JP2008108570A - 表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜厚均一性が高い機能膜を形成することができるとともに、工程時間の短縮を図ることができる表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置を提供する。
【解決手段】基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法であって、上記製造方法は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させ、連続的に他の液状機能膜材料を既に液状機能膜材料を着弾させた領域以外の領域に着弾させて塗布処理を行う表示装置用基板の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法であって、上記製造方法は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させ、連続的に他の液状機能膜材料を既に液状機能膜材料を着弾させた領域以外の領域に着弾させて塗布処理を行う表示装置用基板の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置に関する。より詳しくは、高分子発光層を用いた有機エレクトロルミネセンス(EL)パネル等の製造に好適に用いられる表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置に関するものである。
有機EL素子は、少なくとも一方が透光性である一対の電極間に、有機物で構成された発光層、必要に応じて正孔(ホール)注入層、正孔輸送層、及び電子注入輸送層等を挟んだ構造を有し、低電圧駆動、及び、高輝度の発光が可能であることから、研究及び開発が盛んに行われている。
ところで、発光層、正孔注入層、正孔輸送層及び電子注入輸送層等の有機EL層を構成する材料として高分子材料を用いる場合には、材料の利用効率を向上させることが可能である、及び、微細パターニングが比較的容易であるという観点から、これらの有機EL層の形成にはインクジェット法が用いられる。
例えば、基板上に溶液化された有機EL材料を吐出配置する工程、基板に配置された当該インク状有機EL材料を加熱乾燥する工程とを順次に連続して行う有機EL表示装置の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法によれば、工程に要する時間が長くなり、画素領域間の膜厚ばらつきが大きくなるため、表示画素間の発光輝度や色のばらつきが大きくなるという点で改善の余地があった。また、インク状有機EL材料の加熱乾燥が余分に必要となる等、工程数が多くなるという点でも改善の余地があった。
これらに対し、工程に要する時間を短縮する方法としては、例えば、インクを隣接する画素領域に同時に着弾させる方法等が挙げられる。しかしながら、この方法を用いた場合には、隣接する画素領域間でインク同士が癒着し、液漏れが発生してしまうため、充分な膜厚均一性を得られないという点で改善の余地があった。
なお、機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドによりインクジェット方式で機能液滴を複数の領域おきに吐出・着弾させる液滴吐出着弾工程と、該各画素領域に着弾した該機能液滴が該各画素領域の全域に行き渡るように、該各画素領域に対し、上方からガスを噴き付けるガスフロー工程とを備えた液滴吐出装置の描画処理方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この描画処理方法によれば、工程が長い、不純物が混合しやすい、及び、膜の均一性の確保が難しいという点で改善の余地があった。
特開2004−165140号公報
特開2006−35044号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、膜厚均一性が高い機能膜を形成することができるとともに、工程時間の短縮を図ることができる表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法について種々検討したところ、液状機能膜材料を一領域ずつ順番に着弾させていく場合には、液滴の基板への着弾時に発生する振幅波の最大振幅領域が隣接領域間で重なりやすく、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するおそれがあることに着目した。また、液状機能膜材料を隣接する領域に同時に着弾させた場合には、該液状機能膜材料が基板に着弾した際に発生する振幅波の最大振幅領域が該領域間に設けられた隔壁を挟んで近づいてしまうため、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するおそれがあることに着目した。
そこで、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させることにより、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを防止することができるため、基板内における機能膜の膜厚均一性を向上させることができることを見いだした。また、これにより、液状機能膜材料の着弾時を隣接領域間で時間的にずらすことができるため、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを抑制することができる結果、基板内における機能膜の膜厚均一性をより向上させることができることを見いだした。更に、液状機能膜材料の着弾を連続的に行うことにより、液状機能膜材料の着弾を終える前に既に着弾させた液状機能膜材料の加熱乾燥を行わないため、工程時間の短縮を図ることができるとともに、基板内における機能膜の膜厚均一性を更に向上させることができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法であって、上記製造方法は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させ、連続的に他の液状機能膜材料を既に液状機能膜材料を着弾させた領域以外の領域に着弾させて塗布処理を行う表示装置用基板の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明の表示装置用基板の製造方法は、基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法である。機能膜としては、着色性材料、導電性材料等の機能性材料を含有するものであれば特に限定されず、例えば、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタ基板における着色層、並びに、有機EL表示装置における発光層、正孔注入層、正孔輸送層及び電子注入輸送層等の有機層、並びに、アクティブマトリクス基板等の配線基板における配線及び画素電極等が挙げられる。なお、表示装置用基板は、基板上に一種類の機能膜を有していてもよく、赤、緑及び青の発光層や着色層等、他種類の機能膜を有していてもよい。
上記製造方法は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させ、連続的に他の液状機能膜材料を既に液状機能膜材料を着弾させた領域以外の領域に着弾させて塗布処理を行う。このように、液状機能膜材料を一又は複数の領域を隔てて着弾させることにより、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを防止することができるため、基板内における機能膜の膜厚均一性を向上させることができる。
また、液状機能膜材料の液滴は、ヘッド等から基板上に着弾された際、運動エネルギーが大きく、液滴弾内の凝集しようとするエネルギーに打ち勝って、波の振幅が一旦大きくなる。しかしながら、凝集しようとするエネルギーの方が運動エネルギーよりも大きいので、最終的に弾の中で運動エネルギーは吸収され、その過程で液滴の波の振幅が小さくなっていくと考えられ、時間経過とともに波の振幅自体も小さくなる。本発明では、液状機能膜材料の着弾時が隣接領域間で時間的に隔てられている。そのため、液状機能膜材料が基板上に着弾された際に発生する振幅波の位相が調整され、該振幅波の最大振幅領域を隣接領域間で遠ざけることができるので、液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを抑制することができる結果、基板内における機能膜の膜厚均一性をより向上させることができる。
