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JP2008114738A - 重荷重用タイヤおよびその使用方法 - Google Patents

重荷重用タイヤおよびその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建設車両用タイヤを典型例とする重荷重用タイヤに、トレッドを幅方向に均一に摩耗させる方途を与えることによって、優れた耐摩耗性を有する高寿命の重荷重用タイヤを提供する。
【解決手段】タイヤのトレッドに、タイヤの赤道に沿って延びる複数本の周溝を設け、これら周溝のうちトレッド端側の周溝とトレッド端との間にトレッド側域を区画し、該トレッド側域にトレッド幅方向に延びる多数本のラグ溝を配置した重荷重用タイヤにおいて、前記ラグ溝は、タイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の深さとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、重荷重用タイヤ、中でも耐摩耗性を改善した建設車両用タイヤに関するものである。
タイヤの寿命は、トレッドの摩耗に左右されることから、タイヤの寿命を延ばす為に、耐摩耗性に優れたトレッドゴムを採用(特許文献1参照)したり、トレッドゴムを厚くしたり、またはトレッドのネガティブ比を小さくしてトレッドにおける溝部分を少なくしてトレッドでのゴム量を大きくする等、様々な方策がとられている。
上記の方策を実施した場合にあっても、トレッドの摩耗がその幅方向に均一に進まないと、摩耗が早い箇所でトレッド下のベルトが露出してしまう。かような状態のタイヤは、トレッドにゴムを残した状態で使用不能となる。
例えば、建設車両用タイヤでは、新品から摩耗による寿命末期までの期間(以下、使用期間と示す)の当初1/3程度の期間は、車両の前輪として装着し、その後、装着位置を後輪に変更することが頻繁に行われている。これは、摩耗末期になるとトレッドの厚みが減少し、カット傷に起因したバーストの危険が増すことから、乗員の居る車両キャビンに近い前輪では摩耗末期までタイヤを使用せず、使用期間の半ばで後輪にローテーションする。その際、前輪(2本)に装着したタイヤが、新品時トレッド厚みの1/3の厚みまで摩耗した時点にて、後輪(4本)に次々とローテーションする事によって、タイヤを効率的に使用する事が出来る。
しかし、一般に、建設車両の後輪は駆動輪であるため、サイドフォース入力が小さい後輪では、走行および減速(ブレーキング)の際の入力が主体となる。これらの入力は剛性の高いトレッドセンター部にて負担する率が高い事から、後輪に装着されたタイヤは、トレッド中央部が早期に摩耗し易い。すなわち、建設車両用タイヤにおいても、トレッドの摩耗がトレッド幅方向に均一に進まないため、やはり本来の寿命に比べて使用期間は短くなってしまう。
特開平6−199103号公報
従って、タイヤの耐摩耗寿命を本来の設計寿命まで向上するには、トレッドの摩耗をその幅方向に均一に進めることが重要となる。
そこで、本発明は、建設車両用タイヤを典型例とする重荷重用タイヤに、トレッドを幅方向に均一に摩耗させる方途を与えることによって、優れた耐摩耗性を有する高寿命の重荷重用タイヤを提供しようとするものである。
本発明の要旨構成は、次のとおりである。
(1)タイヤのトレッドに、タイヤの赤道に沿って延びる複数本の周溝を設け、これら周溝のうちトレッド端側の周溝とトレッド端との間にトレッド側域を区画し、該トレッド側域にトレッド幅方向に延びる多数本のラグ溝を配置した重荷重用タイヤにおいて、前記ラグ溝は、タイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の深さを有することを特徴とする重荷重用タイヤ。
(2)前記トレッド端側の周溝は、タイヤの赤道からトレッド半幅の40%以上80%以下の距離を隔てた位置にある前記(1)に記載の重荷重用タイヤ。
(3)前記トレッド端側の周溝の幅がトレッド全幅の0.5%以上2.5%以下である前記(1)または(2)に記載の重荷重用タイヤ。
(4)前記トレッド側域は、当該域の摩耗がタイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるとき、10%以上35%以下のネガティブ比を有する前記(1)、(2)または(3)に記載の重荷重用タイヤ。
