JP2008111468A - ボールねじ装置およびその磨耗量検出方法、並びにそれを備えた電動射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】剥離や磨耗によるボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出する手段を提供する。
【解決手段】外周面3aに螺旋状の軸軌道溝4を形成したねじ軸3と、内周面に軸軌道溝4に対向するナット軌道溝6を形成したナット5と、軸軌道溝4とナット軌道溝6とを螺合させる複数のボール2とを備えたボールねじ装置1において、ナット5に、軸軌道溝4にクリアランスCを介して対向する接触子13を有する接触センサ11を設け、もの接触センサ11により、接触子13の軸軌道溝4への接触を検出する。
【選択図】 図3
【解決手段】外周面3aに螺旋状の軸軌道溝4を形成したねじ軸3と、内周面に軸軌道溝4に対向するナット軌道溝6を形成したナット5と、軸軌道溝4とナット軌道溝6とを螺合させる複数のボール2とを備えたボールねじ装置1において、ナット5に、軸軌道溝4にクリアランスCを介して対向する接触子13を有する接触センサ11を設け、もの接触センサ11により、接触子13の軸軌道溝4への接触を検出する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、工作機械や電動射出成形機、電動プレス成形機等の機械装置の位置決め用や動力伝達用に用いられるボールねじ装置およびその磨耗量検出方法、並びにそれを備えた電動射出成形機に関する。
従来のボールねじ装置は、ねじ軸の外周面に螺旋状に形成した軸軌道溝と、ナットの内周面に形成した軸軌道溝に対向するナット軌道溝とを複数のボールを介して螺合させ、対向配置されたナット軌道溝と軸軌道溝とにより形成される負荷路を転動するボールによりナットに加えられた荷重を支持し、ナットに設けたボール戻し路のような負荷路の両端を連結する連結路によりボールを循環させながらねじ軸の回転運動をナットの直線運動に変換している(例えば、特許文献1参照。)。
このようなボールねじ装置は、疲労による寿命や潤滑剤の寿命等により軸軌道溝およびナット軌道溝の転動面やボールに剥離や磨耗が発生すると、ねじ軸とナットとの相対位置が変化する。
この相対位置の変化は、ボールねじ装置を主に位置決めの目的で使用する工作機械や計測装置等の機械装置においては、予圧式のボールねじ装置が用いられ、予圧によりボールに弾性変形が生じているため、この弾性変形量に相当する磨耗が生じない限り位置決め時のガタは発生しない。またガタが発生した場合には所定の位置決め精度が得られず、加工品の精度劣化や計測精度の劣化により、ボールねじ装置の稼動中に劣化度合いを比較的容易に発見することが可能である。
この相対位置の変化は、ボールねじ装置を主に位置決めの目的で使用する工作機械や計測装置等の機械装置においては、予圧式のボールねじ装置が用いられ、予圧によりボールに弾性変形が生じているため、この弾性変形量に相当する磨耗が生じない限り位置決め時のガタは発生しない。またガタが発生した場合には所定の位置決め精度が得られず、加工品の精度劣化や計測精度の劣化により、ボールねじ装置の稼動中に劣化度合いを比較的容易に発見することが可能である。
一方、ボールねじ装置を主に駆動力を伝達する目的で使用する電動射出成形機やプレス成形機等の機械装置においては、ボールと転動面との間に隙間が存在する隙間品のボールねじ装置が用いられ、圧力センサによる押圧力の測定値が所定の値に達するまでねじ軸をモータ等で駆動してナットを送っているため、磨耗が生じた場合には磨耗量に相当する分の送り量が増加するだけで機構上の問題が生ずることはなく、ボールねじ装置の稼動中における劣化度合いの発見が難しくなる。
このため、モータの回転角の増加量をエンコーダを用いて測定すれば、ボールねじ装置の磨耗量の測定は可能と考えられるが、実際には射出成形に用いる樹脂がダンパ効果を有することや1回に射出される樹脂量のバラツキが大きいことのために、このバラツキの範囲に磨耗量が吸収されてしまい、磨耗量の定量的な測定は困難である。
また、磨耗等によるボールねじ装置の劣化の発見が遅れると、ボールねじ装置が破損して機械装置が停止し、交換用のボールねじ装置の入手に時間を要し、機械装置の稼動効率を低下させるという問題が生ずる。
また、磨耗等によるボールねじ装置の劣化の発見が遅れると、ボールねじ装置が破損して機械装置が停止し、交換用のボールねじ装置の入手に時間を要し、機械装置の稼動効率を低下させるという問題が生ずる。
このような磨耗等による劣化を予測するために、従来の台形ねじ磨耗測定装置においては、ニードル弁の開閉に用いる台形ねじ軸と台形ねじナットの磨耗を測定する場合に、台形ねじ軸および台形ねじナットの両方に、基台を基準とした端面位置の測定器を設け、ニードル弁の閉位置における初期状態からの変化量によりそれぞれの台形ねじの磨耗量を定期的に測定して予防保全を行っている(例えば、特許文献2参照。)。