更に、本発明では、上記機能膜材料の着弾は、連続的に行われる。すなわち、上記塗布処理は、液状機能膜材料の着弾を終える前に、既に着弾させた液状機能膜材料の減圧乾燥及び加熱乾燥を行わない。したがって、工程時間の短縮を図ることが可能となる。また、隔壁で囲まれた領域の親撥液性(液状機能膜材料の広がり性)は、時間の経過による変化は小さいものの、加熱乾燥の中で熱をかけられると大きく変化してしまう。そのため、液状機能膜材料の着弾を終える前に、既に着弾させた液状機能膜材料の減圧乾燥及び加熱乾燥を行った場合には、減圧乾燥又は加熱乾燥前に液状機能膜材料を着弾させた領域と、減圧乾燥又は加熱乾燥後に液状機能膜材料を着弾させた領域とで機能膜の膜厚が大きく異なってしまうおそれがある。すなわち、機能膜材料の着弾を連続的に行うことにより、基板内における機能膜の膜厚均一性を更に向上させることができる。
本発明の表示装置用基板の製造方法は、上記塗布処理を構成要素として含むものである限り、その他の処理を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。
本明細書で「隔壁」とは、機能膜同士を仕切るために形成された構造物(凸部)をいう。隔壁は、異なる材料から構成された機能膜同士を仕切っていてもよく、同一の材料から構成された機能膜同士を仕切っていてもよい。隔壁の側面は、機能膜の膜厚均一性を高める観点から、液状機能膜材料となじむ性質(親液性)を有することが好ましい。隔壁の上面は、液状機能膜材料同士の隣接領域間での混合を抑制する観点から、撥液性を有することが好ましい。
上記隔壁で囲まれた領域のうち、互いに隣接する領域を第一及び第二の領域としたとき、液状機能膜材料の第一の領域への着弾時と第二の領域への着弾時との時間間隔は、1ps以上10s以下であることが好ましい。1ps未満であると、液滴の基板への着弾時に発生する振幅波の最大振幅領域が第一の領域と第二の領域とで重なることにより、第一の領域と第二の領域との間で液状機能膜材料同士の混合(液漏れ)が発生するおそれがある。10sを超えると、液状機能膜材料の乾燥速度は一般的に隔壁近くで小さく領域の中心部で大きいため、領域内で機能膜の膜厚ばらつきが発生するおそれがある。
上記液状機能膜材料が第一の領域に向けて吐出される時と第二の領域に向けて吐出される時とは、液状機能膜材料の第一の領域への着弾時と第二の領域への着弾時とが一致しない限り、一致していてもよい。例えば、液状機能膜材料が第一及び第二の領域に向けて同時に吐出されるものの、その飛行速度を第一の領域と第二の領域とで変えることにより、液状機能膜材料の第一の領域への着弾時と第二の領域への着弾時とをずらしてもよい。
本明細書で「加熱乾燥」とは、加熱の操作を加えることで液状機能膜材料を乾燥させることをいい、加熱の操作を加えない自然乾燥、風乾、減圧乾燥等を含むものではない。
本発明の表示装置用基板の製造方法における好ましい形態について以下に詳しく説明する。
上記塗布処理は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第二の塗布とを含むことが好ましい。このように、第一及び第二の液状機能膜材料をそれぞれ一又は複数の領域ずつの間を隔てて着弾させていくことにより、第一及び第二の液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを防止しつつ、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させていくことができる。
上記塗布処理は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第二の塗布とを含むことが好ましい。このように、第一及び第二の液状機能膜材料をそれぞれ一又は複数の領域ずつの間を隔てて着弾させていくことにより、第一及び第二の液状機能膜材料が隣接領域間で癒着するのを防止しつつ、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させていくことができる。
上記塗布処理の形態としては、例えば、(1)第一の塗布及び第二の塗布がそれぞれ第一及び第二の液状機能膜材料を毎回同時に着弾させる場合において、第一の塗布が第(X+m)回目(X及びmは自然数を表す。)の着弾を行うときに、第二の塗布が、第一の塗布が第X回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第一のノズルが第(X+m)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m)回目の着弾を行う形態、(2)第一の塗布が着弾を行う領域と第二の塗布が着弾を行う領域とが毎回隣接する場合において、第一の塗布による着弾時と第二の塗布による着弾時とを時間的にずらす形態が挙げられる。これらの形態によれば、液状機能膜材料の着弾時を隣接領域間で時間的にずらすことができるため、本発明の効果を得ることができる。
なお、上記第二の塗布は、第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域の少なくとも一つに第二の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させていけばよく、第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する全ての領域に第二の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させていってもよい。また、第一の液状機能膜材料と第二の液状機能膜材料とは、略同一の組成を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。
上記第一の塗布は、第一の液状機能膜材料を一領域おきに行単位で着弾させ、上記第二の塗布は、第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域に行単位で第二の液状機能膜材料を着弾させることが好ましい。これによれば、第一及び第二の塗布を行うことにより、液状機能膜材料を各隣接領域間で癒着させることなく、全面塗布することができる。
上記第一及び第二の塗布は、吐出ヘッドを基板に対して移動させながら上記吐出ヘッドのノズルから第一又は第二の液状機能膜材料を吐出させて行うことが好ましい。このように、インクジェット法を用いて第一及び第二の塗布を行うことにより、第一及び第二の液状機能膜材料の利用効率を向上させることができ、また、微細パターニングを比較的容易に行うことが可能となる。吐出ヘッドを基板に対して移動させる方法としては、表示装置用基板又はそれを載せたステージを固定し、吐出ヘッドを移動させる方法や、吐出ヘッドを固定し、表示装置用基板又はそれを載せたステージを移動させる方法が挙げられるが、大型の装置や設備を必要としない等の観点から、前者の方法が好ましい。なお、吐出ヘッドは、有機EL製造装置等の製造装置に備えられたものであることが好ましい。
上記第一及び第二の液状機能膜材料は、略同一の組成を有し、上記第二の塗布は、第一の塗布で用いた吐出ヘッドを上記第一の塗布における移動方向と逆の方向に移動させながら行うことが好ましい。このように、第一及び第二の液状機能膜材料が略同一の組成を有する場合には、第一の塗布と第二の塗布とで同一の吐出ヘッドを走査(スキャン)して往復塗布を行うことにより、吐出ヘッドの数を増やすことなく、簡便に塗布処理を行うことができる。
上記吐出ヘッドは、第一及び第二のノズルが移動方向に並列され、上記第一の塗布は、第一のノズルから第一の液状機能膜材料を吐出させて行い、上記第二の塗布は、第二のノズルから第二の液状機能膜材料を吐出させて行うことが好ましい。これによれば、吐出ヘッドを一回走査(スキャン)する中で、第一及び第二の塗布の両方を逐次に連続して行うことができるため、工程時間の更なる短縮を図ることができる。例えば、第一のノズルから第一の液状機能膜材料を隔壁で囲まれてなる複数の領域に一領域おきに行単位で着弾させていき、第一の液状機能膜材料を着弾させなかった領域に第二のノズルから第二の液状機能膜材料を行単位で着弾させていくことにより、第一及び第二の液状機能膜材料が基板上に着弾した際に発生する振幅波の最大振幅領域を隣接領域間で遠ざけつつ、短時間で全面塗布を行うことができる。なお、以上の観点から、第一のノズルは、移動方向において第二のノズルよりも前方に配置されることが好ましい。
