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JP2008128054A - シリンダブロック及びシリンダブロックの製造方法 - Google Patents

シリンダブロック及びシリンダブロックの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オープンデッキタイプのシリンダブロックであって、デッキ面部分に金属基複合材料を適用するものにおいて、シリンダライナと金属基複合材料との密着状態を安定的に得ながらも、シリンダブロックのデッキ面部分に高い強度が得られるシリンダブロック及びそのシリンダブロックの製造方法を提供する。
【解決手段】シリンダライナ3を鋳込んだオープンデッキタイプのシリンダブロック1において、デッキ面1a部分のみに対して、シリンダライナ3の外周側に金属基複合材料で成る偏平円環形状のMMCリング4を密着状態で配設し、このMMCリング4の外周側がウォータジャケット12に臨む構成とする。これにより、デッキ面1a部分にアルミニウム合金が単独では存在しないようにしてデッキ面1a部分の強度を高める。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関に使用されるシリンダブロック及びそのシリンダブロックの製造方法に係る。特に、本発明は、シリンダブロックにおけるデッキ面部分の強度向上を図るための対策に関する。
自動車用エンジン等に使用されるシリンダブロックとして、その軽量化等を図るためにアルミニウム合金製のものが普及しつつある。
また、シリンダブロックは、一般的に鋳造加工により製造されるが、高い加工精度や加工時間の短縮化を図る観点からダイキャスト成形により製造される場合が多い。特に、上述したアルミニウム合金製のシリンダブロックにあっては、ピストンが摺接するシリンダボア内面の機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等を確保するために、ボア内面を形成する部材として鋳鉄製等のシリンダライナを一体的に鋳込んで製造されることが多い(例えば下記の特許文献1を参照)。
また、シリンダブロックの形状として、その内部に成形される冷却水通路としてのウォータジャケットがブロック上面(シリンダヘッドとの合わせ面:デッキ面)に開放するオープンデッキタイプと、ウォータジャケットがブロック上面に開放しないクローズドデッキタイプとがあるが、オープンデッキタイプによれば鋳造加工に中子が必要なくなるため、特に上記ダイキャスト成形に適している。
一方、近年、エンジンの高出力化を図るために膨張行程時の筒内圧力を高めることが要求されている。特に、ディーゼルエンジンにあってはガソリンエンジンに比べて筒内圧力が高いため(現在、一般的には16MPa程度)、更に筒内圧力を高めて高出力化を図ろうとすると、シリンダブロックには、よりいっそう高い強度が必要になってくる。
ところが、上述したアルミニウム合金のダイキャスト成形によってシリンダブロックを製造する場合、以下のような鋳造欠陥が発生する可能性があり、この鋳造欠陥部分では上記筒内圧力の向上を図る上で十分な強度を得ることができない可能性があった。
つまり、ダイキャスト成形はアルミニウム合金の溶湯を金型のキャビティ内に向けて加圧して送り込むものであるため、空気も同時に送り込まれてしまう。そして、溶湯に気泡が存在したままアルミニウム合金が冷却固化されてしまうと、この気泡が存在していた部分が鋳巣となる。また、ダイキャスト成形はアルミニウム合金の溶湯を一旦射出スリーブに貯留するため、この射出スリーブ内において溶湯の表面にアルミニウム合金の酸化膜が生成されてしまう場合が多い。そして、この酸化膜が金型のキャビティ内に送り込まれてしまう可能性があり、この場合に、この酸化膜が混入されたままアルミニウム合金が冷却固化されてしまうと、この酸化膜残存部分が鋳造欠陥となる。このような鋳巣や酸化膜の鋳造欠陥の存在する部分は他の部分(鋳造欠陥の存在しない部分)に比べて強度が低くなってしまう。
一方、異種材料を組み合わせることで強度を高めるものとして金属基複合材料(MMC:Metal Matrix Composite)が知られている。このMMCをシリンダブロックに適用する技術として、例えば下記の特許文献2や特許文献3に開示されているものがある。
特許文献2のものでは、シリンダライナの外壁に2つの環状突起を形成しておき、この環状突起同士の間にアルミナで成る強化用繊維束のプリフォームを配設した状態でシリンダブロックの鋳造加工を行うようにしている。これにより、シリンダライナと強化用繊維束とを、シリンダブロックに一体的に鋳込み、シリンダライナのシリンダヘッド側への膨張を強化用繊維束によって抑制できるようにしている。
また、特許文献3のものでは、シリンダライナの上端部(デッキ面側の端部)を薄肉化してリブを形成しておき、このリブの外周囲に無機質繊維成形体を圧入する。そして、これらシリンダライナ及び無機質繊維成形体をシリンダブロック一体的に鋳込んだ後、シリンダブロックの上面を切削してデッキ面を形成すると共に、シリンダライナ内面を切削してボア内面を形成する。また、このシリンダライナ内面の切削に際し、シリンダライナ上端部に形成されていた上記リブを無機質繊維成形体の内周縁部分と共に除去し、MMC化された無機質繊維成形体をボア内部空間に露出させるようにしている。
特開平7−284905号公報 実開昭63−19050号公報 特開平10−220278号公報
上記シリンダブロックに要求される強度は、エンジンの膨張行程時の筒内圧力に耐え得るものであることが要求される。より詳しくは、筒内圧力が最大となる膨張行程初期時(例えばピストンの上死点位置からクランク角度で十数度だけクランク回転角が進んだ時点)の筒内圧力(燃焼圧)が作用する部分、つまり、シリンダブロックにおけるシリンダヘッド側の部分(シリンダ軸が上下方向に延びるエンジンにあっては上側部分)には、特に高い応力が作用するため、この部分には高い強度が必要である。特に上記オープンデッキタイプのシリンダブロックでは、上記応力はウォータジャケットの内側に形成されているシリンダボア外壁部分に大きく作用することになるため、このシリンダボア外壁部分のシリンダヘッド側領域(シリンダブロック上端部分)での変形を抑制するべく十分な強度を確保しておかねばならない。しかしながら、シリンダボア外壁部分に対する冷却性の点に鑑みると、このシリンダボア外壁部分の肉厚は薄い方が好ましい。このように、このシリンダボア外壁部分、特にシリンダヘッド側領域には、薄肉でありながらも高い強度が得られていることが求められる。
