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JP2008126249A - Di缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピンホールの発生を防ぐ。
【解決手段】アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、前記板材は、最終圧下率が45%〜80%とされ、前記胴部11の中心軸線Oに直交する断面形状は、周方向に90°の間隔をあけて外方に突出する凸形状部16を備え、前記凸形状部16の前記胴部11における周方向位置は、前記底部の中心における前記板材の圧延方向に対する交差角が45°に対応して形成されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、内容物が密封される缶体に用いられるDI缶に関するものである。
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、開口端部に缶蓋が巻締められるフランジ部が形成された缶や、開口端部にキャップが螺着されるボトル缶が、広く市場において流通している。このような缶体に用いられるDI缶は、従来、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)などのAl合金からなる板材に絞りしごき加工(Drawing & Ironing)を施すことにより形成されている。
従来から、缶体の流通過程において、その胴部に、例えば先鋭体が接触又は衝突することにより発生する微細な孔、又は缶と缶の間に異物が挟まった状態で擦れることにより生じる微細な孔や破断等のいわゆる流通ピンホール(以下、ピンホールという。)が発生し、その内容物が漏洩する等の問題があった。このような問題を解決するための手段として、例えば下記特許文献1に示されるような、胴部に樹脂フィルムを配設した構成が知られている。
特開平08−325514号公報
しかしながら、前記従来の缶体では、上記のようなAl合金を用いてDI缶を成形すると、内容物が充填された状態において缶体の中心軸線Oに直交する胴部の断面形状は略真円か周方向に60°間隔をあけて外方に突出され、その結果、缶の底部の中心におけるAl合金の板材の圧延方向に対する交差角度が45°に対応する胴部の周方向位置は、Al合金材料の異方性によって同一缶の他の部位に比較して引張強度や耐力が低いために突き刺し強度が低く、ピンホールが発生しやすいという問題があった。
このような問題を解決するための手段として、胴部の肉厚を大きくすることでピンホールの発生をし難くしてピンホール特性(この明細書において、ピンホール特性とは、ピンホールが発生し難さを意味する)を向上させることが考えられるが、この場合、各種製造装置について部品の交換や再調整等が必要になることがあり、また、缶重量も増大するのでやはり製造コストが増大することを回避できない。
上記のように、缶体重量の増加を抑制しつつ缶体の耐圧強度を確保し、さらに、缶体の製造を容易に安定して行うことを課題とし、この課題を解決するために、本発明の発明者らが鋭意研究した結果、以下のような知見を得た。
DI缶を製造する場合の材料及び製造方法に関して、DI缶には、例えば、引張強度等の耐圧強度に係る材料強度とピンホール特性が製品特性として要求され、缶体胴部のしごき易さを表す特性(以下、DI成形性という。)とDI缶のネック部の成形し易さを表す特性(以下、ネック成形性という。)がDI缶を容易に製造するための特性として要求され、これらの特性が相互に密接に関連して他の特性の阻害要因となっていることを突き止めた。
すなわち、DI缶に要求される特性である耐圧強度を増加させるためには、DI缶を構成する壁部の材料強度が高いことに加えて、充分に加工硬化していることが好ましく、これは薄肉化の実現に重要である。しかし、成分を調整して材料強度自体を高くした場合、DI成形性やネック成形性は低下する傾向にあり、また、加工硬化を進行させることにより耐圧強度を確保させようとすると、缶体が変形したときに塑性変形が進行しやすく、外力が加わり変形が始まってから破断に至るまでに許容される変形(歪)の余裕が小さくなるためにピンホール特性が低下する結果となる。
