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JP2008120729A - Fxr活性化剤 - Google Patents

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JP2008120729A
JP2008120729A JP2006306238A JP2006306238A JP2008120729A JP 2008120729 A JP2008120729 A JP 2008120729A JP 2006306238 A JP2006306238 A JP 2006306238A JP 2006306238 A JP2006306238 A JP 2006306238A JP 2008120729 A JP2008120729 A JP 2008120729A
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Abstract

【課題】安全性が高く、優れたFXR活性作用を有し、医薬品、医薬部外品、化粧料、食品等として有用なFXR活性化剤の提供。
【解決手段】クメストロールを有効成分とするファルネソイドX受容体(FXR)活性化剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、肝内胆汁うっ滞症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病等の予防及び/又は改善、並びに皮膚のバリア機能の改善に有用なファルネソイドX受容体(farnesoid X receptor、以下「FXR」という)活性化剤に関する。
FXRは、1995年にコレステロール生合成の中間体であるファルネソールに応答する核内受容体として同定され(非特許文献1)、その後、ケノデオキシコール酸(CDCA)をはじめとする胆汁酸分子がin vitroでFXRに結合し、転写共役因子をリクルートすることにより、FXR標的遺伝子の転写を増強することが報告されている(非特許文献2−4)。
FXR標的遺伝子の一つとして、胆汁酸の胆汁中への排泄を担い腸肝循環に重要な遺伝子であるBSEP(bile salt export pump)が知られている。FXRは、BSEPの遺伝子発現を増強することにより肝内からの胆汁酸の排出を促し、肝内胆汁うっ滞症を改善すると考えられており、CDCA等の胆汁酸分子を有効成分とするFXR活性化剤が肝内胆汁うっ滞症の予防治療薬として有用であることが報告されている(非特許文献5)。
また、FXRは、SHP(small heterodimer partner)発現制御を介して脂質代謝・糖代謝において重要な機能を果たしていると考えられている。すなわち、FXR標的遺伝子の一つとして知られているSHPは核内受容体LXR(liver X receptor)やHNF-4α(hepatocyte nuclear factor-4α)の転写活性を抑制することが報告されている(非特許文献6−7)。LXRαは、胆汁酸合成の律速酵素であるCYP7A1(cholesterol 7a-hydroxylase)、及び転写因子SREBP1c(sterol regulatory element binding protein)の発現亢進を介してFAS(fatty acid synthase)等の脂肪酸合成に関わる遺伝子の発現を正に制御する。HNF-4αは、MTP(microsomal triglyceride transfer protein)及びapoB(apolipoprotein B)等の脂質輸送に関わる遺伝子やPEPCK(phosphenolpyruvate carboxykinase)及びG6Pase(glucose-6-phosphatase)等の糖代謝に関わる遺伝子の発現を正に制御することが知られている。従って、FXR活性化剤は、PEPCKやG6Paseの発現を抑制すると期待されることから、糖尿病の予防及び/又は治療薬としても有用であると考えられる。
また、FXRを欠損したマウスでは、血中コレステロール、胆汁酸、トリグリセリド等の上昇をきたすことが示されている(非特許文献8)。更に、II型糖尿病モデルマウスであるKK-Ayマウスにおいて、FXRリガンドであるコール酸(CA)摂取による、LXRα標的遺伝子の発現減少、血清コレステロール濃度減少、肝臓トリグリセリド蓄積抑制、VLDL分泌抑制、及び血清トリグリセリド濃度減少が報告されている(非特許文献9)。従って、FXRの活性化剤は、高脂血症及び脂肪肝の予防及び/又は治療薬の有力な候補となり得る。