上記第一のノズルと第二のノズルとの間隔をS、吐出ヘッドの基板に対する移動速度(相対移動速度)v、液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅α、及び、領域間に設けられた隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅βとしたとき、Sの好適な範囲は、v、α及びβの全てに依存する。例えば、vが500mm/s以下であり、α及びβが50μm程度である場合には、第一の領域への着弾時と第二の領域への着弾時との時間の間隔を1ps以上10s以下とするために、Sは、100μm以上5cm以下であることが好ましい。また、vが10mm/sであり、α及びβが50μm程度である場合には、第一の領域への着弾時と第二の領域への着弾時との時間の間隔を1ps以上10s以下とするために、Sは、100μm以上100mm以下であることが好ましい。
上記第一のノズルと第二のノズルとは、同一の吐出ヘッドに設けられていてもよく、それぞれ別々の吐出ヘッドに設けられていてもよいが、吐出ヘッドの振動抑制の観点から、第一のノズルと第二のノズルとは、それぞれ別々の吐出ヘッドに設けられていることが好ましい。
上記塗布処理は、第一及び第二の塗布以外に、第三の塗布を含んでいてもよい。
上記塗布処理は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第二の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域のうち第二の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第三の液状機能膜材料を着弾させる第三の塗布とを含むことが好ましい。
上記塗布処理は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第二の塗布と、上記第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域のうち第二の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第三の液状機能膜材料を着弾させる第三の塗布とを含むことが好ましい。
上記第一の塗布は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を二領域おきに行単位で着弾させ、上記第二の塗布は、第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域に第二の液状機能膜材料を二領域おきに行単位で着弾させ、上記第三の塗布は、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させていない領域に第三の液状機能膜材料を行単位で着弾させることが好ましい。
上記第一、第二及び第三の塗布は、吐出ヘッドを基板に対して移動させながら上記吐出ヘッドのノズルから第一、第二又は第三の液状機能膜材料を吐出させて行うことが好ましい。
上記第一、第二及び第三の液状機能膜材料は、略同一の組成を有し、上記第二の塗布は、第一の塗布で用いた吐出ヘッドを該第一の塗布における移動方向と逆の方向に移動させながら行い、上記第三の塗布は、該吐出ヘッドを第一の塗布における移動方向と同一の方向に移動させながら行うことが好ましい。
上記吐出ヘッドは、第一、第二及び第三のノズルが移動方向に並列され、上記第一の塗布は、第一のノズルから第一の液状機能膜材料を吐出させて行い、上記第二の塗布は、第二のノズルから第二の液状機能膜材料を吐出させて行い、上記第三の塗布は、第三のノズルから第三の液状機能膜材料を吐出させて行うことが好ましい。
なお、吐出ヘッド配置の観点から、第一のノズルは、移動方向において第二のノズルよりも前方に配置され、第二のノズルは、移動方向において第三のノズルよりも前方に配置されることが好ましい。
上記第一、第二及び第三の液状機能膜材料は、互いに異なる組成を有することが好ましい。
なお、吐出ヘッド配置の観点から、第一のノズルは、移動方向において第二のノズルよりも前方に配置され、第二のノズルは、移動方向において第三のノズルよりも前方に配置されることが好ましい。
上記第一、第二及び第三の液状機能膜材料は、互いに異なる組成を有することが好ましい。
このように、上記塗布処理が第一、第二及び第三の塗布を含む場合には、本発明の表示装置用基板の製造方法は、赤、緑及び青等の発光層を備えた有機ELパネルの作製や、赤、緑及び青等の着色層を備えたカラーフィルタ基板の作製に好適に用いることができる。なお、上記塗布処理に含まれる塗布の回数は、特に限定されず、第四の塗布を含んでいてもよく、更に、第五の塗布等を含んでいてもよい。
上記表示装置用基板は、有機ELパネルを構成することが好ましい。本発明の表示装置用基板の製造方法によれば、液状機能膜材料の液漏れによる画素不良を抑制しながら、均一な膜厚を有し、かつ平坦化された発光層、正孔注入層、正孔輸送層及び電子注入輸送層等の機能膜を効率よく、かつ安全に形成し得ることから、パネル内の発光ばらつきが抑制された高品位な有機ELパネルを提供することができる。
上記発光層は、高分子発光材料から構成されることが好ましい。高分子発光材料を用いることで、マスク蒸着法等による真空プロセスが不要となり、ウェットプロセスによる高分子型有機EL素子の作製が可能となるため、生産性の向上や製造コストの削減が可能となるとともに、大面積ガラス基板の適応が容易なインクジェット等の手法によって高精細な有機EL素子の形成が可能となる。とりわけ、有機層形成時の膜厚分布がその下地の凹凸の影響を著しく受ける高分子材料においては、本発明の効果は大きい。
上記表示装置用基板は、カラーフィルタ基板であることが好ましい。本発明の表示装置用基板の製造方法によれば、液状機能膜材料の液漏れによる画素不良を抑制しながら、均一な膜厚を有し、かつ平坦化された着色層等の機能膜を効率よく、かつ安全に形成し得ることから、高品位なカラーフィルタ基板を提供することができる。
本発明はまた、上記表示装置用基板の製造方法を用いる表示装置の製造方法でもある。本発明の表示装置用基板の製造方法によれば、膜厚均一性が高い機能膜を形成することができるため、上記表示装置用基板の製造方法を用いることにより、高品位な液晶表示装置及び有機EL表示装置等の表示装置を提供することができる。
本発明は更に、上記表示装置用基板の製造方法に用いられる吐出装置であって、上記第一のノズルと第二のノズルとの間隔Sは、下記式(1)を満たす吐出装置(以下「第一の吐出装置」ともいう。)でもある。
S=3m×α+3m×β (1)
式中、αは、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表し、βは、隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。mは、自然数を表す。
この第一の吐出装置によれば、例えば、第一のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第二のノズルよりも前方にあり、第一及び第二のノズルがそれぞれ一領域おきに液状機能膜材料を同時に着弾させていく場合において、第一のノズルが第(X+m)回目(Xは自然数を表す。)の着弾を行うときに、第二のノズルは、第一のノズルが第X回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第一のノズルが第(X+m)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m)回目の着弾を行うこととなる。したがって、液状機能膜材料の着弾について隣接領域間で着弾時を時間的にずらしつつ、逐次に連続して行うことができるため、本発明の表示装置用基板の製造方法に好適に用いることができる。
S=3m×α+3m×β (1)
式中、αは、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表し、βは、隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。mは、自然数を表す。
この第一の吐出装置によれば、例えば、第一のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第二のノズルよりも前方にあり、第一及び第二のノズルがそれぞれ一領域おきに液状機能膜材料を同時に着弾させていく場合において、第一のノズルが第(X+m)回目(Xは自然数を表す。)の着弾を行うときに、第二のノズルは、第一のノズルが第X回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第一のノズルが第(X+m)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m)回目の着弾を行うこととなる。したがって、液状機能膜材料の着弾について隣接領域間で着弾時を時間的にずらしつつ、逐次に連続して行うことができるため、本発明の表示装置用基板の製造方法に好適に用いることができる。
