーザ結晶化を行うには、レーザ光の大幅な絞り込みを行うことが好ましく、そのレーザ光の形状(ビームスポット)の幅は、ドライバICの短辺の同じ幅の1mm以上3mm以下程度とすることがよい。また、被照射体に対して、十分に且つ効率的なエネルギー密度を確保するために、レーザ光の照射領域は、線状であることが好ましい。但し、ここでいう線状とは、厳密な意味で線を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形もしくは長楕円形を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好ましくは10以上10000以下)のものを指す。このように、レーザ光のレーザ光の形状(ビームスポット)の幅をドライバICの短辺と同じ長さとすることで、生産性を向上させた表示装置の作製方法を提供することができる。
図23(A)、(B)のように走査線側駆動回路及び信号線側駆動回路の両方として、ドライバICを実装してもよい。その場合には、走査線側と信号線側で用いるドライバICの仕様を異なるものにするとよい。
画素領域は、信号線と走査線が交差してマトリクスを形成し、各交差部に対応してトランジスタが配置される。本発明は、画素領域に配置されるトランジスタとして、非晶質半導体又はセミアモルファス半導体をチャネル部としたTFTを用いることを特徴とする。非晶質半導体は、プラズマCVD法やスパッタリング法等の方法により形成する。セミアモルファス半導体は、プラズマCVD法で300℃以下の温度で形成することが可能であり、例えば、外寸550×650mmの無アルカリガラス基板であっても、トランジスタを形成するのに必要な膜厚を短時間で形成するという特徴を有する。このような製造技術の特徴は、大画面の表示装置を作製する上で有効である。また、セミアモルファスTFTは、SASでチャネル形成領域を構成することにより2〜10cm2/V・secの電界効果移動度を得ることができる。また本発明を用いると、パターンを所望の形状に制御性よく形成することができるので、このような微細な配線もショート等の不良が生じることなく安定的に形成することができる。画素を十分機能させるのに必要な電気特性を有するTFTを形成できる。従って、このTFTを画素のスイッチング用素子や、走査線側の駆動回路を構成する素子として用いることができる。従って、システムオンパネル化を実現した表示パネルを作製することができる。
半導体層をSASで形成したTFTを用いることにより、走査線側駆動回路も基板上に一体形成することができ、半導体層をASで形成したTFTを用いる場合には、走査線側駆動回路及び信号線側駆動回路の両方をドライバICで実装するとよい。
その場合には、走査線側と信号線側で用いるドライバICの仕様を異なるものにすることが好適である。例えば、走査線側のドライバICを構成するトランジスタには30V程度の耐圧が要求されるものの、駆動周波数は100kHz以下であり、比較的高速動作は要求されない。従って、走査線側のドライバICを構成するトランジスタのチャネル長(L)は十分大きく設定することが好適である。一方、信号線側のドライバICのトランジスタには、12V程度の耐圧があれば十分であるが、駆動周波数は3Vにて65MHz程度であり、高速動作が要求される。そのため、ドライバICを構成するトランジスタのチャネル長などはミクロンルールで設定することが好適である。本発明を用いると、微細なパターン形成が制御性よくできるので、このようなミクロンルールにも十分に対応することが可能である。
ドライバICの実装方法は、特に限定されるものではなく、COG方法やワイヤボンディング方法、或いはTAB方法を用いることができる。
ドライバICの厚さは、対向基板と同じ厚さとすることで、両者の高さはほぼ同じものとなり、表示装置全体としての薄型化に寄与する。また、用いる基板を同じ材質のもので作製することにより、この表示装置に温度変化が生じても熱応力が発生することなく、TFTで作製された回路の特性を損なうことはない。その他にも、本実施形態で示すようにICチップよりも長尺のドライバICで駆動回路を実装することにより、1つの画素領域に対して、実装されるドライバICの個数を減らすことができる。
以上のようにして、表示パネルに駆動回路を組み入れることができる。
本実施の形態は、実施の形態2乃至5とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態を図10を用いて説明する。図10は、本発明を適用して作製されるTFT基板2800を用いてEL表示モジュールを構成する一例を示している。本実施の形態では、より簡略化した工程で低コストに作製することを目的とした表示装置の一例について説明する。図10において、TFT基板2800上には、画素により構成された画素部が形成されている。
図10では、画素部の外側であって、駆動回路と画素との間に、画素に形成されたものと同様なTFT又はそのTFTのゲートとソース若しくはドレインの一方とを接続してダイオードと同様に動作させた保護回路部2801が備えられている。駆動回路2809は、単結晶半導体で形成されたドライバIC、ガラス基板上に多結晶半導体膜で形成されたスティックドライバIC、若しくはSASで形成された駆動回路などが適用されている。