また、転がり軸受の損傷や潤滑剤の劣化を検出する場合に、外輪に設けた振動センサの電気信号のバックグランドノイズ成分の平均値の大きさ、および回転速度比例成分の周期的なピークを用いて、転がり軸受の損傷や潤滑剤の劣化を検出し、その異常を診断しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−156767号公報(第7頁段落0025−第8頁段落0029、第2図)
特開平10−234155号公報(第2頁段落0009−第3頁段落0012、第3図)
特開2004−347401号公報(第4頁段落0016−第5頁段落0019、第5図)
しかしながら、上述した特許文献2の技術においては、基台を基準にしてニードル弁の閉位置における端面位置の初期状態からの磨耗量を測定しているため、これをねじ軸回転のボールねじ装置に置き換えた場合には、ねじ軸の軸方向の移動が固定され、ナットのストロークが一定ではないため、ナットの位置が使用条件により変化し、正確な測定は困難であるという問題がある。
また、特許文献3の技術においては、転がり軸受の外輪の振動によりその損傷や潤滑剤の劣化を検出しているため、これをボールねじ装置に置き換えた場合には、ナットに設けた振動センサによりボールが転動面に生じた剥離等の傷を通過するときの振動を検出することは可能であるが、ボールねじ装置の場合は、ナットに設けた連結路によりボールを循環させながらねじ軸の回転運動をナットの直線運動に変換しているので、この連結路内をボールが通過するときの振動が大きく、転動面等の剥離や磨耗によるボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出することは困難であるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、剥離や磨耗によるボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置において、前記ナットに、前記軸軌道溝にクリアランスを介して対向する接触子を有するセンサを設け、該センサにより、前記接触子の前記軸軌道溝への接触を検出することを特徴とする。
このように、本発明は、ナットに設けたセンサにより、ボールねじ装置の転動面等の磨耗や剥離による磨耗量を直接検出することができ、磨耗に伴うボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出することができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじ装置の実施例について説明する。
図1は実施例1のボールねじ装置の断面を示す説明図、図2は実施例1の接触センサの側面を示す説明図、図3は実施例1の接触センサの設置状態を示す説明図である。
なお、図3は図1のA部を拡大して示したものである。
図1において、1はボールねじ装置である。本実施例のボールねじ装置1は電動射出成形機に用いる隙間品のボールねじ装置である。
なお、図3は図1のA部を拡大して示したものである。
図1において、1はボールねじ装置である。本実施例のボールねじ装置1は電動射出成形機に用いる隙間品のボールねじ装置である。
2はボールねじ装置1の転動体としてのボールであり、合金鋼等の鋼材で製作された球体である。
3はボールねじ装置1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された棒状部材であって、その外周面3aには、図3に示す2つの円弧凹面4a、4bを略V字状に配置して構成されたゴシックアーク溝である軸軌道溝4が所定のリードで螺旋状に形成されている。
3はボールねじ装置1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作された棒状部材であって、その外周面3aには、図3に示す2つの円弧凹面4a、4bを略V字状に配置して構成されたゴシックアーク溝である軸軌道溝4が所定のリードで螺旋状に形成されている。
5はボールねじ装置1のナットであり、合金鋼等の鋼材で製作された円筒状部材であって、その内周面には図3に示す2つの円弧凹面6a、6bを略V字状に配置して構成されたゴシックアーク溝であるナット軌道溝6が軸軌道溝4と同じリードで形成されている。
7はフランジ部であり、ナット5の外周部の一方の端部に設けられ、図示しない機械装置の移動台等に固定される。
7はフランジ部であり、ナット5の外周部の一方の端部に設けられ、図示しない機械装置の移動台等に固定される。
上記のねじ軸3の軸軌道溝4とこれに対向するナット5のナット軌道溝6とによりボール2が転動する負荷路が形成され、その両端部は図示しないリターンチューブ等の連結路により連結されて循環路が形成される。