(5)前記トレッド端側の周溝相互間に区画されるトレッド中央域に、トレッド幅方向に延びる多数本のセンターラグ溝を有し、該センターラグ溝は、幅が本センターラグ溝相互の間隔の1.5%以上6.5%以下、かつ長さがトレッド全幅の20%以上である前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
(6)前記トレッド端側の周溝および該センターラグ溝は、タイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの70%以上90%以下の深さを有する前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
(7)前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の重荷重用タイヤを車両に装着して使用に供するに当たり、車両の前輪に装着したタイヤにおいて、前記トレッド側域の摩耗がタイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるときに前輪装着タイヤを後輪に装着することを特徴とする重荷重用タイヤの使用方法。
本発明によれば、トレッドの磨耗が幅方向に均一に進行するため、健全な摩耗に従う摩耗末期までのタイヤ寿命を保証することができる。
以下、本発明の重荷重用タイヤについて、図面を参照して詳しく説明する。
本発明の重荷重用タイヤは、図1にトレッド1の展開図を示すように、タイヤの赤道Oに沿って延びる複数本、図示例でタイヤの赤道Oの両側にそれぞれ1本計2本の周溝2aおよび2bを有し、これら周溝2aおよび2bとトレッド端Tとで区画されるトレッド側域Sに、トレッド幅方向に延びる多数本のラグ溝3aおよび3bを有する。
ここで、図2に図1における(I)−(I)線断面を示すように、ラグ溝3aおよび3bは、タイヤの赤道面Oにおけるトレッドゴム厚みTGの20%以上40%以下の深さhを有することが肝要である。
すなわち、建設車両用タイヤは、使用期間の当初1/3程度の期間は、車両の前輪として装着し、その後、装着位置を後輪に変更する使用形態が多いことは上述のとおりである。そして、図1に示したトレッド側域Sに多数本のラグ溝3aおよび3bを有するタイヤを後輪に装着して走行した場合、トレッド側域Sに比較的幅広のラグ溝が存在することから、接地時にトレッド側域Sの陸部が変形し(つぶれ)やすくなる。その結果、トレッド側域Sの陸部の接地反力が低減し、駆動の入力はトレッド中央域で受けとめることとなり、トレッド幅方向摩耗分布はトレッド中央域での摩耗が優先して進行し、この部分でベルトが露出する結果、トレッド側域では厚いトレッドゴムを残したままの状態でタイヤが棄却されていた。
そこで、本発明では、使用期間の当初1/3程度の期間が経過した段階にて、トレッド側域Sのラグ溝3aおよび3bを、図3に示すように消失させることによって、トレッド側域Sをトレッド幅方向に延びる溝(ラグ溝)が存在しないリブとする。すなわち、トレッド側域Sをトレッド周方向に陸部が連続するリブとすれば、接地時の陸部の変形(つぶれ)が抑制されてトレッド側域Sの剛性が高まり、ひいてはトレッド側域Sでの接地反力が高くなるため、トレッド側域Sでの駆動入力に対する負担を増加して、特に後輪装着時におけるトレッド幅方向の摩耗分布を均一化することができる。
かように、使用期間の当初1/3程度の期間が経過した段階にて、トレッド側域Sのラグ溝3aおよび3bを消失させるには、ラグ溝の深さhを、タイヤの赤道面Oにおけるトレッドゴム厚みTGの40%以下とすることが重要である。すなわち、深さhがTGの40%を超えると、タイヤの使用期間の当初1/3程度の期間を経て後輪に装着された際の溝の残りが大きくなり、十分なトレッド剛性の向上効果を得る事が出来ない。一方、ラグ溝の深さhの下限をTGの20%としたのは、タイヤの使用期間の当初1/3程度まで使用される前輪では、溝深さがTGの20%より浅いと、ベルト端部での発熱が大きくなり、その影響でサイドフォースによるベルト故障が発生する。
なお、図2において、符号4は、1対のビード部間にわたりトロイド状に延びるカーカス、そして5はカーカス4のクラウン部に配置した図示例で5層からなるベルトである。