ところが、上記特許文献2に開示されているものでは、強化用繊維束のプリフォームはシリンダライナの上端部分には配設されていない。つまり、最も高い強度が要求される部分(シリンダブロック上端部分)には強化用プリフォームが配設されていない。そればかりでなく、この部分では強化用プリフォームの外周側にシリンダブロック本体を構成する材料(例えばアルミニウム合金)が溶湯として流れ込む構成となっているため、このシリンダブロック上端部分に、上記空気の混入による鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在している場合があり、この部分での強度が低下している可能性がある。
一方、上記特許文献3に開示されているものでは、上述した如くMMC化された無機質繊維成形体がデッキ面部分においてボア内部空間に露出している。つまり、この特許文献3のものでは、最も高い強度が要求される部分(シリンダブロック上端部分)にはMMC化された無機質繊維成形体が配設されている。しかしながら、この無機質繊維成形体の外周側にはシリンダブロック本体を構成する材料(アルミニウム合金)が溶湯として流れ込む構成となっている。このため、このシリンダブロック上端部分に、上記空気の混入による鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在している場合があり、この場合にも、この部分での強度が低下している可能性がある。
また、この特許文献3のものでは、上述した如く、シリンダライナのリブは除去されるため、MMC化された無機質繊維成形体とシリンダライナとは、シリンダライナの先端面部分のみで当接し、密着された状態とはなっていない。特に、この両者の当接部分は、膨張行程時に高温度になるシリンダブロック上端部分に位置しているので、両材料の膨張率の差等が原因となって、シリンダライナの先端面に対して無機質繊維成形体が剥離してしまう虞がある。このような剥離が生じた場合、この無機質繊維成形体外周側のシリンダブロック本体に亀裂を引き起こす原因となる可能性がある。
更に、この特許文献3のものでは、シリンダライナ内面を切削する際、シリンダライナ内面及び無機質繊維成形体の内面を共に切削する必要があり、高い加工精度を得ることが難しい。つまり、ボア内面が均一な材料(例えば鋳鉄)で形成されているものに比べて、切削特性の異なる2種類の材料を面一に加工する必要があることから、その面一加工が難しく、切削方法や切削工具の選定が困難であり、実用性に劣るものである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オープンデッキタイプのシリンダブロックであって、デッキ面部分に金属基複合材料を適用するものにおいて、シリンダライナと金属基複合材料との密着状態を安定的に得ながらも、シリンダブロックのデッキ面部分に高い強度が得られるシリンダブロック及びそのシリンダブロックの製造方法を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、シリンダボア内面をシリンダライナにより形成するオープンデッキタイプのシリンダブロックに対し、デッキ面部分(シリンダヘッドに対する合わせ面及びその周辺部分)においてシリンダライナの外周側にMMC(金属基複合材料)が密着状態で配設され、このMMCの外周側がウォータジャケットに臨む構成とし、ウォータジャケットよりも内側(ボア側)の領域にあっては、デッキ面部分にシリンダヘッド本体の形成材料(アルミニウム合金等)が単独では存在しないようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込み且つオープンデッキタイプに構成されたシリンダブロックを前提とする。このシリンダブロックに対し、軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体にシリンダブロック形成材料が含浸されて成る金属基複合体を、シリンダブロックデッキ面部分における上記シリンダライナの外周囲に装着させ、この金属基複合体の外面をウォータジャケットに臨ませ、且つこの金属基複合体の内面の全面をシリンダライナの外面に密着させる一方、上記シリンダライナの内面をシリンダボアに臨ませた構成としている。
また、上記目的を達成するための他の解決手段としては以下の構成が挙げられる。つまり、シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込み且つオープンデッキタイプに構成されたシリンダブロックを前提とする。このシリンダブロックに対し、軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体をシリンダブロックデッキ面部分における上記シリンダライナの外周囲に装着した状態で鋳造加工を行うことで、シリンダブロックデッキ面部分にあっては、シリンダボアとウォータジャケットとの間に、シリンダライナ及び、上記多孔質体にシリンダブロック形成材料が含浸されて成る金属基複合体のみを存在させた構成としている。
これら特定事項により、シリンダブロックにおいて最も高い強度が要求される部分であるシリンダヘッドに対する合わせ面部分(デッキ面部分)におけるウォータジャケットの内側領域にあっては、シリンダライナと、金属基複合材料で成る金属基複合体のみが存在した状態となり、この部分にシリンダブロック形成材料(例えばアルミニウム合金)単独の層(MMC化されていないシリンダブロック形成材料)が存在することがない。つまり、鋳造加工時においてデッキ面部分に流れ込もうとする空気や酸化膜は、多孔質体によって捕捉され、このデッキ面部分への流れ込みが阻止される。従って、シリンダブロックのデッキ面部分に、空気の混入による鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在するといった状況は招かず、この部分での強度を十分に得ることができる。また、上記金属基複合体は、その内面の全面がシリンダライナの外面に密着しているため、この金属基複合体とシリンダライナとの間の密着度を長期間に亘って安定的に維持することが可能になる。
