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JP2008135557A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法 Download PDF

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JP2008135557A JP2006320443A JP2006320443A JP2008135557A JP 2008135557 A JP2008135557 A JP 2008135557A JP 2006320443 A JP2006320443 A JP 2006320443A JP 2006320443 A JP2006320443 A JP 2006320443A JP 2008135557 A JP2008135557 A JP 2008135557A
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Katsuhiko Miya
勝彦 宮
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】基板へのダメージを防止しつつパーティクルの除去を促進する。
【解決手段】基板Wの表面Wfに向けてDIWを供給して下層液膜11fを形成し、これを凍結して下層凍結膜13fを形成する。さらに、下層凍結膜13fの表面に向けて、下層凍結膜13fが融解しない温度に冷却されたDIWを供給して上層液膜12fを形成し、これを凍結して上層凍結膜14fを積層形成する。そして、常温のDIWを供給して下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fの全体を融解して、基板Wの表面Wfからパーティクルとともに除去している。
【選択図】図5

Description

この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)の表面に形成された液膜を凍結し、その凍結膜を除去する基板処理装置および基板処理方法に関するものである。
従来より、基板に対する処理のひとつとして基板表面に液膜を付着させた状態で基板を冷却することにより液膜を凍結させる技術が用いられている。特に、このような凍結技術は基板に対する洗浄処理の一環として用いられている。すなわち、半導体装置に代表されるデバイスの微細化、高機能化、高精度化に伴って基板表面に形成されたパターンを倒壊させずに基板表面に付着しているパーティクル等の微小な汚染物質を除去することが益々困難になっている。そこで、上記した凍結技術を用いて次のようにして基板表面に付着しているパーティクルを除去している。
先ず、基板表面に液体を供給して基板表面に液膜を形成する。続いて、基板を冷却することにより液膜を凍結させる。これにより、パーティクルが付着している基板表面に凍結膜が生成される。そして、最後に基板表面から凍結膜を除去することにより基板表面からパーティクルを凍結膜とともに除去している。例えば特許文献1に記載の装置では、処理チャンバー内に基板を収容し、基板表面にスチームまたは超純度水蒸気等の除去流体を供給して、基板表面上に除去流体による液膜を形成する。続いて、除去流体の凍結温度を下回る温度を有する冷却ガスを処理チャンバー内に射出し、該冷却ガスを処理チャンバー内で循環させ、基板表面上の液膜を凍結させて、基板表面の全面に凍結膜を生成する。その後、凍結膜を解凍することによって、基板表面に付着しているパーティクルを除去するようにしている。すなわち、特許文献1に記載の装置では、液膜が凍結したときの体積膨張により発生し、パーティクルに作用する圧力がパーティクルと基板との付着力を低下させることによって、基板の表面からパーティクルを除去するようにしている。
特開平3−145130号公報(図1、図8)
ところで、液膜が凍結したときの体積膨張により発生する圧力を増大させてパーティクルの除去を促進しようとすると、該圧力が過大になることによって、却ってパターン倒壊などの基板へのダメージを生じてしまうことも考えられる。したがって、基板処理を好適に行うためには、パーティクルの除去促進と基板へのダメージ防止との両方を考慮することが必要となる。しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、これらについて十分な考慮がなされていない。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、基板へのダメージを防止しつつパーティクルの除去を促進することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するため、基板の表面に向けて液体を供給する液体供給手段と、前記液体供給手段の液体供給により前記基板の表面に形成された液膜を凍結させる凍結手段とを備え、前記凍結手段の液膜凍結により形成された下層凍結膜の表面に向けての液体供給および該供給された液体の凍結を少なくとも1回行って上層凍結膜を前記下層凍結膜上に積層形成した後に、前記基板の表面に生成された凍結膜全体を除去することを特徴としている。
また、この発明にかかる基板処理方法は、上記目的を達成するため、基板の表面に向けての液体供給および該液体の凍結を行う液体供給凍結工程を複数回繰り返して、前記基板の表面に複数層の凍結膜を積層形成する複数層凍結膜形成工程と、前記複数層の凍結膜全体を除去する除去工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理装置)によれば、液体供給手段により基板の表面に向けて液体が供給され、その液体供給により基板の表面に形成された液膜が凍結手段により凍結される。そして、その凍結手段の液膜凍結により形成された下層凍結膜の表面に向けての液体供給および該供給された液体の凍結が少なくとも1回行われて上層凍結膜が下層凍結膜上に積層形成される。これによって基板の表面には、少なくとも2層の凍結膜が生成されており、その凍結膜全体が除去される。また、このように構成された発明(基板処理方法)によれば、基板の表面に向けて液体を供給するとともに該液体を凍結させる液体供給凍結工程が複数回繰り返されて、基板の表面に複数層の凍結膜が積層生成され、その基板の表面に生成された複数層の凍結膜全体が除去される。
ところで、発明者が種々の実験を行ったところ、液膜の厚さが増大するにつれてパーティクルの除去率も増大すること、および液膜の厚さが一定値を超えると基板にダメージが発生することが明らかとなった。パーティクルの除去率が増大するのは、液膜の厚さが増大するにつれて、液膜が凍結したときの体積膨張により発生し、パーティクルに作用する圧力も増大するためであると考えられる。また、ダメージが発生するのは、上記圧力はパーティクルだけでなく基板の表面にも作用することから、液膜の厚さが一定値を超えると、上記圧力が過大になって基板の表面に悪影響を及ぼすためであると考えられる。
そこで、この発明(基板処理装置および基板処理方法)は、少なくとも2層、すなわち複数層の凍結膜を生成している。このため、1層目の凍結膜のみが生成されている場合に比べて、膜厚が増大していることから、液膜が凍結したときの体積膨張により発生し、パーティクルに作用する圧力も増大している。したがって、1層目の凍結膜のみが生成されている場合に比べて、パーティクルの除去率を増大することができる。また、2層目の凍結膜から基板の表面に作用する圧力は、1層目の凍結膜を介して間接的に作用しているため、体積膨張により発生し、基板の表面に作用する圧力の増大幅は1層目の凍結膜による圧力値に比べて小幅になる。また、例えば3層目以降の凍結膜の圧力については、当該各層より下層側の凍結膜を介して作用するため、それらの増大幅はさらに小幅になる。したがって、2層目以降の凍結膜からの圧力により基板へのダメージが発生するのを回避することができる。このように、この発明によれば、例えば上層凍結膜を形成する層数を調整することによって、パーティクルおよび基板の表面に作用する圧力の調整を容易に行うことができ、基板へのダメージ発生を防止しつつ、パーティクル除去を促進することができる。
また、液体供給手段の液体供給により基板の表面に形成される液膜の厚さを所定値に調整する下層膜厚調整手段をさらに備えるようにすると、液体供給手段の液体供給により基板の表面に形成される液膜の厚さが所定値に調整される。ここで、所定値として、基板にダメージが発生し始めるしきい値に対して十分に余裕のある値、例えば上記しきい値の80%程度の値を採用すると、基板へのダメージ発生を確実に防止することができる。
また、前記上層凍結膜を積層形成する回数を記憶する記憶手段と、所定の基板処理条件に応じて前記記憶手段の記憶回数を書き換える書換手段とをさらに備え、前記記憶手段の記憶回数だけ前記上層凍結膜を積層形成するとしてもよい。このように構成された発明によれば、記憶手段の記憶回数だけ上層凍結膜が積層形成されるが、この記憶回数は所定の基板処理条件に応じて書き換えられるため、基板処理条件に応じた層数の上層凍結膜が積層形成されることとなる。ここで、基板処理条件としては、例えば処理対象の基板の種類、処理対象の基板に対して直前に実行された処理または工程の種類、処理対象の基板に対して実行される基板処理のレシピなどを採用することができる。