更に、FXRは皮膚の正常なバリア機能の形成においても重要な役割を担っていることが報告されている(非特許文献10−12)。生体は、表皮角化細胞の終末分化により形成される角質細胞と、セラミド等の細胞間脂質により構成される角層のバリア機能により、経皮的水分蒸散や体内への異物侵入を防御しているが、角層バリア機能が低下する種々の皮膚疾患や、肌荒れなどの皮膚トラブルにおいては、角質細胞における角化外膜(cornified envelope; CE)形成の不全や、細胞間脂質の減少や組成の乱れが生じることが知られている。FXRのリガンドall-trans farnesolやjuvenile hormone IIIは、角化細胞のβグルコセレブロシダーゼ(glucocerebrosidas)やステロイドサルファターゼ(steroid sulfatase)の発現亢進作用を有しており、細胞間脂質の形成を促進することが示されている。また、FXRリガンドは、角質細胞の構成タンパク質であるインボルクリン(involucrin)やロリクリン(loricrin)や、CE形成の鍵酵素トランスグルタミナーゼの発現を促進し、皮膚バリア機能の向上に有効であることが示されている。
このように、FXRは皮膚の正常なバリア機能の形成においても重要な役割を担うことから、FXR活性化剤は、皮膚のバリア機能の改善にも有効であり、脂質代謝異常に起因する皮膚疾患や皮膚状態の予防及び改善剤として有用であると考えられる。
これまでにFXRアゴニストとして、CDCAやCA等の胆汁酸の他に、juvenile hormone III、GW4064(非特許文献13−14)などが報告されている。しかし、これらの化合物には長期摂取による副作用などの問題がある。実際、強力なFXRの生理的リガンドとして知られるCDCAは毒性をもつリトコール酸に代謝されるため、医薬品あるいは食品としての活用は困難であると考えられている。また、FXR活性化剤の有効成分として、ギンコール酸(特許文献1)やクロトリマゾール(特許文献2)などが挙げられるがいずれもFXR活性化剤として実用化されるには至っていない。
一方、クメストロールは、もやしやアルファルファの新芽、葛や甘草などのマメ科植物やヒマワリの種に含まれるイソフラボノイド関連化合物であり、これまでにER(estrogen receptor)α及びβへの結合能(非特許文献15−16)に加え、ラットにおける血清コレステロール低減作用(非特許文献17)、及びラットにおける骨密度低下抑制(非特許文献18)が報告されている。これらの作用はいずれも、クメストロールのエストロゲン様活性に因るものと考えられている。
しかしながら、これまでクメストロールのFXR活性化作用やトリグリセリド代謝及び糖新生調節作用については知られていない。
特開2005−281155号公報 特表2005−511519号公報 Forman,B.M.,et al.,Cell,81,687-693,1995 Makishima,M.,et al.,Science,284,1362-1365,1999 Parks,D.J.,et al.,Science,284,1365-1368,1999 Wang,H.,et al.,Mol.Cell,3,543-553,1999 Liu,Y.,et al.,J.Clin.Invest.,112,1678-1687,2003 Brendel,C.,et al.,Mol.Endcrinol.,16,2065-2076,2000 Lee,Y.,et al.,Mol.Cell Biol.,20,187-195,2000 Sinal,C.J.,et al.,Cell,102,731-744,2000 Watanabe,M.,J.Clin.Invest.,113,1408-1418,2004 Hanley,K.,et al.,J.Clin.Invest.,100,705-712,1997 Komuves,L.G.,et al.,J.Invest.Dermatol.,111,429-433,1998 Hanley,K.,et al.,J.Biol.Chem.,275,11484-11491,2000 Henrich,V.C.,et al.,Insect Biochem.Mol.Biol., 33,1239-1247,2003 Willson,T.M.,et al.,Med.Res.Rev.,21,513-522,2001 Kuiper,G.G.J.M.,et al.,Endocrinology,138,863-870,1997 Kuiper,G.G.J.M.,et al.,Endocrinology,139,4252-4263,1998 Dodge,J.A.,et al.,J.Steroid Biochem.Mol.Biol.,59,156-161,1996 Draper,C.R.,et al.,J.Nutr.,127,1795-1799,1997
本発明は、安全性が高く、優れたFXR活性作用を有し、医薬品、医薬部外品、化粧料、食品等として有用なFXR活性化剤を提供することに関する。