また、多孔質体をシリンダライナの外面に圧入により嵌合し、その後、この多孔質体にシリンダブロック形成材料を含浸させることで上記金属基複合体を成形するようにしている。これにより、多孔質体とシリンダライナとの間に隙間が生じていない状態で鋳造加工を行うことができる。つまり、この多孔質体とシリンダライナとの間に、シリンダブロック形成材料(例えばアルミニウム合金)単独の層(MMC化されていないシリンダブロック形成材料)が存在することが回避でき、この多孔質体とシリンダライナとの間に上記鋳巣や鋳造欠陥が存在することを確実に阻止できる。
多孔質体において溶湯の流れ込む面の具体的な形状としては以下の2タイプが挙げられる。先ず、シリンダブロック形成材料がシリンダライナの軸線に沿う方向に流れながら多孔質体に含浸されることで金属基複合体が成形されるものに対し、上記多孔質体において、シリンダブロック形成材料の溶湯が流れ込む面を、シリンダライナ側の領域がウォータジャケット側の領域よりも溶湯の流れ込み方向の下流側に位置するようにしている。
この特定事項によれば、金型のキャビティを経て多孔質体の内部に溶湯(シリンダブロック形成材料の溶湯)が流れ込む際には、この溶湯中に含まれる気泡や異物(アルミニウム合金の酸化物等)は、多孔質体のシリンダライナ側、つまり内周側に流れ込んで、この内周側に堆積されることになる。このため、溶湯が冷却固化された状態にあっては、この多孔質体において溶湯が流れ込む面(例えば下端面)に面しているシリンダブロック形成材料のうち、外周側(ウォータジャケット側)には鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態となる。特に、エンジンの膨張行程時における筒内圧力の応力は、シリンダボアとウォータジャケットとの間にあっては外周側部分(ウォータジャケット側部分)に大きく作用するが、この大きな応力が作用する領域に、鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態を得ることができるため、この部分での強度を十分に高めることができ、シリンダブロックの信頼性の向上を図ることができる。
また、多孔質体において溶湯の流れ込む面の他の具体的な形状としては、シリンダブロック形成材料がシリンダライナの軸線に沿う方向に流れながら多孔質体に含浸されることで金属基複合体が成形されるものに対し、上記多孔質体において、シリンダブロック形成材料の溶湯が流れ込む面に、シリンダライナ側からウォータジャケット側に亘る中間部分に凹部を形成するものが挙げられる。
この特定事項によれば、金型のキャビティを経て多孔質体の内部に溶湯が流れ込む際には、この溶湯中に含まれる気泡や異物(アルミニウム合金の酸化物等)は、多孔質体に形成されている凹部に向けて流れ込み、この凹部の周辺に堆積されることになる。このため、溶湯が冷却固化された状態にあっては、この多孔質体において溶湯が流れ込む面(例えば下端面)に面しているシリンダブロック形成材料のうち、外周側(ウォータジャケット側)には鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態となる。従って、この構成によっても、大きな応力が作用する領域(外周側部分:ウォータジャケット側部分)に、鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態を得ることができるため、この部分での強度を十分に高めることができ、シリンダブロックの信頼性の向上を図ることができる。
また、多孔質体の内面形状の具体構成として以下のものが挙げられる。つまり、シリンダライナの外面に嵌合される前における多孔質体の内面形状として、シリンダブロックデッキ面側の内径寸法を、反シリンダブロックデッキ面側の内径寸法よりも小径に形成している。
この構成によれば、多孔質体に対するシリンダライナの圧入作業を容易にしながらも、この圧入後の状態では、多孔質体とシリンダライナとの間に隙間が生じない状態を得ることができる。このため、上記と同様に、多孔質体とシリンダライナとの間に、シリンダブロック形成材料(例えばアルミニウム合金)単独の層(MMC化されていないシリンダブロック形成材料)が存在することが回避でき、この多孔質体とシリンダライナとの間に上記鋳巣や鋳造欠陥が存在することを確実に阻止できる。
更に、多孔質体の外面形状の具体構成として以下のものが挙げられる。つまり、型締めされる前における多孔質体の外面形状として、シリンダブロックデッキ面側の外径寸法を、反シリンダブロックデッキ面側の外径寸法よりも小径に形成している。
本発明では、金属基複合体の外面がウォータジャケットに臨む構成としているため、鋳造加工の際の型締め時にあっては、多孔質体の外面の略全周囲に亘ってウォータジャケット成形用金型が嵌め込まれることになる。この場合、上述した如く、多孔質体におけるシリンダブロックデッキ面側の外径寸法が、反シリンダブロックデッキ面側の外径寸法よりも小径に形成されておれば、多孔質体のシリンダブロックデッキ面側からのウォータジャケット成形用金型の嵌め込み作業を容易にしながらも、この嵌め込み(型締め)状態では、多孔質体の外面とウォータジャケット成形用金型との間に隙間が生じない状態を得ることができる。このため、多孔質体とウォータジャケット成形用金型との間に、シリンダブロック形成材料(例えばアルミニウム合金)の溶湯が流れ込むことが阻止され、金属基複合体の外周側に上記鋳巣や鋳造欠陥が存在することを確実に阻止できる。