TFT基板2800は、液滴吐出法で形成されたスペーサ2806a、スペーサ2806bを介して封止基板2820と固着されている。スペーサは、基板の厚さが薄く、また画素部の面積が大型化した場合にも、2枚の基板の間隔を一定に保つために設けておくことが好ましい。TFT2802、TFT2803とそれぞれ接続する発光素子2804、発光素子2805上であって、TFT基板2800と封止基板2820との間にある空隙には少なくとも可視領域の光に対して透光性を有する樹脂材料を充填して固体化しても良いし、無水化した窒素若しくは不活性気体を充填させても良い。
図10では発光素子2804、発光素子2805を上面放射型(トップエミッション型)の構成とした場合を示し、図中に示す矢印の方向に光を放射する構成としている。各画素は、画素を赤色、緑色、青色として発光色を異ならせておくことで、多色表示を行うことができる。また、このとき封止基板2820側に各色に対応した着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cを形成しておくことで、外部に放射される発光の色純度を高めることができる。また、画素を白色発光素子として着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cと組み合わせても良い。
外部回路である駆動回路2809は、TFT基板2800の一端に設けられた走査線若しくは信号線接続端子と、配線基板2810で接続される。また、TFT基板2800に接して若しくは近接させて、熱を機器の外部へ伝えるために使われる、パイプ状の高効率な熱伝導デバイスであるヒートパイプ2813と放熱板2812を設け、放熱効果を高める構成としても良い。
なお、図10では、トップエミッションのELモジュールとしたが、発光素子の構成や外部回路基板の配置を変えてボトムエミッション構造、もちろん上面、下面両方から光が放射する両面放射構造としても良い。トップエミッション型の構成の場合、隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、顔料系の黒色樹脂やカーボンブラック等を混合させて形成すればよく、その積層でもよい。
また、EL表示モジュールは、位相差板や偏光板を用いて、外部から入射する光の反射光を遮断するようにしてもよい。また上面放射型の表示装置ならば、隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法などによっても形成することができ、顔料系の黒色樹脂や、ポリイミドなどの樹脂材料に、カーボンブラック等を混合させてもよく、その積層でもよい。液滴吐出法によって、異なった材料を同領域に複数回吐出し、隔壁を形成してもよい。位相差板、位相差板としてはλ/4板とλ/2板とを用い、光を制御できるように設計すればよい。構成としては、TFT素子基板側から順に、発光素子、封止基板(封止材)、位相差板、位相差板(λ/4板、λ/2板)、偏光板という構成になり、発光素子から放射された光は、これらを通過し偏光板側より外部に放射される。この位相差板や偏光板は光が放射される側に設置すればよく、両面放射される両面放射型の表示装置であれば両方に設置することもできる。また、偏光板の外側に反射防止膜を有していても良い。これにより、より高精細で精密な画像を表示することができる。
TFT基板2800において、画素部が形成された側にシール材や接着性の樹脂を用いて樹脂フィルムを貼り付けて封止構造を形成してもよい。本実施の形態では、ガラス基板を用いるガラス封止を示したが、樹脂による樹脂封止、プラスチックによるプラスチック封止、フィルムによるフィルム封止、など様々な封止方法を用いることができる。樹脂フィルムの表面には水分の透過を防止するガスバリア膜を設けておくと良い。フィルム封止構造とすることで、さらなる薄型化及び軽量化を図ることができる。
以上示したように、本実施の形態では、工程を簡略化することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種の構成物(パーツ)を形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本発明により、表示装置を構成する導電層(図10においてはTFTのソース電極層及びドレイン電極層)を、自己整合的に作製することができる。本実施の形態の薄膜トランジスタは、トランジスタのソース電極層又はドレイン電極層を、光重合性反応基を含む有機層を選択的に重合して形成した有機重合層を形成し、撥液処理を行うことによって自己整合的に形成する。また、有機重合層は、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に重合して形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによってソース電極層又はドレイン電極層を有機重合層上のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1、2、実施の形態4乃至7とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態8)