本発明者らは、天然食物中に存在し長い食経験を有する天然物素材を探索した結果、クメストロールに優れたFXR活性化作用があることを見出した。
すなわち本発明は、クメストロールを有効成分とするファルネソイドX受容体(FXR)活性化剤を提供するものである。
また本発明は、クメストロールを有効成分とする脂質代謝調節剤を提供するものである。
さらに本発明は、クメストロールを有効成分とする糖代謝調節剤を提供するものである。
本発明のFXR活性化剤、脂質代謝調節剤及び糖代謝調節剤は、優れたFXR活性化作用やFXR活性化を介した脂質代謝調節能及び糖代謝調節能を有し、かつ安全性も高いので、肝内胆汁うっ滞症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病等の予防及び/又は改善、並びに皮膚のバリア機能の改善に有効である。
本発明においてクメストロール(化学名:3,9-Dihydroxy-6H-benzofuro[3,2-c]-[1]benzopyran-6-one)とは、下記に示される、もやしやアルファルファの新芽、葛、甘草等のマメ科植物、ヒマワリの種等に含まれるイソフラボノイド関連化合物である。
Figure 2008120729
本発明に用いるクメストロールは、公知の有機化学合成法(Yao T., et al., J.Org.Chem., 70, 9985-9989, 2005)により、また当該クメストロールを含有する天然物等からの抽出により得ることができる(Kinjo J., et al., Chem.Pharm.Bull., 35, 4846-4850, 1987)。
クメストロールを含有する天然物としては、例えばもやし、アルファルファの新芽、葛、甘草等のマメ科植物、ヒマワリの種等が挙げられる。
上記合成や抽出により得られるクメストロールは医薬品上又は食品上許容し得る規格に適合し、本発明の効果を発揮するものであれば、粗精製物であってもよく、さらに得られた合成物や抽出物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。ここで、抽出としては、例えば水、熱水、アルコール等の極性溶剤又は非極性溶剤を用いて行う溶剤抽出法が挙げられる。また精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。
本発明のクメストロールは、後記実施例で示すとおり、優れたFXR活性化作用を有する。当該FXRの活性化は、肝内からの胆汁酸排出を促し、また脂質代謝改善や糖代謝改善をもたらす。更に、FXRの活性化により、皮膚のバリア機能が向上する。従って、クメストロールはこれを有効成分とするFXR活性化剤、脂質代謝調節剤及び糖代謝調節剤として使用することができる。また、FXR活性化剤、脂質代謝調節剤及び糖代謝調節剤を製造するために使用することができる。当該FXR活性化剤、脂質代謝調節剤及び糖代謝調節剤は、肝内胆汁うっ滞症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病等などを予防、改善又は/及び治療、並びに皮膚のバリア機能を改善するための飲食品、医薬部外品、医薬品等として使用可能である。そして、クメストロールは、肝内胆汁うっ滞症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病等の予防及び/又は改善や皮膚のバリア機能の改善を促進する生理機能をコンセプトとして、FXR活性化作用を呈し、肝内胆汁うっ滞症、高トリグリセリド血症、脂肪肝、糖尿病等の予防及び/又は改善、並びに皮膚のバリア機能の改善のために用いる旨の表示を付した飲食品、例えば病者用食品、特定保健用食品等の特別用途飲食品として利用することができる。
本発明のFXR活性化剤等を医薬品として用いる場合の投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、本発明のクメストロールを単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与であり、経口投与用製剤として用いる場合の該製剤中の本発明のクメストロールの含有量は、一般的に0.01〜80質量%とするのが好ましく、0.5〜80質量%とするのがより好ましい。
本発明のFXR活性化剤等を食品として用いる場合の形態としては、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料などの各種食品の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品を調製するには、本発明のクメストロールを単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。当該食品中の本発明のクメストロールの含有量は、一般的に0.001〜0.2質量%とするのが好ましく、0.006〜0.04質量%とするのがより好ましい。