この循環路には、複数のボール2と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入され、軸軌道溝4とナット軌道溝6とがボール2を介して螺合し、ねじ軸3の回転に伴ってボール2が循環路を循環し、負荷路を転動するボール2がナット5に加えられた荷重を往復動自在に支持してナット5がねじ軸3の軸方向に沿った直線往復移動可能に支持される。これによりねじ軸3の回転運動がナット5の直線運動に変換される。
この循環路には、複数のボール2と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入され、軸軌道溝4とナット軌道溝6とがボール2を介して螺合し、ねじ軸3の回転に伴ってボール2が循環路を循環し、負荷路を転動するボール2がナット5に加えられた荷重を往復動自在に支持してナット5がねじ軸3の軸方向に沿った直線往復移動可能に支持される。これによりねじ軸3の回転運動がナット5の直線運動に変換される。
図2において、11はセンサとしての接触センサであり、外周面に三角ねじ12が形成され、その軸方向の一端に接触子13が出没自在に設けられた機械式センサであって、接触子13の先端13aが対象物に接触したときに電気接点等がON状態になって電気信号である接触信号をリード線14から出力する機能を有している。
また、接触センサ11には、接触子13の先端13aの接触により接触子13が接触センサ11の軸方向に没入して一定量移動したときに接触信号を発するように不感帯が設けられている(この不感帯に相当する移動量を縮み代という。)。
また、接触センサ11には、接触子13の先端13aの接触により接触子13が接触センサ11の軸方向に没入して一定量移動したときに接触信号を発するように不感帯が設けられている(この不感帯に相当する移動量を縮み代という。)。
この接触センサ11は、図1に示すように、ナット5の外周面の一方の端部、本実施例ではフランジ7の反対側の端部を、軸方向と平行に切欠いた取付座16に、ナット5の半径方向に形成された取付ねじ穴17に接触センサ11の三角ねじ12を螺合させ、クリアランスC(図3参照)を所定の値に調整した後にロックナット18により固定して取付けられている。
また、接触センサ11のナット5の軸方向の取付位置は、図3に示すように、型締め等のためにナット5に加えられた軸方向の力Fにより、ボール2が接触角θでナット軌道溝6の円弧凹面6aと軸軌道溝4の円弧凹面4bとの間に挟持されたときに、接触子13の先端13aが、軸軌道溝4に遊嵌する位置、つまりクリアランスC(先端13aと軸軌道溝4の円弧凹面4a、4bとの間を接触角θの方向に計った距離をいう。)を介して軸軌道溝4の円弧凹面4a、4bの磨耗量の検出部位である転動面P(接触角θでボール2が円弧凹面4bに接触し、このときの力Fで円弧凹面4bに形成される接触楕円のおよぶ範囲の軸軌道溝4に沿った帯状の領域をいう。)に対向する位置に取付けられる。
本実施例の接触センサ11の接触子13は円柱状に形成され、その先端13aは半球状に形成されており、半球状の球状凸面の曲率半径は、ボール2の半径をRaとしたときに、0.9Ra以上、1.0Ra以下にされている。
本実施例の接触センサ11の接触子13は円柱状に形成され、その先端13aは半球状に形成されており、半球状の球状凸面の曲率半径は、ボール2の半径をRaとしたときに、0.9Ra以上、1.0Ra以下にされている。
これにより、接触子13の先端13aと軸軌道溝4の円弧凹面4a、4bとの間には、ボール半径Raの10%以内のクリアランスCが形成され、軸軌道溝4の円弧凹面4bやナット軌道溝6の円弧凹面6aに形成される転動面Pおよびボール2に生ずる磨耗や剥離による磨耗量が、クリアランスCに相当する量を超えて磨耗し、接触センサ11の接触子13の縮み代を超えて押し縮められたときに、接触センサ11から接触信号が発せられ、ボールねじ装置1のねじ軸3とナット5との間の相対変位量が限界を超えたことが報知される。
また、磨耗等によりねじ軸3が傾いた場合に、軸軌道溝4の溝底部が接触子13の先端13aに接触して接触子13の縮み代を押し縮めたときに、接触センサ11から接触信号が発せられる。
上記のクリアランスCをボール半径Raの10%以下とするのは、ボール2を循環させるための連結路の内半径は、通常ボール半径Raの110%程度とされており、磨耗量がボール半径Raの10%を越えてしまうと、リターンチューブ等の連結路の掬上部にボール2が衝突して破損する虞があるからである。
上記のクリアランスCをボール半径Raの10%以下とするのは、ボール2を循環させるための連結路の内半径は、通常ボール半径Raの110%程度とされており、磨耗量がボール半径Raの10%を越えてしまうと、リターンチューブ等の連結路の掬上部にボール2が衝突して破損する虞があるからである。