本実施の形態を図20(A)及び図20(B)を用いて説明する。図20(A)、図20(B)は、本発明を適用して作製されるTFT基板2600を用いて表示装置(液晶表示モジュール)を構成する一例を示している。本実施の形態では、より簡略化した工程で低コストに作製することを目的とした表示装置の一例について説明する。
図20(A)は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板2600と対向基板2601がシール材2602により固着され、その間にTFT等を含む画素部2603と液晶層2604が設けられ表示領域を形成している。着色層2605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応した着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板2600と対向基板2601の外側には偏光板2606、偏光板2607、拡散板2613が配設されている。光源は冷陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基板2612は、フレキシブル配線基板2609によりTFT基板2600と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。
また、液晶表示モジュールは、バックライトを有する。バックライトは、発光部材により形成することが可能であり、代表的には冷陰極管、LED、EL発光装置等を用いることができる。本実施の形態のバックライトは可撓性を有することが好ましい。更には、バックライトに反射板、及び光学フィルムを設けてもよい。
偏光板2606、偏光板2607は、TFT基板2600、対向基板2601に接着されている。また偏光板と、基板との間に位相差板を有した状態で積層してもよい。また、必要に応じて、視認側である偏光板2606には反射防止処理を施してもよい。
液晶表示モジュールには、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)などを用いることができる。
図20(B)は図20(A)の液晶表示モジュールにOCBモードを適用した一例であり、FS−LCD(Field sequential−LCD)となっている。FS−LCDは、1フレーム期間に赤色発光と緑色発光と青色発光をそれぞれ行うものであり、時間分割を用いて画像を合成しカラー表示を行うことが可能である。また、各発光を発光ダイオードまたは冷陰極管等で行うので、カラーフィルタが不要である。よって、3原色のカラーフィルタを並べ、各色の表示領域を限定する必要がなく、どの領域でも3色全ての表示を行うことができる。一方、1フレーム期間に3色の発光を行うため、液晶の高速な応答が求められる。本発明の表示装置に、FS方式を用いたFLCモード、及びOCBモードを適用し、高性能で高画質な表示装置、また液晶テレビジョン装置を完成させることができる。
OCBモードの液晶層は、いわゆるπセル構造を有している。πセル構造とは、液晶分子のプレチルト角がアクティブマトリクス基板と対向基板との基板間の中心面に対して面対称の関係で配向された構造である。πセル構造の配向状態は、基板間に電圧が印加されていない時はスプレイ配向となり、電圧を印加するとベンド配向に移行する。このベンド配向が白表示となる。さらに電圧を印加するとベンド配向の液晶分子が両基板と垂直に配向し、光が透過しない状態となる。なお、OCBモードにすると、従来のTNモードより約10倍速い高速応答性を実現できる。
また、FS方式に対応するモードとして、高速動作が可能な強誘電性液晶(FLC:Ferroelectric Liquid Crystal)を用いたHV(Half V)−FLC、SS(Surface Stabilized)−FLCなども用いることができる。OCBモードは粘度の比較的低いネマチック液晶を用い、HV−FLC、SS−FLCには、強誘電相を有するスメクチック液晶を用いることができる。
また、液晶表示モジュールの高速光学応答速度は、液晶表示モジュールのセルギャップを狭くすることで高速化する。また液晶材料の粘度を下げることでも高速化できる。上記高速化は、TNモードの液晶表示モジュールの画素領域の画素ピッチが30μm以下の場合に、より効果的である。また、印加電圧を一瞬だけ高く(または低く)するオーバードライブ法により、より高速化が可能である。
図20(B)の液晶表示モジュールは透過型の液晶表示モジュールを示しており、光源として赤色光源2910a、緑色光源2910b、青色光源2910cが設けられている。光源は赤色光源2910a、緑色光源2910b、青色光源2910cのそれぞれオンオフを制御するために、制御部2912が設置されている。制御部2912によって、各色の発光は制御され、液晶に光は入射し、時間分割を用いて画像を合成し、カラー表示が行われる。