また、前記凍結手段は、前記液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスを前記基板の表面に向けて局部的に吐出する冷却ガス吐出手段と、前記冷却ガス吐出手段を前記基板の表面に沿って前記基板に対して相対移動させる相対移動機構とを備え、前記冷却ガス吐出手段から冷却ガスを吐出させながら前記相対移動機構により前記冷却ガス吐出手段を前記基板に対して相対移動させて前記各凍結膜の形成を行うとしてもよい。
このように構成された発明によれば、液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスが冷却ガス吐出手段から基板の表面に向けて局部的に吐出される。そして、冷却ガス吐出手段から冷却ガスを吐出させながら相対移動機構により冷却ガス吐出手段が基板の表面に沿って基板に対して相対移動されて、下層凍結膜の形成および上層凍結膜の積層形成が行われる。すなわち、相対移動に伴って基板上の液体のうち該液体が凍結した領域が広がって、基板の全面に凍結膜が生成されることとなる。このように、冷却ガスの供給部位が基板の表面の一部領域に限定されているため、例えば基板を保持するための部材など、基板の周辺に設けられている部材の温度低下を必要最小限に止めることができる。したがって、それらの部材が劣化するのを抑制することができる。
また、前記液体供給手段は、前記液体を供給する液供給管と、該液供給管内の液体を前記基板に向けて吐出する液吐出ノズルとを備え、前記凍結手段は、前記冷却ガス吐出手段に前記冷却ガスを導くガス供給管をさらに備え、前記液供給管の少なくとも一部と前記ガス供給管の少なくとも一部とが近傍に並んで配設されるとしてもよい。
このように構成された発明によれば、液体を供給する液供給管の少なくとも一部と冷却ガスを導くガス供給管の少なくとも一部とが近傍に並んで配設されているため、基板に供給される液体は、該液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスの近傍を通ることとなる。したがって、基板に供給される液体は冷却されるため、下層凍結膜の融解を防止することができる。ここで、冷却ガスの温度が例えば−100℃程度の非常に低い温度であれば、その近傍を通る液体に対する冷却効果は高いものとなる。
また、前記液吐出ノズルと前記冷却ガス吐出手段とを互いに近傍に配設し、前記相対移動機構は、前記液吐出ノズルと前記冷却ガス吐出手段とを一体的に前記基板に対して相対移動させるとしてもよい。このように構成された発明によれば、互いに近傍に配設された液吐出ノズルと冷却ガス吐出手段とが一体的に相対移動され、これらが常に近傍に配置されることから、冷却ガス吐出手段から冷却ガスが吐出されると、その冷却ガスの冷気により液吐出ノズルが冷却されることになるため、下層凍結膜の融解をより確実に防止できるという利点がある。
また、前記下層凍結膜の表面に向けての液体供給は前記液体供給手段により行われ、前記液体供給手段は、前記液体供給により前記下層凍結膜が融解しない温度に前記液体を冷却する温度調整部を備えるとしてもよい。このように構成された発明によれば、下層凍結膜の表面に向けての液体供給は、液体供給により下層凍結膜が融解しない温度に液体を冷却する温度調整部を備える液体供給手段により行われる。このため、下層凍結膜が融解するのを確実に防止でき、上層凍結膜を好適に積層形成することができる。また、液体供給手段を下層凍結膜の形成と、上層凍結膜の積層形成とに共用することができ、これによって、部品点数を削減でき、装置構成を簡素化することができる。
また、液体は純水または脱イオン水からなり、温度調整部は液体の温度を0〜2℃に冷却するようにすると、0℃以上であるため凝固することがなく、しかも2℃以下であるため下層凍結膜の融解を確実に防止することができるため、好ましい。
また、微小な液滴状の液体を吐出して、下層凍結膜の表面に向けての液体供給を行う液滴供給手段を備えるとしてもよい。このように構成された発明によれば、下層凍結膜の表面に向けて微小な液滴状の液体が吐出されるため、例えば温度調整部などにより液体を冷却しなくても、下層凍結膜の融解を防止できるという利点がある。
また、下層凍結膜の表面に向けての液滴供給手段からの微小な液滴状の液体吐出を行いつつ該液体の凍結を行うとしてもよい。このように構成された発明によれば、下層凍結膜の表面に向けて液滴供給手段から微小な液滴状の液体吐出を行いつつ該液体の凍結が行われるため、下層凍結膜の融解を確実に防止しつつ、下層凍結膜の表面に単層の上層凍結膜を好適に形成することができる。ここで、例えば液滴供給手段からの微小な液滴状の液体吐出時間を調整することにより上層凍結膜の厚さを調整することが可能になる。
この発明によれば、基板の表面に複数層の凍結膜を生成し、その基板の表面に生成された複数層の凍結膜全体を除去しているため、パーティクルの除去率を増大できるとともに、基板へのダメージが発生するのを回避することができる。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図、図2は図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfおよび裏面Wbに付着しているパーティクル等の汚染物質を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、この基板処理装置は、基板Wの表面Wfに液膜を形成し、その液膜を凍結させて下層凍結膜を形成した後、その下層凍結膜の表面に上層凍結膜を積層形成し、その後、凍結膜全体を基板Wの表面Wfから除去することにより、基板Wに対して洗浄処理を施す装置である。
この基板処理装置は、基板Wに対して洗浄処理を施す処理空間をその内部に有する処理チャンバー1と、装置全体を制御する制御ユニット4とを備えている。この処理チャンバー1内には、スピンチャック2と冷却ガス吐出ノズル3と遮断部材9とが設けられている。スピンチャック2は、基板Wの表面Wfを上方に向けて略水平姿勢に保持した状態で、基板Wを回転させるものである。冷却ガス吐出ノズル3は、スピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfに向けて液膜を凍結させるための冷却ガスを吐出するものである。遮断部材9は、スピンチャック2の上方に、スピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfに対向して配置されている。
上記スピンチャック2の中心軸21の上端部には、円板状のスピンベース23がネジなどの締結部品によって固定されている。この中心軸21はモータを含むチャック回転機構22の回転軸に連結されている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構22が駆動されると、中心軸21に固定されたスピンベース23が回転中心A0を中心に回転する。
スピンベース23の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン24が立設されている。チャックピン24は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース23の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。各チャックピン24のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン24は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
そして、スピンベース23に対して基板Wが受渡しされる際には、各チャックピン24を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、各チャックピン24を押圧状態とする。各チャックピン24を押圧状態とすると、各チャックピン24は基板Wの周縁部を把持して、基板Wがスピンベース23から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持されることとなる。これにより、基板Wは、その表面Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で保持される。なお、この実施形態では、基板Wの表面Wfに微細パターンが形成されており、表面Wfがパターン形成面となっている。