また、クリアランスCをボール半径Raの0%以上、つまり接触子13の先端13aの曲率半径をボール半径Raの100%以下とするのは、金型を開けるためにナット5を反対方向に移動させるときに、接触センサ11の接触子13の縮み代を超えて接触信号が発せられることを防止するためである。
なお、本実施例のボールねじ装置1は、電動射出成形機に用いられる隙間品のボールねじ装置1であるので、予め設定された図3に示す隙間Sが、接触子13の縮み代を超えている場合には、隙間Sと接触子13の縮み代を考慮して接触子13の先端13aの曲率半径の上限を設定するとよい。つまり、接触子13の先端13aの曲率半径の上限を、ボール半径RaからS/cosθ以上減じた値とするとよい。
なお、本実施例のボールねじ装置1は、電動射出成形機に用いられる隙間品のボールねじ装置1であるので、予め設定された図3に示す隙間Sが、接触子13の縮み代を超えている場合には、隙間Sと接触子13の縮み代を考慮して接触子13の先端13aの曲率半径の上限を設定するとよい。つまり、接触子13の先端13aの曲率半径の上限を、ボール半径RaからS/cosθ以上減じた値とするとよい。
また、予め予圧が付与された位置決め用のボールねじ装置1に本実施例を適用する場合は、ナット5の往復移動に伴うねじ軸3とナット5との相対的な移動は無視できるほど小さいので、上記のように、接触子13の先端13aの曲率半径は、ボール半径Raの90%以上、100%以下にするとよい。
上記のように、本実施例のボールねじ装置1のナット5には、軸軌道溝4の転動面Pに先端13aをクリアランスCを介して対向させた接触センサ11が設けてあるので、磨耗や剥離によるボールねじ装置1の磨耗量が増大した場合に、軸方向のガタと半径方向のガタの両方を、ボールねじ装置1単独で直接検出することが可能になる。
上記のように、本実施例のボールねじ装置1のナット5には、軸軌道溝4の転動面Pに先端13aをクリアランスCを介して対向させた接触センサ11が設けてあるので、磨耗や剥離によるボールねじ装置1の磨耗量が増大した場合に、軸方向のガタと半径方向のガタの両方を、ボールねじ装置1単独で直接検出することが可能になる。
また、本実施例のボールねじ装置1には、接触センサ11に設けた三角ねじ12を、ナット5に設けた取付ねじ穴17に螺合させてクリアランスCを調整し、ロックナット18により固定する調整機構が設けられているので、クリアランスCの調整を容易に行うことができる。
更に、本実施例の接触センサ11は、接触子が軸方向に出没する機械式の接触センサ11であるので、グリースや異物等の接触による影響を受け難く、誤検出を防止して磨耗量の検出における信頼性を高めることができる。
更に、本実施例の接触センサ11は、接触子が軸方向に出没する機械式の接触センサ11であるので、グリースや異物等の接触による影響を受け難く、誤検出を防止して磨耗量の検出における信頼性を高めることができる。
更に、本実施例の接触センサ11の先端13aは、常時は軸軌道溝4に接触していないので、接触子13に特別な材料を用いなくとも先端13の磨耗を防止して、軸軌道溝4等の磨耗量を正確に検出することができる。
以上説明したように、本実施例では、ボールねじ装置のナットに、軸軌道溝にクリアランスCを介して対向する接触子を有する接触センサを設け、この接触センサにより、接触子が軸軌道溝に接触したことを検出するようにしたことによって、ボールねじ装置1の転動面P等の磨耗や剥離による磨耗量を直接検出することが可能になり、磨耗に伴うボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出することができると共に、適切な予防保全を実施して機械装置の稼動効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例では、ボールねじ装置のナットに、軸軌道溝にクリアランスCを介して対向する接触子を有する接触センサを設け、この接触センサにより、接触子が軸軌道溝に接触したことを検出するようにしたことによって、ボールねじ装置1の転動面P等の磨耗や剥離による磨耗量を直接検出することが可能になり、磨耗に伴うボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量を正確に検出することができると共に、適切な予防保全を実施して機械装置の稼動効率を向上させることができる。
このことは、電動射出成形機のようにボールねじ装置を主に駆動力を伝達する目的で使用する機械装置の場合に特に有効である。
また、ボールねじ装置に接触子と軸軌道溝とのクリアランスCを調整する調整機構を設けたことによって、クリアランスCの調整を容易に行うことができる。