このように、加工硬化に関して、耐圧強度とピンホール特性とは相反する特性であるといえ、材料強度自体が増加することは、DI加工性、ネック加工性といった成形性を低下させることになる。
一方、製造工程においてしごき率を小さくしてDI成形性を向上させる場合、胴部の最終的な肉厚が一定の場合には、材料の厚さを薄くしてしごき率を低くすることが有効であるが、材料の厚さを薄くすることはDI缶の底部などの耐圧強度の低下を招く。
また、耐圧強度を向上させるために材料強度を高くさせ、又は加工硬化を進行させることは、ネック成形性を低下させる結果となる。
また、DI成形性、ネック成形性を向上させるために材料強度自体を低下させると、耐圧強度や、ピンホール特性を低下し、耐圧強度や、ピンホール特性を向上させると、DI成形性、ネック成形性が低下するという互いに相反する関係にある。
以上、得られた知見から、引張強度等の材料強度や材料の加工硬化に基づく耐圧強度とピンホール特性、DI成形性とネック成形性といった、材料特性と成形方法に関してDI缶に要求される特性を、従来の製造技術にとらわれることなく抜本的に見直すことにより画期的な改善を行うこととした。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、製造コストを増大させることなくピンホールの発生を防ぐことができるDI缶を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載された発明は、アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、前記板材は、最終圧下率が45%〜80%とされ、前記絞りしごき加工は、しごき率が、51.4%以上60.4%以下とされ、胴部の中心軸線Oに直交する断面形状は、前記胴部の周方向に90°の間隔をあけて外方に突出する凸形状部を備え、前記凸形状部の前記胴部における周方向位置は、底部の中心における前記板材の圧延方向に対する交差角が45°に対応して形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のDI缶であって、前記底部を通り缶軸方向に形成される中心軸線Oから前記凸形状部の径方向距離は、前記凸形状部以外の部位の径方向距離よりも0.1mm以上0.6mm以下の範囲内で大きく形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は請求項2に記載のDI缶であって、内容物が充填された状態における前記中心軸線Oから前記凸形状部の径方向距離は、前記凸形状部以外の部位の径方向距離よりも0.05mm以上0.15mm以下の範囲内で大きく形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のDI缶であって、前記アルミニウム合金は、質量%が、Si:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜1.5%、Cr:0.001〜0.10%、Zn:0.05〜0.30%、Ti:0.05〜0.10%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlとされていることを特徴とする。
この発明に係るDI缶は、鋳塊に熱間圧延、冷間圧延および焼鈍を施して所定板厚とした中間板材に、最終圧下率が45%〜80%の冷間仕上げ圧延を施して形成されたアルミニウム合金の板材に、しごき率が、51.4%以上60.4%以下とされる絞りしごき加工が施されているので、缶の底部の中心における板材の圧延方向に対する交差角が45°とされる胴部の周方向位置に、胴部の周方向に90°の間隔をあけて缶軸方向に延在し、胴部の外方に突出する凸形状部が形成される。
その結果、突き刺し強度が高められてピンホール特性が向上する。
この発明に係るDI缶に上記凸形状部が形成されるメカニズムは明確ではないが、突き刺し強度が高められてピンホール特性が向上するのは、圧延方向に対する交差角度が45°とされて材料強度(引張強度、耐力)が最も低いとされる周方向位置に外方に突出して曲率が大きな凸形状部が形成されることにより、径方向内方に押圧された際に、胴部の内方に凹み始めてから破断に至るまでの塑性変形量が大きくなるために、塑性変形により消費されるエネルギー及び対応可能な応力が増大するためであると推測される。