本発明はそして、上記表示装置用基板の製造方法に用いられる吐出装置であって、上記第一のノズルと第二のノズルとの間隔S1は、下記式(2)を満たし、上記第二のノズルと第三のノズルとの間隔S2は、下記式(3)を満たす吐出装置(以下「第二の吐出装置」ともいう。)でもある。
S1=3m1×α+3m1×β (2)
S2=3m2×α+3m2×β (3)
式中、αは、第一、第二及び第三の液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。βは、領域間に設けられた隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。m1及びm2は、自然数を表す。
この第二の吐出装置によれば、例えば、第一のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第二のノズルよりも前方に配置され、第二のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第三のノズルよりも前方に配置される場合において、第一のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行うときに、第二のノズルは、第一のノズルが第(X+m2)回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第一のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m1+m2)回目の着弾を行うこととなり、第三のノズルは、第二のノズルが第X回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第二のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m1+m2)回目の着弾を行うこととなる。したがって、この第二の吐出装置もまた、本発明の表示装置用基板の製造方法に好適に用いることができる。また、この第二の吐出装置は、三種の液状機能膜材料を取り扱うことができることから、有機ELパネルの赤、緑及び青等の発光層を形成する場合や、カラーフィルタ基板の赤、緑及び青等の着色層を形成する場合等に好適に用いることができる。
S1=3m1×α+3m1×β (2)
S2=3m2×α+3m2×β (3)
式中、αは、第一、第二及び第三の液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。βは、領域間に設けられた隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。m1及びm2は、自然数を表す。
この第二の吐出装置によれば、例えば、第一のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第二のノズルよりも前方に配置され、第二のノズルが吐出ヘッドの移動方向において第三のノズルよりも前方に配置される場合において、第一のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行うときに、第二のノズルは、第一のノズルが第(X+m2)回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第一のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m1+m2)回目の着弾を行うこととなり、第三のノズルは、第二のノズルが第X回目の着弾を行った領域に隣接する領域(第二のノズルが第(X+m1+m2)回目の着弾を行う領域に隣接しない領域)に第(X+m1+m2)回目の着弾を行うこととなる。したがって、この第二の吐出装置もまた、本発明の表示装置用基板の製造方法に好適に用いることができる。また、この第二の吐出装置は、三種の液状機能膜材料を取り扱うことができることから、有機ELパネルの赤、緑及び青等の発光層を形成する場合や、カラーフィルタ基板の赤、緑及び青等の着色層を形成する場合等に好適に用いることができる。
本発明の表示装置用基板の製造方法によれば、隔壁で囲まれてなる複数の領域に液状機能膜材料を隣接領域間で癒着させることなく着弾させていくことができるため、膜厚均一性が高い機能膜を形成することができる。
以下に実施形態及び実施例を掲げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び実施例のみに限定されるものではない。
(実施形態)
本実施形態に係る有機EL表示装置は、パッシブマトリクス基板又はアクティブマトリクス基板上に、第1の電極、少なくとも発光層を含む有機層及び第2の電極をこの順に積層した構造を有する有機EL素子を備えたものである。本実施形態では、アクティブマトリクス基板上に有機EL素子を備えた有機EL表示装置を例として説明する。
本実施形態に係る有機EL表示装置は、パッシブマトリクス基板又はアクティブマトリクス基板上に、第1の電極、少なくとも発光層を含む有機層及び第2の電極をこの順に積層した構造を有する有機EL素子を備えたものである。本実施形態では、アクティブマトリクス基板上に有機EL素子を備えた有機EL表示装置を例として説明する。
アクティブマトリクス基板とは、基板上に複数の薄膜トランジスタ等のアクティブ素子、信号線、及び、それらの上方に平坦化層等が形成されたものをいう。アクティブマトリクス基板上に形成される薄膜トランジスタ(TFT)は、トップゲート型でもよいし、ボトムゲート型でもよい。TFTに用いられる半導体層は、アモルファスシリコン(非晶質シリコン)膜でもよいし、ポリシリコン(多結晶シリコン)膜でもよい。
アクティブマトリクス基板中のTFTと有機EL素子とは、平坦化層の機能を有する層間絶縁膜で分離され、層間絶縁膜に設けられたコンタクトホールを埋める接続用の導電体を介して接続される。なお、コンタクトホールを埋める接続用の導電体としては、有機EL素子の第1の電極を用いることも可能である。
層間絶縁膜は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。層間絶縁膜には、TFT等の保護膜として機能する窒化シリコン(SiNx)膜と、主として平坦化層として機能する樹脂膜等との積層膜が好適に用いられる。層間絶縁膜を平坦化層として機能させるためには、アクリル系、エポキシ系、ポリイミド系等の樹脂層、SOG(Spin on Glass)等の液状ガラス材料等が好適に用いられるが、本発明はこれらに限定するものではない。平坦化層としては、少なくとも2μm以上の膜厚があることが好ましい。平坦化層の凹凸の大きさを本発明の100nm以下にする手法としては、平坦化層を厚くする、又は、平坦化層表面を研磨すること等で実現することができるが、これらに何ら限定するものではない。
有機層は、低分子材料でも高分子材料でもよい。有機層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。有機層の構成としては、例えば、下記(1)〜(5)の構成が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)有機発光層
(2)正孔輸送層/有機発光層
(3)有機発光層/電子輸送層
(4)正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(5)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(1)有機発光層
(2)正孔輸送層/有機発光層
(3)有機発光層/電子輸送層
(4)正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(5)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
有機発光層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。また、母体材料にドーパントをドープした層でも構わない。有機発光層は、従来公知の方法で成膜することが可能である。低分子有機発光層は、例えば、真空蒸着法で成膜することが可能である。高分子有機発光層は、例えば、有機発光層形成用塗液を用いて、スピンコート法、ドクターブレード法、吐出コート法、スプレーコート法、インクジェット法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、マイクログラビアコート法等のウェットプロセスで成膜することが可能である。