本発明のFXR活性化剤等を医薬品又は食品として使用する場合、成人1人当たりの1日の投与又は摂取量は、本発明のクメストロールとして、例えば5〜2000mgとすることが好ましく、特に20〜200mgであることが好ましい。
本発明のFXR活性化剤等を医薬部外品や化粧料として用いる場合は、皮膚外用剤、洗浄剤、メイクアップ化粧料等とすることができ、使用方法に応じて、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒等の種々の剤型で提供することができる。このような種々の剤型の医薬部外品や化粧料は、本発明のクメストロールを単独で、又は医薬部外品、皮膚化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤(例えば、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、ビタミン類、皮膚のバリア機能の改善作用が知られている薬物或いは天然物)、香料、樹脂、防菌防黴剤、植物抽出物、アルコール類等を適宜組み合わせることにより調製することができる。当該医薬部外品、化粧料中の本発明のクメストロールの含有量は、一般的に0.0001〜10質量%とするのが好ましく、0.001〜3質量%とするのがより好ましい。
実施例1 クメストロールのFXR活性化能評価
クメストロールのFXR活性化能をルシフェラーゼアッセイにより評価した。ヒト胎児腎細胞株HEK293を12ウェルプレートにまき、10% fetal bovine serum(FBS、ICN Biomedicals)および100units/ml penicillin、100μg/mL streptomycin(Invitrogen)を含むDulbecco's modified Eagle's medium(DMEM、SIGMA)中で1日培養した。用いたコンストラクトは、pGV-B2ベクターのホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流にFXR標的遺伝子の一つであるヒトSHPのプロモーター領域(nt -1963 to +30, Genbank NM_021969)を連結したSHPレポータープラスミド(SHPp-Luc)、核内受容体発現用プラスミドとしてヒトFXR遺伝子のコード領域全域をpSG5に挿入したプラスミド及びヒトRXRα遺伝子のコード領域全域をpSG5に挿入したプラスミド、ウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子の上流にチミジンキナーゼプロモーター遺伝子が連結されたコントロールプラスミド(phRL-TK、Promega)である。上記の4種プラスミドを同時に、1ウェルあたり各々0.33、0.17、0.17、0.03μgを遺伝子導入試薬(Lipofectamine2000、Promega)を用いてHEK293細胞に遺伝子導入した。本実験は、FXR発現下とFXR非発現下で行い、対照として、SHPのプロモーター遺伝子を挿入していないpGV-B2ベクターを用いて同様の遺伝子導入を行った。遺伝子導入後、20μM、50μMクメストロール(Fluca社製)を含む無血清DMEM培地に交換し、さらに24時間培養した。
ルシフェラーゼ活性測定には、デュアルルシフェラーゼアッセイシステム(Promega)を用いた。細胞を溶解、溶解液にルシフェリンを含む基質溶液を加え、ルミノメーター(MiniLumat、ベルトールド社)にてホタル及びウミシイタケルシフェラーゼの発光を各々測定した。本実験系でルシフェラーゼ活性(FXRの転写活性)を測定することにより、FXR活性化物質の評価を行った。ルシフェラーゼ活性(FXRの転写活性は以下の式により計算した。ルシフェラーゼ活性(FXRの転写活性)=(SHPp-Lucによるホタルルシフェラーゼ発光計測値)/(phRL-TKによるウミシイタケルシフェラーゼ発光計測値)
また、ルシフェラーゼ活性は、SHPp-Luc且つFXR発現下における溶媒コントロールであるDMSOによるFXRの転写活性を1とした相対値で示した。
図1に示すように、FXR発現下で、20μM、50μMのクメストロールにより、FXRの転写活性がそれぞれ1.5、1.7倍増強した。一方、FXR非発現下およびpGV-B2ベクターを用いた場合は、活性の増強が認められなかった。従って、クメストロールはFXR転写活性を増強することが分かる。
実施例2 クメストロールによるFXR標的遺伝子発現亢進