上記遮断部材9は、中心部に開口を有する円板状に形成されている。遮断部材9の下面は、基板Wの表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。遮断部材9は略円筒形状を有する支持軸91の下端部に略水平に取り付けられている。この支持軸91は、水平方向に延びるアーム92により、基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転可能に保持されている。また、アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94とが接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて、支持軸91を基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転させる。また、制御ユニット4は、遮断部材回転機構93の動作を制御して、スピンチャック2に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で遮断部材9を回転させる。
遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて、遮断部材9をスピンベース23に近接させたり、逆に離間させる。具体的には、制御ユニット4は、遮断部材昇降機構94の動作を制御して、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、遮断部材9をスピンチャック2の上方の離間位置(図1に示す位置)に上昇させる一方、基板Wに対して所定の処理を施す際には、遮断部材9をスピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された対向位置まで下降させる。
支持軸91は中空になっており、その内部に、遮断部材9の開口に延設されるガス供給管95が挿通されている。このガス供給管95は乾燥ガス供給部65に接続されている。この乾燥ガス供給部65は、窒素ガスを供給するもので、基板Wに対する洗浄処理後の乾燥処理時に、遮断部材9と基板Wの表面Wfとの間に形成される空間に向けてガス供給管95から窒素ガスを供給する。なお、この実施形態では、乾燥ガス供給部65から乾燥ガスとして窒素ガスを供給しているが、空気や他の不活性ガスなどを供給するようにしてもよい。
ガス供給管95の内部には、リンス液供給管96が挿通されている。このリンス液供給管96の下方端部は遮断部材9の開口に延設されるとともに、その先端にリンス液吐出ノズル97が設けられている。一方、リンス液供給管96の上方端部は、リンス液供給部62に接続されている。このリンス液供給部62は、リンス液を供給するものである。そして、リンス液としては、この実施形態では例えば、脱イオン水(deionized water、以下「DIW」という)が用いられている。
図3はリンス液供給部の構成を示す模式図である。タンク621はDIWを貯留するもので、バルブV1が介装されている供給管62Aを介して、例えば工場内に既設のDIW供給源(図示省略)に接続されている。供給管62Bは、DIWをタンク621から外部に供給するためのもので、ポンプ622および温度調整部623が介装されている。供給管62Bの下端はタンク621に貯留されているDIWに達するように設けられ、上端は供給管62C,62Dに分岐している。供給管62CにはバルブV2が介装され、その下端はタンク621の内部に達するように設けられている。また、供給管62Dには、フィルタF1が介装されている。そして、供給管62Dの先端は分岐して、バルブV31が介装された上記リンス液供給管96と、バルブV32が介装された後述する液供給管25とに接続されており、リンス液供給管96と液供給管25とに、個別にまたは同時にDIWを供給可能になっている。温度調整部623は、制御ユニット4からの動作指令に応じてDIWを冷却するもので、DIWを凍結膜の表面に供給したときに、該凍結膜が融解しない温度、この実施形態では例えば5℃以下にDIWを冷却する。なお、さらに低温の2℃以下に冷却すると、凍結膜の融解をより確実に避けられるため、好ましい。なお、温度調整部623は、DIWを0℃以上に保っており、これによってDIWが凝固しないようにしている。
このような構成において、各バルブV1,V2,V3が閉じられた状態から、バルブV1が開かれると、DIW供給源からタンク621に常温のDIWが供給される。また、バルブV3が閉じられた状態でバルブV2が開かれ、ポンプ622および温度調整部623が作動すると、DIWは、タンク621および供給管62B,62Cを循環しつつ、温度調整部623により冷却される。そして、バルブV2が閉じられるとともにバルブV31が開かれると、冷却されたDIWが、フィルタF1で濾過された後、リンス液供給管96に向けて供給される。リンス液供給管96に供給された冷却されているDIWは、リンス液吐出ノズル97から基板Wの表面Wfに向けて吐出され、下層液膜11fおよび上層液膜12f(図5)が形成される。一方、温度調整部623の動作が停止し、ポンプ622のみが作動した状態で、バルブV2が閉じられるとともにバルブV32が開かれると、常温のDIWが、フィルタF1で濾過された後、液供給管25に向けて供給され、液吐出ノズル27から基板Wの裏面Wbに向けて吐出される。このように、この実施形態では、リンス液供給部62、リンス液供給管96およびリンス液吐出ノズル97が、本発明の「液体供給手段」に相当する。
図1に戻って、説明を続ける。スピンチャック2の中心軸21は円筒状の空洞を有する中空になっており、中心軸21の内部には、基板Wの裏面Wbに液体を供給するための円筒状の液供給管25が挿通されている。液供給管25は、スピンチャック2に保持された基板Wの下面側である裏面Wbに近接する位置まで延びており、その先端に基板Wの下面の中央部に向けて液体を吐出する液吐出ノズル27が設けられている。液供給管25は、上記リンス液供給部62に接続されている。そして、リンス液供給部62からDIWが供給されると、液供給管25を介して液吐出ノズル27から基板Wの裏面Wbに向けてDIWが吐出されて、裏面Wbがリンスされる。
中心軸21の内壁面と液供給管25の外壁面との隙間は、横断面リング状のガス供給路29になっている。このガス供給路29は上記乾燥ガス供給部65に接続されており、乾燥ガス供給部65からガス供給路29を介してスピンベース23と基板Wの裏面Wbとの間に形成される空間に窒素ガスが供給される。
スピンチャック2の周方向外側には、回動モータ31が設けられている。この回動モータ31には回動軸33が接続され、この回動軸33にはアーム35が水平方向に延びるように接続されており、このアーム35の先端に上記冷却ガス吐出ノズル3が取り付けられている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて回動モータ31が駆動されると、アーム35が回動軸33回りに揺動することとなる。
図4は冷却ガス吐出ノズルの動きを示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。制御ユニット4からの動作指令に基づき回動モータ31が駆動されてアーム35が揺動すると、冷却ガス吐出ノズル3は、基板Wの表面Wfに対向した状態で、図4(b)に示すように、移動軌跡Tに沿って移動する。この移動軌跡Tは、回転中心位置Pcから端縁位置Peに向かう軌跡である。ここで、回転中心位置Pcは基板Wの上方で、かつ基板Wの回転中心A0の上に位置し、端縁位置Peは基板Wの外周端の上方に位置する。すなわち、回動モータ31は、冷却ガス吐出ノズル3を基板Wの表面Wfに沿って基板Wに対して相対移動させる。また、冷却ガス吐出ノズル3は、移動軌跡Tの延長線上であって基板Wの対向位置から側方に退避した待機位置Psに移動可能となっている。
冷却ガス吐出ノズル3は冷却ガス供給部64に接続されている。この冷却ガス供給部64は、制御ユニット4からの動作指令に応じて冷却ガスを冷却ガス吐出ノズル3に供給するものである。冷却ガス吐出ノズル3が基板Wの表面Wfの対向位置に配置され、冷却ガス供給部64から冷却ガスが冷却ガス吐出ノズル3に供給されると、冷却ガス吐出ノズル3から基板Wの表面Wfに向けて局部的に冷却ガスが吐出される。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて、冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスが吐出している状態で、チャック回転機構22が基板Wを回転させながら、回動モータ31が冷却ガス吐出ノズル3を移動軌跡Tに沿って移動させると、冷却ガスが基板Wの表面Wfの全体にわたって供給されることとなる。したがって、リンス液吐出ノズル97からのDIW吐出により基板Wの表面Wfに形成されている液膜11fの全体が凍結し、基板Wの表面Wfの全面に凍結膜13fが生成される。
基板Wの表面Wfからの冷却ガス吐出ノズル3の高さは、冷却ガスの供給量によっても異なるが、例えば50mm以下、好ましくは数mm程度に設定される。このような基板Wの表面Wfからの冷却ガス吐出ノズル3の高さおよび冷却ガスの供給量は、(1)冷却ガスが有する冷熱を液膜11fに効率的に付与する観点、(2)冷却ガスにより液膜11fの液面が乱れることがないように液膜11fを安定して凍結する観点などから実験的に定められる。