なお、上記実施例においては、接触センサを、ナットのフランジ部の反対側の端部に設けるとして説明したが、フランジ部側の端部に設けてもよく、両端部に設けるようにしてもよい。この場合に接触センサを両端部に設ければ、ナットとねじ軸との傾きによる半径方向のガタをより正確に検出することができる。
また、ボールねじ装置に接触子と軸軌道溝とのクリアランスCを調整する調整機構を設けたことによって、クリアランスCの調整を容易に行うことができる。
なお、上記実施例においては、接触センサを、ナットのフランジ部の反対側の端部に設けるとして説明したが、フランジ部側の端部に設けてもよく、両端部に設けるようにしてもよい。この場合に接触センサを両端部に設ければ、ナットとねじ軸との傾きによる半径方向のガタをより正確に検出することができる。
また、図4に示すように、接触センサ11を、ナット5の円周方向に複数(図4の例では90度等配に4箇所)設けるようにしてもよい。このようにしてもナット5とねじ軸3との傾きによる半径方向のガタをより正確に検出することができる。なお図4は図1の矢印B方向から見た矢視図である。
この場合に、各接触センサ11の先端13aの軸軌道溝4とのクリアランスCを上記の範囲内で各角度位置毎に段階的に設定するようにすれば、磨耗量に応じて段階的に接触センサ11からの接触信号が発せられ、ボールねじ装置1の磨耗量を段階的に検出することが可能になり、ボールねじ装置1における磨耗の経過を把握して、より適切な予防保全を実施することができる。
この場合に、各接触センサ11の先端13aの軸軌道溝4とのクリアランスCを上記の範囲内で各角度位置毎に段階的に設定するようにすれば、磨耗量に応じて段階的に接触センサ11からの接触信号が発せられ、ボールねじ装置1の磨耗量を段階的に検出することが可能になり、ボールねじ装置1における磨耗の経過を把握して、より適切な予防保全を実施することができる。
また、センサを、金属からなる内周面がねじ軸の接触したときに接触信号を発するリング状のセンサとし、これをナットの端面に取付ければ、より正確な磨耗量の把握が可能になる。
更に、上記実施例においては、先端が対象物に接触したときにON−OFF的に接触信号を発する接触センサを軸軌道溝からクリアランスCを離して設置し、これをセンサとして用いるとして説明したが、接触子の先端の移動量を連続的に出力するポテンショメータ等を内蔵した機械式の距離センサをセンサとして用い、軸軌道溝に常に接触させて磨耗量を測定するようにしてもよい。このようにすれば、磨耗に伴うボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量の経過を連続的に把握することが可能になり、更に適切な予防保全を実施することができる。
更に、上記実施例においては、先端が対象物に接触したときにON−OFF的に接触信号を発する接触センサを軸軌道溝からクリアランスCを離して設置し、これをセンサとして用いるとして説明したが、接触子の先端の移動量を連続的に出力するポテンショメータ等を内蔵した機械式の距離センサをセンサとして用い、軸軌道溝に常に接触させて磨耗量を測定するようにしてもよい。このようにすれば、磨耗に伴うボールねじ装置のナットとねじ軸との相対変位量の経過を連続的に把握することが可能になり、更に適切な予防保全を実施することができる。
この場合に、接触子の先端は高周波焼入や浸炭焼入等の焼入処理によりボールねじ装置に用いるボールと同程度の硬度にするとよい。
図5は実施例2の接触センサの設置状態を示す説明図である。
なお、図5は上記実施例1の図3と同様の部位を示した拡大図である。また上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の接触センサ11は、図5に示すように、その接触子13の円柱部が実施例1の接触子13より細く形成されると共に、接触子13の先端13aによる磨耗量の検出部位が、ねじ軸3の外周面3aと軸軌道溝4との肩部21と転動面Pとの間の軸軌道溝4に沿った帯状の領域である境界部Kに設定されており、この境界部Kに接触子13の先端13aが対向するように設置されている。
なお、図5は上記実施例1の図3と同様の部位を示した拡大図である。また上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の接触センサ11は、図5に示すように、その接触子13の円柱部が実施例1の接触子13より細く形成されると共に、接触子13の先端13aによる磨耗量の検出部位が、ねじ軸3の外周面3aと軸軌道溝4との肩部21と転動面Pとの間の軸軌道溝4に沿った帯状の領域である境界部Kに設定されており、この境界部Kに接触子13の先端13aが対向するように設置されている。
この場合に、接触センサ11のナット5の軸方向の取付位置は、接触子13の円柱部とねじ軸3の肩部21との間隔Tが、ボール半径Raの0%以上、10%以下となるように設置される。