以下、高分子有機発光層を用いた有機EL素子を例として説明をするが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、低分子有機発光層を用いてもよい。
上記有機発光層形成用塗液は、少なくとも発光材料を含有した溶液であり、一種類又は多種類の発光材料を含有していてもよい。また、その他にレベリング剤、発光アシスト剤、添加剤(ドナー、アクセプター等)電荷輸送剤、発光性のドーパント等が含有されていてもよい。
上記有機発光層形成用塗液は、少なくとも発光材料を含有した溶液であり、一種類又は多種類の発光材料を含有していてもよい。また、その他にレベリング剤、発光アシスト剤、添加剤(ドナー、アクセプター等)電荷輸送剤、発光性のドーパント等が含有されていてもよい。
発光材料としては、有機発光ダイオード(LED)素子用の従来公知の発光材料を用いることができる。このような発光材料は、高分子発光材料、高分子発光材料の前駆体等に分類される。以下にこれらの具体的な化合物を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
高分子発光材料としては、例えば、ポリ(2−デシルオキシ−1、4−フェニレン)(DO−PPP)、ポリ[2、5−ビス−[2−(N,N,N−トリエチルアンモニウム)エトキシ]−1、4−フェニル−アルト−1、4−フェニルレン]ジブロマイド(PPP−NEt3+)、ポリ[2−(2’−エチルヘキシルオキシ)−5−メトキシ−1、4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)等が挙げられる。
高分子発光材料の前駆体としては、例えばポリ(P−フェニレンビニレン)前駆体(Pre−PPV)、ポリ(P−ナフタレンビニレン)前駆体(Pre−PNV)等が挙げられる。溶剤としては、上記発光材料を溶解又は分散することができる溶剤であればよく、例えば、純水、メタノール、エタノール、THF(テトラヒドロフラン)、クロロホルム、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等が挙げられる。
正孔輸送層及び電子輸送層(合わせて電荷輸送層)は、それぞれ単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
電荷輸送層は、発光層材料と同様に、従来公知の方法で成膜が可能である。
電荷輸送材料としては、従来公知の材料を用いることができる。以下にこれらの具体的な化合物を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
電荷輸送層は、発光層材料と同様に、従来公知の方法で成膜が可能である。
電荷輸送材料としては、従来公知の材料を用いることができる。以下にこれらの具体的な化合物を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
正孔輸送材料としては、例えば、ポルフィリン化合物、N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス−(フェニル)−ベンジジン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPD)等の芳香族第3級アミン化合物、ヒドラゾン化合物、キナクリドン化合物、スチルアミン化合物等の低分子材料、ポリアニリン、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンサルフォネート(PEDOT/PSS)、ポリ(トリフェニルアミン誘導体)、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等の高分子材料、ポリ(P−フェニレンビニレン)前駆体、ポリ(P−ナフタレンビニレン)前駆体等の高分子材料前駆体が挙げられる。
電子輸送材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、フルオレン誘導体等の低分子材料、ポリ[オキサジアゾール]等の高分子材料が挙げられる。
また、溶剤としては発光材料の形成に使用する溶剤を用いることができる。
また、溶剤としては発光材料の形成に使用する溶剤を用いることができる。
電極の各層には、従来公知の電極材料を用いることが可能である。また、電極層と有機層との界面には、必要に応じてキャリア注入層等の膜を挿入することも可能である。陽極としては、金(Au)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の仕事関数の大きな金属材料や、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)等の導電性金属酸化物を単層又は複数の材料の積層膜として用いることができる。また、これらの陽極上に導電性を大きく妨げない程度の厚み(例えば1nm程度)の酸化物を有機層に接する側に積層したものを用いてもよい。例えば、酸化シリコン(SiO2)等の薄い酸化物層を付加することにより、有機発光材料塗液やキャリア輸送材料塗液の被覆性を更に良好なものにすることができる。
陰極に用いる低仕事関数金属としては、仕事関数が4.0eV以下のカルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、セシウム(Cs)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)等を用いることが可能であるが、高分子有機発光層に対しては、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)が好適に用いられる。陰極は、これらの低仕事関数の酸素や水等による変質を抑えるために、ニッケル(Ni)、オスミウム(Os)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、金(Au)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)等の比較的化学式安定な金属との合金又は積層構造が好適に用いられる。
更に、トップエミッション型の有機EL素子では、陰極は透光性を与えるべく、薄く形成する必要があるため、電極として充分な導電性を確保するべく、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)等の導電性金属酸化物を透明電極層として透光性を有する金属層上に形成することができる。透明電極層は、単層又は複数の材料の積層膜としてもよい。
本発明の有機EL部の構造は、第1の電極、少なくとも発光層を含む単層又は複数層の有機層、及び、第2の電極を少なくとも有するものではあればよく、例えば上記酸化物層のように第1の電極、少なくとも発光層を含む単層又は複数層の有機層、及び、第2の電極以外の層を含んでいてもよい。
(実施例1)
図1及び図2(a)〜(d)を用いて実施例1について説明する。
図1は、トップゲート型のTFTを用いたアクティブマトリクス基板上に有機EL素子を備えた有機EL表示装置の構成を示す断面模式図である。なお、図中の白矢印は、光の取り出し方向を表す。
図2(a)〜(d)は、実施例1において正孔輸送層を形成する際に行われるPEDOT/PSS水溶液の塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
図1及び図2(a)〜(d)を用いて実施例1について説明する。
図1は、トップゲート型のTFTを用いたアクティブマトリクス基板上に有機EL素子を備えた有機EL表示装置の構成を示す断面模式図である。なお、図中の白矢印は、光の取り出し方向を表す。
図2(a)〜(d)は、実施例1において正孔輸送層を形成する際に行われるPEDOT/PSS水溶液の塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
まず、基板1を準備する。本実施例では、基板1としてガラス基板を用いたが、これに何ら限定されない。例えば、トップエミッション型の有機EL素子の構造では、基板1と反対側から光が取り出されるため、基板1には透光性が必要とされず、シリコンウェーハー等の半導体基板を用いてもよい。
次に、プラズマ化学的気相成長(CVD)法を用いて、基板1上にシリコン半導体膜を形成し、結晶化処理を施すことにより、多結晶シリコンから構成される半導体膜を形成した。続いて、多結晶シリコンから構成される半導体膜をエッチングすることにより、複数の島状パターン2を形成した。
更に、複数の島状パターン2上にゲート絶縁膜3及びゲート電極層4を順次形成し、エッチングによりパターニングを行った。その後、ドーピングにより島状パターン2の各島内に、ソース領域5a及びドレイン領域5bを形成した。