冷却ガスは、基板Wの表面Wfに形成された液膜11fを構成する液体の凝固点、すなわちこの実施形態ではDIWの凝固点より低い温度を有する。この冷却ガスは、例えば、タンクに貯留されている液体窒素内を通るパイプに窒素ガスを流すことにより生成され、この実施形態では例えば−100℃に冷却されている。なお、窒素ガスに代えて、酸素ガスや清浄なエア等を用いてもよい。このように冷却ガスを用いているため、基板Wの表面Wfへのガス供給前にフィルタ等を通すことによって、冷却ガスに含まれる汚染物質を容易に除去することができ、液膜11fを凍結させる際に基板Wの表面Wfが汚染されるのを防止できる。このように、この実施形態では、冷却ガス吐出ノズル3が本発明の「冷却ガス吐出手段」に相当し、回動モータ31が本発明の「相対移動機構」に相当する。
次に、上記のように構成された基板処理装置における洗浄処理動作について図5、図6を参照しつつ説明する。図5は基板Wの表面Wfに対する処理を示す図で、(a)は下層液膜形成処理を示し、(b)は下層液膜凍結処理を示し、(c)は上層液膜形成処理を示し、(d)は上層液膜凍結処理を示し、(e)は凍結膜除去処理を示している。また、図6は図1の基板処理装置の動作手順を示すフローチャートである。この装置では、未処理の基板Wが装置内に搬入されると、制御ユニット4が装置各部を制御して該基板Wに対して洗浄処理が実行される。まず、基板Wの表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが処理チャンバー1内に搬入され、スピンチャック2に保持される(ステップS1)。このとき、遮断部材9は離間位置にあり、基板Wと干渉しないようにしている。
スピンチャック2が未処理の基板Wを保持すると、遮断部材9が対向位置まで下降し、基板Wの表面Wfに近接した位置に位置決めされる。これにより、基板Wの表面Wfが遮断部材9の基板対向面に近接した状態で覆われ、基板Wの周辺雰囲気から遮断される。そして、制御ユニット4は、チャック回転機構22を作動してスピンチャック2を回転させるとともに、リンス液供給部62を作動してリンス液吐出ノズル97から冷却されたDIWを吐出させて、基板Wの表面Wfに冷却されたDIWを供給する。基板Wの表面Wfに供給されたDIWには、基板Wの回転に伴う遠心力が作用し、基板Wの径方向外向きに均一に広げられ、その一部が基板外に振り切られる。これによって、図5(a)に示すように、基板Wの表面Wfの全面にわたって液膜の厚みが均一にされ、基板Wの表面Wfの全体に、所定の厚みD1を有する下層液膜11fが形成される(ステップS2)。ここで、制御ユニット4は、チャック回転機構22の動作を制御して、スピンチャック2の回転数を調整することにより、所定の厚さD1の下層液膜11fを形成する。下層液膜11fの厚さについては後に詳述する。
こうして、下層液膜形成処理が終了すると、制御ユニット4は遮断部材9を離間位置に配置するとともに、冷却ガス吐出ノズル3を待機位置Psから回転中心位置Pcに移動させる。そして、回転する基板Wの表面Wfに向けて冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出させながら、冷却ガス吐出ノズル3を徐々に基板Wの端縁位置Peに向けて移動させていく。これによって、図5(b)に示すように、基板Wの表面Wfのうち液膜11fが凍結した領域が基板Wの表面Wfの中央部から周縁部へと広げられ、基板Wの表面Wfの全体に下層凍結膜13fが生成される(ステップS3)。ここで、下層液膜11fを構成するDIWが、温度調整部623によって低温に冷却されているため、下層凍結膜13fを短時間で生成することができる。
なお、冷却ガス吐出ノズル3を移動させながら基板Wを回転させることによって、液膜の厚み分布に偏りが生じるのを抑制しつつ、基板Wの表面Wfの全面に下層凍結膜13fを生成させることができる。しかし、基板Wをあまりに高速で回転させると、基板Wの回転によって生じる気流により、冷却ガス吐出ノズル3から吐出される冷却ガスが拡散し、液膜の凍結の効率が低下する可能性がある。このため、下層液膜凍結処理および後述する上層液膜凍結処理を実行するときの基板Wの回転速度は、この実施形態では例えば1〜300rpmに設定されている。さらに、冷却ガス吐出ノズル3の移動速度、吐出ガスの温度および流量、液膜の厚みも考慮して、基板Wの回転速度を設定するようにすると、より好ましい。
液膜の凍結が完了すると、制御ユニット4は冷却ガス吐出ノズル3を待機位置Psに移動させるとともに遮断部材9を対向位置に配置させる。そして、制御ユニット4は、ステップS2と同様に、チャック回転機構22を作動してスピンチャック2を回転させるとともに、リンス液供給部62を作動してリンス液吐出ノズル97から冷却されたDIWを吐出させて、基板Wの表面Wfに冷却されたDIWを供給する。これによって、図5(c)に示すように、基板Wの表面Wfの全面にわたって液膜の厚みが均一にされ、基板Wの表面Wfの全体に、所定の厚みD2を有する上層液膜12fが、下層凍結膜13fの上に積層形成される(ステップS4)。このとき、温度調整部623によりDIWが冷却されているため、下層凍結膜13fが融解することはない。
上層液膜形成処理が終了すると、制御ユニット4は、ステップS3と同様に、遮断部材9を離間位置に配置するとともに、冷却ガス吐出ノズル3を待機位置Psから回転中心位置Pcに移動させる。そして、回転する基板Wの表面Wfに向けて冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出させながら、冷却ガス吐出ノズル3を徐々に基板Wの端縁位置Peに向けて移動させていく。これによって、図5(d)に示すように、基板Wの表面Wfのうち上層液膜12fが凍結した領域が基板Wの表面Wfの中央部から周縁部へと広げられ、基板Wの表面Wfの全体に上層凍結膜14fが生成される(ステップS5)。ここで、上層液膜12fを構成するDIWは、温度調整部623によって下層凍結膜13fが融解しない温度に冷却されているため、上層凍結膜14fを短時間で生成することができる。
次いで、上層凍結膜の層数が所定値か否かが判別され(ステップS6)、所定値でなければ(ステップS6でNO)、ステップS4,S5が繰り返される一方、上層凍結膜の層数が所定値であれば(ステップS6でYES)、ステップS7に進む。この実施形態では、図5に示すように、所定値を1としている。
ステップS7では、制御ユニット4は冷却ガス吐出ノズル3を待機位置Psに移動させるとともに遮断部材9を対向位置に配置させる。そして、下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fが融解しないうちにリンス液吐出ノズル97からDIWを基板Wの表面Wfに供給する。このとき、制御ユニット4は温度調整部623の動作を停止しており、基板Wには常温のDIWが供給される。これによって、図5(e)に示すように、基板Wの表面Wfの凍結膜13f,14fの全体が融解する。また、凍結膜13f,14fと、基板Wの表面Wfおよび裏面Wbに供給されたDIWとに、基板Wの回転による遠心力が作用する。その結果、基板Wの表面Wfからパーティクルを含む凍結膜13f,14fが除去され、基板外に排出される。
なお、この凍結膜除去処理では、基板Wの回転とともに遮断部材9を回転させるのが好ましい。これにより、遮断部材9に付着する液体成分が振り切られるとともに、遮断部材9と基板Wの表面Wfとの間に形成される空間に基板周辺からミスト状の液体が侵入するのを防止することができる。
こうして、凍結膜除去処理が終了すると、基板Wの洗浄処理が完了したか否かが判断され(ステップS8)、完了したと判断されると(ステップS8でYES)、続いて基板Wの乾燥処理が実行される(ステップS9)。一方、洗浄処理が完了していないと判断されると(ステップS8でNO)、ステップS2に戻って、DIWが供給されて下層液膜が形成され、以下、ステップS2〜S7が繰り返し実行される。すなわち、被処理面である基板Wの表面Wfの表面状態あるいは除去対象であるパーティクルの粒径、種類によっては、一度の洗浄処理では基板Wの表面Wfから十分にパーティクルを除去しきれない場合があり、このような場合には、完了していないと判断される。こうして、洗浄処理が所定回数だけ繰り返し実行されることにより、基板Wの表面Wfからパーティクルが除去されていく。なお、このような繰り返し実行回数を予め処理レシピとして規定しておき、適宜選択した処理レシピで規定される実行回数だけ洗浄処理を繰り返すようにしてもよい。