また、上記アルミニウム合金の板材が、最終圧下率が45%〜80%とされることにより、DI加工による加工硬化で十分な強度が確保される一方で、加工硬化が加工限度よりも充分に低い状態とされるため、この板材にしごき率が、51.4%以上60.4%以下の絞りしごき加工を施した場合に、凸形状部に突起物や砂が押込まれて加工硬化が進行しても加工限度よりも小さな値に抑えられ、その結果、材料強度が最も低いとされる圧延方向に対する交差角度が45°とされる位置に形成された凸形状部に加工限度に対する余裕が確保され、破断が抑制されるものと推測される。
ここで、最終圧下率とは、図4のフロー図に示したように、中間板材(焼鈍を挟むことなく最後に施される冷間圧延の前における板材)の厚さt1と、最終板材(前述の冷間圧延の後における板材)の厚さ(最終板厚)tfとにより、
最終圧下率=((t1−tf)/t1)×100(%)
で算出され、
例えば、図4(A)のように熱間圧延(H)後に、中間焼鈍(IA)と最終の冷間圧延(CF)を施す場合には、熱間圧延(H)が施された段階、すなわち冷間圧延(C1)前の板の厚さがt1とされ、最終の冷間圧延(CF)が終了した段階の板の厚さがtfとされる。この場合、熱間圧延(H)の終了直後の温度が充分高く、中間焼鈍を行わなくとも自然に再結晶が生じる場合には、中間焼鈍を省略する場合もある。また、例えば、図4(B)のように熱間圧延(H)後に、冷間圧延(C1)と焼鈍が施される場合には、最終的に中間焼鈍(IA)が行なわれた段階の板の厚みをt1とし、最終の冷間圧延(CF)が終了した段階の板の厚さtfとされる。この場合、図4(B)において2点鎖線で示したフローが、複数回、例えば、4〜5回行なわれる場合もあるが、その回数には依存しない。
本発明に係るDI缶によれば、製造コストを増大させることなくピンホールの発生を防ぐことができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態として示したDI缶の製造方法を示すものであり、図2、図3は、一実施形態に係るDI缶を示す図であり、この図において符号10は、DI缶を示している。
DI缶10は、缶軸方向の大きさ、すなわち高さが約123.5mm、外径が65mm以上67mm以下とされ、底部12は、図2に示すように、胴部11の缶軸方向における内側に向けて凹むドーム部12aを備えるとともに、このドーム部12aの外周縁部が胴部11の缶軸方向における外側に向けて突出する環状凸部12cとされている。この環状凸部12cの缶軸方向における頂部が、DI缶10が正立姿勢となるように、このDI缶10を接地面L上に配置したときに接地面Lに接する接地部12bとされる。
また、DI缶10は、アルミニウム合金の板材Wに絞りしごき加工を施して有底筒状に形成され、缶の中心軸線Oに直交する胴部11の断面形状が、胴部11の周方向に90°の間隔をあけて缶軸方向に延在し、胴部11の外方に突出する凸形状部16を備えており、凸形状部16の胴部11における周方向位置は、底部12の中心(中心軸線Oが通過する位置)における板材Wの圧延方向(図3の0°又は180°方向)に対する交差角が45°に対応する位置A1、A2、A3、A4とされている。
DI缶10に内容物が充填されていない状態では、凸形状部16は、接地部12bからの高さが20mm〜85mmの範囲内において、中心軸線Oからの径方向距離D1、D2、D3、D4は、凸形状部16以外の部位の径方向距離の最小値Dminよりも0.1mm以上0.6mm以下の範囲内で大きく形成されている。
また、DI缶10に内容物が充填された状態では、凸形状部16は、接地部12bからの高さが20mm〜85mmの範囲内において、中心軸線Oからの径方向距離D1、D2、D3、D4は、凸形状部16以外の部位の径方向距離の最小値Dminよりも0.05mm以上0.15mm以下の範囲内で大きく形成されている。
ここで、内容物が充填された状態とは、炭酸水を充填して缶蓋を巻き締めて、缶の内圧を、室温20℃において0.245MPaとしたDI缶10である。