尚、上述の如く構成されるシリンダブロックの製造方法も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込んでシリンダブロックを製造するオープンデッキタイプのシリンダブロックの製造方法であって、軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体を上記シリンダライナの外周囲のシリンダブロックデッキ面部分に密着状態で装着し、シリンダライナの内部にボアピンを、多孔質体の外部にウォータジャケット成形用金型をそれぞれ密着させた状態で型締めし、ダイキャスト成形により、シリンダライナ及び多孔質体を一体的に鋳込む製造方法である。
この場合、シリンダライナの外周囲のシリンダブロックデッキ面部分に多孔質体を密着状態で装着した状態で、これらシリンダライナ及び多孔質体を加熱し、その後、シリンダライナの内部にボアピンを、多孔質体の外部にウォータジャケット成形用金型をそれぞれ密着させた状態で型締めすることが好ましい。この予熱動作によって、鋳造加工時に溶湯が急激に温度低下して流動性が低下してしまうといった状況を回避でき、多孔質体に対する溶湯の含浸性を良好に確保することができる。
本発明では、オープンデッキタイプのシリンダブロックに対し、シリンダヘッドに対する合わせ面部分であるデッキ面部分においてシリンダライナの外周側にMMCで成る金属基複合体を密着状態で配設し、この金属基複合体の外周側がウォータジャケットに臨む構成とすることで、ウォータジャケットの内側領域にあっては、デッキ面部分にシリンダヘッド本体の構成材料(アルミニウム合金等)が単独では存在しないようにしている。このため、このデッキ面部分の強度を十分に得ることができる。また、金属基複合体の内面の全面をシリンダライナの外面に密着させているため、この金属基複合体とシリンダライナとの間の密着度を長期間に亘って安定的に維持することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の各実施形態では、自動車用直列4気筒ディーゼルエンジンに使用されるサイアミーズ構造のシリンダブロックに本発明を適用した場合について説明する。
(第1実施形態)
−シリンダブロックの概略構成−
図1は、本実施形態に係る直列4気筒ディーゼルエンジンの各シリンダボア11,11,…及びその周辺部を示すシリンダブロック1の平面図(シリンダブロック1上部の端面図)であって、シリンダヘッドとの合わせ面であるデッキ面1a(シリンダブロック頂面)、シリンダ列、ウォータジャケット(冷却水通路)12の配置状態を示している。また、図2は、図1におけるII−II線に沿った断面図である。
尚、以下の説明では、図1において左端に位置する気筒を第1番気筒♯1、その右側に位置する気筒を第2番気筒♯2、更に、その右側に位置する気筒を第3番気筒♯3、そして、右端に位置する気筒を第4番気筒♯4として説明する。また、図1における上側を吸気側とし、下側を排気側として説明する。気筒番号や吸排気系の形態はこれに限るものではない。
本実施形態に係るシリンダブロック1は、その大部分がアルミニウム合金製であって、図1に示すように、直列状態で配置された4個のシリンダバレル21,21,…を有するサイアミーズシリンダバレル2を備えている。このサイアミーズシリンダバレル2の詳細な構成については後述する。
また、シリンダブロック1はオープンデッキ型に構成されている。つまり、シリンダヘッドの組み付け面であるシリンダブロック1のデッキ面1aにウォータジャケット12が開放されている。
また、このウォータジャケット12は、上記サイアミーズシリンダバレル2の略全周囲を囲むようにシリンダブロック1の外壁とサイアミーズシリンダバレル2との間に形成されている。このため、このウォータジャケット12は、図1の如く、各シリンダバレル21,21,…の外周面である円筒面形状に沿って延びている。
また、シリンダブロック1には、ウォータポンプ(図示省略)からの冷却水をウォータジャケット12に導入するための冷却水入口通路12aがシリンダ列方向の一端側(図1における左端側)、つまり、第1番気筒♯1の近傍に形成されている。
そして、このシリンダブロック1のウォータジャケット12における冷却水の主な流れとしては、上記冷却水入口通路12aから導入された冷却水が各シリンダバレル21,21,…の配列方向に沿って略水平方向に流れていき、これによってシリンダブロック1の冷却を行う。具体的には、冷却水入口通路12aから流入した冷却水が、サイアミーズシリンダバレル2の一方側(図1における上側である吸気側)及び他方側(図1における下側である排気側)に分流されて、それぞれが第1番気筒♯1から第4番気筒♯4に向かって略水平方向に流れ(図1における矢印参照)、これによってシリンダブロック1が冷却されるようになっている。また、このシリンダブロック1を冷却した冷却水は、その後、シリンダヘッドのウォータジャケットに流入されてシリンダヘッドの冷却を行うことになる。
尚、このシリンダブロック1の複数箇所には、シリンダヘッドガスケット及びシリンダヘッドを一体的に組み付けるためのヘッドボルトが挿通されるヘッドボルト孔13,13,…が複数箇所に形成されている。
−サイアミーズシリンダバレル2−
次に、上記サイアミーズシリンダバレル2について説明する。上述した如く、このサイアミーズシリンダバレル2は4個のシリンダバレル21,21,…によって構成されている。各シリンダバレル21,21,…の構成は互いに略同一であるので、ここでは一つのシリンダバレル21についてのみ説明する。
シリンダバレル21は、内周側に位置するシリンダライナ3と、このシリンダライナ3の外周側に位置するMMC構造の偏平筒体4(以下、MMCリングと呼ぶ)とを備えている。以下、具体的に説明する。
シリンダライナ3は鋳鉄製の円筒体で成り、ピストンが摺動するシリンダボア11の内面を構成する部材である。これにより、シリンダボア11の内面の機械的強度、耐摩耗性、耐熱性等を確保するようになっている。
MMCリング(金属基複合体)4は、予め略偏平円筒形状に成形された多孔質成形体(プリフォーム)41(図3参照)に、後述するダイキャスト成形時にアルミニウム合金(シリンダブロック形成材料)の溶湯が含浸されることによって構成される金属基複合材料(MMC)で成っている。