ステップS9では、制御ユニット4は、チャック回転機構22および遮断部材回転機構93のモータの回転速度を高めて基板Wおよび遮断部材9を高速回転させて、基板Wの乾燥処理を実行する。さらに、この乾燥処理においては、乾燥ガス供給部65からガス供給管95,29を介して窒素ガスが供給されて、遮断部材9と基板Wの表面Wfとの間に挟まれた空間およびスピンベース23と基板Wの裏面Wbとの間に挟まれた空間が窒素ガス雰囲気とされる。これによって、基板Wの乾燥が促進され、乾燥時間を短縮することができる。乾燥処理後は基板Wの回転が停止され、処理チャンバー1から処理済の基板Wが搬出される(ステップS10)。このように、この実施形態では、ステップS2,S3およびステップS4,S5が、それぞれ本発明の「液体供給凍結工程」に相当し、これらのステップS2〜S5が本発明の「複数層凍結膜形成工程」に相当する。また、ステップS7が本発明の「除去工程」に相当する。
次に、図7を参照して、下層凍結膜の上に上層凍結膜を積層形成することによる作用効果について説明する。図7は基板の表面にDIWで形成した液膜の厚さ(以下「膜厚」という)とパーティクル除去率との関係および膜厚とダメージ発生数との関係を示す図である。すなわち、図7は、図1の装置において、種々の膜厚の下層液膜を形成し、その下層液膜を凍結し、その下層凍結膜を除去したときのパーティクル除去率およびダメージ発生数を示す図である。図7において、◆マークからなる実線Q1は、膜厚とパーティクル除去率Pとの関係を示し、■マークからなる実線Q2は、膜厚とダメージ発生数Nとの関係を示している。
ここで、パーティクル除去率Pおよびダメージ発生数Nの性質について、それぞれ説明する。パーティクル除去率Pは、言うまでもなく大きい方が好ましい。そして、図7中の実線Q1に示すように、膜厚の増加にしたがってパーティクル除去率Pは徐々に増加している。したがって、膜厚を増加させるほど基板が好適に洗浄されることが分る。これに対して、同図の実線Q2に示すダメージ発生数Nについては、N>0になると不良品として排除されてしまい、当該基板は使用不可能になる。すなわち、基板処理においてはN=0であることが必須である。したがって、膜厚T1を超えるとN>0になるため、膜厚はT1以下にしておくことが必要であることが分る。
このように、膜厚の増加にしたがってパーティクル除去率Pは徐々に増加し、膜厚が所定のしきい値T1を超えるとダメージ発生数NがN>0になる理由は以下の通りである。すなわち、基板Wの表面Wfに形成した液膜を凍結させる液膜凍結処理を実行すると、基板Wの表面Wfとパーティクルの間に入り込んだ液体の凝固により体積膨張が生じる。例えば、0℃の純水が0℃の氷になると、その体積はおよそ1.1倍に増加する。そして、この体積増加によって生じる圧力がパーティクルに作用し、パーティクルが微小距離だけ基板Wの表面Wfから離れる。その結果、基板Wの表面Wfとパーティクルとの間の付着力が低減し、さらにはパーティクルが基板Wの表面Wfから脱離することとなる。このとき、基板Wの表面Wfに微細パターンが形成されている場合であっても、体積膨張によってパターンに加わる圧力はあらゆる方向に等しいときは、互いに相殺されることになる。その結果、パターンが剥離したり倒壊するなどのダメージを基板Wに与えることなく、パーティクルを好適に基板Wの表面Wfから除去することができる。
ここで、膜厚が増大するほど体積膨張による体積増加量も増大するため、パーティクルに作用する圧力も増大し、これによってパーティクル除去率も増大することになる。一方、膜厚が増大してパーティクルに作用する圧力も増大したときに、パターンに加わる圧力に局所的に印加方向によるバラツキが生じたときは、互いに圧力が相殺されなくなるため、基板Wへのダメージが発生してしまう。そこで、基板Wの表面Wfに形成した下層液膜11fの厚さD1を、この実施形態では例えば、D1=T1×0.8としている。すなわち、膜厚D1をダメージ発生数NがN>0となる膜厚のしきい値T1の80%にして、ダメージ発生数Nが確実にN=0になるようにしている。下層液膜11fの膜厚の調整は、チャック回転機構22の動作制御により、スピンチャック2の回転数調整によって行われる。このように、この実施形態では、チャック回転機構22が本発明の「下層膜厚調整手段」に相当する。
このとき、図7の実線Q1に示すように、パーティクル除去率Pは、P=P1になっており、単層の凍結膜形成では、ダメージ発生数N>0を確実に避けるためには、P1を超えるパーティクル除去率を得ることはできない。そこで、上記したように、膜厚D1の下層液膜11fを凍結して形成した下層凍結膜13fの上に、膜厚D2の上層液膜12fを凍結して形成した上層凍結膜14fを積層形成した場合について考える。この上層液膜12fの膜厚調整も、チャック回転機構22の動作制御により、スピンチャック2の回転数調整によって行うことができる。
この場合には、凍結膜全体の膜厚は(D1+D2)になるが、上層凍結膜14fによってパーティクルに作用する圧力は、下層凍結膜13fを介して間接的に作用することになる。したがって、上層凍結膜14fの体積増加によるパーティクルへの圧力増加幅は、膜厚D1の単層凍結膜による圧力に比べた膜厚(D1+D2)の単層凍結膜による圧力の増加幅に対して、小さくなる。このため、下層凍結膜13fの上に上層凍結膜14fを積層形成した場合のパーティクル除去率は、膜厚(D1+D2)に対応する実線Q1の値より小さいP2になる。また、この場合のダメージ発生数Nは、膜厚(D1+D2)がしきい値T1より大きいにも拘らず、N=0が維持される。すなわち、下層凍結膜13fの上に上層凍結膜14fを積層形成した場合には、図7に示すように、ダメージ発生数N>0となる膜厚のしきい値がT1より大きいT2に移動する。
さらに、上層凍結膜14fの上に、膜厚D3の上層液膜を形成し、これを凍結して形成した上層凍結膜を積層形成した場合、すなわち図6のステップS6の所定値が2の場合について考える。この場合には、凍結膜全体の膜厚は(D1+D2+D3)になるが、膜厚D3の部分の当該上層凍結膜によってパーティクルに作用する圧力は、下層凍結膜13fに加えて、さらに上層凍結膜14fを介して間接的に作用することになる。
したがって、当該上層凍結膜の体積増加によるパーティクルへの圧力増加幅は、単層凍結膜の場合に比べて、さらに小さくなる。このため、パーティクル除去率は、膜厚(D1+D2+D3)に対応する実線Q1の値より小さいP3になる。また、この場合のダメージ発生数Nは、膜厚(D1+D2+D3)が上記しきい値T2より大きいにも拘らず、N=0が維持される。すなわち、下層凍結膜13fの上に2層の上層凍結膜を積層形成した場合には、図7に示すように、ダメージ発生数N>0となる膜厚のしきい値がT2よりさらに大きいT3に移動することとなる。
以上のように、この実施形態によれば、基板Wの表面Wfに形成した下層凍結膜13fの上に上層凍結膜14fを積層形成し、凍結膜13f,14fの全体を融解して除去しているため、基板Wへのダメージ発生を防止しつつ、パーティクル除去率を増大することができる。また、上層凍結膜14fを積層形成するために、下層凍結膜13fの上に供給するDIWを下層凍結膜13fが融解しない温度、例えば5℃以下に冷却しているため、上層凍結膜14fを積層形成するまでに下層凍結膜13fが融解するのを防止することができる。
また、この実施形態によれば、下層液膜11fおよび上層液膜12fを形成するために基板Wに供給するDIWを温度調整部623により例えば5℃以下に冷却しているため、下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fを生成するのに要する時間を短縮することができる。すなわち、発明者の実験によれば、液膜の凍結に要する時間の大部分は、液膜を構成する液体の温度を凝固点付近まで低下させるのに費やされていることが分った。そこで、この実施形態では、基板Wに供給されるDIWを予め冷却している。したがって、下層液膜11fおよび上層液膜12fの温度を凝固点付近まで低下させるのに要する時間が短縮されるため、液膜の凍結に要する時間を短縮することができる。その結果、洗浄処理に要する時間を短縮でき、基板処理のスループットを向上することができる。
また、この実施形態によれば、基板Wの表面Wfに形成された下層液膜11fおよび上層液膜12fを構成する液体の凝固点よりも低い温度を有する冷却ガスを冷却ガス吐出ノズル3から基板Wの表面Wfに向けて局部的に吐出している。そして、基板Wを回転させながら冷却ガス吐出ノズル3を基板Wの回転中心位置Pcと基板Wの端縁位置Peとの間で移動させて、基板Wの表面Wfの全面に下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fを生成している。このため、冷却ガスの供給部位が基板Wの表面Wf上の微小領域に限定されることとなり、スピンチャック2などの基板周辺部材の温度低下を最小限に止めることができる。したがって、基板周辺部材が劣化するのを抑制しながら基板Wの表面Wfの全面に下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fを生成することができる。その結果、基板周辺部材を耐冷熱性の確保が困難な、耐薬品性を備えた樹脂材料で形成しても、冷熱による基板周辺部材の材質劣化を抑制できる。