また、中心軸線Oとは、底部12の中心を通過して缶軸方向に延在する軸線であり、具体的には、底部12の中心とDI缶10の開口部の中心を通過する軸線である。
また、DI缶10は、ポリエステル系塗料を使用して、文字情報等の印刷部分も含め、胴部11の外面を印刷、塗装し、この外面印刷及び外面塗装がされたDI缶10を180℃×30秒間加熱することにより50mg/dmの塗膜を形成させた後に、DI缶10の内面にエポキシ系塗料を使用して内面塗装し、200℃×60秒間加熱することにより40mg/dmの塗膜を形成させた外面印刷、外面塗装及び内面塗装がされている。
つぎに、このDI缶10の成形に用いるアルミニウム合金の板材の製造方法について説明する。
まず、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)に係る組成のAl合金の溶湯を常法により脱ガス、介在物除去を行い、半連続鋳造により厚さ550mm、幅1.5m、長さ4.5mのスラブに鋳造し、スラブに均熱化処理を施した後、厚さが6.5mmになるまで熱間圧延を施し、その後、冷間圧延を施す。
そして、加熱速度100℃/秒、530〜550℃の温度範囲に20秒間保持し、冷却速度100℃/秒なる条件で焼鈍を行い、その後、76%の最終圧下率で冷間仕上圧延加工を施し、最終板厚0.27mmとされた板材(製品コイル)を得た。なお、均質化処理はいずれも600℃×6時間とする。
Al合金の鋳塊に熱間圧延、冷間圧延および焼鈍を施して所定板厚の中間板材が形成された後に、該中間板材に最終圧下率45%〜80%の冷間仕上げ圧延を施すことにより最終板厚(0.24mm以上0.28mm以下)の板材Wに形成され、アフターベーキング耐力が、275MPa〜284MPaとされている。ここで、アフターベーキング耐力とは、Al合金素材の評価方法であり、Al合金の板材を210℃×10分間加熱した後の引張り試験による耐力である
次に、板材Wを打ち抜いて直径が約150mmとされた円板状の板材(ブランク)Wを成形する。
次に、この板材Wをカッピングプレスによって絞り加工することによりカップ状体W1に成形する。
次いで、DI加工装置によって、カップ状体W1に再絞りしごき加工を施して有底筒状体W2を形成する。このときの、しごき率は、60.4%で胴部11の最薄部における肉厚が0.105mmになるまで絞りしごき加工が施される。
再絞りしごき加工に用いるDI加工装置は、再絞り加工するための円形の貫通孔を有する一枚の再絞りダイと、この再絞りダイと同軸に配列される円形の貫通孔を有する複数枚(例えば、3枚)のアイアニング・ダイ(しごきダイ)と、アイアニング・ダイと同軸とされ、上記それぞれのアイアニング・ダイの各貫通孔の内部に嵌合可能とされ、軸方向に移動自在とされる円筒状のパンチスリーブと、このパンチスリーブの外側に嵌合された円筒状のカップホルダースリーブとを備えている。
DI加工装置による再絞り加工は、カップW1をパンチスリーブと再絞りダイとの間に配置して、カップホルダースリーブ及びパンチスリーブを前進させてカップホルダースリーブが、再絞りダイの端面にカップW1の底面を押し付けてカップ押し付け動作を行ないながら、パンチスリーブがカップW1を再絞りダイの貫通孔内に押し込むことにより行われる。その結果、所定の内径を有する再絞り加工されたカップが成形される。引き続き、再絞り加工されたカップを複数のアイアニング・ダイを順次通過させて徐々にしごき加工をして、カップ状体の側壁をしごいて側壁を延伸させて側壁高さを高くするとともに壁厚を薄くして有底筒状体W2を形成する。
しごき加工が終了した有底筒状体W2は、パンチスリーブがさらに前方に押し出して底部をボトム成形金型に押圧することにより、底部が、例えばドーム形状に形成される。
この有底筒状体W2は、側壁がしごかれることで冷間加工硬化されて強度が高くなる。
次に、有底筒状体W2の開口端部W2aをトリミングする。
DI加工装置によって形成された有底筒状体W2の開口端部W2aは、その缶軸方向に波打つような凹凸形状とされ不均一であるため、有底筒状体W2の開口端部W2aを切断してトリミングすることにより缶軸方向における側壁の高さを全周に亙って均一にする。このようにして、胴部11と底部12とを有する横断面円形のDI缶10を形成される。