そして、このMMCリング4は、内径寸法がシリンダライナ3の外径寸法に略一致して形成されており、これにより、MMCリング4の内周面はシリンダライナ3の外周面に密着している。一方、MMCリング4の外周面は上記ウォータジャケット12に臨んでいる。より詳しくは、各MMCリング4,4,…は隣接する(隣の気筒の)MMCリング4との合わせ面42が平坦面となっており、これら合わせ面42,42同士が密着された状態で配設されている。このため、各MMCリング4,4,…では、この合わせ面42,42,…以外の外周面43,43,…が上記ウォータジャケット12に臨んでいる。
また、このMMCリング4の軸心方向(上下方向)の長さ寸法は上記シリンダライナ3の軸心方向(上下方向)の長さ寸法に比べて大幅に短く(例えばシリンダライナ3の軸心方向の長さ寸法に対して1/10程度に)設定されており、MMCリング4の上端面4a及びシリンダライナ3の上端面3aがシリンダブロック1のデッキ面1aに略面一となるように上記シリンダライナ3及びMMCリング4は一体的に鋳込まれている。
尚、上記シリンダライナ3の下側部分は、シリンダブロック1のスカート部1b(クランク室の上側を構成する部分)の近傍まで延びている。また、上記MMCリング4の配設領域よりも下側の領域におけるシリンダライナ3の外周側には、ウォータジャケット12との間にアルミニウム合金(シリンダブロック形成材料)が存在している。
上記シリンダライナ3及びMMCリング4をシリンダブロック1に一体的に鋳込む鋳造加工については後述する。
このように、シリンダバレル21は、デッキ面部分においては、内周側のシリンダライナ3と外周側のMMCリング4との2層構造で構成されており、シリンダブロック1の構成材料であるアルミニウム合金単独の層(MMC化されていないアルミニウム合金の層)がデッキ面部分には存在しない構成となっている。つまり、デッキ面部分におけるシリンダボア11とウォータジャケット12との間には、シリンダライナ3及びMMCリング4の2層構造のみが存在した構成とされている。
−シリンダブロック1の鋳造加工−
次に、上記構成のシリンダブロック1を製造するための鋳造加工について説明する。
この鋳造加工では、前段階として上記シリンダライナ3とプリフォーム(多孔質体)41とを一体的に組み付ける工程が行われ、このシリンダライナ3とプリフォーム41とが一体化されたシリンダバレル成形物が金型5(図4参照)内に配置された状態でダイキャスト成形が行われることになる。
先ず、シリンダライナ3とプリフォーム41とを一体的に組み付ける工程について説明する。本実施形態に係るシリンダブロック1は4気筒であるため、図3に示すように4個のシリンダライナ3,3,…と4個のプリフォーム41,41,…とが用いられる。
各シリンダライナ3,3,…は、上述した如く鋳鉄製の円筒体で成り、互いに同一構造である。
一方、プリフォーム41,41,…としては、第1番気筒♯1及び第4番気筒♯4に対応する外側プリフォーム41A,41Aと、第2番気筒♯2及び第3番気筒♯3に対応する内側プリフォーム41B,41Bとが用いられる。
外側プリフォーム41A,41Aは、それぞれ隣接する内側プリフォーム41Bとの合わせ面42が1箇所に形成されている。また、内側プリフォーム41B,41Bは、それぞれ隣接する外側プリフォーム41A及び内側プリフォーム41Bとの合わせ面42,42が2箇所に形成されている。
また、これらプリフォーム41A,41Bとして、具体的には、セラミック繊維で成形されている。例えばアルミナ繊維とカーボン繊維から成り、アルミナ繊維の成分はアルミナ97%、シリカ3%程度で、カーボン繊維の成分はカーボン99.7%である。アルミナ繊維とカーボン繊維の繊維長さは、共に平均長さ70〜130μmで、繊維径は平均径3〜6μmを用いる。また、プリフォーム41A,41Bの繊維体積率は12〜21%とし、その繊維配合比はアルミナ繊維体積率8〜16%、カーボン繊維体積率4〜5%を混合し、上記所定の繊維体積率(12〜21%)に調節する。また、アルミナ繊維とカーボン繊維を上述した繊維長さ、繊維径に設定する理由は、アルミニウム合金の溶湯の含浸性を考慮し、繊維間の隙間を20〜80μmに保つためである。そして、アルミナ繊維とカーボン繊維をセラミックバインダーで接着することで上記プリフォーム41A,41Bを成形している。
また、このプリフォーム41A,41Bの構成材料としては、セラミック繊維に限るものではなく、その他の繊維材料であってもよいし、多孔質金属材料であってもよい。つまり、このプリフォーム41A,41Bの機能として、後述するダイキャスト成形時において、溶湯中に含まれる気泡やアルミニウム合金の酸化物が捕捉(トラップ)できる性能を備えておればよい。
これらプリフォーム41A,41A,41B,41Bに対してそれぞれシリンダライナ3,3,…が圧入により嵌合され、その上端面4a,3a同士がそれぞれ面一な状態とされる。これにより、シリンダライナ3の外周面の全体とプリフォーム41の内周面の全体とが密着状態で当接されることになる。
その後、このシリンダライナ3とプリフォーム41とが一体化されたシリンダバレル成形物が予熱される。例えば400℃程度の加熱炉によって所定時間加熱される。この加熱は、その後に行われるダイキャスト成形時の溶湯の含浸性を良好にするためである。また、この加熱温度は上述したものに限らず、例えば500℃程度であってもよい。また、加熱の方式も上述したものに限らず電磁誘導方式であってもよい。
そして、それぞれシリンダライナ3,3,…が嵌合されたプリフォーム41A,41A,41B,41Bが、互いに合わせ面42,42同士が当接された状態で金型5内に配置される。図4は、このシリンダライナ3及びプリフォーム41が金型5内に配置された状態を気筒列に沿う方向から見た断面図である。
この図4に示すように、金型5は、ボアピン51、ウォータジャケット成形用金型52、側型53、下型54を備えている。