また、この実施形態によれば、液膜形成処理と液膜凍結処理と凍結膜除去処理とを同一の処理チャンバー1内で所定回数だけ繰り返し実行可能となっている。したがって、液膜凍結処理と凍結膜除去処理とを1回だけ実行するのみでは基板Wの表面Wfから除去しきれないパーティクルについても確実に基板Wの表面Wfから除去できる。
また、この実施形態によれば、下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fが融解しないうちに凍結膜除去処理を実行開始している。このため、液膜凍結処理において基板Wの表面Wfから脱離したパーティクルが、凍結膜の融解とともに基板Wの表面Wfに再付着するのを回避できる。その結果、凍結膜除去処理の実行により凍結膜とともにパーティクルを基板Wの表面Wfから効率良く除去することができ、パーティクル除去率を向上させる点で有利となっている。
<第2実施形態>
図8はこの発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図、図9は図8の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。この第2実施形態は、上層凍結膜を形成するために下層凍結膜13fの表面に向けてミスト生成ノズル7から微小液滴を吐出してDIW供給を行っている点と、リンス液供給部62に代えてリンス液供給部620を備えている点とで、第1実施形態と大きく相違している。リンス液供給部620は、温度調整部を備えていない点のみリンス液供給部62と相違しており、その他の構成は同一になっている。すなわち、下層液膜の形成のためにリンス液供給部620から基板Wに供給されるDIWは冷却されておらず、常温になっている。なお、以下では、第1実施形態と同一物には同一符号を付している。
スピンチャック2の周方向外側には、回動モータ71が設けられている。この回動モータ71には回動軸73が接続され、この回動軸73にはアーム75が水平方向に延びるように接続されており、このアーム75の先端にミスト生成ノズル7が取り付けられている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて回動モータ71が駆動されると、アーム75は回動軸73回りに揺動することとなる。
図10はミスト生成ノズルの動きを示す平面図である。制御ユニット4からの動作指令に基づき回動モータ71が駆動されてアーム75が揺動すると、ミスト生成ノズル7は、基板Wの表面Wfに対向した状態で、図10に示すように、移動軌跡T2に沿って移動する。この移動軌跡T2は、回転中心位置Pc2から端縁位置Pe2に向かう軌跡である。ここで、回転中心位置Pc2は基板Wの上方で、かつ基板Wの回転中心A0の上に位置し、端縁位置Pe2は基板Wの外周端の上方に位置する。すなわち、回動モータ71は、ミスト生成ノズル7を基板Wの表面Wfに沿って基板Wに対して相対移動させる。また、ミスト生成ノズル7は、移動軌跡T2の延長線上であって基板Wの対向位置から側方に退避した待機位置Ps2に移動可能となっている。
ミスト生成ノズル7はリンス液供給部620に接続されている。ミスト生成ノズル7が基板Wの表面Wfの対向位置に配置され、リンス液供給部620からDIWがミスト生成ノズル7に供給されると、ミスト生成ノズル7から基板Wの表面Wfに向けて微小な液滴状のDIWが吐出される。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて、ミスト生成ノズル7から微小な液滴状のDIWが吐出している状態で、チャック回転機構22が基板Wを回転させながら、回動モータ71がミスト生成ノズル7を移動軌跡T2に沿って移動させると、微小な液滴状のDIWが基板Wの表面Wfの全体にわたって供給されることとなる。このように、この実施形態では、ミスト生成ノズル7およびリンス液供給部620が本発明の「液滴供給手段」に相当する。
次に、上記のように構成された基板処理装置における洗浄処理動作について図11、図12を参照しつつ説明する。図11は基板Wの表面Wfに対する処理を示す図で、(a)は下層液膜形成処理を示し、(b)は下層液膜凍結処理を示し、(c)は上層液膜形成・凍結処理を示し、(d)は凍結膜除去処理を示している。また、図12は図8の基板処理装置の動作手順を示すフローチャートである。
図11(a)(b)は図5(a)(b)と同一であり、図12のステップS11〜S13は、図6のステップS1〜S3と同一である。ステップS13の下層液膜凍結処理が完了すると、ステップS14において、制御ユニット4は、チャック回転機構22を作動してスピンチャック2を回転させるとともに、ミスト生成ノズル7を回転中心位置Pc2に位置決めし、リンス液供給部620を作動してミスト生成ノズル7から液滴化されたミスト状のDIWを基板Wの表面Wfに向けて吐出させつつ、ミスト生成ノズル7を基板Wの端縁位置Pe2に向けて徐々に移動させて上層液膜12fを形成する。同時に、制御ユニット4は、ミスト生成ノズル7が回転中心位置Pc2から外れた後に冷却ガス吐出ノズル3を回転中心位置Pcに戻し、回転する基板Wの表面Wfに向けて冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出させながら、冷却ガス吐出ノズル3を徐々に基板Wの端縁位置Peに向けて移動させていく。これによって、図11(c)に示すように、基板Wの表面Wfにおいて、上層液膜12fが形成されつつ、その凍結した領域が基板Wの表面Wfの中央部から周縁部へと広げられ、基板Wの表面Wfの全体に上層凍結膜14fが生成される。ここで、上層液膜12fを構成するDIWは、冷却されていないが、液滴化されたミスト状で下層凍結膜13fの表面に供給されているため、下層凍結膜13fが融解することなく上層凍結膜14fを好適に積層形成することができる。
次いで、ミスト状DIWの吐出が完了したか否かが判別され(ステップS15)、完了していなければ(ステップS15でNO)、ステップS14が継続される一方、例えば予め設定された時間の経過により完了したと判定されると(ステップS15でYES)、ステップS16に進む。ここで、制御ユニット4は、ミスト生成ノズル7からのミスト状DIWの吐出時間を制御することにより、上層液膜12fの膜厚を調整することができる。
ステップS16の凍結膜除去処理は、図6のステップS7と同一であり、図11(d)も図5(e)と同様である。以下、ステップS17〜S19は、図6のステップS8〜S10と同一である。このように、この実施形態では、ステップS12,S13およびステップS14が、それぞれ本発明の「液体供給凍結工程」に相当し、これらのステップS12〜S14が本発明の「複数層凍結膜形成工程」に相当する。また、ステップS16が本発明の「除去工程」に相当する。
以上のように、この実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、基板Wの表面Wfに形成した下層凍結膜13fの上に上層凍結膜14fを積層形成し、凍結膜13f,14fの全体を融解して除去しているため、基板Wへのダメージ発生を防止しつつ、パーティクル除去率を増大することができる。また、上層凍結膜14fを積層形成するために、下層凍結膜13fの表面に向けて微小な液滴状のDIWを吐出しているため、DIWを冷却しなくても下層凍結膜13fが融解することはない。したがって、DIWを冷却するための構成が不要になるという利点がある。
また、この実施形態では、下層凍結膜13fの表面に向けて微小な液滴状のDIWを吐出しつつ、同時に冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出しているため、下層凍結膜13fの融解をより確実に防止することができる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記第1実施形態では、下層液膜11fの形成のために基板Wの表面Wfに向けて供給するDIWを温度調整部623によって冷却しているが、この発明は、下層液膜11fの形成の際に、DIWを冷却していなくてもよい。ただし、冷却している方が、下層凍結膜13fを短時間で生成できるため、好ましい。
また、上記第2実施形態では、図12のステップS14において、ミスト生成ノズル7から微小液滴状のDIWを吐出しつつ、同時に冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出するようにしているが、これに限られない。例えば第1実施形態と同様に、ミスト生成ノズル7から微小液滴状のDIWを吐出して上層液膜12fを形成した後、冷却ガス吐出ノズル3から冷却ガスを吐出して上層液膜12fを凍結し、上層凍結膜14fを積層形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、基板Wの表面Wfにのみ凍結膜13f,14fを形成しているが、これに限られず、基板Wの裏面Wbにも下層凍結膜を形成し、その下層凍結膜に上層凍結膜を積層形成してもよい。この形態によれば、基板Wの裏面Wbについても、基板Wの表面Wfと同様に、基板Wとパーティクルとの間の付着力を弱めることができ、パーティクルを好適に基板Wの裏面Wbから除去することができる。