このようにして形成されたDI缶10は、洗浄して潤滑油等を除去した後に表面処理を施して乾燥し、次いで外面印刷、外面塗装を施し、その後内面塗装を施す。
外面塗装は、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、DI缶10の胴部の外面に印刷、塗装をし、この外面印刷及び外面塗装がされたDI缶10を180℃×30秒間以上加熱して行ない、内面塗装は、外面に塗装が施されたDI缶10の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して内面塗装し、200℃×60秒間以上加熱することにより行なう。
次いで、DI缶10にネッキング加工及びフランジング加工を施して、DI缶10の胴部11が開口端に向かって縮径されたネック部13と、ネック部13の開口端に接続されるフランジ部14を形成させる。
ネッキング加工をする場合、例えば、開口端部の外側に同心に配置された円環状のネッキングダイに対して、開口端部側をDI缶10の軸線方向に複数回にわたって押し当てることにより、DI缶10の開口端部を順次縮径して、ネック部13を形成する。
この実施の形態において、板材(ブランク)Wは、直径145mm以上155mm以下、厚さが0.24mm以上0.28mm以下の円板形状とされ、カップ状体W1は、軸線方向における大きさが約42mm、外径が約90mmとされている。
また、カップ状体W1に施される再絞りしごき加工は、有底筒状体W2に形成されたときのしごき率が51.4%以上60.4%以下となるように設定されている。
ここで、しごき率とは、
しごき率=(板材Wの厚さ−胴部11の厚さ)/板材Wの厚さ×100(%)
により算出される。
胴部11の厚さとは、胴部11の最薄部、例えば接地部12bから缶軸方向上方に60mm離れた部分における胴部11の肉厚とされる。そして、この胴部11の厚さは0.105mm以上0.125mm以下とされる。
また、アルミニウム合金の板材Wは、重量%(以下、同じ)でSi:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜1.5%、Cr:0.001〜0.10%、Zn:0.05〜0.30%、Ti:0.05〜0.10%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のものを用いることが好ましい。
シリコン(Si)は同時に含有されるMgとともに化合物を形成し、固溶硬化、析出硬化、分散硬化作用を及ぼすほか、Al、Mn、Feなどとも金属間化合物を形成して、しごき成形時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Si含有量が0.1%未満では、所望の潤滑性能を発揮できず、ダイスへの焼き付きを防止するのに不十分である。一方、Si含有量が0.5%を越えると脆くなり加工性が劣化する。従ってSiの適正含有量は、0.1〜0.5%に設定することが好ましい。
鉄(Fe)及びクロム(Cr)は結晶の微細化と、しごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Feは、含有量が0.3%未満では所望の効果が得られず、一方、Fe含有量が0.7%を越えると脆くなり加工性が劣化する。従ってFeの含有量は、0.3〜0.7%に設定することが好ましい。
また、Crを添加する場合には、所望の効果を得るためには、Cr含有量を0.001%以上とし、脆くなり加工性が劣化するのを抑制するためにCr含有量を0.10%以下とすることが好ましい。従って、Crを添加する場合には、Crの含有量は0.001〜0.10%に設定することが好ましい。
銅(Cu)はMgと金属間化合物を形成し、固溶硬化、析出硬化、分散硬化作用を及ぼす。Cu含有量が0.05%未満ではこれらの効果が乏しく、またCu含有量が0.5%を越えると加工性が劣化する。従って、Cuの含有量は0.05〜0.5%に設定することが好ましい。
マンガン(Mn)はFe、Si、Alとともに金属間化合物を形成し、晶出相及び分散相となって分散硬化作用を発揮するとともに、しごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Mn含有量が0.5%未満では、所望の硬化特性が得られず、一方、Mn含有量が1.5%を越えると脆くなり加工性が劣化する。従ってMnの含有量は、0.5〜1.5%に設定することが好ましい。