ボアピン51は、外径寸法が上記シリンダライナ3の内径寸法に略一致した円柱形状で成っており、型締め状態では、シリンダライナ3の内部に挿入される。ウォータジャケット成形用金型52は、上記ボアピン51が挿通されるピン孔52a、上記ウォータジャケット12を成形するためのウォータジャケット成形部52bを備えている。この型締め状態では、ウォータジャケット成形部52bとシリンダライナ3との間に形成されるキャビティ57にプリフォーム41の下端面4bが臨んだ状態となっている。側型53は、シリンダブロック1の外壁面を成形するためのものであって、上記ウォータジャケット成形部52bとの間に所定間隔のキャビティ55を、また、シリンダライナ3との間に所定間隔のキャビティ58をそれぞれ形成している。下型54は、シリンダブロック1のスカート部1bを成形するためのものであって、上記ボアピン51の先端面に当接した位置で位置決めされ、上記側型53との間に所定間隔のキャビティ56を形成している。この状態では、上記シリンダライナ3の下端面3bが、このキャビティ56に臨んだ状態となっている。
このようにしてシリンダライナ3及びプリフォーム41が収容された状態で金型5が型締めされ、下型54が形成しているキャビティ56からシリンダブロック形成材料であるアルミニウム合金の溶湯が所定圧力で注入される。
この溶湯は、下型54と側型53との間のキャビティ56を流れた後、上記キャビティ58,57を順に流れてプリフォーム41の下端面4bに達し、このプリフォーム41の内部に含浸されていく。このため、このプリフォーム41とアルミニウム合金とによるMMC化がなされ、この部分がMMCリング4として成形されることになる。
また、このプリフォーム41の存在により、溶湯中に含まれる気泡やアルミニウム合金の酸化物はプリフォーム41の下端面4b付近で捕捉(トラップ)され、プリフォーム41の内部にまで気泡やアルミニウム合金の酸化物が流入することが阻止される。これによりMMCリング4の内部には、鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在することがなくなる。
一方、上記ウォータジャケット成形用金型52と側型53との間のキャビティ55に流れ込んだ溶湯は、シリンダブロック1の外壁を成形する。
このようにして、キャビティ55に充填されたアルミニウム合金と、キャビティ57に充填されたアルミニウム合金及びMMCリング4との間にウォータジャケット12が成形される(図2参照)。
このように各キャビティ55,56,57,58にアルミニウム合金が充填されると共に、プリフォーム41がMMC化されてMMCリング4が成形された状態で溶湯が冷却固化され、その後、型開きされて上記構成のシリンダブロック1が得られることになる。
以上の鋳造加工により製造されたシリンダブロック1にあっては、上述した如く、シリンダバレル21のデッキ面部分の構成として、内周側のシリンダライナ3と外周側のMMCリング4との2層構造で成っており、シリンダブロック1の構成材料であるアルミニウム合金単独の層(MMC化されていないアルミニウム合金の層)を含まない構成となっている。つまり、図1及び図2に示すように、デッキ面部分におけるシリンダボア11とウォータジャケット12との間には、シリンダライナ3及びMMCリング4の2層構造のみが存在した構成となっている。このため、本実施形態によれば、シリンダブロック1において最も高い強度が要求される部分であるデッキ面1a及びその周辺部分におけるウォータジャケット12の内側領域にあっては、シリンダライナ3とMMCリング4のみが存在した状態となり、この部分にシリンダブロック形成材料であるアルミニウム合金単独の層(MMC化されていない材料)が存在することがない。従って、シリンダブロック1においてデッキ面1a及びその周辺部分に、空気の混入による鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在するといった状況は招かず、この部分での強度を十分に得ることができる。また、上記MMCリング4の内面全体がシリンダライナ3の外周面に密着しているため、このMMCリング4とシリンダライナ3との間の密着度を長期間に亘って安定的に維持することも可能になっている。
また、上記プリフォーム41は略偏平円筒形状に形成されている。つまり、溶湯の流れ込み方向に沿う厚さ寸法が比較的短く設定されている。このため、溶湯がデッキ面1aまで容易に到達することが可能になり、このデッキ面1aにおける溶湯の流れ込み不足を招くといったことはない。
また、上記MMCリング4を構成しているMMC(金属基複合材料)の物性としては、熱膨張率が17×10-6〜18×10-6/℃であり、ヤング率が200〜250Mpaであり、ビッカース硬さが135〜150となっている。一般的なダイキャスト用アルミニウム合金では、熱膨張率が20×10-6/℃程度であり、ヤング率が150〜250Mpaであり、ビッカース硬さが98〜105である。このため、上記MMCリング4を備えさせたことにより、熱膨張率の抑制に伴うシリンダボア11内面の変形防止(真円度の維持)、ヤング率の向上に伴うシリンダボア11の強度向上、ビッカース硬さの向上に伴うヘッドガスケット当接部分での圧痕防止による高いシール性の維持といった優れた効果を発揮することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、プリフォーム41の形状が上記第1実施形態のものと異なっている。その他の構成及び鋳造加工の手法は第1実施形態と同様である。従って、ここではプリフォーム41の形状について主に説明する。
図5は、本実施形態においてシリンダライナ3及びプリフォーム41が金型5内に配置された状態において、このプリフォーム41及びその周辺部分を拡大して示す断面図である。
この図5に示すように、本実施形態に係るプリフォーム41は、その下端面4b(上記キャビティ57に臨む面)の形状として、内周側に向けて上側(デッキ面側:図中左側)に傾斜する傾斜面で形成されている。言い換えると、このプリフォーム41の下端面4bは、シリンダライナ3側の領域がウォータジャケット12側の領域よりも溶湯の流れ込み方向の下流側に位置している。その他の部分は上述した第1実施形態におけるプリフォーム41と同形状である。