また、前記トレッド端T側の周溝2aおよび2bは、タイヤの赤道からトレッド半幅の40%以上80%以下の距離を隔てて配置することが好ましい。なぜなら、タイヤの赤道Oからの距離が40%未満では周溝に挟まれたトレッド中央域の剛性が小さくなり過ぎて当該域の優先摩耗を抑制することが難しくなる。一方、80%を超えると、トレッド側域が小さくなって、ここをリブに変化させても上述の扁摩耗を抑制するのに十分な効果を得るのが難しくなる。
さらに、トレッド端T側の周溝2aおよび2bの幅Wは、トレッド全幅TWの0.5%以上2.5%以下とすることが好ましい。すなわち、周溝の幅Wがトレッド全幅TWの0.5%未満では、排水性やトレッドの冷却機能が阻害されるおそれがある。一方、2.5%を超えると、接地時に周溝の開口が閉じないため、周溝開口を閉じて陸部剛性を高めることによって耐摩耗性を向上することが難しくなる。
建設車両用タイヤの使用期間の当初1/3程度の期間、具体的にはトレッド側域の摩耗がタイヤの赤道面Oにおけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるとき、当該トレッド側域におけるネガティブ比を10%以上35%以下とすることが好ましい。
すなわち、建設車両用タイヤでは、使用期間の当初1/3程度の期間は前輪に装着するが、前輪に装着したタイヤは、ほとんどフリーローリングであるため、上述した後輪のような駆動入力の影響はないが、トレッドゲージが厚いと発熱が問題となる。そこで、前輪への装着が想定される期間は、トレッドの発熱を抑制するために、トレッド側域でのネガティブ比を10%以上とすることが好ましい。一方、前輪装着時にはサイドフォースに対する剛性が必要であることから、トレッド側域でのネガティブ比を35%以下とすることが好ましい。
また、図示例のように、周溝2aおよび2b間に区画されるトレッド中央域Cに、トレッド幅方向に延びる多数本のセンターラグ溝6を有する場合、該センターラグ溝6は、図1に示すように、幅tがセンターラグ溝6相互の間隔Tの1.5%以上8.0%以下、かつ長さLがトレッド全幅TWの20%以上であることが好ましい。
まず、幅tがセンターラグ溝6相互の間隔Tの1.5%以上8.0%以下とするのは、1.5%未満では、排水性やトレッドの冷却機能が阻害されるおそれがある。一方、8.0%を超えると、接地時に周溝の開口が閉じなくなる為、溝開口を閉じさせて陸部剛性を高める事によって耐摩耗性を向上する効果が得られなくなる。
同様に、センターラグ溝6の長さLがトレッド全幅TWの20%以上とするのは、20%未満では、トレッド中央域の剛性が低下し、センター部分の摩耗が悪くなり、トレッド幅方向で不均一な摩耗分布となってしまう。
なお、長さLの上限は、特に設ける必要はないが、実際には、周溝2aおよび2bまでの位置に止まることになる。
さらにまた、周溝2aおよび2b、そしてセンターラグ溝6は、図2に示すように、タイヤの赤道面Oにおけるトレッドゴム厚みTGの70%以上90%以下の深さHを有することが好ましい。
すなわち、周溝およびセンターラグ溝の深さHがトレッドゴム厚みTGの70%未満では、溝部からの放熱効果が低下し、トレッドセンター部の発熱量が増加してしまい、その影響でトレッドとベルトとの間でのセパレーシュオン故障が発生する恐れがあり、一方90%を超えると溝底とベルト5との間隔が極端に狭くなって耐久性が阻害されるおそれがある。
なお、上記した図示例では、センターラグ溝6がタイヤの赤道と直交する向きに延びているが、図4および5に示すように、センターラグ溝6がタイヤの赤道に対して斜めに横切る向きに延びる、トレッドパターンを採用してもよい。いずれの場合も、図(b)として示すように、ラグ溝3aおよび3bの深さを、タイヤの赤道面Oにおけるトレッドゴム厚みTGの20%以上40%以下とすることによって、例えば使用期間の当初1/3程度の期間が経過した段階にて、トレッド側域Sのラグ溝3aおよび3bを消失させるところは、図1に示した事例と同様である。
また、本発明の重荷重用タイヤを車両に装着して使用に供するに当たっては、車両の前輪に装着したタイヤのトレッド側域の摩耗がタイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるときに、前輪装着タイヤを後輪に装着することによって、後輪装着時の段階でトレッド側域のラグ溝が消失し、トレッド側域の剛性を高めることができる。