また、上記第1、第2実施形態では、遮断部材9の下面に設けられたリンス液吐出ノズル97から吐出されるDIWにより、基板Wの表面Wfに液膜11fを形成しているが、これに限られない。図13はリンス液吐出の変形形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC矢視図である。
図13の変形形態では、アーム35の先端に吐出部30が設けられており、アーム35から吐出部30までの上面に供給チューブ60Pが配設されている。この供給チューブ60Pの内部には、リンス液供給部62に連通する液供給管62Pと、冷却ガス供給部64に連通するガス供給管64Pとが設けられている。すなわち、液供給管62Pとガス供給管64Pとが近傍に並んで配設されている。そして、冷却ガスは、吐出部30に穿設され、ガス供給管64Pに連通するガス吐出口3Aから吐出し、DIWは、冷却ガス吐出ノズル3のガス吐出口3Aの近傍に穿設され、液供給管62Pに連通する液吐出口3Bから吐出するように構成されている。
この変形形態によれば、例えば−100℃という非常に低温の冷却ガスが流れるガス供給管64Pの近傍に、DIWが流れる液供給管62Pが配設されているため、冷却ガスからの冷熱による影響を受けることによって、温度調整部623により常温より低い温度に冷却されたDIWの温度が上昇してしまうのを防止できるという利点がある。また、冷却ガスが吐出されるガス吐出口3Aの近傍にDIWが吐出される液吐出口3Bを配設しているため、DIWに対する冷却ガスからの冷却効果を高めることができる。このように、この変形形態では、ガス吐出口3Aが本発明の「冷却ガス吐出手段」に相当し、液吐出口3Bが本発明の「液吐出ノズル」に相当する。
また、上記第1実施形態ではリンス液供給部62から供給されるDIWにより、上記第2実施形態ではリンス液供給部620から供給されるDIWにより、それぞれ基板Wの表面Wfに積層形成された下層凍結膜13fおよび上層凍結膜14fの全体を除去しているが、これに限られず、化学洗浄を施して凍結膜を除去するようにしてもよい。図14は第1実施形態の装置に化学洗浄のための構成を追加した変形形態を示す図、図15は図14の装置における凍結膜除去処理を示す図である。この変形形態では、液供給管25は、リンス液供給部62に加えて、薬液供給部61にも接続されている。この薬液供給部61は、例えばSC1溶液(アンモニア水と過酸化水素水との混合水溶液)等の薬液を供給するものである。そして、薬液およびDIWのいずれか一方が選択的に液供給管25を介して液吐出ノズル27に供給されるように構成されている。
また、スピンチャック2の周方向外側には、回動モータ67が設けられている。この回動モータ67には回動軸68が接続され、この回動軸68にはアーム69が水平方向に延びるように接続されており、このアーム69の先端に薬液吐出ノズル6が取り付けられている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて回動モータ67が駆動されると、薬液吐出ノズル6は、基板Wの回転中心A0の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動する。薬液吐出ノズル6は、上記薬液供給部61に接続されており、薬液供給部61から供給される薬液をスピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfに向けて吐出するものである。
この変形形態において、凍結膜を積層形成した後、制御ユニット4は、薬液吐出ノズル6を吐出位置に配置し、SC1溶液を薬液吐出ノズル6に圧送するとともに、液吐出ノズル27に供給する。これによって、SC1溶液が、薬液吐出ノズル6から基板Wの表面Wfに供給されるとともに、液吐出ノズル27から基板Wの裏面Wbに供給される。ここで、SC1溶液中の固体表面のゼータ電位(界面動電位)は比較的大きな値を有することから、基板Wの表面Wfと該基板Wの表面Wf上のパーティクルとの間がそれぞれSC1溶液で満たされることにより、基板Wの表面Wfとパーティクルとの間にそれぞれ大きな反発力が作用する。したがって、基板Wの表面Wfからのパーティクルの脱離をさらに容易にして、基板Wの表面Wfからパーティクルを効果的に除去することができる。また、この変形形態では、基板Wの裏面Wbにも液吐出ノズル27からSC1溶液を供給しているため、基板Wの裏面Wbに汚染物質が付着している場合でも、SC1溶液の化学洗浄作用により、汚染物質を基板Wの裏面Wbから効果的に除去することができる。また、この変形形態では、SC1溶液による洗浄後、基板Wの表面Wfおよび裏面WbにDIWが供給され、DIWによるリンス処理が行われる。なお、この変形形態では、基板Wの表面Wfに対して主に化学的な洗浄作用を有する化学洗浄としてSC1溶液による洗浄を実行しているが、化学洗浄としては、SC1溶液による洗浄に限定されない。例えば、化学洗浄としてSC1溶液以外のアルカリ性溶液、酸性溶液、有機溶剤、界面活性剤などを処理液として使用したり、それらを適宜に組合わせたものを処理液として使用する湿式洗浄が挙げられる。なお、前述の第1実施形態ではステップS7において、温度調整部623の動作を停止することにより、リンス液吐出ノズル97から常温のDIWを吐出して、基板Wの表面Wfの凍結膜13f、14fを除去しているが、常温のDIWを基板に供給するための供給機構が別に設けられていてもよい。たとえば、薬液供給部61および薬液吐出ノズル6と同様な供給機構から常温のDIWを吐出することにより凍結膜13f、14fが除去されてもよい。
さらにまた、上記第1、第2実施形態でのDIWによる基板Wの表面Wfに積層形成された凍結膜13f,14fの除去に代えて、物理洗浄を施して複数層凍結膜の全体を除去するようにしてもよい。図16は第1実施形態の装置に物理洗浄のための構成を追加した変形形態を示す図、図17は二流体ノズルの構成を示す図である。
スピンチャック2の周方向外側には、回動モータ51が設けられている。この回動モータ51には回動軸53が接続され、この回動軸53にはアーム55が水平方向に延びるように接続されており、このアーム55の先端に二流体ノズル5が取り付けられている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて回動モータ51が駆動されると、二流体ノズル5は回動軸53回りに揺動する。
この二流体ノズル5は、処理液と窒素ガス(N2)とを空中(ノズル外部)で衝突させて処理液の微小液滴を生成する、いわゆる外部混合型の二流体ノズルである。この実施形態では例えば、処理液はリンス液供給部62から供給されるDIWが用いられ、窒素ガスは乾燥ガス供給部65から供給される窒素ガスが用いられる。二流体ノズル5は中空の胴部501を有し、この胴部501の内部に処理液吐出口521を有する処理液吐出ノズル502が挿通される。この処理液吐出口521は、二流体ノズル5の傘部511の上面部512に配置されている。このため、処理液が処理液吐出ノズル502に供給されると、処理液が処理液吐出口521から基板Wに向けて吐出される。
また、ガス吐出ノズル503が処理液吐出ノズル502に近接して設けられており、該処理液吐出ノズル502を囲んだリング状のガス通路を規定している。ガス吐出ノズル503の先端部は先細にテーパ状とされており、このノズル開口は基板Wの表面に対向している。このため、ガス吐出ノズル503に窒素ガスが供給されると、窒素ガスがガス吐出ノズル503のガス吐出口531から基板Wに向けて吐出される。
このように吐出される窒素ガスの吐出軌跡は、処理液吐出口521からのDIWの吐出軌跡に交わっている。すなわち、処理液吐出口521からの液体流は、混合領域内の衝突部位Gにおいて気体流と衝突する。気体流はこの衝突部位Gに収束するように吐出される。この混合領域は、胴部501の下端部の空間である。このため、処理液吐出口521からのDIWの吐出方向の直近においてDIWはそれに衝突する窒素ガスによって速やかに液滴化される。こうして、洗浄用液滴が生成される。
そして、この変形形態では、凍結膜の積層形成後、制御ユニット4は、遮断部材9を離間位置に配置した状態で二流体ノズル5を基板Wの上方で揺動させながらDIWの液滴を基板Wの表面Wfに供給する。これにより、液滴が基板Wの表面Wfに付着するパーティクルに衝突して、液滴が有する運動エネルギーによってパーティクルが物理的に除去される。したがって、基板Wの表面Wfからのパーティクル除去を容易にして、基板Wの表面Wfを良好に洗浄することができる。なお、この変形形態では、基板Wの表面Wfに対して主に物理的な洗浄作用を有する物理洗浄として、二流体ノズルを用いた液滴洗浄を実行しているが、物理洗浄としては、液滴洗浄に限定されない。例えば、物理洗浄として、基板Wの表面Wfに対してブラシやスポンジ等を接触させることで基板Wを洗浄するスクラブ洗浄、超音波振動によって基板Wの表面Wfに付着するパーティクルを振動させて脱離させたり、処理液中に発生したキャビテーションや気泡を基板Wの表面Wfに作用させて基板Wを洗浄する超音波洗浄などが挙げられる。さらに、基板Wの表面Wfに対して物理洗浄と化学洗浄とを必要に応じて組合わせた洗浄を施して基板Wの表面Wfから複数層の凍結膜の全体を除去するようにしてもよい。また、この変形形態では、二流体ノズルからの液滴吐出を行う際に、いわゆる外部混合型の二流体ノズルを用いているが、これに限定されず、いわゆる内部混合型の二流体ノズルを用いてもよい。すなわち、二流体ノズルの内部で処理液とガスとを混合させて液滴を生成するとともにノズル吐出口から基板Wに向けて吐出してもよい。