このような形状とされたプリフォーム41が金型5内に配置された状態で溶湯が流し込まれると、上記キャビティ57からプリフォーム41の内部に溶湯が流れ込む際には、この溶湯中に含まれる気泡やアルミニウム合金の酸化物はプリフォーム41の内周側に流れ込んで、この内周側に堆積されることになる(図5において破線で示す矢印参照)。このため、溶湯が冷却固化された状態にあっては、このプリフォーム41の下端面4bに面しているアルミニウム合金のうち、外周側(ウォータジャケット12側)には鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態となる。
特に、エンジンの膨張行程時における筒内圧力の応力はシリンダバレル21の外周側部分に大きく作用するが、この大きな応力が作用する領域に、鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態を得ることができるため、この部分での強度を十分に高めることができ、シリンダブロック1の信頼性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態も、プリフォーム41の形状が上記第1実施形態のものと異なっている。その他の構成及び鋳造加工の手法は第1実施形態と同様である。従って、ここでもプリフォーム41の形状について主に説明する。
図6は、本実施形態においてシリンダライナ3及びプリフォーム41が金型5内に配置された状態において、このプリフォーム41及びその周辺部分を拡大して示す断面図である。
この図6に示すように、本実施形態に係るプリフォーム41は、その下端面4b(上記キャビティ57に臨む面)の形状として、その中央部分に凹部4cが形成されている。この凹部4cは、プリフォーム41の軸心を中心とする円環形状で形成されている。言い換えると、このプリフォーム41の下端面4bには、シリンダライナ3側からウォータジャケット12側に亘る中間部分に凹部4cが形成されている。その他の部分は上述した第1実施形態におけるプリフォーム41と同形状である。
このような形状とされたプリフォーム41が金型5内に配置された状態で溶湯が流し込まれると、上記キャビティ57からプリフォーム41の内部に溶湯が流れ込む際には、この溶湯中に含まれる気泡やアルミニウム合金の酸化物はプリフォーム41の下端面4bに形成されている凹部4cに向けて流れ込んで、この凹部4cの周辺に堆積されることになる(図6において破線で示す矢印参照)。このため、溶湯が冷却固化された状態にあっては、このプリフォーム41の下端面4bに面しているアルミニウム合金のうち、外周側(ウォータジャケット12側)には鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態となる。
上述した如くエンジンの膨張行程時における筒内圧力の応力はシリンダバレル21の外周側部分に大きく作用するが、この大きな応力が作用する領域に、鋳巣や酸化膜の混入による鋳造欠陥が存在しない状態を得ることができるため、この部分での強度を十分に高めることができ、シリンダブロック1の信頼性の向上を図ることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態も、プリフォーム41の形状が上記第1実施形態のものと異なっている。その他の構成及び鋳造加工の手法は第1実施形態と同様である。従って、ここではプリフォーム41の形状について主に説明する。
図7は、本実施形態においてシリンダライナ3及びプリフォーム41が金型5内に配置された状態において、このプリフォーム41及びその周辺部分を拡大して示す断面図である。また、この図7では、型締めされる前のプリフォーム41の断面形状を仮想線で示している。
この図7に示すように、本実施形態に係るプリフォーム41は、先ず、その内面形状として、デッキ面側(図中左側)の内径寸法が、反デッキ面側(図中右側)の内径寸法よりも小径に形成されている。そして、反デッキ面側の内径寸法はシリンダライナ3の外径寸法に略一致しているのに対し、デッキ面側の内径寸法はシリンダライナ3の外径寸法よりも僅かに小径に設定されている。
このような内径寸法の設定によれば、プリフォーム41に対するシリンダライナ3の圧入作業を容易にしながらも、この圧入後の状態では、プリフォーム41とシリンダライナ3との間に隙間が生じない状態を得ることができる。このため、プリフォーム41とシリンダライナ3との間に、シリンダブロック形成材料(アルミニウム合金)単独の層(MMC化されていないシリンダブロック形成材料)が存在することが回避でき、このプリフォーム41とシリンダライナ3との間に上記鋳巣や鋳造欠陥が存在することを確実に阻止できることになる。
また、本実施形態に係るプリフォーム41のもう一つの特徴としては、その外面形状にある。つまり、プリフォーム41の外面形状として、デッキ面側(図中左側)の外径寸法が、反デッキ面側(図中右側)の外径寸法よりも小径に形成されている。そして、デッキ面側の外径寸法は、ウォータジャケット成形用金型52のウォータジャケット成形部52bの内径寸法に略一致しているのに対し、反デッキ面側の外径寸法は、ウォータジャケット成形用金型52のウォータジャケット成形部52bの内径寸法よりも僅かに大径に設定されている。
このような外径寸法の設定によれば、プリフォーム41のデッキ面側からのウォータジャケット成形用金型52の嵌め込み作業を容易にしながらも、この嵌め込み(型締め)状態では、プリフォーム41の外面とウォータジャケット成形用金型52との間に隙間が生じない状態を得ることができる。このため、プリフォーム41とウォータジャケット成形用金型52との間に、シリンダブロック形成材料(アルミニウム合金)の溶湯が流れ込むことが阻止され、MMCリング4の外周側に上記鋳巣や鋳造欠陥が存在することを確実に阻止できる。
尚、本実施形態の構成は、上述した第2実施形態や第3実施形態の構成とも組み合わせることが可能である。
−その他の実施形態−