クメストロールによるFXR標的遺伝子発現への影響を解析した。ヒト肝癌由来細胞株HepG2を12ウェルプレートにまき、10%チャコール処理FBS及び100units/ml penicillin、100μg/mL streptomycinを含むDMEM中で1日培養した。培養開始から1日目に培地を無血清DMEMに交換し、2日目に20、50μMのクメストロールを含む培地に交換した。添加24時間後の細胞からRNA抽出試薬を用いてtotal RNAを抽出した。抽出したtotal RNA125ngを用いて逆転写反応を行った。合成されたcDNA(total RNA6.25ng分)を用い、Real-time PCR法により、FXRの標的遺伝子であるSHP、PLTP(phospholipids transfer protein)のmRNA発現量の定量を行った。
解析に用いたプライマーの配列を以下に示す。
SHP増幅用プライマー
5'側:AACTGCCAGACAGACCCCAG(配列番号1)
3'側:GCACCAGGGTTCCAGGACTT(配列番号2)
PLTP増幅用プライマー
5'側:ATTCCAACCATTCTGCACTGG(配列番号3)
3'側:TGCACAAAGTTGATGCCCTC(配列番号4)
36B4増幅用フ゜ライマー
5'側:CTGATCATCCAGCAGGTGTT(配列番号5)
3'側:CCAGGAAGGCCTTGACCTTT(配列番号6)
尚、解析はSYBR Green Master Mix及びABI PRISM7000 Seaquence Detectoin System(アプライドバイオジャパン)を用いて行い、各遺伝子のmRNA発現量は、36B4遺伝子のmRNA発現量により補正した。また、遺伝子発現量は、コントロールとして使用したDMSOにおける遺伝子発現量を1とした相対値で示した。
図2に示すように、クメストロールの存在下で培養したHepG2細胞において、FXR標的遺伝子であるSHP及びPLTPの遺伝子発現量が濃度依存的に増加した。従って、FXR活性化作用を有するクメストロールは、実際にFXRの標的遺伝子の発現を増強することが確認された。
実施例3 クメストロールによる脂質代謝関連遺伝子発現への影響解析
実施例1、2において、FXRの活性化及びSHP遺伝子発現増強作用が示されたクメストロールについて、SHPにより活性抑制される核内受容体であるLXRα及びHNF-4αの標的とする脂質・糖代謝関連遺伝子発現への影響を解析した。実施例3と同様に、HepG2細胞を20、50μMのクメストロールと培養し、Real-time PCR法により、LXRαの標的遺伝子である脂肪酸合成関連遺伝子(SREBP1c、FAS)、及びHNF-4αの標的遺伝子であるトリグリセリド分泌関連遺伝子(MTP、apoB)のmRNA発現量の定量を行った。
解析に用いたプライマーの配列を以下に示す。
SREBP1c増幅用フ゜ライマー
5'側:AGGGGTAGGGCCAACGGCCT(配列番号7)
3'側:GAAGCATGTCTTCGAAAGTGCAATCC(配列番号8)
FAS増幅用フ゜ライマー
5'側:GTAGGTGTTAGGCATGTCCCA(配列番号9)
3'側:GGTCTCTACCAGCAATGCAAT(配列番号10)
MTP増幅用フ゜ライマー
5'側:GCATGCAGATGGACAAGGATGAAG(配列番号11)
3'側:CGCTGGAAGTACTATCCGGC(配列番号12)
apoB増幅用フ゜ライマー
5'側:GCCATTGCGACGAAGAAAATA(配列番号13)
3'側:TGACTGTGGTTGATTGCAGCTT(配列番号14)
図3に示すように、クメストロール存在下で培養したHepG2細胞において、LXRα標的遺伝子であるSREBP1c、FASの遺伝子発現量及びHNF-4α標的遺伝子であるMTP、apoBの遺伝子発現量が濃度依存的に抑制された。従って、実施例1、2において、FXRの活性化及びSHP遺伝子発現増強作用が示されたクメストロールはLXRαやHNF-4αの活性を抑制し、下流の脂質代謝関連遺伝子の発現量を調節することが確認された。つまり、クメストロールは肝臓の脂肪酸合成を抑制することにより、脂肪肝の抑制に有効であり、肝臓からのトリグリセリド分泌を抑制することにより、血中トリグリセリドの上昇抑制に有効であると考えられる。
実施例4 クメストロールによる糖代謝関連遺伝子発現への影響解析
実施例1、2において、FXRの活性化及びSHP遺伝子発現増強作用が示されたクメストロールについて、SHPにより活性抑制される核内受容体であるHNF-4αの標的とする糖代謝関連遺伝子発現への影響を解析した。実施例2と同様に、HepG2細胞を20、50μMのクメストロールと培養し、Real-time PCR法によりHNF-4αの標的遺伝子であり、糖新生に関わるPEPCK、G6PaseのmRNA発現量の定量を行った。