また、上記第1実施形態では、上層凍結膜の層数が所定値となっている。また、上記第2実施形態でも、上層凍結膜を形成するための微小液滴状のDIW吐出が完了したか否かは例えば予め設定された吐出時間の経過により判断している。これらは、例えば制御ユニット4に内蔵されているメモリに記憶された記憶回数あるいは記憶時間に基づき、制御が実行されている。この発明では、これらを変更できるようにしてもよい。例えば図18に示す構成において、上記第1実施形態の変形として、表示部41に上層凍結膜の層数の選択あるいは入力を促すメッセージを表示し、ユーザが操作部42を操作して選択あるいは入力した回数の層数だけ上層凍結膜を積層形成することができる。あるいは、上記第2実施形態の変形形態として、表示部41に微小液滴状のDIW吐出時間の選択あるいは入力を促すメッセージを表示し、ユーザが操作部42を操作して選択あるいは入力した吐出時間だけ微小液滴状のDIW吐出を行うことにより、所望の膜厚の上層凍結膜を形成することができる。この変形形態によれば、種々の基板処理条件、例えば処理対象の基板Wの種類、処理対象の基板Wに対して直前に実行された処理または工程の種類、処理対象の基板Wに対して実行される基板処理のレシピなどに応じた好適な基板処理装置を実現することができる。このように、この変形形態では、メモリを内蔵する制御ユニット4が本発明の「記憶手段」に相当し、操作部42が本発明の「書換手段」に相当する。
また、上記実施形態では液膜を形成するリンス液としてDIWを用いているが、これに限られず、例えば、純水、炭酸水、水素水などを液膜を形成するリンス液として用いてもよい。
また、上記実施形態では、本発明にかかる基板表面に形成された液膜を凍結させる機能を有する基板処理装置を基板Wの表面Wfに付着するパーティクル等の汚染物質を除去する洗浄処理に適用した場合について説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、本発明にかかる基板処理装置および方法を用いて凍結させた液膜を基板表面を保護するための保護膜として利用してもよい。すなわち、基板Wの表面Wfに液膜を形成し、該液膜を凍結させることで凍結膜が基板Wの表面Wfに対する保護膜として作用して基板Wの表面Wfを周囲雰囲気からの汚染より保護することができる。したがって、凍結膜を保護膜として基板Wの表面Wfの汚染を防止しつつ基板Wを保存したり待機させておくことができる。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に形成された液膜を凍結させる基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 第1実施形態の制御構成を示すブロック図である。 リンス液供給部の構成を示す模式図である。 冷却ガス吐出ノズルの動きを示す図である。 基板の表面に対する処理を示す図である。 第1実施形態の動作手順を示すフローチャートである。 膜厚とパーティクル除去率およびダメージ発生数との各関係を示す図である。 この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図である。 第2実施形態の制御構成を示すブロック図である。 図8の装置に設けられているミスト生成ノズルの動きを示す平面図である。 第2実施形態の基板の表面に対する処理を示す図である。 第2実施形態の動作手順を示すフローチャートである。 リンス液吐出の変形形態を示す図である。 凍結膜除去処理の変形形態を示す図である。 図14の装置における凍結膜除去処理を示す図である。 凍結膜除去処理の別の変形形態を示す図である。 図16の装置に設けられている二流体ノズルの構成を示す図である。 さらに別の変形形態の制御構成を示すブロック図である。
符号の説明
3…冷却ガス吐出ノズル(冷却ガス吐出手段、凍結手段)、3A…ガス吐出口(冷却ガス吐出手段)、3B…液吐出口(液吐出ノズル)、7…ミスト生成ノズル(液滴供給手段)、11f…下層液膜、12f…上層液膜、13f…下層凍結膜、14f…上層凍結膜、22…チャック回転機構(下層膜厚調整手段)、27…液吐出ノズル(液体供給手段)、31…回動モータ(相対移動機構)、62…リンス液供給部(液体供給手段)、620…リンス液供給部(液滴供給手段)、623…温度調整部(液体供給手段)、62P…液供給管、64…冷却ガス供給部(凍結手段)、64P…ガス供給管(凍結手段)、65…乾燥ガス供給部(液滴供給手段)、97…リンス液吐出ノズル(液体供給手段)、W…基板、Wb…基板の裏面、Wf…基板の表面

Claims (11)

  1. 基板の表面に向けて液体を供給する液体供給手段と、
    前記液体供給手段の液体供給により前記基板の表面に形成された液膜を凍結させる凍結手段と
    を備え、
    前記凍結手段の液膜凍結により形成された下層凍結膜の表面に向けての液体供給および該供給された液体の凍結を少なくとも1回行って上層凍結膜を前記下層凍結膜上に積層形成した後に、前記基板の表面に生成された凍結膜全体を除去することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記液体供給手段の液体供給により前記基板の表面に形成される液膜の厚さを所定値に調整する下層膜厚調整手段をさらに備える請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記上層凍結膜を積層形成する回数を記憶する記憶手段と、
    所定の基板処理条件に応じて前記記憶手段の記憶回数を書き換える書換手段と
    をさらに備え、
    前記記憶手段の記憶回数だけ前記上層凍結膜を積層形成する請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記凍結手段は、
    前記液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスを前記基板の表面に向けて局部的に吐出する冷却ガス吐出手段と、
    前記冷却ガス吐出手段を前記基板の表面に沿って前記基板に対して相対移動させる相対移動機構とを備え、
    前記冷却ガス吐出手段から冷却ガスを吐出させながら前記相対移動機構により前記冷却ガス吐出手段を前記基板に対して相対移動させて前記各凍結膜の形成を行う請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 前記液体供給手段は、前記液体を供給する液供給管と、該液供給管内の液体を前記基板に向けて吐出する液吐出ノズルとを備え、
    前記凍結手段は、前記冷却ガス吐出手段に前記冷却ガスを導くガス供給管をさらに備え、
    前記液供給管の少なくとも一部と前記ガス供給管の少なくとも一部とが近傍に並んで配設される請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記液吐出ノズルと前記冷却ガス吐出手段とを互いに近傍に配設し、
    前記相対移動機構は、前記液吐出ノズルと前記冷却ガス吐出手段とを一体的に前記基板に対して相対移動させる請求項5記載の基板処理装置。
  7. 前記下層凍結膜の表面に向けての液体供給は前記液体供給手段により行われ、
    前記液体供給手段は、前記液体供給により前記下層凍結膜が融解しない温度に前記液体を冷却する温度調整部を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記液体は純水または脱イオン水からなり、前記温度調整部は前記液体の温度を0〜2℃に冷却する請求項7記載の基板処理装置。
  9. 微小な液滴状の液体を吐出して、前記下層凍結膜の表面に向けての液体供給を行う液滴供給手段を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置。
  10. 前記下層凍結膜の表面に向けての前記液滴供給手段からの微小な液滴状の液体吐出を行いつつ該液体の凍結を行う請求項9記載の基板処理装置。
  11. 基板の表面に向けての液体供給および該液体の凍結を行う液体供給凍結工程を複数回繰り返して、前記基板の表面に複数層の凍結膜を積層形成する複数層凍結膜形成工程と、
    前記複数層の凍結膜全体を除去する除去工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
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