以上説明した各実施形態は、自動車用直列4気筒ディーゼルエンジンに使用されるサイアミーズ構造のシリンダブロック1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、その他の形式のディーゼルエンジンやガソリンエンジンにも適用可能である。また、サイアミーズ構造ではないシリンダブロックに対しても本発明は適用可能である。更に、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンにも適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型やV型や水平対向型等の別)についても特に限定されるものではない。
第1実施形態に係るシリンダブロックの平面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 シリンダライナとプリフォームとを一体的に組み付ける工程を説明するための斜視図である。 シリンダライナ及びプリフォームが金型内に配置された状態を気筒列に沿う方向から見た断面図である。 第2実施形態においてシリンダライナ及びプリフォームが金型内に配置された状態において、このプリフォーム及びその周辺部分を拡大して示す断面図である。 第3実施形態における図5に相当する図である。 第4実施形態における図5に相当する図である。
符号の説明
1 シリンダブロック
1a デッキ面(頂面)
11 シリンダボア
12 ウォータジャケット
3 シリンダライナ
4 MMCリング(金属基複合体)
41 プリフォーム(多孔質体)

Claims (9)

  1. シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込み且つオープンデッキタイプに構成されたシリンダブロックにおいて、
    軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体にシリンダブロック形成材料が含浸されて成る金属基複合体が、シリンダブロックデッキ面部分における上記シリンダライナの外周囲に装着されており、この金属基複合体は、外面がウォータジャケットに臨み、且つ内面の全面がシリンダライナの外面に密着されている一方、上記シリンダライナの内面はシリンダボアに臨んだ構成とされていることを特徴とするシリンダブロック。
  2. シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込み且つオープンデッキタイプに構成されたシリンダブロックにおいて、
    軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体をシリンダブロックデッキ面部分における上記シリンダライナの外周囲に装着した状態で鋳造加工が行われることで、シリンダブロックデッキ面部分にあっては、シリンダボアとウォータジャケットとの間に、シリンダライナ及び、上記多孔質体にシリンダブロック形成材料が含浸されて成る金属基複合体のみが存在した構成とされていることを特徴とするシリンダブロック。
  3. 上記請求項1または2記載のシリンダブロックにおいて、
    金属基複合体は、多孔質体がシリンダライナの外面に圧入により嵌合され、その後、この多孔質体にシリンダブロック形成材料が含浸されることにより成形されたものであることを特徴とするシリンダブロック。
  4. 上記請求項1、2または3記載のシリンダブロックにおいて、
    金属基複合体は、シリンダブロック形成材料がシリンダライナの軸線に沿う方向に流れながら多孔質体に含浸されることで成形されており、
    上記多孔質体において、シリンダブロック形成材料の溶湯が流れ込む面は、シリンダライナ側の領域がウォータジャケット側の領域よりも溶湯の流れ込み方向の下流側に位置していることを特徴とするシリンダブロック。
  5. 上記請求項1、2または3記載のシリンダブロックにおいて、
    金属基複合体は、シリンダブロック形成材料がシリンダライナの軸線に沿う方向に流れながら多孔質体に含浸されることで成形されており、
    上記多孔質体において、シリンダブロック形成材料の溶湯が流れ込む面には、シリンダライナ側からウォータジャケット側に亘る中間部分に凹部が形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  6. 上記請求項3記載のシリンダブロックにおいて、
    シリンダライナの外面に嵌合される前における多孔質体の内面形状は、シリンダブロックデッキ面側の内径寸法が、反シリンダブロックデッキ面側の内径寸法よりも小径に形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  7. 上記請求項3記載のシリンダブロックにおいて、
    型締めされる前における多孔質体の外面形状は、シリンダブロックデッキ面側の外径寸法が、反シリンダブロックデッキ面側の外径寸法よりも小径に形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  8. シリンダボア内面を構成するシリンダライナを一体的に鋳込んでシリンダブロックを製造するオープンデッキタイプのシリンダブロックの製造方法において、
    軸心方向の長さ寸法がシリンダライナの軸心方向の長さ寸法よりも短く設定された筒形状の多孔質体を上記シリンダライナの外周囲のシリンダブロックデッキ面部分に密着状態で装着し、シリンダライナの内部にボアピンを、多孔質体の外部にウォータジャケット成形用金型をそれぞれ密着させた状態で型締めし、ダイキャスト成形により、シリンダライナ及び多孔質体を一体的に鋳込むことを特徴とするシリンダブロックの製造方法。
  9. 上記請求項8記載のシリンダブロックの製造方法において、
    シリンダライナの外周囲のシリンダブロックデッキ面部分に多孔質体を密着状態で装着した状態で、これらシリンダライナ及び多孔質体を加熱し、その後、シリンダライナの内部にボアピンを、多孔質体の外部にウォータジャケット成形用金型をそれぞれ密着させた状態で型締めすることを特徴とするシリンダブロックの製造方法。
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