解析に用いたプライマーの配列を以下に示す。
PEPCK増幅用フ゜ライマー
5'側:GTGCTGGAGTGGATGTTCAAC(配列番号15)
3'側:ACATCTGGCTTATTCTTTGCTTC(配列番号16)
G6Pase増幅用フ゜ライマー
5'側:GCCTCAGCTCTATTGTAGCCTC(配列番号17)
3'側:CCGCACTCTTGCAGAAGGACA(配列番号18)
図4に示すように、クメストロール存在下で培養したHepG2細胞において、HNF-4α標的遺伝子であるPEPCK、G6Paseの遺伝子発現量が濃度依存的に抑制された。従って、実施例1、2において、FXRの活性化及びSHP遺伝子発現増強作用が示されたクメストロールは、糖新生関連遺伝子PEPCK、G6Paseの発現を抑制することにより、血糖調節、糖尿病抑制に有効であると考えられる。
実施例5 クメストロールによるアポリポタンパク質B分泌抑制
クメストロールによるアポリポタンパク質B(apoB)分泌への影響を解析した。ヒト肝臓由来細胞株HepG2を6ウェルプレートにまき、10%チャコール処理FBS及び100units/ml penicillin、100μg/ml streptomycinを含むDMEMで培養した。培養開始から1日目に、5μMのニトロゲニステイン、及び5%のリポ蛋白欠乏血清(LPDS)を含む培地に交換した。添加後2日目に培地をニトロゲニステインを含む無血清DMEMに交換し、その18時間後に細胞及び培地を回収した。培地中に分泌されたapoBをTotal human apolipoprotein B ELISA Assay キット(ALerCHEK)用いて定量した。各値は細胞内タンパク量で補正した。
図5に示すように、クメストロール存在下で培養したHepG2細胞において、apoB分泌が抑制された。従って、実施例3において、HNF-4α標的遺伝子であるMTP及びapoBの遺伝子発現抑制が示されたクメストロールは、実際にapoB分泌を抑制することが明らかになった。
実施例6 下記成分を用い、常法に従って1錠200mgの錠剤を製造した。
(組成) (g)
クメストロール 1000
ヒドロキシプロピルセルロース 800
軽質無水ケイ酸 200
乳糖 500
結晶セルロース 500
タルク 500
ジアシルグリセロール 300
実施例7 下記成分を用い、常法に従って1錠200mgの錠剤を製造した。
(組成) (g)
クメストロール 20
デンプン 130
ステアリン酸マグネシ 10
乳糖 40
実施例8 下記成分を用い、常法に従って乳液を製造した。
(組成) (重量%)
(1)トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
(2)オレイン酸グリセリン 1.0
(3)モノステアリン酸グリセリン 0.5
(4)スクワラン 5.0
(5)トリオクタン酸グリセリル 2.0
(6)ジメチルポリシロキサン(50cs) 0.2
(7)オクタン酸セチル 1.5
(8)ステアリルアルコール 2.0
(9)メトキシケイ皮酸オクチル 2.0
(10)パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
(11)1,3−ブチレングリコール 5.0
(12)グリセリン 3.0
(13)キサンタンガム 0.2
(14)エデト酸四ナトリウム 0.1
(15)クエン酸ナトリウム 1.0
(16)クメストロール 1.0
(17)グリシン 0.5
(18)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(19)イオン交換水 残部
調製方法:油相成分(1)〜(10)を80℃で加熱溶解したものに、攪拌しながら80℃に加熱した水相成分(11)〜(19)を加えて乳化し、次いで、攪拌しながら室温まで冷却する。
クメストロールのFXR活性化能を示す図である。 クメストロールの存在下で培養したHepG2細胞におけるSHP及びPLTPの遺伝子発現量を示す図である。 クメストロールの存在下で培養したHepG2細胞におけるSREBP1c、FAS、MTP及びapoBの遺伝子発現量を示す図である。 クメストロールの存在下で培養したHepG2細胞におけるPEPCK、G6paseの遺伝子発現量を示す図である。 クメストロールの存在下で培養したHepG2細胞におけるapoB分泌量を示す図である。

Claims (3)

  1. クメストロールを有効成分とするファルネソイドX受容体(FXR)活性化剤。
  2. クメストロールを有効成分とする脂質代謝調節剤。
  3. クメストロールを有効成分とする糖代謝調節剤。
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