以上示したように、本実施の形態では、工程を簡略化することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種の構成物(パーツ)を形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本実施の形態では、自己整合的にソース電極層及びドレイン電極層を形成している。よって、マスクのアライメントずれによる形状不良などが生じず、制御性よく配線を形成することができる。従って、本発明を用いると、歩留まりよく信頼性の高い半導体装置、表示装置などを作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1、実施の形態3、及び実施の形態6とそれぞれ組み合わせて用いることが可能である。
(実施の形態9)
本実施の形態では、より簡略化した工程で低コストに作製することを目的とした表示装置の一例について説明する。
図21は、本発明を適用したアクティブマトリクス型の電子ペーパーを示す。図21ではアクティブマトリクス型を示すが、本発明はパッシブマトリクス型にも適用することができる。
電子ペーパーとしてツイストボール表示方式を用いることができる。ツイストボール表示方式とは、白と黒に塗り分けられた球形粒子を第1の電極層及び第2の電極層の間に配置し、第1の電極層及び第2の電極層に電位差を生じさせての球形粒子の向きを制御することにより、表示を行う方法である。
トランジスタ581は逆コプラナ型の薄膜トランジスタであり、ゲート電極層582、ゲート絶縁層584、配線層585a、配線層585b、半導体層586を含む。また配線層585bは第1の電極層587aと絶縁層598に形成する開口で接しており電気的に接続している。ゲート絶縁層584は無機材料を含む。第1の電極層587a、587b、と第2の電極層588との間には黒色領域590a及び白色領域590bを有し、周りに液体で満たされているキャビティ594を含む球形粒子589が設けられており、球形粒子589の周囲は樹脂等の充填材595で充填されている(図21参照。)。
本実施の形態において、トランジスタ581の配線層585a、585bを、有機重合層583a、583bを形成し、撥液処理を行うことによって自己整合的に形成する。また、有機重合層は、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に重合して形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによって配線層を有機重合層上のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で表示装置などを作製することができる。
また、ツイストボールの代わりに、電気泳動素子を用いることも可能である。透明な液体と、正に帯電した白い微粒子と負に帯電した黒い微粒子とを封入した直径10μm〜200μm程度のマイクロカプセルを用いる。第1の電極層と第2の電極層との間に設けられるマイクロカプセルは、第1の電極層と第2の電極層によって、電場が与えられると、白い微粒子と、黒い微粒子が逆の方向に移動し、白または黒を表示することができる。この原理を応用した表示素子が電気泳動表示素子であり、一般的に電子ペーパーとよばれている。電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて反射率が高いため、補助ライトは不要であり、また消費電力が小さく、薄暗い場所でも表示部を認識することが可能である。また、表示部に電源が供給されない場合であっても、一度表示した像を保持することが可能であるため、電波発信源から表示機能付き表示装置を遠ざけた場合であっても、表示された像を保存しておくことが可能となる。
トランジスタの半導体層は非晶質半導体、結晶性半導体、多結晶半導体、微結晶半導体など様々な半導体を用いることができ、本実施の形態では有機化合物を用いて有機トランジスタを形成する。
本実施の形態は、上記の実施の形態1、及び実施の形態6それぞれ適宜組み合わせることができる。
本発明により、表示装置を構成する配線等の構成物を、所望の形状で形成できる。また複雑なフォトリソグラフィ工程を軽減し、簡略化された工程で表示装置を作製することができるので、材料のロスが少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態10)
本発明によって形成される表示装置によって、テレビジョン装置を完成させることができる。図24はテレビジョン装置の主要な構成を示すブロック図を示している。表示パネルには、図22(A)で示すような構成として画素部901のみが形成されて走査線側駆動回路903と信号線側駆動回路902とが、図23(B)のようなTAB方式により実装される場合と、図23(A)のようなCOG方式により実装される場合と、図22(B)に示すようにTFTを形成し、画素部901と走査線側駆動回路903を基板上に形成し信号線側駆動回路902を別途ドライバICとして実装する場合、また図22(C)で示すように画素部901と信号線側駆動回路902と走査線側駆動回路903を基板上に一体形成する場合などがあるが、どのような形態としても良い。