マグネシウム(Mg)は固溶体強化作用を有し、圧延加工時に加工硬化性を高めるとともに、前記SiやCuと共存することで分散硬化と析出硬化作用を発揮する。Mg含有量が0.4%未満ではこれらの作用効果が十分発揮されず、またMg含有量が1.5%を越えると加工性が劣化し、特にカール加工性が低下する。従って、Mgの含有量は0.4〜1.5%、好ましくは1.1〜1.3%に設定することが好ましい。
亜鉛(Zn)は析出するMg、Si、Cuの金属間化合物を微細化する作用を有する。 Znを添加する場合には、所望の効果を得るためには、含有量を0.05%以上とし、加工性と耐食性の劣化を抑制するためには、Zn含有量が0.30%以下であることが好ましい。従ってZnの含有量は0.05〜0.30%に設定することが好ましい。
チタン(Ti)は結晶粒を微細化し、加工性を改善する効果を発揮する。
Tiを添加する場合には、所望の効果を得るためには、含有量を0.05%以上とし、粗大な化合物が形成されることにより加工性が劣化するのを抑制するためには、含有量が0.10%以下であることが好ましい。従って、Tiの含有量は0.05〜0.10%に設定することが好ましい。
また、DI缶10の胴部11は、引張強度が315MPa以上、0.2%耐力が290MPa以上で、かつこれらの引張強度と0.2%耐力との差が27.5MPa以上、好ましくは29MPa以上とされていることが好ましい。
以下、表1に、上記実施の形態に係る凸形状部の突出量の大きさが異なる2つのDI缶を実施例として、底部12の中心における圧延方向に対する交差角θとその交差角θに対応する周方向位置における突き刺し強度(単位:N)の関係を示す。
<表1>
交差角θ 0° 45° 90°
実施例1 42N 45N 43N
実施例2 42N 47N 43N
比較例1 42N 42N 43N
比較例2 41N 40N 43N
上記表1において、実施例1は、上記実施形態に係るDI缶であって、凸形状部の突出量が約0.1mmのものを、実施例2は、上記実施形態に係るDI缶であって、凸形状部の突出量が約0.6mmのものを、比較例1は、従来材料で成形されたDI缶(圧延方向に対する交差角度が45°の位置における突出が0.1mm以下のもの)を、比較例2は、実施例2相当の突出量が0.6mmの胴部11を展開して平板としたもの(交差角θは展開前の周方向位置を示している)である。上記実施例1、2及び比較例1、2における突出量は、内容物が充填されていないときの数値である。
また、突き刺し強度は、DI缶10の胴部の缶軸方向に接地部から上方に60mm離れた位置(缶軸方向に缶の略中央の位置)の外面に、曲率半径0.5mmの押圧子を胴部の径方向内方に向かって50mm/minで移動させて、缶の胴部に穴があいたときの押圧力の大きさを測定し、それを突き刺し強度とした。
上記、実施例により、本発明に係るDI缶は、凸形状部の突出量が、0.1mmから0.6mmの範囲内において、0.6mmのほうが、突き刺し強度がより高いことが確認できた。
また、実施例1、2の突き刺し強度が、実施例1の従来のDI缶に比較して高いことにより、DI缶を成形する板材の圧延方向の異方性による強度の低下が、最終圧下率が45%〜80%とされ、絞りしごき加工におけるしごき率が、51.4%以上60.4%以下とされることにより改善することが確認された。
また、本発明に係るDI缶は、交差角度45°における突き刺し強度が、比較例2の平板に比較して高いことから、実施例1、2のDI缶では材料の異方性による強度低下が改善されるばかりでなく、交差角度45°に相当する位置が凸形状部とされていることが突き刺し強度の向上に寄与していることが確認された。
以上説明したように、上記実施形態に係るDI缶10は、最終圧下率が45%〜80%の冷間仕上げ圧延を施し、この板材に絞りしごき加工する際のしごき率が、51.4%以上60.4%以下とされるので、缶の底部12の中心における板材Wの圧延方向に対する交差角が45°に対応する胴部11の周方向位置A1、A2、A3、A4に、周方向に90°の間隔をあけて、缶軸方向に延在する胴部11の外方に突出する凸形状部16が形成され、その結果、突き刺し強度が高められてピンホール特性が向上し、ピンホールの発生が抑制される。