このように設置された接触センサ11を用いれば、境界部K上をボール2が転動することがないので、軸軌道溝4の円弧凹面4bの転動面Pの磨耗の影響を受けることなく、より正確に磨耗量を測定することが可能になる。
このように設置された接触センサ11を用いれば、境界部K上をボール2が転動することがないので、軸軌道溝4の円弧凹面4bの転動面Pの磨耗の影響を受けることなく、より正確に磨耗量を測定することが可能になる。
また、接触子13が細く形成されているので、隙間品のボールねじ装置1の場合であっても、予め設定された隙間S(図3参照)を考慮することなく、間隔Tの設定を行うことが可能になる。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、接触センサの接触子による検出部位を、ねじ軸の外周面と軸軌道溝との境界部Kにしたことによって、転動面Pの磨耗の影響を受けることなく、より正確に磨耗量を測定することができる。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、接触センサの接触子による検出部位を、ねじ軸の外周面と軸軌道溝との境界部Kにしたことによって、転動面Pの磨耗の影響を受けることなく、より正確に磨耗量を測定することができる。
上記各実施例においては、リターンチューブによりボールを循環させるチューブ式の循環方式を用いたボールねじ装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、こま式やエンドキャップ式、デフレクタ式等の循環方式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
1 ボールねじ装置
2 ボール
3 ねじ軸
4 軸軌道溝
4a、4b、6a、6b 円弧凹面
5 ナット
6 ナット軌道溝
7 フランジ部
11 接触センサ
12 三角ねじ
13 接触子
13a 先端
14 リード線
16 取付座
17 取付ねじ穴
18 ロックナット
21 肩部
2 ボール
3 ねじ軸
4 軸軌道溝
4a、4b、6a、6b 円弧凹面
5 ナット
6 ナット軌道溝
7 フランジ部
11 接触センサ
12 三角ねじ
13 接触子
13a 先端
14 リード線
16 取付座
17 取付ねじ穴
18 ロックナット
21 肩部
Claims (9)
- 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置において、
前記ナットに、前記軸軌道溝にクリアランスを介して対向する接触子を有するセンサを設け、
該センサにより、前記接触子の前記軸軌道溝への接触を検出することを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1において、
前記接触子の先端の曲率半径が、前記ボールの半径の90パーセント以上、100パーセント以下であることを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1または請求項2において、
前記接触子と軸軌道溝とのクリアランスを調整する調整機構を設けたことを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
前記接触子による検出部位が、前記ねじ軸の外周面と軸軌道溝との境界部であることを特徴とするボールねじ装置。 - 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置において、
前記ナットに、前記軸軌道溝に接触する接触子を有するセンサを設け、
該センサにより、前記接触子の移動量を連続的に検出することを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
前記センサを、前記ナットの軸方向の両方の端部に設けたことを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか一項において、
前記センサを、前記ナットの円周方向に複数設けたことを特徴とするボールねじ装置。 - 外周面に螺旋状の軸軌道溝を形成したねじ軸と、内周面に前記軸軌道溝に対向するナット軌道溝を形成したナットと、前記ナットに設けられた前記軸軌道溝にクリアランスを介して対向する接触子を有するセンサと、前記軸軌道溝とナット軌道溝とを螺合させる複数のボールとを備えたボールねじ装置の磨耗量検出方法であって、
前記接触子が、前記軸軌道溝に接触したことを検出し、
該接触の検出により、前記ねじ軸と前記ナットとの間の相対変位量を検出することを特徴とするボールねじ装置の磨耗量検出方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のボールねじ装置を備えたことを特徴とする電動射出成形機。
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