以上により、基板1上に複数のTFT10を作製した。
以上により、基板1上に複数のTFT10を作製した。
次に、TFT10上に、平坦化層としての機能を有する層間絶縁膜6を形成した。本実施例では、層間絶縁膜6は、窒化シリコン膜6aとアクリル系樹脂層6bとの積層で構成される。まず、プラズマCVD法を用いて窒化シリコン膜6aを形成した。続いて、窒化シリコン膜6aをゲート絶縁膜3とともにエッチングすることにより、ソース領域5a及びドレイン領域5bに通ずるコンタクトホール(図示せず)を形成した。
続いて、ソース配線7を形成した。その後、スピンコーターを用いてアクリル系樹脂層6bを形成した後、ゲート絶縁膜3及び窒化シリコン膜6aに穿孔したドレイン領域5bのコンタクトホールと同じ位置に、ドレイン領域5bに通ずるコンタクトホール(図示せず)を形成した。層間絶縁膜6の平坦化層としての機能は、アクリル系樹脂層6bで実現される。アクリル系樹脂層6bは、表面の凹凸の大きさを100nm以下とするために、8μmの厚さで形成した。これにより、アクリル系樹脂層6bの表面凹凸の大きさは、最大で48nmであった。なお、アクリル系樹脂層6bの表面凹凸の大きさは、触針式段差計を用いて計測した。
層間絶縁膜6を形成した基板上に、層間絶縁膜6に設けたコンタクトホールを介してTFT10のドレイン領域5bと接続するように、第1電極(画素電極)11を形成した。第1電極11を構成する材料としては、ニッケル(Ni)を用い、膜厚は150nmとした。
次に、第1電極11のエッジ部を覆うように、一画素毎に第1電極11を取り囲む隔壁12を形成した。隔壁12は、酸化シリコン(SiO2)絶縁膜及びアクリル系樹脂の積層構造とした。隔壁12は、インクジェット法等の液滴吐出法を用いて、高分子材料で構成される有機層を形成する場合に必要となるものであり、低分子材料で構成される有機層を形成する場合等、蒸着法等により形成する場合には一般的に不要である。隔壁12に囲まれた開口部13の大きさは、50μm(主方向:溶液吐出ヘッドが動いていく方向)×50μm(副方向)とした。
次に、正孔輸送材としてPEDOT/PSSを用い、PEDOT/PSSを分散又は溶解させる分散媒又は溶媒として水を用いて、正孔輸送溶液であるPEDOT/PSS水溶液を調製した。PEDOT/PSS水溶液は、粘度が略8cPとなり、表面張力が33dyn/cmとなるように調製した。
次に、図2(a)〜(d)に示すように、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの溶液吐出ヘッド(インクジェットヘッド)20を用いて、隔壁12に囲まれた開口部(画素領域)13にPEDOT/PSS水溶液22を塗布した。
具体的には、まず、図2(a)に示すように、室温条件下、塗布したい開口部(画素)13の手前で、溶液吐出ヘッド20を固定してあるステージ(図示せず)を5mm/sの速度で移動させながら、不吐出対策として、ノズル21からPEDOT/PSS水溶液22を1発当たり略4〜6plの吐出量で50発捨て吐出した。
続いて、ステージの移動速度を30mm/sに上げ、図2(b)に示すように、開口部13にPEDOT/PSS水溶液22を塗布し始めた。塗布開始からステージを30mm/sの速度で移動させながら、最初の開口部13と同じようにPEDOT/PSS水溶液22を50μm間隔で(1画素おきに)開口部13に塗布することを繰り返し、720画素分塗布した。吐出終了後、ステージを30mm更に移動させた。
続いて、図2(c)に示すように、ステージを速やかに最初移動させた方向の逆方向に移動させ、往時塗布した方法と同じように、ステージを5mm/sの速度で移動させながら、塗布したい開口部13の手前で、PEDOT/PSS水溶液22を50発捨て吐出した。
続いて、ステージの移動速度を30mm/sに上げ、往時塗布していない開口部13にPEDOT/PSS水溶液22を塗布し始めた。塗布開始からステージを30mm/sの速度で移動させながら、最初の開口部13と同じようにPEDOT/PSS水溶液22を50μm間隔で(1画素おきに)塗布することを繰り返し、図2(d)に示すように、720画素分塗布した。
続いて、PEDOT/PSS水溶液22が塗布された基板をホットプレート上に配置し、200℃で5分間乾燥させることにより、PEDOT/PSS水溶液22の溶媒である水を乾燥除去し、正孔輸送層14を形成した。なお、正孔輸送層14の膜厚は、PEDOT/PSS水溶液22の濃度及び液滴量を制御することにより、略60nmとした。
次に、発光層15は、ポリフルオレン誘導体の溶液を同様にインクジェット法で塗布し乾燥することにより形成した。
次に、透光性を有する陰極16として、カルシウム(Ca)を5wt%含むアルミニウム(Al)を抵抗加熱蒸着で膜厚が10nmになるように形成した。最後に、酸化インジウム亜鉛(IZO)をDCスパッタ法で膜厚が100nmとなるように形成した。
以上により、アクティブマトリクス基板40上にトップエミッション型の有機EL素子30を備えた有機EL表示装置100を作製した。
次に、透光性を有する陰極16として、カルシウム(Ca)を5wt%含むアルミニウム(Al)を抵抗加熱蒸着で膜厚が10nmになるように形成した。最後に、酸化インジウム亜鉛(IZO)をDCスパッタ法で膜厚が100nmとなるように形成した。
以上により、アクティブマトリクス基板40上にトップエミッション型の有機EL素子30を備えた有機EL表示装置100を作製した。
本実施例で作製された有機EL表示装置100について、TFT10に制御信号を印加したところ、表示領域全面に渡って一様な緑色発光を確認することができた。また、光学顕微鏡で画素内の点灯状態を観察したところ、画素内に目立った輝度分布は見られなかった。更に、接針式段差計を用いて正孔輸送層14の膜厚ばらつきを測定したところ、±7μmの膜厚ばらつきしか観測されなかった。そして、この有機EL表示装置100は、720×320個の画素数を有していたが、500時間の点灯後においても、表示欠陥の増加は見られなかった。これは、正孔輸送層14の膜厚が全体的に平坦であり、そのため隣接画素間でのリークが少ないためであると考えられる。
本実施例では、正孔輸送材料を塗布する場合を例に挙げたが、他のインクを塗布する場合にも、同様の往復塗布を行うことにより、基板上にパターニングによる全面塗布を効率的に行うことができる。また、本実施例では、正孔輸送材料として高分子材料を用いた場合を例に挙げたが、低分子材料を用いた場合にも適用可能である。更に、本実施例ではアクティブマトリクス基板40上の有機EL素子30を作製する場合を例に挙げたが、パッシブマトリクス基板上の有機EL素子を作製する場合にも、本発明を同様に実施することができる。
(実施例2)
図3(a)及び(b)は、実施例2において正孔輸送層を形成する際に行われるPEDOT/PSS水溶液の塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
本実施例で用いられる溶液吐出ヘッド20は、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの第一の溶液吐出ヘッド20a、及び、第一の溶液吐出ヘッド20aから溶液吐出ヘッド20が移動する方位の逆方向に10cmずれた箇所に第二の溶液吐出ヘッド20bが存在する装置構成になっている。
図3(a)及び(b)は、実施例2において正孔輸送層を形成する際に行われるPEDOT/PSS水溶液の塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
本実施例で用いられる溶液吐出ヘッド20は、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの第一の溶液吐出ヘッド20a、及び、第一の溶液吐出ヘッド20aから溶液吐出ヘッド20が移動する方位の逆方向に10cmずれた箇所に第二の溶液吐出ヘッド20bが存在する装置構成になっている。
まず、図3(a)に示すように、室温条件下、塗布したい開口部(画素)13の手前で、溶液吐出ヘッド20を固定してあるステージ(図示せず)を5mm/sの速度で移動させながら、不吐出対策として、第一及び第二のノズル21a及び21bからそれぞれ1発当たり略4〜6plの吐出量でPEDOT/PSS水溶液22を50発捨て吐出した。
続いて、ステージの移動速度を100mm/sに上げ、開口部13にPEDOT/PSS水溶液22を塗布し始めた。塗布開始からステージを100mm/sの速度で移動させながら、50μm間隔で(1画素おきに)最初の開口部13と同じように第一のノズル21aで開口部13にPEDOT/PSS水溶液22を塗布することを繰り返した。他方、第一のノズル21aで塗布していない開口部13には、第二のノズル21bが1画素おきにPEDOT/PSS水溶液22を塗布した。これにより、図3(b)に示すように、第一及び第二の溶液吐出ヘッド20a及び20bは、ともに720画素分塗布した。