その他の外部回路の構成として、映像信号の入力側では、チューナ904で受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路905と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路906と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路907などからなっている。コントロール回路907は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路908を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ904で受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路909に送られ、その出力は音声信号処理回路910を経てスピーカー913に供給される。制御回路911は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部912から受け、チューナ904や音声信号処理回路910に信号を送出する。
これらの液晶表示モジュール、EL表示モジュールを、図25(A)、(B)に示すように、筐体に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。図10のようなEL表示モジュールを用いると、ELテレビジョン装置を、図20(A)、図20(B)のような液晶表示モジュールを用いると、液晶テレビジョン装置を完成することができる。表示モジュールにより主画面2003が形成され、その他付属設備としてスピーカー部2009、操作スイッチなどが備えられている。このように、本発明によりテレビジョン装置を完成させることができる。
筐体2001に表示用パネル2002が組みこまれ、受信機2005により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム2004を介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ又は別体のリモコン装置2006により行うことが可能であり、このリモコン装置にも出力する情報を表示する表示部2007が設けられていても良い。
また、テレビジョン装置にも、主画面2003の他にサブ画面2008を第2の表示用パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加されていても良い。この構成において、主画面2003を視野角の優れたEL表示用パネルで形成し、サブ画面を低消費電力で表示可能な液晶表示用パネルで形成しても良い。また、低消費電力化を優先させるためには、主画面2003を液晶表示用パネルで形成し、サブ画面をEL表示用パネルで形成し、サブ画面は点滅可能とする構成としても良い。本発明を用いると、このような大型基板を用いて、多くのTFTや電子部品を用いても、信頼性の高い表示装置とすることができる。
図25(B)は例えば20〜80インチの大型の表示部を有するテレビジョン装置であり、筐体2010、表示部2011、操作部であるリモコン装置2012、スピーカー部2013等を含む。本発明は、表示部2011の作製に適用される。図25(B)のテレビジョン装置は、壁かけ型となっており、設置するスペースを広く必要としない。
勿論、本発明はテレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
(実施の形態11)
本発明に係る電子機器として、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コンピュータ用のモニタ、コンピュータ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等が挙げられる。その具体例について、図26を参照して説明する。
図26(A)に示す携帯情報端末機器は、本体9201、表示部9202等を含んでいる。表示部9202は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、低コストで信頼性の高い携帯情報端末機器を提供することができる。
図26(B)に示すデジタルビデオカメラは、表示部9701、表示部9702等を含んでいる。表示部9701は本発明の表示装置を適用することができる。その結果、低コストで信頼性の高いデジタルビデオカメラを提供することができる。
図26(C)に示す携帯電話機は、本体9101、表示部9102等を含んでいる。表示部9102は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、低コストで信頼性の高い携帯電話機を提供することができる。
図26(D)に示す携帯型のテレビジョン装置は、本体9501、表示部9502等を含んでいる。表示部9502は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、低コストで信頼性の高い携帯型のテレビジョン装置を提供することができる。またテレビジョン装置としては、携帯電話機などの携帯端末に搭載する小型のものから、持ち運びをすることができる中型のもの、また、大型のもの(例えば40インチ以上)まで、幅広いものに、本発明の表示装置を適用することができる。
図26(E)に示す携帯型のコンピュータは、本体9401、表示部9402等を含んでいる。表示部9402は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、低コストで信頼性の高い携帯型のコンピュータを提供することができる。