図1および図2に示したところに従って、表1に示す仕様の下にタイヤサイズ 46/90R57の建設車両用タイヤを試作した。得られた各タイヤは、標準リムに組み込み後に最大空気圧を付与し、鉱山で走行中の240tonダンプに装着した。その際、タイヤの赤道面でのトレッドの摩耗量が80mmまでを摩耗ステージ1およびその後の摩耗量が20mmまでを摩耗ステージ2としたとき、摩耗ステージ1は前輪に試作タイヤを装着し、摩耗ステージ2に移行した段階で後輪に装着した。
次いで、各試作タイヤについて、前輪および後輪に装着直後のタイヤにおける、トレッドの発熱と摩耗末期(ベルト露出時)までの走行時間(摩耗寿命)を評価した。その結果を表1に併記する。
なお、トレッドの発熱は、タイヤを前輪に装着後、トレッドセンター部、該センター部とショルダーとの中間部(1/4部)およびショルダー部のベルト上の温度がサチレートするまで走行した時点の、ベルト温度にて評価した。また、走行時間は、タイヤを前輪に装着し、使用期間の当初1/3まで摩耗した後に後輪にローテーションし、トレッドゴムが摩滅してベルトが露出しタイヤが取りはずされるまでの時間である。
Figure 2008114738
本発明のタイヤのトレッドパターンを示す図である。 図1の(I)−(I)線に沿う断面を示す図である。 使用期間の当初1/3の期間が経過した段階でのトレッドパターンを示す図である。 (a)は本発明に従う他のトレッドパターンを示す図であり、(b)は使用期間の当初1/3の期間が経過した段階でのトレッドパターンを示す図である。 (a)は本発明に従う別のトレッドパターンを示す図であり、(b)は使用期間の当初1/3の期間が経過した段階でのトレッドパターンを示す図である。
符号の説明
1 トレッド
2a、2b 周溝
3a、3b ラグ溝
4 カーカス
5 ベルト
6 センターラグ溝

Claims (7)

  1. タイヤのトレッドに、タイヤの赤道に沿って延びる複数本の周溝を設け、これら周溝のうちトレッド端側の周溝とトレッド端との間にトレッド側域を区画し、該トレッド側域にトレッド幅方向に延びる多数本のラグ溝を配置した重荷重用タイヤにおいて、前記ラグ溝は、タイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の深さを有することを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記トレッド端側の周溝は、タイヤの赤道からトレッド半幅の40%以上80%以下の距離を隔てた位置にある請求項1に記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記トレッド端側の周溝の幅がトレッド全幅の0.5%以上2.5%以下である請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記トレッド側域は、当該域の摩耗がタイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるとき、10%以上35%以下のネガティブ比を有する請求項1、2または3に記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記トレッド端側の周溝相互間に区画されるトレッド中央域に、トレッド幅方向に延びる多数本のセンターラグ溝を有し、該センターラグ溝は、幅がセンターラグ溝相互の間隔の1.5%以上8.0%以下、かつ長さがトレッド全幅の20%以上である請求項1ないし4のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. 前記トレッド端側の周溝および該センターラグ溝は、タイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの70%以上90%以下の深さを有する請求項1ないし5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の重荷重用タイヤを車両に装着して使用に供するに当たり、車両の前輪に装着したタイヤにおいて、前記トレッド側域の摩耗がタイヤの赤道面におけるトレッドゴム厚みの20%以上40%以下の範囲にあるときに前輪装着タイヤを後輪に装着することを特徴とする重荷重用タイヤの使用方法。
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