また、缶体の製造コストの増大を抑制して現行同等の缶重量を維持することが可能とされる。
また、上記実施形態のDI缶10によれば、胴部11の外径が65mm以上67mm以下とされ、高さが約123.5mmとされ、胴部11の最薄部における肉厚が0.105mm以上0.125mm以下とされた内容量が350ml用の缶体が形成されるため、缶重量の過度の増大、高さ不足、製造コストの増大、バックリング強度の低下を生じさせることなく、突き刺し強度を向上させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、例えば、前記実施形態では、厚さが0.24mm以上0.28mm以下、外径が145mm以上155mm以下とされた円板状の板材Wに絞りしごき加工を施すことによりDI缶10を形成したが、絞りしごき加工におけるしごき率を51.4%以上60.4%以下の範囲内とすることにより、前記厚さ、外径、容量の異なるDI缶10を形成することも可能である。
また、板材Wを最終圧下率45%〜80%の冷間仕上げ圧延を施すことにより最終板厚として形成したが、上記冷間仕上げ圧延による製造方法に限られるものではない。
また、上記実施の形態で記載した以外の内面塗装、外面塗装を施すことも可能である。
また、上記実施の形態においては、開口端部に缶蓋を巻締めるフランジ部を有するDI缶について説明したが、このDI缶を、開口端部にネッキング加工を施して肩部とキャップが螺着可能とされる口金部とを有するボトル缶に用いることも可能である。
ピンホールが発生することを防ぐことができるDI缶を提供することができる。
本発明の一実施形態として示したDI缶の製造方法を示す工程図である。 図1に示すDI缶の縦断面図である。 図1に示すDI缶の缶胴を缶軸方向からみたときの横断面図である。 本発明の一実施形態における最終圧下率を説明するための図である。
符号の説明
10 DI缶
11 胴部
12 底部
16 凸形状部
D1、D2、D3、D4 径方向距離(凸形状部)
Dmin 径方向距離(凸形状部以外の部位のうち最小値)
O 中心軸線
W 板材

Claims (4)

  1. アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、
    前記板材は、最終圧下率が45%〜80%とされ、
    前記絞りしごき加工は、しごき率が、51.4%以上60.4%以下とされ、
    胴部の中心軸線Oに直交する断面形状は、前記胴部の周方向に90°の間隔をあけて外方に突出する凸形状部を備え、
    前記凸形状部の前記胴部における周方向位置は、底部の中心における前記板材の圧延方向に対する交差角が45°に対応して形成されていることを特徴とするDI缶。
  2. 請求項1記載のDI缶であって、
    前記底部を通り缶軸方向に形成される中心軸線Oから前記凸形状部の径方向距離は、
    前記凸形状部以外の部位の径方向距離よりも0.1mm以上0.6mm以下の範囲内で大きく形成されていることを特徴とするDI缶。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のDI缶であって、
    内容物が充填された状態における前記中心軸線Oから前記凸形状部の径方向距離は、
    前記凸形状部以外の部位の径方向距離よりも0.05mm以上0.15mm以下の範囲内で大きく形成されていることを特徴とするDI缶。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のDI缶であって、
    前記アルミニウム合金は、質量%が、Si:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜1.5%、Cr:0.001〜0.10%、Zn:0.05〜0.30%、Ti:0.05〜0.10%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlとされていることを特徴とするDI缶。
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