その後、PEDOT/PSS水溶液22が塗布された基板をホットプレート上に配置し、200℃で5分間乾燥させることにより、PEDOT/PSS水溶液22の溶媒である水を乾燥除去し、正孔輸送層14を形成した。
本実施例で作製された有機EL表示装置の発光状態を確認したところ、画素間での発光ばらつきは、同一駆動条件下において実施例1と同様、ほとんど見られなかった。また、光学顕微鏡で画素内の点灯状態を観察したところ、±2%の輝度分布であった。更に、接針式段差計を用いて正孔輸送層14の膜厚ばらつきを測定したところ、±7%の膜厚ばらつきしか観測されなかった。そして、この有機EL表示装置は、720×320個の画素数を有していたが、500時間の点灯後においても、表示欠陥の増加は観測されなかった。
本実施例のように、隣接画素を同時に塗布せずに、隣接画素間で時間の間隔を1秒空けることにより、着弾時に起こる波立つ周波運動を隣接画素間で制御することができるため、基板上にパターニングによる全面塗布を効率的に行うことができる。なお、本実施例では、正孔輸送層用のインクを塗布する場合を例に挙げたが、他のインクを塗布する場合にも、同様の塗布を行うことにより、基板上にパターニングによる全面塗布を効率的に行うことができる。
(比較例1)
まず、室温条件下、塗布したい開口部の手前で、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの溶液吐出ヘッドを固定してあるステージを5mm/sの速度で移動させながら、不吐出対策として、1発当たり略4〜6plの吐出量でPEDOT/PSS水溶液22を50発捨て吐出した。
まず、室温条件下、塗布したい開口部の手前で、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの溶液吐出ヘッドを固定してあるステージを5mm/sの速度で移動させながら、不吐出対策として、1発当たり略4〜6plの吐出量でPEDOT/PSS水溶液22を50発捨て吐出した。
続いて、ステージの移動速度を30mm/sに上げ、塗布したい画素に塗布した。塗布開始からステージを移動速度30mm/sで移動しながら、50μm間隔で(1画素おきに)最初の画素と同じように塗布することを繰り返し、720画素分塗布した。
続いて、1画素おきにPEDOT/PSS溶液が塗布された基板を一旦ホットプレート上に配置し、200℃で5分間乾燥させて、PEDOT/PSS水溶液中の溶媒である水を乾燥除去して、正孔輸送層116を形成した。その後、再び基板をインクジェット塗布位置にセットし、塗布していない画素を1画素おきに上記と同様の塗布方法で塗布した。
その後、塗布された基板をホットプレート上に配置し、200℃で5分間乾燥させて、PEDOT/PSS水溶液中の溶媒である水を乾燥除去して、正孔輸送層を形成した。
本実施例で作製された有機EL表示装置の発光状態を確認したところ、画素間での発光ばらつきは、同一駆動条件下において、実施例1で作製された有機EL表示装置の略3割大きく観測された。また、光学顕微鏡で画素内の点灯状態を観察したところ、1画素おきに膜厚ばらつきによる発光輝度むらが観測された。なお、膜厚ばらつきに関しては接針式段差計を用いて測定した。
有機EL表示装置の画素内の点灯状態について光学顕微鏡観察を実施したところ、本実施例においては、1画素おきに膜厚ばらつきによる発光輝度むらが観測された。更に、接針式段差計を用いて正孔輸送層14の膜厚ばらつきを測定したところ、±20%以上の膜厚ばらつきが観測された。そして、この有機EL表示装置は、720×320個の画素数を有していたが、500時間の点灯後において、表示欠陥の増加が全画素の2割で観測された。
(実施例3)
図4(a)及び(b)は、実施例3において発光層を形成する際に行われるインクの塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
本実施例で用いられる溶液吐出ヘッド20は、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの第一の溶液吐出ヘッド20a、第一の溶液吐出ヘッド20aから溶液吐出ヘッド20が移動する方位の逆方向に10cmずれた箇所に第二の溶液吐出ヘッド20b、及び、更に10cmずれた箇所に第三の溶液吐出ヘッド20cが存在する装置構成になっている。
図4(a)及び(b)は、実施例3において発光層を形成する際に行われるインクの塗布工程を示す斜視模式図である。なお、図中の白矢印は、溶液吐出ヘッド20の移動方向を表す。
本実施例で用いられる溶液吐出ヘッド20は、有機ELの製造装置に備えられたノズル径が略20μmの第一の溶液吐出ヘッド20a、第一の溶液吐出ヘッド20aから溶液吐出ヘッド20が移動する方位の逆方向に10cmずれた箇所に第二の溶液吐出ヘッド20b、及び、更に10cmずれた箇所に第三の溶液吐出ヘッド20cが存在する装置構成になっている。
基板上には、ITOから構成される第一電極11上には正孔輸送層が積層させてある。ここでは、正孔輸送層と例示したが、これに限らない。
第1、第2及び第3の溶液吐出ヘッド20a、20b及び20cは、各々別々のインクタンク(図示せず)を有する。本実施例では、第1の溶液吐出ヘッド20aは緑インクタンクを有し、第2の溶液吐出ヘッド20bは青インクタンクを有し、第3の溶液吐出ヘッド20cは赤インクタンクを有する。続いて、緑、青及び赤の発光材料として、フルオレン系の材料を用い、緑、青及び赤色のフルオレン系の材料を分散又は溶解させる溶媒としてキシレンを用いて、緑、青及び赤インクを調製した。ここで、緑、青、赤インクは、粘度が略10cP、表面張力が33dyn/cmとなるように調製した。
第1、第2及び第3の溶液吐出ヘッド20a、20b及び20cは、各々別々のインクタンク(図示せず)を有する。本実施例では、第1の溶液吐出ヘッド20aは緑インクタンクを有し、第2の溶液吐出ヘッド20bは青インクタンクを有し、第3の溶液吐出ヘッド20cは赤インクタンクを有する。続いて、緑、青及び赤の発光材料として、フルオレン系の材料を用い、緑、青及び赤色のフルオレン系の材料を分散又は溶解させる溶媒としてキシレンを用いて、緑、青及び赤インクを調製した。ここで、緑、青、赤インクは、粘度が略10cP、表面張力が33dyn/cmとなるように調製した。
まず、図4(a)に示すように、室温条件下、塗布したい開口部(画素)13の手前で、溶液吐出ヘッド20を固定してあるステージを5mm/sの速度で移動させながら、不吐出対策として、第1、第2及び第3の溶液吐出ヘッド20a、20b及び20cからそれぞれ1発当たり略4〜6plの吐出量で緑、青及び赤インク23g、23b及び23rを50発捨て吐出した。
続いて、ステージの移動速度を100mm/sに上げ、塗布したい開口部13に第一のノズル21aで緑インク23gを塗布し始めた。塗布開始からステージを100mm/sの速度で移動させながら、100μm間隔で(2画素おきに)最初の開口部13と同じように、第一のノズル21aで開口部13に緑インク23gを塗布することを繰り返した。また、第一のノズル21aで塗布していない開口部13には、第二のノズル21bが100μm間隔で(2画素おきに)青インク22bを塗布した。更に、第3のノズル21cが、第1及び第2のノズルが塗布していない開口部13に100μm間隔で(2画素おきに)赤インク23rを塗布した。第1、第2及び第3の溶液吐出ヘッド20a、20b及び20cは連動して動き、常に10cmのヘッド間距離が保たれている。三つの溶液吐出ヘッド20a、20b及び20cは、それぞれ240画素分塗布した。
その後、開口部13内に緑、青及び赤のインクが塗布された基板をホットプレート上で、200℃で5分間乾燥させて、緑、青及び赤のインクの溶媒であるキシレンを乾燥除去して、緑、青及び赤の発光層を形成した。
本実施例のように、隣接画素を同時に塗布せずに、隣接画素間で時間の間隔を1秒空けることにより、着弾時に起こる波立つ周波運動を隣接画素間で制御することができるため、基板上にパターニングによる全面塗布を効率的に行うことができる。なお、本実施例では、発光層用のインクを塗布する場合を例に挙げたが、他のインクを塗布する場合にも、基板上にパターニングによる全面塗布を効率的に行うことができる。
1:ガラス基板
2:島状パターン
3:ゲート絶縁膜
4:ゲート電極層
5a:ソース領域
5b:ドレイン領域
6:層間絶縁膜
6a:窒化シリコン膜
6b:アクリル系樹脂層
7:ソース配線
11:第1電極
12:隔壁
13:隔壁で囲まれた領域(開口部)
14:正孔輸送層
15:発光層
16:陰極
17:配線