このように、本発明の表示装置により、低コストで信頼性の高い電子機器を提供することができる。
(実施の形態12)
本実施形態の半導体装置の構成について、図28を参照して説明する。図28に示すように、本発明の半導体装置20は、非接触でデータを交信する機能を有し、電源回路11、クロック発生回路12、データ復調/変調回路13、他の回路を制御する制御回路14、インターフェイス回路15、記憶回路16、データバス17、アンテナ(アンテナコイル)18、センサ21、センサ回路22を有する。
電源回路11は、アンテナ18から入力された交流信号を基に、半導体装置20の内部の各回路に供給する各種電源を生成する回路である。クロック発生回路12は、アンテナ18から入力された交流信号を基に、半導体装置20の内部の各回路に供給する各種クロック信号を生成する回路である。データ復調/変調回路13は、リーダライタ19と交信するデータを復調/変調する機能を有する。制御回路14は、記憶回路16を制御する機能を有する。アンテナ18は、電磁波或いは電波の送受信を行う機能を有する。リーダライタ19は、半導体装置との交信、制御及びそのデータに関する処理を制御する。なお、半導体装置は上記構成に制約されず、例えば、電源電圧のリミッタ回路や暗号処理専用ハードウエアといった他の要素を追加した構成であってもよい。
記憶回路16は、一対の導電層間に有機化合物層又は相変化層が挟まれた記憶素子を有することを特徴とする。なお、記憶回路16は、一対の導電層間に有機化合物層又は相変化層が挟まれた記憶素子のみを有していてもよいし、他の構成の記憶回路を有していてもよい。他の構成の記憶回路とは、例えば、DRAM、SRAM、FeRAM、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM及びフラッシュメモリから選択される1つ又は複数に相当する。
センサ21は抵抗素子、容量結合素子、誘導結合素子、光起電力素子、光電変換素子、熱起電力素子、トランジスタ、サーミスタ、ダイオードなどの半導体素子で形成される。センサ回路22はインピーダンス、リアクタンス、インダクタンス、電圧又は電流の変化を検出し、アナログ/デジタル変換(A/D変換)して制御回路14に信号を出力する。
次に、本発明の半導体装置を実装した電子機器の一態様について図面を参照して説明する。ここで例示する電子機器は携帯電話機であり、筐体5700、5706、パネル5701、ハウジング5702、プリント配線基板5703、操作ボタン5704、バッテリ5705を有する(図28(B)参照)。パネル5701はハウジング5702に脱着自在に組み込まれ、ハウジング5702はプリント配線基板5703に嵌着される。ハウジング5702はパネル5701が組み込まれる電子機器に合わせて、形状や寸法が適宜変更される。プリント配線基板5703には、パッケージングされた複数の半導体装置が実装されており、このうちの1つとして、本発明の半導体装置を用いることができる。プリント配線基板5703に実装される複数の半導体装置は、コントローラ、中央処理ユニット(CPU、Central Processing Unit)、メモリ、電源回路、音声処理回路、送受信回路等のいずれかの機能を有する。
パネル5701は、接続フィルム5708を介して、プリント配線基板5703と接続される。上記のパネル5701、ハウジング5702、プリント配線基板5703は、操作ボタン5704やバッテリ5705と共に、筐体5700、5706の内部に収納される。パネル5701が含む画素領域5709は、筐体5700に設けられた開口窓から視認できるように配置されている。
上記の通り、本発明の半導体装置は、小型、薄型、軽量であることを特徴としており、上記特徴により、電子機器の筐体5700、5706内部の限られた空間を有効に利用することができる。
なお、筐体5700、5706は、携帯電話機の外観形状を一例として示したものであり、本実施の形態に係る電子機器は、その機能や用途に応じて様々な態様に変容しうる。
(実施の形態13)
本発明によりプロセッサ回路を有するチップ(以下、プロセッサチップ、無線チップ、無線プロセッサ、無線メモリ、無線タグともよぶ)として機能する半導体装置を形成することができる。本発明の半導体装置の用途は広範にわたるが、例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指し、プロセッサ回路を有するチップ190を設けることができる(図29(A)参照)。証書類とは、運転免許証、住民票等を指し、プロセッサ回路を有するチップ191を設けることができる(図29(B)参照)。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指し、プロセッサ回路を有するチップ197を設けることができる(図29(C)参照)。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指し、プロセッサ回路を有するチップ193を設けることができる(図29(D)参照)。書籍類とは、書物、本等を指し、プロセッサ回路を有するチップ194を設けることができる(図29(E)参照)。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指、プロセッサ回路を有するチップ195を設けることができる(図29(F)参照)。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指し、プロセッサ回路を有するチップ196を設けることができる(図29(G)参照)。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等にプロセッサ回路を有するチップを設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等にプロセッサ回路を有するチップを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等にプロセッサ回路を有するチップを設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。プロセッサ回路を有するチップの設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。
また、本発明より形成することが可能なプロセッサ回路を有するチップを、物の管理や流通のシステムに応用することで、システムの高機能化を図ることができる。例えば、荷札に設けられるプロセッサ回路を有するチップに記録された情報を、ベルトコンベアの脇に設けられたリーダライタで読み取ることで、流通過程及び配達先等の情報が読み出され、商品の検品や荷物の分配を簡単に行うことができる。
本発明よりより簡略化された工程で低コストに作製することを目的としたプロセッサ回路を有するチップの構造について図27を用いて説明する。プロセッサ回路を有するチップは、薄膜集積回路9303及びそれに接続されるアンテナ9304とで形成される。また、薄膜集積回路9303及びアンテナ9304は、カバー材9301、9302により挟持される。薄膜集積回路9303は、接着剤を用いてカバー材に接着してもよい。図27においては、薄膜集積回路9303の一方が、接着剤9320を介してカバー材9301に接着されている。
薄膜集積回路9303は、剥離工程により剥離してカバー材に設ける。本実施の形態における薄膜トランジスタは、逆コプラナ型の薄膜トランジスタである。本実施の形態の薄膜トランジスタは、トランジスタのソース電極層又はドレイン電極層9322a、9322b、9322c、9322dを、有機重合層9321a、9321b、9321c、9321dを形成し、撥液処理を行うことによって自己整合的に形成する。また、有機重合層は、光重合性反応基を含む有機層を裏面露光により選択的に重合して形成する。無機材料を含むゲート絶縁層と有機重合層との撥液剤に対する吸着性の差を利用して、ゲート絶縁層と有機重合層とにぬれ性の差を与える。このようにぬれ性を制御された領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによってソース電極層又はドレイン電極層を有機重合層上のみに形成することができる。よって、自己整合的に薄膜トランジスタを作製することができる。従って本発明を用いると、低コストかつ高い生産性で半導体装置を作製することができる。また、薄膜集積回路9303に、他に用いられる半導体素子はこれに限定されず、例えば、TFTの他に、記憶素子、ダイオード、光電変換素子、抵抗素子、コイル、容量素子、インダクタなども用いることができる。
図27で示すように、薄膜集積回路9303のTFT上には層間絶縁膜9311が形成され、層間絶縁膜9311を介してTFTに接続するアンテナ9304が形成される。また、層間絶縁膜9311及びアンテナ9304上には、窒化珪素膜等からなるバリア膜9312が形成されている。
アンテナ9304は、金、銀、銅等の導電体を有する液滴を液滴吐出法により吐出し、乾燥焼成して形成する。液滴吐出法によりアンテナを形成することで、工程数の削減が可能であり、それに伴うコスト削減が可能である。
カバー材9301、9302は、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、繊維質な材料からなる紙、基材フィルム(ポリエステル、ポリアミド、無機蒸着フィルム、紙類等)と、接着性合成樹脂フィルム(アクリル系合成樹脂、エポキシ系合成樹脂等)との積層フィルムなどを用いることが好ましい。フィルムと被処理体とは、熱圧着により接着、貼り合わせ処理が行われる。フィルムの最表面に設けられた接着層か、又は最外層に設けられた層(接着層ではない)を加熱処理によって溶かし、加圧により接着する。
また、カバー材に紙、繊維、カーボングラファイト等の焼却無公害素材を用いることにより、使用済みプロセッサ回路を有するチップの焼却、又は裁断することが可能である。また、これらの材料を用いたプロセッサ回路を有するチップは、焼却しても有毒ガスを発生しないため、無公害である。
なお、図27では、接着剤9320を介してカバー材9301にプロセッサ回路を有するチップを設けているが、カバー材9301の代わりに、物品にプロセッサ回路を有するチップを貼付けて、使用しても良い。