20:インクジェットヘッド
20a:第一のインクジェットヘッド
20b:第二のインクジェットヘッド
21:ノズル
21a:第一のノズル
21b:第二のノズル
22:PEDOT/PSS水溶液
23b:青インク
23g:緑インク
23r:赤インク
30:有機EL素子
40:アクティブマトリクス基板
100:有機EL表示装置
2:島状パターン
3:ゲート絶縁膜
4:ゲート電極層
5a:ソース領域
5b:ドレイン領域
6:層間絶縁膜
6a:窒化シリコン膜
6b:アクリル系樹脂層
7:ソース配線
11:第1電極
12:隔壁
13:隔壁で囲まれた領域(開口部)
14:正孔輸送層
15:発光層
16:陰極
17:配線
20:インクジェットヘッド
20a:第一のインクジェットヘッド
20b:第二のインクジェットヘッド
21:ノズル
21a:第一のノズル
21b:第二のノズル
22:PEDOT/PSS水溶液
23b:青インク
23g:緑インク
23r:赤インク
30:有機EL素子
40:アクティブマトリクス基板
100:有機EL表示装置
Claims (18)
- 基板上の複数の領域に機能膜を備えた表示装置用基板を製造する方法であって、
該製造方法は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に同種又は異種の複数の液状機能膜材料を着弾させるに際し、
1つの液状機能膜材料を一又は複数の領域をおいて着弾させ、連続的に
他の液状機能膜材料を既に液状機能膜材料を着弾させた領域以外の領域に着弾させて塗布処理を行うことを特徴とする表示装置用基板の製造方法。 - 前記塗布処理は、第一の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、
該第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を一又は複数の領域おきに着弾させる第二の塗布とを含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一の塗布は、第一の液状機能膜材料を一領域おきに行単位で着弾させ、
前記第二の塗布は、第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域に第二の液状機能膜材料を行単位で着弾させることを特徴とする請求項2記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一及び第二の塗布は、吐出ヘッドを基板に対して移動させながら該吐出ヘッドのノズルから第一又は第二の液状機能膜材料を吐出させて行うことを特徴とする請求項2記載の表示装置用基板の製造方法。
- 前記第一及び第二の液状機能膜材料は、略同一の組成を有し、
前記第二の塗布は、第一の塗布で用いた吐出ヘッドを該第一の塗布における移動方向と逆の方向に移動させながら行うことを特徴とする請求項4記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記吐出ヘッドは、第一及び第二のノズルが移動方向に並列され、
前記第一の塗布は、第一のノズルから第一の液状機能膜材料を吐出させて行い、
前記第二の塗布は、第二のノズルから第二の液状機能膜材料を吐出させて行うことを特徴とする請求項4記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一及び第二の液状機能膜材料は、互いに異なる組成を有することを特徴とする請求項2記載の表示装置用基板の製造方法。
- 前記塗布処理は、第一の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第一の塗布と、
該第一の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第二の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第二の塗布と、
該第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域のうち第二の液状機能膜材料を着弾させた領域に隣接する領域に第三の液状機能膜材料を複数の領域おきに着弾させる第三の塗布とを含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一の塗布は、隔壁で囲まれてなる複数の領域に第一の液状機能膜材料を二領域おきに行単位で着弾させ、
前記第二の塗布は、第一の液状機能膜材料を着弾させていない領域に第二の液状機能膜材料を二領域おきに行単位で着弾させ、
前記第三の塗布は、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させていない領域に第三の液状機能膜材料を行単位で着弾させることを特徴とする請求項8記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一、第二及び第三の塗布は、吐出ヘッドを基板に対して移動させながら該吐出ヘッドのノズルから第一、第二又は第三の液状機能膜材料を吐出させて行うことを特徴とする請求項8記載の表示装置用基板の製造方法。
- 前記第一、第二及び第三の液状機能膜材料は、略同一の組成を有し、
前記第二の塗布は、第一の塗布で用いた吐出ヘッドを該第一の塗布における移動方向と逆の方向に移動させながら行い、
前記第三の塗布は、該吐出ヘッドを第一の塗布における移動方向と同一の方向に移動させながら行うことを特徴とする請求項10記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記吐出ヘッドは、第一、第二及び第三のノズルが移動方向に並列され、
前記第一の塗布は、第一のノズルから第一の液状機能膜材料を吐出させて行い、
前記第二の塗布は、第二のノズルから第二の液状機能膜材料を吐出させて行い、
前記第三の塗布は、第三のノズルから第三の液状機能膜材料を吐出させて行うことを特徴とする請求項10記載の表示装置用基板の製造方法。 - 前記第一、第二及び第三の液状機能膜材料は、互いに異なる組成を有することを特徴とする請求項8記載の表示装置用基板の製造方法。
- 前記表示装置用基板は、有機エレクトロルミネセンスパネルを構成することを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板の製造方法。
- 前記表示装置用基板は、カラーフィルタ基板であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板の製造方法。
- 請求項1記載の表示装置用基板の製造方法を用いることを特徴とする表示装置の製造方法。
- 請求項6記載の表示装置用基板の製造方法に用いられる吐出装置であって、
前記第一のノズルと第二のノズルとの間隔Sは、下記式(1)を満たすことを特徴とする吐出装置。
S=3m×α+3m×β (1)
式中、αは、第一及び第二の液状機能膜材料を着弾させる領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。βは、領域間に設けられた隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。mは、自然数を表す。 - 請求項12記載の表示装置用基板の製造方法に用いられる吐出装置であって、
前記第一のノズルと第二のノズルとの間隔S1は、下記式(2)を満たし、
前記第二のノズルと第三のノズルとの間隔S2は、下記式(3)を満たすことを特徴とする吐出装置。
S1=3m1×α+3m1×β (2)
S2=3m2×α+3m2×β (3)
式中、αは、第一及び第二の液状機能膜材料が着弾される領域についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。βは、領域間に設けられた隔壁についての吐出ヘッドの移動方向における幅を表す。m1及びm2は、自然数を表す。
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| JP2006290211A JP2008108570A (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | 表示装置用基板の製造方法、表示装置の製造方法、及び、吐出装置 |
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-
2006
- 2006-10-25 JP JP2006290211A patent/JP2008108570A/ja active Pending
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